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膝関節が痛みが辛く、階段の上り下りや腰かける動作が辛い。 膝関節の痛みにプロテオグリカンが良いと聞いたが、本当に効果はあるの? 日常生活の中で、このように悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 関節痛に効果のある成分といえば、コラーゲンや、ヒアルロン酸などがよく知られていますが、さらに上回る働きをもつ成分として近年注目されているのが「プロテオグリカン」です。 プロテオグリカンは保水性に優れており、摩擦や衝撃から軟骨を保護する役割があります。 本記事では、プロテオグリカンの効果・効能や関節痛との関わりについて解説します。プロテオグリカンによって膝関節痛を軽減させたい方はぜひ参考にしてください。 プロテオグリカンとは プロテオグリカンとは、軟骨や皮膚などに多く存在する糖タンパク質の一種です。 主な役割は、プロテオグリカンは水をよく含んだスポンジのようなイメージで、軟骨に摩擦や衝撃が加わると、水分が浸みだして、軟骨に潤いを与えます。 これにより、関節が摩擦や衝撃から守られます。 前提として、関節軟骨は骨とは違い、約70%が水分、他30%がプロテオグリカンやコラーゲン、ヒアルロン酸で構成されています。 プロテオグリカンは、関節と関節の間にある軟骨(関節軟骨)の主成分の一つであり、保水性に優れているため軟骨の保護に効果的と言われています。 近年では、プロテオグリカンのさまざまな効果・効能が数多くの研究により報告されており、健康食品や化粧品の原材料として利用する動きが高まっています。 プロテオグリカンは効果なし?期待できる効果 プロテオグリカンは、すり減った軟骨の修復を助けたり、軟骨細胞を増加させたりする働きがあり、関節痛を和らげる効果が期待できます。 プロテオグリカンの効果・効能の詳細は、以下の通りです。 細胞の増殖や成長を促進 抗炎症作用 生活習慣病の予防 細胞の増殖や成長を促進 プロテオグリカンは、細胞の増殖や成長を促進する因子(EGF)とよく似た作用があることが報告されています。 摩擦や衝撃ですり減った軟骨細胞を修復する機能は、関節痛を和らげるために非常に重要です。 また、プロテオグリカンはコラーゲンやヒアルロン酸の生成を促す作用があるため、美肌効果も期待できます。 抗炎症作用 プロテオグリカンには、炎症を抑えるサイトカインの働きを促す効果があるため、抗炎症作用があるといわれています。 軟骨細胞の修復に加えて、痛みそのものの軽減も期待できます。 生活習慣病の予防 プロテオグリカンは、肥満や糖尿病などの生活習慣病の予防にも効果を発揮するといわれています。 プロテオグリカンを摂取することで、体重の減少や血糖値の上昇抑制につながったとの報告があるようです。 プロテオグリカンに副作用はある? プロテオグリカンの摂取による副作用はありません。 多くの場合、サケの鼻の軟骨から抽出されるため、天然成分で体に安心と言われています。 ただし、食物アレルギーのある方は使用前に医師に確認した方が良いでしょう。 プロテオグリカンを取り入れる方法 プロテオグリカンは関節痛に効果的であるため、積極的に取り入れたいと思われる方もいるでしょう。 プロテオグリカンは食物に含まれていたり、サプリメントとして販売されたりしていますが、経口から摂取するのは難しいと言われています。なぜなら、調理工程や体内において消化吸収による影響を受けてしまうためです。 具体的に、なぜ食事やサプリメントでプロテオグリカンを取り込めないのか解説します。 食事 結論からいえば、プロテオグリカンは食事で摂取すること自体は可能であるものの、そのまま身体に取り込むのは非常に難しいといえるでしょう。 プロテオグリカンは動物の軟骨の主成分で,とくに、魚や動物の軟骨に多く含まれているため、食事に取り入れることは可能です。しかし、プロテオグリカンを構成しているタンパク質は熱に弱いため、加熱すると分解されてしまいます。 また、タンパク質は胃や腸で消化吸収される際にアミノ酸にまで分解されてしまうため、プロテオグリカンとして摂取するのが難しいといえます。 サプリメント プロテオグリカンのサプリメントは、食事同様胃や腸で分解されてしまうため、プロテオグリカンを血中に取りこむことは難しいといえます。 仮に体内へ取り込めたとしても、軟骨は血流が少ないため、その成分が届くとは考えにくいでしょう。つまり、プロテオグリカンのサプリメントを摂取しても軟骨が再生するほどの効果を上げることは難しいといえます。 プロテオグリカンは、膝などの関節以外、美容面での効果を大きく表示していることもありますが、積極的に効果があるとはいえません。ただ、プラシボー効果によって効いたような感覚になることがあるかもしれません。 プラシボー(プラセボ)効果とサプリメント プラシボー効果は、有効ではない「くすり等」を、成分が含まれている前提で使用者に摂取させると、実際に効いた人が出る現象です。 人は、「〇〇に良い成分が入っているから!」と言われると(知ると)、その効果に対する暗示を受けてか、実際にその効果を実感することがあります。これは自らの治癒力が発揮されて解決に導いているのではないかと言われる不思議な現象です。 しかし、偽薬やサプリメントがすべて代替できるわけではありません。プラシボー効果は絶対ではなく、万人に効くとは限らないためです。 とはいえ、サプリメントを摂取することで得られる精神的な満足感があるのは否めないのが事実です。そのため、プロテオグリカンのサプリメントも摂取するなら、「効果がある」、「効いてる」と思って摂取したほうが良いかもしれません。 運動によって増やす 関節のプロテオグリカンは、運動によって増やせます。 運動などで関節の曲げ伸ばしを行うと、血流量が増加して軟骨細胞に酸素や栄養が行き渡り、プロテオグリカンの増加が促進されるのです。 逆に運動の機会が少ないと、身体が「プロテオグリカンは必要ない」と判断し、減少してしまいます。自ら積極的に体を動かすことで、身体にプロテオグリカンの必要性を感じさせることが大切といえるでしょう。 プロテオグリカンの増加には、激しい運動は不要で、ウォーキングやストレッチなどでも十分に効果が見込めます。 関節の痛みを恐れて運動不足になってしまうと、酸素や栄養が軟骨細胞に供給されなくなります。 結果、プロテオグリカンが減少し、かえって関節痛の悪化につながる恐れがあります。 ただし、関節に痛みがあるにもかかわらず、プロテオグリカンの増やすため、無理に運動をするのが控えましょう。医師の指導のもと、身体に負担のない範囲で行うようにしてください。 膝関節の痛みの治療に有効な再生医療について https://www.youtube.com/watch?v=W2JZQekWJ8w 膝関節の痛みには、先端医療である再生医療による治療法も選択肢の一つです。 再生医療とは、人間の持つ再生力を活用し、損傷した組織を再生・修復させる医療技術のことです。 従来の膝関節の痛みの治療では、痛み止めの服用などの薬物療法で症状が改善しなかった場合、手術しか選択肢がないというケースも少なくありませんでした。 しかし、近年の治療では、手術せずに膝関節の痛みの改善が期待できる再生医療が注目されています。 現在の治療で期待した効果が出ない方や手術せずに膝関節を治療したい方は、ぜひ再生医療をご検討ください。 プロテオグリカンは膝関節の痛いの改善効果が期待できる 関節痛の緩和に効果のあるプロテオグリカンは、食事やサプリメントで摂取することは現実的ではありません。 しかし精神的な満足感や、プラシボー効果などで実際に効いてしまう人がいるのも事実です。 プロテオグリカンは、適度な運動によって体内で増やすことも可能です。関節の健康のためには、医療機関や専門家の指導に従って適度な運動などを行うのが大切です。 普段の生活から健康的でバランス取れた食事をとり、適度な運動を心がければプロテオグリカンの不足を防げるでしょう。 膝関節の痛みについては、以下の記事でも解説しているため、参考にしてください。 また、当院「リペアセルクリニック」では、自己の幹細胞を用いた再生医療により、関節の痛みを和らげる治療を提供しています。 もしあなたが関節痛に悩まされ、治療法の選択肢を増やしたいと考えているなら、ぜひお気軽にご相談ください
2022.03.14 -
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「くも膜下出血から一命を取り留め、幸い後遺症もなく退院できた」 その喜びの一方で、「いつか再発するのではないか」という拭いきれない不安を抱き続ける方もいるのではないでしょうか。 くも膜下出血は、発症後1カ月以内の急性期だけでなく、10年、20年という長期にわたって再発のリスクが継続する疾患で、正しい知識に基づいた予防が欠かせません。 本記事では、くも膜下出血後の時期別の再発率や、見逃してはいけない再発の前兆、そして再発を防ぐための具体的な生活習慣について解説します。 また、従来の予防法に加え、注目されている「再生医療」という新しい選択肢についても紹介します。 くも膜下出血に関するお悩みを今すぐ解消したい・再生医療に興味がある方は、当院「リペアセルクリニック」の電話相談までお問い合わせください。 くも膜下出血の再発率 くも膜下出血は、発症後の時期によって再発リスクが大きく異なります。 とくに治療直後の急性期は再出血のリスクが高く、発症から1カ月までの初期に最も再発しやすいのが特徴です。その後は時間の経過とともにリスクは低下しますが、長期にわたってゼロにはなりません。 各時期のデータを正確に把握しておくことが、退院後の生活管理において重要です。 くも膜下出血の後遺症について、詳しくは以下をご参照ください。 急性期(術後1カ月以内) くも膜下出血の発症から1カ月以内は、最も再発(再出血)の危険性が高い時期です。 脳動脈瘤が未治療の状態では、発症初日の再出血率は3〜4%、その後4週間は1日あたり1〜2%の割合で再出血が起きるとされています。また、発症から1カ月では20〜30%、3カ月以降は年に3%の患者に再出血が生じるとの報告もあります。(文献1) 手術(クリッピング術やコイル塞栓術)によって、破裂した動脈瘤が適切に処置された場合、再出血リスクは大幅に低下します。 術後1カ月間を合併症なく経過することが、予後を左右する最初の目安となります。 長期(10年・20年) 手術が成功し、後遺症がない状態で退院した場合でも、長期的な再発リスクはゼロにはなりません。 クリッピング術後に3年以上生存した患者を追跡した研究では、術後10年時点での再出血累積率は2.2%、20年時点では9.0%と報告されています。(文献2) 再出血が起きる主な原因は、治療した動脈瘤の再発や、別の場所への新たな動脈瘤の形成です。 術後10年、20年と経過しても、定期的な画像検査と血圧管理を継続し、長期フォローアップを怠らないことが、再出血予防の観点から重要です。 後遺症なしでくも膜下出血が再発する理由 くも膜下出血を発症し、適切な治療を経て後遺症なく回復した場合でも、再発のリスクが消えるわけではありません。後遺症がない状態は、脳へのダメージが少なかったことを意味しますが、脳血管の脆さが解消されたわけではないからです。 脳動脈瘤が形成される背景には、血管壁の弱さがあります。血管壁は内膜・中膜・外膜の3層で構成されますが、動脈瘤ができやすい人では中膜の筋層が部分的に欠損していることが多く、治療後も変わりません。 強い血流により、血管に圧力が繰り返しかかることで、治療した部位とは別の場所に、新たな動脈瘤が形成される可能性があります。 そのため、治療で破裂した動脈瘤を処置できても、未破裂の動脈瘤が残存している場合や、新たに形成された動脈瘤が破裂するリスクは残ります。 後遺症の有無にかかわらず、定期的な検査と生活習慣の管理が欠かせない理由です。 くも膜下出血が再発しやすい人の特徴 くも膜下出血の再発リスクは、個人の生活習慣や基礎疾患の状態に大きく左右されます。 以下の危険因子を多く持つ人ほど、新たな動脈瘤の形成や破裂リスクが上昇します。(文献3) 危険因子 内容 高血圧 血圧が高い状態は常に脳血管へ強い圧力をかけ続けるため、動脈瘤の形成や破裂を直接的に誘発します。 喫煙 喫煙は血管壁を傷つけ、動脈硬化を進行させる大きな要因です。 非喫煙者と比較して発症リスクが約2〜3倍に上昇するとされています。 過度な飲酒 血管の収縮や血圧の変動を招き、再発リスクを高めます。 家族歴 1親等以内に2人以上の発症者がいる場合、リスクが約4倍に上昇すると報告されています。 多発性動脈瘤 発症時に複数の動脈瘤を持つ場合、未処置の動脈瘤が将来破裂するリスクがあります。 女性・50〜60代 発症頻度が高い年代・性別であり、閉経後の女性はとくに注意が必要です。 高血圧・喫煙・過度な飲酒は、生活習慣の改善によって自分でコントロールできる因子です。 一方、家族歴・性別・年齢は変えられないため、これらに該当する方は医療機関での定期検査を欠かさず行う必要があります。 くも膜下出血が再発する前兆 くも膜下出血は前触れなく起こる印象が強い疾患ですが、再発(再破裂)の前には、動脈瘤が拡大することで周囲の神経を圧迫し、特定のサインが現れることがあります。代表例は目の症状と頭痛です。 脳動脈瘤が破裂する前に受診できれば、早期の治療で再発を防げる可能性があります。また、再発のごく初期で気付ければ、治療が成功する可能性も高まります。 くも膜下出血を経験した方は再発の前兆を知っておき、日ごろから注意する意識が大切です。 動眼神経麻痺 代表的な前兆の一つが、動脈瘤が大きくなる過程で、眼球の動きやまぶたの開閉を制御する「動眼神経」が圧迫されて起こる動眼神経麻痺です。 以下のような目の症状が代表的です。 物が二重に見える 片側のまぶたが下がり、開きにくくなる 視力の低下や視野の一部が欠ける これらの症状は、動脈瘤が破裂する前のサインの可能性があります。 脳動脈瘤が破裂してしまうと、くも膜下出血の再発につながる可能性があるため、速やかに脳外科や脳神経外科を受診してください。 頭痛 注意すべき二つ目の症状は「頭痛」です。 本格的な破裂が起こる前に、動脈瘤からごく微量の出血が生じると頭痛が起こることがあり、「警告頭痛(センチネル頭痛)」といいます。 痛みの程度は必ずしも「激痛」とは限らず、数日で治まる程度の軽い痛みとして自覚されるケースも少なくありません。 一度くも膜下出血を経験した方が「いつもと違う痛み」を感じた場合は、すでに再発の予兆である可能性を考慮し、速やかな検査が必要です。 なお、受診の際は、単なる風邪などと診断されてしまう恐れがあるため、くも膜下出血の経験があることを必ず医師に伝えましょう。 くも膜下出血再発時の生存率と予後 くも膜下出血が再発した場合、予後は初回発症時よりもさらに厳しくなる傾向にあります。 これは、一度目の出血や手術によって脳組織が少なからずダメージを受けていることや、再発時の出血量が初回を上回ることが多いためです。 再出血時の致死率は約50〜80%と報告されており、生存した場合でも重篤な神経障害が残る可能性が高いとされています。(文献4) ただし、前兆症状の段階で受診し、動脈瘤が破裂する前に処置できた場合は、予後が大きく改善します。 警告頭痛や目の症状といった前兆を見逃さず、早期に対処することで生存率と回復の可能性が高まります。 長期的な生存率や予後については、以下の記事でより詳しく解説しています。 くも膜下出血の再発を防ぐためのポイント くも膜下出血の再発防止のために、自分でコントロールできることは大きく3つあります。生活習慣の改善、定期的な検査、そして必要に応じた医療の活用です。 生活習慣の改善 日常生活で注意すべきポイントをまとめると、以下のとおりです。 処方薬は指示通りに服用する 定期的に血圧を測り、記録する 減塩を心がける 禁煙する 飲酒は適量にとどめる 規則正しい生活を送り、過度なストレスを避ける 降圧薬や糖尿病治療薬などを処方されている場合、指示通りに服用してください。 また、ストレス管理や減塩は、血圧のコントロールに有用です。 自宅で血圧を測り、血圧手帳に記録しておけば、医師が状態を判断する助けとなります。 これらを習慣化することで、動脈瘤の破裂を回避しやすくなります。 生活上の注意点は、以下の記事で詳しく紹介しているので、あわせてご覧ください。 定期的な検査 くも膜下出血の再発防止には、定期的に検査を受けることも非常に重要です。新たな動脈瘤の形成や、既存の動脈瘤の変化を早期に確認できるためです。 脳動脈瘤を破裂する前に発見できれば、予防的な処置が可能となります。 くも膜下出血の術後10年ほど経過したのち、治療した脳動脈瘤が再び大きくなったり、新しい脳動脈瘤が形成されたりする可能性もあります。 一度検査して問題なかったからと安心せずに、定期的に検査を受けましょう。 再生医療という選択肢 くも膜下出血の再発防止や、後遺症改善の新しい選択肢として「再生医療」が注目されています。 再生医療は、患者さん自身の脂肪由来の幹細胞を用いて、傷ついた組織の修復を促す治療法です。 損傷した血管内皮の修復を促す働きが期待されており、従来の治療では対応が難しかった脳血管障害の再発予防や機能改善への応用が注目されています。 脂肪の採取はごく小さな切開のみのため、身体への負担は最小限ですみます。 手術を避けたい方の選択肢の一つとしてご検討ください。 くも膜下出血を発症し、後遺症がある患者様に再生医療によって改善が見られた症例は、以下ご参照ください。 正しい知識と習慣でくも膜下出血の再発率を下げよう くも膜下出血は、後遺症がなく回復した場合でも、再発リスクがゼロになるわけではありません。 急性期(術後1カ月以内)の再出血率は20〜30%と高く、長期的にみても術後20年で9.0%の再出血リスクが報告されています。 再発予防のために、高血圧の管理・禁煙・節度ある飲酒という生活習慣の改善、定期検査の継続が重要です。 また、目の異常や頭痛といった前兆症状を見逃さず、体に異変を感じた際は、ためらわずに脳外科や脳神経外科などを受診してください。早期の対応により再発を防げる可能性が高まります。 なお、くも膜下出血の後遺症でお困りの方は、再生医療という選択肢もあります。日常生活に大きな支障がない症状でも、再生医療で改善する可能性があります。 再生医療に興味がある方は、当院「リペアセルクリニック」の電話相談までお問い合わせください。 くも膜下出血の再発率に関するよくある質問 くも膜下出血の再発は何度も繰り返しますか? 開頭クリッピング術やコイル塞栓術によって、破裂した動脈瘤からの再出血リスクは大幅に低下します。 適切な治療が行われた動脈瘤が再び破裂する可能性は低いとされています。 ただし、治療した動脈瘤とは別の場所に、新たな動脈瘤が形成される可能性があります。 術後20年の長期追跡データでも、新規動脈瘤の形成による再出血リスクが継続することが示されています。 「治療が終わったから安心」ではなく、定期的な検査を継続することが、繰り返しの発症を防ぐために重要です。 再発したら再手術はできますか? 再出血が起きた場合でも、状態・出血部位・以前の術式によっては、再手術が可能です。 たとえばコイル塞栓術後に動脈瘤が再発した場合は、追加のコイル留置や開頭クリッピング術への変更が検討されることがあります。 ただし、再手術は初回手術と比較して難易度が上がる場合があります。 そのため、手術が必要な状態になる前に、再出血そのものを防ぐことが重要です。 参考文献 (文献1) 脳卒中治療ガイドライン2009 Ⅳ.クモ膜下出血|日本脳卒中学会 (文献2) Risk of recurrent subarachnoid hemorrhage after complete obliteration of cerebral aneurysms|Stroke (文献3) Risk Factors for Subarachnoid Hemorrhage: An Updated Systematic Review of Epidemiological Studies|Stroke (文献4) Incidence and Significance of Early Aneurysmal Rebleeding Before Neurosurgical or Neurological Management|Stroke
2022.03.14 -
- 健康・美容
年齢とともに、歩く・立つといった「体を動かす力」が衰えていくことがあります。 こうした状態を「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」または「ロコモ」と呼びます。 進行すると寝たきりになるなど、要支援・要介護のリスクが高まることもあり、適切な運動による予防・改善が必要です。 この記事では、ロコモを予防するための基本トレーニング「ロコトレ」の効果や、毎日続けるコツをわかりやすく解説します。 ロコトレを続けることで得られる効果とは? ロコトレを継続することで、脚力やバランス感覚が向上し、転倒のリスクを減らすことができます。 高齢者にとって、日常生活の中で「つまずく」「よろける」といった小さな不安を減らし、健康寿命をのばすことにもつながります。 また、下半身の筋力を鍛えることで歩行が安定し、階段の昇り降りや買い物などの外出もラクになります。 ロコトレは特別な道具や広いスペースがなくても取り組める運動です。 無理なく続けられる習慣として、適度な運動習慣は自律神経のバランスを整え、心身ともに元気を保てます。 ロコモティブシンドロームのチェック項目は以下の記事でご確認ください。 ロコモ予防だけじゃない!全身にうれしい変化 ロコトレはロコモ(運動器症候群)の予防に効果的なだけではありません。 以下のような変化が期待できます。 血流が促進され、冷えやむくみが改善する 下半身の筋力強化と同時に代謝が上がり、太りにくい体になる 心肺機能がサポートされ、疲れにくくなる 体の変化だけでなく、気持ちが前向きになった、よく眠れるようになったという声もあり、心身ともにプラスの効果が期待できます。 ロコモ予防については、以下の記事もご覧ください。 筋力・柔軟性・姿勢の改善につながる理由 ロコトレに含まれる「片脚立ち」や「スクワット」といった基本的な動きは、下半身の主要な筋肉を効率よく使うことで筋力の維持・向上につながります。 とくに、太ももやお尻、体幹の筋肉が鍛えられることで、体をしっかり支えられるようになります。 また、動作の中で膝や股関節を丁寧に動かすことで、関節まわりの柔軟性も高まります。 柔軟性の向上は転倒予防にとって重要な要素です。結果として、ケガのリスクも減ります。 姿勢の面では、片脚立ちでバランスを取ることが体幹の筋肉を刺激し、猫背や反り腰などの姿勢の乱れの改善にも効果が期待できます。 正しい姿勢の維持は、日常生活の質向上に直結する大切なポイントです。歩き方や立ち姿も安定し、見た目の若々しさにもつながります。 ロコトレの基本|片脚立ちとスクワットの手順・効果 ロコモを予防するには、日々の生活の中で無理のない運動を習慣化することが大切です。 その基本となるのが、誰でも簡単に始められる「片脚立ち」と「スクワット」の2つのロコトレです。 この章では、それぞれのやり方と得られる効果をわかりやすく紹介します。 片脚立ち|バランス能力を高めて転倒を予防 片脚立ちは、シンプルながらとても効果的なトレーニングです。 片脚で立つだけの動きですが、足の筋肉や体幹、股関節まわりの安定性が自然と鍛えられます。 【片脚立ちの手順】 壁や椅子につかまる 片脚を上げる 30秒ほど姿勢を保つ 左右を入れ替えて1日3回を目安に行う 30秒が難しい場合は10秒から始めるなど、ご自身に状況に合わせて調整しながら初めてみてください。 片脚立ちを日常的に行うことで、バランス感覚の向上につながり、転倒リスクを大幅に減らすことができます。 とくに高齢者にとっては、転倒が骨折や寝たきりの原因になることがあるため、予防の観点でも重要な運動です。 スクワット|下半身の筋力アップで歩行がラクに スクワットは、太ももやお尻、体幹など下半身の主要な筋肉をまとめて鍛えられる効率の良いトレーニングです。 とくに歩行や立ち上がりなど、日常動作の基礎になる筋力を底上げしてくれます。 筋肉がしっかり働くようになると、膝や腰への負担も軽減され、歩く・立つ・座るといった動作がスムーズになります。 さらに、運動不足による筋力低下を防ぐ効果も期待できます。 【スクワットの手順】 肩幅に足を開いて立つ(つま先はやや外側、背筋はまっすぐ) 息を吸いながら、ゆっくり腰を落とす(膝はつま先より前に出さない、かかとは床につけたまま) 息を吐きながら元の姿勢に戻る 最初は浅めのスクワットから始め、無理のない範囲で続けましょう。 1日10回を目安に、慣れてきたら回数や深さを少しずつ増やすのがおすすめです。 ロコトレの効果を高めるコツと注意点 ロコトレはやみくもに続けるだけでは十分な成果を得にくい場合もあります。 そこで、より効果的にロコトレを取り入れるためのポイントをお伝えします。 無理なく続けられる頻度と時間を設定する 痛みや違和感が出たら、すぐに中止して様子を見る 正しい姿勢とフォームを意識する 継続するモチベーションを保つ工夫をする これらを意識することで、ロコトレの効果を最大限に引き出せます。 安全に継続して取り組むために、以下の点にも気をつけましょう。 無理せず続けるための頻度とタイミング ロコトレは、短時間でも毎日コツコツ続けることが大切です。 1回あたりの運動時間は5〜10分程度で十分ですが、週に1〜2回だけでは効果が出にくくなります。 毎日1〜2回の実施(朝・夜など生活に取り入れやすいタイミングで) 体調や疲れ具合に応じて回数や強度を調整 「決まった時間」よりも「継続しやすい時間」に行うのがコツ 無理をして三日坊主になるよりも、継続しやすい習慣に落とし込むことがうまく続けるためのコツです。 次第に体の変化も感じられ、続けるモチベーションにもつながります。 痛みや違和感があるときはどうすべき? ロコトレは無理のない範囲で継続することが大切ですが、運動中に膝や足腰に痛みや違和感が出る場合は注意が必要です。 痛みや違和感があるときは、以下の対応を取ってください。 すぐに運動を中止して安静にする 患部をアイシングする 数日休んでも改善しない場合は受診を 無理をすると症状が悪化するおそれがあるため、一旦中止して安静にしてください。 また、軽度の炎症や筋肉疲労であれば、冷やすことで症状が緩和する場合もあります。1回10~15分を目安に痛む部位を冷やしましょう。 痛みが続き改善しない場合は、関節や筋肉に異常があるかもしれません。一度医療機関を受診してください。 痛みを我慢して運動を続けるのは逆効果です。体と相談しながら、無理のない範囲で進めることが、ロコトレを習慣にするための大切なポイントです。 ロコトレ+αでさらに効果アップ!おすすめ運動 ロコトレはシンプルで効果的な運動ですが、さらに体力や筋力を高めたい人には「プラスαの運動」がおすすめです。 ここでは、ロコトレに組み合わせて取り入れたい2つの簡単なエクササイズをご紹介します。 ふくらはぎの筋力を鍛える「ヒールレイズ」 太もも・お尻の筋肉とバランス力を強化する「フロントランジ」 どちらも特別な道具は不要で、自宅で無理なく取り組めます。 ふくらはぎを鍛える「ヒールレイズ」 ヒールレイズは、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋・ヒラメ筋)を鍛える運動です。 この筋肉は、歩く・階段を上がる・つま先立ちをするなど、日常のあらゆる動作に関係しています。 やり方 壁や椅子に手を添えて、まっすぐ立つ ゆっくりとつま先立ちになる かかとをゆっくり元に戻す 10回〜15回を1セット、1日2〜3セットを目安に ポイントは反動を使わず、ゆっくり上下することです。 ふくらはぎを意識して動かすことで、筋肉にしっかり負荷がかかり、ふらつき予防や脚のむくみ改善にもつながります。 柔軟性と筋力をつける「フロントランジ」 フロントランジは、太もも・お尻・体幹を同時に鍛えながら、股関節や足首の柔軟性も高められる万能エクササイズです。 筋力と可動域の両方をバランスよく強化したい人におすすめです。 やり方 足を肩幅に開いて立つ 片足を大きく前に踏み出す 前の膝を90度に曲げ、後ろの膝を床に近づける ゆっくり元の位置に戻す 左右交互に10回ずつ、1〜2セットからスタート 背筋をまっすぐ保ち、膝がつま先より前に出ないように注意しましょう。 下半身全体をまんべんなく鍛えられるうえ、姿勢改善や転倒予防にも役立ちます。 まとめ|ロコトレは毎日継続して行うのが大事 ロコモ(運動器症候群)は、気づかないうちに進行し、歩行や立ち座りがつらくなることがあります。 だからこそ、日頃から運動を取り入れ、予防に努めることが大切です。 ロコトレは、シンプルな動きで筋力やバランス感覚を鍛えることができ、自立した生活を支える土台づくりになります。 できることから少しずつでも取り入れてみてください。運動を続けることが、将来の健康を守ることにつながります。 ただし、関節や腰の痛みなどが酷い場合は、無理な運動をせず、医療機関で医師の診察を受けましょう。 受診するべきかお悩みの際は、当院へお気軽にご相談ください。
2022.03.11 -
- ひざ関節
- 膝蓋軟骨軟化症
