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- 足部、その他疾患
- 下肢(足の障害)
- 足部
- スポーツ外傷
「ふくらはぎの筋断裂はどんな症状がある?」 「ふくらはぎの筋断裂を再発防止するには?」 「筋断裂」とは、スポーツなどで急に強い力や無理な力がかかった際に、筋肉が耐えられなくなり、筋線維が損傷して断裂する状態を指します。 とくに、筋断裂が起こりやすい部位は「ふくらはぎ」です。筋線維のうち範囲が限定的、部分的な断裂の場合は「部分断裂(肉離れ)」ともいわれます。 筋断裂が起こると、たとえ部分断裂であっても強い痛みが起こり、動けなくなるので歩くのが困難になります。 また、ふくらはぎは血液を心臓へ戻す役割を果たすため、第2の心臓ともいわれる筋肉です。そのため、筋断裂を起こすと生活に大きな支障が出てしまいかねません。 今回は、ふくらはぎの筋断裂における症状や原因を始め、再発防止や予防法を解説します。 リハビリに関する詳細も解説するので、症状がある方はぜひ参考にしてみてください。 ふくらはぎの筋断裂における症状 ふくらはぎの筋断裂(きんだんれつ)における主な症状は、ふくらはぎの痛みや内出血です。 ふくらはぎの一部に凹みができる場合もあり、痛みは筋断裂の度合いによって異なります。 安静時や軽く歩く程度なら問題はなくても、走るときだけ痛い場合もあれば、歩くだけで痛いケースもあります。 重度の場合は、安静にしていても痛みを感じます。 ふくらはぎの筋断裂における主な原因 ふくらはぎの筋断裂による主な原因は、筋力や柔軟性の低下、疲労の蓄積などがあげられます。 スポーツなどの激しい動きにかかわらず、事前のウォーミングアップを始め、終了時もクールダウンのストレッチを十分に行うのが大切です。 このような準備が不足すると筋断裂の原因につながります。 また、筋力のバランスや体の動かし方が悪いと、筋断裂が起こりやすくなります。とくにスポーツをしている方は、フォームやトレーニング内容の見直しを行いましょう。 スポーツをしていない方も同様に、普段の姿勢などを見直してみてはいかがでしょうか。 ふくらはぎの筋断裂における再発防止・予防法 ふくらはぎが筋断裂を起こすと、痛みや動きの制限などに悩まされるため、再発防止や事前の予防が必要になります。 とくにスポーツに取り組んでいる方などは、完全に回復しないまま早期復帰をしてしまい、再発する場合があります。 再発予防のためにも、無理をして体を動かさないように注意しましょう。「回復しているはずだから大丈夫」と自己判断するのは禁物です。 ふくらはぎの筋断裂における再発防止や予防には、体の柔軟性を高めるストレッチが効果的です。 筋肉はさまざまな方向に向かって付いているため、ストレッチをするときは一方向だけに偏らないように注意しましょう。 いろいろな方向へ伸ばしながら、ひねりや回転などを加える意識をもってみてください。 また、スポーツ外傷の方で治療期間を早めたいときは、再生医療の治療方法もあります。 ふくらはぎの筋断裂を含め、何かしらの症状を抱えておられる方は、当院「リペアセルクリニック」のメールや電話からご相談ください。 ふくらはぎの筋断裂におけるリハビリは回復に欠かせない ふくらはぎの筋断裂を回復させるには、リハビリによる治療が大切です。 以下では「なぜリハビリが必要なの?」と疑問を感じる方に向けて、リハビリをする理由や始めるタイミング、リハビリ内容の詳細を解説します。 ・ふくらはぎの筋断裂でリハビリをする理由 ・ふくらはぎの筋断裂でリハビリを始めるタイミング ・ふくらはぎの筋断裂におけるリハビリ内容 ふくらはぎの筋断裂でリハビリをする理由 ふくらはぎの筋断裂における治療では、柔軟性と筋力を回復させるためにリハビリを行います。 筋断裂が起きて筋組織が回復していく過程で、患部と周囲は少しずつ硬くなります。 幹部や周囲が硬くなったまま、今までと同じように部位を使うと、思うように動かせなかったり大きな負荷がかかったりして、筋断裂が再発する危険性もあるからです。 また、動かせる範囲が制限されてしまうだけでなく、動かせたとしても、安静にする必要があるのでどうしても筋力が低下します。 そのため、患部や周囲の硬くなった部分において、低下した筋力や柔軟性に働きかけながら、改善しなければなりません。 発症前と同じような動きを目指しながら、再発防止のためにもリハビリは重要なのです。 ふくらはぎの筋断裂でリハビリを始めるタイミング ふくらはぎの筋断裂によるリハビリは、症状を起こしてからいきなり始めるわけではありません。 なぜなら筋断裂が起きると断裂した部分は炎症を起こします。 炎症を起こしている間は、安静にして患部を冷やしたり、圧迫して血腫が大きくなるのを防いだりするなど、痛みや腫れが軽減するのを待つ期間が必要です。 腫れや痛みが治まってから、ゆっくりと患部を動かします。痛みなくリハビリを行える状態であれば、ようやくリハビリを開始する流れです。 ふくらはぎの筋断裂におけるリハビリ内容 リハビリの内容は医療機関や指導者によって異なりますが、ストレッチと筋力トレーニングが基本となります。 ストレッチは、患部が軽く伸びるくらいの強さで、時間をかけて(20~30秒くらい)ゆっくりと伸ばしていきます。上記を3セットから5セットくらい行う流れです。 一方、筋力トレーニングは、筋力低下を改善する目的以外にも、患部に刺激を与えると回復が早まる効果が期待できるでしょう。 たとえば、筋断裂が起きやすい太ももの裏側の筋肉(ハムストリングス)の筋力トレーニングを例に見ていきましょう。 ハムストリングスの筋力トレーニングでは、うつぶせになって足を伸ばした状態で、上にあげるヒップエクステンションのトレーニングがよく行われます。 リハビリの目的で筋肉トレーニングを行う方法は有効ですが、トレーニングは過度に行うのではなく、専門家による指導のもと行うのが再発防止につながります。 まとめ|ふくらはぎの筋断裂は治療を受けて再発予防にストレッチを行おう ふくらはぎの筋断裂を起こすと、痛みや動きの制限で悩まされます。 筋断裂の再発や慢性化を防止するために、運動するときはウォーミングアップやクールダウンのストレッチなどをしっかり行いましょう。 万が一、筋断裂が起こったときは、適切な治療を受ける必要があります。また、筋断裂が回復するまでは、改善を図るためにもしっかりとリハビリを行うのが大切です。 ただ、回復して、筋断裂を起こす前と同じような生活を送れるようになった場合も、ストレッチなどを行って再発防止につなげましょう。 最近では、スポーツ医療の分野において、再生医療の治療方法に注目が集まっています。筋断裂の治療における選択肢のひとつとして、検討してみてはいかがでしょうか。 当院「リペアセルクリニック」では、スポーツ外傷における再生医療の治療を行っています。 筋・腱・靭帯損傷などの症状がある方は、ぜひ一度ご相談ください。 【リペアセルクリニックへの相談方法】 ・メール相談 ・来院予約 ・電話相談:0120-706-313(オンラインカウンセリングの予約) ふくらはぎの筋断裂に関するQ&A ふくらはぎの筋断裂に関して、質問と答えをまとめています。 ふくらはぎの筋断裂はどのくらいの治療期間が必要なの? A.症状の程度にもよりますが、軽度だと2週間ほど、中等度だと2カ月ほどの期間が目安となります。 詳細は、以下の記事も参考にしてみてください。
2022.03.03 -
- 脊髄損傷
- 幹細胞治療
- 脊椎
- 再生治療
脊髄損傷は、手足の運動や感覚が麻痺するなど、日常生活に大きな影響が出やすい疾患です。(文献1)外傷・病気など原因は多岐にわたり、脊髄を損傷した位置(損傷高位またはレベル)によって、症状の出る範囲も異なります。 しかし、リハビリテーションにより回復が見込める場合もあるほか、近年では再生医療も選択できるようになってきました。 この記事では、脊髄損傷の症状や回復の可能性について、詳しく解説します。 また、治療方法や再生医療の手法についても紹介するので、脊髄損傷の治療にお悩みの方は参考にしてください。 \まずは当院にお問い合わせください/ 脊髄損傷が治るかは原因・症状の重さ・損傷位置(高位)が関係する 脊髄損傷の原因は、以下のように多様です。 交通事故をはじめとする外的要因により、突然脊髄を損傷する場合があります。また、脊髄や脊椎になんらかの異常(内的要因)が出ると脊髄損傷に発展することもあります。 分類 原因項目 説明 外的要因 交通事故 車・バイク・自転車などの衝突や転倒 転落 高所や階段からの落下 転倒 浴室での転倒や高齢者の転倒事故 スポーツ外傷 ラグビー、スキー、ダイビングなどによる強い衝撃 労働災害 高所作業や重量物の落下などによる事故 暴力行為 殴打・刺傷・銃創など 外科手術中の損傷 脊椎手術や麻酔中の医療事故による損傷 内的要因 椎間板ヘルニア 椎間板が突出して脊髄を圧迫 骨粗鬆症による圧迫骨折 高齢者に多い、骨の脆弱化による脊椎の圧迫骨折 脊髄梗塞 血流障害による脊髄の機能低下・壊死 脊髄出血 脊髄や周囲での出血による脊髄の圧迫 感染症 髄膜炎、脊椎炎などが脊髄に影響 変性疾患 多発性硬化症、ALSなど神経系の進行性疾患 自己免疫疾患 横断性脊髄炎など、免疫異常による神経炎症 腫瘍 脊髄や脊椎にできた腫瘍が神経を圧迫 先天性疾患 二分脊椎、キアリ奇形など、先天的な構造異常 脊髄損傷の症状は、完全麻痺と不全麻痺に分けられます。また、脊髄損傷では、一般的に損傷部位が脳に近い(損傷高位が高い)ほど症状の範囲も広くなります。損傷高位(レベル)別の主な症状は以下のとおりです。(文献2) ※損傷高位:損傷の位置 損傷高位 主な症状 頸椎(C1~C7) ・全身麻痺や呼吸困難(C1~C4) ・手指の一部が動く(C5~C7) 胸椎(T1~T12) 下半身麻痺、体幹のバランス低下、排尿排便障害 腰椎(L1~L5) 歩行困難、膀胱直腸障害、感覚障害 仙椎(S1~S5) 軽度の感覚障害や排尿排便の調整機能低下 頚髄の中心部分の損傷による「中心性脊髄損傷」については、以下の記事が参考になります。 軽度の感覚障害や排尿排便の調整機能低下 脊髄損傷が軽度(不完全損傷)の場合は、治療次第で回復が見込めます。 不完全損傷とは、脊髄の一部が損傷した状態です。損傷部位より遠い位置にもなんらかの運動機能や感覚が残っている不全麻痺の症状が現れます。 どの機能にどの症状が残るかは、損傷のタイプによって以下のように異なります。(文献2) 不完全損傷の分類 症状の傾向 中心性脊髄損傷 上肢の麻痺が強く、下肢の影響が少ない Brown Sequard(ブラウン セカール)症候群 片側の運動麻痺+反対側の痛覚・温度覚消失 前脊髄症候群 運動機能と痛覚・温度覚が失われるが、触覚は保たれる 後脊髄症候群 触覚・振動覚・位置覚が失われるが、運動機能は比較的保たれる 腰に近い胸椎(T11)から下の不完全損傷であれば、訓練により歩けるまでに回復する可能性があります。 足の動きをサポートする装具をつけ、杖も使っての歩行となる場合が多いです。 重度の損傷(完全損傷)の場合は治らないことが多い 脊髄の損傷が重度(完全損傷)の場合は、完治しないことが多いです。 完全損傷は、脊髄の機能が完全に絶たれてしまった状態です。脳からの指令が届かないため、損傷部位から下は完全麻痺となり動かなくなります。また、麻痺した部分は感覚もなくなります。 頚髄の高い位置での完全損傷ならば、四肢がまったく動かず全介助となるでしょう。頸髄の低い位置や胸髄の場合は、レベルに応じて上半身は動かせるため、下半身不随の状態となります。 完全損傷は通常、完治が期待できません。ただし、受傷直後に完全麻痺がみられても、数日から数か月で徐々に回復してくることがあります。 この場合は脊髄ショック(脊髄が損傷された直後に起こる、一時的な反射機能の低下または消失)を起こしていたと考えられ、完全損傷とは異なるため、慎重に経過をみるのが大切です。 【時期別】脊髄損傷の治療法 脊髄損傷は、急性期・慢性期の時期によって適切な治療法が異なります。 脊髄損傷の急性期には脊椎の固定や生命維持を優先する、慢性期には症状の程度・損傷部位に応じて長期的な目線で対応するのがセオリーです。 以下では急性期と慢性期に分けて、詳しい治療法を見ていきます。 急性期の治療 外傷をはじめとする急性期には、脊椎をギプスや装具で固定し、損傷が広がらないように対策します。とくに、重症化しやすい頚椎の固定は強く推奨されています。 同時に、頚髄や上部胸髄損傷により自発呼吸ができない場合は、人工呼吸器での呼吸確保が必要です。血圧が下がっていれば、輸液や昇圧剤を投与して管理します。 そして、状況に応じて頭蓋骨の牽引や手術を行い、神経を圧迫している原因を除去します。また、損傷後8時間以内のステロイド治療(メチルプレドニゾロン(MPSS)大量投与)も神経学的回復には有効とされています。(文献3) 脊髄損傷では、ベッド上での安静を余儀なくされることと神経の障害によって、以下のような合併症が現れるかもしれません。(文献4)急性期から合併症予防対策をとることも大切です。 褥瘡(床ずれ) 筋力の低下 関節可動域の低下 消化器合併症(ストレス性潰瘍、腸閉塞など) 呼吸器合併症(痰の詰まり、肺炎など) 尿路感染症 循環器合併症(徐脈、起立性低血圧、深部静脈血栓症など) 慢性期の治療 急性期の症状が落ち着いてきたら、本格的にリハビリテーションを始めます。また、引き続き治療が必要な部分は治療していきます。 以下の項目ごとに確認していきましょう。 リハビリテーション ビタミン剤の投与(栄養補給) 抗生物質の投与 放射線治療 外科手術 リハビリテーション 残った機能を活かして日常生活を送れるように、腰を据えてリハビリテーションを実施します。脊髄損傷の場合は、以下のメニューがよく行われます。(文献5,6) 種類 アプローチ箇所 可動域訓練 全身 筋力トレーニング 上肢・下肢 歩行訓練 下肢 電気刺激 全身(指先への細やかなアプローチも可能) 可動域訓練とは、関節と筋肉の柔軟性を維持するための訓練です。関節が固まるのを防ぐため、受傷後早期から始めます。 筋力トレーニングは、残存した身体機能を最大限活用するために欠かせません。歩行訓練は、全身の機能向上にも有用です。 電気刺激は、麻痺した筋肉を電気で動かすことで機能回復を目指す方法です。脳からの指令を代替し、神経信号の回復を促します。(文献6) ビタミン剤の投与(栄養補給) ビタミンB12が不足すると、神経の機能が低下します。末梢神経障害が有名で、手足のしびれや歩行障害が現れます。(文献7) けがもしていないのに脊髄損傷の症状が現れたときには、ビタミンB12の不足が背景にあるかもしれません。極端に偏食の方、胃切除の手術を受けた方に不足しやすい傾向があります。 必要に応じて、ビタミン剤を投与して補給を行います。 抗生物質の投与 脊椎に感染が起きている場合は、抗生物質を投与して治療します。血流にのって菌が感染するケースがほとんどで、抵抗力が落ちている方が感染しやすいです。 急激に高熱と激しい痛みが出る場合も、症状がはっきりしない場合もあり、個人差が大きいです。 いずれにしても脊椎への感染が疑われれば、抗生物質の投与を開始します。同時に血液培養を行い、細菌を特定できたら、適した抗生物質に切り替えます。 放射線治療 がんが脊椎や脊椎の内部に転移し、脊髄を圧迫して脊髄損傷の症状が出ることがあります。この場合、手術は難しいケースが多く、放射線治療が適応されやすいです。 治療のタイミングとしては、発症後なるべく48時間以内、あるいは72時間以内に行うべきといわれています。ただし、これ以降でも症状が改善するケースもあるため、治療を試みる価値はあるでしょう。(文献8) 外科手術 脊髄損傷の手術には、脊椎を固定する手術や、脊髄の圧迫を取り除く手術があります。 急性期のうちに固定や除圧を図るべきケースも多い一方、急いで手術をしなくても回復が見込めるケースもあり、全身状態が落ち着いてから手術を検討する場合は珍しくありません。 椎間板ヘルニアや腫瘍、血腫によって脊髄が圧迫されている場合は、必要に応じて取り除く手術を行います。また、細菌感染の場合も、感染巣を取り除く手術や、脊椎を固定する手術が必要となることがあります。 脊髄損傷の治療を進めても後遺症が出ることはある 脊髄損傷の治療を行っても、残念ながら後遺症が出ることは少なくありません。損傷の程度や損傷高位をはじめ、さまざまな要因が予後に関係します。 代表的な後遺症は、四肢の麻痺やしびれです。歩く、ベッドから車いすに移る、寝返りをするといった基本的な動作に支障をきたし、日常生活に大きく影響します。 触った感覚や痛みの感覚、温度感覚といった感覚の障害も生活に影響します。たとえば痛みの感覚が消失すると、けがに気づかないほか、胃潰瘍などの内臓の痛みにも気づけません。 排尿や排便の制御困難(膀胱直腸障害)や、体温・血圧の調節機能の低下といった自律神経障害もよくある後遺症です。 \まずは当院にお問い合わせください/ 脊髄損傷(後遺症)の治療法として再生医療も選択肢の一つ https://youtu.be/5HxbCexwwbE?si=-RirI6xZVAHG5H6s 脊髄損傷の一般的な治療では、手術により神経を圧迫している要因を取り除いたあと、リハビリテーションで社会復帰を目指します。 しかし、手足の麻痺や感覚が戻るかどうかは個人差があり、寝たきりや車椅子での生活を余儀なくされるケースも少なくありません。 ただ、近年では脊髄損傷や、その後遺症に対する治療法として、再生医療が登場しました。再生医療とは、体内の幹細胞が持つさまざまな組織に分化(変化)する特徴を活かした治療です。 脊髄損傷の場合は、骨髄由来の幹細胞か脂肪由来の幹細胞が使われます。脂肪由来幹細胞は、骨髄由来幹細胞よりも採取・培養しやすく、感染リスクを抑えて多くの細胞を投与できるのが利点です。 脊髄損傷の治療法として再生医療へご興味のある方は、リペアセルクリニックまでお問い合わせください。 \まずは当院にお問い合わせください/ 幹細胞を投与する方法として2種類挙げられる 投与方法 メリット デメリット 点滴 特殊な技術なく実施できる 脊髄に到達する細胞が少ない 硬膜内注射 損傷部位に直接幹細胞を届けられる 実施できる医療機関が限られる 脊髄損傷への幹細胞の投与方法は、点滴と硬膜内注射の2種類です。 点滴では、血管へ幹細胞を投与し、血流を介して脊髄へ届けます。硬膜内注射とは、腰あたりから脊椎へ針を刺し、脊髄のある硬膜内に直接投与する方法です。両者を掛け合わせて効果を高める場合もあります。 点滴では脊髄に到達する幹細胞数が少なくなりやすいです。一方で、損傷部位へ直接投与する方法では、幹細胞の数をほとんど減らさず患部へ届けられるため、点滴と比べて神経の再生力が高いです。 ただし、硬膜内へ直接投与する方法は国内でも限られた医療機関でしか行われていません。硬膜内注射を検討される場合、受診予定の医療機関へ問い合わせてみましょう。 まとめ|脊髄損傷の治療で再生医療をご検討の際は当院へご相談ください 脊髄損傷は、大きな事故や転落だけでなく、平坦な道で転んでも発症する疾患です。脳と体をつなぐ脊髄が損傷すると、手足を動かせなくなったり感覚がなくなったりと、これまで通りの生活を送れなくなる場合があります。 脊髄を損傷した直後の治療法としては、脊椎を固定し安静にするほか、手術で脊髄の圧迫を取り除くのが一般的です。また、慢性期にはリハビリテーション、ビタミン剤・抗生物質の投与、外科手術など症状に合わせて処置を施します。 近年では、脊髄損傷や後遺症の治療法として、再生医療も登場しました。脊髄損傷において、リハビリテーションでの回復についても大きな可能性が広がる治療として、再生医療は注目されています。 当院リペアセルクリニックでも再生医療を提供しておりますので、ご興味がある方は気軽にお問い合わせください。 \まずは当院にお問い合わせください/ また、再生医療については下記のサイトでも発信しておりますので、合わせてご確認ください。 再生医療とは?実例やメリット・デメリット、研究ができる大学の学部も紹介 参考文献 (文献1) 公益社団法人 日本整形外科学会「脊髄損傷」日本整形外科学会ホームページ https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/spinal_cord_injury.html(最終アクセス:2025年4月18日) (文献2) 一般社団法人 日本脊髄外科学会「脊髄損傷」日本脊髄外科学会ホームページ https://www.neurospine.jp/original62.html(最終アクセス:2025年4月18日) (文献3) 横田 裕行ほか.「急性期脊髄損傷におけるメチルプレドニゾロン大量療法の臨床的意義」『日救急医会誌』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjaam1990/6/4/6_4_349/_pdf (最終アクセス:2025年4月28日) (文献4) 独立行政法人 労働者健康安全機構「脊髄損傷とは」労災疾病等医学研究普及サイト https://www.research.johas.go.jp/sekizui/(最終アクセス:2025年4月18日) (文献5) 田島文博ほか.「脊髄損傷者に対するリハビリテーション」『脊髄外科』30(1), pp.58-67, 2016年 https://www.jstage.jst.go.jp/article/spinalsurg/30/1/30_58/_pdf(最終アクセス:2025年4月18日) (文献6) 松永俊樹ほか.「脊髄損傷患者に対する最新のリハビリテーション治療―機能的電気刺激(functional electrical stimulation:FES)『Jpn J Rehabil Med』56(7), pp.555-559, 2019年 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjrmc/56/7/56_56.555/_pdf(最終アクセス:2025年4月18日) (文献7) 畑中裕己.「ビタミンB12欠乏性神経障害」『臨床神経生理学』45(6), pp.532-540, 2017年 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscn/45/6/45_532/_pdf/-char/ja(最終アクセス:2025年4月18日) (文献8) 笹井啓資.「緩和ケアにおける放射線治療」『順天堂医学』57(6), pp.582-587, 2011年 https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjmj/57/6/57_582/_pdf(最終アクセス:2025年4月18日)
2022.03.02 -
- 肘関節
- 野球肘
- 上肢(腕の障害)
- スポーツ外傷
野球肘は、ボールを投げる動作を繰り返すことで肘に負担が蓄積し、痛みや機能障害を引き起こすスポーツ障害の総称です。とくに成長期の野球選手に多くみられ、肘の内側・外側・後ろなど、痛みが出る場所によっていくつかのタイプがあります。 野球肘では、ストレッチで筋肉や関節の柔軟性を高めることで、症状の緩和や再発予防につながる場合があります。 ただし、肘の状態によってはストレッチだけでは十分に改善しないこともあるため注意が必要です。とくに外側に痛みが出るタイプでは、骨や軟骨にダメージが生じる離断性骨軟骨炎と呼ばれる状態が関係していることがあります。 痛みが続くときや肘の動きに違和感があるときは、早めに医療機関へ相談しましょう。 この記事では、野球肘におすすめのストレッチや行うときの注意点、ストレッチだけでは改善が難しいケースについてわかりやすく解説します。 また、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。気になる肘の症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 野球肘の症状改善・予防におすすめなストレッチ5選 野球肘の症状を予防したり再発を防いだりするためには、プレー前後のストレッチで筋肉や関節の柔軟性を高めておくことが大切です。 肘まわりだけでなく、肩・背中・股関節を含む全身の柔軟性を高めましょう。投球動作は全身の連動によって行われ、身体が硬い部分があると肘に負担が集中しやすくなるためです。(文献1) また、野球肘は内側型・後方型・外側型に分けられます。内側型や後方型はストレッチが症状のケアや再発予防に役立つことがあります。 外側の野球肘については、以下の記事で解説しているので参考にしてください。 手首・肘の内側を伸ばすストレッチ 手首・肘の内側を伸ばすストレッチは、肘下の筋肉の緊張を緩め、肘の可動域の改善や投球時の肘内側への負担軽減が目的です。 ストレッチの手順は、以下のとおりです。 片手をまっすぐ前に伸ばす 手の甲を天井に向ける 手首と腕が90度になるように調整する 伸ばしている手の指先を反対の手で体の方へゆっくり引き寄せる 息を吐きながら15~30秒程度伸ばす 手のひらを反時計回りに180度回転させて手の甲が地面を向くようにする 手のひらを机や床などの平らな場所に置いてゆっくり体重をかける 息を吐きながら15~30秒程度伸ばす 前腕屈筋群のひとつである手根屈筋は、投球時に手首を屈曲・回内させる働きを持つ筋肉です。手根屈筋が硬くなると肘の内側や前腕に痛みを出しやすくなるとされています。(文献1) 伸ばす際には、前腕の内側が心地よく伸びていることを意識してください。肘に痛みや違和感が出た場合は、無理に行わず中止しましょう。 肩・肩甲骨をほぐすストレッチ 肩や肩甲骨の柔軟性や可動域を高めると、スムーズな投球フォームを作りやすくなり、肘への負担を軽減する効果も期待できます。 ストレッチの手順は、以下のとおりです。 指先を肩に添える(右肩には右手・左肩には左手を添える) 肘で円を描くように大きく回す 前方向に10回・後ろ方向に10回程度繰り返す 肩と肩甲骨の動きを意識する 動かす際には肩や肩甲骨周りの筋肉が心地よく伸びる感覚を意識し、痛みや違和感が出た場合は中止してください。 肩回りを伸ばすストレッチ 肩周りの筋肉が硬いと投球動作で肘に負荷が集中しやすくなるため、プレー前後のケアとしても役立ちます。 ストレッチの手順は、以下のとおりです。 胸の前で肘から手のひらまでをくっつける 肘を胸の高さまで引き上げて肘90度・脇下90度の姿勢を作る(難しい場合は無理せず角度を狭める) 腕を後ろに引き胸を張った姿勢を作る 胸を張った状態で10秒キープ 再び胸の前で腕をくっつけ、5セット繰り返す 胸の前で腕をくっつける際は肩甲骨が離れる感覚を、腕を後ろに引く際は、肩甲骨が背骨を挟むような感覚を掴みながらおこなってください。 体幹と下半身のストレッチ 体幹と下半身の柔軟性を高め、肘への負担軽減につなげましょう。 ストレッチの手順は、以下のとおりです。 両足を肩幅の1.5倍程度開いて立つ 膝の内側に両手を置いて膝を120度ほど曲げる 左肩を右方向にひねる 10秒キープする 右肩を左方向にひねる 10秒キープする 3~6の動作を1セットとして左右交互に2セット行う 肩をひねるときに膝が動かないように意識し、腰を落としすぎないようにすると、効果的に体幹と下半身を伸ばせます。 体幹と股関節のストレッチ 体幹と股関節のストレッチも投球動作時の肘や肩への負担軽減に役立ちます。 ストレッチの手順は、以下のとおりです。 両足を股関節から開いた状態で床に座る 左膝を折り曲げる 左足の裏側を右足の内ももに添える(右足は伸ばしたまま) 右足のつま先を天井に向ける 左手を右足のつま先へ向かって伸ばす 左側の体側と右足の裏側~ふくらはぎにストレッチを感じながら10秒キープ 反対側も同じように行う 左右それぞれ2セット行う 背中を丸めず、腰や肩の位置を安定させましょう。左側の体側や右足の裏側からふくらはぎにかけて、心地よく伸びる感覚を意識してください。 野球肘のストレッチで気を付けるべきポイント 野球肘のストレッチで気を付けるべきポイントは、以下のとおりです。 項目 理由やリスク 動作はゆっくり行う 急に関節を伸ばすと筋肉や靭帯を痛める可能性があるため10〜20秒程度かけてゆっくり行う 痛みの出ない範囲で行う 無理に伸ばすと症状を悪化させることがある ストレッチ後すぐに激しい動きをしない 関節が緩んだ直後に急な投球や強い運動をすると、思わぬケガにつながる可能性がある 強い痛みや腫れがあるときは控える 腫れや鋭い痛みがある状態でストレッチを行うと症状を悪化させる可能性がある 痛みが強いときは受診を検討する 自己判断で練習を再開するのはリスクが高いため、医療機関で状態を確認する 治療後やリハビリ中は医師・専門家の指示に従う リハビリメニューにストレッチが組み込まれた際は、必ず専門家の指導のもとで行う 野球肘のストレッチは、正しい方法で行うことで症状の改善や再発予防に役立ちます。痛みがあるときは悪化の原因になるため、注意点を守りましょう。 野球肘がストレッチだけで改善しない主なケース 野球肘がストレッチだけで改善しない主なケースは、以下のとおりです。 炎症が強く続いている場合 骨軟骨障害がある場合 靭帯損傷がある場合 順番にみていきましょう。 炎症が強く続いている場合 炎症が強く残っている状態では、無理にストレッチをすると症状が悪化する可能性があります。 炎症が強いときの代表的な症状は、以下のとおりです。 肘が腫れたり熱をもったりしている 安静にしていてもズキズキと痛む 夜間に痛みで目が覚める 上記の際は投球を中止して安静を保ち、アイシングで炎症を落ち着かせましょう。