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- 糖尿病
- 内科疾患
「もしかして自分も糖尿病なのでは?」 「糖尿病の初期症状を詳しく知りたい」 このような不安を抱えている方は多いでしょう。 糖尿病は初期段階では自覚症状が乏しく、気づかないうちに進行しているケースも少なくありません。 しかし、早期に異変を察知して生活習慣を見直せば、重症化や合併症を防げます。 本記事では、糖尿病に見られる代表的な初期症状やセルフチェックのポイント、早めに受診すべきサインについてわかりやすく解説します。 初期症状を理解すれば、自分や家族の健康を守るための適切な行動につなげられますので最後までご覧ください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 糖尿病の初期症状について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 糖尿病とは?初期症状を理解するための基礎知識 糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンの働きが不十分になり、血液中のブドウ糖(血糖)が増加する病気です。インスリンは血糖値を一定の範囲に保つ役割を担っています。 高血糖状態が続くと血管が傷つき、心臓病、失明、腎不全、足の切断などの合併症やリスクが高まります。 糖尿病は以下の4つに分類されます。 1型糖尿病 ・膵臓からインスリンがほとんど分泌されず血糖値が高くなる ・自己免疫反応などによりインスリンを分泌する機能が失われることで発症する 2型糖尿病 ・インスリン分泌低下やインスリン抵抗性によって血糖値が高くなる ・遺伝的要因に加え、食べ過ぎ・運動不足・肥満など生活習慣の影響で発症する その他の病気や治療薬による糖尿病 ・他の病気や治療薬の影響で血糖値が上昇し糖尿病を発症する場合がある ・ステロイド薬などの薬剤や特定の疾患が血糖値上昇を引き起こすことで発症する 妊娠糖尿病 ・妊娠中に初めて確認される ・妊娠によるホルモン変化でインスリンが効きにくくなることが原因で発症する 参考:糖尿病ってなに?|糖尿病情報センター(文献1) これら4種類の糖尿病は原因や特徴が異なるため、正しい理解と適切な管理や治療が重要です。 糖尿病の初期症状 糖尿病の主な初期症状は以下のとおりです。 体重が減る のどが渇きやすくなる 尿の回数が増える 疲れやすくなる 目がかすむ 爪の色や形に変化が現れる 足がつるなどの症状が見られる 感染症にかかりやすくなる 空腹感を感じやすくなる 自身に当てはまる症状がないか、糖尿病の初期症状をそれぞれ詳しく見ていきましょう。 体重が減る 糖尿病では体重が減少する場合があります。 原因は、インスリンの働きが不十分になり、細胞にブドウ糖を取り込んでエネルギーとして利用する機能が低下するためです。 エネルギー不足を補うため、脂肪や筋肉を分解してエネルギー源とする結果、体重が減少します。 さらに、多尿による体液の喪失も体重減少を引き起こす要因です。 のどが渇きやすくなる 糖尿病の症状の一つにのどの渇きがあります。 血糖値が高くなることによって体内の水分バランスが崩れ、多尿状態が引き起こされるためです。 高血糖の状態では、腎臓が血液中の余分な糖を排出しようとし、その際に大量の水分も失われるため、体内の水分が不足してのどが渇きやすくなります。 のどの渇きが続くと水分摂取量が増え、トイレに行く回数も増加します。 尿の回数が増える 糖尿病では頻尿の症状が見られます。 血糖値が高くなると、余分な糖を排出するために、大量の水分が必要です。 さらに、尿の量や回数が増えるだけでなく、強いのどの渇きも引き起こされます。 多尿は身体から水分が多く失われるため、脱水状態にもつながりやすくなります。 疲れやすくなる 糖尿病では疲れやすくなることがあります。 インスリンが十分に働かず、糖分がエネルギー源として細胞に取り込まれにくくなるためです。 結果として、体がエネルギー不足に陥り、疲労を感じやすくなります。 さらに、高血糖状態が続くと、血液の循環が悪化し、酸素や栄養が体の隅々まで行き渡りにくくなることも疲労の一因です。 目がかすむ 糖尿病の症状で目がかすむ場合があります。 高血糖が続いて水晶体や目の血管が変化するためです。ブドウ糖が増えると水晶体にソルビトール(糖アルコールの一種)がたまり、水分が引き寄せられて膨らみ、視界がぼやけて目がかすみます。 高血糖は血管を傷つけて網膜にむくみを起こし、長く続くと血流が悪化して糖尿病網膜症へ進行し、視力低下の原因となります。(文献2) 爪の色や形に変化が現れる 糖尿病になると爪の色が黄色や茶色に変わり、厚みが増して巻き爪になりやすくなります。 高血糖が続くことで血管や神経が損傷し、末梢の血流や栄養供給が低下して、爪の成長サイクルが乱れるためです。 血流障害や代謝の変化により爪の新陳代謝が滞り、正常な形や色が保ちにくくなります。 足がつるなどの症状が見られる 糖尿病では、足がつる症状が見られます。 主な原因は糖尿病による神経障害(糖尿病性ニューロパチー)です。高血糖状態が長期間続くと、末梢神経が損傷を受け、過剰な興奮を引き起こします。 その結果、筋肉が正常に機能せず、けいれんを引き起こしやすくなります。 さらに、糖尿病の影響で血液循環が悪化し、筋肉への酸素や栄養供給が不十分になることも足がつる原因です。 感染症にかかりやすくなる 高血糖は白血球の働きを弱め、細菌やウイルスに対する防御力を低下させます。 糖尿病患者では血流が悪くなるため傷が治りにくい特徴もあります。 とくに皮膚や尿路、肺などの感染症が起こりやすく、足の傷が化膿しやすい糖尿病性足潰瘍や、肺炎、尿路感染症などが代表的な感染症です。 空腹感を感じやすくなる インスリンの働きが不十分で血糖値がコントロールされないため、空腹感を感じやすくなります。 通常、食事から摂取した糖分はインスリンの働きで細胞に取り込まれ、エネルギー源として利用されます。 しかし、糖尿病ではこの仕組みが機能しないため、細胞がエネルギー不足の状態に陥りやすいです。 その結果、身体がエネルギーを求め、空腹感が強くなります。初期症状を感じたら早めに医療機関を受診するのが重要です。 糖尿病の初期症状セルフチェックリスト 糖尿病の症状が出ているかセルフチェックしてみましょう。 トイレの回数が増えた 頻繁にのどが渇く 手足のしびれや痛みがある めまいや立ちくらみをおこしやすい 視力低下や目のかすみがある 体重が急に減少している 食べても満腹感が得られない 上記の症状に当てはまる場合は糖尿病の可能性があるため、早めに医療機関を受診しましょう。 糖尿病の合併症一覧|進行すると現れる症状 糖尿病が進行すると現れる症状は以下のとおりです。 糖尿病性神経障害|手足しびれ、痛み 糖尿病網膜症|視野のぼやけ・視力低下 糖尿病性腎症|足のむくみ・腎臓の障害 糖尿病性自律神経障害|立ちくらみ・冷や汗などの症状 それぞれ詳しく解説します。 糖尿病性神経障害|手足しびれ、痛み 糖尿病が進行すると、手足にしびれや痛みが現れます。 これは糖尿病性神経障害と呼ばれ、末梢神経がダメージを受けると起こります。 症状が進行すると、痛みやしびれが悪化し、手足の感覚が鈍くなるため、傷や感染に気づきにくいです。 これが原因で、傷口が悪化しやすく、最終的には潰瘍や壊疽を引き起こすリスクが高まります。 糖尿病網膜症|視野のぼやけ・視力低下 進行すると、目に影響を及ぼす糖尿病性網膜症が出現する場合があります。 糖尿病網膜症は、血糖値の高い状態が続くと、網膜の血管が損傷を受け、視力に障害をもたらす疾患です。 初期段階では自覚症状は少ないものの、進行すると視力低下、視野のぼやけ、飛蚊症などの症状が現れます。 さらに重症化すると、網膜剥離や硝子体出血などが引き起こされ、失明するリスクが高いです。 糖尿病性腎症|足のむくみ・腎臓の障害 糖尿病が進行すると、腎臓がダメージを受ける糖尿病性腎症が現れる場合があります。 これは糖尿病によって血糖値が高い状態が続き、腎臓の血管が傷つけられるためです。 腎臓は血液をろ過して老廃物を排出する役割がありますが、腎機能が低下するとこの機能がうまく働かなくなります。 その結果、足のむくみや疲労感、尿量の変化などが見られ、進行すると血液中に老廃物が蓄積される尿毒症に至る可能性があります。 糖尿病性自律神経障害|立ちくらみ・冷や汗などの症状 糖尿病は、自律神経障害を合併する場合があります。 自律神経は、心臓、消化器、呼吸器、血管などの器官を調整する重要な神経です。 高血糖によって神経が損傷すると調整機能が低下し、以下の症状が現れます。 立ちくらみ 冷や汗 消化不良 便秘 下痢 頻尿 失禁 これらの症状は、日常生活に大きな影響を与えます。 糖尿病の初期症状の段階は治せる? 糖尿病は初期段階であっても完治が難しい病気です。 しかし、早い段階で医療機関を受診して以下の方法を行うと、進行や合併症のリスクを抑えられます。 食事療法 運動療法 生活習慣の改善 薬物療法 再生医療 医師の指導のもと自身にあった適切な治療を始めて、糖尿病の進行を防ぎましょう。 糖尿病を予防・改善する方法 糖尿病を予防・改善する方法は以下の表のとおりです。 食事療法 ・食事は野菜を多く取り入れ規則正しい時間に摂り、間食を控える ・1日に必要なエネルギー量は、男性は2,200±200kcal、活動量の少ない成人女性の場合は、1,400〜2,000kcalが目安(文献3) ・摂取カロリーを適正に保ち、栄養バランスの取れた食事を一日三食規則的に摂ることが大切 運動療法 ・運動は糖の消費を促す ・運動の目安は週100分以上の有酸素運動に筋力トレーニングを組み合わせる(文献4) ・筋肉量を増やして糖の取り込みを高めることでインスリンの作用を強められる 生活習慣の改善 ・肥満の改善や禁煙、十分な睡眠やストレス管理は糖尿病の予防や治療に効果的 ・体重を減らすとインスリンの働きが高まり、血糖値の安定化や合併症予防につながる ・禁煙や睡眠改善により血流やホルモンバランスが整い、神経障害や心血管リスクを下げられる(文献5) 薬物療法 ・血糖値を下げる薬には経口薬と注射薬の2種類がある ・経口薬は作用の違いにより5つの種類に分類される ・注射薬はインスリン注射とGLP-1受容体作動薬の2つに分類される 再生医療 ・再生医療は、弱った膵臓に脂肪由来の幹細胞を投与して、血糖値の安定を目指す治療 ・副作用も少なく、身体への負担が少ないのが特徴 糖尿病の初期症状のサインを見逃さず、早い段階から改善予防に取り組みましょう。 当院「リペアセルクリニック」で提供している再生医療については、以下の記事をご覧ください。 糖尿病の初期症状を理解して早期治療を始めよう 糖尿病は、慢性的に血糖値が高い状態が継続する疾患です。 のどの渇きや頻尿、足がつるなどの初期症状を放置して血糖値が高い状態が継続すると、糖尿病性神経障害や網膜症、腎症などのリスクにつながります。 症状が現れた際は放置せず、速やかに医療機関を受診しましょう。 糖尿病の治療法には食事や運動、生活習慣の改善や薬物による治療のほか、再生医療の選択肢もあります。 再生医療について、さらに詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。メール相談やオンラインカウンセリングも承っておりますのでご利用ください。 糖尿病の初期症状に関するよくある質問 糖尿病の自覚症状が出たらもう手遅れですか? 糖尿病の自覚症状が出たからといって、必ずしも手遅れではありません。 しかし、自覚症状が現れる段階では、血糖値がすでに高くなっている可能性があり、早期治療が重要です。 糖尿病は初期段階では自覚症状がほとんどないため、わずかな症状でも早期に医療機関を受診しましょう。 50代女性で糖尿病の初期症状は何がありますか? 50代女性の糖尿病の初期症状は、のどの渇きや尿の増加、体のだるさや体重減少などがあります。 詳しくは以下の記事で解説していますので参考にしてみてください。 参考文献 (文献1) 糖尿病って何?|糖尿病情報センター (文献2) 糖尿病網膜症|日本眼科学会 (文献3) 実践食育ナビ|農林水産省 (文献4) 4章運動療法|日本糖尿病学会 (文献5) 喫煙と糖尿病|厚生労働省
2022.05.23 -
- 肝疾患
- 内科疾患
健康診断や定期検査で脂肪肝と診断されたとき、どのような食事をすれば良いか気になる方もいるのではないでしょうか。 脂肪肝を改善するためには、避けるべき食べ物を把握しておくことが重要です。栄養バランスが整った食生活を意識すれば、そのほかの病気のリスク軽減にもつながります。 この記事では、脂肪肝になった後に食べてはいけないものや、食事の際のポイントをご紹介します。食生活を見直し、生活習慣を整えることで、脂肪肝の改善につながるでしょう。 【一覧】脂肪肝の食事で食べてはいけないもの 脂肪肝とは、脂質のひとつである中性脂肪が肝臓内に多く蓄積している状態のことです。 脂肪肝の食事で食べてはいけないものとしては、糖質や脂質を多く含まれているような食べ物です。これらの食べ物は脂肪肝を悪化させるだけでなく、メタボリックシンドロームをはじめとしたさまざまな疾患を引き起こす恐れがあります。 また、アルコールの摂取を控えることも重要です。脂肪肝には、過食や過剰飲酒が原因で起こるアルコール性のものと、それ以外の非アルコール性のものがあります。 このように、脂肪肝にとってだめな食事は多くあり、それらを避けることが大切です。 肝臓の病気に対する新たな治療法として、再生医療が注目を浴びています。再生医療について気になる方がいましたら、ぜひお気軽にご相談ください。 脂肪肝を改善する食事のポイント7つ 脂肪肝を改善するには、以下のような食べ物を避けることを意識しましょう。 糖質を多く含んでいる食べ物 ジュース類 駄菓子 果物 脂質を多く含んでいる食べ物 揚げ物 肉の脂身 ドレッシング マヨネーズ ※調理油は植物性が望ましい(オリーブオイル、菜種油、大豆油など) アルコール 1日あたり純アルコール20g(※)まで ※ビール中瓶(500ml)1本程度に相当 ここでは、避けるべき食べ物に加えて、脂肪肝を改善するための食事のポイントを解説します。 1.摂取エネルギーを抑える 1つ目は、糖質をはじめとした摂取エネルギーを抑えることです。食事から過剰摂取した糖質は、中性脂肪に変換されて脂肪肝の発症につながります。 ポイントとしては、摂取エネルギーの目安を把握した上で、それを超えないように食事制限する点です。 一般的な摂取エネルギー量の目安としては、以下のとおりです。 自分の摂取エネルギー量を計算した上で食事管理をして、理想的な標準体重を目標にしましょう。 2.糖質を控える 糖質の摂取もできるだけ控えましょう。 白米や十六穀米などの穀類に含まれる糖質は、比較的肝臓への影響が少ないと考えられています。そのため、1食につきお茶碗1杯程度なら大きな問題にはつながりません。 それよりも注意すべき食べ物が、お菓子や果物です。ジュース類や駄菓子に含まれているショ糖、果物に豊富な果糖は、穀物と比較すると中性脂肪が肝臓に蓄積しやすい特徴があります。 普段の食生活でもできるだけ間食を避け、糖質が多く含んでいる食べ物はなるべく摂取しないように心がけましょう。 3.脂質を控える 脂肪肝を改善するには、脂質を控えることも重要です。とくに、揚げ物やマヨネーズなどの脂質が豊富な食べ物には注意が必要です。 食べ物を調理する際は、なるべく動物性ではなく植物性の油の使用を心がけましょう。1日あたりの油の使用量は、大さじ1杯程度までに抑えるのが理想的です。 脂質の過剰摂取は肝臓に中性脂肪がたまる原因となりますが、極端な制限は必須脂肪酸の欠乏につながります。そのため、適度な脂質の制限が重要です。 食事の目安として、脂質を多く含むものを摂取する機会を週に1〜2回程度に抑えるように調整しましょう。 4.たんぱく質を適度に摂取する 糖質や脂質を控えめにする一方で、たんぱく質はなるべく意識的に摂取しましょう。 たんぱく質は、筋肉を作る上で欠かせない栄養素です。たんぱく質の過不足は、脂肪肝を悪化させるとされています。適量を確保するためには、良質なたんぱく質の摂取が大切です。 良質なたんぱく質を含む食べ物は、おもに以下のとおりです。 豆腐 納豆 牛乳 肉類(牛、鶏、豚) 魚介類(あじ、サバなど) 食事の際は、これらの食べ物を取り入れてみましょう。 5.アルコールの考え方 アルコールは肝臓で脂肪に合成されやすく、脂肪肝の悪化につながる恐れがあります。 可能なら禁酒が望ましく、飲むとしてもアルコール度数の高いお酒や、糖質の多い発泡酒などはなるべく控えましょう。 アルコールを摂取する際は、1日平均2ドリンク(純アルコールで20g)程度までに制限し、週に2日以上は休肝日を設けることが推奨されています。 お酒ごとの純アルコールの目安としては、以下のとおりです。 お酒の種類 目安量 純アルコール量 ビール 中瓶1本(500ml) 20g 日本酒 1合(180ml) 22g ウイスキー・ブランデー ダブル(60ml) 20g 焼酎 1合(180ml) 50g ワイン 1杯(120ml) 12g 6.野菜などの食物繊維が多いものから摂取する 野菜に多く含まれている食物繊維の摂取も重要です。 食物繊維は食後の血糖値の上昇をゆるやかにして、コレステロールの増加を防ぐ働きがあるとされています。そのほかにも、満腹感を得られるようになり、エネルギーの摂りすぎ防止も期待できます。 1日の野菜の摂取量は、約350gが目安です。食物繊維は野菜だけでなく、海藻やきのこ類などにも豊富に含まれているので、これらの食べ物も意識的に取り入れてみましょう。 7.食事の仕方に配慮する 食べ物だけでなく、食事の仕方にも工夫が必要です。具体的なポイントは、以下のとおりです。 1日3食を規則正しい時間で食べる 夜遅くの食事は控える ゆっくり良く噛んで食事をする 主食・主菜・副菜のバランスを整える 不規則な時間帯での食事は、脂肪をため込む原因となります。また、ゆっくり良く噛むことで消化が良好となり、満腹中枢が刺激されて満腹感を得やすくなります。 栄養バランスを整え、偏った食事にならない点も注意が必要です。 まとめ|食事習慣を整えて脂肪肝の改善をしよう! 脂肪肝とは、肝臓を構成している肝細胞表面に脂肪が沈着して蓄積される病気です。 本疾患の原因として、肥満や糖尿病、過度のアルコール摂取などがあげられます。食事内容を見直すことで、脂肪肝の改善が期待できます。 脂肪肝を放置すると肝臓の機能が悪くなるだけでなく、肝硬変や肝臓がんなどの深刻な病気につながる恐れもあるでしょう。病状が悪化する前に、早めに医療機関にご相談ください。 脂肪肝の食事に関する良くある質問 ここでは、脂肪肝の食事に関する良くある質問についてお答えします。脂肪肝について疑問がある方は、ぜひ参考にしてみてください。 脂肪肝に良い食べ物は? 脂肪肝の方におすすめなのが、良質なたんぱく質を含む食べ物や食物繊維が豊富な食べ物です。 たんぱく質は普段不足しがちなので、肉類や魚類などの質の高い栄養源は積極的に摂り入れることをおすすめします。 また、食物繊維には脂肪の蓄積を防ぐ作用が期待できます。野菜やきのこ類など、食物繊維が豊富な食べ物を意識的に食べましょう。 脂肪肝は糖質制限すべき? 糖質制限は、脂肪肝に対して大きな効果が得られるわけではないとされています。 海外の研究によると、減量するには糖質や脂肪などの特定の栄養素ではなく、摂取カロリーの制限が大きく関係しているとされています。(文献1) そのため、糖質や脂質などの栄養素よりも、摂取カロリーを意識した食生活を心がけましょう。 ただ、栄養素の偏りは健康に悪影響を及ぼす恐れがあるので、糖質や脂質を控えめにしつつ、たんぱく質を意識的に摂り入れてみてください。
2022.05.19 -
- 糖尿病
- 内科疾患
糖尿病は自覚症状がほとんどなく、「まだ治療しなくても大丈夫」と放置してしまう人も少なくありません。 しかし、治療を受けずに5年、10年と放置すると、知らないうちに全身の血管や神経が傷つき、取り返しのつかない合併症を引き起こす恐れがあります。 本記事では、糖尿病を5年間放置した場合のリスク、そして合併症を防ぐために今からできることを医師監修のもとで解説します。 正しい知識を持って、重症化を防ぎましょう。 糖尿病に対しては、再生医療も治療選択肢の一つです。 糖尿病のお悩みを今すぐ解消したい・再生医療に興味がある方は、当院「リペアセルクリニック」の電話相談までお問い合わせください。 糖尿病を5年間放置すると合併症が進行 糖尿病は、病気が無症状で進行する「サイレントキラー」と呼ばれています。 糖尿病は、長期間にわたって血糖値が高い状態が続き、様々な合併症を引き起こす可能性がある病気です。 これらの合併症は、とくに早期に発見・治療が行われないと、重篤な結果をもたらす恐れがあります。 合併症は重症化すると、足が壊疽する「糖尿病性神経症」や失明の原因となる「糖尿病性網膜症」、人工透析の原因となる「糖尿病性腎症」など、進行すると日常生活に多大な影響を及ぼします。 糖尿病の治療が必要な理由は、これらの合併症を防ぐためです。糖尿病は、些細な生活習慣の乱れが原因であるといわれています。 糖尿病が「サイレントキラー」といわれ、命に関わる怖いものであると知ることで、「生活習慣を変えるきっかけ」にしましょう。 糖尿病が「サイレントキラー」と言われる理由 糖尿病は、症状がほとんど現れません。そのため、健康診断で糖尿病が指摘されても放っておく人も多いのが現状です。しかし、糖尿病を放置すると全身に合併症を引き起こします。合併症とは、一つの病気が元になって起こる新たな病気のことです。 糖尿病の合併症は命に関わることから、糖尿病は「サイレントキラー(沈黙の暗殺者)」と呼ばれることがあります。 糖尿病の三大合併症「し・め・じ」について 糖尿病には三大合併症と呼ばれる代表的な合併症があります。 糖尿病の三大合併症 し)神経障害 め)網膜症 じ)腎症 この3つは、糖尿病が無ければ起こらない病気であり、それぞれの頭文字を取って「し(神経障害)・め(網膜症→目)・じ(腎症)」と呼ばれ、その危険性を喚起しています。 どの合併症も多くは無症状で進行し、症状が現れたときには危険な状態となっています。生活に大きな支障をきたす病気であるため、注意が必要です。 放置した糖尿病が引き起こす三大合併症 糖尿病を治療せず放置していると、血糖値が普段より高い状態がずっと続きます。血糖値の増加は血管や神経を次第に傷つけ、さまざまな臓器に障害をもたらします。 とくに三大合併症は、自覚症状がないまま進行するのが特徴です。血糖コントロール不良により、細い血管がダメージを受け症状が進行します。 これらの合併症は、軽度であれば血糖コントロール改善により回復が見込めますが、進行してしまうと改善は難しくなります。 三大合併症について、詳しく説明します。 しびれや麻痺を全身に引き起こす神経障害(ニューロパシー) 神経障害は、糖尿病を治療せずに放置すると、約5年で発症することが多いとされています。(文献1)糖尿病三大合併症の中で最も早く現れやすい症状です。 高血糖が神経そのものや周囲の細い血管にダメージを与え、感覚を伝える神経や筋肉を動かす神経が障害されます。痛みやしびれ、こむら返りなど気づきやすいものや、足の感覚が鈍くなる「感覚鈍麻」のように自覚しづらい症状もあります。手足の知覚や運動機能が衰え、日常生活にも悪影響を及ぼしかねません。 さらに病状が進行すると、自律神経という内臓や血管の働きに関わる神経にも影響が及び、しびれや麻痺が全身に広がります。身体が動かしにくくなるといった生活に大きな支障をきたすケースも少なくありません。 とくに注意が必要なのは、足の神経障害です。感覚が鈍ると小さな傷にも気づきにくくなります。潰瘍や感染を起こし、最悪の場合は切断が必要になることもあります。 視力低下や失明を引き起こす網膜症(糖尿病網膜症) 神経障害の後に現れるのが網膜症です。高血糖により、網膜にある毛細血管が傷ついたり破れたりして、視力低下や失明を引き起こす病気です。 網膜症の進行は、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の数値が高いほど早いと考えられています。症状が現れると、治療しても視力の回復は難しいといわれています。 そのため、糖尿病と診断されたら眼科で定期的に網膜の検査を受けることが大切です。また、視界がぼやけたりシミが見えたりするなど、目の異変に気付いたらすぐに眼科を受診しましょう。 糖尿病網膜症は進行性の病態で、早期の発見と治療が重要です。 【関連記事】 糖尿病による失明の前兆を医師が解説【見え方に要注意】 糖尿病網膜症は治るのか|治療方法とあわせて現役医師が解説 人工透析の原因第一位となる糖尿病腎症 糖尿病腎症は糖尿病三大合併症の中でも比較的遅く現れます。腎臓は血液をろ過して老廃物を尿として出す働きをしています。 腎症になるとろ過機能が低下し、尿にタンパク質が漏れるようになります(タンパク尿)。症状が悪化すると、腎機能のほとんどが失われ「人工透析」が必要になります。糖尿病腎症は現在、日本の人工透析の原因第一位です。 糖尿病と診断されたら、定期的に尿検査を行い、腎機能の状態を確認するようにしましょう。 これらの合併症は、糖尿病患者が適正に血糖値を管理し、定期的な健康チェックや医師の指導を受けることで予防・管理が可能です。早期の発見と治療は合併症の進行を遅らせ、重篤な結果を防ぐために非常に重要です。 糖尿病を放置すると取り返しがつかない理由 糖尿病を放置すると、一度壊れた神経や血管は元に戻りません。 血糖値の高い状態が続くと血管の内側が傷つき、神経や臓器に酸素や栄養が行き届かなくなります。最初の頃はほとんど自覚症状がないため放置されがちですが、徐々に全身の機能が損なわれて気が付くと取り返しのつかない状態になっているのが特徴です。 治療を怠ると合併症が進行し、日常生活に支障をきたすようになります。これらの障害は一度起こると完治するのは難しいため、早期の血糖コントロールが唯一の予防策といえます。 放置して、「症状が出てから」では手遅れになるのが糖尿病の怖さです。 「合併症の連鎖」で生活の質が落ちる 糖尿病を放置すると、神経障害・網膜症・腎症といった三大合併症が次々と発症します。 神経障害によって手足のしびれや痛みが出ると、歩行や運転、仕事に支障が生じます。さらに、足の感覚が鈍くなり、傷に気づかず感染を起こすと「壊疽(えそ)」を引き起こし、切断が必要となる場合もあります。 また、網膜症では視力の低下や失明のリスク、腎症の進行により倦怠感やむくみが強まり、最終的には透析が必要になる場合もあります。 これらの合併症が重なると、仕事や趣味を続けるのが難しくなり、生活の質(QOL)は大きく低下します。 血糖を適切にコントロールし、合併症の連鎖を断ち切ることが、健康的な生活を維持するために重要です。 脳卒中・心筋梗塞など命に関わる病気にもつながる 高血糖状態が続くと、細い血管だけでなく太い血管(動脈)もダメージを受けます。これが「動脈硬化」を早め、脳や心臓の血流を妨げる原因です。結果として、脳卒中や心筋梗塞といった命に関わる重大な疾患のリスクが2〜4倍に高まることがわかっています。(文献2)(文献3) 血糖値が高いだけで症状がないように見えても、血管のダメージは着実に進行します。合併症を発症した後の治療では、後遺症や再発のリスクが高くなるため、適切な治療が最も重要です。 血糖コントロールは単に糖尿病治療ためだけでなく、命に関わる病気を予防するためにも欠かせません。 糖尿病の合併症を防ぐために必要なこと 糖尿病の合併症を防ぐには、症状が現れていないうちからの血糖コントロールが重要です。 糖尿病の治療や合併症の予防は、食事療法・運動療法・薬物療法の三本柱で行います。 どの治療を中心にするかは個人差があるため、主治医に相談した上で決めていきましょう。 糖尿病の治療や合併症の予防の三本柱 食事療法 血糖値が上がりやすい糖質の量を減らし、野菜や食物繊維の多い食品を多くとりいれると高血糖の改善や体重低下が期待できます。 極端な糖質制限は逆効果です。あくまで糖質を食べ過ぎないように食事の最後に食べるなどに留めましょう。 運動療法 運動はインスリンの働きが良くなり、高血糖の改善や体重低下が期待できます。 軽めのジョギングやウォーキングなど、無理なく継続できる方法で運動を取り入れましょう。 薬物療法 主治医と相談しながら、症状に合わせた薬を飲み続けましょう。 また、体質的にインスリン分泌が少ない人はインスリン注射を日常的に行う場合があります。 糖尿病治療に「再生医療」という選択肢 合併症予防のために、早めの治療の重要性を認識頂けたと思います。これまでの治療は、糖尿病の進行を遅らせることが主流でした。しかし最近では、再生医療という新しい選択肢があります。 再生医療により期待できる効果は、次の通りです。 合併症の症状が改善する 手足のしびれが改善する 糖尿病性網膜症が改善する 腎機能が改善する 再生医療を提供する当院では、メール相談、オンラインカウンセリングを承っております。 再生医療について詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。 糖尿病は5年放置すると大きなリスクを伴う!お悩みの方は当院へご相談ください 本記事では、糖尿病が進行すると命に関わる合併症を引き起こすことを解説しました。 糖尿病三大合併症の神経障害、網膜症、腎症は進行すると、治療で元の状態に回復するのは極めて困難です。どの合併症も自覚症状がほぼなく、気づいたときには重症化しているケースがほとんどです。 健康な人と変わらないQOL(生活の質)や寿命を守るためにも、症状が現れないうちから内科や眼科での定期的な検査や、血糖コントロールの管理が大切です。サイレントキラーと恐れられる糖尿病の症状にはくれぐれもご注意ください。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 糖尿病の放置に関するよくある質問 糖尿病を治療せず放置すると寿命はどうなりますか? 糖尿病を治療せずに放置すると、神経症や網膜症、腎症といった細小血管合併症や、心筋梗塞や脳卒中、腎不全といった命に関わる大血管合併症を引き起こし、結果として寿命が短くなることがわかっています。 一方、アメリカでの研究で、糖尿病の治療を続けて血糖値を適切にコントロールしていれば、寿命が平均4年ほど延びる報告が確認できました。(文献4)なおこの報告では、糖尿病の治療によりHbA1c、血糖値、BMI、血圧値、LDLコレステロール値のすべてを改善できれば、寿命が10年以上伸ばせる可能性を示唆しています。 一方で、血糖値を適切に管理できていない場合は、寿命が4年短くなる恐れもあり、健康管理のためには血糖コントロールが重要です。(文献5) 糖尿病は何年放置すると症状が出ますか? 糖尿病は初期症状がほとんどなく、自覚できる症状が現れるまでには数年かかります。 三大合併症の中で最も早く現れやすい神経障害は、治療せずに放置すると約5年で足のしびれといった症状が出始めると言われています。その後、網膜症は約10年、腎症は約15年で発症する傾向があります。(文献6) 症状がないからといって放置せず、診断を受けたらすぐに治療を開始するのが、将来の深刻な合併症を防ぐために極めて重要です。 参考文献 (文献1) 2型糖尿病の罹病期間と神経学的合併症の関連、パキスタンの横断研究|CareNet (文献2) 糖尿病と冠動脈疾患死亡との関連( NIPPON DATA80,19年追跡,男女計 )|NIPPON DATA (文献3) Diabetes and cardiovascular risk factors: the Framingham study|Circulation (文献4) Potential Gains in Life Expectancy Associated With Achieving Treatment Goals in US Adults With Type 2 Diabetes|PubMed (文献5) UF Health study shows years of life gained by ideal Type 2 diabetes control |UF Health (文献6) 糖尿病とは|産業医科大学
