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「半月板断裂と半月板損傷は何が違うの?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 結論からいえば、2つに明確な違いはないものの、痛み方の特徴や程度によって「損傷」「断裂」と呼び分けている場合があります。 この記事では、半月板断裂と損傷の違いについて、具体的な症状や治療法、リハビリ方法などを医師監修のもと解説します。 適切な対処で膝の健康状態を維持したいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。 また、当院「リペアセルクリニック」では半月板損傷に対する再生医療・幹細胞治療を行っております。 膝の痛みでお悩みの方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 半月板断裂と損傷の違い 膝の半月板に起きる様々な障害を総称して半月板損傷と呼ぶこともありますが、症状の特徴や痛みの程度によって「半月板損傷」「半月板断裂」と呼び分けるケースもあります。 いずれも主な原因は、加齢による半月板の変性や柔軟性の低下、スポーツなどによる過度な負荷です。 本章を参考に、半月板断裂・損傷に違いがあるのかを知っておきましょう。 半月板損傷の原因や症状については「半月板損傷とは?原因・症状・治療法・やってはいけないこと」で解説しています。あわせてご覧ください。 半月板損傷(断裂)の症状 半月板損傷(断裂)の症状は、いずれも膝への強い痛みや違和感が特徴です。 原因に大きな差はないものの、損傷の程度によって現れる症状が異なる場合があります。 具体的には以下のような症状があげられます。 診断名 症状の特徴・痛み 半月板断裂 激しい痛み、関節のロック感 半月板損傷 鈍い痛み、違和感 半月板断裂は、強い痛みとともに関節が動かなくなる「ロッキング」が特徴的です。とくに、膝をひねる動作をした際に「バキッ」とした音が鳴ることがあり、その後急激な痛みと腫れを伴います。 一方、断裂まで及ばない半月板損傷では「鈍い痛み」や「違和感」が続く場合が多いです。 初期は動作時に軽い違和感がある程度でも、放置すると損傷が進行するため注意が必要です。軽度のうちは保存療法で回復が見込まれるものの、長期間改善しない場合は手術を検討します。 半月板損傷の痛みや原因については、こちらの記事でも詳しく紹介しているので、ぜひ参考にご覧ください。 半月板損傷(断裂)の原因は「膝への大きな負荷・衝撃」や「加齢」 半月板損傷・断裂はいずれも以下のような原因で起こります。 スポーツや急な動作による膝への負荷 交通事故・転倒などによる膝への急な衝撃 加齢による膝の組織の劣化 半月板損傷や断裂は、サッカーやバスケットボールなど、膝をひねる動作が多い競技でとくに多いけがです。ジャンプの着地や急停止、方向転換を繰り返すと、膝に強いストレスがかかり、半月板がダメージを受けるリスクが高まります。 さらに、交通事故や転倒時など、膝に突然大きな衝撃を受けると、半月板断裂・損傷を起こすこともあるでしょう。 また、年齢とともに半月板の弾力は失われていきます。膝の曲げ伸ばしを繰り返すなど、日常の動作による負荷だけで損傷が起こるケースも少なくありません。 スポーツ前は念入りな準備運動やストレッチを行う、普段から適度な運動で膝周りの筋肉を鍛えるなどを心がけましょう。 半月板損傷の5つの症状(タイプ)とは 半月板損傷は、損傷の形状や部位によって複数のタイプに分類されます。代表的な損傷タイプは以下の5つです。 損傷タイプ 特徴 症状 縦断裂 縦方向に裂け目が入る 引っかかり感や痛み。膝をひねると悪化する 横断裂 横方向に裂ける 鈍い痛みや腫れ。膝の不安定感が出る 円盤状断裂 円盤状の半月板に裂け目ができる コツコツ音や引っかかり感が特徴 フラップ状断裂 裂けた部分が剥がれ、フラップ状になる 膝のロック感や激しい痛み 水平断裂 上下に分断されるように裂ける 鈍い痛みが膝全体に広がり炎症が悪化する 症状を放置すると、進行して治療が困難になる場合がありますので、早期に医師の診断を受けましょう。 半月板断裂と損傷の治療方法の違い 半月板断裂の治療法は、損傷の程度や部位、患者の年齢・活動量などに応じて変わります。 大きく分けて、手術療法と保存療法があります。 半月板断裂の治療方法 半月板断裂の治療方法は、断裂の範囲や症状の重さによって異なります。 軽度の場合は保存療法で回復が見込めますが、重度の場合は手術が必要となるケースもあります。 完全断裂は手術が推奨される場合が多い 半月板が完全に裂けてしまうと、自然治癒は期待できません。関節内に断裂した部分が挟まり、膝が動かしにくくなることもあります。 このような場合、推奨されるのは「縫合術」や「部分切除術」などの手術療法です。 縫合術は、半月板を修復する手術で、若年層やスポーツを続けたい方に適しています。一方、部分切除術は損傷部分を切除し、膝の動きをスムーズにする方法です。 いずれも、術後には筋力を回復させるためのリハビリが必要です。 部分断裂はリハビリや装具での保存療法も選択肢 部分的な断裂において、症状が軽度でロッキングが無く、手術を望まれない場合は保存療法が選択肢となります。 膝に負担をかけないように安静にし、サポーターや装具を使用して膝の安定性を保つのが目的です。 また、炎症を抑えるために、アイシングや消炎鎮痛剤が処方される場合もあります。 リハビリでは、大腿四頭筋など膝を支える筋肉を鍛えるトレーニングを行い、膝の負担を軽減します。 以下の記事では、半月板損傷を早く治す方法や効果的なリハビリについて現役医師が解説していますので、ぜひ参考にしてください。 半月板損傷の治療方法 半月板損傷の場合、基本的には保存療法で改善が期待できます。 しかし、損傷の程度や部位、患者の年齢や活動量などによって異なり、症状によっては手術が必要なケースもあります。 軽度損傷はリハビリと安静が基本 半月板損傷が軽度の場合、リハビリテーションと安静が基本的な治療法です。 リハビリテーションでは、膝周りの筋肉を強化したり、関節の可動域を広げたりします。 また、炎症や痛みを抑えるために、薬物療法や注射療法が行われる場合もあります。 重症化すると断裂と同様の手術が必要になる場合も 半月板損傷が進行し、膝の機能に支障をきたす場合は手術を検討します。 痛みが長期間続き、日常生活に影響を及ぼす場合は、縫合術や部分切除術が選択されるケースもあります。 とくに、高齢者の半月板損傷は変形性膝関節症へ進行する可能性があるため、症状の悪化を防ぐための早期治療が重要です。 半月板損傷の治療法や術後のリスクについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。 まとめ|半月板断裂と損傷の違いを理解して適切に治療を行おう 半月板断裂と損傷に明確な違いはないものの、症状の特徴や痛みの程度が異なる場合があります。どちらもスポーツや外傷、加齢による柔軟性の低下などが原因です。 膝に痛みや違和感がある場合は、自己判断せず専門医を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。 また、当院「リペアセルクリニック」では半月板損傷の治療も行っております。 気になる症状がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 半月板断裂と損傷の違いに関するよくある質問 靭帯断裂と半月板損傷の違いは何ですか? 靭帯断裂は、膝を安定させる靭帯が完全または部分的に切れる状態を指します。 一方、半月板損傷は、膝のクッションとしての役割を果たす軟骨の損傷を意味します。 靭帯断裂は、膝のグラつきや激しい痛みを伴うことが多く、スポーツによる外傷が主な原因です。 一方、半月板損傷は、違和感や鈍い痛みが特徴で、加齢や慢性的な膝への負担によるものが多くあります。 どちらも早期の診断と治療が重要になります。 半月板損傷は手術しないほうがいいですか? 半月板損傷の治療法は、損傷の程度や症状によって異なります。 軽度であれば、保存療法にて改善が見込めることが多いです。 しかし、症状が改善しない場合や、日常生活に支障をきたす場合は、手術が必要となる場合もあります。 手術が必要かどうかは、専門医が患者の状態を総合的に判断して決定します。 半月板損傷の手術に関するメリット・デメリットは以下の記事で解説していますので、ぜひご覧ください。 また、当院「リペアセルクリニック」では手術をしない治療法として再生医療を提案しております。 膝の痛みや手術で不安な方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。
2021.12.16 -
- ひざ関節
- 変形性膝関節症
「変形性膝関節症の正しいリハビリ方法や効果について知りたい」 「変形性膝関節症のガイドラインを読んだが、何が何だかさっぱりわからない」 変形性膝関節症と診断されると、多くの方が「リハビリで本当に良くなるのか」と不安を感じます。 SNSやテレビでは多くの運動法が紹介されていますが、情報が混在しており、どれが根拠に基づくものなのか判断が難しくなっています。 しかし、エビデンスに基づいた資料は専門的な用語が多く、医学の知識がない方にとっては理解が難しいと感じることも少なくありません。 本記事では、現役医師がガイドラインに基づいた変形性膝関節症のリハビリについてわかりやすく解説します。 記事の最後には、変形性膝関節症のガイドラインに基づくリハビリに関する代表的な質問を整理し、ガイドラインのポイントを的確に把握できる構成としています。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 変形性膝関節症の症状でお悩みの方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 変形性膝関節症のガイドライン(治療方針)とは 変形性膝関節症には、進行度や治療効果を数値で一律に評価できる指標がありません。 そのため変形性膝関節症の進行度合いや、治療効果を評価するために各国独自で診療ガイドラインが作成されています。日本では日本整形外科学会が OARSI(国際変形性関節症学会)のガイドラインを基に、日本人向けに調整した「変形性膝関節症診療ガイドライン」が作成されています。 日本整形外科学会の変形性膝関節症ガイドラインには「定期的な有酸素運動、筋力強化訓練および関節可動域訓練を実施し、かつこれらの継続を奨励する」と記載されていることからも、変形性膝関節症の治療に、運動療法が有効だと推奨されています。(文献1) 運動療法により、筋力低下や加齢で不安定になった膝の安定性を高めるとともに、痛みをかばうことで拘縮した膝の可動域を向上させます。 また運動療法は、膝への負担になる肥満の解消にもつながることからも、変形性膝関節症に対して基本の治療として評価されています。(文献1) ガイドライン(治療方針)に基づいた痛みを緩和する運動療法とは ガイドラインに基づいた運動療法 詳細 有酸素運動 膝への負担を抑えつつ全身の血流を促す運動 筋力強化訓練 膝関節を支える筋力を高めるトレーニング 可動域訓練 関節の動きを維持・改善する柔軟性向上の運動 協調性運動 筋肉と関節の連動性を高めるバランス運動 水中運動 浮力によって関節負担を軽減しながら行う全身運動 (文献2)(文献3) 運動療法は、変形性膝関節症に対する基本的な治療と位置づけられています。膝関節を支える筋肉を強化し、関節の可動性を維持することで、歩行や立ち上がりといった日常動作を円滑にし、生活の質の向上を図ります。(文献1) 痛みのある部位を無理に動かすのではなく、負担の少ない範囲で全身のバランスを整えることが重要です。 運動療法を適切に組み合わせることで、関節への負担を軽減し、機能を維持し、再発予防が期待できます。 以下の記事では、高齢者の変形性膝関節症におけるリハビリ方法について詳しく解説しています。 有酸素運動 有酸素運動とは酸素を取り込みながら行う運動で、ウォーキングのほか長距離走・ヨガなどがあります。有酸素運動は酸素を取り込まずに行う無酸素運動と比べて、緩やかな運動が多いため、変形性膝関節症のように膝に痛みを抱えている方におすすめです。その中でもウォーキングやプールでの運動は変形性膝関節症の方に推奨される一般的な有酸素運動です。 ウォーキングは、無理のない距離とペースで取り組むことが大切です。無理をすると、膝を傷める可能性があります。また、無理を続けると痛みが悪化し、運動を継続できなくなる可能性があります。 なお、ウォーキングで、痛みが強く十分に実施できない場合は、プールでの水中運動がおすすめです。水中では浮力が働くため、膝をはじめ全身への負荷を大きく減らせます。 筋力強化訓練 大腿四頭筋などを筋力強化することで、膝の安定性が向上します。代表的なトレーニングとして「ストレートレッグレイズ(足上げ運動)」があります。椅子に座った姿勢、または仰向けに寝転んだ状態で行いましょう。 片側の膝を伸ばし、約90度、仰向けの状態では30〜45度に挙上した状態で10秒ほど保持し、その後、ゆっくり降ろして数秒間休憩します。これを20回ほど繰り返します。低負荷で大腿四頭筋をピンポイントに鍛えられる点が、全身を動かすウォーキングとの違いです。 可動域訓練 膝に痛みがある状態は、立ち座り、歩くといった動作が億劫になり、その結果関節の可動域が低下します。 可動域が低下すると関節の柔軟性が失われ、さらに痛みを感じやすくなります。普段から膝を曲げ伸ばす動きを続け、可動域を維持・拡大していくことが重要です。 可動域訓練は、足上げトレーニングと同じ座った姿勢で、膝を曲げたり伸ばしたりすることにより可動域を広げていきます。筋力強化訓練と可動域訓練はともに椅子に座りながら行えるため、どちらの運動をしているのか意識して使い分けることがポイントです。 協調性運動 項目 内容 協調性運動の役割 身体のバランス向上と全身動作の円滑化 ガイドライン評価 推奨グレードA・エビデンスレベル2。膝機能改善と活動維持に効果あり 期待できる効果 転倒リスク減少、歩行や階段昇降の安定、膝の負担軽減 具体例 椅子からの立ち上がり、片足立ち、ゆっくりした方向転換など日常でできる運動 (文献2)(文献3) 協調性運動は、身体のバランスを高めて全身の動作を円滑にし、膝機能の改善と日常活動の維持に寄与する取り組みです。 ガイドラインでは推奨グレードA、エビデンスレベル2と高く評価されており、転倒予防、歩行や階段昇降の安定、膝負担の軽減に効果があります。(文献2) 椅子からの立ち上がりや片足立ち、ゆっくりした方向転換といった日常的な運動を継続することで、安定した移動動作の獲得につながります。 徒手療法 徒手療法(としゅりょうほう)は、理学療法士や医師が手を用いて関節や筋肉の動きを補助し、可動性の改善や疼痛の軽減を図る治療法です。 膝周囲の関節を軽く動かす操作や筋緊張を和らげる手技、歩行時の姿勢・動作のサポートなどが含まれます。 日本整形外科学会「変形性膝関節症診療ガイドライン2023」では、保存療法として運動療法、患者教育、体重管理が明確に推奨されています。(文献3) 一方、徒手療法については、国内外ガイドラインを比較した論文において、温熱・寒冷療法、電気刺激、装具・杖の使用、鍼、マッサージなどと同様に、ガイドライン間で推奨が一致していない治療のひとつです。そのため、徒手療法の有効性を示す明確な根拠は、現時点では十分に確立されていません。(文献2) 水中運動 項目 内容 水中運動とは 水の浮力を利用した運動による膝負担の軽減 ガイドラインでの評価 膝関節症における有用性の示唆と、他の運動との併用推奨 期待できる効果 筋力向上・関節可動の改善・動作の持続性向上 具体例 水中歩行・水中体操などの無理のない運動 (文献2)(文献3) 水中運動は、水の浮力で膝への負荷が軽減されるため、痛みのある方でも取り組みやすい運動療法です。 ガイドラインでは、筋力の維持や関節可動域の改善に一定の有用性が示されていますが、水中運動のみで十分な改善を得られるという明確な根拠は限られています。(文献3) そのため、他の運動療法と組み合わせて行うことが推奨されます。水中歩行や水中体操など、負担を抑えながら継続できる方法として活用できます。 【運動療法以外】ガイドラインで推奨される変形性膝関節症の治療法 治療法 詳細 装具療法 膝の不安定性を抑えるサポーターや足底板の使用 物理療法 温熱・冷却・電気刺激などによる痛みの緩和と関節周囲の状態改善 薬物療法 内服薬・外用薬・注射薬による炎症軽減と痛みの調整 手術療法 症状や変形の進行に応じた内視鏡手術や人工関節置換術の選択 (文献2)(文献3) 運動療法以外の治療には、膝の動きを補助する装具療法、痛みを和らげる温熱や電気刺激を用いる物理療法、炎症や痛みに対応する薬物療法などがあります。 これらは症状や生活状況に応じて選択され、継続的な改善を目指します。症状が進行した場合には、関節鏡視下手術や人工関節置換術といった外科的治療が検討されます。それぞれに適応があるため、医師と相談しながら治療法を選ぶことが大切です。 以下の記事では、変形性膝関節症の治療法について詳しく解説しています。 装具療法 項目 内容 効果の評価 鎮痛や機能改善への一定の有用性の示唆 効果の理由 膝への負担やずれの補正による関節安定の支え 具体例 外側楔型足底板による膝内側負荷の調整と膝装具による動作補助 使用の注意点 運動療法や生活習慣の改善との併用による効果向上 (文献2)(文献3) 装具療法は、サポーターや専用の中敷き(足底板)を使って膝にかかる負担を調整し、痛みを和らげたり動作を助けたりする方法です。 ガイドラインでは限定的ながら一定の効果が認められており、痛みの軽減や動きやすさの向上が期待できる治療として位置づけられています。(文献2) とくに、膝の内側に負担がかかりやすい方には、中敷きで足の傾きを調整することで痛みが軽減される場合があります。 ただし、装具療法だけで症状が大きく改善するわけではないため、運動療法や日常生活の工夫と併せて取り組むことが大切です。 以下の記事では、変形性膝関節で使用されるサポーターについて詳しく解説しています。 物理療法 項目 内容 物理療法とは 温熱・電気刺激・超音波などを用いた症状緩和のための療法 ガイドラインでの位置づけ 有用性の検討が行われている療法 効果に関する見解 軟骨への明確な効果についての解明不足 実施のポイント 症状や時期に応じた個別判断による医療者との相談 (文献2)(文献3) 物理療法は、温める・電気を流す・超音波を当てるなどの方法で、痛みやこわばりを和らげることを目的とした治療です。 ガイドラインでも検討項目として扱われていますが、膝の軟骨を守る効果がはっきり示されているわけではありません。(文献2) そのため、必ず効果が得られる治療法と断定することはできず、症状の程度や時期、個人差を踏まえて、医師や理学療法士と相談しながら取り入れることが大切です。 