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高血圧で医師から降圧剤をすすめられたものの、「薬の違いがわからない」「副作用が不安」と感じている方は少なくありません。 高血圧は放置すると、脳卒中や心筋梗塞など命に関わる病気のリスクが高まるため、適切な治療が必要です。 まずは食事の見直しや運動など生活習慣の改善が基本ですが、それだけでは十分に血圧が下がらない場合に、降圧剤が使用されます。 降圧剤には複数の種類があり、血圧を下げる仕組みが薬ごとに異なるため、体質に合う薬を選ぶことが大切です。 この記事では医師監修のもと、降圧剤の種類と特徴、副作用、そして薬と併用して血圧を下げる生活改善のポイントを解説します。 不安を取り除き、納得して治療を続けられるよう、ぜひ最後までご覧ください。 また、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療に関する情報提供や簡易オンライン診断を実施しています。 高血圧について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 降圧剤(高血圧の薬)とは? 降圧剤とは、血圧を適切な範囲に保ち、高血圧による病気のリスクを抑えるために使われる薬です。 生活習慣の見直しだけでは血圧の改善が難しい場合に、治療の一環として用いられます。 ここでは、高血圧が起こる原因と、降圧剤が必要になる理由について解説します。 血圧が上がる原因と降圧剤が必要な理由 血圧が上がる原因には、次のような背景があります。 加齢による血管の硬化 塩分の多い食事 運動不足 肥満 ストレスの蓄積 遺伝的な体質 上記の影響が重なると血管に負担がかかり、血圧が高い状態が続きやすくなります。 高血圧は自覚症状がほとんどないまま進行することが多く、「少し高いだけだから」と放置してしまう方も少なくありません。 血圧が高い状態をそのままにしておくと、体に負担が蓄積され、将来的な健康リスクが高まります。 そのため、必要に応じて降圧剤を用いた治療が重要になります。 降圧剤の役割は「合併症リスクの回避」 降圧剤の目的は「今ある症状を和らげること」よりも、「将来的に起こり得る病気を防ぐこと」にあります。 高血圧の状態が続くと、脳卒中や心筋梗塞、心不全、腎臓病などの合併症を引き起こすリスクが高まります。 こうした背景から、医師は血圧を適切にコントロールし、合併症を防ぐ目的で降圧剤の使用を提案します。 降圧剤は「血圧を下げるための薬」というよりも、「将来の重大な病気を予防するための治療の一部」と理解しておくと安心です。 降圧剤が必要になる血圧の基準値とは? 現在のガイドラインでは、最高血圧が120mmHg未満、最低血圧が80mmHg未満の状態を「正常血圧」としています。(文献1) 一方で、最高血圧が130〜139mmHg、または最低血圧が80〜89mmHgの場合は「高値血圧」とされ、将来的に高血圧へ進行する可能性が高い状態です。 さらに、最高血圧が140mmHg以上、または最低血圧が90mmHg以上になると、「高血圧症」と診断され、薬物治療を含めた対策が検討されます。 ただし、降圧剤を使うかどうかは血圧の数値だけで決まるわけではありません。 年齢や持病の有無、生活習慣などを総合的に考慮したうえで診断されるため、自己判断せず、医師と相談しながら治療方針を決めることが大切です。 降圧剤(高血圧の薬)の種類と副作用 降圧剤にはいくつかの種類があり、血圧を下げる仕組みや副作用の出やすさがそれぞれ異なります。 代表的な降圧剤は、以下表のとおりです。 【代表的な降圧剤の種類】 薬の種類 主な作用 カルシウム拮抗薬 末梢の血管を拡張させて血圧を下げる作用の薬 ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬) 血管収縮を抑えて血圧を下げる作用の薬 ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬) アンジオテンシンⅡの産生を抑えて血圧を下げる薬 利尿薬 体内の水分と塩分を排出して血圧を下げる薬 β(ベータ)遮断薬 心拍数や心臓の負担を抑えて血圧を下げる薬 α(アルファ)遮断薬 交感神経の働きを抑えて血管を広げる薬 MR拮抗薬 ホルモンの作用を抑えて体液量を調整する薬 次に、それぞれの特徴と副作用について詳しく解説します。 カルシウム拮抗薬 カルシウム拮抗薬は、末梢の血管を拡張させることで血圧を下げる作用を持つ降圧剤です。 副作用が比較的少なく使いやすいため、現在の高血圧治療では最も多く処方されています。 また、高血圧の治療を始める際に、第一選択として選ばれることが多い薬でもあります。 一方で、血圧が下がりすぎた場合には、次のような症状が出る場合があります。 めまい感 動悸 頭痛 ほてり感 顔面紅潮 むくみ 歯茎の肥厚(歯肉肥大) など 【主なカルシウム拮抗薬の商品名(後発品含む)】 アダラート アムロジピン アムロジン ノルバスク ランデル アテレック カルブロック コニール など ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬) ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)は、カルシウム拮抗薬に次いで多く使用されている降圧剤です。 血管に作用する「アンジオテンシンⅡ」という物質の働きを抑え、血管収縮を防ぐことで血圧を下げます。 副作用が少なく、治療の第一選択として使われることもあり、カルシウム拮抗薬だけでは十分な効果が得られない場合に、併用されるケースも少なくありません。 注意点として、副作用の一つに、服用中に血中カリウム値が上昇する可能性があります。 腎機能が低下している方が服用する場合、定期的に腎機能やカリウム濃度等をチェックする必要があります。 また、妊娠中や授乳中の方は服用できません。 【主なARBの商品名(後発品含む)】 オルメテック オルメサルタン アジルバ アジルサルタン ミカルディス テルミサルタン など ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬) ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)は、ARBと同じアンジオテンシン系に作用する降圧剤です。 アンジオテンシンⅡの産生そのものを抑えることで、血管収縮を防ぎ、血圧を下げます。 ACE阻害薬の副作用として知られているのが「空咳(からせき)」です。 これは体内物質であるブラジキニンの影響によるもので、日本人を含むアジア人に出やすい傾向があります。 妊娠中や授乳中の方は、ARBと同様に服用できません。 【主なACE阻害薬の商品名(後発品含む)】 レニベース エナラプリルマレイン酸塩 エースコール テモカプリル塩酸塩 タナトリル イミダプリル塩酸塩 など 利尿薬 利尿薬は、体内の余分な水分や塩分(ナトリウム)を尿として排出し、血液量を減らすことで血圧を下げる薬です。 とくに、塩分摂取量が多い日本人にとって、効果が期待できる薬の一つです。 また、利尿薬は高血圧だけでなく、むくみを伴う心不全がある場合や、他の降圧剤で効果が不十分な場合に併用されます。 副作用としては、電解質異常やトイレの回数増加などが起こる場合があります。 【主な利尿薬の商品名(後発品含む)】 ヒドロクロロチアジド フルイトラン トリクロルメチアジド フロセミド ラシックス アゾセミド ダイアート など β(ベータ)遮断薬 β遮断薬は、心臓の働きを抑えて心拍数や心臓の負担を軽くすることで血圧を下げる薬です。 高血圧治療の第一選択になることは多くありませんが、特定の病気を合併している場合に使用されます。 心筋梗塞後や脈が速いタイプの高血圧では、他の降圧剤と併用されることもあります。 喘息などの呼吸器疾患を持病に持ち、吸入を行っている方が使用する場合は、症状が悪化する可能性があるため注意が必要です。 【主なβ遮断薬の商品名(後発品含む)】 インデラル プロプラノロール メインテート ビソプロロール アーチスト カルベジロール など α(アルファ)遮断薬 α遮断薬は、交感神経の働きを抑えて血管を拡張し、血圧を下げる薬です。 交感神経が活性化しやすい早朝に血圧が上昇するタイプの方の場合、就寝前に服用することで効果が期待されます。 α遮断薬は自律神経に働きかける薬のため、交感神経の作用を抑えることで以下のような副作用が起こる可能性があります。 起立性低血圧(立ち上がったときに血圧が下がる状態) めまい 失神 α遮断薬を服用する場合は少量から開始し、副作用に注意しながら徐々に増やしましょう。 【主なα遮断薬の商品名(後発品含む)】 カルデナリン ドキサゾシン ミニプレス プラゾシン など MR拮抗薬(ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬) MR拮抗薬(ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬)は、アルドステロンというホルモンの働きを抑え、体内の水分量を調整することで血圧を下げる薬です。 心臓を保護する作用も期待でき、心不全を合併する高血圧で使用されることがあります。 一方で、MR拮抗薬は体液バランスを調節する薬のため、高カリウム血症などの電解質異常に注意が必要です。 とくに、腎機能障害がある方や糖尿病性腎症がある方では、使用できない場合があります。 【主なMR拮抗薬の商品名(後発品含む)】 アルダクトン スピロノラクトン セララ エプレレノン ミネブロ など 降圧剤(高血圧の薬)の配合剤とは? 高血圧の治療において、1種類の降圧剤では血圧が十分に下がらない場合、複数の降圧剤を1つにまとめた「配合剤」を服用するケースがあります。 降圧剤の配合剤は、異なる作用を持つ薬を組み合わせることで、より安定した血圧管理を目指す治療法です。 ここでは、配合剤の仕組みや特徴、代表的な配合パターンについて解説します。 複数の作用を一度に得られる治療薬 配合剤とは、血圧を下げる仕組みが異なる降圧剤を1錠にまとめた薬です。 たとえば、血管を広げる薬と、体内のホルモンの働きを抑える薬を組み合わせることで、それぞれの作用を補い合いながら血圧をコントロールできます。 高血圧の治療が進むにつれて薬の種類が増えると、「飲み忘れが心配」「管理が大変」と感じる方も少なくありません。 配合剤は、薬が増えることへの不安を軽減しやすい治療の選択肢として用いられています。 配合剤のメリットとデメリット 配合剤は、作用の異なる複数の降圧剤を1錠にまとめた薬で、服用する錠数を減らしながら血圧管理を行える点が特徴です。 薬の数が増えると飲み忘れが起こりやすくなりますが、配合剤を用いることで服薬管理がシンプルになり、治療を継続しやすくなる効果が期待できます。 一方で、配合剤には複数の成分が含まれているため、副作用が現れた場合に、どの成分が影響しているのかを判断しにくいという側面があります。 そのため、めまいや体調不良など、これまでと異なる症状を感じた際には、自己判断で服用を中止せず、医師に相談しながら調整を行うことが重要です。 降圧剤の主な配合パターンと代表的な薬剤 現在国内で処方可能な降圧薬の配合剤は、大きく分けて3種類です。 降圧薬の配合剤 詳細 カルシウム拮抗薬+ARB ザクラス アイミクス ミカムロ レザルタス エックスフォージなど ARB+利尿薬 イルトラ エカード プレミネント ミコンビなど カルシウム拮抗薬+ARB+利尿薬 ミカトリオ 配合剤を使用する際は、それぞれの降圧薬の副作用に注意してください。 配合剤の場合、名前だけでどの薬が配合されているかがわかりにくいため、注意が必要です。 降圧剤(高血圧の薬)を安全に服用するための注意点 降圧剤は、飲み合わせや服用方法を誤ると、思わぬ副作用につながる場合があります。 ここでは、降圧剤を安全に服用するために知っておきたい注意点を解説します。 グレープフルーツなどの柑橘類を避ける 降圧剤を服用している場合、グレープフルーツを含む柑橘類の摂取は避けるようにしましょう。 グレープフルーツには「フラノクマリン類」と呼ばれる成分が含まれており、体内で薬を分解する酵素の働きを妨げます。 この酵素の働きが阻害されると、薬の成分が体内に通常より長く残り、作用が強く出すぎることで、かえって副作用のリスクを高める恐れがあります。 これは降圧剤に限らず、コレステロール低下薬や抗不安薬など、さまざまな薬で起こる可能性があります。 降圧剤を服用している間は、柑橘類の摂取にも意識し、少しでも気になる場合は医師や薬剤師に相談しましょう。 自己判断で降圧剤の服用をやめるのは危険 血圧が落ち着いてくると、「もう治ったのではないか」と感じ、自己判断で薬をやめてしまう方もいます。 しかし、血圧が下がった状態は、薬によってコントロールされている結果であり、高血圧そのものが治ったわけではありません。 途中で降圧剤の服用を中止すると、再び血圧が上昇し、高血圧の状態に戻ってしまう可能性があります。 そのため、薬の減量や中止を考える場合は、必ず医師と相談しながら進めることが重要です。 また、降圧剤を一生飲み続けなければならないのか不安に感じる方もいるでしょう。 血圧を下げるには薬の服用が重要ですが、中には生活習慣が改善したことで徐々に減量し、降圧薬をやめられた方もいます。 そのため、治療が順調であれば、薬を中止できる可能性は十分にあります。 降圧剤の飲み忘れに気づいたらどうする? 降圧剤を飲み忘れた場合の対応は、薬の種類や服用タイミングによって異なります。 そのため、自己判断で対応せず、あらかじめ医師や薬剤師から指示を受けておくことが大切です。 一般的には、飲み忘れに気づいた時点で時間をずらして服用する場合がありますが、1度に2回分をまとめて飲むことは避けましょう。 まとめて服用すると、血圧が下がりすぎたり、副作用が出やすくなる恐れがあります。 飲み忘れが続く場合や、対応に迷った場合は、早めに医師や薬剤師へ相談しましょう。 降圧剤(高血圧の薬)だけに頼らない!血圧を下げる生活習慣 降圧剤は血圧をコントロールするうえで重要な役割を果たしますが、生活習慣の見直しも同じくらい大切です。 毎日の食事や運動、過ごし方を少し見直すだけでも、血圧に良い影響を与える場合があります。 ここでは、血圧管理に役立つ生活習慣の改善方法について解説します。 食事の改善|食塩を減らす工夫 高血圧の改善には、食事内容の見直しが重要です。 なかでも塩分の摂りすぎは血圧を上げる大きな要因となるため、意識的に減塩を心がけましょう。 日本人は、もともと塩分摂取量が多い傾向にあり、高血圧の方では1日の食塩摂取量を6g未満に抑えることが推奨されています。(文献2) 家庭の食事だけでなく、外食や加工食品にも多くの塩分が含まれている点にも注意が必要です。 減塩を続けるためには、次のような工夫が役立ちます。 香味野菜や香辛料を活用して薄味でも満足感を高める 外食や加工食品の利用を控えめにする 食べすぎを防ぎ、適量を意識する 麺類はスープを残す また、アルコールの飲みすぎも血圧を上げる原因になります。 1日の純アルコール摂取量の目安は約20g程度とされており、ビール中瓶1本(500ml)、日本酒1合(180ml)、ワイン1杯(120ml)程度に相当します。(文献3) お酒を飲む習慣がある方は、量と頻度を意識することが大切です。 運動習慣の改善|有酸素運動・体重管理 食事とあわせて、運動習慣を見直すことも血圧管理に役立ちます。 高血圧の改善を目的とした運動では、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動がすすめられています。 運動の強さは、「ややきつい」と感じる程度で十分です。 激しい運動を行うと、かえって血圧が上がる場合があるため、無理のないペースを心がけましょう。 目安としては、1日20分以上、週200分程度の運動が推奨されています。(文献2) ただし、急に長時間の運動を始めると体への負担が大きくなるため、まずは短時間から少しずつ習慣化することが大切です。 まとまった運動時間を確保しにくい場合は、次のような日常生活の中で体を動かす機会を増やす工夫も効果的です。 エレベーターではなく階段を使う 近い距離は歩いたり自転車を利用したりする 長時間座り続けないよう、こまめに立ち上がる こうした積み重ねが、体重管理や血圧の安定につながります。 ストレスケアと睡眠リズムの整備 ストレスや睡眠不足も、血圧に影響を与える要因のひとつです。 強いストレスが続くと自律神経のバランスが乱れ、血圧が上がりやすくなる場合があります。 自律神経の安定には、十分な睡眠の確保と就寝・起床のリズムを整えることが重要です。 また、趣味の時間を持つ、深呼吸や軽いストレッチを行うなど、自分なりのリラックス方法を見つけることも、血圧管理に役立ちます。(文献2) 降圧剤(高血圧の薬)に関するよくある質問 降圧剤を服用する中で「一生続くのか」「体に合わなかったらどうするのか」など、不安や疑問を感じる方も多いでしょう。 治療を続けるうえでは、正しい知識を持ち、必要に応じて医師と相談することが大切です。 ここでは、降圧剤に関してよく寄せられる質問をもとに解説します。 降圧剤は一生飲み続ける? 降圧剤は、必ずしも一生同じ薬を飲み続けなければならないものではありません。 血圧の状態や年齢、体質、生活習慣の改善状況によって、薬の量や種類が調整される場合があります。 また、治療が順調に進み、食事や運動などの生活習慣が整ってくると、医師の判断で減量や中止を検討できる場合もあります。 自己判断で薬をやめるのではなく、定期的な診察を受けながら医師と相談して進めることが大切です。 降圧剤で血圧が下がりすぎた際の対処法は? 降圧剤の影響で血圧が下がりすぎると、めまい、立ちくらみ、ふらつき、倦怠感などの症状が出る場合があります。 とくに立ち上がったときに症状が出やすい場合は、注意が必要です。 こうした症状が続く場合や、日常生活に支障を感じる場合は、早めに医師へ相談しましょう。 薬の量や種類を調整することで、症状が改善するケースも少なくありません。 サプリメントと併用しても大丈夫? サプリメントの中には、降圧剤の作用に影響を与えるものがあります。 とくに、カリウムを多く含むサプリメントや健康食品は、薬との組み合わせによって体に負担がかかる可能性があります。 自己判断で併用するのではなく、サプリメントを使用している場合や新たに取り入れたい場合は、事前に医師や薬剤師へ相談すると安心です。 安全に治療を続けるためにも、服用しているものはすべて伝えるようにしましょう。 まとめ|降圧剤(高血圧の薬)と生活習慣の両立で血圧を安定させる 降圧剤は、高血圧による脳卒中や心筋梗塞などの重大な病気を防ぐために、血圧を適切な範囲に保つ重要な治療方法です。 降圧剤にはさまざまな種類があり、それぞれ作用の仕組みや副作用が異なるため、自分の体質や状態に合ったものを選ぶことが大切になります。 一方で、高血圧の治療は薬だけで完結するものではありません。 食事の減塩や運動習慣の見直し、十分な睡眠やストレスケアといった生活習慣の改善を併せて行うことで、血圧の安定につながりやすくなります。 また、降圧剤の服用を続ける中で不安や疑問が生じた場合は、自己判断せず、医師や薬剤師に相談することが重要です。 降圧剤と生活習慣の両立を意識しながら、自分に合った血圧管理を続けていきましょう。 参考文献 (文献1) 高血圧治療ガイドライン・エッセンス|日本心臓財団 (文献2) 血圧を適切に保つための10のヒント|日本高血圧学会 (文献3) アルコール|厚生労働省
2024.05.02 -