「膝の痛みや違和感が気になる」 「ランニングをしていると膝が軋むような感じがする」 ランニング時や階段の昇り降りなどで、膝に痛みや違和感を感じているものの、どのような病気なのかわからず悩む方もいるでしょう。 膝蓋軟骨軟化症(しつがいなんこつなんかしょう)は「ランナー膝」とも呼ばれ、10〜20代の若い世代や女性に多い膝の疾患です。 この記事では、膝蓋軟骨軟化症の原因や治療法を詳しく解説します。また、症状別の治療法も紹介するので、整形外科を受診する際の参考になれば幸いです。 ランナー膝の1つ「膝蓋軟骨軟化症」は10~20代に多い膝の疾患 膝蓋軟骨軟化症は、膝蓋骨(膝の皿)の裏側にある軟骨が柔らかくなる疾患であり、ランナー膝の一種としても知られています。とくに、10〜20代の若い世代に多くみられ、スポーツ活動が活発な人に発症しやすい傾向があります。 男性よりも女性に多くみられる病気で、女性ホルモンの影響やハイヒールのような不安定な靴を履くなど、女性ならではの原因があるのも事実です。 主な症状は、膝の痛みや違和感で、初期は自覚症状がない場合も少なくありません。進行すると、日常生活にも支障をきたす可能性があるため、注意が必要です。 若い世代のランナーに多いといわれている膝蓋軟骨軟化症の原因や症状など、詳しくみていきましょう。 なお、膝の痛みや違和感がある場合、必ずしも膝蓋軟骨軟化症とは限らず、ほかの疾患が関係していることもあります。 ランニング中に膝が軋むように感じる場合や、原因がはっきりしない膝の不調については、以下の記事も参考にしてください。 膝蓋軟骨軟化症の原因 膝蓋軟骨軟化症は、膝にかかる負担や身体構造の問題、筋力バランスの悪化など複数の原因が重なって起こります。発症には、スポーツや日常生活での動作も関係しています。 そもそも膝蓋軟骨とは、膝の皿である膝蓋骨のうしろ側に付着している軟骨成分です。膝蓋軟骨は大腿骨と関節部を構成しており、軟骨組織は、通常であれば滑らかに関節面を可動します。 しかし、太ももの筋肉である大腿四頭筋の筋力不足や関節面の柔軟性低下などによって関節接合部が摩耗すると、ゴリゴリと膝部分から音が鳴るケースも珍しくありません。 ここでは、具体的にどのような原因が膝蓋軟骨軟化症につながるのかを解説します。 膝への負担が大きい動作をする ランニングやジャンプなど、膝への負担が大きい動作を繰り返すと、膝蓋軟骨が徐々に磨耗し、軟化する場合があります。 たとえば、ランニングの際、膝にかかる力は体重の約2〜3倍ほどといわれています。しかし、普通にランニングするだけで、膝蓋軟骨軟化症になるわけではありません。 階段を上る、しゃがみ込むなど日常生活で頻繁に行う動作を繰り返すと膝への負担がかかるため、注意しましょう。 若い世代の場合、成長期に運動量が多くなると症状が出るケースが多くみられます。過度な運動量を避け、適切な休息とクールダウンを取り入れるのが重要です。 身体構造に問題がある 膝蓋骨の形状や脚の骨格など、身体構造の問題も膝蓋軟骨軟化症の原因となります。代表的な例は以下のとおりです。 膝蓋骨が正しい位置より外側に偏った状態(膝蓋骨の外側偏位) X脚 外反母趾 扁平足(へんぺいそく) 膝蓋骨と大腿骨が正しい位置関係にならないと、膝蓋骨が外側へ偏り、膝蓋軟骨が摩耗したり断裂したりする場合があります。X脚は、膝関節に不自然な負荷がかかりやすいだけでなく、軟骨がすり減りやすくなります。 また、外反母趾や扁平足なども、間接的に膝への負担を増加させる原因です。ハイヒールを履くと、外反母趾を発症する可能性があると考えられています。 外反母趾はX脚に発展しやすいだけでなく、膝蓋軟骨軟化症に罹患しやすいと疾患関連性が指摘されているのも事実です。 筋力のバランスが悪い 膝周りにある大腿四頭筋やハムストリングの筋力バランスが悪いことも、膝蓋軟骨軟化症の原因です。 膝蓋骨を支える筋肉への負荷が均等に分散されないため、軟骨へ負担がかかります。 たとえば、太もも前側にある大腿四頭筋が強く、お尻の筋肉である臀筋(でんきん)が弱いと、足の内側と外側の筋力差が大きく、膝蓋骨が安定しません。また、体幹が弱いと運動時における体のバランスが崩れやすく、膝への負担が増える原因となります。 筋力バランスを整えるトレーニングが、膝蓋軟骨軟化症状の予防や改善に有効です。 膝蓋軟骨軟化症の症状 膝蓋軟骨軟化症が進行すると、膝の痛みや違和感など特徴的な症状が出てきます。症状の現れ方は人によって違いますが、日常動作にも支障をきたすため注意が必要です。 具体的な症状をみていきましょう。 膝の痛み 膝蓋軟骨軟化症で多い症状は、膝蓋骨の周囲や裏側を中心とした痛みで、一般的には膝関節の腫れや熱感などは見られません。 膝関節を屈伸した際に痛みが増すといわれているため、階段の昇り降りやランニング、急に椅子から立ち上がる際などのときに症状が悪化しやすいと考えられます。 走っているときに膝蓋骨の裏側に痛み症状を覚えた人は、膝蓋軟骨軟化症を発症した疑いが持たれるでしょう。ランニング時に膝部分を何度も屈曲する動作を行うため、膝蓋骨裏側に存在する軟骨成分と大腿骨下端部が摩擦し合って関節面が傷ついていると考えられます。 症状が軽い段階では一時的に痛みが消える場合もありますが、症状が進行すると、安静時や軽い動作でも強い痛みを感じるようになるため、注意が必要です。 膝が軋むような違和感 膝蓋軟骨軟化症になると、膝の曲げ伸ばしをする際に、ゴリゴリ、じょりじょりとした軋むような音や、引っかかるような違和感を覚えるケースがあります。 これは、膝蓋軟骨の表面が軟化して凸凹ができ、膝蓋骨や大腿骨の間で摩擦が生じるためです。 膝が軋むような違和感は、痛みとともに現れる場合や単独で現れる場合もあります。初期症状では、特定の動作時だけ自覚する程度ですが、進行すると日常的な動作でも頻繁に違和感を感じるようになり、不快感や不安感を伴います。 なお、名称が似ている疾患として「骨軟化症」がありますが、膝蓋軟骨軟化症とは原因や病態が異なります。混同しやすいため、詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。 膝蓋軟骨軟化症の検査 膝蓋軟骨軟化症で行われる検査は、以下のとおりです。 専門医による問診・視診・触診 MRI検査 関節鏡検査 まずは、診察で症状がどのようなときに出現するのか、あるいはいつから発症しているのかなどの臨床経過を確認する作業から開始します。 診察時には、膝関節部に腫れや赤みなどの所見はあるか、押さえて痛い部分は存在するか、膝に疼痛症状が起こる動作などを評価していきます。 MRI検査は、磁石と電波を利用して膝関節の内部を映像化する検査方法です。膝蓋骨の裏側に位置している軟骨部に特徴的な軟骨変形や軟骨破壊などの病変部があるか否かを調査します。 膝蓋軟骨軟化症と類似している疾患として、膝蓋骨後面欠損、離断性骨軟骨炎などが挙げられるため、MRI画像所見や既往歴などを詳細に評価して適切な診断につなげていきます。 膝蓋軟骨軟化症の診断や病変の確認に有効な検査方法は、関節鏡検査です。ただし、関節腔内に細い筒状の内視鏡を挿入する必要があり、膝関節を切開しなければなりません。 患者様の身体への負担が少ない方法として、専門医の診察やMRI検査を実施している医療機関が多くみられます。 【症状別】膝蓋軟骨軟化症の治療 膝蓋軟骨軟化症で行われる治療は、主に保存療法や手術療法・再生療法です。患者様一人ひとりの症状に合わせて、適した治療法を選択します。 症状別に各治療方法を紹介するので、参考にしてください。 【軽度〜中程度】保存療法 症状が軽度から中程度の場合は、保存療法を行います。 保存療法とは、手術をせずに症状の改善を目指す治療法です。主に薬物療法と理学療法に分類されます。 症状の程度などによって個人派はありますが、治療期間は1年前後かかるケースがあります。 薬物療法 薬物療法は膝の炎症を抑え、痛みを緩和する目的で行います。 具体的には、次のような抗炎症薬や湿布薬が使用されます。 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) 鎮痛薬 ヒアルロン酸注射 湿布薬 症状によっては、ヒアルロン酸を注射する場合もあり、治療法は多岐に渡ります。 ただし、内服薬のなかには副作用を引き起こす可能性があるため、長期間服用する際は注意しなければなりません。 腹痛や吐き気などの消化器症状をはじめ、喘息発作・血圧上昇などの症状が出た際には、受診した医療機関に連絡しましょう。 理学療法 理学療法は、筋力強化や柔軟性向上のため運動療法を中心に行います。 膝蓋骨は、太ももの前後に位置する大腿四頭筋につながっているため、強化すると膝関節が安定し、痛みを予防できます。 また、ストレッチやマッサージでは、膝の柔軟性を高めると、痛みの予防が可能です。 専門である理学療法士による指導を受けると、効果的なトレーニングができます。症状に応じてテーピングやサポーターなどの補助的な方法も併用します。 運動やストレッチは、実施した分だけ効果が出るわけではありません。やり過ぎると症状を悪化させるリスクもあるため、自己判断で行わず、理学療法士の指示に従いましょう。 【重度】手術療法 保存療法で改善がみられない場合には、手術を伴う治療が検討されます。主に実施される治療方法は以下のとおりです。 関節鏡手術 軟骨デブリードマン 脛骨(けいこつ)粗面挙上術 関節鏡手術とは、小さく切開した部分から内視鏡を挿入し、損傷した軟骨の処置を行います。傷口の小さく、身体への負担が比較的小さく、回復が早い傾向にあります。 軟骨表面を整えるデブリードマンや、関節の接触圧を減少させる脛骨粗面挙上術などの手術方法もあり、年齢や症状に応じた選択が必要です。 手術療法は、保存療法で改善しなかった症状を根治できるよう治療しますが、術後の痛みや感染症などのリスクがあるのも事実です。 手術を検討する際は、担当の整形外科医とも良く相談しましょう。 【重度】再生医療 近年では、自身の細胞や組織を用いる再生医療も選択肢の1つとして注目されています。手術や入院の必要がないのが特徴です。 再生医療では、主に次の治療が行われます。 自家軟骨細胞移植:患者様の健康な軟骨から細胞を採取・培養し、増やした細胞を損傷部に移植 幹細胞治療:骨髄や脂肪組織から採取・培養した幹細胞を損傷部位に投与 多血小板血漿療法(PRP療法):血液から濃縮した血小板を抽出し、損傷部位に投与 なかでも、当院「リペアセルクリニック」では脂肪由来の幹細胞治療や多血小板血漿療法(PRP療法)をご提供しています。 患者様自身の細胞を利用して治療するため、拒絶反応やアレルギーのリスクも少ない治療法です。 再生医療に興味のある方は、お気軽にご相談ください。 まとめ|膝蓋軟骨軟化症の症状にお悩みなら早めに受診しよう 膝蓋軟骨軟化症は、10〜20代の若い世代でランニングをはじめとしたスポーツをする人に多く見受けられる病気の一種です。 膝蓋軟骨軟化症は、膝にかかる過度の負担や、身体構造の問題など、複数の原因が考えられます。 軽度〜中程度の場合、保存治療により改善が見込めますが、重度では手術療法を検討するケースもあります。 膝蓋軟骨軟化症と診断されたら、進行する前に整形外科を受診しましょう。 当院では、患者様自身の細胞や組織を用いた「再生医療」も選択可能です。 膝蓋軟骨軟化症に関してよくある質問 膝蓋軟骨軟化症と診断されたら運動しない方が良いですか? 膝蓋軟骨軟化症と診断されたからといって、必ずしも運動を中止する必要はありません。ただし、膝に負担がかかるランニングやジャンプなどの運動は一時的に控えた方が良いでしょう。 整形外科医や理学療法士の指示に従い、痛みが軽減したら膝に負担の少ない運動から始め、徐々に負荷を上げていくのが重要です。 膝蓋軟骨軟化症の改善にストレッチは有効ですか? 膝蓋軟骨軟化症の改善にストレッチは有効です。とくに、膝の前後や股関節周囲の筋肉を伸ばすストレッチは、筋肉の緊張をほぐし、膝にかかる負担を軽くします。 ストレッチを継続すると、膝蓋骨の動きがスムーズになり、痛みを軽減させる効果が期待できます。 ただし、間違った方法で行うと症状を悪化させる可能性もあるため、整形外科医や理学療法士の指導を受けるのがおすすめです。 膝蓋軟骨軟化症の治療に手術は必要ですか? すべての患者様に手術が必要なわけではありません。基本的には、薬物療法や理学療法を中心とした保存療法を行い、症状の改善を目指します。 保存療法で効果が得られない場合や、軟骨の損傷が重度の場合には、手術が検討されます。手術が必要か否かは、症状や検査結果・年齢などを総合的に判断するため、整形外科医とも相談しましょう。
2022.03.11 -
- 半月板損傷
- ひざ関節
- 膝の外側の痛み
膝の半月板損傷に対する治療として、ヒアルロン酸注射を思い浮かべる人は多いかもしれません。「本当に効果はあるのだろうか」「いつまで続けないといけないのだろうか」と疑問に思うこともあるでしょう。 半月板損傷におけるヒアルロン酸注射は有効ですが、一時的な効果しか得られない点は注意が必要です。 半月板損傷を根本的に治療するには、他の方法も検討する必要があります。 本記事では半月板損傷に対するヒアルロン酸注射の効果やメカニズム、ヒアルロン酸以外に必要な治療などを解説します。 半月板損傷の治療法の選択肢を広げたい人は、ぜひ最後までチェックしてみてください。 【結論】半月板損傷にヒアルロン酸注射は有効な可能性がある 結論からいえば、半月板損傷に対してヒアルロン酸注射は有効な可能性があります。 過去の研究から、ヒアルロン酸注射によって炎症を強める成分を抑え、さらに炎症を抑える成分を回復させることが示唆されています。(文献1) 加えて、ヒアルロン酸が軟骨の劣化を抑え、衝撃吸収作用を高めることもわかっています。(文献2) 半月板損傷の原因や症状について詳しくは、「半月板損傷とは?原因・症状・治療法・やってはいけないこと」の記事もご覧ください。 そもそもヒアルロン酸注射とは? ヒアルロン酸注射とは、ヒアルロン酸ナトリウムを膝関節に注入する治療法です。 ヒアルロン酸は膝の軟骨の成分の一つで、水分を多く含んでいます。膝関節に注射することで、関節の動きをスムーズにしたり、炎症を抑える効果が期待できるでしょう。 ヒアルロン酸は半月板損傷だけでなく、変形性膝関節症で軟骨がすり減り、関節の動きが悪くなったり痛みが出たりするときの治療にも使われています。 ヒアルロン酸注射の効果はあくまでも一時的 ヒアルロン酸注射は半月板損傷に有効と考えられていますが、効果は一時的です。ヒアルロン酸が関節内で分解され、ヒアルロン酸濃度が薄くなるためです。 1回の効果は持続しても1~2週間程度と考えられています。 また、ヒアルロン酸注射によって痛みが治まっても損傷した半月板は元に戻っていないため、痛みが再発する可能性があります。 ヒアルロン酸注射で効果が出ないケース 半月板損傷におけるヒアルロン酸注射で効果が得られないケースは以下のとおりです。 膝関節内の炎症が強い場合 関節の変形が重度の場合 半月板損傷の炎症が大きすぎると、ヒアルロン酸では抑えられない可能性があります。また、関節の変形が重度の場合は、ヒアルロン酸の潤滑油としての働きが効かないこともあるでしょう。 膝のヒアルロン酸注射が効かないケースについては、詳しくは以下の記事で解説しています。半月板損傷でヒアルロン酸注射を検討している人は目を通しておきましょう。 【いつまで?】半月板損傷でヒアルロン酸注射を続ける期間 半月板損傷に対するヒアルロン酸注射は、基本的に5回1クールの周期でおこないます。 ヒアルロン酸の効果を持続するためには、完全に分解される前に次のヒアルロン酸を補充しなければいけません。 まずは1週間に1回のペースで開始して5週程度連続して実施することが多い治療です。間隔を少しずつ空けていき、約2週間に1回のペースで注射を5回~10回前後継続して行います。 3カ月程度を目処に継続し、改善が見込めない場合はステロイド注射や手術など別の治療方法も検討していきます。 ヒアルロン酸注射の費用は1割負担で1,000円程度 ヒアルロン酸注射は医療保険が適応になる治療方法です。 治療費用は再診料や技術料金も含めて1割負担の人なら両膝1,000円程度、3割負担の人なら3,000円程度が一般的です。 そのほか薬の処方箋料や、レントゲンなどの撮影をした場合には撮影料が別途必要となります。初回の診察ではレントゲンなどの画像撮影も必要です。 詳しい治療費については、病院の窓口で確認しましょう。 半月板損傷でヒアルロン酸注射の効果がなかった場合の対処法 半月板損傷に対してヒアルロン酸注射を実施しても効果が乏しいときの対処法として、以下の3つが挙げられます。 炎症に対してのステロイド注射や内服 運動療法や物理療法などのリハビリ 半月板の縫合術や人工関節などの手術 ヒアルロン酸注射で効果がない場合、ステロイド注射や非ステロイド性消炎鎮痛薬などの薬物療法を行うことがあります。また、運動療法や物理療法などを導入することもあるでしょう。 もしこれらの保存療法でも改善がみられない場合は手術を検討することもあります。 なお、当院リペアセルクリニックでは膝関節の再生医療も実施しています。 再生医療は自然治癒が難しいとされる半月板の損傷に対して期待されている治療方法です。お気軽にメール相談もしくはオンラインカウンセリングからご相談ください。 まとめ|半月板損傷の治療はヒアルロン酸注射以外も検討しよう 半月板損傷に対して、ヒアルロン酸注射は炎症を抑えたり、痛みを軽減したりなどの効果が期待できます。週1回や2週間に1回のペースでヒアルロン酸注射をおこない、3カ月程度継続する治療です。 しかし、ヒアルロン酸注射の効果はあくまでも一時的です。 根本的な治療をするには、ヒアルロン酸注射と並行してリハビリをしたり、手術を受けることも視野に入れる必要があるでしょう。 なお、当院リペアセルクリニックでは半月板損傷に対して再生医療をおこなっています。 再生医療は、半月板のほか軟骨・神経など自然治癒が難しい組織に対して期待されている治療方法です。 半月板を根本治療を検討している人は、当院のメール相談もしくはオンラインカウンセリングからご相談ください。この記事が少しでも参考になれば幸いです。 半月板損傷のヒアルロン酸注射についてよくある質問 半月板損傷に対してヒアルロン酸注射は効果がありますか? 半月板損傷による炎症を抑える効果や痛みを軽減する効果が期待できます。 ヒアルロン酸注射は半月板損傷の症状を軽減する可能性がある治療方法です。しかし、半月板損傷が大きく、関節が変形するなど症状が大きい場合にはあまり効果がない可能性もあります。 半月板損傷でヒアルロン酸注射の効果がなかったときの対処方法はありますか? ほかの注射や痛み止め、リハビリ、手術が検討されます。 ヒアルロン酸注射の効果が乏しかった場合、ステロイド注射や非ステロイド性消炎鎮痛薬などの痛み止め、リハビリ、手術療法が有効です。また、当院リペアクリニックでは再生医療も実施しています。 参考文献 (文献1) 加藤幸夫 ほか「ラット変形性膝関節症モデルにおける高分子ヒアルロン酸の作用:ヒアルロン酸応答遺伝子の網羅的解析|ClinRheumatol(25)」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/cra/25/3/25_174/_pdf/-char/ja (文献2) 科研製薬株式会社「早期変形性膝関節症の病態解明による診療の変遷」 http://e-kansetsu.jp/asset/pdf/interview_ishijima_210115.pdf
2022.03.11 -
- ひざ関節
- 半月板損傷
「半月板の亀裂って、どうして起こるの?」 「スポーツをしていたら急に膝が痛くなった原因は?」 このような疑問をお持ちではないでしょうか。 半月板の亀裂は、膝への強い負荷や繰り返しの衝撃によって発生します。 原因はさまざまですが、とくにスポーツ中の急な方向転換やジャンプの着地、加齢による組織の変性が関係しているケースが多く見られます。 本記事では、半月板の亀裂が起こる原因や症状を詳しく解説しています。 治療法も紹介しているので、記事を参考にして、自身の症状に合ったものを選択してみてください。 半月板が亀裂・損傷する3つの原因 半月板の亀裂・損傷の主な原因は、スポーツや運動による外傷、加齢による機能低下です。また、先天的な半月板の形状が要因で半月板の亀裂・損傷を引き起こすケースもあります。 本章では、半月板が亀裂・損傷する3つの原因について詳しく解説します。 半月板の損傷について症状や診断、治療法などは「半月板損傷とは?原因・症状・治療法・やってはいけないこと」で解説しています。あわせてご覧ください。 スポーツや運動による外傷 半月板に亀裂が入る原因として、スポーツや運動による外傷が挙げられます。 とくに、急に方向を変えたり、ジャンプの着地で膝をひねったりすると、膝に強い負担がかかり、半月板が損傷しやすいです。 スポーツによる膝のけがには、半月板損傷、骨折、靱帯損傷、軟骨損傷などがあります。その中でも、半月板損傷は発生頻度が高く、前十字靱帯の断裂と同時に起こるケースも少なくありません。 スポーツを安全に楽しむためにも、適切なウォーミングアップや膝への負担を減らすトレーニングを意識しましょう。 なお、スポーツ外傷に対する治療法には「再生医療」の選択肢が挙げられます。損傷を起こしている膝関節に幹細胞を注入するだけで、傷ついた膝の組織や軟骨の再生を促します。 再生医療について詳しく知りたいという方は、無料のメール相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。 加齢 半月板は、膝関節の衝撃を吸収する役割を担っていますが、加齢とともにその機能は低下します。 機能が低下すれば、わずかな力が加わっただけでも半月板が傷つきやすくなります。 結果的に、半月板が裂ける「変性断裂」の状態になるケースも珍しくありません。 先天的な半月板の形状 半月板の損傷は外傷だけでなく、生まれつきの形状によっても起こる場合があります。 先天的に半月板が通常よりも大きく分厚い「円板状半月」と呼ばれる状態では、膝の動きに伴う負担が大きくなり、損傷のリスクが高まります。 【基礎知識】半月板の亀裂・損傷とは? 半月板の亀裂・損傷とは、半月板に亀裂が入り、膝に痛みやひっかかり感が伴う状態です。 ここでは、半月板損傷の主な症状や検査方法を詳しく解説します。 半月板損傷の主な症状|痛みや引っかかりなど 半月板損傷の検査方法|レントゲンやMRI検査 理解を深めて、治療を進めていきましょう。 半月板損傷の主な症状|痛みや引っかかりなど 半月板が損傷すると、膝に強い痛みが生じるほか、曲げ伸ばしがスムーズにできなくなる場合があります。 主な症状は以下のとおりです。 痛み 引っかかり感 ロッキング(膝が動かない) 膝内部で出血 膝に水がたまる 症状が悪化すると、日常生活にも影響を及ぼす可能性があります。 違和感や痛みを感じた場合は、早めに病院を受診しましょう。 関連記事: 半月板断裂と損傷の違いとは?痛みの特徴や原因・治療法を解説【医師監修】 半月板損傷の検査方法|レントゲンやMRI検査 半月板損傷が疑われる場合、整形外科の診察を受けることが一般的です。 まず、医師が膝に負荷をかけながら動かし、痛みの有無を確認する診察がおこなわれます。これにより、半月板損傷の可能性を判断します。 より詳しく調べるために用いられるのは、画像検査です。代表的な方法として、レントゲン検査とMRI検査があります。 検査の種類 検査の特徴 レントゲン検査 関節の隙間の変化や骨の異常が確認可能 MRI検査 損傷の程度や損傷の種類(縦断裂、水平断裂、横断裂、弁状断裂など)が特定可能 医師の診察と画像検査を組み合わせることで、正確な診断につながります。 半月板の亀裂・損傷を早く治す治療法【重症度別】 半月板の亀裂・損傷の代表的な治療法を3つ紹介します。 保存療法|症状が軽度の方向け 手術|症状が重度の方向け 再生医療|軽度・重度どちらの方も選べる どの治療法を選択するかは、症状の進行具合や日常生活への影響を考慮した上で決めていきます。 関連記事: 半月板損傷を早く治す方法は?治療法と効果的なリハビリを現役医師が解説 保存療法|症状が軽度の方向け 半月板損傷が軽度の場合、保存療法を選択できます。保存療法とは、膝への負担を減らしながら自然な回復を促す治療法です。 具体的には、安静にして膝を必要以上に動かさないようにします。 炎症や痛みが強い場合は、抗炎症薬が処方され、症状の緩和を目指します。 保存療法では、膝周りの筋力を鍛えるリハビリが欠かせません。 適切なトレーニングをすれば、膝の可動域を広げ、関節への負担を軽減できます。 関連記事: 【効かない?】半月板損傷にヒアルロン酸注射は効果ある?費用や期間も医師が解説 手術|症状が重度の方向け 膝部の痛み、引っかかり感、ロッキングなどの症状が継続して認められる場合には手術療法を検討します。 手術には主に以下2つの方法があります。 手法 内容 切除術 損傷した半月板の一部を切り取る 縫合術 損傷した部分を縫い合わせて修復する 現在、半月板手術は約9割が切除術です。 しかし、半月板は膝関節の安定性を保ち、衝撃を吸収する役割を担っているため、切除すると膝への負担が増え、将来的に変形性膝関節症になるリスクが高まります。 そのため、近年では半月板をできるだけ温存する縫合術が推奨される傾向にあります。 関連記事: 半月板損傷の手術で痛みは治る?メリットとデメリットについて医師が解説 再生医療|軽度・重度どちらの方も選べる 近年は、半月板損傷の手術を伴わない治療法として、再生医療が注目されています。 再生医療には主に幹細胞治療とPRP療法のふたつがあります。 幹細胞治療は、患者様自身の幹細胞を採取・培養して患部に投与する治療法です。 PRP療法では、採取した血液から抽出した多血小板血漿(PRP)を患部に注射します。血小板に含まれる成長因子には炎症を抑える働きがあります。 どちらも患者様自身から採取した幹細胞・血液を用いるため、副作用のリスクが少ないのが特徴です。 当院「リペアセルクリニック」では「幹細胞治療」「PRP療法」の両方を提供しています。 半月板損傷に対する治療として再生医療をご検討の方は、お気軽にお問い合わせください。 [半⽉板] まとめ|半月板が亀裂・損傷する原因を理解して適切な治療を選択しよう 半月板が亀裂・損傷する原因は、主にスポーツ中の膝への衝撃や加齢です。 損傷した状態を放置していると、動きに制限が出て日常生活に支障をきたしたり、半月板が断裂したりする可能性があるため、早めに病院を受診しましょう。 体への負担が少ない治療法をお探しの方は、再生医療をご検討ください。 再生医療について詳しくは、以下のページでご確認いただけます。 半月板が亀裂・損傷に関するよくある質問 半月板損傷を手術しないで治す方法はありますか? 軽度の損傷であれば、保存療法を選択できます。 膝への負担を減らしながら自然回復を待つ方法が一般的です。具体的には、安静や、抗炎症薬の服薬、リハビリなどが挙げられます。 また、半月板損傷は切らずに治せる「再生医療」も選択可能です。 再生医療の「幹細胞治療」や「PRP療法(多血小板血漿療法)」を用いれば、手術をせずに膝の回復を目指せます。 詳しい治療法や効果が気になる方は、再生医療を専門とする当院「リペアセルクリニック」にお気軽にお問い合わせください。 \まずは当院にお問い合わせください/ 半月板損傷の人はやってはいけないことを教えてください 以下のような膝に負担をかける動作は、痛みの悪化や回復の遅れにつながるため避ける必要があります。 急な方向転換 階段の昇り降り 立ちっぱなしや長時間の歩行 あぐらや正座など膝に負担がかかる姿勢 日常生活の中で膝を守ることを意識し、早期回復を目指しましょう。 関連記事: 【医師監修】半月板損傷でやってはいけないこと!放置するリスクや治療方法も解説
2022.03.10 -
- ひざ関節
- オスグッドシュラッター病
