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脳出血の原因はストレスにあり!?発症のリスクや予防法を紹介
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「ストレスが脳出血の原因になるって本当?」と不安に感じていませんか?
過度なストレスが続くと、高血圧や血管へのダメージが引き金となり脳出血のリスクが高まります。
しかし、適切なストレス管理で脳出血のリスクを大幅に減らせるのも事実です。
本記事では、ストレスと脳出血の関係性をわかりやすく解説し、血圧管理や食生活の改善といった具体的な対策をお伝えします。
今すぐできる予防法で、健康な毎日を手に入れたいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
また、当院「リペアセルクリニック」では手術や入院を必要としない「再生医療」を提供しています。
脳出血や脳卒中の後遺症でお悩みの方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。
目次
脳出血とストレスの関係性とは?
脳出血は脳卒中の一種で、脳内の血管が破れて出血する病気です。
出血によって脳内に血液が溢れ、血腫(血のかたまり)を形成し、周囲の脳神経を圧迫することでさまざまな症状が現れます。
本章では、脳出血を引き起こす原因にストレスがどのような関係があるのか、以下3つのリスクに分けて解説します。
- 睡眠不足による動脈硬化リスク
- 暴飲暴食による高血圧リスク
- 喫煙による動脈硬化リスク
それぞれ詳しく紹介するので参考にしてください。
睡眠不足による動脈硬化リスク
睡眠不足により血圧が上昇すると、動脈硬化が進みやすくなり、脳出血のリスクが高くなります。睡眠中は血圧が自然に下がり、身体がリラックスできる大切な時間です。
しかし、睡眠不足が続くと血管への負担が大きくなり、脳出血のリスクが上昇します。
脳出血のリスクを未然に防ぐためにも1日6〜8時間の質の良い睡眠を確保するように心がけましょう。
暴飲暴食による高血圧リスク
暴飲暴食が習慣化すると、高血圧を引き起こしやすくなり、脳出血のリスクが高まります。
とくに塩分や糖分のとりすぎは血圧の上昇を招き、脳出血のリスクを高める原因になります。
ファストフードやスナック菓子、アルコールなど、血管の負担が増えやすいものは過剰な摂取を避けましょう。
減塩食や栄養バランスの取れた食事を意識し、血圧を安定させて健康な生活を維持することが大切です。
喫煙による動脈硬化リスク
喫煙は、動脈硬化を悪化させ、脳出血のリスクを著しく高めます。
タバコに含まれる有害物質は、血管を収縮させ血圧を上昇させるためです。
さらに、喫煙によって血管の内壁が損傷すると、動脈硬化が進行する原因にもなります。
血管が硬くなると弾力性を失い、破れやすくなるため脳出血のリスクも高まります。
喫煙習慣がある方は早めに禁煙に取り組み、健康な血管を取り戻しましょう。
また、脳出血の原因と症状については以下の記事でも詳しく解説していますので参考にしてください。
脳出血の種類
脳出血にはいくつかの種類があり、以下のように原因や特徴が異なります。
脳出血の種類 | 特徴 |
---|---|
高血圧性脳出血 | 高血圧による血管の破裂が原因 |
血管腫 | 異常な血管の塊が破れて出血する |
動静脈奇形 | 動脈と静脈の異常なつながりが破裂する |
硬膜動静脈瘻 | 硬膜の血管異常で血流が増え、破れやすくなる |
脳腫瘍(悪性) | 腫瘍が血管を圧迫し、出血を引き起こす |
脳アミロイド血管症 | 高齢者に多く、血管がもろくなり出血しやすい |
以下では、代表的な脳出血の種類である高血圧性脳出血や血管腫、動静脈奇形などについて、それぞれ詳しく解説します。
高血圧性脳出血
高血圧性脳出血は、高血圧が長期間続くことで血管に強い圧がかかり、破れて出血する病気です。