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「高血圧だと腎臓に影響するって聞いたけど、血圧の高さはどう改善すればいいの?」 「そもそも両者にはどんな関係性があるのか知りたい」 このような疑問をお持ちの方も多いでしょう。 結論、高血圧の場合、腎臓に悪影響を及ぼします。血圧が高いと腎臓に負担がかかり腎機能が低下するほか、腎炎や慢性腎臓病などの病気を発症するリスクも高まります。 腎機能を健康な状態に保つには、高血圧を改善するための取り組みを日頃から継続することが大切です。 本記事では、腎臓と高血圧の関係や血圧の高さを改善する方法を解説します。高血圧患者が発症しやすい慢性腎臓病についても紹介しているので、参考にしてみてください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 「高血圧と関連のある腎臓病」について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 【基礎知識】腎臓と高血圧の関係 高血圧は、脳卒中や心筋梗塞といった命に関わる怖い病気を引き起こすことをご存じの方は多いかもしれません。 高血圧はそれだけでなく、腎臓にも負担を与え、徐々に腎臓の機能を低下させていきます。 この章では、高血圧と腎臓の働きについて解説した上で、高血圧が腎臓に与える影響を詳しく説明します。 高血圧とは 高血圧とは、一般的に「最高血圧が140mmHg以上もしくは最低血圧が90mmHg以上、またはその両方」である状態を指します。 血圧は変動しやすいため一時的にこの値を上回ることはよくあり、その場合は問題とはなりません。 腎臓の働き 腎臓は、尿を作る働きがあり、老廃物や余分な塩分を尿として体外に排出してくれます。尿の量を調整する機能もあり、体内の水分量を適切な状態に保ちます。 また、ホルモンを分泌し、血圧の調整を図るのも腎臓の重要な役割です。そのほかにも血液を作るホルモンも分泌しており、貧血にならないように体をサポートしています。 高血圧が腎臓に与える影響 高血圧の状態が長期間続くと、腎臓に負担を与え、腎機能の低下を引き起こします。 腎臓の機能が低下すると、腎炎(腎臓の炎症)を発症しやすくなります。また、慢性的な機能障害を引き起こし、慢性腎臓病と診断される方も少なくありません。 腎臓から血圧への逆の影響もあります。腎臓は血圧を調整するホルモンを分泌する働きがあるため、腎臓の機能が低下すると高血圧になりやすいです。 このように、腎臓と高血圧は密接な関係にあり、互いに影響し合って悪循環を招くことがあります。 高血圧患者が発症しやすい慢性腎臓病について ここでは、高血圧患者が発症しやすい慢性腎臓病について、さらに詳しく解説します。 慢性腎臓病とは、腎機能の障害が慢性的に続いている状態です。 具体的には、機能異常による腎障害が3カ月以上持続または糸球体濾過量(glomerular filtration rate:GFR)の数値が60mL/min/1.73m²未満に低下した状態が3カ月持続している方を指します。(文献1) 健康な方の糸球体濾過量は100mL/min/1.73m²程度ですので、慢性腎臓病の方では正常値の60%ほどまで機能が低下している状態です。 国内に1330万人の慢性腎臓病患者が存在すると推定されています。これは成人の約8人に1人の割合であり、どなたでも発症しうる身近な疾患です。(文献2) 慢性腎臓病の原因 慢性腎臓病の原因にはさまざまなものがありますが、とくに高血圧や脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病と深く関係しています。 また、加齢による腎機能低下も大きな原因の1つです。 高血圧 脂質異常症 糖尿病 加齢 慢性腎臓病の症状 慢性腎臓病の初期には自覚症状がないことが多いですが、進行すると息切れや倦怠感、むくみといった症状が現れます。 息切れ 倦怠感 むくみ このような症状がみられた場合、腎臓が正常に機能していない可能性があるため治療が必要になります。 慢性腎臓病の治療 残念ながら慢性腎臓病で徐々に低下してしまった腎機能を完全に元に戻す治療法はありません。 慢性腎臓病と診断された場合に行う治療には大きく分けて、進行を抑える治療、そして悪化した腎機能を人工的に維持する治療の2つになります。 治療方法 治療内容 投薬治療 進行を抑える治療 慢性腎臓病の原因となった生活習慣病に対する投薬治療になります。 具体的には、高血圧をお持ちの方であれば降圧薬の内服が一般的です。 腎代替療法 腎機能を人工的に維持する治療 腎代替療法(血液透析や腹膜透析など)と呼ばれる治療になります。 先ほど紹介したような息切れや倦怠感、むくみといった症状を伴う場合にこのような治療が必要になる可能性があります。 高血圧患者が腎臓の機能を改善する方法 高血圧患者が腎臓の機能を改善させるには、日頃の生活習慣や、血圧の状態を適切に管理することが大切です。 具体的な改善策は主に以下の5つです。 食生活を見直す 禁煙する 糖尿病の治療を進める 血圧計測で目標値内にコントロールする 健康診断を受ける 順番に見ていきましょう。 食生活を見直す 高血圧を予防するために最も大切なことは、バランスの取れた食生活を送ることです。 日々の食事では炭水化物、たんぱく質、脂質といった三大栄養素が大部分を占めており、現代の日本人は特に、炭水化物や脂質を摂りすぎる傾向にあります。 このような食生活を続けてしまうと、血圧が上昇し、腎臓に負担がかかります。さらに、高血圧を防ぐためには、塩分を控えた食事も大切です。高血圧や慢性腎臓病を予防するための適切な塩分量は1日当たり6g未満とされています。 ところが、厚生労働省の調査報告書によると日本人が1日に摂取している塩分量の平均値は9.8gです。(文献3)平均すると1日当たり3.8gの減塩が必要となります。 禁煙する 喫煙は血圧を上げる要因となります。たばこに含まれる成分が血管の収縮や柔軟性の低下を引き起こすためです。 そのため、腎機能の改善を図るには、禁煙をして高血圧にならないようにする意識が大切です。 以下の方法が禁煙に役立ちます。 禁煙外来を受診する ニコチンパッチやガムを使う 無理のないペースで、たばこの本数を少しずつ減らしていきましょう。 糖尿病の治療を進める 高血圧と糖尿病は併発しやすく、国内にいる糖尿病合併高血圧患者は約90万人です。実際には、糖尿病患者の半数以上は高血圧を併発しています。(文献4) 糖尿病を発症している方は、糖尿病の治療に専念することで高血圧の改善につながり、ひいては腎臓機能の改善も期待できます。 糖尿病の主な治療は、糖質の量や血糖値の上昇をコントロールする食事療法と、インスリンを注射で投与する薬物療法です。 そのほかにも再生医療の選択肢があります。再生医療は患者様ご自身の細胞を活用した治療方法で、当院では脂肪由来の幹細胞を投与する治療を提供しています。 メール相談、オンラインカウンセリングを承っておりますので、詳しい治療方法を知りたい方はお気軽にお問い合わせください。 血圧計測で目標値内にコントロールする 血圧は家庭用の血圧計で簡単にチェックできるため、日ごろから計測する習慣を付けましょう。 日々血圧を意識しつつ、生活習慣の改善だけで下がりきらない場合には内科のある病院を受診してください。 降圧薬を服用しながら適切な値にコントロールする必要があります。 健康診断を受ける 慢性腎臓病を早期発見するには、定期的に健康診断を受けることが大切です。 慢性腎臓病の初期段階では、腎機能の低下を生じていても自覚症状がみられない場合がほとんどです。 そのため、早期発見のためには健康診断の血液検査で血清クレアチニン値や血中尿素窒素など、腎臓の機能に関わる項目をチェックしましょう。 これらの項目が異常と判定された場合には慢性腎臓病の可能性がありますので、早めに内科を受診し、早期の検査をおすすめします。 腎臓機能と高血圧の改善策を知って日々の過ごし方を見直そう 血圧と腎臓は密接な関係にあるため、それぞれの状態を良好に保つ意識が健康維持に繋がります。 高血圧は日頃の食生活の改善、喫煙習慣、運動習慣、定期的な血圧チェックにより、早期発見と適切な対策が可能です。 本記事で紹介した改善策を参考に、腎機能の向上を目指しましょう。 腎臓と高血圧の改善に関するよくある質問 腎不全と高血圧に関連のあるレニンとはなんですか? レニンは、血圧を上げる働きのあるホルモンを作るために必要な酵素です。つまり、レニンの分泌量が増えると、高血圧になりやすいです。 高血圧の状態が長期間続くと、腎機能が著しく低下し、正常に機能しなくなる腎不全に進行する可能性があります。 高血圧患者が腎臓を検査する方法は? 高血圧患者の腎臓状態をチェックする代表的な検査は以下のとおりです。 検査の種類 内容 尿検査 尿に含まれる成分を検査 たんぱく質や血液などが混入し、異常が認められると腎機能低下の可能性があります 血液検査 クレアチニン(老廃物の一種)の濃度を検査 クレアチニン値の濃度が高いと腎臓の機能低下が疑われます 画像検査 腎臓の形・大きさを画像で検査 腎臓の萎縮や腫瘍が確認できます 腎生検 腎臓の組織を採取する検査 尿検査・血液検査・画像検査では判断困難な場合に正確に診断します 検査は状態の進行具合や医師の判断によって選択されます。 低血圧の場合も腎臓に負担がかかりますか? 低血圧の状態が長く続くと、体内に酸素や栄養が行き届かなくなり腎臓にも負担を与えます。 参考文献 (文献1) エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023|東京医学者 日本腎臓学会編集 (文献2) エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2018|東京医学者 日本腎臓学会編集 (文献3) 令和5年国民健康・栄養調査結果の概要|厚生労働省 (文献4) 糖尿病の病態と高血圧一なぜ糖尿病では高血圧合併例が多いのか一|内分泌·尿病科
2024.04.30 -
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高血圧の薬とグレープフルーツなどの柑橘類は、相互作用によって薬の効き目が強まってしまうため注意が必要です。 本記事では、高血圧の薬との飲み合わせに注意したい『柑橘類』について紹介します。 ご家族の中に高血圧の方がいる場合、「脳梗塞」や「脳出血」などの発症すると命に関わる病気につながらないように注意しましょう。 「高血圧の治療で効果が見られない」「別の治療法があれば知りたい」という場合、傷付いた血管の改善が期待できる再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は傷付いた血管や高血圧によって発症する脳梗塞の症状改善が期待できる治療法です。 ご家族に高血圧の方がいるなら患者さまの将来のためにも、手遅れになる前に公式LINEの情報をぜひご参考ください! \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ ▼ご家族族の肝硬変が悪化して手遅れになる前に! >>【公式LINE限定】再生医療の治療法や症例を今すぐ見てみる 高血圧薬とグレープフルーツをいっしょに食べてはいけない理由は「フラノクマリンが含まれるため」 グレープフルーツと一部の薬を一緒に摂取することは避けるべきとされています。 理由としては、グレープフルーツに含まれる特定の化学成分(主にフラノクマリン類)は、人体内で薬物を分解する酵素(とくにCYP3A4というシトクロムP450酵素)の働きを阻害するからです。 この酵素は、薬物をより無害な形に分解し、体外へ排出するために重要です。しかしこの酵素の阻害は、薬物の体内での濃度を予期せず増加させ、副作用が起こるリスクを高めてしまいます。 血圧を下げる作用を持つ薬剤(降圧薬)の一群に『カルシウムチャネル拮抗薬』がありますが、こちらを一例としてご紹介します。 カルシウムチャネル拮抗薬の薬効は、血管を拡張させることで血圧を下げることです。しかし、フラノクマリン類との相互作用により、これら薬剤の効果が強まり、低血圧やめまい、倦怠感などの副作用を引き起こすリスクが高まってしまいます。 高血圧の薬にはカルシウムチャネル拮抗薬だけでなく、さまざまな作用の仕方、成分がありますが、グレープフルーツを含む柑橘類は同じく避けましょう。 これが降圧薬とグレープフルーツを一緒に摂ってはいけない理由です。 さらに、高血圧の薬以外にもグレープフルーツが影響を及ぼす薬剤として、以下のようなものが挙げられます。 高血圧治療薬(例:カルシウムチャネル拮抗薬 フェロジピン) コレステロール低下薬(例:スタチン類) 抗不安薬 免疫抑制剤 抗アレルギー薬 これらの薬剤も、CYP3A4酵素によって代謝されるため、グレープフルーツやグレープフルーツジュースとの同時摂取はとくに注意が必要です。 健康を守るためにも、薬を服用している場合は、柑橘類の摂取に関して医師や薬剤師と相談しましょう。 また、高血圧については以下の記事でも紹介していますのであわせてご覧ください。 グレープフルーツ以外のフラノクマリン含有量の高い果物(柑橘類)一覧 グレープフルーツ以外にも、高血圧治療薬と相互作用を起こしやすい柑橘類の一覧は以下の通りです。 出典:酵素免疫測定法による食物・生薬中のフラノクマリン類含量のスクリーニング それぞれ「果汁」と「果皮」でフラノクマリン類含有量が異なることもあるため、上記の柑橘類には注意しましょう。 当院の公式LINEでは、先端医療である再生医療に関する詳細や症例を公開しております。 再生医療は高血圧で傷ついた血管に対しても改善が期待できる治療方法なので、将来的な不安がある方はこの機会にぜひ知っておきましょう。 ▼傷付いた血管の治療に再生医療が注目 >>【公式LINE限定】再生医療ガイドブックを見てみる 果汁の場合 果汁ではスウィーティー、メロゴールド、バンペイユがグレープフルーツと同程度の結果でした。 そして、フラノクマリンの量が増えるとCYP3A4の活性が阻害(働きが妨げられること)される強さの度合いはほぼ比例すると報告されています。 そのため、スウィーティー、メロゴールド、バンペイユおよびレッドポメロはグレープフルーツと同様に、フラノクマリン類による相互作用に注意が必要であると考えられます。 ダイダイ、ブンタン(ザボン)についてはやや少ないですが、これらも注意が必要です。 なお、スウィーティーとレッドポメロはすでに生物の体内でもグレープフルーツと同様にCYP3A4の働きを妨げることが報告されていますが、メロゴールドについてはまだ報告されていません。 果皮の場合 また、果皮についてはメロゴールドとスウィーティー、甘夏みかんおよびサワーポメロがグレープフルーツに近い結果でした。さらに、フラノクマリン類は、ほとんどの柑橘類で、果汁よりも果皮の方に数十倍から数千倍多く含まれていることがわかりました。 レモン・オレンジは相互作用の心配が少ない柑橘類 一方で、レモンや日向夏、ネーブルオレンジ、スウィートオレンジ、温州みかん、ポンカン、イヨカン、デコポン、ゆず、カボス、すだち、キンカン、バレンシアオレンジといった柑橘類については、少なくとも果汁にフラノクマリンはほぼ含まれていない(N.D.:未検出)ので、CYP3A4との相互作用の心配は少ないのではないかと考えられます。 しかし前述したように、フラノクマリン類は、ほとんどの柑橘類で果汁よりも果皮の方に数十倍から数千倍多く含まれていることがわかっています。果汁については心配の少ない柑橘類でも、果皮については、注意が必要です。 高血圧の薬と一緒に柑橘類を食べるときの4つの注意点 高血圧の薬と柑橘類を一緒に食べるときは、以下4つのポイントに注意する必要があります。 フラノクマリンの含有量が低い柑橘類を食べる 果物漬けやマーマレードなど加工食品にも注意を払う どうしても食べたいときは医師や薬剤師へ相談する フラノクマリンが多い果物を食べた場合は安静にし体調の変化がないか確認する フラノクマリンの含有量が低い柑橘類を食べる 柑橘類のなかには、フラノクマリンの含有量が少ないものもあります。 ミカンやオレンジなどの柑橘類で、食べたいと感じる気持ちを落ち着かせましょう。 また、先述したように皮は含有量が高い場合もあります。含有量をあらかじめ調べておくと良いでしょう。 果物漬けやマーマレードなど加工品にも注意を払う 先ほど述べたように、柑橘類の果汁よりも「果皮」にフラノクマリンが多く含まれていることがわ分かっています。そのため、果皮の果物漬けや、マーマレードなどの加工食品を食べる際にも、十分な注意が必要です。 ただし、グレープフルーツ由来のフラノクマリンなどの成分は小腸のCYP3A4に数日間影響を与えます。 そのため、降圧薬を飲む場合には、グレープフルーツジュースで薬を飲むことを避けるだけでは不十分と考えられます。 日常生活の中で、グレープフルーツジュースだけでなく、果汁やサワー、マーマレードなどの加工食品を摂取するのは避けた方が良いでしょう。 ミックスフルーツジュースを飲む際も、グレープフルーツが含まれているかどうかを確認する必要があります。 どうしても食べたいときは医師や薬剤師の意見を参考にしよう 薬剤師や医師は、高血圧薬との飲み合わせに関する専門的な知識を持っています。 薬を服用中の患者は、新しい食品やサプリメントを摂取する前に必ず医療の専門家に相談しましょう。 たとえば、主治医である血圧の診療に長けている医師や、治療薬に精通した薬剤師などは、自分の状況に合ったアドバイスをくれるでしょう。 高血圧の治療中に、自己判断で、新しいサプリメントなどを飲み始めることはあまり勧められません。 摂取すべきでない食品や飲み物、サプリメントを避けることで、高血圧の治療効果を最大限に引き出し、副作用のリスクを最小化できるでしょう。 代替となる安全な飲み物や食品 グレープフルーツや特定の柑橘類が持つ特定の薬剤との相互作用は、高血圧治療薬を含むさまざまな薬の効果に影響を及ぼす可能性があります。 しかし、柑橘類にはビタミンCをはじめとする、健康的な食生活にとって大切な食品であるという側面もあります。 そこで、柑橘類のように高血圧の薬との相互作用を避けるため、他のビタミンCが豊富な食品への代替が推奨されます。 ビタミンCは抗酸化作用を持ち、免疫機能のサポートやコラーゲンの生成に必要な栄養素です。 おすすめの代替食品 キウイ:キウイはビタミンCが豊富であり、1個のキウイで1日のビタミンC推奨量のほぼ100%を提供します。また、抗酸化物質、食物繊維、ビタミンKも豊富に含まれています。 赤ピーマン: 野菜の中でもとくにビタミンCが豊富で、グレープフルーツや柑橘類を避ける必要がある人にとって優れた選択肢です。サラダや料理の彩りも良くしてくれ、栄養も豊富なためおすすめです。 フラノクマリンの多い果物を食べてしまった場合には安静にし体調の変化を確認する もしも知らずにフラノクマリンの多い果物を食べてしまった場合には、急激な体調の変化が起こる可能性があります。 軽度のめまいや頭痛から、血圧が下がるとショック症状や心臓にかかわる症状が出るおそれもあります。 そのため、運動や外出などは避け、座ったり休んだりしながら様子を見ましょう。 明らかな体調の変化が起こった場合には、受診し医師の指示を仰ぐ必要があります。 まとめ|フラノクマリンの多い果物(柑橘類)には要注意 薬との飲み合わせが気になるけど、それでも柑橘が食べたいという時があると思います。 グレープフルーツ以外にも相互作用を起こしやすい柑橘類もありますが、その心配の少ない柑橘類もあります。 しかし、フラノクマリン類は、ほとんどの柑橘類で果汁よりも果皮の方に数十倍から数千倍多く含まれていることがわかっています。 果汁については心配の少ない柑橘類でも、果皮については注意が必要しましょう。 柑橘類を選ぶ際には、この記事の内容をご参考にしていただければ幸いです。 また、当院(リペセルクリニック)の公式LINEでは、先端医療である再生医療に関する詳細や症例をご覧いただけます! できなかったことが再びできるようになる可能性がある再生医療について「どのような治療を行うか」ぜひ知っておきましょう。 ▼傷付いた血管の治療に再生医療が注目 >>【公式LINE限定】再生医療ガイドブックを見てみる また、高血圧の薬の種類や副作用については以下の記事でも解説しておりますのでチェックしてください。 参考文献 Bailey, D. G., Malcolm, J., Arnold, O., & Spence, J. D. (1998). Grapefruit juice-drug interactions. British Journal of Clinical Pharmacology, 46(2), 101-110. 酵素免疫測定法による食物・生薬中のフラノクマリン類含量のスクリーニング.医療薬学.2006;32(7):693-699. p696 3.高血圧 | 薬事情報センター | 一般社団法人 愛知県薬剤師会 グレープフルーツと薬物の相互作用 – 「 健康食品 」の安全性・有効性情報 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「Q2 グレープフルーツジュースを避けるべきくすりがあるそうですが、どんなくすりですか。」 Chambial S, Dwivedi S, Shukla KK, John PJ, Sharma P. Vitamin C in disease prevention and cure: an overview. Indian J Clin Biochem. 2013 Oct;28(4):314-28.