「膝の下が痛む」 「正座やジャンプ時に違和感がある」 走ったりジャンプした後に膝の下が痛む場合、成長期特有のオスグッド病の可能性があります。オスグッドは安静やストレッチ、リハビリで多くは改善します。放置せず、痛みが続く場合は整形外科を受診しましょう。 本記事では、現役医師がオスグッドの原因・症状・治療法から、再発予防法までをわかりやすく解説します。記事の最後には、オスグッドについてよくある質問をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 オスグッドについて気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 オスグッドとは オスグッド(オスグッド・シュラッター病)は、膝蓋骨の下に位置する脛骨粗面と呼ばれる部位に炎症や隆起が生じる疾患です。成長期の子どもに多く見られ、膝下の骨が突出して違和感や圧痛を伴うのが特徴です。(文献1) 原因は、ジャンプやダッシュなどの繰り返し動作により、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)が脛骨を強く引っ張ることです。 成長期は骨が未熟で筋肉や靭帯とのバランスが崩れやすく、この牽引力が炎症を引き起こします。とくにサッカーやバスケットボール、バレーボールなどの競技で発症しやすい傾向があります。 多くは成長とともに自然に改善しますが、痛みを我慢して運動を続けると慢性化することもあるため、早期の対応が大切です。 オスグッドが発症しやすい年齢 オスグッド病は、成長期にみられる代表的な膝のスポーツ障害で、脛骨粗面が未成熟な時期に発症しやすいことが複数の研究で報告されています。一般的な教科書・レビューによると、男子で10〜15歳前後、女子で8〜13歳前後に多くみられます。(文献2) また、男子12〜15歳の発症率が最も高いとする報告もあり、思春期にスポーツ活動を行う青年では、前面膝部痛の主要な原因のひとつとされる疾患です。(文献3) さらに、後方調査研究では9〜15歳の男女で有病率約12%、スポーツを行う群では21%に達するとの報告もあります。(文献4) 加えて、成長スパート期(ピーク身長速度)の前後6カ月は発症リスクが高く、骨の成熟が未熟であるほど牽引ストレスの影響を受けやすいとされます。(文献4) オスグッドと成長期(身長)の関係性 項目 内容 発症年齢 主に10〜15歳の成長期 成長期の特徴 身長の急激な伸びによる成長板の活発な発育 骨の状態 柔らかく未成熟な骨構造 発症要因 筋肉や腱の成長が骨の成長に追いつかないアンバランス 牽引に関与する筋 太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)による脛骨粗面の強い牽引 病態 脛骨粗面への牽引による炎症や微細な剥離 身長への影響 成長阻害の医学的根拠なし 自然治癒の時期 成長板が閉じて骨が硬くなる思春期後半 誤解 オスグッドが原因で身長が止まるという根拠のない噂 改善の条件 適切な治療と休養の継続 (文献2) オスグッドは膝下の脛骨粗面に生じる局所的な炎症であり、骨全体の成長を妨げることはなく、身長の伸びにも直接関係しない疾患です。 ただし、成長期の急激な身長の伸びと発症時期が重なりやすいため、オスグッドによって身長が止まると誤解されることがあります。実際には、痛みにより運動量が一時的に減少し、骨への刺激が減ることで成長に間接的な影響を及ぼす可能性がある程度です。 適切な治療と休養を行えば、成長への影響はほとんどなく、身長の伸びも通常通り進行します。 以下の記事では、オスグッドと身長の関係性について詳しく解説しています。 オスグッドの症状 症状 詳細 膝下部の腫れや骨の突出 膝蓋骨のすぐ下にある脛骨粗面の盛り上がりや腫れの出現。骨の一部が突き出たように見える状態。触れると硬く感じる膨隆 運動時・運動後の症状 ジャンプやダッシュなど膝を曲げ伸ばす運動で起こる膝下の違和感。練習後の重だるさや張り感の持続。無理をすると症状の悪化 圧痛や触診時の違和感 指で押した際に感じる局所的な敏感反応。周囲の緊張や筋の硬さによる圧迫感。診察時に確認される特徴的な反応 オスグッドの主な症状は、膝下の脛骨粗面に生じる隆起と痛み、腫れ、熱感などです。多くの場合は片脚に発症し、膝を動かす際に痛みが強く、安静時には軽減します。 成長期には骨の成長に筋肉の発達が追いつかず、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)から脛骨粗面への牽引が強まることで炎症が起こります。柔らかい成長期の骨に繰り返し負荷がかかると、軟骨の一部が剥離し、疼痛や腫脹を伴うのが特徴です。 以下の記事では、ジャンパー膝とオスグッドの違いについて詳しく解説しています。 膝下部の腫れや骨の突出 要因 詳細 脛骨粗面部(成長軟骨部)の炎症と過剰な牽引力 成長期の未成熟な脛骨粗面への繰り返しの牽引刺激。付着部での微細損傷と炎症反応の発生。炎症による軟部組織の浮腫と膝下のふくらみの形成 骨軟骨部への骨化反応・骨片形成による突出 慢性的な炎症や刺激による骨化反応の亢進。骨片形成や硬化による骨表面の突出。触診で認めるこぶ状の隆起 成長期特有の軟らかい骨構造ゆえの影響 骨化途上の軟骨組織を含む脛骨粗面の構造的脆弱性。繰り返しの牽引ストレスによる軟骨や骨端部の微細損傷と変形の発生 (文献5) オスグッドでは、膝下の脛骨粗面が炎症を起こし、腫れや骨の隆起が現れます。 これは、成長期の柔らかい骨に脛骨粗面の牽引力が繰り返し加わることで炎症や浮腫が生じるためです。炎症が長引くと、骨化反応や骨片形成によって硬いこぶ状の膨らみが残ることがありますが、適切な安静と治療で多くは自然に改善します。 運動時・運動後の症状 症状 詳細 膝下(脛骨粗面)の痛み・不快感の増悪 膝の繰り返し動作による牽引刺激と成長軟骨部の炎症反応 腫れ・浮腫の増強 運動刺激による軟部組織の炎症と水分貯留 押すと響くような痛み(圧痛・触診痛) 脛骨粗面への圧迫刺激と炎症部位の過敏化 筋緊張・筋肉の張り感 大腿四頭筋やハムストリングスの過緊張と牽引力の増加 動作制限(屈伸・ジャンプ・階段昇降の困難) 炎症や腫れによる膝関節の可動域制限 オスグッドは、膝に負担のかかる動作で膝下に痛みや張りが生じ、練習量が多い時期に悪化しやすい疾患です。 痛みがあっても我慢して運動を続けてしまうケースがよく見られますが、これは炎症を長引かせ、回復を遅らせる原因となります。少しでも違和感があれば、無理をせず早めに整形外科を受診しましょう。 圧痛や触診時の違和感 要因 詳細 腱付着部の炎症・浮腫 繰り返しの牽引刺激による骨接合部の炎症反応と局所の浮腫形成 骨軟骨部・成長線部の脆弱性 未成熟な骨・軟骨構造による牽引ストレスへの弱さと微細損傷の発生 骨片分離・骨隆起の刺激 炎症や牽引による骨片形成や隆起が周囲組織を刺激する状態 血流増加・神経過敏化 炎症による血流の亢進と神経感受性の上昇による刺激過敏 オスグッドでは、膝下の脛骨粗面を押すとズーンと響くような違和感や痛みが生じ、腫れや熱感を伴い、膝の屈伸や正座が困難になります。 圧痛は診断の重要な所見であり、整形外科では押圧による痛みの反応や腫れの範囲を確認します。無理な押圧やマッサージは症状を悪化させるため、自己判断を避けて医師の指導を受けることが重要です。 オスグッドの原因 原因 詳細 成長期の骨と筋肉のアンバランス 骨の急速な成長に筋肉の伸びが追いつかず、膝下への牽引ストレスが増加する状態 運動による過度な負担 ジャンプやダッシュなどの繰り返し動作による脛骨粗面への過剰な牽引刺激 姿勢や身体のバランスの崩れ 猫背や反り腰、筋力の左右差などによる下肢アライメント不良と膝への負担集中 栄養バランスの乱れ 成長期に必要なカルシウム・ビタミンD・たんぱく質の不足による骨・筋肉の発達不均衡 オスグッドは、成長期における骨と筋肉の発達のアンバランスに、運動による過度な負担が加わることで発症します。 急速に成長する骨に筋肉の伸びが追いつかず、膝下の脛骨粗面に強い牽引力がかかることが主な原因です。 さらに、猫背や反り腰などの姿勢不良、筋力の左右差、栄養バランスの乱れもリスクを高めます。適切な休養と身体の使い方の見直しが予防に重要です。 以下の記事では、膝が痛い時に疑われる病気を一覧で詳しく解説しています。 成長期の骨と筋肉のアンバランス 成長期(10〜15歳頃)には、骨の成長が筋肉や腱の発達より速く進むことでバランスが崩れ、柔らかい成長軟骨(脛骨粗面など)が大腿四頭筋の牽引によって炎症や損傷を起こしやすくなります。 さらに、筋肉の硬化や柔軟性の低下、繰り返されるジャンプやダッシュ、不適切なフォームなどが膝下への負担を増大させ、オスグッドの発症を招きます。 骨と筋肉の成長差による牽引ストレスが成長期特有の膝痛の主因とされており、日頃からのストレッチや身体のケアが予防に不可欠です。 運動による過度な負担 成長期には、骨の成長が筋肉や腱の発達より速く進むことでバランスが崩れ、膝下(脛骨粗面)への牽引力が強まります。 大腿四頭筋の柔軟性低下により膝下の軟骨部に負担がかかり、未成熟な脛骨粗面が繰り返す膝の屈伸動作で損傷しやすくなります。不適切なフォーム、姿勢不良、休養不足、硬い地面での運動も症状を悪化させる要因です。 姿勢や身体のバランスの崩れ 姿勢の乱れや身体のバランスの崩れは、オスグッドの発症や悪化の要因です。体幹の筋力が低下して姿勢が不安定になると膝への負担が増え、骨盤が後ろに傾いたり関節の位置関係が崩れたりすると、膝前面へのストレスが強まります。 大腿四頭筋やハムストリングスの柔軟性が低下したり、筋力のバランスが崩れたりすると、膝下への引っ張る力が高まります。 ジャンプや着地で姿勢が崩れ膝が内側に入ると捻れの負担が生じるため、体幹や下肢の筋力・柔軟性を整えることがオスグッドの予防と再発防止に欠かせません。 栄養バランスの乱れ 原因 内容 骨や軟骨の発育不良 カルシウム・ビタミンD・マグネシウム不足による骨・軟骨の発育障害、脛骨粗面の脆弱化 筋肉の修復遅延 タンパク質不足による筋肉の硬化・柔軟性低下、脛骨粗面への過剰な牽引力 体力・回復力の低下 ビタミン・鉄分不足による全身疲労・回復遅延、膝周囲組織の炎症や損傷 タンパク質の劣化(糖化) 糖質過多によるタンパク質機能の低下、筋力低下・骨の脆弱化 成長期のエネルギー不足 栄養偏りによる発育スピードと回復力の不均衡、骨・筋肉への過剰負荷 栄養不足は骨を脆くし、オスグッドのリスクを高めます。カルシウム、たんぱく質、ビタミンDの不足は骨の強度を低下させ、膝下の炎症を起こしやすくします。 成長期は過度な食事制限や偏食を避け、発育と運動量に合った栄養摂取を心がけましょう。 オスグッドの検査方法 検査項目 内容 問診・触診 年齢・スポーツ歴・症状を確認し、脛骨粗面の圧痛・腫れ・隆起を評価 X線検査 脛骨粗面の形状・骨皮質の不整・剥離骨片の有無を確認し、進行度を把握 超音波検査(エコー) 炎症・腱の肥厚・滑液包の腫れ・骨の突出を観察 MRI検査 靭帯・軟部組織・骨端軟骨の損傷や炎症を詳細に評価し、他疾患との鑑別に有用 オスグッドは、問診・視診・触診で膝下の隆起や圧痛を確認し、必要に応じて画像検査を行います。X線では脛骨粗面の分節化、骨片、骨皮質不整などを評価し、症状が強い場合や鑑別が必要な際には、超音波検査やMRI検査で軟部組織の炎症を詳細に評価します。 オスグッドの治し方(治療法) 治療法 詳細 保存療法 運動量の制限や休養による膝への負担軽減。ストレッチや筋力バランスの改善による牽引力の抑制。患部の冷却やサポーター使用による炎症の鎮静化 薬物療法 消炎鎮痛薬による炎症の抑制。腫れや違和感の軽減を目的とした短期投与。外用薬による局所症状の緩和 手術療法 重症例での突出骨片や腱付着部の調整。慢性化に伴う骨片除去や再固定 再生医療 自己血由来因子や細胞治療による骨・腱組織の修復促進。損傷部位の再生による機能回復の支援 オスグッドの治療は、症状に応じて段階的に行い、初期は運動制限やストレッチ、アイシングで膝への負荷を軽減します。 痛みが強い場合は消炎鎮痛薬の内服や外用で炎症を抑え、保存療法で改善しない重症例では骨片除去などの外科的治療を行います。 近年はPRP(多血小板血漿)療法などの再生医療も導入され、組織修復と早期回復が期待されますが、対応できる医療機関は限られるため、医師への相談が必要です。 保存療法 対処法 詳細 運動制限・活動調整 ジャンプ、ダッシュ、屈伸など痛みを誘発する動作の制限。運動頻度や強度の調整による付着部への刺激軽減と回復促進 アイシング(冷却療法)・RICE法 運動後の炎症や腫れを抑えるために患部を冷却する標準的治療。初期は1~2時間おきに1日数回の実施が推奨。炎症部位の鎮静と疼痛緩和に有効 理学療法・ストレッチ・筋力強化 大腿四頭筋やハムストリングスの柔軟性改善と筋力強化。牽引応力の軽減による再発防止と症状改善 サポーター・テーピング・膝保護具 脛骨粗面への負荷軽減を目的とした補助具の使用。疼痛緩和と関節安定性の維持。運動時や復帰期のサポート 保存療法はオスグッド病治療の基本であり、膝への負担を減らして炎症の悪化を防ぎ、自然治癒を促します。アイシングで炎症を抑え、ストレッチや理学療法で筋肉の柔軟性を高めます。 電気治療や温熱療法による血流改善、テーピングやサポーターによる負担軽減も有効です。継続的なリハビリで筋力バランスを整え、再発を予防します。 ある報告では、保存療法で約1年後に90%近くが臨床的改善を示したとされています。(文献6) 薬物療法 効果・目的 詳細 炎症と痛みの軽減 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)による炎症抑制と疼痛緩和 急性期の症状緩和 痛みの強い時期における症状悪化の防止と早期回復の促進 保存療法の補助 休息やストレッチと併用による疼痛コントロールと生活の質の向上 注射療法による局所治療 痛みの部位への薬剤注入による即効的な炎症軽減と慢性化防止 症状が強い場合には、整形外科で消炎鎮痛薬が処方され、痛みや炎症を抑えることでリハビリやストレッチを進めやすくします。 湿布薬や塗り薬が併用されることもありますが、市販薬を自己判断で長期間使用すると治癒が遅れる可能性があるため注意が必要です。薬物療法はあくまで補助的な手段であり、根本的な改善には運動量の調整と身体のケアが欠かせません。 手術療法 オスグッド病の手術療法は、運動制限やリハビリ、薬物療法などの保存療法で十分な改善が得られない重症例に対して検討されます。脛骨粗面の骨片が遊離して周囲組織を刺激し、強い痛みや日常生活への支障が続く場合が主な適応です。 代表的な手術法には、剥離した骨片を除去する骨片摘出術と、突出した骨を削って形状を整える骨切り術があります。 多くの報告で手術後は疼痛の軽減と高いスポーツ復帰率が示されており、6症例の報告では平均21週6日後に全例が競技復帰を果たし、術後評価も良好でした。(文献7) さらに、長期経過観察の研究でも成績は良好で、疼痛残存例や再手術例は少数とされています。(文献8) 合併症は比較的少なく、軽度なものや修正治療を要する例が一部報告されています。(文献8)手術療法は最終的な治療手段であり、症状や生活状況に応じた慎重な検討が重要です。 再生医療 オスグッドの症状に対して、再生医療では、患者自身の血液成分を利用して組織修復を促します。PRP療法は、血小板に含まれる成長因子を患部へ注入する方法です。軟骨や腱の修復が促進され、炎症と疼痛が軽減します。保存療法との併用により、治療期間の短縮も見込めます。 自己血を使用するため副作用リスクは低いのが特徴です。ただし骨の成長自体を促す治療ではないため、医師による適応判断が欠かせません。 以下の記事では、再生医療について詳しく解説しています。 【関連記事】 再生医療とは オスグッド病(成長痛)の原因と治し方を解説! オスグッドの予防方法 予防方法 詳細 ストレッチとウォーミングアップの習慣化 筋肉や腱の柔軟性維持による膝への牽引力軽減。大腿四頭筋やハムストリングス中心のストレッチ継続と血流促進による損傷予防 正しいフォームでの運動実践 膝への過度な負担を防ぐ動作習得。姿勢や着地動作の改善による関節への衝撃分散と再発防止 運動量と休養のバランス調整 過度な練習の抑制と適切な休息の確保による炎症防止。成長期に合わせた運動量管理による回復促進 適切な栄養バランスを意識する カルシウム、たんぱく質、ビタミンDの摂取による骨・筋肉の発育促進。エネルギー不足防止による疲労耐性向上 オスグッドは成長期に多く見られますが、日常のケアと生活習慣の工夫で予防が期待できます。運動前後のストレッチと正しいフォームの習得により、膝への負担を軽減できます。 また、運動量と休養のバランスを整え、カルシウムやたんぱく質、ビタミンDを含む食事を心がけることが大切です。こうした基本的な取り組みの積み重ねが、再発予防と健康な成長につながります。 ストレッチとウォーミングアップの習慣化 効果・目的 詳細 筋肉の柔軟性を高める 成長期の筋肉や腱の硬化を防ぎ、大腿四頭筋・ハムストリングス・股関節周囲の柔軟性を向上させることで膝への牽引力を軽減 血流促進と筋肉のウォームアップ 運動前の体温上昇と血流促進による筋肉の弾力性・可動域向上。急激な負荷の抑制と発症リスクの低減 ケガの予防とパフォーマンス向上 筋肉の硬さやアンバランスの改善による正しい動作の習得。膝への過剰な負担や不良動作の防止 再発予防 成長期の柔軟性維持による再発防止。身長の急激な伸びに合わせたストレッチ頻度の調整 痛みの悪化防止の注意点 無理なストレッチの回避と痛みの確認。強い痛み時の中止と医師への相談 運動前後のストレッチは、筋肉や腱の柔軟性を保ち、膝への負担を軽減します。とくに大腿四頭筋(太もも前側)や下腿三頭筋(ふくらはぎ)のストレッチが大切です。 ウォーミングアップで血流を促してから本格的な運動を開始することで、筋肉の硬化を防ぎます。日常的な柔軟体操の継続も、再発予防に有効です。 以下の記事では、オスグッドにおけるストレッチの方法を詳しく解説しています。 正しいフォームでの運動実践 効果・目的 詳細 膝への負担軽減 膝がつま先より前に出る、内側に入るなどの誤った動作の防止。正しい屈曲角度の維持による脛骨粗面への牽引力の調整と膝関節への負担軽減 怪我のリスク低減 姿勢の安定による膝・腰・股関節の保護。関節全体の安定性向上による捻挫やスポーツ障害の予防 スポーツパフォーマンスの向上 正しい姿勢の習得による動作効率と俊敏性の向上 運動の習慣化と自己管理 指導者やトレーナーによるフォーム確認と修正。動画記録による動作改善と運動習慣の定着 姿勢や動作の癖は膝下への負担を増やし、オスグッド病の発症リスクを高めます。医師の指導を受けて正しい身体の使い方を身につけることが大切です。 膝をつま先より前に出さず、脚を肩幅に保ち、腰とつま先の向きを整えることで膝への負担を分散できます。正しいフォームを意識することは、成長期の膝を守り、オスグッド病の予防と再発防止に有効です。 運動量と休養のバランス調整 項目 詳細 痛みのレベルに応じた運動量調整 軽度の痛み時は運動継続、中等度の痛み時はジャンプやダッシュを控える部分休養、強い痛み時は休養による安静確保 無理な運動継続のリスク 痛みを我慢した運動による炎症悪化と回復遅延。休養期間延長と競技復帰遅延のリスク増加 休養中の身体機能維持トレーニング 体幹・股関節周囲の筋力維持。上半身運動や水中運動による心肺機能の保持と回復促進 適切な休養の重要性 睡眠と休息による疲労回復。ストレッチやアイシングによる炎症抑制と筋肉・関節の回復促進 段階的復帰のすすめ 症状軽減後の運動負荷の漸増による再発防止。スポーツ復帰とパフォーマンス維持の両立 成長期の子どもは休まず運動を続けてしまいがちですが、身体は休養によって回復し発達します。休養日を設けることで、疲労をためないことが予防の基本です。 休養をトレーニングの一部と考え、身体を整える時間の確保が大切です。オスグッドの回復には、痛みに合わせた運動制限と十分な休養が欠かせず、無理のない運動調整と段階的な復帰が再発防止と早期回復につながります。 以下の記事では、オスグッドのテーピングについて詳しく解説しています。 適切な栄養バランスを意識する オスグッドの予防と改善には、骨や筋肉、軟骨の成長と修復を支える栄養バランスが欠かせません。成長期はコラーゲンの材料となるタンパク質をはじめ、骨を強くするカルシウムや、筋肉代謝を助けるビタミンB群、鉄分、マグネシウムなどを十分に摂ることが大切です。 糖質のとり過ぎはタンパク質を劣化させ、筋肉や骨を弱くする原因になるため注意が必要です。バランスの良い食事は疲労回復と治癒を促し、必要に応じてプロテインなどで補うのも効果的です。良質な睡眠と規則正しい生活が回復と再発予防を支えます。 オスグッドで気をつけるべきポイント 気をつけるべきポイント 詳細 痛みを我慢せず安静にする 痛みは炎症や損傷のサインであり、無理をせず運動を休止し、安静と冷却で回復を促す 自己流ではなく適切な方法でストレッチを実践する 誤ったストレッチは悪化の原因となるため、医師の指導のもとで正しい方法と強度で行う 栄養と休養のバランスを整える 骨や筋肉の修復には栄養と睡眠が不可欠であり、疲労をためず自然な回復力を高める 心身のサポートを意識する 焦りや不安を軽減し、家族や指導者の励ましによって前向きに治療を続けることが大切 痛みは身体からのサインであり、無理をせず安静にして冷やすことが回復において重要です。ストレッチは自己流を避け、医師の指導のもとで正しく行いましょう。 栄養と睡眠を十分にとり、疲労をためないことも大切です。さらに、焦りや不安を抱えず、家族や指導者の支えを受けながら前向きに治療に取り組むことが大切です。 痛みを我慢せず安静にする 項目 詳細 痛みを放置しない重要性 骨端軟骨の炎症や微小剥離による痛みの悪化防止。炎症の慢性化や安静時痛への進行予防 安静の徹底が症状改善に不可欠 膝への負担軽減と炎症鎮静化。強い痛み時の運動制限とアイシング併用による回復促進 長期間の我慢や放置は危険 骨隆起や形状異常の残存、成人後の遺残痛のリスク。膝以外の関節への二次的障害の発生防止 早期対処が将来の膝の健康を守る 初期段階でのケアによる慢性化防止。早期回復・日常生活への復帰 痛みは身体からの重要なサインです。無理に運動を続けると炎症が悪化し、治癒が遅れる原因になります。 症状が現れたら運動を中止し、整形外科で診察を受けましょう。適切な安静とアイシングで炎症を抑えることが欠かせません。オスグッド病では痛みを我慢せず、早期に対応することが大切です。 自己流ではなく適切な方法でストレッチを実践する オスグッドにおけるストレッチは、症状の悪化を防ぎ回復を促すために、自己流ではなく正しい方法で行いましょう。ストレッチは身体が温まった運動後や入浴後に行い、筋肉を無理なく伸ばすことが効果的です。 とくに、痛みを我慢して行うのは逆効果であり、筋肉が気持ち良いと感じる範囲で20〜30秒間キープし、徐々に柔軟性を高めていくのが理想です。 呼吸を止めずにゆっくり行い、大腿四頭筋やハムストリングス、股関節周囲など関係する筋群をバランスよく伸ばしましょう。急性期の強い痛みがある時期はストレッチを避け、医師や専門家の指導を受けながら、回復段階に合わせて実践します。 栄養と休養のバランスを整える オスグッドの予防と回復には、栄養と休養のバランスが欠かせません。成長期の骨や筋肉、軟骨の発達と修復を支えるためには、タンパク質、カルシウム、ビタミンD、ミネラルをバランスよく摂ることが大切です。 糖質の摂りすぎはタンパク質の質を下げ、筋肉や骨を弱くするため注意しましょう。休養は成長ホルモンの分泌と修復を促す働きがあり、身体は睡眠中に疲労回復や組織の修復を行います。6~8時間の睡眠を目安に、生活リズムを整えましょう。 運動後は栄養補給と休養をうまく組み合わせることで、回復を助け、症状の軽減や再発防止につながります。 心身のサポートを意識する オスグッドの治療には、身体だけでなく心の支えも大切です。成長期の子どもは痛みや運動制限によって不安を感じやすく、ストレスが症状を悪化させることがあります。 親や指導者は子どもの気持ちに寄り添い、励ましやわかりやすい説明でリハビリや治療を継続できる環境作りが欠かせません。 十分な休養と栄養を確保し、痛みを抑えながら運動を続けられるような工夫も必要です。無理のない運動と心のケアが、子どもの回復を支えます。 オスグッドを理解して適切な対策を講じよう オスグッド病は成長期によくみられる膝の障害ですが、適切に対応をすれば回復が見込めます。症状の程度に合わせたケアを行うことが悪化を防ぐポイントです。 医療機関で適切な診断を受け、無理をせず身体を休めつつ、ストレッチ・栄養管理・休養を心がけることが再発防止と健康な成長につながります。 オスグッドについてお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、オスグッドの損傷部位に対して再生医療を用いた治療を行っています。再生医療は、脛骨粗面付着部から脛骨粗面にかけての炎症や微細な損傷など、治りにくい症状に対して有効な治療法です。 PRP(多血小板血漿)などの生体由来製剤を用い、成長因子の働きで炎症を抑え、組織の修復を促します。すべての症例に適応するわけではありませんが、症状や状態に応じて選択される治療法のひとつです。 ご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 オスグッドに関するよくある質問 オスグッドを早く治す方法はありますか? オスグッドを早く治す特別な方法はなく、最も重要なのは安静にすることです。主な原因は大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)の使いすぎであり、筋肉を休ませることが回復への近道です。軽いストレッチは回復を助ける効果があり、大腿四頭筋をやさしく伸ばすことで筋肉をほぐし、膝への負担を軽減できます。 オスグッドの治療法には「再生医療」の選択肢もあります。 再生医療の「PRP療法(多血小板血漿療法)」は、患者様自身の血液から血小板を濃縮した液体を患部に注射する治療法です。 詳しい治療法については、当院「リペアセルクリニック」の無料のメール相談にてお気軽にお問い合わせください。 以下の記事では、オスグッドの治療法について詳しく解説しています。 オスグッドによる膝の出っ張りは大人になったら治りますか? オスグッドによる膝の出っ張りは、大人になっても残る場合があります。 また、まれにその部分を押すと痛みが出たり、運動中に違和感を覚えたりするケースもあります。 出っ張りや痛みが気になるときは、治療によって緩和を目指す方法もありますので、専門の医師に相談しましょう。 以下の記事では、大人のオスグッドについてい詳しく解説しています。 オスグッドは整形外科と接骨院どちらを受診すべきですか? 初期診断や治療方針の決定には整形外科の受診が適切です。X線などの画像検査で状態を確認し、必要に応じてリハビリを行います。 オスグッドに対してサプリメントは効果ありますか? オスグッドに対するサプリメントの効果について、現時点で十分な医学的証拠はありません。 ただし、栄養学的研究では、アミノ酸、ビタミンC、ビタミンD、亜鉛、銅などが腱や靱帯、結合組織の修復や維持に関与する可能性が指摘されています。(文献9) とくに、コラーゲンペプチドとビタミンCの併用は腱修復を促す補助的効果が期待される報告もあります。(文献10) 参考文献 (文献1) オスグッド病|スポーツ損傷シリーズ (文献2) Osgood-Schlatter Disease|National Library of Medicine National Center for Biotechnology Information (文献3) Osgood-Schlatter disease: a 2020 update of a common knee condition in children|PubMed (文献4) Incidence and management of Osgood–Schlatter disease in general practice: retrospective cohort study|PMC PubMed Central (文献5) Apophysitis of the Tibial Tuberosity (Osgood-Schlatter Disease): A Review|PMC PubMed Central (文献6) Osgood-Schlatter Disease: Appearance, Diagnosis and Treatment: A Narrative Review|Healthcare (Basel) (文献7) Surgical Treatment Outcomes of Unresolved Osgood-Schlatter Disease in Adolescent Athletes|PMC PubMed Central (文献8) Long-term outcome after surgical treatment of unresolved osgood-schlatter disease in young men: surgical technique|PubMed (文献9) Nutritional research may be useful in treating tendon injuries|PubMed (文献10) The impact of nutrition on tendon health and tendinopathy: a systematic review|J Int Soc Sports Nutr
2022.03.10 -
- 手部
- 手部、その他疾患
