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変形性膝関節症の治療法や種類を一挙に解説します(薬物療法、保存療法、手術療法、理学療法、理学療法、再生医療) 変形性膝関節症の治療法(保存療法)にはどんな種類があるの? 変形性膝関節症の治療法については、様々な種類があります。今回は、その治療について徹底して解説させていただきます。変形性膝関節症は、関節軟骨の変性や摩耗を伴う退行性の病気です。 中高齢者の膝関節痛のいちばんの原因疾患として、その頻度は高くみられます。 そして、初期や中期の変形性膝関節症に対しては、さまざまな保存療法が有効であり、ある程度まで進行した変形性膝関節症に対しては、手術が必要となります。 変形性膝関節症の治療法 初期~中期:さまざまな「保存療法」が有効 ~末期:「手術療法」が必要となる 症状としては、初期では起床時や休憩後などでの膝を動かした際に痛みが発生します。痛みは寒い日や、雨の降る日など、天気の悪い日に増悪することが多く、天気のよい日などは痛みを感じにくい場合もあります。 変形性膝関節症の進行に伴い、歩く場合に痛みが発生し、長距離歩行や階段昇降が困難になり、安静時痛や夜間痛が出現することもあります。 また、正座ができなくなるなどの膝関節の屈曲制限や、反対に膝が完全に伸ばせなくなるなどの関節可動域制限が生じてくると日常生活上いろいろな支障がみられます。 変形性膝関節症に対して行われる治療法にはおもに薬物療法・運動療法・理学療法・装具療法・内視鏡手術・人工関節置換術、そして最近注目されている先端医療分野で再生医療というものがあります。 1.薬物療法 変形性膝関節症の薬物療法では、さまざまな薬が処方されます。薬の種類には大きく分けて「内服薬(飲み薬)」「湿布薬」「塗り薬」「坐薬」の4種類があります。 通常、内服薬は頓用、塗り薬や湿布薬は痛みが慢性化した場合の長期使用、坐薬は耐え難い痛みがあるときの緊急用として使用されます。 薬物療法、薬の種類 内服薬(飲み薬) 湿布薬 塗り薬 坐 薬 内服薬として最もよく処方されるのは鎮痛薬で、「NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)」と「アセトアミノフェン」が多く使用されます。NSAIDsはロキソニン、ボルタレンなどの製品名がよく知られています。 体内の炎症を鎮める薬で、主に痛みが関節の中にある場合によく効きます。ただし、副作用として胃腸障害が現れることがあり、胃痛や吐き気、ときには胃潰瘍になるというケースもあります。そのため、多くの場合「胃薬」も一緒に処方されます。 湿布薬や塗り薬は「外用薬」と呼ばれ、その中にはNSAIDsの成分が含まれており、患部に貼ったり塗ったりすることで経皮吸収(皮膚から吸収すること)され、炎症を鎮める効果が期待できます。 内服薬のような胃腸障害や内臓疾患の心配が少なく、長期使用も可能です。一方でかゆみや、かぶれ、アレルギー反応を起こすこともあり、皮膚が過敏な人は注意が必要です。 薬物療法の種類 ■内服薬:鎮痛薬 ■概 要:体内の炎症を鎮める薬、主に痛みが関節の中にある場合に効果が高い ■副作用:胃腸障害(胃痛、吐き気、胃潰瘍) NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬):ロキソニン、ボルタレンなどの製品名 アセトアミノフェン ■外用薬:湿布薬、塗り薬、 ■概 要:NSAIDsの成分を含み患部に貼付、塗布することで経皮吸収(皮膚から吸収) ■副作用:かぶれ、アレルギー等(長期使用も可能) 鎮痛薬や湿布薬などで痛みがひかない場合には、膝の関節内にヒアルロン酸注射を打つことがあります。ヒアルロン酸は、膝の動きを滑らかにし、クッションの役割を担うことに一役買っています。 変形性膝関節症では、関節液中のヒアルロン酸の量が少なかったり、弾性や粘性が低下していたりするため、不足するヒアルロン酸を注射器で関節内に注入します。 