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もやもや病の初期症状かもしれません|特徴やサインを知って早期発見を!

もやもや病の初期症状かもしれません|特徴やサインを知って早期発見を!

もやもや病は内頚動脈という脳の太い血管が徐々に狭窄していき、異常な血管網が形成される疾患です。日本で発見された病気であり、英語ではMoyamoya diseaseといいます。日本人など東アジアに多いのですが、原因は完全には解明されていないため、厚生労働省から難病に指定されています。

もやもや病は、小児や大人でも発症する病気です。症状は主に脳の血流不足や脳出血が原因となり、多彩な症状を起こしますが、症状はそれぞれで異なります。特徴やサインを知って早期発見をすることが大切です。

この記事ではもやもや病の病態や初期症状のサイン、予後などについて解説し、さらによくある質問についても回答しています。

Moyamoya disease
Moyamoya disease

もやもや病とは

もやもや病は脳の血管である内頚動脈や中大脳動脈が徐々に細くなっていき、脳の血液不足が起こりやすくなってしまう原因不明の病気です。

脳の血管は太い血管から分岐した毛細血管が張り巡らされているため、太い血管が細くなり血液が不足すると、毛細血管が発達して太くなり不足した血液を補います。その結果、血管を造影すると太くなった血管がタバコの煙のようにもやもやしてみえることから、もやもや病という病名となりました。

1950年代に日本で発見、命名されており、日本人をはじめとする東アジア人に特に多いことが知られています。人口10万人あたり6〜10人程度と比較的稀な疾患ですが、家族歴がある方が10〜20%程度いますので、ご家族にもやもや病がいる方は注意するべきと言えます。

もやもや病の初期症状サイン

もやもや病は、小児や大人でも発症する病気です。初期症状のサインには、以下のようなものが挙げられます。

☑こんな症状はありませんか?

  • ▢頭痛
  • ▢失神
  • ▢脱力発作
  • ▢けいれん
  • ▢めまい
  • ▢手足のしびれ
  • ▢手足の麻痺
  • ▢性格の変化
  • ▢記憶力の低下

頭痛や失神、脱力発作やけいれん、めまい、手足のしびれや麻痺などがあり、脳機能の障害により性格の変化、記憶力の低下などの多様な症状を出すことが特徴です。少しでも異常を感じたら、一度病院で精査を受けることをおすすめします。

もやもや病の原因と症状

原因は大きく、「太い血管が狭窄することによる血流不足」「脳出血」に分けられ、症状はそれぞれで異なります。

血流不足が原因の場合、手足のしびれや麻痺、言語障害などが典型的な症状です。

一時的に起こり、時間が経つと改善する場合や、小児では熱いものを冷ますために息を吐いたり、リコーダーなどの楽器や運動によって症状が現れることもあります。これは、息を吐くことによって脳の血管が収縮して血流が不足することが原因です。

毛細血管が発達することによって出血を起こしやすくなり、脳出血を起こすことがあります。

他にも頭痛などの軽い症状や、検査で見つかる無症候性のもの、めまいや性格変化などの症状もあります。

病気の経過、予後について

適切な治療や管理を受けている場合には、約7割程度の方は症状的に安定して生活を送っていると推計されています。

脳の血管の狭窄は、最初の診断時と同じ状態が何年も変わらない方もいれば、徐々に進行していく方もいるといわれています。従って、定期的にMRIなどによる画像検査が必要です。

狭窄が進行した結果、脳梗塞を起こした方や、増生した毛細血管から出血を起こした場合は、手足の麻痺や、言語の障害、脳機能障害などの重症な後遺症が残ることがしばしばあります。

そのため、早期に診断して専門の病院で治療を受けることが大切です。

脳卒中の治療

もやもや病についてよくあるQ&A

1.もやもや病で、手術を受けた方がいい場合とは?

回答:手術をするかどうかはご本人の希望と、診断した医師によって若干の違いがありますが、画像検査で偶然見つかり、症状がない方の場合には基本的には早期の手術は不要と考えられています。

しかし、成人で症状がある場合や、過去に脳出血の既往がある場合も手術が勧められています。特に子供では将来の脳虚血や脳出血の予防のために手術適応は広く考えられています。

小児で発症した場合、年齢が低いほど、脳梗塞などの重篤な症状を出しやすいとされています。上記のような症状がしばしば現れる場合には、激しい運動や楽器などの演奏は控えるなどし、診断がついた時点で手術治療を検討するべきとされています。

ただし、手術には合併症もあるため、病気と治療内容についてよく知識をつけてから臨むことが必要です。また決断に迷う場合には、複数の医師から話を聞いてから決断することも一つの方法です。

 

2.遺伝する可能性はありますか?

回答:現在でも詳細な原因は不明であり、必ずしも遺伝する病気というわけではありません。

最近の研究では、もやもや病に関係した遺伝子(RNF213遺伝子)が発見されていますが、病気になる感受性が高くなる「感受性遺伝子」であって、病気の「原因遺伝子」ではないとされています。この遺伝子はもやもや病がない一般の方にもみられる遺伝子ですので明らかな原因とは言えません。

家族内でもやもや病がみられる家族性のもやもや病は10〜20%であり、遺伝子以外に他の何らかの要因が加わることで発症するのではないかと推測されています。

 

3.治療にはどのような方法がありますか?

回答:診断にはCT画像やMRIがあり、症状進行の予防のためには手術治療が有効です。

脳梗塞や脳出血の急性期は、血圧のコントロールなどの内科的治療が主に行われます。

脳虚血発作の症状に対しては外科的血行再建術(バイパス術)が有効です。バイパス術は頭蓋外の血管と頭蓋内の血管をバイパスさせる浅側頭動脈-中大脳動脈吻合術を中心とする「直接血行再建術」と、側頭筋接着術を主に行う「間接血行再建術」、及び両者を併用した「複合血行再建術」があります。

直接血行再建術は、速やかに吻合した領域の脳血流を改善できる利点があります。

間接血行再建術は、側頭筋や骨膜を脳表に置いて、そこから脳表に向かって血管が新しくできることを期待する方法で手術が比較的容易というメリットがあります。

まとめ・もやもや病の初期症状を感じたら早急に専門家の受診を!

もやもや病は脳血管が狭くなることによって、脳血流が不足しやすくなってしまう原因不明の病気です。

症状は主に脳の血流不足や脳出血が原因となり、多彩な症状を起こします。頭痛や失神などの軽い症状からみつかることもあり、家族内で発症することもあるので、特に家族歴があるお子さんでは一度精査を受けることが望ましいです。

この記事を参考にしていただき、ご自身の治療に役立ててください。

 

No.136

監修:医師 坂本貞範

脳卒中は手術しなくても治療できる時代です。

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