高血圧性脳出血は、とくに高齢者や慢性的に血圧が高い方に多く見られます。日頃から定期的に血圧を測定し、適切な治療や生活習慣の見直しを心がけましょう。(文献1)
血管腫
血管腫は血管の異常なかたまりが脳内にできる病気で、出血を引き起こす場合があります。
血管腫は生まれつき存在する場合が多く、通常は無症状です。しかし血管が破れやすい状態のため、強い衝撃や血圧の上昇で出血することがあります。
血管腫による脳出血はまれですが、万が一出血した場合は緊急の対応が必要です。
定期的に健康診断を受け、血管腫を早期発見できるようにしましょう。
動静脈奇形
動静脈奇形は、動脈と静脈が異常につながり、正常な血流が保たれない状態を指します。
この異常が進行すると、血管が膨らんで破裂し、脳出血の原因となります。
動静脈奇形は先天性の疾患であり、無症状のまま気づかないケースも少なくありません。
しかし出血を起こすと強い頭痛や神経症状が現れます。
早期発見が重要なため、MRIやCT検査での定期的なチェックを受けることをおすすめします。
硬膜動静脈瘻(こうまくどうじょうみゃくろう)
硬膜動静脈瘻は、脳を包む硬膜に異常な血管のつながりができる疾患です。
血流が異常に増加し、血管に強い圧力がかかることで破裂しやすくなります。
症状としては、耳鳴りや頭痛が代表的ですが、破裂すると脳出血を引き起こす危険性があります。
主に外傷や血管の老化が原因とされており、早期発見が重要です。
症状が気になる場合は、速やかに病院を受診し、専門的な検査を受けてみましょう。
脳腫瘍(悪性)
悪性の脳腫瘍は、血管を圧迫したり腫瘍内の血管が破れることで出血するケースもあります。
とくに悪性の場合は血管の構造が弱く不安定なため、出血のリスクが高いのが特徴です。
脳腫瘍による出血は急激に症状が現れ、命に関わることも少なくありません。頭痛やしびれなど気になる症状があれば、すぐに医療機関を受診しましょう。
脳アミロイド血管症
脳アミロイド血管症は、脳の血管にアミロイドという異常なタンパク質が沈着し、血管をもろくする病気です。
とくに高齢者に多く、軽微な刺激でも血管が破れ脳出血を引き起こすことがあります。繰り返し出血するリスクも高いのが特徴です。
脳アミロイド血管症は、現時点で根本的な治療法は確立されていません。
血圧管理や定期的な検査を受け、予防に努めましょう。
また、脳出血や脳梗塞の原因や症状について詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
【自分でできる】脳出血の予防法5選
脳出血は、高血圧や血管の異常(動静脈奇形・硬膜動静脈瘻など)によって発症します。
とくに高血圧は、ストレスや生活習慣病が原因で引き起こされるケースが多いため、血圧の管理が脳出血のリスクを減らす重要なポイントです。
本章では、脳出血を予防する5つの方法を紹介いたします。
- 血圧管理で脳出血を予防
- 食生活の改善で血圧を下げる
- 適度な運動で血圧をコントロール
- 禁煙で脳出血リスクを減らす
- 節酒で脳出血のリスクを下げる
上記のポイントを意識しつつ、日頃から血管の健康を意識した生活を心がけましょう。
血圧管理で脳出血を予防
脳出血の原因の多くは高血圧であるため、日頃から自分自身の血圧を把握し適切な数値に保つことが重要です。
家庭用血圧計を使って毎日血圧を測定し、記録をつける習慣をつけましょう。
もし高い数値が続く場合は、医師に相談するようにしてください。
食生活の改善で血圧を下げる
食生活の見直しは、脳出血の予防に欠かせません。
塩分を控え、カリウムを多く含む野菜や果物を積極的に摂ることで、血圧をコントロールできます。
たとえば、減塩食品や和食中心のバランスの良い食事が効果的です。
また、加工食品や外食の頻度を減らすこともおすすめです。
健康的な食生活を心がけて、血管への負担と脳出血のリスクを下げましょう。(文献2)
適度な運動で血圧をコントロール
