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「脳幹出血になったら回復の見込みはある?」 「回復にはどのような治療やリハビリが必要?」 脳幹出血を発症した患者様やご家族は、上記のような不安や疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。 本記事では、脳幹出血からの回復の見込みや治療法について詳しく説明します。 脳幹出血を根本的に治療できる可能性がある再生医療についても紹介しているので、ぜひ治療の参考にしてみてください。 \脳幹出血が治るか不安な方の新たな治療選択肢とは/ これまで、脳出血によって一度損傷した脳細胞は「二度と元に戻らない」と言われてきました。 しかし、先端医療である再生医療では、損傷した脳細胞に対する治療によって、従来の治療では元に戻らないとされている脳細胞の改善が期待できます。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 脳幹出血が回復しないか不安を抱えている 脳出血後に麻痺やしびれの後遺症に悩まされている 現在受けている治療の効果が得られていない 患者様が治療やリハビリに積極的になれない 当院リペアセルクリニックでは、2億個の生きた幹細胞を脳に届けることで脳神経の再生・後遺症の回復・再発予防という3つの側面で効果が期待できる治療を提供しています。 治療を受けるのが早いほど治療成績は良好ですが、発症から数年経過した症例でも改善する可能性があります。 具体的な治療法や回復見込みがあるかどうか、リペアセルクリニックで無料カウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。 ▼まずは脳出血の治療について無料相談! >>(こちらをクリックして)今すぐ電話してみる 以下の動画では、実際に再生医療を受け、脳出血の後遺症に悩まれていた患者様の事例を紹介しています。 https://youtu.be/AoMLP77h-c4?si=NhaTu-LU0KlfQEb2 脳幹出血の回復の見込みは重症度によって異なる 「脳幹」は、脳の中心部にあり、以下のような役割を果たす組織です。 循環 呼吸 眼球運動 体温調節 消化液分泌 自律神経の中枢 どの役割も、人間の生命維持に欠かせないものです。そのため、出血によって脳幹の機能が失われると、手足の麻痺や意識障害、呼吸停止などの重篤な症状を起こす可能性があるのです。 脳幹出血の回復の見込みは、出血量や意識の有無などの「重症度」によって大きく異なります。 重度の場合は回復が難しい可能性が高いものの、軽度〜中程度の場合は回復が期待できるケースもあります。 脳幹出血は助からない人が半分以上 脳幹出血は半分以上の人が助からないという、以下のような調査結果があります。(文献1) 良好な回復だった方:13人(6.1%) 中程度の障害:27人(12.7%) 重度の障害:27人(12.7%) 植物状態:23人(10.8%) 死亡:122人(57.5%) 発症時に呼びかけや痛みなどの刺激を与えても反応しない意識レベルの場合、回復の見込みは難しいかもしれません。 一般的には、意識レベルの評価指標である「GCS:グラスゴー・コーマ・スケール」が7点以下の場合は、予後不良とされています。 また、意識レベルの低さに加えて、以下のような症状がある場合も予後は悪いといわれています。 高熱 呼吸障害 瞳孔・眼球の異常 手足の麻痺や過緊張 ただし、脳幹出血後の死亡率は、調査によってばらつきがあります。 別の調査では、死亡率を31%や40〜50%としているものもあるため、具体的な回復の見込みは担当の医師へ確認しましょう。(文献2)(文献3) 脳幹出血の死亡率・生存率は発症時の意識状態が重要 脳幹出血の回復の見込みは、「意識レベル」「全身状態」「重症度」など、複数の要因が関係します。 一般的には、以下の要因があると回復の見込みは低いといわれています。 麻痺が重い 出血の範囲が広い 意識不明など、発症時の意識状態が悪い また、脳幹出血の死亡率は、発症時の意識状態や出血量とも関係があります。海外の調査では以下のような死亡率が示されています。(文献4) 意識障害が低く、出血量が少ない場合:2.7% 意識障害が高く、出血量が多い場合:状態によっては100% 重篤な意識障害がみられ、出血量も多い場合は、助からない可能性が高いといえるでしょう。 後遺症の重さは受診スピードやリハビリの進行度によって変わる 脳幹は生命の維持に関わる重要な部位のため、機能が失われると重篤な後遺症が出る可能性があります。 元々の症状の重さに加え、発症後に受診までの時間がかかった場合や、リハビリテーションが進まない場合も後遺症が重くなりやすいでしょう。 しかし、重い後遺症が残ったとしても、諦めないことが大切です。失われた脳細胞や神経の再生は困難ですが、神経細胞群には新たなネットワークを築いて機能が改善する「可塑性」が期待できるからです。(文献5) 医師や理学療法士らの指導のもと、できる限りのリハビリテーションを行いましょう。 なお、半年後に歩けるようになるかは、発症後1カ月の状況で見通しがつくという報告もあります。(文献6) 脳幹出血の治療 出血直後である急性期のおもな治療法は、以下の2つです。 降圧療法:出血部位を拡大させないための治療 全身管理:呼吸や脈拍などをモニタリングして管理する 脳幹出血は他の脳出血と異なり、血腫を除去する手術はあまり適応されません。脳幹は脳の深い位置にあるため、手術の負担が大きく、メリットが少ないためです。 ただし、出血部位が広く、脳内の「脳室」という部位が拡大する「水頭症」になっている場合は、脳内の圧力を下げる「ドレナージ手術」を行うケースがあります。 また、意識状態が悪くて呼吸がうまくできない場合は、人工呼吸器による呼吸管理が必要です。症状が落ち着いて自力で呼吸ができるようになれば人工呼吸器を外しますが、自力で呼吸ができない場合には人工呼吸器を外せないケースもあります。 なお、症状によっては「気管切開」を行い、人工呼吸器の代わりに肺に空気を送るチューブを気管支につなぐこともあります。 【ステージ別】脳幹出血のリハビリの内容 脳幹出血の治療では、薬物治療に加えて、脳や身体の機能を回復させるリハビリも非常に重要です。 脳幹出血のリハビリ内容は、以下3つの時期で大きく異なります。 急性期(~3カ月) 回復期(3~6カ月) 生活期(6カ月以降) 本章の内容をもとに、リハビリの流れや概要を理解しておきましょう。 急性期のリハビリ 急性期のリハビリは「二次的合併症の予防」と「早期の機能回復」に重点をおきます。 最初は関節が固まらないためのリハビリを行い、麻痺が回復してきたら自力で動くための訓練へ移行します。具体的なリハビリの例は、以下の通りです。 座位訓練 嚥下訓練 移乗訓練(車いすに移る訓練) 立位歩行訓練 言語機能の回復訓練 近年、早くからリハビリを始めて寝たきりの時間を減らした方が、予後や後遺症の経過が良いといわれています。 脳幹出血は他の脳血管疾患よりも安静度が高いため、初期に行えるリハビリは限られますが、できる範囲で積極的に行います。(文献7) 早期回復を目指したい方は、損傷した脳細胞の改善によってリハビリ効果を高めることが期待できる再生医療をご検討ください。 \こんな方は再生医療をご検討ください/ 脳幹出血や後遺症を早く治したい リハビリ効果を高めて、早めに日常生活に復帰したい 脳幹出血の再発を予防したい 再生医療の具体的な治療法や症例については、当院(リペアセルクリニック)で無料カウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。 ▼まずは脳出血の治療について無料相談! >>(こちらをクリックして)今すぐ電話してみる 回復期のリハビリ 急性期のリハビリで回復しなかった場合、「回復期リハビリテーション病棟」で集中的なリハビリを行います。(文献8) また、回復期には「痙縮 (けいしゅく)」という手足の筋肉が緊張して突っ張る症状があらわれます。そのため、ストレッチや筋弛緩薬による適切な対応も重要です。 リハビリを行っても機能回復が困難な場合は、装具の使用やできる方法での動作練習、環境の調節などを行い、自立した生活ができるよう目指します。 生活期のリハビリ 発症6カ月以降の「生活期」は、症状が安定したあとの維持が目的です。 筋肉の痙縮をやわらげる治療や装具の訓練・調整をしながら、日常生活を送れるように環境を整えます。 また、デイケアや訪問リハビリテーションなどの、介護保険を使用したサービスもよく使われます。 まとめ|脳幹出血は程度によって回復の見込みあり!リハビリをしっかりと行おう 脳幹出血の回復の見込みは、出血量や意識状態などの重症度によって異なり、軽症の場合は回復するケースもあります。 しかし、意識不明や呼吸障害などがある重症の場合は回復の見込みがない場合も少なくありません。 脳幹出血の主な治療は「降圧治療」と「全身管理」ですが、近年の治療では従来の治療では元に戻らないとされている脳細胞の改善が期待できる再生医療も選択肢の一つです。 \こんな方は再生医療をご検討ください/ 脳幹出血が回復しないか不安を抱えている 脳出血後に麻痺やしびれの後遺症に悩まされている 現在受けている治療の効果が得られていない 患者様が治療やリハビリに積極的になれない ふらつきや手足の震え、言葉がうまく出ないといった脳出血にお悩みの方も、新しい選択肢になる可能性がある治療です。 当院リペアセルクリニックでは、2億個の生きた幹細胞を脳に届けることで脳神経の再生・後遺症の回復・再発予防という3つの側面で効果が期待できる治療を提供しています。 具体的な治療法については、患者様一人ひとりの症状やお悩みに合わせてご案内しておりますので、当院(リペアセルクリニック)の無料カウンセリングにて、ぜひご相談ください。 ▼まずは脳出血の治療について無料相談! >>(こちらをクリックして)今すぐ電話してみる 脳幹出血の回復の見込みについてよくある質問 脳幹出血の後遺症にはどのようなものがありますか。 脳幹出血の代表的な後遺症は、以下の通りです。 麻痺 痙縮 感覚障害 言語障害 嚥下障害 排尿障害 高次機能障害 どのような後遺症が出るかは、脳幹出血によってダメージを受けた部位や程度によって異なります。 脳幹出血にならないようにするにはどうしたら良いですか。 脳幹出血は、高血圧が引き起こす「動脈硬化」が大きなリスクとされています。そのため、脳幹出血を防ぐには、高血圧を招く以下の内容を避けることが大切です。 塩分の摂りすぎ 暴飲暴食 運動不足による肥満 脳幹出血の予防については、以下の記事も参考にしてください。 参考文献一覧 文献1 原発性脳幹出血患者の予後因子,Clinical Neurology and Neurosurgery,Volume 115, Issue 6, June 2013, Pages 732-735 文献2 急性期脳血管障害の臨床的研究,急性期脳血管障害の臨床的研究, 脳卒中, 1980, 2 巻, 4 号, p. 326-332, 文献3 特発性脳幹出血の外科的治療,Medicine (Baltimore). 2019 Dec; 98(51): e18430. 文献4 原発性脳幹出血:予後因子と外科的治療のレビュー,Front Neurol. 2021; 12: 727962.Published online 2021 Sep 10. doi: 10.3389/fneur.2021.727962 文献5 脳の機能回復と神経可塑性,石田和人,玉越敬悟,高松泰行,理学療法学, 40 (8 ) p535-537,2013 文献6 脳幹出血患者の予後予測,木村紳一郎,光眞邦哲ら,脳卒中の外科 39:262-266,2011 文献7 脳卒中急性期リハビリテーション診療の指針,日本脳卒中学会「脳卒中急性期リハビリテーションの均てん化および標準化を目指すプロジェクトチーム」 文献8 脳卒中理学療法ガイドライン,日本神経理学療法学会
2023.07.10 -
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脳幹出血は、脳の中心部にある「脳幹」で起こる脳出血のことで、命に関わる危険な病気です。 生命維持に関わるさまざまな機能を司る脳幹から出血することで、以下のような後遺症が出る可能性があります。 早めにケアを行うことで回復が見込めるケースもあるので、後遺症が出たら早期にリハビリテーションを実施することが重要です。 また、脳幹出血の後遺症を早期に治したい方は、「再生医療」による治療をご検討ください。 \脳幹出血の後遺症に有効な再生医療とは/ 再生医療では、損傷した脳細胞にアプローチする治療によって、従来の治療では元に戻らないとされている脳細胞の改善が期待できます。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 脳出血後に麻痺やしびれの後遺症に悩まされている 脳幹出血の後遺症が治るか不安を抱えている 現在受けている治療の効果が得られていない 患者様が治療やリハビリに積極的になれない 当院リペアセルクリニックでは、2億個の生きた幹細胞を脳に届けることで脳神経の再生・後遺症の回復・再発予防という3つの側面で効果が期待できる治療を提供しています。 治療を受けるのが早いほど治療成績は良好ですが、発症から数年経過した症例でも改善する可能性があります。 具体的な治療法や回復見込みがあるかどうか、リペアセルクリニックで無料カウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。 ▼まずは脳幹出血の治療について無料相談! >>(こちらをクリックして)今すぐ電話してみる 以下の動画では、実際に再生医療を受け、脳出血の後遺症に悩まれていた患者様の事例を紹介しています。 https://youtu.be/AoMLP77h-c4?si=NhaTu-LU0KlfQEb2 脳幹出血の後遺症にはどのようなものがあるのか? 生命維持に関わるさまざまな機能を司る脳幹から出血することで、以下のような後遺症が出る可能性があります。 【脳幹出血による主な後遺症】 運動障害(四肢麻痺) 感覚障害 嚥下障害 言語障害 視覚障害 意識障害 高次脳機能障害 例えば、両手足が動かなくなる「四肢麻痺」や認識力や判断力が低下する「意識障害」、食事や水の呑み込みが難しくなる「嚥下障害」などが挙げられます。(参考1) 症状や程度は個人差があるため、患者様の状態や後遺症に合わせて適切な対処や治療を受けることが重要です。 近年の治療では、損傷した脳細胞にアプローチすることで従来の治療では元に戻らないとされている脳細胞の改善が期待できる再生医療が注目されています。 治療を受けるのが早いほど治療成績は良好ですが、発症から数年経過した症例でも改善する可能性があります。 具体的な治療法や回復見込みがあるかどうか、リペアセルクリニックで無料カウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。 ▼まずは脳幹出血の治療について無料相談! >>(こちらをクリックして)今すぐ電話してみる 脳幹出血の後遺症に効果的なリハビリや治療法 ここでは脳幹出血における後遺症の治療に有効なリハビリと再生医療について解説します。 それぞれの目的や効果について紹介していくので、後遺症の治療方針を決める際の参考にしてみてください。 リハビリ 脳幹出血による後遺症のリハビリは、発症から以下3つの時期にわけてプログラムを組んでいきます。 急性期:発症から約2週間 回復期:急性期後、体の状態が安定した時期 維持時:回復期後、自宅に戻って生活をはじめる時期 急性期は、早期リハビリが推奨されています。安静状態でベッドに長期間とどまっていると「廃用症候群」(寝たきりによって筋肉の衰えや関節の硬化が起こる症状)を引き起こす可能性があるためです。そのため、急性期は廃用症候群の予防として、ベットの上で手足のストレッチや体位の交換といった軽い運動をおこなうケースが多い傾向にあります。 回復期は、後遺症により失われた機能を回復させるために本格的なリハビリを開始します。症状や重症度は個々によって異なるため、一人ひとりに合わせたプログラムの作成が必要です。リハビリ専門のスタッフ(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)の指導のもと、退院後の自宅での生活や会社復帰に向けた訓練をおこないます。 維持期は退院後、回復した機能の維持や向上を目指すリハビリを継続します。外来リハビリへの通院や自宅でのトレーニングを通して、機能の維持・改善を図っていく流れが一般的です。 以下の記事では脳幹出血のリハビリプログラム について詳しく解説しています。症状別のリハビリ 例も紹介しているので、気になる方は是非参考にしてみてください。 再生医療 脳幹出血の後遺症への治療法として「再生医療」が注目されています。 再生医療とは、修復力のある幹細胞の働きを利用して、弱ったり、傷ついたりした神経細胞を修復する新しい治療法です。 脳幹出血の後遺症に対する再生医療では、主に以下3つの効果が確認されてます。 脳神経細胞の再生による身体機能の回復 脳神経細胞の再生によるリハビリ効果の向上 脳血管の修復による再発予防 順番に解説していくので、詳しく見ていきましょう。 効果1. 脳神経細胞の再生により身体機能が回復する 傷ついた脳細胞を再生医療で修復すれば、麻痺や呂律困難などの後遺症の回復が期待できます。 再生医療に使われる幹細胞は、神経、血管、骨、軟骨などに変化する能力があり、炎症をおさえ症状の痛みや後遺症の痺れを緩和させる効果もあります。 