膝関節にヒアルロン酸を注入すると、痛みが和らぐほか、膝の動きが滑らかになり、また関節軟骨の栄養になるといった効果が期待できます。 鎮痛薬や湿布薬などで痛みがひかない場合 膝(関節内):注射(ヒアルロン酸) 概 要:膝の動きを滑らかになる。 痛みを和らげ、動きを滑らかする。 運動療法/リハビリ 運動療法は、リハビリの一貫として専門家の指導の下、筋肉をほぐしたり、硬くなった関節の動きを広げて動きやすくするなどの適切な所作、運動を行うことによって痛みや機能の障害を回復させ、或いは改善を目指すために行います。 その他、運動療法は膝周りの弱った筋肉の力を向上させて膝を支えることができるよう、運動機能を取り戻すことを期待して行います。その内容は、以下のような目的をもって各種、組み合わせて行われます。 リハビリの目的 筋力アップ 可動域の拡大 体重管理(必要ならダイエット) ※体重管理は、膝に負担をかけないために重要です。肥満傾向がある場合は、ダイエットも指導することになります。 理学療法・装具療法 装具療法では、装具を用いることで膝関節にかかる負担を軽減し、関節を安定させることで痛みを和らげます。装具は、関節の変形を治す効果はありませんが、普段の生活の立つ、歩くなど膝関節にかかる負担を軽減するのに役立ちます。 希望する人は医師に相談して、自分の関節の状態に合ったものをすすめてもらうといいでしょう。変形性膝関節症の治療に用いる装具には、次のようなものがあります。 ① 装具/サポーター 目的:膝を温める。 効果:患部の細胞の新陳代謝を促進、炎症を鎮める。膝が守られているという安心感。 タイプ:薄型で伸縮性や保温性の高い医療用タイプを選ぶといいでしょう。 ② 足底板/インソール 目的:歩いたりした際の痛みが緩和される。 概要:O脚、X脚タイプの変形性膝関節症の初期、靴の中や足裏に足底板(インソール)を活用する。 タイプ:靴への中敷きタイプ、足裏に直接つける室内用タイプがある。 注意 :初期~中期の患者さんに有効。変形が進行した末期の場合は改善効果が期待できない。 足底板は、物理的な作用で変形した膝関節の角度を一定角度補整できる治療法です。O脚の人の場合、足底板を使って足の外側を高くし、内側を低くすることで、膝の内側に偏っていた負荷が軽くなって痛みが和らぐのです。 内視鏡手術 内視鏡(関節鏡)手術は、腰椎麻酔をしてから膝蓋骨の周辺に1cmほどの小さな切開口を2〜3カ所あけて、カメラのついた内視鏡を挿入し、炎症の原因となるこすれ落ちた軟骨や断裂した半月板、炎症を起こした滑膜などを取り除き、膝痛を改善する手術法です。 滑膜の炎症が強くて水がたまりやすい人、半月板損傷や関節遊離体(いわゆる関節ネズミ)のある人など、膝の痛む原因がはっきりわかっている人に特に有効です。 内視鏡手術の最大の利点は、切開部が小さいため体力的負担が少ないことです。 手術時間は1時間前後と短く、手術当日は翌朝まで安静にしますが、翌日からは歩くことができます。入院も1日程度と短期間で済み、多くの場合2〜3日で通常の生活に戻れます。 人工関節置換術 変形性膝関節症が進行し、痛みがとても強くて歩行が困難になった場合、「人工膝関節置換術」が検討されます。変形した膝関節の骨をインプラント(人工の関節)に置き換えるというもので、膝関節の一部のみを入れ換える「片側置換術(UKA)」と、関節の接合部全体を入れ換える「全置換術(TKA)」に分けられます。 人工膝関節置換術の手術を受けると、痛みはほぼ完全に消え、可動域が広がって滑らかに膝を動かすことができるようになります。O脚やX脚がある場合には、まっすぐな足に矯正され、歩行時に膝のぐらつきがある人はそれも解消されます。 再生医療/PRP療法 再生医療とは、人の細胞が持つ「自然治癒力」を引き出して機能の回復を図る治療法です。 変形性膝関節症の場合、重症化すると手術に頼らざるを得ないのが実情ですが、こうした手術適応例において、組織修復力を持つ再生医療の治療効果が期待されています。 