2022.05.19 -
- 股関節
- 変形性股関節症
「80代の親が股関節に人工関節を入れる手術を勧められた」 「高齢者が人工股関節手術を受ける場合、なんらかのリスクがあるのではないか?」 「高齢者でも手術を受けられるのだろうか」 このように心配されるご家族も多いことでしょう。 変形性股関節症が進行した場合の選択肢としてあげられるのが、人工股関節置換手術です。しかし、高齢者は若年層の方より、股関節の手術によるリスクが高まる可能性があります。 本記事では高齢者が人工股関節手術を受ける場合のリスクや、手術をするかどうか迷いがある場合の考え方について解説します。 股関節治療における手術以外の新たな選択肢についても解説いたしますので、ぜひ最後までご覧ください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 高齢者の人工股関節置換術について気になる方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 【変形性股関節症】高齢者に多い人工股関節手術のリスク 高齢者が変形性股関節症のため人工股関節手術を受ける場合、さまざまなリスクが想定されます。この章では、手術前および手術中、手術後のリスクについてそれぞれ紹介します。 人工関節について詳しくは、以下の記事で解説しているので参考にしてください。 手術前および手術中に考えられるリスク 高齢者は、多方面において手術前および手術中のリスクが高い状況です。その1つが、麻酔によるリスクです。日本老年麻酔学会の報告では、高齢者の周手術期における合併症発生率は全年齢と比較して高いことが示されました。主な例は以下のとおりです。(文献1) 心筋梗塞:約5倍 重症不整脈:約10倍 肺塞栓:約7倍 脳血管障害:約40倍 周手術期とは、入院から手術を経て、退院するまでの一連の期間を指します。 高齢者の手術リスクは麻酔だけではありません。高血圧や糖尿病、心疾患などの基礎疾患を持つ方は、手術時の血圧や血糖コントロールが難しくなると言われています。血圧や血糖コントロールが難しい場合、合併症の発症率が高まるため、手術前の身体状況評価がとくに重要です。 糖尿病を有する高齢者は感染症や心筋梗塞、腎不全などの術後合併症リスクが高いとされています。(文献2) また、年齢に伴って血管がもろくなったり免疫機能が低下したりするため、感染リスクや止血が困難になるリスクも想定されます。 手術後に起こりやすい合併症のリスク 高齢者は身体の予備能力が低下しており、合併症を起こした際に重症化しやすいとされています。(文献3)股関節手術後の主な合併症としてあげられるものは、脱臼や感染症、深部静脈血栓症などです。 また高齢者は、術後せん妄を引き起こす可能性が高いとされています。術後せん妄とは、手術をきっかけにして起こる精神障害です。人工股関節置換術は術後せん妄を引き起こしやすい手術の1つとされています。(文献4) 術後せん妄の具体的な症状を以下に示しました。 急激な見当識障害 幻覚 錯乱 妄想 見当識障害とは、今いる場所や今の時間および曜日などがわからなくなる障害です。 人工股関節置換術後の長期的な合併症としては、人工関節のゆるみがあげられます。 【年代別】リスクから見る股関節手術を控えたほうがいい理由 この章では股関節手術を控えた方が良い理由を、高齢者と若年層に分けて解説します。 高齢者に限らず、若年層も手術リスクが存在すると知っておきましょう。 人工関節手術のリスクおよびメリットやデメリットについては、以下の記事でも詳しく解説しています。あわせてご覧ください。 80代以上|手術後のリハビリが難航する 一般的に、80代以上の高齢者は股関節症手術を控えたほうが良いと言われます。 その理由の1つとしてあげられるものが、手術後のリハビリです。80代以上の高齢者の場合、体力や筋力などの衰えにより手術後のリハビリが難航する傾向にあります。そのため、若年層の方よりも根気強さや「リハビリを頑張りたい」といった強い意志が必要です。 医療機関でのリハビリが順調に進んでも、退院後の支援体制が整っていない場合、身体機能が再び低下したり寝たきりになったりする可能性もあります。 高齢者の股関節手術後のリハビリは、長期的な視点で考えることが必要です。 高齢者が手術を受ける場合の体力や心肺機能への影響 高齢者の場合、体力や心肺機能の面でリスクが高いことから手術を控えたほうが良い場合もあります。 たとえ本人や家族が手術を希望していたとしても、持病や年齢によって既に心肺機能が低下している場合は、手術が受けられないケースも少なくありません。 股関節の手術は一般的に全身麻酔にて実施するため、心肺機能が低下した状態で受けることは、非常に大きな危険が伴うためです。 90代で手術を受けた症例もあるがリスクが大きい 90代で変形性股関節症の手術を受けた症例もあります。つまり、人工関節の手術自体は高齢が理由で妨げられるものではありません。 ただし、手術後はある程度高度なリハビリが必要となるため、リハビリに耐えられる体力がある方に限られます。 逆にリハビリができない場合は、手術後寝たきりになるリスクもあり、手術を受けた意味がなくなる可能性も少なくありません。そのような状況にならないためにも、手術については医師としっかり相談して進める必要があります。 家族による術前の同意や術後の協力も必要不可欠です。 若年層|比較的リスクは低いが注意点もある 40〜50代で人工股関節手術を選ぶ方は、体力や回復力があるため、手術リスクは比較的低いとされます。 一方で、人工関節には寿命があるため、将来的に再手術が必要になる可能性が高いでしょう。とくに、身体を動かす仕事の方やスポーツを続けたい方にとっては、術後の可動域制限や人工関節の耐久性が懸念材料です。 保存療法で股関節痛が改善せず、日常生活に支障をきたしている場合には、QOL(生活の質)を優先して手術を受ける選択肢もあります。自分自身の生活スタイルや将来の見通しを踏まえて、慎重に判断しましょう。 【高齢者の股関節手術】リスクから判断に迷ったときの対処法 高齢者の股関節手術にはさまざまなリスクが存在します。そのため、手術に関する判断に迷うことも多いでしょう。 この章では、手術への判断に迷ったときの対処法について解説します。 体力や持病および生活環境などから考える 高齢者は高血圧や糖尿病、心疾患といった基礎疾患を有する方が多く、手術リスクが高い状況です。 手術後のリハビリを受けるときも体力が必要になるため、日常的な運動量や栄養状態も広い意味では手術の判断材料になります。 自宅に段差が多い、寝室が2階にある、1人暮らしで家族のサポートが得られにくいなど、生活環境を具体的に考慮する必要もあります。手術やリハビリを終えて退院しても、生活環境が整っていないと日常生活に支障をきたすためです。 家族による支援や各種介護サービス利用の有無など、退院後の支援体制も手術に影響すると知っておきましょう。 医師に質問する 手術に関して迷いや不安がある場合は、遠慮せず医師に質問しましょう。 迷いや不安が解消されると、手術を受ける受けないを含めて納得した結論を出せます。 医師に質問するときは、事前に質問事項を整理しておくと良いでしょう。例としては以下のようなものがあげられます。 手術のメリットおよびデメリット 合併症のリスク 術後の回復見込み リハビリの流れ 医師に直接質問しにくい場合は、看護師や医療ソーシャルワーカーに相談するのも1つの方法です。 セカンドオピニオンを活用する 高齢者が股関節の手術を受ける場合、家族が「本当にこの判断で良いのだろうか」と不安を感じることも少なくありません。そのようなときは、主治医とは別の医師に意見を聞く「セカンドオピニオン」を活用するのも1つの方法です。 セカンドオピニオンを受けると、治療方針や手術リスクについて複数の視点から判断できるため、本人や家族にとって納得できる方法を選びやすいでしょう。 セカンドオピニオンを受けたい場合、まずは主治医や看護師、医療ソーシャルワーカーに相談してみましょう。 高齢者の股関節手術リスクを理解した上で再生医療も検討してみよう 高齢者が股関節の手術を受ける場合、手術前や手術中、手術後にさまざまな合併症が発生するリスクがあります。一般的に股関節の手術は、全身麻酔による大掛かりなものです。そのため、手術を受ける方の年齢や生活環境なども見据えた上で手術を受けるかどうか判断する必要があります。 また、股関節の手術後はリハビリが必要ですが、そのリハビリは年齢が高くなるにつれて難しくなる場合もあります。そのため、股関節痛を手術で改善したいけれど、手術を受けられない方も少なくありません。 そこで紹介したいのが、近年注目されている再生医療です。 再生医療は、人工関節を入れる手術と比べても治療期間が少なく、副作用のリスクも少ない治療です。そして、年齢が高くても治療できる可能性があり、高い治療効果も期待できます。 体力面や心肺機能などで手術に不安がある方や、治療期間を短くしたい方、なるべく体に負担が少ない治療を受けたい方は、再生医療を検討してみてはいかがでしょうか。 当院リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。 高齢者の股関節手術や再生医療に関してなど、お気軽にご相談ください。 高齢者の股関節手術とリスクに関するよくある質問 高齢者が人工股関節手術後に歩けるようになるまでどのくらいかかりますか? 個人差はありますが、手術後1~3か月目が安定した歩行を目指す段階とされています。それまでに、寝返りや起き上がりの練習、筋力回復訓練、歩行器や杖を使った歩行訓練などが段階的に行われます。 高齢者の人工股関節置換術後のリハビリについては下記の記事でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。 関連記事:高齢者の人工股関節置換術後のリハビリ内容とは?歩けるようになるまでの流れを解説 人工股関節手術後に「歩けない」と感じる原因は何ですか? 原因として考えられるのは、主に以下のような状況です。 手術の傷から細菌感染が生じて人工関節周囲に炎症が起きている 手術後のリハビリが不足している 充分に回復していない中でのリハビリにより股関節周囲に負担がかかっている 歩けないと感じる場合は、我慢せず医師やリハビリ専門職に相談しましょう。 人工股関節置換術後の痛みがなかなかとれない場合はどうしたらいいですか? 人工股関節手術後、約10%の割合で慢性的な痛みが発生しているとの研究データもあります。(文献5) 痛みがとれない場合の治療法としては、鎮痛剤の処方や適切なリハビリなどがあります。再手術を行うケースもありますが、その場合は回復に時間がかかることを知っておきましょう。 いずれにしても、痛みが続くときは我慢せずに主治医に伝えましょう。 人工股関節置換術後の痛みが取れない状況については、以下の記事でも詳しく解説しています。あわせてご覧ください。 参考文献 (文献1) 日本老年麻酔学会|老年医学会雑誌 (文献2) 高齢者に対する外科周術期の問題と対策|日本老年医学会雑誌 (文献3) 手術リスク|健康長寿ネット (文献4) 高齢者における術後せん妄の予防と治療のプラクティカルガイド|公益社団法人日本麻酔科学会 (文献5) 人工関節置換術後疼痛—人工股関節(文献概要)|理学療法ジャーナル
2022.05.12 -
- PRP治療
- 幹細胞治療
- ひざ関節
- 再生治療
「膝の痛みはセルフケアによって自分で治せる?」 「どんな痛みが現れていたら受診すべき?」 膝の痛みの原因が筋力不足や肥満、姿勢不良などである場合はセルフケアによって軽減できる可能性があります。しかし、なんらかのケガや疾患が原因である場合は、自分で治すことは困難です。 本記事では、膝の痛みを自分で治せるかどうかをはじめとして以下を解説します。 痛みを引き起こすケガや疾患 痛みを引き起こす生活要因 痛みを治すためのセルフケア 膝の痛みに関連する受診の目安も解説しています。自分で膝の痛みを改善しようとする前に、受診すべき症状ではないかを確認しましょう。 なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 長引く膝の痛みでお悩みの方や再生医療について詳しく知りたい方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 膝の痛みは自分で治せる?【受診すべき症状】 膝の痛みはセルフケアを行えば軽減できる可能性があります。しかし、ケガや疾患が原因である場合は、セルフケアで痛みの軽減はできても治すことは困難です。 以下のような症状が膝に現れている方は注意が必要です。 長期間続く痛み こわばり 腫れ 熱感 引っかかり感 不安定感 脱力感 上記の症状が現れている方は医療機関の受診を検討しましょう。とくにこれまで診察を受けたことがない方は注意が必要です。 【関連記事】 変形性膝関節症の初期症状は?原因や治療法、進行を遅らせるポイントも解説 関節リウマチの初期症状|どんな痛みが出る?チェックリストで確認 膝の痛みを引き起こすケガ・疾患 膝の痛みを引き起こすケガや疾患として、以下が挙げられます。 変形性膝関節症 半月板損傷 膝靱帯損傷 関節リウマチ それぞれについて詳しく解説します。 変形性膝関節症 変形性膝関節症は、膝の関節軟骨がすり減ることで炎症や痛みが生じる疾患です。主な原因は繰り返される負荷や加齢などです。膝のケガが関係する場合もあります。 初期の症状として以下が挙げられます。 立ち上がりや歩き始めの膝の痛み 正座のしづらさ 進行すると、歩行困難や安静時の痛みなどの症状が現れることがあるため放置してはいけません。変形性膝関節症の原因や症状については、以下の記事で詳しく解説しています。 半月板損傷 半月板損傷とは、膝関節の中にある半月板(膝のクッションの役割をもつ軟骨)が損傷した状態です。スポーツ活動における急な方向転換やジャンプ後の着地などが主な原因です。繰り返す膝の酷使や交通事故、加齢などが原因になることもあります。 一般的に以下のような症状が膝に現れます。 痛み 引っかかり感 腫れ 重度の場合は、ちぎれた半月板の欠片が膝関節の隙間に入り込むロッキングが起こることもあります。ロッキングが起こると、膝の曲げ伸ばしができなくなり強い痛みが現れます。 適切な治療を受けないと、変形性膝関節症に移行するリスクがあるため放置してはいけません。半月板損傷の原因や症状については、以下の記事で詳しく解説しています。 膝靱帯損傷 膝靱帯損傷は、膝関節を安定させるための靱帯が伸びたり、部分的または完全に断裂してしまった状態です。 損傷しやすい膝の靱帯は主に以下の2つです。 損傷しやすい膝の靱帯 主な原因 前十字靱帯 ジャンプの着地や急停止の際に損傷しやすい 後十字靱帯 膝を打ち付けた際の衝撃やサッカーやスキーなどで損傷しやすい 膝靱帯損傷の主な症状は以下のとおりです。 膝裏の痛み 膝を曲げたときの痛み 膝に力が入らない 歩行時の膝折れ 膝の腫れ 膝靱帯損傷については、以下の記事で詳しく解説しています。 【関連記事】 前十字靱帯断裂の全治までの期間は?歩けるまでの期間や入院・リハビリ期間も医師が解説 後十字靱帯損傷(断裂)の症状と治療法について現役医師が詳しく解説 関節リウマチ 関節リウマチは、免疫システムが誤って自分の関節を攻撃してしまう自己免疫疾患です。関節を包む滑膜に炎症が起こり、関節の腫れや痛みを引き起こします。 一般的な初期症状として以下が挙げられます。 朝に手指がこわばり動かしづらい 関節に痛みや腫れがある 体がだるい 初期段階は痛みよりも朝のこわばりや腫れが目立つことが多いです。関節リウマチを放置して炎症が続くと、関節の変形によって日常生活に支障をきたすおそれがあります。 関節リウマチについては、以下の記事で詳しく解説しています。 膝の痛みを引き起こす生活要因 膝の痛みを引き起こす生活要因として、以下が挙げられます。 加齢による膝への負担・軟骨のすり減り 過度な運動による膝の酷使 運動不足による筋力低下 過体重による膝への負担 姿勢不良による膝への負担 それぞれについて詳しく解説します。 加齢による膝への負担・軟骨のすり減り 年齢を重ねると、日常の何気ない動作の負担であっても、膝の軟骨は少しずつすり減ってしまいます。膝の軟骨は、加齢とともに劣化してすり減りやすくなるためです。 軟骨がすり減ると、徐々に膝の痛みが現れてしまいます。加齢による変化そのものを止めることは難しいです。しかし、生活習慣を見直して、膝への負担や軟骨のすり減りを軽減することはできます。 過度な運動による膝の酷使 繰り返しの負荷や急激な動作は、膝関節や周辺組織にダメージを蓄積させて痛みの原因になります。例えば、サッカーやテニスなどは膝への負担が強いスポーツです。 また、以下のような動作も膝への酷使につながります。 重い物を頻繁に運ぶ 階段の上り下りが多い 膝を曲げたままの動作が多い 職業柄これらの動作が多い方はとくに注意が必要です。 運動不足による筋力低下 運動不足は以下のような状態を招き、膝の痛みの原因になることがあります。 膝を支える筋力の低下 軟骨の劣化 関節の柔軟性の低下 また、運動不足は肥満につながり、膝への負担を増やし膝の痛みを悪化させるおそれがあります。 過体重による膝への負担 体重が増加するほど膝にかかる負荷が増大して、軟骨のすり減りが進行します。その結果、膝の痛みを引き起こすおそれがあります。実際に体重が1kg増えるごとに、膝への負担は2〜3kg増加するといわれており、膝の健康を守るうえで体重管理は重要です。 とはいえ、過度な食事制限は栄養不足となり、筋力を低下させて逆効果になるおそれがあります。適正体重の維持は、栄養バランスの良い食事を摂りながら無理のない運動習慣を心がけることが大切です。 姿勢不良による膝への負担 姿勢不良は荷重バランスを偏らせ、膝の痛みを招くことがあります。姿勢不良は加齢による筋力低下や、前屈み姿勢などの習慣によって引き起こされます。良い姿勢は、体を横から見た際に耳・肩・骨盤・膝・足首がまっすぐに並んだ状態です。日頃から意識的に姿勢を正すようにしましょう。 また、運動不足による筋力低下は姿勢不良の原因の一つです。筋力を鍛えるためにウォーキングなどの運動を取り入れることが効果的です。また、ウォーキングをする際も姿勢を意識しましょう。 膝の痛みを自分で治すためのセルフケア 膝の痛みを自分で和らげるためのセルフケアとして、以下が挙げられます。 膝に負担の少ない動作を意識する マッサージやストレッチを行う 適度な運動習慣を心がける 栄養バランスの良い食事を摂る 肥満を改善する なお、なんらかの疾患やケガが原因である膝の痛みは、自力で治すことは困難です。長期間続く膝の痛みや腫れ、熱感などの症状がある方は医療機関を受診してください。 それぞれについて詳しく解説します。 膝に負担の少ない動作を意識する 膝の痛みを改善するには、日常生活の動作の中で膝へ負担をかけないように意識するのが重要です。 膝に負担をかけない動作のポイントは以下のとおりです。 正座をしない 急な動きをしない 重い荷物を持たない クッション性の良い靴を選ぶ 膝を冷やさない 同じ姿勢を続けない 仕事柄同じ姿勢になることが多い方は、時々マッサージやストレッチを行いましょう。 マッサージやストレッチを行う マッサージやストレッチで膝周囲の筋肉をほぐすことは、膝の痛みの軽減につながります。 膝の痛みに対するマッサージやストレッチの一例として、以下が挙げられます。 膝の皿のマッサージ 1.床に座る 2.片足を前に伸ばし膝裏にクッションを敷く 3.伸ばした膝の皿の縁を両親指で内側と外側に押して動かす 裏もものストレッチ 1.椅子に浅く座る 2.片足を伸ばしてかかとを床に付ける 3.伸ばした片足のつま先を天井に向ける 4.胸を膝に近づけるように両手をつま先に向かって伸ばす 5.伸ばせるところまで伸ばしたら顔を上げて15秒止める 6.反対も同様に行う 膝の皿の動きには個人差があります。痛みがある場合や動かない場合は無理に押さないようにしてください。 適度な運動習慣を心がける 適度な運動習慣により膝を支える筋肉を鍛えると、軟骨への負担を軽減できます。軟骨への負担を軽減すると、膝の痛みの軽減につながります。 膝の痛みがある方に適した運動として、以下が挙げられます。 適度な運動例 詳細 タオル潰し運動 1.膝を伸ばして座る 2.膝の下に丸めたタオルを置く 3.両手は体の後ろに置く 4.タオルを押しつぶして太ももの前面の筋肉に力を入れる 膝伸ばし運動 1.椅子に座った状態で片足を伸ばす 2.伸ばした片足を上げる 3.力が入ったところで5秒止める スクワット運動 1.テーブルの前に椅子を置き、テーブルと椅子の間に立つ 2.両手をテーブルに置いて、後ろの椅子に座るように膝を曲げていく 3.太ももに力が入るところで少し止めて、再び立ち上がる また、ほど良い運動は軟骨の自己修復に役立つとの報告もあります。(文献1) 栄養バランスの良い食事を摂る 膝の痛みを軽減するには、丈夫な骨と筋肉をつくることが大切です。そのために、カルシウムやたんぱく質などを積極的に摂ることをおすすめします。 カルシウムやたんぱく質が豊富な食品の一例として、以下のようなものがあります。 栄養素 豊富な食品例 カルシウム 牛乳、ヨーグルト、プロセスチーズ、イワシ、干しシラス、菜の花、小松菜など たんぱく質 卵、豆腐、納豆、鶏のささみ、鶏のもも肉、豚のもも肉、イワシ、アジ、干しシラスなど 肥満を改善する 体重の減量ができれば膝の痛みの軽減につながります。体重を5%減らすだけでも、膝の痛みが大幅に改善する可能性があるとされています。 適正体重の計算の方法は以下のとおりです。 適正体重の計算方法 (身長m×身長m)×22=適正体重 計算例 1.6×1.6×22=56.3kg(身長160cmの場合) 運動方法は、ウォーキングやエアロバイクなどの有酸素運動が効果的です。膝への負担が少ない運動として、水中ウォーキングもおすすめです。 膝の痛みに対する治療方法 膝の痛みに対する治療方法は原因により異なります。 例えば、疾患別の一般的な治療方法を紹介すると以下のとおりです。 疾患名 一般的な治療方法 変形性膝関節症 ・軽度の場合は痛み止めの服用や装具療法、運動療法など行う ・進行している場合は骨切り術や膝関節置換術を検討する 半月板損傷 ・軽傷の場合は運動療法や装具療法、ヒアルロン酸注射などを行う ・重症の場合は半月板の切除または修復する手術を検討する 膝靱帯損傷 ・前十字靱帯損傷は基本的に有効な保存療法がない ・靱帯再建術などの手術が必要となる 関節リウマチ ・免疫異常に働きかける薬や痛み止めを服用する ・薬物療法を基本に運動療法や生活指導などを行う 膝の痛みに対する再生医療 膝の痛みに対しては再生医療という選択肢があります。再生医療とは、自身の細胞を痛みのある膝に投与して、人間の体が持つ自然治癒力を活用する治療方法です。 具体的な治療方法は以下のとおりです。 再生医療の種類 詳細 幹細胞治療 (かんさいぼうちりょう) 組織の修復に関わる働きを持つ「幹細胞」を患部に投与する治療方法 PRP療法 血液中の血小板に含まれる成長因子などが持つ、炎症を抑える働きや組織修復に関与する働きを利用した治療方法 再生医療は、膝の痛みにより日常生活に支障をきたしている方や、入院や手術に抵抗がある方の選択肢の一つです。なお、たとえ再生医療によって膝の痛みが改善したとしても、体重管理や筋力強化、膝への負担の回避など再発防止の工夫は必要です。 当院「リペアセルクリニック」の膝の痛みに対する症例について知りたい方は、以下を参考にしてください。 まとめ|膝の痛みが続く場合は医療機関を受診しよう 膝の痛みの原因が膝の酷使や筋力不足、肥満などである場合は、セルフケアによって改善できる可能性があります。しかし、原因がケガや疾患によるものである場合は、自分で治すことは困難です。長期間続く膝の痛みや腫れ、熱感、違和感などの症状が現れている場合は医療機関を受診してください。 また、もともと変形性膝関節症や関節リウマチなどを持っている方は、悪化を招くおそれがあるため自己流のセルフケアは控えましょう。医師や理学療法士に相談して、原因別のリハビリテーションや生活指導を受けてください。 当院「リペアセルクリニック」では、変形性膝関節症や半月板損傷に対して再生医療を行っています。膝の痛みでお悩みの方は、お気軽にご相談してください。 膝の痛みは自分で治せるのかに関するよくある質問 膝が痛いときに寝ながらできるストレッチはある? 膝が痛いときに寝ながらできるストレッチには、以下のようなものがあります。 仰向けで片足を曲げる 曲げた片足の太もも裏を両手で支える そのまま胸に寄せるようにする 1回20秒3セットを目安に行いましょう。このストレッチは上半身と下半身をつなぐ腸腰筋(ちょうようきん)に対するものです。膝の痛みがある方は腸腰筋が硬くなっていることがあります。 膝の痛みを治す食べ物はある? グルコサミンやコンドロイチンは、膝の痛みをやわらげたり軟骨を保護したりする効果が期待されています。 ただし、変形性膝関節症への有効性は科学的には証明されていません。効果には個人差があり、6カ月以内に効果がみられない場合は中止することが勧められています。(文献2) 参考文献 (文献1) 適度な運動ストレスは関節軟骨を元気にする|岡山大学 (文献2) 変形性膝関節症の自己管理
2022.05.12 -
- ひざ関節
- 半月板損傷
- 膝の外側の痛み
