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以前よりも猫背が酷くなったように感じたり、背骨の曲がりや姿勢の悪さにお悩みではありませんか? こうしたお悩みは、今はまだ痛みや障害がなくとも将来を見据えて日頃から予防していくことが重要です。 後述で詳しく解説しますが、例えば以下のような予防方法があります。 体側部のストレッチ ①仰向けになり両手を横に広げ、肩が浮かないように床につける ②両ひざを揃えて少し曲げ、ねじるようにゆっくり左側に倒していく ③右前胸部から側腹部、臀部にほどよい張り感を感じたところで止める ④反対も同様に行う 本記事では、機能性側弯症の改善に効果的な、自宅で簡単にできるストレッチやエクササイズをご紹介。 自宅で簡単にできるものばかりですので、背骨の曲がりの予防・改善をご希望方は普段の生活に取り入れてみてください。 また、今までは手術でしか改善の見込みがないと思われていた症状に対して、手術しなくても改善が期待できる新たな選択肢として「再生医療」が注目されています。 当院の公式LINEでも、再生医療の基礎知識や、姿勢・背骨の予防に関するお役立ち情報も配信していくので、合わせてご参考ください。 ▼無料で再生医療の基礎がわかるガイドもプレゼント! 側弯症とは?【幅広い年代で発症する病気】 側弯症とは、背骨(脊柱)が横方向に曲がったり捻れたりする病気です。側弯症の種類によって原因や発症時期は異なりますが、幅広い年代で発症します。 側弯症の多くは程度が軽く、痛みを伴わない傾向があります。一方で、重度の場合は側弯によって姿勢が悪く見えることによる心理的ストレスを感じることもあるため、早急に治療が必要です。 ▼側弯症の原因や症状を詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。 側弯症には大きく2つの種類がある 側弯症を大きく分類すると以下の2種類があります。 構築性側弯症 機能性側弯症 種類によって治療法が異なりますので、正しく把握しておきましょう。 ①構築性側弯症【手術療法が必要な場合あり】 構築性側弯症は、疾患や発達障害などが原因で進行し、背骨を構成する椎骨の変形を伴います。 構築性側弯症は改善が難しく、有効な手段としては以下の2つのみです。 装具療法により進行を抑える 手術により側弯を解消する とくに幼少期に発症した場合は、成長と共に側弯が強くなる傾向があります。その場合、装具療法で側弯の進行を抑え、成長が止まった時点で手術する方針をとります。 今後の研究で、有効な治療方法の発見が期待されている疾患です。 ▼側弯症の手術や術後の経過について詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。 ②機能性側弯症【ケアを行うことで治りやすい】 機能性側弯症は、一時的に生じる側弯で、構築性側弯症に比べ側弯の程度が小さいのが一般的です。 機能性側弯症が起きるのは、以下の原因が考えられます。 日頃の姿勢 スポーツでの偏った姿勢 仕事などによって同じ動作を反復する 痛みによって逃避的に側弯の姿勢をとってしまう 機能性側弯症は、原因を取り除くケアで治すことが可能です。 機能性側弯症に有効な3つのケア 機能性側弯症の場合、以下の3つのケアが有効です。 ストレッチ エクササイズ 姿勢の改善 適切なケアを知って、積極的に治療に臨みましょう。 ①ストレッチ ストレッチは、短縮している筋肉を元に戻すのに適したケアです。 機能性側弯症の患者様の場合、偏った身体の使い方から左右非対称になることが多いため、どうしても筋肉が短縮している部分(硬くなっている状態)ができてしまいます。 ストレッチをすることで短縮した筋肉をほぐすことができます。ストレッチは、以下のことに注意して行いましょう。 無理に伸ばしすぎず、心地よい突っ張り感を感じるくらいで行う 息を止めず、深くゆっくりした呼吸を意識して行う 1 回のストレッチ時間は 20 秒〜30 秒くらいで行う ②エクササイズ(体操) エクササイズは、運動全般のことを指します。機能性側弯症には、筋力トレーニングやフィットネス、体操などの筋肉をしっかり使って動かすようなものが効果的です。 エクササイズには、対象となる筋肉(主動作筋)の力を上げるだけでなく、その筋肉と反対の働きをする筋肉(拮抗筋)を抑制する効果があります。つまり、やり方によっては柔軟性を失っている筋肉を効果的に改善させることもできるのです。 エクササイズを行うにあたって、注意すべき点は以下の通りです。無理のない範囲で行いましょう。 姿勢やフォームを意識して行う 効かせたい筋肉、部位を意識して行う 適切な負荷量、回数で行う(多すぎても少なすぎてもダメ) ③姿勢の改善 側弯症のリハビリで最も重要なのが、姿勢の改善です。 そもそも機能性側弯症の原因は、偏った姿勢や動作の繰り返しです。その根本を改善しないと整体やカイロプラクティックで一時的に姿勢を改善しても、また元に戻ってしまう可能性があります。 大切なことは、偏った姿勢や動作を繰り返さないよう意識すること。意識的に行ったことが無意識にできるよう身体に染み付かせましょう。 ▼側弯症で注意すべきことについて、以下の記事もご覧ください。 側弯症に効果のある3つのケアのやり方【画像付き解説】 以下3つの側弯症に対するケアを具体的にご紹介します。 側弯症に効果のあるストレッチのやり方 側弯症に効果のあるエクササイズのやり方 姿勢の改善に効果のある呼吸法 実際にトライして、身体のバランスを整えていきましょう。 側弯症に効果のあるストレッチのやり方 体側部のストレッチ ①仰向けになり両手を横に広げ、肩が浮かないように床につける ②両ひざを揃えて少し曲げ、ねじるようにゆっくり左側に倒していく ③右前胸部から側腹部、臀部にほどよい張り感を感じたところで止める ④反対も同様に行う 骨盤と脊柱を意識したキャットバック ①四つ這いの姿勢で行う ②頭を下げお腹を見るように背中を丸める ③頭を上げ背中を反らしていく。この時、肩甲骨を寄せるよう意識する ④この動きをゆっくり呼吸しながら5〜10回行う 側弯症に効果のあるエクササイズのやり方 体幹の対角の動きを意識したエクササイズ ①四つ這いの姿勢で行う ②右手と左足を伸ばす ③余裕があれば、上げた右肘と左膝をお腹の前でくっつける ④②と③を交互に5〜10回繰り返し、反対も同じように行う ⑤身体がぐらつかないよう、体幹を床と並行に保ちながら行う 姿勢を保つ筋力を鍛えるサイドプランク ①横向きになり、片肘を床につけた状態でセットする ②肘と足のみ床につけた状態で、体を真っ直ぐに保つ ③身体がぐらつかないように20秒〜60秒キープし、反対も行う ※きつい場合は、膝を後ろに折り曲げて支え、負荷を軽減する 姿勢の改善に効果のある呼吸法【寝ながら可能】 良い姿勢を保つためには、腹圧を高めて背骨を支える必要があります。 腹圧を高める方法の一つが、腹式呼吸です。寝ながらでも可能な腹圧を高める腹式呼吸の方法を紹介します。 姿勢の改善を意識した腹式呼吸 ①仰向けになり、両膝をたて、両手を下腹部に置く ②しっかり息を吐いて、その時にお腹が凹んでいくのを感じる ③すべて吐ききったら、鼻から息を吸い、お腹を膨らませていく ④また口をすぼめてゆっくりと息を吐いてお腹を凹ませていく ⑤③と④を繰り返し行う(10回程度) 💡慣れてきたら、座った姿勢や立った姿勢でもチャレンジ これらのストレッチは側弯症の症状緩和に役立つ可能性がありますが、 症状がひどい場合は自己判断で行わず、医療機関に相談することをおすすめします。 また、当院の公式LINEでは、背骨た側弯症に関する改善が見込めた症例や、再生医療についての情報を配信しています。 手術を必要としない最先端の医療技術である再生医療について詳しく紹介しておりますので、無料のガイドブックと合わせてご活用ください。 ▼気になる症状に関して無料オンライン診断も実施中 >>公式LINEで確認する 姿勢はコルセットの着用で矯正できる?【大人・子ども別費用も解説】 側弯症に用いるコルセットで完全に姿勢を治すことは難しいと考えられています。 コルセットを装着する目的は以下の2つです。 側弯を矯正し、進行を防止する 背骨と骨盤の安定感を増し、痛みを抑える 側弯症用のコルセットは既製品がないため、オーダーメイドでの作成が一般的となります。 子ども用と大人用別のコルセットの費用は以下の通りです。 子ども用(矯正目的) 高齢者(大人)用 10 万円程度 軟性素材・・・3 ~ 4 万円程度 硬性素材・・・6 ~ 7 万円程度 費用は治療方針や目的により作成するものが異なります。詳しくはかかりつけ医へお問い合わせください。 まとめ|側弯症の治し方は正しいストレッチで効果は見込める 機能性側弯症は日頃の姿勢や生活習慣が原因で起こることが多く、ストレッチやエクササイズ、姿勢改善などのセルフケアで改善が期待できます。 しかし、自己判断でケアを続けると症状が悪化したり、他の病気を見逃したりする可能性もあります。 気になる症状がある場合は、医療機関への受診も検討しましょう。 また、神経損傷を改善する可能性がある再生医療やその治療法について詳しく知りたい方は、ぜひ当院の公式LINEにご登録ください。 当院は再生医療専門のクリニックであり、「手術不要の治療方法」として新たな希望となっている再生医療について、LINEにて限定情報をお届けしています。 ▼再生医療の情報を無料で配信中! >>公式LINEはこちらから確認できます 側弯症に関するよくある質問 Q.側弯症の治し方は大人と子どもで違いますか? A.大人も子どもも装置治療と手術が基本です。ただし、側弯症の進行度や症状の出方が異なるので、治療の進め方が異なります。 子どもは症状がなく、軽度のまま経過観察のみの場合が多いです。一方、大人は子どもの頃の側弯症が進行して発症するケースもあり、早めに治療開始することが勧められます。 ▼大人と子どもの側弯症の治療について詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。 Q.側弯症を治すのにやってはいけないストレッチはありますか? A.ストレッチの方法には注意が必要です。 やってはいけないこととして、以下の3つがあります。 適切ではない方法で行う 痛みが出るまで行う 反動や勢いをつけて行う 側弯症のケアとしてストレッチをするなら、正しい方法で無理なく行いましょう。 ▼側弯症の患者様が注意するべきことを知りたい人は以下の記事もご覧ください。
2023.01.20 -
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家族が倒れて視床出血と言われたけれど、どんな病気なのだろう。 これからどうなるか心配。 この記事を読んでいるあなたは、「視床出血」という病気を初めて聞き、不安を抱いているのではないでしょうか。「今後、どうなるのだろう」と心配しているかもしれません。 結論、視床出血は脳の奥にある「視床」という部位からの出血で、脳内出血のうち2番目に多い症状です。経過によっては、麻痺やしびれなどの後遺症が出るケースも珍しくありません。 本記事では、視床出血の症状や原因、治療法について、詳しく解説します。記事を最後まで読めば、視床出血に関する基本的な内容がわかり、今後の見通しもたてやすくなるでしょう。 視床出血の主な症状は「感覚障害や麻痺」 視床は、脳の奥に位置する器官です。主に、痛覚、視覚、聴覚、味覚など、嗅覚以外のあらゆる感覚情報や運動機能の調節情報を大脳に伝達する「中継所」の役割を果たします。(文献1) そのため、出血によって機能が失われると脳内の神経伝達がうまくできなくなり、さまざまな症状が起こります。 視床出血の代表的な症状は、以下のとおりです。 意識障害:意識を失ったり刺激に対して反応しなくなったりする 眼球障害:両眼が内下方を向き、鼻先を見つめるようになる 感覚障害:痺れやピリピリしたような感覚が出る 運動障害:手足が思い通りに動かしにくくなる 失語:言葉が出てこなくなり会話がしにくくなる 視床痛:出血した脳と反対側の手や足に強い痛みが出る 出血の範囲や程度によっては、複数の症状が同時にあらわれるケースも珍しくありません。 また、視床出血には、ほかの脳出血と比べて以下の特徴があります。(文献2) 約25%のケースが片側の顔面や手のひらの痺れが起こる「感覚障害」から始まる 眼球障害が起こりやすい 感覚障害から始まった視床出血の症状は、その後「焼き付くような」「剣山を押し付けられたような」などと表現される痛みへ移行します。 さらに、脳組織のむくみや髄液という水分の循環が悪くなって起こる「水頭症」なども起こると、症状や予後の悪化につながります。 脳出血や脳梗塞において、麻痺が出るのは「機能が失われた脳の反対側」です。 そのため、右視床出血の場合は左側の麻痺症状、左視床出血の場合は右側に麻痺症状が出るケースが多くみられます。 なお、視床痛は発症後数カ月~数年後にあらわれるケースもあります。 視床出血については、以下の記事でも詳しく説明しています。 また、当院リペアセルクリニックでは、脳梗塞や脳出血といった「脳卒中」の治療法の1つとして再生医療を提供しています。「メール」や「オンラインカウンセリング」によるご相談も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。 視床出血の原因やメカニズムは?高血圧による動脈硬化 視床出血の主な原因は、「高血圧による動脈硬化」です。 高血圧が動脈硬化を起こし、視床出血にいたるメカニズムは以下のとおりです。 高血圧により血管の内側が傷つき動脈硬化が起こる 動脈硬化によって血管がもろくなる 高血圧によって血管に高い圧力がかかる 血管がやぶれて出血する 多くの場合、出血の原因となるのは「穿通枝(せんつうし)」と呼ばれる非常に細い血管です。 視床出血を含む「脳出血」の前兆は、以下の記事で詳しく説明しています。 視床出血の診断は「頭部CT検査」にておこなう 視床出血の診断は、ほかの脳出血と同様に「頭部CT検査」によっておこなわれます。 CTでは出血部位が白く写るため、視床の部分が白く写れば「視床出血」となるのです。 また、白く写った範囲の広さや場所から「出血の程度」「視床からの出血が脳室まで達しているか」などの重症度を判断し、治療方法や予後を検討します。 なお、MRIでも出血の判定は可能ですが、検査に20〜30分ほど時間がかかるケースもあるため、速やかな診断が必要な脳出血にはあまり適しません。そのため、機械によっては3分程度で検査が終了するCT検査が一般的に用いられます。 視床出血の治療法は2つ 基本的に、視床出血では出血量が多くても血腫(出血による血の塊)を除去する手術はおこないません。 血腫を除去する手術をおこなわない理由は、以下のとおりです。 視床は脳の奥深くにあるため、手術が難しいから 重要な神経が多く集まるため、手術によって脳がさらなるダメージを受ける可能性が高いから ただし、以下のような場合は手術をおこなうケースがあります。 出血の範囲が非常に大きく、合併症を最小限に食い止めるための手術が必要 水頭症による命のリスクがある 本章では、視床出血の基本的な治療である「薬物療法」と、水頭症におこなわれる手術「シャント術」について解説します。 なお、視床出血を含む「脳出血」の入院日数や費用は、以下の記事で解説しています。 薬物療法|血圧コントロール 薬剤による血圧コントロールは、視床出血の重要な治療法です。 視床出血は高血圧が原因となるケースが多く、とくに発症時(急性期)には収縮期血圧が200 mmHg以上となる人も珍しくありません。発症から 6 時間以内は再出血が起こりやすいため、急性期の治療では出血範囲の拡大や再出血の予防を目的に、血圧を安定させる降圧剤の点滴や内服などが使われます。 血圧は収縮期血圧140mmHgを目安に下げるのが一般的ですが、急激に血圧を下げると急性腎障害が増加したという報告もあります。そのため、状況を見ながらの適切な血圧コントロールが大切です。(文献3) また、慢性期にも生じる可能性がある視床痛は、一般的な鎮痛剤の効かない人が多く、有効な治療法は確立されていません。塩酸マプロチリン、アミトリプチリンなどの抗うつ薬、カルバマゼピンなどの抗けいれん薬を処方して様子を見ますが、効果がない場合はガンマ線を用いた定位放射線手術をするケースもあります。(文献4) 手術療法|シャント術 シャント術とは、脳内に溜まる髄液(硬膜と脳・脊髄の間を満たす液体)を体内の他の場所へ流す通り道を作る手術で、水頭症の治療法です。 髄液は誰にでも存在し、通常は脳内の狭い道を通って血管に吸収されています。しかし、視床出血が起こると通常のように吸収されず、溜まった髄液は脳内を圧迫し始めます。そのため、髄液を流す手術が必要になるのです。 シャント手術の主な経路は、以下のとおりです。 脳室から腹部(脳室―腹腔シャント) 脳室から心臓(脳室―心房シャント) 腰から腹部(腰椎―腹腔シャント) 現在は、脳室―腹腔シャントが最も多くおこなわれています。 当院リペアセルクリニックでは、脳梗塞や脳出血を含む「脳卒中」の治療法として、再生医療を行っています。視床出血の治療法について新たな選択肢を知りたい方は、ぜひお気軽にメールにてお問い合わせいただければ幸いです。 視床出血の予後は出血量と範囲で決まる 一般的に、 出血が多くて広範囲なほど視床出血の予後は不良です。 また、出血範囲が生命を維持するために重要な「中脳」にまでが広がると、生命の危機につながる可能性が高いともいわれています。視床出血の死亡率は一般的に 14〜52 %とされていますが、実際は基礎疾患やもともとの健康状態などに大きく左右されます。 水頭症の発症や再出血、さらなる出血範囲の拡大などがあると、予後がさらに悪化するケースも珍しくありません。そのため、厳格な血圧コントロールや、少しでも後遺症を軽減する早期からのリハビリが重要です。 まとめ|視床出血の症状があらわれたらすぐに受診を 本記事では、視床出血の症状、診断、治療法などを詳しく解説しました。 視床出血は脳の深いところにある「視床」からの出血です。視床は視覚や痛覚など多くの感覚情報の伝達に関わるため、出血によって機能が失われると手足の麻痺や痺れなど、さまざまな症状が起こります。 顔の片側や手のひらの痺れ、身体がうまく動かないなど気になる症状が出た場合は、すみやかに受診しましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療(幹細胞治療)による脳卒中の再生医療をおこなっています。再生医療(幹細胞治療)の効果は、脳神経細胞の修復及び再生と、脳の血管を新しく再生させることです。そのため、視床出血の再発予防や、後遺症の軽減、リハビリ効果の向上などに効果が期待できます。 再生医療へのご質問やご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」でも可能です。些細なことでも問題ないため、どうぞ気軽にご相談ください。 視床出血の症状に関するよくある質問 視床出血ではどのようなリハビリをおこないますか? 視床出血でおこなう主なリハビリは、以下のとおりです。 作業療法:麻痺した腕、指先などの使い方や食べ物・飲み物を飲み込む動作を訓練する 理学療法:姿勢を保つ、歩くなどの日常動作を訓練する 視床出血をはじめとする脳出血のリハビリは、毎日の継続が大切です。失われた機能の回復に時間がかかるケースもありますが、根気よくリハビリを続けましょう。 視床出血後のリハビリについては、以下の記事で詳しく説明しています。 右視床出血ではどのような症状が出ますか? 右視床出血によって脳の右側の機能が失われると、身体の左側に麻痺や感覚障害が起こります。 麻痺や感覚障害が起こると身体をうまく動かせなかったり、手足のしびれや痛みが出たりします。 参考文献: 文献1 嘉戸直樹,視床の機能とその臨床応用,関西理学, 6:47ー49,2006 文献2 秋田県立脳血管研究所神経外科 伊藤善太郎 安井信之,視床出血, 第6回日本脳卒中学会総会講演抄録,3:126-129 文献3 脳卒中治療ガイドライン2021[改訂2023]日本脳卒中学会 文献4 Muhammad U. Jahngir; Adnan I. Qureshi.,Dejerine-Roussy Syndrome,StatPearls
2023.01.18 -
- 脊椎
- 脊椎、その他疾患