2024.04.25 -
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40代、50代になってから急に血圧が高くなったのはなぜ? 血圧とホルモンバランスには関連はあるの? このような悩みを持つ女性も多いのではないでしょうか。 高血圧は生活習慣病の一つとして広く知られていますが、女性の場合は更年期障害が原因のケースもあります。 女性ホルモンであるエストロゲンの減少により、血圧が下がりにくくなるためです。 本記事では、女性に多い高血圧の原因や、自分でできる対処法について解説します。 記事を最後まで読めば、女性由来の高血圧について正しい知識が身につくでしょう。 また、高血圧の改善について、専門科に相談したいという方はぜひ当院「リペアセルクリニック」の「メール相談」「オンラインカウンセリング」をご活用ください。 40代・50代女性の高血圧は「更年期による女性ホルモン減少」が原因 更年期の変化によって生じる高血圧を「更年期高血圧」と呼びます。 高血圧を放置しておくと、心臓病や脳血管障害につながることもあります。 本章を参考に、なぜ更年期になると高血圧が起こるのかを理解し、きちんと対策をしましょう。 女性ホルモンの減少によって生じる更年期障害 女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンの2種類があります。更年期になると卵巣機能が低下し、それに伴い女性ホルモンも減少します。このうちエストロゲンの減少が、更年期障害の発症に大きく関わっていると考えられています。 更年期になると卵巣機能が低下し、それに伴い女性ホルモンも減少します。 ホルモンバランスを保てなくなったことに対して、脳がそれを補おうと必死に身体にさまざまな命令を送り、それが更年期症状として現れてしまうのです。 多岐にわたる更年期症状ですが、高血圧以外には以下のようなものが挙げられます。 血管運動に関わる症状(ほてり、のぼせ、発汗、動悸、息切れ、むくみなど) 精神症状(頭痛、不眠、不安感、イライラ、抑うつ、無気力など) 消化器症状(便秘、下痢、胃の不快感、胸焼け、吐き気など) 皮膚症状(かゆみ、湿疹など) 運動器に関わる症状(肩こり、腰痛、背中の痛み、関節痛など) そのほか(疲労感、排尿トラブル、不正出血など) 症状が軽度で済む人もいれば、日常生活に支障が出るくらい重い症状が出る人もいます。軽度の場合は更年期症状、症状が重くなると更年期障害となります。(文献1) 主にエストロゲンの減少が高血圧を招く 私たちの身体は、常に一定の血圧を保持できるよう機能しており、高くなりすぎず、低くなりすぎないように調整されています。 エストロゲンは、その調整因子の一つであり、血管を広げて血圧を下げる働きをしています。更年期による卵巣機能の低下によってエストロゲンが減少すると、血圧が下がりにくくなってしまうのです。 また、自律神経の乱れも更年期高血圧に大きく関わる因子です。 自律神経には、交感神経と副交感神経があります。活発な時や緊張状態の時には交感神経が優位となり、血管が収縮して血圧が上昇します。 逆に休んでいる時や就寝中は副交感神経が優位となり、血管は拡張して血圧が下がります。 このように血圧調整にとても大切な自律神経ですが、女性ホルモン低下に追いつけないことでパニックになった脳は、さまざまな命令を身体に送る中で、自律神経も乱してしまうのです。 自律神経の乱れは血圧変動のみならず、上記に述べたような精神症状や身体症状の原因にもなっています。 このようにエストロゲンの減少と自律神経の乱れは、本来私たちに備わっている血圧調整の歯車を狂わせ、結果的に更年期高血圧を引き起こすのです。 更年期の女性がやるべき高血圧の対策7選 今日からご自身で始められる、更年期高血圧の対策は以下の7つです。 血圧測定を習慣化する 塩分を控える 体重管理を行う 運動習慣を取り入れる 睡眠時間を十分に取る ストレスを溜めない イソフラボンを摂取する 本章では、各項目について解説します。 血圧測定を習慣化する 血圧は普段の状態と、高くなっているときの違いを探すことが大切です。 以下のポイントを意識して、血圧の測定を行いましょう。 血圧上昇が一時的なものなのか 血圧が高い状態がずっと続いているのか どのような時に高くなるのか 外出時は精神的・身体的・環境的因子が血圧に影響することも多いため、自宅での血圧測定を推奨します。 なお「高血圧治療ガイドライン2019」では、血圧測定は、手首型の機器よりも二の腕で測るタイプを勧めています。(文献2) 定期測定は起床時と就寝前の2回、そしてめまいや動悸など、上記の更年期症状が出た際にも血圧を測定し、血圧の推移とともにどのような状況で血圧が上がったのかを書き留めておくと良いでしょう。 自分の状況を把握するだけでなく、医師からの診察の際にも役立ちます。 塩分を控える 塩分過多は高血圧の原因として最も多いとされています。 塩分を多く摂ると、血液中の塩分濃度が上がるため、それを薄めようと血管内の水分が増えます。そのため、血管を押し拡げる力が強くなり、血圧が上がってしまうのです。 近年はとくに、インスタント・冷凍食品の改良化や食事のデリバリー事業などが進み、便利な時代となりました。しかし、既製品や外食は塩分量とカロリーが高くなる傾向にあります。減塩調味料の使用や野菜多めの食事を心がけるようにしましょう。 体重管理を行う 血圧の管理には、体重管理も大切です。 肥満の人は食べ過ぎによるインスリンの出過ぎから、交感神経が刺激されカテコールアミンという物質が分泌され、血圧を上げてしまいます。さらに、脂肪細胞が肥大してアンギオテンシノーゲンという物質が出ることでも血圧上昇を引き起こします。 食事や運動を組み合わせてカロリーを調整し、BMI25以下を目指すようにしましょう。 また、食べ過ぎで塩分を過剰摂取してしまい、血圧上昇につながっている可能性もあります。日頃から減塩を意識して食事を摂りましょう。 運動習慣を取り入れる 仕事や家事に追われて、なかなか運動の時間をとるのが難しい方もいらっしゃいます。 1日の中で、少し早起きしてウォーキングをしてみる、10分のエクササイズ動画を真似してみる、休日にスポーツセンターに行ってみる、一駅分歩いてみる、など小さなことで構いません。自分のできる範囲内で何か始めてみましょう。運動するとイライラした気持ちも収まり、身も心もスッキリします。 睡眠時間を十分に取る 睡眠不足は交感神経を刺激し、高血圧を引き起こします。 しかし更年期障害の一つに不眠もあり、夜なかなか寝付けない人もいるかと思います。 具体的な方法は以下の通りです。 就寝時間の2時間前までに食事を摂り終える 布団に入ったらスマートフォンはいじらない 夜にカフェインやお酒は控える リラックス効果のある香りや音楽をつける ここまでの対策は自身でできることですが、やはり重症化予防の鍵は早期受診となります。 高血圧を適切に治療しなかった場合、心臓や脳の血管に障害を生じ、心筋梗塞や脳卒中のリスクが上がります。こうならないためにも、適切な治療を受けることが必要です。 ストレスを溜めない 体や心にかかるストレスは交感神経を興奮させ、血圧を上昇させます。 ストレスが強い、長く続いているという方は要注意です。 自分に合ったストレス解消法を見つけ、ストレスを溜めないことも血圧管理には大切です。 ストレス解消法の一例は、以下の通りです。 体を動かす 趣味に没頭する 日光を浴びる 好きな音楽を聴く 動物と触れあう 自分なりのストレス解消法を見つけ、高血圧を予防・改善させましょう。 イソフラボンを摂取する イソフラボンは、更年期に減少する女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをします。そのため、イソフラボンを摂取すると、更年期障害による心や体の症状の改善が期待できます。 イソフラボンは大豆、豆腐、納豆などのマメ類に多く含まれます。 さらに、LDLコレステロールを下げる働きもあり、動脈効果を防ぎます。そのため、動脈硬化による血圧上昇の予防にもなるのです。(文献3) まとめ|更年期女性の高血圧はエストロゲン減少が原因!医療機関の受診も検討しよう 更年期高血圧は、更年期を迎える女性の身体の変化に伴って生じるものです。 更年期を過ぎると血圧が元に戻ることもありますが、多くの場合は加齢の変化と相まって高血圧のままとなります。命を脅かす病気に発展しないよう、血圧のコントロールを行うことが大切です。 毎日の生活習慣を改善し、早期に病院を受診しましょう。このコラムがご参考になれば幸いです。 血圧が高くなってきて悩んでいる方は、当院の「メール相談」「オンラインカウンセリング」もぜひご活用ください。 また、高血圧とストレスについて、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。 参考文献 (文献1) 公益社団法人 日本産科婦人科学会,更年期障害 (文献2) 日本高血圧学会. 高血圧治療ガイドライン2019. (文献3) 久保田芳郎 ほか. 大豆イソフラボンアグリコンの更年期障害に対する効果について. 公益社団法人 日本人間ドック学会. 2002:17(2), p172-177
2024.04.22 -
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高血圧を放置すると、脳卒中や心疾患、腎臓病など、命に関わる病気を引き起こすリスクがあります。 しかし、日本の推定4,300万人の高血圧患者のうち、適切に治療できているのはわずか3分の1程度であり、多くの人は未治療で自覚がないケースも少なくありません。(文献1) 高血圧は自覚症状が乏しいまま進行するため「サイレントキラー」とも呼ばれており、血圧を下げる方法を知っておくことが大切です。 本記事では、血圧を下げる方法や基準値、自分で測定する方法などを解説します。 血圧に関する正しい知識を身につけて、改善や予防につなげていきましょう。 なお、高血圧を放置すると、脳卒中や糖尿病などの深刻な合併症を引き起こすリスクが高まります。万が一これらの疾患を発症した場合、脳卒中の後遺症や再発予防、糖尿病に対しては、再生医療という治療の選択肢があります。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施していますので、ぜひご登録ください。 血圧を下げる方法 高血圧と診断されたら放置せず、早期の対応が重要です。 血圧をコントロールするには生活習慣の見直しと、必要に応じて薬物療法の組み合わせが基本です。 ここでは、血圧を下げるために有効とされる対策を詳しく解説します。 塩分を制限する 血圧を下げるには、まず塩分を制限しましょう。 減塩の目安としては、1日あたりの塩分摂取量を6g未満に抑えることが推奨されています。 一方で、厚生労働省の「令和元年国民健康・栄養調査」によると、日本人の平均的な塩分摂取量は1日約10.1gとされており、多くの人にとって6g未満の食事はかなり薄味に感じるかもしれません。(文献2) 減塩を実践する際のコツとしては、出汁や酢、スパイスなどをうまく活用し、塩分に頼らず風味を引き立てることがポイントです。 漬物やハム、ソーセージなどの加工食品は塩分が多く含まれているため、できるだけ控えてください。 さらに、加工食品や外食に含まれる大量の塩分にも注意しましょう。 外食では汁物を控えめにするなど、塩分の摂取を抑える工夫も必要です。 食事を見直して血圧を下げる 食事全体のバランスは血圧に大きく影響するため、食事内容を見直しましょう。 野菜や果物、きのこ類などをしっかり摂り、脂質は控えめにするのが基本です。 野菜や果物、きのこ類などに含まれるカリウムやマグネシウム、カルシウムは、ナトリウムの排出を助けて血圧の安定に役立ちます。 ただし、腎臓病の方はカリウム摂取に制限が必要な場合もあるため、通院中の方は主治医の指示に従ってください。 また、肉や高脂肪の乳製品などに多く含まれる飽和脂肪酸が過多になると、血中のコレステロールが増え動脈硬化が進み血圧が上がります。 特定の食品だけでなく、日々の食事内容をトータルで見直し、血圧の正常化につなげていきましょう。 適正体重をキープする 肥満は高血圧の大きなリスク要因のひとつです。 とくに、内臓脂肪が多いと交感神経が刺激されやすくなり、血圧を上げるホルモンの分泌も増えるため注意が必要です。 体重を1kg減らすことで、収縮期血圧が約1mmHg下がるとされており、適正体重の維持は降圧効果をもたらします。(文献3) ただし、過度なダイエットは体調を崩す原因になるため気を付けましょう。 バランスの取れた食事と適度な運動による、無理のない体重管理が理想です。 血圧を下げる運動を続ける 定期的な運動は血管を柔軟に保ち、血流を促進して自然に血圧を下げる効果があります。 なかでも有酸素運動が推奨されており、以下のような運動がおすすめです。 ウォーキング ジョギング 水泳 サイクリング エアロビクス 自分で楽しいと感じられる運動なら、継続しやすくなります。 「少しきつい」と感じるくらいの運動強度で毎日30分以上、または週180分以上が推奨されていますが、まずは無理のない範囲から始めましょう。(文献1) 運動を習慣化すると体重管理やストレス解消にもつながり、長期的な血圧管理に有効です。 肥満や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病の予防や改善にも寄与するので、ぜひ積極的に取り組みましょう。 飲酒を制限する 過度の飲酒は一時的に血管を拡張させるものの、長期的には交感神経の興奮を引き起こし、かえって血圧を上昇させてしまいます。 高血圧がある方の飲酒量の目安は、1日あたりエタノールで男性20~30mL、女性10~20mL以下です。(文献1) 〈1日あたりの飲酒量の目安:男性の場合〉 日本酒 1合 ビール 中瓶1本 焼酎 0.5合 ウイスキー ダブル(約60mL) ワイン 2杯 女性の場合は、上記の半分を目安にしてください。 また、毎日飲むのではなく、週に2日は休肝日を設けるなど飲酒の頻度にも配慮しましょう。 禁煙する 喫煙は血管を収縮させて血圧を一時的に急上昇させるだけでなく、長期的には動脈硬化を進行させる原因にもなります。 喫煙者は非喫煙者に比べ、高血圧に伴う心血管疾患のリスクが著しく高くなる可能性が報告されているので注意しましょう。(文献4) また、ニコチンの影響で交感神経が刺激され、血圧のコントロールが難しくなるケースもあります。 禁煙は血圧の改善だけでなく、全身の健康維持にもつながる重要な取り組みです。 禁煙外来を利用する方法もあるので、自力で禁煙できない場合は受診を検討しましょう。 喫煙が血圧に与える影響については、以下の記事で詳しく解説しています。 血圧を下げる薬を使う 生活習慣の改善だけで血圧の管理が難しい場合、医師の判断で以下のような降圧薬が処方されます。 ACE阻害薬、ARB:血圧を上昇させるホルモンの作用を阻害する カルシウム拮抗薬:血管を拡張させて血圧を下げる 利尿薬:余分な水分やナトリウムを体外に排出する β遮断薬:交感神経を抑制して心収縮を抑えて血圧を下げる 個々の体質や合併症に応じて選択されるので、血圧が気になったらまずは医師に相談してみましょう。 薬物療法と生活習慣の改善を並行して進めれば、より効果的な血圧管理が可能になります。 ただし、降圧薬は長期的に使うことで安定した効果を発揮するため、自己判断での中止や変更は避けましょう。 高血圧の薬(降圧薬)の種類については、以下の記事でも解説しているので参考にしてみてください。 高血圧の原因|何が血圧を上げるのか 高血圧は、大きく分けて「本態性高血圧」と「二次性高血圧」の2つに分類されます。 それぞれのタイプによって対処法が異なるため、正確な理解が重要です。 二次性高血圧 二次性高血圧とは、明確な原因となる疾患が存在し、その疾患によって血圧が上昇している状態を指します。 以下のような疾患が主な原因です。 腎臓病 内分泌疾患 睡眠時無呼吸症候群 上記の病気を治療することで、高血圧の改善が期待できます。 とくに、若くして急に高血圧になった場合や薬が効きにくい場合には、二次性高血圧の可能性を疑いましょう。 本態性高血圧 本態性高血圧は、原因が特定できないものの、さまざまな生活習慣や体質、遺伝的背景が複雑に関係して起こる高血圧です。 日本人の高血圧の約8~9割は本態性高血圧に該当します。(文献1) 主な関係因子は以下のとおりです。 遺伝的体質 食塩の過剰摂取 肥満 運動不足 喫煙・過度な飲酒 ストレス 加齢 とくに、塩分は血圧上昇と深く関係しており、日本高血圧学会も1日6g未満の塩分摂取を推奨しています。(文献1) 血圧を下げるためには、減塩を基本とした食習慣の見直しや適度な運動、禁煙などの生活習慣の改善が不可欠です。 血圧の基準値 血圧は、診察室で測った血圧が「120/80mmHg未満」、自宅で測った血圧が「115/75mmHg未満」が正常な基準値です。(文献5) 病院で測定すると高くなる傾向があるため、まずは診察室血圧を測定して「140/90mmHg以上」であれば自宅でも測定し、「135/85mmHg以上」なら高血圧の確定診断となります。 自宅で血圧が測定できない場合は、複数回の診察室血圧だけでも高血圧と診断されます。 ただし、高血圧でなくても、正常血圧より高いグレーゾーンがある点に注意しましょう。 以下の表にあるように、病院での測定値「120〜139/80〜89mmHg」、家庭血圧「115〜134/75〜84mmHg」の場合はグレーゾーンに該当します。 区分 診察室血圧 家庭血圧 正常血圧 120/80mmHg未満 115/75mmHg未満 グレーゾーン 120〜139/80〜89mmHg 115〜134/75〜84mmHg 高血圧 140/90mmHg以上 135/85mmHg以上 高血圧の診断基準を満たさなくとも、血圧が高くなるにつれて脳卒中や心筋梗塞などの「脳心血管の疾患」が起こりやすくなります。 また、グレーゾーンの方は生涯のうちに高血圧の基準を満たす可能性も高くなるため、たとえ診断に至らなくても血圧が高めの方は対策が大切です。 なお、自宅での血圧が高血圧に該当しなくても、診察室血圧のみが高血圧の基準を満たす場合は「白衣高血圧」と呼ばれています。 白衣高血圧の方は高血圧でない方と比べて、将来的に脳心血管の病気を起こすリスクが高いため要注意です。 自宅血圧測定の方法|計測する時間帯や回数 自宅での血圧測定は、高血圧の診断において欠かせない要素です。 治療中においても、家庭血圧は降圧治療の効果を判断するための重要な指標となります。 高血圧と診断された場合、毎日家庭血圧を測定し、自分の血圧の傾向を把握することが大切です。 ここでは、家庭で正しく血圧を測るためのポイントを解説します。 家庭血圧測定のポイント 血圧測定は、朝と夜の2回行うのが基本です。 【朝の測定】 起床後1時間以内 朝食前 血圧の薬を飲む前 トイレを済ませた後 なお、水分を摂るのは問題ありません。 