現在、最も多く行われている再生医療が「PRP療法(自己多血小板血漿注入療法)」です。 血小板とは、血液に含まれる細胞のことで、血液を固める働きのほかに、組織の修復を促す成長因子を出す働きがあります。PRP療法では、患者さん自身の血液から、血小板が多く含まれる血小板血漿(PRP)を抽出し、患部に注入します。すると、その部分の組織の修復が促されていきます。 PRPは自分の血液から抽出するため、薬物療法のような副作用がほとんどないという利点があります。その反面、PRPは軟骨や半月板にはならないので、完全に軟骨がなくなってしまった重症の膝痛に対する効果は低下します。 変形性膝関節症では、関節の炎症を抑えて痛みを和らげ、軟骨や骨の変形の進行を防ぐ目的でPRP療法が用いられます。 https://youtu.be/OHnPrPHbtZM?si=IVTQZdjdcf8krciR 再生医療/幹細胞治療 このほかの再生医療には「幹細胞治療」があります。これは、衰えた膝の関節軟骨を再生させて痛みを抑える再生医療です。 幹細胞とは、皮膚や血液など、絶えず細胞が入れ替わる組織を保持するために、新しい細胞を再び産生して補充する能力をもつ細胞のことです。 幹細胞には、分化能(皮膚、血液、神経、血管、骨、筋肉など細胞を作り出す能力)と、自己複製能(自らと同じ能力を持つ細胞に分裂することができる能力)の2つの能力があります。 変形性膝関節症の治療で実用化されているのは「間葉系幹細胞」による軟骨再生療法です。間葉系幹細胞は骨髄に由来する非造血系の細胞ですが、骨髄ばかりか脂肪や骨膜などから比較的容易に取り出すことが可能です。 しかも、骨芽細胞や脂肪細胞だけでなく、軟骨細胞や筋細胞、神経細胞にも分化する能力を持っています。患者さん自身の細胞を使うため拒絶反応や副作用もなく、増殖に伴う老化の影響や分化能の低下が少ないのも大きな特徴です。 培養幹細胞治療では、お腹の脂肪から採取した間葉系幹細胞を培養して膝関節内に注入する治療や、膝の滑膜から採取した間葉系幹細胞を関節内に定期的に注入したり、半月板損傷に対する内視鏡手術の際に幹細胞を移植したりする治療が行われています。 さらに、軟骨細胞そのものを取り出して培養し、欠けた軟骨の再生を促す「自家培養軟骨移植」の研究も進み、実用化されています。これは患者さん自身の軟骨から取り出した細胞を培養し、膝の軟骨が欠けた箇所へ移植することにより、痛みなどの症状を緩和します。 これらの再生医療は、一部を除き自由診療となり、全額が自己負担となります。費用は医療施設によって大きく異なりますのでお問合せされることをお勧めします。 ただ、再生医療は実施する医療機関によって培養手段、投与手法をはじめ特徴が違います。そのため、一律に比較することができず、費用感だけでの比較はあまり意味がありません。興味がお有りならお問合せされることをお勧めします。 当院も再生医療専門のクリニックです。お問合せ頂ければ親切丁寧にご説明させて頂き、無理にお勧めすることもございませんのでお気軽にお問い合わせください。 尚、医療機関が再生医療を行う、あるいは特定細胞加工物を製造する場合には、厚生労働省への届出が法律で定められています。再生医療をお考えならその施設が「再生医療等提供機関」として登録されているか、必ず確認のうえ受診しましょう。 https://youtu.be/JvYn_j6n9io?si=bIobL5rL_HgE3wt3 まとめ・変形性膝関節症の治療方法や種類を一挙に解説します 以上のように、変形性膝関節症を治すための治療法は、薬物療法、保存療法、手術療法、理学療法、理学療法、再生医療などのように様々ありますが、まずは予防が大切です。 普段、日常生活を過ごすというだけでも膝には、体重の何倍もの負担が掛かっています。体重管理に気を付けて体重の増加に敏感になっていただきたいと思います。 それでも膝に痛みや、違和感を感じられたら年齢や症状に応じて整形外科をはじめとした医療機関で検査・診察を受け、医師と相談の上、適応となる治療法を選択してください。 以上、変形性膝関節症の保存療法を徹底解説させていただきました。参考にしていただけると幸いです。 ▼ 再生医療で変形性膝関節症を治療する 変形性膝関節症は、再生医療により手術せずに症状を改善することができます ▼以下の情報も参考にされませんか 変形性膝関節症の装具療法の種類と注意点について
