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前十字靭帯断裂の全治は約9カ月|入院・リハビリ期間も解説

公開日: 2022.10.24
更新日: 2024.11.06

スポーツ選手の大きな怪我としてよく耳にする「前十字靭帯断裂」。

前十字靭帯断裂とは 、膝の関節内にある前十字靭帯が断裂するケガです。

受傷された場合、全治がいつになるのか気になる方も多いのではないでしょうか。とくに、スポーツの復帰までの時間が心配な方もおられることでしょう。

そこで今回は、前十字靱帯断裂で全治までにかかる期間について解説します。入院やリハビリの期間も紹介しているので、全治までの流れを知りたい方は参考にしてみてください。

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前十字靭帯断裂は全治8〜10カ月

前十字靭帯断裂

前十字靱帯の断裂または損傷の全治は、約8カ月〜10カ月とされています。

これは、スポーツ選手の場合、前十字靱帯断裂後に手術してからリハビリを終えて復帰するまでの目安です。一般人でなら日常生活が問題なく送れるようになるまでは術後約11カ月程度です。

前十字靱帯損傷で損傷部分が少なく、症状があまり見られなければ、手術しなくても通常の日常生活を送れる場合もあります。

しかし、本来、前十字靱帯が担っている膝を安定させる機能が低下してしまうため、膝にかかる負担が大きくなってしまいます。その結果、膝にある半月板などの別の組織を傷めたり、老後に関節の変形を生じたりする可能性が高くなります。

前十字靱帯の治療は手術以外にも選択肢があります。その1つが「再生医療 」です。

再生医療とは人間の自然治癒力を活用した医療技術です。身体にメスを入れない治療法で、今注目を浴びています。

前十字靱帯断裂における手術の入院期間

前十字靭帯断裂の手術では、関節鏡(かんせつきょう)を使って断裂した靱帯を体の腱(けん)と呼ばれる部分に移植します。

関節鏡を使用した手術では、数ミリほどの穴からカメラを侵入させて手術するため傷口が小さくて、入院期間が短くなります。入院期間は短い場合で、手術後 4 〜 7 日間を目安に退院が可能です。

この時点ではまだ全体重をかけて歩けない場合が多いので、松葉杖を使った状態で退院になります。しっかり歩けて、日常生活が送れるようになるまでは約1カ月程度入院する場合もあります。

しかし、前十字靱帯断裂は学生など若い年代に多いため、学校や仕事を1カ月も休めば生活に大きな支障を及ぼします。そのため、短い期間で退院をして、通院しながらリハビリや競技復帰を目指す場合が多いです。

前十字靱帯断裂の手術後にかかる全治までのリハビリ期間

手術直後からスポーツ復帰までの流れを時系列で紹介します。

手術からの時期

リハビリ内容

手術直後

・膝周辺の組織の柔軟性を確保する
・膝は完全に伸ばさないように装具を着用
・膝関節の動きを伴わない筋力トレーニング
・膝以外の部分の筋力トレーニング

1週間

・体重1/3の荷重練習
・関節の動きを改善する運動を開始

2〜3週間

・全体重をかける練習
・軽く曲げる程度のスクワットなど体重をかけながらのトレーニング

4〜6週間

・自転車などマシーンでの運動
・より積極的に体重をかけたトレーニングを進める

3カ月

ジョギング開始

4カ月

両足ジャンプ、ターン開始

6カ月

スポーツ練習開始

8カ月

競技復帰

術後は移植した腱を保護しながらのリハビリが必要になります。 腱が負担に耐えられるようになるまでは3カ月ほどかかるため、それまでは無理な運動は避けます。

3カ月以降ジョギングやジャンプなどのスポーツ動作を開始して、8カ月以降のスポーツ競技復帰を目指します。

また、前十字靭帯断裂はスポーツでのジャンプや切り返しといった動作で発生しやすいため、それらの動作時に膝が内側に入らないようにするなど、再発を予防するための動作を習得するのも重要です。

以下の記事では、前十字靭帯断裂を受傷してから日常生活やスポーツに復帰できる期間を詳しく解説しています。復帰までのイメージを掴みたい方は、参考にしてみてください。

手術がいらない 「再生医療 」なら、リハビリする必要がありません。再生医療における前十字靭帯断裂の治療法を知りたい方は再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお問い合わせください。