薬物療法 項目 内容 アセトアミノフェン 軽度~中等度の痛みに用いられる副作用が少ない鎮痛薬 NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬) 炎症と痛みを抑える薬で外用・内服の選択と副作用への注意 COX-2選択的阻害薬 胃腸への負担を軽減したNSAIDsの使用 ヒアルロン酸注射 関節の動きを滑らかにする注射による改善 その他の薬 軽オピオイドやデュロキセチンなど症状に応じた追加選択 薬物療法は、飲み薬・塗り薬・関節への注射などを用いて痛みや炎症を抑え、変形性膝関節症の症状を管理する治療法です。 症状の緩和に役立ち、日常生活の質を保つうえで重要な位置づけですが、長期間の使用では副作用に注意が必要です。そのため、体調や持病、リスクを踏まえて医師と相談しながら適切に用いる必要があります。 また、薬だけに依存せず、運動療法や生活習慣の工夫と組み合わせることで、より良い症状コントロールが期待できます。 手術療法 項目 内容 ガイドラインの範囲 疫学・病態・診断から保存療法・手術療法までの包括的整理 作成体制 多職種による文献調査と治療効果の検討 保存療法との関係 手術前後を含めた運動療法・理学療法の活用 対象となる手術 半月板処置、膝周囲骨切り術、人工膝関節置換術の選択 手術の位置づけ 保存療法で改善が得られない場合に検討される治療 術後リハビリの根拠 術後の筋力強化と機能改善の重要性の記載 (文献2)(文献3) 日本整形外科学会「変形性膝関節症診療ガイドライン2023」では、病態や診断から保存療法、手術療法まで幅広い内容が整理されています。 整形外科医、研究者、理学療法士が作成に関わり、国内外の文献を系統的に検討して治療効果やリスクが評価されています。 手術療法には、関節鏡視下手術、膝周囲骨切り術、人工膝関節置換術などがありますが、いずれも保存療法で十分な改善が得られない場合に検討される治療です。また、手術の前後に行うリハビリテーションが回復において重要であることも示されています。 以下の記事では、変形性膝関節症の手術について詳しく解説しています。 【関連記事】 変形性膝関節症の手術による成功率は?入院期間や費用も解説 変形性膝関節症の手術における高齢者リスクを医師が解説|費用や入院期間も紹介 変形性膝関節症の治療に対する選択肢|再生医療について 変形性膝関節症では、「ヒアルロン酸注射や痛み止めだけでは改善を実感しにくい」という声をしばしば伺います。 これらの治療は痛みの軽減には役立ちますが、すり減った軟骨そのものを回復させることは難しく、緩和することしかできません。また、症状が進行すると手術が必要になる場合もあります。 近年は、自己の幹細胞を用いて損傷した軟骨の修復を促し、再生を目指す新たな治療法として再生医療の研究と応用が進んでいます。 両膝変形性膝関節症に悩む60代男性が再生医療を実施した後、関節の狭小化(症状の改善)を認めた実例もございます。詳細は以下の記事をご覧ください。 再生医療を用いた治療についてご不明な点がございましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。 https://youtu.be/NbYAdVr0ez4?si=u1H7cYbPCXLhAya8 ▲リペアセルクリニック医師が解説。こちらの動画も参考になりましたら幸いです。 ▼ 再生医療なら変形性膝関節症の新たな治療法に取り組めます 変形性膝関節症は、「再生医療」により手術せずに症状を改善することが可能です また、以下の記事では、変形性膝関節症の進行や負担を減らすための方法を詳しく解説しています。 ガイドラインを正しく理解し変形性膝関節症のリハビリに役立てよう ガイドラインは、科学的根拠に基づいて治療の方向性を示す重要な指針ですが、すべての方に同じ方法が適しているわけではありません。 症状の程度や生活環境、体力などにより必要な治療やリハビリは異なるため、医師と相談しながら活用していくことが大切です。情報を正しく理解することで、リハビリの目的や進め方が明確になり、より効果的な改善につながります。また、信頼できる情報を選び、焦らず継続して取り組む姿勢が、膝の健康維持に欠かせません。 ガイドラインでも示されているように、身体を適切に動かしながら症状の悪化を防ぐことが、変形性膝関節症の基本的な治療方針であることを意識しておきましょう。 変形性膝関節症についてお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、変形性膝関節症に対して再生医療を用いた治療を行っています。 再生医療は、自然に修復しにくい膝の軟骨に対して、幹細胞が炎症の調整や組織修復を助ける可能性があるため、変形性膝関節症のリハビリと組み合わせることで、機能回復をより効果的に支える選択肢として期待されています。 ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 変形性膝関節症のガイドラインに基づいたリハビリに関するよくある質問 変形性膝関節症のガイドラインは誰がどんな根拠に基づいて作っているのですか? 変形性膝関節症診療ガイドラインは、日本整形外科学会の専門委員会が作成しており、国内外の質の高い研究や臨床データを体系的に検討し、科学的根拠に基づいてまとめられています。(文献3) 日本の医療実態に適した内容となるよう専門家による審議が重ねられており、信頼性の高い診療指針として広く活用されています。 多くの医療機関がこのガイドラインを参考に診療を行い、治療の標準化と質の向上に役立てています。 変形性膝関節症のガイドラインに悪化に関する報告はありますか? 日本整形外科学会「変形性膝関節症診療ガイドライン2023」では、疾患の進行過程についても解説されています。 症状を悪化させる主な要因として、肥満、過度な運動負荷、女性であること、加齢などが示されており、これらが膝への負担を高め、病状の進行を促す可能性があるとされています。(文献3) ガイドラインは、これらのリスクを把握し、予防や適切な治療介入を行うことの重要性を示しています。 以下の記事では、変形性膝関節症を放置するリスクについて詳しく解説しています。 変形性膝関節症のガイドラインに記載されている「エビデンスレベル1」は信用しても大丈夫ですか? ガイドラインでは、各治療法を評価する際に「エビデンスの強さ」と「推奨の強さ」が示されています。エビデンスレベル1は、質の高い無作為化比較試験やその統合解析に基づく、もっとも信頼度の高い根拠を意味します。(文献2) ただし、レベル1とされる治療法でも、研究数が限られていたり、効果の範囲が限定的だったりする場合があります。また、エビデンスが高い治療法であっても、すべての患者に同様の効果が得られるとは限りません。(文献3) 年齢や膝の状態、生活環境などによって適した治療は異なるため、医師や理学療法士と相談しながら、自分に合った治療を選ぶことが大切です。 変形性膝関節症のガイドラインに記載されている「推奨グレード」は信用しても大丈夫ですか? ガイドラインの推奨グレードは、国内外の研究を基に「どの治療をどの程度すすめられるか」を示す指標であり、一定の信頼性があります。(文献2) ただし、推奨が高い治療でも、すべての方に同じ効果が得られるわけではありません。 膝の状態や年齢、合併症、運動習慣などによって適した治療は変わります。また、推奨グレードが低い治療でも、状況によっては有用となる場合があります。(文献3) 変形性膝関節症のガイドラインに記載されている「膝関節内転モーメント」とは何ですか? 膝関節内転モーメントとは、歩行や階段昇降の際に膝の内側へ加わる回転方向の力を示す指標です。(文献2) この力が大きいほど膝の内側に負担が集中しやすく、変形性膝関節症の進行に関わるとされています。 そのため、膝関節内転モーメントは、膝の負荷評価や歩行分析、運動療法の効果を判定する際にも用いられる重要な力学的指標です。 参考文献 (文献1) 変形性膝関節症の管理に関するOARSI勧告OARSIによるエビデンスに基づくエキスパートコンセンサスガイドライン(日本整形外科学会変形性膝関節症診療ガイドライン策定委員会による適合化終了版)|診療ガイドライン at a glance (文献2) 連載第15回 変形性膝関節症 理学療法診療ガイドライン|理学療法学 第 43巻 第2号 204~209 頁(2016年) (文献3) 変形性膝関節症診療ガイドライン
2021.12.13 -
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- 半月板損傷
- 膝の外側の痛み
「変形性膝関節症と半月板損傷って何が違うの?」 膝の痛みが続くと日常生活にも影響が出て不安になりますが、原因としてよく挙げられるのが「変形性膝関節症」と「半月板損傷」です。 これらは似たような症状でも、原因や治療法が異なりますので、自己判断は危険です。そこで、この記事ではそれぞれの違いや適切な対策を医師がわかりやすく解説します。 自分の症状に合った適切な対応が判断できるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。 また、当院「リペアセルクリニック」では半月板損傷に対する再生医療・幹細胞治療を行っております。 膝の痛みでお悩みの方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 変形性膝関節症と半月板損傷の違いとは? 膝の痛みを引き起こす代表的な疾患に「変形性膝関節症」や「半月板損傷」がありますが、原因や症状・治療法は大きく異なります。 以下の2つの違いを正しく理解することで、適切な対処法を選べるようになります。 変形性膝関節症は膝関節が変形する病気 半月板損傷は膝の軟骨が傷つく怪我 本章ではそれぞれの特徴を詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。 変形性膝関節症は膝関節が変形する病気 変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減り、骨と骨が直接ぶつかることで炎症や痛みを引き起こす病気です。(文献1) 加齢とともに軟骨がすり減るため発症し、徐々に進行していくのが特徴です。 初期段階では、立ち上がりや歩き始めに軽い痛みを感じるケースが多く見られます。 しかし、進行すると安静時にも痛みが続くようになり、膝の曲げ伸ばしが困難になるケースもあります。 また、変形が進むとO脚やX脚になる場合もあるため注意が必要です。 半月板損傷は膝の軟骨が傷つく怪我 半月板損傷は、膝の内部にある半月板が裂けたり損傷したりする状態を指します。 スポーツ中の膝のひねりや転倒が主な原因ですが、加齢による半月板の脆弱化も影響します。 損傷が軽度の場合は痛みや腫れだけで済む場合もありますが、放置すると症状が悪化して変形性膝関節症へつながるリスクもあります。 そのため、スポーツや日常生活で膝を酷使する方は、違和感を覚えたら早めに受診しましょう。 半月板損傷の症状については、以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。 変形性膝関節症の主な原因 変形性膝関節症は、中高年に多く見られる膝の病気ですが、主な原因には以下の3つが挙げられます。 加齢による軟骨のすり減り 体重増加や姿勢の悪さ 運動不足や遺伝 要因を理解していれば、進行を予防できる可能性が高まるので、チェックしてみてください。 加齢による軟骨のすり減りが主な要因 軟骨はクッションの役割を果たしますが、年齢とともに修復が追いつかず軟骨がすり減り、骨同士が直接ぶつかるようになります。 その結果、関節の変形や骨棘(こっきょく)※1の形成、滑膜(かつまく)※2の炎症を引き起こし痛みや腫れが生じます。 ※1 すり減った骨を再生しようとするも正しい位置で再生できず、横にはみ出して増殖した骨 ※2 膝関節の関節包の内側にある薄い組織、滑液を分泌し、関節の動きを滑らかにする 膝の痛みは放置すると、症状は徐々に悪化していく可能性もあるため、「年齢のせい」と諦めず、早めに医師に相談しましょう。 体重増加や姿勢の悪さが進行を助長 体重が増えると、膝にかかる負担は増大します。 とくに肥満は関節に大きな圧力をかけ、軟骨の摩耗を早める原因になりかねません。 また、悪い姿勢や歩き方も膝への負荷を増やし、変形性膝関節症の進行を助長します。 そのため「立ち仕事が多い」「肥満気味」と感じる方は要注意です。 姿勢を改善したり、適度な運動で体重を管理したりすると膝の健康を保てるため意識してみましょう。 変形性膝関節症の原因と初期症状については、以下の記事でも詳しく紹介しています。 運動不足や遺伝も原因となる場合がある 運動不足は、筋力低下や関節の柔軟性低下を招き、変形性膝関節症のリスクを高めます。 適度な運動は、膝周りの筋肉を強化し関節を安定させる効果があるため、積極的に体を動かすようにしましょう。 また、変形性膝関節症は遺伝的な要因も関与していると考えられているため、家族に変形性膝関節症の方がいる場合は注意が必要です。(文献2) 日頃から膝を労り、定期的な検診を受けるように心がけてください。 こちらの記事では、変形性膝関節症の原因やスポーツから発症するリスクについて解説しています。 気になる症状がある方は、ぜひ参考にしてください。 半月板損傷の主な原因 半月板損傷は、膝にかかる負担や動きの影響で発生しますが、主な原因は以下の3つが挙げられます。 スポーツや転倒による膝の急な動きが原因 老化で半月板が弱くなる場合もある 急性損傷と慢性損傷で原因が異なる 本章では、それぞれの要因について詳しく解説します。 スポーツや転倒による膝の急な動きが原因 半月板損傷の多くは、スポーツや転倒など膝に急激な負荷や衝撃が加わることで発生します。 とくにサッカーやバスケットボールなど、急な方向転換を必要とする競技ではリスクが高まるので注意が必要です。 また、過剰な負担をかけ続けると、軟骨が耐えきれず損傷する場合もあります。 外傷は突然発生するため、予測が難しいものです。 しかし、スポーツ前のウォーミングアップや膝を保護する装具の使用が損傷を予防する手段となります。 老化で半月板が弱くなる場合もある 加齢に伴い、半月板は弾力性を失い薄く脆くなっていきます。 そのため、若い頃であれば問題なかったような動作でも、高齢になると半月板損傷を引き起こす場合があります。 加齢による半月板損傷は、日常生活での些細な動作がきっかけで起こるケースも少なくありません。 たとえば、立ち上がる、しゃがむ、階段を上るといった動作でも、膝に負担がかかり、半月板が損傷する可能性があります。 高齢の方は、とくに膝を労り無理な動作は避けるように心がけましょう。 急性損傷と慢性損傷で原因が異なる 半月板損傷は発生の仕方に違いがあり、急性損傷と慢性損傷に分けられます。 急性損傷は、スポーツや転倒など突発的な外力によって起こる損傷です。 一方、慢性損傷は加齢による変性や、小さな損傷の積み重ねによって徐々に進行していく損傷です。 急性損傷の場合は、損傷した瞬間に強い痛みや腫れを感じる場合が多いのに対し、慢性損傷の場合は、初期症状が軽いため、気づかないうちに進行している場合もあります。 変形性膝関節症と半月板損傷の治療法は? 変形性膝関節症と半月板損傷の治療法は、症状や進行度により異なります。 本章ではそれぞれの治療法を詳しく解説しますので、参考にしてください。 変形性膝関節症の治療法 変形性膝関節症の治療法は以下のとおりです。 治療法 概要 適応症例 保存療法 安静や膝サポーター、痛み止めで自然治癒を促す 軽度の損傷や一時的な症状 手術 半月板を縫合したり、部分切除で修復する手術 大きな損傷や長期間症状が改善しない場合 再生医療・幹細胞治療 幹細胞を投与し、損傷した半月板を切り取らず進行を防ぐ 保存療法や手術の適応外または補助治療 薬物療法で痛みを和らげる 痛みや炎症を軽減するために薬物療法が用いられます。 飲み薬や関節内注射が一般的で、とくにヒアルロン酸注射は関節の潤滑を助け、痛みを抑えます。 症状が軽い段階で効果を発揮します。 リハビリで筋力をつける 膝を支える筋肉を強化して関節への負担を軽減します。 専門の理学療法士とともに適切な運動を行うことで、痛みの軽減や日常生活の改善につながります。 また、自宅での軽い運動も効果的です。 手術で関節の機能を改善する 症状が進行し、保存療法では改善が難しい場合には手術が選択肢となります。 代表的な手術は人工関節置換術や関節鏡手術です。 手術により膝の機能が回復し、痛みの軽減が期待されます。 変形性膝関節症の手術に関するメリットとデメリットは、こちらの記事で紹介しています。 再生医療・幹細胞治療 幹細胞を活用した再生医療は、損傷した軟骨の再生を促し、症状の改善を目指せるのが大きな特徴です。 変形性膝関節症の再生医療に関する詳細は以下の記事で解説しています。新しい治療法に興味がある方はぜひご覧ください。 半月板損傷の治療法 半月板損傷の治療法は以下のとおりです。 治療法 概要 適応症例 保存療法 安静や膝サポーター、痛み止めで自然治癒を促す 軽度の損傷や一時的な症状 手術 半月板を縫合したり、部分切除で修復する手術 大きな損傷や長期間症状が改善しない場合 再生医療・幹細胞治療 幹細胞を投与し、損傷した半月板を切り取らず進行を防ぐ 保存療法や手術の適応外または補助治療 保存療法で自然治癒を促す 軽度の損傷であれば、安静や膝サポーターの使用により自然治癒を目指します。 また、炎症を抑えるために湿布や痛み止めも併用します。 さらにスポーツなど膝への負担を一時的に控えるのも重要です。 以下の記事では、半月板損傷を早く治すための治療法や効果的なリハビリ方法について解説しています。 手術で半月板を修復する 半月板が大きく損傷している場合や、保存療法で改善が見られない場合は手術療法が選択されます。 関節鏡を用いた手術で、損傷した半月板を縫合したり、切除したりします。 以下の記事では、半月板損傷の手術に関するメリット・デメリットについて詳しく解説しています。 手術で不安がある方はチェックしてみてください。 再生医療・幹細胞治療 半月板損傷に対しても、再生医療や幹細胞治療が研究されています。 幹細胞を投与して損傷した半月板損傷を修復させ、膝関節の機能回復を目指します。 こちらでは、半月板損傷や半月板断裂に対する再生医療・幹細胞治療について詳しく紹介しています。 [半⽉板] まとめ|変形性膝関節症と半月板損傷の違いを知って適切な対策を取ろう 変形性膝関節症と半月板損傷は、膝の痛みを引き起こす代表的な疾患ですが、原因や治療法には違いがあります。 変形性膝関節症は主に加齢や体重増加が原因で進行し、骨が変形する病気です。 一方、半月板損傷はスポーツや転倒による衝撃で発生しやすい膝の軟骨の損傷です。 どちらも早期発見と適切な治療が、膝の健康を保つために重要です。 膝に違和感を感じたら、早めに専門医を受診し自分に合った治療法を選びましょう。 また、当院「リペアセルクリニック」では変形性膝関節症や半月板損傷の治療も行っております。 気になる症状がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 変形性膝関節症と半月板損傷に関するよくある質問 半月板損傷を放っておくとどうなりますか? 半月板損傷を放置すると、損傷した部分が引っかかり関節軟骨を傷つけてしまう可能性があります。 その結果、変形性膝関節症へと進行し、歩行が困難になるなど日常生活に支障をきたす可能性もあるため注意が必要です。 また、損傷した半月板が関節内で引っかかることで、ロッキングという膝が動かなくなる症状を引き起こすケースもあります。 半月板損傷は自然治癒が難しいため、放置せずに早めに医療機関を受診しましょう。 以下では、半月板損傷を放置するリスクについてさらに詳しく解説しています。 膝の半月板が損傷する原因は何ですか? 膝の半月板が損傷する原因は、大きく分けて2つあります。 1つは、スポーツや転倒など、膝に急激な衝撃や捻りが加わることによるものです。 ジャンプや方向転換を伴うスポーツで多く見られます。 もう1つは、加齢による半月板の変性です。 加齢によって半月板の弾力性が低下し、脆くなることで、ちょっとした動作でも損傷しやすくなります。 また、当院「リペアセルクリニック」では手術をしない治療法として再生医療を提案しております。 膝の痛みや手術で不安な方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 参考文献 文献1 日本理学療法士協会「理学療法ハンドブック シリーズ 7 変形性膝関節症」 https://www.japanpt.or.jp/about_pt/asset/pdf/handbook07_whole_compressed.pdf 文献2 理化学研究所 生命医科学研究センター「膝の変形性関節症の原因遺伝子『DVWA』を同定」 https://www.ims.riken.jp/pdf/20080712_2-3.pdf