数日〜1週間経っても痛みが軽減しないときは、医療機関を受診しましょう。 骨軟骨障害がある場合 骨軟骨障害は、とくに外側型の野球肘で見られる肘の障害です。関節軟骨の一部がはがれたり、肘の動きが制限されたりする場合があるため、ストレッチだけでの改善は難しいとされています。 初期症状がほとんどないことがありますが、投球時や投球後に肘の外側が痛む際は注意が必要です。 早期であれば投球の中止で回復するケースもあります。しかし、進行すると手術が必要になり、手術後も肘の動きや形に制限が残るケースがあります。 骨軟骨障害が疑われるときは、無理にストレッチで負荷をかけず、医療機関での評価・治療を優先しましょう。 靭帯損傷がある場合 靭帯損傷は、とくに高校生以上で見られる内側側副靭帯の損傷に多く、投球時の肘にかかる強い牽引力が原因で起こります。 内側側副靭帯を損傷した際の主な症状は、肘の内側の強い痛みや腫れ、投球時の不安定感などです。 疲労の蓄積で徐々に傷むケースと、急に断裂するケースがあり、症状によってはストレッチのみでの改善は難しいとされています。無理にストレッチをすると靭帯に負担がかかり、状態を悪化させる可能性があります。 靭帯の損傷が疑われる際は、投球を中止し医療機関での評価を優先しましょう。必要に応じてリハビリ治療で肘を補強する筋肉を鍛えたり、フォームや柔軟性の改善を行ったりします。 野球肘の治療期間 一般的な野球肘の治療期間は、以下のとおりです。 初期段階:半年〜1年ほどで回復するケースが多く、病巣の完全な改善には1年以上かかるケースもある 進行期や手術を行った場合:競技復帰までに6カ月〜1年ほどかかるケースもある 成長期である小学生〜中学生は骨や軟骨が未成熟なため、進行すると回復に時間がかかる可能性があります。 また、内側型や後方型は、投球制限と安静によって改善することが多い一方、外側型はストレッチだけでの改善が難しく、症状に応じた治療が必要なケースがあります。あくまでも目安として考え、具体的な治療方針や復帰タイミングは専門医に相談しましょう。 野球肘の治療には再生医療も選択肢の一つ ストレッチでは改善しない野球肘の治療には再生医療も選択肢の一つです。 再生医療とは、自身の体から採取した幹細胞や血液を用いる治療法です。 主に以下の二つがあります。 幹細胞治療:他の細胞に変化する分化能と呼ばれる幹細胞の能力を活かした治療法 PRP療法:血小板に含まれる成長因子などが炎症を抑える働きを活かした治療法 再生医療は基本的に入院や手術を必要としないため、以下のような方に選択肢として検討されることがあります。 安静やリハビリで十分な改善が得られなかった 早期のスポーツ復帰を目指したい 肘の変形や可動域の制限をできるだけ防ぎたい 入院や手術に抵抗がある 気になる症状が続く場合は、医師に相談しながら治療方法を検討しましょう。再生医療について詳しくは、以下のスポーツ外傷に対する再生医療に関する記事をご覧ください。 野球肘の予防方法 ストレッチ以外にも、以下の方法で野球肘を予防できます。 投球回数を減らす ウォームアップを入念におこなう フォームを改善する また、これらの方法は野球以外の競技に取り組む選手にも有用です。それぞれ解説するので参考にしてください。 投球回数を減らす 投球回数を減らすことで、野球肘の発症リスクを下げられます。過度な投球練習や登板は避けましょう。 ただし、チーム方針の関係上、長いイニングを投げる必要に迫られるケースもあるでしょう。その場合、十分なアイシングの実施と休養が重要です。 テニスや水泳、やり投げなどのスポーツでも、練習頻度や負荷を減らすことで予防につながります。 ウォームアップを入念におこなう 投球前のウォームアップをより入念におこなうのも重要です。たとえば、普段のメニューに加えて、「腕を上げた状態でのキャッチボール」を追加すると良いでしょう。 腕を伸ばして投球すると、腕から肩の筋肉が刺激されます。刺激が入ると、より高い柔軟性が発揮されます。 野球肘の予防では、体を柔らかくした上で投球するのが大切です。ストレッチとウォームアップで、十分な柔軟性を保ちましょう。 フォームを改善する フォームの見直しは、野球肘の予防に役立ちます。 以下のポイントを意識しましょう。 ストライドを縮める リリースポイントを一定にする 投球時に肘が開かないようにする ポイントをおさえ、肘の負担軽減につなげましょう。一方で、フォームを変えると球速やコントロールに影響が出るかもしれません。その場合は指導者と、どのようなフォームを定めるか相談しましょう。 まとめ|野球肘の改善には正しいストレッチと早期対応が重要 野球肘の症状が軽度であれば、日々のストレッチや体幹・下半身の柔軟性強化が効果的です。 ただし、炎症が強いときや骨・軟骨、靭帯に障害があるときは、ストレッチだけでは症状が悪化するケースもあります。早期の医療評価や適切な治療を受け、将来の肘の形や可動域を守りましょう。 野球肘に対しては再生医療も治療の選択肢となります。野球肘の治療や再生医療について詳しく知りたい方は、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEをご覧ください。 参考文献 (文献1) 32.野球肘予防のストレッチ|日本整形外科学会
2022.03.01 -
- 関節リウマチ
- 内科疾患
- お皿付近に違和感
関節リウマチは、関節の痛みや腫れを引き起こす慢性疾患で、日常生活に大きな影響を及ぼす場合もあります。 近年では、関節リウマチの治療法も進化し、とくに注射による薬物療法として高い効果が期待できる「生物学的製剤」の使用が広まりつつあります。 一方で、副作用についても気になるところです。 従来薬と比べてどう違うのか、どんな点に注意すべきなのかを知っておくことはとても大切です。 今回は、関節リウマチの注射治療における副作用や生物学的製剤と従来薬との違いについてわかりやすく解説していきます。 関節リウマチの注射治療の役割と主な副作用 関節リウマチは、免疫の異常によって関節が慢性的に炎症を起こす病気です。 放っておくと関節の変形や機能障害を引き起こし、日常生活にも支障をきたす可能性があります。 そのため、早期の治療と炎症のコントロールが非常に重要とされています。 関節リウマチの治療には、内服薬に加えて注射薬が使われるケースが増えてきました。 注射治療が選ばれる主な理由には、以下のような点があります。 即効性や効果の持続時間が期待できる 内服薬に比べて消化器への負担が少ない 自己注射が可能な薬もあり、通院の負担を減らせる とくに重症例や、内服薬だけでは効果が不十分な場合には、生物学的製剤やステロイド注射による治療が効果的な選択肢となります。 生物学的製剤は、免疫システムの特定の部分だけをターゲットにして炎症を抑える先進的な薬剤です。 一方、ステロイド注射は急性の炎症を素早く鎮める目的で使用され、特に痛みの強い関節に直接注入されることが多いのが特徴です。 こうした注射薬は高い治療効果が期待できる反面、副作用にも注意が必要です。 たとえば、注射部位に腫れや赤みが出ることがあり、発熱や頭痛、倦怠感などの全身症状が出る場合もあります。 副作用の出方は個人差があり、すべての人に起こるわけではありませんが、使用前には医師と十分に相談し、定期的な経過観察が欠かせません。 関節リウマチの治療で使われる生物学的薬剤とは? 関節リウマチの治療は、主に抗リウマチ薬などの従来薬が中心でしたが、近年では「生物学的製剤」と呼ばれる新しい治療薬が広く使われるようになってきました。 本章では、以下3つの項目について解説します。 生物学的製剤と従来薬との違い 生物学的製剤の種類 どのように体に作用するのか 生物学的製剤と従来薬との違い 従来薬は、免疫全体の働きを広く抑制して炎症をコントロールする薬で、内服薬を中心とした治療方法のため、効果の発現に時間がかかる傾向があります。 一方、生物学的製剤は、炎症に関与する特定の物質(サイトカイン)や細胞にピンポイントで作用するため、即効性があり、より高い効果が期待されます。 しかし、生物学的製剤は注射や点滴による投与が必要で、治療費も高額になる傾向があります。 そのため、まずは従来薬で治療を開始し、効果が不十分な場合に生物学的製剤へ切り替えるという流れが一般的です。 生物学的製剤の種類 関節リウマチの注射治療に使われる生物学的製剤には、いくつかのタイプがあり、それぞれ炎症の原因となる免疫の働きに対して、異なるアプローチで作用します。 代表的な生物学的製剤は以下の4つです。 抗TNFα抗体(インフリキシマブ、エタネルセプト、アダリムマブなど) 炎症を引き起こす「TNF-α」という物質をブロックし、関節の腫れや痛みを抑えます。 IL-6阻害薬(トシリズマブなど) 炎症に関与する「IL-6」というサイトカインの働きを抑制します。 T細胞共刺激阻害薬(アバタセプトなど) 免疫細胞同士の過剰な活性化をブロックし、炎症の連鎖を断ちます。 B細胞抑制薬(リツキシマブなど) 抗体を産生するB細胞の働きを抑えて免疫反応を和らげます。 それぞれの製剤には特徴や適応があり、患者様の病状や体質、他の合併症の有無などに応じて使い分けられます。 どのように体に作用するのか 生物学的製剤は、関節リウマチの炎症に関わる免疫反応の一部を「選択的に抑える」ことで効果を発揮します。 たとえば、関節内で過剰に分泌されるサイトカインに結合してその作用をブロックしたり、特定の免疫細胞の働きをコントロールすることで、関節の腫れや痛みを軽減します。 このような選択的な作用により、高い治療効果が得られる一方、免疫の一部を抑えるために感染症への注意が必要です。 治療を受ける際は、定期的な血液検査や医師の管理のもと、安全性にも十分配慮した継続的なフォローが行われます。 \まずは当院にお問い合わせください/ 関節リウマチ注射の副作用と生物学的製剤の注意点について 関節リウマチの注射治療として使用される生物学的製剤は、効果が高い反面、副作用や注意すべき点もあります。 ここでは、注射治療にともなう副作用やリスクについて詳しく解説します。 関節リウマチ注射のよくある副作用 関節リウマチの注射治療で比較的よくみられる副作用には、以下のようなものがあります。 注射部位の反応(発赤、腫れ、かゆみ、痛みなど) 倦怠感や軽度の発熱 頭痛、吐き気、筋肉痛 これらの副作用は、多くの場合は一時的で、自然に治ることがほとんどです。 とくに皮下注射(薬液を皮膚と筋肉の間にある皮下組織に注入する方法)の生物学的製剤では、注射部位に炎症反応が出ることがありますが、冷やすなどの対処で落ち着くこともあります。 関節リウマチ注射のまれに起こる重篤な副作用 一方で、まれではありますが、注意が必要な重篤な副作用も存在します。 代表的なものは以下の4つです。 感染症のリスク増加(肺炎、尿路感染症、帯状疱疹など) アレルギー反応(アナフィラキシー):急な呼吸困難や発疹、血圧低下などを伴うことがある 肝機能障害や血液異常(肝酵素の上昇、白血球や血小板の減少) 心不全の悪化や間質性肺炎の誘発(既往がある場合) 上記の副作用は頻度こそ低いものの、早期に対応することが重要です。 症状が出た場合は、自己判断で放置せず、必ず主治医に相談しましょう。 関節リウマチ注射の副作用が出やすいタイミングやリスク要因 副作用が出やすいタイミングとしては、投与開始直後や投与変更後の数回目までがとくに注意が必要です。 初回投与では、体が薬に慣れていないため、副作用が出やすくなる傾向があります。 また、以下のようなリスク要因がある場合、副作用の出現や重症化の可能性が高まります。 高齢者 免疫力が低下している人(糖尿病や慢性疾患がある場合など) 他の免疫抑制薬を併用している場合 感染症の既往がある、または現在感染している場合 肝機能や腎機能に問題がある場合 生物学的製剤は、免疫機能に直接働きかける薬のため、「副作用が出るかも」と事前に想定しておくことが大切です。 治療開始前には十分な検査や医師との相談を行い、使用中も定期的なモニタリングを続けることで、安全に治療を継続することができます。 \まずは当院にお問い合わせください/ 関節リウマチ注射の副作用に対する予防策と対処法 関節リウマチの注射治療には高い効果が期待できますが、副作用が心配という声も少なくありません。 副作用を防ぐため、治療前には血液検査や感染症の有無を確認する検査が行われます。 肝機能や腎機能のチェック、結核やB型肝炎などの検査を通して、安全に治療を始められるよう準備が整えられます。 注射後に、注射部位の赤みやかゆみ、軽い発熱などが出ることがありますが、多くは一時的なもので心配はいりません。 ただし、息苦しさや高熱、強い倦怠感などが出た場合は、副作用の可能性もあるため、早めに医師へ相談しましょう。 また、副作用が出やすいのは治療開始初期や、薬を変えた直後のため、体調の変化を記録し、気になる症状があれば遠慮せず医師に伝えることが大切です。 事前の検査と早めの対応によって、多くの副作用は予防・軽減できます。 正しい知識と備えで、安心して注射治療に取り組みましょう。 まとめ|関節リウマチ注射の効果と副作用を正しく理解して治療に臨もう 関節リウマチの注射治療は、症状の進行を抑え、関節の機能を保つために非常に有効な手段です。 生物学的製剤の登場により、これまでコントロールが難しかった症状にも対応できるようになってきました。 一方で、副作用のリスクがあることも事実です。 しかし、治療前の適切な検査や準備、治療中の体調管理によって、多くの副作用は予防・軽減できます。 また、万が一症状が現れた場合でも、早期に対応することで重症化を防ぐことが可能です。 大切なのは、注射治療の効果と副作用の両方を正しく理解し、自分の体と向き合いながら医師と協力して治療を進めることです。不安なことがあれば、一人で抱え込まず、医師に相談しましょう。 しっかりと情報を得て備えることで、安心して治療に臨み、日常生活の質を高める一歩につながります。
2022.02.25 -
- インピンジメント症候群
- 肩関節
「肩の骨が出っ張っている」 「骨に関する病気?」 鏡で肩を見たときに片側の骨が出っ張っていたり、硬いふくらみを触れたりすると、関節のずれや脱臼を心配する方は少なくありません。 肩の出っ張りは、骨格の特徴や肩関節・靱帯の変化によって目立つことがあります。スポーツ歴などによる関節損傷や脱臼後の変化が関係している場合もあるため、状態に応じた確認や治療が必要です。 本記事では、現役医師が肩の骨の出っ張りについて詳しく解説します。原因や治し方についても紹介し、記事の最後にはよくある質問をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 肩の骨の出っ張りについて気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 肩の骨の出っ張りについて 肩の骨の出っ張りとは、鎖骨や肩甲骨の一部が皮膚の表面から目立って見える状態を指します。肩の上部には鎖骨と肩甲骨をつなぐ肩鎖関節があり、この関節の位置関係や周囲組織の変化によって骨の見え方が変わることがあります。 転倒やスポーツで肩に強い衝撃が加わると肩鎖関節を支える靱帯が損傷し、鎖骨の端が浮き上がったように見えることがあり、左右差として気づくことが多く、押すと沈むのが特徴です。 体型や筋肉量の変化によって骨が目立つだけのケースもありますが、外傷後に出現した場合や形の変化が続く場合は、整形外科で原因を確認することが大切です。 肩の骨が出っ張る原因 原因 詳細 肩鎖関節脱臼(けんさかんせつだっきゅう) 転倒やスポーツ外傷などで鎖骨と肩甲骨をつなぐ肩鎖関節の靱帯が損傷し、鎖骨の端が上方へ突出する状態 インピンジメント症候群 肩を動かす際に腱や滑液包が肩峰と上腕骨の間で挟まれ、炎症や機能障害が起こることで肩の骨が目立つ状態 腱板断裂(けんばんだんれつ) 肩関節を安定させる腱板が損傷・断裂し、関節バランスが崩れることで肩の輪郭が変化する状態 巻き肩・猫背による肩甲骨の位置異常 姿勢不良により肩甲骨が外側へ広がり、鎖骨や肩峰の位置関係が変化して骨が突出して見える状態 変形性肩関節症(へんけいせいかたかんせつしょう) 関節軟骨の摩耗や加齢変化によって関節周囲の骨に骨棘が形成され、肩の骨の形が変化する状態 鎖骨遠位端骨折・変形治癒 鎖骨骨折後に骨の位置がわずかにずれたまま癒合し、鎖骨の端が出っ張って見える状態 肩関節周囲炎(四十肩・五十肩) 肩関節周囲の炎症や筋肉バランスの変化により肩甲骨や関節の位置が変化し、骨の突出が目立つ状態 肩の骨が出っ張って見える原因は、関節の位置変化・骨折後の変形・筋肉や靱帯の損傷など多岐にわたります。 とくに多いのは肩鎖関節脱臼や腱板損傷など肩関節周囲の障害で、関節のバランスが崩れることで鎖骨の端が上方に浮き上がって見えることがあります。 また、巻き肩や猫背などの姿勢の乱れで肩甲骨の位置が変化すると骨が突出しているように見えることがあり、関節の変形や骨折後の治癒過程によって骨の形状が変わることも特徴です。 肩鎖関節脱臼(けんさかんせつだっきゅう) 肩鎖関節脱臼とは、鎖骨と肩甲骨をつなぐ肩鎖関節に強い力が加わり、関節を支える靱帯が損傷して関節がずれる外傷です。 転倒による直接の衝撃やスポーツ中の衝突などをきっかけに発生することがあります。また、関節がずれると鎖骨の外側端が上方へ持ち上がり、肩の上部に骨が突出して見える場合があります。 関節周囲の腫れや腕の動かしにくさがみられることもあり、損傷の程度は軽度から重度までさまざまです。そのため、状態に応じて固定やリハビリなどの保存療法、または手術療法を含めた適切な評価と治療方針の検討が欠かせません。 インピンジメント症候群 インピンジメント症候群とは、肩関節を動かす際に肩峰と腱板の間で腱や滑液包が挟まれ、炎症や機能障害が生じる状態です。腕を上げる動作(肩の挙上)で起こりやすく、肩の内部で引っかかるような違和感がみられることがあります。 野球・テニス・バレーボールなど腕を頭上に繰り返し上げるスポーツでは肩への負担が蓄積しやすく、姿勢の乱れや肩周囲の筋力バランスの変化も発症の要因です。 以下の記事では、インピンジメント症候群について詳しく解説しています。 【関連記事】 インピンジメント症候群とは|原因や治療法をわかりやすく解説 野球肩|インピンジメント症候群の具体的なリハビリとストレッチの方法とは 腱板断裂(けんばんだんれつ) 項目 内容 症状の特徴 腕を上げにくい、肩に力が入りにくい、腕を動かした際の違和感などの変化 起こりやすい原因 加齢による腱の変性、肩の使いすぎ、転倒や衝突などの外傷 見た目の変化 肩関節の安定性低下による関節バランスの変化、肩の骨が目立つ状態 主な検査 診察による可動域評価、レントゲン検査、MRIなどによる腱板損傷の確認 主な治療法 安静や薬剤などの保存療法、リハビリテーション、状態に応じた手術療法 (文献1)(文献2) 腱板断裂は、肩関節を安定させる腱板が損傷・断裂することで起こる肩の障害です。加齢による腱の変化や肩の使いすぎ、転倒などの外傷が原因となることがあります。 腱板が損傷すると肩関節の安定性が低下し、腕を上げにくい・肩に力が入りにくいといった変化がみられるほか、関節のバランスが崩れることで骨が目立って見える場合もあります。 以下の記事では、腱板断裂について詳しく解説しています。 【関連記事】 【医師監修】腱板断裂とは|原因・治療法・セルフチェックで知る症状のサインについて解説 肩腱板断裂の症状を医師が解説|夜間痛・有痛弧・力が入らないの見分け方 巻き肩・猫背による肩甲骨の位置異常 項目 内容 状態の特徴 姿勢の崩れによる肩甲骨の位置変化、肩甲骨の運動異常 主な原因 巻き肩や猫背などの姿勢不良、長時間のスマートフォン操作やデスクワーク 見た目の変化 肩甲骨の内側が浮き上がる翼状肩甲、肩や背中の骨が突出して見える状態 関連する影響 肩甲骨の動きの乱れによる肩関節への負担増加、肩の機能低下 (文献3)(文献4) 巻き肩や猫背などの姿勢が続くと、肩甲骨の位置や動きが乱れ、肩甲骨の運動異常が起こることがあります。 長時間のスマートフォン操作やデスクワークで肩が前方へ引き出される姿勢が続くと、胸側の筋肉が縮み、背中側の筋肉が弱くなることで肩甲骨の位置が変化します。 肩甲骨の内側が浮き上がる翼状肩甲がみられると肩や背中の骨が目立って見えるため、姿勢の改善と肩甲骨周囲の筋力調整が大切です。 変形性肩関節症(へんけいせいかたかんせつしょう) 変形性肩関節症とは、肩関節の表面を覆う軟骨が加齢や長年の負担によってすり減り、関節の形や動きに変化が生じる疾患です。軟骨が減少すると、骨同士が直接接触しやすくなり、関節の変形や機能低下につながることがあります。 中高年に多くみられますが、過去の脱臼・骨折などの外傷やスポーツ・仕事による繰り返し動作が発症の要因になる場合もあります。 進行すると可動域が制限されて腕を上げる・後ろへ回すといった動作が難しくなるほか、骨棘による骨の変化で出っ張りとして気づく場合もあるため、医療機関への受診が大切です。 鎖骨遠位端骨折・変形治癒 項目 内容 状態の特徴 鎖骨の外側(肩に近い部分)が折れる外傷 主な原因 転倒による肩の打撲、スポーツ中の衝突など強い外力 見た目の変化 骨折後の変形治癒による鎖骨の段差やふくらみ、肩上部の骨の突出 気づくきっかけ 肩の形の変化、肩外側の骨の突出、肩の動きでの違和感 (文献5) 鎖骨遠位端骨折は、鎖骨の肩に近い部分に起こる骨折です。転倒による肩への衝撃やスポーツ中の衝突などで発生することがあります。 骨折した鎖骨は自然に癒合することが多いものの、骨の位置がずれたまま治ると「変形治癒」となり、鎖骨の段差やふくらみとして残ることがあります。 肩の上部に骨が出ているように見えることがありますが、日常生活への影響が少ない場合も多く、形の変化や動きの違和感が続く際は整形外科での評価が必要です。 肩関節周囲炎(四十肩・五十肩) 肩関節周囲炎は、肩関節周囲の腱・靱帯・関節包などに炎症が起こる状態で、一般に四十肩・五十肩と呼ばれています。 主に40〜60歳頃に多くみられ、加齢による関節周囲組織の変化が発症に関係すると考えられています。炎症が起こると肩関節の可動域が低下し、腕を上げる・後ろへ回すといった動作が難しくなることがあります。 以下の記事では、肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)について詳しく解説していきます。 【関連記事】 【医師監修】四十肩と五十肩の違いとは?原因や治療法を詳しく解説 五十肩(四十肩)の治し方を経過別に解説!適切なストレッチの一例も 肩の骨の出っ張りがみられる場合の注意点 注意点 詳細 外傷後や見た目の変化が続く場合は医療機関を受診する 転倒や衝突などの外傷後に肩の骨の突出や左右差が続く場合、関節脱臼や骨折などの可能性の確認 腫れや動かしにくさなどの変化に注意する 肩周囲の腫れ、腕の可動域の低下、関節の違和感など関節や腱の障害を示す可能性 運動やスポーツ復帰は段階的に行う 肩関節への負担増加による状態悪化予防、筋力や可動域の回復を確認しながらの段階的な運動再開 肩の骨が出っ張って見える場合、骨格の特徴や姿勢の影響で問題のないケースもあります。一方、外傷や関節の損傷が背景にみられることもあります。そのため、見た目の変化だけで自己判断するのは避け、必要に応じて医療機関を受診しましょう。 転倒や衝突後に骨の突出が目立つ場合は、関節脱臼や骨折の可能性があります。腕の動きにくさや肩周囲の腫れ、違和感を伴う場合は、関節や筋肉のトラブルが進行している可能性があります。 外傷後や見た目の変化が続く場合は医療機関を受診する 外傷後に肩の骨の出っ張りがみられる場合、鎖骨骨折や肩鎖関節脱臼が関係している可能性があります。肩鎖関節脱臼では靱帯の損傷によって関節がずれ、鎖骨の外側端が皮膚を押し上げるように突出して見えるのも特徴です。 損傷の程度によって治療方針は異なり、固定などの保存療法が選択される場合もあれば、手術が検討されるケースもあります。外見の変化だけでの判断は難しいため、画像検査で関節や骨の状態を確認することが重要です。 腫れや動かしにくさなどの変化に注意する 肩の骨の出っ張りに加えて腫れや動かしにくさがみられる場合、肩鎖関節や周囲の靱帯が損傷している可能性があります。 肩鎖関節の外傷では関節周囲に腫れが生じ、靱帯の損傷によって肩関節の安定性が低下することで腕を上げる動作や可動域に影響が出ることがあります。 腫れや可動域の制限がある状態で無理に肩を動かすと、関節への負担が増すことがあります。こうした変化が続く場合は肩の状態を確認し、適切な安静や治療につなげることが大切です。 運動やスポーツ復帰は段階的に行う 項目 内容 注意する理由 関節や靱帯が十分に回復していない状態での運動再開による肩関節への過度な負担 リハビリの基本 可動域回復 → 筋力強化 → スポーツ動作練習という段階的なリハビリ過程 回復への影響 関節の安定性回復、肩周囲筋の協調運動の改善 予防の観点 関節の不安定性や再受傷リスクの低減 復帰の方法 練習時間・運動強度・動作回数を段階的に増やす負荷調整 (文献6)(文献7) 肩の外傷や関節障害がある状態で急に運動を再開すると、関節や靱帯に大きな負担がかかることがあります。そのため肩のリハビリでは、可動域の回復→筋力強化→スポーツ動作へと段階的に進める方法が一般的です。 この過程を経ることで肩関節の安定性や筋肉の協調的な動きが回復しやすくなります。また、練習時間や運動強度を少しずつ増やすことで肩の状態を確認しながら復帰でき、再受傷の予防にもつながります。 肩の骨の出っ張りの治し方(治療法) 治し方(治療法) 詳細 保存療法(安静・固定・薬剤・注射) 肩関節への負担軽減のための安静や固定、薬剤や注射による炎症や関節周囲症状の改善を目的とした治療 リハビリテーション(運動療法・理学療法) 肩関節の可動域回復や筋力強化、肩甲骨周囲の筋肉バランス改善を目的とした運動療法・理学療法 手術療法(関節や靱帯の修復) 関節脱臼や靱帯損傷、腱板断裂など構造的な障害に対する関節や靱帯の修復を目的とした外科的治療 再生医療 患者自身の細胞や血液成分を利用し、損傷した腱や靱帯など組織の修復を促すことを目的とした治療 肩の骨の出っ張りは原因によって対処法が異なるため、医療機関で原因を確認した上で適切な治療を受けることが大切です。 軽度の場合は、安静・固定・薬剤・注射などの保存療法で対応することが一般的です。関節への負担を抑えながら、可動域の改善や筋力回復を目的としたリハビリテーションを行います。 関節脱臼や腱板断裂など構造的な損傷が大きい場合は手術療法が検討され、状態によっては再生医療が選択肢となることもあります。 保存療法(安静・固定・薬剤・注射) 保存療法 詳細 安静 肩関節の過度な動作を控えることによる関節・靱帯への負担軽減、損傷組織の回復環境の維持 固定 三角巾などによる肩関節の固定、関節の動き抑制による靱帯や周囲組織の修復促進 薬剤 消炎鎮痛薬などによる関節や腱の炎症の抑制、関節機能の改善を目的とした治療 注射 局所注射による関節周囲の炎症軽減、症状の緩和と関節状態の安定化 (文献8)(文献9) 保存療法は、肩関節や靱帯への負担を減らしながら組織の回復を促す治療です。安静や固定によって肩の動きを抑え、損傷した組織が回復しやすい環境を整えます。 薬剤や局所注射は関節や腱の炎症を抑える目的で用いられ、肩の状態を落ち着かせる効果が期待されます。肩の外傷や関節障害では初期治療として選択されることが多く、手術と比較して身体への負担が小さい点が特徴です。 リハビリテーション(運動療法・理学療法) リハビリ内容 詳細 可動域訓練 ストレッチや関節運動による肩関節可動域の維持・改善、関節の硬さの軽減 筋力強化 腱板や肩甲骨周囲筋の強化による肩関節の安定性向上 動作訓練 日常生活動作やスポーツ動作への段階的な機能回復訓練 再発予防 筋力バランスや動作の改善による肩関節への負担軽減、再受傷・慢性化の予防 (文献10)(文献11) リハビリテーションは、肩関節の機能回復を目的として行われる治療です。安静期間が続くと肩関節の動きが制限されやすいため、ストレッチや関節運動で可動域の回復を図ります。 腱板や肩甲骨周囲の筋肉を強化して関節の安定性を高め、日常生活やスポーツ動作に近い運動へ、段階的に進めていきます。さらに筋力や動作バランスが改善することで、再受傷や慢性化の予防にもつながります。 以下の記事では、腱板損傷に効果的なリハビリ方法について詳しく解説しています。 手術療法(関節や靱帯の修復) 項目 詳細 手術の目的 関節のずれの整復、損傷した靱帯の修復・再建による肩関節の安定性回復 手術が検討される場合 関節脱臼の程度が大きい場合、保存療法で改善がみられない場合 期待される効果 肩関節の力学的バランスの改善、日常生活動作やスポーツ動作の機能回復 予防の観点 関節の慢性的な不安定性や関節変形の進行予防 注意点 手術適応の慎重な判断、術後リハビリによる段階的な機能回復 (文献12)(文献13) 手術療法は、肩鎖関節脱臼などで関節のずれが大きい場合や、保存療法で十分な改善が得られない場合に検討される治療です。 関節を本来の位置へ整復し、損傷した靱帯を修復・再建することで肩関節の安定性回復を目指します。これにより日常生活動作やスポーツ動作の改善が期待されます。ただし、すべての症例で手術が必要となるわけではなく、状態に応じた適応判断が大切です。 以下の記事では、肩腱板断裂の手術方法と入院期間を詳しく解説します。 