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変形性膝関節症の治療は早期発見が鍵!初期症状を見逃さないために 膝に痛みを及ぼす疾患が変形性膝関節症です。 変形性膝関節症になると、人間の基本的な動作である「歩行」に影響をもたらすことで、活動量が減るなど日常生活に支障を及ぼします。その原因は、靭帯や半月板の怪我からくる場合を除いて、ほとんどは加齢に伴った関節軟骨の摩耗がきっかけです。 特に40代以降の女性に多く発生するため、中高年で感じる膝の痛みのほとんどは、変形性膝関節症からくる痛みだともいわれています。そんな変形性膝関節症の治療方針は、膝に負担のかかる生活スタイルを見直し、膝周囲の筋肉を鍛える運動療法に取り組むことです。 そうした保存療法の継続が、関節を安定させ、これまで通りの痛みのない日常につながるのです。そのためには、いかに早期に発見できるかがポイントです。そこで今回は、変形性膝関節症の初期症状から、もし当てはまった場合には、実際にどういった行動に移せば良いのかまで紹介していきます。 https://youtu.be/9VSwPk2W00c?si=IYMgxnvpsV2MHmJB 変形性膝関節症の進行度と症状 変形性膝関節症の自覚症状は、前期>初期>中期>末期の4つの段階を踏んで進行していきます。前期では、膝にほとんど痛みはありませんが、初期になると軟骨がすり減り始め、膝に痛みや違和感や感じるようになります。 進行が進んだ中期になると膝に変形がみられ、さらに進行した末期になると痛みから立つ・歩くなどの日常生活を過ごすのが困難になり、手すりや杖などに頼らないと姿勢を保てない状態になります。 症状 変形性膝関節症・進行度 ・前期:ほとんど痛みを感じない ・初期:軟骨にすり減り、痛み、違和感を感じ始める ・中期:膝に変形がみられる ・末期:日常生活が困難になる、手すり杖が必要になる 変形性膝関節症の初期に現れやすい症状 変形性膝関節症は早期発見が大切です。そのためには進行が始まり、「痛み」や「違和感」を感じだす前段階で発見することが重要になります。 この段階で異変に気づき病院を受診され、変形性股関節症を早期に発見できれば、治療の選択肢が増えるだけでなく、積極的に運動療法に取り組め、重症化を防げる可能性が高くなります、。 初期症状を見逃さないポイント ・朝起きた時に膝にこわばりを感じる ・膝を伸ばそうとすると引っ掛かりを感じる ・椅子から立ち上がろうとすると痛みが走る ・歩き出しに痛みがある ・正座をすると「ズキっ!」と痛みを感じる 早期発見が治療の選択肢を増やす 変形性膝関節症に早期に気づき、運動療法に取り組むことで悪化を防ぐことができます。運動療法で痛みが引かない場合、薬物療法や物理療法、装具療法などで痛みを抑えながら、運動療法に取り組めるよう工夫します。 あらゆる手を尽くしても効果がみられない場合には、観血療法という選択肢がありますが、手術の種類によっては進行しすぎていると実施できないケースがあります。 たとえば、体への侵襲が大きな人工関節置換術や高位脛骨骨切り術を、「今はしたくない」場合には、負担が少なく、術後の回復も早い関節鏡視下手術という選択肢があります。 しかし、変形が進行した状態では、関節鏡視下手術をしたところで、改善が見込めない場合があるので注意が必要です。 変形性膝関節症の初期は運動療法で悪化を防ぐ 変形性膝関節症の治療の基本は運動療法ですが、初期から実施するのと、末期から実施するのでは大きな違いがあります。初期の運動療法には悪化を防ぐ目的があり、継続して行うとこれまで通りの生活を送れる可能性があります。 一方、発見が遅れた末期では、痛みが強く日常生活をまともに送るのは難しい状態です。そのため、満足に運動療法に取り組めず、これまで通りの生活を送れる可能性は低くなることから、早期発見が変形性膝関節症の治療において大切です。 変形性膝関節症と診断されるまで 中高年以降で、膝に「痛み」や「違和感」を感じたら整形外科の受診をおすすめします。 変形性膝関節症の診断は、問診・視診・触診・画像診断などの検査を複合して判断されます。問診では家族歴・半月板や靭帯損傷などの怪我の既往歴を聞き、視診では歩行状態から進行の程度を確認、触診では膝の変形具合や水がたまっていないかなどを確認します。 変形性膝関節症の進行の程度は、X線検査の後、Kellgren-Lawrence分類によって分けられます。関節の隙間が確保されているグレード0から、関節の隙間がなくなってしまった状態のグレード4まで分けられます。 しかし、必ずしも画像診断の進行度合いと自覚症状が一致するとは限りません。画像診断では進行していても、自覚症状があまり強くない場合や、その逆の場合もあります。 そのため、軽度の痛みや、ちょっとした違和感でも変形性膝関節症が進んでいる可能性があることから、注意が必要です。 変形性膝関節症と似た病気 膝に痛みがあっても、全ての膝の痛みが変形性膝関節症ではありません。膝関節以外の痛みや発熱の有無など、問診や触診の情報を元に、「関節リウマチ」「痛風」「化膿性関節炎」などを疑います。 検査では血液検査や関節液の成分を検査し、検査結果を元に変形性膝関節症以外の病気である要素を取り除いた上で、はじめて変形性膝関節症と診断されます。 まとめ・変形性膝関節症の治療は早期発見が鍵!初期症状を見逃さないために 変形性膝関節症は中高年以降の女性に多く発生する病気で、膝の痛みの多くは変形性膝関節症からだといわれています。 変形性膝関節症の症状は、痛みと変形が特徴です。初期には強い痛みや変形を感じることは少ないものの、変形性膝関節症は進行性の病気です。放っておくと取り返しがつかないところまで進行するケースがあります。 そうならないためにも、早期に変形性膝関節症に気付くことが治療の選択肢を増やし、悪化を防ぎます。 変形性膝関節症の早期発見ができれば、保存療法(運動療法、薬物療法など)や手術療法というように、あらゆる選択肢の中から、膝の状態や自分自身の意向に沿って治療に取り組めるのです。 そのため、「軽度な痛み」や「違和感」程度でも放ったらかしにしないで、整形外科を受診しましょう。 ▼ 再生医療で変形性膝関節症の治療する 変形性膝関節症の新たな選択肢、再生医療の幹細胞治療で手術せず、入院不要で症状を改善する ▼以下も参考にしてください 変形性膝関節症の進行度合!症状のステージを自覚症状から分類する
公開日:2024.10.07 -
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「膝の上や太ももの裏に筋肉痛のような痛みを感じる」 「特に筋肉痛になるような運動をした覚えはない」 「なぜこのように痛むのか、不安を感じる」 このような症状で悩んでいる方は多いでしょう。 今回は、膝の上に痛みが出る原因や対処法について詳しく解説します。 膝の上や太ももの裏に筋肉痛のような痛みを感じる原因とは? 膝の上や太ももの裏に筋肉痛に似た痛みを感じるなら、その原因は、以下の組織のどちらかにある可能性が高いです。 ・筋肉の問題 ・筋肉以外の組織の問題 以下で詳しく解説するので、参考にしてください。 「太もも」に問題がある場合 まず太ももに問題がある場合に関して解説します。 「太もも」には、以下のように3つの筋肉が存在します。 ・大腿四頭筋(だいたいしとうきん) ・ハムストリングス ・内転筋 これらの筋肉をスポーツや日常生活で動かしすぎた場合、一般的な筋肉痛が生じます。 もしくは肉離れになると筋肉痛に近い痛みが生じます。 また、筋力の低下により疲労が蓄積したり、力が入りすぎたりして痛みを感じることもあるでしょう。 「太もも」の痛みで考えられる病気 膝の上が痛む原因は筋肉の問題に限りません。 関係する関節や組織に問題が発生している可能性もあるでしょう。 まず、膝上周辺には膝のお皿である膝蓋骨(しつがいこつ)があります。 そして太ももの骨である大腿骨(だいたいこつ)と、すねの骨である脛骨(けいこつ)が、股関節を作っています。 さらにその周りには、膝の曲げ伸ばしをスムーズにする、膝蓋前滑液包や膝蓋上のうなどの組織があります。 これらが原因で、痛みが生じているかもしれません。 この場合には次のような病気が潜んでいる可能性があります。 ・膝蓋上のう炎 ・膝蓋前滑液包炎 ・膝蓋大腿関節症 ・変形性膝関節症 膝の上が痛む場合、筋肉以外のさまざまな組織の炎症や変形が原因かもしれません。 筋肉と関連の組織どちらに問題があるか、ご自身で判断するのは非常に難しいです。 痛みがある場合は、無理せず早めに病院を受診し、各種検査を受けるのが重要です。 オンラインで相談する 「膝の上や太ももの裏」が痛む場合の対策は? 膝の上や太ももの裏の痛みは、原因に応じて対策をすることが大切です。 筋肉の痛みだと自己判断して、むやみにほぐすようなことをしては逆効果になって痛みを悪化させる可能性もあります。 以下に原因別に考えられる対策を紹介します。 1)筋肉が原因の場合の対策 筋肉痛や筋肉の損傷が起こっている場合は、無理にほぐしたりストレッチをしたりするとかえって痛みを悪化させる可能性があります。 そのため痛みがある場合は病院で医師の診察を受けましょう。 痛みがおさまったり、病院での治療が終了した後、損傷や動かさなかったことの影響で筋肉が硬くなります。 そのまま放置すると怪我の再発の原因となるので、筋肉をしっかりほぐすことが必要になります。 また、筋力低下が痛みの原因となる場合もあるので、膝周辺の筋力を日頃から鍛えておくことが大切。 ストレッチやトレーニングの具体的な方法は後ほど解説します。 2)筋肉が原因ではない場合の対策 組織の炎症による痛みが起こっている場合は、無理な運動は避けて炎症がおさまるまで安静にする必要があります。 また、内服薬や注射により炎症の軽減をはかる痛み方法も有効でしょう。 滑液包には炎症により組織から漏れでた水がたまりやすく、注射を使用して水を抜くことで痛みや動きの改善をはかります。 関節の変形がある場合は、膝の負担を軽減するために日常生活で次のような工夫が必要です。 膝の負担を軽減する方法(一例) ・正座をしない ・階段を避ける ・体重を増やさない、減量する 痛みが軽減したら、ストレッチや筋力トレーニングを行い、再発を防ぐとともに膝への負担を軽減しましょう。 膝の上や太ももの裏のストレッチとトレーニング方法 次に、太ももの前面、後面にある大腿四頭筋とハムストリングスのストレッチを紹介します。 また、膝の変形予防に重要な大腿四頭筋のトレーニング方法も解説します。 適切なストレッチとトレーニングを継続すれば、突然の痛みに見舞われるケースは減るでしょう。 ただし運動は数日で効果が現れるものではありません。 痛みがない状態で無理なく継続することで、徐々に筋肉の柔軟性や筋力が向上します。 少しずつでも構わないので無理なく続けるようにしましょう。 オンラインで相談する 大腿四頭筋のストレッチ 大腿四頭筋のストレッチ方法の流れをご説明します。 1 バランスを崩さないように壁など支えにして立ちます。 2 片方の足の膝を曲げて足首を持って後ろに引きます。 3 太ももの前が伸びるのを感じながら15秒〜30秒キープします。 大腿四頭筋、つまり膝の上が伸びているのを、しっかりと感じるのがポイントです。 転倒しないように注意しましょう。 コツを掴めば、寝転びながらでも、大腿四頭筋を上手に伸ばせるようになります。 大腿四頭筋のトレーニング 大腿四頭筋の痛みを予防するには、ある程度トレーニングで鍛えるのが有効です。 トレーニングといってもさほど激しい運動ではありません。以下のような簡単な運動を、習慣づけてみましょう。 1 仰向けになって両膝を曲げます。 2 片足の膝をまっすぐ伸ばした状態で床から10cmほど離すように足を上げます。 3 そのまま10秒キープした後ゆっくり下ろします。 4 これを10回繰り返します。 余裕があれば、少しずつ回数を増やしてみましょう。 ただし無理をすると、トレーニング自体が負傷の原因になるので、ほどほどに行いましょう。 ハムストリングのストレッチ ハムストリングスのストレッチのやり方は以下の通りです。 1 両膝を伸ばして座ります。 2 つま先を触るように体を倒します。 3 太ももの裏が伸びるのを感じながら15秒〜30秒キープします。 いわゆる「長座体前屈」にあたるストレッチです。 慣れないうちは、イラストのように、手が足に届かないかもしれません。 届かなくても、太ももの裏が伸びる感覚があるので、きちんと効果が出ていますので安心してください。 まとめ|膝の上や太ももの裏が痛む場合の対策と考えられる病気 膝上の痛みがある場合、筋肉とは別の原因が潜んでいることもあります。 そのため、自己判断でほぐすことは症状悪化のリスクがあります。 早めに適切な医療機関を受診し、診断を受ければ、症状に合った治療を受けることができますので、我慢せずに受診しましょう。 また、日頃から膝周辺の筋肉をほぐしたり、鍛えたりすることは怪我の予防につながります。 痛みがない場合は、紹介した方法を参考にして、運動を習慣にしましょう。 また、症状の改善や予防のためのストレッチや運動は継続して取り組むことが大切です。 短期間だけでは効果を実感できません。 焦ることなく、できることから毎日取り組みましょう。 以上、ご参考になれば幸いです。 オンラインで相談する ▼こちらも参考にしてください 膝の痛みでリハビリ中(運動療法)に膝が痛みだしたらどうすべき