2021.12.13 -
- 関節リウマチ
- 内科疾患
- お皿付近に違和感
関節リウマチとは、免疫の異常により、関節の内側を覆う膜(滑膜)などに炎症が起きる病気です。典型的な初期症状は、朝のこわばりと、指の付け根・指の第二関節・手首・足の指の腫れや痛みが数週間続くことです。 「年齢のせいかもしれない」「しばらく様子を見てもよいのか」と迷い、受診のタイミングでお悩みの方も多いのではないでしょうか。 本記事では、初期症状のセルフチェックや痛みが出やすい関節、似ている病気との見分け方、受診の目安について解説します。手指や足の関節の違和感が続いている方は、ぜひ参考にしてください。 なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、さまざまな病気の治療に応用されている再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 関節リウマチの痛みに悩んでいる方は、ぜひ一度公式LINEをご利用ください。 関節リウマチの初期症状【セルフチェック】 関節リウマチの初期症状は、こわばり・腫れ・痛みが特定の関節に数週間以上続くことが特徴です。気になる症状がある方は、以下の項目を確認してみてください。 チェック欄 項目 ▢ 朝や昼寝のあとに手指がこわばり、動かすうちに楽になる ▢ 指の付け根・指の第二関節・手首・足の指が腫れて痛む ▢ 腫れた関節を触ると、熱っぽくぶよぶよしている ▢ 腫れや痛みが数週間以上続いている ▢ 痛む関節が増えたり、日によって移り変わったりする ▢ 微熱やだるさが続いている 当てはまる項目がある方は、医療機関での相談をおすすめします。一方、「指の第一関節だけが硬く腫れる」「動かしたときだけ痛い」場合は、別の病気の可能性もあります。 このチェックはあくまで受診の目安です。関節リウマチの診断には、血液検査や画像検査が必要です。 ここからは、代表的な初期症状を詳しく解説します。 以下の記事では、関節リウマチの症状について詳しく解説しています。 朝のこわばり 朝のこわばりとは、関節を動かし始めるときに硬くて動かしにくく、使ううちに楽になる状態です。起きたときにもっとも強く感じるため、この名前で呼ばれます。 昼寝のあとや、長時間座っていたあとなど、関節を動かさなかった後にも起こります。関節の痛みより先に、最初の症状として現れることもあります。 「ぞうきんが絞りにくい」「物を握りにくい」といった形で気づく方も多いです。こわばりが長く続くほど、病気の勢いが強いと考えられてきました。 なお、以前の基準では「1時間以上続く朝のこわばり」が項目の一つでした。現在の分類基準には含まれていないため、時間の長さだけで判断しないことが大切です。(文献1) 関節の腫れ 関節リウマチの腫れは、関節の内側の膜(滑膜)に炎症が起きたり、関節に液体がたまったりすることで生じます。 腫れた部分は触ると柔らかく、弾力があります。熱っぽさを伴うこともあります。はっきり腫れていなくても、「なんとなく腫れぼったい」と感じる程度で始まることもあります。 はじめは痛みだけで腫れがない場合もありますが、通常は腫れを伴います。一方、骨のように硬い腫れは、関節の軟骨がすり減る変形性関節症でよくみられる特徴です。 関節の痛み 関節の痛みは、1つから数カ所の関節で始まり、数週間から数カ月のあいだに次々と別の関節に広がることがあります。いつも同じ関節とは限らず、かわるがわる痛むこともあります。 炎症を伴うため、熱をもったような痛みが特徴です。長い経過では左右の同じ部位に出ることが多いものの、必ず左右対称になるわけではありません。初期は片側だけのこともあります。 また、痛みは天候に左右されやすく、天気が崩れる前や雨の日、寒い日に強まりやすい傾向があります。季節では、春から梅雨にかけて悪化しやすいとされています。(文献2) 全身のだるさ・微熱 関節の症状と並行して、だるさや微熱、食欲の低下など全身の症状が出ることがあります。 関節リウマチは関節だけでなく、全身に炎症が起きる病気です。そのため、指の痛みに全身の症状が加わる場合は、指だけに起きる病気(ヘバーデン結節など)よりも、関節リウマチなどを疑う手がかりになります。 「疲れがたまっているだけ」と見過ごしやすい症状のため、関節の症状とあわせて記録しておきましょう。 関節リウマチの初期症状が出やすい関節・出にくい関節 関節リウマチかどうかを考えるときは、「どこの関節が痛むか」が大きな手がかりになります。出やすい関節と出にくい関節は以下のとおりです。 分類 主な関節 出やすい関節 ・指の付け根 ・指の第二関節(指先から2番目の関節) ・手首 ・足の指の付け根 ほかの病気で症状が出やすい関節 ・指の第一関節(指先に一番近い関節) ・親指の付け根(手首寄りの関節) ・足の親指の付け根 これらの関節は、変形性関節症(足の親指の付け根は痛風も)でよく症状が出ます。そのため関節リウマチを見分ける手がかりになりにくく、関節リウマチかどうかを判断する目安となる基準(分類基準)でも、評価の対象から外されています。(文献1) 第一関節だけに症状がある場合は、ヘバーデン結節など別の病気を考えます。ここでは、部位ごとの特徴を解説します。 手指・手首 関節リウマチの初期症状は、指の付け根や指の第二関節、手首に出やすいのが特徴です。 手指の症状は、日常の細かい動作で気づくことが多いです。 ボタンをかけにくい ペットボトルや瓶のふたを開けにくい 小さな物をつまみにくい 指輪がきつくなった こうした変化が数週間続く場合は、腫れている関節の場所を確認してみてください。 足の指・足の裏 関節リウマチは、足の指の付け根や足の裏の痛みから始まることもあります。 「少し歩くと足先や足の裏が痛い」といった症状は、靴が合わないせいや外反母趾のせいと思い込みやすいものです。 靴を替えても痛みが続く場合や、足の指の付け根が腫れている場合は、関節リウマチの可能性も考えて受診を検討しましょう。 膝・肘・肩 関節リウマチは、肘や膝など大きな関節から始まることもあります。 現在は60歳代の発症がもっとも多く、高齢で発症する方も増えています。(文献3)そのため、膝などの痛みを「年齢のせい」と決めつけないことが大切です。 一方、両肩や首、腰の筋肉の痛みとこわばりが中心の場合は、リウマチ性多発筋痛症という別の病気も考えられます。後述の「関節リウマチと初期症状が似ている病気と見分け方」で詳しく解説します。 関節リウマチと初期症状が似ている病気と見分け方 関節の腫れや痛みが出る病気は、関節リウマチ以外にもたくさんあります。痛む場所と腫れの質感を比べると、見分ける手がかりになります。 主な病気の違いは以下のとおりです。 病名 痛む場所 腫れの質感 こわばりの特徴 多い年代 関節リウマチ 指の付け根・第二関節・手首・足の指 柔らかく熱っぽい 朝や安静後に強く、動かすと楽になる 60歳代が最多、女性に多い ヘバーデン結節・ブシャール結節 指の第一関節・第二関節 骨のように硬い 軽いことが多い 閉経期前後の女性 ばね指(腱鞘炎) 手のひら側の指の付け根 押すと痛むしこり 朝に指が引っかかりやすい 手をよく使う方、中高年の女性 リウマチ性多発筋痛症 両肩・首・腰やお尻まわりの筋肉 関節の腫れは目立ちにくい 朝が最もつらく、午後に軽くなる 50歳以上、70〜80歳代に多い 全身性エリテマトーデス 手指など複数の関節 腫れは軽いことが多い 朝のこわばりが出ることがある 20〜40歳代の女性 乾癬性関節炎 指の第一関節を含む手足の関節 指全体が腫れることがある 朝のこわばりが出ることがある 乾癬(皮膚の病気)のある方 自己判断は難しいため、表はあくまで目安としてご覧ください。それぞれの病気について解説します。 ヘバーデン結節・ブシャール結節(変形性手指関節症) ヘバーデン結節・ブシャール結節は、指の関節が骨のように硬く腫れて変形する病気です。第一関節に起こるものをヘバーデン結節、第二関節に起こるものをブシャール結節と呼びます。 女性に多く、閉経期前後に発症しやすいとされています。初期に赤みや痛みが出ることもありますが、腫れは骨のように硬いのが特徴です。血液検査の炎症の値は、正常であることが多いです。(文献4) 腫れが柔らかく熱をもつ関節リウマチとは、この点が見分けの手がかりになります。 ばね指(腱鞘炎) ばね指は、指を曲げ伸ばしするときに引っかかる症状が特徴です。手のひら側の指の付け根に、押すと痛むしこりができることが多いです。 関節そのものではなく、指を動かす腱の通り道に炎症が起きる病気です。主に1本の指に起こります。 ただし、関節リウマチの初期にも腱鞘炎(ばね指)が起こることがあります。複数の指で繰り返す場合や、関節の腫れを伴う場合は、医療機関を受診しましょう。 リウマチ性多発筋痛症 リウマチ性多発筋痛症は、両肩・首・腰やお尻まわりの筋肉に痛みとこわばりが出る病気です。50歳以上で発症し、70〜80歳代に多くみられます。 比較的急に始まり、2週間以内に典型的な症状がそろうことが多いです。朝がもっともつらく、午後には軽くなる傾向があります。発熱を伴うこともあります。(文献5) 手指の小さな関節が中心の関節リウマチとは、痛む場所が異なります。 以下の記事では、リウマチ性多発筋痛症について詳しく解説しています。 乾癬性関節炎 乾癬性関節炎とは、皮膚に赤みやかさぶた状のはがれが出る「乾癬」に、関節炎が合併した病気です。 関節リウマチでは起こりにくい指の第一関節にも炎症が起こる点が、見分けのポイントです。特徴的な症状は以下のとおりです。 症状 特徴 皮膚の症状 ・皮膚が赤くなり、白っぽくはがれ落ちる 爪の変化 ・爪に小さなくぼみができる ・爪が分厚くなり、水虫のような見た目になる 皮膚の症状より先に、関節の症状が出ることもあります。関節の痛みとあわせて皮膚や爪の変化がある場合は、その点も医師に伝えましょう。 全身性エリテマトーデス 全身性エリテマトーデスとは、全身に炎症症状が現れる自己免疫疾患(免疫が自分の体を攻撃してしまう病気)です。発症には、遺伝や感染症、紫外線などが関わると考えられています。 関節リウマチと似ている症状は、関節の痛みや腫れです。ただし、関節リウマチとは異なり骨や軟骨の破壊は起きにくいのが特徴です。20〜40歳代の女性に多い病気です。 特徴的な症状は以下のとおりです。 症状 特徴 蝶形紅斑 (ちょうけいこうはん) ・鼻から両頬にかけて蝶の羽のように現れる発疹 ・目立つ赤色が特徴でかゆみはない 円板状ループス ・顔面や頭、耳たぶなど円盤状に現れる発疹 ・かゆみはなく経過に伴い白くカサカサした状態になる 日光を浴びるとこれらの症状が出現または悪化するおそれがあります。 初期症状を放置するとどうなる?関節リウマチの進行過程 関節リウマチは、こわばり・腫れ・痛みといった初期症状から始まり、軟骨の破壊、骨の破壊、関節の変形へと進みます。進行すると、日常生活に支障が出ることもあります。 症状は2年を過ぎると、治療をしても完全な回復が難しくなります。そのため、できれば半年以内に治療を始めることが必要です。(文献2) 医師は進行の程度を「関節破壊の程度(ステージ)」と「日常生活への影響(クラス)」の2つで判断します。進む速さには個人差がありますが、ここではそれぞれの目安を解説します。 関節破壊の進行度(ステージⅠ〜Ⅳ) ステージは、レントゲン検査で関節の壊れ具合を確認して判断するものです。自覚症状だけでは判断できません。各ステージの目安は以下のとおりです。 ステージ 関節の状態 自覚しやすい変化 ステージⅠ(初期) 骨や軟骨の破壊はない こわばり・腫れ・痛み ステージⅡ(中等期) 軟骨が薄くなり、関節のすき間が狭くなる 痛みや動かしにくさが続く ステージⅢ(高度進行期) 骨と軟骨が壊れる 関節の変形が目立ち始める ステージⅣ(末期) 関節が壊れて動かなくなる 関節がほとんど動かせない 初期症状が出ている段階は、ステージⅠにあたることが多いです。この時期に治療を始めることが、関節を守るうえで大切です。 日常生活への影響(機能障害のクラスⅠ〜Ⅳ) クラスは、関節リウマチが日常生活にどの程度影響しているかを示す目安です。ステージと違い、ある程度はご自身でも判断できます。 クラス 生活の状態 クラスⅠ 健康な人とほぼ同じように生活や仕事ができる クラスⅡ 多少の障害はあるが、普通の生活ができる クラスⅢ 身の回りのことは何とかできるが、外出時などには介助が必要 クラスⅣ 寝たきりや車いすの生活で、身の回りのことがほとんどできない 「ボタンがかけにくい」「箸が使いにくい」と感じ始めたら、生活への影響が出始めているサインです。早めに医師へ伝えましょう。 中期以降に起こる関節の変形 関節リウマチが進行すると、関節の骨や軟骨が壊れて変形し、関節を動かせる範囲が狭くなります。主な変形は以下のとおりです。 起こりうる関節の変形 特徴 尺側偏位(しゃくそくへんい) 手の指が小指側に傾いた状態 スワンネック変形 指の第二関節が反り、第一関節が曲がった状態 ボタンホール変形 指の第二関節が曲がり、第一関節が反った状態 外反母趾(がいはんぼし) 足の親指が外側に曲がり、足の人差し指にぶつかったり乗り越えたりした状態 ハンマートー 足の指が折れ曲がったような状態 屈曲拘縮(くっきょくこうしゅく) 膝や肘が伸ばしきれなくなった状態 首の関節がずれやすくなると、後頭部の痛みや手のしびれ、手に力が入りにくいといった症状が出ることもあります。また、肘の外側や腰骨の上など、圧迫されやすい部位の皮膚の下にしこり(リウマチ結節)ができることがあります。 一度変形した関節は、手術以外で元に戻すのが難しいとされています。 関節以外の症状 関節リウマチは、関節以外にも症状が出ることがあります。全身の症状としては、疲れやすさや脱力感、体重減少、食欲低下などがみられます。 肺に炎症が起きて硬くなる間質性肺炎を合併すると、息切れや、痰を伴わない咳(から咳)が出ます。肺のまわりに水(胸水)がたまることもあります。 涙や唾液が出にくくなるシェーグレン症候群を伴う場合もあります。 まれに、血管に炎症が起きて発熱などを引き起こす「悪性関節リウマチ」というタイプもあります。なお、関節の症状が強いリウマチを指す言葉ではありません。 以下の記事では、関節リウマチの合併症である間質性肺炎について詳しく解説しています。 関節リウマチが疑われるときの受診の目安と検査 関節リウマチは、早く見つけて早く治療を始めるほど、関節を守りやすい病気です。「何科に行けばよいのか」「どのような検査をするのか」がわかると、受診のハードルも下がります。 ここでは、受診の目安と、医療機関で行う検査について解説します。 何科を受診する?受診の目安 医療機関で行う主な検査 診断に使われる分類基準(2010年ACR/EULAR) 受診前にメモしておきたい4つのこと それぞれ詳しく解説します。 何科を受診する?受診の目安 関節リウマチが気になる場合は、リウマチ科・膠原病内科、またはリウマチ専門医のいる整形外科に相談しましょう。膠原病内科は、免疫の異常で全身に炎症が起きる病気(膠原病)を診る内科です。 近くの専門医は、日本リウマチ財団の医療機関検索で探せます。 受診の目安となる症状は以下のとおりです。 関節の腫れや痛みが数週間続いている 痛む関節の数が増えてきた 朝のこわばりが毎日のように続いている 関節の症状に加えて、微熱やだるさがある 1つでも当てはまる場合は、早めに受診しましょう。 医療機関で行う主な検査 関節リウマチの診断では、血液検査と画像検査を組み合わせて判断します。主な検査は以下のとおりです。 検査 わかること リウマトイド因子(RF) ・関節リウマチの方の70〜80%程度で陽性になる ・健康な人でも陽性になることがあり、高齢者では4〜5人に1人が陽性 抗CCP抗体 ・関節リウマチに特徴的な自己抗体 ・関節リウマチの方の70〜80%程度で陽性になる ・関節リウマチ以外で陽性になることは少ない CRP・赤沈(赤血球沈降速度) ・炎症があると値が上がる血液検査で、体の中の炎症の強さを調べる 画像検査 ・レントゲンで骨が欠けていないか(骨びらん)を確認する ・関節エコーやMRIでは、より早い段階の炎症を確認できる RFが陽性でも、関節リウマチとは限りません。反対に、高齢で発症した関節リウマチでは、RFも抗CCP抗体も陰性のことが多いとされています。(文献6) 診断に使われる分類基準(2010年ACR/EULAR) 関節リウマチの診断の目安として、2010年に米国と欧州のリウマチ学会が合同で発表した分類基準が広く使われています。以前の1987年の基準では、早い段階の患者様を診断しにくかったためです。 1カ所以上の関節に腫れを伴う炎症があり、ほかの病気が除外できる場合に、以下の4項目を点数化します。 症状がある関節の数 RF・抗CCP抗体の値 CRP・赤沈の値 症状が6週以上続いているか 合計6点以上で関節リウマチと分類されます。(文献1)最終的な診断と治療の開始は、診察や画像検査の結果もあわせて医師が判断します。 4項目のうち「関節の数」と「症状が続いている期間」は、ご自身でも記録できます。 受診前にメモしておきたい4つのこと 受診前に症状をメモしておくと、診察で症状を正確に伝えやすくなります。分類基準の項目にあわせて、以下の4つを記録しておきましょう。 腫れや痛みのある関節の場所と数(手足の絵に印をつけると伝わりやすい) 症状が始まった日(6週以上続いているか) 朝のこわばりが続く時間 発熱やだるさの有無、家族に関節リウマチの方がいるか、喫煙や歯周病の有無 関節の腫れは、日によって引いていることもあります。腫れているときにスマートフォンで写真を撮っておくと、受診日に症状が落ち着いていても伝えやすくなります。 関節リウマチの治療方法 関節リウマチの治療は、早い段階で抗リウマチ薬を始め、症状がほとんどなく病気が落ち着いた状態である「寛解(かんかい)」を目指すのが基本です。 近年は薬の進歩により、病気の進行を抑えられるようになってきました。