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内側側副靭帯損傷を早く治すには?症状・治療法・回復期間の目安を解説
内側側副靭帯損傷(MCL損傷)は、靭帯損傷の中でもスポーツや転倒などをきっかけに起こりやすい膝のケガのひとつです。
受傷すると膝の内側に痛みや腫れが生じ、「少しでも早く治したい」「いつ歩けるようになるのだろう」「スポーツや仕事に復帰できるのはいつ頃だろう」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
内側側副靭帯損傷を早く治すためには、受傷直後の適切な処置や固定、回復段階に合わせたリハビリが重要です。
この記事では、内側側副靭帯損傷の原因や症状、重症度、早期回復のために大切なポイントなどを解説します。ぜひ、治療を正しく進めるための参考としてご覧ください。
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目次
内側側副靭帯損傷を早く治すために大切なポイント
内側側副靭帯損傷を早く治すためには、特別な方法を探すよりも、回復を妨げない適切な対応の積み重ねが大切です。
- 受傷直後に適切な処置を行う
- 必要に応じて装具で膝を保護する
- リハビリは段階的に行う
- 回復を支える食事を意識する
受傷直後の処置や固定、リハビリの進め方によって回復期間が変わる場合もあります。ここでは、早期回復を目指す上で意識したいポイントを紹介します。
受傷直後はRICE処置を行う
内側側副靭帯損傷を早く治すためには、受傷直後にRICE処置を行い、炎症や腫れを抑えることが大切です。
RICE処置の主な内容は、以下のとおりです。
- Rest(安静):受傷直後は無理に歩いたり運動を続けたりせず、膝への負担をできるだけ減らす
- Ice(冷却):氷や保冷剤をタオルで包んで患部を冷やす
- Compression(圧迫):弾性包帯で適度に圧迫する
- Elevation(挙上):横になる際はクッションなどを使って膝を心臓より高い位置に保つと腫れの軽減が期待できる
一方で、近年は軟部組織損傷に対して、受傷直後の保護だけでなく、症状に応じて適切な負荷や運動を取り入れる「PEACE & LOVE」という考え方も提案されています。(文献1)そのため、症状が落ち着いた後は医師や理学療法士の指導のもとで、段階的に膝を動かしていくことが大切です。
なお、RICE処置はあくまで受傷直後の応急処置です。強い腫れや不安定感がある場合は早めに整形外科を受診し、適切な診断と治療を受けましょう。
必要に応じて装具で膝を保護する
内側側副靭帯損傷を早く治すためには、医師の指示に従ってサポーターや装具などで固定を続けましょう。損傷した靭帯が適切に修復されるためには、膝を安定した状態に保つ必要があるためです。
自己判断でサポーターを外したり、固定期間を短縮したりすると、修復途中の靭帯に負担がかかり、回復が遅れる可能性があります。
スポーツをしている方は、早く競技へ復帰したい気持ちから無理に練習を再開してしまうケースも少なくありません。
痛みが落ち着いていても靭帯の修復が十分でない場合があるため、自己判断で運動を再開すると再損傷につながる恐れがあります。医師の指示に従いながら、段階的に活動量を増やしていきましょう。
リハビリは段階的に行う
内側側副靭帯損傷を早く治すためには、膝の状態に合わせて段階的にリハビリを進めましょう。
適切なリハビリは、膝の動きや筋力の回復を促しますが、痛みが残っている段階で無理に運動を行うと、かえって回復を妨げる可能性があります。
主なリハビリの流れは、以下のとおりです。
- 受傷直後:炎症や痛みを抑えることを優先して膝への負担をできるだけ減らす
- 症状が落ち着いてきたら:関節の可動域訓練・太ももの筋肉を中心とした筋力トレーニングを段階的に開始
- スポーツ復帰を目指す場合:歩行や軽い運動から始めて少しずつ負荷を高める
回復段階に応じたリハビリを継続して、スポーツの復帰や再発予防につなげましょう。
回復を支える食事を意識する