半月板損傷の治療において、手術を検討している方の中には後遺症がないか不安という方も多いのではないでしょうか。 痛みの原因の根本的な治療につながる手術ですが、感染症や術後のしびれなどの後遺症がでる可能性があります。 本記事では、半月板損傷の手術による後遺症リスクや、3つの手術方法の違いについて詳しく解説します。 また「手術を避けたい」「後遺症リスクが不安」という方向けに、手術せずに半月板損傷を治療できる再生医療について紹介します。 半月板損傷の治療法や、後遺症にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。 \手術せずに治療する再生医療とは/ 再生医療とは、機能障害や機能不全になった半月板に対して、体が持つ再生能力を利用して損なわれた機能を再生させる医療技術のことです。 従来の治療では、手術によって切除・縫合していた半月板も手術せずに改善する可能性があります。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 半月板損傷の後遺症リスクに不安を抱えている まだ一度も手術をしていないが、どうしても手術を避けたい 手術をしたが後遺症がある、または手術をしたが症状が再発・悪化した 半月板損傷の痛みを早く治したいけど、後遺症リスクの不安から「できるだけ手術をしたくない」という方も少なくありません。 再生医療は、患者様の細胞のみを使って治療を行うことで、アレルギー反応や拒絶反応などのリスクが少ない治療法として注目されています。 詳しい治療法については、再生医療を専門とする当院「リペアセルクリニック」にお問い合わせください。 半月板損傷とは 膝の半月板とは、膝関節の太ももの骨(大腿骨:だいたいこつ)とスネの骨(脛骨:けいこつ)の間にある軟骨で、衝撃を吸収する役割があります。 「C型」や「O型」をした線維の軟骨からなり、内側と外側の両方に存在します。上半身の負荷や関節をスムーズに動かす大切な存在ですが、実は半月板には約10〜20%しか血が通っていません。 一度損傷してしまうと自然に治癒するのは極めて困難です。 再発防止やスポーツ活動への復帰を考慮して保存療法ではなく、手術を選択される方もいます。 40歳を超えたら半月板損傷がよくみられるので、以下の症状がある方は手術を検討しましょう。 【半月板損傷の主な症状】 膝の痛みや腫れがある 膝の動きが制限される 普段より膝に水が溜まりやすくなる など 膝の半月板手術を受ける上で、原因や症状など詳しく知りたい方は「半月板損傷とは?原因・症状・治療法・やってはいけないこと」の記事もあわせてご覧ください。 半月板損傷の手術療法の違いとそれぞれの注意点 半月板損傷の手術療法は大きく分けて以下の手術を行います。 内視鏡術 縫合術 切除術 手術療法の違いについて、それぞれの違いや注意点を解説していきます。 内視鏡術 半月板損傷の症状が長引くか、良くなっても再発する場合は、関節鏡を使用した内視鏡手術を行います。 内視鏡術は腰椎麻酔で行うケースが多く、手術中は意識があるので希望する方に向け、説明をしながら手術を受けられるのが特徴です。 しかし画像上で半月板に損傷がみられても、痛みの程度や動作による支障があまり出ていない症状も考えられるでしょう。 症状によっては、投薬し安静にしていれば症状が軽くなる場合もあります。 縫合術 半月板損傷の手術は、安定した生活動作や若年層の方、スポーツによるパフォーマンス維持のためにも、可能な限り縫合術で行います。 半月板が中心で裂けるように損傷しているケースでは、縫合術の適応となります。 損傷の度合いや形態を観察し、損傷しているカ所の激しい患部を優先的に処置する施術です。 血液の流れを考慮しながら、組織の状態が良好な部分は最大限に活かす方向で縫合していきます。 膝の外側に3cmほど切開をつくり、縫合専用の器具を使用して半月板に糸を数本通し、膝の関節の外側で結びつけて縫合していく流れです。 糸を膝関節の外側に通して縫合していますが、損傷しているカ所によっては関節の中だけで処置を終え、手術跡を作らず済む方法もあります。 ただし縫合術を終えたあとは、以下の点には注意しましょう。 入院期間である術後2週間は足を床につけてはいけない 固定具を装着し膝を伸ばした状態をキープする 2週間後は経過観察の上で適切なリハビリを実施する 詳しいリハビリ法については、以下の記事でまとめていますので、ぜひあわせてご覧ください。 また、手術をすれば必ず痛みが取れるわけではありません。 手術をしても「痛みが取れない」「手術前よりも痛くなった」とよく言われます。 リスクを回避する方法については、以下のページで詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。 切除術 半月板損傷で行う切除術は、断裂している部分に血行がなく、断裂しているカ所が縫合しても改善されないほど損傷が大きい場合に適応されます。 損傷範囲が広い症状では、断裂している部分を専用器具で切り取り除去します。 半月板の辺縁部分には血行があるため、縫合術で対応するのが大半です。 しかし、断裂部分の繊維が不揃いになっているときには、切除しながら辺縁部を整える必要があるので、切除術が選択肢になります。 傷んだ半月板が膝関節部の軟骨と摩擦せず、軟骨の損傷をも防げます。 注意点として、切除術は半月板の機能を低下させるリスクやデメリットがあるので注意が必要です。 可能な限り温存させる方向で、必要最低限の切除にとどめた手術を行います。 他にも以下のケースで切除術が行われるので、症状によって適切に判断しましょう。 縫合が可能な辺縁部と切除する部分の両方が損傷している(縫合術との組み合わせ) 円板状半月板の方 半月板の治療で切除術を選択した場合、関節軟骨が変形する「膝関節症」になる可能性もあります。 術後1〜2カ月は水が溜まりやすく、むくみが生じるリスクもあるので注意しましょう。 縫合術との違いは、術後翌日には歩行になり、退院も4日程度なので比較的すぐ歩けるようになる点です。 切除術もまた縫合術と同じく、手術をすれば必ず痛みが取れず、むしろ余計に痛みを感じた方もいます。 半月板損傷の手術後の後遺症 手術後は、以下のようなリスクが存在するため、術後には注意して観察が必要となります。 感染 静脈血栓塞栓症(肺血栓塞栓症) しびれ それぞれの後遺症について、詳しく解説していきます。 感染 半月板の手術で起こる可能性がある後遺症でまず挙げられるのが細菌感染です。 手術時の傷跡から細菌に感染し、化膿すると発症します。 内視鏡術の場合で細菌感染する可能性は、1%と言われていますが、一度感染すると半月板損傷としての治療以外を行うリスクが伴います。 あらかじめ細菌感染の後遺症が発症しないよう、抗生物質を使うケースもあるので、専門医のカウンセリングで相談しておくのが無難です。 静脈血栓塞栓症(肺血栓塞栓症) 静脈血栓塞栓症(肺血栓塞栓症)は、半月板の手術で発症する後遺症ではないものの、下肢の手術や脊椎の手術、骨折などにより発症しやすくなります。 名の通り、足の静脈にできた血栓が、肺の動脈で詰まってしまう症状です。 長時間座ったままでいたときにも起こる可能性がある症状なので、胸の痛みや呼吸困難を感じた方は要注意です。 半月板の手術自体で発症する後遺症ではなくても、気になる症状がある方は、ぜひ以下の記事も参考にしてください。 膝の痛みを感じた方がよく処置を受ける「膝の水を抜く」治療を行ったあとの注意点をまとめています。 しびれ 半月板損傷の手術をすると、患部にしびれを感じます。 手術の過程で下肢への血流を遮断しているので、しびれが起きます。 しかし多くの場合で術後数日ほどで、しびれが改善するので、改善されない場合は必ず担当医師に相談しましょう。 半月板損傷の手術をしたあとの後遺症を含め、不安に感じている点があれば、当院ではオンラインカウンセリングも実施しています。 「1週間経ってもしびれが改善されない」「痛みが軽減されない……」など、お気軽にご連絡ください。 半月板損傷を放置するリスク 半月板損傷が発症していて、手術を検討していても、後遺症が心配な方のなかには「後遺症があるならそのままにしよう」と考える方もいるでしょう。 半月板損傷の手術で起こる可能性がある後遺症が気になり、放置してしまうと、以下のリスクが起きてしまいます。 ロッキング現象が起こる 水が溜まり運動機能が低下する 半月板損傷を放置するリスクも、把握できるよう順番に解説していきます。 ロッキング現象が起こる 半月板損傷を放置すると、ロッキング現象が起こります。 ロッキング現象とは、膝の痛みだけでなくロックされたように動かなくなる症状です。 ロッキング現象は何かの予兆があるわけではなく、急に起こる可能性があります。半月板損傷で発症した破片が膝に引っ掛かり起こる症状なので、目で見て判断するのは困難です。 ロッキング現象が起こると、膝の曲げ伸ばしなどの動きが制限されるので、手術をしなければいけなくなります。 水が溜まり運動機能が低下する 半月板損傷が発症すると水が溜まりやすくなり、何度も溜まった結果、運動機能が低下する可能性もあります。 膝に水が溜まったら抜けば良いと思われがちですが、根本的な治療を施さない限り、また溜まってしまいます。 半月板損傷の慢性化により発症する傾向にあるので、放置するより手術で根本的な治療をするのが良いでしょう。 以下の記事では、半月板損傷が発症したときにやってはいけない項目をまとめています。 放置するリスクとともに、リスク回避の参考にしてもらえると幸いです。 手術後の後遺症を抑えたいなら再生医療がおすすめ! 半月板損傷の手術には縫合術・切除術ともにリスクを伴います。 実は幹細胞を用いた再生医療では、手術による後遺症のリスクを負わず治療を受けられるのです。 縫合術との比較 縫合術の場合、縫い合わせた半月板が再断裂する可能性があり、縫合術をして4年後に再断裂をする確率は30%と言われています。 縫合をしても半月板がしっかりとくっついていないため発生するのです。 一方で幹細胞治療の再生医療では、断裂した半月板を接着剤で留めるように修復するので、日常生活だけでなくスポーツ復帰も可能です。 縫合術を受けると2週間は足に体重をかけられなかったり、4週間ほどの松葉杖生活を強いられます。 再生医療では、治療を受けた当日に歩いて帰れるのが特徴です。 切除術との比較 切除術の場合、半月板の一部を取り除くので、関節のクッション性がなくなります。 数年後には関節軟骨がすり減り、変形性膝関節症になる方が大半です。 実際に切除術を行なった10年後には、一般の方であれば30%、スポーツをしている方は70%もの方が変形性膝関節症へと移行しています。 切除術をすると切った部分から再び断裂が生じる可能性もあり、術後数週間が経過した頃より再び膝の痛みを感じるでしょう。 一方で幹細胞治療は、半月板をそのまま温存できるので、クッション性がなくなる心配がありません。 変形性膝関節症や再断裂のリスクも減らしてくれるのが再生医療の魅力です。 幹細胞治療は手術を受けた後でも有効! 切除術で半月板を切り取ってしまうと、切り取った半月板が元に戻りません。 後戻りができない治療を受ける前だけでなく、術後の再断裂の予防にも再生医療を検討する価値は十分にあると言えます。 縫合術を受けた後に幹細胞治療を行えば、より強固に半月板が修復されるでしょう。切除術を受けた後も同様に、断面に新たな亀裂が生じ痛みが再発する場合もよくあります。 しかし、多くのケースで「手術は成功しています。しばらく様子を見ましょう。」と言われるでしょう。 幹細胞治療は、再発した術後の痛みの原因となっている新たな半月板損傷の治療としても有効です。 【こんな方は幹細胞治療(再生医療)をご検討ください】 半月板損傷の後遺症リスクに不安を抱えている まだ一度も手術をしていないが、どうしても手術を避けたい 手術をしたが後遺症がある、または手術をしたが症状が再発・悪化した 従来の治療では、手術によって切除・縫合していた半月板も、幹細胞治療によって手術せずに改善する可能性があります。 詳しい治療法については、再生医療を専門とする当院「リペアセルクリニック」にお問い合わせください。 まとめ・後遺症が不安なら受診とともに再生医療を検討しよう! 本記事では半月板損傷の手術をしたあとに起こる可能性がある後遺症について解説しました。 膝の痛みや腫れ、動きが制限されるなどの症状が伴う半月板損傷の手術をしても、感染、静脈血栓塞栓症などの後遺症が挙げられます。 後遺症になるのは避けたく、手術せずに放置するとロッキング現象や水が溜まりやすくなり運動機能の低下が起きてしまいます。 膝の曲げ伸ばしができず歩きにくくなるので、半月板損傷を放置するのは避けるべきでしょう。 適切な処置をするためにも、自分で判断せず病院やクリニックで受診するのをおすすめします。 当院リペアセルクリニックでは、専門の医師・スタッフによる無料のカウンセリングも実施しており、再生医療による治療内容や注意点について丁寧にご説明いたします。 「手術による後遺症が不安な方」「手術せずに半月板を治せる方法を詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院までご相談ください。 ▼以下もご参考にしてください
2022.05.04 -
- 糖尿病
- 内科疾患
2023年(令和5年)の調査によると糖尿病の治療を受けている方はおよそ550万人、予備軍も含めるとおよそ2000万人に血糖値の異常が見られると考えられています。(文献1) 糖尿病は医薬品を用いて治療すると思われがちですが、食事療法や運動療法では十分に血糖値をコントロールできない際に、初めて治療薬の投与が検討されます。 毎日の食事は血糖値に大きな影響を与えるため、糖尿病の3大治療のなかでも食事療法はとても大切です。 食事に伴い血糖値が上昇すると膵臓からインスリンが分泌されて血糖値を下げます。 しかし、食事の間隔が短いとインスリンによる血糖降下作用が減弱するため注意が必要です。 本記事では食事の間隔を3時間以上あけるメリットや方法について解説します。糖尿病や血糖値の上昇にお悩みの方は参考にしてください。 食事の間隔を3時間以上あけると糖尿病予防につながる 糖尿病を予防する際に食事の間隔を3時間以上あけると効果的とされます。 4〜5時間あけることが適切なケースもあるなど諸説ありますが、血糖値をコントロールするためには食事の間隔を適度にあける必要があることに違いはありません。 食事の間隔をあける必要性について理解するためには、糖尿病発症のメカニズムについて知っておく必要があります。 糖尿病には遺伝的要因で発症する1型と、生活習慣が深く関わる2型の2種類がありますが、単に糖尿病といった場合は2型を指すケースがほとんどです。 2型の糖尿病を発症するメカニズムは以下のとおりです。 加齢や遺伝的要因によりインスリンの分泌量が減少する(インスリン分泌障害) 乱れた食習慣や運動不足などが原因でインスリンの作用が減弱する(インスリン抵抗性) インスリンの分泌不足にインスリン抵抗性が加わり血糖値が上昇する 高血糖状態が慢性化すると糖尿病の発症リスクが増加する 2型の糖尿病はインスリン分泌障害とインスリン抵抗性が合わさって発症するのが特徴です。(文献2) 2型の糖尿病にも遺伝的要因が関わっていますが、予防の観点では食事の間隔をあけて過食を避け、血糖値の急激な上昇を抑止するのがポイントです。 食事の間隔を3時間以上あけると血糖値の急激な上昇を抑えられるため、糖尿病の予防につながります。 間隔を3時間以上あけて食事する際に意識すること 糖尿病の予防目的で食事の間隔を3時間以上あける際は以下の4点を意識しましょう。 一口につき20~30回ほど噛み時間をかけて食べる 一回の食事量を調節して腹8分目に抑える 血糖値を上昇させにくい食物繊維が豊富な食材から食べる タンパク質が豊富な食材を積極的に摂る それぞれについて解説します。 一口につき20~30回ほど噛み時間をかけて食べる 糖尿病の予防目的で食事の間隔を3時間以上あける際は、一口につき20〜30回ほど噛み、時間をかけて食べるよう意識しましょう。 よく噛んでゆっくり食べることには、血糖値の急激な上昇を抑える効果があります。食事を開始してから20分が経過すると、満腹中枢が刺激されて「お腹いっぱい」と感じやすくなるため、食べ過ぎを防げます。 平成21年に行われた国民健康・栄養調査において、BMI25以上の肥満の方は食事にかける時間が短い傾向にあるとわかりました。(文献3)これは、早食いが肥満につながりやすく、血糖値管理の観点からも注意が必要であることを示しています。 ただし、食事に時間をかけ過ぎると胃腸のはたらきが低下するため、1回の食事は90分以内にとどめましょう。 また、血糖値の急激な上昇を抑えるためにはGI値(グリセミック・インデックス)の低い食品を取り入れるのも効果的です。 一回の食事量を調節して腹8分目に抑える 一回の食事量を調節して腹8分目に抑えるのも、糖尿病の予防目的で食事の間隔を3時間以上あける際のポイントです。 江戸時代に刊行された養生訓には「腹八分目に医者いらず」の有名な文言が記載されています。 日本糖尿病学会でも食事指導のポイントに「腹八分目とする」を挙げています。(文献4) 食事の量を調整して満腹状態を避けると、血糖値の急激な上昇を抑えられます。 自分で調節する際は主食(炭水化物)の量を減らし、タンパク質や食物繊維を多く含む副菜を多めに摂取しましょう。 血糖値を上昇させにくい食物繊維が豊富な食材から食べる 糖尿病の予防目的で食事の間隔を3時間以上あける際は、食べる順番も意識して食物繊維が豊富な食材から食べましょう。 糖質を多く含む炭水化物から食べ始めると、血糖値が上昇しやすいため注意が必要です。 食物繊維を多く含む代表的な食品の例は以下のとおりです。 穀類:玄米・麦ごはん・胚芽米など 豆類:大豆・納豆・おからなど いも類:こんにゃく・長いもなど 野菜類:ごぼう・セロリ・白菜など 茸類:きくらげ・エリンギ・シメジなど 海藻類:ワカメ・ヒジキなど 食物繊維を多く含む食品のなかでも歯ごたえがある食品を取り入れると、噛む回数が増えて早食いを避ける結果につながります。 タンパク質が豊富な食材を積極的に摂る 糖尿病の予防目的で食事の間隔を3時間以上あける際は、タンパク質が豊富な食材を積極的に摂るのも大切なポイントの一つです。 タンパク質が豊富な食材を積極的に摂取すると満腹感を得やすいため、食事に伴う血糖値の急激な上昇を避けやすくなります。 タンパク質を多く含む代表的な食品の例は以下のとおりです。 肉類:鶏むね肉・ささみ・牛もも肉など 魚類:サバ・カツオ・マグロなど 大豆製品:豆腐・納豆・枝豆など 乳製品:ヨーグルト・チーズ・牛乳など 卵類:鶏卵・ウズラの卵など タンパク質を多く含む食品のなかでも鶏むね肉は歯ごたえとボリュームがあるため、血糖値の急激な上昇を避けたい方におすすめです。 食事の間隔を3時間以上あけることを続けやすくする工夫 食事の間隔を3時間以上あけることを続けやすくする工夫は以下の2つです。 食事の内容・時間などを記録する 手軽に食べられる低GI・高タンパク食品を軽食にする それぞれについて解説します。 食事の内容・時間などを記録する 食事の間隔を3時間以上あける習慣を続ける際は、食事の内容・時間などを記録しておきましょう。食事に対する意識を高めると、食事の間隔を3時間以上あけるモチベーションの維持につながります。 朝・昼・晩の3回分の食事を欠かさずに記録するのは大変なので、食べ過ぎる傾向が多く見られる夕食の内容の記録から始めましょう。 食事の量やカロリーなどの詳細を記録しなくても、「何時にどんなものを食べたか」記録するだけでも構いません。食事の内容・時間を記録する際は、間食やアルコールの摂取についても書き漏らさないようにしてください。 間食に甘いものを食べると血糖値が急激に上昇するため、食事の順番を意識する努力が無駄になりかねません。ビールやワイン、日本酒には糖質が多く含まれているため、過剰摂取は糖尿病の発症リスクを高めると覚えておきましょう。 手軽に食べられる低GI・高タンパク食品を軽食にする 食事の間隔を3時間以上あける習慣を続ける際は、手軽に食べられる低GI・高タンパク食品を軽食として取り入れる工夫もあります。 軽食を取り入れると昼食や夕食の前に食欲が急増するのを避け、食べ過ぎおよび血糖値の急激な上昇を抑制する結果が見込めます。 軽食に取り入れるのがおすすめの低GI・高タンパク食品の例は以下のとおりです。 大豆製品 鶏むね肉 ヨーグルト 鶏卵 アーモンドなど 低GI・高タンパク食品を軽食として取り入れる際は、通常の3食の量を適宜調整してください。また、ヨーグルトは無糖の商品を、アーモンドは無塩の商品を選ぶのがポイントです。 食事の間隔とともに適度に運動することも糖尿病予防につながる 食事の間隔を3時間あけるとともに、適度な運動に取り組むと糖尿病の予防につながります。 8週間以上の運動療法に関する複数の研究をまとめた分析では、ヘモグロビンA1c(HbA1c:過去1〜2カ月の平均的な血糖値)の有意な改善が報告されています。 以前は血糖値を下げるために1週間あたり150分以上の運動が必要と考えられていましたが、研究が進み1週間に30〜100分の運動でも、時間依存的に血糖値を下げられるとわかってきました。 また、週に2~3回のレジスタンス運動(筋力トレーニングなど)を取り入れるとインスリン抵抗性が改善し、血糖値を改善すると示唆されています。(文献5) 食事の間隔を3時間以上あけて過ごす一日のスケジュール例 食事の間隔を3時間以上あけるためには、スケジュールを立てて規則正しい生活を送る必要があります。 たとえば、以下のスケジュールで食事を摂ると、食間に3時間以上の間隔を設けられます。 朝食:7~9時(出勤や登校にあわせる) 昼食:12~14時 夕食:18~20時 間食(補食)の習慣がある方は昼食の3〜4時間後、夕食の3時間前ほどに摂ると良いでしょう。 昼食を摂るのが遅くなった日は、間食(補食)を抜くなどして急激な血糖値の上昇を避けてください。 また、個人により起床や就寝の時間が異なるため、自分の生活リズムに合わせてスケジュールを調整する必要があります。 食事の間隔を3時間以上あけて過ごす上で注意すること 食事の間隔を3時間以上あけて過ごす際は、以下の4点に注意する必要があります。 水分を適切に摂って脱水症状を防ぐ 夕食の食べ過ぎ・夜遅く(就寝前)の食事を避ける 外食が多い人は不足しがちな野菜・魚・大豆製品を意識して摂る 清涼飲料水など多量の糖分を含んだ食品を控える それぞれについて解説します。 水分を適切に摂って脱水症状を防ぐ 食事の間隔を3時間以上あけて過ごす際は、水分を適切に摂って脱水症状を防ぐことが重要です。 食習慣の見直しに伴い食事制限に対する意識が高くなると、水分の摂取量が減少する傾向にあります。 一度に大量の水分を摂取するのは難しいだけでなく、尿として排出されてしまいます。 身体が一度に吸収できる水分量はおよそ200ミリリットルとされているため、コップ1杯程度の水を以下のタイミングで摂取するのがおすすめです。 起床時 朝食時 外出前 昼食時 間食時 運動前後 夕食時 入浴前後 就寝前 水分摂取量やタイミングには個人差があるため、生活リズムや体重などを考慮して適宜調整してください。 夕食の食べ過ぎ・夜遅く(就寝前)の食事を避ける 食事の間隔を3時間以上あけて過ごす際に意識したいことの一つが、夕食の食べ過ぎや夜遅く(就寝前)の食事を避けることです。 仕事が忙しくて昼食を摂れなかったり、間食の習慣がなかったりすると、空腹にまかせて夕食を大量に食べてしまう傾向にあります。 食事の量が増えると単純に糖質の摂取量が増加するため、血糖値の上昇を招きやすくなります。 夕食後はエネルギー消費量が少ないため、食べ過ぎにより体脂肪が増加すると糖尿病の発症リスクも高くなるため注意が必要です。 夕食を摂取する時間も耐糖能を左右すると知っておきましょう。 静岡県立大学の研究によると、夕食を19時に摂取した場合と比べ、20時以降に摂取した場合は食後の耐糖能(血糖値を正常な範囲に保つ能力)が低下するとわかっています。(文献6) 20時以降に食事を摂ると血糖値が上がりやすく、肥満や糖尿病のリスクが増加するので、食事の間隔とともに気をつけてください。 外食が多い人は不足しがちな野菜・魚・大豆製品を意識して摂る 食事の間隔を3時間以上あけて過ごすのに伴い、外食が多い人は不足しがちな野菜・魚・大豆製品を意識して摂取しましょう。 外食すると肉料理を選びやすく、糖尿病予防に効果が見込める野菜・魚・大豆製品が不足しやすいためです。 糖尿病にならないためには、できるだけ外食の回数を減らした方が良いでしょう。コンビニやスーパーでお弁当を買う場合は、野菜のおかずを1品プラスしてみましょう。 清涼飲料水など多量の糖分を含んだ食品を控える 砂糖がたくさん入っている清涼飲料水をよく飲む人は注意が必要です。清涼飲料水は、カロリーが高い割に得られる満足感が少なく、とくに炭酸飲料は口当たりが癖になりやすく飲み過ぎてしまう傾向があります。 普段飲んでいる清涼飲料水を控えるだけでも一度に100〜200kcalほど抑えられるため、糖尿病予防には効果的です。 食事の間隔は無理しない範囲であけて血糖値を調整しましょう 糖尿病は血糖値が慢性的に高くなる病気で、進行すると合併症を引き起こして四肢の切断が必要となるケースもあります。 糖尿病を予防するためには日々の食習慣を見直し、血糖値の急激な上昇を避ける必要があります。 血糖値の急激な上昇を避けるためにおすすめの方法の一つが、食事の間隔を3時間以上あけることです。食事の間隔を3時間以上あけると血糖値の急激な上昇を抑制し、糖尿病の発症リスクを下げる効果が見込めます。 ただし、食事の間隔をあけるだけでなく栄養バランスの取れた献立を考えたり、適度な運動を取り入れたりするのも重要なポイントです。 当院「リペアセルクリニック」では、糖尿病に対する治療として再生医療を行っています。慢性的な高血糖にお悩みの方はお気軽にご相談ください。 食事の間隔に関してよくある質問 食事の間隔に関して以下2つの質問がよく聞かれます。 食事の間隔を16時間以上にするのはあけすぎ? 朝ごはんと昼ごはんの間隔が短いと太る? 以下でそれぞれお答えします。 食事の間隔を16時間以上にするのはあけすぎ? 食事制限による体重管理の方法の一つとして、16時間ダイエット(プチ断食)が挙げられます。 空腹の時間を長く設けることで脂肪の燃焼を促すのが目的ですが、糖尿病予防の観点からはおすすめできません。食事の間隔があきすぎることで、食後の血糖値が急激に上昇するリスクがあるためです。 また、食事できる時間が8時間に限られているため、1食で摂取する食べ物の量が増加する傾向にあります。 朝ごはんと昼ごはんの間隔が短いと太る? 朝ごはんと昼ご飯の間隔が短いからといって、必ずしも太るわけではありません。 太るか痩せるかを決定するのは摂取したカロリーと、1日の間に消費されるカロリーとのバランスで決まります。 朝ごはんと昼ご飯の間隔が短くても「摂取カロリー < 消費カロリー」のバランスを保てば太りにくいです。 ただ、朝ごはんと昼ご飯の間隔が短いと消化不良を起こしたり、胃の不快感や胃痛を生じたりする可能性があります。 朝食が遅くなったら、可能な範囲で昼食の時間を遅らせるのがおすすめです。 (文献1) 日本生活習慣病予防協会「糖尿病の調査・統計」 https://seikatsusyukanbyo.com/statistics/2025/010845.php(最終アクセス:2025年6月18日) (文献2) 一般社団法人日本内分泌学会「2型糖尿病」 https://www.j-endo.jp/modules/patient/index.php?content_id=93(最終アクセス:2025年6月18日) (文献3) 農林水産省「ゆっくり食べる」 https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics4_02.html(最終アクセス:2025年6月18日) (文献4) 日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド」 https://www.jds.or.jp/uploads/fckeditor/files/uid000025_67756964655F323031382D323031392E706466.pdf(最終アクセス:2025年6月18日) (文献5) 日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024」 https://www.jds.or.jp/uploads/files/publications/gl2024/04_1.pdf(最終アクセス:2025年3月25日) (文献6) 静岡県立大学「食事間隔の延長による食後血糖悪化の病態生理の解明」 https://www.u-shizuoka-ken.ac.jp/media/US_forum2024_tokubetsu158.pdf(最終アクセス:2025年3月25日)
2022.05.02 -
- 糖尿病
- 内科疾患
糖尿病を患っている人にとって、運動療法は効果的な改善法のひとつです。 しかし、運動のタイミングや運動量を誤ってしまうと、むしろ糖尿病を悪化させる原因になってしまう可能性があります。 この記事では、糖尿病に効果のある運動のタイミングや運動法について解説します。「今まで運動不足だったからいきなりの運動は不安」という人でもできる簡単な運動もあるため、ぜひ最後まで見てみてください。 空腹時の運動が血糖値に与える影響|血糖値の急上昇、急降下を防ぐには 空腹時の運動は血糖値を不安定にしてしまうため推奨されていません。 食後の血糖値と比べると、空腹時は血糖値が低い状態です。運動を行うと血糖値は下がるため、激しい運動を行うと適正値を下回ってしまう可能性があります。 また、空腹時に運動を行った後は食事量も増えてしまうことが考えられます。食事量の増加によって血糖値の急上昇を引き起こしてしまうため、空腹時の運動は避けるべきでしょう。 現在行っている治療や体質によって注意すべきポイントが変わるため、それぞれご紹介します。 薬を飲んでいる人は空腹時の運動で低血糖を引き起こすリスクがある 現在インスリンやSU薬(スルホニル尿素薬)を飲んでいる人は、空腹時に運動を行うと低血糖を引き起こしてしまうため注意が必要です。 低血糖とは、血液中のブドウ糖が著しく少なくなった状態をいいます。糖尿病治療を行っている人によく見られる症状であり、体のだるさ、冷や汗、めまいなどを引き起こします。 空腹時血糖値が高い人は運動中に血糖値が急上昇する可能性がある 空腹時血糖値(食事を10時間以上摂らない状態での血糖値)が高い人は、運動を行うとむしろ血糖値が上がってしまう可能性があります。 食前、食後問わず、運動を行う場合は医師の指導を必ず受けるようにしましょう。 自身の体調に合わせた無理のない運動が大切 運動量が多い場合は補食をとる、もしくは運動前後のインスリン量を減らすなどの注意も必要になります。 短期的な効果を目指し過度な運動を行うことによって、低血糖や運動後の食事による血糖値の急上昇などを引き起こす可能性があります。 いずれもその人の体調に合わせた適切な運動を行うことが重要なので、糖尿病を患っている、あるいはその疑いがある方は、医師と相談しながら自身に合った運動量を調整していく必要があります。 血糖値の上昇を防ぐ効果的な運動法 この項目では、実際どのような運動療法を実施すると効果が高いのかをポイント毎に紹介します。 運動療法では、週150分かそれ以上、週3回の全身を使った有酸素運動が推奨されています。(文献1) 運動強度はややきつい中等度が良いとされており、20分以上の運動の継続がおすすめです。 また、無酸素運動(レジスタンス運動)については、連続しない日程で週に2~3回の実施がすすめられています。 食後1時間〜3時間で運動をする 運動を行う際は食後1~3時間の間で行うのがおすすめです。 食後は血糖値が一時的に上昇し、健康な人で食後1時間、糖尿病の人で食後2時間半ほどでピークに達し、その後緩やかに下がっていきます。(文献2) そのため、血糖値を下げるのに最も効果的なタイミングは食後のおよそ1時間~3時間後です。 食後の運動にはウォーキング、ヨガ、エアロビクスなどの有酸素運動がおすすめされています。 筋肉をつける運動を取り入れる 有酸素運動に加え、筋肉をつけるための無酸素運動(レジスタンス運動)を取り入れることで、長期的に見た際に血糖値コントロールに有効であるという効果も出ています。 運動を続けていくと、筋肉の量が少しずつ増えていきます。筋肉はエネルギーを大きく消費するため、筋肉が増えていくと血液中のブドウ糖が筋肉に多く取り込まれるようになります。これにより、血糖値を正常値に保ちやすくなります。 また、筋肉によるエネルギーの消費を基礎代謝と呼び、運動によって筋肉が増えることで基礎代謝量の増加に繋がるため太りにくい体質をつくることができるのです。 負荷が高ければ高いほど効果が報告されています。しかし、急に高負荷の運動を始めると、力みによって血圧が上昇し危険です。運動開始前に医師のチェックを受けましょう。 また、適切なフォームで行うことも重要です。動作中重りをあげる際は息を吐き、重りを下げる際は息を吸うことを心がけましょう。 筋肉はすぐには変化しないため、すぐには効果が実感できないかもしれません。短期的な効果を得られやすいのは有酸素運動、長期的な効果を得られるのは無酸素運動と覚えておきましょう。 有酸素運動と無酸素運動を組み合わせると効果的! 一言で運動といっても様々な内容のものがあり、身体にかかる負荷の大きさもそれぞれ違います。 糖尿病にならないための運動には、深く呼吸しながら行う有酸素運動が効果的といわれています。 有酸素運動にあたるもの ウォーキング、歩行(できるだけ速く歩く) ジョギング ラジオ体操 エアロビクス また、有酸素運動とは逆に息をつめて行うものを無酸素運動(レジスタンス運動)と呼びます。 無酸素運動にあたるもの 短距離走 重い物を持つ 筋力トレーニング 無酸素運動では、いきなり高負荷な運動は行わないよう注意が必要です。 無酸素運動はあまりしたことがない人にとって、最初はハードルの高い運動かもしれません。 全身を万遍なく鍛えることが推奨されていますが、時間がない人や自信がないという人には、下半身を鍛えられるスクワットから始めることをおすすめします。 短い時間のウォーキングや、日常動作も効果がある 運動とは、いわゆる「スポーツ」だけを指している訳ではありません。軽いウォーキングや立って行う家事など、身体を使った活動全てが運動です。 ある研究では、一日中座っていた人と比べ、軽いウォーキングや短時間の立ち仕事を頻繁に行っていた人のほうが食後の血糖値が低下していたという結果も出ています。(文献3) 日常の身体を使った活動 座っている時間を減らす いつもより速く歩く こまめに家事をこなす 身軽に動く 階段を使う 「毎日忙しくて運動する時間がつくれない」「長く運動をしていなかったから不安」という人は、まずは日常生活の中で身体を使う機会を増やしてみましょう。 効果的な、運動と食事の見直し 運動によるエネルギーの消費量は、思ったより多くありません。例えば、体重75㎏の人がウォーキングを10分間行うと、25kcalの消費になります。 しかし、毎日夕食にご飯(並盛り)を2杯食べているところを1杯に減らすと、それだけで250kcal減らすことができます。つまり、糖尿病にならないためには運動習慣だけでなく食生活の見直しを合わせて行うことが重要となるのです。 空腹時に運動すると血糖値が急上昇しやすいため、糖尿病予防には逆効果です。早朝のウォーキングやジョギングは、朝食後かパンやバナナなどを軽く食べた後に行いましょう。 まとめ|糖尿病予防には空腹時を避けた適切なタイミングでの運動が重要 空腹時の運動は、糖尿病の人にとっては悪い影響を及ぼす可能性があります。 激しい運動によって血糖値が下がってしまうだけでなく、空腹時の運動後の食事によって血糖値が急上昇してしまう可能性があります。 また、薬を飲んで治療をしている人は低血糖を引き起こしてしまう危険もあるため、食後1~3時間後の運動を行うよう心がけましょう。 ただし、持病や糖尿病合併症がある人、普段の血糖値が非常に高い人は運動が禁忌事項である場合があるため、スポーツを行う前には必ず事前に主治医の指示を受けてください。 なお、当院「リペアセルクリニック」では再生医療による糖尿病の治療に取り組んでいます。患者様一人ひとりの状態に応じた丁寧な診療を心がけ、血糖値や肝機能の管理をサポートしています。 再生医療について詳しく知りたい方は、合わせて以下をご覧ください。 参考文献 (文献1) 日本糖尿病学会. 糖尿病診療ガイドライン2024「第4章 運動療法」, 日本糖尿病学会, 2024年. https://www.jds.or.jp/uploads/files/publications/gl2024/04_1.pdf(最終アクセス:2025年3月25日) (文献2) 糖尿病ネットワーク.「尿と糖尿病:尿検査でわかること」 https://dm-net.co.jp/urine/2010/05/0202.php(最終アクセス:2025年3月25日) (文献3) Buffey, A. J., et al. (2022). The Acute Effects of Interrupting Prolonged Sitting Time in Adults with Standing and Light-Intensity Walking on Biomarkers of Cardiometabolic Health: A Systematic Review and Meta-analysis. Sports Medicine, 52(7), pp.1765-1787. https://link.springer.com/article/10.1007/s40279-022-01649-4 (最終アクセス:2025年3月25日)