背骨が左右に曲がったり捻れたりする側湾症は、進行を止める最終手段として手術が検討されるケースがあります。 手術後にできないことや、手術によるリスクについて不安がある方も多いのではないでしょうか。 本記事では、側湾症の手術後にできないことや後遺症について詳しく解説します。 当院リペアセルクリックの公式LINEでは、側湾症の後遺症を手術せずに治療できる再生医療に関する情報を配信しています。 側弯症の手術によって後遺症が出ないか不安な方は、ぜひ参考にしてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ ▼公式LINE限定の再生医療ガイドブックを以下からお受け取りください! 側弯症の手術後にできないこと3選 さっそく、側湾症の手術後にできないことを3つ解説します。 手術後すぐの退院 手術後すぐの日常生活 退院後すぐのスポーツ 手術後の過ごし方をイメージする参考に役立ててみてください。 手術後すぐの退院 側湾症の手術は、身体を切開した傷ができるため、手術後すぐに退院はできません。手術直後は痛みがあり体も十分に動かせないため、数日はベッド上で過ごすことになります。 胸や背中を大きく切開した場合、術後の痛みで呼吸がしにくくなります。その際は、呼吸を改善するリハビリが必要です。また、痛みで起きられない場合は、体の機能がどんどん低下する「廃用症候群(はいようしょうこうぐん)」を引き起こすリスクがあります。そのため、ベッドの上でできる運動やストレッチをして、廃用症候群を予防することが重要です。 ここで脊髄損傷に対する有効な治療法の「再生医療」をご紹介させてください。再生医療とは人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術です。具体的な治療方法が気になる方は再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお問い合わせください。 手術後すぐの日常生活 くりかえしですが、側湾症の手術は切開した傷ができるので、4〜5日は痛みで思うように身体を動かせません。そのため、日常生活は制限されます。 全身の状態が安定していれば、痛みの範囲で起きたり、立ち上がったりして、ベッドから離れる時間を増やします。 可能であれば 1 週間以内で病院内での歩行を始めて、以降は痛みの強まらない範囲で、階段や屋外といった応用的な歩行練習をします。 痛みも和らぎ、合併症もないようなら退院できます。退院できるのは術後10日ほどです。自宅に戻り、無理に体をひねったり、前にかがんだりしなければ、普通の生活が可能です。 退院後すぐのスポーツ 運動は自宅に帰った直後は制限されています。ランニングなどの軽い運動ができるのは術後 3 カ月程度からです。スポーツや体育が可能になるのは術後 6 カ月程度です。さらに、器械体操など激しいスポーツは術後 1 年間程度控える必要があります。 退院後は徐々に活動量を増やしていき、体力を戻していくのが優先です。また、手術後の背骨を安定させて腰痛などを予防するために、体幹の筋肉を鍛える必要があります。 たとえば、四つ這いで手足を対角に上げる運動や、仰向けで両足を上げる運動は、体幹だけでなく股関節などの筋力も同時に鍛えられるためおすすめです。 四つ這いトレーニング 両足上げトレーニング 以下の記事では、背骨が曲がるのを治すストレッチやエクササイズを紹介しています。自宅でセルフケアを進めるときの参考にしてみてください。 側弯症の手術による後遺症でできないことが増える可能性がある 体の損傷が大きい側弯症の手術では、以下のような後遺症のリスクがあります。 ・神経損傷による運動機能・感覚の麻痺 ・肺炎や無気肺などの合併症 ・術後感染 手術では背骨の周辺に傷をつけるため、背骨を通る脊髄や脊髄から枝分かれする神経を損傷させる危険性があります。 その場合、足に力が入りにくくなったり、感覚が麻痺したりといった後遺症が残ります。また、肺を損傷すると肺炎や無気肺といった肺の病気を引き起こす危険があります。 大きな傷をつけるため感染のリスクも高いです。 また、骨のくっつきが不十分なままになってしまったり(偽関節:ぎかんせつ)、固定した関節以外の部位が不安定になったりすることで腰痛が発生する場合もあります。 以下の記事では、側湾症の手術後に感じる後悔について解説しています。手術をおこなうメリットやリスクも紹介しているので、詳細が気になる方はあわせてご覧ください。 脊髄損傷の後遺症における有効な治療法に「再生医療」があります。再生医療とは人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術です。 近年、研究が進み幹細胞を使った再生医療により脊髄損傷の後遺症が回復した症例が数多く報告されています。具体的な治療方法が知りたい方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお問い合わせください。 側弯症の手術後にやってはいけないこと 側弯症の手術後にやってはいけないこととして、体をひねる動作や前にかがむ動作があります。回復中の背骨に負荷がかかり、傷口の治癒や骨の癒合を遅らせる可能性があるためです。 手術後3〜6カ月までは、背骨への負担を軽減するためにコルセットを着用するケースが多くなります。コルセット着用期間はとくに安静が求められるので、担当医の指示に従いながら、無理のない範囲で生活をしましょう。 また、ほかの人との接触が起きないように注意する意識も必要です。激しい衝撃や突発的な衝撃を受けると、傷口が開いたり、骨がずれたりするリスクがあるためです。 以下の記事では、側湾症の方がやってはいけない日常動作やスポーツについて解説しています。術後の過ごし方の参考にもなるので、ぜひあわせてご覧ください。 まとめ|側弯症の手術後にできないことを知り焦らずリハビリを進めよう 側湾症の手術後は、痛みや傷口の回復のため、すぐに歩いたり、日常生活を再開したりすることはできません。無理に体を動かすと症状が悪化する可能性があるので、焦らず回復を待って、ゆっくりリハビリを進めていきましょう。 脊髄損傷の治療には「再生医療」が効果的です。近年、研究が進み幹細胞を使った再生医療により脊髄損傷の後遺症が回復した症例が数多く報告されています。 「再生医療で脊髄損傷をどうやって治療するの?」と気になる方は、再生医療を専門とする『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。
2023.01.16 -
- 手根管症候群
- 手部
「手根管症候群の痛みやしびれを自分で治す方法はある?」 結論、自分で完治させる方法はないため、セルフケアでは症状緩和を目的とした「手関節のストレッチ」や「サポーターの使用」を行いましょう。 医療機関の治療では症状に応じて、手術で神経の圧迫を取り除く治療が検討されるケースも。 しかし「手術をしたくないからセルフケアだけ」という方も少なくありません。 今までは手術によって痛みやしびれを取る治療が一般的でしたが、近年では手術せずに神経損傷を改善できる可能性がある再生医療が注目されています。 当院(リペアセルクリニック)の公式LINEをご登録いただいた方限定で「再生医療の基礎がわかるガイドブック」を無料で配布しています。 物を掴んだり細かい作業ができなくなり日常生活に影響を及ぼす前に、再生医療がどのような治療か知っておきましょう。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 手根管症候群を自分で治す方法を紹介 手根管症候群を治したい場合、自分で気できる方法として手指と手首のストレッチやマッサージがあります。この章では、ストレッチやマッサージの具体的なやり方についてご紹介します。 手関節のストレッチ 手根管症候群の原因である手関節にはさまざまな筋肉がたくさんついています。 また、曲げる方向によって働く筋肉がそれぞれ違います。この章では手関節のストレッチの方法と、筋肉について詳しく説明していきます。 手関節屈曲筋のストレッチ 手関節屈曲筋は手首を手のひら側に曲げる筋肉の総称です。手首を反らす方向に曲げると、手関節屈曲筋を伸ばすことができます。対象となる筋肉と、ストレッチの具体的な方法については以下の通りです。 【対象となる筋肉】 橈側手根屈筋 尺側手根屈筋 浅指手根屈筋 深指手根屈筋 ①手のひらから手指にかけて把持し、その手で、手首を手の甲側に反らす ②その状態を保ったまま、ゆっくり肘を前方に伸ばす ③前腕につっ張り感を感じたところで、20〜30秒キープ 手関節伸展筋のストレッチ 【対象となる筋肉】 長橈側手根伸筋 短橈側手根伸筋 尺側手根伸筋 総指伸筋 示指伸筋 ①手の甲から指先までを軽く包み込むよう把持し、手首を手のひら側へ曲げ、ゆっくり肘を伸ばす ②前腕の外側部分に張りを感じたところで20〜30秒キープ 手指の腱のエクササイズ 手根管を通る腱の動きを滑らかにする運動 ①手指をまっすぐ伸ばした状態から始める ②指の第一、第二関節から曲げていく ③①の状態に戻すように指を伸ばしていく ④これを10〜20回繰り返し行う 手内在筋(手のひらの筋肉)のエクササイズ 虫様筋(手のひらにある筋肉)の運動 ①手指をまっすぐ伸ばした状態から始める ②指の第一、第二関節は伸ばしたまま、第三関節(指の付け根)から指全体がお辞儀をするように曲げる ③直角近くまできたら、①の状態に戻るよう起こしていく ④これを10〜20回繰り返し行う 横手根靭帯のマッサージ ①手首と手のひらの境目ぐらいを反対の手の親指、人差し指で押さえ、つまむようにそれぞれの指を近づけていく ③次にそれぞれの指を離すように広げていく ④これを繰り返し行う 手根管症候群はストレッチだけでなく、他にも自分でできる対処法があります。安静を意識することや手を使う頻度を見直すことは、症状の緩和につながる可能性があります。ストレッチ以外の具体的な方法は次の通りです。 なるべく安静にする作業量を見直す 手根管症候群は、日常生活や仕事などで手をよく使う人になりやすい傾向があります。手指の曲げ伸ばしを伴う作業や、手首の動きが多い作業を繰り返し長い時間行うと、手根管内にある正中神経が圧迫されやすくなります。手を使う頻度をできるだけ減らし、手指や手首に負担をかけないようにすることが大切です。 サポーターを使用する 仕事や家事などで手を休めたり作業量を減らしたりすることがどうしても難しい場合は、サポーターや装具を使用することも検討しましょう。サポーターや装具を使用することで、手にかかる負担を軽減できます。サポーターや装具を選ぶ際は、自分に合ったものを選ぶことが大切です。どのようなものを選べば良いか迷った場合、まずは病院に相談することがおすすめです。 手根管症候群を自分で治す際の注意点 手根管症候群を自分で治すための、簡単なセルフストレッチやエクササイズを紹介しました。 自分でストレッチをやる際、力加減には十分に気をつけなければなりません。強い力を出せば、効果が出やすいと思っている人も多いかもしれませんが、ストレッチやマッサージは、強い力や、痛みが出るほどの伸張感で行ってしまうと、かえって硬くなることがあります。これが防御性収縮と呼ばれるものです。 いずれのケアも、力の入れ過ぎには注意し、効いているのか効いていないのかわからないくらいの力加減で行うようにしましょう。 手根管症候群の痛みが治らない場合の治療法 手根管症候群の痛みについて自分で治す方法でも改善しない場合、薬物療法やステロイド注射など病院で受ける治療を検討する必要があります。 薬物療法 病院で手根管症候群の診断が下されたら、消炎鎮痛剤や非ステロイド性抗炎症薬、ビタミンB12などの飲み薬、塗布薬といった薬物療法で保存的に治療を行います。薬物療法の主な目的は、痛みや腫れを軽減させ、炎症を抑えることです。また、ビタミンB12には末梢神経痛を改善させる効果があります。 軽症の場合は薬物療法や、サポーターや装具を使った保存療法で対応していきます。 ステロイド注射 副腎皮質ステロイドの注射を使用して、腱の炎症を抑える場合もあります。内服による薬物治療は、大量に摂取すると胃や肝臓、腎臓に負担をかけてしまうので、注射で直接手根管に薬剤を入れていきます。手根管はとても狭いため、注射を打つには正しい解剖の知識と技術が必要です。 万が一神経に針が刺さってしまうと、神経を痛めてしまうため、注射を行う際はエコーと呼ばれる超音波検査機器を使用します。エコーを使って神経の場所を確認し、神経をよけながらステロイドを注入していきます。軽症の場合、ステロイド注射により痺れの症状が改善しやすいです。 手術療法 痛みや痺れが治らず薬物療法やステロイド注射でも効果がみられない場合や、親指の付け根の筋肉である母子球が痩せてしまった萎んでしまった場合は手術療法を検討します。具体的な手術は大きく分けて手根管開放術と鏡視下手根管開放術の2種類です。手根管開放術では横手根靭帯を切開し、正中神経の圧迫を取り除きます。 また、鏡視下手根管開放術は皮膚に小さな穴をあけて内視鏡を挿入し、圧迫を取り除いていく手術です。どちらの手術も日帰りで行えます。鏡視下手根管開放術の方が、傷が小さく、術後の痛みが少ないことが特徴です。 まとめ|自分で治す以外の選択肢も知っておこう 手根管症候群を自分で治す方法として、ストレッチやマッサージをお伝えしました。 ストレッチやマッサージは手軽にできるメリットがありますが、やり方を間違えると症状を悪化させるリスクも少なくありません。 また、症状が重度の場合、ストレッチやマッサージだけでは症状の改善は見込めないでしょう。 病院やクリニックなどの医療機関で早めにみてもらった方が、症状が早く治る可能性があります。痛みや痺れなどは、日常生活や仕事にも支障を及ぼすため、症状が続くのであれば医療機関を早めに相談しましょう。 近年では、損傷した指の神経治療に先端医療である再生医療が注目されています。 手根管症候群が悪化して日常生活に影響を及ぼす前に、再生医療がどのような治療かぜひご覧ください! 手根管症候群についてよくあるQ&A 手根管症候群について、よくある質問を以下にまとめています。 Q.手根管症候群は自然に治りますか? 手根管症候群は継承の場合、自然に治ることがあります。原因がはっきりとわかっているもの以外は、まずは手首の安静やできる範囲でのストレッチ、抗炎症薬やビタミン12の投与といった保存的治療で経過をみていきます。安静だけで自然に治る人も少なくありません。妊娠がきっかけで手根管症候群になった場合、出産後には治っている場合がほとんどです。 ただし、症状が進行してしまった場合手術が必要となります。安静にしていても症状の改善がみられなければ、ただちに医療機関を受診することが必要でしょう。 Q.手根管症候群の際に湿布はどこに貼れば良いですか? 手根管症候群で湿布を貼る場合、手首から手のひらにかかるように貼りましょう。とくに痛みが強く感じる部分に直接貼ることがおすすめです。湿布には痛みを緩和させる鎮痛作用が期待できます。 さらに湿布の上からサポーターや弾性包帯で手首を固定することで、手首の使い過ぎを防ぐことができます。手根管症候群は手指や手首の使い過ぎが原因で起こり、動かすことによって症状が悪化する可能性があるため、湿布で痛みを取りながらできるだけ安静にしましょう。
2023.01.13 -
- スポーツ外傷
- その他、整形外科疾患
手術時に挿入したプレートを除去する時期には個人差がありますが、鎖骨の癒合が確認できる「3カ月〜6カ月程度」が一般的です。 しかし、鎖骨骨折の術後やプレート除去後には以下のような後遺症に悩まされる可能性があるため注意が必要です。 鎖骨骨折後に「後遺症が出てしまった」「骨折を早く治したい」という方は、まずは電話で治療法についてご相談ください! 当院(リペセルクリニック)では、お身体の悩みや現在の症状に不安があるなど、どんな些細なことでも無料でご相談いただけます。 鎖骨骨折の痛みや後遺症でお悩みの方は、適切な治療を受けるためにもお気軽にご連絡ください! ▼まずは電話で無料相談 >>今すぐ電話をかけてみる 鎖骨骨折とは? 鎖骨骨折は、前述した通り、発生頻度が高い骨折の一つです。肩の痛みや機能障害(肩を動かせない等)を呈する疾患です。自転車走行中の転倒をはじめとして、スポーツで横から倒れた際に受傷するなどのスポーツ外傷が多くみられます。 鎖骨骨折の受傷直後は、とにかく肩の痛みが強く、自力で動かせないことが多くあります。 そのため、反対の手でケガした側の腕をカラダの近くで抑えて来院する方をよく見かけます。 鎖骨骨折の症状は以下の通りです。 痛み 腕が上がらない 気分不良 吐気、嘔気 手の指の感覚障害 鎖骨部の腫れ 鎖骨の連続性の欠如(骨が途中で突出している状態) 痛みや腫れといった局所的な症状のほかに、気分不良や吐き気などの症状もあります。 下記 の記事では、鎖骨骨折の症状について詳しく解説しています。詳細が気になる方は、あわせてご覧ください。 現在、関節や靭帯の損傷を対象としたスポーツ外傷 の治療法として「再生医療」が注目されています。 人間の自然治癒力を活用した治療なので、身体への負担を最小限にできます。詳しい治療方法や効果が気になる方は、再生医療専門の 『リペアセルクリニック 』にお気軽にお問い合わせください。 当院の公式LINEでは、再生医療による治療の流れやLINE限定のガイドブックを配信中です! 鎖骨骨折の手術 鎖骨骨折後の治療は大きく「保存療法」と「手術療法」の 2つに分けられます。ズレが少ない、小さい子どもなどの条件の場合は、保存療法が用いられることが多いです。 一方、ズレや骨折の場所、年齢などによっては手術療法を選択した方が治りが早い場合もあります。ではどのような場合に手術療法が用いられるのでしょうか。 手術療法が選択されるケースは以下です。 手術が必要となる場合 骨片同士のズレが大きい 複雑骨折(開放骨折、骨が皮膚から飛び出るケースなど) 骨片が多い、3 つ以上 神経や血管、靭帯を損傷している可能性がある より早く確実に治したい さらに詳しく解説していきましょう。 骨のズレが大きい場合 骨のズレが大きい場合は、手術で固定した方が治りが早く、偽関節になるリスクも抑えられます。また、ズレが大きいと整復が難しい場合もあり、鎖骨の短縮が起こってしまい、肩の運動制限につながる恐れもあります。 このような理由から、ズレが大きい場合にオススメする治療は手術療法です。 骨片が複数ある場合、複雑骨折の場合 骨片(折れた骨のかけら)が複数ある骨折の場合は、きれいな整復が難しいため、手術療法の方が適している場合があります。 また、骨が体外に出てしまうような複雑骨折(解放骨折)の場合は、感染や多量出血により危険な状態に陥る可能性もあるため、できるだけ早めに手術で対応したほうがいいです。 いずれの骨折も、相当な痛みと動きの制限が伴うので、早めに医療機関への受診をしましょう。 烏口鎖骨靭帯が損傷または、断裂している場合 鎖骨は、肩甲骨の烏口突起と呼ばれるところに付く靭帯により、下から引っ張られています。この靭帯が烏口鎖骨靭帯といい、鎖骨の浮き上がりを抑えてくれる重要な役割を果たしています。 鎖骨骨折の時に、この烏口鎖骨靭帯が断裂してしまうと、胸に近い側の鎖骨骨片が浮き上がってしまい、折れた骨同士がくっつきにくくなるのです。 その場合は、骨の固定とともに、靭帯の修復まで行う必要があります。 スポーツ外傷の新しい治療法「再生医療 」をご存じでしょうか?再生医療とは人間の自然治癒力を活かした最先端の医療技術です。 修復力のある幹細胞を利用して、傷ついた細胞を修復していきます。スポーツによる捻挫や靭帯損傷などでお困りの際は再生医療専門の『リペアセルクリニック 』にご相談ください。 実際の治療例をお見せしながら再生医療の仕組みをわかりやすくお伝えいたします。 鎖骨骨折の手術方法 手術による治療は一般的なもので、ワイヤーで固定する方法と、プレートで固定する方法の 2 種類があります。 ワイヤーの場合は、ズレが比較的小さい骨折が適応となり、小さい傷口で済みます。 プレート固定では、傷口は大きくなりますが、ズレが大きい骨折も強固に固定することができ、また靭帯損傷など合併している場合にも用いられることがあります。 プレート固定のデメリットとしては、費用がかかる、固定に使われた金属を取り除くためもう一度手術が必要となる、など何かと負担がかかることがあります。 いずれの治療方法も、保存療法と比較して、より確実に骨癒合が得られるでしょう。 ただ、保存療法よりも費用や身体的、精神的な負担も増えることが多いため、家族や専門医としっかり相談をして、より良い治療法を見つけてください。 1.ワイヤーによる固定 出典:一般社団法人 日本骨折治療学会( https://www.jsfr.jp/ippan/condition/ip03.html ) 2.プレートによる固定 出典:一般社団法人 日本骨折治療学会( https://www.jsfr.jp/ippan/condition/ip03.html ) 鎖骨骨折の手術後の流れ~入院期間や固定方法 手術をした後の流れや入院期間、固定方法について解説していきます。 鎖骨骨折の手術後の入院期間 鎖骨骨折の手術後の入院期間は、早くて 2 泊 3 日、長くても 1 〜 2 週間で退院できます。 痛み自体は比較的早く落ち着くため、早期に退院される方が多い印象です。但し、1 人暮らしの高齢者や術後の経過が思わしくなかった場合などはその限りではありません。 自宅に帰って身の回りのことをやる自信が無い人は、遠慮なく医師や看護師に相談しましょう。 入院期間 早い場合:2泊3日 長い場合:1~2週間(経過次第) 鎖骨骨折後の固定方法 鎖骨骨折の手術後は、基本的に三角巾固定をします。 固定期間は骨の繋がり状況によって変わりますが、順調に行けば 3 〜 4 週間で外すことができます。(プレート固定であればもっと早期に外すことが可能です。) 手術後、力を入れる動作や体重をかける動作ができるのは、おおよそ 2 〜 3 ヶ月後です。プレート固定であれば、もっと早めに許可が出る場合があります。 車の運転や力仕事は、3 か月を過ぎた辺りの骨がしっかりした時期より再開することを推奨します。 下記の記事では、鎖骨骨折後の日常生活での過ごし方を解説しています。症状を悪化させないための注意点を知りたい方は、参考にしてみてください。 鎖骨骨折の手術後のリハビリテーション 以前は、手術後のリハビリテーションは骨のズレを恐れて慎重に進めることが多かったのです。 しかし、動かさないことによる拘縮(関節が固まってしまった状態)などの後遺症が引き起こされてしまうため、早期に動かすことがスタンダードとなりました。 そのため、 プレート固定では術翌日から、ワイヤー固定では 1 〜 2 週間後に肩を動かす訓練を行います。 可動域訓練(関節の動きを広げる運動) 可動域訓練の初めは、患者自身は力を抜き、リハビリスタッフ(理学療法士・作業療法士)が腕を挙げていく他動運動から始めます。 2 〜 3 週目あたりから、自分で力を入れて動かす自動運動を開始します。角度は、腕を下ろした状態から 90°(直角、目の前より低い位置)までの間で動かします。 そして、骨の繋がりがしっかりしてきた時に、より腕を挙げていくリハビリを行います。 これらの訓練は、骨の繋がり具合や、骨の転位、手術の方法により変動しますので、自分で勝手に判断しないよう注意が必要です。 【可動域訓練の順序の一例】 術後初期は、肩周囲の筋肉のリラクゼーションを中心に行う 他動運動から開始し、徐々に 90°を目標に挙げていく 痛みがなく骨癒合もできてきたら、徐々に動かす範囲を広げていく 他動運動に加え、自分で動かす自動運動を開始する 目標は、ケガをしていない方の肩と同じ範囲まで動かせるようにすること ※いずれのメニューも、代償動作が入らないように、専門のリハビリスタッフ(理学療法士・作業療法士)の指導のもと行います 筋力訓練(力を戻していく運動) 可動域(動かせる範囲)が戻ってきたら、次に力を戻す運動を始めます。 ケガをしてから手術直後は安静期間で固定しているため、どうしても筋力が落ちていきます。 