腱鞘炎の痛みで「お箸が持てない」「ドアノブが掴めない」などと、悩んでいる方もいるでしょう。 腱鞘炎には種類があり、それぞれで症状が現れる部位が異なります。腱鞘炎になると手首や手の指に激痛が走り、日常生活にも支障をきたします。なかには、痛みが長引くケースもありますが、腱鞘炎は適切に対応すれば、早期の回復が見込める病気です。 今回は、腱鞘炎の種類と症状、原因について解説します。治療法と予防のポイントについてもまとめているので、腱鞘炎でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。 腱鞘炎にはドケルバン病とばね指の2種類がある 腱鞘炎は、手首に症状が現れる「ドケルバン病」と、指に症状が現れる「ばね指」の2種類に分けられます。 腱鞘炎は、指の動かしすぎによって、腱の通り道にあるトンネル状の腱鞘が炎症して厚くなったり、腱鞘の中を通っているロープ状の腱が腫れたりして起きます。以前は、楽器の演奏者やスポーツ選手、料理人など、一部の人に多く現れるため、職業病とされていました。 しかし、最近では、パソコンやスマートフォンの長時間の使用によって、腱鞘炎に悩む人が増えています。 腱鞘炎を発症しやすい方は、主に以下の通りです。 ラケット競技のスポーツ選手(テニス・バドミントン・ゴルフなど) パソコンのキーボードを頻繁に使う職業 重い鍋を使う料理人 作家(文筆業) 育児中の人 妊婦や更年期の女性 糖尿病やリウマチの患者 腱鞘炎は痛みを伴うため、仕事や日常生活にも支障をきたします。 腱鞘炎の原因や症状に関しての詳細は「【医師監修】腱鞘炎とは|症状・原因・治療法から重症度のチェック方法まで解説」で解説しているので、あわせてご覧ください。 腱鞘炎の種類|ドケルバン病 ドケルバン病は、別名で狭窄性腱鞘炎(きょうさくせいけんしょうえん)と呼ばれ、指と手首をつないでいる2本の腱とトンネル状になっている腱鞘といわれる部分が炎症を起こして痛みが生じます。 以下で、ドケルバン病の症状とセルフチェック法を解説するので、ぜひ参考にしてください。 ドケルバン病の症状 ドケルバン病になると、手首の親指側に以下のような症状が現れます。 痛みがある 熱を持っている 腫れている 手首に力が入らない とくに親指や手首を動かすときに痛みが強くなることが特徴です。 また、患部を上から押さえると痛みが増す場合があります。ほかにも、物を掴むときやタオルを絞る動作でも症状が強くなりやすいため注意が必要です。 ▼ ドケルバン病の症状や原因について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。 ドケルバン病のセルフチェック法 ドケルバン病は、医師による診断が確実ですが、セルフチェックも可能です。以下のセルフチェック法を試して痛みが増すようであればドケルバン病が疑われるため、早めに医療機関を受診しましょう。 フィンケルシュタインテスト 小指が一番下になるように症状のある手を前へ出す 親指を内側に倒す 反対の手で親指を掴む 掴んだ親指を小指側に引っ張る フィンケルシュタインテスト変法 親指を内側に入れて握りこぶしをつくる そのまま手首を小指側に倒す 岩原・野末テスト 手首を手のひら側に直角に折り曲げる 親指と人差し指をできる限り広げる 強い痛みやしびれなどがある場合は、すぐにセルフチェックを中止してください。 腱鞘炎の種類|ばね指 ばね指は、指の手のひら側にある腱をカバーするように覆っているトンネル状の腱鞘と呼ばれる部分に炎症が起こる病気です。 以下で、ばね指の症状とセルフチェック法を解説するので、ぜひ参考にしてください。 ばね指の症状 ばね指が起こると、手のひら側の指の付け根に以下のような症状が現れます。 痛みがある 熱を持っている 腫れている 指を十分に伸ばせない ばね指は両手のどの手指にも起こるものの、とくに親指・中指・薬指に多くみられます。 なお、ばね指は朝方に症状が強くなる傾向です。夜間は指を動かさないため、屈筋腱の血流が悪くなり、むくみが生じるためだとされています。日中に手指を使っていると徐々に痛みが緩和される場合もあります。 ばね指のセルフチェック法 ばね指は、手指の状態を見てセルフチェックも可能です。以下の項目に該当する場合は、ばね指が疑われます。 曲がった指を戻そうとすると、ばねのように跳ねる 指が曲がったまま戻せなくなる 指を曲げ伸ばしするときに引っかかる感じがある 指がこわばって動かしにくい いずれか一つでも該当する場合は、ばね指の可能性が考えられます。指の付け根に痛みや違和感を感じたら、放置せずに、症状が軽いうちに医療機関を受診してください。 ▼ ばね指のときにやってはいけないことについては、以下の記事で詳しく解説しています。 腱鞘炎がなかなか治らないのは主に使いすぎが原因 腱鞘炎は、手首や指などの使いすぎによって発症する病気です。とくに同じ動作を繰り返すことで、腱が摩耗して炎症を起こし、痛みや腫れの原因になります。 腱鞘炎は初期段階では軽度の痛みで済むケースがほとんどです。軽度の腱鞘炎の場合、安静にして手首や手を使わないようにしているだけで、痛みが和らぐ可能性もあります。 一方で、腱鞘炎による痛みを無視して手首や指を使い続けると、症状が悪化して手首や指の動きが制限されるほか、治りにくくなるため注意が必要です。 重症化すると箸が持てなくなるケースもある 腱鞘炎が進行して重症化すると、箸が持てなくなる場合があります。重度の腱鞘炎では、指が引っかかる感覚が強くなり、痛みで思うように指を動かせなくなるケースも珍しくありません。ほかにも、腱鞘炎が重症化すると、日常生活に支障をきたします。 ペットボトルの蓋が開けられない フライパンが持てない 硬貨を持てない タオルが絞れない 洗濯ばさみが使えない など 腱鞘炎は、ほとんどの原因が仕事や日常生活の動作に関係しているため、慢性化しやすい病気です。なかには腱鞘炎が原因で、やむを得ず転職を余儀なくされた方もいます。 手首や指に痛みや腫れが現れたら、放置せずに医療機関を受診しましょう。リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。慢性化した腱鞘炎でお困りの方は、ぜひ気軽にご相談ください。 腱鞘炎の治療 腱鞘炎は軽症の場合、手首や手を休めることで症状が改善することがあります。しかし、痛みや腫れが続く場合は、症状に合わせて適切な治療をする必要があります。 腱鞘炎の主な治療法は、以下の通りです。 保存療法 ステロイド注射(トリアムシロノン) 手術療法 ほかにも、手首や指に違和感がある場合は、湿布やテーピングの利用も効果的です。以下で、腱鞘炎の治療法について、それぞれ詳しく見ていきましょう。 1.保存療法 腱鞘炎が軽度の場合は、保存療法でも十分な治療効果を得られる場合があります。保存療法では、まず親指や手首を休ませることが大切です。たとえば、仕事の合間に休憩を取ったり、作業時間を減らしたりすると効果的です。 保存療法の主な目的は、痛みや炎症を抑えることで、具体的には以下のような方法があります。 添え木やサポーターを使用して手首や指を固定する 湿布とアイシングで患部を冷やす テーピングを使用して手首や指の動きをサポートする 痛み止めを内服して痛みを和らげる 手首や手の使用を控えることで、炎症の悪化を防ぎ、症状の改善を早めることが期待できます。 2.ステロイド注射(トリアムシロノン) 保存療法を試みても改善が見られない場合は、ステロイド注射が有効です。トリアムシロノンなどのステロイドを注射は、炎症を抑える働きが期待できるほか、腱鞘内に直接投与できるため、局所的に効果を発揮する可能性があります。 ただし、ステロイド注射の治療は短期間で症状の改善が期待できるものの、繰り返し使用すると副作用のリスクが高まるため、医師の指導のもとで適切に使用する必要があります。 3.手術療法 腱鞘炎が慢性化している場合や再発を繰り返している場合には、手術療法も選択肢の一つです。保存療法やステロイド注射でも改善がみられない場合にも、手術が必要になる場合があります。 腱鞘炎の手術は、局所麻酔による日帰り手術が可能です。手術では炎症を起こしている腱鞘を切開し、腱がスムーズに動くようにします。手術後はリハビリテーションが必要になるものの、腱鞘炎を治すために有効な方法です。 腱鞘炎の予防法 腱鞘炎の予防は、日頃からのケアが大事です。腱鞘炎は、手の使いすぎだけではなく、血行不足によっても生じる場合があります。腱鞘炎の予防には、以下のような方法があります。 手首と手のストレッチをして血流を良くする 入浴時に温冷法(熱めのお湯と冷水を交互に30秒ずつを5セット)を取り入れる 両手でスマートフォンを操作する 腱鞘炎を予防するためには、普段から長時間同じ作業を続けないように意識し、手首や手を休ませることが大切です。また、作業の前後にストレッチを取り入れるのも有効です。 パソコンを使用する場合は、強くキーボードを叩かないなどの工夫をしてみることも効果があります。 腱鞘炎は症状が軽いうちにケアをして、痛みを長引かせないことが大切です。手首や手の痛みが続くようなら、早めに医療機関を受診してください。 腱鞘炎の治療における再生医療の可能性 腱鞘炎の治療は、痛みの程度や症状に合わせて保存療法やステロイド注射などを選択します。また、保存療法でも改善が見られない場合は、手術とリハビリテーションを経て症状の改善を目指す場合があります。 ほかにも、手術以外の選択肢として近年注目を集めているのが再生医療による治療方法です。再生医療は、幹細胞や血小板の投与によって症状の改善を目指す治療方法で、副作用が少なく身体への負担を減らせるメリットがあります。 幹細胞は骨や腱、筋肉、皮膚などを再生する細胞で、性質をうまく利用して身体の損傷している部分を再生できる可能性があります。 リペアセルクリニックは、再生医療による幅広い治療を行っている専門のクリニックです。メール相談やオンラインカウンセリングも実施しているため、再生医療について詳しく知りたい方は、ぜひ気軽にご相談ください。 まとめ・腱鞘炎が治らない場合は種類や症状にあわせて治療法を検討しよう 腱鞘炎は、手や指を使いすぎると発症する病気です。一度発症すると治るまでに時間がかかってしまう場合がありますが、治らないわけではありません。腱鞘炎の症状を改善するためには、手を酷使しないよう定期的に休憩をして手を休ませる必要があります。 慢性化した腱鞘炎の治療には、薬物療法やステロイド注射、手術のほか再生医療という選択肢もあります。手や指などの痛みや違和感が長く続く場合は、医療機関で相談して、治療方法を検討しましょう。 腱鞘炎がなかなか治らないときによくある質問 腱鞘炎を早く治すためにはサポーターやテーピングを使ったほうが良い? 腱鞘炎を早く治すためには、サポーターやテーピングの使用が有効です。サポーターやテーピングを使って手首や指の動きを安定させると、腱にかかる負担を減らせる場合があります。 ただし、サポーターやテーピングは補助的な役割にしかすぎません。腱鞘炎を早く治すためには、できるだけ安静にするほか、痛みの程度に合わせて内服薬の服用やステロイド注射なども検討する必要があります。 腱鞘炎の治療期間はどのくらい? 腱鞘炎の治療期間は、痛みの程度や治療法によって異なります。軽度の腱鞘炎であれば、4〜6週間ほどで症状が改善するケースが一般的です。 しかし、重度の場合には、数カ月以上にわたって治療が必要になる場合があります。 腱鞘炎の治療期間については、医療機関を受診した際に医師に確認し、希望に沿った治療方法を検討しましょう。
2022.03.07 -
- ひざ関節
- 変形性膝関節症
- 再生治療
膝の痛みから変形性膝関節症と診断された方の中には、 「注射やリハビリを続けているけれど、なかなか良くならない」 「できれば手術は避けたい」 と考えている方も多いのではないでしょうか。 変形性膝関節症は、症状が進行して中期以降になると痛みが強くなり、末期には膝が変形するほどの症状となります。 痛みを我慢して生活を続けると、歩く機会が減って運動不足になり筋力が低下します。結果として肥満が進み、内臓の働きが悪くなってさまざまな病気を引き起こす原因にもなりがちです。 そのためにも膝の痛みや違和感は我慢せず、早めに医療機関を受診してください。 こうした中、近年では最新治療として「再生医療」が注目を集めています。 今回は、膝の痛み・変形性膝関節症について、新たに注目されている「最新の治療法」と、従来の治療法についてご紹介します。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 変形性膝関節症について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 【前提知識】変形性膝関節症とは 変形性膝関節症とは、米国整形外科学会では「関節軟骨だけでなく、軟骨下骨組織や靱帯、関節包、滑膜、関節周囲筋を含めた関節全体に影響を及ぼすもので、臨床的には関節痛、圧痛、可動域制限、軋轢音や関節水症、全身症状を伴わない局所の炎症を呈する疾患」と定義されています。(文献1) つまり、軟骨がすり減ることで膝の動きが悪くなり、痛みや腫れを生じる病気です。 発症リスクの原因として、肥満(過体重)や女性、高齢者、膝関節を怪我したことがある、膝関節に負荷をかける活動や職業に就いていることがあげられています。 最初は、歩き始めに脚の付け根に痛みを感じるものの、一時的に症状の改善が見られるのが特徴です。しかし、何度か症状を繰り返すうちに、徐々に悪化していきます。末期になると、膝頭が外を向きO脚に変形し、正座や膝をまっすぐに伸ばせなくなります。 【関連記事】 変形性膝関節症を放っておくとどうなる?症状の進行と受診の目安 若い人に起こる変形性膝関節症の原因と対処法|スポーツや生活習慣を見直そう 変形性膝関節症の最新治療「再生医療」 https://youtu.be/zmcafuxHyTw > その他、変形性膝関節症の事例を動画で見る 保存療法や手術に代わる、新しい選択肢としておすすめしたいのが「再生医療」です。 膝の痛みの原因のひとつ、膝軟骨のすり減りに対しては、軟骨を再生させることはこれまで不可能と言われてきました。それが先端医療の再生医療では、患者さんの幹細胞を培養して軟骨を再生できるようになりました。 この「再生医療」によって、運動が可能になるほど症状の緩和に期待ができます。 再生医療は大掛かりな手術を必要とせず、ご自身の細胞を利用することで患部の再生を促す医療です。保存療法よりも早期の治療効果が期待できます。確実性が高く、従来の手術法よりも体への負担が少ない治療法として注目されています。 変形性膝関節症に行われる再生医療として、「PRP療法(自己多血小板血漿注入療法)」と「幹細胞治療」があります。 PRP療法とは、患者さんの血液を採取し、血液中に含まれる血小板の多い血漿だけを抽出し、膝へ注射する治療法です。多血小板血漿には、組織や細胞の成長を促す成長因子が多く含まれています。 また、幹細胞治療は、衰えた膝の関節軟骨を再生させて痛みを抑える再生医療です。幹細胞は、軟骨や皮膚、骨などに分化(複雑なものに発展していくこと)する機能があります。体から採取した幹細胞を培養(増やす)して膝の関節内へ注射することで、傷んだ軟骨の再生を期待でき、これまでになかった新しい治療法です。 再生医療の中でもおすすめは、自分の幹細胞を培養して用いる幹細胞治療です。幹細胞治療では、さまざまな組織に分化(変化)する働きをもつ幹細胞を、何千〜何百万倍にも培養し、膝に注射します。この幹細胞が集中的にすり減った軟骨に働きかけることで、これまで不可能とされてきた「軟骨を再生」させます。 培養するための時間は必要ですが、手術や入院することなく、日常生活に復帰できる点が評価されています。 なお、再生医療は新しい医療分野だけに、医師であっても知見に乏しいことがあります。ご相談の際は、一般の病院ではなく、再生医療を専門とするクリニックや専門医に相談されることをおすすめします。 当院でも、再生医療による変形性膝関節症の治療をおこなっています。是非一度お問い合わせください。 変形性膝関節症における従来の治療法 変形性膝関節症の従来の治療では、症状が軽いうちは、生活習慣の改善と内服薬での治療がメインとなります。もう少し進行するとリハビリも取り入れた治療となり、症状が重い末期では手術を行うこともあります。 生活習慣の改善 症状が軽い段階では、日常生活における膝の負担軽減を目的として、生活習慣の改善を行います。具体的には、普段の立ち方・歩き方・階段の上り下りなどの動作を見直す、肥満であれば減量によって膝への負担を軽くするのが効果的です。 膝への負担を減らす目的での体重管理は大切ですが、自己流で行うのは難しく、かえって膝を痛めてしまうこともあります。医療機関で医師や理学療法士の指導を受けながら取り組みましょう。 運動療法(リハビリテーション) 運動によって脚に筋力をつけ、膝周辺の筋肉を強化し、膝関節を保護します。 一方で、運動をすると膝の痛みが強くなるのでは?と不安になる患者さんもいらっしゃいます。しかし、適切・適度な運動を行うことで膝周囲の筋肉強化が可能になります。筋肉が強化されると、膝関節の負担を軽減することができるため積極的に取り組みましょう。 ただし、自己流は逆に膝を痛めることもあります。病院のリハビリ等、専門家の指導を受けて無理のない範囲で行いましょう。 運動療法とあわせて、膝への負担を軽くするための治療法も行われます。 装具療法 歩行や立ち上がりの際の膝への負担を軽減するため、膝サポーターや足底(インソール)への装具着用を行います。 物理療法 膝周辺を温めて血行を促したり、炎症が酷く腫れている場合は冷やすなどします。 薬物療法 痛みのある患者さんには、内服薬や外用薬を使った痛み止め治療を行います。 ガイドラインで推奨されている薬剤は次の通りです。(文献1) アセトアミノフェン NSAIDs外用薬 非選択的NSAIDs内服薬 COX-2選択的阻害薬 ヒアルロン酸関節内注射 外科手術 症状が進行した場合、外科的治療が必要になることがあります。膝の症状が進行し、変形性膝関節症で辛い思いをしている患者さんは少なくありません。とくに、投薬や注射でも改善しない痛みが続く末期の患者さんは日常生活に支障をきたしています。そのような場合、次のような方法が選択肢となります。 関節鏡視下手術:内視鏡を使った手術 高位脛骨(けいこつ)骨切り術:骨を切って矯正する手術 人工膝関節置換術 人工膝関節置換術とは 変形性膝関節症の人工膝関節置換術では、特殊な金属とポリエチレンから作られる人工関節を設置して、膝関節の動きをサポートできます。 術後は、それまでの膝関節の痛みがなくなる、もしくは大きく和らぎ、膝の痛みが軽くなることで、日常生活の不便が減り、運動もできるようになることが多くあります。 一方で、手術には注意点やリスクを伴います。 例えば、人工関節が外れたり、異物を入れたことによる細菌感染が起きる可能性は否定できません。また、時間の経過に伴い人工関節が緩む恐れもあり、注意が必要です。 変形性膝関節症で最新治療を受ける場合は、次の点に気を付けましょう。 信頼できる病院を選ぶ 術後も定期的に受診し、適切な検査を受ける 変形性膝関節症の最新治療で健常な私生活を実現しよう 軽度な変形性膝関節症は、外科手術を必要としなくても進行を抑えることが可能ですが、進行すると外科的手術が必要になる場合があります。しかし、末期の変形性膝関節症でも「最新治療」によって運動が可能になるほど症状を緩和できます。 最新治療を検討する場合、変形性膝関節症の治療実績の高い病院やクリニックを選ぶこと、術後のトラブルを防ぐために、定期的に受診し検査を受けることが重要です。 変形性膝関節症は、早期治療が何よりも大切です。膝に痛みや違和感を覚えたら、自己判断せずに医療機関の受診を推奨します。 変形性膝関節症で悩まれている方に向けて、注目されている最新の治療法である再生医療を説明しました。 再生医療について、さらに詳しく知りたい方は、メール相談やオンラインカウンセリングも承っておりますのでご利用ください。 この記事がご参考になれば幸いです。 変形性膝関節症の最新治療に関するよくある質問 変形性膝関節症の最新治療である再生医療は保険適用になりますか? 現時点では、変形性膝関節症に対する再生医療は原則として保険適用外です。 ヒアルロン酸注射や手術(人工膝関節置換術など)は保険の対象ですが、再生医療は自由診療として行われています。 費用は治療内容によって異なりますが、数十万円から百万円前後となるケースもあります。 ただし、再生医療の一部は国の認可を受けた医療機関でのみ提供されており、安全性や効果については「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」のもとで管理されています。(文献2) 検討される場合は、認可を受けたクリニックや再生医療専門医に相談することをおすすめします。 変形性膝関節症は手術しないで放置するとどうなりますか? 変形性膝関節症を放置すると、軟骨のすり減りが進行し、痛みや関節の変形が強くなる可能性があります。 初期のうちは「動き始めだけ痛い」「階段の上り下りがつらい」といった症状ですが、進行すると安静時でも痛む・膝が曲がらない・歩行が難しいなど、日常生活に大きな支障をきたすでしょう。 さらに放置すると、関節が変形してO脚が進行したり、転倒リスクが高まることもあります。 内側型変形性膝関節症患者を対象とした報告では、手術を受けなかった変形性膝関節症患者では、経過とともに生活活動レベルが低下し、予後が悪化する傾向があると報告されています。(文献1) 症状を悪化させないためには、早期の受診と適切な保存療法(運動・体重管理・装具など)を行うことが大切です。 参考文献 (文献1) 変形性膝関節症診療ガイドライン2023|南江堂 (文献2) 再生医療等の安全性の確保等に関する法律|e-GOV 法令検索
2022.03.03 -
- 足部、その他疾患
- 下肢(足の障害)
- 足部
- スポーツ外傷
「ふくらはぎの筋断裂はどんな症状がある?」 「ふくらはぎの筋断裂を再発防止するには?」 「筋断裂」とは、スポーツなどで急に強い力や無理な力がかかった際に、筋肉が耐えられなくなり、筋線維が損傷して断裂する状態を指します。 とくに、筋断裂が起こりやすい部位は「ふくらはぎ」です。筋線維のうち範囲が限定的、部分的な断裂の場合は「部分断裂(肉離れ)」ともいわれます。 筋断裂が起こると、たとえ部分断裂であっても強い痛みが起こり、動けなくなるので歩くのが困難になります。 また、ふくらはぎは血液を心臓へ戻す役割を果たすため、第2の心臓ともいわれる筋肉です。そのため、筋断裂を起こすと生活に大きな支障が出てしまいかねません。 今回は、ふくらはぎの筋断裂における症状や原因を始め、再発防止や予防法を解説します。 リハビリに関する詳細も解説するので、症状がある方はぜひ参考にしてみてください。 ふくらはぎの筋断裂における症状 ふくらはぎの筋断裂(きんだんれつ)における主な症状は、ふくらはぎの痛みや内出血です。 ふくらはぎの一部に凹みができる場合もあり、痛みは筋断裂の度合いによって異なります。 安静時や軽く歩く程度なら問題はなくても、走るときだけ痛い場合もあれば、歩くだけで痛いケースもあります。 重度の場合は、安静にしていても痛みを感じます。 ふくらはぎの筋断裂における主な原因 ふくらはぎの筋断裂による主な原因は、筋力や柔軟性の低下、疲労の蓄積などがあげられます。 スポーツなどの激しい動きにかかわらず、事前のウォーミングアップを始め、終了時もクールダウンのストレッチを十分に行うのが大切です。 このような準備が不足すると筋断裂の原因につながります。 また、筋力のバランスや体の動かし方が悪いと、筋断裂が起こりやすくなります。とくにスポーツをしている方は、フォームやトレーニング内容の見直しを行いましょう。 スポーツをしていない方も同様に、普段の姿勢などを見直してみてはいかがでしょうか。 ふくらはぎの筋断裂における再発防止・予防法 ふくらはぎが筋断裂を起こすと、痛みや動きの制限などに悩まされるため、再発防止や事前の予防が必要になります。 とくにスポーツに取り組んでいる方などは、完全に回復しないまま早期復帰をしてしまい、再発する場合があります。 再発予防のためにも、無理をして体を動かさないように注意しましょう。「回復しているはずだから大丈夫」と自己判断するのは禁物です。 ふくらはぎの筋断裂における再発防止や予防には、体の柔軟性を高めるストレッチが効果的です。 筋肉はさまざまな方向に向かって付いているため、ストレッチをするときは一方向だけに偏らないように注意しましょう。 いろいろな方向へ伸ばしながら、ひねりや回転などを加える意識をもってみてください。 また、スポーツ外傷の方で治療期間を早めたいときは、再生医療の治療方法もあります。 ふくらはぎの筋断裂を含め、何かしらの症状を抱えておられる方は、当院「リペアセルクリニック」のメールや電話からご相談ください。 ふくらはぎの筋断裂におけるリハビリは回復に欠かせない ふくらはぎの筋断裂を回復させるには、リハビリによる治療が大切です。 以下では「なぜリハビリが必要なの?」と疑問を感じる方に向けて、リハビリをする理由や始めるタイミング、リハビリ内容の詳細を解説します。 ・ふくらはぎの筋断裂でリハビリをする理由 ・ふくらはぎの筋断裂でリハビリを始めるタイミング ・ふくらはぎの筋断裂におけるリハビリ内容 ふくらはぎの筋断裂でリハビリをする理由 ふくらはぎの筋断裂における治療では、柔軟性と筋力を回復させるためにリハビリを行います。 筋断裂が起きて筋組織が回復していく過程で、患部と周囲は少しずつ硬くなります。 幹部や周囲が硬くなったまま、今までと同じように部位を使うと、思うように動かせなかったり大きな負荷がかかったりして、筋断裂が再発する危険性もあるからです。 また、動かせる範囲が制限されてしまうだけでなく、動かせたとしても、安静にする必要があるのでどうしても筋力が低下します。 そのため、患部や周囲の硬くなった部分において、低下した筋力や柔軟性に働きかけながら、改善しなければなりません。 発症前と同じような動きを目指しながら、再発防止のためにもリハビリは重要なのです。 ふくらはぎの筋断裂でリハビリを始めるタイミング ふくらはぎの筋断裂によるリハビリは、症状を起こしてからいきなり始めるわけではありません。 なぜなら筋断裂が起きると断裂した部分は炎症を起こします。 炎症を起こしている間は、安静にして患部を冷やしたり、圧迫して血腫が大きくなるのを防いだりするなど、痛みや腫れが軽減するのを待つ期間が必要です。 腫れや痛みが治まってから、ゆっくりと患部を動かします。痛みなくリハビリを行える状態であれば、ようやくリハビリを開始する流れです。 ふくらはぎの筋断裂におけるリハビリ内容 リハビリの内容は医療機関や指導者によって異なりますが、ストレッチと筋力トレーニングが基本となります。 ストレッチは、患部が軽く伸びるくらいの強さで、時間をかけて(20~30秒くらい)ゆっくりと伸ばしていきます。上記を3セットから5セットくらい行う流れです。 一方、筋力トレーニングは、筋力低下を改善する目的以外にも、患部に刺激を与えると回復が早まる効果が期待できるでしょう。 たとえば、筋断裂が起きやすい太ももの裏側の筋肉(ハムストリングス)の筋力トレーニングを例に見ていきましょう。 ハムストリングスの筋力トレーニングでは、うつぶせになって足を伸ばした状態で、上にあげるヒップエクステンションのトレーニングがよく行われます。 リハビリの目的で筋肉トレーニングを行う方法は有効ですが、トレーニングは過度に行うのではなく、専門家による指導のもと行うのが再発防止につながります。 まとめ|ふくらはぎの筋断裂は治療を受けて再発予防にストレッチを行おう ふくらはぎの筋断裂を起こすと、痛みや動きの制限で悩まされます。 筋断裂の再発や慢性化を防止するために、運動するときはウォーミングアップやクールダウンのストレッチなどをしっかり行いましょう。 万が一、筋断裂が起こったときは、適切な治療を受ける必要があります。また、筋断裂が回復するまでは、改善を図るためにもしっかりとリハビリを行うのが大切です。 ただ、回復して、筋断裂を起こす前と同じような生活を送れるようになった場合も、ストレッチなどを行って再発防止につなげましょう。 最近では、スポーツ医療の分野において、再生医療の治療方法に注目が集まっています。筋断裂の治療における選択肢のひとつとして、検討してみてはいかがでしょうか。 当院「リペアセルクリニック」では、スポーツ外傷における再生医療の治療を行っています。 筋・腱・靭帯損傷などの症状がある方は、ぜひ一度ご相談ください。 【リペアセルクリニックへの相談方法】 ・メール相談 ・来院予約 ・電話相談:0120-706-313(オンラインカウンセリングの予約) ふくらはぎの筋断裂に関するQ&A ふくらはぎの筋断裂に関して、質問と答えをまとめています。 ふくらはぎの筋断裂はどのくらいの治療期間が必要なの? A.症状の程度にもよりますが、軽度だと2週間ほど、中等度だと2カ月ほどの期間が目安となります。 詳細は、以下の記事も参考にしてみてください。
2022.03.03 -
- 脊髄損傷
- 幹細胞治療
- 脊椎
- 再生治療