2022.04.27 -
- 肘関節
- 野球肘
- 上肢(腕の障害)
- 動作時の痛み
- スポーツ外傷
関節ねずみ(関節遊離体)による痛みの改善にはクリーニング手術という選択肢があります。 クリーニング手術を受けることで悩まされていた痛みから解放されて、日常生活やスポーツを楽しめます。 とはいえ、いったいどのような手術なのか、どれくらいの日数や費用がかかるのか、不安に思う方も少なくないでしょう。クリーニング手術の内容や適応、経過について本記事にて詳しく説明していきます。 クリーニング手術とは? クリーニング手術とは、関節内に遊離した軟骨成分や骨成分のかけら(関節ねずみ)、また新たに形成された骨棘(骨にできるトゲのような突起)を関節鏡を使って取り除く手術方法です。 関節ねずみと呼ばれる遊離体はただ存在しているだけでは無症状ですが、関節内が挟まると曲げ伸ばしに障害が出たり、強い痛みが出現したりします。 症状が強い人やスポーツに支障が出ている方は、整形外科でのクリーニング手術が推奨されます。 関節ねずみ(関節内遊離体)の治療法 クリーニング手術は関節ねずみに対して行う手術ですが、関節ねずみが確認されたとしても経過観察になることがあります。 関節運動への影響が少ない場合は経過観察になることもあります。 動かしても痛みがない 骨軟骨片が完全に剥がれておらず安定している 上記のような状況では、荷重制限や運動制限などの保存療法が選択される場合があります。ただし、関節ねずみは移動するため、痛みが生じる部位や強さは場合によりさまざまです。 病状が進行し、スポーツや生活に支障がある場合は手術での治療も検討しましょう。 野球選手がなりやすい野球肘の治療にも有効 野球肘とは、投球動作を繰り返し行うことで発症する肘の障害です。離断性骨軟骨炎や軟骨損傷、靭帯損傷、将来的に合併する可能性が懸念される変形性肘関節症などを含めた複数の病態を示しています。 長年に渡る投球動作により少しずつ骨や軟骨部分に変形が起こったり、関節ねずみが形成されたりし、肘関節の屈伸運動の困難さや痛みが出現します。症状が進行し、安静時でも痛みが続く場合や、痛みが引いても再び痛みが出てしまう場合は、クリーニング手術を検討してみると良いでしょう。 部位別のクリーニング手術法 クリーニング手術は主に、肘関節や膝関節の遊離体に対して行われますが、肩関節や足首の関節に対しても適応となる場合があります。 ここでは、部位別のクリーニング手術の特徴をそれぞれ解説していきます。 肩関節に対するクリーニング手術 肩関節に対するクリーニング手術(鏡視下滑膜切除)は、肩の痛みの原因となっている組織を取り除くために行われます。MRIなどでは確認できなかった病変を直径2〜10mmの細長いビデオカメラを手術部位に挿入して、映像を確認しながら行う手術方法です。 野球による投球障害で関節唇(かんせつしん)に損傷がある場合 リウマチなどによる炎症が滑膜(かつまく)にある場合 痛みで夜も眠れない場合 上記のような状況がクリーニング手術の適応となり、術後は痛みが軽減する可能性があります。手術時間は1時間程度と短時間で完了するため、体への負担は少なく済むでしょう。 肘関節に対するクリーニング手術 肘関節に対するクリーニング手術は、関節ねずみの除去(鏡視下遊離体摘出術)やとげのように変形した軟骨の切除(鏡視下骨棘切除)などが実施されます。投球動作などで肘関節を酷使する野球選手に実施されることが多いです。 全身麻酔下で行われ、肘を小さく切って細い関節鏡と手術器具を挿入し、肘部の痛みや引っ掛かりの原因となっている病変部位を切除・摘出します。 通常、1~2時間にて完了し、術後2週間程度から日常生活動作への制限が緩和されます。 膝関節に対するクリーニング手術 膝関節に対するクリーニング手術は、加齢などによって起こる変形性膝関節症に対して適応です。擦り切れた半月板や遊離軟骨、骨棘、増殖した滑膜などを除去し、痛みや歩行能力が改善できます。 切る範囲が小さく済むため、傷が目立たない点や術後の入院期間が短くなるのが特徴です。 変形性膝関節症の中でも、クリーニング手術で改善するのは軽症レベルで、重度になるとクリーニング手術では対応が難しくなります。重症の場合は別の手術が必要となるため、症状に合った手術を選択しましょう。 足首に対するクリーニング手術 足首に対するクリーニング手術は、変形性足関節症に対して実施されることがあります。 関節鏡を見ながら原因となっている骨棘や滑膜、遊離軟骨などを除去し、足首の関節可動域拡大や痛みの改善が目的です。 他の部位と同様に、足首の関節周囲を小さく切り、関節鏡と手術器具を挿入して手術を行います。 クリーニング手術後に復帰までの期間 クリーニング手術後、復帰までにかかる期間はそれぞれの状態や手術内容、手術部位によって異なります。 日常生活への完全復帰は手術後2~3か月程度、スポーツの再開は3~6か月程度が復帰の目安です。手術直後は安静にして痛みや腫れを改善に努め、約2週間後から関節運動を開始していきます。 2カ月ほど経過したら、症状を見ながら軽めのトレーニングを開始し、本格的な競技復帰に備えていきましょう。 復帰までの期間はあくまで目安であり、術後の経過やリハビリの効果などは個人差があります。クリーニング手術後の復帰時期は医師と相談しながら決めていきましょう。 クリーニング手術にかかる費用 クリーニング手術にかかる費用の目安は20~30万円程度です。手術を行う部位や医療機関、入院期間、細かな手術内容によって費用は異なるので注意しましょう。 手術前後の入院期間は4日間程度ですが、入院期間が延びれば部屋代や施設利用費なども増えていきます。手術前後の診察代やリハビリの料金も発生するため、正確な費用は各医療機関に問い合わせて確認してください。 まとめ|クリーニング手術は関節ねずみに対して有効な治療法 クリーニング手術は、関節ねずみによる痛みや可動域制限に対して効果のある治療方法です。手術にかかる費用は20~30万円、入院期間は約4日間と短く、日常生活や仕事への影響が少なく受けられます。 日常生活への完全復帰は2~3カ月、スポーツへの復帰は3~6カ月が目安の期間です。早く回復したい方や治癒力を高めたい方は再生医療の利用も検討してみましょう。 リペアセルクリニックでは、再生医療について無料電話相談を受け付けています。お気軽にお問い合わせください。 クリーニング手術についてのQ&A クリーニング手術を検討されている方に向けて、よくある質問への回答をご紹介します。 最近、話題となっている再生医療や野球選手がよく受けているトミー・ジョン手術との違いについて説明していきますので、ご確認ください。 再生医療との関連性は? 最近注目されている再生医療とは、自然治癒力を最大限に引き出す医療技術です。 スポーツや仕事に早く復帰したいと希望される方は、クリーニング手術とPRP療法の併用を検討してみてください。 PRP療法は自分の血液から抽出した高濃度の血しょう成分を患部に注射する治療法です。プロアスリートの治療にも採用されている治療法で、治癒・再生速度を2~3倍以上速める効果が期待できます。 まれにない出血がみられることがありますが、数日間で自然消失します。症状が気になる場合は診察にお越しください。 トミー・ジョン手術との違いは? トミー・ジョン手術とは、損傷した肘の内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)を切除し、健康な腱の一部を肘の靭帯につなげる手術方法です。前腕部(肘から下の部分)や下腿(膝より下の部位)、お尻、膝から腱を摘出することが多く、大谷翔平選手も受けたことで有名になりました。 野球選手の場合は、競技復帰まで1年程度のリハビリが必要です。損傷部位である肘だけでなく、摘出してくる別の部位も切開する必要があるため、クリーニング手術よりも体への負担は大きくなります。
2022.04.25 -
- 野球肘
- 上肢(腕の障害)
- 肘関節
- スポーツ外傷
トミージョン手術という言葉をテレビや雑誌、新聞など情報を見たりした経験のある方も多いのではないでしょうか。 メジャーリーガーとして活躍する大谷翔平選手やダルビッシュ有選手が「トミージョン手術」を受けたことで一躍有名になった手術です。 本記事では「トミージョン手術とはどんな手術なのか」また、手術の成功率や競技への復帰率について詳しく解説します。 野球選手を始めとする肘の靱帯損傷にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。 また、肘の靱帯損傷といった「スポーツ外傷」を手術せずに治療できる方法として再生医療が注目されています。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療によるスポーツ外傷の症例や治療法について情報を配信中です。 「手術せずに治療したい」「早く治して競技復帰したい」という方は、ぜひご参考ください。 トミージョン手術とは? トミージョン手術とは、肘の内側にある損傷・断裂した靱帯を正常な腱の一部を移植して再建する手術のことです。 患者さまの体から摘出した腱を上腕骨と尺骨に作成した穴に通し、両端に適度な張力をかけた状態で固定します。 その後移植した腱は患部周囲に定着し、損傷した靭帯の代わりとして機能するようになるのです。 移植した腱が定着するまでに、ある程度の時間がかかるといわれており、長期的なリハビリによる加療を実践することが求められます。 トミージョン手術の費用 海外でトミージョン手術を受ける場合の費用は、100〜300万といわれています。 日本でトミージョン手術を受ける場合の費用は、保険適用で約15万〜30万円です。 手術費用は、保険適用の有無や医師の経験値によって大きく変動します。 入院にかかる費用やリハビリ代などを加算すれば総額はさらに高くなります。 トミージョン手術の成功率と競技復帰率 トミージョン手術の成功率や、野球選手の競技復帰率について紹介します。 トミージョン手術の成功率 トミージョン手術を受けた選手の競技復帰率 以下では、それぞれ詳しく解説していきます。 トミージョン手術の成功率と競技復帰率 トミージョン手術は、約80%~90%と比較的に成功率が高い手術です。 術式の由来でもあるトミージョン氏が手術を実施した1970年代は、手術自体の成功率は何と1%未満とされていました。 しかし、近年では医療技術の進歩により高い成功率を誇る手術として、多くの野球選手がトミージョン手術を受け、競技復帰を実現しています。 トミージョン手術を受けた野球選手の競技復帰率 トミージョン手術を受けた野球選手のポジション別の競技復帰率は、以下の通りです。 ポジション 復帰率 投手 80〜97% 捕手 59〜80% 内野手 76% 外野手 89% ※出典:PubMed メジャーリーグの投手を対象にした研究では、手術後12ヶ月で80〜97%が競技復帰したとされています。 投手と比べると肘への負担が少ない内野手や外野手は、投手よりも短い期間で競技復帰できているというデータがあります。 トミージョン手術を受けた野球選手一覧 大谷翔平選手やダルビッシュ有選手を始めとした日本のプロ野球選手がトミージョン手術を受けています。 2024年以降にトミージョン手術を受けた野球選手は、以下の通りです。 トミージョン手術は、名高い野球選手から多くの信頼を得ている手術方法といえます。 トミージョン手術が適応となる原因が野球選手に多い理由 野球の中でも、とりわけピッチング(投げる)という動作では、速球や変化球を何度も繰り返すことになり、肘に大きな負担を掛けるリスクがあります。 一般的に、野球競技で投球を繰り返すことで体幹や胸郭などのバランスが悪くなると肩や肘の力でサポートしたり、カバーしようと身体が反応し、意図せず働いてしまいます。 その際、上腕骨と尺骨を連結している肘関節部分に位置する内側側副靱帯に過剰な負担がかかり損傷が生じることがあります。 肘の靱帯が正常な状態の投手が、実際の投球中に靱帯をいきなり切ることはまずありません。しかし、小学生のころからプレーを続け、何度も繰り返される動作は負荷となって最初は小さなほころびでも積み重なることで切れてしまったり、大きな損傷となってしまうのです。 一部の整形外科医や球界関係者からは、肘の損傷の原因が投球フォームにあるという指摘もあります。いずれにしろ野球選手にとって避けては通れないスポーツ外傷というほかありません。 スポーツ外傷は「再生医療」の治療対象です。体内組織の自然治癒力を活用する医療技術で、手術による傷跡や後遺症のリスクを軽減できます。 以下の記事では、野球肘の予防に有効なストレッチを紹介しています。野球をする機会が多い方は参考にして、日頃のケアに役立ててみてください。 トミージョン手術後のリハビリについて リハビリは、大体2か月程度かけて肘関節の可動域を元の状態に復帰させていきます。 その上で日常生活レベルで支障なく肘を動かせるようになれば、今度は軽い負荷からのウェイトトレーニングを開始することになります。 野球選手の場合、競技復帰までに1年ほどのリハビリが必要です。 トミージョン手術を受けるメリット・デメリット トミージョン手術を受けるメリット・デメリットを以下にまとめました。 トミージョン手術を受けるメリット トミージョン手術を受けるメリットは、以下の通りです。 【トミージョン手術のメリット】 トミージョン手術の成功率:80~90%が実践復帰 トミージョン氏がこの手術を実施した1970年代は、手術自体の成功率が何と1%未満とされていました。 しかし、1986年から2012年までに本手術を実施された野球投手を調査した結果、約80%~90%もの人々が実戦復帰を果たしており手術の成功率が格段に向上しています。 この手術における成功率が向上した要因としては、手術そのものの技術的な進歩のみならず術後のリハビリテーションの知識と経験の蓄積が顕著な治療成績の改善を生み出したと考えられています。 トミージョン手術を受けるデメリット トミージョン手術を受けるデメリットは、以下の通りです。 【トミージョン手術のデメリット】 デメリット:手術後のリハビリ期間が1年~程度必要 デメリット:手術とリハビリからくる期間的リスク デメリット:合併症の危険性がある 通常ではトミージョン手術による治療からリハビリを含めて実戦復帰するためには約12か月から18か月かかると考えられています。 仮に実戦復帰できたとしても所属球団の方針によっては厳しく球数を制限されるかもしれません。 また、術中操作にともなう尺骨神経の障害は、トミージョン手術後の合併症において頻繁に起こる可能性があります。 肘の靱帯損傷には再生医療も選択肢の一つ https://youtu.be/ZYOV-Er0mnU?si=FHBxUKKQUmtK4hUY 肘の靱帯損傷やスポーツ外傷には、先端医療である再生医療も選択肢の一つです。 再生医療とは、さまざまな組織に変化する幹細胞を用いて、損傷した靱帯の再生・修復を図る医療技術のことです。 肘の靱帯損傷に対して高い成功率を誇るトミージョン手術ですが、手術の副作用のリスクや長期間のリハビリが必要となり、競技復帰まで時間がかかります。 再生医療では、入院が必要なほどの大きな手術をせずに肘の靭帯損傷の根本的な治療が期待できます。 また、患者さまの細胞のみを使用するため、拒絶反応やアレルギーなどの副作用が少ないのも特徴です。 「手術を避けて治療したい」「早く競技復帰したい」という方は、ぜひ再生医療による治療をご検討ください。 トミージョン手術に関するよくある質問 最後にトミージョン手術に関するよくある質問と回答をまとめます。 トミージョン手術が失敗する可能性はありますか? トミージョン手術は一般人でも受けられますか? トミージョン手術を受けたあと復帰までの期間はどれくらいですか? 靭帯損傷で手術以外の治療法はありますか? トミージョン手術が失敗する可能性はありますか? トミージョン手術の失敗確率は10〜20%程度といわれています。 約80〜90%もの人が実践復帰を果たすまでに回復するといわれており、失敗する確率は低い傾向にあります。 トミージョン手術は一般人でも受けられますか? トミージョン手術は一般の人でも受けられます。 しかし、プロの野球選手ほど受ける人が少ないといわれています。 リハビリに1年ほどかかり日常生活や仕事への影響が大きいほか、海外ほどトミージョン手術の名医が多くないためです。 スポーツや仕事で肘の腱や靭帯を損傷した方は、当院「リペアセルクリニックのドクター」にご相談ください。 患者さまの状態にあった治療方法をご提案させていただきます。 トミージョン手術を受けたあと復帰までの期間はどれくらいですか? 野球や仕事に完全復帰するまでには、約1年ほどかかります。 損傷の程度によっては、2年近くかかる場合もあります。焦って無理に肘を動かすと回復を遅らせる可能性があるほか、状態を悪化させるリスクも招きかねません。 担当医や理学療法士の指示・助言を守りながら、計画的にリハビリを進めましょう。 靭帯損傷で手術以外の治療法はありますか? 靭帯損傷の治療法の1つに「再生医療」があります。 再生医療とは、人間の組織や血液に含まれる自然治癒力を活用して、傷ついた靭帯を修復させる医療技術です。 注射を打つだけなので、手術のように傷跡が残ったり、長期のリハビリが必要になったりしません。 トミージョン手術を受けた大谷翔平選手も、再生医療で靭帯損傷の治療を受けています。 詳しくは以下の記事で紹介しているので、大谷翔平も受けた再生医療についての理解を深めたい方はあわせてご覧ください。 まとめ|トミージョン手術とは肘の靱帯損傷を再建するための手術 トミージョン手術は、損傷した腱や靭帯の再建をおこなう手術です。とくに、野球のピッチング動作の繰り返しで、肘関節の内部にある靭帯を損傷したときに用いられます。 スポーツ外傷には「再生医療」の治療法も効果的です。 本来なら手術をしなければいけない状態でも、再生医療で治療できる可能性があります。手術による傷跡や後遺症の心配もないので、安心して治療を受けられます。
2022.04.21 -
- ひざ関節
- 変形性膝関節症
- 半月板損傷
- 靭帯損傷
- 動作時の痛み
日常の生活で、階段の上り降りや、立ったり、座ったりした際に、膝に痛みや、違和感を覚えたことはありませんか? その痛みが一時的なもので、普段痛みがなければ「大丈夫だろう…」と、医療機関を受診することなく放置しがちです。 しかし、膝の痛みを放置すると重大な病気に繋がることがあります。 膝の痛みからくる疾患は早期発見、早期治療が大切です。決して放置してはなりません。 この記事では、立ったり座ったりする動作で膝に痛みを感じたときに疑われる病気について解説します。 膝が痛む病気の症状と考えられる原因 膝の痛みは多くの人が経験する悩みであり、その原因はさまざまです。 膝は歩行や立ったり座ったりなどの動作を支える重要な関節のため、何らかの不具合が生じると日常生活に大きな影響を与えます。 階段の上り降り 立つとき 座るとき 起床時のこわばり 膝の痛みの原因は、筋肉の疲労や運動不足などの一時的な要因から、関節の炎症や変形などの慢性的な病気まで多岐にわたります。 膝が痛む場合は、どのような動作で痛みが生じるのか、痛みの部位はどこかなどを観察することが大切です。 原因に応じて適切に対処することで、膝の痛みを軽減することができます。 ここでは、立ったり座ったりすると膝が痛い原因や、膝の痛みが続くときの病気の可能性をチェックポイントで解説します。 立ったり座ったりすると膝が痛い原因は? 立ったり座ったりすると膝が痛い原因としては、変形性膝関節症や半月板損傷などの疾患の可能性が考えられます。 膝は脛骨の上を大腿骨が滑らかに転がる仕組みになっており、骨の表面は軟骨というクッションで覆われています。 また、大腿骨と脛骨の間には衝撃を吸収する半月板があり、痛みを感じる場合は軟骨や半月板などに異常が生じているのかもしれません。 膝の痛みが続くのは病気のサイン?チェックポイント 膝の痛みが長期間続く場合、単なる疲労や軽いケガではなく、病気のサインである可能性があります。 特に、膝の痛みが1週間以上改善しない場合や、痛みが徐々に悪化している場合は注意が必要です。 以下の項目のうち、2つ以上当てはまる場合は病気の可能性が高いと考えられます。 痛みの種類 □ 1週間以上、膝の痛みが続いている □ 安静時でも痛みがある □ 夜間や寝ている間に痛みを感じる □ ズキズキ・チクチク・ジンジンとした痛みがある □ 階段の昇り降りで強く痛む 腫れやこわばり □ 膝が腫れている、熱を持っている □ 朝起きた時に膝がこわばる □ 膝の動きがスムーズではなく、ぎこちない 動作時の異常 □ 立ち上がる時や座る時に痛みを感じる □ 歩くと痛みが増す □ しゃがむのがつらい □ 正座ができない □ 膝が抜けるような感覚がある(ぐらつく) 見た目の変化 □ 膝の変形が進んでいる □ 左右の膝の形が違う □ 膝の皮膚が赤くなっている 発熱や体調の異常 □ 膝の痛みとともに発熱がある □ 全身の関節が痛む □ 体重が急に減少している 上記に2つ以上該当する場合は、医療機関の受診をおすすめします。 膝が痛い時に疑われる病気一覧 膝の痛みの原因にはさまざまな病気が関係している可能性があります。 以下の表では、膝の痛みと関連する主な疾患を一覧にまとめました。 ※気になる疾患名はクリック・タップすると詳細がご覧になれます。(一部除く) 膝が痛むときに多い疾患 症状 変形性膝関節症 加齢や関節の負担により膝の軟骨がすり減り、痛みや腫れが生じる 関節リウマチ 免疫異常により関節に炎症が起こり、こわばりや痛みが慢性化する 膝骨壊死症 突然の膝の激痛が特徴で、血流障害により骨組織が壊死する 半月板損傷・靭帯損傷 スポーツや怪我により膝のクッションである半月板や靭帯が損傷する 前十字靱帯損傷 急な方向転換やジャンプで靭帯が断裂し、膝が不安定になる 後十字靭帯損傷 強い衝撃で靭帯が損傷し、膝がぐらつくことがある 内側・外側副靭帯損傷 外部からの強い力で膝の内外側の靭帯が損傷する 離断性骨軟骨炎 関節内の骨や軟骨が剥がれることで痛みや運動制限が生じる 関節ネズミ 関節内に遊離した骨片が挟まり、突然の激痛やロッキング(膝が引っかかる感じ)が起こる オスグッド病 成長期の子供に多く、膝の前部が腫れて痛む 軟骨損傷 膝軟骨が傷つくことで炎症や痛みが発生する 膝に痛みを生じさせる代表的な病気には「変形性膝関節症」と言われるものが最も多くみられます。 その他、運動などのスポーツ障害として「半月板損傷」や、「前十字靱帯損傷等」などが知られています。 それ以外にも、膝の障害には多岐にわたる疾患があるため、自覚する症状によって自分で判断するのは難しいとお考え下さい。 膝が痛む場合、違和感がある場合は初期の段階、早めの受診をおすすめします。 変形性膝関節症 本疾患における原因として以下のものがあります。 加齢で軟骨組織が老化する 肥満体形で膝への負担が大きい 遺伝的素因 膝関節周囲の骨折の後遺症 病変や半月板損傷外傷などの後遺症 変形性膝関節症は進行性の病気で元の状態に回復させることが困難な病気です。 いかに現状の状態を維持できるかといったことが治療の主眼となり、保存療法を中心としたリハビリが有効な治療法となります。 注意すべきは最終的に手術が必要になることです。それが「人工関節」という選択です。 そうならないためにも、上記に記したような膝への痛みや、違和感を感じたら、早めに病院等にて診察を受けるましょう。 万一、変形性膝関節症であった場合は、リハビリ等にて進行を、可能な限り遅らせるような取組みが可能です。 【関連記事】 変形性膝関節症でしてはいけないことを職種別に解説【負担を減らす】 変形性膝関節症の治療は早期発見が鍵!初期症状を見逃さないために 関節リウマチ 膠原病という自己免疫が関連した病気で、膝関節のみならず手指、手関節、肘関節などを中心に身体のあらゆる関節で炎症が引き起こされる病気です。 関節リウマチを引き起こす要因としては未だに明確なことは判明していませんが、どうやら生体の自然免疫システムが発症に深く関係していると言われており、病状が悪化するメカニズムは最近の医学研究などによって少しずつ明らかになってきています。 本疾患における初期症状としては、関節自体に炎症が起こることに伴って関節部の腫れが認められ、それが膝部分で発症すると膝の関節に痛みが出現することになります。 さらに病状が進行してしまうと、関節を構成している骨や軟骨などが破壊されることによって関節が変形し、屈曲拘縮や関節脱臼など日常生活に多大な支障をきたすことに繋がってしまいます。 【関連記事】 関節リウマチの初期症状は?チェックリスト付きで現役医師が解説 膝骨壊死症 骨壊死の特徴として、急な痛みがあります。 変形性膝関節症のように病気が進行することで徐々に痛みが進行していくものとは違って骨壊死は、ある日突然痛みが発症する場合が多いと報告されています。 原因としては、軟骨の土台になっている軟骨下骨に微小骨折が生じて骨の壊死が発症していくと推測されています。 夜間など寝ている時や、体を動かしていないのに膝の痛みがある場合に膝骨壊死(大腿骨内顆骨壊死、脛骨内顆骨壊死)が考えられます。 半月板損傷・前十字靱帯損傷等 半月板損傷・前十字靭帯損傷は、比較的若い世代に多く見られる膝の傷害です。 主にスポーツや激しい運動中の外傷により発生しますが、半月板は加齢により弱くなるため、高齢者では転倒などの軽微な怪我でも損傷する可能性があります。 これらの損傷では「ロッキング」と呼ばれる膝が伸びない症状や、痛みを伴う膝の曲がりにくさ、走行困難などの症状が現れることがあります。 前十字靭帯は脛骨と大腿骨を繋ぐ重要な靭帯で、完全断裂、部分断裂、弛緩などの損傷パターンがあります。 スポーツ中の激しい接触や急な方向転換、ジャンプ着地、転倒を伴う動きで特に発症リスクが高まります。 年齢を問わず、適切な準備運動とフォームの意識が予防に重要です。 【関連記事】 【医師監修】半月板損傷でやってはいけないこと!放置するリスクや治療方法も解説 半月板損傷の原因から治療まで 医師が解説 膝の痛みを和らげる治療法 膝の痛みを軽減するための治療法は、原因となる病気や症状の進行度によって異なります。 変形性膝関節症や関節リウマチ、半月板損傷などの主な治療には保存療法(リハビリ・薬物療法)と手術療法の2つの選択肢があります。 早期の段階では、生活習慣の見直しや運動療法、サポーターの使用などが有効ですが、症状が悪化すると薬物療法や注射治療、さらには手術が必要になることもあります。 膝の痛みに対してご自身でできる対応としては、以下のものがあります。 安静・アイシング:発症直後や炎症がある場合は安静にして膝を冷やす 薬物療法:痛みや炎症を和らげるための鎮痛剤・湿布など 装具療法:サポーター・足底板などで負担軽減・膝の安定性を高める これらで痛みが引かない場合や、痛みが強いときは医療機関を受診しましょう。 この章では、膝の痛みを和らげるための治療法について、疾患ごとに詳しく解説していきます。 変形性膝関節症の治療 こちらの動画では、変形性膝関節症と間違われやすい膝関節周辺の疾患5選をご紹介しています。是非ご覧ください。 治療方法として以下のものがあります。 鎮痛剤 ヒアルロン注射 保存療法(リハビリ)大腿四頭筋を強化する 理学療法で可動域を改善する 膝の装具(サポーター等) 足底版 膝関節痛の原因が「変形性膝関節症」の場合には、日常生活において、膝の周囲の筋肉、特に「ふとももの筋肉(大腿四頭筋)」を鍛えて、出来る限り「正座」の姿勢を取らないように心がけましょう。 変形性膝関節症の治療は、膝関節の痛みが軽度であれば鎮痛剤を内服するあるいは湿布などの外用薬を貼付する、あるいは膝関節内にヒアルロン酸を注射する処置を実施することがあります。 それに並行して保存療法(リハビリテーション)を行います。 大腿四頭筋を強化するリハビリ訓練を受け、関節可動域を改善させるための理学療法を実践、膝を温める物理療法を試みる、あるいは膝関節にかかる負担を補助するための足底板や膝専用装具を作成するなどの工夫策を組み合わせることになります。 これらの保存的な治療でも症状が改善しない場合には関節内視鏡手術、高位脛骨骨切り術、人工膝関節置換術などを中心とした手術治療を考慮することになります。 関節リウマチ疾患の治療 関節リウマチ疾患の治療方法としては、以下のものがあります。 生活習慣の改善 タンパク質、ビタミン成分、ミネラルなどバランスの良い食生活 体重管理 抗リウマチ薬、生物製剤を用いた免疫療法 炎症所見や痛みを緩和させる非ステロイド系鎮痛消炎剤 手術による治療(滑膜切除術・人工膝関節置換術 発熱や体重減少などの全身症状を伴うことも多く、症状が活発な時期は絶対安静が必要です。 薬物療法では免疫療法や対症療法が中心となり、膝関節の機能障害が重度の場合は手術療法も検討します。 また、症状を軽減させるためには、食生活や運動習慣などの生活習慣の改善も重要です。 前十字靭帯損傷の治療 前十字靭帯損傷の治療方法としては、以下のものがあります。 保存療法(リハビリ) 装具(サポーター等) 手術 関節鏡視下手術 損傷が起こった場合は、リハビリを中心とした運動療法を中心に理学療法、装具療法等の保存療法を行います。 それでも症状が改善しない場合は、手術療法を検討することになります。 手術療法には、関節鏡視下にて行う低侵襲の手術であるため、術後の回復も早く、スポーツの場合では競技への復帰、また社会への復帰も早く見込めます。 ただし、注意点としては、靭帯損傷で適切な治療を行わないままに運動や、スポーツを継続すると半月板等、周囲の軟骨を損傷することとなりかねません。 そうなると変形性膝関節症に移行しかねない危険性があります。 まとめ|膝の痛みが示す病気の可能性と早期受診の重要性 膝関節痛の代表的な原因には変形性膝関節症、半月板損傷、前十字靱帯損傷、関節リウマチなどがあります。 これらの疾患は個人差が大きいため、症状の程度や日常生活への影響に応じた個別の治療計画が必要です。 適切な治療のためには、自身の身体状態を正しく理解し、症状や治療法について十分に理解することが重要です。 どのような症状でも早期治療が非常に重要で、痛みを放置したまま運動を続けることは症状を悪化させる恐れがあります。 膝に痛みや違和感がある場合は、迷わず整形外科クリニックや専門病院を受診して専門家に相談しましょう。 膝の痛みに対して再生医療をご検討の際は、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にご相談ください。