再生医療 項目 詳細 治療の特徴 患者自身の細胞や血液成分を利用した組織修復・再生を目的とする治療 対象となる可能性 腱板損傷や肩関節周囲組織の障害など腱・靱帯・軟骨の損傷 期待される作用 成長因子の分泌や細胞分化による組織修復環境の改善 検討される場面 保存療法やリハビリ、手術など従来治療で改善が十分でない場合 注意点 研究段階の領域を含む治療、適応判断や効果評価に医師による専門的評価が必要 (文献14) 再生医療とは、患者自身の細胞や血液成分などを利用し、損傷した組織の修復や再生を促すことを目的とした治療法です。 整形外科領域では、腱や靱帯、軟骨などの回復を助ける可能性のある治療として注目されており、肩の障害では腱板損傷などを対象とした研究も進んでいます。(文献15) 従来の治療で十分な改善が得られない場合に、治療選択肢として検討されることがあります。 以下の記事では、再生医療について詳しく解説しています。 肩の骨の出っ張りは放置せず医療機関を受診しよう 肩の骨の出っ張りは、姿勢や骨格の特徴による場合もありますが、肩鎖関節脱臼や腱板損傷などが関係しているケースもあります。 外見の変化だけで原因を判断することは難しく、自己判断で様子を見るだけでは適切な対応につながらないことがあります。とくに外傷をきっかけに肩の形が変わった場合や、腕を動かした際の違和感や動かしにくさが続く場合は注意が必要です。 整形外科での診察や画像検査で骨・関節・靱帯の状態を早めに把握することが、状態に応じた治療やリハビリを進める上で大切です。 肩の骨の出っ張りについてお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、肩の骨の出っ張りの症状に応じて、再生医療を治療選択肢のひとつとして提案させていただきます。 肩鎖関節の変化や肩周囲組織の障害が関係している場合、脂肪由来の幹細胞の「分化能」や血小板に含まれる成長因子の働きを活かした再生医療が治療の選択肢として検討されることがあります。 ご質問やご相談は、「LINE」や「メール」、「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 肩の骨の出っ張りに関するよくある質問 肩の骨の出っ張りは自然に元に戻りますか? 肩の骨の出っ張りは原因によって異なり、姿勢の影響や軽い炎症であれば安静やリハビリによって改善することがあります。 一方、肩鎖関節脱臼や骨折後の変形など骨の位置や形が変化している場合は、出っ張りが残ることもあります。外傷後に出っ張りが続く場合は、整形外科での評価が大切です。 肩の骨の出っ張りが生まれつきあるのですが大丈夫でしょうか? 肩の骨の出っ張りが生まれつきある場合、骨の形や鎖骨の位置など体の個人差によることがあります。違和感や動かしにくさがなく左右差も大きくなければ、身体の特徴として経過観察となることも少なくありません。 ただし、外傷後に目立つようになった場合や左右差が大きい場合は、肩鎖関節脱臼や骨折などが関係している可能性もあるため、整形外科での評価が必要です。 肩の骨の出っ張りが気になる場合は何科を受診すれば良いですか? 肩の骨の出っ張りが気になる場合は、整形外科の受診が勧められます。問診や触診に加えてレントゲンやMRIなどの検査で、骨・関節・靱帯・腱の状態を確認します。 転倒やスポーツ後に出っ張りが目立つ場合は、肩鎖関節脱臼や骨折の可能性もあるため早めの受診が必要です。強い違和感や変形がある場合は、救急外来での診察が検討されます。 参考文献 (文献1) Rotator Cuff Tear|Cleveland Clinic logo (文献2) Rotator Cuff Tears|Orthoinfo (文献3) Association between kyphosis and subacromial impingement syndrome: LOHAS study|ScienceDirect (文献4) Scapular (Shoulder Blade) Disorders|OrthoInfo (文献5) Clavicle Fracture (Broken Collarbone)|OrthoInfo (文献6) Acromioclavicular Joint Injuries: Effective Rehabilitation|NIH National Library of Medicine National Center for Biotechnology Information (文献7) Rehabilitation and Return to Play of the Athlete after an Upper Extremity Injury|ScienceDirect (文献8) Acromioclavicular joint separation: Controversies and treatment algorithm | Published in Orthopedic Reviews (文献9) Nonoperative Management of Traumatic Acromioclavicular Joint Injury: A Clinical Commentary with Clinical Practice Considerations | IJSPT (文献10) Current trends in rehabilitation of rotator cuff injuries|NIH National Library of Medicine National Center for Biotechnology Information (文献11) Rotator Cuff and Shoulder Conditioning Program|OrthoInfo (文献12) Acromioclavicular joint separation: Controversies and treatment algorithm|NIH National Library of Medicine National Center for Biotechnology Information (文献13) Current Concepts in Management of Acromioclavicular Joint Injury|MDPI (文献14) Advances in Stem Cell Therapies for Rotator Cuff Injuries|NIH National Library of Medicine National Center for Biotechnology Information (文献15) Global research hotspots of stem cell therapy for rotator cuff injuries: A bibliometric and visualized analysis |ScienceDirect
2022.02.25 -
- 変形性膝関節症
- ひざ関節
- 膝の内側の痛み
「変形性膝関節症の手術は、実際どれくらいの成功率なの?」 「変形性膝関節症の手術で失敗が怖い」 このように、不安に思われる方は多いのではないでしょうか。 報告によっては手術後10年間で再手術をせずに過ごせる割合が90%近いケースもあります。 本記事では、変形性膝関節症の手術方法や成功率、入院期間と費用などを詳しく解説します。 手術のメリット・デメリットだけでなく、再手術リスクや再生医療という選択肢についてもわかりますので、ぜひ最後までご覧ください。 変形性膝関節症の手術成功率|90%以上の報告もあり 変形性膝関節症の手術は主に以下の3種類の術式から選択されます。 関節鏡視下手術 高位脛骨骨切り術 人工関節置換術 どの術式を選択するかは、膝の変形の進行度や痛みの程度、そして年齢などを踏まえて判断されることが一般的です。 それぞれの手術法における成功率や術式を見ていきましょう。 変形性膝関節症の手術は主に以下の3種類の術式から選択されます。 高位脛骨骨切り術 人工関節置換術 関節鏡視下手術 どの術式を選択するかは、膝の変形の進行度や痛みの程度、そして年齢などを踏まえて判断されることが一般的です。 それぞれの手術法における成功率や術式を見ていきましょう。 1.高位脛骨骨切り術|手術後10年で96%が良好な状態を維持 高位脛骨骨切り術は脚の変形を矯正し、関節にかかる偏った負担をなくす手術です。 変形が進行しきっていないことが条件で、人工関節置換術を受ける方より年齢が若い60歳未満の方に適応されることが多い傾向です。 高位脛骨骨切り術により、O脚やX脚などの脚の変形を矯正しても、軟骨のすり減りや、痛みが再発する可能性があります。 将来的には再手術を必要とする場合があります。 ある調査では、この手術を受けた人のうち、10年後に96%、15年後でも90%が良い状態を保っていたという結果が出ています。(文献1) 2.人工関節置換術|手術後10年で99%以上が良好な状態を維持 人工関節置換術は変形性が進行した末期、または60歳以上の方に適応されます。 年齢が重要視される理由は、人工関節の耐久性(15~20年前後)を考慮して、再手術をしなくても良いように考えられているためです。 人工関節置換術をすると、軟骨がすり減る心配をしなくて済むほか、痛みを気にせずに過ごせる可能性が高くなります。 しかし、膝に負担がかかるような過ごし方を続けると、人工関節に破損や緩みが出てきて耐久年数に関わらず再手術の可能性が高まります。 ある研究では、手術後の膝の状態を10年にわたって調べた結果、再び大がかりな手術を受けた人はわずかでした。 5年後の良好な状態の割合は99.4%、10年後も99.3%と高く、12年半たっても96.2%と報告されています。(文献2) 3.関節鏡視下手術|プラセボ効果と変わらない可能性 変形性膝関節症で比較的初期に適応される手術は「関節鏡視下手術」です。 小さなカメラと器具を使って、関節の中を直接見ながら、炎症の原因になる軟骨のかけらを取りのぞいたり、傷んだ半月板の形を整えたりします。 2022年の研究では、実際に関節鏡視下手術を受けた人と、切開のみで治療を行わないプラセボ手術(研究のためのニセ手術)を受けた人で成功したと感じた割合は以下の通りでした。(文献3) 関節鏡視下手術:82% 関節鏡視下手術のプラセボ手術:74% また、2024年の研究では、関節鏡視下手術を受けた人と手術をしない保存療法のみの人で、5年後と10年後に人工関節置換術(TKA)を受けた人の割合について以下の結果が出ています。(文献4) 5年後にTKAを受けた人の割合 10年後にTKAを受けた人の割合 関節鏡視下手術を受けた人 10.2% 23.3% 保存療法のみの人 9.3% 21.4% これらの研究結果から、変形性膝関節症に対する関節鏡視下手術の効果は、実際の手術をしない場合と大きく差がない可能性が高いことが示唆されています。 医療機関や治療法を選ぶ際には、これらの情報も参考に検討することをおすすめします。 変形性膝関節症の手術における入院期間や費用 変形性膝関節症の手術では、術式ごとに入院期間や費用が大きく変わります。 たとえば、関節鏡視下手術は比較的短い入院期間で済む一方、高位脛骨骨切り術や人工関節置換術ではリハビリを含めて長期の入院を要するケースが少なくありません。 費用面も同様に、手術方法や保険の適用割合によって負担額は大きく異なります 以下に、主な術式ごとの入院期間と費用の目安をまとめましたので、参考にしてみてください。 手術名 入院期間 保険適用前費用 3割負担費用 1割負担費用 関節鏡視下手術 2日~3日 約25万円 約7.5万円 約2.5万円 高位脛骨骨切り術 約5~6週間 約146万円 約43.8万円 約14.6万円 人工関節置換術 約1カ月 約186万円 約55.8万円 約18.6万円 ※表の入院期間、費用は病院によっても変わるのであくまで目安の数値になります。 なお、入院中の食事代として1食あたり約110〜490円程度がかかるほか、個室や特別室を希望する場合には1日あたり5,000〜20,000円ほどの差額ベッド代が発生する場合もあります。 以上のように、術式によって滞在期間や費用が大きく変わるため、手術前にしっかりと情報を収集し、家族とも相談することで入院期間や費用に関する不安は減らせます。 【関連記事】 変形性膝関節症の手術後の入院期間は?手術の種類・リハビリ~退院まで医師が解説 変形性膝関節症の手術費用はどのくらい?保険適用の可否についても医師が解説 変形性膝関節症で手術するメリット 変形性膝関節症で手術を受けるメリットとしては、まず起床時の膝のこわばりが軽減する点が挙げられます。 これにより、痛みを意識することなく階段の上り下りができる可能性が高まります。 膝の痛みを気にせず歩き出せるようになるため、外出や趣味などへの意欲が向上する人も少なくありません。 膝をかばう動作が減り、日常生活全般がスムーズになることで精神的にも負担が軽くなるメリットもあります。 変形性膝関節症で手術するデメリット 手術には合併症のリスクが伴います。感染症や血栓症、手術後の痛みや関節の動かしづらさなどが代表的です。 高位脛骨骨切り術のあとに再手術が必要となった場合、膝の変形がさらに進行している可能性が高く、その時点で加齢が進んでいれば、人工関節置換術に移行する可能性もあります。 人工関節置換術後は、膝が完全に曲がらなくなるため、痛みの改善が期待できる一方で、関節の可動域が制限されるデメリットがあります。 そのため、重い荷物を持ったり正座をしたりすることが難しくなる場合も少なくありません。 また、膝に負担をかけるスポーツや動作を続けていると、人工関節が破損やゆるみを起こすリスクが高まり、耐久年数に関係なく再手術が必要になる場合もあります。 変形性膝関節症で手術をしない「再生医療」の選択肢 変形性膝関節症で入院を伴うような大きな手術を必要としない治療選択肢として「再生医療」が挙げられます。 再生医療には、幹細胞治療とPRP(多血小板血漿)療法などがあります。 幹細胞治療は、患者様自身の幹細胞を培養して患部に注射する治療法です。 PRP療法では、患者様の血液を採取して遠心分離器にかけ、血小板を濃縮した液体を患部に注射します。 当院「リペアセルクリニック」では「幹細胞治療」「PRP療法」の両方を提供しております。 「関節内ピンポイント注射」という手法を取り入れているため、体への負担を軽減しながら治療を進められます。 詳しい治療方法や症例が気になる方は、リペアセルクリニックまでお気軽にお問い合わせください。 まとめ|変形性膝関節症の手術における成功率を把握した上で治療を検討しよう 変形性膝関節症の手術は、術式によって成功率が異なります。 病院ごとでも実績や専門性が異なるため、担当医に術式別の成功率を聞いて情報収集してみると良いでしょう。 手術は体への負担が大きいため、念入りな検査や診断のもと、どの治療法が最適かを判断していく姿勢が大切です。 入院を伴うような大きな手術を必要としない治療法をお探しの方は、再生医療をご検討ください。 再生医療について詳しくは、当院リペアセルクリニックにお気軽にお問い合わせください。 変形性膝関節症の手術に関するよくある質問 変形性膝関節症の手術後はどんな生活を送ることになりますか? 手術後は、感染症の予防や傷口の安静といった基本的なケアが必要となり、激しい運動や膝に負担のかかる姿勢はしばらく控えることが求められます。 たとえば、正座やあぐら、長時間のしゃがみ込みなどは痛みや再発のリスクを高める可能性があるため注意が必要です。 人工関節を入れた場合には、破損や緩みのリスクを防ぐ意味でも、大きな負荷が加わる運動を避けるよう指示されることが少なくありません。 また、生活環境を整え、膝への負担を減らす工夫することで、術後の回復をスムーズに進められます。 具体的には、床座をやめて椅子中心の生活に変える、手すりを設置するなど、小さな改善を積み重ねることが回復を早めるコツです。 変形性膝関節症の手術で名医はいますか? 変形性膝関節症の治療を得意とする医師は、全国に多数存在しますが、最適な治療を受けるためには、各医療機関の実績や専門分野をしっかりと調べることが重要です。 ウェブサイトや医師紹介ページを確認し、これまでの手術症例数や学会での活動歴、論文発表などをチェックするのも良い方法です。 さらに、当院ではメスを使用せずに治療をおこなう「再生医療」のスペシャリストが在籍しており、患者様の状態に合わせてより最適な治療法を提案できます。詳しい経歴や実績は「ドクター紹介ページ」をご覧いただき、安心してご相談ください。 場合によっては、医師への直接の質問やセカンドオピニオンも検討し、自分に合った医療機関を選択しましょう。 膝の人工関節手術で失敗例はありますか? 膝の人工関節手術は成功率が高い一方、合併症や感染症などのリスクが完全にゼロになるわけではありません。 術後の痛みや可動域の制限が想定以上に残った場合や、人工関節に過度な負担がかかった結果、破損や緩みが生じる可能性もあります。その際には再手術が必要となるケースも少なくありません。 また、人工関節の素材や術式にはさまざまな種類があり、個々の体質や生活スタイルとの相性が影響を及ぼす場合もあります。術後のリハビリを怠らず、医師の指示に従ったケアで膝の負担を減らすことで、失敗と感じるリスクを抑えられるでしょう。 参考文献 (文献1) 信州大学医学部附属病院 整形外科下肢グループ「高位脛骨骨切り術について」 https://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/medicine/chair/i-seikei/images/03-03-1-008_case-lower_treatment05.pdf (最終アクセス:2025年4月18日) (文献2) 龍 準之助.「人工膝関節の開発と術後成績」日大医誌 70 巻 5 号 pp254~259 2011年 https://www.jstage.jst.go.jp/article/numa/70/5/70_254/_pdf/-char/ja (最終アクセス:2025年4月18日) (文献3) O'Connor D, et al. (2022). Arthroscopic surgery for degenerative knee disease (osteoarthritis including degenerative meniscal tears). Cochrane Database of Systematic Reviews, CD014328. 10.1002/14651858.CD014328 (最終アクセス:2025年4月25日) (文献4) Birmingham TB, et al. (2024). Incidence of Total Knee Arthroplasty After Arthroscopic Surgery for Knee Osteoarthritis: A Secondary Analysis of a Randomized Clinical Trial. JAMA Network Open, 7(4), e246578. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38635272/ (最終アクセス:2025年4月25日)
2022.02.24 -
- 糖尿病
- 内科疾患
妊娠中には、いろいろと気を付けなければならないことがあります。妊娠糖尿病もその1つです。 もしも、妊娠中に母親が糖尿病になったら、生まれてくる子ども(胎児)や母体にどういった影響があるのか不安になるかと思います。 この記事では、妊娠中に診断される妊娠糖尿病の胎児への影響と、その治療法・予防法について詳しく解説します。また、妊娠糖尿病が母体に与える影響や産後の注意点についても触れていきます。 妊娠糖尿病の胎児への影響 妊娠糖尿病は胎児にさまざまな悪影響を及ぼす危険性が指摘されています。 また妊娠中だけでなく、出産後の子どもに合併症が出てしまう可能性があります。 本項目では妊娠、出産など各時期に起こる可能性のある危険性を紹介します。 さまざまな合併症を引き起こす可能性が高まる 妊娠中に高血糖状態が続くとお腹のなかの胎児も高血糖になり、以下のような合併症を引き起こすことがあります。 子宮内胎児死亡 新生児低血糖 巨大児 低出生体重児 多血症 特発性呼吸促拍症候群 頭蓋内出血 鎖骨骨折 頭血腫 上腕神経麻痺など これらの合併症を予防するためには、妊娠中の血糖値を適切にコントロールすることが重要です。 妊娠中期以降には子宮内胎児死亡の可能性が増加 妊娠糖尿病を患った場合、妊娠32週ごろから突然子宮内胎児死亡を起こすことがあります。36週以降はその頻度が上昇するため、適宜検査を行い、問題がある場合入院処置が必要です。 難産になる可能性が上がる 妊娠糖尿病は難産のリスクも上がることが分かっています。 巨大児や奇形児といった合併症を引き起こした場合、出産時に頭が出た後肩がひっかかってしまい、うまく産道を通れない「肩甲難産」を起こすリスクが高くなります。 また、妊娠糖尿病による母体の高血圧、臓器障害などから、帝王切開分娩の発生率も上がってしまいます。 出産後の子どもへの影響 妊娠糖尿病中は血糖値が高い状態が続き、体内をめぐるブドウ糖の量が増えてしまいます。その結果胎児にもブドウ糖がめぐり、血糖値が上がります。 早い段階で治療に臨めば影響も少なく済みますが、妊娠糖尿病のまま放置してしまうと胎児も高血糖がつづいてしまいます。 血糖値が高いまま生まれた子どもは将来的にメタボリックシンドロームになりやすいという報告も上がっています。生活習慣病、動脈硬化などが発症しやすくなってしまう危険性があるため注意が必要です。 妊娠糖尿病とは? 妊娠糖尿病とは、妊娠中にはじめて発見または発症した糖代謝異常のことを指します。 「明らかに糖尿病である」と妊娠中に診断された場合は厳密には妊娠糖尿病とは呼ばず、「妊娠中の明らかな糖尿病」として区別されます。また、妊娠前に発症している糖尿病は「糖尿病合併妊娠」と呼ばれます。 妊娠糖尿病の原因 妊娠すると胎盤から分泌されるホルモンの影響でインスリン抵抗性が強くなってしまいます。インスリンは血糖値を正常にコントロールする働きを担っているため、インスリン抵抗性が上がり働きが弱くなると、血糖値が上がりやすくなります。 妊娠糖尿病を発症すると、母体だけでなくお腹のなかの胎児も高血糖になるため、さまざまな合併症を発症する危険性が高まってしまいます。 妊娠糖尿病の診断方法と診断基準 妊娠糖尿病は、スクリーニング検査と75gブドウ糖負荷試験の2段階の検査で判断します。 スクリーニング検査 妊娠糖尿病のスクリーニング検査はすべての妊婦を対象に妊娠初期と中期に行う検査で、妊娠糖尿病の可能性がある人を抽出する目的で行われます。 妊娠初期の随時血糖値の基準は検査施設によって95mg/dlまたは100mg/dlと異なります。また、妊娠中期の随時血糖値の基準は100mg/dl、50gブドウ糖負荷試験の基準は140mg/dlとなります。 妊娠糖尿病スクリーニング検査で陽性と判断された方は次で説明する75gブドウ糖負荷試験に進みます。 日本産科婦人科学会が推奨している妊娠糖尿病スクリーニング検査 妊娠初期:随時血糖値 妊娠中期:随時血糖値あるいは50gブドウ糖負荷試験 75gブドウ糖負荷試験 妊娠糖尿病スクリーニング検査で陽性が出た場合、75gブドウ糖負荷試験を行います。75gブドウ糖負荷試験では、以下の基準を1つでも満たした場合に妊娠糖尿病と診断されます。 試験基準 空腹時血糖値 ≧92mg/dl 1時間後の血糖値≧180mg/dl 2時間後の血糖値 ≧153mg/dl 妊娠糖尿病の治療 妊娠糖尿病と診断されたら、「血糖値コントロール」に取り組まねばなりません。ただし、妊娠中は運動療法を行うことが難しいため、主として「食事療法」と「薬物療法」を行うことになります。 食事療法で注意すべき点 妊娠糖尿病の治療は食事療法で血糖コントロールを行うことが基本になります。 妊娠中は食後高血糖を起こしやすい傾向がありますが、一方で長時間の空腹状態ではインスリン不足により体内でケトン体が作られ、糖尿病ケトアシドーシスを引き起こすリスクが高まります。特に妊娠中は体調の変化が激しいため、規則正しい食事が大切です。 薬物療法で注意すべき点 食事療法を行っても血糖値のコントロールがうまくいかない場合は薬物療法を行います。 妊娠中の薬物療法では経口血糖降下薬ではなく、インスリン治療を行うことになります。 通常のインスリン療法では血糖値コントロールがうまくいかないという場合はインスリンの基礎量や追加量を補充する方法を取ることがあります。これを強化インスリン療法(インスリンの頻回注射療法やインスリン持続皮下注入療法のこと)といいます。 妊娠糖尿病を早期発見・予防するには 妊娠糖尿病を予防できれば、母体や胎児への影響を減らすことにつながります。 そのためには、まず妊娠糖尿病にかかりやすい人の体質や、悪影響を与える生活習慣を理解しておくことが重要です。 以下で妊娠糖尿病の早期発見、予防に必要な項目を詳しく解説します。 妊娠糖尿病にかかりやすい人の特徴を理解する 以下の体質を持つ人は妊娠糖尿病にかかりやすいと言われています。 肥満 家族に糖尿病の人がいる 35歳以上の妊娠 尿糖の陽性が続く 羊水過多 原因不明の流産、早産、死産の経験がある人 妊娠高血圧症候群の人、もしくは既往歴がある人 もしいずれかの項目に該当しているようであれば注意が必要です。妊娠糖尿病を予防するためには、下の項目を参考に生活習慣の見直しを行う必要があります。 生活習慣の見直し 妊娠中はインスリンの分泌量が増えるため、空腹状態をなるべく作らないことが大切です。空腹を感じた場合は、野菜や豆類、鶏のささみなど良質のたんぱく質を摂るようにしましょう。 また、食事は食べる順番も大切です。野菜から食べ始め、汁物、メイン、炭水化物という順番で食べることで血糖値の急激な上昇を防ぐことができます。 妊娠糖尿病は通常の糖尿病と同様に、生活習慣だけでなく遺伝的要素も関係するといわれています。そのため上記で紹介したような方法を取り入れたにも関わらず妊娠糖尿病を発症したという場合も、あまりストレスに感じる必要はありません。 食事以外には適度な運動も大切です。血流を改善するウォーキングやヨガ、エアロビクスなどの有酸素運動が適切です。しかし、過度な運動はむしろ逆効果になる可能性もあるため、医師の許可を得て行いましょう。 定期健診の受診 妊娠糖尿病は早期発見が大事な病気です。胎児に影響が及ばないよう定期的に妊婦検診を行いましょう。 定期健診を行うことは、正しい生活習慣の維持にも有効です。 出産後、妊娠糖尿病の影響 出産後は急速にインスリン必要量が減少します。そのため、薬物療法を行っている人はインスリンの量を血糖値に合わせて調整する必要があります。 また、妊娠糖尿病患者の方は、正常な妊婦と比べて将来糖尿病を発症する頻度は41~62%だといわれています。(文献1) 産後6~12週間後にブドウ糖負荷試験を受け、妊娠糖尿病が治っているか確認し、その後も定期的に検査を受けることが重要になります。 産後に正常値に戻った人でも、最低でも3年間は産後のフォローアップが必要です。 授乳中の食事は妊娠前の摂取エネルギーから約450kcal程度増やすことを目安にしましょう。これは授乳のための付加エネルギーですので、授乳が終われば元の摂取エネルギーに戻す必要があります。 また、妊娠糖尿病を発症した人がそのままメタボリックシンドロームを起こす例もあります。上記で紹介した治療や予防を行いながら、産後も注意していく必要があります。 まとめ|妊娠糖尿病が胎児や母体に与える影響について解説|治療・予防法も紹介 妊娠前や妊娠中に糖尿病と診断されたときの対処法と母体や胎児への影響について説明しました。 妊娠糖尿病は、妊娠中に発症する糖代謝異常であり、母体や胎児にさまざまな影響を及ぼします。発症すると母体だけでなく、胎児にも影響をおよぼします。また、妊娠中は運動療法が困難なうえ、使用できる薬が限定されるため、治療は慎重に行う必要があります。 妊娠糖尿病は、妊娠中だけでなく出産時、出産後にもさまざまなリスクを引き起こす可能性が高い病気です。 予防のためにも妊娠中の食事や体調管理は特に気を使い、正しい生活習慣を心がけましょう。また、定期的な検査や医師との相談が大切です。 妊娠糖尿病と診断されたら、まずは食事療法や薬物療法を行いましょう。特に妊娠中は運動療法が難しいため、食事やインスリン治療が主な方法となります。 また、糖尿病患者が妊娠を望む場合は血糖コントロールに努め、医師と相談しながら計画的に妊娠することも重要です。妊娠糖尿病にかかりやすい人の特徴についてもまとめていますので、妊娠前に確認することをおすすめします。 妊娠糖尿病患者は産後の糖尿病発症率が高いため、産後も定期的に検査を受けましょう。 当院「リペアセルクリニック」では糖尿病に対する治療として、再生医療を行っております。 幹細胞による再生医療は、血糖値や肝機能値の改善にアプローチします。 再生医療について詳しく知りたい方は、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にご相談ください。 参考文献 (文献1) 平松 祐司. 「妊娠糖尿病」 岡山医学会雑誌, 2011年, 123(3), pp. 243-245. https://www.jstage.jst.go.jp/article/joma/119/1/119_1_79/_pdf (最終アクセス:2025年3月25日)
2022.02.22 -
- 変形性膝関節症
- 膝の内側の痛み
- ひざ関節
