変形性膝関節症で痛みが取れない、治らない!その理由と対処法
公開日: 2022.02.07更新日: 2024.10.07
目次
変形性膝関節症で痛みが取れない、治らない!その理由と対処法
1日の内に何度も曲げ伸ばしされるのが膝の関節で、立つ・座る・歩行動作など、あらゆる場面で膝に負担がかかります。そんな負担から膝を守っているのが関節軟骨です。
関節軟骨は膝のクッション機能のほか、関節をスムーズに動かせる役割を果たしています。しかし、加齢ともに関節軟骨が徐々にすり減ると、膝に痛みを感じたり、変形が出現したりする変形性膝関節症を発症します。
変形性膝関節症と診断されると、膝を守るためのベースとなる治療法である「保存療法」に取り組みます。しかし、いくら膝関節にかかる負担を減らし、治療として運動療法に取り組んだとしても、「なかなか膝の痛みが取れない、治らない」ことがあります。
なぜ熱心に膝の治療に取り組んでいるのに、痛みは改善されないのでしょうか。この記事では、「変形性膝関節症の治療に取り組んでいるにもかかわらず、膝の痛みが取れない、治らない」ことについて、その理由と痛みを改善する方法についてご紹介します。
痛みが取れない、治らない理由とは
変形性膝関節症の治療に取り組んでも痛みが取れない原因は、「関節内で炎症が起きている」「関節が安定していない」「関節へ負荷がかかっている」といった3つ原因の内でどれか、または複合している可能性が考えられます。
炎症を起こしている(膝に水が溜る)
膝の曲げ伸ばしなどで関節に負担がかかると、すり減った関節軟骨のかけらが滑膜を刺激します。刺激された滑膜が炎症を起こし、膝の痛みとして認識されます。
炎症が起きた際には、「膝に熱感を感じる」ほか、白血球を含んだ大量の関節液が軟骨のかけらを除去しようと排出されます。大量に排出された関節液が膝にたまると、いわゆる「膝に水がたまった状態」となります。
炎症を起こしているときは、冷やしたり、薬で炎症や痛みを抑制したりします。また、炎症が起きているにも関わらず運動を続けると悪化するため、無理をせず休むようにします。
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関節が安定していない
筋力トレーニングを始めたけど、痛みが取れない場合、トレーニングを始めて間もないことが考えられます。トレーニング開始後、個人差はあるものの効果が現れるまで1〜2ヶ月かかると言われています。
そのため、運動を始めてまだ間もない頃は効果を感じにくいため、まずは1〜2ヶ月継続して運動に取り組むようにしましょう。継続した運動に取り組んでも効果がみられなければ、運動の負荷が弱すぎる、軽すぎる可能性があり、十分な効果が発揮されません。
そんな時は、3ヶ月目にトレーニング種目や強度の見直しをお勧めします。くれぐれも過度な筋トレにならないよう、痛みのない範囲で取り組めるメニューを組みます。
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関節に負荷がかかっている
関節の負担となる習慣の存在が考えられます。変形性膝関節症の治療では、運動療法と並行して生活習慣を見直し、関節にかかる負荷を下げることが大切です。運動療法のように時間を必要とせず、工夫次第で誰でも簡単に膝への負荷を減らせます。
膝の関節には、立っているだけでも体重を支えるほか、歩いているだけでも体重の最大8倍は負荷がかかると言われています。そのため、日常生活で関節の負荷となる習慣の改善はとても大切です。
これまで、生活スタイルの改善に取り組まれた方でも、もう一度、膝に負担を減らすため、生活習慣を見直してみましょう。
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いつまでも痛みが取れない、治らないときは
生活スタイルを変え運動療法を継続的に取り組んでも痛みが取れない、治らないとき、変形性膝関節症はかなり進行していることが予想されます。変形性膝関節症が進行し、膝が痛く普段の生活を送るのが困難だと感じる、もしくは医師から判断されれば観血療法(手術)が勧められます。
ただ、手術の中にはリハビリが必要で、退院まで長くて1ヶ月ほどかかるなど、簡単に決断できるものではないはずです。
そうした手術をしたくない・できない場合には、痛みと付き合いながら、騙しだまし日常を送ることになり、最終的には寝たきりになってしまう方も現実としていらっしゃいます。
しかし近年、大きな手術や入院を必要とせず、保存療法と観血療法の中間の治療法として「再生医療」という最新の医療が注目されています。
再生医療では、変形性膝関節症の発症の原因となるすり減った膝の軟骨の再生が期待できるほか、変形性膝関節症の初期から取り入れることで進行を予防できます。
変形性膝関節症の新たな選択肢、再生医療の幹細胞治療で手術せずに症状を改善できます
まとめ・変形性膝関節症で痛みが取れない、治らない!その理由と対処法
変形性膝関節症の治療の基本は、関節への負荷を下げ、安定させることです。いつまでも痛みが取れない、治らない場合には、自分の膝の状態を見極めることがポイントです。
炎症が起きているのか・関節への負荷がかかっているのか・運動してまだ間もないのか判断し、状況に見合った対処をしましょう。保存療法で痛みが取れなければ、手術が選択肢に入ります。手術といっても体への負担が少ないものから大きなものまでさまざまです。
膝の進行度合いによって、手術の選択肢も狭まることから、定期的に病院を受診し、自分の膝の状態をよく知っておきましょう。
また手術はしたくない、できない場合には、再生医療の存在を覚えておくと、治療の選択肢を広げ、多角的な視点で治療に取り組めることでしょう。
以上、変形性膝関節症、なぜ痛みが取れない、治らないについて記させて頂きました。
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