2022.04.18 -
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MRI検査を受ける予定がある方や、すでに検査を終えた方の中には、「結果はいつわかるのか」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。 MRI検査は体の内部を詳しく調べる検査ですが、結果が出るまでの時間は状況によって異なり、当日中にわかる場合もあれば、数日〜1週間程度かかることもあります。 結果が遅いと不安に感じるかもしれませんが、多くの場合は検査の流れや確認作業によるものです。 この記事では、MRI検査の流れとあわせて、結果が出るまでの時間の目安や注意点について解説します。MRI検査を予定している方で、気になる点がある方は、事前に医師へ相談する際の参考にしてください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療に関する情報提供や簡易オンライン診断を行っております。 体の不調や気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 MRI検査とは? MRI検査は、磁気と電波を利用して体の内部を詳しく撮影する検査です。 脳や脊椎、関節、筋肉など、レントゲンでは確認しにくい部分まで調べられるため、さまざまな症状や疾患の診断に活用されています。 ここでは、MRI検査の特徴や仕組み、CT・レントゲン検査との違いについて詳しく解説します。 MRI検査の仕組み|体の中をどうやって調べる? MRIとは「Magnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像法)」の略称で、強力な磁石と電波を利用して体内の状態を画像化する検査です。 大きな筒状の装置の中で特定の電波を照射し、体内の水素原子の反応をコンピュータで解析することで、体の断面図を作成します。 体の断面をさまざまな角度から撮影できるため、脳や脊椎、筋肉、関節などの状態を詳しく確認できます。 また、MRI検査はレントゲン検査やCT検査とは異なり、放射線(X線)を使用しません。 そのため、放射線被ばくの心配がなく、必要に応じて繰り返し検査を受けやすいという特徴があります。 MRIで何がわかる?代表的な病気や症状 MRI検査は、水分を多く含む柔らかい組織(軟部組織)を鮮明に映し出すことに優れている検査です。 代表的なものとして、以下のような病気や症状の確認に用いられます。 脳:脳梗塞、脳腫瘍、脳動脈瘤など 脊椎・脊髄:椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症など 関節:半月板損傷、靭帯損傷、肩の腱板断裂など 腹部・骨盤:肝臓や膵臓の腫瘍、子宮筋腫、前立腺がんなど また、骨に囲まれた部位であっても、内部にある神経や筋肉の状態を鮮明に映し出せるため、原因不明の痛みやしびれ、頭痛などの原因を調べる際にも役立ちます。 CT・レントゲンとの違い|どんな検査で何が違う? MRI検査とよく比較されるのが、CT検査やレントゲン検査です。 いずれも体の内部を調べるための画像検査ですが、それぞれ得意分野と不得意分野があるため、医師は症状や調べたい内容に応じて適切な検査を選択します。 主な違いは、以下表のとおりです。 検査名 検査方法 主な用途 検査時間 放射線被ばく 特徴 MRI検査 磁気と電波を利用 脳・脊椎・関節・筋肉・神経など 20〜60分程度 なし 軟部組織を詳しく確認できる CT検査 放射線(X線)を利用 肺・骨・内臓・出血など 5〜15分程度 あり 短時間で広範囲を撮影できる レントゲン検査 放射線(X線)を利用 骨折・肺炎など 数分程度 あり 短時間・低コストで実施しやすい MRI検査は、CT検査やレントゲン検査より時間がかかる傾向がありますが、その分、脳や神経、筋肉などを詳しく確認できます。 そのため、異常の原因を詳しく調べたい場合の精密検査として用いられることが多い検査です。 MRI検査の流れと結果が出るまでの時間 MRI検査では、撮影後すぐに結果が確定するわけではなく、医師による画像確認や読影(どくえい)を経て結果説明が行われます。 ここでは、MRI検査の流れと結果が出るまでの時間の目安について解説します。 検査当日の流れと所要時間 MRI検査当日は、一般的に以下のような流れで進みます。 受付・問診:金属類の持ち込みがないか確認し、体調や既往歴などをチェックします。 着替え:検査着に着替え、時計やアクセサリーなどの金属類を外します。 検査開始:装置の台に横になり、筒状の機械の中へ入ります。 撮影:撮影中は「ガンガン」「トントン」といった大きな音が鳴りますが、鮮明な画像を撮るため、できるだけ動かずに過ごす必要があります。 終了:撮影後は、そのまま帰宅、または診察室へ移動して説明を受けます。 撮影時間は20分程度で終わる場合もありますが、検査部位や内容によっては60分ほどかかるケースもあります。 撮影時間が長くなりやすい点も、MRI検査の特徴の一つです。 検査結果の説明までにかかる時間の目安 MRI検査の結果が説明されるまでの時間は、医療機関の体制や検査内容によって異なります。 ここでは、結果説明までの一般的な目安についてケース別に解説します。 日中に結果がわかるケース クリニックや小規模な医療機関では、比較的簡易な検査内容であれば、検査終了から30分〜1時間程度で医師から説明を受けられる場合があります。 とくに、撮影範囲が限定されている検査や、緊急性の確認を目的とした検査では、当日中に結果説明まで完了することもあります。 当日に結果説明がなかったとしても、検査内容や医療機関の体制によってタイミングは異なるため、必要以上に不安を感じる必要はありません。 翌日〜数日かかるケース MRI検査の結果説明として最も一般的なのが、翌日〜数日後に説明を受けるケースです。 撮影された画像は、一度「放射線科医」と呼ばれる画像読影を専門とする医師へ送られ、異常の有無や状態を詳しく確認します。 その後、放射線科医が作成したレポートを主治医が確認し、次回の外来予約時などに患者様へ説明するのが一般的です。 この工程には通常2〜3日ほどかかり、土日や祝日を挟む場合は4〜5日程度になる場合もあります。 1週間以上かかるケース 大学病院や総合病院といった大規模な医療機関では、検査件数が多いため、MRI検査の結果説明までに1週間程度かかることも珍しくありません。 とくに、専門外来が多い病院では、読影や診察予約の調整に時間を要する場合があります。 また、より精密な診断のために複数の専門医でカンファレンスを行う場合や、他の検査結果と照らし合わせる必要がある場合も、結果が出るまでに時間がかかることがあります。 さらに、他院からの紹介状をもとに検査を受けている場合は、検査結果を紹介元の医療機関へ共有したうえで説明が行われることもあります。 MRIの結果が遅いと異常?実際によくある時間がかかるケース MRI検査の結果がなかなか出ないと、「何か悪い結果なのでは」と不安になる方も多いでしょう。 しかし、実際には読影や確認作業、病院の体制など、さまざまな理由で時間がかかっている場合がほとんどです。 ここでは、MRI検査の結果説明までに時間を要する代表的なケースについて解説します。 画像の読影に専門医の判断が必要 MRI画像は脳や神経、関節など細かな部分まで鮮明に映し出されるため、その場ですぐに判断できるとは限りません。 異常が疑われる箇所を慎重に確認したり、過去の検査結果と比較したりしながら読影が進められます。 また、MRIで撮影される画像は検査部位によって数百枚に及ぶこともあるため、わずかな異変も見逃さないよう、画像読影を専門とする「放射線科医」が一つひとつ丁寧に確認しています。 病院によっては、放射線科医と主治医によるダブルチェック体制を取っているケースもあり、より正確な診断のために一定の時間を要することがあります。 検査部位や内容によって時間がかかる MRI検査は、検査する部位や目的によって撮影内容が大きく異なります。 たとえば、脳全体や脊椎など広範囲を詳しく調べる場合は、確認する項目が多くなることから、通常より検査や読影に時間がかかります。 精密検査としてMRIを行う場合は、複数方向からの追加撮影や造影剤を使用した詳しい確認が必要になるため、結果説明までの日数が長くなるケースも珍しくありません。 また、原因不明の痛みやしびれ、腫瘍の有無などを調べる際も、慎重な確認が求められるため、結果説明まで一定の時間を要する傾向があります。 病院の体制や混雑状況によって遅れている MRI検査の結果説明までの時間は、病院の規模や混雑状況によっても大きく左右されます。 とくに、大学病院や総合病院では日々多くのMRI検査が行われており、読影や診察予約が混み合いやすい傾向があります。 また、紹介状を持って受診するような大病院では、外部の医療機関からの検査依頼も集中しやすく、検査終了後も放射線科医や主治医による確認待ちで読影作業が進まないケースがあります。 こうした待ち時間は、病院側の体制や事務的な要因によるものであり、必ずしも病状の重さと関係しているわけではありません。 再確認や追加検査が必要になっている MRI検査では、撮影した画像を確認した結果、追加の確認作業が必要になるケースもあります。 一度撮影したMRI画像だけでは判断が難しい場合、別の角度から画像を再構成したり、追加の解析を行ったりしながら慎重に確認が進められます。 また、過去の検査結果や血液検査、CT検査など他の検査結果と照らし合わせながら、他の検査結果と合わせて総合的に判断されることもあります。 追加の確認や解析は、状態をより詳しく把握するために行われるものです。 そのため、追加検査や再確認が必要になった際は、不安を抱え込みすぎず、まずは医師からの説明を待ちましょう。 MRI検査を受ける前に知っておきたい注意点 MRI検査は強力な磁力を使用するため、他の検査よりも事前確認が厳格に行われます。 身に着けている物によっては、検査前に申告や確認が必要になるケースもあります。 まずは、MRI検査前に注意したい主な項目を確認しておきましょう。 【MRI検査時に注意が必要なもの一覧】 ファスナー、金属ボタンのついた衣類 メイク、マニキュア(アイシャドウ、マスカラ、ネイルアートなど) 入れ歯(インプラントは事前相談が必要) 腕時計、メガネ、ヘアピンなどのアクセサリー類 コンタクトレンズ(事前相談が必要な場合あり) コルセット系の下着、ホック付きの下着・衣類 金属の付いた服や下着 発熱保温機能付き衣料(ヒートテックなど) さらに、体内に金属や医療機器がある場合は、MRI検査を受けられないケースや事前確認が必要になる場合があります。 【MRI検査前に申告が必要な例 】 心臓ペースメーカー 骨折治療による金属プレートやボルト 脳動脈クリップ 血管ステント 人工内耳、人工中耳 脳深部刺激装置 入れ墨、アートメイク 金糸によるリフトアップ施術 妊娠中、または妊娠の可能性がある場合 金属片が飛び散る職場での勤務歴 閉所恐怖症 次に、MRI検査前に確認しておきたい注意点を項目別に解説します。 金属類(持ち物・体内機器)に関する注意点 MRI検査は強力な磁力を使用するため、金属類の持ち込みには十分な注意が必要です。 金属が磁力に反応すると、検査画像に影響が出たり、発熱や機器トラブルにつながる可能性があります。 そのため、アクセサリーや腕時計などの金属類は、検査前にすべて取り外します。 また、ファスナーや金属ボタンの付いた衣類、ホック付きの下着、ヘアピンなども検査に影響する可能性があるため注意が必要です。 医療機関によっては検査着へ着替えるケースもありますが、できるだけ金属の少ない服装で来院するとスムーズです。 さらに、ペースメーカーや人工内耳、脳動脈クリップ、骨折治療による金属プレートなど、体内に金属や医療機器がある場合は必ず事前に申告してください。 使用されている素材や機器の種類によっては、MRI検査を受けられない場合や、安全確認が必要になるケースがあります。 インプラントや入れ歯についても、素材によって対応が異なるため、不安がある場合は事前に医師へ相談しておきましょう。 刺青・アートメイクがある場合 刺青やアートメイクに使用されている染料には、微細な金属成分が含まれていることがあります。 金属成分が強い磁力に反応すると、熱を帯びて火傷のような症状やヒリヒリとした違和感が生じる可能性があります。 さらに、磁気の影響で画像にノイズが入り、検査結果に支障が出るケースもあります。 すべての刺青やアートメイクで問題が起こるわけではありませんが、色素の種類や施術内容によって対応が異なるため、MRI検査前に必ず医師や検査スタッフへ申告しましょう。 閉所恐怖症や不安がある場合 MRI検査では、筒状の装置の中で一定時間じっとしている必要があります。 装置内部は狭く圧迫感があるため、閉所恐怖症の方や狭い空間が苦手な方にとっては、不安を感じやすい検査です。 また、撮影中は「ガンガン」「トントン」といった大きな音が続くため、人によっては緊張や息苦しさを感じる場合もあります。 無理に我慢すると体が動いて検査画像に影響が出る可能性もあるため、閉所恐怖症の傾向がある場合は事前に医師や検査スタッフへ相談しておきましょう。 医療機関によっては、アイマスクの着用や鎮静剤の使用、オープン型MRIを備えた病院への紹介など、状況に応じた対応を行っているケースがあります。 メイク・コンタクトなど身だしなみに関する注意点 アイシャドウやマスカラなどの化粧品には金属粉が含まれていることがあり、MRIの磁力に反応して熱感や違和感につながる可能性があります。 画像にノイズが入り、検査へ影響が出るケースもあるため、検査前にメイクを落とすよう指示される場合があります。 とくに、マグネットネイルやミラーネイルなど金属成分を含むネイルは、変色や熱感が生じる恐れがあるため注意が必要です。 また、カラーコンタクトレンズには金属成分が含まれている場合があり、検査前に外す必要があります。 通常のコンタクトレンズについても、安全面を考慮して取り外しを求められる場合があります。 医療機関によって対応が異なるため、メイクやネイル、コンタクトをしている場合は事前に確認しておくと安心です。 食事や当日の過ごし方に関する注意点 MRI検査では、腹部の検査を除き、基本的に食事の制限はありません。 水分摂取も問題ない場合がほとんどですが、造影剤を使用する検査や撮影部位によっては、飲食に関する制限が設けられる場合があります。 病院から個別の指示がある場合は、必ずそちらを優先してください。 また、当日は検査をスムーズに受けられるよう、金具の付いていない下着や脱ぎ着しやすい服装で来院すると安心です。 まとめ|MRI検査の結果は数日が目安で遅くても慌てる必要はない MRI検査は、体の内部を詳しく確認するために行われる精密検査です。 結果が出るまでの時間には、当日から1週間程度と幅がありますが、多くは読影や確認作業など、診断精度を高めるための工程によるものです。 結果説明まで時間がかかると不安を感じるかもしれませんが、必ずしも重大な病気を意味するわけではありません。 検査内容や病院の体制によって待ち時間が変わるケースも多いため、過度に心配しすぎないことが大切です。 また、MRI検査では金属類やアートメイク、閉所恐怖症など、事前に確認しておきたい注意点もあります。 スムーズに検査を受けるためにも、気になる点がある場合は、事前に医師や検査スタッフへ相談しておきましょう。 なお、当院「リペアセルクリニック」では、膝の痛みや関節の不調に対し、手術を行わない「再生医療」という選択肢を提案しております。 お悩みの方はぜひ一度、公式LINEからお気軽にお問い合わせください。
2022.04.18 -
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「糖尿病予防のため運動したいけれど、どのような運動をしたら良いのかわからない。」 「運動は長続きしないので、継続する方法を知りたい。」 このようにお悩みの方もいるのではないでしょうか。 糖尿病には、その発症状況から、いくつかのタイプがあることが判明しています。ただ、その中でも自己免疫の異常によって引き起こされる「1型糖尿病」は、完全に予防できる方法が発見されていません。 その一方で、日頃の生活習慣が関与している「2型糖尿病」、あるいは妊娠を契機に発症する「妊娠糖尿病」は、生活習慣やライフスタイルを見直すことで、それらの発症自体や、症状悪化を一定の割合で回避または改善できます。 そこで本稿では、この2型糖尿病について、その改善方法を記してまいります(以下に記す「糖尿病」の表記は、2型糖尿病を指すものとします)。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 糖尿病について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 運動が糖尿病予防に欠かせない理由 糖尿病は、規則正しい食生活はもちろんのこと、日常から意識して身体を動かすなどの運動を実践することが大切です。運動することで血液中のブドウ糖が筋肉にとり込まれやすくなり、ブドウ糖などの利用が促される結果、血糖値が下がる現象が認められます。 とくに2型糖尿病では低下したインスリン機能が改善すると言われています。 さらに運動は、加齢に伴う筋肉の衰弱を改善できるばかりか、心肺機能の向上、ストレス解消効果も期待できます。 運動療法の効果 ブドウ糖が筋肉にとり込まれ血糖値が下がる 低下したインスリン機能が改善する 高血圧や脂質異常症の改善にも役立つ エネルギーの消費で肥満を防止する 加齢による筋力低下を改善する 骨粗鬆症の改善が期待できる 心肺機能が高まる ストレスの解消効果が期待できる 運動を行うことで、改善はもちろん、予防にも効果的です。 1型糖尿病 治療、予防が難しい 2型糖尿病 妊娠糖尿病 予防が可能 生活習慣やライフスタイルを見直す 規則正しい食生活 適度な運動(ストレス発散) 実施にあたっては、適宜体調に合わせて、無理をしないように継続できる運動の種類を選択するように心がけましょう。 以下、糖尿病を改善し、予防に有効な「運動に関する情報」を詳細に紹介してまいります。 【関連記事】 糖尿病は筋トレで完治は難しくても改善する!運動療法で糖尿病を改善するには 妊娠糖尿病で運動してもいい?妊婦さんが安心して取り組める運動 糖尿病予防に効果的な運動3選 2型糖尿病の血糖コントロールには、有酸素運動や筋肉トレーニング(レジスタンス運動)が推奨されています。(文献1) 運動を継続して実践すると、インスリンの働きがよくなり、血糖値を上手く調整しやすくなると考えられています。 糖尿病における運動療法は、とくに問題がなければ有酸素運動とレジスタンス運動、両方行うことが勧められていますが、まずは運動不足改善のために有酸素運動から始めると良いでしょう。 余裕が出てくれば次のステップとして、身体に負荷をかけるレジスタンス運動を検討すれば良いと思われます。 一方で、有酸素運動が難しい方は、レジスタンス運動を検討しましょう。 ここでは、糖尿病予防に効果的な運動を3つ紹介します。 ①有酸素運動(ウォーキング・ジョギング・水泳等) 具体的な有酸素運動(ウォーキングやジョギング、水泳等)について、糖尿病診療ガイドライン2024では、「週に150分以上の中等以上の強度の有酸素運動を、3日以上に分けて行うこと」がすすめられています。(文献1) さらに、「運動しない日が2日以上続かないようにする」ことも大切です。 これは通常、「糖の代謝が改善する期間」が運動してから、24~48時間程度持続することから導かれたもので、血糖値を上手く制御するためには、運動を1週間のなかで3日間は実践することが理想的だからです。 週末だけまとめて運動するのではなく、できるだけ間を空けずに週の中でこまめに体を動かすのが、糖尿病予防のコツです。 ②レジスタンス運動(筋肉トレーニング) レジスタンス運動は、以下の効果により血糖コントロールを改善します。 骨格筋の量や筋力を増加 インスリン抵抗性(インスリンの効きが悪くなる)の改善 運動の頻度は週に2〜3日、できれば日をあけながら行うのがおすすめです。 腕・脚・お腹・背中など、体の大きな筋肉をまんべんなく使う運動を、5種類以上取り入れましょう(例:スクワット、腕立てふせ、腹筋など)。 最初は軽めの負荷や1セット(1回分)から始めて、慣れてきたら少しずつ回数や負荷を増やしていくと効果的です。 レジスタンス運動は、有酸素運動と同じくらい血糖値(HbA1c)を下げる効果があるという研究結果も出ています。高齢者など有酸素運動が難しい人にはおすすめできる運動です。(文献1) さらに、レジスタンス運動には筋肉量の減少(サルコペニア)を防ぐ目的でも効果的です。 ③ストレッチ(ヨガ・太極拳) ヨガや太極拳は、激しい動きや瞬発的な運動がほとんどないため、高齢者でも取り入れやすい運動です。 研究では、これらの運動が糖尿病にも良い影響を与えることが報告されています。 ヨガは、空腹時血糖値やHbA1cを改善させるだけでなく、筋力や心肺機能を高める効果もあるとされています。 また太極拳には、血糖値の改善やバランス能力の向上がみられた研究結果もあります。 ただし、まだ研究の数は多くないため、今後さらに詳しい検証が期待されています。(文献1) 糖尿病予防の運動を続けるコツ 運動を長く続けるコツは、「最初から完璧を目指さない」ことです。 現在、運動不足だからと言って一念発起し、一気にやり始めると、疲労やケガにつながる恐れがあります。 通勤や買い物ついでに歩く「ながら運動」や、家事の合間のストレッチなど、日常生活に運動を取り入れるのもおすすめです。 まずは軽いウォーキングや筋トレを週3回など、無理のないペースで行うことを目指しましょう。 無理のない範囲でコツコツと継続することで、糖尿病予防の大きな力になります。 1型糖尿病は、インスリンを分泌する膵臓細胞が壊れてしまうことで発症するため、運動によりインスリン機能そのものの回復を期待できるような治療効果は期待できません。 しかし、運動することで心身の健全な発達やストレス解消に貢献するため、決して無駄ではありません。 糖尿病予防の運動を実施する際の注意点 糖尿病予防には、運動だけではなく、食事とのバランスも重要です。 運動と食事は、血糖値をコントロールする「両輪」です。 治療効果は、どちらか一方が欠けても十分に発揮できません。 また、運動のタイミングも重要です。 食後すぐの運動は、胃に負担がかかるため控えましょう。 食後1時間ほど経過してから行うと、食事から取り込まれたブドウ糖や脂質を効率的に利用でき、血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。 「毎日運動しているから食事は気にしない」「食事療法をしているから運動はしなくても良い」と、どちらか片方だけを頑張るのではなく、運動・食事の両方をバランスよく取り入れて、糖尿病の予防・改善を目指しましょう。 運動 + 食事 = 予防、改善(どちらかに偏らないバランスが大切) 運動だけでは防げない?糖尿病に再生医療という新しい選択肢 これまで運動や食事管理を続けてきても、どうしても血糖値が安定しないケースがあります。 そうしたときは、再生医療という選択肢があります。 糖尿病は、膵臓のβ細胞機能やインスリン分泌能の低下が関係しており、生活習慣の改善だけでは十分にコントロールできない状況もあるためです。 再生医療では、ご自身の脂肪から培養した幹細胞を投与することで、すい臓や血管の再生および修復を目指します。 糖尿病に対する当院「リペアセルクリニック」の再生医療については、以下の症例をご覧ください。 再生医療を提供する当院では、メール相談、オンラインカウンセリングを承っております。糖尿病に対する再生医療について詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。 運動で糖尿病を予防しつつ健康的な体を手に入れよう 今回は糖尿病の予防・改善に役立つ運動について詳しく紹介しました。 とくにウォーキングなどの有酸素運動は、続けやすくお勧めです。 1日8,000歩程度を目標にして、1週間に3日間以上の頻度で行うと良いでしょう。 運動の開始時間 食事後1時間程度経過してから 効果的にするために 運動だけに偏らない、食事療法も一体で行う 運動内容 ウォーキング、ジョギング等の有酸素運動 回数 週3回を目途、間隔を3日空けない 時間 一回当たり30分~60分程度 歩行運動は、時間や場所を選ばずに一人で実践できるため、忙しい方でも通勤や買い物中などに行えます。 どこまで運動強度を上げて良いか不安に感じる患者さんは、かかりつけ医ともよく相談してみましょう。 糖尿病は食事や運動、生活習慣の改善や薬物による治療のほか、再生医療の選択肢もあります。 再生医療について、さらに詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。メール相談やオンラインカウンセリングも承っておりますのでご利用ください。 今回の記事の情報が少しでも参考になれば幸いです。 糖尿病に効果的な運動に関するよくある質問 糖尿病予防に効果的な運動に関するよくある質問をまとめました。 糖尿病で運動しないとどうなりますか? 糖尿病で運動をしないと、血糖値を下げるインスリンの働きが弱まり、血糖コントロール不良による血糖が高い状態が続きやすくなります。 その結果、動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞、腎臓・神経・目の合併症などを引き起こすおそれがあります。運動は血糖コントロールを助け、合併症を防ぐ上でも重要です。 糖尿病予防の運動は食前と食後どちらが良いですか? 糖尿病予防のための有酸素運動は、食後に行うのが効果的とされています。 食後すぐは消化に負担がかかるため避け、血糖値が上がり始めるタイミングで軽いウォーキングなどを行うと、血糖の上昇を緩やかにする効果が期待できます。 参考文献 (文献1) 糖尿病診療ガイドライン2024 第4章 運動療法|南江堂
2022.04.15 -
- 腱板損傷・断裂
- 肩関節