まとめ|前十字靱帯断裂の全治に向けて焦らずリハビリを進めよう

前十字靭帯断裂は、手術によって治療が進められるケースが多い傾向にあります。

そして手術後に正しい順序でリハビリをおこなえば、スポーツへの復帰が可能になります。しっかり医師や理学療法士などの専門スタッフから指導を受けながら、正しい治療で全治を目指しましょう。

前十字靭帯断裂には「再生医療」の治療法も効果的です。

本来なら手術しなければいけない状態でも、再生医療で治療できる可能性があります。手術による傷跡や後遺症の心配もないので、安心して治療を受けられます。

前十字靱帯断裂後に関するよくある質問

最後に前十字靱帯断裂後に関するよくある質問と回答をまとめます。

サッカーで前十字靭帯断裂した場合、全治にどれくらいかかりますか?

損傷の程度によって、全治に要する期間は異なります。前十字靱帯断裂における全治までの一般的な期間は、8 カ月〜10 カ月ほどです。

なお、サッカーで前十字靭帯断裂を受傷した場合、再生医療による「スポーツ医療」も効果的です。人間の自然治癒力を活用した治療なので、身体への負担を最小限にできます。

前十字靭帯損傷と半月板損傷は合併しやすいんですか?

前十字靭帯を損傷すると半月板損傷を併発するケースもあります。なぜなら、前十字靭帯損傷によって膝が不安定になると、半月板に負担がかかって損傷するリスクが高まるからです。

半月板損傷を併発したら、早期に治療を開始し、半月板を温存する方向で進めていくのが一般的です。

以下の記事では半月板損傷の原因や症状を解説しています。半月板損傷の理解を深めたい方はあわせてご覧ください。

半月板損傷の全治にはどれくらいかかりますか?

手術の種類によって、全治までにかかる期間は異なります。

損傷した部分の半月板を切り取る切除手術の場合、全治までは約3カ月です。損傷した部分を縫い合わせる縫合術の場合は、全治まで6カ月ほどです。

前十字靭帯損傷で復帰できる最短期間はどれくらいですか?

回復には個人差があるため、最短期間を一概には言い切れません。

一般的な全治期間は約8カ月〜10 カ月といわれています。国立医学図書館に掲載されている情報によると、スポーツ活動の復帰にかかる期間は「術後6カ月」との記載もあります。

損傷の程度や個人差によって、回復期間は変動するでしょう。

出典: 国立医学図書館

前十字靱帯断裂の手術後、歩けるまでにどれくらいかかりますか?

松葉杖を使用すれば、一般的に翌日から歩けます。松葉杖を使用しないで歩くには、2〜4週間ほどかかります。

身体にメスを入れない「再生医療」による治療であれば、術後のリハビリは不要です。

「具体的な治療内容や効果が知りたい」方は、再生医療を専門とする『リペアセルクリニック 』にご相談ください。症状を詳しく診断し、個々に合った再生医療の進め方をご提案いたします。

前十字靱帯断裂の手術後、どれくらいで走れるようになりますか?

個人差がありますが、術後3カ月くらいから走れるようになります。急に走り出すと再断裂のリスクが高まるため、最初は様子を見ながら軽いジョギングから始めていきましょう。

前十字靱帯断裂の手術後、どれくらいで仕事復帰できますか?

デスクワークや軽作業といった身体的負担の少ない仕事であれば、1カ月ほどで仕事復帰できます。歩き回ったり、重いものを運んだりするような仕事であれば仕事復帰までに3カ月ほどはかかります。

前十字靱帯断裂の手術費用はどれくらいですか?

手術や入院にかかる費用は、手術の方法や入院期間、入院中の治療内容などによって異なります。 目安として手術・入院費などを含めて 25万円〜30万円ほど必要になるケースが多いです。

病院によって幅があるので、入院前におおよその目安を確認しておきましょう。早めに退院する場合でも、リハビリの継続は必要です。

とくに全治してスポーツ競技に復帰できるまでは、8カ月程度が目安になるため、それまではリハビリなどの費用が必要になります。

監修:医師 加藤 秀一

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