リハビリで大事なことは、焦らずに段階的に筋力を戻す、ということです。 【筋力訓練の順序の一例】 ケガをしていない方で手術側の手を握り、一緒に上に挙げていく 手術側の腕だけで挙げていく(前、外、後ろの順番で行う) 力が入ってきたら、ペットボトルなど軽い負荷をかけた状態で腕を挙げていく 弱いバンドや、1 〜 2 キロのダンベルを持った状態で挙げていく 痛みなくしっかり力が入るようになったら( 2 ヶ月ほど)、膝をついた状態での腕立て伏せを行う(慣れてきたらスタンダードな腕立て伏せを行う) ※④以降は患者の力量に合わせて行います 鎖骨骨折のプレートを除去手術 プレートを入れる手術をした方は、プレートを除去する手術もあります。下記3つのトピックスからプレート除去手術の詳細を見ていきましょう。 除去する時期 入院期間 手術費用 順番に解説します。 除去する時期 プレートが除去できるのは、骨の癒合が確認できる3ヶ月から6ヶ月ほどからです。 癒合の時期は個々によって異なり、1年以上かかる場合もあるため焦らずに骨が癒合するのを待ちましょう。 鎖骨骨折を早く治したい方や術後に後遺症が出てしまった方は、先端医療である「再生医療」も選択肢の一つです。 再生医療は元に戻らなくなった骨に対しても改善が期待できる治療方法なので、将来的な不安がある方はこの機会に確認してみましょう。 ▼まずは電話で無料相談 >>今すぐ電話をかけてみる 入院期間 プレート除去手術をする場合は、入院が必要です。手術の前日〜2日前に入院し、術後3日ほどで退院できます。 後日、抜糸のために外来で診察を受けます。 手術費用 プレート除去手術は保険適用内です。3割負担なら入院・手術込みで、およそ6〜10万円です。病院や依頼内容によっては、パジャマ代や個室代が加算されます。 プレートを除去しない場合もある|後遺症が残るデメリット プレート除去は必須の手術ではありません。個人の判断で残す選択もできます。 しかし、プレートは人の身体には異物であるため、骨の癒合の役目を果たしたらなるべく除去したほうが良いでしょう。 体内にプレートを残すと、下記のようなデメリットがあります。 痛みを感じる 可動域に制限が出る プレートを沿って熱や冷えを感じやすい 担当医の意見も聞きながら、プレートを除去するかどうかを決めましょう。 鎖骨骨折の手術前後に気を付けておくべき3つのポイント 鎖骨骨折の手術前後に気を付けておくべき3つのポイントを解説します。 手術後早期はリハビリ以外しっかり固定をしておく 仕事の復帰や車の運転は3ヶ月から 手術療法は保存療法と比べ費用がかかる 順番に見ていきましょう。 手術後早期はリハビリ以外しっかり固定をしておく 手術後は、基本的に三角巾やアームホルダーで固定(腕を吊るしておく)します。 これは、肩にかかる負担を減らすとともに、腕を極力使わないようにする予防策でもあります。骨の繋がりをしっかり確認し、担当医師より許可が出てから外すようにしましょう。 仕事の復帰や車の運転は3ヶ月から 特に力仕事や車の運転といった患部に負担のかかる動作は、手術後 3ヶ月後より始めるようにしましょう。 ただ、プレート固定など強固な固定をした手術の場合、その時期が早まることがあります。しかし、自分で判断せず、担当医師に確認することが大事です。 手術療法は保存療法と比べ費用がかかる 当然ですが、手術療法は保存療法と比べ費用が高くなります。 鎖骨骨折の場合、医療機関にもよりますが、おおよそ 15 〜 20 万円の手術代、入院費用、ご飯代、その他諸々の費用がかかります。 高額な医療費に対して、全国健康保険協会の「限度額適用認定証」により費用を抑えることは可能ですが、個室代や入院費用の中には実費負担のものもあります。 いずれにしても、保存療法よりは高額になることが予想されますので、注意が必要です。 手術代:15 〜 20 万円 入院費用、ご飯代、その他 ※「限度額適用認定証」は、自分で申請する必要があります。詳しくは、手術を受けられる医療機関でお尋ねください。 まとめ|鎖骨骨折はプレート固定の手術や除去手術がある 鎖骨骨折した場合は、骨の癒合を促進するためにプレートを入れる手術がよくおこなわれます。 骨は早いと3ヶ月ほどで癒合し、人によっては1年以上かかるケースもあります。骨の癒合の目処がたったら、プレートを除去する手術を検討しましょう。 担当医と相談のもと、適切なタイミングで手術を計画していく意識が大切です。 また、鎖骨骨折後に後遺症が出てしまった方や早く治したい方は、先端医療である「再生医療」も選択肢の一つです。 できなかったことが再びできるようになる可能性がある再生医療について「どのような治療を行うか」お問い合わせください! ▼まずは電話で無料相談 >>今すぐ電話をかけてみる
2023.01.11 -
- 脊椎
- 脊柱管狭窄症
脊柱管狭窄症の痛みやしびれにストレッチは有効? 足腰の痛みやしびれを「自力でなんとかしたい」という方も多いのではないでしょうか。 本記事では、脊柱管狭窄症の痛みやしびれに対して自宅で簡単にできるおすすめストレッチを紹介します。 おすすめのストレッチ方法はありますが、脊柱管狭窄症はストレッチだけで治るような病気ではありません。 むしろ間違ったストレッチ方法では症状を悪化させ、長時間の歩行が困難になるリスクが高くなります。 今までは手術によって痛みやしびれを取る治療が一般的とされてきましたが、近年で手術不要で神経損傷を改善できる可能性がある再生医療が注目されています。 当院(リペアセルクリニック)の公式LINEをご登録いただいた方限定で「再生医療の基礎がわかるガイドブック」を無料で配布しています。 長時間の歩行が困難になり日常生活に影響を及ぼす前に、再生医療がどのような治療か知っておきましょう。 脊柱管狭窄症を自力で治す!ストレッチと筋トレの方法を紹介 脊柱管狭窄症のストレッチの重要な目的は、次の2点です。 狭くなっている神経の通り道を広げて、神経の圧迫を取り除く 腰や足の付け根の、関節の動きを妨げる筋肉の凝りをほぐす これらを踏まえた具体的なストレッチの方法を、ポイントを交えながら3つ紹介します。 両膝かかえストレッチ 初めに紹介するのは、神経の通り道を広げたり、背中の筋肉をほぐしたりするストレッチです。寝た状態でできるので、横になったときや就寝前などに気軽にできます。 仰向けになり両膝をかかえます 太ももをお腹に近づけるようにします 15 秒キープします 5 回ほど繰り返します POINT: 太ももを近づけるタイミングで息をフーッと吐き出しましょう。 正座ストレッチ 次も、両膝かかえストレッチと同じく背中の筋肉への効果が期待できるストレッチです。両膝かかえストレッチに比べると、少し難易度が高くなります。 四つ這いの状態で背中を丸めます 手の位置は変えずに徐々に膝を曲げていきます 背中を丸めるように意識して、正座のような姿勢になります また四つ這いの姿勢にゆっくり戻ります 5 回ほど繰り返します POINT: 先ほどのストレッチと同じように、正座をするときは息を止めないようにして、リラックスをしましょう。 片膝立ちストレッチ 最後は腰から太ももの全面の付け根にかけて付着する筋肉である腸腰筋(ちょうようきん)のストレッチです。腸腰筋が硬くなると腰が反る姿勢になりやすいため、柔軟性を保つことが大切です。 壁などを支えにして片膝立ちになります 膝をつけている方の足を後ろに少し引きます 前方の足の膝を曲げて、膝をついている方の太ももの前をストレッチします POINT: 腰を反ったり、上半身が前かがみになったりしないように注意しながら行いましょう。また、姿勢が不安定で倒れそうな場合は、壁や家具など支えになるものに捕まりながら行いましょう。 脊柱管狭窄症におすすめの筋トレ 脊柱管狭窄症の筋トレのポイントは、脊椎にかかる負担を減らすために、腹筋や背筋といった体幹(インナーマッスル)の筋肉を鍛えることが大切です。ここでは、2つの方法をポイントとともに紹介します。 ドローイング 椎骨を支える筋肉として、コルセットのような役割をする「腹横筋(ふくおうきん)」という筋肉があります。お腹が割れたように見える筋肉は腹直筋(ふくちょくきん)ですが、脊柱管狭窄症の場合は腹筋の中でも「腹横筋」を鍛え、椎骨にかかる負荷をサポートしましょう。 仰向けになり両膝を立てます 腹式呼吸の要領で、息を大きく吸ったり吐いたりします 息を吐くときに合わせて、お腹を限界までへこませます これを 10 回程度繰り返します POINT: 息を吐くときは口をすぼめるようにして、ゆっくり長く吐くようにしましょう。 ダイアゴナル 腹筋と背筋の中でも、「インナーマッスル」という姿勢を保つ筋肉を鍛える運動です。 四つ這いの姿勢で、背中が曲がったり反ったりしないようにします 右手と左足をまっすぐ上げて 15 秒キープします 次に左手と右足をまっすぐ上げて 15 秒キープします 10 回程度繰り返します POINT: 手足を上げたときに、体が傾かないように意識しましょう。また、お腹をへこませるように力を入れると効率よく筋肉を刺激でき、反り腰の防止にもなります。 脊柱管狭窄症におすすめのストレッチ|期待できる効果とは? 痛みとしびれの改善 運動療法の中の1つであるストレッチには、痛みやしびれの改善に効果があることが報告されています。 しかし、脊柱管狭窄症による痛みやしびれはストレッチだけで治るようなものではありません。 適切な治療を受けずに放置していると症状が悪化し、歩行や排尿・排便などの日常生活の動作にも大きな影響が出る可能性が高まります。 今までは手術によって痛みやしびれを取る治療が一般的とされてきましたが、近年では神経損傷を改善する可能性がある再生医療が注目されています。 痛みによってできなかったことが再びできるようになる可能性がある再生医療について「どのような治療を行うか」ぜひ知っておきましょう。 筋肉の柔軟性向上 ストレッチを行うと筋肉の柔軟性も向上します。 筋肉は急に引き伸ばされると、それ以上筋肉が伸びて損傷しないよう、自然に縮もうとする反応が起こりますが、ストレッチを続けることで自然に縮もうとする反応が穏やかになるのです。 また、ストレッチを行うと筋温や体温を高める効果があり、これらが筋肉の柔軟性の向上に関連していることがわかっています。 腹筋・背筋の筋トレ効果の促進 ストレッチは腹筋・背筋などの筋トレ効果の促進が期待できます。 筋トレ後に固まった筋肉をゆっくり伸ばすことで筋肉の血流量をアップし、乳酸などの老廃物が排出しやすくなるのです。 また、ストレッチにより筋肉の柔軟性が高まることで、筋肉痛の軽減や怪我の予防にもつながるでしょう。 脊柱管狭窄症の方がやってはいけないストレッチやトレーニング ストレッチや筋トレなどの運動療法は、正しい方法で行わないと症状が悪化する恐れがあります。そこで 、2つの意識したいことと注意点を紹介します。 背中をそらせるストレッチ 運動療法は正しい姿勢で行わないと、怪我の原因となったり、狙った効果が得られなかったりする恐れがあります。脊柱管狭窄症のストレッチでは、「腰を反らない」という点がとても重要です。腰や背中を反らせることで、脊柱管が狭くなり神経を圧迫する可能性があるからです。お腹に力を入れることを意識すれば腰が反りにくくなります。 痛みが出てしまうウォーキング 「痛みを我慢した方がよく効く気がする」と思われる方がいるかもしれません。しかし、痛みがあるのに無理して運動をすると、脊柱管狭窄症の症状を悪化させたり、別の部位まで怪我したりする危険性があります。 脊柱管狭窄症は歩き続けると痛みがはしり、前かがみになると痛みが和らぐという特徴があります。ただし、前屈みの姿勢は腰痛の悪化につながる可能性があるため、痛みや痺れが出るような長距離のウォーキングなどはオススメできません。 ストレッチや筋トレ、ウォーキングなどの運動を行う際は無理のない範囲で行いましょう。 まとめ|脊柱管狭窄症に効果的なストレッチを実践しよう 脊柱管狭窄症の症状を和らげるためには、適切なストレッチや筋トレを正しい姿勢で行うことが大切です。 今回の運動療法は家でもできる簡単な方法ですので、症状が和らぐのを確認しながら、無理のない範囲で継続するようにしましょう。 また、脊柱管狭窄症は運動療法の他にも、薬物療法や生活の工夫などを組み合わせて治療をするのが基本です。 今までは手術によって痛みやしびれを取る治療が一般的とされてきましたが、近年では神経損傷を改善する可能性がある再生医療が注目されています。 痛みによってできなかったことが再びできるようになる可能性がある再生医療について「どのような治療を行うか」ぜひ知っておきましょう。
2023.01.09 -
- 脳卒中
- 脳出血
- 頭部
脳卒中の退院後の生活への影響は、症状の程度によって大きく異なります。重度の後遺症が出ると、退院後も寝たきりになってしまう可能性もあります。 寝たきりになるリスクを避け、元の生活に戻るためには、適切なリハビリと生活習慣の改善が欠かせません。 本記事では、脳出血の退院後の生活について詳しく解説します。効果的なリハビリや退院後の生活で気をつけるべきことも紹介しているので、自宅に戻った後の過ごし方を考えたい方はぜひ参考にしてみてください。 脳出血の退院後の生活【後遺症が出て寝たきりになる可能性も!?】 脳出血の後遺症が重症であると、そのまま回復せず寝たきりになってしまう可能性もあります。 後遺症の影響を最小限に抑え、日常生活の質を向上させるためには、入院中だけでなく退院後も継続的なリハビリを続けていく必要があります。 以下の記事では、脳出血で後遺症なしになる確率について解説しているので、後遺症の有無が気になる方はあわせてご覧ください。 そもそも脳出血とは、脳の中の血管が破れて頭の中で出血が起こる病気です。たまった血液が神経細胞を圧迫することで、さまざまな症状を引き起こします。 たとえば、手足が動かない麻痺症状や言葉の出にくさなどの後遺症です。 脳出血の有効な治療法の1つに「再生医療」があります。 これまで一度死んだ脳細胞は戻らないとされてきました。しかし、再生医療は脳細胞を復活させ、脳出血を含む脳卒中の後遺症を改善できることがわかってきたのです。 詳しい治療法や効果が知りたい方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 脳出血の退院後の生活に欠かせないリハビリとは 脳出血による筋肉低下や後遺症の訓練に欠かせないのがリハビリです。 脳出血後の回復する過程は以下3段階にわかれており、各段階に応じたリハビリをおこなっていきます。 急性期 回復期 維持期 リハビリの内容を順番に見ていきましょう。 急性期|入院中のリハビリ 急性期は、脳出血の発症直後から2週間程度までの期間を指します。急性期は全身の状態がまだ不安定な時期のため、容体が悪化しないよう慎重な経過観察が必要です。 同時にこの時期は、長時間の安静により筋肉や関節の機能が低下する「廃用症候群」を防ぐ必要があります。廃用症候群は床ずれ(褥瘡)や感染症のリスクを高めます。 廃用症候群を予防するためのリハビリには、手足の軽い運動や体位の交換が有効です。 障害を受けた神経細胞は発症後3カ月がもっとも回復が期待できる時期といわれています。早期からリハビリをはじめれば、脳機能の回復や運動機能の改善につながるでしょう。 回復期|退院後の生活を意識したリハビリ 回復期とは、急性期の期間が過ぎたあとの約6カ月間を指します。回復期では、患者の症状に合わせたリハビリがはじまります。 主な目的は、可能な限り発症前の生活に戻れるよう、必要な動作や体の機能を強化することです。 リハビリの内容は患者一人ひとりの生活環境や目標に応じて設定されます。退院後の生活をイメージしながら、個別の訓練プログラムを組んでいきます。 以降では回復期におこなわれる「運動機能のリハビリ」「言語機能・嚥下機能のリハビリ」「高次脳機能障害に対するリハビリ」について詳しく解説します。 運動機能のリハビリ 回復期におこなわれる運動機能の強化を図るリハビリを6つ紹介します。 リハビリ 内容 筋力強化 安静にしていた期間に低下した筋力を回復する目的のリハビリです。自分の体重や軽い重りを利用したトレーニングをおこないます。 持久力強化 体力の向上を目的としたリハビリです。ウォーキングや自転車型の運動器具を使ってトレーニングをおこないます。 協調運動訓練 体の各部位の力加減を調整し、安定した動きができるように訓練するリハビリです。 基本動作訓練 日常生活に戻るために必要な動作の訓練をおこないます。具体的にはベッドからの起き上がりや車椅子の乗り移りなどの動作です。 歩行訓練 歩行機能の向上を図ります。杖や歩行器を活用しながら安定した歩行をおこなうための練習をします。 巧緻(こうち)動作訓練 手指のこまかい動きの回復を目指すリハビリです。具体的には箸を使ったり、ペンで文字を書いたりするなどの動きです。 移動に関する練習は理学療法士が、食事や身の回りの動作は作業療法士が担当します。 なお、脳出血の治療には「再生医療」が効果的です。 再生医療は人間の自然治癒力を活用した最先端の医療技術です。幹細胞の修復力を利用して、損傷した脳細胞の機能回復を促進します。 脳出血の後遺症も治療対象なので、具体的な治療法や効果が知りたい方は再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 言語機能・嚥下機能のリハビリ 言葉がうまく出てこない失語の症状が見られる場合には、話す練習や読み書きを通じてスムーズに言葉を扱えるように訓練をします。 食べ物を安全に胃まで運ぶ働きの「嚥下(えんげ)機能」が低下している場合は、口・喉・舌の筋肉を鍛える運動をおこないます。嚥下の機能低下は、食事が気管に入り込み、肺炎を引き起こす危険があるため、早い段階でのリハビリが必要です。 高次脳機能障害に対するリハビリ 「高次脳機能」は記憶力、注意力、感情のコントロールを担う働きを指します。脳の損傷でこれらの機能が低下した状態を「高次脳機能障害」と呼びます。 高次脳機能障害に対するリハビリでは、以下のように目的に応じた訓練をおこないます。 ・記憶力向上:言葉や絵を使った記憶訓練、メモの活用練習 ・注意力回復:計算問題など集中力を高める訓練 リハビリを続けないと、体や心の機能がさらに低下する恐れがあります。根気よく取り組むことが回復の鍵です。 また、高次脳機能障害のリハビリには、周囲の協力も大切です。たとえば、わかりやすい言葉で話しかけたり、生活環境を整えたりするなどのサポートが求められます。 維持期|退院後のリハビリ 維持期とは急性期と回復期を終えて、症状がある程度安定した時期を指します。維持期のリハビリは、主に自宅や施設でおこなわれます。 維持期のリハビリの目的は、急性期や回復期で回復した機能の維持です。リハビリを中断すると機能が再び低下する可能性があるため、継続が大切です。 また、後遺症が出ると、以前は簡単にできた動作が難しくなり、生活の満足度が下がる場合があります。維持期のリハビリは、生活を少しでも楽にするための訓練も進めていきます。 なお、脳出血を含む脳卒中の治療には「再生医療」が有効です。身体のしびれや麻痺、言語障害といった後遺症も治療対象に含まれます。 期待できる治療効果が知りたい方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にご相談ください。 脳出血の退院後の生活で気をつけるべき4つの注意点 脳出血の退院後は、再発を防ぐために日常生活で気をつけるべき点があります。とくに以下4つの生活習慣が、再発リスクを高める要因となります。 ストレスをためる 塩分の高い食生活を送る タバコを吸う 過度な飲酒をおこなう 注意点をおさえて、健康的な生活を心がけましょう。 ストレスをためる 脳出血の要因となるのは高血圧です。ストレスがたまると血圧が上がりやすくなるため、同じ状況下で生活を続けていると、脳出血の再発リスクを高めます。 以下はストレス発散に効果的な方法です。 ・趣味の時間を作る ・規則正しい生活リズムを保つ ・無理のない範囲で軽い運動をする ・深呼吸やストレッチで気分転換をおこなう 血圧を安定させ脳出血の再発リスクを軽減させるためにも、自分に合ったストレス解消法を見つけ、ストレスケアをおこなっていきましょう。 以下の記事では脳出血とストレスの関係性を解説しています。ストレスによって生じる脳出血のリスクについて詳しく知りたい方は、ぜひあわせてご覧ください。 塩分の高い食生活を送る 塩分の高い食生活は血圧が上がりやすくなり、脳出血の再発につながる可能性があります。以下のような塩分を減らした食事を心がけましょう。 ・料理の味付けを薄くする ・塩分控えめの商品を購入する ・外食では低塩メニューを選ぶ 塩分の高い食生活で血圧が上がると血管に負担がかかります。脳卒中のリスクを軽減するためにも、日々の食生活の見直しをしていきましょう。 タバコを吸う 喫煙は血管を収縮させ、血圧上昇を招きます。禁煙は脳出血の再発予防にもつながるため、以下のような手段でタバコを吸う機会を減らしてみてください。 禁煙外来の利用 ニコチンガムの活用 ニコチンパッチの使用 禁煙イベントの参加 タバコを吸うと再発リスクが高まるだけでなく、肺がんや心疾患といった別の病気を引き起こす原因になります。健康的な生活を送るためにも、タバコを断つ努力を続けましょう。 過度な飲酒をおこなう 過度な飲酒も血圧を上げ、脳出血を再発させるリスクがあります。 適量を超える飲酒は体にも大きな負担がかかるため、飲酒量を制限し適量を守りましょう。日常的にアルコールを飲む習慣がある場合、週に数日は休肝日を設けるのがおすすめです。 以下の記事では、脳出血の予防や再発防止に効果的な血圧管理方法を解説しています。高血圧の心配がある方は、ぜひ参考にしてみてください。 まとめ|脳出血の退院後の生活は寝てばかりにならないようにリハビリを続けよう 脳出血後のリハビリは、早めに開始して根気強く続ける意識が大切です。動かない時間が増えると、筋力が落ちたり、体の機能が戻りにくくなったりするからです。 家族や周囲の人々のサポートも回復の大きな力となります。生活環境を整え、患者の状態に合わせた適切な援助が必要です。 毎日少しずつ努力を重ねれば、発症前の生活に近づける可能性が高まります。自分のペースで無理なくリハビリを続けていきましょう。 なお、脳出血の治療には「再生医療」が有効です。 再生医療は人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術で、身体機能(後遺症)の回復や脳卒中における再発予防の効果が期待できます。 具体的な治療方法が気になる方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。