生物学的製剤やJAK阻害薬も、抗リウマチ薬の一種です。主な治療方法は以下のとおりです。 薬物療法 生活指導・リハビリテーション 再生医療 ここでは、それぞれの概要を解説します。 薬物療法 薬物療法は、関節リウマチの治療の中心です。主に使われる薬は以下のとおりです。 薬の種類 治療上の特徴 従来型の抗リウマチ薬 ・免疫の異常に働きかけ、病気の進行を抑える ・治療の基本となる薬で、代表的な有効成分はメトトレキサート(製品名:リウマトレックスなど) 生物学的製剤 ・炎症を引き起こす物質の働きを抑える注射や点滴の薬 ・従来型の抗リウマチ薬で効果が不十分な場合に使う ・代表的な有効成分はアダリムマブ(製品名:ヒュミラ)、トシリズマブ(製品名:アクテムラ)など JAK阻害薬 ・炎症を伝える体内の信号を抑える飲み薬 ・従来型の抗リウマチ薬で効果が不十分な場合に使う ・代表的な有効成分はトファシチニブ(製品名:ゼルヤンツ)、バリシチニブ(製品名:オルミエント)など 痛みを抑える補助薬 ・痛み止め(消炎鎮痛薬)やステロイドで、痛みや炎症を一時的に和らげる ・病気の進行を抑える薬と組み合わせて使う 治療を始めたあとも定期的に効果を確認し、目標に届かない場合は薬の種類や量を見直します。 生活指導・リハビリテーション 生活指導とリハビリテーションは、薬で炎症を抑える治療と並行して行うものです。 炎症が強い時期は、関節を休ませることが大切です。腫れや痛みが落ち着いたら、関節を動かして動く範囲を保ちましょう。関節は保温を心がけ、冷房の風を直接当てないようにします。 日常生活では、太い持ち手のペンや瓶のふたを開ける道具など、関節に負担をかけにくい道具を使うのも一つの方法です。 リハビリテーションでは、関節の動く範囲や握力を保つ軽い運動を行います。関節への負担を減らし、変形を防ぐための装具を使うこともあります。 再生医療 再生医療は病気の進行を抑える薬の代わりにはなりませんが、薬で炎症を抑えても関節の痛みが残る場合に選択肢の一つとしてご検討いただけます。再生医療は、患者様ご自身の細胞や血液を用いる治療法です。 当院で行っている再生医療は以下のとおりです。 再生医療の種類 詳細 幹細胞治療 患者様の脂肪から採取した幹細胞を培養し、患部に投与する治療方法 PRP療法 患者様の血液から血小板を濃縮し、患部に投与する治療方法 いずれも入院の必要はなく、日帰りで受けられます。症状や状態によって適応が異なり、効果には個人差があるため、医師とご相談のうえ検討することが大切です。 当院で行った関節リウマチに対する再生医療の症例については、以下の記事をご覧ください。 【症例記事】 関節リウマチで膝関節の痛みが取れない・40代女性 関節リウマチ・高濃度PRPで手首の痛みが激減! 関節リウマチの治療を続けても関節の痛みが残ってお悩みの方は、当院の公式LINEからお気軽にご相談ください。 関節リウマチになりやすい人 関節リウマチは男性より女性に多く、男性の約3倍とされています。以前は30〜50代の女性に多いといわれていましたが、2020年代では60歳代の発症がもっとも多くなっています。高齢で発症する場合は、男女差が小さくなります。(文献3) 原因は完全にはわかっていません。免疫の異常に、遺伝や感染したウイルス・細菌の影響が関わると考えられています。また、喫煙や歯周病も発症のリスクを高めます。 「若くないから」「男性だから」関節リウマチではない、と思い込まないことが大切です。禁煙や丁寧な歯磨きなど、日頃の生活習慣にも気を配りましょう。 朝のこわばりや指の腫れが続いたら早めにリウマチ科を受診しよう 関節リウマチの初期症状は、朝のこわばりと、指の付け根・指の第二関節・手首・足の指の腫れや痛みです。指の第一関節だけが硬く腫れる場合は、ヘバーデン結節など別の病気の可能性もあります。 放置すると軟骨や骨の破壊が進み、関節が変形することがあります。できれば半年以内に治療を始めることが大切です。腫れや痛みが数週間続く方、痛む関節が増えてきた方は、リウマチ科や膠原病内科などを早めに受診しましょう。 なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。関節リウマチの痛みでお悩みの方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 関節リウマチの初期症状に関するよくある質問 ここでは、関節リウマチの初期症状についてよくいただく質問にお答えします。 関節リウマチの前兆となる症状は? 朝のこわばりが、関節の痛みより先に最初の症状として現れることがあります。 また、だるさや微熱などの全身の症状が先に出ることもあります。気になる症状がある方は、本記事のセルフチェックで確認してみてください。 片側の指だけが痛い場合も関節リウマチの可能性はある? 片側の指だけでも、関節リウマチの可能性はあります。 初期は1つから数カ所の関節から始まることが多く、必ず左右対称に症状が出るわけではありません。片側だけでも、腫れが数週間続く場合は受診をおすすめします。 血液検査でリウマトイド因子が陰性ならリウマチではない? 陰性でも、関節リウマチではないとは言い切れません。 リウマトイド因子(RF)や抗CCP抗体が陽性になるのは、関節リウマチの方の70〜80%程度です。とくに高齢で発症した場合は、どちらも陰性のことが多いとされています。 診断は、症状や診察、画像検査の結果をあわせて判断します。 関節リウマチでしてはいけないことは? 腫れて熱をもつ関節を無理に使うことは避けましょう。炎症が強い時期に関節を酷使すると、痛みや腫れが悪化するおそれがあります。 そのほか、以下の点にも注意が必要です。 関節を冷やす(冷房の風を直接当てるなど) 喫煙を続ける 自己判断で受診を先延ばしにする 自己判断で薬をやめる 気になることがあれば、主治医に相談しながら治療を続けましょう。 参考文献 (文献1) 関節リウマチ新分類基準(ACR/EULAR2010)|日本リウマチ学会 (文献2) 初めから起こる症状|日本リウマチ財団 リウマチ情報センター (文献3) 関節リウマチについて|日本リウマチ財団 リウマチ情報センター (文献4) 変形性関節症|日本リウマチ財団 リウマチ情報センター (文献5) リウマチ性多発筋痛症|日本リウマチ財団 リウマチ情報センター (文献6) 診断のための検査|日本リウマチ財団 リウマチ情報センター
2021.12.10 -
- ひざ関節
- 変形性膝関節症
「変形性膝関節症はダイエットで痛みが緩和される?」「膝に負担をかけないダイエット方法はある?」 変形性膝関節症と診断されて、このような疑問を感じる方は多いのではないでしょうか。 ダイエットで変形性膝関節症を改善するには、無理のない範囲で体重をコントロールし、膝への負担を減らすことが重要です。 この記事では、変形性膝関節症に効果的なダイエット方法を、食事と運動の両面から解説します。最後までご覧いただき、生活習慣に合った方法を見つけて健康的な毎日を取り戻しましょう。 また、当院「リペアセルクリニック」では変形性膝関節症に対する再生医療治療を行っております。 膝の痛みでお悩みの方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 変形性膝関節症の症状緩和にダイエットが効果的な理由 ダイエットが変形性膝関節症に効果的な理由は以下の3つです。 体重減少で膝への負担が軽減する 体脂肪が減り炎症を抑制できる 軟骨の保護と再生につながる 変形性膝関節症は、膝への負担が大きくなるにつれて症状悪化のリスクも高まります。 とくに体重が膝関節に与える影響は大きいため、適切なダイエットをすれば痛みや炎症を和らげる効果が期待できるでしょう。 本章では、体重管理が変形性膝関節症の改善にどのように役立つか解説します。 体重減少で膝への負担が軽減する 変形性膝関節症になると、膝の軟骨がすり減り骨同士がぶつかり合って炎症や痛みを引き起こします。 体重が増加すると、当然ながら膝にかかる負担も大きくなります。 そのため、ダイエットによって体重を減らすことは、膝への負担を軽減し、痛みを和らげるために非常に有効な手段といえるでしょう。 体重が1kg増えるごとに、膝にかかる負担は2〜3kgも増えるとされています。(文献1) 少しでも体重を減らせば、歩行時の痛みだけでなく、階段の上り下りや立ち座りなどの動作も楽になることが期待できるでしょう。 変形性膝関節症の原因や初期症状については以下の記事でも詳しく解説していますので、参考にご覧ください。 体脂肪が減り炎症を抑制できる 過剰な体脂肪は膝の炎症を悪化させる原因にもなります。 脂肪細胞が分泌する炎症性物質は膝関節に悪影響を及ぼし、痛みや腫れを引き起こすためです。 ダイエットによって体脂肪を減らすと、これらの炎症物質の分泌が減少し、症状が緩和される可能性があります。 また、抗炎症作用のある食材(オメガ3脂肪酸を含む魚類や野菜など)を取り入れることで、関節の炎症を抑える効果が期待できます。(文献2) 軟骨の保護と再生につながる 膝関節の軟骨は、体重の負荷を吸収する重要な役割を担っています。体重が重いと軟骨にかかる負担が大きくなり、摩耗を進行させる原因となります。 ダイエットで体重を減らすことで膝の軟骨への負担を軽減し、損傷の進行を遅らせる効果が期待できるでしょう。 また、コラーゲンやグルコサミンなど、軟骨の再生を助ける成分を含む食品を積極的に摂取するのもおすすめです。 体重管理と栄養バランスを意識し、膝の健康を保ちましょう。 変形性膝関節症のダイエット方法 変形性膝関節症は、膝への負担を軽減する運動や食事療法を取り入れるダイエットが有効です。 無理のない運動から始める 自宅でできる運動 食事療法で体重をコントロールする 本章では、上記3つのポイントに分けて具体的なダイエット方法を詳しく解説します。 無理のない運動から始める 膝の負担を軽減するためには、無理のない範囲で運動を始めてみるのがおすすめです。 たとえば、ウォーキングや水中運動は膝に優しく、負担を最小限に抑えながら体重を調整できます。 また、運動を開始する前には軽いストレッチによって、怪我のリスクを減らし、より効果的に体を動かせます。 週2〜3回、短時間からでも始めていけば、負担を軽減しつつダイエットも続けやすくなるでしょう。 変形性膝関節症の進行を予防する方法や、膝の負担を減らす効果的な運動についてはこちらの記事も参考にご確認ください。 自宅でできる運動 外出が難しい方には、自宅でできる運動がおすすめです。 椅子に座った状態で足を伸ばすエクササイズや、軽いスクワットなどが効果的です。 とくにスクワットは、膝を痛めない範囲で行えば太ももの筋力を鍛え、膝を支える力を強化します。 また、ヨガやストレッチは関節の柔軟性を高めるだけでなく、リラックス効果も得られます。 自宅で手軽に行える運動を取り入れていけば、ダイエットも無理なく継続できるでしょう。 以下の記事では、変形性膝関節症を悪化させないための日常の工夫や、継続して運動に取り組む方法を紹介しています。 食事療法で体重をコントロールする 食事療法は、体重を減らし膝の負担を軽減するための効果的な方法です。 バランスの良い食事を心がけていれば、健康的に体重管理ができます。 具体的なポイントを以下にまとめます。 早食いを控える 早食いは、満腹感を得る前に必要以上に食べてしまうことが原因で体重増加にもつながります。 そのため、食事には時間をかけて一口ごとにしっかり噛む習慣をつけましょう。 また、食べるスピードをゆっくりにするため、箸を置いたり水を飲んだりしながら進めるのも効果的です。 まとめ食い(ドカ食い)を控える 空腹を長時間放置すると、次の食事でまとめ食いしがちです。 これによりカロリー過多となり、体重増加につながります。 規則正しく1日3食を心がけ、間食で適度に空腹を満たす工夫をすれば、ドカ食いも防ぎやすくなります。 ながら食い、つられ食いを控える、よく噛んで食べる テレビやスマートフォンを見ながらの「ながら食い」は、満腹感を感じにくくなる原因です。 また、つられ食いも食べ過ぎを招きがちです。 そのため、食事中は周囲の誘惑を避け、食べることに集中しましょう。 一口ずつよく噛んで味わえば、満足感が得られて食べ過ぎを防げます。 不要な食品を買わない、菓子類を身の回りに置かない スナック菓子や高カロリー食品を身近に置いていると、つい手が伸びてしまいます。 買い物の際は不要な食品を控え、手元に誘惑がない環境を作りましょう。 また、代わりにフルーツやナッツなど、健康的な間食を用意するのがおすすめです。 変形性膝関節症でダイエットを実践する上での注意点 変形性膝関節症でダイエットを実践する上では、無理をせず医師の指示のもと行うなど、いくつかの注意点があります。 本章では以下2つのポイントを紹介します。 無理せず継続することが大切 医師に相談しながら進める ダイエットを進める際の注意点を詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。 無理せず継続することが大切 ダイエットで重要なのは、無理せず継続することです。 とくに変形性膝関節症の方は、膝への負担を考慮しながら、無理のない範囲で運動や食事制限を行う必要があります。 たとえば、急に激しい運動を始めると膝を痛めてしまう可能性があります。 そのため、ウォーキングなどの軽い運動から始め、徐々に運動強度を上げていくようにしましょう。 また、極端な食事制限も、栄養不足やリバウンドにつながる可能性があります。 健康的な食生活を維持しながら、無理のない範囲でのカロリーコントロールも大切です。 医師に相談しながら進める 変形性膝関節症は個人差が大きいため、医師に相談しながら進めていくのが安心です。 とくに体重管理や運動の方法については、膝の状態に応じたアドバイスを受けて安全に進められます。 たとえば、痛みが強い場合には、膝に負担をかけない運動や補助具の活用を提案される場合もあります。 また、適切な栄養指導を受けて、症状の緩和につながる食事内容を知れるのもメリットです。 専門家のサポートを受けながら取り組むことで、リスクを抑えた効果的なダイエットが実現するでしょう。 変形性膝関節症に関する従来の治療法と、新たに注目される治療法を以下の記事で解説していますので、ぜひご覧ください。 まとめ|変形性膝関節症は各種ダイエット方法で改善を目指そう 変形性膝関節症の症状を緩和するためには、体重管理が非常に重要です。 適切な運動や食事療法を取り入れることで、膝への負担を軽減し、症状の悪化を防ぐ効果が期待できます。 無理のない方法を選び、自分のペースで継続していくのがダイエット成功の鍵です。 日々の努力が積み重なれば、膝の痛みが和らぎ生活の質も向上します。 変形性膝関節症でお悩みの方は、医師に相談しながら、自分に合った方法で取り組むようにしましょう。 当院「リペアセルクリニック」では変形性膝関節症の治療を行っております。 気になる症状がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 変形性膝関節症のダイエット方法に関するよくある質問 変形性膝関節症に良い運動は何ですか? 膝に優しい運動として、水中ウォーキングやストレッチがおすすめです。 水中での運動は膝への負担を軽減しながら筋力を鍛えられるため、痛みの強い方にも適しています。 また、太ももの筋肉を鍛える軽いスクワットや、関節を柔軟にするヨガも効果的です。 ただし、無理をせず、自分の膝の状態に合った運動を選びましょう。 変形性膝関節症と肥満の関係はありますか? 肥満は変形性膝関節症の大きなリスク要因です。 体重が増えると膝にかかる負荷が増し、軟骨の摩耗や痛みを悪化させる原因になります。 一方で、体重を減らすことで膝への負担が軽減され、症状の進行を防ぐ効果が期待できます。 健康的な体重管理は膝の健康を守る上でも非常に重要です。 また、当院「リペアセルクリニック」では手術をしない治療法として再生医療を提案しております。 膝の痛みや変形性膝関節症の手術で不安な方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 参考文献 (文献1) 八事あしの健康会(監修:日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院)「あしの健康教室~膝編~第2弾」 https://www.nagoya2.jrc.or.jp/content/uploads/2016/11/ashino-kenkoukyoushitsu_hiza-2_111129-1.pdf (文献2) 管理栄養士 鈴木美紀(富士整形外科病院)「関節リウマチの 食事と栄養について|医療法人社団英志会 富士整形外科病院」 https://www.fujiseikei.com/news/2_631e7e67cbc6d/upload/20220912-093607-6628.pdf
2021.12.10 -
- ひざ関節
- 膝部、その他疾患