変形性膝関節症は、放置すると軟骨のすり減りが加速し、初期の軽い痛みがやがて歩行困難・関節変形へと進行するリスクがあります。 初期段階では痛みが軽くても、対策をせずに放置すると関節の変形が進み、人工関節手術が必要となるケースも少なくありません。 一度すり減った軟骨は自然には再生されないため、早期からの対策が大切です。 しかし、正しい知識と対策を知っていれば、進行を遅らせたり、悪化を防ぐことは十分に可能です。 本記事では、変形性膝関節症を進行させないために、今日からできる対策やセルフケアの方法をわかりやすく解説します。 また変形性膝関節症に対して既存の治療で改善が難しい場合、再生医療が新たな選択肢となることがあります。 \人工関節をしない新たな選択肢/ 再生医療とは、患者さまご自身の細胞や血液を用いて、すり減った膝の軟骨組織の再生・修復を促すことで、症状の改善を目指す治療法です。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 処方された薬や注射を続けても膝の痛みが改善しない ヒアルロン酸注射の効果が短期間しか続かない 人工関節・骨切りなどの手術を勧められているが避けたい 入院や長期リハビリが難しい生活環境にある 膝の痛みや歩行のつらさで日常生活・仕事に支障が出ている >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 「薬や注射以外の選択肢を探している」「手術は避けたい」という方は、まずは当院(リペアセルクリニック)の無料カウンセリングにてお気軽にご相談ください。 まずは無料相談! 変形性膝関節症が進行するとどうなる? 変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨がすり減ることで、関節に炎症や変形が生じる慢性的な疾患です。 とくに中高年に多く見られる疾患で、年齢や生活習慣の影響で徐々に進行していくのが特徴です。 初期段階では「膝がこわばる」「動き始めに違和感がある」といった軽い症状から始まりますが、進行すると関節の隙間が狭くなり、骨同士がこすれ合うようになるため、強い痛みや腫れ、歩行障害などが現れるようになります。 さらに重症化すると、関節が大きく変形し、正座や階段の上り下りといった日常動作が困難になり、最終的には人工関節の手術が必要になるケースも少なくありません。 変形性膝関節症を進行させないためには、早い段階での対策が非常に大切です。 変形性膝関節症を進行させないための5つの対策 変形性膝関節症は、日々の生活習慣を見直すことで進行を抑えられます。 本章では、以下5つの対策について解説します。 膝に優しい生活動作を心がける 適度な運動と筋力トレーニング 体重管理 食事と栄養管理 サポーターやインソールの活用 それぞれの対策について、詳しく見ていきましょう。 膝に優しい生活動作を心がける 膝への負担は、何気ない日常動作の積み重ねによって蓄積されていきます。 とくに、正座や階段の上り下りなどの動作は膝関節に大きなストレスを与えるため、注意が必要です。 正座の代わりに椅子を使う、階段は手すりを使いながら一段ずつ足を揃えて上り下りするなど、膝に負担をかけない工夫を取り入れましょう。 また、立ち上がるときは膝だけに力を入れず、手や太ももの筋肉を活用すること、座るときはドスンと腰を落とさずゆっくりと重心を下げることが大切です。 適度な運動と筋力トレーニング 変形性膝関節症の進行を防ぐには、関節を固めずに動かし続けることが重要です。 ウォーキングなどの有酸素運動や、膝の曲げ伸ばし体操といった軽い運動は、関節の柔軟性を保ち、痛みの緩和にもつながります。 とくに注目したいのが、太ももの前側にある「大腿四頭筋」と太ももの裏側にある「ハムストリングス」です。 この2つの筋肉を鍛えると、膝関節をしっかりと支え、衝撃を吸収する力が高まります。 ここで、大腿四頭筋とハムストリングスを鍛える簡単なトレーニング方法をご紹介します。 【大腿四頭筋トレーニング】 1.椅子に腰をかけて、片側の脚を伸ばしきります 2.座面と水平になるように脚を持ち上げて、10秒間キープします 3.ゆっくり脚を下ろし3秒間休憩します (1〜3を20回繰り返して、脚を入れ替えます。) 【大腿四頭筋・ハムストリングスのトレーニング】 1.椅子の背を両手で持ち、足は肩幅に広げます 2.つま先と膝の向きはまっすぐ向くようにします 3.膝を前に出さず、お尻を後ろに突き出すように上体を落とします (1〜3を1セット5〜10回、1日3セットします。) 体重管理 体重の増加は膝関節へのストレスを大きくする要因のひとつです。 体重が1kg増えると、歩行時には膝への負担が約3〜5kg分増えると言われています。 変形性膝関節症の進行を防ぐためには、適正体重を維持することが非常に効果的です。 いきなり厳しい食事制限をする必要はありません。 1日3食をバランスよく、腹八分目を意識する、夜遅い食事や間食を控えるなど、小さな工夫から始めましょう。 運動との組み合わせで、より効果的に体重をコントロールできます。 食事と栄養管理 軟骨や関節の健康を保つには、日々の食事から栄養素をしっかりと摂取することが欠かせません。 変形性膝関節症の予防や進行を抑えるために役立つとされている主な栄養素は次のとおりです。 コラーゲン:関節軟骨の構成成分を補う(鶏皮、魚の皮、ゼラチンなど) カルシウム:骨の健康を維持(牛乳、小魚など) ビタミンC:コラーゲンの合成を助ける(ブロッコリー、柑橘類など) ビタミンD:カルシウムの吸収を促進(きのこ類、鮭など) 偏りのない食生活を意識し、サプリメントに頼りすぎず、自然な形で摂取することが理想です。 サポーターやインソールの活用 膝関節への衝撃を軽減し、安定性を高めるためにサポーターや靴のインソール(中敷き)を活用するのも効果的です。 とくに外出時や階段の使用など、膝に不安を感じる場面では心強いサポートになります。 ただし、自己判断で選ぶと、かえって膝に負担をかける可能性があるため、サポーターなどを選ぶ際には、整形外科医や理学療法士など専門家のアドバイスを受けるようにしましょう。 変形性膝関節症の進行を早める生活習慣 変形性膝関節症は、普段の生活習慣が原因で進行を早めてしまい、症状が悪化する場合もあります。 たとえば、膝に違和感がある状態で、ジョギングやジャンプなど膝に強い衝撃を与える動作、激しいスポーツを習慣にしていると、軟骨がすり減ります。症状を悪化させる原因となるため、注意が必要です。 また、正座や深くしゃがみ込む動作も、膝に大きな負担をかけるため控えた方が良いでしょう。 さらに、膝まわりの「冷え」も見過ごしてはいけません。関節が冷えると血流が悪くなり、痛みやこわばりが強くなる傾向があります。冬場や冷房の効いた室内では、ひざ掛けやサポーターなどで膝を冷やさない工夫が必要です。 一見よさそうに見える「膝のマッサージ」や「自己流のストレッチ」も、気を付けなければいけません。痛みを和らげようとして膝を揉みすぎたり、強く押したりすると、炎症を悪化させる可能性があります。 とくに腫れや熱感がある状態では、無理に触ると症状が進んでしまう場合もあります。マッサージや運動をする場合は、医師や理学療法士の指導のもとで安全に行うことが大切です。 変形性膝関節症を進行させないためにも、日々の生活習慣を見直し、膝にやさしい行動を意識していきましょう。 セルフケアだけでは危険?病院へ行くべきタイミングとは 変形性膝関節症の症状が進行してしまった場合、セルフケアだけでは対処しきれなくなることがあるため、適切なタイミングで医療機関を受診しましょう。 たとえば、膝の痛みが日ごとに強くなっていたり、安静にしていても痛みが引かない場合は、関節内で炎症が進んでいる可能性があります。 また、膝が思うように曲がらなかったり、階段の上り下りに支障が出てきたりするような状態も、病状の進行を示すサインです。 こうした症状がある場合は、我慢せずに整形外科などの専門医に相談することが大切です。 早期の段階で受診すれば、薬の処方や理学療法によって進行を抑え、生活の質を保つことも可能です。 また、専門家の指導によるリハビリテーションは、筋力の強化や可動域の改善に効果的であり、痛みの軽減や日常動作の安定にもつながります。 セルフケアで症状を和らげることは大切ですが、「少しおかしいかも」と感じた時点で医療機関を受診しておくことも、変形性膝関節症を進行させないための大きなポイントです。 自分の膝の状態を過信せず、早めの対応を心がけましょう。 変形性膝関節症を進行させない再生医療という新しい選択肢 変形性膝関節症の治療で、「このまま痛みが強くなったら手術しかないのでは」「人工関節はできれば避けたい」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。 そのような方に向けた手術に代わる新たな治療選択肢の一つとして、「再生医療」があります。 再生医療とは、患者様ご自身の体から採取した幹細胞を活用し、すり減った軟骨や傷んだ組織の修復・再生を目指す治療法で、入院不要・日帰りで治療が可能です。 実際に当院(リペアセルクリニック)で再生医療を受けられた方の症例や治療後の変化については、以下の症例動画でもご紹介しています。 https://youtu.be/ZMt_bZ6U0Kw?si=IPepBN-6K9dDqLGO ご自身の細胞を使用するため、拒絶反応のリスクが低く、身体への負担を抑えながら治療を進められます。 変形性膝関節症の治療法でお悩みの方、人工関節をできるだけ避けたい方は、まずは当院の無料電話相談をご利用ください。 まずは無料相談! まとめ|変形性膝関節症は正しく対処すればコントロールできる 変形性膝関節症は、早めに気づき、きちんと対処すればコントロールできる病気です。 膝にかかる負担を減らす工夫や、適度な運動、バランスの取れた食事など、毎日の小さな積み重ねが、将来の歩行能力や生活の質を大きく左右します。 また、症状が悪化する前に医療機関を受診し、必要に応じたリハビリや専門的な治療を受けることで、より良い経過が期待できます。 自分の膝と前向きに向き合い、無理なく、長く健康に歩ける毎日を目指していきましょう。 なお、当院「リペアセルクリニック」では変形性膝関節症に対する再生医療の治療を行っています。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 処方された薬や注射を続けても膝の痛みが改善しない ヒアルロン酸注射の効果が短期間しか続かない 人工関節・骨切りなどの手術を勧められているが避けたい 入院や長期リハビリが難しい生活環境にある 膝の痛みや歩行のつらさで日常生活・仕事に支障が出ている >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 当院では、治療をご検討いただく前に、患者様の症状や膝の状態を詳しく診察し、治療の適応や内容について丁寧にご説明いたします。 膝の痛みが辛い、手術以外の選択肢も知りたいという方は、一度、当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。 まずは無料相談! ▼以下も参考になれば幸いです 膝の病気!鵞足炎と変形性膝関節症についてと、その違いを解説!
2022.02.22 -
- 糖尿病
- 内科疾患
「糖尿病の発症率が高い都道府県はどこ?」 「自分の住んでいる地域のリスクを知りたい…」 このような疑問をお持ちではないでしょうか? 糖尿病は生活習慣によって発症リスクが変わる病気です。そのため、地域ごとに患者数や割合に差があり、特定の都道府県では発症率が高い傾向にあります。 本記事では、最新の糖尿病患者数が多い都道府県ランキングを紹介します。地域ごとの特徴や予防策についても解説するので、糖尿病対策を考えている方はぜひ参考にしてみてください。 【最新版】糖尿病の都道府県ランキング 糖尿病の都道府県別ワースト・トップランキングを見ていきましょう。 以下は、厚生労働省が報告している都道府県ごとの糖尿病による死亡率のワースト・トップランキングです。 ワースト(死亡率が高い都道府県の順位)※数値は死亡率 トップ(死亡率が低い都道府県の順位)※数値は死亡率 1位 青森県:20.2% 神奈川県:7.8% 2位 徳島県:17.9% 愛知県:7.9% 3位 香川県:17.8% 東京都:8.8% 参考:厚生労働省|平成30年人口動態統計「主な死因の死亡数・死亡率(人口10万対)都道府県別」 糖尿病の死亡率が高いワースト1位の都道府県は、青森県でした。次いで、徳島県、香川県と続きます。 一方、死亡率が低いトップ1位の都道府県は、神奈川県、愛知県、東京都となっています。 以下で、ワースト1位の青森県と、トップ1位の神奈川県について詳しく見ていきましょう。 ワースト1位は青森県|考えられる原因は? 青森県では、冬の厳しい寒さに備えるために、塩分を多く含む食事が長年親しまれてきました。 たとえば、保存食として塩漬けの魚や漬物を食べる文化が根付いています。これにより、食塩の摂取量が増え、糖尿病のリスクが高まります。 また、冬季は積雪が多く、外での運動が難しいのが現状です。運動不足は血糖値を下げる働きが低下し、糖尿病の発症や悪化の原因となります。 青森県では糖尿病の予防と管理のために、公式ホームページで糖尿病の基礎知識やリスクについての情報を発信しています。さらに「青森県糖尿病性腎症重症化予防プログラム」を策定し、糖尿病による腎症の重症化を防ぐための取り組みを強化しました。このプログラムは令和4年3月24日に改定され、より効果的な対策が進められています。 トップ1位は神奈川県|独自の取り組みは? 神奈川県がトップである背景には、県民の健康意識の高さと、行政の積極的な取り組みが関係していると考えられます。 神奈川県では、喫煙率が全国平均よりも低く、日々の運動量も多い傾向があります。(文献1) たとえば、歩数の平均値は全国平均を上回っており、女性は全国でもっとも歩いていることが分かっています。(文献1) こうした生活習慣が、糖尿病の発症リスク軽減につながっているのでしょう。 神奈川県は「かながわ糖尿病未病改善プログラム」を打ち立て、市町村や医療機関と連携し糖尿病が重症化する前の予防に力を入れています。 11月14日の世界糖尿病デーには、シンボルマークであるブルーサークルにちなみ県内5カ所の建物をブルーライトで照らし、糖尿病予防の重要性を広く伝えています。 こうした多角的な取り組みが、神奈川県民の糖尿病発症率を抑制しているのでしょう。 都道府県によって糖尿病の死亡率に差がある理由 糖尿病の死亡率は、都道府県ごとに大きな差があります。その理由には、食生活や生活習慣の違いが関係しています。 塩分や糖分の多い食生活 運動不足になりやすい環境 飲酒量 喫煙率 それぞれの要因が糖尿病のリスクにどのように影響するのかを見ていきましょう。 塩分や糖分の多い食生活 塩分や糖分の摂り過ぎは高血圧および糖尿病のリスクを高めます。 糖尿病死亡率ワースト1位の青森県は、野菜の摂取量は多いものの、塩分摂取量が男女ともに全国平均を上回っています。 これは、青森県の伝統的な食文化である塩分の多い保存食や、濃い味付けの料理が影響していると考えられるでしょう。 運動不足になりやすい環境 運動不足も糖尿病のリスク要因です。運動しないと、血糖値をコントロールしにくくなるためです。 地方は車社会であり、日常的に体を動かす機会が少ない傾向にあります。糖尿病の死亡率ワースト1~3位である青森県・徳島県・香川県は、いずれも地方に該当します。また、雪国である青森県は、冬期間は屋外での運動が難しく、室内で過ごす時間が増えるでしょう。 これらの環境要因が、地域住民の運動不足を招き、糖尿病のリスクを高めていると考えられます。 飲酒量 アルコールの過剰摂取は、肝臓や膵臓に負担をかけ、糖尿病発症のリスクがあると知られています。 お酒には糖分が含まれている種類も多いため、過度な飲酒は血糖値の上昇につながります。 糖尿病死亡率ワースト1位の青森県は、成人1人当たりの酒類販売(消費)数が全国2位と、飲酒量が多い県です。(文献2)飲酒が習慣化している地域では、糖尿病の発症率も高くなる傾向にあります。 喫煙率 喫煙は、血管を収縮させて血圧を上昇させるため、糖尿病のリスクを高めます。また、血管を傷つけることでインスリンの働きが弱まり、発症率が高まるリスクもあります。 糖尿病死亡率ワースト1位の青森県は、喫煙率が全国で10位以内です。運動不足や食生活の問題に加え、喫煙による健康への悪影響が懸念されます。 日本における糖尿病患者数の推移 厚生労働省によると2023年10月時点の日本の糖尿病患者数は218万人を超えていることが報告されています。(文献3) また、以下のグラフから、糖尿病は高齢になるにつれて発症しやすい病気だとわかります。 出典:厚生労働省|国民健康・栄養調査「糖尿病が強く疑われる者の割合」 日本透析学会によると1983年に5万3,017人だった透析患者数が2023年には34万3,508人にまで増加しており、原因疾患の約4割が糖尿病性腎症であることがわかっています。(文献4) 糖尿病の患者数を増やさないための動き 厚生労働省は、糖尿病をはじめとする生活習慣病を防ぐために、健康づくりを進める取り組みをおこなっています。 具体的には、基本方針を決めて、以下9分野で70項目の具体的な目標設定を定めています。(文献5) 栄養・食生 身体活動、運動 休養、こころの健康づくり たばこ アルコール 歯の健康 糖尿病 循環器病(脳卒中を含む) がん 糖尿病を増やさないための取り組みは「栄養・食生活」分野では「野菜の1日当たり平均摂取量350g以上」、「身体活動・運動」分野では「日常生活における歩数(男性)9,200歩以上」などです。 なお、糖尿病の治療においては再生医療も選択肢として挙げられます。体内の幹細胞を点滴投与して、すい臓・血管の機能再生を促し糖尿病治療を進めます。 再生医療について詳しく知りたいという方は、メール相談、オンラインカウンセリング も承っておりますので、ぜひご活用ください。 まとめ|最新の糖尿病における都道府県ランキングをチェックして健康の意識を高めよう 都道府県ごとの糖尿病における死亡率や糖尿病患者数の推移を見てきました。 地域によって、食生活や運動習慣に差があり、それによって糖尿病の患者数も変わる傾向があります。 糖尿病は早い段階で発見し、治療に取り組めば健康な人と変わらない生活を送れる病気です。 糖尿病の患者数の多い地域に住んでいたとしても、早い段階で食習慣を改善し、積極的に検診を受ける意識を持てば、糖尿病の予防や進行の抑制につながります。 健康意識を高めて、糖尿病の対策を進めていきましょう。 当院リペアセルクリニックでは、糖尿病の症状や治療法についてのご相談を受け付けております。メール相談やオンラインカウンセリングより気軽にお問い合わせください。 参考文献 (文献1) 厚生労働省「平成28年国民健康・栄養調査」 https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/kekkagaiyou_7.pdf (最終アクセス:2025年2月21日) (文献2) 国税庁「令和3年度成人1人当たりの酒類販売(消費)数量表(都道府県別)」 https://www.nta.go.jp/taxes/sake/shiori-gaikyo/shiori/2023/pdf/0035.pdf (最終アクセス:2025年2月21日) (文献3) 厚生労働省「推計患者数」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/23/dl/suikeikanjya.pdf (最終アクセス:2025年2月21日) (文献4) 日本透析医学会雑誌「わが国の慢性透析療法の現況」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsdt/57/12/57_543/_article/-char/ja (最終アクセス:2025年2月21日) (文献5) 厚生労働省「健康増進法の概要」 https://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/12/dl/s1202-4g.pdf (最終アクセス:2025年2月21日)
2022.02.21 -
- ひざ関節
- 肘関節
- 健康・美容
コラーゲンは、皮膚や関節、骨などを構成するたんぱく質の一種で、サプリメントや飲料として広く利用されています。「本当に効果があるのか」「意味がないのでは」と疑問に思う方は多いのではないでしょうか。 研究によっては肌のハリや関節の症状改善などが報告されていますが、効果には個人差があり、必ず同じ結果が得られるわけではありません。 この記事では、コラーゲンの効果について、研究内容をもとにどんな症状で変化が報告されているのかを整理し、コラーゲンペプチドとの違いも解説します。 また、サプリだけでは改善が難しい場合は、医療的な視点でのアプローチも選択肢です。当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しています。 関節やお肌の症状が気になる方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 コラーゲンは効果がある?研究論文が示す肌・関節への影響 現時点では、国の公的機関が「コラーゲンに明確な効果がある」と公式に結論づけているわけではありません。(文献1) それでも、一部の研究では肌のハリや関節の症状改善など、限定的な効果が報告されています。効果には個人差がありますが、サプリや飲料として取り入れることで、生活の補助として役立つ可能性があります。 過度な期待は避けつつ、自分の体調やライフスタイルに合わせて取り入れることが大切です。 肌のハリ・うるおいへの影響 コラーゲンを摂取して肌のハリやうるおいに変化があるかどうかは、いくつかの研究で調べられています。 ある研究では、約2カ月コラーゲンを摂取した被験者において皮膚の弾力性の改善が確認されました。(文献2) 項目 変化 皮膚弾力性(肌のハリや弾力) 改善が見られた 皮膚の水分量(肌のうるおい) 変化はあったが統計的に明確でない 経皮水分蒸散量(肌の乾燥のしやすさ) 変化はあったが統計的に明確でない 効果には個人差があり、すべての人が同じ変化を実感できるわけではありません。また、改善が認められなかった項目もあるため、過度な期待は避けることが大切です。 関節への影響 変性II型コラーゲン(UC-II)とは、鶏の胸骨軟骨から抽出された成分で、関節の健康を目的に用いられる栄養補助食品です。膝の変形性関節症の痛みや症状改善に関する研究が行われています。 変形性膝関節症の症状がある191名を3つのグループに分け、約半年間それぞれに ①変性II型コラーゲン ②グルコサミン+コンドロイチン ③プラセボ(有効成分を含まない偽薬) を毎日摂取してもらい比較した結果、①変性II型コラーゲン(UC-II)のグループで最も改善がみられました。(文献3) 評価項目 変性II型コラーゲン(UC-II)の結果 膝の痛み 3グループ中で最も改善 こわばり 3グループ中で最も改善 動かしやすさ プラセボより改善(※) ※グルコサミン+コンドロイチンとの比較では統計的な有意差なし 安全性についても確認されており、重大な副作用は報告されませんでした。ただし、効果の実感には個人差があり、必ずしも同様の改善が得られるわけではありません。 また、この研究では変形性膝関節症の症状がある方を対象としているため、健康な人や他の関節症状の場合には結果が異なる可能性があります。 サプリメントや食事で十分な効果が得られない場合は、医療機関での診察や治療も検討しましょう。 コラーゲンペプチドの効果・働き コラーゲンペプチドは、通常のコラーゲンを体内で分解して得られる小さなたんぱく質(ペプチド)を指します。ペプチド化されていることで吸収されやすく、血流に乗って肌や関節などのターゲット部位に届けられることが期待されています。 研究から示唆されている体内での働きは、以下のとおりです。 肌への作用:肌のうるおいや一部のシワの改善につながる可能性(文献4) 関節への作用:一部の関節の痛みを感じにくくなる可能性(文献5) 近年の研究では、軟骨や皮膚組織への影響も報告されており、加齢に伴う変化を補う選択肢の一つとして注目されています。 コラーゲンに効果がないと言われる理由 コラーゲンに効果がないと言われる理由は、摂取しても体内で分解され、そのままの形で利用されないと考えられてきたためです。 近年の研究では、コラーゲンはすべてがアミノ酸になるのではなく、一部がコラーゲンペプチドとして吸収されることがわかっています。(文献6)コラーゲンは体内で分解されても無意味になるわけではなく、分解後になんらかの形で利用されている可能性が示唆されています。 ただし、「コラーゲンペプチドとして吸収される」ことと「肌や関節の悩みが改善する」ことは、必ずしも同じではない点に注意しましょう。 肌や関節に必要な栄養素はまず食事から コラーゲンは体内でも合成されるたんぱく質であり、摂取したコラーゲンがそのまま肌や関節の材料になるわけではありません。 とくに重要な栄養素は、以下のとおりです。 たんぱく質:肉・魚・卵・大豆製品などに含まれ、コラーゲンを含むあらゆる体組織の材料 ビタミンC:野菜や果物に豊富に含まれ、体内でのコラーゲン生成をスムーズにする栄養素 鉄・亜鉛などのミネラル:細胞の代謝や修復を支え、肌や関節の健康維持に関わる栄養素 サプリメントに頼る前に、まずは日々の食事内容を見直し、栄養バランスを整えましょう。 コラーゲンを効果的に摂る方法 コラーゲンを効果的に摂るためには、どのような方法がおすすめなのでしょうか。ここでは、効果的に摂取するための方法を詳しく解説します。 コラーゲンを多く含む食べ物を摂取する まずは、コラーゲンを多く含む食べ物の摂取を心がけましょう。コラーゲンが豊富な食べ物は、以下のとおりです。 食べ物 100gあたりのコラーゲン量(mg) フカヒレ 9,920 はも(皮のみ) 7,660 うなぎの蒲焼き 5,530 牛すじ 4,980 鶏軟骨(胸肉) 4,000 はも(皮付き) 3,560 豚白もつ 3,080 鮭(皮付き) 2,410 鶏手羽先 1,550 これらの食べ物を取り入れることで、食事からコラーゲンを摂取できます。 サプリメントを摂取する コラーゲンを多く含む食べ物の摂取が難しい場合は、サプリメントの活用がおすすめです。 サプリメントであれば気軽にコラーゲンを摂取できるので、無理して食事量を増やす必要はありません。 効率的にコラーゲンを取り入れるためには、コラーゲンペプチドの商品を選択しましょう。コラーゲンペプチドは、コラーゲンを分解して分子を小さくした成分で、一般的なコラーゲンより吸収されやすいとされています。 コラーゲンに頼らず肌と関節を守る生活習慣 コラーゲンは、肌や関節の健康を支える一つの手段にすぎません。本当に大切なのは、日々の生活習慣を整えることです。 項目 生活習慣 肌 清潔に保つ:洗顔や入浴で皮膚環境を整える 保湿ケア:乾燥を防ぐための適切な保湿 紫外線対策:日焼け止めや帽子などで紫外線を避ける 関節 体重管理:体重増加による関節への負担を抑える 姿勢の見直し:日常動作での姿勢を意識する 筋力・柔軟性の向上:関節を支える筋肉を維持する 加えて、バランスの取れた食事や適度な運動、十分な睡眠は、肌と関節の両方を支える基本要素です。 生活習慣を整えた上で、補助的な選択肢としてコラーゲン摂取を考えましょう。 まとめ|コラーゲンの効果を過信せず自分に合う選択を コラーゲンの摂取について、現時点で公的機関が「明確な効果がある」と結論づけているわけではありません。 一方で、肌や関節に関する一部の研究では、特定の条件下で改善がみられたとする報告もあります。ただし、研究の規模や対象は限られており、効果の現れ方には個人差があります。 そのため、コラーゲンを摂取しても効果を実感できないことも珍しくありません。サプリメントはあくまで栄養補助のひとつであり、生活習慣の改善や食事内容の見直しとあわせて考えることが重要です。 症状や悩みが続く場合は、専門医に相談して自分の状態に合った選択を検討しましょう。 コラーゲンの効果に関するよくある質問 コラーゲンのサプリに副作用はある? コラーゲンのサプリメントは、一般的には大きな安全性の問題はないとされていますが、摂取によってアレルギー反応が起こった例も報告されています。 とくに、以下に該当する方は注意が必要です。(文献1) アレルギー体質:原材料(鶏・魚など)に注意する 妊娠中・授乳中:安全性に関する十分なデータがないため多量の摂取は控える 初めてコラーゲンサプリメントや飲料を使用する際は、少量から始めて体調の変化を確認しましょう。 かゆみ、発疹、呼吸困難などの症状が現れた場合は、直ちに使用を中止し医療機関を受診してください。 コラーゲンの効果はいつから実感できる? 一部の研究では、数か月の継続摂取で肌や関節に変化を感じたとする報告もありますが、すべての人に同じ効果が現れるわけではありません。 体質や年齢、生活習慣、摂取量などによって感じ方は異なり、効果を実感できない場合も珍しくありません。 また、コラーゲンは即効性を期待できるものではない点にも注意が必要です。変化を判断する際は、短期間で結論を出さず生活習慣の改善とあわせて長期的な視点で考えることが大切といえるでしょう。 参考文献 (文献1) コラーゲン|国立健康・栄養研究所 (文献2) 特定のコラーゲンペプチドの経口補給は人間の皮膚生理に有益な効果をもたらす|PubMed (文献3) 変性していないタイプIIコラーゲンサプリメントの膝変形性関節症症状の調節における有効性と耐容性|PubMed (文献4) 低分子量コラーゲンペプチドの経口摂取は人間の皮膚における水分補給、弾力性、しわを改善する|PubMed (文献5) 関節痛におけるコラーゲン加水分解液の効果|PubMed (文献6) ヒト血液への食品由来ペプチドの吸収|J-Stage