2023.01.06 -
- スポーツ外傷
- その他、整形外科疾患
鎖骨骨折があった際には、すみやかに医療機関を受診し、患部を正しく固定するのが重要です。 鎖骨骨折はスポーツや事故などで起こりやすい骨折の一つのため、 適切な処置や過ごし方をしないと完治が遅れたり、後遺症が残ったりする可能性もあります。 鎖骨骨折が起きた際に「どう過ごすか」「どんな治療法があるのか」を事前に知っておくことは、後遺症の予防や早期回復に大きな差を生むことでしょう。 本記事では、鎖骨骨折の症状、応急処置、その後の適切な過ごし方、安静期間などについて詳しく解説。 加えて「早く治したい」「後遺症が心配」という方のために、新たな治療の選択肢である「再生医療」についてもご紹介します。 また上記に当てはまる方は本記事だけでなく、ぜひ当院の公式LINEもご参考ください。 鎖骨骨折の治療に関する情報や、再生医療の詳細についての情報など、様々なお役立ち情報をお届けしています。 ▼無料で最先端治療の「再生医療」がわかるガイドもプレゼント! 鎖骨骨折の症状と安静期間について まずは鎖骨骨折の症状を解説します。 また、骨折時の適切な対応や必要な安静期間などに触れていきます。 正しい知識を知っていれば、より早く鎖骨骨折を完治させられるでしょう。 鎖骨骨折の症状 鎖骨骨折の症状で特徴的なものは、骨折部の痛みと腫れ、腕を上に挙げられないなどの運動制限です。 さらに、鎖骨周囲には血管や神経が通っているため、骨折の程度によりそれらの組織を傷つけ、手指がしびれたり動かせなくなる場合もあります。 また、鎖骨は皮膚の上から触れるほど体表にあるため、骨折している場合は簡単に観察できます。 肌を露出させられるようであれば、骨折があるかどうか目視で確認してみましょう。 鎖骨骨折した際の安静期間 続いて鎖骨を骨折した、もしくは疑われる場合の対処法と安静期間を解説します。 鎖骨骨折はすぐに受診 鎖骨骨折が疑われる場合は、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。 鎖骨の骨辺が重要な神経を傷つけている可能性があるからです。対応が遅れると、生命に関わるかもしれません。 また折れた鎖骨が動いて血管を傷つけ、新たな出血が生じるおそれもあります。 したがって鎖骨骨折は、他の部位を骨折した場合よりも、すみやかに医療機関で受診するのが重要です。 三角巾を使った鎖骨骨折の固定 鎖骨骨折があった場合、早急に患部を固定します。固定しないと、転移(骨の位置のずれ)が起こる可能性が出てきます。 転移があると、完治が遅れたり、異常な形で癒合したりするかもしれません。 転移を解消するための手術が必要になるケースもあります。 したがって正しく患部を固定し、転移を防がなければいけません。 以下では医療機関をただちに訪問できない場合の応急処置として、三角巾を用いた患部の固定方法を解説します。 ①怪我した方の手を反対の手で固定してもらいます。(この姿勢が楽だと感じる人が多い) ②三角巾の頂点を骨折側の肘の下に挟み込むようにセットし、一方の端を反対の肩に回します。 ③他方の端を骨折側の脇の下を通すように背中側に回します。そうすると骨折側の腕を包み込むように固定できます。 ④首のところで両端を結び固定します。 ⑤頂点は肘の位置がズレないように結びます。 ⑥もう一つ三角巾を用意し、肘を体幹で固定するように巻くとぶれずに固定できます。 鎖骨骨折には3〜8週間の安静期間が必要 鎖骨骨折があった場合、4〜6週間ほどの安静期間が必要です。期間中、患部は鎖骨バンドなどで固定します。 安静期間がなければ、鎖骨の癒合がうまく進みません。癒合を促進するためにも、この期間が必要です。 また後述する禁忌動作を避ける、定期的に鎖骨バンドを締めるなどの取り組みも必要です。 鎖骨を骨折している際の過ごし方と少しでも早く治す方法 鎖骨を骨折している際に、少しでも早く治すための過ごし方とポイントは大きく分けて3つあります。 なるべく腕を上げないようにする 基本的に横向きに寝る 1日2回ほど固定具を締める それぞれ以下で詳しく解説します。 なるべく腕を上げないようにする(禁忌動作を避ける) 鎖骨は腕(上肢)を動かすための、重要な部分です。鎖骨が動かせなければ、腕はほんの少ししか上がりません。 腕を大きく挙げようとすれば鎖骨も連動します。つまり、鎖骨が折れている状態で腕を大きく動かせば、鎖骨は自ずと動き、ズレようとする力が働くため、強い痛みが出てしまい、さらには骨の癒合を邪魔してしまいます。 そうなると、治りが遅くなり肩の動きが悪くなる後遺症が出る可能性もあります。 また、偽関節ができてしまい、力が入りづらくなることも考えられます。 そのため、鎖骨骨折後の早期は手術の有無に関わらず、腕を挙げる行動を控えることが重要です。 基本的に横向きに寝る 鎖骨骨折後の早期は、寝る姿勢にも注意しなければなりません。 基本的に仰向けか患部を上にした横向きで寝ることが推奨されています。その際、骨折した側の腕が動かないようにバンドや三角巾などで固定しておくと良いでしょう。 仰向けで寝る場合は、肘が下に落ち過ぎて肩に負担がかかる場合もあります。 したがってバスタオルを折り畳んだものを骨折側の肘の下に敷いておくと安定感が得られます。 1日2回ほど固定具を締める 鎖骨骨折がある際は、1日2回ほど、鎖骨バンドなどの固定具を締め直しましょう。 前章では、鎖骨の癒合を進めるためには患部を固定するのが重要と述べました。 しかし鎖骨バンドの固定部が緩むと、鎖骨が動くようになり、完治が遅れます。 患部が固定されるよう、1日2回ほど固定具を締めるようにしましょう。 鎖骨骨折後の治療 ここまで、鎖骨骨折の発生要因や症状、鎖骨骨折後の対処をお話ししてきました。 それでは実際にどのような治療方法があり、どのような経過をたどるのでしょうか? 治療の方法は大きく2つに分けられます。一つは、体にメスを入れない保存療法、そしてもう一つは折れた骨同士を癒合させる手術療法です。 今回は、保存療法を中心にご説明します。保存療法が選択されるケースは以下です。 保存療法が必要となるケース 単純骨折(骨片が2つ) 骨片同士のズレが小さい 骨形成率が早い子ども 神経や血管、靭帯を損傷していない 手術に対して抵抗がある 骨のずれが少ない場合は、鎖骨バンド(クラビクルバンド)と呼ばれるサポーターで固定をし、骨が繋がるのを待ちます。 出典:一般社団法人 日本骨折治療学会 鎖骨骨折の特徴として、胸の中心に近い方の骨片が上に移動し、外側の肩に近い方の骨片が相対的に下に位置するケースがあります。 そのため、バンドで胸の中心の方の骨片を上から抑えこむことで、そのズレを少なくし、骨をつながりやすくします。 通常であれば、2~3カ月もすれば、ある程度骨癒合(ひっつく)します。 ただ、鎖骨バンドを早期に外してしまったり、つけ方が甘かったり、早くから腕を動かし過ぎたりすると、骨が癒合するのが遅れ、遷延治癒(※)となることもあるので注意が必要です。 (※遷延治癒・・・一定期間が経過しても治らない状態) 鎖骨骨折の治療には保存療法や手術療法といったように様々な選択肢がありますが、当院「リペアセルクリニック」が提供している、再生医療という新しい選択肢もあります。 より詳しく、手術を必要としない治療法として注目されている再生医療について知りたい方は、以下からぜひご確認ください。 ▼セルフケアに関する情報についても配信中! >>公式LINEはこちら 鎖骨骨折の完治までの期間は?痛みのピークはどれくらい? 鎖骨骨折の完治までは3カ月ほどかかるでしょう。しかし、ズレが大きい、手術が必要などの事情があれば、3カ月より長くかかるかもしれません。 幹部の痛みは、安静にした期間が伸びるにつれ軽減されます。 骨折直後の2、3日に痛みはピークに到達します。、以後少しずつ痛みが引いていくでしょう。 2カ月後にはほとんど痛みを感じなくなります。 車の運転はいつからいいの? よく聞かれる質問の一つに、「車の運転はいつからしていいのか?」というものがあります。 一人ひとり骨のつながり具合や手術の有無によって差があるので一概にはいえませんが、腕をしっかり挙げてOKと医師から許可が出た頃から練習をし始めるのが良いでしょう。 運転では、やむを得ず急ハンドルを切る場面が出てくるかもしれませんし、大きいカーブでは腕が上がる動作も加わります。 予測できないハンドル操作が出てくることも考えると、少なくとも1カ月半〜2カ月程度は我慢した方が良さそうです。 とにかく、鎖骨骨折をしてしまったら、自分で判断せずに専門の医療機関に診てもらい、骨折後や手術後すぐに肩を大きく動かす動作は避けましょう。 骨のつながりは、レントゲンなどによって判断されるので、医師の指示のもと、段階的に動かすよう心がけましょう。 まとめ・鎖骨骨折した際の正しい過ごし方を理解しよう 今回は、鎖骨骨折の発生要因や症状、治療方法、過ごし方などを紹介しました。 骨折のなかでは頻度が高い鎖骨骨折ですが、その予後は良く、医療機関の指示を守って生活すると大部分は前と同じように動かせるようになるでしょう。 鎖骨の骨片で大事な神経や血管を傷つけている可能性もあるため、骨のつながり状況を確認しながら段階的に治療に取り組むことが完治への一番の近道、早く治すために有効です。 鎖骨骨折が疑われる場合は手術をせざるを得ない状況も考えられるため、「大丈夫だろう」と自分の判断で無理されることなく、早めに医療機関を受診してください。 また、骨が癒合した後も痛みや後遺症が残り、リハビリを続けたものの完治しなかったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。 考えられる後遺症としては以下が挙げられます。 神経障害(痛みやしびれ) 変形障害 機能障害 もし上記にお困りであれば、再生医療でより早期の回復を目指せる可能性があります。 最先端の再生医療を提供しているリペアセルクリニックでは、自己脂肪由来幹細胞を用いた再生医療を提供しており、骨癒合の促進や後遺症の改善が期待できます。 無料相談も実施しておりますのでお気軽にご相談ください。 ▼再生医療のさらに詳しい情報も配信中 >>公式LINEはこちら
2023.01.04 -
- 手根管症候群
- 手部
手根管症候群の手術を受けた後、いつから手が自由に使えるようになるのか不安に思ったり疑問を感じていらっしゃるのではないでしょうか。 手術後はギプスでの固定や傷口のケアなど、普段とは異なる生活への戸惑いもあるかもしれませんが、回復期間を安静にして過ごすことで早期復帰が可能です。 この記事では、手根管症候群の手術後について、回復までの期間の目安や日常生活での注意点、そして少しでも早く元の生活に戻るためのポイントを分かりやすく解説します。 また、当院(リペアセルクリニック)は手術以外の選択肢として注目を集める「再生医療」を専門とするクリニックです。 現在LINE限定で再生医療に関する無料のガイドブックを配信していますので、根本的な治療が期待できる医療技術に興味がある方は是非ご入手ください。 \公式LINEでは再生医療の情報や改善症例を公開中!/ 手根管症候群の手術後で日常生活に戻れるタイミング 手根管症候群の代表的な手術は、「手根管開放術」と「母指対立再建術」の2種類があります。回復期間がそれぞれ異なるため、日常生活に戻れるタイミングを把握しておきましょう。 手根管開放術の場合 根管開放術は、手のひらを切開し神経圧迫のもとになっている靭帯を切って、圧迫を解放する手術です。 切開する範囲が比較的小さく、局部麻酔で実施できるため、日帰り手術が可能です。 術後は傷の保護と安静のため、約1週間ほど手術部位をギブスで固定します。ギブスが外れ、傷口の治癒や痛みの軽減が確認できれば日常生活に戻れます。 母指対立再建術の場合 母指対立再建術は、手首や指にある腱や筋肉を採取して、親指の付け根に移植する手術です。 手根管症候群の影響で親指を動かす筋肉が痩せてしまい、物を掴むのが難しい状態になったときに検討される手術です。 母指対立再建術の場合は、全身麻酔を必要とし、1〜2週間ほど入院します。手術後は、1カ月ほど手術部位を固定します。そのため、手を自由に動かして日常動作ができるようになるには最低でも1カ月程度かかると覚えておくと良いでしょう。 腱や筋肉の損傷に効果的な治療法の1つに「再生医療」があります。 人間の自然治癒力を活用した治療なので、身体への負担を最小限にできます。詳しい治療方法や期待できる効果が気になる方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 ▼ご家族と確認できる再生医療のガイドブックも配信中 >>公式LINEを確認する 手根管症候群の手術後に生活で気をつけるべき3つのこと 手根管症候群の手術後に生活で気をつけるべきことを解説します。 抜糸するまでは安静にして過ごす 傷口に水がかからないようにする 症状が落ち着くまでは手を使う仕事や家事は控える これらの点に注意して生活を送り、着実に回復させていきましょう。 1.抜糸するまでは安静にして過ごす 手根管症候群の手術は、切開した部分を医療用の糸で最後に縫います。傷口を縫合して、切開した部分が元通りに閉じるのをサポートしているのです。そのため、抜糸までの期間は安静に過ごすことが求められます。 抜糸前は、傷口が完全にふさがっておらず、糸で傷口を保護している状態です。 この状態で、無理に手を動かしたり、重い物をもったりすると傷口が広がって再び縫合処置が必要になる場合もあります。 スムーズな回復のためにも、抜糸して完全に傷口がふさがるまでは安静に過ごしましょう。 2.傷口に水がかからないようにする 手術後の傷口は、皮膚が再生してふさがる過程にあります。この過程は水分の影響を受けやすいため、水がかかると傷口の修復が遅れる可能性があります。 傷口がふさがるまでは、食器洗いや洗濯といった水を使う家事は極力控えましょう。 3.症状が落ち着くまでは手を使う仕事や家事は控える 手術後、無理に手を動かすと、回復が遅れたり、傷口が開いたりする可能性があります。そのため、症状が落ち着くまでは、以下のような手を使う仕事や家事は控えるようにしましょう。 包丁を握る 重い物をもつ タオルを絞る パソコンを打つ 手根管開放術の場合は、手首の固定は約1週間、母指対立再建術の場合は、約1カ月なので、手首が固定されている最中はとくに安静が必要です。 ただし、固定期間や傷口の回復ペースには個人差があります。医師と相談しながら、日常生活を開始する適切な時期を決めていくのが望ましいでしょう。 以下の記事では、手根管症候群が疑われるときにやってはいけない動作や注意点を解説しています。詳細が気になる方は、参考にしてみてください。 まとめ|手根管症候群の手術後は安静に過ごして早く日常生活に戻ろう 手根管症候群の手術は、手首や親指の付け根などを切開するため、傷が残ります。そのため術後は傷の治癒のため、安静に過ごす必要があります。 回復期間は、傷口が開いたり、手首に負担をかけたりするような動作や家事は控えましょう。適切な安静期間の確保が、術後の回復を早め、日常生活の早期復帰を可能にします。 手術後の回復について、または「なかなか症状が改善しない」「手術以外の方法も検討したい」といったお悩みはありませんか? リペアセルクリニックでは、身体への負担を抑えながら治療を可能とした、ご自身の細胞を用いる再生医療(幹細胞治療)をご提供しています。 再生医療専門の『リペアセルクリニック』では、詳しい治療方法や効果が気になる方や、再生医療に関するご質問やご相談をLINEでもお受けしております。 ▼無料のオンライン診断も実施中 >>公式LINEはこちら 手根管症候群の手術後で生活に関するよくある質問 最後に手根管症候群の手術後の生活に関するよくある質問と回答をまとめます。 手根管症候群の手術後に仕事復帰できるのはいつですか? 仕事復帰の時期は、手術の種類と個人の回復状態によって異なります。手根管開放術の場合は1週間程度の固定期間のあと、母指対立再建術の場合は1カ月程度の固定期間を経てからの復帰となります。 ただし、仕事復帰の時期は、手術の種類と個人の回復状態によって異なります。また、仕事の内容によっても復帰時期は変わってくるので、担当医と相談しながら適切な時期を決めていくのが良いでしょう。 腱や筋肉の損傷に効果的な治療法の1つに「再生医療」があります。身体にメスを入れない治療法で、今注目を浴びています。 どんな怪我や病気が再生医療の対象なのかを知りたい方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 手根管症候群の手術後にリハビリはおこないますか? 手根管症候群の手術後にはリハビリをおこなうのが推奨されます。作業療法士の指導のもと適切なリハビリをおこなえば、症状の回復を効果的に促進できます。 手根管症候群の術後におこなわれる代表的なリハビリは、以下のとおりです。 リハビリの種類 目的 可動域訓練 手首と指の動きの改善 ストレッチ 手首や手指の柔軟性や血液循環の向上 マッサージ 手の筋や腱を伸ばして関節拘縮の予防 リハビリに積極的に取り組めば、機能回復が進んでより早く日常生活に戻れるでしょう。 以下の記事では、手根管症候群の方が自分でできるストレッチやマッサージを紹介しています。セルフケアの方法が知りたい方は、あわせてご覧ください。 手根管症候群の手術後は痛みがいつまで続きますか? 手根管症候群の手術後の痛みが消えるまでには、3〜6カ月ほどかかります。手術の種類や個人差によっても痛みの感じ方は異なるので、目安として覚えておきましょう。 痛みは、時間とともに軽減していきます。痛みが長くなる場合や強い痛みが続く場合は、早めに医師に相談することをおすすめします。 手根管症候群の手術後の安静期間はどれくらいですか? 安静期間は手術の種類によって異なります。 手根管開放術の場合は約1週間、母指対立再建術の場合は約1カ月の固定期間が必要です。 この期間は傷の治癒のため、極力安静を保ちましょう。無理に手首や手を動かすと回復が遅れる可能性があります。 また、手術後の状態が良くない方や安静期間を過ぎた後も回復しない場合、当クリニックが提供する再生医療もご検討ください。 再生医療とは人間が持つ本来の力を引き出す治療方法で、手術後の後遺症にも改善が認められたケースは多く存在します。 現在の状態についてご不安な方は専門のスタッフが丁寧にお答えしますので、まずはお気軽にお電話ください。 また、LINEでも無料相談を受け付けているだけでなく改善症例も合わせてご案内しておりますので、実際どのような治療が行われているのか気になる方はLINEをご確認ください。 >>公式LINEはこちら
2022.12.28 -
