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脳卒中の前兆をリストでチェック!項目に当てはまったら危険信号!

脳卒中の前兆をリストでチェックして危険を予防しませんか?!

脳卒中は、時に命の危険や障害、寝たきりのリスクもある重い病気です。そのため、前兆となる初期症状を理解し、「脳卒中かもしれない」と思ったらいち早く治療を受ける必要があります。

そこでこの記事では、脳卒中を早期発見するために知っておきたい前兆や初期症状、脳卒中のリスクが高い方の特徴をチェックリストにして解説していきます。

脳卒中の前兆に対する理解を通して、早期発見や早期治療につなげましょう。

脳卒中checklistと再生医療

脳卒中は脳の血管に起こる病気のこと

脳卒中とは、脳の血管が破れたり、詰まったりする病気です。脳に酸素や栄養を送っている血流が悪くなるため、脳の細胞は重大なダメージを受けます。その結果、命の危険や障害が残るケースも多く見られます。

脳卒中には、血管のダメージの現れ方によって大きく次の種類があります。

脳卒中

脳出血・くも膜下出血 脳の血管が破れて出血する
脳梗塞 脳の血管が詰まる

脳卒中の原因は様々です。

主に生活習慣病(高血圧・糖尿病・脂質異常症など)、生活習慣(食生活、飲酒・喫煙、運動不足)、ストレスなどの影響が積み重なって発病すると言われています。

脳卒中は脳血管障害とも呼ばれますが、種類によって好発部位は異なります。脳出血の場合は被殻・レンズ核や視床などが代表的ですが、一般的に脳のどの領域でも起こりうる病気です。

脳卒中の治療と再生医療

脳卒中の代表的な症状

脳卒中によって人間のからだや心をコントロールしている脳がダメージを受けると、生命を維持すること、からだや頭を使うことなど、生活全般に重大な支障をきたします。

ただ、ダメージがどの部分で起こったかによって、脳卒中の症状は異なることがポイントです。

脳卒中による代表的な症状は以下の通りです。

  • 頭痛:激しく頭が痛む
  • 麻痺:主に片方の半身がしびれる、動かなくなる
  • 言語障害:言葉が出ない、ろれつが回らない
  • 視野障害:主に片目が見えにくくなる
  • めまい:天井が回るようなぐらぐらしためまいがある
  • 失調:ものがうまくつかめない

ひとつでも当てはまる症状があれば、脳卒中を疑いましょう。

脳卒中の前兆・初期症状

脳卒中の前兆を「TIA(一過性脳虚血性発作)」と呼びます。

初期症状であるTIAは数分〜数十分程度で消えることが多く、脳卒中の前兆と気づかないこともしばしばです。

TIAも、脳卒中と同じ症状が現れます。ただし、一時的な脳の血流の悪化が原因なので、短時間で収まることがポイントです。

TIAの主な症状

以下で、脳卒中の前兆であるTIA(一過性脳虚血性発作)の主な症状を見ておきましょう。

  • ・突然片方の手や足、顔半分がしびれる
  • ・激しい頭痛が起きる
  • ・言葉が出ない、ろれつが回らない
  • ・相手の言葉を理解したり、自分の思いを上手く言葉で伝えられない
  • ・箸やコップを持とうとしても力が入らず落としてしまう
  • ・立ったり歩こうとしたりしてもふらついてバランスを崩してしまう

TIAは、脳卒中、とくに脳梗塞の前兆として現れることが多い初期症状です。

国立循環器病研究センターによると、TIAは通常24時間以内に症状が消失する一方で、TIA発症後90日以内に15〜20%の割合で、そのうち半数は2日以内に脳梗塞になるリスクがあると注意喚起しています。

そのため、短時間で収まったからといってそのままにせず、早期受診で脳卒中を予防することが大切です。

参考:国立循環器病研究センター

脳卒中を防ぐために!脳卒中チェックリスト

年齢や生活習慣などによって脳卒中になりやすい方がいます。ここでは、脳卒中を予防する意識を高めるために確認しておきたいセルフチェックリストをご紹介します。

脳卒中セルフチェック

1.年齢・遺伝
  • ▢60歳以上である
  • ▢家族の中に脳卒中や脳動脈瘤の持病がある
2.体質・既往歴
  • ▢肥満がある
  • ▢睡眠時無呼吸症候群がある
  • ▢高血圧・糖尿病・脂質異常症など生活習慣病である
  • ▢腎臓病や不整脈・狭心症などがある
3.生活習慣
  • ▢喫煙・飲酒をよくする
  • ▢運動不足である
  • ▢「野菜が嫌い」など偏食気味である
4.前兆
  • ▢片側の手足のしびれや動きの鈍さを感じたことがある
  • ▢片方の目が見えにくくなったことがある
  • ▢言葉が出なくなった・舌がもつれたことがある
  • ▢最近急に頭痛や肩こりがひどくなった
  • ▢頭がボーッとして考え事や計算が苦手になった

これらのセルフチェックで当てはまる項目が多い方は、日頃から日常生活の改善や持病の管理を続けることが大切です。

普段から「FAST(ファスト)」を合い言葉に

「脳卒中かもしれない」

「TIAの症状ではないだろうか」

日常生活で身体の不調を感じたとき、以下の4つのセルフチェックを思い出してみましょう。「FAST」というキーワードで、脳卒中の初期症状をわかりやすくの4文字にしたものです。

FAST

「FAST」によるセルフチェック

「F (ace)」フェイス:顔のゆがみの症状はないか?
  • ・顔の片側(とくに口角)がだらんと下がっている
  • ・食事中に食べ物が口の片側からこぼれ落ちる
「A (rm)」アーム:片腕の麻痺はないか?
  • ・片腕だけしびれる、動きが鈍い
  • ・箸や茶碗がもてない、手に力が入らず落としてしまう
「S (peech)」スピーチ:言語障害はないか?
  • ・ろれつが回らない
  • ・言いたいことがうまく言葉にして話せない
「T (ime)」タイム:症状が出てからどのくらいの時間が経ったか?
  • ・脳卒中は、早期発見で早期治療を受けるほど、重症化や後遺症を防ぐチャンスが高まります。とくに脳梗塞は、発症から4.5時間以内であれば条件によって症状を改善できる薬を使える場合があるため、症状が現れてからの時間経過が重要です。

なお、最初の3文字「F」「A」「S」は、どれか1つでも症状があれば脳卒中である可能性が高いので注意してください。

まとめ:脳卒中の前兆をリストでチェック!項目に当てはまったら危険信号!

今回は、脳卒中の前兆や初期症状、セルフチェックリストをまとめてご案内しました。

脳卒中の前兆や初期症状で知っておきたいポイントは次の3つです。

  • ・脳卒中の前兆や初期症状(激しい頭痛、手足のしびれ、ろれつが回らない、など)
  • ・脳卒中になりやすい人の特徴(生活習慣病や生活習慣の乱れが気になる方))
  • ・脳卒中の早期発見のため「FAST」によるセルフチェックを

脳卒中は発症してから治療を受けるまでの時間によって、病気の改善や後遺症の程度が大きく変わってくる病気です。そのため、日頃からチェックリストを確認して、脳卒中の前兆はないか、TIAの初期症状は出ていないかセルフチェックすることをおすすめします。

年齢や体質、生活習慣などで脳卒中になる可能性が高い方は、持病の治療や生活習慣の見直しを優先しましょう。そして、万一脳卒中の前兆や初期症状に当てはまったときは、できるだけ早く病院を受診してください。

 

No.112

監修:医師 坂本貞範

 

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ある日突然起こる脳卒中にご注意!その症状と原因、予防法

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