脊髄損傷は、手足の運動や感覚が麻痺するなど、日常生活に大きな影響が出やすい疾患です。(文献1)外傷・病気など原因は多岐にわたり、脊髄を損傷した位置(損傷高位またはレベル)によって、症状の出る範囲も異なります。 しかし、リハビリテーションにより回復が見込める場合もあるほか、近年では再生医療も選択できるようになってきました。 この記事では、脊髄損傷の症状や回復の可能性について、詳しく解説します。 また、治療方法や再生医療の手法についても紹介するので、脊髄損傷の治療にお悩みの方は参考にしてください。 \まずは当院にお問い合わせください/ 脊髄損傷が治るかは原因・症状の重さ・損傷位置(高位)が関係する 脊髄損傷の原因は、以下のように多様です。 交通事故をはじめとする外的要因により、突然脊髄を損傷する場合があります。また、脊髄や脊椎になんらかの異常(内的要因)が出ると脊髄損傷に発展することもあります。 分類 原因項目 説明 外的要因 交通事故 車・バイク・自転車などの衝突や転倒 転落 高所や階段からの落下 転倒 浴室での転倒や高齢者の転倒事故 スポーツ外傷 ラグビー、スキー、ダイビングなどによる強い衝撃 労働災害 高所作業や重量物の落下などによる事故 暴力行為 殴打・刺傷・銃創など 外科手術中の損傷 脊椎手術や麻酔中の医療事故による損傷 内的要因 椎間板ヘルニア 椎間板が突出して脊髄を圧迫 骨粗鬆症による圧迫骨折 高齢者に多い、骨の脆弱化による脊椎の圧迫骨折 脊髄梗塞 血流障害による脊髄の機能低下・壊死 脊髄出血 脊髄や周囲での出血による脊髄の圧迫 感染症 髄膜炎、脊椎炎などが脊髄に影響 変性疾患 多発性硬化症、ALSなど神経系の進行性疾患 自己免疫疾患 横断性脊髄炎など、免疫異常による神経炎症 腫瘍 脊髄や脊椎にできた腫瘍が神経を圧迫 先天性疾患 二分脊椎、キアリ奇形など、先天的な構造異常 脊髄損傷の症状は、完全麻痺と不全麻痺に分けられます。また、脊髄損傷では、一般的に損傷部位が脳に近い(損傷高位が高い)ほど症状の範囲も広くなります。損傷高位(レベル)別の主な症状は以下のとおりです。(文献2) ※損傷高位:損傷の位置 損傷高位 主な症状 頸椎(C1~C7) ・全身麻痺や呼吸困難(C1~C4) ・手指の一部が動く(C5~C7) 胸椎(T1~T12) 下半身麻痺、体幹のバランス低下、排尿排便障害 腰椎(L1~L5) 歩行困難、膀胱直腸障害、感覚障害 仙椎(S1~S5) 軽度の感覚障害や排尿排便の調整機能低下 頚髄の中心部分の損傷による「中心性脊髄損傷」については、以下の記事が参考になります。 軽度の感覚障害や排尿排便の調整機能低下 脊髄損傷が軽度(不完全損傷)の場合は、治療次第で回復が見込めます。 不完全損傷とは、脊髄の一部が損傷した状態です。損傷部位より遠い位置にもなんらかの運動機能や感覚が残っている不全麻痺の症状が現れます。 どの機能にどの症状が残るかは、損傷のタイプによって以下のように異なります。(文献2) 不完全損傷の分類 症状の傾向 中心性脊髄損傷 上肢の麻痺が強く、下肢の影響が少ない Brown Sequard(ブラウン セカール)症候群 片側の運動麻痺+反対側の痛覚・温度覚消失 前脊髄症候群 運動機能と痛覚・温度覚が失われるが、触覚は保たれる 後脊髄症候群 触覚・振動覚・位置覚が失われるが、運動機能は比較的保たれる 腰に近い胸椎(T11)から下の不完全損傷であれば、訓練により歩けるまでに回復する可能性があります。 足の動きをサポートする装具をつけ、杖も使っての歩行となる場合が多いです。 重度の損傷(完全損傷)の場合は治らないことが多い 脊髄の損傷が重度(完全損傷)の場合は、完治しないことが多いです。 完全損傷は、脊髄の機能が完全に絶たれてしまった状態です。脳からの指令が届かないため、損傷部位から下は完全麻痺となり動かなくなります。また、麻痺した部分は感覚もなくなります。 頚髄の高い位置での完全損傷ならば、四肢がまったく動かず全介助となるでしょう。頸髄の低い位置や胸髄の場合は、レベルに応じて上半身は動かせるため、下半身不随の状態となります。 完全損傷は通常、完治が期待できません。ただし、受傷直後に完全麻痺がみられても、数日から数か月で徐々に回復してくることがあります。 この場合は脊髄ショック(脊髄が損傷された直後に起こる、一時的な反射機能の低下または消失)を起こしていたと考えられ、完全損傷とは異なるため、慎重に経過をみるのが大切です。 【時期別】脊髄損傷の治療法 脊髄損傷は、急性期・慢性期の時期によって適切な治療法が異なります。 脊髄損傷の急性期には脊椎の固定や生命維持を優先する、慢性期には症状の程度・損傷部位に応じて長期的な目線で対応するのがセオリーです。 以下では急性期と慢性期に分けて、詳しい治療法を見ていきます。 急性期の治療 外傷をはじめとする急性期には、脊椎をギプスや装具で固定し、損傷が広がらないように対策します。とくに、重症化しやすい頚椎の固定は強く推奨されています。 同時に、頚髄や上部胸髄損傷により自発呼吸ができない場合は、人工呼吸器での呼吸確保が必要です。血圧が下がっていれば、輸液や昇圧剤を投与して管理します。 そして、状況に応じて頭蓋骨の牽引や手術を行い、神経を圧迫している原因を除去します。また、損傷後8時間以内のステロイド治療(メチルプレドニゾロン(MPSS)大量投与)も神経学的回復には有効とされています。(文献3) 脊髄損傷では、ベッド上での安静を余儀なくされることと神経の障害によって、以下のような合併症が現れるかもしれません。(文献4)急性期から合併症予防対策をとることも大切です。 褥瘡(床ずれ) 筋力の低下 関節可動域の低下 消化器合併症(ストレス性潰瘍、腸閉塞など) 呼吸器合併症(痰の詰まり、肺炎など) 尿路感染症 循環器合併症(徐脈、起立性低血圧、深部静脈血栓症など) 慢性期の治療 急性期の症状が落ち着いてきたら、本格的にリハビリテーションを始めます。また、引き続き治療が必要な部分は治療していきます。 以下の項目ごとに確認していきましょう。 リハビリテーション ビタミン剤の投与(栄養補給) 抗生物質の投与 放射線治療 外科手術 リハビリテーション 残った機能を活かして日常生活を送れるように、腰を据えてリハビリテーションを実施します。脊髄損傷の場合は、以下のメニューがよく行われます。(文献5,6) 種類 アプローチ箇所 可動域訓練 全身 筋力トレーニング 上肢・下肢 歩行訓練 下肢 電気刺激 全身(指先への細やかなアプローチも可能) 可動域訓練とは、関節と筋肉の柔軟性を維持するための訓練です。関節が固まるのを防ぐため、受傷後早期から始めます。 筋力トレーニングは、残存した身体機能を最大限活用するために欠かせません。歩行訓練は、全身の機能向上にも有用です。 電気刺激は、麻痺した筋肉を電気で動かすことで機能回復を目指す方法です。脳からの指令を代替し、神経信号の回復を促します。(文献6) ビタミン剤の投与(栄養補給) ビタミンB12が不足すると、神経の機能が低下します。末梢神経障害が有名で、手足のしびれや歩行障害が現れます。(文献7) けがもしていないのに脊髄損傷の症状が現れたときには、ビタミンB12の不足が背景にあるかもしれません。極端に偏食の方、胃切除の手術を受けた方に不足しやすい傾向があります。 必要に応じて、ビタミン剤を投与して補給を行います。 抗生物質の投与 脊椎に感染が起きている場合は、抗生物質を投与して治療します。血流にのって菌が感染するケースがほとんどで、抵抗力が落ちている方が感染しやすいです。 急激に高熱と激しい痛みが出る場合も、症状がはっきりしない場合もあり、個人差が大きいです。 いずれにしても脊椎への感染が疑われれば、抗生物質の投与を開始します。同時に血液培養を行い、細菌を特定できたら、適した抗生物質に切り替えます。 放射線治療 がんが脊椎や脊椎の内部に転移し、脊髄を圧迫して脊髄損傷の症状が出ることがあります。この場合、手術は難しいケースが多く、放射線治療が適応されやすいです。 治療のタイミングとしては、発症後なるべく48時間以内、あるいは72時間以内に行うべきといわれています。ただし、これ以降でも症状が改善するケースもあるため、治療を試みる価値はあるでしょう。(文献8) 外科手術 脊髄損傷の手術には、脊椎を固定する手術や、脊髄の圧迫を取り除く手術があります。 急性期のうちに固定や除圧を図るべきケースも多い一方、急いで手術をしなくても回復が見込めるケースもあり、全身状態が落ち着いてから手術を検討する場合は珍しくありません。 椎間板ヘルニアや腫瘍、血腫によって脊髄が圧迫されている場合は、必要に応じて取り除く手術を行います。また、細菌感染の場合も、感染巣を取り除く手術や、脊椎を固定する手術が必要となることがあります。 脊髄損傷の治療を進めても後遺症が出ることはある 脊髄損傷の治療を行っても、残念ながら後遺症が出ることは少なくありません。損傷の程度や損傷高位をはじめ、さまざまな要因が予後に関係します。 代表的な後遺症は、四肢の麻痺やしびれです。歩く、ベッドから車いすに移る、寝返りをするといった基本的な動作に支障をきたし、日常生活に大きく影響します。 触った感覚や痛みの感覚、温度感覚といった感覚の障害も生活に影響します。たとえば痛みの感覚が消失すると、けがに気づかないほか、胃潰瘍などの内臓の痛みにも気づけません。 排尿や排便の制御困難(膀胱直腸障害)や、体温・血圧の調節機能の低下といった自律神経障害もよくある後遺症です。 \まずは当院にお問い合わせください/ 脊髄損傷(後遺症)の治療法として再生医療も選択肢の一つ https://youtu.be/5HxbCexwwbE?si=-RirI6xZVAHG5H6s 脊髄損傷の一般的な治療では、手術により神経を圧迫している要因を取り除いたあと、リハビリテーションで社会復帰を目指します。 しかし、手足の麻痺や感覚が戻るかどうかは個人差があり、寝たきりや車椅子での生活を余儀なくされるケースも少なくありません。 ただ、近年では脊髄損傷や、その後遺症に対する治療法として、再生医療が登場しました。再生医療とは、体内の幹細胞が持つさまざまな組織に分化(変化)する特徴を活かした治療です。 脊髄損傷の場合は、骨髄由来の幹細胞か脂肪由来の幹細胞が使われます。脂肪由来幹細胞は、骨髄由来幹細胞よりも採取・培養しやすく、感染リスクを抑えて多くの細胞を投与できるのが利点です。 脊髄損傷の治療法として再生医療へご興味のある方は、リペアセルクリニックまでお問い合わせください。 \まずは当院にお問い合わせください/ 幹細胞を投与する方法として2種類挙げられる 投与方法 メリット デメリット 点滴 特殊な技術なく実施できる 脊髄に到達する細胞が少ない 硬膜内注射 損傷部位に直接幹細胞を届けられる 実施できる医療機関が限られる 脊髄損傷への幹細胞の投与方法は、点滴と硬膜内注射の2種類です。 点滴では、血管へ幹細胞を投与し、血流を介して脊髄へ届けます。硬膜内注射とは、腰あたりから脊椎へ針を刺し、脊髄のある硬膜内に直接投与する方法です。両者を掛け合わせて効果を高める場合もあります。 点滴では脊髄に到達する幹細胞数が少なくなりやすいです。一方で、損傷部位へ直接投与する方法では、幹細胞の数をほとんど減らさず患部へ届けられるため、点滴と比べて神経の再生力が高いです。 ただし、硬膜内へ直接投与する方法は国内でも限られた医療機関でしか行われていません。硬膜内注射を検討される場合、受診予定の医療機関へ問い合わせてみましょう。 まとめ|脊髄損傷の治療で再生医療をご検討の際は当院へご相談ください 脊髄損傷は、大きな事故や転落だけでなく、平坦な道で転んでも発症する疾患です。脳と体をつなぐ脊髄が損傷すると、手足を動かせなくなったり感覚がなくなったりと、これまで通りの生活を送れなくなる場合があります。 脊髄を損傷した直後の治療法としては、脊椎を固定し安静にするほか、手術で脊髄の圧迫を取り除くのが一般的です。また、慢性期にはリハビリテーション、ビタミン剤・抗生物質の投与、外科手術など症状に合わせて処置を施します。 近年では、脊髄損傷や後遺症の治療法として、再生医療も登場しました。脊髄損傷において、リハビリテーションでの回復についても大きな可能性が広がる治療として、再生医療は注目されています。 当院リペアセルクリニックでも再生医療を提供しておりますので、ご興味がある方は気軽にお問い合わせください。 \まずは当院にお問い合わせください/ また、再生医療については下記のサイトでも発信しておりますので、合わせてご確認ください。 再生医療とは?実例やメリット・デメリット、研究ができる大学の学部も紹介 参考文献 (文献1) 公益社団法人 日本整形外科学会「脊髄損傷」日本整形外科学会ホームページ https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/spinal_cord_injury.html(最終アクセス:2025年4月18日) (文献2) 一般社団法人 日本脊髄外科学会「脊髄損傷」日本脊髄外科学会ホームページ https://www.neurospine.jp/original62.html(最終アクセス:2025年4月18日) (文献3) 横田 裕行ほか.「急性期脊髄損傷におけるメチルプレドニゾロン大量療法の臨床的意義」『日救急医会誌』 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjaam1990/6/4/6_4_349/_pdf (最終アクセス:2025年4月28日) (文献4) 独立行政法人 労働者健康安全機構「脊髄損傷とは」労災疾病等医学研究普及サイト https://www.research.johas.go.jp/sekizui/(最終アクセス:2025年4月18日) (文献5) 田島文博ほか.「脊髄損傷者に対するリハビリテーション」『脊髄外科』30(1), pp.58-67, 2016年 https://www.jstage.jst.go.jp/article/spinalsurg/30/1/30_58/_pdf(最終アクセス:2025年4月18日) (文献6) 松永俊樹ほか.「脊髄損傷患者に対する最新のリハビリテーション治療―機能的電気刺激(functional electrical stimulation:FES)『Jpn J Rehabil Med』56(7), pp.555-559, 2019年 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjrmc/56/7/56_56.555/_pdf(最終アクセス:2025年4月18日) (文献7) 畑中裕己.「ビタミンB12欠乏性神経障害」『臨床神経生理学』45(6), pp.532-540, 2017年 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscn/45/6/45_532/_pdf/-char/ja(最終アクセス:2025年4月18日) (文献8) 笹井啓資.「緩和ケアにおける放射線治療」『順天堂医学』57(6), pp.582-587, 2011年 https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjmj/57/6/57_582/_pdf(最終アクセス:2025年4月18日)
2022.03.02 -
- 肘関節
- 野球肘
- 上肢(腕の障害)
- スポーツ外傷
野球肘は、ボールを投げる動作を繰り返すことで肘に負担が蓄積し、痛みや機能障害を引き起こすスポーツ障害の総称です。とくに成長期の野球選手に多くみられ、肘の内側・外側・後ろなど、痛みが出る場所によっていくつかのタイプがあります。 野球肘では、ストレッチで筋肉や関節の柔軟性を高めることで、症状の緩和や再発予防につながる場合があります。 ただし、肘の状態によってはストレッチだけでは十分に改善しないこともあるため注意が必要です。とくに外側に痛みが出るタイプでは、骨や軟骨にダメージが生じる離断性骨軟骨炎と呼ばれる状態が関係していることがあります。 痛みが続くときや肘の動きに違和感があるときは、早めに医療機関へ相談しましょう。 この記事では、野球肘におすすめのストレッチや行うときの注意点、ストレッチだけでは改善が難しいケースについてわかりやすく解説します。 また、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。気になる肘の症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 野球肘の症状改善・予防におすすめなストレッチ5選 野球肘の症状を予防したり再発を防いだりするためには、プレー前後のストレッチで筋肉や関節の柔軟性を高めておくことが大切です。 肘まわりだけでなく、肩・背中・股関節を含む全身の柔軟性を高めましょう。投球動作は全身の連動によって行われ、身体が硬い部分があると肘に負担が集中しやすくなるためです。(文献1) また、野球肘は内側型・後方型・外側型に分けられます。内側型や後方型はストレッチが症状のケアや再発予防に役立つことがあります。 外側の野球肘については、以下の記事で解説しているので参考にしてください。 手首・肘の内側を伸ばすストレッチ 手首・肘の内側を伸ばすストレッチは、肘下の筋肉の緊張を緩め、肘の可動域の改善や投球時の肘内側への負担軽減が目的です。 ストレッチの手順は、以下のとおりです。 片手をまっすぐ前に伸ばす 手の甲を天井に向ける 手首と腕が90度になるように調整する 伸ばしている手の指先を反対の手で体の方へゆっくり引き寄せる 息を吐きながら15~30秒程度伸ばす 手のひらを反時計回りに180度回転させて手の甲が地面を向くようにする 手のひらを机や床などの平らな場所に置いてゆっくり体重をかける 息を吐きながら15~30秒程度伸ばす 前腕屈筋群のひとつである手根屈筋は、投球時に手首を屈曲・回内させる働きを持つ筋肉です。手根屈筋が硬くなると肘の内側や前腕に痛みを出しやすくなるとされています。(文献1) 伸ばす際には、前腕の内側が心地よく伸びていることを意識してください。肘に痛みや違和感が出た場合は、無理に行わず中止しましょう。 肩・肩甲骨をほぐすストレッチ 肩や肩甲骨の柔軟性や可動域を高めると、スムーズな投球フォームを作りやすくなり、肘への負担を軽減する効果も期待できます。 ストレッチの手順は、以下のとおりです。 指先を肩に添える(右肩には右手・左肩には左手を添える) 肘で円を描くように大きく回す 前方向に10回・後ろ方向に10回程度繰り返す 肩と肩甲骨の動きを意識する 動かす際には肩や肩甲骨周りの筋肉が心地よく伸びる感覚を意識し、痛みや違和感が出た場合は中止してください。 肩回りを伸ばすストレッチ 肩周りの筋肉が硬いと投球動作で肘に負荷が集中しやすくなるため、プレー前後のケアとしても役立ちます。 ストレッチの手順は、以下のとおりです。 胸の前で肘から手のひらまでをくっつける 肘を胸の高さまで引き上げて肘90度・脇下90度の姿勢を作る(難しい場合は無理せず角度を狭める) 腕を後ろに引き胸を張った姿勢を作る 胸を張った状態で10秒キープ 再び胸の前で腕をくっつけ、5セット繰り返す 胸の前で腕をくっつける際は肩甲骨が離れる感覚を、腕を後ろに引く際は、肩甲骨が背骨を挟むような感覚を掴みながらおこなってください。 体幹と下半身のストレッチ 体幹と下半身の柔軟性を高め、肘への負担軽減につなげましょう。 ストレッチの手順は、以下のとおりです。 両足を肩幅の1.5倍程度開いて立つ 膝の内側に両手を置いて膝を120度ほど曲げる 左肩を右方向にひねる 10秒キープする 右肩を左方向にひねる 10秒キープする 3~6の動作を1セットとして左右交互に2セット行う 肩をひねるときに膝が動かないように意識し、腰を落としすぎないようにすると、効果的に体幹と下半身を伸ばせます。 体幹と股関節のストレッチ 体幹と股関節のストレッチも投球動作時の肘や肩への負担軽減に役立ちます。 ストレッチの手順は、以下のとおりです。 両足を股関節から開いた状態で床に座る 左膝を折り曲げる 左足の裏側を右足の内ももに添える(右足は伸ばしたまま) 右足のつま先を天井に向ける 左手を右足のつま先へ向かって伸ばす 左側の体側と右足の裏側~ふくらはぎにストレッチを感じながら10秒キープ 反対側も同じように行う 左右それぞれ2セット行う 背中を丸めず、腰や肩の位置を安定させましょう。左側の体側や右足の裏側からふくらはぎにかけて、心地よく伸びる感覚を意識してください。 野球肘のストレッチで気を付けるべきポイント 野球肘のストレッチで気を付けるべきポイントは、以下のとおりです。 項目 理由やリスク 動作はゆっくり行う 急に関節を伸ばすと筋肉や靭帯を痛める可能性があるため10〜20秒程度かけてゆっくり行う 痛みの出ない範囲で行う 無理に伸ばすと症状を悪化させることがある ストレッチ後すぐに激しい動きをしない 関節が緩んだ直後に急な投球や強い運動をすると、思わぬケガにつながる可能性がある 強い痛みや腫れがあるときは控える 腫れや鋭い痛みがある状態でストレッチを行うと症状を悪化させる可能性がある 痛みが強いときは受診を検討する 自己判断で練習を再開するのはリスクが高いため、医療機関で状態を確認する 治療後やリハビリ中は医師・専門家の指示に従う リハビリメニューにストレッチが組み込まれた際は、必ず専門家の指導のもとで行う 野球肘のストレッチは、正しい方法で行うことで症状の改善や再発予防に役立ちます。痛みがあるときは悪化の原因になるため、注意点を守りましょう。 野球肘がストレッチだけで改善しない主なケース 野球肘がストレッチだけで改善しない主なケースは、以下のとおりです。 炎症が強く続いている場合 骨軟骨障害がある場合 靭帯損傷がある場合 順番にみていきましょう。 炎症が強く続いている場合 炎症が強く残っている状態では、無理にストレッチをすると症状が悪化する可能性があります。 炎症が強いときの代表的な症状は、以下のとおりです。 肘が腫れたり熱をもったりしている 安静にしていてもズキズキと痛む 夜間に痛みで目が覚める 上記の際は投球を中止して安静を保ち、アイシングで炎症を落ち着かせましょう。数日〜1週間経っても痛みが軽減しないときは、医療機関を受診しましょう。 骨軟骨障害がある場合 骨軟骨障害は、とくに外側型の野球肘で見られる肘の障害です。関節軟骨の一部がはがれたり、肘の動きが制限されたりする場合があるため、ストレッチだけでの改善は難しいとされています。 初期症状がほとんどないことがありますが、投球時や投球後に肘の外側が痛む際は注意が必要です。 早期であれば投球の中止で回復するケースもあります。しかし、進行すると手術が必要になり、手術後も肘の動きや形に制限が残るケースがあります。 骨軟骨障害が疑われるときは、無理にストレッチで負荷をかけず、医療機関での評価・治療を優先しましょう。 靭帯損傷がある場合 靭帯損傷は、とくに高校生以上で見られる内側側副靭帯の損傷に多く、投球時の肘にかかる強い牽引力が原因で起こります。 内側側副靭帯を損傷した際の主な症状は、肘の内側の強い痛みや腫れ、投球時の不安定感などです。 疲労の蓄積で徐々に傷むケースと、急に断裂するケースがあり、症状によってはストレッチのみでの改善は難しいとされています。無理にストレッチをすると靭帯に負担がかかり、状態を悪化させる可能性があります。 靭帯の損傷が疑われる際は、投球を中止し医療機関での評価を優先しましょう。必要に応じてリハビリ治療で肘を補強する筋肉を鍛えたり、フォームや柔軟性の改善を行ったりします。 野球肘の治療期間 一般的な野球肘の治療期間は、以下のとおりです。 初期段階:半年〜1年ほどで回復するケースが多く、病巣の完全な改善には1年以上かかるケースもある 進行期や手術を行った場合:競技復帰までに6カ月〜1年ほどかかるケースもある 成長期である小学生〜中学生は骨や軟骨が未成熟なため、進行すると回復に時間がかかる可能性があります。 また、内側型や後方型は、投球制限と安静によって改善することが多い一方、外側型はストレッチだけでの改善が難しく、症状に応じた治療が必要なケースがあります。あくまでも目安として考え、具体的な治療方針や復帰タイミングは専門医に相談しましょう。 野球肘の治療には再生医療も選択肢の一つ ストレッチでは改善しない野球肘の治療には再生医療も選択肢の一つです。 再生医療とは、自身の体から採取した幹細胞や血液を用いる治療法です。 主に以下の二つがあります。 幹細胞治療:他の細胞に変化する分化能と呼ばれる幹細胞の能力を活かした治療法 PRP療法:血小板に含まれる成長因子などが炎症を抑える働きを活かした治療法 再生医療は基本的に入院や手術を必要としないため、以下のような方に選択肢として検討されることがあります。 安静やリハビリで十分な改善が得られなかった 早期のスポーツ復帰を目指したい 肘の変形や可動域の制限をできるだけ防ぎたい 入院や手術に抵抗がある 気になる症状が続く場合は、医師に相談しながら治療方法を検討しましょう。再生医療について詳しくは、以下のスポーツ外傷に対する再生医療に関する記事をご覧ください。 野球肘の予防方法 ストレッチ以外にも、以下の方法で野球肘を予防できます。 投球回数を減らす ウォームアップを入念におこなう フォームを改善する また、これらの方法は野球以外の競技に取り組む選手にも有用です。それぞれ解説するので参考にしてください。 投球回数を減らす 投球回数を減らすことで、野球肘の発症リスクを下げられます。過度な投球練習や登板は避けましょう。 ただし、チーム方針の関係上、長いイニングを投げる必要に迫られるケースもあるでしょう。その場合、十分なアイシングの実施と休養が重要です。 テニスや水泳、やり投げなどのスポーツでも、練習頻度や負荷を減らすことで予防につながります。 ウォームアップを入念におこなう 投球前のウォームアップをより入念におこなうのも重要です。たとえば、普段のメニューに加えて、「腕を上げた状態でのキャッチボール」を追加すると良いでしょう。 腕を伸ばして投球すると、腕から肩の筋肉が刺激されます。刺激が入ると、より高い柔軟性が発揮されます。 野球肘の予防では、体を柔らかくした上で投球するのが大切です。ストレッチとウォームアップで、十分な柔軟性を保ちましょう。 フォームを改善する フォームの見直しは、野球肘の予防に役立ちます。 以下のポイントを意識しましょう。 ストライドを縮める リリースポイントを一定にする 投球時に肘が開かないようにする ポイントをおさえ、肘の負担軽減につなげましょう。一方で、フォームを変えると球速やコントロールに影響が出るかもしれません。その場合は指導者と、どのようなフォームを定めるか相談しましょう。 まとめ|野球肘の改善には正しいストレッチと早期対応が重要 野球肘の症状が軽度であれば、日々のストレッチや体幹・下半身の柔軟性強化が効果的です。 ただし、炎症が強いときや骨・軟骨、靭帯に障害があるときは、ストレッチだけでは症状が悪化するケースもあります。早期の医療評価や適切な治療を受け、将来の肘の形や可動域を守りましょう。 野球肘に対しては再生医療も治療の選択肢となります。野球肘の治療や再生医療について詳しく知りたい方は、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEをご覧ください。 参考文献 (文献1) 32.野球肘予防のストレッチ|日本整形外科学会
2022.03.01 -
- 関節リウマチ
- 内科疾患
- お皿付近に違和感
関節リウマチは、関節の痛みや腫れを引き起こす慢性疾患で、日常生活に大きな影響を及ぼす場合もあります。 近年では、関節リウマチの治療法も進化し、とくに注射による薬物療法として高い効果が期待できる「生物学的製剤」の使用が広まりつつあります。 一方で、副作用についても気になるところです。 従来薬と比べてどう違うのか、どんな点に注意すべきなのかを知っておくことはとても大切です。 今回は、関節リウマチの注射治療における副作用や生物学的製剤と従来薬との違いについてわかりやすく解説していきます。 関節リウマチの注射治療の役割と主な副作用 関節リウマチは、免疫の異常によって関節が慢性的に炎症を起こす病気です。 放っておくと関節の変形や機能障害を引き起こし、日常生活にも支障をきたす可能性があります。 そのため、早期の治療と炎症のコントロールが非常に重要とされています。 関節リウマチの治療には、内服薬に加えて注射薬が使われるケースが増えてきました。 注射治療が選ばれる主な理由には、以下のような点があります。 即効性や効果の持続時間が期待できる 内服薬に比べて消化器への負担が少ない 自己注射が可能な薬もあり、通院の負担を減らせる とくに重症例や、内服薬だけでは効果が不十分な場合には、生物学的製剤やステロイド注射による治療が効果的な選択肢となります。 生物学的製剤は、免疫システムの特定の部分だけをターゲットにして炎症を抑える先進的な薬剤です。 一方、ステロイド注射は急性の炎症を素早く鎮める目的で使用され、特に痛みの強い関節に直接注入されることが多いのが特徴です。 こうした注射薬は高い治療効果が期待できる反面、副作用にも注意が必要です。 たとえば、注射部位に腫れや赤みが出ることがあり、発熱や頭痛、倦怠感などの全身症状が出る場合もあります。 副作用の出方は個人差があり、すべての人に起こるわけではありませんが、使用前には医師と十分に相談し、定期的な経過観察が欠かせません。 関節リウマチの治療で使われる生物学的薬剤とは? 関節リウマチの治療は、主に抗リウマチ薬などの従来薬が中心でしたが、近年では「生物学的製剤」と呼ばれる新しい治療薬が広く使われるようになってきました。 本章では、以下3つの項目について解説します。 生物学的製剤と従来薬との違い 生物学的製剤の種類 どのように体に作用するのか 生物学的製剤と従来薬との違い 従来薬は、免疫全体の働きを広く抑制して炎症をコントロールする薬で、内服薬を中心とした治療方法のため、効果の発現に時間がかかる傾向があります。 一方、生物学的製剤は、炎症に関与する特定の物質(サイトカイン)や細胞にピンポイントで作用するため、即効性があり、より高い効果が期待されます。 しかし、生物学的製剤は注射や点滴による投与が必要で、治療費も高額になる傾向があります。 そのため、まずは従来薬で治療を開始し、効果が不十分な場合に生物学的製剤へ切り替えるという流れが一般的です。 生物学的製剤の種類 関節リウマチの注射治療に使われる生物学的製剤には、いくつかのタイプがあり、それぞれ炎症の原因となる免疫の働きに対して、異なるアプローチで作用します。 代表的な生物学的製剤は以下の4つです。 抗TNFα抗体(インフリキシマブ、エタネルセプト、アダリムマブなど) 炎症を引き起こす「TNF-α」という物質をブロックし、関節の腫れや痛みを抑えます。 IL-6阻害薬(トシリズマブなど) 炎症に関与する「IL-6」というサイトカインの働きを抑制します。 T細胞共刺激阻害薬(アバタセプトなど) 免疫細胞同士の過剰な活性化をブロックし、炎症の連鎖を断ちます。 B細胞抑制薬(リツキシマブなど) 抗体を産生するB細胞の働きを抑えて免疫反応を和らげます。 それぞれの製剤には特徴や適応があり、患者様の病状や体質、他の合併症の有無などに応じて使い分けられます。 どのように体に作用するのか 生物学的製剤は、関節リウマチの炎症に関わる免疫反応の一部を「選択的に抑える」ことで効果を発揮します。 たとえば、関節内で過剰に分泌されるサイトカインに結合してその作用をブロックしたり、特定の免疫細胞の働きをコントロールすることで、関節の腫れや痛みを軽減します。 このような選択的な作用により、高い治療効果が得られる一方、免疫の一部を抑えるために感染症への注意が必要です。 治療を受ける際は、定期的な血液検査や医師の管理のもと、安全性にも十分配慮した継続的なフォローが行われます。 \まずは当院にお問い合わせください/ 関節リウマチ注射の副作用と生物学的製剤の注意点について 関節リウマチの注射治療として使用される生物学的製剤は、効果が高い反面、副作用や注意すべき点もあります。 ここでは、注射治療にともなう副作用やリスクについて詳しく解説します。 関節リウマチ注射のよくある副作用 関節リウマチの注射治療で比較的よくみられる副作用には、以下のようなものがあります。 注射部位の反応(発赤、腫れ、かゆみ、痛みなど) 倦怠感や軽度の発熱 頭痛、吐き気、筋肉痛 これらの副作用は、多くの場合は一時的で、自然に治ることがほとんどです。 とくに皮下注射(薬液を皮膚と筋肉の間にある皮下組織に注入する方法)の生物学的製剤では、注射部位に炎症反応が出ることがありますが、冷やすなどの対処で落ち着くこともあります。 関節リウマチ注射のまれに起こる重篤な副作用 一方で、まれではありますが、注意が必要な重篤な副作用も存在します。 代表的なものは以下の4つです。 感染症のリスク増加(肺炎、尿路感染症、帯状疱疹など) アレルギー反応(アナフィラキシー):急な呼吸困難や発疹、血圧低下などを伴うことがある 肝機能障害や血液異常(肝酵素の上昇、白血球や血小板の減少) 心不全の悪化や間質性肺炎の誘発(既往がある場合) 上記の副作用は頻度こそ低いものの、早期に対応することが重要です。 症状が出た場合は、自己判断で放置せず、必ず主治医に相談しましょう。 関節リウマチ注射の副作用が出やすいタイミングやリスク要因 副作用が出やすいタイミングとしては、投与開始直後や投与変更後の数回目までがとくに注意が必要です。 初回投与では、体が薬に慣れていないため、副作用が出やすくなる傾向があります。 また、以下のようなリスク要因がある場合、副作用の出現や重症化の可能性が高まります。 高齢者 免疫力が低下している人(糖尿病や慢性疾患がある場合など) 他の免疫抑制薬を併用している場合 感染症の既往がある、または現在感染している場合 肝機能や腎機能に問題がある場合 生物学的製剤は、免疫機能に直接働きかける薬のため、「副作用が出るかも」と事前に想定しておくことが大切です。 治療開始前には十分な検査や医師との相談を行い、使用中も定期的なモニタリングを続けることで、安全に治療を継続することができます。 \まずは当院にお問い合わせください/ 関節リウマチ注射の副作用に対する予防策と対処法 関節リウマチの注射治療には高い効果が期待できますが、副作用が心配という声も少なくありません。 副作用を防ぐため、治療前には血液検査や感染症の有無を確認する検査が行われます。 肝機能や腎機能のチェック、結核やB型肝炎などの検査を通して、安全に治療を始められるよう準備が整えられます。 注射後に、注射部位の赤みやかゆみ、軽い発熱などが出ることがありますが、多くは一時的なもので心配はいりません。 ただし、息苦しさや高熱、強い倦怠感などが出た場合は、副作用の可能性もあるため、早めに医師へ相談しましょう。 また、副作用が出やすいのは治療開始初期や、薬を変えた直後のため、体調の変化を記録し、気になる症状があれば遠慮せず医師に伝えることが大切です。 事前の検査と早めの対応によって、多くの副作用は予防・軽減できます。 正しい知識と備えで、安心して注射治療に取り組みましょう。 まとめ|関節リウマチ注射の効果と副作用を正しく理解して治療に臨もう 関節リウマチの注射治療は、症状の進行を抑え、関節の機能を保つために非常に有効な手段です。 生物学的製剤の登場により、これまでコントロールが難しかった症状にも対応できるようになってきました。 一方で、副作用のリスクがあることも事実です。 しかし、治療前の適切な検査や準備、治療中の体調管理によって、多くの副作用は予防・軽減できます。 また、万が一症状が現れた場合でも、早期に対応することで重症化を防ぐことが可能です。 大切なのは、注射治療の効果と副作用の両方を正しく理解し、自分の体と向き合いながら医師と協力して治療を進めることです。不安なことがあれば、一人で抱え込まず、医師に相談しましょう。 しっかりと情報を得て備えることで、安心して治療に臨み、日常生活の質を高める一歩につながります。