2022.02.16 -
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- 膝の内側の痛み
- 膝の慢性障害
鵞足炎(がそくえん)とは「鵞足(がそく)」と呼ばれる膝関節の内側より下方に位置する脛骨付近で起こる炎症です。 鵞足炎は、ランニングや坂道の上り下りなどで膝を酷使すると発症しやすくなります。 ある日突然、膝の内側が痛み出した場合、鵞足炎の可能性も視野に入れていきましょう。 本記事では、鵞足炎の症状や原因を詳しく解説します。治療法も紹介しているので、鵞足炎の疑いがある方は参考にしてみてください。 鵞足炎とは? 鵞足炎(がそくえん)とは、膝の内側下部に位置する「鵞足」に炎症が起こる疾患です。 鵞足は「縫工筋」「半腱様筋」「薄筋」という三種類の筋肉に付着している腱が脛骨にくっついている場所を指しています。 鵞足炎を発症していると膝の屈曲や股関節を内転する動きで膝に痛みを覚えます。 膝を酷使するスポーツ選手が発症しやすいといわれており、膝への大きな負荷だけでなく打撲などの外傷を原因として発症する可能性もあります。 鵞足炎の主な原因や症状 鵞足炎になってしまう主な原因や症状を解説します。 鵞足炎の原因 鵞足炎の症状 鵞足炎は、長時間のランニングや膝に負担がかかることで発症する可能性が高くなります。 初期段階では安静にしていると痛みが落ち着くこともありますが、悪化すると歩行が困難になるほどの痛みを感じるケースも。 以下では、鵞足炎の原因と症状について、それぞれ詳しく解説していきます。 主な原因 鵞足炎を引き起こす主な原因を以下にまとめました。 長距離を走ったりダッシュしたりする 不適切なトレーニングをする 運動前にストレッチを怠る 急な坂道を急激に長時間走る 肥満体形で膝に負担がかかっている このように鵞足炎という病気は、スポーツにかかわる障害として代表的な疾患のひとつです。 主な症状 鵞足炎を発症すると、初期では膝関節の内側部より5㎝ほど下方の部位が痛くなり、その部位を押すとさらに強い痛みをともないます。 また、運動時や階段昇降時に疼痛症状が悪化しやすく、さらに病状が進行すると安静時にも同部位が疼くように痛みを感じる場合もあります。 鵞足炎と似ている症状に「変形性膝関節症」という外傷があります。 以下の記事では、鵞足炎と変形性膝関節症の違いを詳しく解説しているので、ほかの外傷の可能性を視野に入れている方は、参考にしてみてください。 鵞足炎の治療期間について 鵞足炎が治るまでにかかる期間は、一般的には2週間前後です。 適切な治療とリハビリによって改善できる疾患のため、痛みがある時は安静にし、治療に専念することが重要です。 また、早期に回復させるためにも膝に痛みを感じたら早めに医療機関を受診しましょう。 以下の記事では、病院に行くべき症状やタイミングについて詳しく解説しているので合わせてご覧ください。 鵞足炎の主な治療法3つ 鵞足炎に有効な3つの治療法を紹介します。 理学療法 ステロイドによる注射治療 テーピング・サポーター 1つずつ順番に見ていきましょう。 理学療法 鵞足炎の治療で多いのは理学療法です。 理学療法ではストレッチによるケアを重点的におこなう場合があります。なぜなら、鵞足炎は太ももの筋肉が硬くなると膝の症状が悪化しやすく、ストレッチで筋肉部の緊張を和らげるのが有効だからです。 注意点としては、炎症が強くて痛み症状が顕著な時期にストレッチ運動を過剰に実践してしまうと、逆に膝の痛みが悪化する原因になりかねないとの指摘もあります。 したがって、症状がひどい際には軽めのストレッチに留めておき、十分な安静を保持して、患部のアイシングや消炎鎮痛剤の服薬などの対処策を検討していきます。 ステロイドによる注射治療 鵞足炎の治療では、滑液包の内部に少量ステロイド薬を直接的に注射する方法もあります。 ステロイドによる注射治療は、すぐに症状が軽快するケースが多く認められます。しかし、数か月経過すると膝の痛みが再燃する可能性もあります。 テーピング・サポーター テーピングやサポーターには、動きを制限させる働きがあります。安静が必要な時期に活用すれば、膝周りの動きを制限して炎症の沈静化を早められるでしょう。 テーピング・サポーターの利用は早期回復を促進する上で、有効なアイテムといえます。 スポーツや仕事をしているときに膝の内側に痛みを感じたら、弊社『リペアセルクリニックのドクター』にご相談ください。 スポーツ外傷や加齢による腱や靭帯の損傷・炎症の治療に詳しいドクターが、患者さまに合った治療法を一緒に考えていきます。 鵞足炎を早く治す方法として先端医療の再生医療を検討しよう 鵞足炎による膝下の痛みを早く治したい方は、再生医療による治療も選択肢の一つです。 再生医療とは、患者さま自身の細胞を活用して損傷した鵞足の再生・修復を図る医療技術のことです。 患者さま自身の細胞のみを使用することで、拒絶反応やアレルギーなどの副作用リスクが少ない治療法として近年注目されています。 また、手術や入院不要で治療できるため、手術を避けたい方や早く日常生活に復帰したい方にも推奨されます。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、鵞足炎に対する再生医療の治療法や症例を配信しているので、ぜひご参考ください。 鵞足炎に関するよくある質問 鵞足炎に関するよくある質問と回答をまとめて紹介します。 鵞足炎を早く治す方法はありますか? 鵞足炎を早く治すためには、運動を控えて安静に過ごすのがもっとも効果的です。 炎症を起こしている状態で無理に動けば、患部に負担がかかり回復を遅らせます。 ストレッチは鵞足炎の予防や改善に効果がありますか? ストレッチは鵞足炎に有効です。 先述のとおり、鵞足炎は太ももの筋肉が硬くなると症状が悪化しやすくなります。そのため、太ももの筋肉をほぐすストレッチが 予防と改善に効果的です。 太もものストレッチには「長座体前屈」がおすすめです。 太ももの裏側が伸び、筋肉の緊張がほぐれます。 鵞足炎になってもスポーツはできる? 鵞足炎を発症している最中は、運動を控えて安静に過ごしましょう。炎症が悪化して、痛みや腫れといった症状が強く現れる可能性があります。 炎症が沈静化して、症状が落ち着いたらスポーツを再開して問題ありません。ただし、急に動くと膝に負担がかかり再発リスクを伴うので、様子を見ながら少しずつ運動量を調整していきましょう。 【まとめ】鵞足炎の原因となる膝への負担を避けて日頃からケアすることが重要 鵞足炎は、マラソンや坂道の上り下りといった膝を酷使する運動で発症しやすい疾患です。 身体を動かしていて膝の内側が痛み出したら、鵞足炎の可能性を視野に入れ早めに医療機関を受診しましょう。 鵞足炎は再発しやすい疾患ともいわれているため、担当医師や理学療法士の指導や助言のもと、焦らず治療を進めていく姿勢が大切です。 「膝の内側が痛み出したけど、どの医療機関を受診すればいいのかわからない…」という方は当院『リペアセルクリニック』にご相談ください。 スポーツ外傷に詳しいドクターが、患者さまの状態や症状に合った治療法を一緒に考えていきます。
2022.02.16 -
- ひざ関節
- 半月板損傷
「医師から半月板損傷と診断された」 「半月板損傷の症状が悪化しないか心配」 膝に違和感や引っかかりを感じ「半月板損傷の疑い」あるいは「軽度の損傷」と診断されたものの、普段通り動いて良いのか迷っている方はいらっしゃることでしょう。 正座や階段の昇降、仕事中の動作が症状を悪化させないか、不安に感じる方も多いでしょう。半月板損傷では、日常の些細な動作が、症状の長期化や関節への負担増加につながることもあります。 本記事では、現役医師が半月板損傷でやってはいけないことを一覧で詳しく解説します。放置するリスクや治療法についても合わせて紹介し、記事の最後にはよくある質問をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。 半月板損傷の治療では、再生医療が関節機能の改善や症状緩和に寄与する可能性がある選択肢として注目されています。 ご質問やご相談は、「LINE」や「メール」、「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 半月板損傷でやってはいけないこと 半月板損傷が疑われる場合、膝への過度な負担を避けることが重要です。半月板は関節内でクッションの役割を担う組織ですが、スポーツ動作や加齢による変化などを契機に損傷が生じることがあります。 代表的な症状として、膝の違和感や引っかかり感、曲げ伸ばし時の不快感などが挙げられます。急な動き出しや方向転換、階段の昇り降り、深い屈曲を伴う姿勢は損傷部位へのストレスを増大させるため注意が必要です。 また、長時間の立位や歩行、衝撃や捻転を伴う運動、急激な体重増加も関節への負担を高める要因となります。 さらに、クッション性や安定性に乏しい靴は膝関節への負担を増大させるため、適切な靴を選ぶことが望まれます。日常生活の中で膝関節を保護する意識を持つことが、症状の悪化予防につながります。 急な動き出しや方向転換をする 急な動き出しや方向転換では、膝関節に捻転ストレスが加わり、半月板へ過度な負担が生じやすくなります。その結果、症状の増悪を招く可能性があります。 方向転換の際は、膝だけで動かず、動作全体を意識しながらゆっくり行うことが大切です。加えて、日常のあらゆる動作においても、性急な動きを避け、膝関節への負担軽減を心がけましょう。 階段の昇り降りをする 階段の昇り降りは膝関節への荷重負担が大きく、半月板損傷が疑われる場合には症状の増悪要因となり得ます。 可能な範囲で階段の使用を控え、エレベーターやエスカレーターの活用を検討してください。 やむを得ず階段を利用する際は、手すりを保持し、必要に応じて杖などの補助具を用いて膝関節への負担軽減を図ることが重要です。 膝を大きく曲げる体勢をとる 正座や和式トイレの使用は、膝関節を深く屈曲させる姿勢を伴うため、半月板や関節周囲の組織への負担が増大します。 とくに和室中心の生活環境や和式設備を使用する機会が多い場合、膝関節へのストレスが繰り返し負担がかかりやすいため、配慮が必要です。 負担軽減を図る上では、椅子・テーブル中心の生活様式への見直しや、可能であれば洋式トイレへの変更など、日常動作を調整する工夫が有効です。 長時間の立ちっぱなしや歩行 長時間の立位や歩行は、膝関節への荷重が持続し、半月板への負担が蓄積しやすくなります。 半月板損傷が疑われる場合には、可能な範囲でこれらの状況を回避することが重要です。 膝への負担を軽減するために、以下のような対策がおすすめです。 対策 目的 杖を使用する 膝関節への荷重分散・負担軽減 途中で休憩する 関節負担の持続回避・疲労蓄積予防 膝サポーターを装着する 関節安定性補助・動作時ストレス軽減 やむを得ず長時間の立位や歩行が必要な際は、膝関節への負担軽減を意識した対策を講じましょう。杖の使用、適切な休憩の確保、膝サポーターの活用などが、関節保護の観点から有用です。 膝に負担がかかるスポーツや運動 サッカーやバスケットボールなど膝関節に強い負荷がかかる競技や、長時間のランニングは、半月板損傷が疑われる場合には控えることが必要です。 とくに急な方向転換やジャンプを繰り返す動作は、損傷部位へのストレスを増大させ、症状の遷延や悪化を招く要因となります。 運動を継続する場合は、膝関節への負担が少ない方法を選択することが重要です。関節への負荷に配慮したストレッチや筋力訓練、水泳などの低負荷運動は、筋力の維持と関節保護の両面から有効です。 急激な体重増加 急激な体重増加は膝関節への荷重負担を増大させ、半月板損傷の悪化要因となります。体重が1kg増えると、歩行時に膝へ加わる負荷は約4kg増加すると報告されています。(文献1) 膝の不調により活動量が低下すると体重増加を招きやすいため、まずは食生活の見直しなど、関節負担を抑えた管理が欠かせません。 加えて、関節に配慮したストレッチや短時間のウォーキングなど、低負荷の運動習慣を継続することが、膝関節の保護と機能維持につながります。 膝に負担のかかる靴の着用 半月板損傷が疑われる場合、クッション性に乏しい靴やヒールの高い靴は膝関節への負担を増大させるため、着用を控えることが望まれます。 また、サイズが合わない靴は歩行時のバランスを乱し、膝関節や下肢への不要な負担を生じさせる要因となります。 日常生活では、衝撃吸収性に優れたスニーカーの選択やインソールの活用など、膝関節への負担軽減を意識した対策が有効です。適切な靴を選ぶことは、症状の管理と関節保護の両面から重要な取り組みです。 【注意】半月板損傷を放置するリスク 半月板損傷を放置するリスク 影響 半月板機能の低下持続 膝関節内の衝撃吸収能低下・負担の増大 関節軟骨への過負荷 軟骨摩耗進行・変性リスク上昇 変形性膝関節症の発症 可動域制限・機能障害の進行 外科的治療の可能性 人工膝関節置換術などの検討対象 半月板損傷によって本来のクッション機能が低下した状態を放置すると、膝関節の軟骨へ過度な負担が持続します。その結果、軟骨の摩耗が進行し、変形性膝関節症を発症する可能性があります。 損傷の重症化や関節変性が進んだ場合には、人工膝関節置換術などの外科的治療が検討されることもあるため、注意が必要です。 半月板損傷が疑われた際は、自己判断で経過をみるのではなく、適切な評価と治療を受け、関節保護を意識した生活管理を行うことが大切です。 以下の記事では、症状の似ている変形性膝関節症と半月板損傷の違いと見分け方を詳しく解説しています。 半月板損傷の治療法 治療法 詳細 保存療法 安静・負荷調整・鎮痛薬使用・リハビリテーションによる機能改善と症状緩和の図る 手術療法 関節鏡視下手術による半月板縫合・部分切除などの外科的修復・形態調整 再生医療 自己由来細胞・血液成分活用による組織修復促進・機能回復の期待 半月板損傷の治療は、損傷の程度や症状、生活状況に応じて選択します。軽度の損傷や症状が安定している場合は、安静や負荷の調整、薬物療法、リハビリテーションを中心とした保存療法が基本です。 一方、機能障害が強い場合や保存療法での改善が乏しい場合には、関節鏡を用いた手術療法が検討されます。さらに、損傷組織の修復を目的とした再生医療が選択肢となることもあり、個々の状態に応じた総合的な判断が重要です。 保存療法 半月板損傷の保存療法では、まず安静や負荷の調整によって炎症や関節液の貯留に対応します。 必要に応じて関節内に貯留した過剰な液体を除去する処置を行い、潤滑性や抗炎症作用が期待できるヒアルロン酸注射を併用することがあります。 また、内服薬や外用薬による疼痛・炎症のコントロールに加え、膝関節周囲筋の筋力強化と可動域改善を目的としたリハビリテーションも保存療法の一環です。 リハビリテーションでは関節を支える筋力を強化しながら、負担の少ない動作パターンの習得を図ることで、症状の改善と再発予防に寄与します。 以下の記事では、半月板損傷に対するヒアルロン酸注射の効果について詳しく解説しています。 手術療法 術式 詳細 縫合術 断裂部位の縫着による半月板機能温存・適応は損傷形態や部位に依存 切除術 損傷部分の切除による機械的刺激軽減・症状改善目的の形態調整 半月板損傷の手術療法は、損傷の状態や部位に応じて選択されます。縫合術は半月板の機能維持を目的とし、切除術は障害となる部分の除去を目的とする方法です。 いずれの術式でも、将来的な関節変性リスクへの配慮が必要となります。術後はリハビリテーションや薬物療法などの継続的管理が欠かせません。また、入院や運動制限を伴うため、スポーツ復帰時期には個別の評価が求められます。 以下の記事では、半月板損傷の手術について詳しく解説しています。 【関連記事】 半月板損傷の手術で痛みは治る?メリットとデメリットについて医師が解説 変形性膝関節症の手術費用はどのくらい?保険適用の可否についても医師が解説 再生医療 半月板損傷に対する治療選択肢のひとつとして、自己由来の細胞や血液成分を活用した再生医療が注目されています。 再生医療は、生体の修復機構を応用し、損傷組織の修復と機能回復を目指す医療技術です。 従来、保存療法で十分な改善が得られない場合や損傷が高度な場合には、縫合術や切除術などの手術療法が検討されてきました。 一方、半月板機能の温存や将来的な関節への負担軽減を重視し、外科的介入を避けたいと考える方にとって、再生医療は治療方針を検討する上での選択肢となり得ます。 以下の動画では、半月板損傷に対する再生医療について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。 https://youtu.be/qH46jDFK9Mc?si=JRlRMYY3Ae-ZIMFk 【こんな方は再生医療をご検討ください】 半月板損傷を根本的に治したいが、手術はできるだけ避けたい なかなか治らない半月板損傷を早く治したい 術後の変形性膝関節症などのリスクに不安がある 以下の記事では、半月板損傷に対する再生医療について詳しく解説しています。 半月板損傷でやってはいけないことを理解し適切な治療に講じよう 半月板損傷が疑われる場合、急な動き出しや急激な方向転換は膝関節に強い捻転ストレスを生じさせ、半月板への負担を増大させます。 こうした動作は、損傷部位の安定化を妨げるとともに組織修復を遅らせ、症状の長期化を招く恐れがあります。膝関節を保護し回復を促すためには、日常動作を常に穏やかに行い、急激な負荷変化を避けることが大切です。 改善しない半月板損傷の症状についてお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、症状や状態によっては、再生医療を用いた治療を提案しています。 半月板損傷の治療では、再生医療が関節機能の改善や症状緩和に寄与する可能性のある選択肢として関心を集めています。 従来、保存療法で十分な改善が得られない場合や損傷が高度な場合には、縫合術や切除術などの手術療法が検討されてきました。一方、半月板機能の温存や将来的な関節への負担軽減を重視し、外科的介入を回避したい場合には、再生医療が治療方針を検討する際の選択肢となり得ます。 適応の可否については、損傷の状態や臨床評価に基づいた慎重な判断が必要です。気になる症状がある方は、お気軽に当院へご相談ください。 ご質問やご相談は、「LINE」や「メール」、「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 半月板損傷でやってはいけないことに関するよくある質問 半月板損傷を早く治す方法はありますか? 半月板損傷の回復を促すには、早期の負荷管理と適切な治療選択が大切です。安静やリハビリテーションによる保存療法が基本ですが、改善が乏しい場合には別の選択肢も検討されます。 手術を伴わない治療法として再生医療という、患者自身の幹細胞を活用して損傷組織の修復を促す方法があります。入院や外科的処置を要さない点が特徴で、身体への負担軽減を重視する際の治療選択肢となります。 以下の記事では、半月板損傷を早く治す方法や再生医療を用いた治療について詳しく解説しています。 半月板損傷は一生治らないのですか? 半月板損傷が「一生治らない」と断定されることはありません。経過は損傷部位や程度、年齢、膝関節の状態によって大きく異なります。 軽度の損傷や安定した断裂では、負荷の調整とリハビリテーションを中心とした保存療法により、日常生活への影響が軽減する例もみられます。 一方、断裂のタイプによっては自然修復が難しい場合もあり、症状や機能障害の程度に応じた適切な治療判断が必要です。膝に違和感や引っかかり感が続く場合は、早めに整形外科を受診し、専門的な評価を受けることが推奨されます。 半月板損傷の安静期間はどれくらいですか? 半月板損傷の安静期間は、損傷の程度や治療方針によって異なります。 保存療法(手術を行わない場合)では、軽度から中等度の損傷において、日常生活での負荷を調整しながら数週間から2〜3カ月程度の安静が必要とされることが一般的です。 この期間は初期の炎症を抑え、リハビリテーションを適切に進めることを目的としています。 一方、手術が必要な場合には、部分切除術では数週間から2〜3カ月程度の活動制限が、縫合術では3〜6か月前後の段階的な負荷調整が求められます。(文献2) 安静期間中は自己判断を避け、医師の指示に従って管理することが重要です。 半月板損傷は仕事を休むべきですか? 仕事を休むかどうかは、損傷の程度や仕事内容、膝関節への負担の大きさによって異なります。 長時間の立位や歩行、階段作業、重量物の取り扱いが多い業務では、活動の制限や休息が望まれる場合があります。 自己判断で決定せず、医師に業務内容を具体的に伝えた上で、職場復帰の時期や業務調整について相談しましょう。 半月板損傷の重症度を調べる方法はありますか? 評価方法 特徴 医師による診察(徒手検査) 膝の動き・圧痛・反応の確認による臨床的評価・詳細判定には限界 MRI(磁気共鳴画像)検査 半月板損傷の有無・形態・程度の可視化・重症度評価・方針決定に活用 半月板損傷の重症度評価には、問診や身体診察に加え、徒手検査とMRI検査を組み合わせた総合的なアプローチが用いられます。 徒手検査は機能的な異常の把握に有用ですが、損傷の詳細な判定には限界があります。MRI検査は損傷の有無や形態、範囲を画像で確認できるため、治療方針を決定する上で重要な判断材料です。 半月板損傷は仕事を辞める必要がありますか? 半月板損傷がある場合でも、直ちに仕事を辞める必要はありません。多くの場合、膝関節への負担を適切に調整しながら就労を継続できます。 必要に応じて、休職・時短勤務・配置転換などを検討することも大切です。 いずれの判断も自己判断に頼らず、医療機関で損傷の程度やリスクを適切に評価した上で、医師と相談しながら進めることが重要です。 参考文献 (文献1) Estimation of the effect of body weight on the development of osteoarthritis based on cumulative stresses in cartilage: Data from the Osteoarthritis Initiative|NIH National Library of Medicine National Center for Biotechnology Information (文献2) Meniscus Tears|Orthoinfo
2022.02.15 -
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- 変形性膝関節症
- 膝の内側の痛み
年齢とともに増えてくる膝の痛みや違和感。 とくに中高年層に多く見られる「変形性膝関節症」は、膝の軟骨がすり減ることで痛みや歩行障害を引き起こし、進行すると日常生活にも大きな支障をきたします。 しかし、膝の負担を減らすための正しい知識と行動を取り入れることで、その進行を予防できます。 この記事では、膝の負担を増やす原因や避けたい動作、さらに効果的な運動や生活習慣の工夫まで、医療的な視点からわかりやすく解説します。 将来も自分の足で歩き続けるために、今からできる対策を確認してみましょう。 膝の負担が増える原因とは? 膝の痛みに悩む方は高齢になるにつれて増加する傾向があり、とくに中高年以降の女性に多く見られるのが「変形性膝関節症」です。 変形性膝関節症は、膝の軟骨がすり減ることで関節に炎症や痛みが生じ、進行すると歩行が困難になることもあります。 国内では、潜在的なものを含めると約3,000万人が変形性膝関節症を抱えていると推定されています。 変形性膝関節症が発症する主な原因は、「加齢」「外傷」「肥満」「遺伝的な要因」などが知られています。 さらに、普段の姿勢や動作のクセが、膝関節に過剰な負担をかけているケースもあります。 膝関節の構造と役割 変形性膝関節症を予防するために、まずは膝関節の構造を理解することが大切です。 膝関節は、太ももの大腿骨・すねの脛骨・膝のお皿の膝蓋骨から構成されています。 これらの骨の表面は、衝撃を和らげる役割をもつ関節軟骨に覆われています。 さらに、大腿骨と脛骨の隙間には、クッションのような役目をする半月板が内側と外側に1枚ずつ存在します。 この関節軟骨と半月板を合わせて、「膝の軟骨」と言います。 膝の軟骨には、関節をスムーズに動かす働きのほか、立ち上がりや歩行時の衝撃を分散し、膝へのダメージを軽減する重要な役割があります。 膝関節の主な動きは、膝を曲げ伸ばしする屈伸運動です。 加えて、わずかな回旋(まわす)運動がありますが、急激な曲げ伸ばしや無理なねじり動作は、軟骨に過度な負担をかけ、変形性膝関節症の原因になるおそれがあります。 日々の動作の積み重ねが、膝関節の軟骨をすり減らすきっかけになるため、正しい使い方を意識することが予防の第一歩です。 膝に負担がかかる日常の姿勢や動作 日常生活の中には、無意識のうちに膝に負担をかけている姿勢や動作が数多くあります。 以下のような動きには注意が必要です。 正座や深く膝を曲げてしゃがむ動作 両脚を横に投げ出して座る(横座り) あぐらをかく姿勢 歩行時や運動時の急な方向転換 これらの動作は、膝関節に過剰な負荷をかけることがあり、軟骨のすり減りにつながるリスクがあります。 また、膝の関節を安定させているのは、大腿四頭筋・ハムストリングスといった膝周囲の筋肉です。 これらの筋肉が働くことにより、膝の曲げ伸ばしなどの動作を安定して行えます。 しかし、加齢や運動不足によって筋力が低下すると、膝関節の安定性も低下し、結果的に軟骨への負担が上がります。 そのため、膝に負担のかかる姿勢を避けるとともに、筋肉を鍛えることも大切です。 日々の習慣を見直し、膝をやさしく使う意識を持つことが、変形性膝関節症の予防につながります。 膝が痛いときに「やってはいけない」NG行動 膝に痛みがあるときには、「安静にすべきか」「動かしたほうがいいのか」と迷うことがあるかもしれません。 しかし、間違った対応をしてしまうと、かえって膝の状態を悪化させる原因となることがあります。 以下のような行動は避けてください。 痛みを我慢して動き続ける → 炎症が悪化し、症状が進行するおそれがあります。 自己判断でマッサージをする → 炎症部位を刺激して、かえって悪化することがあります。 冷やす・温めるを間違える → 急性期は冷やす、慢性期は温めるなど、症状に合った処置が必要です。 痛みが出た直後で腫れや熱感がある場合(一般的には数日〜2週間程度)は、急性期の可能性があります。 サポーターやテーピングの誤用 → 誤った使用は膝に負担をかけることがあります。 サポーターやテーピングを装着する際は、きつく締め付けると血流を妨げたり、かえって痛みが強くなることがあります。適度な締め付けで、ずれない範囲で使いましょう。 また、症状の判断は難しいこともあるため、自己判断せず医師や理学療法士に相談してください。 膝の負担を減らす方法|日常生活で意識したいこと 膝の痛みや関節疾患を予防・改善するには、毎日の生活習慣を見直すことが大切です。 とくに、歩き方・立ち方・座り方といった基本的な動作や、靴の選び方、体重の管理といった身近なポイントに気を配ることで、膝にかかる負担を大きく減らせます。 ここからは、膝をいたわるために意識したい生活習慣の具体的な工夫をご紹介します。 膝にやさしい歩き方と立ち方 膝への負担を減らすには、日常の歩き方や立ち方を見直すことが重要です。 歩行時は、背筋を伸ばして視線を前に向け、かかとから着地してつま先で蹴り出すように意識しましょう。 足裏全体で地面を捉えるように歩くことで、膝にかかる衝撃をやわらげる効果があります。 また、立つときは片足に体重をかけず、左右均等に体重をのせるようにします。 猫背や反り腰の姿勢は膝関節に負担をかけるため、正しい姿勢を保つことが大切です。 毎日の動作を少し意識するだけでも、膝への負担軽減につながります。 靴やインソールで膝の衝撃をやわらげる方法 日常的に使用する靴やインソールを見直すことは、膝への衝撃をやわらげる有効な方法のひとつです。 とくに、クッション性が高く足にフィットする靴を選ぶことで、歩行時の膝関節への負担を軽減できます。 また、足のアーチをしっかり支える整形外科用インソール(足底板)を使用すると、体重が均等に分散され、膝へのストレスが和らぎます。 外反母趾や扁平足など、足の形状に合わない靴を履いている場合は、膝痛を引き起こす原因にもなりかねません。 体重管理と膝への負担の関係 体重は膝関節への負荷に大きく関係しています。 普通に歩くだけでも体重の約2 〜3 倍、走ると約3〜5倍もの負荷が膝にかかるとされており、体重が重いほど膝への負担も増すのです。そのため、肥満傾向の方は体重を適正に保つことで膝の負担を軽減できます。 また、適切な体重管理は、関節の安定性向上や外傷予防にもつながります。 変形性膝関節症が進行すると、膝の痛みをかばって運動療法ができないケースがあります。そうなると筋力や関節の可動域は低下し、さらに膝への負担があがるため、余計に痛みが悪化します。 痛みがないうちから筋力トレーニングや可動域訓練に取り組み、関節の安定性や柔軟性を高めることが大切です。 膝痛を悪化させない座り方・寝方の工夫 日常生活で膝への負担を軽減するには、座り方や寝方を見直すことも大切です。 とくに和式の生活スタイルでは、正座やあぐら、脚を横に崩して座る姿勢など、膝を深く曲げる動作が多く、関節に大きな負荷がかかります。 