自己の細胞を使用するため、身体への負担が少ない治療法です。 効果2.脳神経細胞の再生によるリハビリ効果の向上 再生医療とリハビリと組み合わせれば、より高い回復効果が期待できます。 発症から数年が経過した患者様でも、幹細胞治療とリハビリの併用で症状改善の可能性が広がります。 再生医療をはじめたからといって劇的に後遺症がなくなるわけではありません。 しかし「車椅子の方が杖で歩けるようになった」「呂律困難があったがスムーズな会話が可能となった」といった段階的な改善効果の希望が持てる治療法といえます。 効果3.脳血管の修復による再発予防 脳幹出血をはじめとする脳卒中は再発率が高いため、再発予防が重要です。 はじめは軽い症状でも、再発すると一度目よりも後遺症が重症化していくリスクが高まります。 再生医療は傷ついた脳細胞を再生させるだけでなく、脳出血や脳梗塞の再発に繋がる傷ついた血管を予防的に修復させて、再発予防としても活用できます。 当院リペアセルクリニックでは、2億個の生きた幹細胞を脳に届けることで脳神経の再生・後遺症の回復・再発予防という3つの側面で効果が期待できる治療を提供しています。 再生医療は治療を受けるのが早いほど良好な結果を得られやすいですが、発症から数年経過した症例でも改善する可能性があります。 具体的な治療法や回復見込みがあるかどうか、リペアセルクリニックで無料カウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。 ▼まずは脳出血の治療について無料相談! >>(こちらをクリックして)今すぐ電話してみる まとめ|脳幹出血の後遺症に対する理解を深めて適切な訓練や治療を受けよう 脳の中心部にある脳幹で起こる脳出血によって、「麻痺やしびれ」「言語障害」「意識障害」などさまざまな後遺症が現れる可能性があります。 症状改善のためにも、早期から適切な治療とリハビリテーションを開始することが重要です。 また、近年の治療では、脳幹出血の後遺症を根本的に治療できる可能性がある「再生医療」が注目されています。 再生医療は、患者さま自身の細胞や血液を用いて人間の持つ自然治癒力を向上させることで、脳幹出血や後遺症の改善が期待できます。 \こんな方は再生医療をご検討ください/ 脳出血後に麻痺やしびれの後遺症に悩まされている 脳幹出血の後遺症が治るか不安を抱えている 現在受けている治療の効果が得られていない 患者様が治療やリハビリに積極的になれない 再生医療は治療を受けるのが早いほど良好な結果を得られやすいですが、発症から数年経過した症例でも改善する可能性があります。 「具体的な治療法を知りたい」「後遺症を早く治したい」という方は、当院リペアセルクリニックにご相談ください。 ▼脳幹出血の後遺症を治したい方はぜひご連絡ください! >>(こちらをクリックして)今すぐ電話してみる 脳幹出血の後遺症に関するよくある質問 最後に脳幹出血の後遺症に関するよくある質問と回答をまとめます。 脳幹出血で後遺症なしの確率はどれくらい? 厚生労働省の調査では、18歳から65歳の脳卒中患者1,584名のうち、後遺症がまったくないと回答した人は344名でした。 つまり、約2割の脳卒中患者は後遺症が出ず、約8割の患者には脳卒中によるなんらかの影響が出ている結果となっています。 以下の記事では、脳出血で後遺症が残らない確率について詳しく解説しています。脳卒中に関する調査結果を複数紹介しているので、理解を深めたい方はぜひあわせてご覧ください。 脳幹出血を発症したら回復の見込みはあるの? 回復の見込みは、患者さん一人ひとりの状態によって変わってきます。回復見込みを把握したい方は、担当医に聞いてみると良いでしょう。 以下の記事では脳幹出血の回復見込みに関する情報をまとめています。軽度または重度における障害の程度も解説しているので、理解を深めたい方はぜひ参考にしてみてください。 再生医療のメリット・デメリットが知りたい 再生医療のメリットは、患者さん自身の体から採取した組織を使用するため、拒絶反応のリスクが極めて低く、安全性の高い治療であることです。 また、従来の治療法(薬物療法や手術)が症状の安定化を主な目的としているのに対し、再生医療では損傷した血管の修復や新しい血管の形成を促すのが目的です。そのため、後遺症の根本的な症状改善が期待できます。 一方で再生医療のデメリットは、再生医療は2024年11月現在、保険適用外の自費診療となっているため、治療費が高額になる可能性があります。また、治療効果には個人差があるため、医師との十分な相談のもと慎重な判断が必要です。 【参考文献】 文献1:https://www.jstage.jst.go.jp/article/audiology1968/49/5/49_5_755/_pdf
2023.07.06 -
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脳幹出血になったら余命はどのくらい? どんな症状だったら余命に影響するの? この記事を読んでいるあなたは、脳幹出血になった人の余命がどのくらいなのか気になっているのではないでしょうか。 「今の症状だと、余命はどのくらいなのだろう」と、不安になっているかもしれません。 結論、脳幹出血の余命は症状の重さによって変わります。 脳幹出血のみの余命を調べたデータはないものの、重症の場合は発症後数時間から数日で亡くなるケースも少なくありません。ただ、発症した年齢が若い場合や出血量が少ない場合は、比較的余命に影響が出にくいこともあります。 本記事では、脳幹出血の余命や予後について、詳しく解説します。記事を最後まで読めば、脳幹出血の余命が症状ごとにわかり、現在の状況や今後の見通しの理解を深められるでしょう。 脳幹出血の余命に関する正確なデータはないが予後は悪い 脳幹出血だけの余命を調べた正確なデータはありませんが、予後は全体的に悪いといわれています。 重篤な脳幹出血が起こると急激に容体が悪化し、発症後数時間〜数日で亡くなる方も珍しくありません。 脳幹出血は「脳出血」の一種で、脳内にある「脳幹」という部位から出血する病気です。おもな原因は高血圧によって脳の血管が破れることで、脳出血の約1割ほどが脳幹出血といわれています。 脳出血後の余命は、調査対象の年齢や病状が異なるため、研究ごとにややばらつきがあります。生存率に関するデータは、以下の通りです。(文献1)(文献2) 脳出血を起こした人の平均余命は12年 脳出血を起こした人の10年生存率は24.1% 初めて脳出血を起こした人の1年生存率は38%、5年生存率は24% 初めて脳卒中を起こした年齢が50歳以下の人は、70歳以上の人よりも5年生存率が高い つまり、脳出血を起こした人の4人に3人は、余命が10年未満といえます。脳幹出血は上記に示した脳出血のなかでも予後が悪い病気のため、余命は比較的短いと考えられるでしょう。 脳幹出血の後遺症について解説した記事はこちら 脳幹出血の回復の見込みとその期間について解説した記事はこちら 脳幹出血の余命が短くて助からない人が多い理由 脳幹出血の余命が短い理由は、脳幹の機能が失われると生命の維持が難しいからです。 脳幹は「中脳」「橋」「延髄」の3つの部位から成り立つ器官で、以下のように生命維持に重要なさまざまな役割を果たしています。 意識を保つ 呼吸や血液の流れを調節する 身体が受けた刺激を脳へ伝える 手足を動かす信号を脳から出す 脳幹が行っている「呼吸や意識の保持など」が不可能になると、生命の維持は難しくなります。そのため、出血が起こり脳幹の機能が失われると、余命が短いケースが多いのです。 なお、脳幹のなかでも「橋」という部位で起こるケースが多いため、脳幹出血は「橋出血」とほぼ同じ意味となります。 【重症度別】脳幹出血の症状と余命への影響 脳幹出血の重症度は、余命に大きな影響を与えます。具体的には「出血量」は重症度に大きくかかわり、出血量が少なければ軽症、多ければ重症です。 本章で、脳幹出血の症状と余命への影響を理解しておきましょう。 軽症の場合 以下のような症状のみの場合は、軽症で余命への影響は小さい可能性があります。 嚥下の障害 顔の感覚や運動の障害 手足の運動や感覚の障害 複視(ものが二重に見える) 運動失調(バランスが取れずにふらつく) これらの症状は、脳幹出血の前兆で気付いたときや脳出血・脳梗塞など他の脳血管疾患でもみられます。 また、血管の奇形による脳幹出血の場合は軽症で済みやすく、一度の出血で命にかかわることはほとんどありません。 しかし、奇形のなかでも「海綿状血管腫」は出血をくり返して大きくなりやすいため、いずれ重い後遺症が出る可能性があります。 早めの受診で悪化を防ぎ、予後を改善できる可能性を高められます。もし紹介したような症状を感じたら、迷わずに当院へメール相談、もしくはオンラインカウンセリングにてご相談ください。 重症の場合 以下のような症状が出ている場合は、出血の多い脳幹出血の重症例と考えられます。生存率は低く、余命は短いケースが多いでしょう。 両手両足の麻痺 異常な呼吸パターン 重篤な意識障害:昏睡など 中枢性高熱:体温調節の中枢の障害による高熱 除脳硬直:筋肉が過剰に緊張し、手足が伸びきった状態 瞳孔異常:瞳孔不同(左右の黒眼の大きさが異なる)、縮瞳(黒眼が小さい)など 救急車を呼んだときは意識あり・自発呼吸ありだったにもかかわらず、急激に悪化して短時間で命を落とすケースもあります。 脳幹出血の治療 高血圧による脳幹出血は手術の適応があまりなく、基本的には血圧を下げて体の状態を保つ「保存的治療」が最優先されます。出血でダメージを受けた脳幹に対しては、手術が状況をより悪化させる危険性が高いためです。 ただし、血管奇形が原因の脳幹出血の場合は、時期をみて手術を検討するケースもあります。 脳幹は手術による合併症リスクの高い部位です。手術するべきか、どのタイミングで手術をするべきかなどは、状況をみて慎重に判断します。 なお、命が助かった場合は、日常生活に戻るためのリハビリも重要です。近年、リハビリはできるだけ早い時期から始めると予後が良いとされるため、ベッド上でできるものから少しずつリハビリを行います。 脳幹出血後のリハビリについては、以下の記事で詳しく紹介しています。 まとめ|脳幹出血の余命は短い人が多い 本記事では、脳幹出血の余命や、余命が短いといわれる理由などを詳しく説明しました。 脳幹は生命維持に欠かせない器官のため、脳幹出血によって機能が失われると余命が短いケースが多くみられます。ただし、軽症や前兆段階で気付いた場合、血管の奇形による脳幹出血の場合は、余命への影響が小さい可能性もあります。 手術のリスクが大きいため、積極的な治療ではなく保存的治療が原則となるでしょう。 当院「リペアセルクリニック」では、厚生労働省に届出を行い、再生医療(幹細胞)治療による脳幹出血後の治療を提供しています。 再生医療は脳神経細胞の修復・再生や脳の血管を新しく再生する作用により、後遺症の回復や脳幹出血の再発予防が期待できる治療です。 メールでの無料相談やオンラインカウンセリングも実施しておりますので、お気軽にご相談ください。 この記事が脳幹出血の余命を知るのに役立ち、今後の生活を再建するきっかけになれば嬉しく思います。 脳幹出血についてよくあるQ & A Q.脳幹出血を起こすと、どのくらい入院が必要になりますか。 A.入院日数に関する脳幹出血単独のデータはありません。 ただし、厚生労働省の統計では、脳の血管が詰まったり破れたりする「脳卒中」全般の平均入院期間は77.4日となっています。入院期間が比較的長いのは、脳卒中により神経にダメージが起こるからです。(文献3) 神経の回復は他の組織よりも遅く、麻痺や感覚障害などは完治しにくいものです。一番危ない時期を過ぎても、その後の体力の回復・リハビリテーションに時間がかかることも大きいでしょう。 Q.脳幹出血を起こさないために、どのようなことに気をつけたら良いでしょうか。 A.一番重要なのは血圧の管理です。そして適切な運動を心がけ、減塩に努めましょう。 すでに治療を受けている方は、しっかりと通院を続けてください。血圧が下がったからといって自己判断でお薬をやめないようにしましょう。 脳ドックなどで血管奇形が見つかった場合でも、出血症状がなければすぐに手術適応になることはありませんが、慎重な経過観察が必要になります。この場合も、血圧の管理は必要です。 Q.脳幹出血になったら助からないのでしょうか。 A.脳幹は生命維持に不可欠な器官のため、脳幹出血により機能が失われると助からないケースは珍しくありません。 ただし、脳幹出血で助かるか助からないかは重症度によって異なります。出血量が少なく障害の程度が低い軽症であれば、回復例もみられます。 助かるかどうかは、脳幹出血を初めて起こしたのか、再発なのかによっても異なるため、回復の見込みは医師に確認するのが確実です。 参考文献一覧 文献1 人口ベースのレジストリにおける脳内出血の発生率と10年生存率 Simona Sacco, MD, Carmine Marini, MD, Danilo Toni, MD, Luigi Olivieri, MD, and Antonio Carolei, MD, FAHAAuthor Info & Affiliations Stroke Volume 40, Number 2 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19038914/ 文献2 初めての脳卒中から5年生存,Dzevdet Smajlović 1, Biljana Kojić, Osman Sinanović,Bosn J Basic Med Sci. 2006 Aug;6(3):17-22. doi: 10.17305/bjbms.2006.3138. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16995842/ 文献3 厚生労働省. 令和2年(2020)患者調査の概況. 3退院患者の平均在院日数等 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/20/dl/heikin.pdf
2023.07.03 -
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脳幹出血はなぜ起こるのか、自分や家族にリスクはあるのかと不安に感じている方もいるのではないでしょうか。 脳幹出血の主な原因は、高血圧による血管への負担です。高血圧が続くと脳の細い血管が傷み、血管が破れて出血につながります。ただし、若い人や子どもでは、脳動静脈奇形など血管の異常が関係することもあります。 この記事では、脳幹出血の原因、疑われる症状、治療法、予防のためにできることを解説します。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、脳卒中に関する情報提供と簡易オンライン診断を実施しています。脳卒中後の後遺症や治療選択肢について情報を知りたい方は、公式LINEにご登録ください。 脳幹出血とは 脳幹出血とは、脳の中心部に位置する「脳幹」の血管が破れて出血する病気です。脳出血の一種で、出血が起こる部位によって症状の重さや現れ方が異なります。 脳幹は「中脳」「橋(きょう)」「延髄」の3つからなる部位で、呼吸や心拍、体温調節、嚥下(えんげ)など、生命を維持するために欠かせない機能を担っています。そのため、脳幹で出血が起こると、これらの機能が損なわれるため、重症化しやすい病気です。 突然の意識障害、手足の動かしにくさ、ろれつが回らない、強いめまい、激しい頭痛などの脳幹出血が疑われる症状があるときは、通常の外来相談ではなく救急受診が優先されます。早い段階で救急要請を検討してください。 脳幹出血の治療や生存率については、以下の記事も参考にしてください。 脳幹出血の主な原因 脳幹出血の主な原因は、高血圧による動脈硬化ですが、高血圧だけで起こる病気ではありません。脳動静脈奇形などの血管の異常や生活習慣が関係する人もいます。 脳幹出血後の回復については、以下の記事を参考にしてください。 高血圧による動脈硬化 脳幹出血の主な原因は、高血圧による動脈硬化です。 高血圧の状態が続くと、血管の壁に慢性的な圧力がかかり続けます。この状態が長く続くと血管の壁が傷み、硬く、もろくなっていきます。これが動脈硬化です。 動脈硬化が進んだ血管は破れやすい状態となり、脳幹の血管で破綻が起こると脳幹出血に至ります。(文献1) 高血圧は「塩分の取りすぎ」「食生活の乱れ」「ストレス」「喫煙習慣」など、複数の要因が重なって発症します。 高血圧は自覚症状がないまま進行するため、健診で指摘されても放置してしまう人が少なくありません。しかし、血圧コントロールは脳幹出血の予防において重要な対策の一つです。高血圧と診断された場合は、医師の指導のもとで治療と管理を継続してください。 脳動静脈奇形などの血管の異常 高血圧とは別に、血管の構造的な異常が脳幹出血の原因になるケースがあります。代表的なものが「脳動静脈奇形(AVM)」です。 脳動静脈奇形とは、本来は毛細血管を経由してつながるはずの動脈と静脈が、「ナイダス」と呼ばれる異常な血管の塊を通じてつながっている状態です。この異常な血管は壁が薄く、圧力がかかりやすいため、破れると脳出血やくも膜下出血を起こします。(文献2) 脳動静脈奇形は20~40代の若年者に多く、高血圧に関係なく脳出血を起こす原因の一つとして知られています。自覚症状がないまま成長し、出血して初めて発見されるケースも珍しくありません。 飲酒・喫煙などの生活習慣 飲酒・喫煙・運動不足・肥満といった生活習慣は、高血圧や動脈硬化を進行させるリスク因子として知られています。 喫煙は、たばこの煙に含まれる有害物質が血管を傷つけ、動脈硬化を進めます。