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変形性膝関節症と半月板損傷の違いとは?見分け方や原因・治療法を解説

膝の痛み
公開日: 2021.12.13 更新日: 2025.02.10

「変形性膝関節症と半月板損傷って何が違うの?」

膝の痛みが続くと日常生活にも影響が出て不安になりますが、原因としてよく挙げられるのが「変形性膝関節症」と「半月板損傷」です。

これらは似たような症状でも、原因や治療法が異なりますので、自己判断は危険です。そこで、この記事ではそれぞれの違いや適切な対策を医師がわかりやすく解説します。

自分の症状に合った適切な対応が判断できるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。

また、当院「リペアセルクリニック」では半月板損傷に対する再生医療・幹細胞治療を行っております。

膝の痛みでお悩みの方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。

変形性膝関節症と半月板損傷の違いとは?

膝の痛みを引き起こす代表的な疾患に「変形性膝関節症」や「半月板損傷」がありますが、原因や症状・治療法は大きく異なります。

以下の2つの違いを正しく理解することで、適切な対処法を選べるようになります。

  • 変形性膝関節症は膝関節が変形する病気
  • 半月板損傷は膝の軟骨が傷つく怪我

本章ではそれぞれの特徴を詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

変形性膝関節症は膝関節が変形する病気 

変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減り、骨と骨が直接ぶつかることで炎症や痛みを引き起こす病気です。(文献1

加齢とともに軟骨がすり減るため発症し、徐々に進行していくのが特徴です。

初期段階では、立ち上がりや歩き始めに軽い痛みを感じるケースが多く見られます。

しかし、進行すると安静時にも痛みが続くようになり、膝の曲げ伸ばしが困難になるケースもあります。

また、変形が進むとO脚やX脚になる場合もあるため注意が必要です。

半月板損傷は膝の軟骨が傷つく怪我 

半月板損傷は、膝の内部にある半月板が裂けたり損傷したりする状態を指します。

スポーツ中の膝のひねりや転倒が主な原因ですが、加齢による半月板の脆弱化も影響します。

損傷が軽度の場合は痛みや腫れだけで済む場合もありますが、放置すると症状が悪化して変形性膝関節症へつながるリスクもあります。

そのため、スポーツや日常生活で膝を酷使する方は、違和感を覚えたら早めに受診しましょう。

半月板損傷の症状については、以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

変形性膝関節症の主な原因

変形性膝関節症は、中高年に多く見られる膝の病気ですが、主な原因には以下の3つが挙げられます。

  • 加齢による軟骨のすり減り
  • 体重増加や姿勢の悪さ
  • 運動不足や遺伝

要因を理解していれば、進行を予防できる可能性が高まるので、チェックしてみてください。

加齢による軟骨のすり減りが主な要因 

軟骨はクッションの役割を果たしますが、年齢とともに修復が追いつかず軟骨がすり減り、骨同士が直接ぶつかるようになります。

その結果、関節の変形や骨棘(こっきょく)※1の形成、滑膜(かつまく)※2の炎症を引き起こし痛みや腫れが生じます。
※1 すり減った骨を再生しようとするも正しい位置で再生できず、横にはみ出して増殖した骨
※2 膝関節の関節包の内側にある薄い組織、滑液を分泌し、関節の動きを滑らかにする