公開日:2024.11.06 -
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- ひざ関節
- 膝部、その他疾患
O脚の治し方|改善効果がある筋トレやストレッチ、姿勢改善の方法 O脚を治すには、下半身の筋トレやストレッチが有効です。また、O脚の要因である猫背の改善も、脚のラインを正常に戻すのに効果があります。 本記事では、O脚の治し方を徹底解説します。O脚改善の効果がある筋トレやストレッチの具体的な方法も紹介しているので、O脚に悩んでいる方は参考にしてみてください。 O脚に有効な治し方3選 さっそくO脚に有効な3つの治し方を紹介します。 筋力トレーニング ストレッチ 姿勢の改善 どれもすぐに試せる方法なので、無理のない範囲で実践してみてください。 1.筋力トレーニング 膝にかかる負担を減らすために、筋肉を鍛えて膝の関節を守るトレーニングが必要です。 とくに膝を伸ばす筋肉や内もも、お尻の横の筋肉を鍛えれば、膝が左右にブレにくくなるため、O脚の改善につながります。 おすすめの運動はボールやクッションといった厚みのある柔らかいものを両膝で挟みながらのスクワットです。内ももの筋肉を働かせながら、膝を伸ばす筋肉も同時に鍛えられます。 ただし、スクワットは以下の注意点を守らなければ、膝に負担がかかるので注意しましょう。 【スクワットの注意点】 ・膝を深く曲げすぎない ・曲げた膝がつま先より前に出ないようにする ・膝を内側にひねらないようにする(内股にならないようにする) ・勢いをつけてやらないようにする また、横を向いて寝た状態で、上になっている脚を斜め後ろ方向に持ち上げる運動もお尻の筋肉を鍛え、O脚改善の効果が期待できます。 2.ストレッチ 太ももの裏にあるのはハムストリングスと呼ばれる筋肉です。この筋肉は膝を曲げるときに働くため硬くなると膝が伸びにくくなってしまい、O脚につながります。 今回は床や椅子に座って簡単にできるハムストリングスのストレッチを紹介します。 【床でできるハムストリングスのストレッチ】 1.ストレッチする方の脚をまっすぐ伸ばして、つま先を上に向ける 2.ゆっくり体を倒しながら片手でつま先を触る 3.伸びているのを感じた状態で15秒ほどキープする 体を倒す場合に背中が丸くならないように気をつけましょう。 【椅子でできるハムストリングスのストレッチ】 1.椅子に浅く腰掛けてストレッチする方の脚をまっすぐ伸ばす 2.かかとを床につけてつま先を上に向ける 3.ゆっくり体を前に倒して太ももの裏が伸びているのを感じながら15秒ほどキープする 背中を丸くするのではなく足の付け根から曲げるように体を倒すのがポイントです。 3.姿勢の改善 猫背を改善するのもO脚を改善する方法です。 猫背が強まり骨盤は後ろに倒れてしまうと、重心が後ろに偏ってしまいます。そのままでは後ろにバランスを崩してしまうので、重心を前に保つために膝が曲がってガニ股のような姿勢になってしまい、O脚の傾向が強まりやすくなります。 猫背を改善するには、座った状態で猫背にして骨盤が後ろに倒れた状態から、軽く下腹を凹ますように力を入れるのがポイントです。実際にやってみると、背筋が伸びて骨盤が立ってくる感覚が得られるはずです。 O脚の程度が深刻化し悩んでいる方は『リペアセルクリニックのドクター』にご相談ください。O脚の原因を特定し、患者さまに合った治療法を一緒に考えていきます。 O脚とは脚が外側にカーブした状態 O脚とは別名「内反膝(ないはんひざ)」と呼ばれ、脚が外側にカーブしてしまい、膝から下が内側に曲がった姿勢になります。両脚を合わせたときに太ももから膝、そしてすねで作られる形が英語の「O」になることから「O脚」と呼ばれています。 左右の「くるぶし」をくっつけて立ったときに、膝の内側に目立った隙間ができてしまうのが特徴です。 O脚の原因 O脚は子どもの頃にみられる場合と、大人になってからみられる場合があります。それぞれ原因について紹介します。 子どもの頃にみられるO脚の原因 乳幼児から2歳までの子どもはO脚になるのが普通で、この時期のO脚を「生理的O脚」と呼びます。2歳以降はO脚の反対で膝から下が外側に曲がって、両足を揃えたときに「X」になる「X脚」という状態に変化するのです。 そして、成長するにつれてX脚の程度が弱まっていき、成人になるとわずかに膝から下が外側に曲がった状態で止まります。 しかし、生まれながら骨に異常があったり、成長の過程で骨に関する病気になったりすると異常なO脚になる場合があります。また、怪我や関節を支える靱帯の異常によりO脚がみられるケースも少なくありません。 成人以降でみられるO脚の原因 成人以降では加齢や肥満などにより関節の変形が進む「変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)」や関節の炎症が続く「関節リウマチ」などの病気がO脚の原因になります。 また、姿勢が影響してO脚になるケースも珍しくありません。具体的には「猫背」になって、体の各関節が連動して変化して結果的にO脚につながります。 「O脚の原因が関節症かもしれない…」と思ったら弊社『リペアセルクリニックのドクター』にご相談ください。関節症の治療実績が豊富なドクターが患者さまの状態や症状に合った治療法を一緒に考えていきます。 まとめ|O脚の治し方を覚えて自分にあう方法を試してみよう O脚の治し方に有効なのは「筋力トレーニング」「ストレッチ」「姿勢改善」です。本記事では、それぞれの方法における具体的な実践方法も紹介しました。どの方法も、今日から実行できる簡単なものです。O脚に悩んでいる方は、無理のない程度に実践してみてください。 筋力の低下や姿勢の悪さにより身体に不調を感じた際は『リペアセルクリニックのドクター』にご相談ください。原因を特定して、患者さまに合った治療方法を一緒に考えていきます。 O脚に関するよくある質問 O脚に関するよくある質問と回答をまとめました。 男性がO脚の場合、治し方のポイントはありますか? 男性がO脚になる原因は、筋肉のバランスの乱れや、ガニ股・内股にあるといわれています。 そのため、本記事で紹介した筋トレトレーニングの実践はO脚改善に効果があります。ガニ股・内股の改善に有効なのは、正しい歩き方を習慣化することです。正しい歩き方のポイントは、この後に紹介します。 寝ながらO脚を治す方法はありますか? 寝ながらできるストレッチでおすすめなのは「ブリッジ」です。 ブリッジは、お尻と背筋を鍛え、姿勢改善の効果があります。正しい姿勢は、O脚改善にもつながります。 ブリッジのやり方は以下のとおりです。 1.仰向けに寝る 2.両膝を立てる 3.ゆっくりお尻を上げる 4.秒間キープする 5.ゆっくりお尻を戻す これを10回ほど繰り返しましょう。 O脚を治すための歩き方が知りたい O脚を矯正する正しい歩き方は以下のとおりです。 1.背筋を伸ばす 2.かかとから地面に足をつける 3.つま先で蹴るようにして歩く 4.歩幅を広めにとる 日頃から正しい歩き方を意識すれば、O脚が少しずつ改善されていくでしょう。 O脚を治すための立ち方が知りたい O脚を治すための正しい立ち方は以下のとおりです。 1.背筋を伸ばす 2.重心を少し前に置く 3.小指・親指・かかとにバランス良く体重をかける O脚は脚の外側に体重がかかりやすい傾向にあります。バランス良く体重を乗せた立ち方を意識すれば、O脚改善の効果が期待できます。 O脚を治すための座り方が知りたい 以下は、O脚改善に効果が期待できる座り方です。 1.椅子に深く腰かけ背筋を伸ばす 2.お尻を引き締める 3.かかとをしっかりと床につける 4.両膝をくっつける 良い姿勢で座ると骨盤が正しい位置に戻ります。後傾気味だった骨盤が適正な位置に戻ると、膝が内側に向きやすくなるため、O脚の改善につながります。
公開日:2024.11.06 -
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膝の病気や痛みをかかえている方のなかには、定期的に膝へヒアルロン酸注射している方が多くいます。 しかし「最初は注射をすれば膝の痛みがひいたのに最近は効かなくなってきた」「効かないのは失敗が原因?」と感じた経験もあるでしょう。 そこで今回はヒアルロン酸注射をしていて、効かないと感じたり失敗を疑っている方に向けて、ヒアルロン酸の効果を解説します。 膝のヒアルロン酸注射が効かなくなる原因と、効果が乏しいときの対処法も紹介するので、最後までご覧ください。 膝にヒアルロン酸注射をしても効かないのは失敗が原因なの? 膝のヒアルロン酸注射が効かず、失敗を心配する方もいるかも知れませんが、病気の進行や膝の変形が重度になると効果が薄くなります。 ヒアルロン酸注射自体の問題や治療の失敗などではなく、膝自体に炎症がある場合、ヒアルロン酸注射が、効かないケースも多くあります。 膝に感染があるときは、ヒアルロン酸注射自体が余計に症状を悪化させてしまう症例もあるので注意が必要です。 変形性膝関節症は、年齢を重ねると進行する病気なので、誰でも変形が強くなっていく可能性はあります。 しかし体重が重かったり、もともと運動習慣がなかったりする方は、変形が進行する原因になるとも言われているので注意しましょう。 膝の変形性関節症における重症度や膝の組織を評価するために、レントゲン検査やMRI検査など、画像検査が行われます。 MRI検査では、膝の軟骨や靭帯、半月板が傷ついていないかも診断できるため、治療方法の選択をするためにも重要な検査です。 MRI検査が重要な理由は、以下の記事で詳しくまとめました。 そもそもヒアルロン酸注射とは 「膝のヒアルロン酸注射が効かないのは失敗が原因なの?」と不安に感じる方に向けて、ヒアルロン酸注射の概要を解説していきます。 ヒアルロン酸注射の効き目を感じず失敗と捉える前に、まずは注射として期待できる効果の概要を見ていきましょう。 ヒアルロン酸注射は初期症状におすすめ ヒアルロン酸は、膝の変形性関節症における初期症状におすすめの治療方法です。 ・ヒアルロン酸注射のみで完結する軽度な治療 ・軟骨保護のような炎症緩和 など 上記のような治療目的で使用されるのがヒアルロン酸注射です。 そもそもヒアルロン酸は水分をたくさん含む物質で、主に関節の内部を満たしている液体成分を補充する目的で注射します。 膝にヒアルロン酸を注射すれば、動きをよくする潤滑油のような役割になるのです。 膝以外にも眼の乾燥としてヒアルロン酸の目薬を行います。 目に潤いを与えるためヒアルロン酸が用いられるように、短時間で効果を得たい場合に提供される治療方法としてヒアルロン酸が活用されているのです。 ヒアルロン酸注射は根本的な治療にはならない いろいろな用途に用いられるヒアルロン酸ですが「変形性膝関節症」で、膝関節の動きを滑らかにするため注射している方もいるでしょう。 注射治療になるので手術のような日常生活の支障を気にする必要もありません。 しかしヒアルロン酸注射は、液体成分なので体内に吸収されてしまいます。 持続期間は約1〜2週間程度と言われているため、時間経過とともに「注射の効果がない」「失敗した」と感じてしまうでしょう。 膝の関節にはヒアルロン酸をたくさん含んでいる滑液で満たされています。 滑液が膝の滑らかな動きを保つのに重要な役割を担っています。 しかし、年齢を重ねたり外傷や他の疾患があったりすると、滑液の中のヒアルロン酸の量が減ってしまうのです。 ヒアルロン酸の量が減ってくると、膝を滑らかに動かすのが難しくなり、結果として膝にある骨や軟骨がこすれて痛みを感じてしまいます。 ヒアルロン酸注射をしただけでは一時的な治療になり「痛みを感じにくい状態」である持続期間が切れた際「効果がない」と捉えてしまいがちなのです。 以下の記事では、ヒアルロン酸注射の有効性と限界について詳しくまとめているので、あわせてご覧ください。 膝のヒアルロン酸注射が効かなくなった場合の対処法 ヒアルロン酸注射は、はじめは効いても徐々に効かなくなるケースがあります。 ヒアルロン酸注射以外の治療法を併用していくことも大切です。 ここからは膝のヒアルロン酸注射が効かなくなった場合の対処法として挙げられる治療法などを解説します。 適度な運動 膝のヒアルロン酸注射を必要とする代表的な症例である「膝変形性関節症」には、病院に受診しなくても自分自身で行える治療があります。 たとえば体重が重い方は、体重を減量するための運動も治療として重要な方法です。 専門的な治療を施すのであれば、運動療法を実施するのをおすすめします。 規則正しい有酸素運動や筋力トレーニング、関節可動域運動を実施して継続していくのが大事です。 膝をサポーターで保護し、テーピングを実施するのも推奨されています。 膝の負担を減らしながらできる運動については、以下の記事に詳しくまとめているので、ぜひ役立ててください。 ステロイド薬の投与 膝に炎症がある場合、ヒアルロン酸の注射ではなくステロイド薬を膝に注射する治療法もあります。 ステロイド薬の投与だけでなく、炎症を抑えるための薬を飲む治療法をしつつ、数カ月のリハビリなど保存療法を進めていく治療法も挙げられます。 人工関節を用いた手術 重症になった場合や注射が効かない状態が続くと手術が必要なケースもあります。 