2021.09.07 -
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膝の痛みや変形性膝関節症・半月板損傷を含む膝の疾患で、膝サポーターの着用を検討されている方もいるでしょう。 本記事では、膝サポーターを効果的に使用する方法や正しい装着方法、商品の選び方などを解説しています。膝サポーターの使い方に困っている方や、どのサポーターにすれば良いのか悩んでいる方は参考にしてみてください。 膝サポーターの効果的に使用する方法【丸まらない状態を保つのがコツ】 以下3つのポイントをおさえて使用すると、サポーターの効果や耐久性が長持ちしやすくなります。 ・長時間の使用は避ける ・膝もサポーターも清潔な状態を保つ ・定期的に交換する 膝サポーターの効果を長続きさせて、快適な装着感を維持しましょう。 長時間の使用は避ける サポーターを長時間つけ続けていると、患部が圧迫されて血流が悪くなってしまいます。また、楽だからといって、ずっと装着したままでいると膝を支える筋力が低下しかねません。 そのため、意識して定期的に外して、できるだけ着けている時間を短くする工夫が大切です。安静時もつけっぱなしにするのではなく、外す習慣をつけるようにしましょう。 膝もサポーターも清潔な状態を保つ 変形性膝関節症でサポーターを使用するときは、膝もサポーターも清潔な状態で使用するようにしてください。 汚れや汗で不衛生な状態で使用すると皮膚がアレルギー反応を起こしたり、接触性皮膚炎を引き起こしたりする可能性があるためです。 以下は、サポーターを清潔に保つ方法です。 ・定期的に洗濯や手洗いをする ・膝の汗を拭きとってから使用する ・使用していないときは形を整えて保管しておく サポーターによって手入れの方法が異なります。使用方法や洗濯方法をよく確認した上で、適切なケアを心がけましょう。 定期的に交換する サポーターは消耗品という認識をもってください。 長期間使用していると素材が伸びたり、弾力性が失われたりして、サポート効果が薄れます。 劣化したサポーターを使って変な負担が掛かることで逆に症状が悪くなる危険性もあります。劣化が見られ、正しくフィットしなくなってきた場合は積極的に新しいものに交換しましょう。 なお、しばらくサポーターを使用しても効果が実感できない場合は、病院の受診を検討してみてください。症状が進行している可能性もあるためです。 自分に合った病院を探している方は再生医療を専門とする『リペアセルクリニック』への受診をご検討ください。再生医療とは人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術です。すり減った軟骨を再生し、膝の痛みを軽減させる効果があります。 本来なら手術しなければいけない状態でも、再生医療で治療できる可能性があります。 \まずは当院にお問い合わせください/ 膝サポーターの正しい4つの選び方|丸まらない商品の選定ポイントも紹介 ここでは、膝サポーターの正しい選び方を解説します。 膝サポーターを購入する際は、主に以下4つの項目をチェックして選びましょう。 ・膝のサイズに合ったものを選ぶ|血行不良を防止 ・用途に合ったものを選ぶ|迷ったら主治医に相談 ・使用感の良いものを選ぶ|付け心地は試着して確認 ・素材を見て選ぶ|サポーターのずれや丸まりの対策 それぞれの選定ポイントを詳しく解説します。 膝のサイズに合ったものを選ぶ|血行不良を防止 膝サポーターを使うときは、まず自分の膝のサイズに合ったものを選ぶことが大切です。 