膝の痛みは放置すると、症状は徐々に悪化していく可能性もあるため、「年齢のせい」と諦めず、早めに医師に相談しましょう。

体重増加や姿勢の悪さが進行を助長

体重が増えると、膝にかかる負担は増大します。

とくに肥満は関節に大きな圧力をかけ、軟骨の摩耗を早める原因になりかねません。

また、悪い姿勢や歩き方も膝への負荷を増やし、変形性膝関節症の進行を助長します。

そのため「立ち仕事が多い」「肥満気味」と感じる方は要注意です。

姿勢を改善したり、適度な運動で体重を管理したりすると膝の健康を保てるため意識してみましょう。

変形性膝関節症の原因と初期症状については、以下の記事でも詳しく紹介しています。

運動不足や遺伝も原因となる場合がある

運動不足は、筋力低下や関節の柔軟性低下を招き、変形性膝関節症のリスクを高めます。

適度な運動は、膝周りの筋肉を強化し関節を安定させる効果があるため、積極的に体を動かすようにしましょう。

また、変形性膝関節症は遺伝的な要因も関与していると考えられているため、家族に変形性膝関節症の方がいる場合は注意が必要です。(文献2

日頃から膝を労り、定期的な検診を受けるように心がけてください。

こちらの記事では、変形性膝関節症の原因やスポーツから発症するリスクについて解説しています。

気になる症状がある方は、ぜひ参考にしてください。

半月板損傷の主な原因

半月板損傷は、膝にかかる負担や動きの影響で発生しますが、主な原因は以下の3つが挙げられます。

  • スポーツや転倒による膝の急な動きが原因
  • 老化で半月板が弱くなる場合もある
  • 急性損傷と慢性損傷で原因が異なる

本章では、それぞれの要因について詳しく解説します。

スポーツや転倒による膝の急な動きが原因

半月板損傷の多くは、スポーツや転倒など膝に急激な負荷や衝撃が加わることで発生します。

とくにサッカーやバスケットボールなど、急な方向転換を必要とする競技ではリスクが高まるので注意が必要です。

また、過剰な負担をかけ続けると、軟骨が耐えきれず損傷する場合もあります。

外傷は突然発生するため、予測が難しいものです。

しかし、スポーツ前のウォーミングアップや膝を保護する装具の使用が損傷を予防する手段となります。

老化で半月板が弱くなる場合もある

加齢に伴い、半月板は弾力性を失い薄く脆くなっていきます。

そのため、若い頃であれば問題なかったような動作でも、高齢になると半月板損傷を引き起こす場合があります。

加齢による半月板損傷は、日常生活での些細な動作がきっかけで起こるケースも少なくありません。

たとえば、立ち上がる、しゃがむ、階段を上るといった動作でも、膝に負担がかかり、半月板が損傷する可能性があります。

高齢の方は、とくに膝を労り無理な動作は避けるように心がけましょう。

急性損傷と慢性損傷で原因が異なる

半月板損傷は発生の仕方に違いがあり、急性損傷と慢性損傷に分けられます。

急性損傷は、スポーツや転倒など突発的な外力によって起こる損傷です。

一方、慢性損傷は加齢による変性や、小さな損傷の積み重ねによって徐々に進行していく損傷です。

急性損傷の場合は、損傷した瞬間に強い痛みや腫れを感じる場合が多いのに対し、慢性損傷の場合は、初期症状が軽いため、気づかないうちに進行している場合もあります。

変形性膝関節症と半月板損傷の治療法は?