手術では関節の代用部品である「人工関節」を関節の代わりに埋め込む治療を実施します。 皮膚を切って開く必要があるため、全身麻酔で手術が行われます。 手術は傷口が感染しないか、麻酔によるアレルギーなどがないかを診るためにも入院が必須です。 入院自体は数日〜数週間ですが、もともとの歩行状態に戻るためには数カ月膝のリハビリが必要です。 人工関節を使った手術で知っておくべき項目については、以下の記事でまとめているので、あわせてご覧ください。 手術(人工関節)を避ける再生医療の選択肢 最近では手術の代わりに「PRP療法」や、「幹細胞治療」と呼ばれる新しい先端治療を選択できるようになってきました。 PRP療法は、患者様の血液から抽出した「血小板血漿(PRP)」を傷んでいる部位に注射する治療法です。 一方で「幹細胞治療」は、少しの脂肪を採取し、幹細胞を抽出して数千から億の単位まで培養し、増やした細胞を患部に注射で投与します。 どちらも患者様の自然治癒力を高めて治療するもので手術や入院の必要はありません。どちらも副作用はほとんどなく、患者様の身体にかかる負担が少ない治療法です。 詳しくは、お問い合わせください。 まとめ・膝のヒアルロン酸注射が効かなくて失敗を疑う前に診療を! 膝へのヒアルロン酸注射は膝の動きを滑らかにするために有用な治療法です。 最初効果があっても、治療の過程で「効かなくなった」「失敗した」と感じる可能性があります。 治療の失敗やヒアルロン酸注射自体の問題ではなく、膝の状態が良くない恐れも考えられます。 効果が乏しいのにもかかわらず、漫然と注射を重ねるのは良くないでしょう。 現在では再生医療(幹細胞治療、PRP療法)といった先端医療も考慮できます。 ヒアルロン酸の注射の効果が以前に比して減ったように感じている場合、専門家に相談し、適切な治療に切り替えを検討してはいかがでしょうか。 再生医療は、先端医療であるため厚生労働省から認められている限られたクリニックでしか受けられない治療法です。 手術も入院も避けられる身体にやさしい治療法なので、気になった方は気軽にお問い合わせください。 膝のヒアルロン酸注射でよくある質問 Q.ヒアルロン酸注射に副作用はないの? A.ヒアルロン酸注射による副作用は「まったくない」とは断言できません。 ヒアルロン酸注射をしたあと、起こる可能性がある副作用は以下の通りです。 ・内出血 ・むくみや腫れ ・かゆみ ・チンダル現象 ・血管閉塞 など 上記のような副作用が起こっても、時間経過とともに回復するケースが大半です。 ただし、副作用は放置せずヒアルロン酸注射をした医療機関で専門的なケアをしてもらうのをおすすめします。 Q.何度も打ち続けるとどうなるの? A.ヒアルロン酸注射を何度も打ち続けると、ヒアルロン酸の吸収力が低下する可能性があります。 ヒアルロン酸は膝を含めた関節部分の潤滑油として働いているので、補充する目的で注射治療を施します。 しかし、初めてヒアルロン酸注射をした方は、複数回注射をしている方より吸収が早い傾向にあるので、次第に「失敗した」と捉えてしまうでしょう。 あくまで一時的な治療になるので、膝の痛みが続く方は別の治療法を検討しましょう。 Q.痛みを感じる場合失敗を疑うべき? A.ヒアルロン酸注射は、膝に注射を刺す痛みになりますが、血管注射とは異なります。 注射針を刺した後にヒアルロン酸を注入するので、人によっては痛いと感じる方もいます。 ヒアルロン酸注射をする前に麻酔テープやクリームを塗る方法もあるので、少しでも心配な方は事前に相談しておきましょう。 とくに変形性膝関節症が重度な方は、関節に注射針を刺すのが困難なケースもあります。 副作用として痛みを感じる可能性もあるので、我慢せず医師に相談するのをおすすめします。 ▼以下もご参照ください
公開日:2024.11.06 -
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- 関節リウマチ
- 靭帯損傷
膝の水が溜まって痛みがある。 溜まっている膝の水を、できるなら自分で抜きたい。 膝に溜まった水が気になり、抜く方法を知りたいと考えていませんか。しかし、膝の水を抜くのは癖になってしまうという話を聞いて、不安になっている方もいるかもしれません。 膝の水が溜まる原因は、炎症反応が起こっているためです。病院では、注射器を使用して膝の水を抜きます。 また、セルフケアではストレッチやマッサージで膝の水を抜く方法もあります。しかし、誤ったセルフケアは痛みや炎症の悪化につながるため、症状が強い場合は病院で適切に処置してもらった方が良いでしょう。 本記事では、病院やセルフケアで膝の水を抜く方法を詳しく解説しています。皆様が納得できる膝の水を抜いて痛みを緩和する方法の選択に役立てれば幸いです。 病院で膝の水を抜く方法 膝の水を抜く方法のひとつとして、病院での処置をイメージする方も多いでしょう。 本章では、病院での処置や注意点について解説します。本章を参考に膝の水を抜くかどうかを検討してください。 処置には注射器を使う 病院では主に整形外科にて、注射針を関節に刺して膝の水を抜く「関節穿刺」を行う場合があります。(文献1) 膝の水の正体は「滑液(かつえき)」です。滑液が膝に溜まることで関節を圧迫し、膝の痛みを悪化させる可能性があります。そのため、膝の水を抜くと症状の緩和が期待できます。 膝の水を抜く際、注射針を刺した直後以外に激しい痛みを伴うケースは稀です。ただし人によっては痛みが気になる方もいるため、処置後に違和感がある場合は、担当の医師に相談しましょう。 症状に応じてヒアルロン酸を注入する 膝の水を抜いた後や変形性膝関節症では、症状を和らげる目的でヒアルロン酸を注入することがあります。通常、週に1度あるいは数週間に1度の頻度でヒアルロン酸を注入し、効果がみられれば継続します。 病院でのヒアルロン酸の注入は保険適応になるケースが多いため、治療費を抑えられるメリットも期待できるでしょう。 ヒアルロン酸の注入は一時的に痛みや炎症を抑える効果がありますが、持続的ではないため定期的な通院が必要です。 また、根本的な原因疾患の治療でないため、医師の指示に従いリハビリや運動療法など根本的な原因を改善する治療と並行しましょう。 病院で膝の水を抜いた直後は安静にする 病院で膝の水を抜いた直後は、安静にして過ごすように指導されます。処置を行った当日は、以下の2点は行わないように注意しましょう。 激しい運動 入浴 また、処置の後には以下の合併症のリスクがあります。 合併症 症状 感染症 注射部位の腫れや熱感、痛みが長時間続く、または症状の悪化 出血 注射部位を圧迫しても止血しない 上記のような症状があらわれたら、早めに受診するようにしましょう。 膝の水を抜いた後の注意点について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。 自分で膝の水を抜く方法 病院で処置してもらう以外にも、自分でストレッチやマッサージを行って膝の水を抜くことも可能です。 本章では、セルフケアで膝の水を抜く方法と注意点を解説します。 「できるなら自分で膝の水を抜きたい」という方は、本章を参考に、ストレッチやマッサージを行ってみましょう。 膝の水を抜くストレッチ・マッサージ 膝の水を抜くために効果的なストレッチ・マッサージとして、以下の4つがあげられます。 ストレッチ 足上げ運動 1. 仰向けになり、両足を伸ばす 2. 左右の足を交互にゆっくりと上げるたり降ろしたりを繰り返す パテラセッティング(膝の前側の筋肉を鍛える) 1. 床に足を伸ばして座る 2. 片側の膝下に丸めたタオルやクッションを置く 3. クッション・タオルを膝下で床に押し付ける 4. 3〜5秒経ったら力を抜き、再度3.を行う 5. 数回行ったら左右の足を交換し、2.~4.を同様に繰り返す マッサージ 膝下のほぐし 1. 片側の膝下に両手で親指を添える 2. 強めの力で押し、前後左右に動かす 3. 反対側の足も同様に1.2.を行う 太もものほぐし 1. 椅子に座る 2. 片側の外ももに手のひらを添え、押しながらゆっくり回す 3. 反対側の足も同様に1を行う 4. 両足の前ももに手のひらを添え、足の付け根から膝上まで強い力でほぐす すべて自宅で手軽にできます。無理のない範囲で、上記のストレッチやマッサージを行ってみましょう。 痛みや違和感がある場合は無理に動かさない 痛みや違和感があるときは、炎症が起こっているサインです。むやみに触ると悪化する可能性があるため、ストレッチやマッサージなどのセルフケアはおすすめできません。無理に動かさず、早めに医療機関へ行きましょう。 マッサージやストレッチは血の巡りをよくする効果が期待できますが、誤った方法で無理に行うと、症状が悪化する恐れもあります。 また、痛みを感じるときは、膝に負担をかけないよう歩行や荷物の持ち運びなどの動作にも注意しましょう。 膝の水が溜まる原因は「炎症による関節液の過剰分泌」 膝の水が溜まる原因は、炎症反応によって「関節液」が余分に分泌されるためです。 関節液は、関節がスムーズに動くための潤滑油のような役割をしています。関節液は常につくられながら吸収され、一定量になるよう調整されています。 しかし、なんらかの疾患によって炎症が起こると、いつもより早いペースで関節液がつくられ、膝の水が溜まります。(文献2) 膝に水が溜まる原因の病気は、以下のとおりです。 半月板損傷 変形性関節症 靭帯損傷 痛風、偽痛風 関節リウマチ 骨折 感染や外傷 これらの病気になると膝に水が溜まりやすくなります。膝の水を根本的に改善するには、水を抜く処置をして痛みを緩和しつつ、原因となる病気を治療することが大切です。 まとめ|膝の水を抜くなら医療機関に相談しよう 今回の記事では膝の水を抜く方法やセルフケアを中心に解説しました。 症状が出現した際に、自己判断で放置したり誤ったセルフケアを行ったりすると、悪化する可能性があります。膝の水を適切な方法で抜きたい場合は、医療機関に相談しましょう。 また、当院「リペアセルクリニック」では、人体に元々ある幹細胞を活用した「再生医療」による膝の痛みや変形性膝関節症の治療が可能です。 「メール相談」や「オンラインカウンセリング」も実施しているので、気になる方はぜひ当院までご連絡ください。 膝の水に関してよくある質問 膝の水を抜くと癖になりませんか? 膝の水を何度も抜くのが原因で、癖になるわけではありません。 膝の水を抜いても再び溜まってしまうのは、関節に炎症が起こっている根本的な原因の病気が改善されていないためです。 原因の病気として、半月板損傷や変形性関節症などが知られています。痛みを和らげるためには、原因の病気の治療をしながら膝の水を抜くことも大切です。 膝の水は自然に抜けますか? 稀に自然治癒する場合もあります。長期期間放置しても、必ず自然治癒するわけではありません。 放置すると関節が固まって動きにくくなった「拘縮状態」に陥るリスクもあります。 拘縮状態になると膝の曲げ伸ばしが辛くなり、日常生活に支障をきたす可能性もあります。そのため、1カ月以上膝の水の溜まりを放置するのはおすすめできません。 膝の水を自然に抜けるまで長期間待たずに、早めに受診するようにしましょう。 参考文献一覧 文献1 水原寛康. 関節穿刺. 医学書院 医療情報サービス. 2024年10月18日. 文献2 斉藤 聖二,関節痛(炎):診断と治療の進歩1.関節の構造と関節痛(炎)の原因, 日本内科学会雑誌, 1994年, 第83巻, 第11号, p1871-1875
公開日:2024.11.06 -
- ひざ関節
- 変形性膝関節症
- 関節リウマチ