サイズが合っていないと、膝をしっかり固定することができなくなり、十分な効果が得られないからです。以下は、正しいサイズの選び方です。 ・自分の膝周りのサイズを事前に測っておく(膝上10㎝の周囲をメジャーで図る) ・自分の周囲の長さをもとに、商品のサイズ表を確認して適切なものを選ぶ サイズ選びを正しくおこなえば、より良い治療効果が期待できます。 用途に合ったものを選ぶ|迷ったら主治医に相談 サポーターには以下のように、さまざまな用途の商品があります。 ・スポーツにおすすめのタイプ ・立ち仕事をする場合におすすめのタイプ ・高齢者におすすめのタイプ ・リハビリをおこなう人におすすめのタイプ 用途によって、サポート力や素材の特性が異なります。そのため、自分の生活スタイルやニーズに合ったものを選ぶ視点が大切です。使用シーンを考慮した選択が効果的な治療につながります。 自分に合った用途がわからない場合は、主治医に相談して選び方のアドバイスをもらうと良いでしょう。 使用感の良いものを選ぶ|付け心地は試着して確認 サポーターを選ぶ際は、使用感も重視すべきです。サイズが合っていても、付け心地が悪いと継続的な使用が難しくなるためです。 サポーターは、サンプルを置いているお店もあるので、実際に試して使用感をチェックするのがおすすめです。 素材を見て選ぶ|サポーターのずれや丸まりの対策 膝サポーターを選ぶ際は、素材のチェックも大切です。 たとえば、滑り止めの素材が付いたタイプのものは、サポーターがズレたり、丸まったりするのを防ぐ効果が期待できます。 また、寒い時期は保温効果のあるサポーターを選ぶのがおすすめです。 冷えは痛みの原因ともなるので、保温効果のあるサポーターを使用すれば痛みを緩和できる可能性があります。 膝サポーターの装着方法3ステップ|丸まらないつけ方 サポーターは正しく装着しないと、期待する効果が得られません。そこで、膝サポーターの正しい装着方法を3ステップで解説します。 ・ステップ1.立った状態で装着する ・ステップ2.上からベルトを締めていく ・ステップ3.膝を動かして確認する 参考にしながら、装着してみてください。 ステップ1.立った状態で装着する サポーターをつけるときは、立った状態で装着するのが望ましいです。 立ち姿勢で膝を伸ばした状態でサポーターをつけると、しっかりとサポーターが巻き付いて膝を曲げたときに緩みにくくなります。 ただし、サポーターなしで立つのが難しいという人は座った状態でつけても問題ありません。 座った状態でサポーターをつける場合は、膝を少しだけ曲げた状態でつけるとしっかりと付けられます。 ステップ2.上からベルトを締めていく ベルトを締めるタイプのサポーターの場合、サポーターは上の方から締めていきます。上のベルトを締めるときは、強く締める必要はなく、フィットしているな!と感じられるくらいで十分です。 上を締めてズレがないかチェックしたら、今度は下のベルトを締めます。 下の方を締めるときは、膝の皿の部分をきちんと補助できるように下から上に引き上げながら締めるのがポイントです。 下の方は上の方よりも強めに圧がかかるように締めますが、血流を阻害するほど強く締めすぎないように注意しましょう。 ステップ3.膝を動かして確認する サポーターをつけ終えたら一度膝を軽く動かしてみて、締め付けが強すぎないかチェックします。また、きちんとフィットしているかチェックしているかも確認しましょう。 強い圧迫感や、サポーターのズレや丸まりといったフィットを阻害する要素があれば、つけ直すようにしてください。 まとめ|膝サポーターの丸まらない着用方法を覚えて安定力を高めよう 膝サポーターは、正しい手順で装着すれば、丸まったり、ずれたりしにくくなります。 本記事で紹介した正しい装着方法を参考に、膝にしっかりとフィットさせて、サポートの効果を最大限に引き出していきましょう。 なお、膝の痛みや変形性膝関節症・半月板損傷といった膝の疾患でお悩みの方は、再生医療を専門とする『リペアセルクリニック』への受診をご検討ください。 「再生医療」とは人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術です。すり減った軟骨を再生し、膝の痛みを軽減させる効果があります。 無料相談も受け付けていますので「具体的な治療方法が知りたい」と気になる方は、お気軽にお問い合わせください。 \まずは当院にお問い合わせください/