喫煙者は非喫煙者と比べて、男性で1.3倍、女性で2.0倍、脳卒中(脳出血・くも膜下出血・脳梗塞)を発症しやすいというデータがあります。(文献3) 過度な飲酒は血圧を上昇させる要因です。ストレスについては、それ単体で脳幹出血を引き起こすとは断定できませんが、血圧の上昇や生活習慣の乱れを通じて間接的に関係します。 血圧を安定させるためには、食事や運動だけでなく、睡眠や休養のとり方も意識しましょう。 脳出血とストレスの関係については、以下の記事も参考にしてください。 脳幹出血が疑われる主な症状 脳幹出血が起こると、以下のような症状が突然現れます。 意識が遠のく、または意識を失う 手足の麻痺、体の片側が動かしにくい ろれつが回らない、言葉が出にくい 飲み込みにくい、物が二重に見える 激しい頭痛、吐き気、嘔吐、強いめまい これらの症状は、脳幹が担う呼吸・運動・嚥下・眼球運動などの機能が、出血によって損なわれるために現れます。脳卒中では、片側の手足や顔の麻痺、しびれ、言葉が出にくい、ろれつが回らないなどの症状も知られています。(文献4) 脳幹出血は発症から治療開始までの時間が予後に関わります。症状が突然現れた場合は、「様子を見る」「少し休めば治るかもしれない」と判断せず、迷わず119番に連絡することが大切です。 脳幹出血の治療法 脳幹出血の急性期治療では、出血の拡大を防ぎ、全身状態を安定させる対応が中心です。 脳出血では、発症直後に血圧が高くなっていることが多く、高い血圧が続くと出血の拡大につながります。そのため、降圧薬を用いて血圧を調整し、意識状態や呼吸状態を確認しながら治療を進めます。 脳幹出血に対して手術が選択されることは多くありません。脳幹は生命維持に直結する神経が密集している部位であり、手術による周囲組織へのダメージが重篤な結果につながるリスクが高いためです。出血の部位・量・患者の全身状態によって治療方針は異なり、手術の適応については医師が総合的に判断します。 急性期を脱した後は、後遺症の症状に応じてリハビリテーションを行います。 脳幹出血後の回復・リハビリについては、以下の記事をご覧ください。 脳幹出血を予防するためにできること 脳幹出血を予防するには、血圧の管理と生活習慣の見直しが大切です。脳幹出血の主な原因は高血圧であり、血管にかかる負担を減らすことが発症リスクの低下につながります。 すでに高血圧を指摘されている場合は、医師の指導のもとで治療を継続しながら、生活習慣の見直しもあわせて取り組んでください。 血圧の管理 血圧の管理では、減塩と治療の継続が基本です。 食塩摂取量の目標は、健康日本21(第三次)では7.0g未満、日本人の食事摂取基準(2025年版)では、成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満とされています。(文献5)(文献6) 日本人の食生活では、漬物・干物などの塩蔵食品、麺類のスープ、外食・加工食品・惣菜などから塩分を摂りすぎる傾向があります。 減塩の取り組みとして、麺類のスープを残す、調味料を使う前に味を確認する、香辛料や酢・柑橘類の酸味を活用するといった工夫から始めましょう。 なお、すでに高血圧と診断されている場合は、減塩だけでなく、医師の指示に従った薬物療法もあわせて継続することが重要です。 生活習慣の見直し 減塩以外にも、以下の生活習慣の見直しが高血圧・動脈硬化の予防につながります。 具体的には禁煙、飲酒量の調整、体重管理、運動習慣、ストレス管理です。 喫煙:喫煙は血管を傷つけ、動脈硬化を進めるリスク因子です。まずは、かかりつけ医や禁煙外来に相談してください。 飲酒量の見直し:過度な飲酒は血圧を上昇させます。厚生労働省の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」では、生活習慣病のリスクを高める飲酒量として、1日あたりの純アルコール量が男性で40g以上、女性で20g以上とされています。純アルコール20gはビール(5%)500ml・日本酒1合(180ml)に相当します。(文献7)自分の飲酒量を純アルコール量で把握し、飲みすぎない習慣をつけましょう。 体重管理と運動:肥満は高血圧の重要なリスク因子です。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人に対して、歩行または同等以上の身体活動を1日60分以上行うことを推奨しています。(文献8)運動習慣がない方は、ウォーキングなど無理なく続けられる活動から始めてください。心疾患や関節の病気がある方、脳卒中後の方は、運動の種類や強度を医師に確認した上で取り組んでください。 ストレスの管理:過度なストレスは血圧を上昇させ、過食・過度な飲酒・睡眠不足などの生活習慣の乱れを招きます。ストレスを完全に排除することは難しいですが、睡眠を十分にとる、趣味や運動で気分転換するといった対策を日常的に取り入れることが、血圧管理の観点から大切です。 脳幹出血の原因と予防法を把握し発症を防ごう 脳幹出血の主な原因は、高血圧による動脈硬化です。高血圧の状態が続くと血管に負担がかかり、脳の細い血管が破れて出血につながります。飲酒・喫煙・肥満・運動不足なども、高血圧や動脈硬化に関わる要因です。 若い人や子どもでは、脳動静脈奇形など血管の異常が原因として確認されます。年齢だけで脳出血のリスクを低く見ず、突然の頭痛、意識障害、麻痺、ろれつが回らないなどの症状が出たときは、迷わず119番に連絡してください。 脳幹出血を含む脳卒中の後遺症に対しては、再生医療という選択肢もあります。当院「リペアセルクリニック」では、脳卒中後の後遺症に対する治療選択肢の一つとして、脂肪由来の幹細胞を用いた再生医療を行っています。幹細胞には、他の細胞に変化する「分化能」という能力があります。治療は手術や入院を必要とせず、日帰りでの施術が可能です。 脳幹出血の後遺症や再発に不安がある方、再生医療について詳しく知りたい方は、以下の症例もあわせてご覧ください。 再生医療について詳しく知りたい方は、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEからご相談ください。 脳幹出血の原因に関するよくある質問 脳幹出血の前兆はありますか? 脳幹出血は、前触れなく突然発症する病気です。「前兆があれば気づける」とは言い切れません。ただし、発症直前に激しい頭痛、急なめまい、意識障害、手足の麻痺、ろれつが回らない、吐き気や嘔吐といった症状が現れます。これらの症状が突然現れた場合は、脳幹出血をはじめとする脳卒中の可能性があるため、ためらわずに救急車を呼んでください。 脳幹出血は手術しないのはなぜですか? 脳幹は、呼吸・心拍・嚥下など生命維持に関わる神経が集まる部位です。脳の深い位置にあるため、手術によって周囲の神経を傷つけるリスクも考慮されます。そのため、脳幹出血では、血圧管理を中心とした保存的治療が選択されることが多くなります。 ただし、すべての脳幹出血で手術をしないわけではありません。出血の部位、出血量、意識状態、全身状態、画像検査の結果をもとに、医師が総合的に判断します。 ストレスは脳幹出血の原因になりますか? ストレスそのものが直接脳幹出血を引き起こすとは断定できません。 ただし、過度なストレスは血圧を上昇させ、過食・過度な飲酒や睡眠不足といった生活習慣の乱れにつながります。こうした状態が続くと血圧管理が難しくなり、高血圧や動脈硬化のリスクにも関わります。 脳幹出血の主な原因は高血圧による血管への負担です。血圧を安定させるために、減塩や禁煙、飲酒量の調整だけでなく、睡眠や休養のとり方も見直してください。 脳出血とストレスの関係については、以下の記事も参考にしてください。 子どもでも脳幹出血は起こりますか? 子どもや若い人でも、脳幹出血を含む脳出血は起こります。 成人では高血圧が脳出血の主な原因になりますが、若い人では脳動静脈奇形など血管の異常が原因として確認されます。 脳動静脈奇形は、脳の動脈と静脈が異常な血管のかたまりにより直接つながる病気です。自覚症状がないまま成長し、出血をきっかけに発見されることもあります。 子どもや若い人に、突然の強い頭痛、意識障害、麻痺、けいれん、嘔吐などが出たときは、年齢で判断せず、速やかに救急受診してください。 脳幹出血は再発しますか? 脳幹出血を含む脳出血は再発するリスクがある病気です。とくに血圧が適切にコントロールされていない場合、再出血のリスクが高まります。 再発を防ぐには、医師の指導に沿った治療、定期的な血圧測定、減塩や禁煙といった生活習慣の見直しが必要です。 脳幹出血後は自己判断で治療を中断せず、医師の指示に従った管理を継続してください。 参考文献 (文献1) 高血圧|e-ヘルスネット(厚生労働省) (文献2) 脳動静脈奇形|国立循環器病研究センター (文献3) 男女別、喫煙と脳卒中病型別発症との関係について|国立がん研究センター (文献4) 脳血管障害・脳卒中|e-ヘルスネット(厚生労働省) (文献5) 健康日本21(第三次)推進のための説明資料|厚生労働省 (文献6) 日本人の食事摂取基準(2025年版)|厚生労働省 (文献7) 健康に配慮した飲酒に関するガイドラインについて (文献8) 健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023|厚生労働省
2023.06.29 -
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「もやもや病の悪化を防ぐには何を避けるべきか」 「日常生活でどこに注意すれば良いのか」 もやもや病は、厚生労働省が指定する難病で、脳の血管が徐々に狭くなり血流が不足することで、手足の麻痺やけいれんなどを引き起こす疾患です。正しい知識と適切な対策により、症状の進行を抑え、安定した日常生活を送ることが期待できます。 本記事では、もやもや病で気をつけるべきことを現役医師が詳しく解説します。記事の最後には、もやもや病に関するよくある質問をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 もやもや病について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 もやもや病で気をつけること|私生活 私生活で気をつけること 詳細 異変を感じたらすぐに医療機関を受診する 症状出現時の早期受診の徹底 生活習慣を見直す 食事・睡眠・禁煙・節酒の維持 無理のない身体の使い方を意識する 過度な運動・力仕事の回避 ストレスに配慮する 日常でのリラックス時間確保 体調管理を心がける 発熱・疲労・気温変化に注意 もやもや病は脳の血流が不足し、さまざまな症状を引き起こす疾患です。そのため、日常生活では工夫や注意が必要です。頭痛やしびれなどの異変を感じた際は、早めに医療機関を受診しましょう。 食事や睡眠の質を整え、禁煙や節酒を心がけるなど、生活習慣を見直すことも欠かせません。また、無理な運動や力仕事を避けて体への負担を減らし、リラックスできる時間を意識して確保することも重要です。さらに、発熱や疲労、気温の変化に注意し、体調を整えることが症状の進行を防ぐ基盤となります。 以下の記事では、もやもや病の症状や治療法について詳しく解説しています。 異変を感じたらすぐに医療機関を受診する もやもや病は脳の血流が不安定になる疾患で、突然のしびれや言葉のもつれ、視覚の異常などが発作のサインとして現れることがあります。症状が軽くても放置すると脳梗塞や脳出血に進行する危険があるため、早期に医療機関を受診することが重要です。 とくに片側のしびれや会話のしにくさは典型的な脳血管障害の兆候であり、受診の遅れは治療の選択肢を狭め、後遺症のリスクを高めます。普段と異なる違和感を覚えたときは、医療機関を受診しましょう。 生活習慣を見直す 理由 詳細 血液の粘度や血流の安定 規則正しい水分補給・バランスの取れた食事 血管への負担軽減 禁煙・節酒・適量の飲酒 全身バランスの維持 適度な運動・十分な睡眠・ストレス管理 長期的な進行抑制 生活習慣改善による保存的な管理 生活習慣を見直すことは、もやもや病と診断された方が自分で取り組める大切なリスク管理です。水分補給や栄養状態の維持は血液が濃くなるのを防ぎ、脳梗塞や一過性虚血発作のリスクを下げる基盤になります。 禁煙や節酒は血管への直接的なダメージを防ぎ、過度な飲酒や喫煙による脳卒中のリスクを減らします。さらに、適度な運動や十分な睡眠、ストレス管理は心身のバランスを保ち、発作や症状の悪化を防ぎます。こうした取り組みの積み重ねが症状の進行を抑えることにつながるため、日常生活での意識的な改善が重要です。 以下の記事では、生活習慣改善について詳しく解説しています。 【関連記事】 脂質異常症改善のための正しい運動とお茶の選び方|生活習慣の見直しポイントを医師が解説 【医師監修】脂質異常症の診断基準|総コレステロールなど各数値の正常値と治療法を解説 無理のない身体の使い方を意識する もやもや病は脳への血流が不足しやすく、手足の麻痺や言語障害、けいれんなどを引き起こす疾患です。そのため、日常生活では身体に無理のない使い方を意識することが重要です。 激しい運動や過度な力仕事は呼吸を乱し、脳血管の収縮を招く恐れがあります。長時間の無理な動作や過労も血圧の変動や過呼吸を招き、発作や再発の引き金になります。休憩を取り、ゆっくりと動作することが脳への血流不足を防ぐために有効です。 具体的には、急に立ち上がらず姿勢をゆっくり変える、重い荷物を無理に持たない、ウォーキングやストレッチなど軽い運動を取り入れることが推奨されます。 頭部に強い衝撃が加わるスポーツや激しい運動は避ける必要があります。体調の変化に注意し、無理のない範囲での活動が、症状の悪化や再発を防ぎ、安定した生活につながります。 ストレスに配慮する 理由 詳細 血圧変動の負担軽減 交感神経刺激による血圧上昇抑制 過換気(過呼吸)リスクの回避 強いストレスによる早い呼吸回避 症状誘発要因の排除 血管緊張・血圧変動時の症状予防 精神的負担の軽減 生活の質向上・再発リスク低減 具体的な対策実施の重要性 リラックス・休息・趣味の活用 ストレスへの配慮は、もやもや病の患者様が安定した日常生活を維持する上で極めて重要です。ストレスは血圧を急激に上昇させ、脳血流に過度な負担を与える要因となります。 とくに脳血管が狭窄している場合には、脳梗塞や脳出血の誘因となる可能性があり、注意が必要です。また、強い精神的緊張は呼吸を浅く速くする過換気を招き、脳血流の低下や症状の誘発につながることがあります。 これらのリスクを軽減するためには、日常生活の中で精神的負担を和らげ、リラックスできる環境や方法を取り入れることが大切です。自身に合ったストレス対処法を実践することで、症状の増悪や急変を予防し、生活の質の維持につながります。 以下の記事では、ストレスについて詳しく解説しています。 体調管理を心がける 理由 詳細 疲労や睡眠不足の回避 免疫・循環機能の維持 水分補給と脱水予防 血液の濃度調整による血流改善 発熱や感染症の早期対処 体調悪化のリスク軽減 血圧管理の重要性 血圧変動の自己把握とコントロール 体調変化の気づき習慣 微妙な症状の早期発見・受診促進 もやもや病は脳の血流が不足しやすく、体調のわずかな変化が症状の悪化や発作の引き金となる可能性があります。そのため、日常的な体調管理は極めて重要です。十分な休養と良質な睡眠を確保することで、血圧や呼吸の乱れを防ぎ、症状の安定につながります。 こまめな水分補給は脱水を予防し、血液の流れを保つことが脳梗塞のリスクを低減する上で重要です。発熱や感染症は血流に大きな影響を与えるため、体調不良を感じた際には早めに医療機関を受診しましょう。 また、気温の変化に注意しつつ血圧を測定するなど自己管理を習慣化するのも大切です。さらに、頭痛や倦怠感、手足の違和感といった小さな変化を記録しておくことで、早期に異常を把握しやすくなります。 もやもや病で気をつけること|仕事・人間関係 仕事・人間関係で気をつけること 詳細 周囲への理解を得る 疾患の状況や配慮事項の共有 無理のない働き方をする(精神的・身体的) 負担軽減と休憩確保 急激な温度変化・過換気の回避 寒暖差対策と呼吸の過剰防止 人間関係のトラブル回避 適切なコミュニケーションと支援 もやもや病の患者様は、仕事や人間関係においていくつかの点に注意する必要があります。まず、疾患の状況や配慮すべき点を職場や周囲の人に共有し、理解を得ることが大切です。 精神的・身体的な負担を軽減し、無理のない働き方と十分な休憩を確保することが求められます。また、急激な温度変化には衣服で調整し、過換気を防ぐことも重要です。 さらに人間関係ではトラブルを避けるために適切にコミュニケーションを取り、必要に応じて周囲の支援を活用することが大切です。こうした配慮が症状の安定と生活の質の向上につながります。 周囲への理解を得る 重要性 詳細 疾患の特徴を伝え誤解を防止 体調変化や疲労の理解促進 仕事上の配慮を得やすくする 休憩時間や業務内容の調整 支えと協力の輪づくり 急な休みやサポート要請の円滑化 安定感と信頼感の向上 精神的負担軽減とコミュニケーション改善 もやもや病は外見からは判断しにくく、突然の体調変化や疲れやすさが現れることがあります。そのため、周囲に疾患の特徴や注意点を伝え、理解を得ることが重要です。 あらかじめ病状を共有しておくことで、急な症状が出た際にも誤解を避け、落ち着いた対応を受けられる可能性が高まります。また、疲労を感じやすい場合には休憩時間の確保や業務内容の調整が必要となりますが、職場の理解を得ることで配慮を依頼しやすくなります。 さらに、体調の波が大きいときには周囲の支援が欠かせません。協力を得やすい環境は心身の安定につながり、信頼関係の構築に役立ちます。