内側側副靭帯損傷を早く治すためには、治療やリハビリだけでなく、回復を支える栄養バランスの良い食事も意識しましょう。
食べ物だけで改善するわけではありませんが、損傷した組織の修復に必要な栄養素を十分に摂ることは回復を後押しする可能性があります。
回復を支える栄養の例は、以下のとおりです。
| 栄養素 | 働き | 食品例 |
|---|---|---|
| タンパク質 | 筋肉や靭帯などの材料になる | 肉、魚、卵、大豆製品など |
| ビタミンC | コラーゲン合成をサポート | 柑橘類、いちご、キウイ、パプリカなど |
| 亜鉛 | 細胞の修復をサポート | 牡蠣、赤身肉、ナッツ類 |
偏った食事で栄養が不足すると、回復を支える体づくりに影響する可能性があります。特定の食べ物に頼るより、バランスの良い食事を続けましょう。
まずは主治医の治療方針に従い、固定やリハビリを適切に行った上で、食事面からも回復を支えることが重要です。
内側側副靭帯損傷を早く治すためにやってはいけないこと
内側側副靭帯損傷を早く改善するためには、適切な治療やリハビリに取り組むだけでなく、回復を妨げる行動を避けることも大切です。良かれと思って行った行動がかえって治療期間の長期化や再損傷につながる場合があります。
とくに以下の行動には注意しましょう。
- 痛みを我慢して運動やスポーツを続ける
- 必要以上に安静を続ける
- 医師の指示なく激しい筋トレやストレッチを行う
- 自己判断でサポーターや装具を外す
- 患部を強く揉んだり無理にマッサージしたりする
回復を急ぐあまり無理をすると、かえって治療期間が長引く可能性があります。医師や理学療法士の指導に従いながら、段階的に回復を目指しましょう。
側側副靭帯損傷(MCL)とは?早く治すために知りたい基礎知識
内側側副靭帯損傷(MCL損傷)とは、膝の内側にある内側側副靭帯が伸びたり、部分的または完全に断裂したりした状態を指します。
スポーツ中の接触プレーや転倒などによって発生しやすく、膝の靭帯損傷の中でも比較的多くみられるケガです。
損傷の程度によって症状や回復期間は異なりますが、適切な治療やリハビリを行うことで改善が期待できます。一方で、自己判断で放置したり無理に運動を続けたりすると、回復が遅れる可能性があるため注意が必要です。
靭帯損傷の原因や治療法については、以下の記事を参考にしてください。
内側側副靭帯の役割
内側側副靭帯は、膝関節の内側に位置する靭帯で、膝の安定性を保つ重要な役割を担っています。
とくに、膝が内側へ倒れすぎる動き(外反)を抑え、関節にかかる負担を軽減しています。そのため、膝関節を安定させる上で欠かせない組織のひとつです。
歩行や階段の昇り降りはもちろん、ランニングやジャンプ、方向転換などの動作でも内側側副靭帯は働いています。スポーツ中の接触プレーや転倒などで強い力が加わると損傷しやすくなります。
内側側副靭帯損傷(MCL)の原因
内側側副靭帯損傷の主な原因は、以下のとおりです。
- スポーツでは、サッカーやラグビーなどの接触プレーで膝の外側から衝撃を受けた
- スキーで転倒した
- ジャンプの着地や急な方向転換によって膝をひねった
- 転倒や交通事故などによって膝に強い力が加わった
とくに、内側側副靭帯は、膝が内側に曲がる「外反(がいはん)」と呼ばれる状態になると大きな負担がかかります。
内側側副靭帯損傷は膝の靭帯損傷の中でも比較的多くみられるため、受傷後に膝の内側の痛みや腫れ、不安定感がある場合は無理をせず、安静を保つことが大切です。
内側側副靭帯損傷の主な症状
内側側副靭帯損傷では、膝の内側を中心にさまざまな症状が現れます。
症状の程度は損傷の重症度によって異なり、主に以下のような症状がみられます。
| 症状 | 特徴 |
|---|---|
| 膝の内側の痛み | 歩行や階段の昇り降り、膝の曲げ伸ばしで痛みが強くなることがある |
| 腫れ・熱感 | 損傷部位の炎症により膝周辺が腫れたり熱を持ったりする |
| 押すと痛い | 膝の内側を押した際に痛みが出る |
| 膝の不安定感 | 膝がぐらつく、力が入りにくい、抜けそうな感覚がある |
| 可動域の制限 | 膝の曲げ伸ばしがしにくくなる |