人工関節置換術、膝の手術を決断する前に知っておくべきこと 膝関節に変形や炎症が起きたりする病気があると、膝に人工関節を入れなくてはいけない状態になることもあります。それが膝への人工関節置換術という名称の手術になります。その手術を決断する前に、手術の流れや合併症、手術に備えて準備するべきことなどを知ることは非常に大事です。 膝関節とは まず、膝関節とは何かについて述べていきます。膝関節は3つの骨で支えられています。太ももの骨である大腿骨と、すねの骨である脛骨、いわゆる膝のお皿と呼ばれる膝蓋骨の3つです。 その3つの骨と、太ももの筋肉である大腿四頭筋と、膝の腱である膝蓋腱で膝関節をつくっています。これらの3つの骨と筋肉、腱が支え合うことで、私たちが、走ったり、飛んだり、座ったりするときに安定するようになっています。 膝関節の病気 膝関節の病気については様々なものがあります。変形性膝関節症、膝靭帯損傷、関節リウマチなど様々な病気があります。また、スポーツ外傷でも膝の慢性的な障害を起こしたりします。それらの病気の中で、変形性膝関節症や関節リウマチは、変形や炎症が強くなった時に、人工膝関節置換術という、人工関節のための手術を行う必要のある病気です。 変形性膝関節症 変形性膝関節症は、膝が痛くなり水が貯まる病気です。最初は歩き始めに痛い程度ですが、徐々に階段を登ることが難しくなり、最終的には、休んでいる時も痛みが取れなくなるような病気です。 変形性膝関節症では、膝が変形して、伸ばすことができなくなります。変形性膝関節症の治療法は、症状が軽いうちは、炎症を抑える薬を飲んだり、膝関節にヒアルロン酸の注射をしたり、リハビリを行なったりします。しかし、重症になると、人工関節の手術をするか否かの選択が必要になります。 関節リウマチ 関節リウマチは、関節内にある『滑膜』とよばれる組織が、異常に増えることが原因で、関節の中に炎症が起きる病気です。関節リウマチでは身体の中のいろいろな関節が破壊されるので、膝だけでなく、手や足など様々な関節に変形を起こします。 関節リウマチの治療は、抗リウマチ薬や、炎症を抑える薬、免疫抑制剤、ステロイド剤などの薬を飲むことが一番大事です。お薬の治療に併用して、ヒアルロン酸の関節内注射やリハビリなどが行われることもあります。 関節リウマチも治療が遅れたりして重傷になると、人工関節のための手術を行うか同課の選択が必要になります。 膝の人工関節とは 膝の人工関節は、金属や、ポリエチレンやセラミックなどで作られます。変形性膝関節症や関節リウマチなどの病気で、変形し傷ついた膝関節を取り出して、手術によって膝用の人工関節を変わりに入れます。悪くなってた関節を置換えるイメージです。 この人工関節は、膝の動きを再現するために3つの部品から作られています。人工関節の3つの部品は、実際の膝を構成している3つの骨(大腿骨部、脛骨部、膝蓋骨部)の部分をそれぞれ担当しています。 人工関節置換術/手術 膝の人工関節を入れるためには人工関節置換術という手術が必要です。手術が必要ということは、もちろん入院も必要です。昨今の新型コロナウイルスの関係で、入院生活は、家族や友人との面会が制限されているところが多いです。 入院前に入院生活のために必要な物品や、家族や友人との連絡手段を事前に決めておく必要があります。手術は全身麻酔をかけて眠った状態で行われます。そのため、麻酔から覚めて、目が覚めると手術が終わっている状態になります。 手術自体は、膝の皮膚を切り開いて、骨が見える状態になったら、器械を使って傷のある膝の部分を削り、人工関節の形に合わせて残りの骨の形を調整します。形の調整ができたら人工関節をはめ込みます。しっかりと固定できていることを医師が確認したら、縫い合わせます。 手術の傷口にたまった血液を出すための管を入れて傷口をふさぎ手術が終わります。手術の時間は、平均2−3時間程度のことが多いですが、もともとの病気や膝の状態に応じて手術の時間は変わってきます。 人工関節置換術の術後 手術が終わればすぐに退院できるという訳ではありません。手術した関節を安定させるために、リハビリを開始します。リハビリは手術後の状態に応じて開始時期が異なりますが、早ければ手術翌日から段階的に始めることが多いです。 リハビリは、寝たまま膝を伸ばしたりして筋力をつけることから始まり、だんだんと平行棒などを使用したり、歩行器などで歩く練習などへと移行していくのが一般的です。 外来通院でリハビリを実施できる患者さんは退院が早くなりますが、外来に通院するのが難しい患者さんは、手術した病院からリハビリ専門の病院に転院してリハビリを行うことになります。 そのため入院期間は患者さんによって異なりますが、多くは2週〜4週くらいのことが多いです。 人工関節置換術(手術の合併症) 人工関節置換術を行うことで一番気をつけなくてはいけないのが、手術した場所に悪い菌が感染することです。感染すると、腫れたり、発熱したりします。 手術した場所に感染が起きると抗生物質による治療が行われますが、多くの場合、再び手術のやり直しが必要になることがあります。そのほかには麻酔によるアレルギー反応や、手術によって身体が防御反応を示し、血液が固まりやすい状態になることから血栓症の心配もあります。 手術中はもちろん、手術後にじゃ身体を動かすことができないことから、血の流れが滞ることで静脈内に血栓という血液が固まったものができる事がああります。これが深部静脈血栓症です。この血の塊が血液の中に混じって肺へ移動することで、肺の血管を詰まらせることがあります。これを肺塞栓症といい、生命の危機にもかかわりかねないため注意が必要です。 その他、術後としては、人工関節のゆるみや、歩けるようになったことで逆に転倒し、脱臼や、その周りの骨を骨折するという心配もあります。もちろんこれらのリスクには予防法があります。手術に際しては主治医から説明を受け、十分に納得して挑んで頂ければと思います。 人工膝関節置換術/手術の一般的なリスク ・細菌による感染症(抗生物質、再手術) ・麻酔によるアレルギー反応 ・肺塞栓症、深部静脈血栓症 ・人工関節は、緩むことがある ・転倒による脱臼や骨折の可能性 ・その他 まとめ・膝の人工関節、手術を決断する前に知っておくべきこと 人工関節にするには、手術が必要なため入院が必要です。入院期間は短くはなってきましたが1か月ほどは見ておきたいものです。また、手術を行うことによる合併症のリスクもあります。できれば膝に違和感を感じたり、痛みを感じるようになった時は早めにリハビリや投薬などの保存的治療を受けて手術を避けることが一番です。 ただ、既に症状が進んでしまった場合は、しっかりと説明を受けて納得して手術を受けましょう。 ですが近年は医学が発達、「再生医療」という新しい先端医療を選択できる道ができました。この方法なら手術が不要で、入院も不要という興味深い方法です。 https://youtu.be/N1DJGcURhsg?si=rMtZGgghatI3U2n0 ▶山や川が好きな患者様。再生医療(幹細胞治療)を体験されたご友人にお薦めされご来院。 手術に不安をお待ちの方は、当院のような再生医療専門の医療機関に問い合わせてみても良いでしょう。いずれにしても人工関節になると、元には戻せないだけによく理解してお取組みください。 また、昨今は新型コロナウイルスの関係で面会が制限されています。家族と会えない数週間は、患者さんにとって、とても寂しくつらい期間です。手術のために入院する患者さんは、家族や友人とビデオ通話ができるように準備などをしてのぞむのも一つ方法ではないかと思います。 以上、膝への人工関節置換術、その手術を決断する前に知っておくべきことについて記載させていただきました。参考にしていただけると幸いです。 ▼ 再生医療が膝関節の治療を変える! 手術不要、入院も必要ない日帰りで治療する膝関節症の新たな選択肢、再生医療
公開日:2024.10.07 -
- ひざ関節
- 変形性膝関節症
- 関節リウマチ
膝の痛みは多くの方が悩まされている症状のひとつです。 膝は座る・立つ・歩くといった日常動作に深く関わるため、症状が強くなると日常生活への影響は大きなものになります。とくに「朝寝起きに膝が痛い」といった症状をご経験された方も多いことと存じます。 そこで本記事では、寝起きで生じる膝の痛みを中心に医師の見解からご紹介します。 寝起きに膝が痛む原因 寝起きに膝が痛む症状は「関節リウマチ」と、「変形性膝関節症」疾患の特徴です。それでは、なぜこのような症状が起きるのでしょうか。 関節は骨と骨のつなぎ目ですが、そこにはクッションの役割を果たす「軟骨」と、潤滑油の役割を果たす「関節液」があります。 関節リウマチや、変形性膝関節症といった疾患ではこの軟骨に障害が及んだり、関節液の量の調整がうまくいかなくなったりする結果、しばらく関節を動かさないと朝起きたとき時や、動き始めのとき時にこわばりや、痛みを感じることがあります。 関節を動かしてしばらく経つと、関節液の量が自然に調節されて症状が改善することがあります。ここからは、これらの主な原因となる関節リウマチと変形性膝関節症について解説していきます。 原因①|関節リウマチ 関節リウマチは膝を含む全身の関節に起こる炎症を特徴とする疾患です。その原因には不明なところが残っているものの、関節組織に対する自己免疫の関与が考えられています。 一般的には手足の指の関節から始まることが多く、左右対称制の症状、朝のこわばりなどの典型的な症状が知られています。自己免疫の関与が考えられている関節リウマチですが、関節外に目や血管に症状をきたすこともあります。 関節リウマチの診断 関節リウマチの診断は、関節症状などの病歴だけで判断しません。レントゲン上での関節裂隙の狭小化などの所見、全身の炎症を反映した血液検査でのリウマチ因子・特殊抗体などを総合的に判断してなされます。 関節炎などの症状が出た場合は整形外科などへの受診をまずは考えますが、関節リウマチは膠原病内科やアレルギー内科などが専門となることがあります。適切な診療科も含めて、気になる症状がある場合はかかりつけまたは最寄りの医療機関に相談してみましょう。 関節リウマチの治療 自己免疫の関与が考えられている関節リウマチの治療法は、消炎・鎮痛といった一般的な関節痛にも共通する治療だけでなく、過剰な自己免疫を制御する免疫調整薬の使用が必要になることがあります。 このような治療は専門家の詳細な評価を必要とする場合が多いため、かかりつけ医の意見をよく聞いて治療を進めるようにしましょう。 原因②|変形性膝関節症 変形性膝関節症は主に加齢により発症すると考えられており、膝関節の痛みやこわばり、関節可動域の制限などといった症状が認められます。変形性関節症は膝以外にも手足や脊椎に発症します。 変形性膝関節症の診断 典型的な症状や病歴があれば必ずしも画像などによる検索は必要ではないとされています。 しかし、非典型的な症状を伴う場合には同様の症状をきたす別の疾患を想定して画像検査や血液検査を必要とします。 レントゲンでは関節裂隙の狭小化や骨棘などといった所見を認めることがありますが、血液検査では変形性膝関節症に特徴的な所見はないとされています。 変形性膝関節症の治療 変形性膝関節症は基本的には加齢による変化であり、痛みの制御を目的とした治療が主となります。具体的には消炎・鎮痛薬の使用を症状に応じて行うことになります。 しかし、加齢による変化そのものは不可逆性です。消炎・鎮痛薬の使用で症状がコントロールできない場合などは人工関節置換術といった手術による治療を考慮する必要もあります。 関節リウマチと変形性膝関節症の違い 関節リウマチ 変形性関節症 ・関節を動かさないと症状が悪化 ・朝のこわばりを発症する ・関節の摩耗で症状が悪化 ・夜の疼痛 今回紹介した関節リウマチと変形性膝関節症は、同じ膝関節の痛みを生じる疾患ですが異なる特徴もあります。 症状については、一般的には関節リウマチは関節を動かさないと症状が悪化する特徴があるため、朝のこわばりが特徴です。一方で変形性膝関節症は疲労が溜まることで筋肉が緩み、関節に圧力が加わるため夜の痛みが特徴と言われています。 また、関節リウマチは全身の炎症を起こすため血液検査で異常が出ることがありますが、変形性膝関節症に特徴的な所見はないとされています。 寝起きの苦痛を解消しよう!膝の痛みの予防・対処法 寝起きに膝が痛む原因や治療法などを理解いただいたところで、本項目では予防や対処法といった具体例を紹介します。 寝起きの膝痛に悩まされている読者の皆さんには必見の内容です。 関節リウマチの予防・対処法 関節リウマチの予防 関節リウマチの対処法 食生活の改善 喫煙習慣の改善 安静にする 関節の保温 関節リウマチの発症を抑えるためにも、食生活の改善は必須です。 体重増加の元となる脂質・糖質類を摂りすぎず、良質なタンパク質の摂取を心がけましょう。また、喫煙もリウマチが発症・悪化する要因とされているため、控えておくべきです。 発症後の具体的な対処法としては、安静治療が基本です。全身を休ませる意識をもって心身の疲れを溜めないよう心がけましょう。また、関節を冷やす行為は悪化の要因となりえます。日頃から適度な保温を意識しましょう。 変形性膝関節症の予防・対処法 変形性膝関節症の予防 変形性膝関節症の対処法 生活習慣の改善 靴の見直し 軽度な運動 サポーターの装着 変形性膝関節症の予防策として、体重管理(適度なダイエット)が挙げられます。体重が増えると、膝への負担が増加するのも必然です。生活習慣の見直しからスタートしてみましょう。 また、普段から履いてる靴が適切なものでないと膝に負担がかかります。ハイヒールやサイズが合っていない靴は極力避ける努力も必要です。 対処法としては、適切かつ軽度な運動やサポーターの装着が挙げられます。運動は膝周りの筋肉を伸ばすストレッチなどが適切で、安静にしすぎて筋力が衰えしまわないよう無理ない範囲で行いましょう。 また、サポーターの装着も膝周りの不安感を解消してくれる心強い味方です。 まとめ|寝起きに膝が痛む方はお気軽に相談ください! 今回の記事では朝起きると膝が痛み、歩きはじめ膝に違和感を感じたときに想定される疾患である関節リウマチと、変形性膝関節症の症状と治療法について解説しました。 二つの疾患は類似点もありますが、診断や治療など、大きく異なる点もあります。より詳しく知りたい場合は既に受診している整形外科、または最寄りの医療機関に問い合わせてみましょう。 また、膝に関するお悩みは当クリニックでも受け付けています。ぜひ、お気軽にご相談ください。 ▼こちらも参考にしてください 膝の裏が痛い?その原因と対策、考えられる病気について
公開日:2024.10.07 -
- ひざ関節
- 変形性膝関節症
- 半月板損傷
- 関節リウマチ
- 靭帯損傷
- 膝部、その他疾患