このような負担を減らすためには、椅子とテーブルを使う洋式の生活への切り替えがおすすめです。 また、布団よりもベッドのほうが、立ち上がる際の膝の負担を軽くできます。 膝の負担を減らすための効果的な運動と筋トレ方法 膝の痛みを予防し進行を防ぐには、適切な運動や筋力トレーニングが効果的です。 とくに、膝関節を支える太ももやお尻、体幹の筋肉を鍛えることで、膝への負担を軽減できます。 また、関節の可動域を保つストレッチや柔軟運動も重要です。 ただし、痛みが強いときには無理をせず、医師や理学療法士の指導のもと、安全に行いましょう。 ここでは、日常的に取り入れやすい基本的なトレーニングやストレッチのポイントをご紹介します。 太もも(大腿四頭筋)を鍛える 太ももの前側にある「大腿四頭筋」は、膝関節を支えるうえでとても重要な筋肉です。 この筋肉を鍛えることで、歩行や立ち上がり動作が安定し、膝への負担を軽減できます。 初心者でも取り組みやすいトレーニングとして、次の方法があります。 椅子に浅く腰掛けます 片側の膝を伸ばし、そのままの姿勢を5~10秒キープします ゆっくり元に戻し、反対側も同様に行います 左右交互に10回ずつ、1日2セットを目安に行いましょう。 お尻・腹筋も重要!全身のバランスを鍛える 膝の負担を減らすには、太ももだけでなく、お尻(臀部)やお腹(腹筋)といった体幹まわりの筋肉もバランスよく鍛えることが大切です。 これらの筋肉がしっかり働くと、立つ・歩くといった基本の動作が安定し、膝への負担を分散できます。 ヒップリフト 仰向けに寝て、膝を立てる お尻をゆっくり持ち上げ、数秒キープしてから元に戻す お尻の筋肉を意識して、10回×2セット ドローイン 椅子に浅く腰かけて、背筋を伸ばす お腹に力を入れて、ゆっくりへこませる そのままの状態で、自然な呼吸を数回繰り返す 体幹を整えるのに効果的です。 ストレッチで膝まわりの柔軟性を保つ 膝にやさしい体づくりには、筋肉を鍛えるだけでなく、柔軟性を保つことも大切です。 関節まわりがかたくなると動きがスムーズにいかず、膝に余計な負担がかかってしまいます。 以下のストレッチは、毎日お風呂あがりなど体が温まった状態で行うのが効果的です。 太ももストレッチ 浴槽の中で両脚を伸ばし、片側の太ももを両手で抱えながら、かかとをお尻のほうへ引き寄せます。 無理のない範囲で膝を曲げ、数秒キープしたらゆっくり戻します。 膝伸ばしストレッチ 同じく浴槽内で、かかとを前へ滑らせるようにして、膝をできるだけ伸ばします。 ゆっくりと呼吸しながら、力まずに行います。 どちらの体操も、無理なく痛みの出ない範囲で行いましょう。 運動を安全に続けるためのポイントと注意点 膝の負担を減らすには、筋力トレーニングや体重管理が効果的です。 しかし、無理に行うことで悪化してしまうこともあります。 大切なのは、無理なく継続できる負荷で取り組むことです。 高すぎる負荷や急な運動は避け、運動後に疲労が残るような内容は見直しましょう。 膝の違和感や痛みがあるときは医療機関へ相談を 変形性膝関節症の初期には、立ち上がりや歩きはじめに膝に痛みや違和感を覚えます。 しかし、動き続けるうちに痛みが和らぐケースも多く、いつの間にか治ったと見過ごされがちです。 こうした違和感は、膝のトラブルが進行しているサインかもしれません。 膝の異変を感じたら、我慢せず早めに医療機関へ相談しましょう。 変形性膝関節症には、保存療法や手術だけではなく再生医療という治療法もあります。 再生医療は、他の細胞に変化する分化能という能力がある幹細胞を使用する治療法です。詳しくは当院「リペアセルクリニック」へお気軽にご相談ください。 まとめ|膝にやさしい生活習慣で関節疾患の進行を防ごう 膝の痛みが続くと、階段の上り下りや正座など、日常の何気ない動作が難しくなることがあります。 症状が進行すると、膝の手術をすすめられることもありますが、手術には体への負担があり、決断することは難しいはずです。 たとえ、手術をせずに運動療法などの保存療法に取り組んだとしても、痛みが悪化すれば満足に運動が継続できず、ますます身体機能が低下します。 やがては外出するのも億劫になり、寝たきり生活を余儀なくされる場合があります。 だからこそ、症状が軽いうち、もしくは痛みを感じ始めた段階で、予防と対策を始めることが大切です。 膝への負担を避けながら、筋力トレーニングで関節を安定させるように、バランスの取れた予防に取り組みましょう。 変形性膝関節症には、再生医療という手術を伴わない治療法もあります。 膝の痛みが気になる方は、お気軽にご相談ください。
2022.02.15 -
- 糖尿病
- 内科疾患
2024年11月に発表された「国民健康・栄養調査」によれば、糖尿病の疑いが強い人は成人男性の16.8パーセント、女性は8.9パーセントにものぼります。(文献1) 糖尿病は完治しない病気であるといわれていますが、筋トレやウォーキングなどの運動を日常に取り入れることで、薬のみに頼らずとも症状を改善していくことは可能です。 この記事では、筋トレをはじめとする運動療法が糖尿病の改善につながる理由、糖尿病の方におすすめな運動方法を紹介しています。 糖尿病の完治は難しいが筋トレで改善が目指せる まず重要なポイントとして、糖尿病は完治する病気ではありません。 これは、血糖値が上昇しやすい代謝特性や加齢による生理的変化を根本的に変えることができないためです。 しかし、血糖値が上がらないよう生活習慣の見直しを続けることで、薬に頼らずに血糖値を下げ「寛解(一時的に症状が軽減・消失した状態)」を目指すことはできます。 薬に頼らない治療法には、筋トレやウォーキングなどの「運動療法」、食生活を見直す「食事療法」が主に挙げられます。 糖尿病の改善に筋トレが有効な理由 運動療法は、2型糖尿病を患っている人にとって重要な治療のひとつです。 日本糖尿病学会が発表しているガイドラインによると、運動療法を取り入れることで、以下の症状が改善するとされています。(文献2) 血糖コントロールの改善 肥満 内臓脂肪の蓄積 インスリン抵抗性 脂質異常症 高血圧症 慢性炎症 うつ状態 認知機能障害 上記は有酸素運動、筋トレ(無酸素運動)どちらを行っても得られる効果です。どちらか一方を行うより、有酸素運動と筋トレ(無酸素運動)を組み合わせることでさらに効果が上がることが報告されています。 さらに、高齢者の糖尿病患者の人は非糖尿病患者と比べて筋肉量の低下が著しいことが指摘されています。 有酸素運動の実施が困難な高齢者の人にとって筋トレ(無酸素運動)は有効な手段のひとつだといえるでしょう。 糖尿病は筋力の低下を引き起こす 糖尿病の改善に筋トレが有効な理由として、糖尿病を患っている人は非糖尿病患者と比べ筋肉量が減りやすいという点が挙げられます。 糖尿病は血糖値を下げるインスリンというホルモンの働きが弱くなることで発生します。 インスリンは血糖値のコントロールだけでなく、細胞の成長を促す特性も備えています。インスリンの働きが弱くなることによって、細胞の成長も低下し、筋肉にも影響を与えてしまうのです。 さらに、神戸大学の研究では、血糖値の上昇によって発生するKLF15というタンパク質によって筋肉の成長が抑制され、筋肉量の減少を起こしていることが明らかになりました。 健康な人は、KLF15を分解し量を減少させるWWP1というタンパクの一種が発生することで筋肉量の低下を防いでいます。しかし、糖尿病の人は血糖値の上昇によりWWP1が減少してしまうため、筋肉量が落ちてしまうのです。(文献3) 上記の理由からも、能動的に筋トレを行うことが重要であるとわかります。 体重のコントロールの必要性!肥満の悪循環を知る 糖尿病の寛解を目指す臨床試験「DiRECT」がイギリスで行われ、食事療法と運動療法をしっかり行い、体重をコントロールすることで2型糖尿病患者の半数近くは「寛解(症状が軽減・消失した状態)」を維持できることがわかりました。 では、なぜ食事療法と運動療法と体重コントロールだけで、薬物を使わず「寛解」を達成できたのかを解説します。 暴飲暴食や運動不足が続くと、全身に脂肪がたまり、肝臓にも脂肪がたまります。脂肪がたまった肝臓は働きが低下します。肝臓の働きが低下するとインスリンへの体の反応が鈍くなることがわかっています。これを「インスリン抵抗性」といいます。インスリン抵抗性が強まると、体は大量のインスリンを必要とするようになります。 すると、すい臓は「フル稼働」でインスリンをつくろうとするので、次第に疲弊してインスリンの分泌に支障をきたすようになります。インスリンの分泌が減ると、さらに肝臓に脂肪がたまるので、インスリン抵抗性がさらに強まってしまうのです。 この悪循環を断ち切るには、食生活と運動不足を改善し、脂肪がたまらないように肥満を解消する必要があります。 糖尿病の悪循環(断ち切ること) 暴飲暴食、運動不足で全身に脂肪がたまる 肝臓に脂肪がたまり、肝臓の働きが低下 インスリン抵抗性が発生:インスリンへの体の反応が鈍くなる インスリン抵抗性が強まる:大量のインスリンが必要となる すい臓が最大限に働いてインスリンをつくる 疲弊し、インスリンの分泌に支障をきたす インスリンの分泌が減ると、さらに肝臓に脂肪がたまる インスリン抵抗性がさらに強まる>ますます悪化 糖尿病の悪循環を断ち切るには肥満の解消が必要 2型糖尿病の改善には、上記の悪循環を断ち切ることが必要です。悪循環のメカニズムを知れば、「体重コントロール(脂肪を減らす)」によって症状を緩和できることが理解できると思います。 体重コントロールとは、標準体重(身長(m)×身長(m)×22)に近づけることです。 糖尿病の場合、標準体重と比べてやせている人より、太っている人のほうが問題になります。 食事量のコントロールも効果的ですが、脂肪を燃焼させるための筋肉がなければ長期的な改善は難しいといえるでしょう。 糖尿病を改善するおすすめの筋トレ方法を紹介 糖尿病の改善のために推奨されている筋トレ方法について、厚生労働省が推進している「2型糖尿病の人を対象にした運動プログラム」から抜粋して紹介します。 運動療法は主治医と相談の上で行ってください。代謝のコントロール状態や心疾患などの合併症、整形外科的疾患による運動の制限が必要な場合があります。 有酸素運動 有酸素運動はインスリンの働きを強め、糖の流れを改善してくれます。 ウォーキング トレッドミル エアロバイク エアロビクス ヨガ 水中歩行 などが推奨されています。運動の頻度は週に150分以上の中等度~高強度の運動がガイドラインでは推奨されていますが、週30分~100分程度の運動でも血糖改善効果が出ていることがわかっています。(文献2) 無理のない範囲で取り入れてみてください。 有酸素運動に併せて筋トレ(無酸素運動)を行う 有酸素運動と併せて筋トレ(無酸素運動)を行うことで、糖尿病の改善効果をさらに高めることができます。 糖尿病患者の方におすすめしたいのは、大きな筋肉を鍛えるトレーニングです。 大きな筋肉として挙げられるのは「胸」「背中」「下半身」の3カ所です。ダンベルなどの重りを使用し、適切なフォームで行いましょう。 動作中に重りをあげる際は息を吐き、重りを下げる際は息を吸うと筋肉の成長に効果的です。 各部位のトレーニングでは以下の種目がおすすめです。 胸筋 ダンベルフライ:仰向けに寝て、両手のダンベルを胸の上で開閉させる運動 チェストプレス:仰向けで両手のダンベルを胸から上へ押し上げる運動 水中で腕を開閉する運動 背筋 ダンベルローイング:前かがみになり、ダンベルを腰の高さまで引き上げる運動 ラットプルダウン:上部のバーを肩の高さまで引き下げる運動 バックエクステンション:うつ伏せで上半身を持ち上げる運動 下半身 ダンベルスクワット:両手にダンベルを持ち、膝を曲げ伸ばしする運動 レッグプレス:足で重りを押し出す運動 ダンベルを使用する運動と考えるとハードルは高いですが、自重のトレーニングでも十分効果は得られます。 ジムに行くことが困難だったり、ダンベルを持っていないという人は、ダンベルの応用として水を入れたペットボトルを使うこともおすすめです。 医師と相談し、自分に合った筋トレを選ぶ 糖尿病の改善のため運動療法に取り組みたくても、体調面の制約や時間的な余裕がない方もいるでしょう。 ある研究では短い運動時間でも血糖値の抑制は可能であるという報告が上がっています。まずは散歩や軽いストレッチなど、負担の少ない運動から始め、徐々に強度や時間を増やしていきましょう。 いきなりの高負荷な運動はけがのリスクを高めてしまうため注意が必要です。 運動を始める前には必ず主治医に相談し、ご自身の状態に適した運動の種類や強度、頻度について指導を受けることが重要です。 筋トレ以外の治療法 ここまで運動療法を中心に紹介しましたが、運動療法以外にも糖尿病の改善に効果的な治療法として食事療法があります。 また、近年は「再生医療」の注目も高まっています。それぞれの治療法についても理解を深めていきましょう。 糖尿病には筋トレだけでなく食事療法も効果的 糖尿病の改善には体重コントロールが必要ですが、運動療法だけでは十分とは言えません。適切な筋トレや有酸素運動を行っていても、食生活の改善がなければ摂取カロリーが過剰なままとなり、十分な効果が得られないことがあります。運動療法と食事管理を組み合わせることで、より効果的に糖尿病の症状を改善できます。 糖尿病患者の理想の食生活ポイント 糖質やカロリーの低い食事を摂る 1日3食、規則正しい時間に摂る 1日の活動量に合わせた適正なエネルギー量の食事をする 栄養バランスの取れた食事をする 食事量が多い人は、食事量を適正エネルギー量に調整しましょう。 1日の適正エネルギー量は、人によって異なり、「標準体重×身体活動量」で算出できます。 標準体重と身体活動量 標準体重=身長(m)×身長(m)×22 身体活動量 軽い労作(デスクワークが多い)25~30kcal/kg 普通の労作(立ち仕事が多い)30~35kcal/kg 重い労作(力仕事が多い)35~kcal/kg 近年糖尿病の治療として注目されている「再生医療」 再生医療とは、患者様自身の細胞から採取・培養した幹細胞を投与する先進的な医療法です。 糖尿病治療においては、自身の脂肪から培養した幹細胞をすい臓に投与することで、弱っていたすい臓の機能の改善を図ります。 すい臓が回復することによりインスリン分泌の増加、血管内の糖の吸収を促進することが可能になります。 一般的な内服治療やインスリン治療では糖尿病の進行を遅らせる効果はあるものの、根本的な回復を目指す治療ではありませんでした。 再生医療は自分自身が持つ「回復力」にアプローチする治療であるため、薬物療法とは異なった治療法だといえます。 まとめ|糖尿病は筋トレや運動療法、再生医療で改善を目指そう 「糖尿病は、一度発症すると完治しない」と、よく言われています。しかし、筋トレなどの運動療法や食事療法を通じて症状を改善することは可能です。特に2型糖尿病では、肥満や不健康な生活習慣が悪循環を生み出し、症状を悪化させることがあります。 この悪循環を断ち切るためには、食事のタイミングや、量をコントロールして、更に運動を行うことで脂肪を減少させることに取り組むことが重要です。 実行にあたっては医師の指導を受けながら、病状の管理に取り組みましょう。 また、糖尿病に対しては、運動療法の他にも「再生医療」という治療法もあります。 糖尿病に対する再生医療について詳しくは、以下のページをご覧ください。 参考文献 (文献1) 厚生労働省「令和5年 国民健康・栄養調査結果の概要」 2024年 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45540.html(最終アクセス:2025年3月25日) (文献2) 日本糖尿病学会. 糖尿病診療ガイドライン2024「第4章 運動療法」pp.67-68.日本糖尿病学会, 2024年. https://www.jds.or.jp/uploads/files/publications/gl2024/04_1.pdf(最終アクセス:2025年3月25日) (文献3) Hirata Y, et al. (2019). Hyperglycemia induces skeletal muscle atrophy via a WWP1/KLF15 axis. JCI Insight, 4(4), e124952. https://doi.org/10.1172/jci.insight.124952(最終アクセス:2025年3月25日)
2022.02.11 -
- ひざ関節
- 下肢(足の障害)
- 膝の外側の痛み
- 膝の慢性障害
- スポーツ外傷
スポーツや運動をする際に、走ったりジャンプをしたりする動きは膝に大きな負担をかけます。膝への負荷が長く続くと、靭帯や腱の組織が損傷して炎症を起こし、痛みを引き起こす可能性が高まります。 このような膝の痛みは、いわゆるスポーツ障害の一種で「膝の慢性障害」です。運動による膝の使い過ぎが原因となるため、スポーツによる「使い過ぎ症候群」とも呼ばれています。 今回は、膝の使い過ぎによって発症する慢性障害の症状と対処法について詳しく解説します。スポーツによる膝の痛みを抱えている方は、ぜひ参考にしてください。 スポーツによる膝の痛みを引き起こす3つの要因 スポーツによる膝の痛みは、軽度であれば、通常通りトレーニングやプレーできるため、大きな影響はないでしょう。しかし、症状が進行すると常に膝が痛むようになり、プレーに支障をきたすようになります。 さらに重症化してくると、運動が出来なくなったり、靭帯や腱が断裂をしたりするなど、スポーツによる膝の慢性障害につながるため注意が必要です。 スポーツによる膝の痛みは、主に3つの要因があります。 身体要因 環境要因 トレーニング要因 以下で、それぞれ詳しく見ていきましょう。 1.身体要因 スポーツによる膝の痛みを引き起こす要因の一つが、身体要因です。 太ももやふくらはぎなど、膝を支える筋力が不足していると、膝にかかる負担が大きくなり、痛みを引き起こしやすくなります。また、筋肉のバランスが悪い場合や身体の柔軟性が不足している場合にも、膝に不均衡な力がかかったり、動きを制限したりする原因になります。 2.環境要因 スポーツによる膝の痛みは、環境要因によって引き起こされるケースも少なくありません。主な環境要因として考えられるのが、足に合わない靴や地面の硬さなどです。 たとえば、不適切な靴を履いていると足の動きが不自然になり、膝への負担が増加します。また、外でジョギングやランニングをする際、地面が硬すぎると膝への衝撃が大きくなり、柔らかすぎると足が沈んで膝に過度な負担がかかってしまいます。 3.トレーニング要因 トレーニング要因も膝の痛みを引き起こす原因の一つです。運動やトレーニングにおける過度な負荷や不適切な練習方法などによって、膝に痛みが生じるケースです。 たとえば、トレーニング量が多すぎたり、体力や技術に合わない運動をしたりすると、膝にかかる負担が蓄積されやすくなります。適切な休養を設けずに連続して運動すると、膝の筋力の回復を妨げ、慢性障害を引き起こすリスクを高めます。 なお、膝の痛みは、それぞれの要因が複合的に影響して引き起こされるケースがほとんどです。そのため、スポーツや運動をする際は、適切な休養を取りながら、膝に負担がかかりすぎないための配慮が必要です。 スポーツによる膝の痛み|代表的な4つの慢性疾患 前述の要因により引き起こされる、スポーツによる膝の慢性障害の代表的な症状として、以下の4つが挙げられます。 鵞足炎 大腿四頭筋腱付着部炎 膝蓋腱炎 腸脛靭帯炎 それぞれの症状は、ひざ関節の外側や内部で生じるもので、特定の動きにより発症しやすくなります。 1.鵞足炎 鵞足(がそく)とは、ひざを曲げる筋肉や腱が付着する骨の部位のことです。とくに、ランニングや急な方向転換、足を後ろに蹴り出す動作などを繰り返すことで、鷲足がすれて炎症を引き起こします。 主な症状は、内側膝部の痛みや曲げるときの違和感などです。長時間または高頻度で膝に負担をかけるような動作を続けていると、鷲足炎を発症するリスクが高まります。 ▼ 鵞足炎の治療法を詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。 2.大腿四頭筋腱付着部炎 大腿四頭筋腱とは、膝の前面から膝蓋骨(膝の皿)を通って、膝の下部に付着する筋肉の腱です。大腿四頭筋腱付着部炎は、膝関節の外側の炎症によって症状が現れます。膝の前面に痛みを感じるほか、膝を屈伸する際に痛みが強くなる傾向です。 大腿四頭筋腱付着部炎は、バレーボールやバスケットボールなどのジャンプ動作やジョギングなど、膝に衝撃が加わる動作を繰り返すことで発症しやすくなります。 ▼ 大腿四頭筋腱付着部炎の治療法については、以下の記事で詳しく解説しています。 3.膝蓋腱炎 膝蓋腱炎は、膝蓋骨(膝の皿)の下部からすぐ下の靭帯にかけて炎症が生じる疾患です。バレーボールやバスケットボールなど、ジャンプ動作の繰り返しが多いスポーツで発症しやすいとされています。 主な症状は膝蓋骨の下部の痛みで、とくにジャンプをした後やランニング後に痛みが強くなることが特徴です。また、膝を屈伸する動作でも痛みを感じることがあります。 ▼ 膝蓋腱炎について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。 4.腸脛靭帯炎 腸脛靭帯は、膝の外側を通る大きな靭帯で、太ももの筋肉と膝をつなぐ役割を担っています。腸脛靭帯炎は、長距離のランニングや長時間の膝の屈伸運動などによって、腸脛靭帯が外側の骨と擦れ合って炎症を起こし、発症する疾患です。 膝の外側に痛みを感じ、ランニング後や歩行後には痛みが強くなることもあります。また、症状が進行すると歩行に支障をきたす場合があるため注意が必要です。 ▼ 腸脛靭帯炎を早く治す方法を詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。 スポーツによる膝の痛みに対する再生医療の可能性 スポーツによる膝の痛みの治療法は、疾患の種類や程度によって異なります。膝の痛みに対する治療法として、主に以下のような選択肢があります。 手術療法 物理療法 リハビリテーション 再生医療 物理療法で効果が得られない場合に、手術に代わる治療法として注目されているのが再生医療です。再生医療とは、自然治癒力を最大限に引き出すための医療技術です。自己脂肪由来幹細胞の投与によって、膝の痛みに対する治療効果が期待できます。 リペアセルクリニックでは、再生医療による膝の痛みの治療が可能です。メール相談やオンラインカウンセリングも実施しているので、治療法でお悩みの方はぜひ気軽にご連絡ください。 スポーツによる膝の慢性障害への対処法 スポーツによる膝の慢性障害への対処法としては、症状が出るのを予防したり、発症してしまった症状を改善したりすることが重要となります。そして、膝の痛みを予防するためには、自己対処も必要です。 以下で、スポーツによる膝の慢性障害への代表的な対処法をまとめているので、ぜひ参考にしてください。 ストレッチ 体の柔軟性を高めるために、運動開始前には十分なストレッチを行うことが大切です。運動前に体の筋を十分伸縮させて筋肉の緊張をほぐすことで、運動による膝への衝撃を和らげられます。また、ストレッチによって関節の可動域を広げることで、ケガのリスクを減らせます。 なお、膝に痛みを感じているときは、できるだけ足を伸ばしたり、痛みが強くなる前にストレッチを終えたりするなど、無理なく行うことが大切です。 アイシング 運動後に膝の痛みや違和感を感じたときは、アイシングが効果的です。氷や水などで膝を局所的に冷やすことで、急性炎症を抑えられます。冷却効果によって血流が制限されると、炎症が鎮まって痛みの軽減につながります。アイシングは15分程度、痛みが強い場合には数回に分けて行うと良いでしょう。 なお、膝を冷やすときは直接肌に氷を当てないよう、タオルに包んだり専用のアイシングバッグを使用したりしてください。また、過度に冷やしすぎないように注意しましょう。 筋トレやリハビリテーション スポーツによる膝の痛みに対して、筋力トレーニングやリハビリテーションが必要になるケースもあります。膝周りの筋力を強化すると、効率的に回復を目指せるほか、再発防止にもつながります。 膝の慢性障害を発症してしまったら、適度に休憩を取ったり、強度の低いトレーニングに変更したりして、調整することが大切です。また、症状が重い場合には、リハビリテーション専門のトレーナーや理学療法士と連携しながら、トレーニングに取り組む必要があります。 まとめ・スポーツによる膝の痛みを感じたら早めに医療機関を受診しよう 健康意識の高まりとともに、趣味で競技スポーツをする方が年々増加傾向にあります。 体に過度な負担がかからない範囲で運動するのは良いでしょう。しかし、無理な運動をしたり足に合わない靴を履いて膝に負荷をかけ続けたりしていると、スポーツによる膝の慢性障害を発症する確率が高くなるため注意が必要です。 また、我慢できる程度の痛みだからといって、ストレッチや運動後のケアを怠らないよう気をつけてください。場合によっては、症状が悪化して日常生活に支障が出る可能性も考えられます。 スポーツによる膝の慢性障害は症状が進行すると、自然治癒が難しくなり、手術が必要になるケースも珍しくありません。そのため、スポーツによる膝の痛みを感じたら、できるだけ早めに医療機関に相談しましょう。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。スポーツによる膝の痛みでお困りの方は、ぜひ気軽にご相談ください。 ▼ 症状別に考えられる膝の病気について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
2022.02.10 -
- 手部
- 手部、その他疾患
