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脳梗塞の原因と種類!知っておきたい合併症と治療

公開日: 2023.04.19
更新日: 2024.10.07

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脳梗塞の種類!知っておきたい合併症と治療を解説します

脳梗塞は、ある日突然、脳の血管が詰まって血流が止まることで脳の神経細胞が死んでしまう病気です。脳の血流が止まると、脳にある細胞は数時間以内に死んでしまいます。

死んでしまった脳の神経細胞の再生は非常に難しく、時に生命に関わることもあり、大きな後遺症が残る危険性があります。脳梗塞は誰にでも起こる起こる可能性がある重篤な病気です。

そこで脳梗塞の原因や症状について正しい知識を持つことが重要となるのです。

この記事では脳梗塞の原因と、3つの種類について解説してまいります。また、治療を行う上で気をつけるべき合併症と、合併症の原因ほか、脳梗塞についても記載し、脳梗塞でよくある質問もご紹介してまいります。

脳梗塞の3つの種類とは?

まず脳卒中は、脳の血管が詰まって起こる「脳梗塞」と、血管が破れて出血する「脳出血」に大きく分けられます。

脳梗塞では神経細胞に血液を運ぶ血管の一部が詰まってしまい、神経が障害されることにより麻痺や痺れ、意識障害などのさまざまな症状を起こします。

このように脳梗塞の原因は、血管が詰まることにありますが、以下のように3つに分類されます。

脳梗塞3つの種類

  • 1.ラクナ梗塞

  • 動脈硬化によって細くなった血管が詰まる「ラクナ梗塞」です。
  • 細い血管が詰まることが多く、他の種類の脳梗塞と比べて症状が軽いことが多い点が特徴です。
  •  
  • 2.アテローム血栓性脳梗塞

  • 血管にコレステロールが溜まった結果、そこに血の固まりができて詰まる「アテローム血栓性脳梗塞」です。
  • 最初は軽症でも、徐々に血管が詰まっていくことで症状が悪化するなど、段階的に増悪することが特徴です。
  •  
  • 3.心原性脳塞栓症

  • 心臓など他の部位で作られた血の固まりが血流によって脳の血管に運ばれて詰まる「心原性脳塞栓症」です。
  • 大きな血の塊が太い血管に詰まることによって突然発症し、障害される脳の範囲が広いため重症な場合が多い点が特徴です。

ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞は、高血圧、糖尿症、脂質異常症や喫煙などの生活習慣が危険因子のため、これらを適切に治療することが予防のために必要です。

一方で、心原性脳塞栓症は心房細動という不整脈が原因であることが多く、その他にも心臓弁膜症でも起こりえます。心房細動では脈が乱れ打ちになってしまい、心臓の中で血液がよどんで血栓ができてしまう場合があります。

この血栓が脳の血管に運ばれて詰まってしまうと脳梗塞を発症します。

そのため、脳梗塞のリスクが高い方は抗凝固薬という血液をサラサラにするお薬を服用して予防をする場合があります。お薬には副作用もあるため、薬のリスクや服用のメリット、デメリットを考えて治療が検討されます。

脳梗塞の3分類 脳梗塞:分類別の原因
ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞 高血圧、糖尿症、脂質異常症や喫煙などの生活習慣
心原性脳塞栓症 心房細動(不整脈)、その他にも心臓弁膜症

脳卒中の治療

脳梗塞の合併症とは

脳梗塞では、合併症として発熱、肺炎、脳・消化管出血、脳梗塞の再発など、さまざまなものがあります。

こういった合併症は、なぜ起こるのでしょうか。

脳梗塞の合併症の種類と原因、治療法

知っておくべき主な合併症の種類と原因、併せて治療に関して解説します。

  • 種類:発熱

  • ・原因:体温は脳の中枢で管理されていて脳が障害を受けると体温調節中枢も障害され発熱することがあります
  • ・治療:通常は解熱鎮痛薬で対症的に治療します。
  •  
  • 種類:誤嚥性肺炎

  • ・原因:意識障害や、飲み込みの機能の低下で唾液や痰が肺に入り肺炎を起こしてしまうことがあります
  • ・治療:誤嚥性肺炎と呼ばれており、抗菌薬の投与や酸素投与などを必要とする場合もあります
  •  
  • 種類:脳出血・消化管出血

  • ・原因:動脈硬化は血管の色々な部位に起こり、一度脳梗塞を発症した方は再発する危険性が高くなっています
  • ・治療:再発予防には、血液をサラサラにする薬を服用することが推奨されます
  •  

※血液をサラサラにする薬の副作用として、脳、胃や腸などの消化管で出血を起こしてしまう場合があります。脳出血では、麻痺の悪化、消化管の出血では貧血によって全身状態が悪化してしまうリスクがありますが、完全に予防することは困難で早期発見、対処が重要になってきます。

脳梗塞について、よくあるQ&A

普段、脳梗塞で患者様からお聞きする代表的な質問を記載しました。

  • Q : 脳梗塞になりやすい人の特徴は?

  • A:脳梗塞の危険因子として生活習慣病があります。

  • 高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満などが挙げられ、健診で異常を指摘されている方は早めに治療を開始することが勧められます。

  • Q : 脳梗塞の前兆の症状はありますか?

  • A:脳梗塞は突然発症するものから、前兆を伴う場合もあります。脳梗塞の前兆とは急に手足や顔の麻痺やしびれが出現して、時間が経って改善することです。
  • この症状は一過性脳虚血発作と言われており、動脈硬化などによって一時的に脳の血流が悪くなることが原因とされています。
  • 一過性脳虚血発作がみられた場合には脳梗塞になってしまう危険性があり、早期に病院で治療することが必要です。
  • Q : 合併症を予防する方法はありますか?

  • A:現代の医学でも合併症を完全に予防することは困難です。危険性を下げるために、発症してからすぐの間は医師、看護師の治療や指導を守ることが必要です。
  • また消化管出血については、胃潰瘍の既往がある方などでは胃酸の分泌を抑えるお薬を服用してリスクを下げる方法が取られる場合があります。

まとめ ・脳梗塞とは、原因と種類!知っておきたい合併症と治療について

脳梗塞には、「ラクナ梗塞」「アテローム血栓性脳梗塞」「心原性脳塞栓症」の3つがあり、それぞれ発症の原因や重症度が異なるのが一般的です。

また、治療の過程では、合併症として発熱や肺炎を起こす場合があったり、再発予防のための血液をサラサラにする薬を使用することが原因となって出血を起こしてしまうことがあります。

そのため、脳梗塞を起こさないようにすることが最も重要ですので、脳梗塞に関する正しい知識を持ち、予防に努めた上で症状がある時には早期発見・治療することが大切です。

健康で充実した生活を送るためにも、ぜひ参考にしてみてください。

脳卒中は手術しなくても治療できる時代です。

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▼発症、前兆を見逃さないため以下も参考にされませんか
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