膝関節は、大腿骨、脛骨および腓骨、また膝蓋骨などが組み合わさって作られています。日常生活で安定して自由な伸展運動などがスムーズに実行できるよう半月板や複数個の靭帯などを始めとする周囲の構造物が補助しています。 これらの膝を形成している組織が「スポーツなどの外傷」、あるいは「加齢」や「自己免疫異常」などの要因に伴って異常をきたして損傷が起こると、膝の裏の部位で疼痛(痛み)が生じることに繋がります。 【膝の裏が痛い原因の代表例】 ・スポーツなどの外傷 ・加齢 ・自己免疫異常 そこで、「膝の裏が痛い原因、考えられる病気と対策」と題して解説してまいります。 膝の裏が痛いときに考えられる9つの病気 膝の裏が痛む際に原因として考えられる膝疾患には、「変形性膝関節症」や「関節リウマチ」の他、膝部位に存在する「靱帯の損傷」などがあります。 膝の裏が痛い場合に考えられる疾患 ・変形性膝関節症 ・半月板損傷 ・ベーカー嚢腫(のうしゅ) ・関節リウマチ ・靭帯の損傷(事故や、スポーツなど) 以下でそれぞれ詳しく解説していきます。 変形性膝関節症 中高年の女性によくみられます。 関節の軟骨がすり減り、膝の内側や膝の裏からふくらはぎにかけて痛くなり正座もしにくくなります。変形が進行してひどくなるとO脚になり、いよいよ歩行困難になると人工関節の手術となります。 膝の関節が硬くなり、膝を伸ばすときに裏が痛くなったりします。 膝の屈伸の時に『ミシミシ』『ゴリゴリ』とした音が鳴る時もあります。 膝に水が溜まると、膝の裏から太ももの前側にかけて全体的に痛くなります。(文献1) ▶変形性膝関節症についてこちらもご参考にされてください。 半月板損傷 膝関節のクッションの役目があり、スポーツや怪我、加齢に伴って断裂などの損傷が生じます。 膝が伸びなくなるロッキングを起こしたり、正座やしゃがんだり、立ったりするときに膝の裏側が痛くなります。 ベーカー嚢腫 何らかの原因で膝関節が炎症を起こし、増えた関節液が膝の裏の滑液包に流入し袋状のコブになったものを言います。ゴルフボールぐらいの大きさにボッコリ腫れることもあり、大きくなると膝の裏が突っ張った状態になります。 放置していて腫れが治ることもありますが、痛みが強いときは、針で水を抜くこともあります。 変形性膝関節症、半月板損傷、関節リウマチ、化膿性関節炎などが原因とされています。(文献2) ▶ベーカー嚢腫についてこちらでも詳しく解説していますのでよろしければご覧ください。 関節リウマチ 関節リウマチの患者数は、現時点でおおむね80万人と言われており、その発症原因は自己免疫系統の異常とされていて、自分自身の軟骨組織や骨成分を攻撃し、破壊することとなり、関節部位に炎症を引き起こします。(文献3) 特に膝裏部に疼痛症状を認めると考えられます。この病気を発症しやすい年齢は、30代~50代前後の中年齢層で、性別に関しては男性よりも女性で発症率が高いことが指摘されています。 初期の段階では、手足における特に手指部の関節領域が左右対称に腫れる以外にも、倦怠感や、食欲不振など自覚症状が合併することも懸念されています。 関節リウマチの特徴 ・原因:自己免疫系統の異常 ・年齢:30代~50代前後 ・性別:女性の発症率が高い 靭帯損傷 膝関節には4つの靱帯が存在して重要な役割を担っています。 そのうち膝の左右両側にあるのが内側側副靱帯、外側側副靱帯で、前後部位には前十字靱帯、後十字靱帯が走行しています。 例えば、交通事故に遭う、もしくはスポーツ活動中に怪我を負うなど、受傷を引き起こすことによって大きな物理的衝撃が膝関節に負荷となってかかると、膝の靱帯部に強い損傷や断裂などが起こり、膝の裏側が痛むことが考えられます。 特に後十字靱帯の損傷の場合、膝裏を伸ばすとピキッとした痛みが出ることが多くみられます。(文献4) 通常の場合、内側側副靱帯と前十字靱帯が外力によって損傷を受けやすいと言われていますが、受傷してから3週間前後の発症してまだ間もない頃には膝痛と膝の伸展運動がしにくいなどといったサインが認められます。 受傷後1か月程度、しばらく経過した段階では、膝関節内部に血腫が貯留して腫れの所見が目立つこともありますし、損傷部位によっては膝関節の不安定さが少しずつ顕著化してくることもあります。 膝の裏側の筋肉の損傷 膝の裏には膝窩筋があり、身体が硬かったり無理な運動や動きで筋肉や腱が損傷します。 損傷すると次のような症状が出ます。(文献5) ・しゃがむと痛い ・しゃがんで立つと膝の裏が痛い ・膝を伸ばすとふくらはぎや太ももの裏が痛い ・膝を曲げると膝の裏が痛い ・階段上り下りの時に膝の裏からふくらはぎが痛い 腰椎ヘルニア・坐骨神経痛 太ももの後ろからふくらはぎにかけて痛みがある場合は、腰椎ヘルニアや坐骨神経痛も考えられます。 痺れやズキズキした痛みを感じることもあります。安静時に痛みがあるのも特徴です。 リンパによる膝の裏の痛みや腫れ 同じ姿勢で長時間いたり、肥満や食事の偏りでリンパの流れが悪くなり膝の裏に痛みや腫れが生じます。 リンパ管には体の老廃物を運ぶ役目があり、リンパ節でその老廃物が処理されます。リンパ管の流れが悪くなることで、リンパ節が腫れて痛くなります。 反張膝 太ももの前と後ろの筋肉のバランスが悪かったり、大腿四頭筋や腸腰筋、前脛骨筋の筋力の低下で起こります。 そのため膝が後ろに飛び出るような形に曲がるため、膝の裏が痛くなるのです。 膝の裏が痛いときの治療法 前章では、主に膝裏が痛む代表疾患に関して触れてまいりました。 ここからはそれぞれの疾患について対処法や治療法を解説していきます。 変形性膝関節症の治療法は幹細胞やPRPによる再生医療 初期の頃は、ヒアルロン酸注射やリハビリ、内服で様子を見ます。 変形が進むと、骨切り術や人工関節置換術などが行われます。最近では幹細胞やPRPによる再生医療も行われていて新しい治療の選択肢として注目されています。 半月板損傷の治療法は手術か再生医療 日常生活に支障が出たり、スポーツ復帰を目指す場合は関節鏡による手術が行われます。断裂部を切除や縫合して治療します。 こちらも新しい選択肢として再生医療が注目されています。 ベーカー嚢腫の治療法は水を抜くか自然に治す 自然に治ることもありますが、膝の裏の腫れや突っ張りや違和感がある時には水を抜くこともあります。 関節リウマチは病勢進行を可能な限り抑制 関節リウマチに対する治療について、近年では特に目覚ましく進歩しています。 早期に適切な治療を行えば関節の変形も抑えられて、痛みも生活する上で特に困らない程度にもなります。 関節リウマチの病勢進行を可能な限り抑制して、症状を少しでも改善させるためには普段から関節に大きな負荷をかけないように認識しながら対策を講じることが重要な観点となります。 例えば、携帯電話を操作するときに片手ではなく、両手を使って動作すると、手首の関節にも優しい姿勢になりますし、デスクワークするときに両腕部分を机やクッションなどで支えるように対策すると関節にかかる負担を軽減させることが期待できます。 膝の靭帯損傷の治療法は手術治療 膝の靭帯損傷については、急激にストップするような動作をした際、あるいは方向を突然転換するときに膝を強く捻ることによって発症します。 一般的に、外側側副靱帯や内側側副靱帯は、膝が左右に動くのを制御しています。前十字靱帯は膝から足側の部分が前方に突出しないようにストップをかける役割を担っており、後十字靱帯でも前十字靭帯と協調して膝が安定的に可動するように機能しています。 これらの靱帯組織が仮に断裂して受傷してしまうと、膝の安定性が減り、下半身における踏み込み動作や切り返しの作業が難しく実施できなくなるのみならず半月板損傷など合併する場合もあります。 内側側副靭帯損傷の場合には手術せずに治療するケースが多く、後十字靭帯が損傷を受けたケースでは、ほとんどの症例で手術治療が適応となります。 膝受傷して靱帯を損傷した直後は、迅速にアイシング(冷却)を行ってから患部を固定し、患部に極力負担が掛からないように免荷処置をしましょう。 症状によっては、手術治療を検討する場合もあります。その際は、術後に理学療法士やトレーナーなど専門職と相談しながら状況に応じて適切なストレッチやリハビリテーションを実践して、筋力を鍛えて早期復帰できるように努めることになります。 特に、膝の再受傷や二次的な外傷を回避するために、体幹を鍛える、柔らかいボールなどを膝下で転がすように動かす、あるいは座位の状態になって膝を伸展させる、そして大腿部の筋を鍛えることなどが主なリハビリ療法の内容となります。 膝の裏が痛い場合のストレッチの仕方 膝の裏をストレッチしたりマッサージを行うことで、筋肉の柔軟性を持たせ血流促進にもつながります。 ふくらはぎの筋肉と太ももの後ろの筋肉を中心にストレッチやマッサージの仕方を紹介しています。注意点として、ストレッチによる痛みを感じたときには、直ちにかかりつけの医師との相談をお勧めします。 https://youtu.be/WQZfXd6s1iA 膝の裏が痛いときにとるべき行動 結論、膝の裏が痛いときは早めに医師へ相談するべきです。 膝の裏が痛い原因(病気)はさまざまで、比較的軽度なものから、自身では気づけない思いもよらぬ重度なものまで存在します。 また、「そのうち治るだろう」「大した症状ではないだろう」と自身で判断し、膝の痛みを放置してしまうと歩行や日常生活に大きな支障をきたしてしまいます。最悪の場合には歩くことが次第に困難となり、後に治療したとしても後遺症が残ってしまう可能性もあります。 膝の裏の痛みを軽視せずに最寄りの医療機関に受診するか、リペアセルクリニックに気軽にご相談ください。 まとめ|膝裏の痛みが長引くときは迷わず治療を 今回は、膝の裏が痛い原因で考えられる病気と対策について詳しく解説してきました。 膝裏部が痛む原因としては、主に変形性膝関節症、関節リウマチや、膝靱帯損傷などが考えられます。 関節リウマチについては薬剤の治療成績が著しく向上していますし、初期段階できちんと診断して的確な治療を実践すれば治癒が期待できる病気になってきました。膝靱帯損傷した際には早期的にアイシング(冷却)して患部固定で症状緩和に繋がります。 このような対処策を自分なりに実践しても症状が軽快しない際や膝裏部の疼痛症状がひどくて悪化するような際には、早期的に整形外科など専門医を受診するように心がけましょう。 今回の記事の情報が少しでも参考になれば幸いです。 参考文献 文献1^ Øiestad BE, Juhl CB, Culvenor AG, Berg B, Thorlund JB. Knee extensor muscle weakness is arisk factor for the development of knee osteoarthritis: an updated systematic review and metaanalysis including 46 819 men and women. Br J Sports Med. 2022 Mar;56(6):349-355. doi:10.1136/bjsports-2021-104861. Epub 2021 Dec 16. PMID: 34916210. 文献2^ Abate M, Di Carlo L, Di Iorio A, Salini V. Baker's Cyst with Knee Osteoarthritis:Clinical and Therapeutic Implications. Med Princ Pract. 2021;30(6):585-591. doi:10.1159/000518792. Epub 2021 Aug 2. PMID: 34348320; PMCID: PMC8739941. 文献3^ Maderbacher G, Greimel F, Schaumburger J, Grifka J, Baier C. Kniegelenk bei rheumatoiderArthritis – aktuelle orthopädisch-chirurgische Therapieoptionen [The knee joint in rheumatoidarthritis-current orthopaedic surgical treatment options]. Z Rheumatol. 2018 Dec;77(10):882-888.German. doi: 10.1007/s00393-018-0534-2. PMID: 30194490. 文献4^ Schüttler KF, Ziring E, Ruchholtz S, Efe T. Verletzungen des hinteren Kreuzbands [Posteriorcruciate ligament injuries]. Unfallchirurg. 2017 Jan;120(1):55-68. German. doi: 10.1007/s00113-016-0292-z. Erratum in: Unfallchirurg. 2017 Jun;120(6):530. doi: 10.1007/s00113-017-0353-y. PMID: 28058447. 文献5^ Covey DC. Injuries of the posterolateral corner of the knee. J Bone Joint Surg Am. 2001Jan;83(1):106-18. doi: 10.2106/00004623-200101000-00015. PMID: 11205847.
