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変形性膝関節症の人がしてはいけない仕事とその理由

変形性膝関節症の人がしてはいけない仕事について

変形性膝関節症とは、膝の軟骨(半月板・関節軟骨)がすり減ることを起因とし、膝に痛みや変形をもたらします。変形性膝関節症になると悪化を防ぐために、膝への負担をできるだけかけないよう過ごすことが大切です。

膝は足関節と股関節の間に位置する関節で、立ち座りや歩くといった日常生活動作を行う上で重要な関節だけに、多大なる負担がかかります。例えば歩行では体重の2~3倍、走ると5倍もの負担がかかります。

ほかには階段の昇降では5~6倍、しゃがみ立ちでは7~8倍の負担がかかることが分かっています。

そこで今回は「変形性膝関節症の人がしてはいけない仕事と、その理由」そして、生活のために「どうしても、その仕事を辞めるわけにはいかない方」に向けてその対策を解説しました。

膝の痛み

 

変形性膝関節症の人がしてはいけない仕事は、何といっても膝に負担がかかる動作が頻繁に起こる仕事です。具体的には立ったり座りの繰り返しが多い、急な方向転換やストップがある、ジャンプなど膝に強い衝撃が働きがち、長時間の立位や長距離歩行、重いモノの上げ下げなどが膝に負担がかかります。

そうはいっても、そのような仕事に就かれている場合、膝の関節痛でありながらも、続けなければならないことがあります。その際は、膝を意識して、どうすれば守れるかを考えて取り組まなければなりません。

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  • 膝に負担が掛かかる動作
  • ・立ったり、座りを繰り返えす
  • ・急な方向転換やストップがある
  • ・ジャンプなど膝に強い衝撃がある
  • ・長時間の立位
  • ・長距離の歩行
  • ・重い荷物などの上げ下げ
  • ・しゃがむ、立ち上がるといった動作

職種別、膝の痛みに対する仕事術

以下に、上記でご紹介した動作が多い職種について具体的に対策を考えてみました。痛みがあったりする場合は、根本的な解決にはなりませんが意識して予防に努めることは非常に大切です。

▼こちらも合わせてご覧ください。 変形性膝関節症はサポーターをしたほうが良い!その理由と注意点

  • 大工

  • 床貼りや、ペンキ塗りの際には、立ったり、座ったり、しゃがみこむ必要があります。また重たい部材の上げ下げや、木材の運搬、長時間の立ち仕事など膝に負担が掛かりがちな仕事です。
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  • 仕事の際には、膝の曲げ伸ばしをサポートするようなタイプのサポーターを着けるなどのほか、膝を意識して、可能な限り負担のかからないような動作を研究してください。
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  • 時間配分を決めて定期的に休んだり、作業前後にストレッチを取り入れるなどが有効です
  • 引越し作業や、配達

  • 引越しなどでは、重たい荷物を積み下ろしするため、膝には大きな負担がかかります。ほかにも階段の昇り降り、繰り返しての屈伸なども膝にとって負担が大きな作業の繰り返しになります。
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  • 可能なら階段の昇降には、できるだけ手すりを持ち上り下りをサポートしましょう。誤解されている方が多いのですが、実は階段や、坂道では上りよりも、下る方が膝への負担が大きくなります。そのため、階段の下りにもご注意ください。
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  • 基本は、痛めてしまう前に膝へはサポーターを装着し、膝の曲げ伸ばしをサポートさせ、作業の前後には準備運動やストレッチを習慣化しましょう。
  • トラックの運転手

  • トラックの運転をされる場合、最近はオートマチックが増えはしましたが、渋滞などにあうとクラッチを操作する左足の曲げ伸ばしでは、膝が悲鳴を上げがちです。同様に姿勢が崩れるとアクセルの動作でも膝に負担がかかります。
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  • シートに腰をしっかりつけて正しい姿勢で座り、少しでも足の曲げ伸ばしに負担が掛からない姿勢を探しましょう。また、荷物の出し入れ、運搬する際はもちろんですが、高さのある荷台や、運転席から降りる時には十分な注意が必要です。
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  • 衝撃により靭帯を傷めてしまうと変形性膝関節症を悪化させる可能性があります。荷台や、運転席から降りる際はゆっくり降りて膝に荷重がかかりにくいよう意識しましょう。高速道路などでのサービスエリアではストレッチを習慣化しましょう。
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  • 短距離の場合でも作業の合間に簡単なストレッチを取り入れてください。
  • デスクワーク

  • 室内でのデスクワークなら、心配は無いと思われがちですが、冷房が効いた室内にいることで膝が冷えます。膝が冷えると血管が収縮し、血液の流れが悪くなり筋肉が硬くなってしまいます。
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  • また、長時間椅子に座っているのも良くないため、時間を決めて席を立つなどして膝のストレッチなど膝を含めた全体を動かすことが大切です。
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  • 膝を動かさないままでは痛みの物質の排出が滞り、痛みを感じやすくもなります。尚、寒さには膝にブランケットをかけたり、サポーターをつけるなど冷やさないようにする対策が必要です。
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  • 夏場の冷房対策には、ひざ掛けを用意し、椅子の高さを調整して膝に負担が掛からないようにしましょう。また、座る姿勢にも気を使い、姿勢が崩れてきたと感じたら、立ち上がって簡単でもストレッチや膝の曲げ伸ばしなど体を動かすように意識してください。
  • 旅館や茶道の講師