変形性膝関節症と半月板損傷の治療法は、症状や進行度により異なります。

本章ではそれぞれの治療法を詳しく解説しますので、参考にしてください。

変形性膝関節症の治療法

変形性膝関節症の治療法は以下のとおりです。

治療法

概要

適応症例

保存療法

安静や膝サポーター、痛み止めで自然治癒を促す

軽度の損傷や一時的な症状

手術

半月板を縫合したり、部分切除で修復する手術

大きな損傷や長期間症状が改善しない場合

再生医療・幹細胞治療

幹細胞を投与し、損傷した半月板を切り取らず進行を防ぐ

保存療法や手術の適応外または補助治療

薬物療法で痛みを和らげる

痛みや炎症を軽減するために薬物療法が用いられます。

飲み薬や関節内注射が一般的で、とくにヒアルロン酸注射は関節の潤滑を助け、痛みを抑えます。

症状が軽い段階で効果を発揮します。

リハビリで筋力をつける

膝を支える筋肉を強化して関節への負担を軽減します。

専門の理学療法士とともに適切な運動を行うことで、痛みの軽減や日常生活の改善につながります。

また、自宅での軽い運動も効果的です。

手術で関節の機能を改善する

症状が進行し、保存療法では改善が難しい場合には手術が選択肢となります。

代表的な手術は人工関節置換術や関節鏡手術です。

手術により膝の機能が回復し、痛みの軽減が期待されます。

変形性膝関節症の手術に関するメリットとデメリットは、こちらの記事で紹介しています。

再生医療・幹細胞治療

幹細胞を活用した再生医療は、損傷した軟骨の再生を促し、症状の改善を目指せるのが大きな特徴です。

変形性膝関節症の再生医療に関する詳細は以下の記事で解説しています。新しい治療法に興味がある方はぜひご覧ください。

半月板損傷の治療法

半月板損傷の治療法は以下のとおりです。

治療法

概要

適応症例

保存療法

安静や膝サポーター、痛み止めで自然治癒を促す

軽度の損傷や一時的な症状

手術

半月板を縫合したり、部分切除で修復する手術

大きな損傷や長期間症状が改善しない場合

再生医療・幹細胞治療

幹細胞を投与し、損傷した半月板を切り取らず進行を防ぐ

保存療法や手術の適応外または補助治療

保存療法で自然治癒を促す

軽度の損傷であれば、安静や膝サポーターの使用により自然治癒を目指します。

また、炎症を抑えるために湿布や痛み止めも併用します。

さらにスポーツなど膝への負担を一時的に控えるのも重要です。

以下の記事では、半月板損傷を早く治すための治療法や効果的なリハビリ方法について解説しています。

手術で半月板を修復する

半月板が大きく損傷している場合や、保存療法で改善が見られない場合は手術療法が選択されます。

関節鏡を用いた手術で、損傷した半月板を縫合したり、切除したりします。

以下の記事では、半月板損傷の手術に関するメリット・デメリットについて詳しく解説しています。

手術で不安がある方はチェックしてみてください。

再生医療・幹細胞治療

半月板損傷に対しても、再生医療や幹細胞治療が研究されています。

幹細胞を投与して損傷した半月板損傷の進行を遅らせ、膝関節の機能回復を目指します。

こちらでは、半月板損傷や半月板断裂に対する再生医療・幹細胞治療について詳しく紹介しています。

手術しなくても治療できる時代です。

半⽉板損傷は⼿術しなくても治療できる時代です。

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まとめ|変形性膝関節症と半月板損傷の違いを知って適切な対策を取ろう

変形性膝関節症と半月板損傷は、膝の痛みを引き起こす代表的な疾患ですが、原因や治療法には違いがあります。

変形性膝関節症は主に加齢や体重増加が原因で進行し、骨が変形する病気です。

一方、半月板損傷はスポーツや転倒による衝撃で発生しやすい膝の軟骨の損傷です。

どちらも早期発見と適切な治療が、膝の健康を保つために重要です。

膝に違和感を感じたら、早めに専門医を受診し自分に合った治療法を選びましょう。

また、当院「リペアセルクリニック」では変形性膝関節症や半月板損傷の治療も行っております。

気になる症状がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。

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変形性膝関節症と半月板損傷に関するよくある質問

半月板損傷を放っておくとどうなりますか?

半月板損傷を放置すると、損傷した部分が引っかかり関節軟骨を傷つけてしまう可能性があります。

その結果、変形性膝関節症へと進行し、歩行が困難になるなど日常生活に支障をきたす可能性もあるため注意が必要です。

また、損傷した半月板が関節内で引っかかることで、ロッキングという膝が動かなくなる症状を引き起こすケースもあります。

半月板損傷は自然治癒が難しいため、放置せずに早めに医療機関を受診しましょう。

以下では、半月板損傷を放置するリスクについてさらに詳しく解説しています。

膝の半月板が損傷する原因は何ですか?

膝の半月板が損傷する原因は、大きく分けて2つあります。

1つは、スポーツや転倒など、膝に急激な衝撃や捻りが加わることによるものです。

ジャンプや方向転換を伴うスポーツで多く見られます。

もう1つは、加齢による半月板の変性です。

加齢によって半月板の弾力性が低下し、脆くなることで、ちょっとした動作でも損傷しやすくなります。

また、当院「リペアセルクリニック」では手術をしない治療法として再生医療を提案しております。

膝の痛みや手術で不安な方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。

\まずは当院にお問い合わせください/

参考文献

文献1

日本理学療法士協会「理学療法ハンドブック シリーズ 7 変形性膝関節症」
https://www.japanpt.or.jp/about_pt/asset/pdf/handbook07_whole_compressed.pdf

文献2

理化学研究所 生命医科学研究センター「膝の変形性関節症の原因遺伝子『DVWA』を同定」
https://www.ims.riken.jp/pdf/20080712_2-3.pdf

監修者

坂本 貞範(医療法人美喜有会 理事長)

坂本 貞範 (医療法人美喜有会 理事長)

Sadanori Sakamoto

再生医療抗加齢学会 理事

再生医療の可能性に確信をもって治療をおこなう。

「できなくなったことを、再びできるように」を信条に
患者の笑顔を守り続ける。

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