【夜の測定】 就寝前が目安です。 測定時の注意点 血圧は、1〜2分間座って落ち着いてから測定することが大切です。 動いた直後や急いで測ると、正確な値が出ない場合があります。 深呼吸をしてリラックスした状態で測定しましょう。 測定回数と記録の仕方 原則として、1回の測定で2回ずつ測り、両方の結果を記録します。 朝:2回 夜:2回 1日あたり:4回測定 2回分の血圧の値を平均して評価します。 診断や治療効果の判定には、5〜7日間の平均値を使うのが一般的なので、毎回の数値に一喜一憂せず一定期間の変化を見ることが重要です。 できるだけ毎日同じ時間帯に測定するのが理想ですが、生活リズムに合わせて調整しても問題ありません。 難しい場合は、かかりつけの医師に相談しながら、無理のない方法で続けましょう。 高血圧の自覚症状|頭痛・肩こりとの関係と潜むリスク 高血圧は、人によっては軽度の頭痛や肩こりなどの症状が現れる場合がありますが、自覚症状がないケースも少なくありません。 ただし、血圧が急激に高くなると危険な状態に陥る場合もあります。 180/120mmHg以上の高度の血圧上昇は「高血圧緊急症」と呼ばれ、脳・心臓・腎臓・大きな血管などに障害をきたし、放置すると命に関わるため注意が必要です。 高血圧緊急症になると、次のような疾患を発症するリスクが高まります。 高血圧性脳症 脳卒中 急性大動脈解離 急性心不全 急性心筋梗塞 急性腎不全 なかでも、「高血圧性脳症」は耳慣れない言葉かもしれません。 急激に血圧が上昇することで、脳の血流が必要以上に増加して脳がむくむ病気です。そのまま放置すると脳出血や昏睡状態を引き起こし、命を落とす危険性もあります。 脳卒中の予防する方法には、再生医療という選択肢もあります。脳卒中の後遺症や再発予防を目的とした再生医療の治療例については、以下の症例記事をご覧ください。 まとめ|高血圧は食事・運動・薬でコントロール! 高血圧の多くを占める本態性高血圧では、塩分のとりすぎをはじめとした生活習慣が大きく関わっています。 症状がないからといって高血圧を放置すると、命に関わる病気を起こしかねません。 血圧が気になるのであれば、まずは定期的な血圧測定を行い、日々の血圧がどのくらいかを把握するように努めましょう。 高血圧対策の第一歩は、生活習慣の改善です。 運動や食事を一気に改善するのが難しければ、できるところから始めてみましょう。 高血圧による合併症を予防したい方や、再生医療について詳しく知りたい方は、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEをご確認ください。 再生医療に関する情報提供や簡易オンライン診断をご利用いただけます。 血圧を下げることに関するよくある質問 血圧を下げるのに即効性のある食べ物は何ですか? 即効性があるとされているのは「減塩食」です。 塩分の摂取を急に減らすと、早い人では数日で血圧の変化を感じることがあります。 とくに、高血圧の方は塩分感受性が高いため、減塩の影響が出やすい傾向があります。 血圧を下げる飲み物にはありますか? 血圧を下げる働きが期待される飲み物には、以下のようなものがあります。 カリウムを含む「トマトジュース」「野菜ジュース」 GABA配合の「機能性表示飲料」 ポリフェノールを含む「緑茶」や「カカオ飲料」 血圧を下げる効果がある成分を含んだ飲み物を継続して摂取することで、血圧の安定化が期待できます。 ただし、塩分や糖分の含有量には注意が必要です。 血圧を下げるサプリはありますか? 血圧対策に使われる代表的な成分「γ-アミノ酪酸(GABA)」や「ラクトトリペプチド」は、機能性表示食品に多く利用されています。 ただし、サプリメントはあくまで補助的な存在であり、医師から高血圧と診断されている場合は、必ず医療機関の指示に従いましょう。 血圧を下げる呼吸法を教えてください。 深呼吸を意識的に行うと副交感神経が優位になり、血管が拡張しやすくなります。 軽度の血圧上昇であれば、一時的な改善が期待できるでしょう。 とくに、ストレスが原因で血圧が上がっているケースでは、深呼吸を習慣にすると精神的な安定も得られます。 一週間で血圧を下げる方法はありますか? 医学的には、薬を使用せず確実に血圧を下げる即効性のある方法は存在しません。 ただし、個人差はありますが、減塩や睡眠改善、運動、アルコール制限などの生活習慣の見直しを一気に行えば、短期間である程度の効果が見られるケースもあります。 参考文献 (文献1) 一般向け「高血圧治療ガイドライン2019」解説冊子|特定非営利活動法人日本高血圧学会・特定非営利活動法人日本高血圧協会・認定特定非営利活動法人ささえあい医療人権センターCOML (文献2) 令和元年 国民健康・栄養調査報告|厚生労働省 (文献3) PubMed Central (PMC) – U.S. National Library of Medicine|Lowering weight equals reduction of mortality: How far are we from the “Ithaka” of ideal weight control? (文献4) 喫煙と循環器疾患|厚生労働省 (文献5) 高血圧治療ガイドライン2019|日本高血圧学会
2024.04.15 -
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「ストレスが続いた日に血圧が150や180まで上がった」 「頭痛や動悸もあって不安になる」 このようにストレスと血圧の関係が気になっている方は多いのではないでしょうか。強い緊張や不安は自律神経のバランスを崩し、血圧を変動させることがあります。 この記事では、ストレスで血圧が上がる仕組みや、一時的な上昇と注意が必要な状態の違い、日常で意識したい対策についてわかりやすくまとめました。ぜひ最後まで読んで、家庭血圧の測り方や生活習慣の見直しを始めるきっかけにしてください。 なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しています。気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 ストレスによって血圧が一時的に上昇することがある ストレスを感じると交感神経の働きが活発になり、血圧が一時的に上昇することがあります。これは血管が収縮したり心拍数が増えたりするためです。 実際に、急性ストレス課題を用いた研究では、課題後に収縮期血圧がベースラインから19mmHg程度上昇した例も報告されています。(文献1) ただし、血圧の上がり方はストレスの種類や強さ、測定環境、年齢、体調などによって異なるため、すべての人に同じ数値が当てはまるわけではありません。 そのため、1回の測定値だけで判断するのではなく、安静にしてから再測定したり、家庭血圧を継続的に記録したりして、普段の血圧との違いを確認することが大切です。 ストレスで血圧が上がるメカニズム ストレスを感じると、ストレスホルモンの分泌・交感神経の活性化・血管の収縮が起こり、血圧が上昇します。血圧の上昇が繰り返し起きているかどうかによって、体への負担は変わってきます。 ここでは、ストレス時に体の中で起きている変化をみていきましょう。 ストレスホルモンが血管を収縮させる 強い不安や緊張を感じた際には、ストレス反応の一つとして、コルチゾールやアドレナリンなどの分泌が増加することが報告されています。(文献2)コルチゾールやアドレナリンは、危険に備えて体を活動的にするホルモンです。 すぐに動ける状態へ整えるために心拍を速め、血管をぎゅっと縮める作用もあります。 大きなプレッシャーを感じた場面で、動悸が出たり顔がほてったりするのは、ストレス時に分泌されるホルモンや自律神経の働きが関与していると考えられています。 交感神経が活発になる 自律神経には、体を活動モードに導く交感神経と、休息モードに導く副交感神経があります。 驚き・不安・怒りなどを感じると交感神経が強く働き、心臓の拍動が速まり血管も収縮方向へ傾くことで、血液を全身に送り出そうとします。危険から身を守るために体に備わっている自然な反応です。 また、「ドキドキする」「体がこわばる」と感じるのも、交感神経が活発になっている影響のひとつと考えられます。 血管が収縮し血圧が上昇 ホルモンと自律神経の影響を受けて血管が細くなると、血液が流れる際の抵抗が増え、血圧の上昇として表れます。 心拍が速くなり血管が収縮すると、血液の通り道が狭くなり、血圧が上昇します。 しかし、重要なのは単に血圧が高いかどうかではありません。同じ反応が何度も起こると、心臓や血管への負担が積み重なります。ストレスのたびに、血圧が大きく跳ね上がっていないかに目を向けましょう。 急性ストレスと慢性ストレスでは血圧への影響が異なる 緊張や不安を感じたとき、血圧は一時的に上昇します。 ストレスの原因が取り除かれると、時間の経過と共に元の水準に戻るのが一般的です。しかし、慢性的なストレスが続く場合、血圧や心拍数の反応や回復パターンに変化がみられることが報告されています。(文献3) ストレスによる血圧上昇は一時的な反応であることが多い一方、繰り返されると体の負担につながる可能性もあります。一度の数値で安心せず、継続的に血圧の推移を確認することが大切です。 【測定時】ストレスで血圧が変動する2つのケース 血圧は、測る場所や状況によって大きく変動する可能性があります。 職場高血圧:家では正常なのに職場で測ると高い 白衣高血圧:病院で測るといつも高く出る それぞれの原因を理解し、血圧変動を和らげる対策を見つけましょう。 仕事のストレスにより血圧が上昇する「職場高血圧」 職場高血圧とは、勤務中や仕事に関連した緊張・プレッシャーによって、血圧が高くなる状態を指します。 締め切りへの焦りや人間関係、責任の重さなどが続くと、勤務中に血圧が高くなりやすい状態になります。 対策としては、長時間緊張が続かないようこまめに席を立つ、ゆっくり呼吸を整えるなど、意識的に緊張をゆるめる時間をつくることが大切です。リラックスできる環境づくりで、職場高血圧の予防につなげましょう。 病院での緊張により血圧が上昇する「白衣高血圧」 医療機関で測るときだけ血圧が高くなる場合は、白衣高血圧の可能性があります。医師や看護師を前にした緊張や、「ちゃんと測らなければ」という意識から、一時的に数値が上がる現象です。 多くの場合、測定後は自然に下がりますが、普段の血圧を正確に把握しにくくなることがあります。 落ち着いた環境で測定した普段の数値を把握しておくと、診察時の数値との違いを冷静に受け止めやすくなります。 血圧が気になるときの受診目安 血圧が気になるときの受診目安は、以下のとおりです。 家庭で測定した安静時でも135/85mmHg以上が続く 別の日にも同様の高値が出る 動悸・頭痛・めまい・息苦しさなどを伴う 安静にしても十分に下がらない 上記の状態が続く場合は、単なるストレス反応ではなく高血圧が背景にあるかもしれません。早めに内科や循環器内科へ相談しましょう。 高血圧の基準は、医療機関で140/90mmHg以上、家庭で135/85mmHg以上とされています。(文献4) ストレスの影響を受けにくい自宅での測定を数日〜1週間ほど続け、普段の傾向を把握しましょう。 以下の記事では、高血圧の基準や原因について解説しているので参考にしてください。 ストレスによる血圧の急上昇を放置するリスク ストレスによる血圧の急上昇が繰り返されると、以下の状態につながる可能性があります。 血管の動脈硬化が進みやすくなる 血管が傷みやすくなる 一度の上昇は時間とともに下がることが多いため見過ごされがちですが、血管にとっては「強い圧が何度もかかる」こと自体が負担になります。 「下がるから大丈夫」と考えるのではなく、血圧の変動が繰り返されていないかを確認し、必要に応じて医療機関へ相談することが大切です。 ストレスによる高血圧は「生活習慣の改善」で予防できる ストレスによる血圧上昇が繰り返されると、高血圧につながるおそれがあります。生活習慣を見直し、血圧が上がりにくい状態を整えましょう。 本章では、ストレスによる高血圧を予防するための、具体的な生活習慣の改善策を5つご紹介します。 適度な運動をする バランスの取れた食事を摂る 睡眠をしっかりとる 喫煙やアルコールを控える リラックスする時間を作る できることから始めて健康な毎日を目指しましょう。 また、以下の記事では高血圧の薬(降圧薬)の種類と副作用に関する情報をまとめています。高血圧の治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。 適度な運動をする 適度な運動は、高ぶった交感神経を落ち着かせる習慣として有効です。ウォーキングやジョギング、水泳など、無理なく続けられる運動を生活に取り入れるのがおすすめです。 デスクワークや緊張が続いた日のあとに体を動かすと、気分転換や血圧管理の一助になります。 バランスの取れた食事を摂る バランスの取れた食事は、高血圧予防に欠かせません。 塩分を摂りすぎると、血液中のナトリウム濃度が高まり、水分を引き込むことで血液量が増え、血圧が上昇しやすくなります。 カリウムを多く含む野菜や果物を積極的に摂ると、体内の余分なナトリウムの排出を助ける働きが期待できます。 また、食物繊維を多く含む食品も、血圧の安定に役立ちます。毎日の食事内容を見直し、バランスの取れた食生活を心がけましょう。 睡眠をしっかりとる 質の良い睡眠は、ストレスを軽減し血圧を安定させるために重要です。 睡眠不足はストレスホルモンの分泌を促し、交感神経を活発にするため、血圧上昇の原因となります。 高血圧を予防するには、毎日同じ時間に寝起きし、7〜8時間の睡眠を確保するのが理想的です。 また、寝る前にカフェインを摂取するのを控えたり、リラックスできる環境を整えたりするのも効果的です。 質の高い睡眠を確保し、高血圧予防に努めましょう。 喫煙やアルコールを控える 喫煙や過度なアルコール摂取は、血圧を上昇させる要因となるため、控えるのが望ましいでしょう。 タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させて血圧を上昇させる働きがあります。また、アルコールの過剰摂取も、血圧の上昇や睡眠の質を低下させる原因になります。 禁煙に取り組む、あるいは飲酒量を見直すことで、血圧の安定化につながります。 以下の記事では、喫煙と血圧について解説しているので参考にしてください。 リラックスする時間を作る ストレスを溜め込まないためには、意識的にリラックスする時間を作るのも大切です。 音楽やアロマ、入浴など、自分に合った方法でリラックスしましょう。 また、瞑想や深呼吸などのリラックス法も、ストレスを和らげる方法の一つです。 自分に合ったリラックス方法を見つけ、日々の生活に取り入れてみてください。ストレスをうまく解消できれば、結果的に高血圧の予防にもつながります。 高血圧の予防方法については以下の記事でも解説していますので、興味がある方はぜひご覧ください。 まとめ|高血圧を予防するためストレスを溜めない生活を心がけよう ストレスを感じたときに血圧が急に上がると、「一時的なものか、それとも高血圧なのか」と不安になる方は少なくありません。緊張・不安・怒りといった感情は自律神経を介して血圧を大きく変動させることがあります。 落ち着いた環境で測ったときにどうか、日を変えても高い状態が続いていないかなどを把握すると、一時的なストレス反応なのか、もともとの高血圧が隠れているのかが見えてきます。 安静にしても高い数値が続くときや強い症状を伴う際は、自己判断せず医療機関にご相談ください。 また、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 ストレスと血圧に関するよくある質問 ストレスで血圧はどれくらい上がりますか? 急性ストレスを与える実験では、収縮期血圧が約19mmHg上昇した例もあります。(文献1) ただし、上昇幅には個人差があり、ストレスの種類や測定環境によっても変わります。そのため、1回の測定値だけで判断せず、安静にしてから再測定したり、家庭血圧を継続的に記録したりすることが大切です。 メンタルと血圧は関係ありますか? メンタルの状態と血圧は密接に関係しているため、ストレスや不安が続くと交感神経が過剰に働き、血圧が上昇します。 一方、リラックス状態では副交感神経が優位となり血圧が安定します。 そのため、心の健康を保つことは血圧を安定させる上で重要です。 参考文献 (文献1) マーストリヒト急性ストレス検査(MAST):予期およびストレス後における生理学的および主観的反応|frontiers (文献2) 高血圧における心理社会的ストレス要因の役割の検証|PMC (文献3) 慢性ストレスが生理学的反応性に影響する要因|PubMed (文献4) 一般向け「高血圧治療ガイドライン2019」解説冊子|特定非営利活動法人日本高血圧学会
2024.04.10 -
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- ひざ関節
- 膝部、その他疾患