手首に痛みを感じる場合、捻挫や腱鞘炎だけでなく「TFCC損傷」の可能性も考えられます。 とはいえ、TFCC損傷という病名は聞きなれない方も多く「TFCC損傷の可能性があるなら病院に行くべき?」「完治するのかな?」と不安になるかもしれません。 TFCC損傷は、軽症であれば自然治癒することもありますが、適切な治療を受けなければ改善が見込めないケースもあります。 そこで今回は、TFCC損傷が疑われるときに病院に行くべき基準や、治療方法について解説いたします。 手首の痛みで病院に行くべきかお悩みの方は、本記事を参考にしてください。 TFCC損傷は病院に行くべきか?症状から判断する3つの基準 TFCC損傷とは、手首の付け根の靭帯であるTFCC(三角線維軟骨複合体)に生じる損傷です。 小指側に痛みや腫れが生じるため、可動域が制限されたり手首の動作によってさまざまな症状が現れます。 以下の症状に当てはまる場合は、整形外科での受診を検討してみてください。 ドアノブを回したりタオルを絞るだけでも手首に痛みが出る 手首の小指側を押したときに痛みが出る 安静にしていても手首に痛みを感じる それぞれの症状をさらに詳しく解説します。 また、TFCC損傷の詳細や診断方法については、以下の記事も参考にしていただければ幸いです。 ドアノブを回したりタオルを絞るだけでも手首に痛みが出る ドアノブを回したりタオルを絞るだけでも手首に痛みが出る場合は、病院に行くことを検討しましょう。 手首の動作で違和感や痛みを感じるのはTFCC損傷の可能性があります。 他にも「ドアの鍵を回す・蛇口をひねる」など一般的な動作も困難になると、日常生活に支障をきたすため注意が必要です。 手首の可動域が制限されてきたと感じたら、放置せず専門医の診察を受けたほうが良いでしょう。 手首の小指側を押したときに痛みが出る 2つ目は「手首の小指側を押したときに痛みが出る」場合です。 手首の小指側に触れたときに痛みが生じる場合、TFCC損傷のサインかもしれません。 たとえば、以下の症状が出ていたら病院での検査を検討してみてください。 手首の小指側を押したら痛い 手首を外にひねると痛い 手首をつくと痛い 手首を小指側に曲げると痛い 早めに医療機関で検査を受けることで、必要な治療やケアが行えます。 安静にしていても手首に痛みを感じる 3つ目は「安静にしていても手首に痛みを感じる」場合です。 日常生活で動かさなくても手首の痛みを感じる場合、TFCC損傷が進行している可能性があります。 そのため、安静にしていても痛みが引かない場合は自己判断で放置せず、医療機関で詳しい検査を受けることをおすすめします。 TFCC損傷の重症度チェック!軽症と重症の違い TFCC損傷の症状は軽症のものから難治性まで幅広く、対処法も異なります。 適切なケアを行うためには、まず損傷の重症度を確認することが重要です。 本章では、軽症と重症の違いについて詳しく解説します。ただし本章はセルフチェックに留め、手首の痛みが続くようであれば早めに受診することをおすすめします。 軽度の損傷は安静にすることで自然治癒が期待できる 軽度のTFCC損傷であれば、まずは安静にして様子を見るのも有効です。 手首の痛みが比較的軽く、日常の動作に大きな支障がない場合はサポーターの着用で改善が見込めます。 安静にしていれば数日から数週間で自然治癒が期待できるでしょう。 痛みが徐々に和らいでいる場合には、無理に病院に行かず自己管理で回復を目指すのも1つの方法です。ただし痛みが続く場合は早めに受診しましょう。 重度・難治性の損傷は安静や装具のみでは改善しない 手首の痛みが強く、安静にしても改善が見られない場合は重度のTFCC損傷が疑われます。 難治性の損傷では、手首の内部に強い炎症が起きており、安静や装具だけでは回復が難しい可能性が高いといえます。 重度の場合は放置していても改善が望めないため、自己判断せずに専門医に相談し、詳しい検査や適切な治療を受けましょう。 TFCC損傷を診断する3つの検査方法 医療機関でTFCC損傷を診断するときは、以下3つの検査を行います。 身体所見 X線検査 MRI検査 診断の流れを知ることで、適切なタイミングで医師に相談しやすくなるでしょう。 身体所見で痛みや症状をチェック まずは身体所見で手首の痛みや可動域を確認します。 医師が手首を動かしたり、患部を押してみて痛みの場所や動かしづらさを調べるのが一般的です。 身体所見は直接的な痛みを把握でき、どの程度の負荷で痛みが出るかを確認することが重要です。 身体所見でTFCC損傷の可能性が高まった場合、さらに精密な検査へと進みます。 X線検査で骨の異常や変形をチェック X線検査は、骨の異常や変形の有無を確認するために行われます。 TFCC損傷は主に軟部組織の損傷ですが、骨折や骨の変形が関係している場合もあるため、X線によるチェックが有効です。 手首に強い痛みがある場合や、外傷を伴うときには適切な治療を進めるためにX線検査が重要な役割を果たします。 MRI検査で軟部組織の損傷を確認 MRI検査では、手首の軟部組織の状態を詳しく観察します。 TFCC損傷は軟部組織が関わるため、MRI検査を行い、X線では確認できない細かな損傷を把握するために重要です。 MRI検査で高信号が見られる場合は炎症が強くなっている可能性があり、早期治療が求められるケースもあります。 手首の内部構造を把握し、適切な治療方法を決定するために必要な検査だと言えるでしょう。 TFCC損傷の改善に期待できる5つの治療法! TFCC損傷は、症状や重症度に応じてさまざまな治療法の選択肢があります。TFCC損傷の改善に有効とされる治療法は以下の5つです。 保存療法 薬物療法 リハビリ療法 手術療法 PRP療法 それぞれの方法を知ることで、適切な治療の選択がしやすくなるでしょう。 保存療法|安静・サポーター・アイシングで回復を促す 保存療法とは、安静にしてサポーターやアイシングによって回復を促す方法です。 軽度のTFCC損傷の場合、手首を休ませることで自然治癒が期待できます。 症状が軽度な場合に効果的で、初期段階での対処として推奨されます。 薬物療法|痛みや炎症を抑える薬の使用 薬物療法は、炎症や痛みを和らげるために痛み止めや抗炎症薬を使用する方法です。 ただし、薬はあくまで症状を緩和するものであり、根本的な治療にはなりません。 定期的に症状が続く場合は、他の治療法と組み合わせると良いでしょう。 リハビリ療法|可動域を戻すための運動療法 リハビリ療法では、手首の可動域を徐々に戻すための運動療法が行われます。 損傷部位の負担を少しずつ減らしながら、関節の柔軟性と筋力を高めるアプローチです。 痛みが軽減した後の段階でリハビリを開始すると、再発を防ぎ日常生活への復帰がスムーズに進むでしょう。 手術療法|損傷部の縫合や再建手術が必要な場合 重度のTFCC損傷や、保存療法や薬物療法で改善しない場合には手術療法を検討します。 手術では、損傷した部位を縫合したり再建手術で修復したりする方法が取られます。 手術によって症状が改善される可能性が高まりますが、術後はリハビリが必要となるでしょう。 そのため、手術を受けるかどうかは、医師と相談して慎重に判断してください。 PRP療法|TFCC損傷の治療に効果が期待できる再生医療 PRP療法とは、患者自身の血液から血小板を抽出し濃縮して損傷部に注入し、修復効果を高める治療法です。この方法は、プロスポーツ選手の肘の治療に使用されるなど、スポーツ医療で注目されています。 また、慢性的な痛みやスポーツへの早期復帰を望む方、薬のアレルギーがある方にも適した治療といえます。近年注目されている再生医療による治療も、新たな選択肢として考えてみると良いでしょう。 ちなみに当院「リペアセルクリニック」では、TFCC損傷でお悩みの方にもPRP療法を提案しております。 まとめ|TFCC損傷の疑いがあれば病院に行って適切な診断をしてもらおう TFCC損傷による手首の痛みは、日常生活や仕事に影響を与えるケースが多く、無理に放置するのはおすすめできません。 ドアノブやタオルを使うだけでも痛みを感じる場合や、小指側に痛みがあるときはTFCC損傷の可能性を疑いましょう。 適切な治療で早期回復にも期待できるため、TFCC損傷の疑いがあれば早い段階で病院には行くべきだといえます。 日常生活を快適に送るためにも、まずは医師に相談してご自身に合った治療法を見つけてください。 また、当院「リペアセルクリニック」ではTFCC損傷の治療法の1つであるPRP療法についてもご相談いただけます。
2022.02.08 -
- ひざ関節
- 変形性膝関節症
- 膝の内側の痛み
「変形性膝関節症」と聞くと、高齢者の病気と思われがちですが、10代〜30代の若い世代でも発症する可能性のある病気です。 スポーツのやりすぎ、生活習慣、体の使い方のクセなど、若い人ならではの原因が隠れていることも少なくありません。 本記事では、若いのに変形性膝関節症になる主な原因と今すぐできる対策についてわかりやすく解説します。 「まだ若いから大丈夫」と思っている方こそ、ぜひ参考にしてみてください。 変形性膝関節症が若い人に起こる原因とは? 変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨がすり減ることで、関節に痛みや腫れ、可動域の制限などが生じる疾患です。 近年では若い世代でも発症するケースがあり、年齢に関係なく注意が必要です。 若い人が変形性膝関節症になる主な原因として、次の5つが挙げられます。 激しいスポーツや運動による膝への負荷 肥満・姿勢の悪さ・筋力不足といった生活習慣 半月板損傷など膝関節の怪我や外傷歴 成長期で膝関節を使いすぎている 遺伝的な骨格・体質 それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。 激しいスポーツや運動による膝への負荷 サッカーやバスケットボール、陸上競技など、膝に強い衝撃が加わるスポーツを日常的に行っていると、関節の軟骨がすり減りやすくなります。 とくに、ジャンプや着地、急な方向転換を繰り返す動作は、膝に瞬間的かつ強い負担がかかります。 また、トレーニングのしすぎや、正しくないフォームで運動を続けることも膝に悪影響を与える一因です。 成長期の若者は、骨や関節がまだ未成熟なため、過度な負荷に対して十分な耐性がありません。 競技レベルが高い人ほど、膝を酷使している傾向があるため、予防の意識と適切な休息が重要です。 肥満・姿勢の悪さ・筋力不足といった生活習慣 肥満は、膝にかかる体重の圧力を増やし、関節の摩耗を早めるリスクが高まります。 また、猫背や反り腰といった長時間の悪い姿勢や膝まわり(大腿四頭筋やハムストリングスなど)の筋力不足も、膝へのストレスを高める要因になります。 こうした生活習慣は、日々の積み重ねによってじわじわと関節を痛めていくため、若いからといって油断せず、日常の姿勢や体の使い方に目を向けることが大切です。 半月板損傷など膝関節の怪我や外傷歴 過去に膝を捻った、転倒して強打した、スポーツ中に膝を痛めたなどの経験がある人は、変形性膝関節症を発症するリスクが高くなります。 なかでも、膝関節において重要な役割を果たしている半月板や靭帯は、一度傷つくと機能が低下し、関節全体に過剰な負荷がかかりやすくなります。 怪我をした当時は治ったと思っていても、数年後に膝の痛みや違和感として再発する可能性もあるため、外傷歴がある方は十分な注意が必要です。 成長期で膝関節を使いすぎている 10代〜20代前半は、骨や関節、筋肉が発達段階のため、身体がまだ完全に仕上がっていない状態です。 この成長期に無理なトレーニングや連日の激しい運動を続けると、膝の軟骨や関節に負担がかかりやすくなります。 また、柔軟性が不十分な状態で無理な動きを続けると、膝に偏った力が加わりやすくなり、関節へのダメージを加速させてしまいます。 部活動やクラブチームに所属している若い人は、毎日ハードな練習量をこなすことを「努力」と捉えがちですが、運動量と回復のバランスを見誤ると、取り返しのつかない関節障害につながる可能性もあります。 成長期の体は負担にもろいため、「頑張りすぎない」勇気も必要です。 遺伝的な骨格・体質 変形性膝関節症は、外部からの負荷や生活習慣だけでなく、遺伝的な骨格や体質が関係している場合もあります。 親や祖父母が変形性膝関節症を発症していた場合、関節の形状や軟骨の質が遺伝的に似ていることがあり、若い人でも同じように膝関節が擦り減りやすい傾向があります。 たとえば、生まれつき膝の構造に歪みがある場合やO脚・X脚などの骨格的なクセがあると、膝関節にかかる力のバランスが崩れてしまいます。 特定の部位だけに強いストレスがかかる状態が長期的に続くと、軟骨が早く擦り減ってしまうのです。 また、自分では気づきにくい体の使い方や歩き方の癖が原因になっているケースもあるため、家族に同様の疾患歴がある人は、より一層の注意と予防が必要です。 変形性膝関節症の進行を防ぐための4つの対策法 若い人が変形性膝関節症を発症した場合でも、進行を抑えて日常生活への影響を最小限にとどめることは可能です。 本章では、今すぐに取り組める次の4つの対策法をご紹介します。 適切な運動習慣と休息のバランス 膝まわりの筋トレ・ストレッチ 日常の姿勢改善や体重管理 痛みを感じたら医療機関で相談を 一つずつ詳しく見ていきましょう。 適切な運動習慣と休息のバランス 膝を支える筋肉を維持・強化するために、適度な運動は欠かせません。 しかし、膝に負担の大きい運動を続けると症状を悪化させる恐れがあるため、膝にやさしい運動を選ぶことが大切です。 以下の運動は、膝への衝撃を抑えながら筋力を保つことができます。 ウォーキング ストレッチ プールでの水中ウォーキングなど なかでも、水中ウォーキングは体重の負荷が軽減されるため、痛みがある人でも比較的無理なく継続できます。 また、使った筋肉を回復させるための「休息」も大事です。 適度な運動と休息を交互に取り入れることで、膝関節への負担を最小限にしながら健康的に筋力を維持できます。 膝まわりの筋トレ・ストレッチ 膝関節を安定させるためには、膝まわりの筋肉をバランスよく鍛えることが重要です。 とくに太ももの前側(大腿四頭筋)、裏側(ハムストリングス)、ふくらはぎ、そしてお尻(大臀筋)の筋肉を意識的に使うと、膝への負担を分散できます。 たとえば、椅子に座ったまま片脚を伸ばすレッグエクステンションや、壁に背をつけてゆっくりと腰を落とすウォールスクワットなどが有効です。 また、運動前後に次のようなストレッチを行うと筋肉の柔軟性を高め、膝関節の可動域が広がり、日常動作での負担を軽減できます。 【太ももの前側(大腿四頭筋)のストレッチ】 立った状態で片足を後ろに引き、足首を持ってお尻に近づけます。 膝をそろえて、太ももの前が伸びているのを感じながら20〜30秒キープします。左右交互に行いましょう。 【太ももの裏側(ハムストリングス)のストレッチ】 片足を前に出してつま先を上げ、軽く膝を曲げた状態で上体を前に倒します。 背中を丸めず、太ももの裏が伸びるのを感じながらキープします。 【ふくらはぎのストレッチ】 壁に手をついて片足を後ろに引き、かかとを床につけたまま体重を前に移動させます。 ふくらはぎの伸びを感じながら、片足ずつ行います。 ストレッチは、筋トレの前後だけでなく、入浴後や就寝前など、体が温まっているときに行うと効果的です。 筋トレは、無理なく続けられる内容から始めましょう。 日常の姿勢改善や体重管理 普段の姿勢や体の使い方も、膝にかかる負担を大きく左右します。 たとえば、椅子に浅く腰掛けて背中が丸まっていたり、片脚重心で立っていたりするような姿勢は、膝関節に偏ったストレスを与える原因になります。 まずは、正しい座り方・立ち方・歩き方を意識するために、鏡で自分の姿勢を確認したり、動画を撮って客観的にチェックしてみましょう。 また、体重管理も膝関節の保護には欠かせません。 体重が増えるほど膝への負荷は大きくなるため、食事の見直しや有酸素運動による適正体重の維持も進行予防に大切です。 整骨院や理学療法士、パーソナルトレーナーの指導を受けて、姿勢や動きのクセを改善するのも選択の一つです。 痛みを感じたら医療機関で相談を 変形性膝関節症の進行を防ぐためには、早期発見・早期治療が重要です。 初期の段階で適切な治療を受けることで、症状の悪化を抑え、長く健康な膝を保つことができます。 医療機関ではレントゲンやMRIなどを使って膝関節の状態を詳細に確認し、原因に応じた適切な治療を行います。 また、痛みが強い場合は、炎症を抑える内服薬や注射治療などが選択される場合もあります。 若いからこそ「今のうちにケアする」ことが、将来的な膝の健康を大きく左右します。 違和感があれば、自己判断せず早めに専門医を受診しましょう。 変形性膝関節症に対する新しい治療法「幹細胞・PRP療法」 変形性膝関節症による痛みや軟骨の擦り減りに対して、手術以外の選択肢として再生医療があります。 再生医療の一つ、幹細胞治療は患者様自身から採取・培養した幹細胞を患部に投与する治療法です。 幹細胞には分化能と呼ばれる、他の細胞に変化する能力があります。 この能力を活用して変形性膝関節症では、すり減った軟骨の土台、軟骨下骨へ幹細胞を分化誘導(分化能を促す)します。 もう一つのPRP療法では、患者様から採取した血液を遠心分離器にかけて、血小板を濃縮した液体を作製します。 血小板・成長因子を含む液体を注射で患部に投与する治療法です。 幹細胞や血液どちらの治療も患者様自身の幹細胞・血液を使用するため、拒絶反応などのリスクが小さく、大きな手術や入院も不要で身体への負担が少ないのが特徴です。 年齢が若いうちから、進行を早期に食い止めることが将来の手術リスクを減らすことにもつながります。 再生医療について詳しくは、お気軽にお問い合わせください。 こんな症状がある若い人は要注意!早期発見のポイント 変形性膝関節症の症状としては以下があります。該当する症状があれば、年齢に関係なく一度医療機関で診察を受けることをおすすめします。 朝起きたときや運動の開始時に、膝にこわばりや痛みを感じる 正座や階段の上り下りなど、特定の動作で違和感がある 膝の動きに「引っかかる」「ガクッとする」ような感覚がある 歩行中に膝が不安定に感じたり、力が入らなかったりする 若い人の変形性膝関節症は、初期段階で適切に対処すれば進行を食い止められる可能性が高いため、早めの対処が大切です。 まとめ|変形性膝関節症は若い人でもなる!違和感を感じたら早めの対応を 変形性膝関節症は、年齢に関係なく発症する可能性がある疾患です。 激しいスポーツによる膝への負荷や、姿勢の乱れ・筋力不足といった生活習慣、過去の怪我、さらには遺伝的な要素など、若い人ならではの原因が関わっているケースも少なくありません。 初期症状は軽度のため見過ごしがちですが、違和感を感じた段階で適切に対処すれば、その後の悪化を防ぐことが十分に可能です。 膝の痛みや不調を「若いから大丈夫」と放置せず、自分の身体のサインにしっかりと向き合うことが大切です。 日頃から予防を意識し、必要に応じた医療機関への相談が、健康な膝を長く保つことにつながります。 変形性膝関節症の治療法には、保存療法・手術療法、そして再生医療があります。 治療についてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
2022.02.08 -
- 糖尿病
- 内科疾患
「糖尿病だけど、運動しても大丈夫なのか不安…」 「運動をしてはいけない人もいるって聞いたけど本当?」 このように悩んでいる方もいるのではないでしょうか? 糖尿病の人にとって、適度な運動は血糖値を安定させる上で大切です。 しかし、すべての運動が良いわけではありません。間違った方法で運動すると、血糖値のバランスが崩れたり、合併症を悪化させたりして体に悪影響を及ぼすリスクがあります。 本記事では、糖尿病で運動療法をやめるべき基準や運動が許可された場合の注意点を解説します。運動療法の方針を考えていく際の参考にしてください。 【禁忌】糖尿病で運動療法をやめるべき基準 糖尿病の治療において運動療法は効果的な治療法の一つですが、患者様の状態によっては運動が逆に症状を悪化させる場合があります。 以下の条件は禁忌(実施すると危険性がある行為)に該当するため、運動療法をやめるべき基準となります。 増殖網膜症・増殖前網膜症を発症している レーザー光凝固後3〜6カ月以内の網膜症を発症している 第3B期(顕性腎症後期)以降の腎症(血清クレアチニン:男性2.5mg/dl以上、女性2.0mg/dl以上) 心筋梗塞など重篤な心血管系障害がある 高度の糖尿病自律神経障害がある 1型糖尿病でケトーシスがある 代謝コントロールが極端に悪い(空腹時血糖値≧250mg/dlまたは尿ケトン体中等度以上陽性) 急性感染症を発症している 自身がこれらの状態に該当するかどうかは、医師の診断や判断が必要です。糖尿病の方は運動療法をはじめる前に、必ず医師に相談してください。 糖尿病の基本的な治療は「運動療法」と「食事療法」 糖尿病の基本治療は、本来「運動療法」と「食事療法」です。それぞれの治療効果を詳しく見ていきましょう。 運動療法|運動しないとどうなるかのリスク管理も大切 運動療法は糖尿病の基本治療の1つです。 運動は血糖値を下げ、インスリン(血糖値を下げるホルモン)の働きを助ける効果があります。 糖尿病の人が運動をしないと、血糖値が上がりやすくなるほか、インスリンの働きも弱まるため、症状が悪化する可能性があります。 糖尿病の方に適した運動のタイミングは血糖値が上昇する食後です。食後の急激な血糖値上昇を運動によって抑えることが大切です。 毎日の生活の中に取り入れ、無理のない範囲で運動を続けましょう。 食事療法|食材選びや食べ方の工夫が症状を安定させるコツ 食事療法では、食べるものや食べ方を工夫して血糖値をコントロールしたり、適切な体重を維持したりするのが目標です。 血糖値の上昇を引き起こしやすい栄養素は、糖質です。糖質は、パンやご飯、甘いお菓子などに多く含まれます。一方で、食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにする働きがある栄養素です。食物繊維は、野菜や海藻、いも類などに多く含まれています。 栄養バランスを考えた食事選びが、糖尿病管理の基本となります。 なお、糖尿病の治療においては再生医療も選択肢として挙げられます。体内の脂肪細胞を活用して、すい臓・血管の機能回復を図り糖尿病治療を進めます。 再生医療について詳しく知りたいという方は、メール相談、オンラインカウンセリング も承っておりますので、ぜひご活用ください。 【関連記事】 糖尿病!運動療法なら改善はもとより予防にも効果を発揮 効果が上がる!糖尿病の予防に最適な運動!その効果と注意点 運動療法の制限が必要な糖尿病の人|7つの特徴 糖尿病の方の中には、完全に運動を禁止するのではなく、医師の指導のもとで制限付きの運動療法が可能な場合があります。 以下は、注意深く運動を行う必要がある人の7つの特徴です。 インスリン治療中の人 単純網膜症の人 増殖前網膜症・増殖網膜症を患っている人 糖尿病神経障害の人 重篤な心血管障害や肺の病気を患っている人 腎症を患っている人 ケトーシス状態の人 それぞれの特徴を詳しく解説します。 インスリン治療中の人 インスリンを使った治療を受けている人は、運動のタイミングに注意が必要です。 適切な運動は血糖値を安定させるのに役立ちますが、誤ったタイミングで行うと低血糖を引き起こす危険があります。 とくに、寝起きや食事前は血糖値が低くなりやすいため、この時間帯の運動は避けたほうが良いでしょう。 運動中に血糖値が急激に下がると、めまいやふらつきが起こり、意識を失う可能性もあります。そのため、血糖値が上がりやすい食後に運動を取り入れるのが理想的です。 薬を使いながら運動をする場合は、主治医に相談し、自分に合った運動方法を確認してください。 単純網膜症の人 糖尿病の合併症の1つに「糖尿病網膜症」があります。 これは、目の奥にある網膜(光を感じる部分)の血管が傷つき、視力に影響を与える病気です。 糖尿病網膜症は進行の度合いによって「単純糖尿病網膜症」「増殖前網膜症」「増殖網膜症」の3段階に分かれます。 糖尿病網膜症は血圧の変動によって出血する可能性があります。また、低血糖になれば眼底出血が引き起こされる場合があるので、運動のタイミングや強度には注意が必要です。 病状によっては、運動が制限される場合や禁止されるケースもあります。 増殖前網膜症・増殖網膜症を患っている人 増殖前網膜症の場合は血圧におよぼす影響の少ない軽度の運動にとどめます。 頭を強く振る、頭を下げる、力むといったことは血圧を上げ、頭部への血流を増やすため、眼底出血などを起こす可能性があります。 また、増殖網膜症の方は、運動以外にも、力んだり、息をこらえたり、重量物を持ち上げたりするような行為は身体に負担がかかるので避けましょう。 糖尿病神経障害の人 糖尿病神経障害には、「感覚神経障害」と「自律神経障害」があります。 感覚神経障害では、足の感覚が鈍くなり、痛みに気づきにくくなるため、足に負担の少ない運動が適しています。たとえば、自転車エルゴメーターや水泳などです。 一方、自律神経障害では、血圧や心拍の調整が難しくなるため、運動療法が禁止される可能性があります。 重篤な心血管障害や肺の病気を患っている人 心臓や肺に病気がある人が運動を始める際は、事前に体への負担を確認する取り組みが大切です。 とくに、心臓の病気がある場合は、運動中の心拍の変化を調べる「負荷心電図」(運動中に心臓の働きを記録する検査)の実施が推奨されます。 運動の強さによっては、心臓に負担をかける可能性があるため、どの程度の運動が安全かを医師と相談しましょう。 腎症を患っている人 糖尿病による腎臓の病気「糖尿病性腎症」は、進行度によって5段階に分かれます。 第1期:腎症前期(尿中アルブミンが正常範囲) 第2期:早期腎症期(微量アルブミン尿) 第3期:顕性腎症期(顕性アルブミン尿or持続性タンパク尿) 第4期:腎不全期(腎機能の著しい低下) 第5期:透析療法期(透析療法中) 第1期から第3期までは、病状に応じた適切な運動が推奨されています。 第3期の顕性腎症期まで進行すると、腎臓の負担を減らすために運動を制限する可能性があります。 以前は腎症患者には運動を控えるよう一律に指導されていましたが、現在の医学的見解では、適度な運動による持久力向上や血中脂質代謝改善の効果が認められています。 ケトーシス状態の人 血糖値が250mg/dl以上(高血糖)やケトーシス状態の場合は運動が制限されます。 ケトーシスとは血中のケトン体が増加し、尿中のケトン体が中等度以上の状態です。 高血糖のときに運動をすると、糖の代謝がうまくいかず、症状が悪化する可能性があります。そのため、まずは食事や薬の治療で血糖値を安定させてから運動を取り入れましょう。 糖尿病の人が運動するときの注意点 運動が許可されている糖尿病の方は、以下の点に注意して安全に運動をする必要があります。 運動時の状況 起こりうるリスク 低血糖を引き起こしている めまいや意識障害を引き起こし、転倒・事故のリスクを高める 運動の強度や頻度が高すぎる 関節や筋肉を損傷する可能性がある インスリン調整剤や飲み薬を服用している 低血糖になりやすいため、体調の変化に注意する必要がある 運動療法は継続が何より大切です。運動を長続きさせるためにも、安全を第一に心がけましょう。 糖尿病を発症したら運動療法の前に医師によるメディカルチェックが必要 糖尿病患者の方が運動療法を行う際、やり方を間違えると事故や症状を悪化させるリスクがあります。 そのため、運動療法を始める前には医師によるメディカルチェックを受けて、安全性を確認することが大切です。 以下は、糖尿病患者の運動療法を行う際のメディカルチェックにおける基本項目です。 項目 検査内容 問診 ・糖尿病以外で治療中の病気や服薬中の薬 ・家族の既往歴 ・現在の生活状態や運動習慣 血液検査 ・空腹時血糖 ・HbA1c(ヘモグロビン量の測定) 診察 ・血圧 ・脈拍数 ・身体計測(身長、体重、腹囲) ・肥満度 尿検査 たんぱく、ケトン体の測定 心電図 安静時心電図 運動療法を開始後も、少なくとも年に一回は医師によるメディカルチェックを受けましょう。 まとめ|糖尿病の運動療法における禁忌を知って正しい治療を進めよう 禁忌とは、単なる禁止という意味ではなく、それを行うことで症状を悪化させたり、予期せぬ副作用が起きたりするなどのリスクがあるという意味で用いられています。 よって、自分の状態が運動療法の禁忌に該当するかどうかを医師に確認し、安全な範囲で糖尿病の治療を進めていく姿勢が大切です。 糖尿病はこれまで「治らない病気」と言われてきました。しかし、近年「再生医療」という新しい医療分野が発達し、血糖値が大幅に改善した事例が数多く報告されています。糖尿病の再生医療に興味がある方は、当院リペアセルクリニックにお気軽にお問い合わせください。 【関連記事】 糖尿病が改善!肝機能も良くなる 幹細胞治療 60代女性 糖尿病に対する幹細胞治療でHbA1Cは正常値に戻る!70代男性
2022.02.07 -
- 変形性膝関節症
- ひざ関節