仕事や人間関係を円滑に保つためには、主治医に相談し説明用資料の活用も有効です。 無理のない働き方をする(精神的・身体的) ポイント 詳細 身体的な無理を避ける 休憩の確保・重い作業控える・通院を優先する ストレスをためない環境づくり 体調共有・業務調整・リラックス時間確保・支援の活用 柔軟な働き方の導入 テレワーク・時差出勤・短時間勤務・コミュニケーション重視 体調変化の早期伝達と支援活用 疲労のサイン共有・限界認識・サポート制度活用 もやもや病の患者様が無理なく働き続けるには、身体と心の両面に配慮した働き方が必要です。疲れやすい体質を理解し、適度に休憩を取りながら長時間労働や重労働を避け、症状悪化の兆しがあれば早めに職場へ伝えましょう。 精神的な負担を減らすためには、体調や気持ちを共有し、過度な責任を抱え込まないことが大切です。リラックスできる時間を持ち、必要に応じて支援を活用するのも効果的です。 さらに、テレワークや短時間勤務など柔軟な働き方を取り入れ、体調変化を早めに共有して職場のサポート制度を活用することが、安定した就労につながります。 急激な温度変化・過換気の回避 ポイント 詳細 過呼吸を起こす動作の回避 長時間の楽器演奏や激しい運動、大声の制限 こまめな休憩と無理の回避 体調に応じた休息の確保 急激な寒暖差の環境での体調管理 身体を温かく保つこと 精神的安定の維持 急な感情の高ぶりを避ける 周囲へのリスク理解 過換気のリスク周知と支援依頼の促進 急激な温度変化は血管に負担をかけるため注意が必要です。夏場の屋外と冷房の効いた室内、冬場の暖房の部屋と寒い屋外の行き来では、羽織り物を用意するなど体温調節を心がけましょう。 また、過換気は脳の血管を収縮させる可能性があるため、興奮や緊張の場面では意識してゆっくり深呼吸を行い、防ぐことが大切です。 人間関係のトラブル回避 気をつけること 詳細 疾患の適切な伝達 症状の特徴と体調の変動説明による誤解防止 感情のコントロール 怒りや焦りの抑制による過換気防止 無理しすぎない 体調に合わせた休息確保とストレス軽減 理解と助けの受け入れ 早期相談と支援依頼によるトラブル予防 コミュニケーション工夫 短時間対話やメール活用による負担軽減 周囲の理解促進と啓発支援 症状の理解に対する促進と説明資料共有による偏見軽減 もやもや病における人間関係のトラブルを避けるためには、疾患の特徴や体調の変動を周囲に適切に伝え、突然の体調不良や欠勤に対する誤解を防ぐことが重要です。 感情的になりすぎると過換気を起こしやすくなるため、できるだけ落ち着いた対応を心がけましょう。また、無理に仕事や付き合いを続けず、体調に応じて十分な休養を確保することが必要です。困難を感じた際には早めに相談し、周囲の支援を受け入れる姿勢を持つことでトラブルを未然に防止できます。 さらに、疲労が強い場合には面談時間を短縮したり、メールやメッセージを活用したりするなど、コミュニケーション方法を工夫することも有効です。周囲の理解を深めるためには、説明資料の活用や啓発活動を取り入れることが推奨され、偏見の軽減と良好な人間関係の構築につながります。 もやもや病で気をつけること|家族が発症した際の対応 家族が発症した際の対応 詳細 もやもや病についての理解を深める 疾患の特徴や遺伝的背景の把握 ストレス・疲労をためない生活を一緒に作る 規則正しい生活リズムと休息の確保 発作の兆候に気づけるようにする 症状の変化や異常の早期発見 仕事・学校など周囲への説明と調整の支援 状況説明と環境調整の協力 自分自身(家族)のケアも忘れない 介護負担の軽減と心身の健康維持 もやもや病には家族内で発症する例があり、遺伝的な素因が関与すると考えられています。家族が発症した場合は、まず疾患の特徴や背景を正しく理解することが重要です。 ストレスや疲労をためない生活リズムを一緒に整え、発作や症状の兆候に早く気づけるよう注意しましょう。さらに、仕事や学校などで周囲に説明し、環境を調整することで理解と協力を得やすくなり、生活の質の向上につながります。また、介護やサポートを担う家族自身の心身のケアも忘れず、支え合いながら疾患と向き合うことが大切です。 以下の記事では、もやもや病と遺伝の関係性について詳しく解説しています。 もやもや病についての理解を深める もやもや病は脳の血管が狭くなり、血流が低下することで症状や体調の変動を起こしやすい指定難病です。家族がもやもや病について正しく理解することは、日常生活での支援や配慮を可能にし、患者自身の精神的・身体的負担を減らすために不可欠です。 正しい知識を共有することで誤解や不安を防ぎ、安定したコミュニケーションを保てます。患者様のできないことを責めず、支え合う姿勢を持つことは、生活の質を守り、家族の負担を軽くすることにつながります。 以下の記事では、家族がもやもや病を発症した際に起こりうることを詳しく解説しています。 【関連記事】 小児もやもや病の症状|子どもと大人の違いや注意点を解説 もやもや病になると性格が変化する?メカニズムや高次機能障害について医師が解説 ストレス・疲労をためない生活を一緒に作る もやもや病の患者様にとって、ストレスや疲労の蓄積は症状悪化の要因となります。そのため、ご家族が生活環境を整え、無理のない生活リズムを作ることが大切です。 体調や生活のペースを尊重し、健康な人と同じ生活を無理に求めないようにしましょう。急激な温度変化や過換気を起こしやすい状況を避ける工夫も有効です。 日々の体調や疲労のサインを共有し、家族で支え合うことが精神的負担の軽減につながります。さらに、趣味やリラックスの時間を持ち、十分な休息を心掛けることも重要です。 必要に応じて医療機関やカウンセリングを利用することで、安定した生活を送りやすくなります。無理に「普通」を求めず、体調や環境に合わせて柔軟に支えることが、生活の質を守る上で大切です。 発作の兆候に気づけるようにする 重要性 詳細 迅速かつ適切な対応のための早期発見 発作の兆候を素早く見つけ、落ち着いて対応できる 医療機関への速やかな受診促進 早期受診による重篤な合併症のリスク低減 症状状況の正確な把握と共有 発作頻度や状況を医師に伝え、適切な治療計画に役立てる 生活の質と安定性の向上 生活の安定を維持 もやもや病は脳の血流が不足することで、しびれや脱力、言葉の障害、頭痛、けいれん、意識障害など多様な発作を引き起こします。とくに子どもでは激しい運動や過換気が誘因となりやすく、一時的に改善する場合もありますが、繰り返すことで脳梗塞へ進展する危険があります。 そのため、家族が発作の兆候を早期に察知することが極めて重要です。発作に気づくことで、冷静な対応や迅速な医療受診が可能となり、重篤化の防止につながります。また、症状の記録は診断と治療精度を高め、症状理解と体調観察は進行予防と生活安定に不可欠です。 以下の記事では、もやもや病の初期症状について詳しく解説しています。 仕事・学校など周囲への説明と調整の支援 理由 詳細 もやもや病に関する理解を広げ誤解や偏見防止 周囲の特徴説明による休暇や配慮への理解促進 適切な環境や配慮の実現 勤務時間や学習環境の調整による無理のない生活サポート トラブルやストレス軽減 誤解や摩擦の回避による環境の確保 支援の輪を広げやすくする 具体的な支援方法の相談で協力体制の強化 本人の自己管理と生活質向上支援 周囲の理解により体調に応じた活動が可能となり、心身の安定と生活の質が向上 もやもや病の方が社会生活を続けるには、職場や学校に疾患の特性を理解してもらうことが重要です。勤務時間や学習環境の調整には、診断書や医師の意見書の活用が有効です。 家族が説明を担うことで本人の負担は軽減され、発作時の対応を共有しておけば周囲も落ち着いて行動できます。こうした取り組みにより、社会とのつながりを保ちながら体調に配慮した生活を続けやすくなり、家族が橋渡し役となることが求められます。 自分自身(家族)のケアも忘れない もやもや病の家族ケアは長期にわたるため、支える側の心身の健康維持が不可欠です。疲労やストレスが蓄積すると冷静な対応が難しくなりますが、体調と心を整えることで適切なサポートが可能になります。 家族が健やかでいることは本人、家庭の安定にも直結します。趣味や休養、運動、睡眠を心がけ、信頼できる人や医師への相談などストレスケアを意識しましょう。また、医療機関や福祉サービスを活用することで負担を分散でき、持続的な支援につながります。 もやもや病に気をつけて異常があれば医療機関を受診しよう もやもや病は、発作がなければ日常生活を普段通り送れることもあります。しかし、症状を放置すると脳梗塞や脳出血のリスクが高まります。 軽度のしびれや言葉のもつれ、視覚の異常といった違和感も軽視せず、早期に医療機関を受診することが重要です。 もやもや病によって引き起こされる脳出血の後遺症改善や再発予防を目的とした治療法として、再生医療という選択肢があります。 当院「リペアセルクリニック」では、幹細胞治療などの再生医療を用いて、脳の血流改善や症状の軽減を目指す治療を行っています。もやもや病に関連する脳出血に対する再生医療の治療例については、以下の症例記事をご覧ください。 ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 もやもや病に関するよくある質問 もやもや病は完治しますか? もやもや病には現時点で根本的に完治させる方法はありません。しかし、薬物療法や血行再建術などの外科的治療により、脳の血流を補い症状の進行を抑えることができます。 適切な治療と生活管理を組み合わせることで、発作や脳卒中のリスクを減らし、日常生活を安定して続けることが期待できます。 以下の記事では、もやもや病の治療について詳しく解説しています。 【関連記事】 もやもや病の手術の難易度と成功率とは?入院期間や寿命への影響も医師が解説! もやもや病の手術後に仕事復帰できるのはいつ?後遺症や退院後の働き方を医師が解説 もやもや病を発症すると寿命が短くなりますか? もやもや病にかかったからといって、必ず寿命が短くなるわけではありません。もやもや病は、治療を行わず放置すると脳梗塞や脳出血のリスクが高まり、生命に関わる可能性があります。 一方で、血行再建術や薬物療法に加え、生活習慣の管理や定期的な受診を続けることで重症化を防ぎ、寿命への影響を最小限に抑えることができます。早期発見と適切な管理を行えば、健康な人と大きく変わらない生活を送れるケースも少なくありません。 もやもや病は国からの補助金などを貰うことは出来ますか? 項目 詳細 指定難病としての位置づけ 厚生労働省が認める「特定疾患(指定難病)」に含まれる 医療費助成対象 国・都道府県による公費負担医療制度の対象 助成認定条件 重症度や軽症高額該当の基準を満たした場合、都道府県の審査を経て認定される 小児慢性特定疾病制度の適用 18歳未満の患者に対し、小児慢性特定疾病医療費制度が適用される もやもや病は厚生労働省認定の指定難病で、公的な医療費助成の対象です。 重症度や高額医療の条件を満たせば、都道府県の審査を経て助成が受けられます。18歳未満は小児慢性特定疾病制度も適用され、医療費負担が軽減されます。申請は医師と相談し、手続きを行うことが重要です。
2023.06.26 -
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もやもや病を大きくわけると「虚血型」と「出血型」の2種類があります。発症した種類によって初期症状は異なります。 本記事では「虚血型」と「出血型」の違いを明確にした上で、それぞれの初期症状を詳しく解説します。 もやもや病は脳梗塞や脳出血、くも膜下出血を発症する可能性がある怖い病気です。この記事を参考にして初期症状のサインを知り、もやもや病の早期治療につなげていきましょう。 もやもや病の初期症状サイン【チェックリストあり】 もやもや病の初期症状を見る前に、もやもや病の特徴を理解しましょう。 もやもや病とは、脳に血液を送るための血管である「内頚動脈」が、徐々に細くなったり、詰まったりして、脳の血液不足を引き起こす原因不明の病気です。 不足した血液を補うために、細い血管が脳内に異常に発達していきます。血管を造影すると、細い血管が「もやもやした煙」に見えることから「もやもや病」と名付けられました。 もやもや病には、血管が狭くなるのが原因で血液不足を起こす「虚血型」と、増殖した血管が破裂して出血する「出血型」の2種類があります。 それぞれの初期症状のサインを見ていきましょう。 虚血型の場合 虚血型は、脳内の血管が細くなったり、詰まったりして血液不足を起こしている状態です。虚血型の場合、以下のような初期症状が現れます。 頭痛 けいれん 意識障害 言語障害 手足の麻痺 手足のしびれ 虚血型は、血管の狭窄が進行すると脳の組織への血流が完全に途絶え、脳梗塞を発症するリスクがあります。重症化を防ぐためには、早期発見が重要です。疑われる初期症状が見られたら、早めに病院を受診しましょう。 また、血流不足は脳の前頭葉にダメージを与え、高次脳機能障害を引き起こす可能性もあります。前頭葉には感情をコントロールする働きがあるため、高次脳機能障害を発症すれば、性格変化の症状が現れるケースもあります。 もやもや病から発症する高機能障害については以下の記事で詳しく解説しているので、気になる方はあわせてご覧ください。 出血型の場合 出血型は、細かい血管の増加が影響して出血を起こす状態です。出血すると、脳出血、くも膜下出血などを引き起こします。初期症状は、出血の種類によって異なります。 たとえば、くも膜下出血の場合の初期症状は以下のとおりです。 頭痛 めまい 吐き気 視力低下 意識障害 脳出血やくも膜下出血は、運動や感覚の麻痺といった後遺症を残す可能性がある病気です。症状が深刻化する前に初期症状が見られたら、速やかに医療機関を受診しましょう。 くも膜下出血や脳出血を含む脳卒中の治療法の1つに「再生医療」があります。身体のしびれや麻痺、言語障害といった後遺症も治療対象です。 期待できる治療効果が知りたい方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にご相談ください。 もやもや病の初期症状が現れたら早期に病院を受診する 血管が詰まって脳梗塞を起こした場合や、増加した血管から出血を起こした場合は、手足の麻痺や、言語の障害、脳機能障害などの後遺症が出ることもあります。そのため、早期に診断して専門の病院で治療を受けることが大切です。 以下の記事では、もやもや病が引き起こす脳梗塞のリスクについて解説しています。予防策も紹介しているので、詳細が気になる方は参考にしてみてください。 適切な治療や管理を受けている場合には、約7割程度の方は症状的に安定して生活を送っていると推計されています。 脳の血管の狭窄は、最初の診断時と同じ状態が何年も変わらない方もいれば、徐々に進行していく方もいるといわれています。従って、定期的にMRIなどによる画像検査が必要です。 もやもや病の治療方法 もやもや病の治療には「内科的治療」と「外科的治療」があります。 「内科的治療」では、詰まりかけている血管の血液の流れを改善する際に、抗血小板剤(血液をサラサラにする薬)、出血の予防を図るときは、血圧・脳圧をコントロールする薬を投与します。ただし、病院によって使用する薬が異なる可能性があるので、内科的治療を進める際は、事前に担当医に確認しましょう。 内科的治療を実施しても効果が不十分な場合や、根本的治療を目指す場合は、外科的治療を検討します。 もやもや病における「外科的治療」は、血行再建術(バイパス手術)です。バイパス手術は主に、頭皮の血管と脳表面の血管を直接つなぐ「直接再建術」と、血流が多い側頭筋や骨膜を脳の表面に置いて接着する「間接血行再建術」の2種類があります。 以下の記事では、もやもや病の手術についてさらに詳しく解説しています。入院期間や手術の成功率なども紹介しているので、気になる方はあわせてご覧ください。 まとめ|もやもや病の初期症状を感じたら早急に専門家の受診しよう もやもや病の初期症状は、明らかに違和感を感じるような症状もあれば、風邪の症状と混同してしまうような症状もあります。 もやもや病は、脳梗塞やくも膜下出血、脳出血といった脳卒中を引き起こす可能性のある病気です。なるべく初期症状の段階で病院を受診し、早期治療するのが望ましいといえます。 「なんかいつもの体調不良と違う…」「こんな症状初めて!」などの違和感を覚えたら、もやもや病の可能性も視野に入れて病院の受診を検討しましょう。 もやもや病から発症する脳卒中の治療には「再生医療」が効果的です。 再生医療は人間の自然治癒力を活用した最先端の医療技術です。幹細胞の修復力を利用して、損傷した脳細胞の機能回復を促進します。 脳卒中の後遺症も治療対象なので、具体的な治療法や効果が知りたい方は再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 もやもや病に関するよくある質問 最後にもやもや病に関するよくある質問と回答をまとめます。 もやもや病で手術を受けた方がいい場合は? 内科的治療を試しても効果が見られない場合や、現時点で脳梗塞や脳出血の発症リスクが高いと診断された場合は手術を受けたほうが良いといえます。手術は脳梗塞や脳出血の予防にもつながります。 子どもが発症した場合、年齢が低いほど、脳梗塞や脳出血などの重篤な症状を出しやすいとされているため、診断がついた時点で手術を検討するのが良いでしょう。 もやもや病が遺伝する可能性はありますか? 現在でも詳細な原因は不明であり、必ずしも遺伝する病気というわけではありません。 最近の研究では、もやもや病に関係した遺伝子(RNF213遺伝子)が発見されていますが、病気になる感受性が高くなる「感受性遺伝子」であって、病気の「原因遺伝子」ではないとされています。この遺伝子は、もやもや病がない一般の方にもみられる遺伝子ですので明らかな原因とは言えません。 家族内でもやもや病がみられる家族性のもやもや病は10〜20%であり、遺伝子以外に他のなんらかの要因が加わることで発症するのではないかと推測されています。(文献1) 以下の記事では、もやもや病と遺伝の関係性について詳しく解説しています。具体的な情報が知りたい方は、参考にしてみてください。 もやもや病の初期症状は子どもと大人で違いますか? 子どもと大人は同じ初期症状もありますが、発症しやすいもやもや病の種類が異なるため、症状に違いが見られる場合があります。 たとえば、子どもは虚血型のもやもや病を発症しやすいと言われており、虚血型の初期症状は手足のしびれや麻痺、言語障害などです。 大人は、出血型のもやもや病を発症しやすく、初期症状では頭痛やめまい、意識障害などを生じます。 ただし、子ども・大人どちらとも「虚血型」と「出血型」を発症する可能性はあるので、年齢に関わらず初期症状の知識を広く理解しておきましょう。 以下の記事では、もやもや病における大人と子どもの違いをまとめています。違いを見分ける上での注意点も解説しているので、詳細が気になる方はあわせてご覧ください。 【参考文献】 文献1:https://www.nanbyou.or.jp/entry/209