関節ねずみは、正式には「関節内遊離体」と呼ばれ、関節内で剥がれた骨や軟骨のかけらが動くことで、痛みや引っかかり、ロッキングなどを引き起こす状態です。 すでに遊離した骨や軟骨片が自然に元の状態へ戻ることは期待しにくく、症状が強い場合には、関節鏡を用いて遊離体を取り除く手術などが検討されます。 本記事では、関節ねずみの原因や症状、治療方法、放置するリスクについて詳しく解説します。 関節ねずみによる引っかかりや痛みを放置すると、関節内への負担が続き、軟骨の損傷や関節機能の低下につながる可能性があります。 また、関節軟骨の損傷は、将来的な変形性関節症に関係することもあるため、症状が続く場合は早めに状態を確認することが大切です。 一方で、関節ねずみの手術では遊離した骨や軟骨片を取り除くことはできても、剥がれた際などに傷ついた関節軟骨や骨そのものが、除去によって元通りになるわけではありません。 そこで、損傷した組織への新たなアプローチとなるのが再生医療です。 関節ねずみで傷ついた軟骨・骨に \再生医療という選択肢/ 再生医療は、患者さまご自身の細胞や血液を活用し、損傷した軟骨などの組織の修復や症状の改善を目指す治療法です。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 関節ねずみによる膝の痛みや引っかかりが続いている 膝が急に動かなくなる「ロッキング」に悩んでいる 関節ねずみと診断され、手術以外の治療法についても知りたい 遊離体だけでなく、傷ついた軟骨への治療についても検討したい 手術後も膝の痛みや違和感が残っている >>再生医療専門「リペアセルクリニック」に無料電話相談する 関節ねずみによる痛みや引っかかりに悩んでいる方や、損傷した軟骨への治療についても検討したい方は、ぜひ当院(リペアセルクリニック)にご相談ください。 軟骨に対する痛みは、まずは相談! 膝に現れる関節ねずみ(関節内遊離体)とは? 関節ねずみ(関節内遊離体)とは、関節内部に発生する小さな骨や軟骨のかけらが関節内で遊離して動き回る状態です。 膝関節に発生する場合が多く、スポーツでの負荷や関節の変性により、軟骨や骨の一部が剥がれ落ちることが原因です。 遊離体が関節内で動き、膝の曲げ伸ばしの際に引っかかることで痛みや違和感が生じることがあります。 とくに、激しい運動や動作で症状が悪化するため、日常生活に支障が出る場合もあります。 関節ねずみは膝だけに起こるものではなく、発生する部位や原因もさまざまです。ここからは、以下の2点について詳しく解説します。 関節ねずみは全身の関節に起こりえる 関節炎や関節症が原因となる 関節ねずみは全身の関節に起こりえる 関節ねずみとは、関節内で骨や軟骨の一部が剥がれて遊離し、関節の中を動く状態のことです。 膝関節だけでなく、肘や足首など全身のさまざまな関節に生じる可能性があります。 遊離体が関節内で動くことで、以下のような症状が現れる場合があります。 関節の痛みや違和感 動かした際の引っかかり感 関節の動かしにくさ 急に関節が動かなくなるロッキング 症状が強い場合や日常生活・スポーツに支障が出ている場合には、関節鏡手術によって遊離した骨や軟骨片を取り除く治療が検討されます。 一方で、手術によって遊離体を取り除いても、関節ねずみが生じた際にダメージを受けた軟骨や骨などの組織まで、除去だけで元の状態に戻るわけではありません。 そのため、手術後も関節の痛みや違和感が残っている場合や、損傷した軟骨に対する治療についても知りたい場合は、今後の治療選択肢について医師へ相談することが大切です。 関節ねずみに伴う関節の痛みや軟骨損傷にお悩みの方は、ぜひ一度当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。 軟骨に対する痛みは、まずは相談! 関節炎や関節症が原因となる 関節ねずみ(関節内遊離体)は、関節炎や関節症が原因で発生します。 これらの疾患は、関節軟骨や骨の損傷や変性を引き起こしやすく、その過程で関節内の骨や軟骨の小片が剥がれ落ち、関節内に遊離体として残るためです。 遊離体が関節内で動き回ると、さらに炎症や痛みが起こり、関節の可動域が制限されることもあります。 関節ねずみによって引き起こされる症状 関節ねずみ(関節内遊離体)によって引き起こされる症状には、関節痛やロッキング現象があります。関節ねずみが関節内で移動すると、関節の曲げ伸ばしをした時に遊離体と軟骨が擦れ合い、強い痛みを生じやすいです。この痛みは動作に伴って悪化し、歩行や運動が困難になる場合もあります。 また、関節ねずみが関節内で引っかかり、関節の動きが突然止まるロッキング現象も発生します。ロッキングが起こると、膝を完全に伸ばせなくなったり、逆に曲げられなくなったりするため、日常生活やスポーツ活動に大きな支障が生じます。 関節ねずみの検査方法 関節ねずみの検査では、X線やMRI(磁気共鳴画像法)、CT(コンピュータ断層撮影)検査が用いられます。 X線検査は、骨片の形状を抽出するため、骨が剥がれて関節内で浮遊している場合、位置や大きさを確認するのに役立ちます。しかし、X線では軟骨片はほとんど映らないため、MRIやCT検査の併用が必要です。 MRI検査は関節軟骨や靭帯などの軟部組織も詳細に映し出せるため、軟骨片や関節内の炎症の程度を確認するのに効果的です。一方、CT検査は細かい骨片の抽出に適しており、遊離体が硬い骨片の場合にその形状や位置をより鮮明に捉えられます。 関節ねずみの治療法 関節ねずみに対しての治療は3種類あります。 保存療法 手術療法 再生医療 それぞれ解説していきます。 保存療法 関節ねずみの保存療法では、痛みや炎症のコントロールを目的に、薬物療法や理学療法が行われます。薬物療法では、消炎鎮痛剤の内服や関節内注射などで痛みや炎症を抑えることが中心です。一方、理学療法では、関節の負担を軽減するための装具の使用や、筋力強化のためのリハビリテーションを実施します。 保存療法は症状が軽度の場合や、遊離体が小さく動きが少ない場合に有効とされ、痛みの緩和や症状の進行を遅らせる効果が期待できます。 手術療法 関節ねずみの手術療法は、遊離体を取り除き関節の正常な動きを回復させることが目的です。一般的には、関節鏡手術が行われ、関節鏡を用いて関節内を観察しながら遊離体を除去します。関節鏡手術は、切開が少なく傷が小さいため、回復が早く、身体への負担が少ないです。 手術が適用されるのは、遊離体が関節内で移動して痛みや引っかかり感が強い場合や、保存療法で症状が改善しない場合になります。 再生医療 関節ねずみでは、遊離した骨や軟骨片そのものに対して摘出手術などが検討される一方で、遊離体を取り除いても、すでに傷ついた関節軟骨や周辺組織まで元の状態に戻るわけではありません。 関節ねずみに伴う軟骨損傷や膝の痛みに対しては、再生医療も治療選択肢の一つとなる場合があります。 再生医療は患者さまご自身の脂肪などから採取・培養した幹細胞を関節内へ投与し、損傷した軟骨などの組織の修復を促すことを目指す治療です。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 関節ねずみによる膝の痛みや引っかかりが続いている 膝が急に動かなくなる「ロッキング」に悩んでいる 関節ねずみと診断され、手術以外の治療法についても知りたい 遊離体だけでなく、傷ついた軟骨への治療についても検討したい 手術後も膝の痛みや違和感が残っている >>再生医療専門「リペアセルクリニック」に無料電話相談する 「関節ねずみと診断され、傷ついた軟骨も治療したい」「手術以外の治療方法についても知りたい」という方は、ぜひ一度当院(リペアセルクリニック)にご相談ください。 関節に対する痛みは、まずは相談! 関節ねずみの予防 関節ねずみの予防には、膝への負担を減らし、関節を保護することが大切です。まず、運動前には十分なウォーミングアップとストレッチを行い、関節や筋肉を柔らかくすることで関節への負担を軽減できます。 膝に過度な負荷がかかる激しい運動や、急な方向転換を伴うスポーツでは、膝を守るサポーターや適切なシューズを着用することがおすすめです。 また、日常生活では体重管理を心がけることも、膝関節への負担軽減につながります。さらに、筋力を高めて膝周囲をサポートすることで、関節への負荷を分散し、軟骨や骨の損傷を予防できます。 まとめ|関節ねずみについて知り、最適な治療法を選びましょう。 関節内遊離体(関節ねずみ)とは、関節内で剥がれた骨や軟骨のかけらが遊離している状態です。 主に膝や肘などに生じ、以下のような症状がみられます。 関節の痛み 引っかかり感 関節の動かしにくさ 急に関節が動かなくなる「ロッキング」 関節ねずみは自然に消失することが期待しにくく、症状が強い場合には、関節鏡などを用いて遊離した骨や軟骨片を取り除く手術が検討されます。 また、放置すると遊離体によって関節軟骨への負担が続き、軟骨損傷の進行や、将来的な変形性関節症につながる可能性もあります。 しかし、関節ねずみを取り除くだけで、剥がれた際に損傷した軟骨や周辺組織まで元の状態に戻るわけではありません。 損傷した組織の修復を目指す選択肢として、再生医療を検討できる場合があります。 「手術後も膝の痛みや違和感が続いている」「傷ついた軟骨に対して、ほかにできる治療がないか知りたい」という方は、ぜひ当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。 関節に対する痛みは、まずは相談! 関節ねずみについてよくあるQ&A 関節ねずみの手術費用はいくらくらいですか? 関節ねずみの手術費用は、一般的に十数万円程度かかります。多くの場合、関節鏡手術が用いられ、健康保険が適用されるため3割負担で前述の金額です。 ただ、費用は病院や手術方法、また入院の有無によって変動します。また、再生医療や特殊な治療を行う場合には保険適用外の可能性があるため、詳細は医師や病院に相談し、見積もりを確認することが大切です。 関節ねずみの手術後の入院期間はどの程度ですか? 関節ねずみの関節鏡手術後の入院期間は、通常2〜3日程度と比較的短期間で済むことが多いです。関節鏡手術は、切開が小さく術後の回復も早いため、早期退院が可能です。 軽度なケースでは日帰り手術も行われる場合がありますが、炎症や腫れが引くまで経過観察のために数日間の入院が必要な場合もあります。入院期間は患者の年齢や症状の重さ、手術後のリハビリ計画によっても異なるため、医師と事前に相談しておくと安心です。
2021.11.30 -
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- 変形性膝関節症
変形性膝関節症は高齢者に多く見られる疾患です。女性の発症者が多く、男女比はおよそ1:4です。(文献1) 発症初期には動作の開始時に膝の違和感を覚える程度ですが、進行すると次第に日常生活に支障を来すようになります。 変形性膝関節症の悪化を防ぐためには、初期症状を理解して早期に対処しなければなりません。 本記事では変形性膝関節症の初期から末期に至るまでの症状の変化や進行度をチェックする方法、および治療法などを解説します。 変形性膝関節症に対しては、再生医療も治療する際の選択肢の一つです。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しています。 変形性膝関節症について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 【老化現象との間違いに注意】変形性膝関節症の初期症状 変形性膝関節症は老化現象と考えられがちですが、40代での発症も見られるため単に年のせいとばかり言えません。 変形性膝関節症の初期に見られる以下の症状に早期に対処すると、健康寿命を伸ばすのに役立ちます。 動き始めの違和感と痛み 階段昇降時の痛み あぐらや正座のやりづらさ それぞれについて解説します。 動き始めの違和感と痛み 変形性膝関節症の代表的な初期症状が、動き始めの違和感や痛みです。 はじめは、膝がなんとなく動かしづらかったり、重しをつけられているような違和感があったりなどの症状から始まります。起床時や長時間椅子に座っているところから動き始めた際に、痛みが生じる場合もあります。 しかし、初期段階では、痛みや違和感が生じても、しばらくすると治まるケースが大半です。 痛みや違和感が持続しないため「ただの老化現象だ」「一時的な不調」と捉え、変形性膝関節症の初期症状を見逃してしまう方も多くいるため、注意が必要です。 階段昇降時の痛み 階段昇降時に痛みが生じるのも、変形性膝関節症の初期症状の一つです。 階段昇降時に膝関節にかかる負荷は体重のおよそ4~7倍とされており、普通に歩くよりも膝に負担がかかりやすいのが特徴です。 「歩く分には問題ないが、階段昇降時に痛みが生じる」のがきっかけで、変形性膝関節症の発症に気づくケースもあります。 階段昇降時の痛みは次第に強くなる傾向にあり、放置すると日常の動作にも支障を来すようになります。 階段の昇降時に痛みが生じる場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。 あぐらや正座のやりづらさ 変形性膝関節症の初期症状として、胡座(あぐら)や正座がしづらくなるのも特徴です。 胡座や正座は膝関節に負担がかかりやすいため、変形性膝関節症を発症していると、痛みが生じやすい傾向にあります。 床に直接座ったり和式トイレを使用したりする場合も、胡座や正座と同様、膝関節に大きな負担がかかります。 普段から胡座をかいたり、床に直接座ったりする際に、痛みや違和感が生じている方は、変形性膝関節症の初期症状の可能性が考えられるでしょう。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリング、LINEでの簡易オンライン診断を実施しています。 変形性膝関節症について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 変形性膝関節症の中期症状 変形性膝関節症の中期症状として以下の例が挙げられます。 動作中に持続する痛み 膝の腫れや変形 膝の拘縮(こうしゅく) それぞれについて解説します。 動作中に持続する痛み 変形性膝関節症の中期になると、歩いたり、階段を降りたりする動作中も痛みが持続するようになります。 動きはじめにだけ痛みが生じていた初期とは異なり、動いている間ずっと痛みが続くのが特徴です。また、重い荷物を持った状態で歩いていると、より痛みが強くなるケースも少なくありません。そのため、歩いたり、階段を上り下りしたりするのが痛みで億劫になります。 体を動かさなくなると運動不足によって膝を支えている筋力が衰え、より症状が悪化する可能性もあります。日常的に運動する習慣がない方や、歩く機会が少ない方はとくに注意が必要です。 膝の腫れや変形 変形性膝関節症の中期になると膝が腫れたり、関節が変形したりします。 症状の進行により膝関節に炎症を起こすと、痛みを緩和するために膝関節内の液体が過剰に分泌されます。 いわゆる「膝に水が溜まる」状態になり、膝関節が腫れて見えるようになります。 関節穿刺(せんし)と呼ばれる注射器で関節内の水を抜く治療を行うと一時的に良化しますが、根本的な原因が改善しない限り何度でも再発します。 さらに膝の内側の軟骨がすり減る関係で、O脚が目立ちやすくなるケースもあります。 外見的な症状以外にも、膝が重く感じたり、腫れている部分がだるいと感じたりする方もいます。 膝の拘縮(こうしゅく) 変形性膝関節症は、名前の通り膝が変形するため、膝の曲げ伸ばしがしづらくなります。曲げ伸ばしのしづらさや、膝の痛みをかばうため、関節を動かさなくなる方も少なくありません。 膝を動かさなくなると、膝周りの組織が衰え、固まってしまう「拘縮(こうしゅく)」と呼ばれる症状が出てきます。頑張って膝を伸ばそうとしても伸ばしきれなかったり、逆に曲げようとしても曲げきれなかったりするようになるのが特徴です。 膝の曲げ伸ばしがスムーズにできないと、歩く際に関節周囲の筋肉や腱に負担がかかり、さらに膝の痛みを増すといった悪循環に陥ります。 また、曲げ伸ばしができないからといって放置していると、より拘縮が悪化してしまいます。 変形性膝関節症の末期症状 変形性膝関節症の末期は、痛みや膝の変形が顕著になり、歩行困難になる可能性が高まります。日常生活に大きな支障を与え、最悪の場合は、寝たきりになるケースもあります。 変形性膝関節症の末期の症状を見ていきましょう。 安静時に持続する痛み 変形性膝関節症の末期になると、安静時にも痛みが生じるようになります。立っているときや歩くときはもちろん、横になっているときも痛みが続くのが特徴です。ひどい場合は、痛みで夜中に目が覚めてしまうこともあります。 このような夜間痛により睡眠の質が悪化すると、身体の回復力が低下し、さらに症状がひどくなるという悪循環に陥りがちです。 安静にしていても痛みが続く段階では、薬物治療やリハビリテーションだけでは改善が難しいケースが多くなります。そのため、骨を切って脚の角度を変える「骨切り手術」や、膝関節を人工関節に置き換える「人工関節置換術」といった手術療法が検討されます。 脚の変形 骨自体が変形してしまった場合、手術療法以外で外見をもとに戻すのは困難です。 脚が変形すると外見的な変化を隠すため、外出を避けるようになる方も少なくありません。 自宅にいる時間が増えると身体を動かす機会が減少するため、筋力の低下によりさらに症状が悪化し、日常生活に影響を及ぼすリスクが増加します。 歩行困難 変形性膝関節症が末期段階まで進行すると、安静にしていても痛みが生じたり、脚が変形したりするため、自力で歩けなくなるケースも少なくありません。杖を使っての歩行や、車椅子での生活を余儀なくされる方もいます。 また、歩くたびに強い痛みが生じるため、自宅内では這って移動するようになる方もいます。このように日常動作が困難になると、外出や運動の機会が減り、認知機能の低下を招くおそれがあります。 こうした末期症状に至る前に、薬物治療やリハビリテーションを行い、進行を遅らせることが大切です。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、変形性膝関節症に対する再生医療の症例紹介や簡易オンライン診断を実施しています。 変形性膝関節症で歩けなくなるのが不安な方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 変形性膝関節症の進行度をチェックできる方法を紹介 東京都在住の65歳以上の高齢者を対象に、認知機能や運動機能に関する大規模な追跡調査(コホート研究)が実施されました。 変形性膝関節症に関する調査では、65歳以上の方のおよそ60%が「歩いてもほとんど痛みを感じない」初期の変形性膝関節症と判明しています。(文献2) つまり、自覚症状がほとんどない段階でも、すでに変形性膝関節症が始まっている可能性があるのです。 ごく初期の段階で発見できれば、手術や寝たきりといった深刻な事態を避けられる可能性が高まります。 変形性膝関節症の進行度を把握する方法の一つに、KOOS(膝の損傷および変形性関節症アウトカムスコア)と呼ばれる評価指標があります。(文献3) KOOSでは変形性膝関節症について以下の5点(合計42項目)を評価します。 疼痛 その他の症状 日常生活機能 スポーツ・レクリエーション機能 膝関節関連の生活の質 KOOSだけで進行度を完全に把握できるわけではありませんが、現在の膝の状態を客観的に知るための目安として活用できます。 変形性膝関節症の原因とは? 変形性膝関節症の主な原因は以下のとおりです。 加齢 肥満 O脚・X脚 女性ホルモンの減少 遺伝 外傷や後遺症 それぞれについて解説します。 加齢 変形性膝関節症を発症する大きな原因が加齢です。 膝関節の骨と骨の間にある軟骨は、クッションのような役割を果たしています。軟骨によって、膝関節は痛みなくスムーズに動くのです。 しかし、加齢とともに軟骨がすり減るため、膝関節の滑らかな動きが阻害されます。膝関節が滑らかに動かないと、炎症を起こして徐々に痛みが生じるのです。 摩耗した軟骨は自然には再生されないため「加齢による膝の痛みだ」と判断せず、進行を早急に食い止める必要があります。 肥満 肥満の影響で膝に負担がかかり、変形性膝関節症を発症するケースもあります。体重が増えると、体重を支えている膝関節に負荷がかかります。 中高年になると、代謝が落ちたり、運動不足になったりする関係で、内臓脂肪がつきやすく、体重が増加しやすいため注意が必要です。 肥満体型で膝に痛みや違和感がある方は、できるだけ膝への負担を抑えるため、食事制限や運動を取り入れ減量を目指しましょう。 O脚・X脚 O脚やX脚など脚が変形していると、普通に歩いたり、階段を登ったりするだけで膝関節に負担がかかりやすくなります。 日本人は、膝と膝の間に隙間が開くO脚の方が多いとされます。 O脚になると膝の内側に体重がかかるため、軟骨がすり減って膝関節の内側に痛みを生じやすくなるのが特徴です。さらに軟骨がすり減って膝関節の隙間がなくなると、膝の曲げ伸ばしが困難になり、日常動作にも支障が出るようになります。 かつては、O脚やX脚は治らないとされていましたが、近年では矯正グッズや整形外科による治療での改善が期待できます。 変形性膝関節症を防ぐためにも、O脚やX脚気味の方は早めに対処しておくことをおすすめします。 女性ホルモンの減少 変形性膝関節症は高齢者に多く見られますが、男女比はおよそ1:4と女性の発症者が多いのが特徴です(文献5)この差には、女性ホルモンの減少が関係していると考えられています。 