2021.03.03 -
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変形性膝関節症の回復には、適切なサポーターの活用が効果的です。 膝の固定や保温効果により痛みを和らげるほか、適度な運動をサポートして症状の改善も期待できます。 ただし、適切にサポーターを装着しなければ、十分な効果は得られません。サポーターの効果を最大限に引き出すためには、自分に合ったものを選び、正しく装着していくのが大切です。 本記事では、変形性膝関節症で使うサポーターの効果や選び方のポイントを解説します。注意点も紹介しているので、サポーターを活用したい方はぜひ参考にしてください。 変形性膝関節症でサポーターをした方がいい4つの理由 さっそく、変形性膝関節症でサポーターをした方がいい理由を解説します。 ・膝の固定 ・保温効果 ・触圧覚を刺激 ・悪循環の遮断効果 それぞれの効果について詳しく見ていきましょう。 膝の固定 サポーターは、膝をしっかりと支えて固定する役割を担います。膝を固定すれば、関節への負担が軽減されるため痛みを和らげる効果が期待できるでしょう。 痛みがあると歩行が不安定になり、転倒するリスクが高まります。高齢者は筋力の低下も重なってより転びやすくなるためとくに注意が必要です。 触圧覚を刺激 人の皮膚には「触圧覚」(物に触れた感覚)と「痛覚」(痛みの感覚)があります。サポーターで膝を適度に圧迫すると、触圧覚が刺激されます。 痛覚よりも触圧覚が先に脳へ伝わるため、痛みの感覚が抑えられるのです。 保温効果 サポーターによる保温効果も膝の痛み軽減に役立ちます。 膝が冷えると血管が縮み、血液の流れが悪くなり、筋肉が硬くなります。硬くなった筋肉を動かすと、負担が増えて痛みが出やすくなるのです。 寒い日に外出したり、冷房の効いた部屋で過ごしたりする際は、サポーターで膝を温めて痛みを予防しましょう。 悪循環の遮断効果 変形性膝関節症では、痛みを避けるため動きを控えがちです。 しかし、運動不足が症状を悪化させる原因となります。膝をあまり動かさないでいると、周囲の筋肉が衰え、軟骨がさらにすり減りやすくなるためです。 サポーターを使えば、安心して膝を動かせます。適度に体を動かせば、筋力回復と軟骨の保護につながり回復を早められるでしょう。 反対にサポーターを着けているからといって動きすぎるのも禁物です。以下の記事では変形性膝関節症の人がしてはいけない動作や仕事の業務を解説しているので、治療中の過ごし方が気になる方はぜひあわせてご覧ください。 変形性膝関節症で使うサポーター選びのポイント ここでは、サポーター選びのポイントを解説します。 サポーターには「医療用」と「一般用」の2種類があり、ドラッグストアやオンラインストアなどで購入可能です。変形性膝関節症に使用する場合は「医療用」が推奨される傾向にあります。 購入を検討する際は、サポーターのランキングサイトや販売サイトで口コミを確認するのがおすすめです。口コミを見れば、装着感や使用感といった実際の使用者のリアルな声をチェックできます。 サポーター選びの具体的なポイントは以下の3点です。 確認ポイント 選ぶ視点の例 サイズ ・膝にフィットするか ・共用もしくは男性用・女性用か ・締め付け具合が適切か 固定力 ・膝をしっかり支えられるか ・動きを妨げない程度の固定力か 保温性 ・保温効果に優れているか ・蒸れにくい素材か 購入前は可能な限り試着をしましょう。実際に装着してみれば、フィット感や使用感がよりわかります。 