脳幹出血の予防?今すぐ見直せる3つの生活習慣!
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脳幹出血の予防?今すぐ見直せる3つの生活習慣!
脳幹出血とは、脳幹という呼吸や血圧を保つなどの生命活動の基本となる部分に起こる出血のことです。
その場所の性質上、脳幹出血が起こると生命に関わることもあります。
今回は、脳幹出血の原因やその症状、そして予防策として今すぐ見直したい3つの生活習慣を解説していきます。
![脳幹出血 生活習慣病](https://fuelcells.org/wp/wp-content/uploads/2023/06/lifestyle-disease.jpg)
脳幹出血はなぜ起こる?
脳幹出血(のうかんしゅっけつ)とは、脳幹という脳の部分に起こる出血のことです。
脳のイラストを以下に示します。
この中で、「脳幹」は、小脳・橋・延髄という部分の総称のことです。呼吸、体温、ホルモン調節といった、生きるために重要な働きをしています。
![脳幹出血とは](https://fuelcells.org/wp/wp-content/uploads/2023/06/brain-stem-hemorrhage-e1687149497564.jpg)
脳幹出血の原因は?
脳の深刻な血管トラブルである脳卒中(脳梗塞や脳出血、クモ膜下出血)の最大の要因は、高血圧であると考えられています。 高血圧によって動脈硬化が進み、血管が脆くなってしまうため、脳幹の血管が破れてしまうことがあり、これが脳幹出血です。
脳幹出血の原因としては、高血圧の他にも、食生活の乱れ、運動不足、ストレス、喫煙習慣、糖尿病、高脂血症などがあります。こうした因子が動脈硬化の原因となる可能性があるからです。
日本を含めた東アジア諸国では、脳出血の発症が欧米諸国より頻度が高いことがわかっており、遺伝子の影響も疑われています。
脳幹出血の症状と治療法
では、ここからは脳出血の症状や治療法について説明します。
脳幹出血の症状は?
脳幹出血を発症すると、吐き気やめまい、頭痛などの症状が突然現れたり、手足が動かず眼球のみが動くといった状況に陥る場合もあります。
脳幹部は先程説明したように、呼吸、体温、ホルモン調節といった、生きるために重要な働きをしています。出血量が多い場合などには、そのまま意識消失、呼吸停止が起こり、突然死してしまうこともあります。
脳幹出血の治療法は?
脳幹出血は、時間の経過とともに急速に症状が悪化します。そのため、初期症状を見逃さずに出来るだけ早く治療を受けることが、助かるためには重要です。
脳幹出血では、保存的な治療方法が基本で、血圧の管理や脳のむくみに対する対症療法などが行われます。
脳幹出血の中には、脳室内に出血が生じることもあるため、この際にはこの出血を外に出すためのドレナージ手術が行われます。
脳幹出血を予防するためには?
脳幹出血の予防にとって大切な点を、ここから解説していきます。生活習慣の見直しのために、ぜひお役立てください。
高血圧を防ぐために今すぐできる3つのこと
①減塩する高血圧の予防に欠かせないのは、食塩の摂取量の制限です。 食塩摂取の目標は、「健康日本21(第二次)」の目標値では8g未満、「日本人の食事摂取基準(2020年版)」の目標量では、成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満とされています。 日本人は、食生活として食塩の量が多くなる傾向があります。以下に、厚生労働省が発信している減塩のコツをお示ししますので、参考にしてみると良いでしょう。
引用) e-ヘルスネット(厚生労働省) ②お酒を飲みすぎない大量飲酒も脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血の全てのリスクを高くすることがわかっています。お酒はほどほどにしましょう。 飲酒の目安としては以下のようになります。
③たばこは吸わないたばこは、がん、心臓病、脳卒中、COPD(慢性閉塞性肺疾患)のすべてのリスクを高めます。 たばこを吸っている人は、今からでも遅すぎることはありません。これを期に、禁煙しましょう。 |
その他にも運動習慣を身につけるのももちろん大切ですが、今日からすぐに始められるものを3つ挙げてみました。日頃から体調管理に気を配り、特に高血圧については予防やコントロールをしていきましょう。
脳幹出血についてよくある質問
それでは、脳幹出血に関するよくある質問について解説していきます。
Q 脳幹出血を起こしても助かりますか?
A 少しでも早く治療を受けることが大切です。
脳幹出血は、その部位の役割や特徴から、生命に直結する危険性もある病気です。しかし、早く治療を開始することができれば、命が助かる可能性ももちろんあります。
日頃から、高血圧予防などの生活習慣改善に努め、健康診断などを受けて体調管理をしておくことがおすすめです。
Q 脳幹出血は再発しますか?
A 再発することがありますが、血圧のコントロールをすることでリスクが減らせると考えられます。
脳幹出血に限らず、脳卒中には再発するリスクがあります。しかし、血圧のコントロールをすることで、再出血のリスクを下げられることが期待できます。
減塩や、場合によっては高血圧の治療を行うことが大切となります。
まとめ・脳幹出血は生活習慣の見直しで今すぐ予防を!
今回は、脳幹出血とは何か、そして原因や予防策などについて解説しました。
脳幹出血は、脳卒中の中でも症状が重篤になりやすい疾患です。日頃から体調管理に気を配り、特に高血圧については予防やコントロールをしていきたいですね。この記事がご参考になれば幸いです。
▶万が一、手術後に後遺症が残ってしまった場合には、再生医療である幹細胞治療が適応になります。もし術後の後遺症にお困りであれば、ぜひ一度当院にご相談ください。
No.137
監修:医師 坂本貞範