2023.06.22 -
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もやもや病の手術後にどのくらいで仕事復帰ができるのか、そもそも仕事ができるのか気になっていませんか。 もやもや病のような脳の手術は、長く休まなければいけないのか、以前と同じように仕事ができるのかなど不安は尽きないかもしれません。 結論、もやもや病の手術後は、個人差はあるものの「2週間以上」は静養が必要です。麻痺や感覚障害などの後遺症がある場合は、リハビリを実施し、日常生活・仕事への復帰を目指します。 本記事では、もやもや病の手術後の仕事復帰について詳しく解説します。この記事を参考に、仕事復帰までの期間を把握して今後に備えましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療によるもやもや病をはじめとする脳卒中の後遺症改善・再発予防の治療を行っております。 「メール相談」または「オンラインカウンセリング」にて無料相談を受け付け中です。気になる方はぜひ当院までご連絡ください。 もやもや病の手術後の仕事復帰までは2週間以上かかる可能性がある もやもや病の手術後は個人差があるものの、静養が必要なため、仕事復帰まで2週間以上かかる可能性があります。 もやもや病は、脳の主要な血管(内頸動脈終末部)が徐々に狭くなり、その部分を補うように煙のようなもやもやした細い血管が発達する病気です。 新しく形成された血管は弱いため、血管の壁が破れて脳出血や脳虚血に陥るリスクがあります。脳卒中に発展するリスクがあるため、十分な静養や入院期間が必要である旨を職場に伝えておくと安心でしょう。 しかし、重篤な症状を発症する前に、バイパス手術などの治療を行うことができれば、後遺症なく社会復帰できる可能性が高い疾患です。 ただし、退院後も定期的な診察と検査は欠かせないため、医師の指示に従い受診しましょう。 もやもや病の手術については、以下のコラムで詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。 仕事復帰に影響するもやもや病の後遺症5つ もやもや病の術後には、以下の後遺症があらわれる可能性があります。 麻痺 感覚障害 構音(こうおん)障害 嚥下(えんげ)障害 高次脳機能障害 これらの症状は、仕事復帰に影響する可能性があります。本章で後遺症を把握して今後に備えましょう。 麻痺 もやもや病で多いのが、片側の手足が麻痺して動かなくなる症状です。 麻痺の度合いは出血の大きさによって異なります。全く動かない場合もあれば、少しなら動かせる場合もあります。 リハビリで改善は認められるものの、何らかの障害が残り、肉体労働が困難になるリスクも考えられるでしょう。 感覚障害(触感が鈍くなる) 触った感覚が鈍くなる「感覚障害」も後遺症のひとつです。 物に触れたときに分かる温度や硬さ、痛みなどが感じにくくなる症状です。重度の場合は火傷やケガを負っても気づかないことがあるため、業務内容に制限がかかる場合があります。 また、鈍くなるだけではなく、反対に過敏になりすぎるケースもあります。 構音障害(話すのが困難) 口の中または周辺が麻痺して呂律(ろれつ)が回りにくくなる「構音(こうおん)障害」も後遺症としてあげられます。 構音障害になると、文字の読み書きは問題なく行えるものの言葉が不明瞭で鼻にかかったような話し方になる場合が多いです。話すのが困難になるため、対人業務が難しくなるケースがあります。 嚥下障害(飲み込みにくくなる) もやもや病の急性期では、食べ物や飲み物を飲み込みにくくなる「嚥下(えんげ)障害」が多く見られます。 出血の部位によっては完全な回復が難しいケースがあり、口から食事を摂取できなくなる場合も考えられるでしょう。 また、飲食物が気道に入ってしまい咳が出る「誤嚥性肺炎」が併発する懸念もあります。 そのため、安全に飲み込めるよう食べ物を人肌の温度まで冷ましたり、ペースト状にしたりするなどの工夫が必要です。 思考力低下・注意力散漫 「高次脳機能障害」は、脳で複雑な情報を処理する部位が損傷して記憶力や注意力に問題が起こる後遺症です。 感情のコントロールが難しくなったり、言葉が出にくくなったりすることで社会生活に支障をきたす場合もあります。 高次機能障害によりできないことをリハビリでカバーしたり、業務内容を調整する必要が出てくるでしょう。 もやもや病による高次機能障害について詳しく知りたい方は、以下のコラムを参考にしてください。 もやもや病手術後に仕事復帰するときのポイント もやもや病の手術後に仕事復帰するときのポイントは、以下の2つです。 後遺症がつらい業務は避ける 症状について職場に理解をもらう 退院後に仕事をする際は、後遺症とうまく付き合う必要があります。本章を参考に術後も安心して仕事ができるような工夫をしましょう。 後遺症がつらい業務内容は避ける 後遺症によっては業務内容が限られます。後遺症で業務に支障が出る仕事は極力控えるようにしましょう。 つらい思いをして無理に業務を行った場合、体調を崩したり職場の人間関係が悪化したりするリスクが考えられます。 以下を例に、後遺症の種類に応じて業務内容を検討しましょう。 後遺症 避けるべき業務の例 運動麻痺 肉体労働 言語障害 電話応対 構音障害 接客業 自分の症状に合わせて職場と相談し、無理なくても働ける環境を整えましょう。 もやもや病の症状を職場に理解をもらう もやもや病の手術後、仕事の支障をきたす後遺症がある場合は、業務内容が制限されていることを職場へ相談することが大切です。 つらい症状を共有すると、業務内容や負担の調整をしてもらえる可能性があります。 ただし、職場の理解が得られなかったり、業務の継続が難しかったりする場合は、休職や転職も視野に入れましょう。 もやもや病手術後に気を付けるべき日常生活のポイント もやもや病の術後は以下の点に気を付けるべき日常生活のポイントは、以下の3つです。 1.リハビリは正しく行う 2.処方薬は適切に服用する 3.定期的に診察や検査を受ける 本章を参考に、日常生活の注意点を把握して再発防止や症状の改善を意識しましょう。 リハビリは正しく行う 医師から指示があった場合は、きちんとリハビリを行いましょう。 もやもや病の術後に後遺症が残っている場合は、医師の判断でリハビリを重点的に置いて治療が進められます。 後遺症の種類に応じて、運動療法や言語療法、作業療法などが選ばれます。 個人差はあるものの正しいリハビリを行うことで、後遺症の改善も期待できるでしょう。 処方薬は適切に服用する 脳の血流が不足している場合は、血をサラサラにする抗血小板薬を服用して血行が遮断されないようにします。 根本的な治療にはならないものの、脳卒中の防止になるため薬が処方された際はきちんと服用しましょう。 また、けいれんが見られる場合は抗けいれん薬が処方されることもあります。 定期的に診察や検査を受ける もやもや病の治療では手術の効果を見るために、脳血管の撮影が行われます。 検査の頻度には個人差がありますが、指示があれば必ず受けましょう。 もやもや病の検査ではMRIやCTで脳の画像を撮影されることが多く、自覚症状がなくても異変を確認できます。 術後に無症状で安定している状態でも、半年〜1年の頻度で検査することが大切です。 まとめ|もやもや病の手術後はしっかり休んで仕事復帰に備えましょう もやもや病は、症状や後遺症が個々に異なる希少な疾患です。 手術で後遺症なく社会復帰できる場合もあれば、何かしらの症状が残り介助が必要な場合もあります。回復を焦らずしっかり休むことが、社会復帰につながるでしょう。 本記事がご参考になれば幸いです。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療によるもやもや病をはじめとする脳卒中の後遺症改善・再発予防の治療を行っております。 「メール相談」または「オンラインカウンセリング」にて無料相談を受け付け中です。気になる方はぜひ当院までご連絡ください。 もやもや病についてよくある質問 もやもや病の手術の術後、運動はできますか? 術後の状態が安定していれば、その後の運動制限は少ないでしょう。 ただし、退院後すぐの激しい運動は控えることをおすすめします。筋トレのような本格的に運動を行う際は、必ず事前に医師の許可を得てください。 もやもや病の入院期間はどのくらいですか? もやもや病の入院期間は、2〜3週間程度が目安です。 医師の判断により変動するため、術前に確認しておくと術後の生活が計画しやすいため安心でしょう。 また、退院後も定期的な受診や検査が必要な場合がほとんどです。医師の指示に従い忘れずに定期的な通院をしましょう。
2023.06.19 -
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「もやもや病の手術は難易度が高いって本当?」「成功率はどのくらい?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 もやもや病は頭の中で血管が詰まる病気で、手術が必要な場合もあります。 しかし脳の手術は難易度やリスクが高いと感じ、不安になるかもしれません。 結論からいえば、もやもや病の手術の難易度は高いといえます。血管をつなぐ繊細な作業が求められ、4~6時間に及ぶ手術になることもあるためです。 この記事では、もやもや病の手術方法の種類や難易度、成功率などを解説しています。もやもや病の手術について理解を深め、治療に前向きに臨むための参考資料になれば幸いです。 また、当院「リペアセルクリニック」では脳梗塞や脳出血の治療も行っております。 もやもや病に関して気になる症状がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 もやもや病の手術の難易度は高め もやもや病の手術は、脳の血流を改善するために行われるもので、難易度は高めといえます。 繊細な血管を扱う技術が求められ、一般的な手術と比べて以下のとおり難易度が高いのが特徴です。 本章では、手術の難易度が高いとされる理由や背景を詳しく解説いたします。 血管外科医の高度な技術が必要 もやもや病の手術には、血管外科医の高度な技術が欠かせません。 脳の血管は非常に細く、複雑に入り組んでいます。 もやもや病の手術では、顕微鏡を使用しながらミリ単位の血管を縫い合わせる繊細な作業が必要です。そのため、高度な技術と豊富な経験を持つ医師の執刀が求められます。 したがって、もやもや病の手術は難易度が高いといえるでしょう。 手術時間は数時間に及ぶ もやもや病の手術は、脳の血管を慎重につなぐ作業が続くため、通常4〜6時間ほどかかり、高い集中力が求められます。 とくに、血流を確保する繊細な工程では、一瞬の判断ミスが大きな影響を与えかねません。 そのため、熟練した技術と高い集中力が不可欠です。 難易度の高い手術ですが、具体的な時間など事前に理解を深めておくと不安を軽減できるでしょう。(文献1) もやもや病の手術方法は主に2種類ある もやもや病の手術には「直接バイパス手術」と「間接バイパス手術」の2種類があります。 どちらも脳の血流を改善する目的ですが、アプローチや効果に違いがあります。それぞれの特徴は以下のとおりです。 手術方法 特徴 主なメリット 直接バイパス手術 血管を直接接続する方法 即効性が高い 間接バイパス手術 血管の自然成長を促す方法 身体への負担が少ない それぞれの手術について詳しく解説します。 直接バイパス手術 直接バイパス手術は、頭皮や首の血管を脳の血管に接続する方法です。 この手術は即効性が高く、術後すぐに血流改善が期待できます。 一方で、手術には高度な技術が求められ、執刀医の経験が成功率に大きく影響します。 また、術後の合併症リスクを軽減するため、精密検査や丁寧な経過観察が欠かせません。 間接バイパス手術 間接バイパス手術は、頭皮や筋肉を脳表面に移植して血流改善を促す方法です。 新しい血管の成長を利用するため、身体への負担が少ないのが特徴です。 ただし、直接バイパス手術ほど即効性はなく、効果が現れるまでに時間を要する場合があります。 とくに子どもや血管が細い患者に適しており、長期的な観察と適切なリハビリが重要です。(文献2) また、もやもや病の詳しい症状や治療法については以下の記事でも詳細に解説しているので、参考にしていただけると幸いです。 もやもや病手術の成功率とリスク もやもや病の手術は成功率が高い一方で、いくつかのリスクも伴います。 適切な手術を受けることで8割以上の成功が見込めますが、合併症や少数の脳出血のリスクも考慮する必要があります。 ここでは、成功率と注意すべきリスクについて詳しく解説します。 適切な手術によって成功率は8割程度 もやもや病の手術は、適切に行われれば成功率は8割程度とされています。手術を行うことで、血流が改善し、症状の進行を抑えられる点が大きなメリットです。 しかし、成功率は手術を担当する医師の技術や施設の設備によって異なります。 経験豊富な医師の執刀によって、さらに高い成果が期待できるでしょう。 手術前には十分な説明を受け、不安を解消した上で治療に臨むことが重要です。 合併症のリスクがある もやもや病の手術には、術後の感染症や血管の閉塞など、合併症のリスクが伴います。 これらのリスクを減らすためには、術前の精密検査や術後の経過観察が欠かせません。また、体調を整えて手術に臨むことも大切です。 医師と密に連携し、不安や疑問をしっかり解消しておきましょう。 脳出血を起こす少数事例もあり もやもや病の手術では、少数ですが脳出血の事例も報告されています。血流の変化により脳の負担が一時的に増える可能性があるためです。 ただし、こうしたリスクは経験豊富な医師による適切な対応で抑えられます。また、術後は医師の指導に従い、慎重にリハビリを進めていきましょう。 もやもや病が招くリスクについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。 もやもや病の入院期間や予後・寿命について もやもや病の手術後の入院期間は2〜3週間で、リハビリを含めて社会復帰までには1〜2カ月ほどかかるのが一般的です。 ただし、入院期間や回復までの時間には個人差があります。 本章では、入院期間から社会復帰、寿命への影響について詳しく解説します。 入院期間は2〜3週間が一般的 もやもや病の手術後、入院期間は2〜3週間程度が目安です。 術後は脳の血流状態を慎重に観察し、退院後も合併症の兆候がないか定期的な検査を行うことで、寿命へのリスクを最小限に抑えられます。 術前に入院期間を確認し、術後の生活を計画しておきましょう。 社会復帰には1〜2カ月が目安 術後の経過や重症度によって差はありますが、もやもや病の手術後、社会復帰するまでには、通常1〜2カ月程度かかるとされています。 手術後はリハビリを経て、日常生活に戻ることを目指します。 デスクワークや軽作業は比較的早く再開できますが、体力が必要な作業はできるだけ避けたほうが良いでしょう。 医師やリハビリスタッフのアドバイスを受けながら、無理のない範囲で復帰を進めることが大切です。 術後の回復状況に応じて、焦らず段階的に日常生活を取り戻していきましょう。 完全回復には半年以上かかる場合も もやもや病からの完全回復には半年以上かかる場合があるため、その間のケアが重要です。(文献3) 手術で血流が改善されることで、もやもや病による寿命へのリスクは大幅に軽減されます。 ただし、重症の場合や術後の合併症がある場合は、引き続き注意が必要です。 健康寿命を延ばすためには、適切なリハビリと生活習慣の改善が欠かせません。 まとめ|もやもや病の手術は難易度とリスクも理解しておこう この記事では、もやもや病の手術に関する難易度や成功率、入院期間について解説しました。 もやもや病の手術は、脳の血管を扱う繊細な治療であり、難易度は高めといえます。手術を受けるかどうかは、担当医と十分に相談し、納得できる選択を心がけましょう。 また、当院「リペアセルクリニック」では脳卒中の再生医療も行っております。症状に不安がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 もやもや病の手術難易度に関するよくある質問 もやもや病は寿命に影響する? 適切な治療を受ければ、寿命への影響を最小限に抑えられます。ただし、放置すると脳卒中や血流障害が進行し、命の危険が高まる可能性があります。 手術によって血流が改善されれば、日常生活への支障が減り、健康寿命が延びるケースも多いでしょう。 また、術後も医師の指導に従い、定期的な検診を受ける必要があります。 以下の記事では、もやもや病の初期症状やリスクチェックについて紹介しているので、ぜひ参考にしてください。 もやもや病の手術は何回くらい必要ですか? もやもや病の手術は、基本的に1回で終えるケースが多いです。ただし、血流改善が不十分な場合や再発リスクが高い場合は、追加の手術が検討されることもあります。 1回目の手術で血流が安定すれば、再手術の必要性は低いといえるでしょう。 もやもや病の手術後に運動はできますか? 術後のリハビリを経て、軽い運動が可能になります。ウォーキングやストレッチなどの負担が少ない運動が推奨されます。 ただし、激しい運動は脳への負担が大きいため、術後しばらくは控えるべきといえる医師やリハビリスタッフの指導に従い、段階的に運動量を増やしていきましょう。 手術に失敗して後遺症が出るリスクはありますか? 手術が成功しても、少数ですが後遺症が出るリスクはあります。代表的な例として、軽度のしびれや血管の再閉塞などが挙げられます。 これらのリスクを最小限に抑えるため、経験豊富な医師の執刀と術後の経過観察が重要です。 不安な点は手術前に医師と相談し、納得した上で治療に臨むことが大切です。 もやもや病の後遺症については以下の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてください。 また、当院「リペアセルクリニック」では、脳疾患の後遺症治療として、再生医療を行っております。後遺症リスクが不安な方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 参考文献一覧 文献1 J-Stage_もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)診断・治療ガイドライン(改訂版) 文献2 J-Stage_もやもや病に対する間接血行再建術後における皮質および脳溝内の FLAIR 高信号と術後一過性神経脱落症状との関連 文献3 難病情報センター_もやもや病(指定難病22)