公開日:2024.10.07 -
- ひざ関節
- 膝に赤みや腫れ
- 変形性膝関節症
- 半月板損傷
膝が腫れているときに考えられる病気とは 日常生活において両足を揃えて左右を比較してみた際に両膝の大きさや形が異なっているのに気づいたことはありませんか。 また、膝が腫れてその部分に発赤所見や熱成分を認める、そして膝が急に痛みを覚えてよくよく見てみると腫脹がひどくなっているという経験をした方も少なからずいらっしゃるでしょう。 膝という人体組織は、太ももに位置する大腿骨、足のすねに存在している脛骨や腓骨、そしてお皿と呼ばれる膝蓋骨などの筋骨格系に関するパーツが組み合わさって出来ています。 膝は普段の生活を送る、もしくは運動を実行する際などに膝を曲げ伸ばしを行う動きを司り、上半身などの体重を支える重要な役割を有していますので、その膝が腫れて痛くなると、どうしても日常生活に支障をきたすことに繋がっていきます。 そこで今回、「膝が腫れているときに疑うべき病気」と題し、それらに関する情報を中心に詳しく解説していきます。 膝が腫れているときに考えられる病気とは 変形性膝関節症 膝が腫れて痛む有名な病気としては「変形性膝関節症」が挙げられます。 変形性膝関節症は、加齢や遺伝的要因、もしくは肥満による重量増加が引き金になる膝関節への過度な負担によって関節部の炎症や変形を生じさせて、膝の痛みや腫れなどが引き起こされる病気と認識されています。 この疾患では、ひざ部分における関節軟骨が摩擦や摩耗などですり減ることによって膝部位に強い痛みが長期に渡って自覚される病気であり、年齢を重ねれば重ねるほど病状が進行して安静時にも痛みが緩和されずに歩行することすら困難になる進行性のある病気です。 変形性膝関節症の直接的な原因は、先にあげた加齢、肥満以外にも、O脚、閉経してからの女性ホルモンの変動などが挙げられるほか、日常生活において布団の上げ下ろしなど、膝の曲げ伸ばしを頻繁に行う行為や、正座を長時間保持するなどといった動作を日常的に行うことによってひざに負担がかかる場合に起こりやすくなります。 半月板損傷 膝の腫れを伴う症状として、「半月板損傷」も疑われます。半月板は膝関節の中にある三日月の形をした軟骨組織です。膝の内と外に2枚あって、走る、歩く、跳ねるなどの動きからくる負荷を和らげるクッションとしての役割があり、膝の安定性に欠かせない存在です。 半月板損傷の原因は、スポーツや事故などで急激な負荷や、強い衝撃、無理な動きがあった場合に傷つくことがあります。これが「半月板損傷」といわれるものです。また加齢によって組織がもろくなって起こる場合は先天的に症状を持っている場合があります。 https://youtu.be/uQlymyi0eSI?si=UANk-RDBKTR9dmKH 関節リウマチ 次に、膝が腫れやすい代表疾患として「関節リウマチ」があります。「関節リウマチ」という病気は、自己免疫の異常が原因となって関節部位で炎症が引き起こされて、その結果として膝の腫れや強い痛みを自覚するものです。 この疾患では、軟骨や骨組織が「免疫異常」によって攻撃されることで関節部が破壊され、変形し、健常な関節機能が喪失する病気であることが知られており、その罹患患者数は我が国で80万人程度存在すると伝えられています。 一般的に、女性に多く発症し、発症年齢としては30代~50代前後という、若年から中年層がメインです。初期段階では手足の指の関節が左右対称性に腫れあがり、それ以外にも発熱や倦怠感など全身症状を自覚することもがあります。 以前は関節リウマチに対する治療薬も限定的でありましたが、最近では生物学的製剤などの薬品開発が進歩しているため、できるだけ早期から治療に入いることができれば炎症所見を改善させて膝関節の機能の回復を見込めるようになりました。それによって日常生活内のQOLが向上することが期待することができます。 痛風 次に、膝関節部が腫脹を認める疾患として、「痛風」が考えられます。 生体内で尿酸成分が過剰に貯留されると、膝関節を始めとする関節部位に尿酸の結晶がたまることで、その部分に炎症を引き起こして腫れを生じます。 尿酸と呼ばれる成分はビールや甲殻類などに多く含まれる「プリン体」が体内で分解されて形成されるものです。この尿酸の血液中における濃度が高値である状態が慢性的に継続すると、関節内で結晶化してしまい、この結晶化した尿酸を白血球が破壊処理する反応に伴って炎症を引き起こすと考えられています。 昨今の医療技術の進歩によって良好な薬剤も開発されており、的確な治療を実施すれば健康な生活を送ることができますが、痛風状態を放置すると関節部の激痛を引き起こして膝の腫れをきたすなどを繰り返し、全身的に痛風結節と呼ぶ「こぶ」が表れ運動機能障害が起こるほか、最終的には腎不全にまで進行する可能性があるため、放置することなく、十分に手当することが大切になります。 痛風の原因となる尿酸値は、食事に大きな影響を受けるため、カロリーの高い食事や、アルコールの採りすぎなどに注意が必要です。食生活全般にわたり見直し、改善を行いましょう。 また、肥満を防ぐ意味でも、代謝を整える意味でも適度なスポーツは有効です、ただ激しいスポーツは逆効果になることもありますので注意が必要です。 その他 その他にも、膝靭帯損傷、血友病、オスグッド・シュラッター病などが考えられます。また、日常生活に関する習慣性によって膝が腫れる場合も考えられています。 普段から立ち仕事が多かったり、スポーツで膝への負担が多い場合、膝の痛みや、腫れを発症することがありますので、適当なタイミングで休憩するよう気を付けましょう。 その際に、ストレッチや体操などを少しであっても挟むなど、工夫することで膝を定期的にケアするよう心がてください。 最後に肥満状態は、膝に大きな負担をかけています。肥満による体重増加は、膝の腫れを悪化させる大きな要素と考えられていますので、年齢を重ねても健全で安定した膝の良好な状態を維持するためにも適正体重を保つように注意しましょう。 まとめ・膝が腫れているときに考えられる病気とは 今回は膝が腫れているときに考えられる病気について詳しく解説してきました。膝の腫れをきたす原因の多くのは、関節疾患や骨の病気、外傷など様々です。 ふと膝が腫れていることを自覚した際には、かかりつけ医など医療機関を受診し、担当医に症状出現前後のイベントや出来事はあったか、そして普段からスポーツを活発に実践しているかどうか、あるいは膝に負担がかかりやすい仕事や、習慣、スタイルを送っていないかなどを詳細に伝えてください。 また、急激に膝部分に激しい痛みを覚えて、腫れを認める場合、そして日常動作をする際やスポーツ運動時に膝が腫れて痛みが悪化するようなケースでは、「無理に膝を動かさずに安静を保つ」ように努めて早期に専門医を受診することが重要です。 今回の記事の情報が少しでも参考になれば幸いです。 ▼ 再生医療で膝の治療を行えることを知っていますか?! 膝の痛みなどの悩みに対する新たな選択肢、再生医療について ▼以下も参考にされませんか 膝に水が溜まる症状を放置しないでください!原因と治療法
公開日:2024.11.06 -
- ひざ関節
- 動作時の痛み
- 変形性膝関節症
- 半月板損傷
- 靭帯損傷
膝関節が痛い!そんな時に疑われる病気と注意点、その治療について解説します 日常の生活で、階段の昇り降りや、立ったり、座ったり、ふとした時に膝に痛みや、違和感を自覚したことはありませんか? そんな時、その痛みに不安を感じはするものの、それ以外の状態で痛くなければ、「大丈夫だろうと・・・」医療機関を受診することなく放置しがちです。 いや、お待ちください!膝の痛みを放置すると重大な病気に繋がることがあります。 膝の痛みからくる疾患も早期発見、早期治療が大切。けして放置してはなりません!痛みは、身体のサインです! そこで、ふとした時などに、膝に痛みを感じたときに疑われる病気について解説してまいりましょう。 膝関節の痛みや違和感を感じる場面 ・階段の上り降り ・立つとき ・座るとき ・起床時のこわばり 私たちが膝を曲げ伸ばしするということを医学的に表現すると「脛骨の上を大腿骨が前後になめらかに転がっている状態」だとお考え下さい。これらの骨の表面には弾力性に富み、膝のスムーズな動きをサポートするための「軟骨」という、やわらかいクッションで覆われています。 そして、もう一つ大腿骨と脛骨の間に位置する半月板と呼ばれる部分があり、この部位は膝関節にかかる物理的な衝撃を吸収するというクッションの役割を果たしてくれています。 膝関節に痛みを感じるということは、これらの部分で何か問題が起きていると考えて良いでしょう。 そこで、膝に関する正しい知識を知っていただき、日々の適切なケアを継続すれば痛いといった「疼痛症状」を緩和させることが可能なことをお伝えできればと思います。 今回は、膝に痛みを感じた際に「どういった病気が疑われる?」のか」、そして膝の痛みを自覚するようになった場に「どのような対応策」があるのか?という2つの観点から解説してまいります。 膝が痛む場合、どのような病気が疑われるのか 通常、膝に痛みを生じさせる代表的な病気には「変形性膝関節症」と言われるものが最も多くみられます。 その他、運動などのスポーツ障害として「半月板損傷」や、「前十字靱帯損傷等」などが知られています。また、一部に「関節リウマチ」という場合もあります。 それ以外、膝の障害には以下のように多岐にわたる疾患があるため、自覚する症状によって自分で判断するのは難しいとお考え下さい。 膝が痛む場合、違和感がある場合は初期の段階、早めの受診をお勧めします。 「膝が痛む」ときに多い疾患 ・変形性膝関節症 ・関節リウマチ ・膝骨壊死症ほか ・半月板損傷 ・前十字靱帯損傷等 ・後十字靱帯損傷 ・内側・外側々副靱帯損傷 ・離断性骨軟骨炎 ・関節ネズミ ・オスグッド病 ・軟骨損傷ほか 変形性膝関節症について 変形性膝関節症は、加齢によって発症することが多い病気です。原因の多くは、年齢を重ねるごとに軟骨が少しずつ摩耗し、半月板が損傷、炎症が起こり、関節の変形がみられるようにもなります。 変形性膝関節症の初期段階では「座った状態から立ち上がる瞬間」や、「歩行を開始する時」などに膝に痛みを感じます。ただ、休息すれば自然と症状が改善する傾向にあります。 