関節リウマチは全身の関節に炎症が起こり、痛みや腫れを起こす病気です。 進行すると関節の変形や機能の障害を残してしまいます。 関節リウマチでは膝の痛み、膝の腫れも多い症状です。 膝が痛いとき、変形性膝関節症と考え「年のせいでは?」と悩んでいる方もいるでしょう。 もし関節リウマチだった場合に放置していると、悪化してしまう可能性もあります。 この記事では関節リウマチによる膝関節炎の症状や治療法について解説していきます。 膝の痛みでお困りの方はぜひ参考にしてみてください。 膝の関節炎とリウマチの違い 関節炎とリウマチの違いは、大きく分けると以下の通りです。 関節炎 さまざまな原因で関節に起こる炎症の総称 リウマチ 関節炎を起こしている症状の1つ たとえば関節リウマチでは、自分の体を細菌やウイルスから守る免疫の異常によって関節の滑膜に炎症が起こります。 関節リウマチが起こると痛みや腫れを感じるでしょう。 関節リウマチは無治療のままで放置してしまうと、関節が変形など機能的な障害をきたすので注意しましょう。 以下の記事では関節炎の1つ「化膿性関節炎」について解説しています。 治療法や再発予防もまとめたので、具体的な症状なども把握しておきたい方は、ぜひご覧ください。 リウマチが発症する主な原因や症状 関節炎とリウマチの違いが理解できても「気づかないうちに痛みを感じるようになった」方もいるでしょう。 ここからは、リウマチになる主な原因と症状を順番に解説していきます。 関節リウマチの主な原因 関節リウマチの多くは40〜60歳代頃の中高年女性に発症します。 正確な原因はまだ明らかになっていませんが、自己免疫疾患とも言えるでしょう。 自分の組織に対して攻撃する抗体が作られてしまい、関節内の滑膜にリンパ系の細胞が集まって炎症性の物質が作られるのが原因とも考えられています。 【リウマチの発症が疑われるサイン】 起床時に関節部分がこわばっているように感じる 関節が腫れている 関節が熱っぽい 力が入りにくい 日常生活の作業が上手くいかない 家族にリウマチの患者がいる など 上記の症状が感じられる方はリウマチになっている可能性があるので、しっかり検査しておきましょう。 発症には遺伝的な要因や喫煙、歯周病などが関連しているとわかっています。 発症すると関節炎によって痛みや腫れを起こし、進行すると関節の変形を生じてしまうため、早期の発見と治療が大切です。 リウマチによる膝関節炎の症状 関節リウマチで多い症状は手や足の指の腫れ、痛み、朝のこわばりなどです。 膝関節で滑膜が増殖して炎症を起こすと膝関節炎をきたしてしまいます。 膝関節炎の主な症状は以下の通りです。 膝が腫れる 膝に水が溜まる 歩くときや階段での痛みを感じる 膝が曲がらない など 膝の痛みは膝裏に起こるケースが多く、曲げ伸ばしのときに音が生じた経験もあるでしょう。 炎症が強い場合には安静にしていても歩けないくらいの激痛が生じる場合もあるので注意してください。 なお、リウマチはあくまで関節炎の1つなので、以下の表で似ている症状をまとめました。 病名 主な症状 膠原病(こうげんびょう) 関節に痛みを感じたり血管症などの症状がある 線維筋痛症 手足の関節だけでなく筋肉に激痛を感じるケースがある 比較的女性が発症しやすい 関節炎とリウマチの違いについてだけでなく、細かい症状の違いや治療法などが気になる方は、以下の記事で詳しく解説していきます。 膝関節炎を放置するリスク 膝の関節炎を放置しておくと、関節の軟骨がなくなってしまうだけでなく、徐々に関節の変形が進んでいきます。 日常生活を送る上で「多少の痛みだから」と放置しすぎてしまうと、膝の曲げ伸ばしが難しくなるので注意してください。 骨同士のぶつかりだけで痛みを感じる可能性もあるので、症状が悪化してしまいます。 関節の変形を生じさせないためにも、早期の発見と治療が大切です。 リウマチによる膝関節炎の診断方法 リウマチの診断は問診、身体診察と血液検査、画像検査などを組み合わせて総合的に行います。関節が腫れて、痛む病気は複数あり、検査だけで関節リウマチと診断できない場合があるからです。 関節リウマチの診断基準を使用して診断を行うので、専門家である医師の診断が必須となります。 現在では2010年に米国、欧州リウマチ学会が合同で発表した分類基準を使用するケースが大半です。(文献1) 以下の4項目についてそれぞれ点数をつけ、合計して6点以上であれば関節リウマチと診断します。 診断基準 症状がある関節の数 症状が続いている期間 血液検査での炎症反応の数値 血液検査でのリウマトイド因子や抗CCP抗体の数値 血液検査では、リウマトイド因子や抗CCP抗体が重要で、多くの関節リウマチで陽性になります。 しかし、両方とも陰性でも関節リウマチと診断されたり、陽性でも関節リウマチではなかったりもします。 炎症反応は活動性を反映する指標ですが、リウマチ以外でも上昇する可能性もあるので診断結果は要チェックです。 画像検査は診断基準には含まれませんが、単純レントゲン写真では「骨びらん」と呼ばれる骨の異常な透過性がみられる場合があります。 関節エコーやMRI検査も滑膜炎の範囲、程度を評価するのに有用です。 リウマチによる膝関節の治療法 リウマチによる膝関節の治療法は、日常生活で応急処置をする方法はもちろん、専門医からお薬を処方してもらう方法などがあります。 ここからは、自宅でできる応急処置から薬物治療などの治療法を解説していきます。 体や関節を保温する 膝の関節炎だけでなく、体の関節が動かしにくいと感じた場合、患部を保温すると効果が期待できます。 冬場はもちろん、夏場の冷房があたるのも避け、長袖や長ズボンを着用しておくのがおすすめです。 患部を保温しておくと関節部分の血液がよく流れ、こわばりなどの症状を軽減する効果が期待できるのです。 関節が腫れている場合は炎症が起きている可能性があるので、保温以外の治療法を選択する必要があります。 以下の記事では、関節リウマチの初期症状や治療を詳しくまとめているので、あわせてご覧ください。 食事や姿勢などの私生活を見直す 関節リウマチの患者様は、食生活だけでなく姿勢改善などを普段から実施してもらうのがおすすめです。 症状を悪化させないためにも、以下のポイントには要注意です。 砂糖や加工食品を摂取しすぎない 激しい運動を控える 首に負担をかけない 同じ姿勢を長時間とる 重いものを持つ 正座をする 喫煙をする ストレスを溜める など 詳しい改善項目は、以下の記事でまとめているので、ぜひ参考にしてください。 専門医から抗リウマチ薬を処方してもらう リウマチの治療法は基本的に薬物治療です。 リウマチと診断した早期から、抗リウマチ薬を開始し、痛みの程度に応じて炎症を抑えるステロイドや、鎮痛薬を併用します。 薬物治療を開始しても膝関節炎の症状が続く場合にはサポーターを使用したり、膝関節に注射をしたりする方法があります。 日本リウマチ学会による2020年のガイドラインから代表的なお薬を以下の一覧でまとめました。(文献2) 抗リウマチ薬 メトトレキサート(第一段階) 生物学的製剤やJAK阻害薬(第二段階) 関節リウマチはこれまで治療が難しく、関節の変形が進行してしまう患者様も多かったのですが、現在では薬剤の種類も多くなっています。 効果が高いお薬もあるため、適切に治療すれば症状を抑えられます。 しかし、膝の関節炎が治まらず、関節の変形や破壊が進行した場合、人工関節置換術などの手術治療が行われるので不安に感じている方もいるでしょう。 膝の痛みは現在、⼿術をしなくても治療できる時代になっているので、気になる方は気軽にお問い合わせください。 まとめ・関節炎とリウマチの違いを把握して適切な治療を行おう! 関節リウマチによる膝関節炎は、日常生活に大きな影響を与える深刻な疾患です。 膝の痛みや腫れを放置すると、関節の変形や機能障害が進行し、歩行困難や日常生活の質の低下を招く恐れがあります。 しかし、早期発見と適切な治療を行えば、症状の進行を抑え生活の質を維持できます。 関節リウマチの診断には、問診や身体診察、血液検査、画像検査が用いられるので、専門医による診断が必須です。 リウマトイド因子や抗CCP抗体の検査結果が重要な診断指標となり、診断基準に基づいて総合的に判断されます。 自己判断で治療を中断したり放置したりせず、定期的な診察と検査を受けるよう心がけましょう。 日常生活では関節に負担をかけないように注意し、適度な運動やストレッチを取り入れるのも大切です。 関節リウマチの早期発見と適切な治療を通じて、健康的で快適な生活を維持しましょう。
2023.09.10 -
- 関節リウマチ
- 内科疾患
- お皿付近に違和感
「関節リウマチになったらやってはいけないことはある?」「関節リウマチで食べてはいけないものは?」このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 関節リウマチは、関節の痛みや腫れ、朝のこわばりが続き、放置すると関節の変形や日常生活の支障につながることもある疾患です。 症状を少しでも軽くしたいと思っていても、日常生活の中で何に気をつけるべきか分からず、不安を感じている方も少なくありません。 本記事では、関節リウマチの患者様が避けるべき10項目を紹介しますので、症状軽減を目指すとともに日々の生活を快適に過ごせるように意識してみてください。 >>関節リウマチの患者様が避けるべき10項目はこちらをチェック! ※タップで該当箇所にスクロールします。 また関節リウマチに対して既存の治療で改善が難しい場合、 再生医療が新たな選択肢となることがあります。 \関節リウマチに対する再生医療という選択肢/ 再生医療とは、患者さまご自身の細胞を活用し、損傷した組織の修復環境を整えることを目指す治療法です。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 抗リウマチ薬や生物学的製剤を続けても関節の痛み・腫れが改善しない ステロイドや消炎鎮痛薬でも十分な効果が得られない 薬の副作用がつらい・これ以上薬を増やしたくない 手術(人工関節など)は避けたいが痛みを何とかしたい 慢性的な関節の痛み・こわばりで日常生活・仕事に支障が出ている >>再生医療専門「リペアセルクリニック」に無料電話相談する(9:00〜18:00) 実際の治療内容については、以下の動画でも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/NeS1bk2i5Gs?si=Dc0ftyAzLoASrI5o 「薬を飲み続ける以外の選択肢」として、まずは当院(リペアセルクリニック)の 無料カウンセリングにてお気軽にご相談ください。 辛い関節リウマチ改善を目指すなら、まずは無料相談! 関節リウマチのしてはいけない10項目とは? 関節リウマチの患者様がしてはいけない10項目は以下の通りです。 症状を悪化させないために、紹介した10項目を避けるよう心がけてみてください。 ①砂糖や加工食品の摂りすぎ https://youtu.be/4LeBKWd3w2s?si=qFEX9A8IULDRFirM 関節リウマチの症状を悪化させる可能性がある食べものとして、以下があります。 砂糖入りの飲食物 赤身の肉 加工食品 また、不飽和脂肪酸のn-3系とn-6系の摂取するバランスが崩れることも関節リウマチの痛みと関わっているので、バランスの良い食事を意識することが大切※です。 ※出典:PMC PubMed Central 以下に根拠となる研究をご紹介します。 砂糖入りの飲食物 砂糖入りの飲みものは、以下2つの研究から関節リウマチの悪化因子であり、発症リスクを高める因子でもあることが報告されています。同時にデザートもリウマチの悪化因子だと報告があるので、注意が必要です。 217人の関節リウマチ患者を対象とした、自己申告による研究があります。20種類の食品のうち、最も関節リウマチの症状が悪化したと報告されたのは砂糖入りの炭酸飲料とデザートでした。 ※文献1:PMC PubMed Central アメリカの約19万人の女性を対象とした大規模な疫学調査では、砂糖入り炭酸飲料と関節リウマチの発症リスクの関連性を評価しています。毎日1缶程度以上の砂糖入り炭酸飲料を摂取している人は、全く飲まない、あるいは毎月1缶未満程度しか摂取しない人に比べ、リウマチ因子陽性の関節リウマチを発症するリスクが63%高いことがわかりました。 ※文献2:PMC PubMed Central 赤身の肉 関節リウマチを悪化させる可能性がある食べものとして赤身肉の報告があります。 217人の関節リウマチを有する患者を対象とした研究において「赤身肉を食べると関節リウマチの症状が悪化する」と報告した人の割合は、20種類の食品の中では高い方でした。 ※文献1:PMC PubMed Central 関節リウマチの新規患者88名とそうでない176名を比較した研究では、患者群の方が赤身肉の摂取量が高い結果でした。 ※文献3:PubMed 加工食品 加工食品の摂取量が多いと、関節リウマチ患者の心血管系疾患のリスクが高くなる可能性が報告されています。 56人の関節リウマチ患者の摂取している食品を加工レベル別に評価した結果、糖分・塩分・脂肪を多く超加工食品の摂取量が多いほど患者の心疾患リスクが上がりました。 ※文献4:SPRINGER NATURE Link 関節リウマチと食べものについてはさまざまな研究が行われていますが、いずれも摂取量の多いことが問題になっています。 関節リウマチの症状を悪化させないためにも、同じものを極端に食べすぎず、バランスの良い食事を心がけましょう。 ②激しい運動 痛みが強く出ているときは、激しい運動を避けるべきです。炎症が起きている関節に負担がかかることで、症状が悪化する場合があります。 ただし、関節の動きを良くするためにも適度な運動は推奨されています。治療を続ける中で痛みがコントロールできている場合は、適度に体を動かし、手足の筋力や関節の可動域(動かせる範囲)を維持しましょう。 関節リウマチは、関節だけでなく全身に症状が出やすい病気です。運動は無理のない範囲で行い、疲れたら休憩や昼寝など適宜休息をとりましょう。 ③体や関節を冷やす 体や関節を冷やしすぎると関節痛が強くなったり、関節が動かしづらくなったりすることがあります。 寒い季節はもちろん、夏も冷房の風が直接あたるのを避け、長袖や長ズボン、ブランケットなどで関節部位の保温を心がけましょう。温まって関節の血液の流れがよくなると、こわばりや痛みをやわらげる効果が期待できます。 ただし、関節が腫れて熱感があるときは炎症が起きている可能性もあるので、温めないようにしましょう。 ④首に負担をかける行動 関節リウマチが進行すると頚椎の炎症を起こし、頸部痛や頸部の運動制限をきたします。 過度に首に負担がかかる行動をすると、頚椎の亜脱臼を起こして脊髄神経を圧迫し、四肢の痺れや麻痺、呼吸障害が起こる可能性があるのです。 首に負担がかかる動作の一つに起居動作が挙げられます。朝はできる限りベッドから急に立ち上がらず、一度腰かけてから立つ習慣をつけましょう。朝は不用意に首を回さないようにし、首の運動は医師の診察を受けた上で行うことが重要です。 ⑤肥満 肥満だと膝や股関節などの主要な関節に過剰な負担がかかり、炎症が悪化する可能性があります。体重管理を適切に行うことで関節への負担を軽減し、症状の悪化を防ぐよう心がけましょう。 体重管理の観点からバランスの取れた食事と適度な運動が重要です。 ⑥同じ姿勢を長時間とる 同じ姿勢を長時間保つのは同じ部位に負担をかけてしまいます。定期的に姿勢を変えて、関節に負担がかかりすぎないようにしましょう。 特にデスクワークや座りっぱなしの仕事では、適度に休憩をとったり、ストレッチを行ったりすることが重要です。 ⑦重いものを持つ 関節リウマチの好発部位は、手指や手首の関節です。重いものを持つと過剰な負担をかけ、炎症や痛みを悪化させる原因となります。 日常生活では重いものを持つ機会をできるだけ避け、必要な場合は道具などを利用して負担を軽減しましょう。 症状があるとうまくものが持てないこともあるので、周囲のサポートを得るのも大切です。 ⑧正座をする 正座は膝関節に大きな負担がかかるので可能な限り避けましょう。とくに、正座を長時間続けるのは、膝や足首の可動域が制限され血行不良を招きやすいので、関節の痛みや腫れを引き起こす可能性があります。 正座を避けて椅子に座る、膝を伸ばして楽な姿勢をとるようにしましょう。 関節リウマチによる膝の関節炎について詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。 ⑨喫煙をする 関節リウマチの患者様は、禁煙が勧められます。喫煙は関節リウマチの症状を悪化させるだけでなく、病気を進行させる要因になり、死亡リスクが上がる可能性も報告されています。 とくに死亡リスクに関しては、リウマチの診断後に禁煙した人は喫煙を継続した人よりも死亡リスクが低くなると報告されていました。(文献6) 今更だと思わずに、早めに禁煙に取り組みましょう。 関節リウマチと喫煙の関係性を詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。 ⑩ストレスを溜める 手がこわばってものがつかみにくいなど、関節リウマチの患者様は日常生活の不自由さからストレスを感じやすいです。ストレスが溜まることで自律神経の乱れやメンタルに不調をきたしてしまうことから、健康的な生活から遠ざかる可能性があります。 リラクゼーションや適度な運動を取り入れて、ストレスを溜めないことが、関節リウマチの治療を後押ししてくれます。 関節リウマチかも?と思ったら早めに受診しよう 関節リウマチかもしれないと思ったら、早めに整形外科を受診しましょう。 関節リウマチは、進行すると関節の変形や機能障害を引き起こし、日常生活に支障をきたす病気です。始めは軽い痛みや腫れであっても、時間が経つにつれて悪化し、治療が遅れると回復しづらくなります。 関節リウマチを疑う症状として、以下のようなものがあります。 服のボタンが外しづらい びんの蓋が閉められない 床に落としたものが拾えない 朝起きたときにベッドから起き上がれない >>再生医療専門「リペアセルクリニック」に無料電話相談する(9:00〜18:00) また関節リウマチの治療では、抗リウマチ薬・生物学的製剤・ステロイドなどの薬物療法が中心となります。これらは症状を抑える効果が期待できる一方で、長期的な服用によって以下のようなリスクや副作用が起こる可能性があります。 治療法 起こりうるリスク・副作用 抗リウマチ薬(メトトレキサートなど) 肝機能障害、間質性肺炎、骨髄抑制、感染症リスク、口内炎、吐き気など 生物学的製剤 結核などの感染症リスク、注射部位の反応、アレルギー反応、高額な治療費の継続負担 ステロイド 骨粗鬆症、糖尿病の発症リスク、感染症への抵抗力低下、満月様顔貌、体重増加など 人工関節置換術 感染症、術後の長期リハビリ、再手術の可能性、入院期間の確保 加えて、これらの治療は「症状を抑え進行を遅らせること」が主な目的であり、一度傷ついた関節組織そのものを修復する治療ではないので注意が必要です。 こうした従来の治療リスクや限界を感じている方の新たな選択肢として、再生医療が注目されています。 再生医療は、患者様ご自身の脂肪から採取・培養した幹細胞を活用し、炎症の鎮静化や損傷した関節組織の修復環境を整えることを目指す治療法です。 薬物の継続的な使用による副作用の心配がなく、手術や入院も不要で日帰り治療が可能です。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 抗リウマチ薬・生物学的製剤の副作用(肝機能障害・感染症リスクなど)が気になる ステロイドの長期服用による副作用(骨粗鬆症・糖尿病など)が不安 薬を続けても関節の痛み・腫れ・こわばりが改善しない 人工関節などの手術はできるだけ避けたい 薬以外の選択肢で症状の根本改善を目指したい >>再生医療専門「リペアセルクリニック」に無料電話相談する 「薬の副作用がつらい」「手術以外の選択肢を知りたい」という方は、もとに戻らないほど関節が変形してしまう前に、早めに当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。 辛い関節リウマチ改善を目指すなら、まずは無料相談! 関節リウマチではない膝の痛みは変形性膝関節症かも?詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。 関節リウマチに関するよくある質問 関節リウマチに関するよくある質問と回答は、以下のとおりです。 関節リウマチとはどんな症状ですか? 関節リウマチは生物学的製剤で本当に治せますか? 関節リウマチになりやすい性格はありますか? 関節リウマチに関する疑問や不安を解消するためにも、ぜひ参考にしてください。 関節リウマチとはどんな症状ですか? 関節リウマチの症状には、関節の動かし始めがスムーズにいかない「こわばり」や腫れ・痛みなどがあります。 関節リウマチは免疫機能の異常によって骨や軟骨・関節の破壊が起こることが原因とされています。万が一「関節リウマチかも?」と思ったら早めに受診しましょう。 関節リウマチの症状について詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。 関節リウマチは生物学的製剤で本当に治せますか? 生物学的製剤で効果があれば、休薬しても症状が落ち着いている状態を目指せます。 関節リウマチの原因である免疫異常の改善が期待できる上、炎症を抑える効果もあるため、進行を抑えながら症状をコントロールできます。 関節リウマチで使われる生物学的製剤について詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。 関節リウマチになりやすい性格はありますか? 関節リウマチになりやすい性格は、ありません。 ただ、我慢強い性格の人は治療開始が遅れたり、神経質でストレスを感じやすい人は治療が難航したりする可能性があります。違和感があったら早めに受診し、不安があれば専門医に相談しましょう。 再生医療の幹細胞治療に関する詳細は以下をご覧下さい 関節リウマチのしてはいけない10項目を守ろう 関節リウマチの患者様には、してはいけない10項目を避けて、健康的な食事とライフスタイルを心がけましょう。 重症化すると、普段の生活もままならなくなってしまう可能性があります。 治療と並行して関節の負担を減らし、症状をコントロールできるよう、普段の生活から意識してみてください。 万が一、関節リウマチの治療をしていても膝の痛みがよくならない場合は、他の疾患が隠れているかもしれません。 再生医療が適応になる可能性がありますので、お困りの場合は当院へご相談ください。