2022.02.25 -
- インピンジメント症候群
- 肩関節
「肩の骨が出っ張っている」 「骨に関する病気?」 鏡で肩を見たときに片側の骨が出っ張っていたり、硬いふくらみを触れたりすると、関節のずれや脱臼を心配する方は少なくありません。 肩の出っ張りは、骨格の特徴や肩関節・靱帯の変化によって目立つことがあります。スポーツ歴などによる関節損傷や脱臼後の変化が関係している場合もあるため、状態に応じた確認や治療が必要です。 本記事では、現役医師が肩の骨の出っ張りについて詳しく解説します。原因や治し方についても紹介し、記事の最後にはよくある質問をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 肩の骨の出っ張りについて気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 肩の骨の出っ張りについて 肩の骨の出っ張りとは、鎖骨や肩甲骨の一部が皮膚の表面から目立って見える状態を指します。肩の上部には鎖骨と肩甲骨をつなぐ肩鎖関節があり、この関節の位置関係や周囲組織の変化によって骨の見え方が変わることがあります。 転倒やスポーツで肩に強い衝撃が加わると肩鎖関節を支える靱帯が損傷し、鎖骨の端が浮き上がったように見えることがあり、左右差として気づくことが多く、押すと沈むのが特徴です。 体型や筋肉量の変化によって骨が目立つだけのケースもありますが、外傷後に出現した場合や形の変化が続く場合は、整形外科で原因を確認することが大切です。 肩の骨が出っ張る原因 原因 詳細 肩鎖関節脱臼(けんさかんせつだっきゅう) 転倒やスポーツ外傷などで鎖骨と肩甲骨をつなぐ肩鎖関節の靱帯が損傷し、鎖骨の端が上方へ突出する状態 インピンジメント症候群 肩を動かす際に腱や滑液包が肩峰と上腕骨の間で挟まれ、炎症や機能障害が起こることで肩の骨が目立つ状態 腱板断裂(けんばんだんれつ) 肩関節を安定させる腱板が損傷・断裂し、関節バランスが崩れることで肩の輪郭が変化する状態 巻き肩・猫背による肩甲骨の位置異常 姿勢不良により肩甲骨が外側へ広がり、鎖骨や肩峰の位置関係が変化して骨が突出して見える状態 変形性肩関節症(へんけいせいかたかんせつしょう) 関節軟骨の摩耗や加齢変化によって関節周囲の骨に骨棘が形成され、肩の骨の形が変化する状態 鎖骨遠位端骨折・変形治癒 鎖骨骨折後に骨の位置がわずかにずれたまま癒合し、鎖骨の端が出っ張って見える状態 肩関節周囲炎(四十肩・五十肩) 肩関節周囲の炎症や筋肉バランスの変化により肩甲骨や関節の位置が変化し、骨の突出が目立つ状態 肩の骨が出っ張って見える原因は、関節の位置変化・骨折後の変形・筋肉や靱帯の損傷など多岐にわたります。 とくに多いのは肩鎖関節脱臼や腱板損傷など肩関節周囲の障害で、関節のバランスが崩れることで鎖骨の端が上方に浮き上がって見えることがあります。 また、巻き肩や猫背などの姿勢の乱れで肩甲骨の位置が変化すると骨が突出しているように見えることがあり、関節の変形や骨折後の治癒過程によって骨の形状が変わることも特徴です。 肩鎖関節脱臼(けんさかんせつだっきゅう) 肩鎖関節脱臼とは、鎖骨と肩甲骨をつなぐ肩鎖関節に強い力が加わり、関節を支える靱帯が損傷して関節がずれる外傷です。 転倒による直接の衝撃やスポーツ中の衝突などをきっかけに発生することがあります。また、関節がずれると鎖骨の外側端が上方へ持ち上がり、肩の上部に骨が突出して見える場合があります。 関節周囲の腫れや腕の動かしにくさがみられることもあり、損傷の程度は軽度から重度までさまざまです。そのため、状態に応じて固定やリハビリなどの保存療法、または手術療法を含めた適切な評価と治療方針の検討が欠かせません。 インピンジメント症候群 インピンジメント症候群とは、肩関節を動かす際に肩峰と腱板の間で腱や滑液包が挟まれ、炎症や機能障害が生じる状態です。腕を上げる動作(肩の挙上)で起こりやすく、肩の内部で引っかかるような違和感がみられることがあります。 野球・テニス・バレーボールなど腕を頭上に繰り返し上げるスポーツでは肩への負担が蓄積しやすく、姿勢の乱れや肩周囲の筋力バランスの変化も発症の要因です。 以下の記事では、インピンジメント症候群について詳しく解説しています。 【関連記事】 インピンジメント症候群とは|原因や治療法をわかりやすく解説 野球肩|インピンジメント症候群の具体的なリハビリとストレッチの方法とは 腱板断裂(けんばんだんれつ) 項目 内容 症状の特徴 腕を上げにくい、肩に力が入りにくい、腕を動かした際の違和感などの変化 起こりやすい原因 加齢による腱の変性、肩の使いすぎ、転倒や衝突などの外傷 見た目の変化 肩関節の安定性低下による関節バランスの変化、肩の骨が目立つ状態 主な検査 診察による可動域評価、レントゲン検査、MRIなどによる腱板損傷の確認 主な治療法 安静や薬剤などの保存療法、リハビリテーション、状態に応じた手術療法 (文献1)(文献2) 腱板断裂は、肩関節を安定させる腱板が損傷・断裂することで起こる肩の障害です。加齢による腱の変化や肩の使いすぎ、転倒などの外傷が原因となることがあります。 腱板が損傷すると肩関節の安定性が低下し、腕を上げにくい・肩に力が入りにくいといった変化がみられるほか、関節のバランスが崩れることで骨が目立って見える場合もあります。 以下の記事では、腱板断裂について詳しく解説しています。 【関連記事】 【医師監修】腱板断裂とは|原因・治療法・セルフチェックで知る症状のサインについて解説 肩腱板断裂の症状を医師が解説|夜間痛・有痛弧・力が入らないの見分け方 巻き肩・猫背による肩甲骨の位置異常 項目 内容 状態の特徴 姿勢の崩れによる肩甲骨の位置変化、肩甲骨の運動異常 主な原因 巻き肩や猫背などの姿勢不良、長時間のスマートフォン操作やデスクワーク 見た目の変化 肩甲骨の内側が浮き上がる翼状肩甲、肩や背中の骨が突出して見える状態 関連する影響 肩甲骨の動きの乱れによる肩関節への負担増加、肩の機能低下 (文献3)(文献4) 巻き肩や猫背などの姿勢が続くと、肩甲骨の位置や動きが乱れ、肩甲骨の運動異常が起こることがあります。 長時間のスマートフォン操作やデスクワークで肩が前方へ引き出される姿勢が続くと、胸側の筋肉が縮み、背中側の筋肉が弱くなることで肩甲骨の位置が変化します。 肩甲骨の内側が浮き上がる翼状肩甲がみられると肩や背中の骨が目立って見えるため、姿勢の改善と肩甲骨周囲の筋力調整が大切です。 変形性肩関節症(へんけいせいかたかんせつしょう) 変形性肩関節症とは、肩関節の表面を覆う軟骨が加齢や長年の負担によってすり減り、関節の形や動きに変化が生じる疾患です。軟骨が減少すると、骨同士が直接接触しやすくなり、関節の変形や機能低下につながることがあります。 中高年に多くみられますが、過去の脱臼・骨折などの外傷やスポーツ・仕事による繰り返し動作が発症の要因になる場合もあります。 進行すると可動域が制限されて腕を上げる・後ろへ回すといった動作が難しくなるほか、骨棘による骨の変化で出っ張りとして気づく場合もあるため、医療機関への受診が大切です。 鎖骨遠位端骨折・変形治癒 項目 内容 状態の特徴 鎖骨の外側(肩に近い部分)が折れる外傷 主な原因 転倒による肩の打撲、スポーツ中の衝突など強い外力 見た目の変化 骨折後の変形治癒による鎖骨の段差やふくらみ、肩上部の骨の突出 気づくきっかけ 肩の形の変化、肩外側の骨の突出、肩の動きでの違和感 (文献5) 鎖骨遠位端骨折は、鎖骨の肩に近い部分に起こる骨折です。転倒による肩への衝撃やスポーツ中の衝突などで発生することがあります。 骨折した鎖骨は自然に癒合することが多いものの、骨の位置がずれたまま治ると「変形治癒」となり、鎖骨の段差やふくらみとして残ることがあります。 肩の上部に骨が出ているように見えることがありますが、日常生活への影響が少ない場合も多く、形の変化や動きの違和感が続く際は整形外科での評価が必要です。 肩関節周囲炎(四十肩・五十肩) 肩関節周囲炎は、肩関節周囲の腱・靱帯・関節包などに炎症が起こる状態で、一般に四十肩・五十肩と呼ばれています。 主に40〜60歳頃に多くみられ、加齢による関節周囲組織の変化が発症に関係すると考えられています。炎症が起こると肩関節の可動域が低下し、腕を上げる・後ろへ回すといった動作が難しくなることがあります。 以下の記事では、肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)について詳しく解説していきます。 【関連記事】 【医師監修】四十肩と五十肩の違いとは?原因や治療法を詳しく解説 五十肩(四十肩)の治し方を経過別に解説!適切なストレッチの一例も 肩の骨の出っ張りがみられる場合の注意点 注意点 詳細 外傷後や見た目の変化が続く場合は医療機関を受診する 転倒や衝突などの外傷後に肩の骨の突出や左右差が続く場合、関節脱臼や骨折などの可能性の確認 腫れや動かしにくさなどの変化に注意する 肩周囲の腫れ、腕の可動域の低下、関節の違和感など関節や腱の障害を示す可能性 運動やスポーツ復帰は段階的に行う 肩関節への負担増加による状態悪化予防、筋力や可動域の回復を確認しながらの段階的な運動再開 肩の骨が出っ張って見える場合、骨格の特徴や姿勢の影響で問題のないケースもあります。一方、外傷や関節の損傷が背景にみられることもあります。そのため、見た目の変化だけで自己判断するのは避け、必要に応じて医療機関を受診しましょう。 転倒や衝突後に骨の突出が目立つ場合は、関節脱臼や骨折の可能性があります。腕の動きにくさや肩周囲の腫れ、違和感を伴う場合は、関節や筋肉のトラブルが進行している可能性があります。 外傷後や見た目の変化が続く場合は医療機関を受診する 外傷後に肩の骨の出っ張りがみられる場合、鎖骨骨折や肩鎖関節脱臼が関係している可能性があります。肩鎖関節脱臼では靱帯の損傷によって関節がずれ、鎖骨の外側端が皮膚を押し上げるように突出して見えるのも特徴です。 損傷の程度によって治療方針は異なり、固定などの保存療法が選択される場合もあれば、手術が検討されるケースもあります。外見の変化だけでの判断は難しいため、画像検査で関節や骨の状態を確認することが重要です。 腫れや動かしにくさなどの変化に注意する 肩の骨の出っ張りに加えて腫れや動かしにくさがみられる場合、肩鎖関節や周囲の靱帯が損傷している可能性があります。 肩鎖関節の外傷では関節周囲に腫れが生じ、靱帯の損傷によって肩関節の安定性が低下することで腕を上げる動作や可動域に影響が出ることがあります。 腫れや可動域の制限がある状態で無理に肩を動かすと、関節への負担が増すことがあります。こうした変化が続く場合は肩の状態を確認し、適切な安静や治療につなげることが大切です。 運動やスポーツ復帰は段階的に行う 項目 内容 注意する理由 関節や靱帯が十分に回復していない状態での運動再開による肩関節への過度な負担 リハビリの基本 可動域回復 → 筋力強化 → スポーツ動作練習という段階的なリハビリ過程 回復への影響 関節の安定性回復、肩周囲筋の協調運動の改善 予防の観点 関節の不安定性や再受傷リスクの低減 復帰の方法 練習時間・運動強度・動作回数を段階的に増やす負荷調整 (文献6)(文献7) 肩の外傷や関節障害がある状態で急に運動を再開すると、関節や靱帯に大きな負担がかかることがあります。そのため肩のリハビリでは、可動域の回復→筋力強化→スポーツ動作へと段階的に進める方法が一般的です。 この過程を経ることで肩関節の安定性や筋肉の協調的な動きが回復しやすくなります。また、練習時間や運動強度を少しずつ増やすことで肩の状態を確認しながら復帰でき、再受傷の予防にもつながります。 肩の骨の出っ張りの治し方(治療法) 治し方(治療法) 詳細 保存療法(安静・固定・薬剤・注射) 肩関節への負担軽減のための安静や固定、薬剤や注射による炎症や関節周囲症状の改善を目的とした治療 リハビリテーション(運動療法・理学療法) 肩関節の可動域回復や筋力強化、肩甲骨周囲の筋肉バランス改善を目的とした運動療法・理学療法 手術療法(関節や靱帯の修復) 関節脱臼や靱帯損傷、腱板断裂など構造的な障害に対する関節や靱帯の修復を目的とした外科的治療 再生医療 患者自身の細胞や血液成分を利用し、損傷した腱や靱帯など組織の修復を促すことを目的とした治療 肩の骨の出っ張りは原因によって対処法が異なるため、医療機関で原因を確認した上で適切な治療を受けることが大切です。 軽度の場合は、安静・固定・薬剤・注射などの保存療法で対応することが一般的です。関節への負担を抑えながら、可動域の改善や筋力回復を目的としたリハビリテーションを行います。 関節脱臼や腱板断裂など構造的な損傷が大きい場合は手術療法が検討され、状態によっては再生医療が選択肢となることもあります。 保存療法(安静・固定・薬剤・注射) 保存療法 詳細 安静 肩関節の過度な動作を控えることによる関節・靱帯への負担軽減、損傷組織の回復環境の維持 固定 三角巾などによる肩関節の固定、関節の動き抑制による靱帯や周囲組織の修復促進 薬剤 消炎鎮痛薬などによる関節や腱の炎症の抑制、関節機能の改善を目的とした治療 注射 局所注射による関節周囲の炎症軽減、症状の緩和と関節状態の安定化 (文献8)(文献9) 保存療法は、肩関節や靱帯への負担を減らしながら組織の回復を促す治療です。安静や固定によって肩の動きを抑え、損傷した組織が回復しやすい環境を整えます。 薬剤や局所注射は関節や腱の炎症を抑える目的で用いられ、肩の状態を落ち着かせる効果が期待されます。肩の外傷や関節障害では初期治療として選択されることが多く、手術と比較して身体への負担が小さい点が特徴です。 リハビリテーション(運動療法・理学療法) リハビリ内容 詳細 可動域訓練 ストレッチや関節運動による肩関節可動域の維持・改善、関節の硬さの軽減 筋力強化 腱板や肩甲骨周囲筋の強化による肩関節の安定性向上 動作訓練 日常生活動作やスポーツ動作への段階的な機能回復訓練 再発予防 筋力バランスや動作の改善による肩関節への負担軽減、再受傷・慢性化の予防 (文献10)(文献11) リハビリテーションは、肩関節の機能回復を目的として行われる治療です。安静期間が続くと肩関節の動きが制限されやすいため、ストレッチや関節運動で可動域の回復を図ります。 腱板や肩甲骨周囲の筋肉を強化して関節の安定性を高め、日常生活やスポーツ動作に近い運動へ、段階的に進めていきます。さらに筋力や動作バランスが改善することで、再受傷や慢性化の予防にもつながります。 以下の記事では、腱板損傷に効果的なリハビリ方法について詳しく解説しています。 手術療法(関節や靱帯の修復) 項目 詳細 手術の目的 関節のずれの整復、損傷した靱帯の修復・再建による肩関節の安定性回復 手術が検討される場合 関節脱臼の程度が大きい場合、保存療法で改善がみられない場合 期待される効果 肩関節の力学的バランスの改善、日常生活動作やスポーツ動作の機能回復 予防の観点 関節の慢性的な不安定性や関節変形の進行予防 注意点 手術適応の慎重な判断、術後リハビリによる段階的な機能回復 (文献12)(文献13) 手術療法は、肩鎖関節脱臼などで関節のずれが大きい場合や、保存療法で十分な改善が得られない場合に検討される治療です。 関節を本来の位置へ整復し、損傷した靱帯を修復・再建することで肩関節の安定性回復を目指します。これにより日常生活動作やスポーツ動作の改善が期待されます。ただし、すべての症例で手術が必要となるわけではなく、状態に応じた適応判断が大切です。 以下の記事では、肩腱板断裂の手術方法と入院期間を詳しく解説します。 再生医療 項目 詳細 治療の特徴 患者自身の細胞や血液成分を利用した組織修復・再生を目的とする治療 対象となる可能性 腱板損傷や肩関節周囲組織の障害など腱・靱帯・軟骨の損傷 期待される作用 成長因子の分泌や細胞分化による組織修復環境の改善 検討される場面 保存療法やリハビリ、手術など従来治療で改善が十分でない場合 注意点 研究段階の領域を含む治療、適応判断や効果評価に医師による専門的評価が必要 (文献14) 再生医療とは、患者自身の細胞や血液成分などを利用し、損傷した組織の修復や再生を促すことを目的とした治療法です。 整形外科領域では、腱や靱帯、軟骨などの回復を助ける可能性のある治療として注目されており、肩の障害では腱板損傷などを対象とした研究も進んでいます。(文献15) 従来の治療で十分な改善が得られない場合に、治療選択肢として検討されることがあります。 以下の記事では、再生医療について詳しく解説しています。 肩の骨の出っ張りは放置せず医療機関を受診しよう 肩の骨の出っ張りは、姿勢や骨格の特徴による場合もありますが、肩鎖関節脱臼や腱板損傷などが関係しているケースもあります。 外見の変化だけで原因を判断することは難しく、自己判断で様子を見るだけでは適切な対応につながらないことがあります。とくに外傷をきっかけに肩の形が変わった場合や、腕を動かした際の違和感や動かしにくさが続く場合は注意が必要です。 整形外科での診察や画像検査で骨・関節・靱帯の状態を早めに把握することが、状態に応じた治療やリハビリを進める上で大切です。 肩の骨の出っ張りについてお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、肩の骨の出っ張りの症状に応じて、再生医療を治療選択肢のひとつとして提案させていただきます。 肩鎖関節の変化や肩周囲組織の障害が関係している場合、脂肪由来の幹細胞の「分化能」や血小板に含まれる成長因子の働きを活かした再生医療が治療の選択肢として検討されることがあります。 ご質問やご相談は、「LINE」や「メール」、「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 肩の骨の出っ張りに関するよくある質問 肩の骨の出っ張りは自然に元に戻りますか? 肩の骨の出っ張りは原因によって異なり、姿勢の影響や軽い炎症であれば安静やリハビリによって改善することがあります。 一方、肩鎖関節脱臼や骨折後の変形など骨の位置や形が変化している場合は、出っ張りが残ることもあります。外傷後に出っ張りが続く場合は、整形外科での評価が大切です。 肩の骨の出っ張りが生まれつきあるのですが大丈夫でしょうか? 肩の骨の出っ張りが生まれつきある場合、骨の形や鎖骨の位置など体の個人差によることがあります。違和感や動かしにくさがなく左右差も大きくなければ、身体の特徴として経過観察となることも少なくありません。 ただし、外傷後に目立つようになった場合や左右差が大きい場合は、肩鎖関節脱臼や骨折などが関係している可能性もあるため、整形外科での評価が必要です。 肩の骨の出っ張りが気になる場合は何科を受診すれば良いですか? 肩の骨の出っ張りが気になる場合は、整形外科の受診が勧められます。問診や触診に加えてレントゲンやMRIなどの検査で、骨・関節・靱帯・腱の状態を確認します。 転倒やスポーツ後に出っ張りが目立つ場合は、肩鎖関節脱臼や骨折の可能性もあるため早めの受診が必要です。強い違和感や変形がある場合は、救急外来での診察が検討されます。 参考文献 (文献1) Rotator Cuff Tear|Cleveland Clinic logo (文献2) Rotator Cuff Tears|Orthoinfo (文献3) Association between kyphosis and subacromial impingement syndrome: LOHAS study|ScienceDirect (文献4) Scapular (Shoulder Blade) Disorders|OrthoInfo (文献5) Clavicle Fracture (Broken Collarbone)|OrthoInfo (文献6) Acromioclavicular Joint Injuries: Effective Rehabilitation|NIH National Library of Medicine National Center for Biotechnology Information (文献7) Rehabilitation and Return to Play of the Athlete after an Upper Extremity Injury|ScienceDirect (文献8) Acromioclavicular joint separation: Controversies and treatment algorithm | Published in Orthopedic Reviews (文献9) Nonoperative Management of Traumatic Acromioclavicular Joint Injury: A Clinical Commentary with Clinical Practice Considerations | IJSPT (文献10) Current trends in rehabilitation of rotator cuff injuries|NIH National Library of Medicine National Center for Biotechnology Information (文献11) Rotator Cuff and Shoulder Conditioning Program|OrthoInfo (文献12) Acromioclavicular joint separation: Controversies and treatment algorithm|NIH National Library of Medicine National Center for Biotechnology Information (文献13) Current Concepts in Management of Acromioclavicular Joint Injury|MDPI (文献14) Advances in Stem Cell Therapies for Rotator Cuff Injuries|NIH National Library of Medicine National Center for Biotechnology Information (文献15) Global research hotspots of stem cell therapy for rotator cuff injuries: A bibliometric and visualized analysis |ScienceDirect
2022.02.25 -
- 変形性膝関節症
- ひざ関節
- 膝の内側の痛み