女性ホルモンの一種であるエストロゲンは妊娠や月経に関わるだけでなく、骨や血管など全身の健康を支えています。更年期の女性にさまざまな心身の不調が見られるのも、エストロゲンの分泌量が減少するためです。 エストロゲンには一定レベルの抗炎症作用があるため、中高年以降に分泌量が減少すると変形性膝関節症に伴う膝の痛みが強くなる可能性があります。(文献6) 遺伝 遺伝も変形性膝関節症の発症リスクを高める原因の一つです。 骨格は親から子へと受け継がれるため両親のいずれか、もしくは両方が変形性膝関節症の場合、子どもも発症リスクが高くなると考えられます。 ただし、変形性膝関節症の発症リスクを高める要因はさまざまなため、必ずしも遺伝だけが原因とは断定できません。 たとえば、肥満気味の両親と同じ食習慣を続けていると自分も体重が増加し、変形性膝関節症の発症リスクを高める可能性があります。 外傷や後遺症 外傷や後遺症も変形性膝関節症の発症リスクを高める原因の一つです。 たとえば、前十字靭帯の後遺症で関節が不安定になると、軟骨への負担が増して変形性膝関節症の発症リスクが高くなるとわかっています。また、半月板の損傷も変形性膝関節症につながりやすいとされています。 変形性膝関節症の発症リスクを高める具体的な主な症例は以下のとおりです。 靭帯損傷(前十字靭帯断裂など) 骨折(膝蓋骨骨折など) 半月板損傷 とくに半月板には軟骨を衝撃から守るトランポリンのようなはたらきがあるため、半月板損傷の既往がある方が、変形性膝関節症を発症するケースが少なくありません。 変形性膝関節症の治療法 変形性膝関節症の治療法として以下が挙げられます。 保存療法 手術療法 再生医療 それぞれについて解説します。 保存療法 保存療法は外科的手術を行わずに症状の改善を目指す治療法です。 変形性膝関節症の際に行われる主な保存療法は以下のとおりです。 運動療法 体重管理 薬物療法 物理療法 それぞれ詳しく解説します。 運動療法 変形性膝関節症の治療法の一つが運動療法です。 障害や疾患の改善および予防を目的に行われる保存療法の一種で、変形性膝関節症などの整形疾患だけでなく、生活習慣病が対象になるケースも少なくありません。 変形性膝関節症に対して行われる運動療法は、主に太ももの筋肉である大腿四頭筋やハムストリングスの筋力を強化する目的で行われます。 筋力を強化する方法はエアロバイクやウォーキングをはじめとする有酸素運動や、筋力トレーニングなどさまざまです。 体重管理 変形性膝関節症を発症すると膝への負荷により痛みが生じるため、体重を管理する必要があります。 とくに階段を昇り降りする際に生じる膝への負荷は体重の4〜7倍とされており、体重を減らした分だけ膝への負荷を減らせます。 ただし、食事制限だけで体重を減らすと同時に筋力も低下してしまうため、筋肉量を維持しながら減量するのが大切です。 適切な体重の目安としてBMI(Body Mass Index)と呼ばれる国際的な指標がありますが、筋肉量は考量されていません。医師や理学療法士、運動療法士、管理栄養士などのサポートを受けながら、適切に体重管理する必要があります。 薬物療法 薬物療法も変形性膝関節症に対して行われる治療法の一つです。 主に変形性膝関節症の発症に伴う痛みを緩和する目的で行われます。 痛みを緩和する際に用いられる薬剤は、ロキソニンをはじめとする非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)やアセトアミノフェン内服薬、外用薬や湿布などさまざまです。 変形性膝関節症の発症に伴う関節の可動域減少を改善する目的で、ヒアルロン酸やステロイド剤を局所注射する方法もあります。 物理療法 変形性膝関節症の治療法としては物理療法も挙げられます。 電気や熱、音波、水圧などのエネルギーを利用し、症状を緩和したり組織の修復を促したりするのが特徴です。 代表的な治療法としてはマイクロ波や温罨法(おんあんぽう:患部を温める方法)などの温熱療法や超音波治療、低周波や干渉波などの電気治療、ウォーターベッドの水圧を利用したリハビリテーションなどが挙げられます。 膝周りの筋緊張が原因で血行不良や痛みを引き起こしている場合は、マッサージなど手技(徒手)による施術も行われます。 手術療法 手術療法も変形性膝関節症の治療法の一つです。 物理療法では改善が難しい症例や、変形性膝関節症が原因で日常生活に支障を来している際に、手術療法を検討するのが一般的です。 変形性膝関節症に対する手術療法としては、人工関節置換術と高位脛骨骨切り術、関節強化手術の3つが挙げられます。 ただし、膝の痛みが骨の変形以外の原因で生じている場合、手術療法を行っても痛みが改善しないケースもあります。 再生医療 変形性膝関節症を発症している方の中には、症状が進行していてもさまざまな事情で手術の選択が難しい方もおられます。 そのような方には、治療方法の一つとして再生医療が挙げられます。 再生医療は、損傷した組織や細胞に対して、自己の幹細胞や血液を用いる治療法です。身体への負担が少なく、治療による日常生活への影響をできるだけ抑えたい方に適しています。 再生医療には主に「幹細胞治療」と「PRP療法」の2種類があります。 幹細胞治療:自身の脂肪組織から採取した幹細胞を培養して増やし、膝関節に注入する治療法 PRP療法:自身の血液から血小板を多く含む成分を抽出し、膝関節に注入する治療法 当院「リペアセルクリニック」では、変形性膝関節症の治療法として再生医療を提供しています。実際の症例については以下をご覧ください。 再生医療についてより詳しくは、当院の公式LINEにご登録ください。再生医療による症例の紹介や簡易オンライン診断を実施しております。 変形性膝関節症の進行を遅らせるポイント 変形性膝関節症の進行を遅らせるには、適度な運動と日常生活の動作が大切です。 とくに太ももの前の筋肉を鍛えると膝関節への負担を軽減できます。筋力強化以外にも、関節の柔軟性を高めるストレッチを取り入れるのも効果的です。 日常生活では、できるだけ膝関節に負担のかかる動作は控えるのが重要です。変形性膝関節症の進行を遅らせる日常動作のヒントを見てみましょう。 胡座や正座は避ける トイレは和式ではなく洋式にする 床に座らず椅子に座る 膝を温めて血行を良くする 階段の利用を減らす 生活環境を変えるのは難しい可能性もありますが、できるものから取り組んでみてください。また、肥満体型の方は、食事制限や有酸素運動を取り入れて、体重減量を目指すのも大切です。 変形性膝関節症と似た病気の可能性もある 膝に痛みがあっても、すべての膝の痛みが変形性膝関節症ではありません。 膝関節以外の痛みや発熱の有無など、問診や触診の情報を元に「関節リウマチ・痛風・化膿性関節炎」などを疑います。 検査では血液検査や関節液の成分を検査し、検査結果を元に変形性膝関節症以外の病気である要素を取り除いた上で、はじめて変形性膝関節症と診断されるため、一概には判断できません。 変形性膝関節症の初期症状が見られたら速やかに医療機関へ 変形性膝関節症とは、膝関節にある軟骨が、加齢や筋力低下によってすり減り、痛みが生じる病気です。初期症状として、動き始めの痛みや違和感があげられます。 ただし、変形性膝関節症の症状は人によって異なり、進行していてもあまり痛みが出ない方もいるため、一概にはいえません。 変形性膝関節症は、時間をかけて症状が進行し、徐々に症状が重くなるため、早い段階で治療を始める必要があります。 そのため、膝に痛みや違和感を抱いている方は、できるだけ早めに医療機関を受診しましょう。 また、リペアセルクリニックでは、変形性膝関節症の治療法として再生医療を提案しています。 簡易オンライン診断も実施しているので、変形性膝関節症について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 参考文献 (文献1) 人工関節④ 女性に多い膝関節の痛み|日本赤十字社和歌山医療センター (文献2) 歳のせいにされてきた変形性膝関節症の病態を解明。健康長寿への一歩を踏み出す!|順天堂大学 (文献3) Knee Injury and Osteoarthritis Outcome Score (KOOS)|PubMed (文献4) 変形性膝関節症の症状とは|初期~末期の特徴を医師が解説|整形オンライン (文献5) 人工関節④ 女性に多い膝関節の痛み|日本赤十字社和歌山医療センター (文献6) 更年期におけるエストロゲンレベルが膝関節症の痛みに及ぼす影響と非薬理学的対策|PubMed
2021.11.25 -
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「変形性膝関節症に鍼灸は有効?」「期待できる効果を知りたい」と、手術以外の方法で膝の痛みを和らげたいと考えている方もいるのではないでしょうか。 鍼灸(はり・おきゅう)は、血流改善や筋緊張の緩和により、変形性膝関節症の痛み軽減が期待できる治療法です。 本記事では鍼灸の具体的な効果やリハビリ・薬との相乗効果、注意点を詳しく紹介します。 一方で、鍼灸は変形した関節やすり減った軟骨そのものを元に戻す治療ではないため、症状の進行状況によっては十分な改善が得られないケースもあります。 そのような場合、再生医療という新たな選択肢があります。 \変形性膝関節症に対する新たな選択肢/ 再生医療とは、患者さまご自身の細胞や血液を用いて、すり減った膝の軟骨や損傷した組織の修復・再生を促し、膝の状態を整えることを目指す治療法です。 鍼灸や痛み止め、ヒアルロン酸注射などが主に「痛みの緩和」を目的とするのに対し、再生医療は膝関節そのものの状態改善を目指します。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 処方された薬や注射を続けても膝の痛みが改善しない 鍼灸やリハビリを続けているが改善が頭打ちになっている 手術を勧められているが避けたい 膝の痛みや歩行のつらさで日常生活・仕事に支障が出ている >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 実際に当院(リペアセルクリニック)の治療を受けられた患者さまの治療前の状態から治療後の変化までをまとめた症例を以下でご紹介します。 >>左変形性膝関節症に対する症例はこちら 「薬や注射以外の選択肢を探している」「鍼灸やリハビリを試したが効果に限界を感じている」「手術は避けたい」という方は、まずは当院(リペアセルクリニック)にご相談ください。 まずは無料相談! 実際に当院(リペアセルクリニック)の治療を受けられた方の症例については、以下の動画でもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/L5AqAZcGvGs?si=Hr9aqjkR9aJlq2P_ 変形性膝関節症の鍼灸治療における4つの効果 鍼灸治療は変形性膝関節症に対する自然療法として注目されており、主に以下4つの効果が期待できます。 痛みの緩和 可動域の向上 筋肉の緊張緩和 血液循環の改善 本章が変形性膝関節症で鍼灸治療を検討している人の参考になれば幸いです。 痛みの緩和 鍼灸治療では、膝周辺のツボを刺激することで、痛みを和らげる効果が期待できます。これは、鍼灸治療によってエンドルフィンという神経伝達物質が分泌され、鎮痛作用をもたらすためです。(文献1) また、鍼(はり)治療には痛みの原因となる炎症を鎮め、症状の改善を促す効果もあります。 可動域の向上 鍼灸治療は、筋肉や関節の柔軟性を高めて可動域を向上させる効果も期待できます。 変形性膝関節症により膝の曲げ伸ばしがしにくくなると、日常の動作が制限され、QOL(生活の質)が低下してしまいます。 鍼灸により硬直した筋肉を和らげられれば、関節の動きがスムーズになります。 日常生活での動作も楽に行えるようになり、QOLの向上が期待できるでしょう。 筋肉の緊張緩和 鍼灸治療は、緊張した筋肉をリラックスさせて血行を促進し、筋肉の柔軟性を回復させる効果が期待できます。 変形性膝関節症によって膝周辺の筋肉が緊張すると、痛みや動かしにくさにつながるケースがあります。 鍼灸治療によって筋肉の緊張が和らげることで、痛みやこわばりが軽減され、動きやすくなるでしょう。 血液循環の改善 鍼灸治療には血液循環を促進し、膝関節の健康を維持しやすくなる効果もあります。 血流が良くなることで変形性膝関節症による炎症が抑えられ、痛みの軽減や組織の回復が期待できるでしょう。 鍼灸治療によって栄養が膝周辺に行き渡りやすくなるため、膝の長期的な健康を考える方にもおすすめです。 変形性膝関節症で鍼灸治療を受ける3つのメリット 変形性膝関節症で鍼灸治療を受ける主なメリットは以下の3つです。 手術や薬に頼らない治療法 副作用のリスクが低い 体への負担が少ない ここでは、それぞれのポイントに分けて詳しく解説します。 手術や薬に頼らない治療法 変形性膝関節症を鍼灸で治療することで、手術や薬に頼らず症状を改善できる可能性があります。 変形性膝関節症の治療法は、手術や薬物療法が一般的ですが、人によっては身体への負担が大きくなるリスクもあるでしょう。 鍼灸治療は比較的身体への負担が少ない自然療法です。手術や薬以外で治療を進めたい人にとって有効な選択肢の1つとなるかもしれません。 以下の記事では、変形性膝関節症手術に関する詳細やメリット・デメリットについて解説しています。気になる方はぜひチェックしてみてください。 副作用のリスクが低い 鍼灸治療は、薬物療法と比べて副作用のリスクが低い治療法です。 薬物療法では、胃腸障害や肝機能障害などの副作用が起こる可能性があります。また、薬の飲み合わせによっては思わぬ副作用が生じる場合もあります。 一方、鍼灸治療は自然療法であり、薬物治療と比べて副作用のリスクを抑えて治療できるのがメリットです。 施術を受ける際には、衛生管理が徹底されている信頼できる鍼灸院を選びましょう。 体への負担が少ない 鍼灸治療は、体に負担の少ない治療法です。 手術のようにメスを入れる必要はなく、投薬治療による副作用の心配もありません。そのため、高齢者や体力がない方でも安心して治療を受けやすいのが特徴です。 また、鍼灸治療は、体の自然治癒力を高める効果も期待できます。体の内側から健康にすることで、変形性膝関節症の症状改善を促せるでしょう。 変形性膝関節症で鍼灸治療を受ける際の注意点 鍼灸治療は体に優しい方法として支持されていますが、いくつかの注意点もあります。 痛みが和らいでも無理な運動や負荷は避ける 国家資格を持った鍼灸師による治療が必要 すり減った軟骨の再生や変形を元に戻すことはできない 無理な運動を避けたり、信頼できる施術者を選ぶのも重要です。 本章では、鍼灸治療を安全に受けるためのポイントを3つ解説します。 痛みが和らいでも無理な運動や負荷は避ける 鍼灸はあくまでも変形性膝関節症の痛みや炎症を一時的に和らげる治療法です。根本的な治療にはならないため、痛みが和らいでも激しい運動や無理な動作は避けましょう。 変形性膝関節症は、軟骨がすり減って変形している状態なので、無理な運動や負荷をかけると症状が悪化してしまう可能性があります。 鍼灸治療の効果を維持し、症状の悪化を防ぐためには、治療後も無理せず膝をいたわるように生活するのが適切です。 激しい運動は避け、適度な運動と休息をバランスよく取り入れましょう。 以下の記事では、変形性膝関節症を悪化させないための工夫や、日常的な運動について紹介しています。あわせてご覧ください。 国家資格を持った鍼灸師による治療が必要 鍼灸治療を受けるときは、国家資格を持った鍼灸師かどうかを確認しましょう。資格のない者が施術を行うと、感染症や神経損傷などのリスクが高まります。 安全に鍼灸治療を受けるためには、必ず国家資格を持った鍼灸師がいる医療機関や治療院を選びましょう。 信頼できる鍼灸師選びは、治療の効果と安全性を確保するために非常に重要です。 すり減った軟骨の再生や変形を元に戻すことはできない 鍼灸治療は、変形性膝関節症の痛みや炎症を和らげる効果は期待できますが、すり減った軟骨を再生したり、変形を元に戻したりはできません。 変形性膝関節症は進行性の病気であるため、鍼灸治療と並行して医師の診察を受け、適切な治療を受ける必要があります。 鍼灸治療はあくまで対症療法の1つであり、根本的な治療には医師による診断と治療が不可欠である点は理解しておきましょう。 近年では、変形性膝関節症に対する治療法として、傷ついた組織の修復を目指す「再生医療」が注目されています。 再生医療とは、ご自身の脂肪から採取した幹細胞を培養し、膝関節へ投与することで、軟骨や関節組織の修復をサポートする治療法です。 「人工関節はできれば避けたい」「ヒアルロン酸注射や鍼灸を続けているが改善しない」といったお悩みをお持ちの方は、まずは当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。 ▼まずは変形性膝関節症の治療について相談! >>(こちらをクリックして)今すぐ電話してみる こちらの記事では、変形性膝関節症に関する新しい治療について詳細に解説しています。再生医療にも関心がある方はぜひご覧ください。 まとめ|変形性膝関節症は鍼灸以外の治療法も検討しよう 鍼灸治療は、膝の痛みを和らげて可動域を向上させるなど、さまざまな効果が期待できる治療法です。 しかし、変形性膝関節症の根本的な治療には、医師の診察と適切な治療計画が必要となります。 鍼灸治療はあくまで対症療法の1つとして捉え、医師の指導の下、他の治療法との併用が重要です。 痛み止めやヒアルロン酸注射、鍼灸などで一時的に和らいでも再び痛みがぶり返す場合や、根本的な改善を目指したい場合は、再生医療という新たな選択肢を検討してみてください。 再生医療は、患者さまご自身の脂肪から採取・培養した幹細胞を膝関節に注射し、損傷したり、すり減ったりした軟骨組織の修復環境を整えることを目指す治療法です。 変形性膝関節症に対して、手術を避けながら根本的な改善を目指せる可能性があります。 変形性膝関節症の再生医療による改善が見込めた症例については、以下の動画でも解説しています。治療のイメージを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EXx7d9cCaoE?si=GPLf0MPzMovFpfq7 「鍼灸や注射では改善しない」「手術はできるだけ避けたい」「根本的に膝を良くしたい」という方は、当院(リペアセルクリニック)へお気軽にご相談ください。 まずは無料相談! 変形性膝関節症の鍼治療に関するよくある質問 鍼灸で膝の痛みが治りますか? 鍼灸治療は膝の痛みを和らげる効果が期待されますが、痛みの根本原因を完全に治すものではありません。 痛みを軽減しながら日常生活を快適にするサポートとして有効です。 ただし、進行した変形や軟骨の損傷には、医療機関での診断や治療の併用が勧められます。 膝の痛みが取れない理由やケア方法を医師が解説しています。 ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。 鍼灸は痛い?熱い? 鍼灸治療は基本的に痛みや熱さを感じにくい方法です。 鍼の刺入時にチクっとした感覚を感じる場合もありますが、ほとんどの方がリラックスして受けられると言われています。 不安がある場合は、施術前に鍼灸師に相談することで安心して治療を進められるでしょう。 変形性膝関節症に鍼灸やツボは効果ありますか? 鍼灸治療は、膝の痛みを軽減し、筋肉の緊張を和らげる効果が期待されます。 特定のツボを刺激すると血流が促進し、自然な回復へとサポートします。 ただし、軟骨の再生や変形の改善は難しいため、他の治療法との組み合わせが推奨されます。 また、当院「リペアセルクリニック」では手術をしない治療法として再生医療を提案しております。 膝の痛みでお悩みの方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 参考文献 (文献1) 福田美絵子「脳神経疾患における東洋医学的治療の可能性2007 鍼篇|脳神経疾患 痛み外来 いざなぎクリニック」 https://www.ne.jp/asahi/clinic/izanagi/hari.pdf