内側側副靭帯損傷では、損傷の程度によっては歩行できる場合もあります。そのため「歩けるから大丈夫」と自己判断せず、痛みや不安定感が続く際は医療機関を受診しましょう。
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【重症度別】内側側副靭帯損傷の回復期間の目安
内側側副靭帯損傷は、損傷の程度によって一般的にグレード1〜3に分類されます。(文献2)
内側側副靭帯損傷の回復期間は、損傷の程度によって大きく異なります。
- グレード1(軽度)
- グレード2(中等度)
- グレード3(重度)
まずは自分がどの程度の損傷に該当するのかを理解し、その上で回復やスポーツ復帰の目安を確認しましょう。
ただし、スポーツ復帰の期間はあくまで一般的な目安です。実際の回復速度は年齢や活動量、損傷の状態によって異なるため、医師や理学療法士と相談しながら復帰時期を判断してください。
グレード1(軽度)
グレード1の特徴は、以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 状態 | 靭帯がわずかに伸び、一部に軽い損傷が生じている状態 |
| 主な症状 | 膝の内側の痛みや圧痛 |
| 治療 | 保存療法が中心 |
| スポーツ復帰の目安 | 数週間程度 |
軽度の損傷では比較的早期の回復が期待できます。ただし、痛みが軽いからといって早期に運動を再開すると再損傷の原因になるため注意が必要です。
グレード2(中等度)
グレード2では、靭帯の一部が損傷し、膝の安定性にも影響が現れます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 状態 | 靭帯が部分的に損傷している状態 |
| 主な症状 | 痛み、腫れ、不安定感 |
| 治療 | 装具やサポーターを用いた保存療法 |
| スポーツ復帰の目安 | 4~8週間程度 |
中等度の損傷ではリハビリが重要になります。痛みだけでなく、膝の安定性や筋力の回復を確認しながら復帰を目指します。
グレード3(重度)
グレード3は靭帯が完全に断裂した状態であり、治療や回復に時間を要する傾向があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 状態 | 靭帯が完全に断裂している状態 |
| 主な症状 | 強い不安定感、歩行困難 |
| 治療 | 保存療法または手術療法 |
| スポーツ復帰の目安 | 3カ月以上 |
重度の損傷では回復まで長期間を要する場合があります。合併損傷の有無によっても治療方針や復帰時期は変わります。
内側側副靭帯損傷の検査・診断方法
内側側副靭帯損傷の検査では、症状の確認に加えて、関節の安定性や靭帯の損傷程度を詳しく評価することが重要です。
診察では徒手検査(ストレステスト)やMRI検査を組み合わせて、総合的に判断します。損傷の程度によって治療方針が変わるため、正確な検査を受けましょう。
ストレステスト
内側側副靭帯損傷の診断では、膝に力を加えて関節のゆるみ(不安定性)があるかどうかを確認するストレステストが行われます。
患者さまは仰向けになり、膝を伸ばした状態と軽く曲げた状態(約30度)の2つの姿勢で検査を行います。健側(けがをしていない側)と比較しながら評価するのが特徴です。
代表的な検査が外反ストレステストと内反ストレステストです。
- 外反ストレステスト:すねを内側へ倒すような力を加え、膝の内側が開くか(ぐらつき)を確認する
- 内反ストレステスト:すねを外側へ倒すような力を加え、膝の外側の安定性を確認し、他の靭帯損傷の有無も評価する
ストレステストは、膝のぐらつきの程度を直接確認できる重要な検査であり、内側側副靭帯損傷の重症度を判断する上でも役立ちます。
MRI検査
MRI(磁気共鳴画像診断)は、靭帯や軟部組織の状態など体の内部を詳しく確認できる検査です。
レントゲン(X線)検査では骨の異常は確認できますが、靭帯は写りません。一方、MRIは靭帯だけでなく半月板損傷や前十字靭帯損傷などの合併の有無も同時に確認できるため、治療方針や回復期間の判断に役立ちます。
内側側副靭帯損傷の治療法