2023.06.15 -
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脳内での出血や、急に呂律が回らなくなる状態からもやもや病の診断を受けるケースがあります。もやもや病と診断された際、治療方法に悩む方も少なくありません。 もやもや病の治療方法には、生活習慣の改善や手術、再生医療などさまざまな手段があります。 本記事ではもやもや病の治療について、再生医療の選択肢や病気の特徴とともに解説します。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 もやもや病について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 もやもや病の治療法 もやもや病は、脳の内頚動脈(ないけいどうみゃく)が詰まることで周囲に多くの細い血管が発生する病気です。子どもや若年層に多く見られますが、成人でも発症します。 もやもや病の治療法として、以下のものが挙げられます。 抗血小板薬の内服 生活習慣の改善 脳血流量を増やすためのバイパス手術 出血後の点滴治療 抗血小板薬の内服 抗血小板薬は血液をサラサラにする効果がある薬です。この薬剤の内服によって、血流の一時的な滞りで起こる発作「一過性虚血発作」の予防を期待できます。 ただし、成人で発症した場合は、脳出血がより深刻になる場合がある点に注意が必要です。加えて、子どものもやもや病についても、有効性が証明されていないことから、使用を勧めない医療機関もあります。 生活習慣の改善 生活習慣の改善も、もやもや病の治療でよく用いられる手段です。具体的に以下の方法を心掛けます。 規則正しい食事 適度な運動 十分な睡眠 ストレスの適度な管理 適切な飲酒 栄養バランスの取れた規則正しい食事と十分な水分摂取を心がけることで、脱水による血液の濃縮を防ぎ、一過性虚血発作の予防が期待できます。加えて、適度な運動習慣や十分な睡眠を取ることで心身の健全な状態を維持でき、もやもや病の悪化を防ぐことにつながります。 成人の患者様であれば、お酒との上手な付き合いもポイントです。お酒を飲みすぎると、脳の血管にもダメージが及ぶため、ほどほどに飲むことを心掛けましょう。 脳血流量を増やすためのバイパス手術 もやもや病の治療では、手術も代表的な方法の一つです。採用される手術の方法として、直接的血行再建術と間接的血行再建術があります。 直接的血行再建術(直接バイパス術)は、脳表面の血管を頭皮や首の血管とつなぐ手術方法です。執刀する外科医に高度な技術が求められるものの、手術後の短い時間で脳の血流を増やしたり、脳梗塞を予防したりできる効果が見込めます。 一方の間接的血行再建術(間接バイパス術)は、頭皮などの組織を脳の表面に移植する方法です。移植後は3~4カ月程度かけて、新たな血管の形成を待ちます。この方法は直接的血行再建術に比べて時間がかかったり、脳梗塞の合併症の危険があったりするものの、体への負担が少なく済む点がメリットです。 出血後の点滴治療 出血が起きた際には、点滴治療が行われます。点滴治療では、血圧を適切に管理しながら止血を図ります。ただし、状態によっては時間が経過してから再出血するリスクがあり、そのような場合にはバイパス手術が検討されます。 なお、バイパス手術を選択した場合、再出血を減らせるという報告もされています。(文献1) もやもや病の治療で気を付けること もやもや病の診断を受けて治療に取り組む際、以下の点に注意が必要です。 突然の異変に注意する 激しい運動や力仕事は避ける 過度な飲酒や喫煙はしない 適度にストレスを発散する 必要に応じて楽器の演奏や熱いものを冷ます行為を控える もやもや病の初期症状として、突然呂律が回らなくなったり手足がしびれたりするなどの異変が現れることがあります。そのため、ちょっとした異変でも見逃さないことが大切です。もし、異変が見られたら、早めに医療機関を受診しましょう。 また、激しい運動や力仕事は症状を誘発する可能性があります。もやもや病と診断された場合は、運動は無理のない範囲で行いましょう。 さらに過度な飲酒や喫煙も、血管に害を与えたり血圧を低下させたりする点で危険です。ストレスの溜めすぎも、血圧の上昇で症状を引き起こすケースがあります。 他にも小さい子どもであれば、リコーダーなどの息を使う楽器の使用や熱いものを冷ます行為で症状が出る場合に注意が必要です。 もやもや病の症状に対する再生医療 もやもや病による脳出血の後遺症や再発予防策として、再生医療を紹介します。再生医療では、幹細胞治療とPRP療法が代表的な治療法です。 当院「リペアセルクリニック」の幹細胞治療は、患者様から米粒2~3粒ほどの脂肪を採取し、細胞培養センターで幹細胞を培養して患部に投与します。幹細胞が持つ、さまざまな種類の細胞に変化する「分化能」という能力を活かした治療法です。 また、PRP療法は患者様から血液を採取し、遠心分離器にかけることで血小板を多く含んだ液体を作製して患部に投与する治療法です。 脳出血に対する再生医療については、以下の症例記事をご覧ください。 もやもや病の基礎知識 もやもや病とは、脳を通る主要な血管が詰まったり細くなったりすることで、血流不足が起こる病気です。血流を補おうとして、周囲に細い血管が数多く発達します。その様子がもやもやとした霧のように見えることから、「もやもや病」と命名されました。 もやもや病には、血流不足による手足のしびれや言語障害が特徴の「虚血型」と、細い血管が過度な拡張で破れて脳出血を起こす「出血型」に大別されます。前者は小さい子どもに、後者は30代から40代の成人に多く見られるのが特徴です。 もやもや病の原因 もやもや病の原因は、現在も解明されていません。ただし、特定の遺伝子を持つ人が持っていない人に比べて、もやもや病を発症しやすいことは明らかにされてきています。(文献2) もやもや病の症状 もやもや病の主な症状は以下のとおりです。 虚血性もやもや病の場合 手足のしびれや麻痺 言語障害:呂律が回らない・発話の困難など 脳梗塞・脳出血 出血性もやもや病の場合 激しい頭痛 手足のしびれ・麻痺 嘔吐 意識障害 視覚異常 けいれん なお、出血性もやもや病は虚血性もやもや病に比べて緊急性が高い特徴もあります。とくに出血した部位や出血量によっては、命の危機にさらされるケースもあるため、早めの医療機関への連絡が重要です。 もやもや病の症状をより詳細に知りたい方は、以下の記事もご覧ください。 まとめ|もやもや病は生活習慣も含め根気強く治療しよう もやもや病の治療法は、抗血小板薬による薬物療法、生活習慣の改善、外科手術などがあります。治療中は、過呼吸や激しい運動など脳血流に影響を与える行為を控え、適切なストレス管理を行うことが、症状悪化の予防につながります。 治療法には他にも再生医療を受ける選択肢もあります。当院「リペアセルクリニック」では、再生医療に関する相談や質問に随時対応しますので、お悩みの方はお気軽にご連絡ください。 もやもや病の治療に関するよくある質問 もやもや病と診断されたら、必ず手術が必要? もやもや病を診断されたとしても、必ずしも手術が必要とは限りません。病状や脳内の血流の状況から、生活習慣の改善などの対処法で足りる場合は手術は選択されません。 ただし、脳内で血流が著しく衰えている場合などは手術が必要になります。 脳の血管の詰まりなどは進行するのか? もやもや病は症状が進むと、脳内の主要な血管の詰まり(閉塞)が進んでいきます。詰まっていく進行の速度こそゆっくりではあるものの、脳の左右両側の血管で症状が悪化していくため、早めの対処が不可欠です。 もやもや病でも普通の生活はできるの? もやもや病を発症しても、症状が安定していれば普通の生活は送れます。ただ、飲酒や喫煙など、脳に悪影響を及ぼす行動や習慣は避けるべきです。 子どもの場合も、リコーダーの演奏や熱いものに息を吹きかけて冷ますなどの行為は症状を悪化させかねないため、注意する必要があります。 もやもや病の治療費は? もやもや病の治療費は、症状や必要な治療などによってさまざまです。ただし、もやもや病は国から指定難病と認められているため、病状が一定以上重症だったり手術が必要だったりする場合は難病医療費助成制度の対象になります。 なお、18歳未満の患者様も重症の場合は、小児慢性特定疾病医療費助成制度の対象です。 もやもや病で性格は変化する? もやもや病によって脳の前頭葉が損傷を受けると、高次脳機能障害により感情のコントロールや状況判断が難しくなり、性格や行動が変化することがあります。 もやもや病による性格の変化について詳しくは、以下の記事をご覧ください。 参考文献 (文献1) Miyamoto S, Yoshimoto et al. (2014)May;45(5):1415-21. (文献2) Akikazu Nakamura, Shunsuke Nomura et al.(2024)|Scientific Reports 14
2023.06.05 -
- 脳梗塞
- 脳卒中
- 頭部
脳梗塞にはどんな合併症があるのだろう? 合併症が起きたらどうなるのかな。 この記事を読んでいるあなたは、脳梗塞にはどのような合併症が起こるのか、不安に思っているのではないでしょうか。「どのように治療されるか知りたい」と思っているかもしれません。 結論、脳梗塞には代表的な5つの合併症があります。各合併症は原因や症状が異なり、完全に防ぐのは困難です。 本記事では、脳梗塞の合併症について、種類や治療法、予防法を解説します。記事を最後まで読めば、脳梗塞の合併症についての基本的な内容がわかり、看護・介護にも役立つでしょう。 脳梗塞の代表的な5つの合併症 脳梗塞には、以下5つの合併症があります。 【発熱して熱が続く】体温調節障害 誤嚥性肺炎 脳や消化管からの出血 血管性認知症 サルコペニア 本章の内容をもとに、合併症の症状・概要を理解しておきましょう。 なお、脳梗塞の症状や原因など、包括的な解説を見たい方は「脳梗塞とは|症状・原因・治療法を現役医師が解説」をご覧ください。 【発熱して熱が続く】体温調節障害 脳梗塞の合併症として、発熱が続く体温調節障害が起こることがあります。 体温は脳の中枢で管理されており、脳が障害を受けると体温調節中枢も障害され、発熱することがあるのです。 なお、重度の脳卒中の場合、発症から数時間後に大幅に体温が上昇するケースもあります。(文献1) 誤嚥性肺炎 誤嚥性肺炎とは、自分のつばや痰、食べ物などが、食べ物の通り道「食道」に入らずに、肺までの空気の通り道である「気管」に入るために起こります。食べ物が気管に入ったときに細菌をいっしょに吸い込むことで、肺炎となるのです。(文献2) 誤嚥性肺炎は、脳梗塞の影響で飲み込み機能が落ちている方や、意識障害が起きている方によくみられます。 代表的な症状は、以下のとおりです。 発熱 咳 膿のような痰 しかし、「なんとなく元気がない」「食欲がない」など、呼吸に関係のないあいまいな症状のみが出るケースも珍しくありません。 脳や消化管からの出血 脳梗塞を起こした人は、再発を防ぐために「血液をサラサラにして詰まりにくくする薬」を服用するケースが多くあります。 しかし、血液をサラサラにする薬には、血管が詰まりにくくなる効果がある一方、脳や消化管(胃や腸)の出血が起こりやすくなる副作用もあります。 脳や消化管からの出血による健康上の不安点は、以下のとおりです。(文献3) 脳出血:麻痺の悪化や死亡のリスクがある 消化管出血:貧血によって全身状態が悪化するリスクがある 副作用はあるものの、血液をサラサラにする薬は脳梗塞の再発予防に欠かせない薬です。 医師・看護師・薬剤師による薬の説明をよく聞き、注意点を守ることが大切です。 血管性認知症 脳梗塞によって、記憶の乱れや運動麻痺などを伴う可能性のある「血管性認知症」という疾患があらわれるケースがあります。血管性認知症は、認知症の中でアルツハイマー型認知症に次いで2番目に多い病気で、おもな症状は以下のとおりです。(文献4) 実行機能障害や注意障害 非均一な高次機能障害:俗にいう「まだら認知症」 局所脳機能障害:運動麻痺、構音・嚥下障害、脳血管性パーキソニズム どのような症状が出るかは、脳梗塞によって機能が低下した脳の部位や、機能障害の程度によって異なります。 サルコペニア サルコペニアとは、全身の筋肉量が減り、筋力が低下する状態です。筋肉が落ちると寝たきりになりやすく、死亡リスクも高くなることがわかっています。(文献5) 脳卒中を発症して2週間たった状態では、45.5%の人がサルコペニアになっていたという報告もあるのです。 当院「リペアセルクリニック」では、脳梗塞を含む脳卒中に対する再生医療(幹細胞治療)をおこなっています。また、治療と並行して理学療法士、柔道整復師、鍼灸師などを含むチーム体制によるリハビリテーションも可能です。 ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けています。どうぞ気軽にお問い合わせください。 脳梗塞の合併症が起こる原因は症状によって異なる 脳梗塞の合併症が起こる原因は、以下のとおりです。(文献6) 合併症の種類 原因 体温調節障害 視床下部の損傷 脳血流の病理学的変化 代謝異常 神経性炎症反応 誤嚥性肺炎 細菌感染(肺炎球菌・口の中の常在菌) 脳や消化管からの出血 血液をサラサラにする薬の効きすぎ 血管性認知症 脳梗塞による脳細胞のダメージ サルコペニア 寝たきりによる筋肉量の低下 それぞれの合併症は起こる原因が異なり、完全な予防は難しいのが現実です。 脳梗塞の合併症が起こったときの対処法 脳梗塞の合併症が起こったときのおもな対処法は、以下のとおりです。(文献2)(文献4)(文献7) 合併症の種類 対処法 体温調節障害 通常は解熱鎮痛薬で対症的に治療 誤嚥性肺炎 基本的には抗菌薬の投与をおこなう 場合によっては酸素を投与する 口腔ケアの徹底や飲み込む力を高めるリハビリにより、予防に努める 脳や消化管からの出血 血液をサラサラにする薬を一時的に中止する 血液製剤や血小板輸血等の投与を考慮する 脳内出血の場合は血圧を下げる出血を止める薬を投与する 血管性認知症 血圧コントロールや生活習慣の適正化による脳梗塞の再発予防が重要とされる 脳の循環をよくする薬を投与するケースもある 身体機能の低下を防ぐリハビリをおこなう サルコペニア リハビリをはじめとする運動療法をおこなう アミノ酸の摂取を増やす栄養療法をおこなう サルコペニアを防ぐために、早めからのリハビリをおこなう 脳梗塞の発症後は、合併症ができるだけ起こらないよう、薬の量や体調変化を慎重に観察しながら治療をおこないます。どの合併症も早めの対応が重要なため、気になる症状がある場合はすみやかに受診しましょう。 脳梗塞後のリハビリについては、以下の記事も参考にしてください。 まとめ|脳梗塞の合併症がみられたらすぐに受診しよう 脳梗塞は、「体温調節障害」「誤嚥性肺炎」「脳や消化管からの出血」「血管性認知症」「サルコペニア」などの合併症リスクがあります。 合併症を完全に防ぐのは困難なため、気になる症状がみられたらすぐに受診するようにしましょう。 当院「リペアセルクリニック」は、脳梗塞をはじめとする脳卒中に対して再生医療(幹細胞)をおこなっています。再生医療は、脳梗塞後の後遺症が改善する、リハビリ効果を高める、再発予防になるなどの効果が期待される治療法です。 再生医療へのご質問・ご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けております。気になる点がありましたら、どうぞ気軽にご相談ください。 脳梗塞の合併症についてよくある質問 脳梗塞になりやすい人の特徴は何? 脳梗塞の危険因子として「生活習慣病」が挙げられます。 高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満などがリスクとなるため、健診で異常を指摘されている方は早めに治療を受けるようにしましょう。 脳梗塞になりやすい人については、以下の記事で詳しく説明しています。 脳梗塞の前兆にあたる症状は? 脳梗塞の前兆とは「急に手足や顔の麻痺やしびれが出る」「言葉が出てこない」などです。 これらの症状は時間が経つと改善するケースもありますが、「一過性脳虚血発作」といわれる脳梗塞の前兆の可能性があります。原因は、動脈硬化や心臓の病気などにより一時的に脳の血流が悪くなることです。 脳梗塞になる危険性があるため、一過性脳虚血発作がみられたらすぐに受診しましょう。 脳梗塞の前兆については、以下の記事も参考にしてください。 脳梗塞の合併症を予防する方法は? 現代の医学でも、合併症の完全な予防は困難です。合併症のリスクを下げるために、医師、看護師の指示を守り、適切な治療を受けましょう。 また、胃潰瘍の既往がある方は、胃酸の分泌を抑えるお薬を服用して消化管出血のリスクを下げる場合もあります。 参考文献一覧 文献1 Boysen G, Christensen H. Stroke severity determines body temperature in acute stroke. Stroke. 2001 Feb;32(2):413-7. doi: 10.1161/01.str.32.2.413. PMID: 11157175. 文献2 誤嚥性肺炎|日本呼吸器学会 文献3 重篤副作用疾患別対応マニュアル|出血傾向 文献4 猪原 匡史,血管性認知症,日本内科学会雑誌109:1519~1525,2020 文献5 田中 勝人,田中 健太,巨瀬 拓也,高橋 雅幸,釜﨑大志郎,大田尾 浩,急性期脳卒中患者のサルコペニアの有病率と特性,理学療法さが・第7巻第1号・21~27,2021年2 月 文献6 Gowda R, Jaffa M, Badjatia N. Thermoregulation in brain injury. Handb Clin Neurol. 2018;157:789-797. doi: 10.1016/B978-0-444-64074-1.00049-5. PMID: 30459041. 文献7 サルコペニア診療ガイドライン2017年度版|日本サルコペニア・フレイル学会