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突然のしびれやろれつが回らない症状は、脳卒中のサインかもしれません。 脳卒中は日本人の死因の上位にあり、命を救うためには早期発見と適切な対応が不可欠です。 しかし、「脳卒中」と「脳梗塞」の違いを正しく理解している人は意外と少なく、症状が現れたときに適切な判断ができない場合もあります。 この記事では、脳卒中と脳梗塞の違いをわかりやすく解説し、発症前に現れる前兆や後遺症について詳しく説明します。知識を持っておくと、大切な家族や自分自身の命を守れるかもしれません。 脳卒中と脳梗塞の違い 脳卒中は脳の血管トラブル全般を指す総称で、その中の1つが血管が詰まる脳梗塞です。 脳卒中は、脳血管障害とも呼ばれる脳の疾患です。脳卒中には、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の3つが含まれます。 脳梗塞は脳の血管が詰まって血液が流れなくなり、その先の脳の細胞が死んでしまう疾患です。発症部位によっては、身体を動かすのが不自由になる、言葉が出づらくなる、など後遺症が残る場合も少なくありません。 脳卒中は「脳の血管障害によって発症する病気全般」 脳卒中とは、脳の血管が詰まる、あるいは血管が裂けると発症する脳の病気全般を指す言葉です。 脳卒中には、大きく分けて「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」の 3 種類があります。具体的な症状は以下の通りです。 半身がしびれたり、麻痺が続く ふらふらしたり、歩く・立つができなくなる ろれつが回らず、言葉が出ない 視野の半分が暗くなる、二重に見える 激しい頭痛が突然起きる 突然発症する場合が多いため、前兆が見られる際にはすぐに病院を受診するのが大切です。 脳梗塞は「脳の血管が詰まる・狭くなることで起きる病気」 脳梗塞は、脳の血管が詰まって血流が悪化し、脳の神経細胞が死んでしまう疾患です。手足のしびれやろれつが回らない、視野が欠けるなどの症状が出現します。 年齢とともに血管の動脈硬化によってできる血栓や、心臓にできる血栓が脳の血管を詰まらせる原因です。血管が詰まると脳に血液が行き渡らなくなって、酸素や栄養が届かなくなり、脳が壊死してしまいます。 脳梗塞や脳出血といった脳卒中は、寝たきりや認知症、高次機能障害といった後遺症を引き起こすため、早期発見が大切です。 脳梗塞と脳出血・くも膜下出血との違い 脳血管疾患のうち脳梗塞、脳出血、くも膜下出血はそれぞれ違います。具体的には、以下の表の通りです。 病気の種類 病気が起きる原因 脳梗塞 脳の血管が詰まって血液が行き渡らなくなる 脳出血 脳の血管が切れて出血して、脳の細胞が壊死する くも膜下出血 脳の血管にできた「動脈瘤」(こぶ)が破けて、脳の表面を覆うように出血が広がる 上記のように、原因により異なる疾患名が付けられています。 脳卒中(脳梗塞)の前兆に心当たりがあればすぐに病院へ行きましょう 「身体の半分がしびれたり、麻痺が続いている」「ろれつが回らなくなった」など脳卒中の症状に気づいたら、すぐに病院で診てもらいましょう。 脳卒中の初期症状を確認する方法として「FAST(ファスト」と呼ばれる方法があります。 違和感があるときは下記のF・A・Sに該当するか確認して、該当する場合は時刻を確認の上で救急車を呼びましょう。 F(Face: 顔) 顔の片方だけが麻痺してうまく動かせない A(Arm: 腕) 両腕を水平に上げることができない S(Speech: 言葉) ろれつが回らずうまく話せない T(Time: 時間) 発症時刻を確認する 脳卒中は発症後、少しでも早く治療を受けることが重要です。 麻痺などの症状が現れて脳卒中が疑われる場合は、ためらわずにすぐ救急車を呼んでください。 脳卒中(脳梗塞)の診断方法 脳卒中の診断には、CTやMRIが用いられます。CTは脳出血やくも膜下出血など出血の診断に適しており、短時間でできるため最初に用いられる検査方法です。 一方、MRIは脳梗塞の診断に適しています。脳梗塞の発症早期に病変の抽出が可能です。そのため、急性期の診断で重要な指標になります。放射線を使用しないため、身体への負担を抑えつつ利用できます。 脳卒中(脳梗塞)のリスクと予防方法 脳卒中は死に至る場合もある重い病気で、後遺症が残る可能性もあるため、日常的に予防するのが大切です。 脳卒中の5大リスクとして知られているものは、次の通りです。 高血圧 糖尿病 脂質異常症 不整脈 喫煙 これらは、生活習慣病といわれており、以下のような食事や運動、睡眠などの生活習慣の改善で予防できます。 食生活に気を配ることで予防が可能 塩分制限をする バランスの良い食事を心がける 適度に運動する 十分に睡眠をとる お酒や喫煙を控える 脳卒中は、起こってしまってからでは取り返しがつきません。 予防のためにも、まずは生活習慣の見直しからスタートするのが大切です。 また、病院で血圧や血液検査などの異常を指摘された方も、薬による治療を続けると脳梗塞をはじめ脳卒中のリスクをコントロールできます。あわせて、定期的な健康診断や通院で、病気を管理するのも忘れずに行いましょう。 脳卒中(脳梗塞)後に後遺症は残る?対処方法も解説 脳卒中は治療後に後遺症が残る可能性があります。たとえば、歩きづらさ、話しにくさ、しびれや痛みなどです。 これらの後遺症に対しては、リハビリや再生医療を実施して、症状の軽減を図ります。以下で詳しく解説します。 リハビリ 脳卒中後遺症に対するリハビリでは、理学療法、作業療法、言語聴覚療法の3つの方法でアプローチします。概要は以下の通りです。 リハビリ方法 概要 理学療法 手足の運動、姿勢保持、動作に関するリハビリテーション 作業療法 四肢や手指の細かい動作など日常生活に即したリハビリテーション 言語聴覚療法 嚥下や言葉の話しにくさに対するリハビリテーション 脳卒中に対するリハビリは、発症後少しでも早く開始することで高い改善効果が期待できます。そのため、容体が良ければ発症当日からリハビリを開始する場合もあります。 各リハビリテーションは、後遺症の種類や重症度に応じて使い分けられます。 再生医療 脳卒中後遺症に対しては、再生医療も用いられます。再生医療は、患者様自身の幹細胞を採取・培養して投与する治療法です。 当院「リペアセルクリニック」では、約1ヶ月の間隔をあけて、合計3回の幹細胞による投与治療を行ないます。 厚生労働省へ届出し受理された2億個の幹細胞の投与(点滴)が特長です。 個人差はありますが、再生医療と並行して1年間ほどリハビリを実施することを推奨しています。 統計でみる脳卒中(脳梗塞)による日本人の死因順位・死亡率 日本人の死因で脳卒中(脳梗塞)は上位に位置しています。 以下では、詳細な統計・データを用いて脳卒中(脳梗塞)における日本人の死因順位・死亡率に言及します。 2023年の死因のうち脳卒中(脳梗塞)は4番目に多い 2023年における日本人の死因のうち、脳卒中(脳梗塞)は男女ともに4番目に多い疾患です(文献1)。かつて昭和の時代には脳卒中が死因のトップでしたが、医療の進歩や生活習慣の改善により、その死亡率は徐々に低下しています。(文献2)とくに高血圧の管理や禁煙、食生活の改善が影響を与えています。 しかし、依然として脳卒中は高齢者を中心に発症リスクが高く、生活の質を大きく損なう病気です。発症後の後遺症が残るケースも多いため、予防が重要になります。今後も脳卒中のリスクを下げるために、適度な運動やバランスの取れた食事、健康診断の受診が大切です。 脳卒中(脳梗塞)のリスクは加齢とともに上昇|男女差は少ない 脳卒中(脳梗塞)のリスクは、加齢とともに上昇します。厚生労働省の統計によると、脳血管疾患による死亡率は年齢が高くなるにつれて増加します(文献1)。これは加齢に伴い、血管が硬くなり動脈硬化が進行すると、脳の血流が悪化しやすくなるためです。また、高血圧や糖尿病などの生活習慣病も年齢とともに増え、脳卒中のリスクを高めます。 一方で、脳卒中の発症率に男女差はほとんどありません。そのため、性別に関わらず脳卒中予防のための生活習慣改善や定期的な健康診断が重要です。 脳卒中と脳梗塞の違いを理解して日頃から予防に努めましょう 脳卒中とは、脳の血管が詰まる、もしくは破れて脳の機能が損なわれる疾患の総称です。脳卒中には主に「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」の3種類があります。中でも脳梗塞は、脳の血管が詰まり、血流が途絶えて脳細胞が壊死する状態を指します。 高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病が原因となる場合が多く、予防には食生活の改善や運動習慣が重要です。また、禁煙や過度な飲酒を控えるのも発症リスクを下げるポイントです。脳卒中は突然発症し、後遺症が残る可能性があるため、日頃から血圧管理を行い、適切な生活習慣を維持しましょう。 脳卒中の後遺症でお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。 参考文献 (文献1) 厚生労働省「結果の概要」令和5年 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai23/dl/kekka.pdf (最終アクセス:2025年2月21日) (文献2) 厚生労働省「三死因(悪性新生物<腫瘍>、心疾患、脳血管疾患)による死亡の状況」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/other/20sibou/dl/02.pdf(最終アクセス:2025年2月21日)
2022.12.26 -
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「脳出血ってどれくらい入院するの?」「入院の費用はどれくらいかかるの?」 そんな疑問をお持ちではないでしょうか? 脳出血の入院期間は重症度や年齢によって大きく変わりますが、平均日数や費用の目安を知ることは大切です。 この記事では、脳出血の入院期間や費用、治療法について医師がわかりやすく解説します。ぜひ参考にして、今後の治療に役立てていただければ幸いです。 また、当院「リペアセルクリニック」では脳卒中の再生医療も行っております。 症状に不安がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 脳出血の入院期間は?年齢を考慮した平均値を公開 脳出血の入院期間は重症度や年齢によって大きく異なりますが、厚生労働省のデータによると平均で77. 4日間です。 ただし退院後もリハビリで通院しなければならない可能性があります。 本章を参考に、脳梗塞の入院期間やリハビリ期間がどのくらいになるのか知っておきましょう。 脳出血の平均入院期間は77.4日 脳出血の入院期間は、厚生労働省のデータによれば平均77.4日とされています。 年齢別平均在院日数を以下の表にまとめました。(文献1)(文献2) 年齢層 平均入院期間(脳血管疾患) 0~14歳 31.3日 15~34歳 61.7日 35~64歳 51.8日 65歳以上 83.6日 70歳以上 86.9日 75歳以上 93.2日 高齢になるほど入院期間が長くなり、75歳以上では約93.2日に及ぶケースもあります。 上記のデータは全国の退院患者を対象としたもので、多くの方の治療過程を反映しています。 ただし、個人の状況によって日数は変動するため、軽症であれば数週間での退院も可能といえるでしょう。 重症度によって入院期間は変わる 脳出血の入院期間は、重症度によって大きく変わります。 軽症であれば1~2週間で退院可能な場合もありますが、重症では2~3か月以上の入院が必要です。 たとえば、広範囲の出血や血腫除去が必要な場合、術後の経過観察や集中治療が必要となります。 また、治療方法によっても大きく異なるため、医師との相談が重要と言えるでしょう。 リハビリ期間も考慮する必要あり 退院後のリハビリも、脳出血の治療には欠かせない大切な期間です。 リハビリには数週間から半年以上かかる場合もあり、日常生活を改善するために計画的な取り組みが必要です。 リハビリでは理学療法や作業療法を通じて、普段の生活に戻ることを目指します。 脳出血の治療期間は、入院だけでなくリハビリ期間も想定しておきましょう。 脳出血の入院費用は「日数や入院先の施設による」 脳出血で入院した場合、入院期間だけでなく費用も気になるポイントです。 入院費用は、入院日数や入院する医療機関によって異なりますが、全国平均では70万円前後です。 しかし、高額療養費制度によって費用が軽減される可能性もあります。 ここでは、脳出血の入院費用について詳しく紹介いたしますので、ぜひ参考にしてください。 入院費用の目安は平均70万円前後 脳出血による入院費用の平均は、3割負担の場合でおよそ70万円です。 ただし入院期間が長引いたり、手術や特別な治療が必要になったりした場合は、費用はさらに高額になるでしょう。 たとえば、血腫除去術にかかる一般的な手術費用は、診療報酬点数で47,020点と設定されています。1点=10円で計算すると、3割負担では約14万円となります。 また、入院する病院によっても費用は異なるため、事前に確認しておきましょう。 高額療養費制度で軽減される可能性も 高額療養費制度とは、一定額を超える医療費を補助する制度を指します。所得に応じて自己負担額が異なり、低所得者層の場合はさらに負担が軽減される仕組みです。 この制度を活用することで、入院費用の負担を大幅に軽減できる可能性があります。申請方法や条件については事前に確認しておくと安心です。(文献3) 脳出血の検査方法 脳出血の診断には、「CTスキャン・MRI・血液検査」の3つが主に使われます。それぞれの目的や特徴を以下に簡潔にまとめました。 検査方法 目的 特徴 CTスキャン 出血部位や範囲の確認 短時間で結果が得られる迅速な検査 MRI 微細な損傷や慢性的な異常の確認 詳細な画像が取得可能だが時間がかかる 血液検査 全身状態の確認(凝固異常や感染症など) 手術や治療の準備に重要な情報を提供 CTスキャンは、出血部位や範囲を短時間で把握でき、急性期の診断で多く利用される検査です。 MRIはCTではわかりにくい微細な損傷や慢性疾患の特定に有効ですが、検査時間が長いため急ぎの診断には向きません。 一方、血液検査は凝固異常や感染症の確認を通じて、手術や治療の準備に役立ちます。 これらの検査を組み合わせることで、正確で迅速な診断が可能になります。 また、脳出血の前兆や初期症状をセルフチェックする方法を以下の記事でまとめています。気になる方はぜひ参考にしてみてください。 脳出血における治療法 症状や重症度によって異なりますが、脳出血の治療法は主に以下3つが挙げられます。 内科的治療法 外科的治療法 リハビリ それぞれの特徴や目的を詳しく解説しますので、事前に確認しておきましょう。 内科的治療法 内科的治療は、薬を使用して脳出血の悪化を防ぐ方法です。軽症の場合や手術が不要なケースに適用されます。 内科的治療に使用される主な薬剤と特徴は次のとおりです。 薬剤の種類 特徴 降圧剤 血圧を下げて出血の再発を防ぐ 血液凝固調整薬 血液の凝固を調整し新たな出血を防止 血管保護薬 血管の修復や保護を促進 これらの薬を適切に使用することで、脳出血の進行を抑えるだけでなく身体への負担を軽減できます。医師の指導に従いながら治療を進めていきましょう。 外科的治療法 外科的治療では、出血した血腫を取り除き脳への圧力を軽減します。 主な手術方法には「開頭血腫除去術」や「内視鏡的血腫除去術」があり、広範囲の出血や命に関わる重症例で行われることが多いです。 また、手術後のリスク管理や経過観察が重要で、術後の回復には専門医の指導が欠かせません。 リハビリ リハビリは、日常生活に戻るために重要なステップですが、個人差が大きいため「個別の計画が必要」です。 理学療法では筋力や運動能力の回復を目指し、作業療法では日常動作の練習を行います。 リハビリ期間は症状の状態により異なり、数週間から半年以上かかる場合があります。計画的にリハビリを進めることで、社会復帰や通常の日常生活に戻れる期待も高まるでしょう。 脳出血のリハビリ方法について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。 まとめ|脳出血の入院期間や治療費は事前に把握しておこう 重症度や年齢によって異なりますが、脳出血の入院期間は平均77.4日です。 ただし、退院後も社会復帰を目的としたリハビリ期間が発生するケースがほとんどです。 入院費用は70万円前後が目安ですが、高額療養費制度を活用することで負担を軽減できる可能性があるため、事前に確認しておきましょう。 脳出血は治療期間が長引きやすい疾患ですが、医師の指示に従い、焦らず適切な治療やリハビリを行いながら、日常生活を取り戻すことが大切です。 また、当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による脳出血の後遺症治療も行っております。気になる方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 脳出血の入院期間に関するよくある質問 軽度の脳出血の入院期間はどれくらいですか? 軽度の脳出血では、入院期間は1〜2週間程度が一般的です。軽症の場合は、薬による内科的治療が中心となり、手術を行わないケースも多くあります。 ただし、患者の年齢や持病の有無により異なるため、医師の診断に基づいた治療計画が重要です。 手術なしで入院しない脳出血の治療法もありますか? 軽度の脳出血では、入院せずに治療を行うケースもあります。 たとえば、降圧剤を使った血圧の管理や、血液凝固を調整する薬を服用する方法です。しかし、症状が悪化するリスクがあるため、定期的な通院や検査を受ける必要があります。 医師の指導を受けながら適切に治療を進めることが大切です。 また、当院「リペアセルクリニック」では脳卒中の後遺症に効果が期待できる再生医療も行っております。気になる方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 参考文献一覧 文献1 厚生労働省_- 12 - 3 退院患者の平均在院日数等 文献2 厚生労働省_令和2年(2020)患者調査の概況 文献3 厚生労働省_高額療養費制度を利用される皆さまへ
2022.12.23 -
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側弯症の人がやってはいけないことはある? 側弯症を悪化させないために心がけるべきことは? 側弯症と診断されたけれど、筋トレやスポーツはやっていいの? この記事を読んでいるあなたは、側弯症の人がやってはいけない動作や運動があるか気になっているのではないでしょうか。 「無意識に側弯症が悪化する動作をやっているのではないか?」と不安になることもあるかもしれません。 結論からいえば、側弯症の人がやってはいけない動作や運動は、明確になっていないのが現状です。ただし、長時間の崩れた姿勢や過度な運動は歪み・痛みの原因になるため、普段から正しい姿勢を保つよう心がけましょう。 本記事では側弯症の人がやってはいけない・注意すべき動作や運動について解説します。 記事を最後まで読めば、側弯症を悪化させないために普段から意識すべきことがわかるでしょう。 側弯症の人がやってはいけない・注意すべきことは? 結論からいうと、側弯症の人がやってはいけない動作は、科学的に証明されていません。ただし、通常よりも背骨の歪みや痛みが出やすいため、日常から正しい姿勢を保ち、無理な運動は避ける必要があります。 まずは側弯症がやってはいけない・注意すべきことを、以下のポイントごとに解説します。 日常動作 筋トレ・ストレッチ スポーツ 本章を参考にして、側弯症の人が避けるべき動作や運動をひと通り理解しておきましょう。また、側弯症の症状については以下の記事も参考にしていただければ幸いです。 側弯症の人がやってはいけない・注意すべき日常動作 多くの日常生活習慣・動作は、側弯症と直接的な関係がないという研究があります(文献)。そのため、側弯症の人がやってはいけないことは明確にわかっていないのが事実です。 ただ、側弯症の人は姿勢が傾きやすく、腰痛や姿勢の歪みが生じやすい傾向があります。見た目上の歪みや腰痛予防のためにも、長時間崩れた姿勢を取らないようにしましょう。 また、腰痛があるときは重いものを持ったり、無理に運動することを控えてください。 側弯症の人がやってはいけない筋トレ・ストレッチ 側弯症の人が姿勢矯正のために筋トレをおこなう場合は、湾曲している凸側を鍛えましょう。誤って凹側の筋力を強化してしまうと、かえって背骨のゆがみを強めてしまいます。 また、ストレッチをする場合は、痛みが出るまで伸ばしたり、反動や勢いをつけたりしないよう注意が必要です。無理なストレッチは、変形した背骨に負荷をかける原因になります。 筋トレやストレッチは、側弯の状態に合わせて適切な方法でおこないましょう。整形外科などで姿勢を評価してもらい、専門家の助言を受けることをおすすめします。 側弯症の人におすすめのエクササイズ・ストレッチは以下の記事でご紹介していますので興味がある方はぜひご覧ください。 側弯症の人がやってはいけない・注意すべきスポーツ 現時点で特定のスポーツが原因で側弯症の発症が増える可能性について、科学的な根拠は明らかになっていません。 よって側弯症でも特定のスポーツを避ける必要はないでしょう。 ある研究では、クラシックバレエの経験がある女子に側弯が発生しやすいといわれています(文献)。しかしバレエが側弯に影響しているのか、側弯になりやすい体型の子がバレエをやっていることが多いのかはわかっていないのが現状です。 よって、側弯症の悪化や予防といった観点でいえば、特定のスポーツを制限する必要はありません。 ただし、腰痛などの症状が出ている場合は、腰に大きな負担がかかるような種目や動きは控えましょう。 側弯症における3つの治療法 側弯症と診断された場合、主に以下3つの治療を行います。 経過観察 装具による矯正 手術 側弯症と診断され、治療を検討している方の参考になれば嬉しく思います。 経過観察 側弯症が軽度(背骨の曲がり角度が30度未満)の場合は、経過観察として定期的に整形外科での診察・レントゲン検査を受けるのが一般的です。 とくに子どもの側弯症の場合、成長期が終わるとともに側弯の進行も止まるケースも多くあります。経過観察で悪化が見られなければ、矯正など特段の治療を行わないこともあるでしょう。 装具による矯正 背骨の曲がり角度が30度以上50度未満の場合は、中等度の側弯症と診断されます。 中等度の側弯症の場合は、症状の進行を抑えるため「アンダーアーム装具」と呼ばれる装具を使って矯正を行います。 装具による矯正治療は、側弯症を根本的に改善する効果はなく、あくまでも進行を止める手段として行われます。 手術 背骨の曲がり角度が50度以上と重度の側弯症である場合、外科手術を検討するケースもあります。 側弯症の手術は、以下2つの方法が一般的です。 後方矯正固定術 前方矯正固定術 「後方矯正固定術」は背中側から皮膚を切開し、脊椎にロッド等を取り付けて固定するものです。一方「前方矯正固定術」では、身体の側面から皮膚を切開して胸椎や腰椎を固定します。 入院期間の目安は約2週間~3週間で、その後リハビリ期間を経て退院する流れが一般的です。 側弯症の外科手術については以下の記事もご覧ください。 まとめ|日常から正しい姿勢・適度な運動を継続して側弯症とうまく付き合おう 本記事では、側弯症の人がやってはいけない、あるいは注意すべき動作や運動について解説しました。 日常生活や運動において、側弯症の人がやってはいけないことは明確ではありません。しかし、無理な姿勢や運動は症状を悪化させる可能性があるため、整形外科など医療機関に相談し、専門家の助言を受けましょう。 この記事を読んだあなたが、側弯症の人が注意すべき姿勢や運動を理解し、普段から意識して生活できるようになれば嬉しく思います。 側弯症でやってはいけないことについてよくある質問 側弯症に良い運動はありますか? 姿勢改善の効果があるヨガやストレッチがおすすめです。スポーツなら姿勢や体重が偏りにくい水泳、ウォーキングなどが良いでしょう。 ただし、いずれも無理のない範囲で行い、痛みがあるときは安静にする必要があります。 側弯症は年をとるとどうなりますか? 側弯症が悪化するタイミングは思春期に多く、成長してから悪化するケースは比較的少ない傾向があります。 しかし、中高年になってから進行する場合もゼロではないため、定期的に整形外科での受診、レントゲン検査を受けましょう。 中高年で側弯症が悪化した場合、脊柱管狭窄症や腰部椎間板ヘルニアなどの合併症リスクもあります。早期発見・早期治療のためにも、経過観察を続ける必要があります。 参考文献 Kota Watanabe,Takehiro Michikawa,et al. Physical activities and lifestyle factors related to adolescent idiopathic scoliosis.2017;99:284-294.