「変形性膝関節症の手術は、実際どれくらいの成功率なの?」 「変形性膝関節症の手術で失敗が怖い」 このように、不安に思われる方は多いのではないでしょうか。 報告によっては手術後10年間で再手術をせずに過ごせる割合が90%近いケースもあります。 本記事では、変形性膝関節症の手術方法や成功率、入院期間と費用などを詳しく解説します。 手術のメリット・デメリットだけでなく、再手術リスクや再生医療という選択肢についてもわかりますので、ぜひ最後までご覧ください。 変形性膝関節症の手術成功率|90%以上の報告もあり 変形性膝関節症の手術は主に以下の3種類の術式から選択されます。 関節鏡視下手術 高位脛骨骨切り術 人工関節置換術 どの術式を選択するかは、膝の変形の進行度や痛みの程度、そして年齢などを踏まえて判断されることが一般的です。 それぞれの手術法における成功率や術式を見ていきましょう。 変形性膝関節症の手術は主に以下の3種類の術式から選択されます。 高位脛骨骨切り術 人工関節置換術 関節鏡視下手術 どの術式を選択するかは、膝の変形の進行度や痛みの程度、そして年齢などを踏まえて判断されることが一般的です。 それぞれの手術法における成功率や術式を見ていきましょう。 1.高位脛骨骨切り術|手術後10年で96%が良好な状態を維持 高位脛骨骨切り術は脚の変形を矯正し、関節にかかる偏った負担をなくす手術です。 変形が進行しきっていないことが条件で、人工関節置換術を受ける方より年齢が若い60歳未満の方に適応されることが多い傾向です。 高位脛骨骨切り術により、O脚やX脚などの脚の変形を矯正しても、軟骨のすり減りや、痛みが再発する可能性があります。 将来的には再手術を必要とする場合があります。 ある調査では、この手術を受けた人のうち、10年後に96%、15年後でも90%が良い状態を保っていたという結果が出ています。(文献1) 2.人工関節置換術|手術後10年で99%以上が良好な状態を維持 人工関節置換術は変形性が進行した末期、または60歳以上の方に適応されます。 年齢が重要視される理由は、人工関節の耐久性(15~20年前後)を考慮して、再手術をしなくても良いように考えられているためです。 人工関節置換術をすると、軟骨がすり減る心配をしなくて済むほか、痛みを気にせずに過ごせる可能性が高くなります。 しかし、膝に負担がかかるような過ごし方を続けると、人工関節に破損や緩みが出てきて耐久年数に関わらず再手術の可能性が高まります。 ある研究では、手術後の膝の状態を10年にわたって調べた結果、再び大がかりな手術を受けた人はわずかでした。 5年後の良好な状態の割合は99.4%、10年後も99.3%と高く、12年半たっても96.2%と報告されています。(文献2) 3.関節鏡視下手術|プラセボ効果と変わらない可能性 変形性膝関節症で比較的初期に適応される手術は「関節鏡視下手術」です。 小さなカメラと器具を使って、関節の中を直接見ながら、炎症の原因になる軟骨のかけらを取りのぞいたり、傷んだ半月板の形を整えたりします。 2022年の研究では、実際に関節鏡視下手術を受けた人と、切開のみで治療を行わないプラセボ手術(研究のためのニセ手術)を受けた人で成功したと感じた割合は以下の通りでした。(文献3) 関節鏡視下手術:82% 関節鏡視下手術のプラセボ手術:74% また、2024年の研究では、関節鏡視下手術を受けた人と手術をしない保存療法のみの人で、5年後と10年後に人工関節置換術(TKA)を受けた人の割合について以下の結果が出ています。(文献4) 5年後にTKAを受けた人の割合 10年後にTKAを受けた人の割合 関節鏡視下手術を受けた人 10.2% 23.3% 保存療法のみの人 9.3% 21.4% これらの研究結果から、変形性膝関節症に対する関節鏡視下手術の効果は、実際の手術をしない場合と大きく差がない可能性が高いことが示唆されています。 医療機関や治療法を選ぶ際には、これらの情報も参考に検討することをおすすめします。 変形性膝関節症の手術における入院期間や費用 変形性膝関節症の手術では、術式ごとに入院期間や費用が大きく変わります。 たとえば、関節鏡視下手術は比較的短い入院期間で済む一方、高位脛骨骨切り術や人工関節置換術ではリハビリを含めて長期の入院を要するケースが少なくありません。 費用面も同様に、手術方法や保険の適用割合によって負担額は大きく異なります 以下に、主な術式ごとの入院期間と費用の目安をまとめましたので、参考にしてみてください。 手術名 入院期間 保険適用前費用 3割負担費用 1割負担費用 関節鏡視下手術 2日~3日 約25万円 約7.5万円 約2.5万円 高位脛骨骨切り術 約5~6週間 約146万円 約43.8万円 約14.6万円 人工関節置換術 約1カ月 約186万円 約55.8万円 約18.6万円 ※表の入院期間、費用は病院によっても変わるのであくまで目安の数値になります。 なお、入院中の食事代として1食あたり約110〜490円程度がかかるほか、個室や特別室を希望する場合には1日あたり5,000〜20,000円ほどの差額ベッド代が発生する場合もあります。 以上のように、術式によって滞在期間や費用が大きく変わるため、手術前にしっかりと情報を収集し、家族とも相談することで入院期間や費用に関する不安は減らせます。 【関連記事】 変形性膝関節症の手術後の入院期間は?手術の種類・リハビリ~退院まで医師が解説 変形性膝関節症の手術費用はどのくらい?保険適用の可否についても医師が解説 変形性膝関節症で手術するメリット 変形性膝関節症で手術を受けるメリットとしては、まず起床時の膝のこわばりが軽減する点が挙げられます。 これにより、痛みを意識することなく階段の上り下りができる可能性が高まります。 膝の痛みを気にせず歩き出せるようになるため、外出や趣味などへの意欲が向上する人も少なくありません。 膝をかばう動作が減り、日常生活全般がスムーズになることで精神的にも負担が軽くなるメリットもあります。 変形性膝関節症で手術するデメリット 手術には合併症のリスクが伴います。感染症や血栓症、手術後の痛みや関節の動かしづらさなどが代表的です。 高位脛骨骨切り術のあとに再手術が必要となった場合、膝の変形がさらに進行している可能性が高く、その時点で加齢が進んでいれば、人工関節置換術に移行する可能性もあります。 人工関節置換術後は、膝が完全に曲がらなくなるため、痛みの改善が期待できる一方で、関節の可動域が制限されるデメリットがあります。 そのため、重い荷物を持ったり正座をしたりすることが難しくなる場合も少なくありません。 また、膝に負担をかけるスポーツや動作を続けていると、人工関節が破損やゆるみを起こすリスクが高まり、耐久年数に関係なく再手術が必要になる場合もあります。 変形性膝関節症で手術をしない「再生医療」の選択肢 変形性膝関節症で入院を伴うような大きな手術を必要としない治療選択肢として「再生医療」が挙げられます。 再生医療には、幹細胞治療とPRP(多血小板血漿)療法などがあります。 幹細胞治療は、患者様自身の幹細胞を培養して患部に注射する治療法です。 PRP療法では、患者様の血液を採取して遠心分離器にかけ、血小板を濃縮した液体を患部に注射します。 当院「リペアセルクリニック」では「幹細胞治療」「PRP療法」の両方を提供しております。 「関節内ピンポイント注射」という手法を取り入れているため、体への負担を軽減しながら治療を進められます。 詳しい治療方法や症例が気になる方は、リペアセルクリニックまでお気軽にお問い合わせください。 まとめ|変形性膝関節症の手術における成功率を把握した上で治療を検討しよう 変形性膝関節症の手術は、術式によって成功率が異なります。 病院ごとでも実績や専門性が異なるため、担当医に術式別の成功率を聞いて情報収集してみると良いでしょう。 手術は体への負担が大きいため、念入りな検査や診断のもと、どの治療法が最適かを判断していく姿勢が大切です。 入院を伴うような大きな手術を必要としない治療法をお探しの方は、再生医療をご検討ください。 再生医療について詳しくは、当院リペアセルクリニックにお気軽にお問い合わせください。 変形性膝関節症の手術に関するよくある質問 変形性膝関節症の手術後はどんな生活を送ることになりますか? 手術後は、感染症の予防や傷口の安静といった基本的なケアが必要となり、激しい運動や膝に負担のかかる姿勢はしばらく控えることが求められます。 たとえば、正座やあぐら、長時間のしゃがみ込みなどは痛みや再発のリスクを高める可能性があるため注意が必要です。 人工関節を入れた場合には、破損や緩みのリスクを防ぐ意味でも、大きな負荷が加わる運動を避けるよう指示されることが少なくありません。 また、生活環境を整え、膝への負担を減らす工夫することで、術後の回復をスムーズに進められます。 具体的には、床座をやめて椅子中心の生活に変える、手すりを設置するなど、小さな改善を積み重ねることが回復を早めるコツです。 変形性膝関節症の手術で名医はいますか? 変形性膝関節症の治療を得意とする医師は、全国に多数存在しますが、最適な治療を受けるためには、各医療機関の実績や専門分野をしっかりと調べることが重要です。 ウェブサイトや医師紹介ページを確認し、これまでの手術症例数や学会での活動歴、論文発表などをチェックするのも良い方法です。 さらに、当院ではメスを使用せずに治療をおこなう「再生医療」のスペシャリストが在籍しており、患者様の状態に合わせてより最適な治療法を提案できます。詳しい経歴や実績は「ドクター紹介ページ」をご覧いただき、安心してご相談ください。 場合によっては、医師への直接の質問やセカンドオピニオンも検討し、自分に合った医療機関を選択しましょう。 膝の人工関節手術で失敗例はありますか? 膝の人工関節手術は成功率が高い一方、合併症や感染症などのリスクが完全にゼロになるわけではありません。 術後の痛みや可動域の制限が想定以上に残った場合や、人工関節に過度な負担がかかった結果、破損や緩みが生じる可能性もあります。その際には再手術が必要となるケースも少なくありません。 また、人工関節の素材や術式にはさまざまな種類があり、個々の体質や生活スタイルとの相性が影響を及ぼす場合もあります。術後のリハビリを怠らず、医師の指示に従ったケアで膝の負担を減らすことで、失敗と感じるリスクを抑えられるでしょう。 参考文献 (文献1) 信州大学医学部附属病院 整形外科下肢グループ「高位脛骨骨切り術について」 https://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/medicine/chair/i-seikei/images/03-03-1-008_case-lower_treatment05.pdf (最終アクセス:2025年4月18日) (文献2) 龍 準之助.「人工膝関節の開発と術後成績」日大医誌 70 巻 5 号 pp254~259 2011年 https://www.jstage.jst.go.jp/article/numa/70/5/70_254/_pdf/-char/ja (最終アクセス:2025年4月18日) (文献3) O'Connor D, et al. (2022). Arthroscopic surgery for degenerative knee disease (osteoarthritis including degenerative meniscal tears). Cochrane Database of Systematic Reviews, CD014328. 10.1002/14651858.CD014328 (最終アクセス:2025年4月25日) (文献4) Birmingham TB, et al. (2024). Incidence of Total Knee Arthroplasty After Arthroscopic Surgery for Knee Osteoarthritis: A Secondary Analysis of a Randomized Clinical Trial. JAMA Network Open, 7(4), e246578. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38635272/ (最終アクセス:2025年4月25日)
2022.02.24 -
- 糖尿病
- 内科疾患
妊娠中には、いろいろと気を付けなければならないことがあります。妊娠糖尿病もその1つです。 もしも、妊娠中に母親が糖尿病になったら、生まれてくる子ども(胎児)や母体にどういった影響があるのか不安になるかと思います。 この記事では、妊娠中に診断される妊娠糖尿病の胎児への影響と、その治療法・予防法について詳しく解説します。また、妊娠糖尿病が母体に与える影響や産後の注意点についても触れていきます。 妊娠糖尿病の胎児への影響 妊娠糖尿病は胎児にさまざまな悪影響を及ぼす危険性が指摘されています。 また妊娠中だけでなく、出産後の子どもに合併症が出てしまう可能性があります。 本項目では妊娠、出産など各時期に起こる可能性のある危険性を紹介します。 さまざまな合併症を引き起こす可能性が高まる 妊娠中に高血糖状態が続くとお腹のなかの胎児も高血糖になり、以下のような合併症を引き起こすことがあります。 子宮内胎児死亡 新生児低血糖 巨大児 低出生体重児 多血症 特発性呼吸促拍症候群 頭蓋内出血 鎖骨骨折 頭血腫 上腕神経麻痺など これらの合併症を予防するためには、妊娠中の血糖値を適切にコントロールすることが重要です。 妊娠中期以降には子宮内胎児死亡の可能性が増加 妊娠糖尿病を患った場合、妊娠32週ごろから突然子宮内胎児死亡を起こすことがあります。36週以降はその頻度が上昇するため、適宜検査を行い、問題がある場合入院処置が必要です。 難産になる可能性が上がる 妊娠糖尿病は難産のリスクも上がることが分かっています。 巨大児や奇形児といった合併症を引き起こした場合、出産時に頭が出た後肩がひっかかってしまい、うまく産道を通れない「肩甲難産」を起こすリスクが高くなります。 また、妊娠糖尿病による母体の高血圧、臓器障害などから、帝王切開分娩の発生率も上がってしまいます。 出産後の子どもへの影響 妊娠糖尿病中は血糖値が高い状態が続き、体内をめぐるブドウ糖の量が増えてしまいます。その結果胎児にもブドウ糖がめぐり、血糖値が上がります。 早い段階で治療に臨めば影響も少なく済みますが、妊娠糖尿病のまま放置してしまうと胎児も高血糖がつづいてしまいます。 血糖値が高いまま生まれた子どもは将来的にメタボリックシンドロームになりやすいという報告も上がっています。生活習慣病、動脈硬化などが発症しやすくなってしまう危険性があるため注意が必要です。 妊娠糖尿病とは? 妊娠糖尿病とは、妊娠中にはじめて発見または発症した糖代謝異常のことを指します。 「明らかに糖尿病である」と妊娠中に診断された場合は厳密には妊娠糖尿病とは呼ばず、「妊娠中の明らかな糖尿病」として区別されます。また、妊娠前に発症している糖尿病は「糖尿病合併妊娠」と呼ばれます。 妊娠糖尿病の原因 妊娠すると胎盤から分泌されるホルモンの影響でインスリン抵抗性が強くなってしまいます。インスリンは血糖値を正常にコントロールする働きを担っているため、インスリン抵抗性が上がり働きが弱くなると、血糖値が上がりやすくなります。 妊娠糖尿病を発症すると、母体だけでなくお腹のなかの胎児も高血糖になるため、さまざまな合併症を発症する危険性が高まってしまいます。 妊娠糖尿病の診断方法と診断基準 妊娠糖尿病は、スクリーニング検査と75gブドウ糖負荷試験の2段階の検査で判断します。 スクリーニング検査 妊娠糖尿病のスクリーニング検査はすべての妊婦を対象に妊娠初期と中期に行う検査で、妊娠糖尿病の可能性がある人を抽出する目的で行われます。 妊娠初期の随時血糖値の基準は検査施設によって95mg/dlまたは100mg/dlと異なります。また、妊娠中期の随時血糖値の基準は100mg/dl、50gブドウ糖負荷試験の基準は140mg/dlとなります。 妊娠糖尿病スクリーニング検査で陽性と判断された方は次で説明する75gブドウ糖負荷試験に進みます。 日本産科婦人科学会が推奨している妊娠糖尿病スクリーニング検査 妊娠初期:随時血糖値 妊娠中期:随時血糖値あるいは50gブドウ糖負荷試験 75gブドウ糖負荷試験 妊娠糖尿病スクリーニング検査で陽性が出た場合、75gブドウ糖負荷試験を行います。75gブドウ糖負荷試験では、以下の基準を1つでも満たした場合に妊娠糖尿病と診断されます。 試験基準 空腹時血糖値 ≧92mg/dl 1時間後の血糖値≧180mg/dl 2時間後の血糖値 ≧153mg/dl 妊娠糖尿病の治療 妊娠糖尿病と診断されたら、「血糖値コントロール」に取り組まねばなりません。ただし、妊娠中は運動療法を行うことが難しいため、主として「食事療法」と「薬物療法」を行うことになります。 食事療法で注意すべき点 妊娠糖尿病の治療は食事療法で血糖コントロールを行うことが基本になります。 妊娠中は食後高血糖を起こしやすい傾向がありますが、一方で長時間の空腹状態ではインスリン不足により体内でケトン体が作られ、糖尿病ケトアシドーシスを引き起こすリスクが高まります。特に妊娠中は体調の変化が激しいため、規則正しい食事が大切です。 薬物療法で注意すべき点 食事療法を行っても血糖値のコントロールがうまくいかない場合は薬物療法を行います。 妊娠中の薬物療法では経口血糖降下薬ではなく、インスリン治療を行うことになります。 通常のインスリン療法では血糖値コントロールがうまくいかないという場合はインスリンの基礎量や追加量を補充する方法を取ることがあります。これを強化インスリン療法(インスリンの頻回注射療法やインスリン持続皮下注入療法のこと)といいます。 妊娠糖尿病を早期発見・予防するには 妊娠糖尿病を予防できれば、母体や胎児への影響を減らすことにつながります。 そのためには、まず妊娠糖尿病にかかりやすい人の体質や、悪影響を与える生活習慣を理解しておくことが重要です。 以下で妊娠糖尿病の早期発見、予防に必要な項目を詳しく解説します。 妊娠糖尿病にかかりやすい人の特徴を理解する 以下の体質を持つ人は妊娠糖尿病にかかりやすいと言われています。 肥満 家族に糖尿病の人がいる 35歳以上の妊娠 尿糖の陽性が続く 羊水過多 原因不明の流産、早産、死産の経験がある人 妊娠高血圧症候群の人、もしくは既往歴がある人 もしいずれかの項目に該当しているようであれば注意が必要です。妊娠糖尿病を予防するためには、下の項目を参考に生活習慣の見直しを行う必要があります。 生活習慣の見直し 妊娠中はインスリンの分泌量が増えるため、空腹状態をなるべく作らないことが大切です。空腹を感じた場合は、野菜や豆類、鶏のささみなど良質のたんぱく質を摂るようにしましょう。 また、食事は食べる順番も大切です。野菜から食べ始め、汁物、メイン、炭水化物という順番で食べることで血糖値の急激な上昇を防ぐことができます。 妊娠糖尿病は通常の糖尿病と同様に、生活習慣だけでなく遺伝的要素も関係するといわれています。そのため上記で紹介したような方法を取り入れたにも関わらず妊娠糖尿病を発症したという場合も、あまりストレスに感じる必要はありません。 食事以外には適度な運動も大切です。血流を改善するウォーキングやヨガ、エアロビクスなどの有酸素運動が適切です。しかし、過度な運動はむしろ逆効果になる可能性もあるため、医師の許可を得て行いましょう。 定期健診の受診 妊娠糖尿病は早期発見が大事な病気です。胎児に影響が及ばないよう定期的に妊婦検診を行いましょう。 定期健診を行うことは、正しい生活習慣の維持にも有効です。 出産後、妊娠糖尿病の影響 出産後は急速にインスリン必要量が減少します。そのため、薬物療法を行っている人はインスリンの量を血糖値に合わせて調整する必要があります。 また、妊娠糖尿病患者の方は、正常な妊婦と比べて将来糖尿病を発症する頻度は41~62%だといわれています。(文献1) 産後6~12週間後にブドウ糖負荷試験を受け、妊娠糖尿病が治っているか確認し、その後も定期的に検査を受けることが重要になります。 産後に正常値に戻った人でも、最低でも3年間は産後のフォローアップが必要です。 授乳中の食事は妊娠前の摂取エネルギーから約450kcal程度増やすことを目安にしましょう。これは授乳のための付加エネルギーですので、授乳が終われば元の摂取エネルギーに戻す必要があります。 また、妊娠糖尿病を発症した人がそのままメタボリックシンドロームを起こす例もあります。上記で紹介した治療や予防を行いながら、産後も注意していく必要があります。 まとめ|妊娠糖尿病が胎児や母体に与える影響について解説|治療・予防法も紹介 妊娠前や妊娠中に糖尿病と診断されたときの対処法と母体や胎児への影響について説明しました。 妊娠糖尿病は、妊娠中に発症する糖代謝異常であり、母体や胎児にさまざまな影響を及ぼします。発症すると母体だけでなく、胎児にも影響をおよぼします。また、妊娠中は運動療法が困難なうえ、使用できる薬が限定されるため、治療は慎重に行う必要があります。 妊娠糖尿病は、妊娠中だけでなく出産時、出産後にもさまざまなリスクを引き起こす可能性が高い病気です。 予防のためにも妊娠中の食事や体調管理は特に気を使い、正しい生活習慣を心がけましょう。また、定期的な検査や医師との相談が大切です。 妊娠糖尿病と診断されたら、まずは食事療法や薬物療法を行いましょう。特に妊娠中は運動療法が難しいため、食事やインスリン治療が主な方法となります。 また、糖尿病患者が妊娠を望む場合は血糖コントロールに努め、医師と相談しながら計画的に妊娠することも重要です。妊娠糖尿病にかかりやすい人の特徴についてもまとめていますので、妊娠前に確認することをおすすめします。 妊娠糖尿病患者は産後の糖尿病発症率が高いため、産後も定期的に検査を受けましょう。 当院「リペアセルクリニック」では糖尿病に対する治療として、再生医療を行っております。 幹細胞による再生医療は、血糖値や肝機能値の改善にアプローチします。 再生医療について詳しく知りたい方は、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にご相談ください。 参考文献 (文献1) 平松 祐司. 「妊娠糖尿病」 岡山医学会雑誌, 2011年, 123(3), pp. 243-245. https://www.jstage.jst.go.jp/article/joma/119/1/119_1_79/_pdf (最終アクセス:2025年3月25日)
2022.02.22 -
- 変形性膝関節症
- ひざ関節
- 膝の内側の痛み
変形性膝関節症は、放置すると軟骨のすり減りが加速し、初期の軽い痛みがやがて歩行困難・関節変形へと進行するリスクがあります。 初期段階では痛みが軽くても、対策をせずに放置すると関節の変形が進み、人工関節手術が必要となるケースも少なくありません。 一度すり減った軟骨は自然には再生されないため、早期からの対策が大切です。 しかし、正しい知識と対策を知っていれば、進行を遅らせたり、悪化を防ぐことは十分に可能です。 本記事では、変形性膝関節症を進行させないために、今日からできる対策やセルフケアの方法をわかりやすく解説します。 また変形性膝関節症に対して既存の治療で改善が難しい場合、再生医療が新たな選択肢となることがあります。 \人工関節をしない新たな選択肢/ 再生医療とは、患者さまご自身の細胞や血液を用いて、すり減った膝の軟骨組織の再生・修復を促すことで、症状の改善を目指す治療法です。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 処方された薬や注射を続けても膝の痛みが改善しない ヒアルロン酸注射の効果が短期間しか続かない 人工関節・骨切りなどの手術を勧められているが避けたい 入院や長期リハビリが難しい生活環境にある 膝の痛みや歩行のつらさで日常生活・仕事に支障が出ている >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 「薬や注射以外の選択肢を探している」「手術は避けたい」という方は、まずは当院(リペアセルクリニック)の無料カウンセリングにてお気軽にご相談ください。 まずは無料相談! 変形性膝関節症が進行するとどうなる? 変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨がすり減ることで、関節に炎症や変形が生じる慢性的な疾患です。 とくに中高年に多く見られる疾患で、年齢や生活習慣の影響で徐々に進行していくのが特徴です。 初期段階では「膝がこわばる」「動き始めに違和感がある」といった軽い症状から始まりますが、進行すると関節の隙間が狭くなり、骨同士がこすれ合うようになるため、強い痛みや腫れ、歩行障害などが現れるようになります。 さらに重症化すると、関節が大きく変形し、正座や階段の上り下りといった日常動作が困難になり、最終的には人工関節の手術が必要になるケースも少なくありません。 変形性膝関節症を進行させないためには、早い段階での対策が非常に大切です。 変形性膝関節症を進行させないための5つの対策 変形性膝関節症は、日々の生活習慣を見直すことで進行を抑えられます。 本章では、以下5つの対策について解説します。 膝に優しい生活動作を心がける 適度な運動と筋力トレーニング 体重管理 食事と栄養管理 サポーターやインソールの活用 それぞれの対策について、詳しく見ていきましょう。 膝に優しい生活動作を心がける 膝への負担は、何気ない日常動作の積み重ねによって蓄積されていきます。 とくに、正座や階段の上り下りなどの動作は膝関節に大きなストレスを与えるため、注意が必要です。 正座の代わりに椅子を使う、階段は手すりを使いながら一段ずつ足を揃えて上り下りするなど、膝に負担をかけない工夫を取り入れましょう。 また、立ち上がるときは膝だけに力を入れず、手や太ももの筋肉を活用すること、座るときはドスンと腰を落とさずゆっくりと重心を下げることが大切です。 適度な運動と筋力トレーニング 変形性膝関節症の進行を防ぐには、関節を固めずに動かし続けることが重要です。 ウォーキングなどの有酸素運動や、膝の曲げ伸ばし体操といった軽い運動は、関節の柔軟性を保ち、痛みの緩和にもつながります。 とくに注目したいのが、太ももの前側にある「大腿四頭筋」と太ももの裏側にある「ハムストリングス」です。 この2つの筋肉を鍛えると、膝関節をしっかりと支え、衝撃を吸収する力が高まります。 ここで、大腿四頭筋とハムストリングスを鍛える簡単なトレーニング方法をご紹介します。 【大腿四頭筋トレーニング】 1.椅子に腰をかけて、片側の脚を伸ばしきります 2.座面と水平になるように脚を持ち上げて、10秒間キープします 3.ゆっくり脚を下ろし3秒間休憩します (1〜3を20回繰り返して、脚を入れ替えます。) 【大腿四頭筋・ハムストリングスのトレーニング】 1.椅子の背を両手で持ち、足は肩幅に広げます 2.つま先と膝の向きはまっすぐ向くようにします 3.膝を前に出さず、お尻を後ろに突き出すように上体を落とします (1〜3を1セット5〜10回、1日3セットします。) 体重管理 体重の増加は膝関節へのストレスを大きくする要因のひとつです。 体重が1kg増えると、歩行時には膝への負担が約3〜5kg分増えると言われています。 変形性膝関節症の進行を防ぐためには、適正体重を維持することが非常に効果的です。 いきなり厳しい食事制限をする必要はありません。 1日3食をバランスよく、腹八分目を意識する、夜遅い食事や間食を控えるなど、小さな工夫から始めましょう。 運動との組み合わせで、より効果的に体重をコントロールできます。 食事と栄養管理 軟骨や関節の健康を保つには、日々の食事から栄養素をしっかりと摂取することが欠かせません。 変形性膝関節症の予防や進行を抑えるために役立つとされている主な栄養素は次のとおりです。 コラーゲン:関節軟骨の構成成分を補う(鶏皮、魚の皮、ゼラチンなど) カルシウム:骨の健康を維持(牛乳、小魚など) ビタミンC:コラーゲンの合成を助ける(ブロッコリー、柑橘類など) ビタミンD:カルシウムの吸収を促進(きのこ類、鮭など) 偏りのない食生活を意識し、サプリメントに頼りすぎず、自然な形で摂取することが理想です。 サポーターやインソールの活用 膝関節への衝撃を軽減し、安定性を高めるためにサポーターや靴のインソール(中敷き)を活用するのも効果的です。 とくに外出時や階段の使用など、膝に不安を感じる場面では心強いサポートになります。 ただし、自己判断で選ぶと、かえって膝に負担をかける可能性があるため、サポーターなどを選ぶ際には、整形外科医や理学療法士など専門家のアドバイスを受けるようにしましょう。 変形性膝関節症の進行を早める生活習慣 変形性膝関節症は、普段の生活習慣が原因で進行を早めてしまい、症状が悪化する場合もあります。 たとえば、膝に違和感がある状態で、ジョギングやジャンプなど膝に強い衝撃を与える動作、激しいスポーツを習慣にしていると、軟骨がすり減ります。症状を悪化させる原因となるため、注意が必要です。 また、正座や深くしゃがみ込む動作も、膝に大きな負担をかけるため控えた方が良いでしょう。 さらに、膝まわりの「冷え」も見過ごしてはいけません。関節が冷えると血流が悪くなり、痛みやこわばりが強くなる傾向があります。冬場や冷房の効いた室内では、ひざ掛けやサポーターなどで膝を冷やさない工夫が必要です。 一見よさそうに見える「膝のマッサージ」や「自己流のストレッチ」も、気を付けなければいけません。痛みを和らげようとして膝を揉みすぎたり、強く押したりすると、炎症を悪化させる可能性があります。 とくに腫れや熱感がある状態では、無理に触ると症状が進んでしまう場合もあります。マッサージや運動をする場合は、医師や理学療法士の指導のもとで安全に行うことが大切です。 変形性膝関節症を進行させないためにも、日々の生活習慣を見直し、膝にやさしい行動を意識していきましょう。 セルフケアだけでは危険?病院へ行くべきタイミングとは 変形性膝関節症の症状が進行してしまった場合、セルフケアだけでは対処しきれなくなることがあるため、適切なタイミングで医療機関を受診しましょう。 たとえば、膝の痛みが日ごとに強くなっていたり、安静にしていても痛みが引かない場合は、関節内で炎症が進んでいる可能性があります。 また、膝が思うように曲がらなかったり、階段の上り下りに支障が出てきたりするような状態も、病状の進行を示すサインです。 こうした症状がある場合は、我慢せずに整形外科などの専門医に相談することが大切です。 早期の段階で受診すれば、薬の処方や理学療法によって進行を抑え、生活の質を保つことも可能です。 また、専門家の指導によるリハビリテーションは、筋力の強化や可動域の改善に効果的であり、痛みの軽減や日常動作の安定にもつながります。 セルフケアで症状を和らげることは大切ですが、「少しおかしいかも」と感じた時点で医療機関を受診しておくことも、変形性膝関節症を進行させないための大きなポイントです。 自分の膝の状態を過信せず、早めの対応を心がけましょう。 変形性膝関節症を進行させない再生医療という新しい選択肢 変形性膝関節症の治療で、「このまま痛みが強くなったら手術しかないのでは」「人工関節はできれば避けたい」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。 そのような方に向けた手術に代わる新たな治療選択肢の一つとして、「再生医療」があります。 再生医療とは、患者様ご自身の体から採取した幹細胞を活用し、すり減った軟骨や傷んだ組織の修復・再生を目指す治療法で、入院不要・日帰りで治療が可能です。 実際に当院(リペアセルクリニック)で再生医療を受けられた方の症例や治療後の変化については、以下の症例動画でもご紹介しています。 https://youtu.be/ZMt_bZ6U0Kw?si=IPepBN-6K9dDqLGO ご自身の細胞を使用するため、拒絶反応のリスクが低く、身体への負担を抑えながら治療を進められます。 変形性膝関節症の治療法でお悩みの方、人工関節をできるだけ避けたい方は、まずは当院の無料電話相談をご利用ください。 まずは無料相談! まとめ|変形性膝関節症は正しく対処すればコントロールできる 変形性膝関節症は、早めに気づき、きちんと対処すればコントロールできる病気です。 膝にかかる負担を減らす工夫や、適度な運動、バランスの取れた食事など、毎日の小さな積み重ねが、将来の歩行能力や生活の質を大きく左右します。 また、症状が悪化する前に医療機関を受診し、必要に応じたリハビリや専門的な治療を受けることで、より良い経過が期待できます。 自分の膝と前向きに向き合い、無理なく、長く健康に歩ける毎日を目指していきましょう。 なお、当院「リペアセルクリニック」では変形性膝関節症に対する再生医療の治療を行っています。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 処方された薬や注射を続けても膝の痛みが改善しない ヒアルロン酸注射の効果が短期間しか続かない 人工関節・骨切りなどの手術を勧められているが避けたい 入院や長期リハビリが難しい生活環境にある 膝の痛みや歩行のつらさで日常生活・仕事に支障が出ている >>再生医療専門の「リペアセルクリニック」に無料相談する 当院では、治療をご検討いただく前に、患者様の症状や膝の状態を詳しく診察し、治療の適応や内容について丁寧にご説明いたします。 膝の痛みが辛い、手術以外の選択肢も知りたいという方は、一度、当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。 まずは無料相談! ▼以下も参考になれば幸いです 膝の病気!鵞足炎と変形性膝関節症についてと、その違いを解説!