2022.08.19 -
- ひざ関節
- 変形性膝関節症
- 半月板損傷
- 靭帯損傷
- 関節リウマチ
- 膝の慢性障害
膝の水が溜まって痛みがある。 溜まっている膝の水を、できるなら自分で抜きたい。 膝に溜まった水が気になり、抜く方法を知りたいと考えていませんか。しかし、膝の水を抜くのは癖になってしまうという話を聞いて、不安になっている方もいるかもしれません。 膝の水を抜く方法は「病院」と「セルフケア」で2種類ありますが、自分でできるストレッチやマッサージは負担軽減の側面が大きいため、根本的な改善に至らないこともある点には注意が必要です。 この記事では【医師監修】のもと、病院で行われる膝の水を抜く処置の具体的な流れや注意点、そしてご自身でできるストレッチ・マッサージといったセルフケア方法を詳しく解説します。 「癖になるって本当?」「自分でできることはないの?」といった疑問にもお答えしていきますので、あなたの膝の悩みを解消するための一歩として、ぜひ最後までお読みください。 また、リペアセルクリニック公式YouTubeでも「膝の水を抜く方法」について詳しく解説していますので、あわせてご参考ください。 病院で膝の水を抜く方法 膝の水を抜く方法のひとつとして、病院での処置をイメージする方も多いでしょう。 本章では、病院での処置や注意点について解説します。本章を参考に膝の水を抜くかどうかを検討してください。 処置には注射器を使う 病院では主に整形外科にて、注射針を関節に刺して膝の水を抜く「関節穿刺」を行う場合があります。(文献1) 膝の水の正体は「滑液(かつえき)」です。滑液が膝に溜まることで関節を圧迫し、膝の痛みを悪化させる可能性があります。そのため、膝の水を抜くと症状の緩和が期待できます。 膝の水を抜く際、注射針を刺した直後以外に激しい痛みを伴うケースは稀です。ただし人によっては痛みが気になる方もいるため、処置後に違和感がある場合は、担当の医師に相談しましょう。 症状に応じてヒアルロン酸を注入する 膝の水を抜いた後や変形性膝関節症では、症状を和らげる目的でヒアルロン酸を注入することがあります。通常、週に1度あるいは数週間に1度の頻度でヒアルロン酸を注入し、効果がみられれば継続します。 病院でのヒアルロン酸の注入は保険適応になるケースが多いため、治療費を抑えられるメリットも期待できるでしょう。 ヒアルロン酸の注入は一時的に痛みや炎症を抑える効果がありますが、持続的ではないため定期的な通院が必要です。 また、根本的な原因疾患の治療でないため、医師の指示に従いリハビリや運動療法など根本的な原因を改善する治療と並行しましょう。 病院で膝の水を抜いた直後は安静にする 病院で膝の水を抜いた直後は、安静にして過ごすように指導されます。処置を行った当日は、以下の2点は行わないように注意しましょう。 激しい運動 入浴 また、処置の後には以下の合併症のリスクがあります。 合併症 症状 感染症 注射部位の腫れや熱感、痛みが長時間続く、または症状の悪化 出血 注射部位を圧迫しても止血しない 上記のような症状があらわれたら、早めに受診するようにしましょう。 膝の水を抜いた後の注意点について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。 自分で膝の水を抜く方法は?ストレッチやマッサージ方法を紹介 病院で処置してもらう以外にも、自分でストレッチやマッサージを行って膝の水を抜くことも可能です。 本章では、セルフケアで膝の水を抜く方法と注意点を解説します。 「できるなら自分で膝の水を抜きたい」という方は、本章を参考に、ストレッチやマッサージを行ってみましょう。 ①パテラセッティング:膝のお皿周りの筋肉を刺激する パテラセッティングは、膝を支える重要な筋肉である太もも前側(大腿四頭筋)を、比較的膝関節に負担をかけず安全に鍛えることができる基本的な運動です。 この運動は、膝関節自体を大きく動かさずに大腿四頭筋を刺激できるため、膝に痛みがある場合でも比較的行いやすいトレーニングです。 膝のお皿(膝蓋骨)が少し上に動くのを確認しながら行うと効果的です。 ② 太もも前側(大腿四頭筋)のストレッチ:膝を支える筋肉の柔軟性を高める 膝の曲げ伸ばしに大きく関わる太もも前側の筋肉(大腿四頭筋)を伸ばし、柔軟性を高めることで膝への負担を軽減するストレッチです。 膝自体に痛みがある場合は、曲げる角度を調整するか、このストレッチを控えてください。 筋肉が温まっているお風呂上りなどに行うとより効果的です。 ③ お尻周りのストレッチ:股関節から膝への負担を軽減する お尻周りの筋肉(殿筋群)の柔軟性を高めることで股関節の動きをスムーズにし、結果的に膝への負担を軽減する効果が期待できるストレッチです。 股関節や膝に痛みがある場合は、無理のない範囲で行いましょう。 デスクワークの合間などにも手軽に取り入れやすいストレッチです。 ④ 膝周り・太もものマッサージ:血行を促進し筋肉をほぐす 膝周りや太ももの筋肉の緊張を和らげ、血行を促進することで、膝の不快感の軽減や動きの改善をサポートするマッサージです。 マッサージは、筋肉がリラックスしている入浴中や入浴後に行うのが効果的です。 オイルやクリームを使うと滑りが良くなり、肌への負担も軽減できます。 注意点:痛みや違和感がある場合は無理に動かさない 痛みや違和感があるときは、炎症が起こっているサインです。 むやみに触ると悪化する可能性があるため、ストレッチやマッサージなどのセルフケアはおすすめできません。無理に動かさず、早めに医療機関へ行きましょう。 マッサージやストレッチは血の巡りをよくする効果が期待できますが、誤った方法で無理に行うと、症状が悪化する恐れもあります。 また、痛みを感じるときは、膝に負担をかけないよう歩行や荷物の持ち運びなどの動作にも注意しましょう。 膝の水が溜まる原因は「炎症による関節液の過剰分泌」 膝の水が溜まる原因は、炎症反応によって「関節液」が余分に分泌されるためです。 関節液は、関節がスムーズに動くための潤滑油のような役割をしています。関節液は常につくられながら吸収され、一定量になるよう調整されています。 しかし、以下のような疾患によって炎症が起こると、いつもより早いペースで関節液がつくられ、膝の水が溜まります。(文献2) 半月板損傷 変形性関節症 靭帯損傷 痛風、偽痛風 骨折 感染や外傷 膝の水を根本的に改善するには、水を抜く処置をして痛みを緩和しつつ、原因となる病気を治療することが大切です。 近年の治療では、半月板損傷や変形性膝関節症に対して、自己細胞を用いた「再生医療」による治療が注目されています。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、損傷した膝軟骨や半月板の再生・修復を促し、膝疾患の根本改善が期待できる治療法です。 以下では、当院リペアセルクリニックの再生医療によって、半月板損傷が改善した症例をご紹介します。 【半月板損傷の症例】 60代の女性は、右膝の半月板損傷で膝に水がたまり、定期的に水を抜いてステロイド注射を受けていました。 注射の効果が数日しか持たなくなり、手術も検討していたものの、術後の変形性膝関節症への進行を懸念して踏み切れずにいました。 当院で幹細胞治療を受けたところ、3ヶ月で痛みが改善し、水抜きやステロイド注射からも解放されました。 >>この患者さまの治療経過を詳しく見る 膝に水が溜まる原因についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。 まとめ|膝の水を抜くなら医療機関に相談しよう 今回の記事では膝の水を抜く方法やセルフケアを中心に解説しました。 症状が出現した際に、自己判断で放置したり誤ったセルフケアを行ったりすると、悪化する可能性があります。 膝の水を適切な方法で抜きたい場合は、医療機関に相談しましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、膝に水がたまる原因となる半月板損傷や変形性膝関節症に対する再生医療(幹細胞治療・PRP療法)に対応しています。 手術を行わず、関節内への注射による治療が可能です。 膝の水に関してよくある質問 膝の水を抜くと癖になりませんか? 膝の水を何度も抜くのが原因で、癖になるわけではありません。 膝の水を抜いても再び溜まってしまうのは、関節に炎症が起こっている根本的な原因の病気が改善されていないためです。 原因の病気として、半月板損傷や変形性関節症などが知られています。痛みを和らげるためには、原因の病気の治療をしながら膝の水を抜くことも大切です。 膝の水は自然に抜けますか? 稀に自然治癒する場合もあります。長期期間放置しても、必ず自然治癒するわけではありません。 放置すると関節が固まって動きにくくなった「拘縮状態」に陥るリスクもあります。 拘縮状態になると膝の曲げ伸ばしが辛くなり、日常生活に支障をきたす可能性もあります。そのため、1カ月以上膝の水の溜まりを放置するのはおすすめできません。 膝の水を自然に抜けるまで長期間待たずに、早めに受診するようにしましょう。 参考文献一覧 文献1 水原寛康. 関節穿刺. 医学書院 医療情報サービス. 2024年10月18日. 文献2 斉藤 聖二,関節痛(炎):診断と治療の進歩1.関節の構造と関節痛(炎)の原因, 日本内科学会雑誌, 1994年, 第83巻, 第11号, p1871-1875
2022.06.29 -
- ひざ関節
- 変形性膝関節症
- 関節リウマチ
膝の人工関節置換術は、変形性膝関節症などで進行した関節疾患に対する代表的な外科的治療の一つです。 注射などの薬物療法やリハビリなどの保存療法では十分な改善が見られない場合に選択される手術で、痛みの軽減や運動機能の改善を目指します。 本記事では、膝の人工関節置換術の手術内容や対象となる症状、合併症リスク、術後のリハビリまでをわかりやすく解説します。 また、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、手術を伴わない治療法の「再生医療」に関する情報の提供や簡易オンライン診断を実施しています。 人工関節を避けたい方や、再生医療について興味がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 膝の人工関節置換術とは? 膝の人工関節置換術は、傷んだ関節の表面を人工の関節に置き換える手術です。 関節の機能を回復させ、再び自分の足で快適に歩けるようにすることを主な目的としています。 ここでは、膝の人工関節置換術の対象となる方、手術で得られる効果、そして保存療法との違いについて解説します。 なお、そもそも人工関節とは何なのか、詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。 どんな人が対象になるのか 膝の人工関節置換術は、膝の痛みや関節の変形が進み、日常生活に支障を感じている方が主な対象です。 とくに次のような症状がある場合は、膝の軟骨や骨が大きく傷んでいる場合が多く、自然に元に戻ることは難しいとされています。 膝の痛みが強く歩行や立ち上がりが困難になっている 階段の上り下りや正座ができないなど動作の制限がある 膝の変形が進行しO脚が目立つようになってきた 夜間の痛みで眠れない・安静時にも痛む 膝の可動域が狭く動かすと強い痛みを感じる 上記の症状が続く場合、まずは整形外科を受診して膝の状態を詳しく調べてもらいましょう。 手術以外の選択肢が見つかる場合もあるため、医療機関へ早めに相談することが大切です。 膝の人工関節置換術で得られる主な効果 膝の人工関節置換術を受けることで、長年悩まされていた膝の痛みが軽くなり、動作がスムーズになる方が多く見られます。 具体的には、次のような効果が期待できます。 膝の痛みが大幅に軽減し歩行や立ち上がりが楽になる 階段の上り下りや外出がしやすくなり行動範囲が広がる 旅行や買い物など、以前は避けていた活動を再び楽しめるようになる 日常生活の質(QOL)が向上し毎日の動作にゆとりが生まれる 痛みや不安が減ることで気持ちが前向きになりストレスが軽減する ただし、効果の感じ方には個人差があります。 手術後のリハビリや筋力回復への取り組み方が、満足度を左右する大切なポイントです。 人工関節置換術と保存療法の違い 膝の痛みに対しては、まず痛みを和らげて関節の動きを保つことを目的とした「保存療法」が行われます。 保存療法では、主に次のような治療法が用いられます。 薬物治療:消炎鎮痛薬や外用薬で炎症や痛みを抑える ヒアルロン酸注射:関節の潤滑を保ち、動きをなめらかにする 温熱療法:温めて血流を促し、こわばりを軽減する 筋力トレーニング:太ももの筋肉を鍛えて膝への負担を減らす 保存療法は、初期〜中期の膝関節症には効果的ですが、軟骨の摩耗や変形が進むと効果が十分に得られない場合があります。 一方、膝の人工関節置換術は、傷んだ関節部分を人工の関節に置き換え、痛みの根本的な原因を取り除く治療です。 つまり、保存療法が「痛みを抑える治療」だとすれば、人工関節置換術は「痛みを生み出す原因を改善する治療」といえます。 膝の人工関節置換術の種類と手術の流れ 膝の人工関節置換術には、関節の状態に応じていくつかの方法があります。 ここでは、膝の人工関節置換術の方法と、実際の手術までの流れについて解説します。 人工関節の種類 膝の人工関節置換術には、「全置換術」と「部分置換術」の2種類があります。 どちらも痛みを取り除き、関節の動きを取り戻すことを目的としていますが、対象となる症状や手術の範囲が異なります。 全置換術 全置換術は、膝関節の傷んだ部分をすべて人工関節に置き換える手術です。 軟骨のすり減りや変形が広範囲に及び、関節全体が傷んでいる場合に行われます。 金属や樹脂でできた人工関節を大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)に固定し、滑らかな動きを再現します。 痛みの改善効果が高く、長期的な安定性も得られることが特徴です。 部分置換術 部分置換術は、膝の中でも損傷が進んでいる一部分だけを人工関節に置き換える方法です。 関節の損傷範囲が限られている場合に選ばれる手術方法で、健康な軟骨や骨をできるだけ残せるのが大きな特徴です。 手術の負担が小さく、回復が早い傾向がありますが、残っている関節部分が将来的に悪化する可能性もあるため、定期的な経過観察が必要です。 人工関節置換術(膝)前の検査・準備 膝の人工関節置換術を安全に行うためには、事前の検査や準備が欠かせません。 手術前は全身の状態を確認するため、主に次の検査や準備を行います。 血液検査 心電図 レントゲン 感染症の有無 感染予防(手術部位の皮膚を清潔に保つなど) また、糖尿病や高血圧などの持病がある場合は、事前に数値を安定させておくことも大切です。 人工関節置換術(膝)にかかる時間と入院期間の目安 膝の人工関節置換術の手術時間は、一般的に2〜4時間程度が目安です。 ただし、症状の程度や手術方法によって多少前後する場合があります。 手術後は安静期間を経てリハビリを始めるため、入院期間はおおよそ2〜3週間程度が一般的です。 回復のスピードには個人差がありますが、医師や理学療法士の指導のもとでリハビリを続けると、無理なく日常生活に戻ることができます。 人工関節置換術(膝)の対象となる代表的な4つの疾患 膝の人工関節置換術は、さまざまな原因で関節が傷み、痛みや変形が進行した場合に行われます。 手術の対象となる代表的な疾患には、次の4つが挙げられます。 変形性膝関節症 関節リウマチ 大腿骨顆部壊死症 外傷後の膝関節障害 それぞれの疾患について、詳しくみていきましょう。 変形性膝関節症 変形性膝関節症は、膝の関節にある軟骨がすり減り、炎症や痛みを引き起こす慢性的な疾患です。 膝の人工関節置換術を受ける方の多くが、この変形性膝関節症と診断されています。 主な原因は加齢や長年の膝への負担、肥満や筋力の低下、O脚なども影響するといわれています。 症状が進むと、歩行や階段の上り下りが難しくなり、関節が変形してしまう場合もあります。 関節リウマチ 関節リウマチは、免疫の異常によって自分の関節を攻撃してしまう自己免疫疾患です。 関節に慢性的な炎症が起こり、軟骨や骨が少しずつ破壊されていきます。 手や足など複数の関節に症状が現れるのが特徴で、膝関節が変形すると歩行が困難になる可能性もあります。 薬で炎症を抑えても痛みや変形が進む場合、人工関節置換術によって関節の機能を回復させることが検討されます。 大腿骨顆部壊死症 大腿骨顆部壊死症は、太ももの骨(大腿骨)の関節部分への血流が悪くなり、骨の一部が壊死してしまう病気です。 壊死した部分の骨が沈み込むことで関節面が変形し、強い痛みが生じるようになります。 発症の原因は明確でないこともありますが、ステロイド薬の長期使用や過度な飲酒などが関係するといわれています。 