2021.11.15 -
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「変形性膝関節症は整骨院で治せるのか」と疑問を持つ方もいるでしょう。 変形性膝関節症は中年以降の女性に多く発生する疾患で、加齢などによって関節軟骨がすり減ることで、膝に痛みや変形をもたらします。 変形性膝関節症の主な治療法は、保存療法と手術療法ですが、整骨院での施術による一定の効果も期待できます。 今回は、整骨院での変形性膝関節症に対する施術について解説します。期待できる効果や注意点とあわせて、再生医療による治療の症例も紹介するので、変形性膝関節症による膝の痛みでお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。 変形性膝関節症とは?整骨院で期待できる効果 変形性膝関節症の主な症状は、膝の痛みと水が溜まることです。 初期には軟骨のすり減りがわずかに確認できるほどですが、長年の年月をかけて徐々に変形の程度が大きくなります。膝の状態の悪化を防ぐためには、生活習慣の見直しや膝周りを鍛える運動が重要です。 具体的には、整形外科でリハビリテーションの指導を受けるほか、整骨院や鍼灸院での施術を検討することも選択肢の一つです。 以下で、整骨院で期待できる効果を解説するので、治療法を検討する際の参考にしてください。 痛みの緩和 整骨院の施術では、変形性膝関節症による痛みを和らげます。手技療法やマッサージなどを用いて筋肉や関節の緊張をほぐし、症状を緩和することを目指します。 整骨院の施術方法はさまざまで、姿勢や歩行を改善して、間接的に膝への負担を軽減させるアプローチもあります。膝の痛みを緩和できると、変形性膝関節症の基本治療である運動療法にも本格的に取り組めるようになります。 膝関節の可動域の向上 膝関節の可動域の改善も、整骨院の施術によって期待できる効果の一つです。変形性膝関節症によって膝関節の可動域が制限されると、歩行や階段の昇降に支障をきたします。 整骨院では、膝周りの筋肉を柔軟にするためのストレッチや、関節の動きを改善するためのモビライゼーションといった施術を通じて、可動域の向上を図ります。 ▼ 変形性膝関節症の治療方法について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。 整骨院で変形性膝関節症の施術を受ける際の注意点 整骨院でも変形性膝関節症の施術を受けられるものの、以下のような注意点があります。 根本治療は期待できない 健康保険適応外である 専門医に相談する 定期的に医療機関を受診する それぞれ詳しく見ていきましょう。 根本治療は期待できない 整骨院では、変形性膝関節症の根本治療は期待できません。柔道整復師には、変形した関節を元に戻したり、すり減った軟骨を再生させたりする治療が認められていないためです。 整骨院(接骨院)の開業には、国家資格を保持する柔道整復師が必要です。柔道整復師の主な業務は、「医療類似行為」に該当する怪我に対する応急処置で、医師が行う画像診断や手術、注射などはできません。 そのため、整骨院での施術はあくまで応急的で、医療補助的方法による患部の回復を図ることが目的です。 ▼ 変形性膝関節症の治療効果を高める方法については、以下の記事で詳しく解説します。 健康保険適応外である 整骨院での変形性膝関節症に対する施術は、健康保険が適応されず、全額自己負担になるため注意が必要です。 健康保険が適応される具体的な範囲は、「急性又は亜急性の外傷性の骨折、脱臼、打撲、捻挫」です。つまり、長い年月をかけて進行する変形性膝関節症や慢性化した肩こりなどは健康保険の適応外となります。自費施術の費用はそれぞれの整骨院によってさまざまですが、3,000〜5,000円程度が相場です。(文献1) 専門医に相談する 整骨院で施術を受ける際は、事前に専門医に相談しましょう。整骨院の自費施術の内容はさまざまです。そのため、変形性膝関節症の進行度合いや状態をよく理解している専門医に、整骨院の施術が膝に余計な負担をかけてしまわないか確認する必要があります。 なお、専門医に相談する際は、「整骨院での施術を受けても大丈夫か」と聞くのではなく、具体的にどのような施術を受けるのかを伝えると、より的確なアドバイスをもらいやすくなります。 なお、リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。変形性膝関節症の治療でお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。 定期的に医療機関を受診する 整骨院での施術を受ける場合でも、医療機関への定期的な受診は続けましょう。施術によって膝の痛みが緩和したとしても、整骨院では変形性膝関節症の進行度合いを確認するための画像検査ができません。 変形性膝関節症は進行性の疾患です。状態に合わせて適切な治療方針を検討するためには、整骨院の施術と並行して、定期的な医療機関の受診を忘れないようにしてください。 【体験談】変形性膝関節症に対する再生医療の可能性 整骨院の施術によって痛みの緩和や膝の可動域の向上が期待できる一方で、根本治療はできません。そのため、膝関節の変形を治すための手術療法や、軟骨を再生させるための再生医療が必要です。 リペアセルクリニックでは、変形性膝関節症の再生医療・幹細胞治を行っています。以下で、当院における変形性膝関節症の症例を紹介するので、ぜひ参考にしてください。 症例1.60代男性|進行期の変形性膝関節症の痛みを軽減 60代の男性は、10年前から続く左膝関節痛と1年前から現れた右膝関節痛のために当院を受診しました。診察時の状況は、以下の通りです。 整形外科で進行期の変形性膝関節症と診断されている 痛みが悪化し漁師の仕事に支障がある ヒアルロン酸注射が効かない 人工関節にすると耐用性の問題や可動域の制限などから仕事復帰が難しくなるため、再生医療を選択しました。再生医療とは、幹細胞や血小板の投与によって自然治癒力を最大限に引き出すための医療技術です。 当院では、下腹部から採取した脂肪細胞の幹細胞を分離・培養し、ホーミング効果を期待して静脈から点滴します。 レントゲンの結果、両膝に内側関節裂隙の狭小化が認められたため、変形と痛みが強い左膝には7000万個、右膝には3000万個の細胞をそれぞれ計3回投与しました。 初回の投与から3カ月後には左膝の痛みが軽減し、右膝はほとんど痛みがなくなるほどまで回復しました。左膝の痛みも、1年近くかけて軽減していくと期待できます。 ▼ こちらの症例について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。 症例2.50代女性|ヒアルロン酸注射が効かない膝の痛みを軽減 50代の女性は、数年前から膝の痛みがあり、趣味のテニスができなくなったことを理由に当院を受診しました。診察時の主な症状は、以下の通りです。 ひざに水が溜まっている 歩行時に激痛がある ヒアルロン酸注射が効かない レントゲンとMRIで確認すると、膝関節の内側の軟骨がすり減っているほか、半月板にも損傷が認められました。膝関節の軟骨は中程度すり減っており、従来では、人工関節術をすすめられていた状態であると考えられます。 50代の女性は、当院で1億個の幹細胞を投与しました。投与後3週間程度は目に見える効果はなかったものの、その後は痛みが軽快し、膝の曲げ伸ばしが楽になりました。 少しずつできる動作が増え、投与後6カ月後には再びテニスを始められそうな状態まで回復した事例です。 ▼ こちらの症例について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。 まとめ・変形性膝関節症に悩んでいる場合は整骨院を含めた代替療法も検討しよう 今回は、整骨院での施術が変形性膝関節症にどのように役立つのか、注意点とともに解説しました。 整骨院では、膝の痛みの緩和や可動域の向上を目指す施術が行われます。ただし、変形した膝関節を元に戻すためには、手術が選択肢の一つとなります。また、軟骨を再生させるには再生医療という選択肢も考えられます。 整骨院で変形性膝関節症に対する施術を受ける場合は、必ず医師と相談し、自分に合った施術方法を取り入れましょう。 整骨院での施術で痛みが緩和したからといって、変形性膝関節症の進行度が痛みの程度と比例するとは限りません。そのため、自分の体感だけで判断せず、定期的に病院を受診して、画像診断による状態確認が不可欠です。 なお、整骨院は痛みに対して処方される「ロキソニン」などをはじめとする第一類の医薬品の取り扱いができません。、痛みがきつい時には、迷わず病院を受診しましょう。 リペアセルクリニックでは、変形性膝関節症の再生医療・幹細胞治を行っています。メール相談やオンラインカウンセリングを受け付けているので、ぜひ気軽にご相談ください。 ▼変形性膝関節症のためのサポーター選びについては、以下の記事で解説しています。 参考文献 (文献1) 厚生労働省「柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準の実施上の留意事項等について」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb0408&dataType=1&pageNo=1
2021.11.15 -
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膝の痛みでステロイド注射を受けたら「しばらくは楽になったけれど、また辛くなってきた」と感じたことはありませんか。 再び注射をお願いしたところ、「前回から間隔が短いので、もう少し待ちましょう」と言われ、戸惑った方もいるでしょう。 ステロイド注射は、炎症を抑える力が強く、痛みが軽減される反面、頻繁に打つと軟骨や関節への負担が大きくなるおそれがあります。 本記事では、膝関節におけるステロイド注射の適切な間隔や回数の目安、副作用を防ぐための注意点を解説します。 また、変形性膝関節症の最新治療法として、再生医療をご紹介いたします。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 変形性膝関節症について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 膝関節に用いられるステロイド注射とは ステロイド注射(関節内コルチコステロイド注射)は、膝関節内の炎症や痛みが強い場合に用いられる治療法です。 変形性膝関節症では、軟骨のすり減りが進むにつれて関節内に炎症が生じやすくなり、この炎症を抑える目的でステロイドを関節内へ注射します。ステロイド注射はヒアルロン酸注射と比べ、強力な抗炎症作用により、痛みを抑えるのに非常に高い効果を発揮するとの報告が多くあります。 ただし、ステロイドの多用には注意が必要です。ステロイドは骨や軟骨の代謝に影響を及ぼし、「骨壊死」や「ステロイド関節症」という副作用が発現する可能性があります。 そのため、ガイドラインでも、必要性を見極めた上で慎重に用いることが推奨されています。(文献1) 変形性膝関節症にお困りの方は、以下サイトもご参照ください。 膝へのステロイド注射の間隔は3カ月が目安 変形性膝関節症へのステロイド注射は、強い炎症や痛みを短期間で抑える目的で使用されます。しかし、その作用は強力なため、使用頻度や間隔には注意が必要です。 変形性膝関節症診療ガイドライン2023では、「ステロイド関節内注射の効果は炎症の鎮静化や短期的な除痛に限定される」と記載されています。合併症リスク自体はプラセボ(偽薬)と比較して大きくはないものの、軟骨損傷や変形性膝関節症の進行の危険性があるため、次のような投与は推奨されていません。 頻回投与 間隔を空けずに反復する使用 長期間の継続 一方で、ガイドライン自体には「何週間空けるべきか」の明確な間隔についての記載は確認できません。(文献1) 米国での最近のガイドラインでは、「薬物動態・薬力学データに基づく最低間隔は2 〜 3週間、最大3カ月」とされており、この「最大3カ月」が実臨床での一つの判断基準として扱われています。(文献2) ステロイド注射の効果が現れるタイミングについて ステロイド注射による効果発現には、1週間程度かかります。 研究報告として、関節内コルチコステロイドが1週間程度で有意な痛みの軽減を示したとする報告があります。(文献3) さらに、別のレビュー文献では、効果のピークは注射後2週間頃に達するとされています。(文献4) これらの報告から、ステロイド注射後、数日~1週間程度で炎症が徐々に落ち着き始め、2週間前後で痛みがもっとも感じにくくなる時期と考えられます。 ステロイド注射の持続効果について ステロイド注射の効果がどの程度続くかは、投与される薬剤や個人の状態によって異なります。しかし、複数の研究からおおよそ3カ月~6カ月が目安です。 メタ解析(複数の研究結果を統合して分析する手法)の報告では、およそ3カ月程度まで中等度の痛みの軽減効果が持続したと報告されています。(文献5) また、ステロイド製剤の一種である非結晶性酢酸メチルプレドニゾロンでは、 効果のピーク:注射後2週間 持続期間:最大24週間(約6カ月) とされています。(文献4) さらに、別の報告では、 一般的な持続期間は1~4週間程度 2週間までは明確な有益性があり、16~24週間でも効果がみられた と幅のある結果となりました。(文献6) これらの情報より、ステロイド注射の「ピークは2週間程度」「持続期間は数週間~数カ月」と考えられます。 なお、痛みの改善度と持続期間には個人差があり、炎症の強さ・関節の状態・併用治療などによって大きく変わります。 膝へのステロイド注射でおこりうる副作用 ステロイド注射は、炎症を抑えて痛みを和らげる一方で、使い方によっては副作用のリスクが高まります。 とくに「骨壊死」や「ステロイド関節症」には注意が必要です。これらを避けるために、 最低でも6週間は間隔をあける さらに可能であれば3カ月程度の間隔を確保する また、短期間での連続投与や長期間に及ぶ継続使用は避けるべきです。 変形性膝関節症診療ガイドラインでは、合併症として注射部位の痛み、腫脹、紅斑、顔面紅潮、高血圧などが報告されています。重篤な合併症は多くないものの、ガイドラインは軟骨損傷や変形性膝関節症の進行リスクを指摘しており、ステロイド注射は「炎症が強い時期に短期的に用いる」ことを推奨しています。(文献1) なお、ステロイド注射による痛みの改善は一過性であり、変形性膝関節症の痛みの原因である、すり減った軟骨が元に戻るわけではありません。痛みがあるからと、安易に投与回数を増やすと副作用の危険性があります。 ステロイド注射による副作用を避けたい場合や効果を感じにくくなった場合、次の投与まで待てない場合に、最新の注射による治療方法を紹介します。 ステロイド注射に代わる再生医療という膝の痛みへのアプローチ ステロイド注射で痛みが十分に改善しない場合など、ステロイドの使用が難しい場合の選択肢に再生医療という選択肢があります。 再生医療による治療は主に、PRP治療(Platelet-Rich Plasma=多血小板血漿)と幹細胞治療の2種類です。 PRP治療は、自身の血液から血小板を多く含む血漿を抽出して、膝へ注射する方法です。多血小板血漿に含まれる成長因子により、組織修復を促します。高い治癒効果と自分の血液を使用するため、アレルギー反応が出にくいのが特徴です。 幹細胞治療は、皮下脂肪から採取した幹細胞を培養して膝の関節内へ注射して、傷んだ軟骨の再生を期待する治療法です。 いずれも自由診療で、厚生労働省によって認可された医療機関でしか行えません。 再生医療は手術や入院を必要としない点が大きな特徴で、従来の治療概念を大きく変えた新しい選択肢です。なかでも幹細胞治療は変形性膝関節症において、すり減った軟骨の再生が期待される先進的なアプローチとして注目されています。 再生医療については、以下ページもご参照ください。 ステロイド注射やヒアルロン酸注射を受けていたものの痛みが悪化して幹細胞治療を行った症例もあります。 https://youtu.be/2GCVH-Jw5Ps?si=0UYNMNDW7jaJuYwV 膝関節におけるステロイド注射の間隔を理解し再生医療も検討しよう 変形性膝関節症に対するステロイド注射の間隔と、近年注目されている再生医療について解説しました。ステロイド注射は炎症を抑えて痛みの軽減に有効ですが、その効果は一時的で、副作用を防ぐためにも頻繁な投与には注意が必要です。 一方、PRP治療や自己脂肪由来幹細胞治療といった再生医療は、治癒促進や軟骨再生により回復を目指す新しい治療法です。 変形性膝関節症に悩み、十分な効果が得られなかった方や、手術に抵抗がある方にとって、薬物療法と手術の中間に位置する再生医療は治療の選択肢となります。 現在の痛みや治療効果に不安がある場合は、これまでの選択肢に加えて再生医療という新たな治療も検討されてはいかがでしょうか。 膝へのステロイド注射の間隔に関するよくある質問 膝へのステロイド注射の金額はいくらですか? 使用する薬剤や投与量によって金額は異なります。 一般的にステロイド注射は、保険診療として実施されます。多くの方は3割負担ですが、診察料・検査料などが別途かかるため一概にお伝えできません。 なお、自由診療で受診する場合は、医療機関によって価格は異なります。詳細は受診予定の医療機関にご確認ください。 膝へのステロイド注射が効かない原因は何ですか? ステロイド注射は炎症を抑えます。そのため、炎症が強くないタイプの痛みには効果が実感しづらい可能性があります。 また、症状が進行して軟骨が大きくすり減っている場合や、半月板損傷・関節内の構造的トラブルが原因の場合は、期待した効果が得られ難くなります。 さらに、肥満や日常の負担、歩き方の癖など、膝へのストレスが継続している場合も効果が限定的です。 ステロイド注射が効きにくい場合は、ヒアルロン酸注射、装具療法、リハビリ、減量、再生医療など、別のアプローチとの組み合わせが推奨されます。 参考文献 文献1 変形性膝関節症診療ガイドライン2023|南江堂 文献2 Curr Pain Headache Rep. 2025|Current Pain and Headache Reports
2021.10.23 -