「腱板断裂の手術後の再断裂の原因って何」 「腱板が再断裂しないか不安」 このような不安を抱える方は多いでしょう。 腱板断裂は断裂の範囲や手術後の負荷などによって再断裂する可能性があります。日常生活から再断裂を予防する意識が大切です。 本記事では、腱板が再断裂する原因や再断裂する確率、再断裂後の治療法について詳しく解説します。 腱板の再断裂を予防する方法も紹介しますので、腱板断裂の手術後の方や再断裂の不安がある方は、ぜひ最後までご覧ください。 腱板が再断裂する3つの原因 腱板が再断裂する主な原因は以下の3つです。 断裂が広範囲 加齢による影響 手術後の過負荷 順番に見ていきましょう。 断裂が広範囲 腱板の断裂が広範囲に及んでいる場合、修復した腱板が再び切れてしまうリスクが高まります。一般的に、断裂範囲が5㎝以上のものを「広範囲断裂」と呼びます。 広範囲断裂では、修復難易度が上がり、手術後の再断裂率が50%に達するという報告もあります。(文献1) また、断裂部分の筋肉に「脂肪変性」という、筋肉が脂肪に置き換わってしまう状態が強く現れると、腱板全体の強度が低下し、再断裂しやすい傾向が認められます。 とくに、肩を外側に回す際に重要な役割を果たす棘下筋の脂肪変性が進行しているケースでは、再断裂のリスクがより高まるとされています。 加齢による影響 年齢を重ねることも、腱板再断裂の一因となる場合があります。 加齢に伴い、腱板組織そのものの修復能力が徐々に低下するため、手術で修復しても治癒に時間がかかったり、強度が十分に回復しなかったりするケースも少なくありません。 さらに、高齢の方は栄養状態が低下している場合があり、これも再断裂リスクを高める要因です。ある研究では、手術前の栄養状態が低いと、再断裂のリスクが約5.6倍に上昇するという報告がなされています。(文献2) 良好な栄養状態を保つことは、腱板の修復を助ける大切なポイントであると考えられます。 手術後の過負荷 腱板の手術を受けた後、肩に過度な負荷がかかることも再断裂を引き起こす原因の1つです。 手術によって腱板は修復されますが、すぐに元の健康な状態に戻るわけではありません。とくに手術後間もない時期は、修復した部分の縫合がまだ不安定な状態にあります。 この時期にリハビリテーションで無理をしたり、日常生活で肩を使いすぎたりすると、修復部分の治癒が妨げられ、再断裂につながる可能性が高まります。 腱板が再断裂する確率【なりやすい時期も紹介】 腱板の手術後、修復した腱板が再び断裂してしまうケースは、一定の確率で起こります。 手術後の再断裂率は約16%であり、断裂が広範囲だった場合、再断裂率は50%にのぼるという報告も見られます。(文献1) 再断裂が起こりやすいのは、手術を受けてから間もない期間です。修復された腱板の強度がまだ十分でない手術後6カ月間は、とくに注意が必要な期間と言えるでしょう。 リハビリテーションの期間の目安としては、日常生活への復帰であれば手術後2〜3カ月程度、スポーツや重労働といった肩へより大きな負担がかかる活動への復帰は、6カ月程度が1つの目安とされています。 もちろん、これは個々の状態や断裂の程度によって異なります。このリハビリテーション期間中は、修復した腱板に過度なストレスをかけないよう、医師や理学療法士の指導をしっかりと守り、焦らず慎重に肩をいたわる生活を心がけることが大切になります。 腱板の再断裂で見られる症状 腱板が再断裂してしまうと以下のような症状が現れます。 肩の痛みと可動域制限 肩の筋力低下 肩を動かしたときの異音 どれも初回の腱板断裂時と似たような症状です。初めて腱板断裂になったときと同様の症状を感じたら、病院受診を検討してみましょう。 肩の痛みと可動域制限 再断裂が起こると、肩の痛みが再び現れる場合があります。この痛みは以下の3種類に分けられるのが特徴です。 安静時痛:じっとしているときもズキズキと続く痛み 運動時痛:肩を動かしたときに鋭く走る痛み 夜間痛:夜間に強くなる痛み とくに夜間痛は、再断裂した側の肩を下にして寝ていると圧迫されて痛みが強くなり、睡眠を妨げることも少なくありません。 運動時の痛みは、腕を高く持ち上げようとしたり、後ろに回したりする動作で顕著になります。このような痛みによって、肩を動かせる範囲(可動域)が狭くなり、生活の中で不便を感じる場面が増える傾向が見られます。 肩の筋力低下 腱板は肩関節を安定させ、腕を動かす重要な筋肉群です。再断裂すると、肩や腕の筋力が弱まり、日常生活で力が入らないと感じるようになります。 具体的には、以下のようなケースが起こりえます。 物を持ち上げようとしても力が入らない 腕を上げた状態でキープするのが難しい 腕全体に力が入らない脱力感を覚える このような筋力低下は、腱板そのものが断裂してうまく力を伝えられなくなるだけでなく、断裂によって肩関節の安定性が損なわれることも要因の1つです。 関節が不安定になると、周囲の筋肉が正常に機能しにくくなり、結果として肩全体の力の低下につながるのです。 肩を動かしたときの異音 腱板が再断裂すると、肩を動かした際に「ゴリゴリ」「ポキポキ」あるいは「ジョリジョリ」といった異音を感じるケースがあります。これらの音は、医学的には轢音(れきおん)と呼ばれます。 この異音が発生する主な原因は、断裂してしまった腱板の断端やささくれた部分が、肩を動かすことによって関節内の骨や組織と擦れ合ったり、引っかかったりするためです。 とくに腕を上げ下げしたり、回したりするような動作の際に、肩の奥で何かが擦れるような、あるいは引っかかるような感触と共に音が聞こえます。 ただし、肩の関節は複雑な構造をしており、異音が発生する原因は腱板断裂だけではありません。 そのため、音がするからと言って必ずしも再断裂を意味するわけではないのですが、他の症状と共に異音が気になる場合は、専門医へ相談しましょう。 腱板が再断裂した際の治療方法 腱板が再断裂した際は以下の治療法が用いられます。 保存療法 手術療法 再生医療 治療方法を知ることで不安の軽減につながります。 保存療法 一般的に、外傷によって腱板断裂を認めた際には、三角巾で数週間安静を保ちます。断裂部そのものが完全に修復治癒する場合はないものの、約7割は症状が軽快すると考えられているのが一般的です。 仮に腱板断裂に加えて肩関節周囲炎を合併し、強い夜間痛を認めた場合には、炎症を抑制する副腎皮質ホルモンと鎮痛作用を有する麻酔剤を肩峰下滑液包に局所的に注射して症状推移を経過観察します。 断裂部以外の健常に残っている腱板機能を活性化させることが重要となります。このような腱板機能をリハビリ訓練する手段は有効と考えられるでしょう。 また、ストレッチ運動で腱板断裂の完全な治癒は期待できませんが、関節の可動域を良好にする、あるいは腱板周囲の筋肉群の緊張を和らげて肩の痛みを軽減させる効果が期待できます。 手術療法 保存療法で肩の痛みや動きが改善しない場合、関節鏡視下手術や直視下手術を検討します。関節鏡視下手術は身体への負担が軽く術後の痛みも少ないですが、断裂が大きい場合は直視下手術が選ばれる場合もあります。 腱板断裂は治療後に再断裂する可能性があり、縫合した糸と組織の摩擦が原因です。再断裂すると損傷が広がり修復は難しく、再手術の精神的負担も大きいため、術後の再発予防は重要になります。 手術方法に関わらず、再断裂を防ぐには術後約1カ月の患部固定が不可欠です。装具で固定するため、日常生活は大きく制限されます。長期固定で肩が固まる関節拘縮が起こりやすいため、防ぐには数カ月のリハビリ継続が大切です。 再生医療 腱板の再断裂に対して再生医療も選択肢の1つです。再生医療は、ご自身から採取した幹細胞を患部に注射する治療法であり、入院が不要です。 糸で縫い合わせる治療ではなく、注射による治療のため再断裂のリスクが少なくなります。また、長期間の固定を必要としないため日常生活への影響も最小限で済みます。 腱板断裂の治療において、再断裂のリスクを抑えたい場合は、再生医療も検討してみましょう。 こちらの動画でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。 https://www.youtube.com/watch?v=bKupVfsXpHM 腱板断裂(再断裂)を予防する方法 腱板が断裂するのを予防するには以下の方法があげられます。 手術前の栄養状態を改善する 日常生活で肩に負荷をかけないようにする 専門家指導のもと正しいリハビリをおこなう 難しいことではないので、1つずつ意識していきましょう。 手術前の栄養状態を改善する 手術を受ける前から、体の状態を整えておくことは、スムーズな回復と再断裂リスクの低減につながります。とくに高齢の方の場合、手術前の栄養状態が良好であるほど、手術後の再断裂リスクが低下するという報告もあります。(文献2) 私たちの体は、食べたものから作られています。腱や筋肉といった組織の修復には、タンパク質をはじめ、ビタミン、ミネラルなど、さまざまな栄養素が不可欠なものです。 手術に向けて、日頃から主食・主菜・副菜のそろった栄養バランスの整った食事を心がけ、体に十分な栄養を補給しておくことが大切です。栄養状態を良好に保つことは、手術に備え、回復力を高めるための重要な準備と言えるでしょう。 日常生活で肩に負荷をかけないようにする 腱板断裂は、肩への繰り返しの負担や、一度に大きな負荷がかかることで発生しやすい状態にあります。そのため、初回の断裂予防はもちろん、手術後の再断裂を防ぐためにも、日常生活での肩への配慮が欠かせません。 具体的には、重い物を持つ動作は、肩関節や腱板に大きな負担を強いるため、できる限り避けるべきです。また、腕を急に高く上げる、手を体の後ろに回して物を取る、といった動作も、修復した腱板に予期せぬストレスを与える可能性があります。 日常生活の中で、肩に負荷をかけすぎないよう意識し、無理のない動作を心がけることが予防の第一歩となります。 専門家指導のもと正しいリハビリをおこなう 手術後のリハビリテーションは、肩の機能回復と再断裂予防のために非常に大切になります。 しかし、焦って頑張りすぎたり、自己流で過度なトレーニングをおこなったりすると、修復途中の腱板に負担がかかり、かえって再断裂のリスクを高めてしまう場合も少なくありません。 リハビリは、手術後の時期や肩の状態に合わせて慎重に段階を踏んで進める必要があり、リハビリの内容は以下のように多岐にわたります。 可動域を広げる練習 筋力を回復させるトレーニング 肩の安定性を高める運動 医師や理学療法士といった専門家は、個々の回復状態を評価し、リハビリプログラムを計画・指導してくれます。 その指示にしっかりと従い、正しい方法でリハビリに取り組むことが、回復への着実な方法であり、再断裂を防ぐためのポイントです。 腱板の再断裂の原因を理解して予防しよう 腱板の再断裂は、約16%の確率で発生します。その原因として、広範囲の断裂、加齢による腱板組織の機能低下、手術後の過度な負荷などが挙げられ、とくに広範囲に断裂が及んでいる場合、再断裂率は約50%に達することもあるのです。 再断裂が起こると、肩の痛み、可動域の制限、筋力低下といった、腱板断裂時と同様の症状が現れます。 腱板の再断裂を防ぐためには、専門家の指導に基づいたリハビリと、日常生活で手術した側の肩に負担をかけすぎないように注意が必要です。 万が一、腱板が再断裂してしまった場合、保存療法や手術療法が主な治療法となります。しかし近年では、再生医療も選択肢の1つとして考えられるようになりました。 腱板の再断裂は予防可能なので、原因をよく理解し、再断裂を招かないよう注意深く生活しましょう。 参考文献 (文献1) 北原 博之, 矢部 嘉浩, 乗松 崇宏, 安達 信二, 瀬良 敬祐「鏡視下腱板修復術後の再断裂の検討」整形外科と災害外科 59巻 4号 pp713~716 2010年 https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai/59/4/59_4_713/_article/-char/ja/ (最終アクセス:2025年5月14日) (文献2) 設楽仁「高齢者における肩腱板断裂手術後の再断裂:術前の栄養状態が鍵〜手術前の栄養状態が低いと、再断裂リスクがおよそ 5.6 倍〜」Journal of Bone and Joint Surgery 2024年 https://www.med.gunma-u.ac.jp/wp-content/uploads/2024/09/press_R060905.pd (最終アクセス:2025年5月14日)
2022.04.14 -
- 足底腱膜炎
「足底筋膜炎って何日休めば良いの」 「足の痛みをなんとかしたいけど、どんな治し方があるの」 このような不安を抱える方は多いでしょう。 足底筋膜炎は、ランニングなどのスポーツや長時間の立ち仕事などで足裏に負担がかかることで発症し、休養期間は症状の軽重によって数日から数カ月と大きく異なります。 本記事では、足底筋膜炎の症状に応じたスポーツや仕事を休むべき期間の目安、そしてその治し方について詳しく解説します。 原因や休養中にやってはいけないことも紹介しますので、足底筋膜炎で何日休むべきか悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。 足底筋膜炎でスポーツや仕事を休む期間は症状の度合いで変わる 足底筋膜炎は、スポーツや仕事などで足裏に過度の負担が継続的にかかることで発症します。主な症状は、踵(かかと)から足裏にかけて、とくに踏み込んだ際や動き始めに生じる痛みです。 スポーツや仕事を休む期間は、症状の程度によって異なります。軽度であれば、数日から1週間程度の安静とセルフケアで改善する場合が多く見られます。 しかし、痛みが強く日常生活に支障が出る中等度から重度では、1週間から数週間、ときには数カ月以上の休養と治療が必要となる場合も少なくありません。 症状が長引く際は、医療機関を受診し、医師の指示に従うことが大切になります。 スポーツや仕事復帰を早めたい患者様には、入院を必要としない再生医療の選択肢もあります。 再生医療を提供する当院では、メール相談、オンラインカウンセリングを承っておりますので、ぜひご活用ください。 足底筋膜炎の休養中にやってはいけないこと 足底筋膜炎の休養中は以下のようなことはおこなってはいけません。 無理な運動 サイズの合わない靴の着用 自己判断での冷却や温熱 症状が悪化し、重症化してしまう可能性があります。 注意すべきポイントを詳しく見ていきましょう。 無理な運動 足底筋膜炎の休養中は、炎症を悪化させる可能性があるため、無理な運動は禁物です。 具体的には、以下のような踵に集中的かつ反復的な負荷がかかる運動は避けましょう。 ジャンプ ダンス 長距離走 痛みを我慢して運動を続けると、症状の悪化や慢性化につながる可能性があります。 しかし、まったく運動しないのも関節が硬くなったり、かえって痛みが再発したりする原因となるため、推奨できません。医師の指示のもと、軽いウォーキングやストレッチなど、足裏に負担の少ない運動から様子を見ながらおこなうのが良いと考えられます。 運動を再開する際は、必ず専門家のアドバイスを受け、徐々に負荷を上げていくように心がけてください。 サイズの合わない靴の着用 足底筋膜炎の治療中や予防において、靴選びは重要なポイントです。サイズの合わない靴を履くと、足底筋膜に余計な負荷がかかり、症状を悪化させる原因となります。 大きすぎる靴は靴の中で足が動いてしまい、安定性が損なわれ負担が増します。反対に小さすぎる靴は、足を圧迫し血行不良を招く場合も少なくありません。 また、ビーチサンダルやハイヒールといった不安定な履物は、足裏を十分に支えられず、足底筋膜への負担を増大させます。 クッション性が低く、靴底の薄い硬い靴も、地面からの衝撃が直接足裏に伝わりやすいため注意が必要です。ご自身の足のサイズや形に合った、適切なクッション性とサポート力のある靴を選びましょう。 自己判断での冷却や温熱 足底筋膜炎の痛みに対して、冷却や温熱療法は有用な場合がありますが、自己判断でおこなうと思わぬ症状の悪化を招く可能性があります。 一般的に、足底筋膜炎はかかと周辺の炎症を伴うため、運動直後や炎症が強く熱感がある場合は、患部を冷やすことで炎症を抑え、痛みを和らげることにつながる場合があります。 一方で、慢性的な痛みや、炎症がそれほど強くない場合には、温めることで血行が促進され、筋肉の緊張が和らぎ症状が改善するという専門家の意見も少なくありません。 このように、冷やすべきか温めるべきかは、症状の時期や状態によって異なり、一律の見解は示されていません。 どちらが適切かを見極めるのは難しいため、自己判断は避け、まずは医療機関を受診し、医師や理学療法士など専門家のアドバイスを受けましょう。 足底筋膜炎の治し方 足底筋膜炎に対する治療は、以下の5つが適用されます。 保存療法 薬物療法 リハビリテーション 装具療法 再生医療 順番に解説します。 保存療法|安静やテーピングなど 足底筋膜炎の治療は、リハビリを中心とした理学療法での治療が基本となります。まずは症状が軽くなるまでは安静にしてください。 スポーツはもちろんのこと、長距離の歩行や、長い時間、立っていることも避けねばなりません。その他、必要があればテーピングなどを行うことで患部の負担軽減を目指します。 薬物療法|湿布やステロイド注射など 患部に炎症がある場合は、消炎鎮痛剤の塗布や、湿布で炎症を抑えて症状の改善を待ちます。また、痛みが強い場合は、和らげるために鎮痛剤の服用も有効ですが長期間での使用は胃に負担がかかるため、ご注意ください。 その他、治療上の注意点として、患部へのステロイド注射を行うことがありますが、易感染性や血糖値の上昇などの副作用の心配もあり、長期間にわたって頻繁に行うことは回避すべきです。 リハビリテーション|ストレッチや物理療法など 症状が重篤でなければ、通常は数か月程度で症状が軽快するとされています。リハビリで重要となるのは筋膜の柔軟性を向上させることです。 そのためには足底腱膜だけでなく、それに続くアキレス腱やハムストリング、下腿三頭筋を含めた柔軟性の確保を目指しストレッチを中心にアプローチします。 このようなリハビリを用いた治療法は、ステロイド注射のように明らかな即効性は見られませんが長期的なスパンで見ていただくと非常に有効です。 なお、こういったリハビリは、低周波による電気療法や超音波を用いた療法、レーザー照射などといった物理療法を組み合わせるのが一般的です。 装具療法|靴選びやインソールの使用など 足底筋膜炎の治療では、靴選びも重要になります。 靴を履く際は自分の足の形に適したクッション性の優れた靴を選択すると共に着地する際の衝撃を少しでも緩和できるよう、衝撃を吸収できるインソールを挿入するなどで足底筋膜部にかかるストレスを和らげる対策を取りましょう。 インソールとは、靴底に敷くことで足底のアーチ形状を解剖学的に補正し、足のアライメントを調整し改善するものです。そのため、個人に合わせてオーダーメードで作成します。 以上のような薬剤やリハビリ、インソールを中心とした保存的治療で症状が改善しないケースにあっては、根治的な手術療法が考慮されることになります。 再生医療|PRP治療など 足底筋膜炎の治療における選択肢として、再生医療の1つであるPRP(多血小板血漿)療法があります。この治療法は、患者様ご自身の血液を採取し、その血液から血小板を多く含む成分を抽出して作製したPRPを、患部に注射するものです。 PRP療法は、日帰りで行われることが多い治療法です。ご自身の血液を用いるため、アレルギー反応などのリスクは一般的に低いと考えられています。 どのような治療法が適しているかは、症状や状態によって異なりますので、詳細については医師にご相談ください。 再生医療について詳しく知りたい方は、メール相談やオンラインカウンセリングで当院へお気軽にお問い合わせください。 足底筋膜炎は何日休むか把握した上で治療を進めよう 足底筋膜炎でスポーツや仕事を休む期間の目安は、症状の度合いによって異なり、軽度であれば数日から1週間程度、中等度以上では数週間から数カ月以上です。 ただし、これらはあくまで目安であり、大切なのは医師の診断に基づいた適切な期間、安静を保つことです。 自己判断せずに専門医に相談し、症状に合った治療法の選択が回復への近道です。休養中は無理な運動を避け、足に合った靴を選ぶなど、足底筋膜への負担を減らす工夫も重要になります。 治療法には保存療法からリハビリテーション、薬物療法、そして再生医療(PRP治療など)といった選択肢があり、医師と相談しながら進めていきましょう。 足底筋膜炎と休養に関するよくある質問 足底筋膜炎と足底腱膜炎の違いはなんですか? 「足底筋膜炎」と「足底腱膜炎」は、一般的に同じような足の裏の痛みを指す疾患として扱われることが多く見られます。厳密にいうと、「筋膜」は筋肉を包む膜を指し、「腱膜」は腱が膜状に広がったものを指すため、炎症が起きているとされる組織の名称が異なります。 しかし、実際にはこれらの組織は密接に関連しており、炎症がどちらか一方に限定されるとは限らないため、臨床現場では両者を厳密に区別せずに「足底筋膜炎」または「足底腱膜炎」と呼ぶことが少なくありません。 大切なのは名称の違いよりも、症状を正確に把握し、適切な治療を受けることです。 足底筋膜炎のときは歩かないほうが良いですか? 足底筋膜炎の症状がある場合、とくに炎症が活発な急性期には、無理に歩くことは避けて安静を保つことが基本です。歩行によって足底筋膜に繰り返し負荷がかかると、炎症が悪化し、回復が遅れる可能性があります。 ただし、長期間にわたってまったく歩かない、動かないのも問題が生じることがあります。たとえば、足や下半身の血行が悪くなったり、筋力が低下したり、関節が硬くなったりするかもしれません。 そのため、症状が少し落ち着いてきたら、医師や理学療法士の指示に従い、足裏に負担の少ない軽いウォーキングや、足首や足指のストレッチなどから徐々に活動を再開していくのが一般的です。自己判断で無理をせず、専門家のアドバイスを受けながら慎重に進めましょう。 足底筋膜炎は痩せたら治るって本当ですか? 体重を減らすことが足底筋膜炎の症状緩和につながる可能性はありますが、痩せるだけで必ず治る保証はありません。 確かに、体重が増加すると、立っているときや歩行時に足裏にかかる負担が大きくなるため、体重過多は足底筋膜炎の一因となり得ます。 しかし、足底筋膜炎の原因は体重だけでなく、以下のような要因が複雑に絡み合っています。 長時間の立ち仕事やスポーツによる使い過ぎ 合わない靴の着用 足のアーチの異常 ふくらはぎやアキレス腱の柔軟性低下 足裏の筋力低下 体重管理は有効なアプローチの一つですが、それ以外の原因にも目を向け、ストレッチや適切な靴選び、筋力トレーニングなどを総合的に行うことが治療や再発予防には重要です。
2022.04.14 -
- 脊椎
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腰部脊柱管狭窄症
- 脊椎、その他疾患
腰から足にかけての激痛やしびれの症状が出る坐骨神経痛は、悪化すると「死ぬほど痛い」と感じる人は多く、腰痛の中でも日常生活に支障をきたすことが多いです。 痛みの改善には手術しかないと考える方もいるかもしれませんが、坐骨神経痛は薬物療法やリハビリなどの手術を行わない保存療法で症状が緩和する可能性があります。 また、リペアセルクリニック坂本理事長のYouTubeでも坐骨神経痛について解説していますので、あわせてご確認ください。 「死ぬほど痛い」と感じるほど重症の坐骨神経痛は、適切な治療を受けないと歩行困難になる可能性もあります。 深刻な痛みで不安がある方は、ぜひお電話でご相談ください。 今までは手術によって痛みやしびれを取る治療が一般的とされてきましたが、近年では神経損傷を改善する可能性がある治療法として再生医療が注目されています。 「坐骨神経痛が死ぬほど痛いからなんとかしたい」という方は、どんな些細なことでもお気軽にご質問くださいね! 坐骨神経痛の辛い痛みを和らげる7つの治療法 坐骨神経痛の辛い痛みを和らげるための治療法は主に以下の7つです。 痛みを緩和する薬物療法 神経ブロック療法 筋肉をほぐす理学療法とリハビリ 認知行動療法 装具療法 重度の場合に行われる手術療法 再生医療 自分にあった症状に合わせて、治療法も検討していきましょう。 坐骨神経痛の原因や症状については、以下の記事で解説しています。あわせてご覧ください。 痛みを緩和する薬物療法 坐骨神経痛の痛みに対して、まず試される治療法が薬物療法です。痛み止めや炎症を抑える薬を服用することで、辛い症状を和らげる効果が期待できます。 最初は市販の痛み止めから始め、症状が重い場合は医師が処方する鎮痛剤や抗炎症薬を使用するケースもあります。 薬には副作用のリスクもあるため、自己判断での服用は避けて必ず医師に相談しましょう。 ▼神経損傷の治療に再生医療が注目 >>【無料】公式LINE限定の再生医療ガイドブックを見てみる 神経ブロック療法 痛みの原因となっている神経に直接アプローチするのが神経ブロック療法です。 局所麻酔薬を注射して、痛みを伝える神経の働きを一時的に抑制します。 神経ブロック療法は、比較的即効性があり重度の痛みにも効果を期待できるのが特徴です。 また、効果の持続時間には個人差があり、数時間から数カ月以上継続する方もいます。(文献1) 筋肉をほぐす理学療法とリハビリ 理学療法により、坐骨神経周辺の筋肉をほぐし血行を改善するのも、坐骨神経痛に効果が期待できます。 理学療法を受ける場合は、専門家の指導のもとストレッチや運動療法を行います。温熱療法やマッサージなども組み合わせることで、こわばった筋肉がリラックスし痛みの軽減につながるでしょう。 また、リハビリでは痛みの少ない範囲で軽い運動から始め、徐々に負荷を上げていく段階的なプログラムを実施します。 自宅でも医師や理学療法士の指導のもと、簡単なストレッチや運動を続けることで、より早い回復が期待できます。 認知行動療法 認知行動療法とは、物事の考え方・捉え方や行動に働きかけてストレスを軽減する治療法です。 専門家との定期的な面談を通じて、痛みと上手に付き合うコツを学びます。また、リラックス法や呼吸法なども取り入れるとより効果的です。 継続的な取り組みが必要ですが、痛みへの不安が軽減されることで生活の質の向上も期待できます。 装具療法 坐骨神経痛が辛いときは、腰椎を安定させて痛みを和らげるために、コルセットなどの装具を使用することがあります。 ただし、長期の装着は体力低下を引き起こす可能性があるため、医師に相談しながら、使用期間は1カ月程度を目安に調整しましょう。 装具の使用で痛みが改善したら、徐々に体を動かし筋力の回復を目指すのがおすすめです。 重度の場合に行われる手術療法 保存的治療で改善が見られない重症例では、神経を圧迫している椎間板や骨を取り除き、症状の改善を目指す手術療法が検討されます。 近年は、内視鏡手術など身体への負担が少ない手術方法も発達してきており、比較的早い段階で退院や日常生活への復帰ができる傾向があります。 ただし、手術にはリスクも伴うため慎重な判断が必要ですので、医師と十分に相談し手術の必要性を見極めましょう。 再生医療 再生医療とは、患者さま自身の細胞を利用して損傷した組織の再生・修復を促進する治療法のことです。 患者さま自身の細胞を使うため、拒絶反応やアレルギー反応などの副作用リスクが少ない点も魅力の一つといえるでしょう。 手術せずに損傷した坐骨神経の症状改善に期待できる新たな選択肢として再生医療が注目されています。 「坐骨神経が死ぬほど痛くて日常生活もままならない」という方は、ぜひ再生医療による治療をご検討ください。 当院(リペアセルクリニック)では無料カウンセリングも行っております。 坐骨神経痛の痛み症状が改善できる可能性がある再生医療の治療法について、ぜひ一度ご相談ください。 そもそも坐骨神経痛とは?辛い3つの症状 坐骨神経痛とは、体の中で最も太い神経である坐骨神経に沿って痛みが走る症状です。 主な症状としては以下3つが挙げられます。 腰から足先にかけての鋭い激痛やしびれ お尻から脚にかけての持続的な痛み 座位や歩行で悪化する下半身の違和感や麻痺感 人によって症状は異なりますが「死ぬほど痛い」と表現されるケースもあり、日常生活に支障をきたすほどの痛みもあります。 本章では、坐骨神経痛の主な症状を解説します。 腰から足先にかけての鋭い激痛やしびれ 坐骨神経に沿って走る電気が走るような鋭い痛みは、最も特徴的な症状の1つです。 突然襲ってくる激痛は、まるで雷に打たれたかのような衝撃を伴います。多くの方が「今まで経験したことのない痛さ」と表現するほどです。 さらに、痛みの強さは時間帯や動作によって変化し、夜間に悪化する場合もあります。 もしも我慢できないほどの痛みに襲われたら、すぐに医療機関での受診をおすすめします。 お尻から脚にかけての持続的な痛み 坐骨神経痛特有の「ズキズキ」「ジンジン」した痛みは長時間続くのが特徴です。 お尻から太ももの裏側、ふくらはぎにかけて痛みが持続し、座る姿勢がとくにつらくなります。 また、痛みで姿勢が崩れてさらに症状が悪化する可能性もあるため、早期の段階で適切な治療を受けて慢性化を防ぎましょう。 座位や歩行で悪化する下半身の違和感や麻痺感 座っているときや歩行時に増す「違和感や麻痺感」も見逃せない重要な症状です。 たとえば長時間の座位で痺れが強くなったり、歩行時にふらつきを感じたりする場合もあります。 また、日常生活での何気ない動作が困難になり、仕事や家事に支障も出てきます。そのため、症状の進行を防ぐためにも、早めの対策と生活習慣の見直しが重要です。 坐骨神経痛の主な原因3選! 坐骨神経痛の代表的な原因は以下の3つが挙げられます。 椎間板ヘルニア 脊柱管狭窄症 加齢や筋力低下 主な原因を理解してから適切な治療法を選択できます。 ここでは症状との関連性や予防法を含めて詳しく解説します。 椎間板ヘルニア 椎間板ヘルニアとは「加齢」や「日常的に腰部に負担をかける」ことにより、クッション役である椎間板が飛び出し神経を圧迫する症状です。 デスクワークが多い30〜50代の方が発症しやすく、座っているだけでも激痛に襲われるケースもあります。 早期発見・早期治療が重要であり、適切な治療を受ければ多くの方が症状改善を実感できます。 また、腰椎椎間板ヘルニアの詳しい症状や重症度が気になる方は以下の記事もチェックしてみてください。 脊柱管狭窄症 脊柱管狭窄症は、年齢とともに脊柱管が狭くなり、神経が圧迫される症状です。 とくに50代以降の方に多く見られ、立ち仕事や長時間の歩行で症状が悪化します。 また、前かがみで痛みが和らぎ、背筋を伸ばすと痛みが強くなるのが特徴です。 しかし、多くの場合が適切な治療と生活習慣の改善で症状をコントロールできます。 脊柱管狭窄症で注意すべきポイントや、症状と治療法については以下の記事も参考にしてみてください。 加齢や筋力低下 加齢による筋力低下も坐骨神経痛の原因の1つです。 腰回りの筋肉が衰えると、背骨を支える力が弱まり神経への負担が増加するため、日常生活での些細な動作で激痛が走ることもあります。 しかし、正しい運動習慣と筋力トレーニングの継続で症状の改善や予防が期待できます。 また、加齢や筋力低下で気になる症状があれば「メール」や「オンラインカウンセリング」でのご相談も受け付けておりますので、お気軽にお問合せください。 坐骨神経痛の予防法とセルフケア 坐骨神経痛の痛みは日々のケアで和らげることができます。 ここでは、痛みに悩まされている方にも効果的な3つの予防方法をご紹介します。 日常的にできる簡単なストレッチ 正しい姿勢を保つための意識づけ 適度な運動で筋力を強化する 継続的に行うと辛い症状の改善や予防に期待できるでしょう。 日常的にできる簡単なストレッチ 朝晩5分から始められるストレッチで、硬くなった筋肉をほぐしていきます。 とくに効果的なのが、仰向けで行う膝抱えストレッチです。 背中を床につけ、片膝を胸に向かってゆっくり引き寄せます 反対側の足はまっすぐ伸ばしたまま30秒キープ 左右2セットずつ行うのがおすすめです。 無理のない範囲で継続していると、徐々に筋肉の柔軟性が高まり痛みの予防につながります。 正しい姿勢を保つための意識づけ 猫背やストレートネックは坐骨神経痛の原因になりやすいため要注意です。 デスクワークが多い方は背筋を伸ばし、足裏を床につけた姿勢を心がけましょう。 長時間同じ姿勢も避けたいポイントですので、1時間に1回は立ち上がって軽く体を動かすことをおすすめします。 正しい姿勢を保っていれば、神経への負担が軽減され痛みの予防に効果的です。 適度な運動で筋力を強化する 急激な運動は逆効果ですが、適度な運動は予防にも効果的です。 ウォーキングや水中歩行から始めるのがおすすめで、とくに体幹を鍛えると腰への負担が軽減されます。 まずは1日10分からでもOKですので、徐々に時間を延ばして体を強化していきましょう。 まとめ|死ぬほど痛い坐骨神経痛は適切な治療法で改善しよう 坐骨神経痛の痛みは確かに辛いものですが、適切な治療とケアで改善に期待できます。まずは専門医に相談し、あなたに合った効果的な治療を検討してみてください。 治療には薬物療法や神経ブロック、リハビリなど症状に合わせて選択できます。 本記事を参考に簡単なセルフケアも取り入れつつ、日常的に予防も意識してみてください。 近年の治療では、手術をしない新たな選択肢として「再生医療」が注目されています。 痛みでできなかったことが再びできるようになる可能性がある再生医療について「どのような治療を行うか」ぜひお問い合わせください。 坐骨神経痛が死ぬほど痛いときによくある質問 Q:坐骨神経痛と間違える病気はありますか? 坐骨神経痛に似た症状に「梨状筋症候群」や「変形性股関節症」があげられます。 いずれも神経損傷や関節軟骨がすり減ってしまい従来の治療では元に戻らないと言われています。 しかし、近年では損傷した神経や関節軟骨に対して再生医療による治療も選択肢の一つです。 今まで元に戻らないとされていた神経や組織の改善が期待できる治療法なので、この機会にぜひ知っておきましょう。 ▼神経損傷の治療に再生医療が注目 >>【無料】公式LINE限定の再生医療ガイドブックを見てみる Q:坐骨神経痛でやってはいけないことは何ですか? 坐骨神経痛の症状を悪化させないために、主に以下の動作が挙げられます。 長時間の同じ姿勢 無理な運動 重いものを持ち上げる とくに急激な動きや、ねじる動作は症状を悪化させる原因となります。 また、坐骨神経痛でやってはいけないことについては、以下の記事でさらに詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。 参考文献一覧 文献1 日本ペインクリニック学会_第Ⅰ章 ペインクリニックにおける神経ブロック