関節の破壊が進んだ場合は、人工関節置換術で壊死した部分を人工の関節に置き換えることで、痛みの改善が期待できます。 外傷後の膝関節障害 交通事故やスポーツ外傷などで膝の骨折や靭帯損傷を経験した場合、時間の経過とともに関節の変形が進む場合があります。 外傷後の膝関節障害は、ケガの後遺症として関節の軟骨がすり減り、痛みや動かしにくさが残るのが特徴です。 保存療法で痛みの改善が見られない場合や、関節の変形が強く進行している場合には、人工関節置換術が検討されます。 膝の人工関節置換術で起こり得る合併症リスク 膝の人工関節置換術は一般的に安全な手術とされていますが、まれに合併症が起こる場合もあります。 主な合併症には、次の3つがあります。 傷口や人工関節周囲で起こる感染症 関節脱臼 人工関節のゆるみ ここで、それぞれの合併症について詳しく解説します。 傷口や人工関節周囲で起こる感染症 膝の人工関節置換術後でとくに注意したいのが、傷口や人工関節の周囲に細菌が入り込むことで起こる感染症です。 軽い場合は抗生物質の投与で治まりますが、炎症が強いと膝が腫れたり、熱を持ったりする場合があります。 まれに人工関節の内部まで感染が広がると、人工関節を入れ替える再手術が必要になる可能性もあります。 感染を防ぐためには、手術前後の体調管理や清潔な環境を保つことが重要です。 医療スタッフと連携して感染予防に努めましょう。 関節脱臼 人工関節を入れたあと、関節が正しい位置から外れてしまう「脱臼」が起こる場合があります。 これは、急に膝をひねったり、深く曲げすぎたりすることで発生しやすく、術後すぐの時期はとくに注意が必要です。 脱臼が起きると膝の痛みや不安定感が強くなるため、すぐに医師の診察を受けることが大切です。 リハビリの段階で医師や理学療法士の指導を守り、正しい姿勢や動作を心がけると脱臼のリスクを減らせます。 人工関節のゆるみ 人工関節は年月の経過による摩耗や、膝に強い負担がかかる生活動作が原因で、少しずつ骨との結合部分が緩んでくる場合があります。 人工関節がゆるむと、痛みや違和感、膝のぐらつきが生じることがあり、放置すると歩行に支障をきたす場合もあります。 症状が出た際は早めに受診し、必要に応じて人工関節を入れ替える「再置換術」を検討します。 定期的な診察を受け、膝の状態を確認しておくことが長く快適に過ごすためのポイントです。 膝の人工関節置換術後の生活とリハビリ 膝の人工関節置換術後、安静期間を経て、少しずつ体を動かすリハビリが始まります。 膝の動きを取り戻すためには、焦らず段階を踏んで回復を目指すことが大切です。 ここでは、術後のリハビリの流れや、日常生活で気をつけたいポイントについて解説します。 術後すぐの安静とリハビリ開始時期 人工関節置換術のあと、手術当日は安静に過ごし、翌日からリハビリを始めるのが一般的です。 初めはベッドの上で足首を動かしたり、膝を少しずつ曲げ伸ばししたりなどの軽い運動からスタートします。 数日後にはベッドから立ち上がる練習を行い、歩行器や杖を使って短い距離を歩く練習へと進みます。 この早期リハビリは、膝が硬くなる「関節拘縮(かんせつこうしゅく)」を防ぎ、回復をスムーズに進めるうえでとても大切です。 医師や理学療法士と相談しながら、無理のない範囲で体を動かすことが回復につながります。 日常生活への復帰までの流れ 膝の人工関節置換術後しばらくは、歩行補助具を使っての移動から始まり、数週間かけて自力歩行を目指します。 リハビリでは、膝の曲げ伸ばしだけでなく、太ももやお尻の筋肉を鍛える運動も行い、膝にかかる負担を減らしていきます。 退院後は、家の中での生活動作に慣れることが次のステップです。 階段を使うときは手すりを活用し、床に座る動作を避けて椅子中心の生活を心がけます。 一般的に、手術から1〜3カ月ほどで日常生活を送れるようになる方が多く、6カ月ほどで旅行や軽い運動を楽しめるようになるケースもあります。 焦らずに自分のペースでリハビリを続けることが、膝の機能を長く保つポイントです。 注意すべき動作や生活習慣 人工関節を長く快適に使うためには、膝に大きな負担をかけない生活を意識することが大切です。 とくに、正座やあぐらのように膝を深く曲げる姿勢は避けるようにしましょう。 また、床に直接座るよりも椅子に腰かける習慣をつけると、関節への負担を軽減できます。 階段を使う際は、必ず手すりを利用し、急いで動作しないことも重要です。 さらに、体重が増えると膝への負担が大きくなるため、食事内容を見直したり、ウォーキングや水中運動など無理のない運動を取り入れたりするのがおすすめです。 再手術の可能性について 人工関節には寿命があり、一般的には15〜20年ほど使用できるといわれています。 ただし、長期間の使用や膝への過度な負担によって、人工関節が摩耗したり、骨との結合がゆるんだりする場合があります。 その際は、再び人工関節を入れ替える「再置換手術」が必要になることもあります。 再置換手術は初回よりも難易度が高いため、人工関節をできるだけ長く保つことが重要です。 人工関節を長く使用するためにも、定期的に検診を受けて膝の状態を確認し、違和感や痛みを感じたときは早めに医師へ相談しましょう。 手術を伴わない治療法「再生医療」について 膝の人工関節置換術は、関節の変形や軟骨の損傷が進行した場合に有効な治療法ですが、「できれば手術を避けたい」「入院や大きな負担をかけずに治療したい」という方も少なくありません。 そうした方にとって、手術を伴わない再生医療は、膝の状態や生活の質を保つための新しい選択肢の一つといえます。 再生医療は、自分自身の体から採取した細胞や血液の成分を利用し、もともと体に備わっている修復力に着目した治療法です。 膝関節の機能を整えることを目的とし、入院や全身麻酔を必要としないため、日常生活への影響が少ないのが特徴です。 ただし、人工関節置換術後に再生医療を行うことはできません。 再生医療を検討する場合は、人工関節手術を受ける前の段階で医師に相談することが大切です。 人工関節手術を選択せず、再生医療による治療を受けた症例については、以下の記事をご覧ください。 まとめ|膝の人工関節置換術を正しく理解して納得のいく治療法を選択しましょう 膝の人工関節置換術は、進行した関節の損傷によって歩行や立ち上がりが難しくなった方に行われる治療法です。 手術やリハビリを通して少しずつ動きが戻ることで、外出や趣味を再び楽しめるようになる方も多くいます。 また、手術を検討する前の段階では、リハビリや注射といった保存療法のほかに、再生医療という新しい治療の選択肢もあります。 自分の体の状態や生活スタイルに合わせて、どの方法が適しているかを見極めることが大切です。 不安や疑問を一人で抱えず、信頼できる医療機関で納得のいく説明を受けながら、自分に合った治療法を見つけていきましょう。
2022.06.21 -
- ひざ関節
- 変形性膝関節症
- 関節リウマチ
「朝起きると膝が痛い...」 「歩き出すと違和感やこわばりがある...」 このような寝起きの膝の痛みや違和感、こわばりは、変形性膝関節症や関節リウマチ、半月板損傷のおそれがあります。放置すると日常生活に支障をきたすことがあるため、継続的に症状が現れる方は注意が必要です。 本記事では以下について解説します。 痛みの原因として考えられる疾患 受診の目安となる症状 痛みを軽減する方法 原因となる疾患別の初期症状から進行後の症状まで解説しています。受診の目安の参考とするために本記事を役立ててください。 変形性膝関節症や半月板損傷に対しては、再生医療も治療の選択肢の一つです。 膝の痛みのお悩みを今すぐ解消したい・再生医療に興味がある方は、当院「リペアセルクリニック」の電話相談までお問い合わせください。 寝起きに膝が痛い原因として考えられる疾患 寝起きに膝が痛い原因として考えられる主な疾患は以下のとおりです。 変形性膝関節症 関節リウマチ 半月板損傷 それぞれの疾患について解説します。 変形性膝関節症 変形性膝関節症とは、膝軟骨がすり減り炎症や痛みなどが起こる病気です。一般的に50歳以上の女性に多い病気です。 主な原因は、加齢による膝軟骨の劣化や肥満による膝への過度な負担など、複数の要因が複合的に関係しています。加齢による膝軟骨の劣化は止められません。しかし、生活習慣の改善などにより、膝軟骨のすり減りを抑えることは可能です。 進行すると膝の変形や運動の制限などの症状が現れるため、早期から適切な診断と治療を受けることが重要です。 関節リウマチ 関節リウマチとは、本来は自分の体を守るはずの免疫の異常によって、関節に炎症が起きて痛みや腫れが起きる病気です。好発年齢は30代〜50代で、患者数は女性が男性の約4倍です。 原因は明確にわかっていません。遺伝的な要因に加えて、喫煙や感染症などが関連していると考えられています。特定の遺伝子を持っている方が喫煙をすると、発症リスクが高まることがわかっています。 半月板損傷 半月板損傷とは、膝関節内にある軟骨である半月板が、なんらかの原因により損傷した状態です。痛みの他に、膝の曲げ伸ばしの違和感の症状が現れます。 原因は、加齢により脆くなっている半月板への微細な負荷や、スポーツなどによる怪我です。半月板は自然治癒が難しい組織です。放置すると変形性膝関節症に移行するリスクがあるため、適切な治療を受ける必要があります。 【受診目安】寝起きに膝が痛いときに確認すべき症状 寝起きに膝が痛いときに確認すべき主な症状は以下のとおりです。 膝のこわばりや違和感 手指のこわばりや関節の腫れ 膝の引っかかり感 ここでは疑われる病気の初期症状をはじめとして、進行した場合の症状も解説しています。疑われる症状が現れている場合は、医療機関の受診を検討してください。 それぞれの症状について詳しく解説します。 膝のこわばりや違和感 起床後の膝のこわばりや違和感、歩き始めの痛みなどは、変形性膝関節症の初期症状です。 進行すると以下のような症状が現れます。 痛みの頻度が多くなる 膝が完全に曲がりきらない・伸び切らない 正座やしゃがむ動作が苦痛になる 階段の上り下りが辛くなる 膝周辺に熱感や腫れが現れる 末期になると日常生活に支障をきたします。膝のこわばりや違和感などの初期症状が現れた段階で、医療機関を受診してください。 手指のこわばりや関節の腫れ 朝の手指のこわばりや関節の腫れ、痛みなどは、関節リウマチの初期症状です。左右対称に症状が現れる特徴があります。 他にも、以下の関節に痛みや腫れの症状が現れる場合があります。 手首 肘 肩 膝 足首 足指 手指の症状は、第二関節や指の付け根の関節に現れることが多いです。放置すると骨や軟骨が壊れて関節が変形するため、早期に適切な治療を受けなければなりません。 膝の引っかかり感 痛みと一緒に現れる膝の引っかかり感は、半月板損傷の症状の特徴です。重症の場合は、膝の曲げ伸ばしが急にできなくなるロッキングという状態になることがあります。 この状態になると歩行が困難なほどの痛みが現れます。さらに、関節の中に炎症が起こると、腫れや内出血が起きることもあります。 放置すると軟骨がすり減っていき、変形性膝関節症を発症するリスクが高まるため注意が必要です。疑われる症状が現れている場合は医療機関を受診してください。 寝起きの膝の痛みを軽減する方法 前提として寝起きの膝の痛みを軽減する方法は、医療機関を受診して適切な診断と治療を受けることです。 自分で行える寝起きの膝の痛みを軽減する方法として、以下のようなものがあります。 膝に負担をかけない動きを意識する 適度な運動習慣を心がける 体重を管理する それぞれの方法について詳しく解説します。 膝に負担をかけない動きを意識する 膝に負担をかけない動きを意識するのは、朝の膝の痛みを出現させないためには重要です。 膝に負担をかけない動きのポイントは以下のとおりです。 正座や急な動き、階段下りの動作を避ける 重い荷物を持たない 同じ姿勢を長時間続けない クッション性の良い靴を履く 膝を冷やさないようにする なんらかの病気が原因である場合は、医師や理学療法士から生活指導を受けてください。 適度な運動習慣を心がける 適度な運動は膝の痛みの軽減につながります。運動により筋力がつくと関節の支えとなり負担が軽減されるためです。 膝の痛みに対して有効な運動の一例は以下のとおりです。 タオル潰し運動 1.膝を伸ばして座る 2.膝の下に丸めたタオルを置く 3.両手は体の後ろに置く 4.タオルを押しつぶして太もも前面の筋肉に力を入れる タオルを押し潰した際にかかとが上がる場合は、かかとを上げても問題ありません。この運動は痛みの軽減と大腿四頭筋の筋力向上に効果が期待できます。10回3セットを1日の目安にしてください。 なんらかの病気が原因で膝の痛みが現れている場合は、医師や理学療法士の指導のもとで運動療法を受けてください。 体重を管理する 寝起きに膝が痛いときは、体重の管理も重要です。肥満や急激な体重増加は、膝への負担が大きくなるためです。 実際に体重が1kg増加すると、歩行時に膝にかかる負担は2〜3kg増えるといわれています。(文献1) 過度なダイエットや激しい運動は逆効果です。栄養バランスの良い食事を摂り、適度な運動によって体重を管理するのが重要です。 再生医療を検討する 膝の痛みを軽減する治療方法として再生医療の選択肢があります。再生医療とは、自己の細胞を痛みのある部位に投与して、体が持つ自然治癒力を活用する治療方法です。 具体的な治療方法は以下のとおりです。 再生医療の種類 詳細 幹細胞治療 (かんさいぼうちりょう) 組織の修復に関わる働きを持つ「幹細胞」を患部に投与する治療方法 PRP療法 血液中の血小板に含まれる成長因子などが持つ、炎症を抑える働きや組織修復に関与する働きを利用した治療方法 再生医療は、手術や入院に不安を感じている方にも選択肢の一つとして挙げられます。 当院「リペアセルクリニック」の変形性膝関節症の症例について知りたい方は、以下を参考にしてください。 【症例紹介】 “リペア幹細胞” 10年悩んだ両膝の痛みから解放 両変形性膝関節症 60代女性 両膝の痛みが完全消失! 両変形性膝関節症 50代女性 まとめ|寝起きの膝の痛みは放置せず受診しよう 寝起きの膝の痛みは、変形性膝関節症や関節リウマチ、半月板損傷などが原因のおそれがあります。病気かどうかを判断するには、膝のこわばりや違和感、関節の腫れなど、痛み以外の症状を確認しましょう。継続的に痛みやその他の症状が現れている場合は、医療機関を受診してください。 膝の痛みを軽減する方法は、膝に負担をかけない動きや適度な運動習慣、体重管理などを心がける必要があります。ただし、なんらかの病気が原因で痛みがある場合は、医師や理学療法士の指導を受けてください。 当院「リペアセルクリニック」では、変形性膝関節症や半月板損傷などに対して再生医療を行っています。まずは相談だけでもお気軽にご連絡してください。 寝起きの膝の痛みに関するよくある質問 20代〜30代で朝起きたら膝が痛い原因は? 20代〜30代の膝の痛みは、なんらかのスポーツ障害の可能性があります。関節リウマチは30代でも発症が見られているため注意が必要です。 40〜50代で朝起きたら膝が痛い原因は? 40〜50代で、朝起きたら膝が痛い場合は、関節リウマチや変形性膝関節症などのおそれがあります。痛みの他にこわばりや違和感がある場合は医療機関の受診を検討してください。 横向きで寝ると膝が痛い原因は? 変形性膝関節症の場合は、寝返りなどで膝がねじれると痛みが現れます。医療機関で適切な診断を受けてください。 寝ているときに膝に激痛が現れる原因は? 急に痛みが現れる病気としては、急性の関節炎を引き起こす痛風や偽痛風、化膿性膝関節炎などのおそれがあります。病状ごとに適切な治療が必要であるため、医療機関を受診しましょう。 参考文献 (文献1) あしの健康教室|名古屋整形外科地域医療連携支援センター
2022.06.17 -
- ひざ関節
- 変形性膝関節症
- 半月板損傷
- 靭帯損傷
- 関節リウマチ
- 膝部、その他疾患
「歩くと膝の裏が痛い」「しゃがむとピキッと違和感がある」足の不快な症状にお悩みの方は多いのではないでしょうか。 膝の裏の痛みは、加齢や運動不足によるものから、半月板損傷や血栓などの病気が隠れているケースまで、さまざまな原因が考えられます。自己判断で放置してしまうと、悪化して日常生活に支障が出ることもあるため注意が必要です。 この記事では、膝の裏が痛いときに考えられる原因、受診目安、検査方法を解説します。ご自身の症状に当てはまるものがないか、確認しながら読み進めてみてください。 また、変形性膝関節症や半月板損傷に対しては、再生医療も治療選択肢の一つです。当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、膝の疾患に対する再生医療の情報を提供しております。入院・手術を変形性膝関節症や半月板損傷のお悩みを今すぐ解消したい・再生医療に興味がある方は、当院「リペアセルクリニック」の電話相談までお問い合わせください。 膝の裏が痛いときに考えられる10の原因【一覧表】 膝の裏が痛いときに考えられる主な原因は、以下のとおりです。 原因 特徴 変形性膝関節症 歩きはじめに痛む 半月板損傷 曲げ伸ばし時のひっかかり感 ベーカー嚢腫 触れる腫れやしこりがある 膝裏の筋肉の損傷 膝裏が重だるい 靭帯損傷 膝の不安定感 エコノミークラス症候群 片足だけ腫れている、または腫れが目立つ 関節リウマチ 左右対称に関節がこわばる 腰椎ヘルニア・坐骨神経痛 お尻から足先にかけての痛みやしびれ リンパの滞り 腫れや重だるさ、張り感など 反張膝 膝が後ろに反っている 膝の裏の痛みは関節のトラブルだけでなく、筋肉や靭帯、血管・神経の問題など、さまざまな疾患が背景にあります。どの疾患があてはまりそうか、一覧表を見ながら気になる症状を確認してみましょう。 変形性膝関節症|軟骨がすり減って起こる痛み 変形性膝関節症は、膝の軟骨がすり減ることで関節に負担がかかり、痛みや腫れを引き起こす疾患です。 変形性膝関節症は、以下のような方に現れやすい傾向にあります。(文献1)(文献2) 50代以降 女性 体重が重い 過去に膝をケガしたことがある 膝へ負担のかかりやすい仕事や動作が多い また、以下の症状がある場合は、変形性膝関節症の可能性があります。 歩き始めるときに膝がこわばる 階段の上り下りがつらい 正座やしゃがむ動作で痛みが強くなる 変形性膝関節症は自然に元の状態へ戻ることは難しく、放置すると痛みが慢性化して日常生活に支障が出るおそれがある疾患です。症状が軽いうちに対応すれば、進行の抑制が期待できます。 当院で行った変形性膝関節症に対する再生医療の症例を以下で紹介しています。ぜひ参考にしてください。 【関連記事】 変形性膝関節症の初期症状とは?原因や治療方法もわかりやすく解説 | リペアセルクリニック東京院 半月板損傷|半月板に傷がついて起こる痛み 半月板は、膝関節の中で太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)の間にあり、ショックを吸収し、膝の安定性を保つクッションのような役割を果たす線維軟骨組織です。