2022.12.21 -
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これまでに感じたことのない激しい頭痛や吐き気、嘔吐がある場合は、脳出血を起こしている可能性があります。ただし脳出血には、前兆が基本的にはありません。 一度障害を受けた神経細胞は元に戻ることはないため、脳出血を起こすと、麻痺や感覚障害などの後遺症が残ってしまう可能性があります。 本記事では、脳出血の初期症状をチェックシート(チェックリスト)を公開しています。いつもと違う激しい頭痛や吐き気、嘔吐などに悩まされている方は、本記事のチェックリストを活用し、一つでもあてはまる場合はすぐにでも専門の医療機関を受診しましょう。 脳出血の前兆を今すぐチェック【チェックシート付き】 脳出血は突然発症します。以下は「脳出血の前兆を症状で判別いただくためのチェックリスト」です。ひとつであっても当てはまるものがあれば要注意です。 脳出血の前兆に一つでも当てはまれば早期の受診を! とくに、今まで感じたことのないような激しい頭痛が生じたときは、脳出血が発症した可能性がかなり高いです。頭痛は、血管が破れた際に起こります。 さらに、激しい頭痛だけでなく「激しい吐き気」や「嘔吐」が伴う場合は、脳出血の可能性が高まります。 意識障害や昏睡状態になっている場合は、すでに重篤な状態であり命に危険が及んでるかもしれません。 すみやかに治療を受けることで、その他の症状を発症せずに済む可能性があります。救急車を呼ぶなどして、いち早く専門の医療機関を受診しましょう。 脳出血に前兆はない? 脳出血は突然血管が破れて発症するため、前兆は基本的にありません。 ただし、脳出血は朝10時ごろに起こりやすくなっています。これは、血圧が一番高くなる活動的な時間帯であるためです。 そもそも脳出血とは? 脳出血は脳卒中の1つで、脳を走る血管が破れることにより脳の中で出血が起こる病気です。 高齢であったり、高血圧や動脈硬化が強かったりすると血管が弱くなるため、脳出血を引き起こしやすくなる傾向です。 また出血が広がると、血液で脳が圧迫されたり血液が神経細胞に行き渡らず細胞が死んでしまったりします。 一度障害を受けた神経細胞は元に戻ることはないため、麻痺や感覚障害などの後遺症を残します。脳出血の約70%が後遺症を残すと言われており、生活に支障をきたさない程度の後遺症から、 四肢麻痺などの日常生活が以前のように送れなくなるほどの後遺症までさまざまです。 リハビリである程度までの回復が期待できますが、完全に元に戻すことは難しく、何よりかなりの時間を要します。 脳出血で強い後遺症を残さないためにも、発症早期に気づき、周囲の神経細胞に障害が起こる前に治療を受けることが重要です。 脳出血の好発部位と症状の特徴 脳出血は、出血する部位によって頻度や症状が異なります。 脳出血が起こりやすいとされる好発部位は大きく分けて5つあります。それぞれの特徴は、以下のとおりです。 ①被殻(ひかく)出血 脳出血のなかで一番頻度が高いのが被殻出血です。まず頭痛や嘔吐から始まり、片側の手足の麻痺や感覚の異常、うまく言葉が話せない構音障害などの症状があります。 また、どちらか一方に目が寄る共同偏視が生じることもあります。 ②視床出血 視床出血は、被殻出血の次に多く見られる脳出血です。視床は感覚を伝達する神経が多く走っている部位のため、視床出血では感覚障害や視床痛という半身のみの痛みが生じます。 また、視床出血は脳脊髄液が循環している脳室と近い位置にあるため、出血が脳室まで及ぶと水頭症になり意識障害を起こします。 視床出血が起きると、左右の目が内下方を向くようになることが特徴です。水頭症については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。 ③小脳出血 小脳は平衡感覚をつかさどる部位です。そのため、この小脳に出血が起こると頭痛と嘔吐、めまい、歩行障害が起こります。 小脳出血が広がり脳幹まで圧迫されると呼吸が止まり致命的になる可能性があります。小脳出血のみですと、麻痺は起こりません。 ④橋出血 橋は脳幹の一部で呼吸や全身の運動などをつかさどっている部位です。橋に出血が起こると意識障害や全身の麻痺が起こります。さらに出血が広がると、呼吸ができなくなり重篤な状態になることがあります。 橋出血が起こると左右両方の目の瞳孔が小さくなることが特徴です。 ⑤皮質下出血 皮質下出血とは、脳の比較的表層の部分に出血が起こるものです。 部位によって症状はさまざまで、片側の手足の麻痺や構音障害、視界の左右どちらかが見えなくなる半盲などの症状が生じます。 まとめ|脳出血の初期症状を確認したら早期治療で後遺症を残さないようにしよう 脳出血はある日突然発症し、多くの場合で後遺症が残ってしまう病気です。しかし早期に治療を行うことができれば後遺症を残さないか、残っても軽度で済む可能性が高まります。 さらに、脳出血は画像検査ですぐに診断可能です。 そのため、少しでも疑う場合はすみやかに医療機関を受診することが重要です。脳出血は主に脳神経外科が治療を行うため、脳神経外科の体制が整っている病院を選びましょう。 なお、後遺症については、リハビリ以外にも最先端医療の「再生医療」という新たな手法もあります。万が一後遺症が残った場合は、その存在を知っておくと良いでしょう。 本記事が参考になれば幸いです。
2022.12.19 -
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- 脊柱管狭窄症
- 腰部脊柱管狭窄症
「脊柱管狭窄症とヘルニアは何が違うの?」「自分でも見分けられる方法はある?」と考えている方も多いのではないでしょうか。 腰痛や足のしびれを出す疾患を調べると脊柱管狭窄症とヘルニアの2つがヒットしやすく、疾患名を目にしたことがある人も多いかもしれません。 結論からいえば、脊柱管狭窄症とヘルニアの違いは、発症しやすい年齢や症状が出る動作が挙げられます。対処法もそれぞれ異なるため、正しく見分ける必要があるでしょう。 この記事では脊柱管狭窄症とヘルニアの違いを詳しく解説しつつ、それぞれの治療法を解説します。腰の痛みに悩まされている人は、ぜひ最後までチェックしてみてください。 脊柱管狭窄症とヘルニアの違い 脊柱管狭窄症とヘルニアは腰痛や足のしびれを引き起こす疾患で、どちらも腰の神経が圧迫されることで生じます。これらの疾患には以下のようなポイントで違いがあります。 発症しやすい年齢の違い 病態による痛みの出方の違い 歩くほど痛みが増すかどうかの違い 腰の痛みや足のしびれに悩んでいる方は、自分の症状と照らし合わせてみましょう。 ちなみに、脊柱管狭窄症とヘルニアの詳しい病態は以下の記事で解説しています。以下の記事も目をとおしておくと本記事の内容も理解しやすいので、こちらもぜひチェックしてみてください。 発症しやすい年齢 脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアは、発症しやすい年齢に違いがあります。脊柱管狭窄症は高齢者に多く、椎間板ヘルニアは若い世代に多いのが特徴です。 発症しやすい年齢に差がある理由は、それぞれの疾患の発症原因が異なるためです。 脊柱管狭窄症は、腰椎(腰の骨)を後ろから支える黄色靭帯が加齢により厚くなり、脊柱管(神経が通る部分)を狭めることで神経を圧迫して起こります。 一方、椎間板ヘルニアは、椎間板(腰椎にあるクッション)の中心部にある髄核が後方へ押し出され、神経を圧迫する疾患です。 髄核は、重いものを持つなどして腰に強い負荷がかかった際に押し出されやすいため、若年層が発症しやすいとされています。 痛みが出やすい姿勢 脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアでは、痛みが出やすい姿勢にも違いがあります。 脊柱管狭窄症は後ろに反ると痛みが出やすく、椎間板ヘルニアは前に屈むと痛みが出るのが特徴です。 痛みが出やすい姿勢が異なる理由は、神経が圧迫される仕組みの違いがあるからです。 脊柱管狭窄症では、腰椎の後ろを上下に走る神経が、後ろに反る姿勢によって脊柱管が狭くなり圧迫されやすくなります。そのため、後ろに反った姿勢で痛みやしびれが生じやすくなります。 一方、椎間板ヘルニアでは、髄核が後方へ突出して神経を圧迫するため、前かがみの姿勢で圧迫が強まり、痛みやしびれを引き起こします。 歩行時における腰から足の痛みや排尿・排便障害の有無 脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアは、歩行時の痛みや排尿・排便障害があるかどうかも違いがあります。これらの症状は、脊柱管狭窄症でよくみられるものです。 とくに歩行中に腰から足にかけて痛みが生じる「間欠性跛行」は、脊柱管狭窄症の代表的な症状です。 また、排尿や排便に支障が出る場合もあり、これは腰部の神経の一部である馬尾神経(ばびしんけい)が圧迫されることによって起こります。 脊柱管狭窄症では加齢が原因で馬尾神経が圧迫されることが多い一方、椎間板ヘルニアで馬尾神経が圧迫されるケースは少ないとされています。 当院リペアセルクリニックでは、脊柱管狭窄症やヘルニアの治療として、神経や筋肉に対する効果的な再生医療を提供しています。 気になる方はお気軽に当院のメール相談もしくはオンラインカウンセリングをご利用ください。 【症状チェック】脊柱管狭窄症とヘルニアの見分け方 脊柱管狭窄症とヘルニアの見分け方として、以下の項目で症状をチェックしてみてください。 腰痛の出方 歩いて痛みがあるかどうか 排尿・排便障害の有無 これらの症状は、脊柱管狭窄症とヘルニアを見分けるときの重要な手がかりとなります。 ただし、両疾患は似た症状を持つことが多く、自己判断が難しい場合もあります。その際は無理をせず、整形外科を受診して医師の診断を受けましょう。 腰痛の出方 まず、体を後ろに反る動きや、前屈みの動きを試してみてください。 後ろに反ると痛む場合:脊柱管狭窄症が疑われます。 前屈みで痛む場合:ヘルニアの可能性があります。 後ろに反って痛みが出るのは、脊柱管が狭くなり神経が強く圧迫されるためです。そのため脊柱管狭窄症の可能性があるといえるでしょう。 一方、前屈みでは脊柱管は広がりますが、椎間板内の髄核が後方に押し出されます。よってヘルニアの場合は前屈みで痛みが出るケースが多くあります。 歩いて痛みが強くなるかどうか 歩行中に腰や足の痛みが強くなる場合、脊柱管狭窄症が疑われます。 とくに歩行後に痛みが強くなり、休むと症状が和らぐ「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」は、脊柱管狭窄症の代表的な症状です。この特徴を確認するために、歩行後に少し休んで痛みが和らぐか試してみましょう。 もし間欠性跛行について詳しく知りたい場合は、以下の記事も参考にしてください。 排尿・排便障害の有無 排尿・排便障害があるかどうかも重要なチェックポイントです。 排尿・排便障害とは、自分で排尿や排便をコントロールできず、尿や便が出たことに気付けない状態を指します。 これは、馬尾神経が圧迫または損傷された場合に見られる症状で、脊柱管狭窄症に多い特徴です。一方、椎間板ヘルニアではこの症状が現れることは少ないとされています。 自分で判断できない場合には整形外科の受診がおすすめ これらのチェックポイントを試しても判断が難しい場合は、無理をせず整形外科を受診しましょう。MRI検査を行えば、脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアを明確に区別できます。 診察時には、どのような姿勢で痛みやしびれが出るのかを医師に伝えると、診断がスムーズになります。とくに痛みが出やすい姿勢は診断において重要な情報ですので、忘れずに伝えてください。 脊柱管狭窄症・ヘルニアにおける2つの治療法 脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアには、主に次の2つの治療法があります。 リハビリや注射などの「保存療法」 外科的に神経の圧迫を取り除く「手術療法」 疾患の特性や症状に応じて、適切な治療を選ぶことが重要です。この解説を参考にして、自分に合った治療法を検討してください。 注射やリハビリなどの「保存療法」 脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアのいずれにも、保存療法が有効です。 とくに神経の活動を抑える「神経ブロック注射」は、痛みやしびれを和らげることが期待できます。 また、腰椎を安定させる体幹トレーニングを中心としたリハビリも効果的です。体幹が安定することで神経の圧迫が軽減され、症状の改善が期待できます。 ただし、脊柱管狭窄症とヘルニアではリハビリの内容が異なるため、医師や理学療法士の指導を受けることが必要です。 治療の詳細やリハビリの方法については、以下の記事も参考にしてください。 重症の場合は「手術療法」 痛みやしびれが強く、筋力低下などが見られる場合には、手術療法を検討することもあります。 外科的手術で神経の圧迫を取り除くことで、症状の軽減が期待されます。 ただし、手術によって改善するのは神経の圧迫そのものであり、一度損傷した神経を再生させることはできません。そのため、手術は神経が損傷する前に検討する必要があるでしょう。 手術以外の治療法として、再生医療という選択肢もあります。当院「リペアセルクリニック」でも、神経や筋肉の損傷に対する再生医療を提供しています。気になる方は、メール相談もしくはオンラインカウンセリングからお気軽にご相談ください。 まとめ|脊柱管狭窄症とヘルニアの違いは「発症しやすい年齢や痛み」!痛みが続くなら受診しよう 脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアは似た症状を引き起こしますが、発症しやすい年齢や痛みの出方に違いがあります。それぞれの疾患の特徴を知ることで、大まかな見分けは可能ですが、正確な診断には整形外科での検査が不可欠です。 神経の圧迫が長期間続くと、神経が損傷して元に戻らなくなる可能性があります。早期の受診し、適切な治療を受けることが大切です。 なお、当院「リペアセルクリニック」では、損傷した神経の根本的な治療を目的とした再生医療を実施しています。脊柱管狭窄症やヘルニアの治療法の選択肢として検討したい方は、メール相談もしくはオンラインカウンセリングからお気軽にご相談ください。 この記事が少しでもお役に立てれば光栄です。 脊柱管狭窄症とヘルニアの違いについてよくある質問 脊柱管狭窄症とヘルニアの違いはなんですか? 発症しやすい年齢や痛みの出方が異なります。 脊柱管狭窄症は高齢者に多く、後ろに反ると痛みやしびれが生じやすいのが特徴です。一方、椎間板ヘルニアは若年層に多く、前屈みで痛みやしびれが出ることが多いです。 脊柱管狭窄症とヘルニアを見分ける方法はありますか? 痛みの出方や特徴的な症状で見分けられます。 後ろに反ると痛ければ脊柱管狭窄症、前屈みで痛ければヘルニアの可能性が高いです。また、間欠性跛行や排尿・排便障害は脊柱管狭窄症の特徴的な症状です。ただし、正確に見分けるためには整形外科での診察をおすすめします。 脊柱管狭窄症 ヘルニアはどっちが痛いですか? 痛みの強さは疾患の重症度によります。どちらも神経の圧迫で発症する疾患のため、痛みの程度は個人差があります。正確な判断には整形外科での画像検査が必要です。
2022.12.16 -
- 脳梗塞
- 脳卒中
- 頭部
脳梗塞1回目よりも再発した2回目の方が症状が大きいため「再発防止」がとても重要です。 本記事では、食べてはいけないものに合わせて予防や再発防止のために積極的に食べたいものも解説します。 また、脳梗塞は再発率が高く、発症から10年以内に49.7%※の方が再発しているため、食生活以外の対策も同時に行うのがポイントです。 ※出典:PubMed 近年の治療では、脳梗塞の再発防止に損傷した脳細胞の改善が期待できる再生医療が注目されています。 ご家族が脳梗塞になってしまって再発しないか不安な方に希望を感じていただけるように「脳梗塞の症状や後遺症の改善が見込めた症例」を公式LINEで公開中です。 少しでも再発率を下げるために、公式LINE限定で配信している情報をご参考ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ ▼脳梗塞の再発防止に注目されている再生医療 >>【公式LINE限定】脳梗塞の症状改善が見込めた症例を見てみる 脳梗塞の予防・再発防止のために食べてはいけないもの一覧 脳梗塞の予防・再発防止をする上で食べてはいけない・食べすぎてはいけない食べ物の代表例は以下です。 動物性脂肪・トランス脂肪酸が含まれる食品 加工食品 塩蔵品 アルコール 高GI炭水化物 上記は脳梗塞の原因であり、発症や再発を避ける上で食べるのは好ましくありません。 それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。 ①動物性脂肪・トランス脂肪酸が含まれる食品 まず、動物性脂肪やトランス脂肪酸を摂取するのは避けましょう。 <動物性脂肪・トランス脂肪酸が含まれる食品一例> 肉料理全般 卵 チーズ バター 牛乳 チョコレート アイスクリームetc. 基本的に、肉類や乳が関係したものは、避けるようにしましょう。 動物性脂肪には、動脈を閉塞させるコレステロールを増やすはたらきがあります。 トランス脂肪酸は、血行を悪くする原因。 また後述する塩蔵品やアルコールとともに摂取する機会が多く、注意が必要です。 動物性脂肪とトランス脂肪酸の摂取を避けるためには、脂っこいものを避ける意識がポイントです。 ▼脳梗塞の再発防止に注目されている再生医療 >>【公式LINE限定】再生医療ガイドブックを今すぐ受け取る ②加工食品 脳梗塞の発症と再発を避けるためには、加工食品の摂取も避けたいところです。 <加工食品の一例> インスタントラーメン スナック菓子 冷凍食品 菓子パン デザート 加工食品は添加物や保存料、炭水化物などを多く含んでいます。 また保存性を保つため、前述のトランス脂肪酸も、多くの場合で含まれているでしょう。 脳梗塞の原因となるものが多いため、加工食品の食べ過ぎには注意が必要です。 ③塩蔵品 また、塩蔵品(塩漬け)の類も避けましょう。 <塩蔵品の一例> 漬物全般 塩辛 ハム ベーコン 味噌漬け 明太子etc. 塩蔵品は、動脈硬化や血栓形成の原因である塩分やナトリウムを大量に含みます。 また高血圧にも関係しており、脳梗塞の発症や再発のリスクが高い食品と言えるでしょう。 また、塩蔵品でなくとも塩分が多い食品にも同様のことが言えます。 塩蔵品も含め、食べすぎは避けるのをおすすめします。 ④アルコール 種類にかかわらず、アルコールは可能な限り避けましょう。 アルコールは、高血圧や血液の凝固など、脳梗塞の発症につながる現象を引き起こします。 さらに高血圧や血栓形成にも関係します。 さらにアルコールが提供される場所では、脳梗塞を発症・再発させうる食品も口にしやすいでしょう。 そしてアルコールには食欲を増進させる効果もあり、さらに脳梗塞発症・再発のリスクを高める懸念があります。 ⑤高GI炭水化物 また高GI炭水化物が豊富な食品も避けるようにしましょう。 GIとは「グリセミック指数」の略称です。 指標としては食品を食べたあとの血糖値の上昇の程度を示します。 <高GI炭水化物の一例> 白米 食パン パスタ じゃがいも うどん シリアルetc. 一般的に白い、やや黄色い食品は、高GIの傾向があると覚えておきましょう。 高GI炭水化物は血糖値を急激に高め、脳梗塞の原因となる血栓生成や高血圧を引き起こします。 また血管内に炎症をもたらす点も、脳梗塞のリスクになります。 予防・再発防止の観点から見れば危険な食品であり、意識的に避ける必要があるでしょう。 脳梗塞の遺伝的要因と食事の関係性 脳梗塞は日本でも死因上位の病気であり、脳梗塞のリスクとして食生活と遺伝が関係します。 下記では、脳梗塞と、食事や遺伝の関係性を解説します。 合わせて後天的要因にも触れているので参考にしてください。 脳梗塞は遺伝する!?「食事」が関係する理由 脳梗塞の発症には多因子の関与が知られており、この多因子は大きく後天的要因と遺伝的要因に分けられます。 それぞれ解説していきます。 脳梗塞の遺伝的要因 遺伝的要因としては年齢 、性別 、人種 、家族歴 、高血圧 、糖尿病 、高脂血症 、肥満 、過凝固状態(血液が固まりやすくなること)などの要素が挙げられます。 以下の3つに関してより詳しく解説していきましょう。 脳梗塞の遺伝的要因 年齢 性別 家族歴 脳梗塞はどの年齢でも発生する可能性がありますが、リスクは 1 歳未満の乳児と成人で高くなります。 成人では、リスクは年齢とともに増加します。 また、若い年齢では、男性は女性よりも脳梗塞を起こす可能性が高くなります。 しかし、女性は長生きする傾向があるため、脳梗塞になる生涯リスクは高くなります。 また、経口避妊薬やホルモン補充療法を使用している女性や、妊娠中および出産後の数週間もリスクが高くなります。 脳梗塞の家族歴に関しては、親または他の家族が脳梗塞を発症したことがある場合、とくに若い年齢で脳梗塞を発症するリスクが高くなります。 後天的要因とは?体質の遺伝は食事と関係する そして後天的要因として、食事などの生活習慣なども関与し、危険因子と呼ばれます。 この後天的要因によって、脳梗塞が遺伝すると考えることもできます。 脳梗塞は稀ではありますが、遺伝に関係しているものはあります。 ほとんどの場合は生活習慣、とくに自宅で食べる際の食事の味付けに由来します。 たとえば塩辛い味が美味しいと感じる場合は、小さい頃から味付けが濃い食事を続けたことが影響していると言えます。 つまり、脳梗塞の家族歴があると、食生活も家族と同じようなものになる傾向があるため、高血圧症になりやすい体質が遺伝する可能性が高く、同様に発症リスクが高くなる考え方です。 脳梗塞の予防・再発防止のために摂りたい食事 脳梗塞の予防・再発防止のためには、食べてはいけないものを避けるのは大切です。 同じように、脳梗塞のリスクを下げる食品を食べるのも重要。 たとえば以下の食品は積極的に食習慣に取り入れましょう。 全粒穀物 青魚 果物 乳製品 タンパク質を含む食品 それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。 全粒穀物 まず、全粒穀物が予防や再発防止に役立ちます。 <全粒穀物の一例> 玄米 オートミール ライ小麦etc. 全粒穀物には、食物繊維が多く含まれています。 食物繊維は、脳梗塞の原因になる血糖値やコレステロールの上昇を防ぎます。 またビタミンEやフィトケミカルが含まれている点も重要。 血管の硬化を防ぎ、血栓形成などのリスクを下げます。 ただし白米や精白パンなどの「精製穀物」には上記の効果が期待できず、むしろ脳梗塞の原因になる点に注意してください。 なお、全粒穀物は、白米や精白パンなどの代わりに主食の役割を果たします。 少しずつ精製穀物から切り替えていくと良いでしょう。 ▼脳梗塞の再発防止に注目されている再生医療 >>【公式LINE限定】再生医療ガイドブックを今すぐ受け取る 青魚 また青魚も、脳梗塞の予防や再発防止に有効な食品です。 <青魚の一例> サバ アジ サンマ イワシetc. 青魚にはDHAやEPAなどの成分が含まれています。 DHAやEPAは血行を促進し、血栓の生成を予防します。 またコレステロール値を下げる効果も。 さらに高血圧を改善するはたらきもあり、脳梗塞の予防や再発防止には欠かせない食品です。 また青魚は安価であり、普段の献立にも取り入れやすいです。 