適度な運動は、血圧を下げる効果が期待できます。
ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動を、毎日30分程度行うのがおすすめです。
運動習慣がない方は、まずは10分程度の散歩から始めてみましょう。
無理のない範囲で運動を継続するのが大切です。
また、高血圧の予防と改善については以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
禁煙で脳出血リスクを減らす
喫煙は動脈硬化を促進し、脳出血のリスクを高めます。
タバコに含まれる有害物質は、血管を収縮させるため血圧が上昇してしまいます。
また、禁煙は脳出血の予防だけでなく、健康全般にとっても非常に重要です。
なかなか辞められない方は、禁煙外来なども活用して禁煙を成功させましょう。
節酒で脳出血のリスクを下げる
適度な飲酒は問題ありませんが、過度な飲酒は脳出血の原因になります。アルコールは血圧を上昇させるため、飲みすぎには注意してください。
男性では1日に日本酒2合程度以上、女性では日本酒1合程度以上の飲酒で、リスクが高くなることを示す研究があります。(文献3)
よって、男性は1日2合以内、女性は1合以内の適量を守ることが理想です。
飲みすぎを防ぐために、ノンアルコール飲料を活用するのも良い方法です。節酒を意識することで、脳出血のリスクを減らして健康的な生活を送りましょう。
脳出血にならないための予防法については、以下の記事でも紹介していますので、参考にしていただけると幸いです。
脳出血の前兆かも?注意したい3つの症状
脳出血は突然発症するケースが多いですが、前兆となる症状が現れる場合もあります。
注意したい3つの症状は以下のとおりです。
- 頭痛やめまい
- 言葉のもつれ
- 手足のしびれ
早期に気づくことで、重症化を防ぐ可能性が高まります。
ここでは、脳出血の前兆として注意すべき症状をそれぞれ解説いたします。
また、脳出血の気になる前兆や初期症状をセルフチェックしたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
頭痛やめまい
強い頭痛や突然のめまいは脳出血の前兆かもしれません。
普段経験しないような激しい頭痛や、姿勢を変えただけで感じるめまいは要注意です。
放置すると症状が悪化し、意識障害や吐き気を伴うこともあります。
そのため、頭痛やめまいが続く場合は、すぐに医療機関を受診し適切な検査を受けましょう。
言葉のもつれ
突然、話し方がぎこちなくなる場合も脳出血のサインです。
話している途中で「言葉が出にくい・会話がスムーズに進まない」といった症状が現れることがあります。
脳内の出血によって、言語を司る部分に影響を与えた可能性が考えられますが、症状が進行すると重度の言語障害を引き起こす恐れもあります。
異変を感じたら、周囲の人に助けを求めるなどして、早急に病院での診察を受けましょう。
手足のしびれ
手足のしびれや感覚の鈍さも、脳出血の前兆のひとつです。
一時的に起こる場合もありますが、左右どちらかに偏るしびれは、とくに注意が必要です。
脳内の出血が神経に影響を及ぼしている可能性があるため、そのまま放置すると麻痺や運動障害に進行する危険性があります。
突然、手足のしびれ症状が見られた場合は、ただちに医療機関を訪れましょう。
脳出血の生じやすい部位と症状
脳出血は脳の特定の部位で起こることが多く、それぞれ特徴的な症状があります。
部位 | 主な症状 |
---|---|
被殻出血 | 片側の手足の麻痺、感覚障害、言葉が出にくい |
視床出血 | 識障害、片側の感覚異常、視野が欠ける |
小脳出血 | 激しいめまい、ふらつき、歩行困難 |
橋(脳幹)出血 | 意識障害、呼吸困難、四肢の麻痺 |
皮質下出血 | 片側の運動麻痺、感覚障害、言語障害 |
本章では、上記の表にまとめた各部位の特徴と症状を解説します。
被殻出血
被殻出血(ひかくしゅっけつ)は、高血圧で起こることが多い脳出血です。