2022.02.22 -
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「糖尿病の発症率が高い都道府県はどこ?」 「自分の住んでいる地域のリスクを知りたい…」 このような疑問をお持ちではないでしょうか? 糖尿病は生活習慣によって発症リスクが変わる病気です。そのため、地域ごとに患者数や割合に差があり、特定の都道府県では発症率が高い傾向にあります。 本記事では、最新の糖尿病患者数が多い都道府県ランキングを紹介します。地域ごとの特徴や予防策についても解説するので、糖尿病対策を考えている方はぜひ参考にしてみてください。 【最新版】糖尿病の都道府県ランキング 糖尿病の都道府県別ワースト・トップランキングを見ていきましょう。 以下は、厚生労働省が報告している都道府県ごとの糖尿病による死亡率のワースト・トップランキングです。 ワースト(死亡率が高い都道府県の順位)※数値は死亡率 トップ(死亡率が低い都道府県の順位)※数値は死亡率 1位 青森県:20.2% 神奈川県:7.8% 2位 徳島県:17.9% 愛知県:7.9% 3位 香川県:17.8% 東京都:8.8% 参考:厚生労働省|平成30年人口動態統計「主な死因の死亡数・死亡率(人口10万対)都道府県別」 糖尿病の死亡率が高いワースト1位の都道府県は、青森県でした。次いで、徳島県、香川県と続きます。 一方、死亡率が低いトップ1位の都道府県は、神奈川県、愛知県、東京都となっています。 以下で、ワースト1位の青森県と、トップ1位の神奈川県について詳しく見ていきましょう。 ワースト1位は青森県|考えられる原因は? 青森県では、冬の厳しい寒さに備えるために、塩分を多く含む食事が長年親しまれてきました。 たとえば、保存食として塩漬けの魚や漬物を食べる文化が根付いています。これにより、食塩の摂取量が増え、糖尿病のリスクが高まります。 また、冬季は積雪が多く、外での運動が難しいのが現状です。運動不足は血糖値を下げる働きが低下し、糖尿病の発症や悪化の原因となります。 青森県では糖尿病の予防と管理のために、公式ホームページで糖尿病の基礎知識やリスクについての情報を発信しています。さらに「青森県糖尿病性腎症重症化予防プログラム」を策定し、糖尿病による腎症の重症化を防ぐための取り組みを強化しました。このプログラムは令和4年3月24日に改定され、より効果的な対策が進められています。 トップ1位は神奈川県|独自の取り組みは? 神奈川県がトップである背景には、県民の健康意識の高さと、行政の積極的な取り組みが関係していると考えられます。 神奈川県では、喫煙率が全国平均よりも低く、日々の運動量も多い傾向があります。(文献1) たとえば、歩数の平均値は全国平均を上回っており、女性は全国でもっとも歩いていることが分かっています。(文献1) こうした生活習慣が、糖尿病の発症リスク軽減につながっているのでしょう。 神奈川県は「かながわ糖尿病未病改善プログラム」を打ち立て、市町村や医療機関と連携し糖尿病が重症化する前の予防に力を入れています。 11月14日の世界糖尿病デーには、シンボルマークであるブルーサークルにちなみ県内5カ所の建物をブルーライトで照らし、糖尿病予防の重要性を広く伝えています。 こうした多角的な取り組みが、神奈川県民の糖尿病発症率を抑制しているのでしょう。 都道府県によって糖尿病の死亡率に差がある理由 糖尿病の死亡率は、都道府県ごとに大きな差があります。その理由には、食生活や生活習慣の違いが関係しています。 塩分や糖分の多い食生活 運動不足になりやすい環境 飲酒量 喫煙率 それぞれの要因が糖尿病のリスクにどのように影響するのかを見ていきましょう。 塩分や糖分の多い食生活 塩分や糖分の摂り過ぎは高血圧および糖尿病のリスクを高めます。 糖尿病死亡率ワースト1位の青森県は、野菜の摂取量は多いものの、塩分摂取量が男女ともに全国平均を上回っています。 これは、青森県の伝統的な食文化である塩分の多い保存食や、濃い味付けの料理が影響していると考えられるでしょう。 運動不足になりやすい環境 運動不足も糖尿病のリスク要因です。運動しないと、血糖値をコントロールしにくくなるためです。 地方は車社会であり、日常的に体を動かす機会が少ない傾向にあります。糖尿病の死亡率ワースト1~3位である青森県・徳島県・香川県は、いずれも地方に該当します。また、雪国である青森県は、冬期間は屋外での運動が難しく、室内で過ごす時間が増えるでしょう。 これらの環境要因が、地域住民の運動不足を招き、糖尿病のリスクを高めていると考えられます。 飲酒量 アルコールの過剰摂取は、肝臓や膵臓に負担をかけ、糖尿病発症のリスクがあると知られています。 お酒には糖分が含まれている種類も多いため、過度な飲酒は血糖値の上昇につながります。 糖尿病死亡率ワースト1位の青森県は、成人1人当たりの酒類販売(消費)数が全国2位と、飲酒量が多い県です。(文献2)飲酒が習慣化している地域では、糖尿病の発症率も高くなる傾向にあります。 喫煙率 喫煙は、血管を収縮させて血圧を上昇させるため、糖尿病のリスクを高めます。また、血管を傷つけることでインスリンの働きが弱まり、発症率が高まるリスクもあります。 糖尿病死亡率ワースト1位の青森県は、喫煙率が全国で10位以内です。運動不足や食生活の問題に加え、喫煙による健康への悪影響が懸念されます。 日本における糖尿病患者数の推移 厚生労働省によると2023年10月時点の日本の糖尿病患者数は218万人を超えていることが報告されています。(文献3) また、以下のグラフから、糖尿病は高齢になるにつれて発症しやすい病気だとわかります。 出典:厚生労働省|国民健康・栄養調査「糖尿病が強く疑われる者の割合」 日本透析学会によると1983年に5万3,017人だった透析患者数が2023年には34万3,508人にまで増加しており、原因疾患の約4割が糖尿病性腎症であることがわかっています。(文献4) 糖尿病の患者数を増やさないための動き 厚生労働省は、糖尿病をはじめとする生活習慣病を防ぐために、健康づくりを進める取り組みをおこなっています。 具体的には、基本方針を決めて、以下9分野で70項目の具体的な目標設定を定めています。(文献5) 栄養・食生 身体活動、運動 休養、こころの健康づくり たばこ アルコール 歯の健康 糖尿病 循環器病(脳卒中を含む) がん 糖尿病を増やさないための取り組みは「栄養・食生活」分野では「野菜の1日当たり平均摂取量350g以上」、「身体活動・運動」分野では「日常生活における歩数(男性)9,200歩以上」などです。 なお、糖尿病の治療においては再生医療も選択肢として挙げられます。体内の幹細胞を点滴投与して、すい臓・血管の機能再生を促し糖尿病治療を進めます。 再生医療について詳しく知りたいという方は、メール相談、オンラインカウンセリング も承っておりますので、ぜひご活用ください。 まとめ|最新の糖尿病における都道府県ランキングをチェックして健康の意識を高めよう 都道府県ごとの糖尿病における死亡率や糖尿病患者数の推移を見てきました。 地域によって、食生活や運動習慣に差があり、それによって糖尿病の患者数も変わる傾向があります。 糖尿病は早い段階で発見し、治療に取り組めば健康な人と変わらない生活を送れる病気です。 糖尿病の患者数の多い地域に住んでいたとしても、早い段階で食習慣を改善し、積極的に検診を受ける意識を持てば、糖尿病の予防や進行の抑制につながります。 健康意識を高めて、糖尿病の対策を進めていきましょう。 当院リペアセルクリニックでは、糖尿病の症状や治療法についてのご相談を受け付けております。メール相談やオンラインカウンセリングより気軽にお問い合わせください。 参考文献 (文献1) 厚生労働省「平成28年国民健康・栄養調査」 https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/kekkagaiyou_7.pdf (最終アクセス:2025年2月21日) (文献2) 国税庁「令和3年度成人1人当たりの酒類販売(消費)数量表(都道府県別)」 https://www.nta.go.jp/taxes/sake/shiori-gaikyo/shiori/2023/pdf/0035.pdf (最終アクセス:2025年2月21日) (文献3) 厚生労働省「推計患者数」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/23/dl/suikeikanjya.pdf (最終アクセス:2025年2月21日) (文献4) 日本透析医学会雑誌「わが国の慢性透析療法の現況」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsdt/57/12/57_543/_article/-char/ja (最終アクセス:2025年2月21日) (文献5) 厚生労働省「健康増進法の概要」 https://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/12/dl/s1202-4g.pdf (最終アクセス:2025年2月21日)
2022.02.21 -
- ひざ関節
- 肘関節
- 健康・美容
コラーゲンは、皮膚や関節、骨などを構成するたんぱく質の一種で、サプリメントや飲料として広く利用されています。「本当に効果があるのか」「意味がないのでは」と疑問に思う方は多いのではないでしょうか。 研究によっては肌のハリや関節の症状改善などが報告されていますが、効果には個人差があり、必ず同じ結果が得られるわけではありません。 この記事では、コラーゲンの効果について、研究内容をもとにどんな症状で変化が報告されているのかを整理し、コラーゲンペプチドとの違いも解説します。 また、サプリだけでは改善が難しい場合は、医療的な視点でのアプローチも選択肢です。当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しています。 関節やお肌の症状が気になる方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 コラーゲンは効果がある?研究論文が示す肌・関節への影響 現時点では、国の公的機関が「コラーゲンに明確な効果がある」と公式に結論づけているわけではありません。(文献1) それでも、一部の研究では肌のハリや関節の症状改善など、限定的な効果が報告されています。効果には個人差がありますが、サプリや飲料として取り入れることで、生活の補助として役立つ可能性があります。 過度な期待は避けつつ、自分の体調やライフスタイルに合わせて取り入れることが大切です。 肌のハリ・うるおいへの影響 コラーゲンを摂取して肌のハリやうるおいに変化があるかどうかは、いくつかの研究で調べられています。 ある研究では、約2カ月コラーゲンを摂取した被験者において皮膚の弾力性の改善が確認されました。(文献2) 項目 変化 皮膚弾力性(肌のハリや弾力) 改善が見られた 皮膚の水分量(肌のうるおい) 変化はあったが統計的に明確でない 経皮水分蒸散量(肌の乾燥のしやすさ) 変化はあったが統計的に明確でない 効果には個人差があり、すべての人が同じ変化を実感できるわけではありません。また、改善が認められなかった項目もあるため、過度な期待は避けることが大切です。 関節への影響 変性II型コラーゲン(UC-II)とは、鶏の胸骨軟骨から抽出された成分で、関節の健康を目的に用いられる栄養補助食品です。膝の変形性関節症の痛みや症状改善に関する研究が行われています。 変形性膝関節症の症状がある191名を3つのグループに分け、約半年間それぞれに ①変性II型コラーゲン ②グルコサミン+コンドロイチン ③プラセボ(有効成分を含まない偽薬) を毎日摂取してもらい比較した結果、①変性II型コラーゲン(UC-II)のグループで最も改善がみられました。(文献3) 評価項目 変性II型コラーゲン(UC-II)の結果 膝の痛み 3グループ中で最も改善 こわばり 3グループ中で最も改善 動かしやすさ プラセボより改善(※) ※グルコサミン+コンドロイチンとの比較では統計的な有意差なし 安全性についても確認されており、重大な副作用は報告されませんでした。ただし、効果の実感には個人差があり、必ずしも同様の改善が得られるわけではありません。 また、この研究では変形性膝関節症の症状がある方を対象としているため、健康な人や他の関節症状の場合には結果が異なる可能性があります。 サプリメントや食事で十分な効果が得られない場合は、医療機関での診察や治療も検討しましょう。 コラーゲンペプチドの効果・働き コラーゲンペプチドは、通常のコラーゲンを体内で分解して得られる小さなたんぱく質(ペプチド)を指します。ペプチド化されていることで吸収されやすく、血流に乗って肌や関節などのターゲット部位に届けられることが期待されています。 研究から示唆されている体内での働きは、以下のとおりです。 肌への作用:肌のうるおいや一部のシワの改善につながる可能性(文献4) 関節への作用:一部の関節の痛みを感じにくくなる可能性(文献5) 近年の研究では、軟骨や皮膚組織への影響も報告されており、加齢に伴う変化を補う選択肢の一つとして注目されています。 コラーゲンに効果がないと言われる理由 コラーゲンに効果がないと言われる理由は、摂取しても体内で分解され、そのままの形で利用されないと考えられてきたためです。 近年の研究では、コラーゲンはすべてがアミノ酸になるのではなく、一部がコラーゲンペプチドとして吸収されることがわかっています。(文献6)コラーゲンは体内で分解されても無意味になるわけではなく、分解後になんらかの形で利用されている可能性が示唆されています。 ただし、「コラーゲンペプチドとして吸収される」ことと「肌や関節の悩みが改善する」ことは、必ずしも同じではない点に注意しましょう。 肌や関節に必要な栄養素はまず食事から コラーゲンは体内でも合成されるたんぱく質であり、摂取したコラーゲンがそのまま肌や関節の材料になるわけではありません。 とくに重要な栄養素は、以下のとおりです。 たんぱく質:肉・魚・卵・大豆製品などに含まれ、コラーゲンを含むあらゆる体組織の材料 ビタミンC:野菜や果物に豊富に含まれ、体内でのコラーゲン生成をスムーズにする栄養素 鉄・亜鉛などのミネラル:細胞の代謝や修復を支え、肌や関節の健康維持に関わる栄養素 サプリメントに頼る前に、まずは日々の食事内容を見直し、栄養バランスを整えましょう。 コラーゲンを効果的に摂る方法 コラーゲンを効果的に摂るためには、どのような方法がおすすめなのでしょうか。ここでは、効果的に摂取するための方法を詳しく解説します。 コラーゲンを多く含む食べ物を摂取する まずは、コラーゲンを多く含む食べ物の摂取を心がけましょう。コラーゲンが豊富な食べ物は、以下のとおりです。 食べ物 100gあたりのコラーゲン量(mg) フカヒレ 9,920 はも(皮のみ) 7,660 うなぎの蒲焼き 5,530 牛すじ 4,980 鶏軟骨(胸肉) 4,000 はも(皮付き) 3,560 豚白もつ 3,080 鮭(皮付き) 2,410 鶏手羽先 1,550 これらの食べ物を取り入れることで、食事からコラーゲンを摂取できます。 サプリメントを摂取する コラーゲンを多く含む食べ物の摂取が難しい場合は、サプリメントの活用がおすすめです。 サプリメントであれば気軽にコラーゲンを摂取できるので、無理して食事量を増やす必要はありません。 効率的にコラーゲンを取り入れるためには、コラーゲンペプチドの商品を選択しましょう。コラーゲンペプチドは、コラーゲンを分解して分子を小さくした成分で、一般的なコラーゲンより吸収されやすいとされています。 コラーゲンに頼らず肌と関節を守る生活習慣 コラーゲンは、肌や関節の健康を支える一つの手段にすぎません。本当に大切なのは、日々の生活習慣を整えることです。 項目 生活習慣 肌 清潔に保つ:洗顔や入浴で皮膚環境を整える 保湿ケア:乾燥を防ぐための適切な保湿 紫外線対策:日焼け止めや帽子などで紫外線を避ける 関節 体重管理:体重増加による関節への負担を抑える 姿勢の見直し:日常動作での姿勢を意識する 筋力・柔軟性の向上:関節を支える筋肉を維持する 加えて、バランスの取れた食事や適度な運動、十分な睡眠は、肌と関節の両方を支える基本要素です。 生活習慣を整えた上で、補助的な選択肢としてコラーゲン摂取を考えましょう。 まとめ|コラーゲンの効果を過信せず自分に合う選択を コラーゲンの摂取について、現時点で公的機関が「明確な効果がある」と結論づけているわけではありません。 一方で、肌や関節に関する一部の研究では、特定の条件下で改善がみられたとする報告もあります。ただし、研究の規模や対象は限られており、効果の現れ方には個人差があります。 そのため、コラーゲンを摂取しても効果を実感できないことも珍しくありません。サプリメントはあくまで栄養補助のひとつであり、生活習慣の改善や食事内容の見直しとあわせて考えることが重要です。 症状や悩みが続く場合は、専門医に相談して自分の状態に合った選択を検討しましょう。 コラーゲンの効果に関するよくある質問 コラーゲンのサプリに副作用はある? コラーゲンのサプリメントは、一般的には大きな安全性の問題はないとされていますが、摂取によってアレルギー反応が起こった例も報告されています。 とくに、以下に該当する方は注意が必要です。(文献1) アレルギー体質:原材料(鶏・魚など)に注意する 妊娠中・授乳中:安全性に関する十分なデータがないため多量の摂取は控える 初めてコラーゲンサプリメントや飲料を使用する際は、少量から始めて体調の変化を確認しましょう。 かゆみ、発疹、呼吸困難などの症状が現れた場合は、直ちに使用を中止し医療機関を受診してください。 コラーゲンの効果はいつから実感できる? 一部の研究では、数か月の継続摂取で肌や関節に変化を感じたとする報告もありますが、すべての人に同じ効果が現れるわけではありません。 体質や年齢、生活習慣、摂取量などによって感じ方は異なり、効果を実感できない場合も珍しくありません。 また、コラーゲンは即効性を期待できるものではない点にも注意が必要です。変化を判断する際は、短期間で結論を出さず生活習慣の改善とあわせて長期的な視点で考えることが大切といえるでしょう。 参考文献 (文献1) コラーゲン|国立健康・栄養研究所 (文献2) 特定のコラーゲンペプチドの経口補給は人間の皮膚生理に有益な効果をもたらす|PubMed (文献3) 変性していないタイプIIコラーゲンサプリメントの膝変形性関節症症状の調節における有効性と耐容性|PubMed (文献4) 低分子量コラーゲンペプチドの経口摂取は人間の皮膚における水分補給、弾力性、しわを改善する|PubMed (文献5) 関節痛におけるコラーゲン加水分解液の効果|PubMed (文献6) ヒト血液への食品由来ペプチドの吸収|J-Stage
2022.02.16 -
- ひざ関節
- 膝の内側の痛み
- 膝の慢性障害
鵞足炎(がそくえん)とは「鵞足(がそく)」と呼ばれる膝関節の内側より下方に位置する脛骨付近で起こる炎症です。 鵞足炎は、ランニングや坂道の上り下りなどで膝を酷使すると発症しやすくなります。 ある日突然、膝の内側が痛み出した場合、鵞足炎の可能性も視野に入れていきましょう。 本記事では、鵞足炎の症状や原因を詳しく解説します。治療法も紹介しているので、鵞足炎の疑いがある方は参考にしてみてください。 鵞足炎とは? 鵞足炎(がそくえん)とは、膝の内側下部に位置する「鵞足」に炎症が起こる疾患です。 鵞足は「縫工筋」「半腱様筋」「薄筋」という三種類の筋肉に付着している腱が脛骨にくっついている場所を指しています。 鵞足炎を発症していると膝の屈曲や股関節を内転する動きで膝に痛みを覚えます。 膝を酷使するスポーツ選手が発症しやすいといわれており、膝への大きな負荷だけでなく打撲などの外傷を原因として発症する可能性もあります。 鵞足炎の主な原因や症状 鵞足炎になってしまう主な原因や症状を解説します。 鵞足炎の原因 鵞足炎の症状 鵞足炎は、長時間のランニングや膝に負担がかかることで発症する可能性が高くなります。 初期段階では安静にしていると痛みが落ち着くこともありますが、悪化すると歩行が困難になるほどの痛みを感じるケースも。 以下では、鵞足炎の原因と症状について、それぞれ詳しく解説していきます。 主な原因 鵞足炎を引き起こす主な原因を以下にまとめました。 長距離を走ったりダッシュしたりする 不適切なトレーニングをする 運動前にストレッチを怠る 急な坂道を急激に長時間走る 肥満体形で膝に負担がかかっている このように鵞足炎という病気は、スポーツにかかわる障害として代表的な疾患のひとつです。 主な症状 鵞足炎を発症すると、初期では膝関節の内側部より5㎝ほど下方の部位が痛くなり、その部位を押すとさらに強い痛みをともないます。 また、運動時や階段昇降時に疼痛症状が悪化しやすく、さらに病状が進行すると安静時にも同部位が疼くように痛みを感じる場合もあります。 鵞足炎と似ている症状に「変形性膝関節症」という外傷があります。 以下の記事では、鵞足炎と変形性膝関節症の違いを詳しく解説しているので、ほかの外傷の可能性を視野に入れている方は、参考にしてみてください。 鵞足炎の治療期間について 鵞足炎が治るまでにかかる期間は、一般的には2週間前後です。 適切な治療とリハビリによって改善できる疾患のため、痛みがある時は安静にし、治療に専念することが重要です。 また、早期に回復させるためにも膝に痛みを感じたら早めに医療機関を受診しましょう。 以下の記事では、病院に行くべき症状やタイミングについて詳しく解説しているので合わせてご覧ください。 鵞足炎の主な治療法3つ 鵞足炎に有効な3つの治療法を紹介します。 理学療法 ステロイドによる注射治療 テーピング・サポーター 1つずつ順番に見ていきましょう。 理学療法 鵞足炎の治療で多いのは理学療法です。 理学療法ではストレッチによるケアを重点的におこなう場合があります。なぜなら、鵞足炎は太ももの筋肉が硬くなると膝の症状が悪化しやすく、ストレッチで筋肉部の緊張を和らげるのが有効だからです。 注意点としては、炎症が強くて痛み症状が顕著な時期にストレッチ運動を過剰に実践してしまうと、逆に膝の痛みが悪化する原因になりかねないとの指摘もあります。 したがって、症状がひどい際には軽めのストレッチに留めておき、十分な安静を保持して、患部のアイシングや消炎鎮痛剤の服薬などの対処策を検討していきます。 ステロイドによる注射治療 鵞足炎の治療では、滑液包の内部に少量ステロイド薬を直接的に注射する方法もあります。 ステロイドによる注射治療は、すぐに症状が軽快するケースが多く認められます。しかし、数か月経過すると膝の痛みが再燃する可能性もあります。 テーピング・サポーター テーピングやサポーターには、動きを制限させる働きがあります。安静が必要な時期に活用すれば、膝周りの動きを制限して炎症の沈静化を早められるでしょう。 テーピング・サポーターの利用は早期回復を促進する上で、有効なアイテムといえます。 スポーツや仕事をしているときに膝の内側に痛みを感じたら、弊社『リペアセルクリニックのドクター』にご相談ください。 スポーツ外傷や加齢による腱や靭帯の損傷・炎症の治療に詳しいドクターが、患者さまに合った治療法を一緒に考えていきます。 鵞足炎を早く治す方法として先端医療の再生医療を検討しよう 鵞足炎による膝下の痛みを早く治したい方は、再生医療による治療も選択肢の一つです。 再生医療とは、患者さま自身の細胞を活用して損傷した鵞足の再生・修復を図る医療技術のことです。 患者さま自身の細胞のみを使用することで、拒絶反応やアレルギーなどの副作用リスクが少ない治療法として近年注目されています。 また、手術や入院不要で治療できるため、手術を避けたい方や早く日常生活に復帰したい方にも推奨されます。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、鵞足炎に対する再生医療の治療法や症例を配信しているので、ぜひご参考ください。 鵞足炎に関するよくある質問 鵞足炎に関するよくある質問と回答をまとめて紹介します。 鵞足炎を早く治す方法はありますか? 鵞足炎を早く治すためには、運動を控えて安静に過ごすのがもっとも効果的です。 炎症を起こしている状態で無理に動けば、患部に負担がかかり回復を遅らせます。 ストレッチは鵞足炎の予防や改善に効果がありますか? ストレッチは鵞足炎に有効です。 先述のとおり、鵞足炎は太ももの筋肉が硬くなると症状が悪化しやすくなります。そのため、太ももの筋肉をほぐすストレッチが 予防と改善に効果的です。 太もものストレッチには「長座体前屈」がおすすめです。 太ももの裏側が伸び、筋肉の緊張がほぐれます。 鵞足炎になってもスポーツはできる? 鵞足炎を発症している最中は、運動を控えて安静に過ごしましょう。炎症が悪化して、痛みや腫れといった症状が強く現れる可能性があります。 炎症が沈静化して、症状が落ち着いたらスポーツを再開して問題ありません。ただし、急に動くと膝に負担がかかり再発リスクを伴うので、様子を見ながら少しずつ運動量を調整していきましょう。 【まとめ】鵞足炎の原因となる膝への負担を避けて日頃からケアすることが重要 鵞足炎は、マラソンや坂道の上り下りといった膝を酷使する運動で発症しやすい疾患です。 身体を動かしていて膝の内側が痛み出したら、鵞足炎の可能性を視野に入れ早めに医療機関を受診しましょう。 鵞足炎は再発しやすい疾患ともいわれているため、担当医師や理学療法士の指導や助言のもと、焦らず治療を進めていく姿勢が大切です。 「膝の内側が痛み出したけど、どの医療機関を受診すればいいのかわからない…」という方は当院『リペアセルクリニック』にご相談ください。 スポーツ外傷に詳しいドクターが、患者さまの状態や症状に合った治療法を一緒に考えていきます。
2022.02.16 -
- ひざ関節
- 半月板損傷
「医師から半月板損傷と診断された」 「半月板損傷の症状が悪化しないか心配」 膝に違和感や引っかかりを感じ「半月板損傷の疑い」あるいは「軽度の損傷」と診断されたものの、普段通り動いて良いのか迷っている方はいらっしゃることでしょう。 正座や階段の昇降、仕事中の動作が症状を悪化させないか、不安に感じる方も多いでしょう。半月板損傷では、日常の些細な動作が、症状の長期化や関節への負担増加につながることもあります。 本記事では、現役医師が半月板損傷でやってはいけないことを一覧で詳しく解説します。放置するリスクや治療法についても合わせて紹介し、記事の最後にはよくある質問をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。 半月板損傷の治療では、再生医療が関節機能の改善や症状緩和に寄与する可能性がある選択肢として注目されています。 ご質問やご相談は、「LINE」や「メール」、「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 半月板損傷でやってはいけないこと 半月板損傷が疑われる場合、膝への過度な負担を避けることが重要です。半月板は関節内でクッションの役割を担う組織ですが、スポーツ動作や加齢による変化などを契機に損傷が生じることがあります。 代表的な症状として、膝の違和感や引っかかり感、曲げ伸ばし時の不快感などが挙げられます。急な動き出しや方向転換、階段の昇り降り、深い屈曲を伴う姿勢は損傷部位へのストレスを増大させるため注意が必要です。 また、長時間の立位や歩行、衝撃や捻転を伴う運動、急激な体重増加も関節への負担を高める要因となります。 さらに、クッション性や安定性に乏しい靴は膝関節への負担を増大させるため、適切な靴を選ぶことが望まれます。日常生活の中で膝関節を保護する意識を持つことが、症状の悪化予防につながります。 急な動き出しや方向転換をする 急な動き出しや方向転換では、膝関節に捻転ストレスが加わり、半月板へ過度な負担が生じやすくなります。その結果、症状の増悪を招く可能性があります。 方向転換の際は、膝だけで動かず、動作全体を意識しながらゆっくり行うことが大切です。加えて、日常のあらゆる動作においても、性急な動きを避け、膝関節への負担軽減を心がけましょう。 階段の昇り降りをする 階段の昇り降りは膝関節への荷重負担が大きく、半月板損傷が疑われる場合には症状の増悪要因となり得ます。 可能な範囲で階段の使用を控え、エレベーターやエスカレーターの活用を検討してください。 やむを得ず階段を利用する際は、手すりを保持し、必要に応じて杖などの補助具を用いて膝関節への負担軽減を図ることが重要です。 膝を大きく曲げる体勢をとる 正座や和式トイレの使用は、膝関節を深く屈曲させる姿勢を伴うため、半月板や関節周囲の組織への負担が増大します。 とくに和室中心の生活環境や和式設備を使用する機会が多い場合、膝関節へのストレスが繰り返し負担がかかりやすいため、配慮が必要です。 負担軽減を図る上では、椅子・テーブル中心の生活様式への見直しや、可能であれば洋式トイレへの変更など、日常動作を調整する工夫が有効です。 長時間の立ちっぱなしや歩行 長時間の立位や歩行は、膝関節への荷重が持続し、半月板への負担が蓄積しやすくなります。 半月板損傷が疑われる場合には、可能な範囲でこれらの状況を回避することが重要です。 膝への負担を軽減するために、以下のような対策がおすすめです。 対策 目的 杖を使用する 膝関節への荷重分散・負担軽減 途中で休憩する 関節負担の持続回避・疲労蓄積予防 膝サポーターを装着する 関節安定性補助・動作時ストレス軽減 やむを得ず長時間の立位や歩行が必要な際は、膝関節への負担軽減を意識した対策を講じましょう。杖の使用、適切な休憩の確保、膝サポーターの活用などが、関節保護の観点から有用です。 膝に負担がかかるスポーツや運動 サッカーやバスケットボールなど膝関節に強い負荷がかかる競技や、長時間のランニングは、半月板損傷が疑われる場合には控えることが必要です。 とくに急な方向転換やジャンプを繰り返す動作は、損傷部位へのストレスを増大させ、症状の遷延や悪化を招く要因となります。 運動を継続する場合は、膝関節への負担が少ない方法を選択することが重要です。関節への負荷に配慮したストレッチや筋力訓練、水泳などの低負荷運動は、筋力の維持と関節保護の両面から有効です。 急激な体重増加 急激な体重増加は膝関節への荷重負担を増大させ、半月板損傷の悪化要因となります。体重が1kg増えると、歩行時に膝へ加わる負荷は約4kg増加すると報告されています。(文献1) 膝の不調により活動量が低下すると体重増加を招きやすいため、まずは食生活の見直しなど、関節負担を抑えた管理が欠かせません。 加えて、関節に配慮したストレッチや短時間のウォーキングなど、低負荷の運動習慣を継続することが、膝関節の保護と機能維持につながります。 膝に負担のかかる靴の着用 半月板損傷が疑われる場合、クッション性に乏しい靴やヒールの高い靴は膝関節への負担を増大させるため、着用を控えることが望まれます。 また、サイズが合わない靴は歩行時のバランスを乱し、膝関節や下肢への不要な負担を生じさせる要因となります。 日常生活では、衝撃吸収性に優れたスニーカーの選択やインソールの活用など、膝関節への負担軽減を意識した対策が有効です。適切な靴を選ぶことは、症状の管理と関節保護の両面から重要な取り組みです。 【注意】半月板損傷を放置するリスク 半月板損傷を放置するリスク 影響 半月板機能の低下持続 膝関節内の衝撃吸収能低下・負担の増大 関節軟骨への過負荷 軟骨摩耗進行・変性リスク上昇 変形性膝関節症の発症 可動域制限・機能障害の進行 外科的治療の可能性 人工膝関節置換術などの検討対象 半月板損傷によって本来のクッション機能が低下した状態を放置すると、膝関節の軟骨へ過度な負担が持続します。その結果、軟骨の摩耗が進行し、変形性膝関節症を発症する可能性があります。 損傷の重症化や関節変性が進んだ場合には、人工膝関節置換術などの外科的治療が検討されることもあるため、注意が必要です。 半月板損傷が疑われた際は、自己判断で経過をみるのではなく、適切な評価と治療を受け、関節保護を意識した生活管理を行うことが大切です。 以下の記事では、症状の似ている変形性膝関節症と半月板損傷の違いと見分け方を詳しく解説しています。 半月板損傷の治療法 治療法 詳細 保存療法 安静・負荷調整・鎮痛薬使用・リハビリテーションによる機能改善と症状緩和の図る 手術療法 関節鏡視下手術による半月板縫合・部分切除などの外科的修復・形態調整 再生医療 自己由来細胞・血液成分活用による組織修復促進・機能回復の期待 半月板損傷の治療は、損傷の程度や症状、生活状況に応じて選択します。軽度の損傷や症状が安定している場合は、安静や負荷の調整、薬物療法、リハビリテーションを中心とした保存療法が基本です。 一方、機能障害が強い場合や保存療法での改善が乏しい場合には、関節鏡を用いた手術療法が検討されます。さらに、損傷組織の修復を目的とした再生医療が選択肢となることもあり、個々の状態に応じた総合的な判断が重要です。 保存療法 半月板損傷の保存療法では、まず安静や負荷の調整によって炎症や関節液の貯留に対応します。 必要に応じて関節内に貯留した過剰な液体を除去する処置を行い、潤滑性や抗炎症作用が期待できるヒアルロン酸注射を併用することがあります。 また、内服薬や外用薬による疼痛・炎症のコントロールに加え、膝関節周囲筋の筋力強化と可動域改善を目的としたリハビリテーションも保存療法の一環です。 リハビリテーションでは関節を支える筋力を強化しながら、負担の少ない動作パターンの習得を図ることで、症状の改善と再発予防に寄与します。 以下の記事では、半月板損傷に対するヒアルロン酸注射の効果について詳しく解説しています。 手術療法 術式 詳細 縫合術 断裂部位の縫着による半月板機能温存・適応は損傷形態や部位に依存 切除術 損傷部分の切除による機械的刺激軽減・症状改善目的の形態調整 半月板損傷の手術療法は、損傷の状態や部位に応じて選択されます。縫合術は半月板の機能維持を目的とし、切除術は障害となる部分の除去を目的とする方法です。 いずれの術式でも、将来的な関節変性リスクへの配慮が必要となります。術後はリハビリテーションや薬物療法などの継続的管理が欠かせません。また、入院や運動制限を伴うため、スポーツ復帰時期には個別の評価が求められます。 以下の記事では、半月板損傷の手術について詳しく解説しています。 【関連記事】 半月板損傷の手術で痛みは治る?メリットとデメリットについて医師が解説 変形性膝関節症の手術費用はどのくらい?保険適用の可否についても医師が解説 再生医療 半月板損傷に対する治療選択肢のひとつとして、自己由来の細胞や血液成分を活用した再生医療が注目されています。 再生医療は、生体の修復機構を応用し、損傷組織の修復と機能回復を目指す医療技術です。 従来、保存療法で十分な改善が得られない場合や損傷が高度な場合には、縫合術や切除術などの手術療法が検討されてきました。 一方、半月板機能の温存や将来的な関節への負担軽減を重視し、外科的介入を避けたいと考える方にとって、再生医療は治療方針を検討する上での選択肢となり得ます。 以下の動画では、半月板損傷に対する再生医療について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。 https://youtu.be/qH46jDFK9Mc?si=JRlRMYY3Ae-ZIMFk 【こんな方は再生医療をご検討ください】 半月板損傷を根本的に治したいが、手術はできるだけ避けたい なかなか治らない半月板損傷を早く治したい 術後の変形性膝関節症などのリスクに不安がある 以下の記事では、半月板損傷に対する再生医療について詳しく解説しています。 半月板損傷でやってはいけないことを理解し適切な治療に講じよう 半月板損傷が疑われる場合、急な動き出しや急激な方向転換は膝関節に強い捻転ストレスを生じさせ、半月板への負担を増大させます。 こうした動作は、損傷部位の安定化を妨げるとともに組織修復を遅らせ、症状の長期化を招く恐れがあります。膝関節を保護し回復を促すためには、日常動作を常に穏やかに行い、急激な負荷変化を避けることが大切です。 改善しない半月板損傷の症状についてお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、症状や状態によっては、再生医療を用いた治療を提案しています。 半月板損傷の治療では、再生医療が関節機能の改善や症状緩和に寄与する可能性のある選択肢として関心を集めています。 従来、保存療法で十分な改善が得られない場合や損傷が高度な場合には、縫合術や切除術などの手術療法が検討されてきました。一方、半月板機能の温存や将来的な関節への負担軽減を重視し、外科的介入を回避したい場合には、再生医療が治療方針を検討する際の選択肢となり得ます。 適応の可否については、損傷の状態や臨床評価に基づいた慎重な判断が必要です。気になる症状がある方は、お気軽に当院へご相談ください。 ご質問やご相談は、「LINE」や「メール」、「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。 半月板損傷でやってはいけないことに関するよくある質問 半月板損傷を早く治す方法はありますか? 半月板損傷の回復を促すには、早期の負荷管理と適切な治療選択が大切です。安静やリハビリテーションによる保存療法が基本ですが、改善が乏しい場合には別の選択肢も検討されます。 手術を伴わない治療法として再生医療という、患者自身の幹細胞を活用して損傷組織の修復を促す方法があります。入院や外科的処置を要さない点が特徴で、身体への負担軽減を重視する際の治療選択肢となります。 以下の記事では、半月板損傷を早く治す方法や再生医療を用いた治療について詳しく解説しています。 半月板損傷は一生治らないのですか? 半月板損傷が「一生治らない」と断定されることはありません。経過は損傷部位や程度、年齢、膝関節の状態によって大きく異なります。 軽度の損傷や安定した断裂では、負荷の調整とリハビリテーションを中心とした保存療法により、日常生活への影響が軽減する例もみられます。 一方、断裂のタイプによっては自然修復が難しい場合もあり、症状や機能障害の程度に応じた適切な治療判断が必要です。膝に違和感や引っかかり感が続く場合は、早めに整形外科を受診し、専門的な評価を受けることが推奨されます。 半月板損傷の安静期間はどれくらいですか? 半月板損傷の安静期間は、損傷の程度や治療方針によって異なります。 保存療法(手術を行わない場合)では、軽度から中等度の損傷において、日常生活での負荷を調整しながら数週間から2〜3カ月程度の安静が必要とされることが一般的です。 この期間は初期の炎症を抑え、リハビリテーションを適切に進めることを目的としています。 一方、手術が必要な場合には、部分切除術では数週間から2〜3カ月程度の活動制限が、縫合術では3〜6か月前後の段階的な負荷調整が求められます。(文献2) 安静期間中は自己判断を避け、医師の指示に従って管理することが重要です。 半月板損傷は仕事を休むべきですか? 仕事を休むかどうかは、損傷の程度や仕事内容、膝関節への負担の大きさによって異なります。 長時間の立位や歩行、階段作業、重量物の取り扱いが多い業務では、活動の制限や休息が望まれる場合があります。 自己判断で決定せず、医師に業務内容を具体的に伝えた上で、職場復帰の時期や業務調整について相談しましょう。 半月板損傷の重症度を調べる方法はありますか? 評価方法 特徴 医師による診察(徒手検査) 膝の動き・圧痛・反応の確認による臨床的評価・詳細判定には限界 MRI(磁気共鳴画像)検査 半月板損傷の有無・形態・程度の可視化・重症度評価・方針決定に活用 半月板損傷の重症度評価には、問診や身体診察に加え、徒手検査とMRI検査を組み合わせた総合的なアプローチが用いられます。 徒手検査は機能的な異常の把握に有用ですが、損傷の詳細な判定には限界があります。MRI検査は損傷の有無や形態、範囲を画像で確認できるため、治療方針を決定する上で重要な判断材料です。 半月板損傷は仕事を辞める必要がありますか? 半月板損傷がある場合でも、直ちに仕事を辞める必要はありません。多くの場合、膝関節への負担を適切に調整しながら就労を継続できます。 必要に応じて、休職・時短勤務・配置転換などを検討することも大切です。 いずれの判断も自己判断に頼らず、医療機関で損傷の程度やリスクを適切に評価した上で、医師と相談しながら進めることが重要です。 参考文献 (文献1) Estimation of the effect of body weight on the development of osteoarthritis based on cumulative stresses in cartilage: Data from the Osteoarthritis Initiative|NIH National Library of Medicine National Center for Biotechnology Information (文献2) Meniscus Tears|Orthoinfo
2022.02.15