内側側副靭帯損傷の治療法は、損傷の程度によって異なり、主に保存療法・手術療法・リハビリテーションなどが選択されます。
症状や重症度によって治療内容は変わるため、それぞれの方法について見ていきましょう。
保存療法
内側側副靭帯損傷において、靭帯が完全に断裂していない場合、手術ではなく保存療法(手術を行わない治療)が選択されるのが一般的です。
基本的には、膝を保護しながらリハビリを進め、回復を目指します。
- 受傷直後の急性期はRICE処置(安静、冷却、圧迫、挙上)を行い炎症や腫れを抑える
- 筋力トレーニングや関節の可動域訓練にて膝の機能回復と再発予防を図る
- 支柱付きサポーターや装具を使用して靭帯を保護する
保存療法は、損傷した靭帯の回復を促しながら、膝の機能を徐々に取り戻していく治療法です。痛みや不安定感の改善を図りつつ、日常生活への復帰を目指します。
手術療法
内側側副靭帯損傷の多くは保存療法で改善が期待できますが、損傷の程度や合併症の有無によっては手術療法が選択される場合があります。
すべての内側側副靭帯損傷で手術が必要になるわけではありません。
とくに、前十字靭帯損傷や半月板損傷などを同時に起こしているときや、靭帯が完全に断裂している重度(グレード3)のケースでは、保存療法だけでは十分な回復が難しいことがあります。
そのため、膝の安定性を取り戻すために靭帯の修復や再建を行う手術が検討されます。
再生医療
内側側副靭帯損傷に対する治療の選択肢のひとつとして、再生医療があります。再生医療は、血液や脂肪などから採取した細胞や成分を用い、体が本来持っている修復の仕組みに働きかける治療法です。
膝の靭帯損傷では、「手術を勧められたができれば避けたい」「階段の上り下りや日常動作がつらい」といった悩みを抱えている方も少なくありません。
そのような場合に、手術を伴わない治療の選択肢のひとつとして再生医療が検討されることがあります。
当院「リペアセルクリニック」では、脂肪由来の幹細胞を用いた治療を行っており、患者様一人ひとりの症状や生活状況に合わせたカウンセリングを受け付けています。膝の痛みが長引き、日常動作に不安を感じている場合は、ぜひお問い合わせください。
膝の痛みは⼿術しなくても治療できる時代です。
まとめ|内側側副靭帯損傷を早く治すための正しい対処と回復の流れ
内側側副靭帯損傷を早く改善するためには、受傷直後の適切な処置から、固定・リハビリ、そして段階的な復帰までを正しく進めることが重要です。
痛みや腫れが落ち着いたからといって自己判断で運動を再開すると、回復が遅れたり再損傷につながったりする可能性があります。
症状の経過に応じて適切な治療を継続し、膝の安定性を取り戻しましょう。
また、膝の痛みにおいて、手術以外の選択肢を持ちたいと考えている方は、ぜひ当院「リペアセルクリニック」の公式LINEにご登録ください。治療の選択肢の一つである再生医療に関する情報を提供しています。
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内側側副靭帯損傷の治療についてよくある質問
内側側副靭帯損傷は自然に治りますか?
内側側副靭帯損傷は、損傷の程度が軽い場合や部分的な断裂では、膝関節周囲の血流が比較的豊富で栄養供給が行われやすく、自然治癒が期待できます。そのため、保存療法が選択されるケースが多くあります。
しかし完全な断裂など、重症の際は自然治癒は期待しがたいので、手術による修復や再建が検討される場合があります。
内側側副靭帯損傷の固定期間はどれくらいですか?
個人差はありますが、約1〜2週間程度ギプスシーネやニーブレースなどで固定後、靭帯矯正サポーターを装着し、リハビリテーションとして可動域、歩行訓練を行っていきます。
膝装具は一般的に約6週間以上装着します。
膝の可動域と不安定性が怪我をしていない方の膝と同じレベルまで改善したらスポーツ復帰が可能となります。
参考文献
(文献1)
Soft-tissue injuries simply need PEACE and LOVE|PubMed
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