以下の記事では、サポーター選び方の詳細や装着方法について解説しています。詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。 変形性膝関節症でサポーターを使うときの注意点4つ 変形性膝関節症でサポーターを使うときに注意すべき点がいくつかあります。適切でない使い方をすると症状が悪化する可能性があるため、以下4つのポイントをおさえましょう。 ・汗を拭いて使用する ・正しく装着する ・安静時はサポーターを外す ・サポーターの効果が薄いときは専門家に相談する 順番に解説します。 汗を拭いて使用する 汗をかいた状態で着用すると、サポーターがずれやすくなります。サポーターがずれれば、歩行が不安定になって膝や腰に負担がかかり痛みが出る可能性があります。 汗をかきやすい夏場はとくに対策が必要です。サポーター装着前に膝の汗を拭き取り、使用中も汗が溜まったら小まめに拭きましょう。 正しく装着する サポーターは正しい位置に装着してはじめて、効果を発揮します。 装着位置が上下左右にずれると、膝を正しく支えられないため、サポート力が弱まります。また、血行不良を引き起こす場合もあるでしょう。装着して少しでも違和感があれば、正しい位置にあるかどうか確認してください。 サポーターの正しい装着方法は、商品パッケージの説明書や公式サイトに記載されている場合が多いので、事前によく見ておきましょう。 安静時はサポーターを外す サポーターは活動時のみ使用するのが基本です。 サポーターを付けっぱなしにすると、うっ血(血液の流れが悪くなる状態)や圧迫により痛みが生じる可能性があります。 症状悪化のリスクを避けるためにも、自宅でくつろぐ時間や就寝時といった安静時にはサポーターを意識的に外しましょう。 サポーターの効果が薄いときは専門家に相談する サポーターを使用しても症状が改善しないときは専門家に相談しましょう。状態が悪化している可能性があるためです。 自分に合った病院を探している方は「再生医療」を専門とする『リペアセルクリニック』への受診をご検討ください。再生医療とは人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術です。すり減った軟骨を再生し、変形性膝関節症の痛みを軽減させる効果があります。 本来なら手術しなければいけない状態でも、再生医療で治療できる可能性があります。 \まずは当院にお問い合わせください/ まとめ|変形性膝関節症ではサポーターをうまく活用して早期回復を目指そう サポーターは変形性膝関節症の症状改善に役立つアイテムです。膝を支えて歩行時の安定感を高め、痛みも和らげます。 サポーターの効果を最大限に引き出すポイントは、自分の膝にフィットするサイズやサポート力があるものを選び、正しく装着することです。 しばらくサポーターを使用しても効果が実感できない場合は、病院の受診を検討してみてください。症状が進行している可能性もあるためです。 受診した際は、医師にサポーターの適切な使い方を聞いてみるのも良いでしょう。より効果が期待できる装着方法がわかり、早期回復につながる場合もあります。 変形性膝関節症で使うサポーターに関するよくある質問 最後に変形性膝関節症で使うサポーターに関するよくある質問と回答をまとめます。 サポーターは保険が適用されますか? 国に登録されているサポーターであれば保険適用の対象です。 登録されているサポーターは厚生労働省が公表している「療養費の支給対象となる既製品の治療用装具」の一覧よりご確認いただけます。 詳細が気になる方は チェックしてみてください。 サポーターをつけない方がいいケースはありますか? 膝周辺に炎症や傷がある状態でサポーターをつけると、皮膚の状態が悪化するリスクがあるため使用は控えた方が良いでしょう。 また、化学繊維のアレルギーをもっている方も注意が必要です。サポーターの素材によってはアレルギー反応が出る可能性があります。
2021.02.16