「膝の痛みがなかなか治らないのはなぜ?」 「原因を早く治す方法はある?」 膝の痛みがなかなか治らない方は、膝関節が炎症を起こしていたり、膝に負担のかかる生活を送っていたりすることがあります。 本記事では、膝の痛みが治らない原因について詳しく解説します。 膝の痛みを放置すると日常生活に支障をきたし、最終的に手術が必要になる可能性もあるため、症状が悪化する前に、原因を特定して適切な治療やケアを進めていきましょう。 痛みの原因となっている疾患の根本的な改善が期待でき治療法も紹介しているので、痛みから早く解放されたい方はぜひ参考にしてみてください。 \膝の痛みを根本的に治療できる再生医療とは/ なかなか治らない膝の痛みには「半月板損傷」や「変形性膝関節症」の可能性があり、手術しないと治らないといわれるケースも少なくありません。 しかし、先端医療の再生医療では、痛みの原因となる膝周辺の組織にアプローチできる治療法で、手術しか選択肢がなかった症状でも改善が期待できます。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 長引く膝の痛みを早く治したい 手術しか選択肢がないと言われた 現在受けている治療で効果が得られていない 当院リペアセルクリニックでは、1億個の生きた幹細胞を膝関節に届けることで損傷した膝組織の再生・後遺症の改善・再発予防という3つの側面で効果が期待できる治療を提供しています。 具体的な治療法や回復見込みがあるかどうか、リペアセルクリニックで無料カウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。 ▼まずは膝の治療について無料相談! >>(こちらをクリックして)今すぐ電話してみる 以下の動画では、膝の痛みで考えられる原因から再生医療の治療法まで詳しく解説しています。 https://youtu.be/uQlymyi0eSI?si=24x346MX0vfqLcRA 膝の痛みが治らない5つの原因【自己ケアも可能】 さっそく、膝の痛みが治らない原因を解説します。考えられる主な原因は、以下の5つです。 ・炎症を起こしている ・膝に水が溜まっている ・関節が安定していない ・関節に負荷がかかっている ・ほかの疾患を抱えている可能性がある 順番に見ていきましょう。 炎症を起こしている 膝の曲げ伸ばしなどで関節に負担がかかるとすり減った関節軟骨のかけらが滑膜を刺激し、滑膜が炎症を起こることで膝の痛みにつながります。 炎症を起こしているときは、冷やしたり、薬で炎症や痛みをコントロールすることが重要です。 また、炎症が起きているときに運動を続けると悪化する可能性があるため、無理をせず休むようにしてください。 自宅でのケアを行なっても膝の痛みが長引く場合は、半月板損傷や変形性膝関節症などの可能性があるため、再生医療による治療も検討しましょう。 \長引く膝の痛みに有効な再生医療とは/ 【再生医療の特徴】 患者様の細胞を用いて、手術せずに膝の痛みを改善できる可能性がある アレルギーや拒絶反応の副作用リスクが少ない 半月板損傷や変形性膝関節症など手術が必要な症例も手術せずに治療できるケースがある 膝の痛みの原因によって適切なアプローチ方法が異なりますが、再生医療は幅広い症例でも症状改善に期待できる治療法です。 具体的な治療法については、患者様一人ひとりの症状やお悩みに合わせてご案内しておりますので、当院(リペアセルクリニック)の無料カウンセリングにて、ぜひご相談ください。 ▼まずは膝の治療について無料相談! >>(こちらをクリックして)今すぐ電話してみる 膝に水が溜まっている 膝に水が溜まっている状態も、痛みを感じる原因です。 膝に水が溜まるのは、関節内の髄膜に炎症が起きているためです。炎症によって大量の関節液が放出され、水が溜まる状態になります。 膝に水が溜まると、痛みを感じるだけでなく、膝が突っ張ったり、曲げにくくなったりして、日常生活に支障が出る可能性もあります。 対処法としては、単に水を抜くだけでは不十分です。根本的な原因である炎症の治療が必要になります。 膝に水が溜まる原因や治療法の詳しい情報はこちら 関節が安定していない 治療を目的とした筋力トレーニングをしても痛みが取れない場合は、まだ関節が安定していない状態なのかもしれません。トレーニング開始後、個人差はあるものの効果が現れるまで1〜2カ月かかると言われています。 そのため、運動を始めてまだ間もない頃は効果を感じにくいため、まずは1〜2カ月継続して運動に取り組むようにしましょう。 継続した運動に取り組んでも効果がみられなければ、運動の負荷が弱すぎる、軽すぎる可能性があり、十分な効果が発揮されません。そんなときは、以下のように3カ月目でトレーニング種目や強度の見直しをおすすめします。 ・室内でできる簡単な運動から屋外での運動に切り替える ・水中での歩行から地上での歩行に切り替える ・歩行距離を伸ばす くれぐれも過度な筋トレにならないよう、痛みのない範囲で取り組めるメニューを組みましょう。 関節に負荷がかかっている 関節に負担がかかっている生活習慣が、膝の痛みが治らない原因となっている可能性があります。 治療中は、運動療法と並行して生活習慣を見直し、関節にかかる負荷を下げる意識が大切です。運動療法のように時間を必要とせず、以下のように工夫次第で誰でも簡単に膝への負荷を減らせます。 ・バランスよく歩くために杖を使う ・膝を深く曲げる動作を止める ・よく使う調味料などを低い位置に収納しない ・玄関、階段、お風呂に手すりをつける ・地べたでの生活から椅子とテーブルを用いた洋式へ変える ・膝の調子が悪ければ迷わずエレベーターを使う 膝の関節は、歩いているだけでも体重の最大8倍は負荷がかかると言われています。そのため、日常生活で関節の負荷となる習慣の改善は大切です。 なお、膝の痛みの治療には「再生医療」が有効です。人間の自然治癒力を活用して、すり減った膝軟骨を再生させます。 期待できる治療効果が知りたい方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にご相談ください。 ほかの疾患を抱えている可能性がある 膝の痛みは単なる炎症や関節への負担だけでなく、ほかの疾患が隠れている可能性があります。 以下は膝の痛みを伴う疾患例です。※疾患名のリンクをタップすると、詳細記事をチェックできます。 ・変形性膝関節症 ・半月板損傷 ・関節リウマチ ・鵞足炎 疾患の種類によって治療法が異なります。早期治療をおこなえば症状の悪化を防げるので、膝の痛みを感じたら早めに医療機関を受診しましょう。 膝の痛みの原因や考えられる病気については動画でも詳しく解説しています。 https://www.youtube.com/watch?v=uQlymyi0eSI&t=312s 膝の痛みの原因を突き止めても治らないときの対処法3つ 膝の痛みの原因を突き止めてケアを続けても、症状が改善されない場合の対処法を3つ紹介します。 ・外部機関を頼る ・手術を視野に入れる ・再生医療を検討する 順番に見ていきましょう。 外部機関を頼る 自宅でのケアだけでは膝の痛みが改善しない場合、以下のような専門の外部機関を頼る選択肢も考えられます。 ・整体・接骨院での施術 ・リハビリテーション施設でのケア ・スポーツクリニックでの専門治療 専門家による正しい診断のもと、症状に合わせた適切な治療を受けられます。定期的な経過観察をしてもらえるので、症状悪化のリスクも防止できるでしょう。 手術を視野に入れる 症状が悪化した場合もしくは医師の判断があった場合は、手術が視野に入ってきます。 手術は回復に時間がかかるため、私生活や仕事、スポーツなどに影響が出る可能性があります。そのため、以下のような点を確認しておきましょう。 ・入院期間 ・傷跡の程度 ・手術後の生活制限 ・術後のリハビリ期間 ・スポーツ・仕事復帰までの期間 これらの点を十分に理解した上で、慎重に判断していく姿勢が大切です。 変形性膝関節症における手術の詳細はこちら 半月板損傷における手術の詳細はこちら 再生医療を検討する 長引く膝の痛みには、人間の自然治癒力を活用した「再生医療」が注目されています。 再生医療は痛みの原因となる膝周辺の組織にアプローチできる治療法で、手術しか選択肢がなかった症状でも改善が期待できます。 \こんな方は再生医療をご検討ください/ 長引く膝の痛みを早く治したい 手術しか選択肢がないと言われた 現在受けている治療で効果が得られていない 当院リペアセルクリニックでは、1億個の生きた幹細胞を膝関節に届けることで損傷した膝組織の再生・後遺症の改善・再発予防という3つの側面で効果が期待できる治療を提供しています。 具体的な治療法は、リペアセルクリニックで無料カウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。 ▼まずは膝の治療について無料相談! >>(こちらをクリックして)今すぐ電話してみる まとめ|膝の痛みが治らない原因を知って適切なケアをおこなおう 膝の痛みが治らないときは複数の原因が考えられるため、自分がどの原因に当てはまるのかを確認し、適切な対処を行うことが重要です。 間違ったケアを続けたり、痛みを放置したりすると、症状が悪化し、最終的に手術が必要になる可能性もあります。 膝の痛みが気になったら早い段階で病院を受診して、早期回復を目指しましょう。 長引く膝の痛みにお悩みの方は、人間の持つ再生力を活用して、炎症を抑えたり損傷した組織を改善したりする再生医療をご検討ください。 \長引く膝の痛みに有効な再生医療とは/ 【再生医療の特徴】 患者様の細胞を用いて、手術せずに膝の痛みを改善できる可能性がある アレルギーや拒絶反応の副作用リスクが少ない 半月板損傷や変形性膝関節症など手術が必要な症例も手術せずに治療できるケースがある 具体的な治療法については、患者様一人ひとりの症状やお悩みに合わせてご案内しておりますので、当院(リペアセルクリニック)の無料カウンセリングにて、ぜひご相談ください。 ▼まずは膝の治療について無料相談! >>(こちらをクリックして)今すぐ電話してみる
2022.02.07 -
- 糖尿病
- 内科疾患
「糖尿病は治らない?」「糖尿病になったら一生付き合っていかなばならないの?」と、疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか。 結論からいえば、糖尿病は「完治しない病気」です。原因によって「1型」「2型」に分かれますが、いずれも発症すると一生付き合っていく必要があります。 ただ、程度や治療内容によっては「健康な人と変わらない状態を保つことは可能です。 この記事では、糖尿病が治らないといわれる理由や治療法、予防法をご紹介します。 本記事を参考に、糖尿病に関する正しい知識や認識を身につけましょう。 糖尿病に対する \再生医療という選択肢/ 薬物療法やインスリン注射は糖尿病の進行を遅らせる効果がありますが、膵臓や血管そのものを根本的に修復するアプローチではありません。 食事療法・運動療法を続けても血糖コントロールが難しい場合や、合併症の進行が心配な場合、再生医療もご検討ください。 再生医療とは患者さまご自身の脂肪から採取した幹細胞を活用し、機能が低下した膵臓や血管の修復環境を整えることを目指す治療法です。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 食事療法や運動療法を続けても血糖値が下がらない 薬やインスリン治療を続けているが改善を感じにくい これ以上薬を増やしたくない 将来の合併症(失明・透析・心筋梗塞など)が不安 糖尿病を根本的に改善できる可能性のある治療を知りたい >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 当院の糖尿病に対する再生医療については、以下の動画でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/XGCb17slyO8 「血糖値が下がらない」「合併症が怖い」「このまま薬を増やし続けるしかないのか」と感じている方は、まずは当院(リペアセルクリニック)の無料カウンセリングにてご相談ください。 糖尿病の症状や不安を抱えている方は、まずは無料相談! 糖尿病かな?と思う症状がある方は、糖尿病の初期症状についてまとめたこちらの記事もご覧ください。 糖糖尿病が完治しないといわれる理由 糖尿病は発症の原因によって「1型糖尿病」と「2型糖尿病」に大別されます。それぞれの発症原因と、なぜ治らないのかを以下で解説します。 【2型糖尿病】血糖値が上がりやすい体質や年齢は変えられないため 【1型糖尿病】現代医学では破壊された膵臓の細胞を再生できないため 前提として、日本では糖尿病患者のほとんどが生活習慣病の一つである「2型糖尿病」患者です。そのため、「2型糖尿病」から治らない理由をご紹介します。(文献2) 【2型糖尿病】血糖値が上がりやすい体質や年齢は変えられないため 2型糖尿病は、体質などの「遺伝的要素」と食習慣などの「生活習慣」が組み合わさり発症します。治療や生活習慣改善によって血糖値は元に戻せても、体質や加齢といったリスクになる部分は変えられないため、完治が難しいといわれています。(文献1) 通常、食事を摂ると、すい臓からインスリンが分泌され、血糖値を下げます。 2型糖尿病は、過食や運動不足によってインスリンの分泌量が低下したりインスリンが効きにくくなり、高血糖状態が続くことで発症します。 初期の段階で乱れた生活習慣を改善できれば、血糖値を健康な人と同じ状態に戻すことは十分可能です。しかし、糖尿病が進行してしまうと健康な状態に戻すことは困難になります。そのため、初期段階で治療に取り組むことが大切です。 【1型糖尿病】現代医学では破壊された膵臓の細胞を再生できないため 1型糖尿病は、なんらかの原因で「すい臓」にあるβ細胞が破壊されて発症する病気です。 インスリンはβ細胞から分泌されるため、1型糖尿病はほとんどインスリンを分泌できなくなります。β細胞が破壊される原因は正確にはわかっていませんが、原因の1つに免疫異常(自己免疫)があると考えられています。 1型糖尿病は現代医学では「治らない」といわれている病気です。発症すると一生付き合っていかなければなりません。 最近では「再生医療」や「膵島移植(ランゲルハンス島)」などの研究も行われています。将来的には「1型糖尿病は治る病気」となる可能性もゼロではありません。 ちなみに、当院「リペアセルクリニック」でも、糖尿病への効果が期待できる再生治療を行っています。「メール相談」や「オンラインカウンセリング」も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。 糖尿病になってしまったらどうする?重症化を防ぐポイント 2型糖尿病は、遺伝的要素と生活習慣が組み合わさり発症します。 そのため、食事療法と運動療法で生活習慣の改善に努めることが糖尿病の予防法といえるでしょう。すでに糖尿病を発症している場合でも、生活習慣の改善が病気の進行を食い止めることにもつながります。 糖尿病の予防や治療の基本は「食事療法」と「運動療法」ですが、必要に応じて薬物療法を行う場合もあります。(文献3) 薬物療法 糖尿病の薬物療法では、飲み薬や注射薬にて治療を行います。それぞれどのような効き目のものがあるかは表のとおりです。 飲み薬の種類 インスリンの分泌をよくする インスリンの効き目をよくする 糖の分解・吸収を遅らせる 糖の排泄を促す 注射薬の種類 インスリン分泌を促進させる インスリンを補う どの薬物治療を行うかは、その方の糖尿病の状態や体格によって異なります。 1型糖尿病か、2型糖尿病かといった部分や、インスリンの出にくさや薬の効きやすさなどで判断をします。 食事療法 糖尿病の食事療法では以下のポイントを押さえて行うことが大切です。 摂取カロリーを抑える 栄養バランスの良い食事を取る 一日3食をしっかり食べる 適切な摂取カロリーがわかっても、どのような食品を、どれだけ食べれば良いのかわからない場合は、「糖尿病食事療法のための食品交換表」を利用するのも良いでしょう。 糖尿病治療の考え方や食事療法の基本的な考え方がわかりやすく解説されています。 また昨今、ネット上にはカロリー計算できるアプリを紹介しているサイトもありますので、使いやすいものを選んでみてください。 運動療法 運動療法のポイントは以下の3つです。 軽い有酸素運動から始める 継続して運動を続けることが重要 週3日は運動の時間を確保 運動は糖の消費を促します。また、筋肉の量を増やし糖の取り込みを促進することでインスリンの効果を高め、血糖コントロールを助けます。 ただし、運動を積極的に行うと食欲が増すため、かえって糖尿病を招いたり、症状が悪化することもありえるので注意が必要です。 糖尿病の予防や治療は「食事療法」と合わせて「運動療法」をセットで行うことが大切です。運動療法を行う際は以下の点に注意して行いましょう。 NEAT(非運動性熱産生) NEATとは、「運動以外の日常生活活動で消費されるエネルギー」を意味し、掃除や洗濯、通勤や階段の昇り降りなどで消費するエネルギーのことを指します。 すでに糖尿病の症状がある方や持病がある方など、運動に制限がある人もいます。運動療法を取り入れる際は医師に相談してから行うようにしましょう。また、日頃、まとまった時間が取れずに運動ができないという人もいるでしょう。 このような場合、NEAT(非運動性熱産生)を高めることを心がけると良いでしょう。 まとめ|糖尿病は完治の難しい病気。適切な管理により悪化を防ぐことが最も重要 糖尿病は一度発症すると完治が難しい病気ですが、適切な治療により血糖値をコントロールすることで、健康な状態を保つことが可能です。 普段の生活から糖尿病の予防(食事・運動)を心がけ、健康な生活を送りましょう。 一方で、「薬を続けているが数値がなかなか改善しない」「合併症の症状が出てきた」「インスリン注射に頼らない方法を探している」という方には、従来の治療とは異なるアプローチとして、再生医療という選択肢があります。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 薬を飲み続けているのに、血糖値がなかなか下がらない インスリン注射の回数が増えてきて、この先が不安 手足のしびれや目のかすみなど、合併症の症状が出てきた 食事制限や運動を頑張っているのに、数値が改善しない 薬以外の方法で、根本から改善できないか探している >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 糖尿病の治療は長期にわたるものだからこそ、一人で抱え込まず、新たな選択肢についても気軽に相談できる環境を持つことが大切です。 「今の治療に限界を感じている」「合併症が心配で、新しい方法を試してみたい」という方は、まず一度お電話でご相談ください。 糖尿病の症状や不安を抱えている方は、まずは無料相談! また、糖尿病の運動療法について、より効果的な方法を知りたい方は以下の記事もご覧ください。 参考文献 (文献1) 厚生労働省|糖尿病 (文献2) 糖尿病情報センター|糖尿病とは (文献3) 糖尿病情報センター|糖尿病の治療ってどんなものがあるの?
2022.02.07 -
- 変形性膝関節症
- ひざ関節
「変形性膝関節症の手術って高齢者だとどんなリスクがあるの?」 「人工関節置換術に失敗例はある?」 膝の痛みに対して手術を検討している方には、上記のような不安や疑問を抱える方も多いのではないでしょうか。 実際、高齢者の変形性膝関節症の手術には、入院の長期化や合併症、深部静脈血栓などのリスクがあります。 上記のようなリスクがあることから「できるだけ手術は避けたい」という方も少なくありません。 従来の治療では手術しか選択肢がなかった症状も、手術せずに治療できる可能性がある再生医療も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。 \手術せずに治療する再生医療とは/ 再生医療では、損傷した膝周辺の組織にアプローチでき、従来の治療では元に戻らないとされている膝関節の改善が期待できます。 変形性膝関節症に対する再生医療の症例は、以下の動画でご紹介しています。 https://youtu.be/ek8aeRHpKiA?si=iqGn9eTDkKdkxZff 【こんな方は再生医療をご検討ください】 膝の痛みを治したいけど手術や人工関節は避けたい 現在受けている治療やリハビリで期待した効果が得られていない リスクの少ない治療法で治したい 再生医療は、患者様の細胞や血液のみを活用して治療を行うため、拒絶反応やアレルギーなどの副作用リスクが少ない特徴があります。 具体的な治療法については、当院(リペアセルクリニック)で無料カウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。 ▼まずは変形性膝関節症の治療について無料相談! >>(こちらをクリックして)今すぐ電話してみる 変形性膝関節症の手術で高齢者に適応されるのは人工関節置換術 変形性膝関節症の手術療法には、膝の状態に応じて以下のように手術の選択肢が異なります。 初期:関節鏡視下手術 中期:高位脛骨骨切り術 末期:人工関節置換術 高齢の患者様の場合、変形性膝関節症の症状が進んでいるケースが少なくありません。このような状況では、傷んでしまった関節の表面を取り除き、金属やセラミックなどで作られた人工の関節に入れ替える人工関節置換術が適応されます。 手術により、立ち上がりや歩行時の痛みの軽減に期待できます。しかし、手術後は正座のような深く膝を曲げる動作が難しくなるなど、生活スタイルの一部変更が必要です。 また、機能回復のためには継続的なリハビリテーションに取り組む必要があります。 紹介した手術以外でも入院が不要の治療法として再生医療の選択肢もあります。 変形性膝関節症に対する再生医療について詳しく知りたい方に向けて、当院リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングも承っておりますので、ぜひご活用ください。 変形性膝関節症の手術における高齢者リスク7つ 高齢者の方が、変形性膝関節症に対して人工関節置換術をおこなった際は、以下のリスクがあります。 入院期間が長期化しやすい 継続したリハビリが必要になる 日常生活動作に制限がかかる 深部静脈血栓ができやすい 肺にまつわる合併症を引き起こす可能性がある 細菌感染すれば再手術が必要になる 人工関節のトラブルを招く可能性がある 1つずつ詳しく見ていきましょう。 入院期間が長期化しやすい 人工関節置換術は、下記の表のように変形性膝関節症の他の手術と比較して入院期間が長くなる傾向にあります。 手術名 入院期間の目安 関節鏡視下手術 数日~1週間程度 高位脛骨骨切り術 3週間~6週間程度 人工関節置換術 1カ月~2カ月程度 高齢の患者さまの場合、体力や持病の有無、手術後の回復状況、リハビリの進み具合によって、さらに長期化するケースも少なくありません。 手術後の痛みが和らぎ、安定した歩行や日常生活動作がある程度行えるようになるまで、数カ月単位で考える必要があるでしょう。 しかし、近年の治療では、患者様の細胞や血液のみを活用して治療を行う再生医療によって、手術や長期間の入院をせずに変形性膝関節症を治療できます。 \こんな方は再生医療をご検討ください/ 膝の痛みを治したいけど手術や人工関節は避けたい 入院はできるだけしたくない 現在受けている治療やリハビリで期待した効果が得られていない リスクの少ない治療法で治したい 具体的な治療法については、患者様一人ひとりの症状やお悩みに合わせてご案内しておりますので、当院(リペアセルクリニック)の無料カウンセリングにて、ぜひご相談ください。 ▼まずは変形性膝関節症の治療について無料相談! >>(こちらをクリックして)今すぐ電話してみる 継続したリハビリが必要になる 人工関節置換術後は、膝の機能回復と日常生活復帰のため、継続的なリハビリテーションが不可欠です。手術翌日など早期から専門家の指導のもと開始します。 リハビリの内容は、以下の内容が中心です。 筋力トレーニング 関節を動かす練習 立ち座りの練習 歩行練習 階段昇降 手術直後は弾性ストッキングでむくみをケアし、車椅子から歩行器へと移行します。 退院の目安は、杖歩行が安定し、膝が十分に屈曲できる状態です。高齢の患者様は回復に時間を要し、リハビリが長期に及ぶこともあります。 日常生活の動作に制限がかかる 人工膝関節置換術の後は、人工関節を長持ちさせ、破損や脱臼のリスクを避けるため、一部の動作に制限が出ます。 たとえば、走る、ジャンプするなど膝に強い衝撃が加わる運動や、接触を伴う激しいスポーツは避ける必要があります。 また、深く膝を曲げる動作が難しくなるため、正座やあぐら、深くしゃがみ込むといった姿勢は困難になるか、避けるよう指導されるのが一般的です。 和式トイレの使用を避け、洋式トイレを使うなど、生活様式全般で膝への負担を考慮した動作を心がけましょう。 深部静脈血栓ができやすい 人工膝関節置換術などの手術後は、長時間の安静や手術の影響で、足の静脈に血の塊(血栓)ができる「深部静脈血栓症」が起こりやすくなります。いわゆるエコノミークラス症候群です。 この血栓が血流に乗り、肺や脳の血管に詰まると、命に関わる肺塞栓症や後遺症の恐れがある脳梗塞を引き起こすことがあります。 予防策は、以下の通りです。 弾性ストッキングに着用 足に圧力ポンプをかける 抗凝固薬の投与 早期からの足首の運動やリハビリ とくに高齢の患者様は発症リスクが高いため、これらの予防を意識的におこなう必要があります。 肺にまつわる合併症を引き起こす可能性がある 人工膝関節置換術のような手術では、肺に関する合併症の可能性があります。手術中の長時間の臥位による肺への圧迫や、全身麻酔による一時的な肺機能低下が主な原因です。 具体的には、以下のリスクが考えられ、とくに高齢の患者様や喫煙者は注意が必要です。 無気肺(肺の一部がしぼむ) 肺水腫(肺に水が溜まる) 肺炎(痰の喀出困難が原因) これらの合併症予防には、手術前から深呼吸や痰を出す練習をおこなうことが大切です。 また、喫煙は酸素摂取効率を下げ、肺合併症リスクを高める上、創傷治癒を遅らせます。高齢者の方の中には長年喫煙をしている方も少なくありません。手術が決まったらすぐに禁煙し、禁煙期間をできるだけ長く取りましょう。 細菌感染すれば再手術が必要になる 人工膝関節置換術では、細菌感染に細心の注意が必要です。手術部位が感染すると、人工関節の入れ替えなど再手術が必要になることが多く、重大な合併症の1つです。 抗生物質の投与や創部の清潔保持といった予防策はおこなわれますが、リスクはゼロではありません。 感染は傷口からだけでなく、麻酔時に気管へチューブを入れる際、口腔内の細菌(虫歯や歯周病由来)が体内に入り、人工関節に影響を及ぼす可能性もあります。 そのため、手術前に歯科治療を済ませ、日頃から口内を清潔に保つことが、感染予防において重要になります。 人工関節のトラブルを招く可能性がある 人工膝関節置換術の後は、人工関節自体に問題が起きる可能性があります。具体的には、人工関節の緩みや破損、部品の摩耗、まれに脱臼などが挙げられます。 手術後の早期リハビリは機能回復に重要ですが、焦って過度な運動をおこなったり、日常生活で膝に無理な負担をかけ続けたりすると、これらのトラブルを引き起こす原因になりかねません。 人工関節を長持ちさせ、快適な生活を続けるためには、医師や理学療法士の指示を守り、リハビリを適切なペースで進めること、そして膝に負担の少ない生活様式を心がけることが大切です。 変形性膝関節症における手術費用 変形性膝関節症の手術費用は、術式や入院日数、医療機関により異なります。健康保険が適用され、自己負担割合(通常1割または3割)に応じて支払います。 手術の術式ごとの費用の目安は以下の表の通りです。 手術の種類 保険適用前の費用(目安) 自己負担額(3割の場合) 自己負担額(1割の場合) 関節鏡視下手術 約250,000円 約75,000円 約25,000円 高位脛骨骨切り術 約1,460,000円 約438,000円 約146,000円 人工関節置換術 約1,860,000円 約558,000円 約186,000円 手術費用の他に、入院中の食事代の一部(一般所得者で1食510円※2025年4月改定、所得により異なる)や、希望した場合の個室料(差額ベッド代、1日数千円~数万円で全額自己負担)などが別途かかります。 医療費が高額になっても、自己負担額には月ごとの上限があり、「高額療養費制度」で払い戻しを受けられます。ただし、この制度の対象は保険適用の医療費のみなので、食事代や差額ベッド代は対象外です。 変形性膝関節症の手術の高齢者リスクを抑える再生医療について 高齢の変形性膝関節症の患者様にとって、手術は大きな決断であり、身体への負担も考慮する必要があります。 従来の治療では、進行した変形性膝関節症は手術しないと治らないと言われるケースも少なくありませんでした。 しかし、近年の治療では、大きな手術をせずに根本的な改善を目指せる「再生医療」が注目されています。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 膝の痛みを治したいけど手術や人工関節は避けたい 手術しないと治らないと言われた 現在の治療で期待した効果が得られていない リスクの少ない治療法で治したい 当院リペアセルクリニックでは、患者様から損傷した組織に変化する幹細胞を採取・培養し、「関節内ピンポイント注射」という手法で膝関節に投与します。 関節内ピンポイント注射は、患部に注射針を刺す処置だけなので、体への負担が少ない手法です。 「自分に適した治療法を知りたい」「再生医療の効果や費用が気になる」という方は、無料カウンセリングにてご相談ください。 【関連記事】 変形性膝関節症の再生治療(PRP療法)の体験談|効果・費用も紹介 変形性膝関節症|最新治療!手術をしない再生医療(幹細胞治療)の実力 変形性膝関節症の手術の高齢者リスクを理解して治療に挑もう 高齢の方が変形性膝関節症の手術を検討する際には、さまざまなリスクへの理解が必要です。 高齢者の変形性膝関節症の手術で多く検討される人工関節置換術には、入院期間の長期化や術後のリハビリ、日常生活での動作制限が伴います。 近年の治療では、手術せずに変形性膝関節症を治療できる再生医療も選択肢に挙げられるようになりました。 \手術せずに治療する再生医療とは/ 【変形性膝関節症に対する再生医療の特徴】 手術や入院を必要としないため高齢の方でも治療できる 患者様の細胞のみを使うため拒絶反応などの副作用リスクが少ない 人工関節を避け、自分の関節を残したまま治療できる 再生医療は、患者様の細胞や血液のみを活用して治療を行うため、拒絶反応やアレルギーなどの副作用リスクが少ない特徴があります。 具体的な治療法については、当院(リペアセルクリニック)で無料カウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。 ▼まずは変形性膝関節症の治療について無料相談! >>(こちらをクリックして)今すぐ電話してみる 変形性膝関節症の手術の高齢者リスクに関するよくある質問 変形性膝関節症の手術に関するよくある質問を紹介します。 膝の痛みが強くて歩けないのですが手術以外の対処法はありますか? 変形性膝関節症の手術は90歳でもできますか? 人工関節置換術の失敗例はありますか? 手術リスクに不安を抱えている方は、ぜひ確認しておきましょう。 膝の痛みが強くて歩けないのですが手術以外の対処法はありますか? 膝の痛みが強く、歩行にお困りの場合でも、すぐに手術が唯一の選択肢となるわけではありません。手術をおこなう前に試みる「保存療法」と呼ばれる治療法があります。 保存療法には、以下の選択肢があります。 運動療法(膝周りの筋力を維持・向上させる) 装具療法(膝への負担を軽減するサポーターや足底版などを用いる) 薬物療法(炎症や痛みを和らげるための内服薬や外用薬を用いる) ただし、痛みの原因や膝の状態は患者様それぞれで異なります。自己判断で対処するのではなく、まずは整形外科などの医療機関を受診し、専門医に正確な診断をしてもらいましょう。 保存療法以外にも、入院を必要としない再生医療も選択肢の1つです。 再生医療について詳しく知りたい方は、当院リペアセルクリニックにて、メール相談やオンラインカウンセリングも承っておりますので、ぜひご活用ください。 【関連記事】 変形性股関節症の保存療法で治療効果を上げたい方へ 【医師監修】変形性膝関節症で使うサポーターの効果・選び方・注意点 変形性膝関節症の手術は90歳でもできますか? 変形性膝関節症の手術は、90歳でも受けることは可能です。 ただし、手術の可否は年齢よりも、心肺機能、持病の有無やコントロール状況、体力などの全身の健康状態が優先されます。 一般的に、ご高齢になるほど手術に伴う身体への負担は大きくなり、合併症のリスクや回復に時間がかかります。 そのため、担当医と共にリスクと手術によるメリットを慎重に比較し、手術をするか検討しましょう。 人工関節置換術の失敗例はありますか? 人工関節置換術は多くの場合、膝の痛みの軽減や機能の改善といった良好な結果をもたらしますが、残念ながらすべての手術が期待通りに進むわけではなく、「失敗」と感じられるケースもゼロではありません。 たとえば、手術後も痛みが十分に取れなかったり、膝の動き(可動域)の改善が思わしくなかったりする場合があります。 また、まれに人工関節そのものに緩みや破損、感染などが生じ、場合によっては再手術が必要になることもあります。 これらの望ましくない結果をできる限り抑えるためには、医師の指示をよく守り、リハビリテーションを計画通りにしっかりとおこなうことが大切です。 関連記事:膝の人工関節手術に失敗例はある?混同する原因とリスクが低い再生医療について解説
2022.02.02