果物 果物も積極的に食べておきたい食品です。 <脳梗塞の予防や再発防止に役立つ果物の一例> オレンジ リンゴ パイナップル 桃 ブドウ キウイetc. 果物には、血管や血行の状態を高める抗酸化物質、ビタミンなどが含まれています。 また血圧を下げるカリウムなども豊富。 さらに食物繊維も含まれているため、コレステロール値の低下も期待できます。 また、ほとんどの果物が安価かつ入手しやすいため、普段の食事に取り入れやすいでしょう。 乳製品 乳製品に関しては、効果的なものをきちんと選べば、予防や再発防止に役立ちます。 <乳製品の一例> 牛乳 チーズ ヨーグルトetc. 乳製品に含まれるカルシウムは、脳梗塞の発症リスクを大きく下げるはたらきを示します。 国立がん研究センターによれば、乳製品由来のカルシウム摂取量が多いと、脳梗塞を含む脳卒中のリスクは、摂取量の低い群の0.64倍まで低下するとのこと。 ただしバターやマーガリン、練乳などの乳製品はむしろ脳梗塞のリスクを向上させるので注意してください。 参考記事:国立がん研究センター タンパク質 タンパク質を含む食品は、なるべく積極的に摂取しましょう。 タンパク質は、血圧を下げる、血行を促進する、血管をやわらかくするなど、脳梗塞のリスクを下げる上で欠かせないほとんどの効果を持っています。 とくにナッツや魚から得られる植物性タンパク質の摂取が好ましいでしょう。 一方で動物性タンパク質を含む肉類は、脳梗塞のリスクとなる動物性脂肪も多く含んでいます。 したがって口にする場合は注意が必要です。 ただし肉類でも、赤身のものを選択すれば、脳梗塞のリスクは低くなるでしょう。 脳梗塞の食事療法とは? 脳梗塞の時に摂るべき食事、控えるべき食事、さらに具体的にどのような工夫をすれば良いか解説していきます。 ①毎食さまざまな色の野菜を取り入れる 果物や野菜に含まれる栄養素をバランスよく得るため には、毎食、さまざまな色の食品を選ぶことが重要です。 濃い赤、オレンジ、鮮やかな黄色、濃い緑、青、紫など、さまざまな色の果物、野菜、豆類を選択することで、さまざまな栄養素を確実に取り入れられます。 ②飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、コレステロールの摂取を制限する 脂肪やコレステロールは体の健康のために必要ですが、血中のコレステロールが多すぎると、脳梗塞や心臓病のリスクが高まる可能性があります。 飽和脂肪酸などは、肉、チーズ、卵黄、バター、アイスクリームなどの動物性食品、および一部の植物油 (パーム、ココナッツ) などに含まれています。 これらの食品から摂取する飽和脂肪、トランス脂肪酸、コレステロールの量を制限するのが、脳梗塞予防の鍵となります。 ③食物繊維の多い食品を選ぶ 食物繊維はコレステロールと心血管疾患の全体的なリスクに関連します。 食物繊維の摂取量は、コレステロール値や脳梗塞のリスクに影響するだけでなく、血糖値をコントロールし、胃や腸などの病気を予防し、体重管理に役立つなどの利点があります。 ④食事中のナトリウムを減らす ほとんどの人が、必要以上にナトリウムを摂取します。 ナトリウムを摂りすぎると、体液が貯留し、血圧が上昇する可能性があります。 塩分を減らす方法としては、食卓塩の代わりにハーブやスパイスを使用しましょう。 塩味が控えめでも、風味が豊かになることで満足感を得られるのでおすすめです。 また、ナトリウムは食品の保存にも使用されるため、食品を加工すればするほど、ナトリウム含有量が高くなります。 したがって、加工食品や缶詰食品を使用しないことも大切です。 ⑤健康的な体重を維持する 脳梗塞のリスクを減らすためのもう 1 つの重要な戦略は、健康的な体重を維持することです。 食事量に注意して、食物繊維が多く脂肪の少ない食品を食べる、活動を増やすことで、健康的な体重を達成できます。 減量は無理なく続けることが大切です。 きちんと計画を立てて、最初から現実的に達成可能な短期、または長期の目標を設定して行うことが成功のポイントです。 ⑥糖分の摂取を減らす 糖分の過剰摂取は、高血圧、肥満、2 型糖尿病、脂質異常症と関連しており、これらはすべて脳梗塞の危険因子となっています。 砂糖の例としては、白砂糖、黒糖、蜂蜜、糖蜜、ゼリー、ジャム、加糖飲料などがあります。 使用頻度を減らすか、使用する量を減らすことが推奨されています。 ⑦カリウムを十分に摂る カリウムは果物、野菜、乳製品に豊富に含まれていますが、ほとんどの成人はカリウムを十分に摂取していません。 カリウムを摂るためには、バナナ、アプリコット、オレンジ、メロン、リンゴなどの果物がおすすめです。 野菜には、じゃがいも、さつまいも、ほうれん草、ズッキーニ、トマトなどがあります。 適切な心機能を維持するためには、十分な食事性カリウムの摂取が必要不可欠です。 脳梗塞のリスクについて食事療法で気をつけるべきことは? では、食事療法の工夫の次に、注意点についても見ていきましょう。 ただ単に食事内容に気をつけるだけではなく、以下のような注意点もあります。 ①肥満予防:食べる量に気をつける 満腹になるまで食べないことです。 肥満を防ぐためにも常に8割くらいに抑えて、食事量を調整しましょう。 ②脱水症状予防:水分を一緒に摂る 水分不足にならないように、食事と共に必ずこまめに水分摂取してください。 ただし、水分を摂るといっても、以下のような水分は推奨されません。 水分不足は、血流が滞り血栓ができやすくなる原因と言われています。 水または麦茶など、カフェインの入っていない飲み物は利尿作用がなく、水分の排出が少なく済むのでおすすめです。 水分でも以下は推奨しない アルコール コーヒー、緑茶 甘いジュース ③誤嚥予防:嚥下障害に気をつける 脳梗塞の後遺症として、飲み込みづらさなどがあり、飲み込みづらい場合は、ベット上で頭を上げるなど工夫して食事療法を行います。 誤嚥性肺炎などを引き起こす可能性もあるため、水分や固形物を飲ませる場合は、嚥下機能の評価を行ってからにしましょう。 まとめ・脳梗塞の遺伝的要因と後天的要因のリスク回避に食事療法を! 摂るべき食品、控えるべき食品を考えた食生活によって血圧や体重をコントロールをすることで、脳梗塞を再発するリスクを減らせる可能性があります。 しかし、脳梗塞1回目よりも再発した2回目の方が症状が大きいため、食事療法だけでなく他の再発予防策も重要です。 脳梗塞の再発防止には、損傷した脳細胞の改善が期待できる再生医療による治療が注目されています。 今まで後遺症などによってできなかったことが再びできる可能性がある再生医療について「どのような治療を行うか」ぜひ一度ご覧ください。 ▼脳梗塞の再発防止に注目されている再生医療 >>公式LINE限定の再生医療ガイドブックを今すぐ受け取る ▼患者さまのご家族は以下の記事も合わせてご覧ください
2022.12.14 -
- 脊椎
- 脊柱管狭窄症
- 腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症のご家族がいる方は「手術費用や入院期間を知っておきたい」という方も多いのではないでしょうか。 本記事では、腰部脊柱管狭窄症の手術費用や入院期間を詳しく解説します。 主な手術方法や費用の目安は、以下の通りです。 手術方法 費用の目安 概要 除圧術 約25〜45万円 椎間板・黄色靱帯を切り取る、骨を削ることによって神経の圧迫を取り除く手術 除圧固定術 約60〜85万円 除圧術によって神経の圧迫を取り除いた後、骨と骨の間を金属のスクリューやロッドで固定する手術 \リペアセルクリニック坂本理事長のコメント/ 手術では、椎間板や黄色靱帯を切り取る、骨を削ることによって、脊髄神経の通り道を広げます。 しかし、神経にアプローチする治療はいまだに幹細胞のみとなります。 当院の公式LINEでは、腰部脊柱管狭窄症を手術しないで治療できる再生医療の幹細胞治療について情報を公開しています。 今までは手術によって痛みやしびれを取る治療が一般的とされてきましたが、近年では手術せずに損傷した神経の改善が期待できます。 ご家族が手術に前向きではない場合や長期間のリハビリで苦労させたくない方は、再生医療がどのような治療かご参考ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ ▼再生医療なら手術しないで治療できる 腰部脊柱管狭窄症の原因と症状 腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)はさまざまな原因で、背中にある神経の通り道が狭くなり、神経を圧迫するときに症状が出ます。 まずは腰部脊柱管狭窄症の理解を深めるためにも、原因や症状を紹介します。 腰部脊柱管狭窄症の原因 腰部脊柱管狭窄症の症状 腰部脊柱管狭窄症の原因 腰部脊柱管狭窄症は多くの場合、加齢によって脊柱が変形して、神経を圧迫するのが原因で起こるものです。 脊柱は小さな積み木のような骨が積み重なってできており、後方の脊柱管と呼ばれる空間に脳から伸びた神経(脊髄:せきずい)が通っています。 また、脊髄から枝わかれした神経は脊柱の左右の隙間を通って、手足につながり感覚や運動を司っています。 脊柱の変形のため、これらの通り道が狭くなってしまうと、神経にダメージを与えてしまい、腰部脊柱管狭窄症の症状につながるのです。 加齢による変形の他には、骨の代謝障害や生まれつきの変形によるものなどがあります。 腰部脊柱管狭窄症の症状 腰部脊柱管狭窄症は、お尻から脚全体にかけての痺れや痛み、脱力といった神経の症状が特徴です。 また、ある程度の距離を歩くと痛みや痺れなどが悪化して歩けなくなります。 しかし、数分間休憩して前屈みの姿勢を取ると、再び歩けるようになる間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状がみられます。 症状が悪化すると、排泄の障害や性機能が不全になるなどの膀胱直腸障害(ぼうこうちょくちょうしょうがい)が出る場合もあるでしょう。 上記の症状に思い当たる節があるときは、早めに医療機関で相談するのをおすすめいたします。 当院(リペアセルクリニック)では、足腰の痛みや違和感がある方、気になる症状がある方を対象に無料相談を実施しています。 ぜひ、お気軽にご相談ください。 腰部脊柱管狭窄症の手術費用・入院期間 腰部脊柱管狭窄症は、状態に合わせて手術の方法が異なるため、手術費用や入院期間は手術内容に応じて変わります。 以下では、手術ごとの費用や入院期間の目安を紹介します。 手術費用の目安 入院期間の目安 手術費用の目安【除圧術で25〜40万円ほど】 費用は除圧術の場合、25〜40万円程度かかります。 一方、除圧固定術は、60〜85万円程度で、除圧術に比べて費用がかかる傾向にあります。 術式や入院期間、リハビリの量などによって費用に差が出ますので、手術を検討する病院でしっかり確認しましょう。 入院期間の目安【平均1〜2週間ほど】 内視鏡を使用した手術の場合、入院期間は1〜2週間程度です。 病院や状態によっては、1週間以内で退院が可能な場合もあります。 入院期間は除圧術のほうが固定術に比べて短くなります。また、手術カ所が多いほど入院期間が長くなる場合が多いです。 また、腰部脊柱管狭窄症にヘルニアなどが合併している場合も、入院期間が長くなります。 腰部脊柱管狭窄症の治療方法 腰部脊柱管狭窄症の治療方法は、まずは手術をしない保存療法を行うのが一般的です。 以下で、保存療法と手術療法の詳細を見ていきましょう。 腰部脊柱管狭窄症の保存療法 腰部脊柱管狭窄症の手術療法 腰部脊柱管狭窄症の保存療法 腰部脊柱管狭窄症の保存療法は、次のようなものがあります。 薬物療法 神経ブロック注射 運動療法 生活指導 薬物療法では、痛み止めや神経の働きを改善する薬を服用します。 神経ブロック注射は、傷害された神経に麻酔薬を注射して、一時的に神経の働きを麻痺させる形で、痛みの軽減や神経症状の改善を図るのが目的です。 また、腰部の負担を軽くするために、運動や生活を工夫しながら、症状の改善や悪化の予防を図ります。 上記を試しても回復しなかったり、症状が悪化したりする場合は手術の適応となります。 腰部脊柱管狭窄症の手術療法 腰部脊柱管狭窄症の手術は大きく分けて「除圧術」と「除圧固定術」の2種類があります。 除圧術 神経を圧迫している背骨の一部を取り除いて、圧迫されている部分の除圧をする手術 除圧固定術 除圧術をしたあとに、その部分を別のカ所の骨を移植して固定する手術 背骨の狭窄だけでなく、ずれがあったり変形が強かったりする場合は、除圧術をすると背骨の関節が不安定になります。 そのため、除圧に加えて固定する必要があり、除圧固定術が適応されるのです。 最近では小型のカメラを使用して、わずかな傷で手術を行う内視鏡での手術が多くなっています。 手術は全身麻酔で行われ、手術カ所や状態によりますが、1〜3時間以内で終了する場合が多いです。 傷口が小さくて回復も早いため、従来の切開して行う手術に比べて入院期間が短くなっています。 腰部脊柱管狭窄症の手術からリハビリまでの流れ 腰部脊柱管狭窄症で内視鏡手術をした場合、早期からベッドを離れて体を動かせます。 以下では、手術からリハビリまでの流れを解説します。 手術の翌日からリハビリ開始 手術当日は安静にしますが、翌日からリハビリが始まります。 ベッドから起きたり、座ったりといった動きを確認したあと、経過が良好であれば、コルセットを装着して歩くのも可能です。 コルセットは術後の背骨が安定するまで約3カ月間装着する必要があり、手術の翌日から正しい装着方法を習得するのが重要です。 2日目以降は状態に応じて積極的なリハビリを実施 2日目以降は歩行練習を含めて、活動的な生活を送るためのリハビリがしっかり行われます。 歩行が安定してくると、階段の昇降や屋外での歩行も開始して、退院が可能な状態まで回復を目指します。 ただ、中腰の作業や重い荷物を持つなどの動作は、腰に負担がかかるため、しばらく行ってはいけません。 退院までに、日常生活における注意点もしっかりと理解を深めておくのが重要です。 退院後も必要に応じて外来でのリハビリを受ける場合があります。 まとめ|腰部脊柱管狭窄症の手術費用を把握して手術とリハビリに備えよう 腰部脊柱管狭窄症は症状が悪化して、手術を勧められても、手術の費用や入院期間、リハビリまでの流れを知らないと不安になるのも仕方ありません。 本記事で紹介した内容を参考に、少しでも不安を減らしていただけると幸いです。 腰部脊柱管狭窄症により神経症状が悪化すると、日常生活を送るのに支障をきたします。手術が必要になる前に、早めに整形外科を受診して症状の悪化を防ぎましょう。 当院(リペアセルクリニック)では、患者さまの幹細胞を使った再生医療による治療を行っています。 腰部脊柱管狭窄症の再生医療における事例は、以下の動画も合わせて参考にしてください。 https://www.youtube.com/watch?v=3yN5q8_ATpc&t=2s 腰部脊柱管狭窄症の手術費用に関わるQ&A 腰部脊柱管狭窄症の手術費用について、よくある質問と答えをまとめています。 Q.腰部脊柱管狭窄症の手術費用は保険適用になりますか? A.はい、基本的には保険適用になります。 ただし、手術方法によっては保険適用外の場合もあるので注意が必要です。 事前に医療機関で、手術費用が保険適用なのか詳細を確認しておきましょう。 また、当院(リペアセルクリニック)の再生医療による治療は自由診療となります。 手術や入院不要で根本的な治療を目指せるため、腰部脊柱管狭窄症の治療法としてぜひご検討してみましょう。 Q.腰部脊柱管狭窄症の手術費用は高額療養費制度の対象ですか? A.はい、基本的には高額療養費制度の対象です。 高額療養費制度では、医療機関などを利用した際に、1カ月の合計支払い金額において、上限を超えた部分のお金が戻ってきます。 上限金額は、年収や所得に応じて変わるのが特徴です。 ただし、治療方法によっては、高額療養費制度の対象外になる場合もあります。 腰部脊柱管狭窄症の手術をする前に、医療機関で高額療養費制度が使えるのかを必ずご確認ください。
2022.12.12 -
- 脳梗塞
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- 頭部
脳梗塞の後遺症を改善するリハビリの方法と期間の目安とは 脳梗塞の後遺症で次のような悩みを抱えている方はいませんか? 「脳梗塞の後遺症を改善する方法について知りたい。」 「脳梗塞のリハビリについて具体的な方法を知りたい。」 脳梗塞を発症後、適切な治療を受けても後遺症が残ることがほとんどです。脳梗塞の後遺症を改善し、元の日常生活に戻るためにも、長期間のリハビリが欠かせません。 そこで今回は、脳梗塞の後遺症や改善する方法、脳梗塞のリハビリについて具体的に説明いたしますので、ぜひ参考にしてください。 脳梗塞の後遺症を改善するために! 脳梗塞には、さまざまな後遺症や合併症があり、治療後、回復の仕方もさまざまです。 脳梗塞の改善に向けたリハビリは、自立生活に必要な身体の状態や動作などなを取り戻し、生活の質を向上させるのに役立ちます。脳梗塞の影響を受けた脳の部分に応じて、さまざまなリハビリを行わねばなりません。 脳梗塞の後遺症の改善には、多くの専門家が関わります 以下のように脳梗塞の後遺症を改善させるためにはリハビリを含めて医療機関のさまざまな職種の専門家が関与します。 医師や看護師 かかりつけの医師は、神経科医や理学療法とリハビリテーションの専門家と同様に、あなたのケアを指導し、合併症の予防に役立ちます。 理学療法士 ウォーキングやバランスの維持などの動きを再学習するのに役立ちます。 作業療法士 着替え、入浴、家事のスキルなどのより自立した活動的な生活を送るのをリハビリを通して助けます。 改善に向けてさらに感情的、社会的なリハビリに焦点を当てた専門職もあります。 ソーシャルワーカー ソーシャルワーカーは、医療、福祉、介護などにおいて、相談員として支援を行い、日常生活を送る上で、困り事や問題を抱えている方に対して援助や支援の調整を行います。 心理学者 これらの専門家は、あなたの思考スキルを評価し、あなたの精神的および感情的な精神衛生上の懸念に対処するのに役立ちます。 脳梗塞の改善結果に影響を与える要因は? 脳梗塞の改善には個人差があります。 どれほどの能力を多く改善させられるか、また期間的にどれくらい早く改善できるかを予測するのは困難です。一般的に、脳梗塞の改善に向けたリハビリの成功には次のような要素に依存します。 身体的要因 脳梗塞の重症度など 感情的要因 モチベーションや気分など 社会的要因 友人や家族のサポートなど 治療上の要因 リハビリの早期開始や有無やリハビリチームのスキルなど 改善率は一般に、脳梗塞後の数週間から数ヶ月で最も大きくなります。脳梗塞後の改善に向けたリハビリは、長期間にわたって必要であり、途中で挫折してしまうことにないよう、改善に向けたリハビリで最大の効果を得るためには長時間かかることを理解しておくべきです。 脳梗塞後のリハビリ、具体的な方法と期間の目安 脳梗塞を改善させるために行うリハビリは計画的に行わねばなりません。その方法は、脳梗塞の影響を受けた体の部位や能力の種類によって異なり、主に以下の3つの時期に分けられます。 ①急性期のリハビリ ②回復期のリハビリ ③維持期のリハビリ ①急性期のリハビリ : 脳梗塞発症後〜 48 時間以内 急性期のリハビリとしては、運動機能の改善などが含まれます。 運動機能の回復訓練 全身の筋力と協調運動を改善するのに役立ちます。これらには、バランス、歩行、さらには飲み込むために使用される筋肉が含まれます。 歩行器、杖、車椅子、足首装具などの移動補助具の使い方を学んだり、ベッドから立つ、座るなどの離床訓練も必要です。 関節の可動域訓練 特定の運動や治療は、筋肉の緊張(痙縮)を緩和し、可動域を取り戻すのに役立ちます。看護師や理学療法士が行う他動的運動と自分で動かす自動運動に分けられます。 ②回復期のリハビリ : 3〜6 ヶ月 回復期では、日常生活に戻ることを目的とし、主に以下のようなリハビリを行います。 機能的電気刺激 弱った筋肉に電気を流して収縮させることで、筋肉に運動の仕方を再学習させることができます。 ロボット訓練 ロボット装置は、障害のある手足が反復運動を行うのを支援し、手足の強さと機能を回復するのを助けます。 言語機能訓練 失語症などの後遺症が残ったら、読み書きや言葉の言語機能の訓練を行います。 作業療法 作業療法と言語療法は、記憶、処理、問題解決、社会的スキル、判断力、安全意識などの認知能力の喪失を手助けすることができます。 心理的評価と治療 脳梗塞後の後遺症として心理的なケアも大切です。カウンセリングを受けたり、支援グループに参加したりすることもできます。 ③維持期のリハビリ : 回復期以降維持期では退院後に主に日常生活を取り戻すためにストレッチなどの軽めの運動から始めます。 退院前に、患者さんとその家族は、病院のソーシャルワーカーやケアチームと協力して、最適なリハビリ環境を決定する必要があります。 ここで考慮すべき要因には、適用される保険、患者さんとその家族にとって何が最も便利かなどがあります。 病院の外来 病院または診療所の外来に通います。 専門的な介護施設 介護施設で受けられるケアの種類はさまざまです。 自宅でのリハビリ 自宅でリハビリを行うことで、柔軟性が高くなります。ただし、専門のリハビリ機器を利用できない可能性があります。また、在宅プログラムの保険適用範囲は大きく異なります。 最良の選択肢について、医師や家族としっかりと話し合うことが大切です。 脳梗塞の後遺症を改善するため、リハビリで気をつけるべきポイントとは? 脳梗塞の後遺症を改善するためにリハビリが有効ですが、気をつけるべきポイントについてみておきましょう。 残された能力も同時に鍛えながらリハビリを行うこと 失われた機能を取り戻すことに執着しがちですが、健常な機能を維持することも大切です。 例えば、片麻痺で健常な方を鍛えることで、後遺症を残した部位のサポートを行うことが可能です。バランスよくリハビリを行うことを心がけましょう。 リハビリは無理をせずじっくり行うこと リハビリはすぐに効果が出るわけではないため、焦らないことが大切です。 また、痛みが出たら、リハビリは中止しましょう。無理にリハビリを行うと逆効果になってしまいます。 脳梗塞の後遺症を改善するリハビリ、よくあるQ&A 最後に、よくある質問について Q & A でまとめましたので、参考にしてください。 Q ,脳梗塞のリハビリはいつから始めるべき? A ,一般的には、脳梗塞のリハビリを開始するのが早ければ早いほど、失われた能力やスキルを取り戻せる可能性が高くなります。 脳梗塞のリハビリは、脳梗塞発症後 24 時間から 48 時間以内の入院中に開始するのが一般的です。 Q ,脳梗塞のリハビリはどのくらい続けますか? A ,脳梗塞リハビリが必要な期間は、脳梗塞の重症度と関連する合併症によって異なります。ほとんどの場合、長期間にわたるリハビリが必要であり、数か月または数年続く可能性があります。 まとめ・脳梗塞の後遺症を改善するリハビリの方法と期間の目安が知りたい いかがでしたでしょうか。 脳梗塞の後遺症は、適切な治療とリハビリを行って改善を目指すことができます。その為には、退院後の日常生活でも継続的なケアが必要になってまいります。 今回の記事では、実際のリハビリの方法や気をつけるべき点について解説してきました。脳梗塞から早く仕事復帰するためには、入院期間中早い段階からのリハビリを適切に行うことが不可欠です。 今回の記事で、改めてリハビリについて理解を深めて頂き、活用してみてください。 ▼以下も参考にされませんか 20代、30代の若年性脳梗塞について|要注意「まだ若いから」と油断は禁物!