この部位で出血すると片側の手足の麻痺や感覚異常、言葉が出にくい症状が現れます。
被殻は運動機能を司る部分であり、とくに運動麻痺が顕著に現れるため早期発見が後遺症を防ぐポイントです。
視床出血
視床(ししょう)で出血が起こると、意識障害や片側の感覚異常が見られます。
この部位は感覚を統合する役割を担っているため、出血が感覚神経に大きな影響を与えます。
さらに、視野が欠ける場合もあるため、視覚の変化にも注意しましょう。
視床出血については以下の記事でも詳しく解説しています。
特徴的な症状があるため、気になる方はぜひ参考にしてください。
小脳出血
小脳出血は、平衡感覚や運動の調整が影響を受けるタイプです。
激しいめまいやふらつき、歩行困難などが特徴です。
また、出血が重症化すると呼吸困難に至るケースもあるため、めまいが強い場合は早急に治療を受けましょう。
橋(脳幹)出血
橋での出血は、生命維持に関わる重要な神経を含むため重篤な症状です。
意識障害、呼吸困難、四肢の麻痺が急激に現れることがあります。
橋は脳幹の一部であり、この部位での出血は迅速な対応が求められます。
橋出血(脳幹出血)の原因や予防策については、以下の記事でも詳しく解説しています。
皮質下出血
皮質下出血では、片側の運動麻痺や感覚異常が起こるケースが多いです。
これは大脳皮質の直下での出血が原因であり、運動や感覚に大きな影響を及ぼします。
また、場合によっては言語障害が現れることもあるので注意が必要です。
脳出血の治療方法についてはこちらの記事も参考にご覧ください。
まとめ|ストレスを溜めずに脳出血の予防法を実践しよう!
ストレスが脳出血のリスクを高めることは避けられません。
しかし、日常の習慣を見直し適切な予防策によってリスクは大幅に減らせます。
血圧管理や生活習慣の改善を意識し、健康的な生活を目指しましょう。
安定した日々を過ごせるよう、ぜひ今回紹介した予防法を活用してみてください。
また、当院「リペアセルクリニック」では脳卒中や頚椎ヘルニアによる症状にお悩みの方へ、手術や入院の必要がない「再生医療」を提供しています。
まずはお気軽に「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてご相談ください。
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脳出血とストレスに関するよくある質問
脳内出血の前兆や初期症状はどんなものですか?
脳内出血の前兆には「強い頭痛・めまい・手足のしびれ・言葉のもつれ」などがあります。
これらは血管の圧迫で神経が正常に働かなくなることで起こります。
とくに突然の症状や普段と違う感覚が現れた場合は要注意ですので、不安を感じたらすぐに医療機関を受診しましょう。
脳出血の前兆や初期症状については、以下の記事も参考にご覧ください。
ストレスで脳血管が切れる原因は何ですか?
ストレスを感じると交感神経が活発になり、血管が収縮して血圧が上昇するため負担がかかりやすくなります。
また、ストレスは睡眠不足や暴飲暴食、喫煙などの悪習慣を招きやすく、結果的に脳出血を引き起こすリスクが高まると言えるでしょう。
また、当院「リペアセルクリニック」では脳卒中やヘルニアの後遺症に対し、手術を伴わない「再生医療」をご提案しています。
後遺症に関して不安がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。
参考文献一覧 |
監修者
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圓尾 知之 医師 (医療法人美喜有会 脳神経外科 部長)
Tomoyuki Maruo
日本脳神経外科学会 所属
脳神経外科の最先端治療と研究成果を活かし、脳卒中から1日でも早い回復と後遺症の軽減を目指し、患者様の日常生活の質を高められるよう全力を尽くしてまいります。