  • 多くの方が就かれる職業ではないかもしれませんが、このお仕事は膝への負担が大きな職業です。茶道では畳の作法や、お茶を振る舞う際の正座は膝への大きな負担になります。何より、この正座から立ち上がる動作は膝に大きな負担をかけます。
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  • 正座は、椅子から立ち上がる時と比べて地面からの高さがあるため、それだけ膝への負担になるからです。これは旅館や、茶道にかかわらず正座や、床に近いところでの作業が多い職業の方に注意が必要です。
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  • 正座は、膝が折りたたまれた上、自身の体重がかかります。できるなら正座を避け、行う場合でもクッションや正座椅子を使用できれば良いのですが、立ち上がる際には手で何か支えになるものを持つなど工夫を心がけましょう。
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  • これまでと同様に定期的なストレッチは重要です。体重の管理も心がけましょう。
  • スーパーやコンビニのレジ打ち業務

  • スーパーや、コンビニをはじめとしたレジ打ちの特徴は、一定の場所で長時間、立ちっぱなしであるということです。特に変形性膝関節症になると、膝に偏った荷重がかかることで痛みを感じることがあります。
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  • 長時間の同じ姿勢の立位は、膝から上の体重がすべてかかることとなり、思ったより負担が多くなります。その意味では膝への負担を少なくするための体重管理も大切になります。
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  • 膝への負担を少しでも軽減させるためには、椅子を使用できれば良いのですが、そうもいかない場合は、その場で足踏みをしたり、多少でも体を動かす意識を持ちましょう。
  • 営業職(外回り)

  • 営業での外回りで歩く時間が多い方は、靴が重要です。女性の場合、ヒールのように安定性に欠けた靴では膝に負担がかかります。他にもサンダル、デッキシューズでも負担はかかります。
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  • 男性も女性も、靴選びは、踵がしっかり包み込まれるような靴や、ビジネスタイプのウォーキングシューズを選びましょう。また中敷き(インソール)などで衝撃を吸収するタイプのものを選んで使うのも有効です。
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  • また、体重の管理をおこなって足腰への荷重を少なくし、歩く際の膝への負担をコントロールしましょう。

上記は、解決策ではないため、根本的な治療に取り組まれることをおススメします。

 

変形性膝関節症になったら日常の過ごし方や、膝への負担を減らそう

膝に痛みがあると、関節を動かさず安静になりがちでが動きも必要です

しかし膝周囲の筋力が不足すると、関節への負担が高まることから、症状的に初期の頃には、膝周囲の筋力が落ちないように意識して動かれることをお勧めします。ウォーキング等であれば、歩くことで、大腿四頭筋をはじめとする膝周囲の筋力の低下を防ぎます。

膝の痛みに対処する

また肥満傾向の方は、体重を落とすことも大切です。

ただし体重を落とすといっても、筋力は落とさず、脂肪を落とすことが目的であるため、単に食事量を減らすのではなく、カロリーを制限するなどの食事制限を行い、負担にならない程度の軽い運動も心がけましょう。膝に負担になるほどの運動は行わないでください。

積極的に動くことと減量に同時に取り組むことで、膝への負荷を軽減させつつ、筋肉による膝の安定性を高めることができます。

 

▼こちらもあわせてご覧ください
【変形性膝関節症の早期発見!気付きたい初期症状】
膝が腫れているときに考えられる病気とは

変形性膝関節症でしてはいけない仕事と理由について

いかがでしたか?

今回は「変形性膝関節症の人がしてはいけない仕事とその理由」について解説しました。

膝に負荷がかかる仕事の動作が積み重なると、痛みを感じるだけでなく、軟骨下骨の新陳代謝(骨吸収と形成)に異常をきたすほか、関節軟骨の変性や破壊にもつながるため、注意が必要です。

膝関節に安定性をもたらすウォーキングや、大腿四頭筋のトレーニングのように、膝を動かすことは変形性膝関節症にとって大事なことです。しかし仕事での屈伸動作・正座・急な方向転換のように、膝の動かし方を間違えると、膝の負担になることもあります。

仕事で変形性膝関節症の悪化を防ぐためには、進行を予防する意識をお持ちいただくことが大切です。例えばサポーターを用いたり、ストレッチを定期的に取り入れるなど自分なりな工夫を心がけましょう。

また、ご紹介した仕事上での動作をお避けいただき、同時に膝関節に負担をかけがちな体重にも注意が必要です。もし肥満気味なら減量を目指していただいたり、肥満とは言わないまでも少しでも体重を落とせそうならダイエットを意識されることをオススメします。

このように膝の負担を避けるための取り組みや、自己管理は非常に大切です。ぜひ意識して、前向きお取組みください。

しかし、悪化を防ぐだけではなく、前向きな治療をご希望になられたり、既に手術を勧められてはいるが、お悩みの方は「膝の手術が不要な最新治療法」である「再生医療」を以下のページでご説明させていただきました。

こちらで、 膝の痛みを根本的に治療する「変形性膝関節症を再生医療で治療する方法についてご説明しています。

 

▼実際に来院された患者様のお声。こちらも悩んでいる方の一助になれば幸いです。

 

No.0021

監修:院長 坂本貞範

 

▼膝に悩みを抱えている方は下記の記事もご覧になっています。合わせてお読みください。
変形性膝関節症の原因と初期症状、早期治療のポイント

 

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