2023.04.19 -
- 頭部
- 頭部、その他疾患
「シャンプーのときに頭に何か当たって痛い」 「頭のできものを押すと痛いけど、病院に行った方が良いのかな?」 頭にできたできもの(こぶ)に、このような不安を感じていませんか。 頭のできものの原因は、ニキビや毛嚢炎、たんこぶなど比較的よく見られるものから、医療機関での診察が必要なものまでさまざまです。 本記事では、押すと痛い頭のできもの(こぶ)で考えられる疾患や特徴について詳しく解説します。 また、「どの診療科を受診すれば良いのかわからない」「様子を見ても大丈夫なのか知りたい」という方に向けて、受診先や受診の目安についても紹介しています。 頭のできものが気になる方は、ぜひ参考にしてください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 頭のできものについて気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 押すと痛い頭のできもの(こぶ)とは?考えられる疾患 シャンプーで頭皮に触れたときや髪をかきあげたときなど、ふとしたタイミングで頭に「こぶ」ができていることに気づいた経験はありませんか。 頭のできものは、押したときだけ痛む場合もあれば、何もしなくてもズキズキと痛む場合もあります。 また、赤みや腫れを伴うものもあれば、見た目に変化が少ないものもあります。 原因によって症状や注意すべきポイントは異なるため、まずは頭のできものにどのような特徴があるのかを知ることが大切です。 頭にできる「こぶ」の種類 まずは頭にできるこぶの種類を把握しておきましょう。 頭のできもの(こぶ)は大きく、皮下血腫・感染症・皮膚炎・腫瘍に分類されます。 種類 主な特徴 皮下血腫(たんこぶ) 頭をぶつけた後にできる腫れやこぶ 感染症(ニキビ・毛嚢炎) 赤みや痛み、膿を伴うことがある 皮膚炎 かゆみや赤み、水ぶくれが現れることがある 良性腫瘍(粉瘤・脂肪腫) ゆっくり大きくなるしこり 悪性腫瘍 大きくなる、出血するなどの変化がみられる それぞれ症状や特徴が異なるため、気になるできものがある場合は特徴を確認することが大切です。 以下で各こぶの特徴について詳しく解説します。 皮下血腫(たんこぶ) 皮下血腫はいわゆる「たんこぶ」のことです。 頭をぶつけた際に皮膚の近くの血管が切れて、血液が溜まった状態です。 皮下血腫自体はとくに治療をせずに治ることが多いですが、頭を打撲して嘔吐したり、意識が低下したり、打撲した前後のことを覚えていなかったりする場合にはすぐに受診をするようにしましょう。 感染(ニキビ・毛嚢炎) ニキビは皮脂が毛穴を閉塞し、アクネ菌が増殖することで炎症を起こします。 ニキビといえば顔のイメージがありますが、頭皮にも起こることはあります。 肌荒れを含むニキビの発生要因は免疫力が関わっているケースがあることから、繰り返し継続的にニキビができてしまう状態はあまりよろしくありません。 また、毛包炎(毛嚢炎)は毛穴に黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などの皮膚常在菌が感染することで炎症を起こす疾患です。 どちらも菌により炎症が起こるので、押すと痛い、赤く腫れることがあるのが特徴です。 皮膚炎 頭皮がシャンプーや整髪料、髪染めなどに反応して炎症を起こす「接触性皮膚炎」も、こぶやできものの原因になることがあります。 ただれ、水ぶくれが多く、大きなしこりはあまりみられません。 また、かゆみを伴うことが多いのも特徴です。 症状の改善には、原因となっている製品の使用を中止することが重要です。 腫瘍 腫瘍によって頭にしこりやこぶのようなできものが現れることがあります。 腫瘍には良性のものと悪性のものがあり、見た目だけで判断することは難しいです。 良性の腫瘍はゆっくり大きくなることが多い一方で、悪性の腫瘍は短期間で大きくなったり、出血や潰瘍を伴ったりする場合があります。 気になるしこりがある場合や、大きさや見た目に変化がある場合は、医療機関へ相談しましょう。 良性の腫瘍(粉瘤・脂肪腫) 良性の腫瘍には「粉瘤(ふんりゅう)」があります。 粉瘤は、毛穴の一部に皮脂などが溜まって、袋状となった良性の腫瘍です。 柔らかいしこりとして触れ、通常は強い痛みを伴いません。 しかし、内部で細菌が増殖して炎症を起こすと、赤く腫れたり、押したときに痛みを感じたりすることがあります。 また、膿が出たりすることがあります。 脂肪腫も良性の腫瘍の一種で、皮下の脂肪組織が増殖してできるしこりです。 一般的にはゆっくりと大きくなり、痛みを伴わないことが多いとされています。 良性腫瘍は緊急性が低いケースが多いものの、大きくなったり炎症を繰り返したりする場合は医療機関への相談を検討しましょう。 悪性の腫瘍 頭皮にできる悪性腫瘍には、皮膚がんの一種である「有棘細胞癌」や「悪性黒色腫(メラノーマ)」などがあります。 良性の腫瘍とは異なり、短期間で大きくなったり、出血したりすることがあるのが特徴です。 また、触ると硬く、ごつごつした感触が残る場合もあります。 さらに、皮膚の一部がただれて治りにくくなったり、かさぶたを繰り返したりすることもあります。 小さなできものやイボのように見えても、徐々に大きくなっている場合や出血を伴う場合は注意が必要です。 気になる変化がある場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。 「こぶ」と脳卒中の関係は? 頭のできもの(こぶ)と脳卒中に直接的な関係はありません。 頭に触れてわかるこぶやしこりは、主に皮膚や皮下組織に生じるものであり、脳の病気によってできるものではないためです。 そのため、脳卒中になったからといって頭皮にこぶができることはありません。 また、くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤も、皮膚の上から触れることはできません。 一方で、脳卒中は突然症状が現れることが特徴です。 発症する部位によって症状は異なりますが、代表的な症状として以下が挙げられます。 これらの症状がみられる場合は、できものの有無に関係なく速やかに医療機関を受診しましょう。 脳卒中の後遺症に対しては、再生医療による機能回復を目指す治療法も研究されています。 脳卒中について不安がある方は、LINEで配信している脳卒中に対する症例についてもぜひご確認ください。 【注意!】頭の「こぶ」で受診したほうが良いケース 頭のできもの(こぶ)の多くは良性ですが、中には早めの受診が必要なケースもあります。 たとえば、こぶやしこりが赤く腫れて痛みを伴う場合や、膿が出ている場合は感染症の可能性があります。 感染が広がると症状が悪化することもあるため、数日待っても改善しない場合は医療機関の受診をおすすめします。 また、こぶやしこりが徐々に大きくなっていたり、数が増えたりする場合は、詳しい検査が必要になることがあります。 さらに、頭をぶつけた後にできたこぶが大きくなり続ける場合や、意識がもうろうとする、話しづらい、手足が動かしにくいなどの症状を伴う場合は注意が必要です。 早急に受診してください。 【受診を検討した方が良い症状】 症状 考えられる原因 赤く腫れて痛みがある 感染症 膿が出ている 感染症 大きくなっている 腫瘍など 数が増えている 腫瘍など 頭をぶつけた後に大きくなっている 頭部外傷 意識障害や手足の動かしにくさがある 脳の病気や頭部外傷 症状が続く場合や気になる変化がある場合は、皮膚科・形成外科・脳神経外科などへの受診を検討しましょう。 頭のできもの(こぶ)に異常を感じたら早めに受診しよう 頭のできもの(こぶ)は、自分では見えにくい場所にできることも多く、不安を感じやすい症状の一つです。 「こぶ」の原因は、皮下血腫や感染症、皮膚炎、腫瘍などさまざまで、多くは良性のものですが、中には注意が必要なケースもあります。 また、頭皮のできものと脳卒中に直接的な関係はありません。 脳卒中では、言葉が出にくい、手足が動かしにくい、意識がもうろうとするなどの症状が突然現れることが特徴です。 頭のできものに痛みや腫れがある場合や、大きくなっている場合、数が増えている場合は、症状の変化を見逃さず早めに医療機関へ相談しましょう。 皮膚科や形成外科、脳神経外科などで診察を受けることで、原因に応じた適切な治療につながります。 また、症状について不安がある方や相談先に迷われている方は、当クリニックでもご相談を承っています。 頭の「こぶ」についてよくある質問 小さなときからある頭の「こぶ」は、どうしたら良いですか? 幼少期から長期間変化がないこぶの場合は、重篤な病気である可能性は比較的低いと考えられます。 ただし、急に大きくなったり、赤みや痛みが現れたりした場合は注意が必要です。 見た目が気になる場合や変化がみられる場合は、医療機関へ相談しましょう。 頭の「こぶ」は何科を受診したら良いですか? 頭のこぶやしこりが気になる場合は、皮膚科または形成外科を受診するのが一般的です。 一方、頭を強くぶつけた後にたんこぶができた場合や、頭痛・吐き気・意識障害などを伴う場合は、脳神経外科の受診を検討しましょう。 受診時には、いつ頃からできているのか、痛みや大きさの変化があるかなどを伝えると診断の参考になります。 頭の「こぶ」に痒みがある場合どうしたら良いですか? まずは頭皮を清潔に保ちましょう。 シャンプーや整髪料、ヘアカラー剤などを変更した直後から症状が出た場合は、一時的に使用を中止して様子を見るのも一つの方法です。 ただし、かゆみが強い場合や症状が続く場合は、皮膚炎などの可能性もあるため、皮膚科を受診しましょう。 頭のできものが赤くないのに押すと痛いのはなぜですか? 頭のできものに赤みがなくても、皮膚の下で炎症が起きている場合や、粉瘤などの良性腫瘍ができている場合は痛みを感じることがあります。 また、炎症がまだ表面まで及んでいない段階では、見た目に変化がなくても押すと痛みが出ることがあります。 痛みが続く場合や徐々に大きくなる場合は、医療機関で原因を確認してもらいましょう。 頭のできものは薬で治りますか? 頭のできものの原因によって異なります。 ニキビや毛嚢炎など細菌感染によるものであれば、塗り薬や飲み薬で改善することがあります。 一方、粉瘤や脂肪腫などの腫瘍は薬だけでなくならないことが多く、状態によっては処置や手術が必要です。 自己判断で市販薬を使い続けるのではなく、症状が続く場合は受診を検討しましょう。 頭のできものはがんの可能性がありますか? 頭のできものの多くは良性ですが、まれに悪性腫瘍が原因となることもあります。 とくに、短期間で大きくなる、出血する、ただれが治らないといった変化がみられる場合は注意が必要です。 ただし、見た目だけで良性・悪性を判断することは難しいため、気になる変化がある場合は医療機関へ相談しましょう。 子どもの頭のできものが押すと痛い場合はどうしたら良いですか? 子どもの場合は、転倒や衝突によるたんこぶが原因となることが多いですが、毛嚢炎や皮膚の感染症などが隠れていることもあります。 頭をぶつけた後にできた場合は、腫れの大きさだけでなく、吐き気や意識の変化がないかも確認することが大切です。 痛みが続く場合やできものが大きくなる場合は、小児科や皮膚科などへ相談しましょう。
2023.04.17 -
- 頭部
- 頭部、その他疾患
「頭痛だけでなく、吐き気も出るようになってつらい」 「薬を飲んでいるけれど、最近効きが悪い気がする」 突然の激しい頭痛、手足のしびれ、ろれつが回らないといった症状がある場合は、記事を読み進めるより先に、すぐ119番に連絡してください。 頭痛と吐き気が同時に起こる場合、多くは片頭痛などの「一次性頭痛」です。一方で、一部には脳卒中や髄膜炎など、命に関わる病気が隠れていることがあります。 吐き気を伴う頭痛で、仕事や家事が思うように進まずお悩みの方も多いのではないでしょうか。 本記事では、危険なサインの見分け方、症状から考えられる原因の目安、受診する診療科、自宅でできる対処法について解説します。 吐き気を伴う頭痛にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 頭痛や吐き気について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 頭痛と吐き気で救急車・受診が必要なサイン 頭痛と吐き気が同時に起きたときは、症状に応じて行動を3段階で考えることが大切です。 主な目安は以下のとおりです。 すぐに救急車(119番)を呼ぶべき症状 当日〜数日以内に受診したい症状 様子を見てよいケースと、その間にすること いずれも、病気が原因で起こる頭痛を見逃さないための目安です。それぞれ詳しく解説します。 すぐに救急車(119番)を呼ぶべき症状 次のような症状がある場合は、迷わず救急車(119番)を呼んでください。 突然始まった、今までで最悪の激しい頭痛(バットで殴られたような痛み) 手足や顔の麻痺・しびれ ろれつが回らない、言葉が出てこない 意識がぼんやりする、けいれんが起きる 物が二重に見える これらは、脳卒中など命に関わる病気を疑うサインです。(文献1) 脳卒中などの可能性があるため、一刻も早い対応が必要です。ご自身で車を運転して病院へ向かうのは避けましょう。 発熱があって首の後ろが硬い場合や、目の強い痛み・充血・見えにくさを伴う場合も、治療を急ぐ病気の可能性があります。夜間や休日であっても、すぐに医療機関(救急外来)を受診してください。 当日〜数日以内に受診したい症状 救急車を呼ぶほどではなくても、以下の症状がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。 日ごとに痛みが強くなっている 朝起きたときに頭痛と吐き気が強い 50歳を過ぎてから初めて起きた頭痛 いつもの頭痛と痛み方やパターンが変わった がんの治療歴や、免疫の働きが弱まる病気がある 妊娠中または産後に起きた頭痛 頭をぶつけた後に起きた頭痛 市販薬が効かない、鎮痛薬を飲む日が増えている これらは、病気が原因で起こる頭痛を疑うサインとされています。当てはまる場合は、自己判断で様子を見ずに受診してください。 様子を見てよいケースと、その間にすること 様子を見てよいのは、すでに片頭痛と診断されていて、いつもと同じ痛み方・強さの場合です。上で紹介した危険なサインがないことも条件です。 様子を見る間は、以下を心がけましょう。 暗く静かな場所で横になって休む 痛みが強くなる前に、早めに薬を飲む 症状や薬を飲んだ日を記録する 様子を見ている途中で危険なサインが現れた場合は、すぐに受診してください。発作を繰り返す場合は、頭痛外来で発作を減らす予防治療について相談できます。 頭痛と吐き気が同時に起こる原因は大きく2つ 頭痛は、国際的な分類(国際頭痛分類第3版)にもとづき、「一次性頭痛」と「二次性頭痛」の2つに大きく分けられます。(文献1) 一次性頭痛は、頭痛そのものが病気であるタイプです。二次性頭痛は、脳などの別の病気が原因で起こるタイプを指します。 頭痛に吐き気が伴う理由は、原因によって異なります。