2022.04.13 -
- ひざ関節
- 変形性膝関節症
- 膝の内側の痛み
- 膝の慢性障害
鵞足炎と変形性膝関節症は、膝の似たような部位に痛みを引き起こしますが、発症の原因や症状の進行度が異なります。 鵞足炎は主に筋肉の炎症によるもので、変形性膝関節症は軟骨がすり減ることで発症する疾患です。 適切な治療を進めていくためには、それぞれの違いを理解しておくことが大切です。 本記事では、鵞足炎と変形性膝関節症の違いをわかりやすく解説します。セルフチェック方法や具体的な治療法も紹介しているので、参考にしてみてください。 鵞足炎と変形性膝関節症の違い まずは、「鵞足炎」と「変形性膝関節症」がどのような疾患なのかを確認しましょう。それぞれの特徴を理解した上で、両者の違いを詳しく見ていきます。 鵞足炎とは|膝付近の鵞足部で起こる炎症 膝の内側にある鵞足部で発生する炎症が、鵞足炎です。 過度のスポーツ活動や運動をすると、膝の負担が増え、炎症が生じやすくなります。 この炎症は主に、鵞足部にある「滑液包」もしくは筋肉で起きており、膝を酷使することで発症しやすくなります。 主な症状は以下のとおりです。 膝関節の少し下に圧痛がある 関節部分の腫れを伴うことがある 骨の変形は基本的には認められない のちほど解説する治療法を進めれば、症状の軽減や再発予防が可能です。 変形性膝関節症とは|膝軟骨のすり減りによって発症する疾患 膝の軟骨がすり減ることで発症する疾患が、変形性膝関節症です。 加齢や肥満が影響しやすく、関節に強い痛みを引き起こす病気です。 症状が進むと膝の動きに支障をきたし、日常生活にも影響を与えます。 主な症状は以下のとおりです。 階段の昇り降りで膝に痛みがある 膝関節が強ばり違和感が増す 関節が変形し硬くなって曲げ伸ばしに支障をきたす 発症の原因は加齢や肥満以外に、靱帯損傷や半月板損傷、骨折などの外傷による影響も考えられます。 進行すると平地での歩行にも痛みを伴うほか、化膿性関節炎の後遺症として発症する場合もあるため、早期治療が大切です。 なお、変形性膝関節症の治療法には「再生医療」の選択肢が挙げられます。損傷を起こしている膝関節に幹細胞を注入するだけで、傷ついた組織の再生に導きます。 再生医療について詳しく知りたいという方は、無料のメール相談、オンラインカウンセリング も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。 【関連記事】 変形性膝関節症の初期症状とは?原因や治療方法もわかりやすく解説 変形性膝関節症の原因、スポーツから発症するリスクについて 鵞足炎と変形性膝関節症の違いを表で比較 鵞足炎と変形性膝関節症は、どちらも似たような部位に痛みを生じるため、混同されやすい疾患ですが、発症の原因や症状、治療方法には違いがあります。 以下の表に鵞足炎と変形性膝関節症の違いをまとめました。 鵞足炎 変形性膝関節症 原因 筋肉の炎症 ・軟骨のすり減り ・加齢 ・肥満 など 発症部位 膝関節の内側付近(鵞足部) 膝関節 主な症状 ・膝関節の少し下に圧痛・関節部分の腫れ ・骨の変形は基本的に認められない ・膝関節の違和感や強ばり ・階段の昇り降りでの痛み ・関節の変形による可動域の狭まり 主な治療 ・運動制限(膝のオーバーユースを避ける) ・足のねじれ調整 ・体重管理 ・筋力トレーニング ・鎮痛剤、湿布 ・関節内の水を抜く 予防法 過度な運動を避け、膝の負担を軽減する ・体重を増やしすぎない ・膝周囲の筋力を維持する 膝の痛みを感じた際は、それぞれの特徴を理解し、適切な対処を心がけましょう。 鵞足炎と変形性膝関節症のセルフチェック表 ここでは「鵞足炎」と「変形性膝関節症」それぞれのセルフチェック表を紹介します。 当てはまる項目が多い場合は、各疾患を発症している可能性を視野に入れましょう。 【鵞足炎のセルフチェック表】 階段の上り下りで膝の内側に痛みを感じる 正座やあぐらをかいたときに痛みが強くなる 安静時よりも運動後に痛みが増すことが多い 膝を90度以上曲げたり、完全に伸ばしたりした際に痛みが出る 膝関節そのものに腫れはないが膝の内側が腫れぼったく感じる 膝の内側を押すと痛みを感じる(とくに膝の内側5~7cmほど下の部分) 膝を曲げる動作(踵をお尻に近づける)を行った際に膝の内側が痛む 【変形性膝関節症のセルフチェック表】 膝が不安定に感じることがある 膝の周囲が腫れているように感じる 膝の形が変わってきたように見える 階段の昇り降りで膝に強い痛みを感じる 正座やしゃがむ動作が難しくなっている 朝起きたときに膝がこわばることがある 歩き始めや椅子から立ち上がる際に膝が痛む 膝を動かしたときに痛みや軋むような感覚がある 長時間座った後に立ち上がると膝に痛みを感じる 体重が増加して膝への負担が大きくなっていると感じる 膝の痛みは放置すると悪化する可能性があります。 セルフチェックの結果を参考にし、症状が続く場合は医療機関の受診を検討しましょう。 鵞足炎と変形性膝関節症の治療法 ここでは、鵞足炎と変形性膝関節症の治療法について解説します。 鵞足炎の治療法 変形性膝関節症の治療法 膝の痛みに対する治療の選択肢「再生医療」について 近年注目されている新しい治療法「再生医療」も紹介しているので、治療法を選ぶ際の参考にしてみてください。 鵞足炎の治療法 鵞足炎の治療には、症状の程度に応じた適切なアプローチが必要です。 初期の治療として、安静が大切です。膝に過度な負担をかけないよう、激しい運動や長時間の正座、しゃがみ込みなどの姿勢は避けましょう。痛みがあるときはアイシング(冷却)すると、炎症の軽減が期待できます。 痛みが強い場合には、抗炎症薬の服用や湿布の使用による薬物療法を取り入れます。 理学療法によるリハビリも治療の一環です。ストレッチや筋力トレーニングをすれば、膝の機能回復や再発予防につながります。 変形性膝関節症の治療法 変形性膝関節症の治療は、症状の進行度に応じて段階的に進められます。 痛みが軽く、日常生活への影響が少ない場合は、内服薬や湿布薬、消炎鎮痛剤などの服用・服薬による薬物療法が用いられます。炎症を軽減するほかの治療法には、ヒアルロン酸の注入があります。関節の滑りを良くするため、炎症が起こりにくいです。 痛みが続き、膝の動きに違和感が出始めた場合は、リハビリや装具(サポーター・インソール)を活用して膝の負担を減らします。 痛みが強く、日常生活に支障をきたす場合は、手術が検討されます。 以下は、変形性膝関節症における代表的な手術です。 骨切り手術:骨を切って膝の形を整える方法 人工関節置換術:人工の関節を置き換える方法 早期発見により、手術を回避できる可能性もあります。症状が悪化する前に治療を進めていくことが大切です。 【関連記事】 変形性膝関節症の治療は早期発見が鍵!初期症状を見逃さないために 変形性膝関節症|高齢者も知っておくべき手術の種類とそのリスク 膝の痛みに対する治療選択肢「再生医療」について 膝の治療には「再生医療」の選択肢もあります。 変形性膝関節症や半月板の損傷などに対し、手術を伴わない治療法の1つです。 再生医療における「幹細胞治療」は、自身の幹細胞を使い、損傷した組織や細胞を再生に導く方法です。 「PRP療法」も再生医療の1つで、自身の血液から血小板を取り出し、損傷部位に注入する方法です。 血小板に含まれる成長因子が炎症を抑える働きをします。 どちらも注射を打つだけなので体への負担が少なく、手術せずに治療できる可能性があります。 当院「リペアセルクリニック」では「幹細胞治療」「PRP療法」の両方の治療が選択可能です。 再生医療について詳しく知りたいという方は、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にお問い合わせください。 まとめ|鵞足炎と変形性膝関節症の違いを知って今後の治療方針を考えよう 鵞足炎と変形性膝関節症は、どちらも膝に痛みを引き起こす疾患ですが、その原因や治療法には違いがあります。 本記事の違いを示す表やセルフチェックを参考に、疑われる疾患があれば医療機関を受診してください。 症状が軽度の場合は、安静や炎症を抑える薬の服用などの保存療法で様子を見ます。 症状が悪化し、痛みに耐えられなかったり、動きに制限が出て日常生活に支障をきたしたりすれば、手術も検討されます。 変形性膝関節症や関節リウマチなどの治療法には「再生医療」の選択肢が挙げられます。 当院「リペアセルクリニック」では、脂肪由来の幹細胞を用いた治療を行っております。患者様自身から採取した幹細胞を用いるため、副作用のリスクが少ないのが特徴です。 人工関節や手術を避けたいとお考えの方は、ぜひ再生医療もご検討ください。
2022.04.13 -
- 股関節
- 変形性股関節症
股関節の痛みや違和感を感じている方は多いのではないでしょうか。 股関節の病気は、年齢による変化や炎症、生まれつきの要因など原因は人によって異なります。また、スポーツや転倒などによる股関節の怪我にも注意が必要です。 この記事では、代表的な「股関節の病気」を一覧で紹介し、症状や治療法をわかりやすく解説します。 なお、股関節の病気に対しては再生医療という手術を伴わない治療法も選択肢の一つです。当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供や簡易オンライン診断を実施していますので、ぜひご登録ください。 股関節の病気一覧 股関節の痛みや違和感の原因には、さまざまな病気や怪我があります。 主な病気を症状や原因ごとに紹介します。 病気の名前 症状 変形性股関節症 立ち上がるときや歩き始めに股関節が痛む あぐらをかく、靴下を履くなどの動作がしにくい 大腿骨頭壊死症 突然、痛みが現れる 関節リウマチ 朝、関節がこわばる 関節の腫れや痛みがある 複数の関節に症状が出る 臼蓋形成不全 股関節の違和感や痛み 股関節が動かしづらい 大腿骨頸部骨折 転倒後に立てない、歩けない 股関節唇損傷 股関節が痛む 引っかかるような感じがする 大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI) 股関節を深く曲げたり捻ったりすると痛みが強くなる 化膿性股関節炎 股関節に急に強い痛みが出る 38度以上の高熱 股関節の病気は加齢や使いすぎだけでなく、子どもや若年層にも起こります。また、痛みの原因は一つではなく体の使い方や筋力バランス、体重による負荷などの生活習慣も影響します。 原因を見極めるためには整形外科での画像検査(X線やMRIなど)や医師の診断が欠かせません。 変形性股関節症 変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減り痛みや動かしにくさが生じる病気です。 変形性股関節症の主な原因は、以下の通りです。 加齢による軟骨の摩耗 筋力の低下 体重増加による負担 過去のけが 先天的な股関節の異常(臼蓋形成不全) 次のような症状がある場合は、変形性股関節症を疑いましょう。 立ち上がるときや歩き始めに股関節が痛む あぐらをかく、靴下を履くなどの動作がしにくい 長時間歩くと足の付け根がだるくなる 朝起きたときに股関節がこわばる 症状を放置すると、関節の変形が進行して歩行が難しくなったり、安静にしていても痛んだりして日常生活に支障をきたす恐れがあります。股関節の痛みが続く場合は、早めに整形外科を受診しましょう。 当院で行った変形性股関節症に対する再生医療の症例を、以下でご紹介しています。 【関連記事】 変形性股関節症とは?原因・症状・治療法をわかりやすく解説 大腿骨頭壊死症 大腿骨頭壊死症(だいたいこっとうえししょう)は、股関節の骨の先端(大腿骨頭)に血液が十分に届かなくなり、骨が壊死してしまう病気です。血流が途絶えることで骨がもろくなりつぶれるように変形してしまうと、強い痛みや歩行障害を引き起こします。 ステロイド薬の長期使用や多量の飲酒が影響する場合がありますが、はっきりした理由がわからないケースもあります。発症年齢は30〜50歳代に多く、比較的若い世代にも起こりうる病気です。 骨が壊死しても初期には痛みがなく、骨がつぶれ始めた時点で初めて症状が現れるのが特徴です。 以下のような症状がみられる場合は大腿骨頭壊死症の可能性があるため、早めに整形外科で検査を受けましょう。 腰や膝、股関節の痛み 突然、痛みが現れる 安静にしていると痛みが和らぐ なお、似た病気に「ペルテス病(大腿骨頭壊死症の一種)」があり、子どもに発症するケースも報告されています。進行すると関節の変形を引き起こし、歩行に支障をきたすこともあります。 当院の大腿骨頭壊死症に対する再生医療について、以下の症例記事をご覧ください。 【関連記事】 大腿骨頭壊死症の原因とは?生活習慣との関連性や予防法について紹介 関節リウマチ 関節リウマチは、自分の免疫が関節を攻撃してしまう自己免疫疾患です。関節の内側を覆う滑膜(かつまく)という薄い膜が炎症を起こし、痛みや腫れを引き起こします。進行すると軟骨や骨が破壊され、関節の変形や可動域の制限につながる場合があります。 以下のような症状がある方は、関節リウマチの可能性を疑ってみましょう。 朝起きたときに関節がこわばる 関節の腫れや痛みがある 複数の関節に症状が出る リウマチは早期に治療を始めることで、関節破壊を防ぎやすくなります。関節の痛みやこわばりが続く場合は、整形外科やリウマチ専門医の受診を検討しましょう。 当院で行った関節リウマチに対する再生医療の症例を、以下でご紹介しています。 【関連記事】 関節リウマチとは?初期症状・原因・診断・治療・生活上の注意 | リペアセルクリニック東京院 臼蓋形成不全 臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)は、生まれつきまたは発育の過程で股関節の受け皿(臼蓋)が浅い状態を指します。股関節が不安定だと成長とともに関節に負担がかかり、将来的に変形性股関節症を発症するリスクが高まるといわれています。 以下のような様子が見られる場合は、臼蓋形成不全の可能性を疑ってみましょう。 時期 主な症状 乳児期 太もものシワが左右で違う 足を広げにくい 壮年期以降 股関節の違和感や痛み 股関節が動かしづらい 体を捻る・立ち続けるなどで股関節が痛む 安静にしても痛む 足の長さが左右で異なる 痛む足を引きずるようにして歩く 乳幼児健診などで股関節の開きが悪いと指摘された場合や歩き方に違和感がある場合は、早めに整形外科で検査を受けましょう。 当院で行った臼蓋形成不全に対する再生医療の症例を、以下でご紹介しています。 大腿骨頸部骨折 大腿骨頸部骨折は、股関節のすぐ下にある大腿骨の首の部分(頸部)が折れるケガです。とくに骨粗しょう症で骨がもろくなった高齢者に多く、転倒や転落をきっかけに発生します。中には、軽く捻った程度で骨折するケースもあります。 以下の症状がある場合は、大腿骨頸部骨折を疑いましょう。 転倒後に立てない、歩けない 足を動かすと強い痛みがある 足の向きが外側にねじれている 数日前から足の付け根を痛がっていたが、急に立てなくなった 大腿骨頸部骨折は、寝たきりや日常生活に影響する恐れがあります。 また、骨折部位の血流が悪くなることで大腿骨頭壊死症につながる可能性もあります。転倒後に足の付け根に違和感がある場合は早めに整形外科を受診しましょう。 股関節唇損傷 股関節唇損傷(こかんせつしんそんしょう)は、股関節にある関節唇と呼ばれる軟骨組織が傷つく病気です。 主な原因は、以下の通りです。 サッカー・バレエ・ゴルフなど股関節を大きく動かすスポーツ 転倒や衝突 大腿骨寛骨臼インピンジメントや臼蓋形成不全により関節唇に過度な負担がかかった 以下の症状がみられる場合、股関節唇損傷かもしれません。 足を曲げたり捻ったりした際に股関節が痛んだり引っかかるような感じがする 立ち上がりや自転車の乗り降り、寝返りの際に痛みや違和感を感じる 股関節がぐらつき、抜けるような感覚がある 損傷の程度や原因によっては保存療法で改善する場合もありますが、痛みが続くときは手術を検討します。競技への復帰を目指す場合は医師や理学療法士の指導のもと、焦らず段階的にリハビリを進めましょう。 以下の記事では、股関節唇損傷の治療期間について解説しているので参考にしてください。 【関連記事】 股関節唇損傷はどのくらいで治る?治療期間や予防法も紹介 | リペアセルクリニック東京院 大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI) 大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)は、股関節を構成する骨の形にわずかな異常があることで、骨同士がぶつかり合ってしまう状態を指します。バスケットボール・アイスホッケー・サッカーなど、股関節を大きく動かすスポーツによって股関節の関節唇が繰り返し擦れ、炎症や痛みが生じます。 大腿骨寛骨臼インピンジメントの症状は以下の通りです。 運動時に股関節の痛みや動きにくさを感じる 股関節を深く曲げたり捻ったりすると痛みが強くなる 股関節が抜けるような感じがする 初期は軽い違和感や痛みが一般的ですが、徐々に進行する恐れがあります。早めに整形外科を受診すれば、関節の損傷の進行を抑えられる可能性が高まります。 化膿性股関節炎 化膿性股関節炎は、股関節の中に細菌が入り込み関節内で炎症や膿が生じる感染症です。 乳幼児や高齢者、糖尿病や関節リウマチなど、免疫力が低下している方にみられるのが一般的です。また、人工関節の手術をきっかけに発症する場合もあります。 以下の症状があれば、化膿性股関節炎を疑ってみましょう。 股関節に急に強い痛みが出て、足を動かせない 股関節が腫れている 38度以上の高熱 だるさや頭痛 乳幼児の場合はぐったりして足を動かそうとしない 炎症が進むと関節内の組織が破壊され、短期間で強い痛みや高熱を伴うのが特徴です。放置すると関節が変形して歩行が困難になる恐れがあるため、早期に整形外科を受診しましょう。 股関節の病気の受診目安 股関節の痛みが2週間以上続く、または一度良くなっても再び痛みが出る場合は、早めの受診を検討しましょう。 関節や筋肉に一時的な炎症が起きているだけなら自然に回復する場合もありますが、変形や血流障害などの病気が隠れている恐れがあります。 とくに、以下の症状がある場合は注意が必要です。 急に痛みが現れる 安静にしていても痛む 腫れて熱をもっている しびれや脱力感を伴う 脚の長さが左右で違って感じる 歩行が難しい・足を引きずる 発熱を伴う強い痛み 自身の症状を振り返り、整形外科の受診を検討しましょう。 股関節の病気の検査と診断 股関節の痛みで整形外科を受診すると、症状や動き方の確認に加えて画像検査や血液検査を行うのが一般的です。 主な検査の内容は、以下の通りです。 検査名 検査の内容 主に疑われる病気 X線(レントゲン)検査 股関節の骨の形や関節の隙間を撮影する 変形性股関節症 大腿骨頭壊死症 臼蓋形成不全など MRI検査 骨・軟骨・靭帯・関節唇などの軟部組織を詳しく撮影する 変形性股関節症 大腿骨頭壊死症 股関節唇損傷など CT検査 骨の形状を立体的に確認する 変形性股関節症 大腿骨寛骨臼インピンジメントなど 血液検査 採血により炎症反応や免疫異常を調べる 関節リウマチ 化膿性股関節炎など 超音波(エコー)検査 音波で関節内部の状態をリアルタイムに観察する 乳児の股関節脱臼 関節リウマチ 骨密度検査 骨の密度や強度を測定する 大腿骨頸部骨折のリスク評価 検査によって痛みの原因を明確にできれば、治療方針を立てやすくなります。早めに診断を受けて回復への一歩を踏み出しましょう。 股関節の病気の治療法 股関節の治療には痛みの程度や進行度、年齢などに応じていくつかの方法があります。 保存療法 手術療法 再生医療 自分の細胞を活用して関節機能の回復をめざす再生医療という治療法についても紹介します。 保存療法|リハビリ・運動・薬物療法など 股関節の痛みが軽度な場合や進行をできるだけ抑えたい場合には、手術を行わずに症状を和らげる保存療法が選択されます。関節への負担を減らし可動域や筋力を保つことで、痛みの緩和と再発予防を目指します。 具体的な内容は、以下の通りです。 治療法 目的 内容 リハビリ(理学療法) 筋力・柔軟性を保ち、関節への負担軽減を目指す 理学療法士の指導のもと、股関節まわりのストレッチや筋トレ、歩行訓練などを行う 運動療法 体重コントロールと血流改善を促す 水中ウォーキングや軽いストレッチなど、関節に負担をかけない運動を継続する 薬物療法 痛みや炎症を抑える 消炎鎮痛薬(NSAIDs)や湿布薬の使用。必要に応じてヒアルロン酸注射などを併用する 生活指導 症状の悪化を防ぐ 正しい姿勢の習慣化、和式動作の回避、体重管理など 物理療法 熱や補助具で、痛みや動きの改善を図る 入浴やホットパックで温めたり杖やサポーターを活用したりする 上記の方法を組み合わせて経過をみながら、痛みや可動域の改善を目指します。十分な効果が得られない場合は、手術療法を検討する場合があります。 以下の記事では、変形性股関節症の保存療法について解説しているので参考にしてください。 手術療法|股関節鏡手術・人工関節置換術など 進行した股関節の病気では、薬やリハビリだけで十分な改善が見込めない場合、手術が選択肢となります。股関節の病気の代表的な手術には、股関節鏡手術・骨切り術・人工股関節置換術が挙げられます。 手術法 手術内容 主な対象例 股関節鏡手術 小さな切開から内視鏡を挿入し、関節内の損傷部を修復 軽度〜中等度の臼蓋形成不全や関節唇損傷など 骨切り術 骨の向きや位置を整え、関節の負担を軽減 若年者の臼蓋形成不全 人工股関節置換術 痛んだ関節を人工関節に置き換える 重度の変形性股関節症や進行例 股関節の手術は痛みの改善や機能回復に大きな効果が期待できる一方で、術後のリハビリや生活の工夫が欠かせません。また、手術後も股関節に過度な負担をかけないよう、体重管理や筋力トレーニングの継続が重要です。 医師とよく相談し、自分の生活や希望に合った治療法を選びましょう。 以下の記事は、股関節の手術を受けるリスクについて解説しているので参考にしてください。 再生医療|自分の細胞を活用する治療法 人工関節手術を受ける前の段階であれば、再生医療も選択肢の一つです。再生医療では、自身の身体から採取した細胞や血液の成分を活用し、損傷した組織にアプローチを試みます。 主な治療法は、以下の通りです。 幹細胞治療:軟骨や骨、靭帯などさまざまな細胞に変化できる幹細胞を用いた治療法 PRP治療:血液に含まれる成分の炎症を抑える働きを利用する治療法 入院や大きな手術を行わず、日帰りで受けられる点が特徴です。入院や手術を避けたい方、保存療法を続けても痛みが残る方にとって、再生医療は一つの選択肢となります。 当院「リペアセルクリニック」では、脂肪由来の幹細胞を用いた自己脂肪由来幹細胞治療と、血液から採取した血小板を活用するPRP療法を行っています。 実際に再生医療を受けられた方の経過については、症例一覧ページでご紹介しているので、治療を検討される際の参考としてご覧ください。 まとめ|股関節の病気は早期発見と適切な治療が重要 股関節の痛みや違和感は、加齢・外傷・血流障害・炎症などさまざまな原因で起こります。どの病気も、早期発見・早期治療が進行の予防につながります。気になる症状が続くときは、整形外科を受診しましょう。 主な股関節の病気は、以下の通りです。 変形性股関節症 大腿骨頭壊死症 関節リウマチ 臼蓋形成不全 大腿骨頸部骨折 股関節唇損傷 大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI) 化膿性股関節炎 股関節の病気は、保存療法・手術・再生医療など状態に合わせた多様な治療法が検討できます。手術を避けたい方は、自分の細胞を用いる再生医療が選択肢となる場合もあります。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の紹介や簡易オンライン診断を受け付けているので、再生医療について詳しく知りたい方はご登録ください。 股関節の痛みに関するよくある質問 股関節の痛みは何科を受診すれば良い? 股関節の痛みや違和感がある場合は整形外科を受診しましょう。 整形外科では、レントゲンやMRIなどの画像検査を通して、骨・軟骨・筋肉・神経などの異常を詳しく確認できます。痛みの原因がはっきりしないまま自己判断で様子を見ていると、変形や炎症が進行して治療が長引くおそれもあります。 股関節の病気を予防するには? 股関節の病気を予防するために日常から意識したいポイントは、以下の通りです。 体重管理:食事の見直しや有酸素運動を取り入れ、股関節にかかる負担軽減を目指す 筋力トレーニング:股関節周囲のストレッチ・軽い筋トレ・水中ウォーキングなどを習慣化して関節まわりの筋肉を強化する セルフチェック:足の開き方・歩き始めの違和感・靴のすり減り方などを確認して自分の股関節の状態を把握する 股関節に違和感や痛みを感じたら早めに生活習慣を見直して、将来的な変形や手術のリスク軽減につなげましょう。 股関節の病気は遺伝する? 股関節の病気の中には、遺伝的な要因が関係している可能性があることがわかっています。 近い親族に発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)の患者が多いほど、変形性股関節症の発症リスクが高く、進行も早い傾向があるというデータがあります。(文献1) ただし、必ず遺伝するわけではありません。同じ家系でも発症しない人も多く、肥満・重労働・生活習慣などの環境要因が大きく影響するケースもあります。また、原因がはっきりしない大腿骨頭壊死のような病気もあり、遺伝だけで説明できるものではありません。 家族に先天性股関節脱臼の既往がある場合は、乳児期の股関節健診を欠かさず受けるのが大切です。赤ちゃんの足が自然に“M字”のように開いた姿勢を保てるよう、抱っこやおむつ替えの仕方を工夫するなど、予防できる部分にも目を向けましょう。 遺伝要因の有無にかかわらず、股関節に違和感や痛みを感じたら、早めに整形外科で相談しましょう。 参考文献 (文献1) 発育性股関節形成不全の遺伝的リスクが変形性股関節症発症へ与える影響を解明| | 静岡県公立大学法人静岡県立大学
2022.04.08 -
- ひざ関節
- 変形性膝関節症
- PRP治療
- 膝の内側の痛み