ところが、病状が進行すると正座をすることが難しくなり、階段を昇り降りすることが困難にもなります。さらに悪化すると安静にしている時でさえも膝の痛みがとれないようになります。 最終的に膝関節の変形が顕著になると歩行することが出来なくなってしまう進行性がある怖い病気です。 「変形性膝関節症」について知っておきたいこと ・進行する怖い病気です ・初期は立ち上がる瞬間や、歩行の開始時に膝に痛みを感じる ・そのうち正座ができない、階段を上り下りが困難となる ・末期では安静時も膝が痛み、膝関節の変形が顕著になると歩行も困難になる 本疾患における原因としては、加齢に伴って膝の関節内にある「軟骨組織が老化」することのみならず、肥満体形であることや、元々の遺伝的素因、そして膝関節周囲における骨折、病変や半月板損傷を始めとした外傷などの後遺症として発症することも往々にしてあります。 変形性膝関節症の発症原因 ・加齢で軟骨組織が老化する ・肥満体形で膝への負担が大きい ・遺伝的素因 ・膝関節周囲の骨折の後遺症 ・病変や半月板損傷外傷などの後遺症 変形性膝関節症は進行性の病気で元の状態に回復させることが困難な病気です。 いかに現状の状態を維持できるかといったことが治療の主眼となり、保存療法を中心としたリハビリが有効な治療法となります。 注意すべきは最終的に手術が必要になることです。それが「人工関節」という選択です。そうならないためにも、上記に記したような膝への痛みや、違和感を感じたら、早めに病院等にて診察を受けることです。万一、変形性膝関節症であった場合は、リハビリ等にて進行を、可能な限り遅らせるような取組みが可能です。 関連記事 変形性膝関節症の人がしてはいけない仕事とその理由 関節リウマチ 膠原病という自己免疫が関連した病気で膝関節のみならず手指、手関節、肘関節などを中心に身体のあらゆる関節で炎症が引き起こされる病気です。 関節リウマチを引き起こす要因としては未だに明確なことは判明していませんが、どうやら生体の自然免疫システムが発症に深く関係していると言われており、病状が悪化するメカニズムは最近の医学研究などによって少しずつ明らかになってきています。 本疾患における初期症状としては、関節自体に炎症が起こることに伴って関節部の腫れが認められ、それが膝部分で発症すると膝の関節に痛みが出現することになります。 さらに病状が進行してしまうと関節を構成している骨や軟骨などが破壊されることによって関節が変形して屈曲拘縮や関節脱臼など日常生活に多大に支障をきたすことに繋がっていまいります。 ▼合わせて読みたい 関節リウマチ放置してはいけない!初期症状と治療法 膝骨壊死症 骨壊死の特徴として、急な痛みがあります。変形性膝関節症にように病気が進行することで徐々に痛みが進行していくものとは違って骨壊死は、急に、突然に!痛みが発症する場合が多いと報告されています。 原因としては、軟骨の土台になっている軟骨下骨に微小骨折が生じて骨の壊死が発症していくと推測されています。夜間など寝ている時や、体を動かしていないのに膝の痛みがある場合に膝骨壊死(大腿骨内顆骨壊死、脛骨内顆骨壊死)が考えられます。 半月板損傷、前十字靱帯損傷等 これらの損傷は、比較的若い世代で起こることが多く、運動や、スポーツによって強い力を受けたときに生じる外傷によって膝に痛みがみられる場合に疑われます。 半月板損傷などは、年をとって弱くなった半月板に力が掛かると損傷することもあります。この場合は、日常の軽い怪我、転んだりした場合にも起こるため、年齢を重ねた場合は転倒や、つまずきに注意すべきでしょう。 半月板損傷や前十字靱帯損傷、軟骨損傷などでは膝が伸びないロッキングと言われる症状が出ることがあったり、膝が痛みと共に、曲がらなくなったり、走れなくなる場合があります。 また、前十字靭帯損傷には完全断裂や部分断裂、弛緩といった症状があります。 前十字靭帯は、膝関節の脛骨と大腿骨を繋いでいる靱帯で、この部分に強い力が加わることで断裂や伸びてしまったりして損傷が起こります。 この症状はスポーツや運動を行うことで発症することが多く、サッカーやラグビー、バレーボール、バスケットボール、スキーやスノボード。柔道や空手などの格闘技等、激しいぶつかり合いやジャンプしたり、急な捻りが起こったり、転倒が起こることで損傷することが多く見られます。 ▼こちらも合わせてご覧ください 半月板損傷は自然には治らない/その症状と治療法 変形性膝関節症の治療 膝関節痛の原因が「変形性膝関節症」の場合には、日常生活において、膝の周囲の筋肉、特に「ふとももの筋肉(大腿四頭筋)」を鍛えて、出来る限り「正座」の姿勢を取らないように心がけましょう。 また、肥満気味と指摘されれば減量が必要です。食生活を見直し、運動習慣を持つようにし、ダイエットに努めて下さい。また膝を極力冷やさずに血行を良好に保つ、そして毎日のトイレでは和式は避けて洋式トイレを使用する。また生活様式を畳などの和式から、机と椅子を用いた洋式に変更するように認識しておきましょう。 変形性ひざ関節症で注意したいこと ・正座を行わない ・肥満気味であれば食生活の見直し、運動でダイエットに取組む ・膝を冷やさないこと(冷房に注意、サポーターなどで保護も有効) ・洋式トイレを利用し、和式トイレは避ける ・畳の和式から、椅子とテーブルといった洋式に生活を変更する 変形性膝関節症の治療は、膝関節の痛みが軽度であれば鎮痛剤を内服するあるいは湿布などの外用薬を貼付する、あるいは膝関節内にヒアルロン酸を注射する処置を実施することがあります。 それに並行して保存療法(リハビリテーション)を行います。大腿四頭筋を強化するリハビリ訓練を受け、関節可動域を改善させるための理学療法を実践する、膝を温める物理療法を試みる、あるいは膝関節にかかる負担を補助するための足底板や膝専用装具を作成するなどの工夫策を組み合わせることになります。 これらの保存的な治療でも症状が改善しない場合には関節内視鏡手術、高位脛骨骨切り術、人工膝関節置換術などを中心とした手術治療を考慮することになります。 変形性ひざ膝関節症の治療 ・鎮痛剤 ・ヒアルロン注射 ・保存療法(リハビリ)大腿四頭筋を強化する ・理学療法で可動域を改善する ・膝の装具(サポーター等) ・足底版 手術による場合 ・関節内視鏡手術 ・高位脛骨骨切り術 ・人工膝関節置換術 ▼合わせて視聴したい 治療を行っても、一向に良くならないことはありませんか? https://youtu.be/o2ASEGbQ-R8?si=RlJCPeTjsyi2sDV8 こちらの動画では、変形性膝関節症と間違われやすい膝関節周辺の疾患5選をご紹介しています。是非ご覧ください。 関節リウマチ疾患の治療 膝関節の疼痛症状のみならず発熱や体重減少などの全身症状を合併することも多いため、病状の活動性が盛んな際には絶対的安静も必要になるでしょう。 本疾患の病状進行度は患者さん自身の日常生活の習慣と密接に関与していると考えられているため、周囲のサポート環境がリウマチ患者さんに日常生活指導を実践して生活習慣を改善させることで膝関節の痛みなどを代表とする症状を軽減させる効果が期待できます。 普段の食生活においてはタンパク質やビタミン成分、そして微量ミネラル元素などを中心にバランスに優れた食事内容を摂取することをお勧めしますし、体重が増加し過ぎて肥満にならないように心がけることが重要な観点となります。 関節リウマチに対する薬物療法としては、抗リウマチ薬や生物製剤を用いた免疫療法、ならびに原疾患に伴う炎症所見や痛みを緩和させる非ステロイド系鎮痛消炎剤などを用いた対症療法が主流となります。 膝関節における屈曲制限などを含めた機能障害の重症度によっては、その機能を回復させることを主目的として滑膜切除術や人工膝関節置換術などの手術療法を検討するケースも考えられます。 関節リウマチの治療 ・生活習慣の改善 ・タンパク質、ビタミン成分、ミネラルなどバランスの良い食生活 ・体重管理 ・抗リウマチ薬、生物製剤を用いた免疫療法 ・炎症所見や痛みを緩和させる非ステロイド系鎮痛消炎剤 手術 ・滑膜切除術 ・人工膝関節置換術 前十字靭帯損傷の治療について 損傷が起こった場合は、リハビリを中心とした運動療法を中心に理学療法、装具療法等の保存療法を行います。それでも症状が改善しない場合は、手術療法を検討することになります。 手術療法には、関節鏡視下にて行う低侵襲の手術であるため、術後の回復も早く、スポーツの場合では競技への復帰、また社会への復帰も早く見込めます。 ただし、注意点としては、靭帯損傷で適切な治療を行わないままに運動や、スポーツを継続すると半月板等、周囲の軟骨を損傷することとなりかねません。そうなると変形性膝関節症に移行しかねない危険性があります。 前十字靭帯損傷の治療 ・保存療法(リハビリ) ・装具(サポーター等) 手術 ・関節鏡視下手術 まとめ・膝関節が痛い!そんな時に疑われる病気と注意点、その治療について 膝関節痛を来す病気として代表的なものは変形性膝関節症や、半月板損傷、前十字靱帯損傷、関節リウマチが挙げられます。 これらの関節疾患に罹患した場合には、疼痛症状の度合い、病状の進行度、日常生活における支障度などにはそれぞれ個人差があるので、個々のケースに応じて状態を評価して綿密な治療計画を立案する必要があります。 これらの病気に対する治療や予防に関しては、まずは膝関節を含めて自分の身体の状態を適切に知ることが重要です。その詳細な症状や具体的な治療法、薬剤効果などを本人や家族自身が十分に向き合って理解することが重要な視点となります。 上記、どんな症状であっても初期の治療が非常に大切です。 治りきらないまま放置したり、運動を行うのは危険であることをご理解いただければ幸いです。 膝に痛みや違和感などがあって心配であれば、最寄りの整形外科クリニックや専門病院などの医療機関を受診して相談されることを検討しましょう。けして放置しないでください。 以上、関節の痛み!そんな時、どういった病気が疑われるのかについて記載しました。今回の記事、情報が少しでも参考になれば幸いです。 ▼ 再生医療の幹細胞治療で膝の関節症を治療する 膝に起こる各種関節の問題を再生医療の幹細胞治療で手術せずに症状を改善する ▼以下もご参考にしてください 膝の病気!鵞足炎と変形性膝関節症についてと、その違いを解説!