片頭痛では、脳の神経や自律神経(体の働きを自動で調整する神経)の反応で吐き気が起こると考えられています。 脳の病気では頭の中の圧力が高まること、髄膜炎では炎症が吐き気の原因になります。ここでは、それぞれの特徴を解説します。 【一次性頭痛】頭痛そのものが病気のタイプ 一次性頭痛とは、MRIやCTで脳を調べても、はっきりした異常が見つからない頭痛です。いわゆる「頭痛持ち」の多くがこのタイプで、片頭痛や緊張型頭痛が代表的です。 とくに片頭痛では、日常のさまざまなことが発作のきっかけ(誘因)になります。主な誘因は以下のとおりです。(文献2) ストレスや精神的な緊張 疲れ 睡眠不足や寝すぎ 月経周期 天候の変化 温度差 アルコール 命に関わる頭痛ではありませんが、放置すると生活の質を下げる原因になります。自分の誘因を知ることが、頭痛の予防に役立ちます。 【二次性頭痛】脳などの病気が原因のタイプ 二次性頭痛は、別の病気が原因で起こる頭痛です。原因は脳卒中や髄膜炎、脳腫瘍などの脳の病気が中心です。 ただし、原因は脳だけではありません。目の病気(急性緑内障)や、全身の感染症が原因になる場合もあります。 突然の激しい痛み、日ごとに強まる痛み、頭痛以外の症状がある場合は、二次性頭痛を疑います。具体的なサインは「頭痛と吐き気で救急車・受診が必要なサイン」で確認してください。 吐き気の出方と一緒に出る症状で見分ける原因の目安 頭痛の原因を考えるうえで、吐き気の強さと一緒に出る症状は大切な手がかりです。 たとえば緊張型頭痛は、頭痛が起きる日が月14日以下のタイプであれば、吐き気や嘔吐を伴いません。頻繁に続く慢性のタイプでも、軽い吐き気がある程度です。(文献3) そのため、締め付けられるような頭痛なのに吐き気が強い場合は、片頭痛が重なっている可能性や、別の原因を考える必要があります。 症状の組み合わせから考えられる原因と、行動の目安は以下のとおりです。(文献4)(文献5) 症状の組み合わせ 考えられる原因 行動の目安 ズキズキと脈打つ頭痛が、発作のようにくり返す+吐き気+光や音がつらい 片頭痛 ・危険なサインがなければ様子を見る ・繰り返すなら頭痛外来へ 締め付けられるような頭痛で、吐き気はない 緊張型頭痛 ・様子を見る ・長引くなら受診 朝や横になったときに強く、日ごとに悪化して嘔吐を伴う 脳腫瘍など、頭の中の圧力が上がる病気 早めに受診(当日〜数日以内) 発熱+首の後ろが硬い 髄膜炎 ・すぐに受診(夜間・休日は救急外来へ) ・意識がぼんやりする、けいれんがあればすぐに救急車(119番) 目の強い痛み・充血・見えにくさ 急性緑内障 すぐに眼科を受診(夜間・休日は救急外来へ) 突然の今までで最悪の激痛、麻痺やろれつが回らない くも膜下出血・脳出血などの脳卒中 すぐに救急車(119番) この表は、ご自身で病気を判断するためのものではありません。受診時に医師へ症状を伝える際のポイントとして活用してください。 命に関わらない頭痛「一次性頭痛」の種類と吐き気の出やすさ 一次性頭痛のなかで、代表的なものは片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛の3つです。 日本での有病率(その病気を持つ人の割合)は、片頭痛が8.4%、緊張型頭痛が22.3%(疑い例を含む)とされています。(文献1) 群発頭痛はまれな頭痛で、人口10万人あたり56〜401人程度とされています。(文献6) 主な一次性頭痛は以下のとおりです。 片頭痛 緊張型頭痛 群発頭痛 それぞれ詳しく解説します。 片頭痛|吐き気・嘔吐を伴いやすい代表的な頭痛 片頭痛は、吐き気や嘔吐を伴いやすい代表的な頭痛です。主な特徴は以下のとおりです。(文献4) 頭の片側、または両側がズキズキと脈打つように痛む 発作は4〜72時間続く 歩く、階段を上るなどの日常の動作で痛みが強まる 吐き気や嘔吐がある、または光と音の両方がつらく感じる 頭痛の前に、視界にギザギザした光が現れ、見えにくい部分が徐々に広がる「閃輝暗点(せんきあんてん)」という前兆が現れる方もいます。 日本の片頭痛の方の74%が、日常生活に支障があると答えた調査もあります。(文献1)つらい発作を繰り返す場合は、我慢せず医療機関に相談しましょう。 緊張型頭痛|基本的に吐き気は伴わない 緊張型頭痛は、頭を締め付けられるような痛みが特徴で、基本的に吐き気は伴いません。主な特徴は以下のとおりです。 頭の両側が痛む 締め付けられる、圧迫されるような痛みが続く 歩く、階段を上るなどの動作で痛みが強まらない 頭痛が起きる日が月14日以下のタイプでは、吐き気や嘔吐はありません。月15日以上続く慢性のタイプでも、軽い吐き気がある程度です。(文献3) 締め付けられるような頭痛で吐き気が強い場合は、片頭痛が重なっているか、別の原因が隠れている可能性があります。 群発頭痛|目の奥の激痛に涙や鼻水を伴う 群発(ぐんぱつ)頭痛は、片側の目の奥がえぐられるように激しく痛む頭痛です。痛みと同じ側に、以下の症状が現れます。 目の充血 涙 鼻水や鼻づまり まぶたが下がる 1〜2カ月ほどの「群発期」に発作が集中し、夜間などほぼ同じ時間帯に起こるのが特徴です。吐き気を伴うこともありますが、目立つのは目や鼻の症状です。 群発期には、飲酒が発作の引き金になることがあるため注意しましょう。 吐き気を伴う命に関わる頭痛「二次性頭痛」 二次性頭痛は、放置すると命に関わるおそれがあります。「突然始まる」「だんだん悪化する」「頭痛以外の症状がある」の3つが共通のサインです。 主な二次性頭痛は以下のとおりです。 脳卒中(くも膜下出血・脳出血・脳梗塞) 髄膜炎 脳腫瘍 急性緑内障 それぞれ詳しく解説します。 脳卒中(くも膜下出血・脳出血・脳梗塞) 脳卒中は、脳の血管が破れたり詰まったりして起こる病気の総称です。主な種類と頭痛の特徴は以下のとおりです。 種類 頭痛と主な症状の特徴 くも膜下出血 突然、今までに経験したことのない激しい頭痛が起こる 脳出血 頭痛に加えて、手足の麻痺や意識がもうろうとする症状を伴うことが多い 脳梗塞 頭痛は目立たず、手足の麻痺や言葉の障害が中心になることもある 頭痛は、脳梗塞よりも血管が破れるタイプ(くも膜下出血・脳出血)で起こりやすく、痛みも強い傾向があります。脳梗塞で頭痛がみられるのは、最大で3人に1人程度です。(文献7) 脳卒中の前兆や治療について知りたい方は、以下の記事もご覧ください。 【関連記事】 【医師監修】脳卒中の前兆となる6つのサインを紹介|チェックリストや対処法あり 脳卒中の再生医療(脳梗塞・脳出血)・幹細胞治療 くも膜下出血は「いつもの片頭痛」と間違われやすい くも膜下出血は、最初の受診で4人に1人から2人に1人が見逃されているとされています。最も多い間違いが片頭痛です。(文献7) くも膜下出血で亡くなる方は40〜50%にのぼり、診断が遅れると重い結果につながることがあります。 頭痛持ちの方ほど「いつものこと」と考えがちです。突然始まった、今までで最悪の痛みであれば、迷わず救急車を呼んでください。 髄膜炎|発熱と首の硬さを伴う 髄膜炎は、脳や脊髄を包む膜(髄膜)に炎症が起きる病気です。頭痛・吐き気・発熱に加えて、首の後ろが硬くなるのが特徴です。 首を前に曲げにくい、曲げると痛いといった症状がみられます。初めは風邪と区別しにくいため注意が必要です。 髄膜炎は子どもにも起こります。発熱と頭痛、首の硬さがあれば、夜間・休日であってもすぐに受診してください。意識がぼんやりする、けいれんがある場合は救急車を呼びましょう。 脳腫瘍|朝に強い頭痛と嘔吐がだんだん悪化する 脳腫瘍による頭痛は、日を追うごとに少しずつ悪化していくのが特徴です。主な特徴は以下のとおりです。 朝や横になったときに痛みが強まる せきやくしゃみ、排便などでいきんだときに痛みが強まる 吐き気や嘔吐を伴う 頭痛だけが症状の方は2〜16%で、多くはけいれんや手足の麻痺など、ほかの症状を伴います。(文献5) がんの治療歴がある方は、とくに注意が必要です。頭痛が続き、だんだん悪化する場合は早めに受診しましょう。 急性緑内障|目の痛み・充血・かすみを伴う 頭痛と吐き気が同時に起こる原因は、脳の病気だけではありません。目の病気である急性緑内障も原因の一つです。 急性緑内障は、目の中の圧力(眼圧)が急に高くなる病気です。主な症状は以下のとおりです。 目の強い痛み 目の周りやおでこの頭痛 目の充血 見えにくさやかすみ 吐き気や嘔吐 放置すると失明するおそれがあり、眼科での緊急の治療が必要です。目の症状を伴う頭痛は、すぐに眼科を受診してください。夜間・休日は救急外来を利用しましょう。 頭痛と吐き気で受診するなら何科?検査の流れ 頭痛と吐き気で受診する場合は、脳神経外科・脳神経内科・頭痛外来が基本です。症状によっては、ほかの診療科が適していることもあります。 症状別の主な受診先は以下のとおりです。 症状 受診先 頭痛と吐き気が中心 脳神経外科・脳神経内科・頭痛外来 目の強い痛み・充血・見えにくさがある 眼科(夜間・休日は救急外来) 発熱が目立つ 内科(首の硬さがあれば、夜間・休日でも救急外来) 夜間・休日で危険なサインがある 救急外来(迷わず救急車を呼ぶ) 近くに専門の診療科がない場合は、内科でも相談できます。必要に応じて、適切な診療科を紹介してもらえます。 病院で行う主な検査 医療機関では、まず問診と診察で、頭痛のタイプや危険なサインの有無を確認します。そのうえで、必要に応じて以下の検査を行います。 検査 目的 CT・MRI 脳の出血や梗塞、腫瘍などがないかを調べる 血液検査 発熱がある場合などに、炎症や感染の有無を調べる 一次性頭痛の場合、検査で異常が見つからないことがほとんどです。異常がないと確かめられることも、安心して治療を進めるために大切です。脳の病気が心配な方は、脳ドックを受ける方法もあります。 受診時に医師へ伝えること 診察をスムーズに進めるために、以下の内容をメモして受診することをおすすめします。 痛みが始まった日時と、始まり方(突然か、徐々にか) 痛みの強さと痛む場所 吐き気や嘔吐の有無 頭痛以外の症状(発熱、しびれ、目の症状など) 鎮痛薬を飲んだ日数と薬の名前 当院の公式LINEから無料相談のお申し込みもできますので、症状でお悩みの方はぜひご登録ください。 吐き気を伴う頭痛が起きたときの対処法 ここで紹介する対処法は、危険なサインがないことが前提です。突然の激しい痛みや、手足のしびれなどがある場合は、すぐに救急車を呼んでください。 主な対処法は以下のとおりです。 暗く静かな場所で横になって休む 市販の鎮痛薬は早めに飲み、服用日数に注意する 吐いて薬が飲めない・薬が効かないときは受診する 頭痛ダイアリーで誘因とパターンをつかむ それぞれ詳しく解説します。 以下の記事では、頭痛の原因や治し方について詳しく解説しています。 暗く静かな場所で横になって休む 片頭痛の発作が起きたら、暗く静かな場所で横になって休むのが基本です。片頭痛は光・音・においで悪化し、体を動かすと痛みが強まるためです。 片頭痛のときは、長風呂やマッサージ、飲酒は避けましょう。血流が良くなると、かえって痛みが強まることがあります。 一方、吐き気のない、締め付けられるような緊張型頭痛では、体を温めて首や肩をほぐすと楽になることがあります。頭痛のタイプによって対処が逆になる点に注意が必要です。 市販の鎮痛薬は早めに飲み、服用日数に注意する 市販の鎮痛薬を使う場合は、痛みが強くなる前の早い段階で飲むことが大切です。痛みがピークに達してからでは、薬が効きにくくなります。 ただし、鎮痛薬を飲みすぎると、かえって頭痛が増えることがあります。これを「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」といいます。注意が必要な服用日数の目安は以下のとおりです。 薬の種類 注意が必要な服用日数の目安 1つの成分だけの鎮痛薬 月15日以上 カフェインなどを組み合わせた鎮痛薬 月10日以上 片頭痛専用の治療薬(トリプタン系薬剤) 月10日以上 もともと頭痛がある方で、頭痛のある日が月15日以上あり、上記の服用が3カ月を超えて続く場合は、薬の使いすぎが疑われます。(文献1)用法・用量を守り、服用日数が増えている場合は医療機関に相談しましょう。 鎮痛薬について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。 【関連記事】 【医師監修】アセトアミノフェンの効果とは?作用の仕組みや服用方法を解説 【医師監修】イブプロフェンとは何の薬?成分の特徴やアセトアミノフェンとの違いを解説 吐いて薬が飲めない・薬が効かないときは受診する 吐き気が強くて薬が飲めない場合や、市販薬が効かない場合は、我慢せず医療機関を受診しましょう。医療機関では、以下のような治療の選択肢があります。 治療 治療上の特徴 吐き気止め 鎮痛薬と組み合わせて、吐き気を抑える 片頭痛専用の治療薬(トリプタン系薬剤) 片頭痛の発作そのものを抑える目的で使う 予防薬 発作の回数を減らす目的で、継続して使う 発作が増えている方や、市販薬で対処しきれない方は、ご自身に合う治療を医師と相談しましょう。 頭痛ダイアリーで誘因とパターンをつかむ 頭痛ダイアリーとは、頭痛が起きた日時や状況を記録する日記です。頭痛の診断や治療に役立つため、活用が勧められています。(文献1) 記録しておきたい項目は以下のとおりです。 頭痛と吐き気が起きた日時 症状の強さ 症状の持続時間 頭痛のきっかけ 睡眠状態 ストレスの有無 生理周期 食事内容 天気・気温 薬を飲んだ日と薬の名前 記録を続けると、自分の誘因や頭痛が起こりやすいタイミングが見えてきます。薬を飲むタイミングがつかみやすくなり、薬の使いすぎの予防にもつながります。 受診時に医師へ見せると、診断の参考になります。少しずつ記録する習慣をつけましょう。 頭痛と吐き気が「いつもと違う」と感じたら迷わず受診を 頭痛と吐き気が同時に起こる場合、多くは片頭痛などの一次性頭痛です。しかし、突然始まる、だんだん悪化する、頭痛以外の症状がある場合は、命に関わる病気が隠れている可能性があります。 突然の激痛や麻痺、ろれつが回らない場合は、すぐに救急車を呼びましょう。発熱と首の硬さ、日ごとに強まる痛みがある場合は、早めに受診してください。いつもと同じ片頭痛で危険なサインがなければ、安静にして様子を見ます。 「いつもと違う」と感じたら、自己判断で我慢せず医療機関に相談することが大切です。 吐き気を伴う頭痛に関するよくある質問 熱がないのに頭痛と吐き気がするのはなぜですか? 熱がない場合に多い原因は片頭痛です。睡眠不足やストレス、疲れがきっかけで起こることもあります。 ただし、脳出血やくも膜下出血は、熱がなくても起こります。突然の激しい痛みや、手足の麻痺・しびれがある場合は、すぐに救急車を呼んでください。 女性に吐き気を伴う頭痛が多いのはなぜですか? 吐き気を伴いやすい片頭痛は女性に多く、月経周期と関係することがあるためです。 片頭痛のある女性の一部では、大部分の月経周期に合わせて発作が起こります。月経期間中の発作は長引きやすく、吐き気も強い傾向があるとされています。(文献4) なお、妊娠中や産後の頭痛は、病気が原因の頭痛にも注意が必要な時期です。自己判断で市販薬を飲まず、医師に相談してください。 片頭痛を防ぐために避けたほうがよい食べ物はありますか? 多くの方に共通する誘因はアルコールです。それ以外の食べ物は個人差が大きく、一律に控える必要はありません。(文献2) 赤ワインやチョコレート、チーズなどは、片頭痛の誘因として昔から信じられてきた食品です。ただし、すべての方に当てはまるわけではありません。 自分にとっての誘因は、頭痛ダイアリーで食事と頭痛の関係を記録して確かめましょう。無理な食事制限は避け、バランスのよい食事を心がけることが大切です。 デスクワークが続くと頭痛や吐き気が起きやすいですか? 長時間のデスクワークは、首や肩の筋肉がこわばり、緊張型頭痛の要因になることがあります。ただし、緊張型頭痛は基本的に吐き気を伴いません。(文献3) デスクワーク中に吐き気を伴う頭痛が起きる場合は、疲れや睡眠不足をきっかけに片頭痛が起きている可能性があります。 予防には、こまめに休憩を取り、首や肩を軽く動かして同じ姿勢を続けないことが大切です。画面を見続けて目が疲れたときも、意識して目を休めましょう。 性行為の後に頭痛がするのは危険ですか? 性行為に伴う頭痛には、命に関わらないタイプと、病気が原因のタイプの両方があります。 初めて起きた場合や突然の激痛の場合は、くも膜下出血や可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)の可能性があります。RCVSは、脳の血管が一時的に縮む病気です。 RCVSでは、性行為や力仕事、入浴などをきっかけに、雷に打たれたような激しい頭痛(雷鳴頭痛)を繰り返すことがあります。(文献7) 初めての場合や突然の激痛がある場合は、必ず医療機関を受診してください。 参考文献 (文献1) 頭痛の診療ガイドライン2021|日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会 (文献2) 片頭痛の誘発因子としてどんなものがあるか|一般社団法人 日本頭痛学会 (文献3) 国際頭痛分類第3版 緊張型頭痛|一般社団法人 日本頭痛学会 (文献4) 国際頭痛分類第3版 片頭痛|一般社団法人 日本頭痛学会 (文献5) 国際頭痛分類第3版 非血管性頭蓋内疾患による頭痛|一般社団法人 日本頭痛学会 (文献6) どの程度の患者が存在するか。危険因子、増悪因子にはどのようなものが存在し、患者の予後はどうか(群発頭痛)|一般社団法人 日本頭痛学会 (文献7) 国際頭痛分類第3版 頭頸部血管障害による頭痛|一般社団法人 日本頭痛学会
2023.04.10