再生医療のひとつであるPRP療法は、患者さん自身の血液を使って自己治癒力を引き出す治療法です。手術や入院の必要がなく、副作用のリスクも極めて低く、体への負担が少ない点が大きなメリットです。 変形性膝関節症にも使われるPRP療法ですが、本当に効果があるのか疑問に思われる方もいるでしょう。この記事では、変形性膝関節症に対するPRP療法が実際どのように行われるかを、患者さんの声を交えながら解説します。効果だけでなく、PRP療法の限界についてもお伝えします。 PRP療法が気になる方は、ぜひ参考にしてください。 変形性膝関節症に有効な「PRP療法」とは? PRP療法(多血小板血漿療法)とは、患者さんから採取した血液から血小板を多く含む「多血小板血漿(Platelet-Rich Plasma:PRP)」を精製し、傷んでいる場所に注射する再生医療です。 血小板は出血を止めるはたらきを持つほか、さまざまな種類の成長因子を含むため、自己治癒力を高めるはたらきもあります。変形性膝関節症でも、膝の組織の修復を助ける作用や、炎症を抑える作用で痛みを軽減させやすいです。 膝にPRP療法を行う場合は、膝のお皿の外から関節の中をめがけて注射します。膝の関節の中にはちょうど袋があり、その中にPRPを注射する形です。 変形性膝関節症の治療にPRP療法を選ぶメリット PRP療法で変形性膝関節症の治療を行うメリットは、以下のとおりです。 最短30分で治療が完了 手術が不要 入院も不要 PRP療法などの再生医療はシンプルな手順で実施され、即日で完了する場合もあります。 治療の際は、まず腕から少し採血をして、血液を特殊な機械に30分ほどかけて分離します。PRPが精製できるので、膝の関節に注射すれば治療は完了です。 手術をしないため、手術に伴う合併症の心配もありません。入院も不要のため、日常生活への影響も最小限です。さまざまな理由で人工関節をしたくない方にも良い選択肢となります。 以下の記事では、PRP療法のメリットとデメリットを詳しく解説していますので、併せてご覧ください。 変形性膝関節症でPRP療法がおすすめな人の特徴 変形性膝関節症でPRP療法がおすすめなのは、現在の治療に不満がある方や、手術をしたくない・できない方、治療を急ぐ方などです。 そのほか、以下に該当する方もおすすめできます。 保険診療のヒアルロン酸注射が効かなくなった方 薬を飲んでも痛みが取れない方 慢性化した痛みを治したい方 スポーツや仕事に早く復帰したい方 薬剤アレルギーが怖い方 薬剤アレルギーがあり治療ができない方 手術を避けたい方 長期入院ができない方 持続効果の高い治療がしたい方 PRP療法は自然治癒力を促進させるため、従来の方法では治療が難しかったケースでも効果が期待できます。 また、薬剤ではなく患者さん自身の血液を使うため、アレルギー反応や拒絶反応など副作用のリスクが低い治療法です。 変形性膝関節症でPRP治療を受けられた方の体験談 ここからは、実際にPRP療法を受けられた方の実例を紹介します。最初の2例はPRP療法と幹細胞治療の併用例、最後の1例はPRP療法単独の症例です。 当院で両変形性膝関節症を治療された70代女性の声 3年前からの両膝関節痛の患者さんです。近くの整形外科では、関節軟骨がほぼ消失している末期の変形性関節症と診断され、何度も水を抜いてもらっていました。とくに左膝の痛みは10段階中10と強く、歩くのが困難でトイレにすら行けないこともあったそうです。 幹細胞治療とPRP療法を行い、1年後には左膝の痛みが10から1に、右膝の痛みが6から0に軽減しました。「整形外科で膝の水を何回抜いてもらっても、溜まっていたのに今では水も溜まらなくなり痛みもなくなり、すごくうれしいです。」と喜んでいらっしゃいました。 治療方法 ・幹細胞治療:右膝に4000万個細胞、左膝に6000万個細胞、計4回 ・PRP療法 治療前後の痛みの変化(10段階) ・左膝:10→1 ・右膝:6→0 治療費用 ・幹細胞治療 関節1部位 幹細胞数(2500万個~1億個) 投与回数(1回)132万円(税込)/2500万個 ・PRP治療 16.5万円(税込) この症例については以下の記事で詳しくご覧ください。 当院で変形性膝関節症を治療された60代男性(漁師)の声 10年前からの左膝関節痛と、1年前からの右膝関節痛の患者様です。職業は漁師で「仕事で膝へ負担がかかり両膝の痛みが出た」と語っておられました。 近くの整形外科では、両膝の進行期の変形性関節症と診断されて治療を受けていました。しかし、左膝の痛みが10段階中9まで悪化し、漁師の仕事に支障をきたしていたそうです。人工関節にしてしまうと仕事復帰が難しくなるため、再生医療を考えて来院されました。 初回投与から3カ月後には、左膝の痛みが9から3に、右膝の痛みも3から0まで軽減しました。 治療方法 ・幹細胞治療:左膝に7000万個細胞、右膝には3000万個細胞、計3回 ・PRP療法 治療前後の痛みの変化(10段階) ・左膝:9→3 ・右膝:3→0 治療費用 ・幹細胞治療 関節1部位 幹細胞数 (2500万個~1億個) 投与回数(1回)132万円(税込)/2500万個 ・PRP治療 16.5万円(税込) この症例については以下の記事で詳しくご覧ください。 当院でPRP治療を受けられた50代女性の声 テレビや人づての話で再生治療に興味をもち来院された50代女性の患者様は、膝の痛みにPRP療法を単独で実施しました。 この方は、もともと膝がとても痛くて歩行困難が見られ、ヒアルロン酸の注射をしても1日しかもたないとのことで、PRPの治療を選択されました。かなり膝の変形も強く、人工関節を入れてもおかしくない方だったのですが、手術はどうしても避けたいとのことで注射を選択されています。 最初は不安もあったようですが「いつものような膝の注射をしただけだったので、つらい気持ちは全然感じることなく、スムーズに治療を受けられました」とおっしゃっていました。 治療を通してはじめ10あった痛みが、4回注射した後には2か3になりました。もともと杖で歩かれていたのですが「4回目のときには杖なしで自分の足で立つことができるようになっていて自分でもすごくびっくりしました。『すごく効いた』という実感があってとてもうれしかったです」と喜びの言葉を残されています。 治療方法 PRP療法 治療前後の痛みの変化(10段階) 10→2~3→5で安定 治療費用 PRP治療 16.5万円(税込) 「PRP治療後は立ったまま料理や家の片付けができるようになりました。友だちとUSJに遊びにいったり、ひとりで旅行したり色々なところに自分の足でいきたいと思います」と次の楽しみを見つけられていた点も印象的でした。 PRP療法の効果には個人差がありますが、この方は持続期間も長く認めており効果があった事例といえます。 PRP療法はプロアスリートも実際に靭帯損傷で用いた治療法 PRP療法は手術が不要で、長期の入院も必要ありません。プロアスリートから見ると、治療によるパフォーマンスの低下を避け、早期に復帰できる可能性があります。 このためPRP療法は、多くのプロアスリートに選ばれています。 PRP療法の効果には個人差があるため、早期に復帰できるかは明言できません。しかし、プロアスリートたちは高い効果を期待して、PRP療法を選択しています。 変形膝関節症でPRP治療を選ぶ際の注意点 変形膝関節症でPRP治療を選ぶ際には注意点があります。 まずPRP療法は痛みを止める効果には優れていますが、軟骨を再生する力は持ちません。変形膝関節症の場合、膝関節の軟骨がすり減ることで痛みが出るため、PRP療法では根本的な解決策にならない点に注意が必要です。 またPRP療法単独では、いずれかの段階で痛みが戻る可能性があります。痛みを止め、すり減った軟骨の再生を目指すなら、「幹細胞治療」が必要です。 幹細胞治療はPRP療法のように即日実施できるものではありませんが、PRP療法と同じく手術や入院は不要です。実際の治療では、患者さんから米粒2~3粒ほどの脂肪を採取し、専門施設で幹細胞を抽出して培養します。この幹細胞を患部に戻すことで、軟骨の再生が期待できます。 変形性膝関節症にはPRP療法のほかに運動療法も効果が見込める 変形性膝関節症には、PRP療法のほかに以下の運動・訓練も効果が見込めます。 有酸素運動 筋力強化訓練 可動域訓練 変形性膝関節症の診療ガイドラインには「定期的な有酸素運動・筋力強化訓練および関節可動域訓練を実施し、かつこれらの継続を奨励する」とあります。これらは「非薬物療法の中では最も重要度の高い項目」とされ、根拠のある治療法なのです。 変形性膝関節症の方におすすめの有酸素運動は、ウォーキングやプールでの水中運動です。また、筋力強化訓練で大腿四頭筋などの筋肉を強化すれば、膝の安定性が増します。 可動域(かどういき)訓練とは、関節を動かせる範囲「可動域」を広げる訓練です。可動域が狭くなると関節の柔軟性が低下し、痛みを感じやすくなるため、訓練によって可動域を広げていく必要があります。(文献) 以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。 まとめ|変形性膝関節症でPRP療法を検討中なら気軽にお問い合わせください 今回はPRP療法の流れと、治療を受けた方の実際の声をご紹介しました。 PRP療法は、手術や入院を伴わずに膝の痛みの軽減を目指せる治療法です。 ただし、PRP療法には膝の軟骨を再生する効果はありません。症状によっては、治療効果は限定的となります。軟骨の再生を図り、根本的な治療を目指すなら、幹細胞治療も選択肢の一つです。 PRP療法や幹細胞治療に興味がある方は、リペアセルクリニックへお気軽にお問い合わせください。お悩みをうかがい、詳しく説明させていただきます。 参考文献 (文献) 日本内科学会雑誌 106 巻 1 号「変形性膝関節症の管理に関するOARSI勧告ーOARSIによるエビデンスに基づくエキスパートコンセンサスガイドライン(日本整形外科学会変形性膝関節症診療ガイドライン策定委員会による適合化終了版)」https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/106/1/106_75/_pdf/-char/ja
2022.04.07 -
- 股関節
- 変形性股関節症
変形性股関節症と診断されたら、今以上に悪化させないように気をつけたいと考える方は多いのではないでしょうか。 変形性股関節症とは、股関節の軟骨がすり減ったり、骨の変形によって骨同士が擦れ合ったりして炎症が起こり、痛みを伴う疾患です。 変形性股関節症の悪化を防ぐには、ストレッチをして股関節の柔軟性を高めることが効果的です。股関節周りやお尻に効くストレッチを中心におこない、可動域を広げましょう。 今回は、変形性股関節症を悪化させないためのストレッチ方法や、気をつけるべきことを解説してまいります。手術を伴わない再生医療による治療法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。 変形性股関節症を悪化させないためのストレッチ方法 変形性股関節症を悪化させないためには、ストレッチをはじめとする運動療法が効果的です。ここでは、変形性股関節症の方におすすめのストレッチ方法を紹介します。 股関節の前側に効くストレッチ 股関節の内側に効くストレッチ 寝ながらできる股関節のストレッチ 股関節に負担をかけないように気をつけながら、ストレッチをして股関節の柔軟性や可動域の維持に努めましょう。なお、痛みがあるときは無理をしないことが大切です。やりすぎは逆効果になる場合があるため、ストレッチをして痛みが強くなったら医療機関を受診するようにしてください。 股関節の前側に効くストレッチ 変形性股関節症の悪化を防ぐためには、股関節の前側に効くストレッチがおすすめです。 左右いずれかのお尻を椅子に置き、横向きに座る 椅子に腰掛けていないほうの足を軽く後ろに伸ばし、つま先を立てる 椅子に腰掛けていないほうの足をさらに後方に伸ばしていく このとき、前側の股関節から太ももまでの筋肉を伸ばすイメージでおこなうことがポイントです。1セットあたり40秒程度を2〜3回繰り返し、左右の足を替えておこないます。 椅子に半分腰掛けた姿勢でストレッチするため、椅子の大きさや形によってはバランスを崩しやすいため注意が必要です。 股関節の内側に効くストレッチ 股関節の内側に効くストレッチも、変形性股関節症の悪化を防ぐために効果的です。 椅子に座って左右いずれかの足をもう片方の膝の上に乗せる 乗せた足の膝を下方向から外側に押し下げる 上半身をゆっくりと前に倒す このとき、股関節の内側からお尻の筋肉を伸ばすよう意識してください。1セットあたり40秒程度で2〜3回繰り返し、左右の足を替えて同じようにストレッチします。椅子に深く腰掛け、安定した状態でおこなうことがポイントです。 寝ながらできる股関節のストレッチ 股関節に効くストレッチには、寝ながらできるものもあります。 仰向けで寝る 左右いずれかの膝を両手で抱えて身体に引き寄せる この姿勢を約15秒間キープし、2〜3回繰り返して左右の足を替えます。膝を抱えて身体に引き寄せるとき、反対側の足は伸ばしたままの状態にします。痛みを感じない程度に無理なくストレッチしてください。 ストレッチ以外の運動療法 変形性股関節症の悪化を防ぐためには、ストレッチ以外の運動療法も効果的です。軽いウォーキングも、股関節の柔軟性を高め、可動域を広げるために有効です。 ウォーキングをする際は、ゆっくりとしたペースで歩行しましょう。歩く速度が早いと股関節に負担がかかり、かえって症状を悪化させるリスクがある点に注意してください。 また、筋力トレーニングをして筋力強化を図ることも大切です。股関節周りの筋力強化によって、股関節の動きを安定させたり衝撃から関節を守ったりできます。ただし、ストレッチと同様に過度な負荷がかかる筋力トレーニングは逆効果です。ウォーキングや筋力トレーニングも、痛みのない範囲内で無理なく続けましょう。 変形性股関節症に効果的な筋力トレーニングについて詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。 変形性股関節症の悪化を防ぐためにやってはいけないこと【ストレッチ以外】 変形性股関節症は、股関節に負担がかかると症状が進行してしまいます。そのため、変形性股関節症の症状の進行を抑え、悪化を防ぐために、やってはいけないことがあります。 以下で、それぞれ詳しく見ていきましょう。 股関節に負担をかける 変形性股関節症の初期の段階では、痛みを感じない場合も少なくありません。しかし、変形性股関節症の悪化を防ぐために、やってはいけない姿勢(禁忌肢位)があります。 変形性股関節症の禁忌肢位は、主に以下の通りです。 横座りや割り座 しゃがむ姿勢や長時間ひざまずく姿勢 足組み テニスやゴルフなどの股関節を捻る動作を伴うスポーツ ほかにも、長時間同じ姿勢を維持しない、横向きか仰向けで寝るといったことを心がけると股関節への負担を減らせます。変形性股関節症の進行を防ぐためにも、日常生活からできることを意識しましょう。 長時間連続して歩く 変形性股関節症の場合、長時間連続して歩くことは避けましょう。長時間の連続した運動は、たとえ軽度であっても筋肉が疲労してしまい、関節に負担をかけてしまうためです。 また、股関節の骨と骨の間にある軟骨は、衝撃を吸収し、骨同士が直接触れ合わないようクッションの役割を果たしています。しかし、軟骨は関節を使うことで徐々にすり減ってしまうため注意が必要です。 変形性股関節症と診断されたら、歩くときにもできるだけ股関節に負担がかからないように意識する必要があります。少しくらい大丈夫だろうといった考えは捨てて、無理をしないようにしてください。 痛みを感じるような運動やトレーニングを控える 変形性股関節症と診断されたら、無理は禁物です。筋力をつけようとして痛みを感じるほど運動してしまうと、かえって症状が進行してしまうケースも少なくありません。 変形性股関節症では、適度な運動が推奨されます。しかし、激しいダンスやエアロビクス、ボーリングやウェイトマシーンを使っての筋力トレーニングは関節へ過度な負担がかかるため避けるべきです。 変形性股関節症のリハビリテーションでは、関節への負担が少ないウォーキングや水中歩行などをゆっくりおこない、関節に無理をかけないように気をつける必要があります。 肥満を放置する 変形性股関節症の場合にやってはいけないこととして、肥満の放置が挙げられます。普通に歩くだけでも、関節には体重の約3~5倍の負担がかかります。そのため、体重は直接股関節へ負荷をかけることになるため注意が必要です。 とくに中高年になると身体の基礎代謝が落ち、体重管理が難しくなります。運動も大切ですが、肥満を改善するためには食生活の見直しが必要です。 変形性股関節症において気をつけたいことは、食べ過ぎないことと栄養バランスの良い食事を心がけることです。夕食は寝る2~3時間以上前には済ませ、暴飲暴食は避けましょう。 また、早食いにならないようにゆっくりとよく噛むことで、食欲が抑えられ、食べすぎを防げます。変形性股関節症と体重管理は切り離せないだけに、十分気をつけましょう。 変形性股関節症の治療法を検討する際のポイント ここでは、変形性股関節症の治療法を検討する際に気をつけることについて解説します。 納得できる医療機関を見つける 変形性股関節症の治療においては、納得できる医療機関を見つけることが大切です。変形性股関節症では、以下をはじめとするさまざまな治療がおこなわれます。 薬物療法 運動療法 手術療法 まずは薬物療法や運動療法で症状の改善を目指し、思うような効果が現れない場合には、手術療法を検討します。 変形性股関節症の手術療法では、入院が必要です。しかし、なかにはどうしても仕事が忙しくて時間が取れないといった理由で手術を希望しない人もいます。 また、手術療法にも骨切り術や人工関節置換術があり、その後の通院頻度や入院期間も異なります。 変形性股関節症の治療においては、病院までの距離や医師との相性なども含め、本人や家族が納得できる医療機関を見つけることが必要です。 意思や希望を主治医に伝える 変形性股関節症の方は、今後どのように治療を進めていきたいか、自分の意思をしっかりと主治医に伝えるようにしましょう。また、家族の意思や希望もあわせて伝えておくと安心です。 自分の意思や希望が治療に反映されていないと、モチベーションが下がってしまい、治療自体に影響が出るケースも珍しくありません。 すぐに手術を受けたいのか、しばらくは飲み薬のほかに湿布薬や座薬を使って様子をみたいのかなど、医師に希望を伝えた上で、相談しながら治療を進めましょう。 変形性股関節症に対するステロイド薬の使用について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。 変形性股関節症には再生医療という選択肢もある 変形性股関節症の治療における選択肢として、再生医療があります。かつて変形性股関節症の治療では、薬で痛みが抑えられなくなった場合には手術をするしかないといわれていました。 しかし、現在では身体への負担が少なくて済む再生医療による治療も選択可能です。 再生医療と手術はどのように違うのか 再生医療は、自分の血液や幹細胞を使用するため、体への負担が少なく、数回の通院で完結する治療法です。 一方、人工関節置換術のような比較的大がかりな手術では、深部静脈血栓症・肺塞栓症・人工関節の再脱臼といった合併症のリスクを伴います。 再生医療の効果はいつまで続くのか 再生医療の治療効果は人工関節の耐久年数と同じ程度の持続が期待されています。 人工関節には耐久年数があり、一般的には平均15〜20年程度といわれています。人工関節の場合、経年劣化による不具合によって疼痛が発生するリスクがあります。 また、日常生活に支障が出る場合には、再手術が必要になるケースも少なくありません。 薬物療法や運動療法では効果が感じられず、手術を受けようか悩んでいる方、あるいはどうしても手術を受けたくない方にとって、再生医療はもう一つの選択肢になります。 以下の動画では、再生医療が変形性股関節症の痛みをどのように軽減したかを説明しています。ぜひ参考にしてみてください。 https://www.youtube.com/watch?v=ZYdyeWBuMQA まとめ|ストレッチをして変形性股関節症の悪化を防ごう 変形性股関節症の治療においては、股関節に負担をかけないように気をつけることが大切です。 おすすめは、股関節の前側・内側、お尻周りに効くストレッチです。なお、ストレッチは痛みを感じない程度でおこなうことがポイントです。痛みが現れたり、股関節に違和感を感じたりする場合は、ストレッチを中止して医療機関を受診してください。 ストレッチ以外にも、日常生活でできるだけ股関節に負担をかけないよう気をつけ、変形性股関節症の悪化を防ぎましょう。 なお、リペアセルクリニックでは、無料のメール相談を実施しています。変形性股関節症の症状が改善せずにお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。
2022.04.07 -
- 変形性股関節症
- 股関節
「最近、股関節の痛みが気になる…でも、手術はまだ考えたくない」 「この先も自分の足で元気に歩き続けるために、今からできることはないだろうか?」 変形性股関節症と診断され、そのようなお悩みや疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 手術を回避し、痛みをコントロールしながら日常生活を送るためには、保存療法について正しく理解し、実践することが非常に重要です。 本記事では、変形性股関節症の保存療法の基本となる4つの柱(運動・生活指導・薬物・物理療法)から、治療を続ける期間の目安までを詳しく解説します。 また、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報と簡易オンライン診断をお届けしています。 ご登録いただき、ご自身の身体と向き合う機会としてご利用ください。 変形性股関節症の保存療法とは|手術に頼らない治療の基本 変形性股関節症の治療は、「保存療法」と「手術療法」の二つに大別されます。 このうち保存療法とは、その名の通り手術をせずに股関節の機能を温存し、痛みなどの症状をコントロールしていく治療法の総称を指します。 その目的は、痛みや炎症を和らげ、症状の進行を緩やかにし、日常生活の質を最大限に維持・向上させることにあります。 病状が初期から進行期にある多くの患者様にとって、まず取り組むべき治療の第一選択肢となるのが、この保存療法です。 治療プロセスは、専門医による正確な診断から始まります。 レントゲンやMRIといった画像検査、丁寧な問診、身体診察を通じて股関節の状態を多角的に評価します。 そして患者様一人ひとりの年齢、活動量、生活背景などを総合的に考慮し、オーダーメイドの治療計画が立てられます。 この医師との二人三脚のプロセスが、治療成功の第一歩と言えるでしょう。 変形性股関節症の保存療法|4つの治療法と効果的な組み合わせ 保存療法は、単一の治療だけで効果を出すのは難しい場合があります。より高い治療効果を得るためには、複数のアプローチを戦略的に組み合わせることが不可欠です。 中心となるのは、以下の4つの柱です。 運動療法・リハビリ:関節を支える筋力を強化し、安定性を高める 生活指導:日常動作や体重を見直し、股関節への負担を根本から減らす 薬物療法:薬の力で、つらい痛みや炎症を効果的にコントロールする 物理療法:温熱効果や装具を利用し、痛みを和らげる これらは互いに補完し合う関係にあり、どれか一つだけを頑張るのではなく、バランス良く取り組むことが症状改善への近道となります。専門医や理学療法士と相談しながら、ご自身に最適な治療の組み合わせを見つけていきましょう。 1.運動療法・リハビリ|筋力強化と可動域改善 運動療法では、まずストレッチやマッサージをおこない、筋肉をほぐします。 股関節周囲の筋肉の柔軟性は、痛みの改善だけでなく、関節の動く範囲の改善にもつながります。 しかし、運動療法をするときに、早く筋肉をつけようとして無理に運動しないように注意しなければなりません。 また、ジョギングやサッカーのような激しい運動も股関節に負担をかけ、変形性股関節症を進行させてしまいます。 ゆっくりと歩くウォーキングや、負担の少ない水泳などをおこなうようにしましょう。 ウォーキング 関節への負担が少ない運動の代表格がウォーキングです。 とくに水中でのウォーキングは、浮力によって体重負荷が大幅に軽減されるため、痛みが強い方でも取り組みやすいでしょう。 陸上を歩く際は、衝撃吸収性に優れたクッション性の高い靴を選び、まずは平坦な道を1日20〜30分程度から始めてみるのがおすすめです。 筋力トレーニング 股関節の安定性に直接寄与するのが、お尻の筋肉(中殿筋)や太ももの筋肉(大腿四頭筋)です。 これらの筋肉を重点的に鍛えることで、歩行時のふらつきを防ぎ、関節をしっかりと支えることができます。 横向きに寝て脚をゆっくりと持ち上げる運動や、仰向けで膝を曲げた状態からお尻を浮かせる運動など、自宅でも安全に行えるトレーニングが数多く存在します。 変形性股関節症のリハビリについては、以下の記事にて詳しく解説しておりますので、あわせてご覧ください。 2.生活指導|日常動作の工夫と体重管理 日々の何気ない動作や生活習慣が、知らないうちに股関節へ大きな負担をかけていることがあります。 この負担を意識的に減らす生活指導も、運動療法と並行して行うべき重要なアプローチです。 中でも最も重要なのが体重管理です。体重が1kg増えるだけで、歩行時には股関節に約3〜4kgもの負荷がかかるとされています。 つまり、体重をコントロールすること自体が、効果的な治療法なのです。 その他、以下のような生活上の工夫を取り入れることで、股関節への負担は大きく変わってきます。 洋式の生活:正座やあぐら、低い椅子からの立ち座りは股関節に大きな負担をかけます。可能な限り、椅子やテーブル、ベッドを中心とした生活スタイルに切り替えましょう。 動作の工夫:床の物を拾う際は、膝を曲げて腰を落とすように意識する、重い荷物はカートを利用するなど、一つ一つの動作を見直すことが大切です。 靴の選択:歩行時の地面からの衝撃は、股関節痛の大きな要因です。クッション性が高く、かかとが安定した靴を選びましょう。 3.薬物療法|薬物による疼痛・炎症管理 痛みが強く、運動や日常生活に支障が出ている場合、薬物療法を併用して症状をコントロールします。 薬物療法は、痛みによる動作制限の悪循環を断ち切り、運動療法などをよりスムーズに進めるためのサポーターとしての役割を果たします。 投与方法 内容・注意点 内服薬 痛みや炎症を抑える目的で、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などが主に処方されます。胃腸障害などの副作用が出る可能性もあるため、必ず医師の指示通りに服用することが鉄則です。 外用薬 湿布や塗り薬といった外用薬は、内服薬に比べて全身への副作用のリスクが低く、手軽に使える利点があります。 関節内注射 痛みが局所的に強く、内服薬などでは十分にコントロールできない場合、股関節に直接ヒアルロン酸やステロイドを注射する方法があります。 これらの薬は、あくまで痛みを緩和し、生活の質を維持するための手段です。 自己判断で量を増減したり中断したりせず、必ず医師と相談の上で使用してください。 4.物理療法|温熱療法と装具の効果的活用 物理療法は、熱や物理的な補助具を用いて、痛みの緩和や機能の改善を図る治療法です。 薬物療法とは異なるアプローチで、症状の改善をサポートします。温熱療法と装具の2つについて解説します。 温熱療法 股関節周辺を温めることで血行が促進され、筋肉の緊張がほぐれ、痛みが和らぐ効果があります。 温熱療法は、とくに筋肉のこわばりからくる鈍い痛みに対して有効です。ご家庭での入浴やホットパックの利用が手軽ですが、注意点もあります。 痛みが起きた直後の急性期には、温めることでかえって炎症が悪化することがあるため、自己判断で行わず、医師に確認してから実践しましょう。 装具療法 杖やサポーター、インソール(足底板)といった装具を用いて、股関節への力学的な負担を軽減する方法です。 とくに杖は、歩行時の股関節への負荷を最大で60%も軽減できるとされ、非常に有効な手段です。(文献1) 杖は、痛い方の脚と反対側の手で持つのが基本です。体を安定させ、効率的に負荷を分散させることができます。 変形性股関節症の保存療法はいつまで続ける?改善効果と期間目安 保存療法の期間は、症状の程度や治療への取り組み方によって個人差があります。そのため、全ての患者様に共通する決まった期間はありません。 一般的には、保存療法の効果は10年程度続くと考えられていますが、あくまで目安です。股関節の状態は日々変化するため、日々の痛みの強さや歩行量、家事のしやすさなどを記録し、専門医と相談しながら治療計画を柔軟に見直すことが重要です。 保存療法は「いつまで」と決めるものではなく、生活の一部として無理なく続けることが基本です。迷ったときは一人で抱え込まず、担当医と一緒にプランを整えていきましょう。 保存療法で避けるべき行動を知っておくと、ご自身の体に合った取り組み方が理解しやすくなります。詳しくは、こちらの記事もご確認ください。 変形性股関節症に対する保存療法以外の選択肢「再生医療」について 保存療法を継続しても症状の改善が難しい場合や、手術以外の方法を検討したい場合に、選択肢の一つとして再生医療があります。 再生医療は、患者様ご自身の血液や脂肪から特定の成分(血小板や幹細胞など)を抽出し、関節内に投与する方法です。 このアプローチは、ご自身の体にもともと備わっている組織の修復過程や、炎症を抑える働きに着目した治療法です。 ご自身の細胞を用いるため、アレルギー反応などのリスクは低いとされています。 変形性股関節症に対する再生医療について、以下の記事で症例を紹介しています。治療内容の参考にぜひ一度ご覧ください。 再生医療をご検討の際は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。再生医療に精通した医師が、患者様の状態に応じて個別に治療方針をご提案いたします。 変形性股関節症でお悩みの方へ|専門医と一緒に治療法を見つけましょう 保存療法の目的は、手術以外の方法で痛みを管理し、今ある関節機能を最大限に維持することです。 その成功の鍵は「運動療法」「生活指導」「薬物療法」「物理療法」という4本柱を、専門家のアドバイスのもとでバランス良く組み合わせることにあります。 保存療法は息の長い治療です。焦らず根気強く続けることが何よりも大切ですが、再生医療という選択肢が存在することも、ぜひご認識ください。 ご自身の状態を正しく理解し、専門家と共に粘り強く治療を続けることが、より豊かな日常生活を取り戻すための鍵となります。 もし現在の治療に行き詰まりを感じていたり、今後の治療方針に悩んでいるのであれば、一人で抱え込まず気軽にご相談ください。 参考文献 (文献1) 杖を用いた歩行の特性|昭和大学保健医療学部
2022.04.07