公開日:2024.11.06 -
- ひざ関節
- 膝の内側の痛み
- 変形性膝関節症
- 膝の慢性障害
鵞足炎と変形性膝関節症の違い、症状とその原因を解説 日常生活において、膝に痛みろいった症状が出現したことはありませんか。 ひざが痛む原因となるのは膝に慢性的な炎症を引き起こす病気があるためで、その代表例として「鵞足炎」や、「変形性膝関節症」がありますが、この名前をご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。 今回は、この鵞足炎や変形性膝関節症が一体どのような病気なのか、また両者の相違点について詳しく解説してまいりましょう。 鵞足炎とは ・過度のスポ―ツ活動や運動などによって引き起こされる ・膝の鵞足部における「滑液包炎」であると考えられてる 変形性膝関節症とは ・肥満や加齢などで膝の軟骨部分がすり減ることで発症 ・膝に強い痛みを引き起こす進行性の病気 鵞足炎(がそくえん)とは、どういった病気なのか そもそも鵞足(がそく)という言葉は、普段聞き慣れない方も多いかと思います。膝関節の下に存在している脛骨に連続している三個の腱組織の形状がまるでガチョウの足のように見える事から「鵞足」と名付けられた経緯があります。 人体の膝関節は日常生活において頻繁に曲げ伸ばしといった運動が行われている部位です。何らかの原因で靱帯や腱が、膝を屈曲伸展させる際に骨と摩擦することによって時に炎症といた所見を引き起こすことがあります。その結果として、膝の内側の下方周辺に痛みといった症状が現れた場合は、鵞足炎(あるいは鵞足滑液包炎)を発症して痛みを自覚している可能性があります。 この疾患は、普段の生活の中で過度のランニングなどのスポーツ活動によってひざ関節を使いすぎ(オーバーユース)、酷使する事が発症原因であると言われています。 それ以外にも、自分の足に合っていない靴で運動する、あるいは膝部分の怪我などの、外傷によっても引き起こされる可能性があります。 変形性膝関節症とは、どういった病気なのか 変形性膝関節症という病気は、加齢に伴って慢性的、機械的な刺激が膝部分に加わることで骨が変形して発症すると考えられています。特に40代を過ぎた女性に発生することが多く、加齢、肥満、外傷などの要素が変形性膝関節症の発症に関与していると言われています。 変形性膝関節症では、膝の関節内でクッションの役割をしている関節軟骨がすり減って、骨と骨が摩擦を起こして膝関節が変形すると捉えられています。 元来より日本人は一般的にO脚の人が多いとされており、膝が外へずれるために、その内側に負担がかかりやすくなります。こうしてO脚では、外側部分の筋肉と内側の筋肉のバランスが崩れることになります。 悪化すると軟骨がすり減り、痛みが生じるようになります。このように膝関節を支えている半月板も徐々に質が変化して、少しのストレスで容易に切れてしまうことが指摘されています。 膝関節を支持する重要な役割を担っている半月板が切れてしまうとその位置がずれて膝のクッションの役目を果たさなくなり、膝関節の変形につながり変形性膝関節症を罹患することになります。 ▼変形性膝関節症についてはこちらもご覧ください 膝の痛み/変形性膝関節症のおススメの最新治療法 鵞足炎と変形性膝関節症の違い ここまで簡単に「鵞足炎」や、「変形性膝関節症」に関する病気の特徴を紹介してきました。 鵞足炎は、変形性膝関節症と似たような膝の部位に痛みを起こすことから両者は非常に混同されやすい「似て非なる疾患」と言えますが、お分かりのように膝部の痛みを引き起こす原因がそれぞれ違っています。 鵞足炎の特性としては、膝関節の少し下に圧痛があり、関節部分の腫れを伴うこともあるものの、骨の変形は基本的には認められない、そして変形性膝関節症と比較して半月板組織のすり減りが原因で起こるのではなく筋肉の炎症によって症状がもたらされるという点があります。 したがって、膝関節における半月板の場所と鵞足部の筋肉部位が違うことと同様に、痛みや炎症を起こしている圧痛点がそれぞれ異なる点で両者を鑑別できると言えるでしょう。 鵞足炎の場合には、根本的に症状を改善していくためには、過剰な膝関節部のオーバーユースを回避して足のねじれを取る工夫をすることが必要となります。 変形性膝関節症においては、大腿骨と、その下の骨である脛骨の間で発症します。典型的な症状として最初は膝関節が強ばるなどの違和感から始まって、徐々に階段を上り降りする際や立ち上がったときに膝が痛むという具合に次第に症状が強くなって悪化していきます。 変形性膝関節症の原因は、関節部の軟骨が加齢で弾力性が低下したり、使いすぎ、肥満などが原因と言われています。 その他にも靭帯損傷や、半月板損傷、骨折などの外的要因によるもの、一部には化膿性関節炎の後遺症としても発症すると言われます。 御存知の通り、膝という部位は体重から受ける負担が大きくかかる場所であり、変形性膝関節症の発症を防ぐためには体重を増やしすぎないようにコントロールすることが重要であり、さらに膝周囲の筋力をしっかりと保持することが膝の負担を減らすために有効です。 また、病院などで変形性膝関節症と診断された方は鎮痛剤などの投薬、湿布貼付が選択肢になることがありますし、関節部に比較的多く水が貯留しているケースでは患部を注射して水成分を抜く処置が必要となることもあります。 鵞足炎の症状 ・膝関節の少し下に圧痛 ・関節部分の腫れを伴うことがある ・骨の変形は基本的には認められない 原因 ・筋肉の炎症によって発症する 変形性膝関節症の症状 ・階段の昇り降りで膝に痛み ・進行すると平地での歩行にも痛み ・膝関節が強ばる等、違和感から、徐々に悪化、進行進行する ・関節は、変形し、硬くなり、曲げ伸ばしに支障 原因 ・加齢や肥満、靱帯損傷、半月板損傷、骨折等の外傷、化膿性関節炎等の後遺症 まとめ・鵞足炎と変形性膝関節症の違い、その症状と原因を解説 膝関節部の痛みを呈する病気として代表的なものに変形性膝関節症や鵞足炎が挙げられます。 両者は類似的に膝の痛みを引き起こす原疾患として知られているがゆえに、これまでひざ痛の原因が変形性膝関節症だと思っていた場合でもよくよく調べてみると実は鵞足炎だったという場合も考えられます。 レントゲン検査だけで両者を鑑別することは難しく、正しい診断に繋がらないこともあろうかと思いますので、膝が痛い時には詳細に検査をして確実に原因を精査して的確な治療を実践できれば長期的に悩んでいたひざ痛が改善できる可能性があります。 心配であれば、最寄りの整形外科クリニックや専門病院などの医療機関を受診して相談してみることも考慮してみましょう。今回の記事の情報が少しでも参考になれば幸いです。 ▼ 再生医療が変形性膝関節症等膝の治療を根本から変える! 変形性膝関節症は、再生医療の幹細胞治療で手術せず、入院不要で改善できます ▼鵞足えんについてはこちら参考にしていただけます 鵞足炎は、膝の酷使が原因に!その痛みと治療法とは
公開日:2024.11.06 -
- ひざ関節
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- PRP治療
変形性膝関節症の再生医療(PRP療法)の治療と体験談を公開します こんにちは Dr.サカモトです。 今回はPRP療法(PRP治療)が実際どのように行われるかを、患者さんの声を交えながら解説していきます。それでは行ってみましょう! PRP治療での注射方法 PRP治療では、膝のお皿の外から関節の中にめがけて注射をします。膝の関節の中にはちょうど袋がありまして、その中にPRPを注射するという形になります。痛みもそれほど痛いものではないと思います。 PRP療法がオススメの症状 実際どういった方がPRP治療を受けられるかというと、以下のような方々がPRP治療を選択されています。 変形性膝関節症でPRP療法を選ばれた方 ・保険診療のヒアルロン酸注射が効かなくなった方 ・薬を飲んでも痛みが取れない方 ・スポーツや仕事に早く復帰したい方 ・薬剤アレルギーが怖い方 ・手術を避けたい方 ・長期入院ができない方 PRP療法は短期間で痛みも少ない治療法 PRP治療などの再生医療は、すごく難しいことをするんじゃないの?といった声もよく聞かれますが、実際は大げさなことは何もなく、短時間で痛みも少ない方法です。だから手術も入院も不要という医療分野といえるのです。 実際のPRP治療の流れは、まず腕から少し採血をし、それを特殊な機械で約30分ほど分離します。それを膝の関節に注射をするだけの治療なので、それほど痛いものでもなく時間も30分ほどで終わります。 このようにPRP治療はとてもシンプルなので何か大きな準備をしなきゃいけないだとか何か大変な検査をしなきゃいけないということはありません。特に身構えなくても大丈夫なのでご安心ください。 ▼変形性膝関節症をPRPで治療/その効果を動画で解説 PRP治療の体験談をご紹介 では実際にPRP治療を受けられた方の実例がありますのでご紹介します。 (PRP治療を受けられた女性) 「テレビで再生医療についての特集を見たり、プロ野球選手が再生医療で治ったという話を人から聞いたりして興味はあったのですが、私は車いすの状態だったので、本当に再生医療で歩けるようになるの?と思っていました。 採血をして少し時間を置いて、いつものような膝の注射をしただけだったので、つらい気持ちは全然感じる感じることなく、スムーズに治療を受けられました」 この方は、もともと膝がとても痛くて歩行困難が見られ、ヒアルロン酸の注射をしても1日しかもたないということで、PRPの治療を選択されました。かなり膝の変形も強く、人工関節をしてもおかしくない方だったのですが、手術はどうしても避けたいということで注射をしました。 (PRP治療を受けられた女性) 「PRP注射は6回していただいたのですが、1~3回目に関しても少しずつ効いているなという感じはしていたのですが、4回目のときには杖なしで自分の足で立つことができるようになっていて、 自分でもすごくびっくりしました。『すごく効いた』という実感があってとてもうれしかったです」 はじめ10あった痛みが、4回注射した後には、2か3になり、もともと杖で歩かれていたのですが、その杖も必要ないぐらい痛みが軽快し、ぎこちないながらもスムーズに歩けるようになりました。 その後、数ヶ月様子を見ていましたが痛みの程度が始め10あったものの、2~3に落ちて、その後5ぐらいには戻ってはきましたが、5でとても安定しておられます。 (PRP治療を受けられた女性) 「今までは料理のときも杖をついたり椅子に座ったりしていましたが、PRP治療後は立ったまま料理や家の片付けができるようになりました。 友だちとUSJに遊びにいったり、ひとりで旅行したり色々なところに自分の足でいきたいと思います」 このように色々と個人差はありますが持続期間も長く認めてますので、かなりPRPの効果はあったと思われます。今まで再生医療と出会う前は、このように劇的に注射で痛みが取れるということは考えられませんでした。 PRP治療の注意点 以上、いかがでしたでしょうか? 私もPRP治療でこれほど歩けるようになるのかとビックリしました。PRPは、痛みを取るために非常に有効で、ご自身の血液を使った治療法なので安全性も高く、入院も手術も不要です。患者さん自身も本当に喜んでおられたのが印象的でした。 ただし、知っていて欲しいのは、「PRP療法には、すり減った軟骨を再生する力は無い」ということです。確かに痛みを止める効果には優れていますが「根本的な解決策ではないので注意が必要」です。そのため、いずれかの段階で痛みが戻って来る可能性があります。 痛みを止め、軟骨レベルで再生を目指すなら、同じ再生医療の分野でもう一歩踏み込んだ治療法として「幹細胞治療」というものがあります。これはPRP療法のように即日実施できるというものではありませんが非常に優れた手法です。 もちろん、手術や入院は不要です。 患者さんの脂肪、米粒2~3粒を専門施設で幹細胞を抽出して培養、患部に戻すことで、これまで不可能と言われてきた軟骨の再生を即する手法です。根本的な治療を望まれるな以下で詳しく説明しましたのでご参照下さい。 ▼こちらもご覧ください PRP療法について、そのメリットとデメリットについて まとめ・変形性膝関節症の再生医療(PRP療法)の治療と体験談 いかがでしたでしょうか? 今回は、PRP治療の流れとPRP治療を受けた方の実際の声をご紹介しました。PRP治療が画期的な治療だと思われた方は多くいらっしゃると思います。実際受けてみたい方、そしてまだ疑問がある方はお問合せください。 以上、変形性膝関節症|PRP療法の治療効果と体験談について記しました。PRPはもちろん、幹細胞治療に興味がある方は、お気軽にお問い合わせください。お悩みをお伺いして詳しくご説明させていただきます。 ▼PRP療法(再生医療)をもっと詳しく PRPによる治療は、これまでない画期的な治療法です ▼以下もご参考にしていただけます 変形性膝関節症のガイドラインと痛みを緩和する運動について
公開日:2024.11.06