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再生医療の分野で注目されている「PRP療法」と「APS療法」。 どちらも自身の血液を使って行う治療法ですが、目的や仕組みに違いがあります。 本記事では、PRPとAPSの特徴や違い、治療の流れをわかりやすく解説します。 膝などの慢性的な痛みに悩む方や、手術以外の選択肢を探している方は、再生医療という新たな可能性を知るきっかけにしてみてください。 PRP療法とAPS療法の違い|再生医療としての特徴 再生医療とは、怪我や病気によって低下あるいは喪失した生体機能を、細胞や組織の働きを利用して回復を目指す医療分野です。 人為的に加工や培養して作製した細胞や組織などを用いて人体に元来備わっている「自己修復力」を引き出すアプローチとして、可能性が広がりつつあります。 中でも、PRP療法やAPS療法は、患者様自身の血液成分を活用する「自己由来」の再生医療とされ、とくに関節の痛みに関する治療の選択肢のひとつです。 どちらの療法も、血液中に含まれる「血小板」が関係しています。 血小板は止血の働きだけでなく、ケガをしたときに損傷部位の修復に関与する「成長因子」を含んでいるとされます。 PRP療法やAPS療法は、この成長因子を利用した治療法です。 PRP療法は、血小板が多く含まれる血漿(多血小板血漿=Platelet Rich Plasma)を注入する方法です。 一方、APS療法(Autologous Protein Solution)は、PRPをさらに加工・濃縮したもので、炎症に関与するタンパク質や関節の状態に関わる因子に注目した治療法として研究が進められています。 PRP療法とAPS療法とは?それぞれの特徴を解説 PRP療法(Platelet Rich Plasma療法)とAPS療法(Autologous Protein Solution療法)は、どちらも患者様自身の血液を利用して行われる再生医療の一種です。 主に関節の不調や慢性疼痛のケアを目的に導入されるケースがあります。 PRP療法では、採取した自己血液を遠心分離して血小板を濃縮し、それを処置部位に注入する方法が用いられます。 血小板には「成長因子」と呼ばれる物質が含まれているとされており、この成分には組織の修復や細胞の活性化などを促す働きがある可能性が報告されています。 そのため、ケガや関節の違和感に対して使用されることがあります。 APS療法は、PRPをさらに専用の装置で処理し、抗炎症性タンパク質や成長因子などを高濃度に含むとされる成分を抽出した自己タンパク溶液を用いる方法です。 こうした成分の働きにより、関節の炎症性因子に対するアプローチが期待される場面もあります。 なお、どちらの治療も自己血液をもとにしているため、異物による免疫反応のリスクは比較的少ないとされます。 ただし、症状の改善には個人差があり、すべての人に同じような効果が得られるわけではないため、実施の際は医師による十分な説明を受けることが大切です。 PRP療法とAPS療法の比較 項目 PRP療法 APS療法 抽出方法 血小板を多く含む血漿を抽出 PRPをさらに遠心分離・処理して特定タンパク質を濃縮 主な成分 血小板由来の成長因子を含む 成長因子と抗炎症性サイトカインを含む 期待される作用 組織修復や細胞増殖に関与する 炎症を抑える働きがあるとされる成分が含まれる 主な対象 関節・腱・靭帯の損傷など 変形性膝関節症など慢性的な関節の痛み 治療の特徴 自己治癒力を高め傷ついた組織にアプローチ 痛みの緩和を目的とする治療法 抗炎症・鎮痛を重視 痛みの緩和を目的とする治療法 使用する血液量 一般に10〜20ml前後 約50〜60ml程度 手技 採血後、専用機器で処理し注射 採血後、さらに濃縮処理し注射 自己多血小板血漿、注入療法とも呼ばれるPRP療法については馴染みが薄い治療法に感じられるかもしれません。しかし、海外においては10年以上の使用実績がある方法です。 PRP療法は、ご自身の血液を採取し、遠心分離機を用いて血小板を多く含む部分(PRP)を抽出・濃縮し、損傷した部位に使用する治療法です。血小板に含まれる成分が、もともと体に備わっている修復の過程に関与するとされています。 一方、APS治療は、同じく採取した血液を特殊な専用装置で処理し、炎症に関与する物質に着目して特定のタンパク質(抗炎症性サイトカインなど)を選択的に濃縮・抽出したものを用いる治療法です。関節などの炎症に対して使用されることがあります。 APS療法で期待できる効果と治療法 APS療法は、患者自身の血液から抽出したタンパク質濃縮液(Autologous Protein Solution)を患部に注射することで、関節まわりの環境を整えることを目的とした再生医療の一つです。 ここでは、変形性膝関節症に対してAPS療法で期待できる効果や実際の治療法などについて紹介します。 ご注意頂きたいのは、APS療法は再生医療ではありますが、関節の軟骨を修復して再生させるのが目的ではありません。 自己の血液から抗炎症成分のみを濃縮して抽出したあと、関節内に注射することで、膝痛の症状緩和に焦点を当てた特化的治療です。 膝の変形性関節症では、疾患が進行することによって「半月板の損傷」や、「靭帯のゆるみ」など膝関節のバランスが崩れることで軟骨がすり減り、膝関節が変形して発症します。 また、変形性膝関節症では膝関節部における変形度の進行に伴って、軟骨がすり減り、半月板が擦り減って傷み、さらには滑膜炎など炎症が起きて膝部に水が溜まることがあります。 従来、治療としては繰り返し鎮痛剤を内服することや、ヒアルロン酸を関節内に注入するなどが代表的な治療法でした。 しかし、鎮痛剤を飲み続ける是非や、ヒアルロン酸の効果が期待できなくなった変形性膝関節症の患者様の中には、このAPS治療によって症状の改善を示すケースがあることが分かってきたのです。 一般的にAPS治療では、投与してからおよそ1週間から1か月程度で患部組織の修復が起こり始めて、だいたい治療してから約2週間から3ヶ月前後までには一定の効果が期待できると言われています。 海外のAPS治療に関する報告例では、APSを一回注射するだけで、最大約24ヶ月間にもわたって痛みに対する改善効果が継続するとの実例も紹介されていました。 ただし、これは一例で実際の治療効果や症状が改善する持続期間に関しては、患者様の疾患の程度、条件によって様々、個人差があり変化することをご理解ください。 また、このAPS治療は、PRPと同じく、患者様自身の血液を活用して生成するために、通常ではアレルギー反応や免疫学的な拒絶反応は出現しないと考えられている点も良い面でのポイントです。 ヒアルロン酸の効果が感じられない方は以下の記事も参考にしてください。 APS治療の手順 1)まず約50~60mlの血液を採取 2)厚生労働省が認めている特殊な技術で処理し、血小板成分を濃縮したPRPを抽出 3)精製されたPRP物質をさらに濃縮してAPSを抽出 こうして抽出した後、痛みを自覚されている関節部位に超音波エコー画像を見ながらAPS成分を注射して投与する まとめ|PRP療法・APS療法は血液成分を活用した治療法 PRP療法(自己多血小板血漿注入療法)は、患者様自身の血液中に含まれる血小板を活用、APS治療は患者様自身の血液中に含まれる抗炎症性物質を活用した治療法です。 これらの治療を受けた当日は、入浴や飲酒・喫煙・激しい運動やマッサージなどは出来る限り回避するように意識しましょう。 治療後の行動については、くれぐれも十分に主治医と相談してください。 費用は、それぞれの対象医療施設や治療適応となる患部箇所などによって異なりますので、この治療法をもっと知りたい方は私どもほか、専門の外来へお問い合わせされることをおすすめします。 このPRP・APS療法のほかにも再生医療として、当院「リペアセルクリニック」が推進する「幹細胞治療」という治療法も存在します。 いずれにせよ関節に問題があって、「後は手術しかないと」と言われた方は再生医療をご検討されてはいかがでしょうか。 再生医療をご検討の際は、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にお問い合わせください。
2021.10.20 -
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PRP-FDはメジャーリーグで田中選手や大谷選手が靱帯損傷に使った治療法 膝のPRP-FD注射は、再生医療の新たな選択肢!になるか? 従来、膝の変形性膝関節症などに対する注射療法として、ヒアルロン酸の関節内注射が一般的に普及していた時代がありました。その後、近年には再生医療として血液中の血小板中に含まれる多種の成長因子多血小板血漿(Platelet Rich Plasma: 略してPRP)の関節内注射の効果が報告されてきました。 この自己・多血小板血漿注入療法とも呼ばれる「PRP療法」は、実は海外においては10年以上の使用実績があることをご存知でしょうか。海外では比較的ポピュラーな治療方法なのです。 例えば、プロ野球選手、アメリカのメジャーリーグで当時、ニューヨーク ヤンキースの田中将大選手、あるいは、今も大活躍のロサンゼルス エンゼルスの大谷翔平選手」が右肘の「靱帯損傷」に対して「PRP療法」を行なったことはよく知られています。 一方で、さらにPRP療法は、PRP-FD(又はPFC-FD)療法という新たな再生医療となり注目され始めています。今回は、このPRP-FDに注目して解説してまいりたいと思います。 PRP-FDとは、 Platelet Rich Plasma Freeze Dryの略であり血小板由来因子濃縮物を指します。同様にPFC-FDとは、Platelet-Derived Factor Concentrate Freeze Dryの略称であり日本語に訳すと「血小板由来成長因子濃縮液を凍結乾燥保存」したものという意味の頭文字になります。 これらの療法は、患者さんご自身の血液中の血小板に含まれる「成長因子」を活用するバイオセラピー(再生医療)と呼ばれるもので、関節や筋肉、腱の疾患または損傷に対して「手術をすることなく、注射でのアプローチする再生医療」であることを意味しています。 そこで今回は、再生医療の新たな選択肢となり得る膝のPRP-FD注射について解説してまいりましょう。 1)PRP-FD(PFC-FD)の成り立ちとPRPとの違い 従来からあった「PRP療法」は、自己多血小板血漿注入療法のことであり、患者さん自身の血液中に含まれる血小板の要素を利用した再生医療です。 この療法は、血液中の「血小板の成分だけを高い濃度で抽出して、患部に直接的に注射」する方法です。 これによって関節部の損傷した組織へ、血小板の修復能力を用いた自己治癒力を高めることが可能になり、痛みを含めた損傷した患部の改善を目指し、手術などを避けて治癒できることを期待するものです。 この方法は、歴史的にまだ浅いもののイランの医師であるDr.Raeissadatらが過去の研究をもとにPRP関節内注射の方が従来のヒアルロン酸の関節内注射よりも変形性膝関節症における症状を改善させると発表したことにはじまりました。 このPRP関節内投与は、他の再生医療同様、手術等を回避しながら、症状の改善効果が期待できることから、患者さんのQOL(※1)を向上させることにもつながります。 一般的な治療法では解決できなかった「変形性膝関節症」をはじめとした各種関節症の患者さんに対する治療の有効なオプションになり得ると報告されています。 (※1)QOLは、英語でQuality of Lifeの略です Quality of Lifeを医療面から考えると「自分らしい生活、毎日が充実し、心身が満たされた納得のいく生活」を考慮した上で治療を行うというものになります。 患者さんへの治療方針を定めるに場合に治療方法や、その後の療養生活が患者さんへ与える肉体的、精神的はもちろん社会的、経済的といった生活の質といえる各要素を維持すべきではないかというものです。 病気の内容や治療方針によっては、その後の症状や副作用などによって治療する前と同様な生活が不可能になることがあります。そこで治療法を選択する場合には、単に症状の改善や、回復といった治療の効果だけに目を向けるのではなく、QOLの維持にも目を向けて治療方法を選択したいものです。 その意味で今後、再生医療は従来の手術による治療方法を転換させるさせるものとしてQOLに沿った治療法と言えるのではないかと思われます。再生医療は最新の医療技術で手術や入院そのものを避けることができるからです。 だからメジャーリーグをはじめ、スポーツ選手は再生医療に着目する このように再生医療は、治療結果だけに着目するものではなく、治療後を考えた治療方法といえるのです。なぜならスポーツ選手なら誰しも手術を避け、入院を避け、治療後にパフォーマンスを落とすことのない治療が条件になるからです。 スポーツ選手にとって、このパフォーマンスの維持こそがQOLになり、それを維持することこそが治療の条件になります。だからメジャーリーグをはじめ、スポーツ選手は再生医療を目指すのです。 ▼ スポーツ外傷(筋・腱・靭帯損傷)に対する再生医療 当院の再生医療は、スポーツ選手のパフォーマンス(QOL)を維持する治療を推進しています PRP-FD(PFC-FD)療法について、 これは、PRP療法と同様に患者さん自身の血液から「PRP-FD(PFC-FD)」を作製します。投与方法も患部に直接注射して行うという治療法の面でも同じになります。 期待する効果としても同様でPRP-FD(PFC-FD)を注射した後には、PRP療法と同じく損傷した組織において自然治癒力が促進されて患部の早期修復や、疼痛軽減に繋がる再生医療としての効果を期待されるものです。 PRP-FD(PFC-FD)療法とPRP療法の決定的な違いは何でしょうか? PRP-FD(PFC-FD)療法では患者さんの血液からいったん作製したPRPをさらに活性化させて、「血小板に含まれる成長因子だけを抽出し、無細胞化した上で濃縮する」ため、成長因子の総量がPRP療法の約2倍程度に及ぶところが大きな相違点です。 また投与のスケジュールも違いがあります。PRP療法であれば採血当日に限り投与が可能ですがPRP-FD(PFC-FD)療法の場合には、採血から投与ができるまでに約1週間~3週間必要です。 尚、PRP-FD(PFC-FD)療法では、濃縮した血小板由来成長因子をフリーズドライ加工するため、長期保存が可能となります。そのため約半年の間に複数回、タイミングを見て何度か投与することが可能になります。 PRP療法 PRP-FD療法 分野 再生医療 再生医療 投与方法 患部に注射で投与 患部に注射で投与 投与タイミング 採血した当日 採血後1~3週間後 保管 できない フリーズドライ化にて長期可能 回数 当日一回 回数を分けて複数回投与可能 有効成分(成長因子) ― PRPの約2倍 期待する効果 損傷した組織の自己治癒力を高めて改善を目指す 2)膝のPRP-FD注射で期待できる効果や実際の治療法 さてここからは、膝のPRP-FD(PFC-FD)注射に期待できる効果や実際の治療法などについて紹介していきます。 このPRP-FDは、従来のPRP療法と効用効能は、ほぼ同じと考えられていますが、PRP-FD(PFC-FD)療法では患者さんから単回の採血で作製する量が多く、フリーズドライ化しているおかげで保存も長期に可能です。 そのため、症状が重いなど、複数回にわたって関節内注射を打つ必要があるケースでは、PRP-FD(PFC-FD)療法が期間を設けて複数回打つことができるため、その面ではPRPよりも適しているとみることもできます。 また、これらのPRP-FD (PFC-FD)注入療法によって、「テニス肘(テニスエルボー)」や、「ゴルフ肘」と呼ばれる肘内側部あるいは外側上顆炎、そして「ジャンパー膝」と呼ばれる「膝蓋腱炎」を修復できる可能性があります。 また、アキレス腱炎、足底腱膜炎などの腱付着部における疾患や、肉離れ(筋不全断裂)や靱帯損傷などの病気をより早期に治癒させる確率を高める効果を期待できます。 そのため、PRP-FD(PFC-FD)治療では、比較的早く、腱や靱帯由来の関節部の痛みを軽減する効果が見込まれるため、手術といった回復が長期化する治療法を避けることができ、重要なシーズンまでに回復しなければならないなど一日も早く復帰を必要とするプロアスリートや、トップアスリートなどに対して有効な治療法となる可能性があります。 また、変形性膝関節症では膝関節部における変形度の進行に伴って、軟骨がすり減り、半月板が擦り減って傷み、さらには滑膜炎など炎症が起きて膝部に水を溜めるような場合にも、PRP-FD(PFC-FD)治療を実践すると軟骨や半月板などの組織の改善を促すと同時に関節部の滑膜炎を抑制して症状を軽減、回復させる効果を期待できるものです。 これら従来の方法では、変形性膝関節症に対する薬物療法としては、一般的な鎮痛剤の内服やヒアルロン酸を含む関節内注射などを施行されてきました。 ところが、これらの既存的治療が最初から効かない場合、あるいは効かなくなってしまった場合でも、PRP-FD(PFC-FD)を関節内注射することで痛みが軽減した例が多く存在します。 PRP-FD(PFC-FD)療法の実際の手順を簡単に紹介します。 まずは、患者さんに問診、診察を行うことから開始します。 次に、治療内容の説明をして同意を得られた患者様から、約50mlの血液を採血します。その後、血液検査結果からHBV、HCV、HIV、梅毒など感染症の除外を行なった上で、PRP-FD(PFC-FD)を実際に作製します。 この際、活性化成分のみを抽出してフリーズドライ化するのに約1~3週間かかることを念頭に置いておきましょう。そして、最後にPRP-FD(PFC-FD)を患部に直接的に注射することになります。 これらのPRP-FD(PFC-FD)療法は、体外で成長因子を抽出して無細胞化する作業を行うため、PRP療法より、痛みが少ない治療法であると言われています。 まとめ・PRP-FDはMLBで田中選手や大谷選手が靱帯損傷に使った治療法です 従来におけるPRP療法(自己多血小板血漿注入療法)は、患者さん自身の血液中に含まれる血小板を活用した再生医療でした。 そして昨今、注目されている再生医療の一つであるPRP-FD(PFC-FD)療法は、血小板が傷を治す際に放出する成長因子の働きに着目したものでPRP療法を応用した技術を使える上、それらを濃縮活用し、我々の生体が生理的に元来有している「自然治癒力」を高めることで治療効果を向上させるものです。 このように、PRP-FD(PFC-FD)療法はPRPと同様に急性あるいは慢性問わず関節症、あるいは関節周囲の靭帯や半月板など軟部組織疾患に対して治療応用が開始されていますので今後の進展に期待が持てます。 尚、今回ご紹介したPRP療法やPRP-FD療法には、更に高度な最先端医療といわれる「幹細胞を培養して患部に投与する幹細胞療法」があり、症状や軽減だけでなく、「軟骨そのものを再生することができ、再生医療の本命」といわれる治療法があります。 当院は、患者様の生活の質、QOLを大切にできる再生医療を推進しています。これまで多くの症例を有する国内でも唯一のクリニックです。いつでもお問い合わせください。 治療後や、療養生活の質を高める再生医療にご注目ください。 ▼QOLを大切にするPRP療法を用いた 再生医療の詳細は以下をご覧下さい PRP療法は、自ら再生しようとする自然治癒力を活かした最先端の治療方法です
2021.10.19