半月板に亀裂や断裂が生じると、膝裏や膝関節に痛みや不安定感などの症状が出やすくなります。 主な原因は野球やジョギングなどのスポーツで膝関節に強いねじれや衝撃が加わることや加齢、肥満などです。(文献3)(文献4) 半月板損傷の症状は、以下のとおりです。 膝の内側または裏側に痛みや違和感がある 膝を曲げ伸ばしするときに引っかかる感じがする 水がたまったような張り感・むくみがある 膝を完全に伸ばせない、または伸ばすと痛みが走る 半月板の損傷が治らないまま炎症が続くと、膝の軟骨にも負担がかかり、将来的に変形性膝関節症を招くおそれがあります。医師による検査や治療、リハビリを受けることで痛みの改善や再発防止が期待できます。 当院で行った半月板損傷に対する再生医療の症例を以下で紹介しています。ぜひ参考にしてください。 【関連記事】 半月板損傷とは?原因・症状・治療法・やってはいけないこと | リペアセルクリニック東京院 ベーカー嚢腫|膝裏に水が溜まって腫れる ベーカー嚢腫は、膝関節内の炎症や損傷によって関節液が膝裏に溜まって腫れた状態を指します。変形性膝関節症や関節リウマチなど、膝関節に炎症や損傷がある場合やスポーツによって膝を使いすぎた際に起こりやすいことが知られています。 ベーカー嚢腫の主な症状は、以下のとおりです。 膝の裏にしこりや腫れがある 膝を曲げ伸ばしすると圧迫感や違和感がある 嚢腫が大きくなると、ふくらはぎにだるさや痛みが出ることもあるため注意が必要です。 進行すると、嚢腫が破裂して袋の中に溜まっていた滑液が周囲へしみ出し、周辺の組織に刺激を与えて炎症が広がることがあります。 ベーカー嚢腫は膝裏の腫れそのものであり、根本原因である膝関節の炎症や損傷を放置すると再発や症状悪化につながることがあります。そのため、膝関節の状態をしっかり評価し、必要に応じて治療を受けることが大切です。 以下の記事ではベーカー嚢腫について解説しているので参考にしてください。 【関連記事】 【膝裏の腫れ】ベーカー嚢腫の症状とは?治し方を解説 | リペアセルクリニック東京院 膝裏の筋肉の損傷|筋肉を痛めて起こる膝裏の痛み 膝裏の筋肉である膝窩筋(しっかきん)の損傷は、スポーツや日常動作で膝周囲の筋肉に過度の負荷がかかったときに起こります。 ジャンプやダッシュ、急な方向転換などの動作や筋肉の柔軟性が低下した際に損傷しやすい傾向にあります。 膝裏の筋肉の損傷した際の特徴的な症状は、以下のとおりです。 膝裏が重だるい 膝裏を押すと痛みがある 立ったり歩いたりすると痛む ふくらはぎの上部も痛む 軽度であれば安静やストレッチで改善する場合がありますが、痛みが長引く場合や動作に支障が出る際は医療機関での診察を受けましょう。 靭帯損傷|膝を支える靭帯が傷ついて起こる痛み 靭帯損傷の主な原因は、スポーツ中の急なターン・接触・転倒などで靭帯にかかる過度の負荷です。 以下の症状がある場合は、靭帯損傷が疑われます。 膝が不安定に感じる、ぐらつく感覚がある 損傷直後に「ブツッ」と音がしたことがある 触れると温かい 膝裏が腫れて張ったように感じる 靭帯損傷を放置すると膝の不安定性が慢性化し、変形性膝関節症を引き起こすおそれがあります。症状が出たら早めに受診しましょう。 当院で行った靭帯損傷に対する再生医療の症例を、以下でご紹介しているので参考にしてください。 【関連記事】 【医師監修】靭帯損傷とは|症状・原因・全治までの期間を現役医師が解説 | リペアセルクリニック東京院 エコノミークラス症候群|血流が滞って起こる膝裏の張りや痛み エコノミークラス症候群は、長時間同じ姿勢で座っていることで下肢の血流が滞り、静脈に血栓ができる状態です。多くの場合はふくらはぎの痛みや腫れとして現れますが、血栓の位置によっては膝の裏に痛みが出ることもあります。 以下のような症状があれば、エコノミークラス症候群(深部静脈血栓症)の可能性があります。自分の脚の状態をチェックしてみてください。 膝裏、ふくらはぎ、または脚全体に張りやだるさを感じる 片足だけ腫れている、または腫れが目立つ 息切れや胸・背中の痛み これらの症状が見られる場合は放置すると血栓が肺に移動して肺塞栓症を引き起こし、命に関わることもあります。重篤な状態になる前に医療機関での診察を受けましょう。 関節リウマチ|関節に炎症が起きて生じる痛みや腫れ 関節リウマチは、免疫システムの異常により膝を含む複数の関節に炎症が起こる病気です。滑膜と呼ばれる関節の内側を覆う組織が主に攻撃されます。 発症年齢は40〜60代が中心で、女性に多く発症する傾向があります。(文献5) 関節リウマチの主な症状は、以下のとおりです。 膝の裏や関節周囲の腫れ、熱感、こわばりが見られる 朝起きた直後の関節のこわばりが30分以上続く 両膝など左右の関節に同時に症状が出る 炎症が長期間続くと関節破壊が進行し、変形や可動域の制限が起こる可能性があります。早期に治療を開始できれば症状の進行を抑え、生活の質を保つことが可能です。 当院で行った関節リウマチに対する再生医療の症例を、以下でご紹介しているので参考にしてください。 【関連記事】 関節リウマチとは?初期症状・原因・診断・治療・生活上の注意 | リペアセルクリニック東京院 腰椎ヘルニア・坐骨神経痛|神経が圧迫されて起こる痛み 腰椎(椎間板)ヘルニアや坐骨神経痛は、腰の骨(腰椎)で椎間板がつぶれたり飛び出したりして神経が圧迫されることで、腰・お尻・太ももの後ろ・膝裏・ふくらはぎ・足先にかけて痛みやしびれが現れる状態を指します。 主な原因は、加齢による椎間板の変性や体重過多、繰り返す腰への負荷や重労働などです。 以下の症状は、神経が圧迫されているサインかもしれません。 お尻から足先にかけての痛みやしびれがある 立ちっぱなしの姿勢が続くとつらく感じる 腰を反らしたときに、足にしびれや痛みが走る 前かがみになると痛みが悪化する 腰椎ヘルニアや坐骨神経痛を放置すると、下肢のしびれや痛みが慢性化して歩行、立ち上がり、階段昇降などに支障が出るおそれがあります。初期のうちに適切に対応すれば、重症化を防いで快適な生活を取り戻せる可能性が高くなります。 当院で行った腰椎椎間板ヘルニアに対する再生医療の症例を、以下でご紹介しているので参考にしてください。 【関連記事】 腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の違いを解説|疼痛期間や治し方を紹介 | リペアセルクリニック東京院 リンパの滞り|リンパの流れが悪くなって起こる膝裏の腫れや重だるさ リンパ液は、毛細血管から漏れ出た余分な水分や老廃物を回収し、血流に戻す働きをしています。 リンパの循環が滞ると脚や膝裏などに水分が溜まりやすくなり、腫れや重だるさ、張り感などの症状が現れることがあります。 リンパの流れが悪くなりやすい主な条件は、以下のとおりです。 リンパ管・リンパ節の異常や機能低下 長時間立ちっぱなし・座りっぱなし 加齢 ビタミンやミネラル不足 むくみや腫れには血液の流れの問題や他の疾患が関わることもあるため、気になる場合は医療機関での診断を検討してください。 反張膝|膝が反りすぎて起こる膝裏の負担と痛み 反張膝(はんちょうひざ)は、立ったときや歩行時に膝関節がまっすぐな状態を超えて後ろに反る状態です。膝関節や周囲の筋肉、靭帯に長期的な負担がかかるため、膝裏の痛みや不安定感が生じやすくなります。 原因としては、バレエや新体操などの膝を伸ばす動きが多いスポーツや靭帯の損傷、生まれつきの関節の柔らかさなどが挙げられます。 反張膝の特徴は、以下のとおりです。 鏡の前で立ったときに、膝が後ろに反っているように見える 立った状態で膝を伸ばすと反り過ぎた感じがする 膝の鈍い痛み 膝が崩れるような感覚がある 反張膝は見た目だけの問題ではありません。放置すると、将来的に関節が変形する可能性があります。 膝の裏が痛いときの受診目安 膝の裏が痛いときの受診目安は、以下のとおりです。 安静にしていても強く痛む 膝裏の腫れが大きい 熱感や赤みがある 膝の曲げ伸ばしが難しい 数日経っても症状が続く とくに痛み・腫れ・熱感が強い場合は、早めに整形外科を受診しましょう。 ふくらはぎの強い腫れ・片脚だけのむくみ・息苦しさを伴うなどの症状がある場合は、血栓症が疑われるため内科での評価が必要になることもあります。 当てはまるかどうか確認しながら、受診の判断に役立ててください。 膝裏の痛みの検査方法 膝裏の痛みに対する主な検査方法は、以下のとおりです。 検査 内容 主な病気 X線(レントゲン) 骨の形状、隙間、変形の有無を調べる 変形性膝関節症 MRI 軟骨のすり減り、骨の変形などを調べる 半月板損傷・靭帯損傷 超音波 膝裏の腫れの中身(液体・嚢腫など)、筋損傷、靭帯の損傷をリアルタイムで確認 ベーカー嚢腫 血液検査 炎症反応、リウマチ因子などを確認 関節リウマチ 膝裏の痛みは原因が幅広く、関節・靭帯・筋肉・神経・血管など、どの組織がトラブルを起こしているかで必要な検査が異なります。 膝裏の痛みは原因が重複して見た目だけでは判断できない場合があります。そのため、気になる症状が続くときは整形外科で検査を受けましょう。 膝の裏が痛いときの治療法 膝の裏が痛いときの治療法は、以下のとおりです。 保存療法 手術療法 再生医療 どの治療が適しているかは、原因の病気・損傷の範囲・年齢・生活スタイルによって異なります。それぞれの治療法について詳しく解説します。 保存療法 保存療法は、手術を行わずに痛みや炎症を抑え、膝の機能改善を目指す治療法です。多くの膝裏の痛みに対して最初に選択され、症状の程度や生活スタイルに合わせて複数の方法を組み合わせて行います。 主な治療方法は以下のとおりです。 薬物療法:抗炎症薬や鎮痛薬、湿布などを用いて痛みや炎症を抑える 理学療法:理学療法士によるストレッチ、筋力トレーニング、バランス訓練などで膝の機能を高める 注射療法:ヒアルロン酸やステロイドを膝の関節内や周囲に注射し、痛みの緩和を図る 保存療法を適切に続けることで、日常生活での負担軽減や再発予防にもつながります。 手術療法 手術療法は、保存療法を続けても改善が乏しい場合や、安静にしても強い痛みが続く、歩行が難しいといった際に検討される治療法です。 膝裏の痛みに関係する主な手術は、以下のとおりです。 手術名 内容 主な病気 関節鏡視下術 小さな切開でカメラを挿入し、損傷した組織を修復・部分切除する 半月板損傷 高位脛骨骨切り術 骨の角度を調整して膝の負担を和らげる 変形性膝関節症(初期〜中等度) 人工膝関節置換術 傷んだ関節面を人工関節に置き換える 変形性膝関節症(重度) 手術には、血栓や感染症、出血、再手術のリスクがありますが、適切に選択することで膝の機能改善や痛みの軽減が期待できます。どの手術が最適かは膝の状態や生活スタイルによって異なるため、医師と十分に相談し、納得した上で判断しましょう。 再生医療 膝裏が痛むときの治療法として、再生医療も選択肢の一つです。再生医療には、幹細胞治療とPRP療法があります。 治療法 内容 幹細胞治療 他の細胞に変化する能力「分化能」を持つ幹細胞を患部に投与 PRP療法 血液に含まれる血小板を濃縮した液体を作製して患部に投与 どちらも手術・入院を必要としないのが特徴です。 再生医療は、以下のようなお悩みがある方に向いています。 膝の痛みや腫れがあり、炎症を抑えたい 手術を避けたい方 変形性膝関節症 半月板や軟部組織の損傷 膝裏の痛みが慢性的に続いている 以下で当院「リペアセルクリニック」の再生医療の症例をご紹介しています。ぜひ参考にしてください。 変形性膝関節症だけでなく膝の痛みが原因の疾患で手術に悩んでいる方は、当院へご相談ください。 患者様の状況を伺って一人ひとりにあわせた治療方針を提案いたします。 膝の裏が痛いときのセルフケア方法 膝の裏が痛いときのセルフケア方法は、以下のとおりです。 安静にする 温める ストレッチをする 生活環境を見直す マッサージをする テーピングやサポーターを使用する 症状や痛みの程度に合わせて、無理のない範囲で取り入れましょう。 痛みが強い・腫れや熱感がある・しびれや動かしにくさを伴う場合は、自己判断せず早めに整形外科や内科を受診してください。症状の原因を正確に把握して、適切な治療やケアにつなげましょう。 安静にする 膝の裏に痛みを感じたら、まずは無理に動かさず安静を保つことが重要です。 膝に負担をかけすぎると症状が悪化する可能性があるため、痛みが強い間は運動や長時間の立位・歩行を控えましょう。 安静にする際のポイントは以下のとおりです。 膝を高く保つ:腫れや血流の滞りを防ぐため、横になるときは膝下にクッションや枕を挟み、少し持ち上げる 痛みが強いときは動かさない:歩行や階段の昇降、膝に負荷がかかる動作は避ける 数日経っても改善しない場合は受診:安静にしても症状が続く場合は、早めに整形外科で原因を確認 安静を意識することで、膝の炎症や筋肉の過度な緊張を抑え、回復のサポートにつながります。 温める 膝裏の痛みの原因に冷えや血行不良が関わっている場合は、患部を適度に温めることが大切です。温めることで血流が改善し、酸素や栄養が行き渡りやすくなるほか、老廃物の排出も促進されます。 温める際のポイントは、以下のとおりです。 タイミング:腫れ・赤み・熱感がある場合は温めずに冷やす 方法:入浴、温熱パッドなど 時間の目安:38~40度のお湯に15分程度、温熱パッドは低〜中温で15〜20分程度 日常的に取り入れることで、膝裏の痛みの予防につながります。 ストレッチをする 膝の裏が痛いときは、膝周りのストレッチも有効です。適切なストレッチは、筋肉の柔軟性を高めて血流を促すだけでなく、痛みの軽減や膝関節の可動域維持にもつながります。 膝裏の痛みに役立つ、太ももの裏(ハムストリング)とふくらはぎを同時に伸ばせるストレッチは、以下のとおりです。 床やベッドに座り、片方の足を前に伸ばす 反対の足裏を、伸ばした足の太ももの内側に軽く当てる つま先は天井方向へ向ける 背筋を伸ばしたまま、上半身を前にゆっくり倒して10秒ほどキープ 左右を交互に行い、片側10回を目安に 太ももの裏からふくらはぎにかけてじんわりと伸びる感覚が得られます。余裕がある場合は、伸ばしている足先に手を伸ばしてみましょう。強く引っ張る必要はなく、心地よく伸びていると感じられる範囲で行うことが大切です。 怪我や疾患がある場合は、ストレッチを行う前に医師に相談してください。 生活環境を見直す 膝裏の負担を減らすためには、日常生活や職場、寝室の環境を整えることも大切です。 見直したいポイントは、以下のとおりです。 椅子の高さ:膝への無理軽減のため、座ったときに膝が90度程度に曲がる高さを目安に調整する デスクワークや長距離移動:1時間に1回、数分〜10分ほど体を休める時間を取る(文献6) 寝具の硬さや枕の高さ:自分の体格や姿勢に合った寝具を選ぶ 日常の環境を少し見直すだけでも膝裏の痛みの予防・改善につながるため、気づいたところから取り入れましょう。 マッサージをする マッサージは、膝裏の痛み緩和や血流の促進に役立ちます。 膝の後ろからふくらはぎにかけて、手のひらで円を描くようにゆっくりさすったり、ふくらはぎをやさしく揉んだりすると、筋肉のこわばりがほぐれ、膝裏への負担が軽くなりやすくなります。1回あたり3分程度を目安に、無理のない力加減で続けることが大切です。 膝に強い腫れや熱感がある場合は無理に行わず、症状が続くときには整形外科への相談を検討してください。 テーピングやサポーターを使用する テーピングやサポーターは、膝裏の痛みを和らげ、動作時の負担を減らすために役立ちます。 テーピングやサポーターを使用する際の注意点は、以下のとおりです。 テーピングには専門的な知識が必要になるため、最初は専門医に相談する 長時間の使用は筋力低下や血行不良につながることがある 圧迫しすぎると痛みやしびれの原因になるため、きつく巻きすぎない 使用中に痛み・しびれ・違和感が出た場合はすぐ中止する テーピングやサポーターはあくまで痛みを軽減する補助として用いるもので、根本的な治療はできません。不安がある場合や痛みが続く場合には、適切な使用方法も含めて、整形外科で相談しながら進めましょう。 膝の裏の痛みが続くときは迷わず専門医に相談しよう 膝裏の痛みは、変形性膝関節症・関節リウマチ・靭帯損傷など、原因によって必要な対応が大きく変わる症状です。長引いている・悪化していると感じたら、整形外科を受診して原因を明らかにしましょう。 当院リペアセルクリニックでは、膝関節や靭帯の損傷に対してアプローチできる再生医療をご案内しています。膝裏の痛みを軽くしたい方や治療方法の選択肢を広げたい方は、電話相談からでもお気軽にご相談いただけます。 膝の裏の痛みに関するよくある質問 歩きすぎが原因で膝裏が痛くなることはありますか? 長時間の歩行は膝に負担がかかるため、膝裏の痛みを引き起こす可能性があります。とくに、硬い地面を歩いたり、無理なペースで歩行したりすると痛みが起こりやすいです。 長時間歩くときには、適切な靴を履き、歩行姿勢に気をつけることがポイントです。歩行する前後でストレッチや軽いマッサージをすると、筋肉の緊張を和らげて膝への負担軽減につながります。 膝の裏が痛いのは冷えが原因でしょうか? 冷えが原因で膝裏が痛むことはありますが、必ずしもそれだけとは限りません。 冷えによって血流が低下すると膝まわりの筋肉がこわばり、痛みとして感じやすくなります。ただし、膝裏の痛みは変形性膝関節症や関節リウマチ、靭帯・半月板のトラブルなど、より明確な疾患が隠れている場合もあるため注意が必要です。 痛みが続く・腫れがある・動かすと強く痛むといった場合は、早めに医療機関で原因を確認しましょう。 膝の裏が痛い場合、何科にいけば良いですか? 膝の裏に痛みがある場合は、まず整形外科の受診がおすすめです。 整形外科ではレントゲンやMRIなどの画像検査で原因を特定し、関節や靭帯、筋肉、神経など幅広く診てもらえます。スポーツによるケガや変形性膝関節症、半月板損傷など整形外科領域の疾患が多く、適切な治療やリハビリの提案を受けられます。 早期の受診で、症状の悪化や後遺症を防ぎましょう。 参考文献 (文献1) 変形性膝関節症診療ガイドライン2023の概説|日大医学会誌 (文献2) 変形性関節症|WHO (文献3) 半月板病変による初回入院のリスク要因 - 30年間の追跡期間を持つ集団ベースのコホート研究|BMC Musculoskeletal Disorders (文献4) 体格指数と半月板裂:観察研究のメタアナリシスとメンデルランダム化の証拠|PubMed (文献5) 関節リウマチ ― リウマチ・アレルギー情報第6章|厚生労働省 (文献6) 情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン|厚生労働省
2022.06.07