2022.12.09 -
- 脊椎
- 脊椎、その他疾患
側湾症の手術は、神経が通る脊髄の近くを手術操作するため、運動・感覚麻痺の後遺症を引き起こすリスクがあります。また、術後に合併症や感染症などを引き起こす可能性もゼロではありません。 側湾症の手術をするなら、これらの懸念点をしっかり理解しましょう。覚悟を決めて臨めば、後悔は少なくなるかもしれません。 本記事では、側湾症の手術後に起こりうる後悔を解説します。側湾症の手術におけるリスクを正しく理解しておきたい方は、ぜひ最後までご覧ください。 側湾症の手術後に起こりうる3つの後悔 さっそく、側湾症の手術後に起こりうる後悔について解説します。 後遺症が出る可能性がある 合併症や感染症を引き起こすリスクがある すぐには元の生活に戻れない 順番に見ていきましょう。 後遺症が出る可能性がある 脊椎という背骨の中には、脳と身体をつなぎ運動や感覚を伝える脊髄という神経の束が通っています。万が一、手術中に脊髄を損傷してしまうと、運動麻痺や知覚麻痺といった後遺症が出るリスクがあります。 手術前に動かせていた体の一部が動かせなくなったり、感覚が鈍くなったりすれば、手術したことを後悔する可能性があるでしょう。 脊髄損傷の後遺症における有効な治療法に「再生医療」があります。再生医療とは人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術です。 近年、研究が進み幹細胞を使った再生医療により脊髄損傷の後遺症が回復した症例が数多く報告されています。具体的な治療方法が知りたい方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお問い合わせください。 合併症や感染症を引き起こすリスクがある 背骨の周囲には、さまざまな臓器が隣接しています。そのため、呼吸器や循環器、泌尿器などの合併症を引き起こす可能性もあるのです。 また、手術後の創部管理が行き届いていないと、免疫が低下して感染症を起こすことも考えられます。 合併症や感染症は、発熱や痛みが伴うケースが多くなります。そんな身体的な苦しさや不安から、手術したことを後悔する場合もあるでしょう。 すぐには元の生活に戻れない 手術後にもっとも重要な課題は、処置した箇所の骨癒合(骨がくっつくこと)を待つことです。骨癒合のために安静にすることが第一優先となり、すぐに元の生活には戻れません。 たとえば、背骨を過度に反らしたり、ねじったりする動作は制限されます。負荷がかかり、治癒を遅らせるリスクがあるためです。また、無理に身体を動かすと、脊椎を固定している金属挿入部が緩んでしまうことがあります。症状によっては、再手術が必要となる場合もあります。 このように、完治までは日常の動作や運動も思うようにはできません。不自由さを感じて、後悔する可能性もあるでしょう。 以下の記事では、手術後すぐにできないことを解説しています。手術後の過ごし方のイメージを深めたい方は、参考にしてみてください。 側湾症の手術を受けて良かったと感じる瞬間 側弯症の手術を受けると側弯の度合いが軽減され、さまざまな改善効果が感じられるようになります。以下は、側湾症の手術を受けて良かったと感じる瞬間の例です。 背骨の歪みが矯正され、身体が動かしやすくなる 見た目が変わり心理的ストレスが減る 自信を持ってスポーツや習い事に挑戦できる 姿勢が改善され疲れにくくなる これらの効果は、生活の質を大きく向上させるでしょう。 以下の記事では、側湾症の方におすすめのストレッチを紹介しています。術後のセルフケアをする際の参考にしてみてください。 側湾症の手術後に後悔しないために理解を深めることが大切 側湾症の手術で後悔しないためには、病気と治療への理解を深めることも大切なポイントです。ここでは、以下3つのトピックスで側湾症について詳しく解説していきます。 側湾症とは 側弯症の種類 側弯症の治療方法 疑問を取り除いて、安心につなげていきましょう。 側弯症とは 側弯症とは、背骨(脊柱)が曲がっている(捻れている)状態のことを言います。 側弯症の説明で必ずと言っていいほど出てくる指標がコブ角です。これは、背骨の横方向への曲がり方を表す角度になります。 角度を測る際に用いられるのが、レントゲン画像です。背骨(椎体)の上下で最も曲がりの強い椎体から線を引き、その2つの線が重なってできた角度がコブ角になります。 出典:脊椎手術.com (https://www.sekitsui.com/specialist/sp014-html/) コブ角が大きければ大きいほど側弯が強い、という判断になります。コブ角の程度により治療方法の選択が変わりますので頭に入れておきましょう。治療方法についてはこのあと詳しく解説するので、このまま読み進めてみてください。 以下の記事では、側湾症の人がやってはいけない動作や行動を解説しています。詳細が気になる方は、ぜひあわせてご覧ください。 側弯症の種類 側弯症には、原因や症状が異なる複数の種類があります。ここでは代表的な3つの種類について解説します。 機能性側弯症 特発性側弯症 原因疾患がある側弯症 順番に見ていきましょう。 機能性側弯症 機能性側弯症とは、日常の姿勢や、仕事動作の反復、腰痛を含む逃避的な姿勢など、左右非対称に偏った姿勢を高頻度にとる人に多くみられる側弯症です。 機能性側弯症の場合、コブ角も小さいことが多く、根本となる姿勢の問題を改善することで解消できます。 特発性側弯症 特発性側弯症は原因不明の側弯症です。発症する時期により、以下のように分類されます。 乳児期側弯症・・・3歳以下で発症(男児に多い) 学童期側弯症・・・4〜9歳で発症 思春期側弯症・・・10歳以上で発症(女性に多い) 日本では思春期側弯症が多く、学校検診で発見されるケースも珍しくありません。コブ角が少ない初期の段階では見逃されやすいのですが、背骨に左右差が確認された場合は専門の整形外科への受診をすすめられるケースもあります。 進行のスピードには個人差があるため、1回のみでなく、定期的な受診により変形の程度を確認しましょう。治療の内容については後で述べますが、早ければ早いほど治療効果も高まります。 原因疾患がある側弯症 もともと原因となる疾患が引き金となって側弯症が発症するケースもあります。原因疾患の例は、以下のとおりです。 先天性側弯症・・・背骨の一部である椎骨の先天的な変形によって起こる側弯症 症候性側弯症・・・筋ジストロフィーや脳性麻痺、レックリングハウゼン病、マルファン症候群、やけど、脊椎の腫瘍などに続発して起こる側弯症 しかし、原因疾患が必ずしも側弯症につながるわけではありません。側弯の程度も個人差があるため、専門の医療機関でしっかりみてもらうことが必須となります。 側弯症の治療方法 側湾症の治療法は主に2つあります。 装具療法 手術療法 以下のようにコブ角により推奨される治療方法が変わってきます。 コブ角 推奨される治療方法 〜25° 見た目にもわかりにくい状態。多くは経過観察 25°〜40° 見た目にも変形がわかるようになる。進行の防止および変形の矯正のために装具療法が用いられるケースが多い。 40°〜 高度の側弯が見られる状態。場合によっては神経症状や呼吸機能の低下がみられる。手術療法により側弯を矯正する方法が推奨される。 装具療法と手術療法の内容を詳しく見ていきましょう。 装具療法 アンダーアーム装具(出典:日本側弯症学会) 装具療法では、進行しやすい成長期の段階で装着するケースが多いです。 側弯が進行しないようにするのが一番の目的であり、装具をしたからといって側弯した背骨が戻るわけではありません。骨の成長が終了するまで装具を装着し、できるだけ側弯の進行を抑える目的で処方されます。 基本的には装着時間が長ければ長いほど効果が高いと言われており、“お風呂以外の時間は装着”や、“家にいる時間は装着”、“24時間できるだけ装着”などと医療機関により多少ばらつきがあります。 海外の権威ある研究においても「装具の装着時間が長くなるにつれて、高リスク湾曲の進行が大幅に減少する効果が増大した」とという報告もあがっているので、装着時間を守っていくのがおすすめです。(文献1) 手術療法 高度の側弯症に対しての唯一有効な治療法が手術療法です。 コブ角が50°を超えてしまうと、骨が成熟した後でも変形が進行する可能性があります。変形が進行すれば、合併症の危険性が高まるため、変形を矯正するための手術を前向きに検討する必要があります。 現在は、手術技術や機器の向上により治療成績が格段に上がっているため、手術を推奨するケースが多いです。以下は、手術前と手術後のレントゲン写真です。 側弯症の術前(左)と術後(右)(出典:日本側弯症学会) 上の写真を見れば、手術前と後での違いが一目瞭然ですよね。 脊髄損傷に対する有効な治療法に「再生医療」があります。再生医療とは人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術です。具体的な治療方法が気になる方は再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお問い合わせください。 まとめ|側湾症の手術後に起こりうる後悔を知った上で手術の決断をしよう 側湾症の手術後は後遺症や合併症などを引き起こすリスクがあります。事前に起こりうるリスクを知っておけば覚悟を決めやすいので、後悔も少なくなるかもしれません。 手術後は傷口の回復と、骨の癒合が優先となるため、すぐには元の生活に戻るのは難しい傾向にあります。手術後の生活への見通しをもって準備するためにも、担当医に手術後のスケジュールを確認しておくと良いでしょう。 脊髄損傷の後遺症における有効な治療法に「再生医療」があります。再生医療とは人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術です。 近年、研究が進み幹細胞を使った再生医療により脊髄損傷の後遺症が回復した症例が数多く報告されています。具体的な治療方法が知りたい方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお問い合わせください。 参考文献 文献1:出典: 国立医学図書館 Weinstein SL, Dolan LA, Wright JG, Dobbs MB. Effects of bracing in adolescents with idiopathic scoliosis. N Engl J Med. 2013 Oct 17;369(16):1512-21. doi: 10.1056/NEJMoa1307337. Epub 2013 Sep 19. PMID: 24047455; PMCID: PMC3913566. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24047455/
2022.12.07 -
- 脳卒中
- 脳出血
- 頭部
「脳出血後のケアは何をすれば良いの?」「脳出血後の看護や介護はどうすればいい?」と疑問に感じていませんか。 退院後の生活やリハビリに向けたサポートは、何を優先すべきか悩む場面も多いでしょう。 脳出血の患者本人は、長期間の治療やリハビリによって精神的・社会的負担が大きくなりがちです。そのためご家族による適切なサポートが重要といえます。 この記事では、脳出血後の患者を支えるための基本的な看護・介護方法と、退院後に家族が実践できる具体的な対策を解説します。 脳出血の看護ケアで不安を感じている方は、ぜひ最後までご覧ください。 また、当院「リペアセルクリニック」では脳出血の後遺症に効果が期待できる再生医療も行っております。 気になる症状がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 脳出血後における7つの看護ケア 脳出血後のケアは、患者の回復に直結するため、日常の観察や丁寧なサポートが欠かせません。 本章では、具体的な看護ケア方法を7つの観察項目と合わせて紹介します。 1.意識レベルの確認 2. 呼吸管理 3. 血圧と心拍数のチェック 4. 電解質バランスの変化(輸液管理) 5. 口腔ケア・体勢の管理 6. 嘔吐時の対処・吐物管理 7. 発作や薬の管理 入院中は、どの観察ポイントを重視するかを確認しておきましょう。 1. 意識レベルの確認 意識レベルの確認は、観察項目の中でも状態を把握する上で非常に重要です。 具体的には、呼びかけへの反応、目の開き具合、手足の動きなどを観察します。 Glasgow Coma Scale (GCS) やJCSといった評価方法もあり、異常があれば速やかに医師への報告が必要です。 意識レベルの低下は、病状の悪化を示すサインの可能性があるため、看護する上でも注意が必要です。 また、こちらの記事では脳出血を発症後の意識レベルによる予後や余命を詳しく解説しています。 後遺症について気になる方は、ぜひご覧ください。 2. 呼吸管理 脳出血後、脳の損傷により呼吸をコントロールする機能が低下する場合があります。 そのため、適切な呼吸管理は命を守るために不可欠です。 呼吸の回数や深さ、呼吸音などを注意深く観察し、呼吸状態の変化や異変があれば酸素投与や人工呼吸器の使用が行われます。 3. 血圧と心拍数のチェック 血圧と心拍数の変動は、脳出血後の状態に大きな影響を与えるため、こまめなチェックが重要です。 血圧の急激な上昇や低下は、再出血や他の合併症を引き起こす可能性があるためです。 具体的には、定期的な測定を行い、変動があれば医師に報告します。 また、薬による血圧コントロールも行われます。 4. 電解質バランスの変化(輸液管理) 体内の電解質バランスは、生命維持に欠かせない重要な役割を担っています。 脳出血後は、電解質バランスが崩れやすいため、輸液管理による適切な調整が必要です。 たとえば、点滴で水分や電解質を補給し、血液検査でその値をモニタリングします。 これにより、体内の状態を安定させていきます。 5. 口腔ケア・体勢の管理 口腔ケアと体勢管理は、感染症や床ずれの予防に欠かせません。 免疫力が低下すると、口腔内の細菌が感染を引き起こす可能性があります。 また、同じ体勢が続くと床ずれのリスクが高まるため注意が必要です。 歯磨きやうがい、体位変換を定期的に行い、必要に応じて専用のケア用品の活用によって、患者の健康と快適さを管理できます。 6. 嘔吐時の対処・吐物管理 脳出血後には嘔吐が起こるケースがあり、適切な対処と吐物の管理も重要です。 とくに、嘔吐物が気道に詰まる(誤嚥)リスクを防ぐのは重要だといえるでしょう。 嘔吐時には顔を横に向け、吸引器で吐物を除去するなどの対応を行います。 また、吐物の量や性状を観察し、記録するのも大切です。 これらの対応により、誤嚥性肺炎などの合併症を予防できます。 7. 発作や薬の管理 脳出血後は発作が発生する可能性もあるため、薬の時間や量を守るように管理するのも重要です。 また、発作の兆候が見られた場合はすぐに医師へ報告します。 指示に従い、薬の正しい管理が症状の安定を促します。 また、脳出血の原因については以下の記事でも解説しているので、参考にしてください。 【退院後】脳出血の看護で家族ができることは? 脳出血による退院後の生活は、ご家族によるサポートが重要です。ご家族のサポートが患者の回復を支え、日常生活の質も維持できるようになります。 脳出血の看護において家族が行えることは、以下の6つが挙げられます。 日常生活の介助や見守り 要介護認定を早めに申請する 地域の介護サービスを活用する 住宅改修で自宅の環境整備を行う 施設介護サービスも検討する 介護疲れをしないように休息を取る 本章では、家族が取り組むべき具体的なケアやサポート方法を紹介するので参考にしてください。 日常生活の介助や見守り 退院後、患者の日常生活には継続的な介助と見守りが必要です。 食事や入浴、排泄などのサポートを行い、無理なく生活できる環境を整えます。 また、転倒などのリスクを防ぐため、常に患者の動きに注意を払いましょう。 適切な介助は、患者の安心感と回復の大きな助けとなります。 また、脳出血の後遺症やリハビリについては以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。 要介護認定を早めに申請する 要介護認定を受けることで、家族の金銭的な負担が軽減できます。 しかし、認定が遅れると必要なサービスが受けられなくなる可能性があります。 そのため、入院中の段階から市区町村の窓口に相談し手続きを進めておきましょう。 地域の介護サービスを活用する 地域にはさまざまな介護サービスがあるので、積極的に活用するのがおすすめです。 訪問看護やデイサービスの利用によって、専門的なケアを受けながら患者本人の日常を支えられます。 退院後には地元の介護支援センターなどに相談し、利用可能なサービスを確認しましょう。 住宅改修で自宅の環境整備を行う 退院後の生活を安心して送るためには、住宅改修が必要になる場合があります。 手すりの設置や段差解消など、患者が安全に動ける環境作りを検討すると良いでしょう。 公的補助金を利用できる場合もあるため、必要に応じて専門家に相談するのがおすすめです。 施設介護サービスも検討する 在宅介護が難しい場合、施設介護サービスの検討も選択肢の1つです。 ショートステイや特別養護老人ホームなど、患者の状態や家族の状況に応じた施設を選びましょう。 専門スタッフのケアが受けられるため、安心感があります。 介護疲れをしないように休息を取る 家族の介護負担が大きくなると、心身に疲れがたまりやすくなります。 そのため、適度に休息を取り、家族内での役割分担を決めたり、地域の支援を活用したりするのがおすすめです。 家族の健康が患者本人の回復にもつながりますので、無理をせずサポート体制を整えてください。 脳出血の看護・介護時における4つの注意点 脳出血後の看護・介護は、患者の回復を支える上で非常に重要です。 ここでは、介護時に注意すべき4つのポイントを解説します。 転倒を予防するための工夫 食事はゆっくりと食べやすい形状で提供 排泄をサポートする際はプライバシーを配慮 精神的なケアを継続的に行う 介護する家族の負担軽減にもつながりますので、チェックしておきましょう。 転倒を予防するための工夫 脳出血後には、筋力低下やバランス感覚の喪失で転倒リスクが高まります。 そのため、家具の配置を工夫し、滑り止めマットや手すりを設置するのも良いでしょう。 また、歩行補助具の使用も効果的です。 転倒防止は患者の安全を守るだけでなく、さらなる合併症の予防にもつながります。 食事はゆっくりと食べやすい形状で提供 食事は、ゆっくりと食べやすい形状で提供するのが重要です。 これは、嚥下機能(飲み込む力)が低下している場合、誤嚥のリスクが高まるためです。 具体的には、とろみをつける、刻み食やペースト食などに調理し、一口ずつゆっくりと食べさせてあげましょう。 さらに、食事中の姿勢や飲み込みの様子を注意深く観察し、誤嚥を防ぐ工夫も必要です。 排泄をサポートする際はプライバシーを配慮 排泄はデリケートな問題ですので、サポートする際はプライバシーへの配慮が重要です。 たとえば、専用のカーテンや扉を使用し、必要以上に介助者が近づきすぎないよう心がけましょう。 また、定期的な排泄スケジュールを組んでおくと、患者の負担を軽減しつつ快適なケアを提供できます。 精神的なケアを継続的に行う 脳出血後、患者は不安や孤独感を抱きやすくなります。 そのため、定期的な会話や声かけを行い、安心感を与えてあげると良いでしょう。 また、リハビリや介護の進捗を共有し、前向きな気持ちを引き出すことも重要です。 精神的なケアは患者の回復を支える大きな力になります。 まとめ|脳出血の看護に家族ができることは理解しておこう! この記事では、入院中の看護ケアや退院後に家族が行えるサポート、注意点について詳しく解説しました。 脳出血後の看護ケアは、患者の回復に大きな影響を与えます。 また、入院中の医療従事者によるケアに加え、退院後の家族のサポートも欠かせません。 本記事で紹介した情報を活用し、医療や介護サービスと連携しながら療養生活を支えましょう。 また、当院「リペアセルクリニック」では脳出血や脳梗塞の後遺症治療も行っております。「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてご相談ください。 脳出血の看護に関するよくある質問 脳出血の看護で留意すべき点は何ですか? 脳出血の看護では、日々の体調管理とリスク回避が欠かせません。 意識レベルの確認や呼吸・血圧のチェックを行い、異常があれば速やかに医師へ相談します。 また、転倒や誤嚥などのリスクを防ぐため、環境整備や適切な食事提供も重要です。 患者の安全を第一に考える看護が求められます。 脳出血の急変時の対応はどうすれば良いですか? 急変時には、まず落ち着いて状況を確認し、必要に応じて医師や救急車を呼びます。 意識が低下した場合は、気道確保を優先し患者を安静に保つのが大切です。 症状や変化を正確に医療スタッフに伝えることで、迅速な対応が可能になります。 当院「リペアセルクリニック」では脳出血の治療も行っております。気になる症状がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。
2022.12.05 -
- スポーツ外傷
- その他、整形外科疾患
「事故のあと鎖骨が外見からわかるほど盛り上がっている気がする」 「転んだあと鎖骨が痛む」 上記のような症状がある方は鎖骨骨折が起きている恐れがあります。 外見でわかるほど見た目が変化した骨折を放置すると、症状が悪化するばかりか、骨折が本来とは違った形、ずれた状態で”くっついて”しまう可能性もあります。 今回は鎖骨骨折について、骨折時の見た目の特徴や症状、治療法、後遺症について詳しく解説します。 鎖骨骨折の発生が考えられる原因 鎖骨骨折が発生する主な原因は、肩に強い衝撃が加わったシーンが考えられます。 高齢者だけでなく、若年層も鎖骨骨折になる可能性は十分にあり得ます。 スポーツをしている最中に相手と直接ぶつかった 歩行や自転車走行中などに転倒した 交通事故で肩に強い衝撃を与えた など 上記のように、何かしら強い衝撃が加われば鎖骨骨折が起きる可能性もあり、外見でも判断できるほど見た目でわかる症状になるでしょう。 交通事故のような強い衝撃が加わった方は「ダッシュボード損傷」が起きている可能性もあります。 以下の記事でダッシュボード損傷の症状や治療法などを詳しくまとめているので、あわせてご覧ください。 鎖骨骨折は外見でわかる? 鎖骨骨折は見た目でわかるとは限らないため、レントゲン撮影が必須です。 鎖骨部分の皮膚が盛り上がるほどの症状であれば、外見からも判断がつきやすいでしょう。 鎖骨骨折か捻挫か、もしくはそれ以外の症状なのかを瞬時に判断し、早期治療につなげるためレントゲン撮影を検討してください。 鎖骨骨折はすべての骨折のうち約10%を占める比較的頻度の多い骨折です。 交通事故やスポーツなどで腕を後ろにそらしたり、肩を下にしたりして転ぶと、地面についた衝撃が鎖骨に伝わって骨折してしまいます。 肩の動きが制限されて私生活に影響が出る恐れもあるので、外見でわかるほど見た目の違いが出る前にレントゲン撮影しておくのをおすすめします。 鎖骨骨折の見た目でわかる症状や特徴の違い 鎖骨骨折は、直接強い衝撃が加わって骨折する場合もあります。 体の表面にあり確認しやすい骨なので、外見にもわかりやすい症状がみられる骨折です。 どのような症状があるのか、具体的に紹介します。 皮膚が盛り上がる 鎖骨はS字にカーブした長細い骨で、筋肉など厚みのある組織に覆われていないため、骨折時の見た目でわかる可能性があります。 鎖骨は、中央1/3の部分で骨折するケースが大半です。 鎖骨の外側か内側かで、以下のような影響の違いがあります。 鎖骨の外側 腕自体の重さや何か荷物を抱えた際の影響で下にズレる 鎖骨の内側 首の筋肉によって上にズレやすい 骨折により骨がずれてしまうと、鎖骨の内側部分が飛び出し、皮膚が盛り上がったような見た目になるのが特徴です。 鎖骨が浮き上がらないように支えている烏口鎖骨靭帯(うこうさこつじんたい)が損傷した場合も鎖骨をおさえる機能が低下して、鎖骨が浮き上がりやすくなります。 骨がずれて重なってしまうと、折れた方の肩幅が狭くなったように見える場合もあります。 腫れやアザができる 鎖骨の骨折に限らず、骨折による炎症症状で患部が腫れたり熱をもったりした結果、見た目でわかる症状にもなります。 骨折による出血が起きている可能性もあるため、アザがみられるケースもあります。 鎖骨骨折は多くの場合で、強い衝撃による内出血から腫れとアザが起きるので、見た目でわかる骨折の症状がみられるでしょう。 鎖骨や肩の痛み 鎖骨の骨折をすると肩を動かす場合に鎖骨に負担がかかり、痛みが生じるケースがあります。 鎖骨は胸の中央にある骨(胸骨)や肩甲骨と合わせて関節を作っています。 肩甲骨は腕を上げたりおろしたりなど運動に関わり、肩甲骨と鎖骨でできる関節(肩鎖関節:けんさかんせつ)も、腕の運動に重要な役割があります。 「捻挫だろうからそのうち治るだろう」と考えず、早めに受診するのがおすすめです。 肩の動きが制限される 鎖骨は肩の動きと関係するため、鎖骨を骨折すると腕を上げにくかったり広げにくかったりなどの制限がみられます。 肩の動きが制限されると、日常生活はもちろん、仕事やスポーツなどにも影響してしまいます。 肩の動きが制限されたり痛みを感じたりした際、肩凝りを勘違いして鎖骨骨折を悪化させる動きが伴う恐れもあるので要注意です。 以下の記事では、スポーツをしている方がよく発症する「肩関節唇損傷」について解説しています。 競技復活までのリハビリテーションもまとめたので、あわせてご覧ください。 血流障害や手の痺れがある 鎖骨骨折が起きると血の流れが悪くなる血行障害や神経損傷による手の痺れや痛みなどがみられます。 鎖骨は首の近くにある血管や神経を守る役割も担っているからです。 事故などで鎖骨に強い衝撃が加わった際、周辺にある血管や神経も一緒に損傷される場合があります。 鎖骨部分の痛み以外に、普段感じない痺れなどの症状がみられた際は、すぐに受診するのをおすすめします。 鎖骨骨折の治療法 治療は手術をしない保存療法が基本ですが、骨が大きくずれてしまっている場合は手術を選択する場合もあります。 それぞれの治療方法について解説します。 そもそもどれくらいで良くなるの? 鎖骨骨折の症状や程度にもよりますが、約8〜12週(2〜3カ月)で良くなるケースが大半です。 スポーツをしている方はとくに、肩関節の可動域にも影響します。 適切なリハビリテーションを実施し、早期回復のためにも患部の症状を早めに見極めるのがおすすめです。 レントゲン撮影がおすすめの診断方法になるので、鎖骨骨折の疑いがある方は早めに受診しましょう。 手術しない保存療法 鎖骨骨折の治療法として第一に選択されるのが、三角巾や鎖骨バンド(クラビクルバンド)と呼ばれる装具をつけて、骨折部が動かないように固定する治療です。 胸を張り、両肩を強く後ろに引いた状態で固定する治療法で、鎖骨の変形を矯正して、骨を正しい位置でくっつけます。 ただし、以下の点には注意しながら私生活を過ごしてください。 入浴時以外はバンドをつける 入浴時は骨折している方の手で体を支えない 90°以上の高さに腕を上げない 固定の期間は4〜6週間が目安ですが、年齢が若いほど骨がくっつくのが早いため、固定期間が短くなりやすくなっています。 固定により腕を上げる制限がみられた場合は、リハビリで改善を図る場合があります。 詳しくは以下の記事で鎖骨骨折時の過ごし方を紹介しているので、あわせてご覧ください。 骨のずれがひどい場合は手術療法 骨のずれが大きかったり砕けていたりするような骨折の場合は、手術が選択されます。 仕事の都合でできるだけ早く社会復帰を希望して、手術を選びたい方もいるでしょう。 手術療法だと、手術した後すぐにリハビリで腕を動かせるので、動作が改善しやすいメリットがあります。 手術は針金のようなワイヤーを鎖骨に通したり、プレートで支えたりして体の内側から鎖骨を固定します。 入院期間は手術の方法により異なり、必要に応じてリハビリを行います。 鎖骨骨折した際、手術後の過ごし方は以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。 鎖骨骨折の後遺症 骨折した部分のずれがひどいと、元の位置に戻そうとしても十分な位置に戻らない可能性があります。 ずれたまま変形して骨がくっつく「変形治癒」と呼ばれる後遺症の恐れがあるため、注意が必要です。 鎖骨の外側は平らな形をしており、折れた場合にくっつきにくい特徴があります。 くっつかずにそのままにしておくと、別々の骨に分離した状態になり、まるで関節ができたようになる「偽関節」が起きてしまうでしょう。 後遺症があると、痛みが出たり、肩の動きが制限されたりします。 後遺症ができるだけ残らないように、状態に応じた適切な治療の選択が重要です。 まとめ・鎖骨骨折の痛みは強くなりやすいため適切な治療を! 鎖骨骨折は、外見の特徴もあり痛みも強くなりやすいため、症状がわかりやすい骨折です。 外傷によって起こり、症状や治療法、後遺症について理解して治療を進めましょう。後遺症を最小限に抑えるためには専門医の指導に従って適切な治療を行うのが必要なので、できるだけ早めに整形外科を受診しましょう。 治療をせず放置すると、変形治癒や偽関節などの後遺症が生じる危険性があります。 早めの受診で、適切な診断や正しい治療を受けて、後遺症を防ぐようにしましょう。
2022.12.02 -
- 脳卒中
- 頭部
- くも膜下出血
くも膜下出血発症後は後遺症があることも少なくありません、以前のような日常生活を送れるのか、退院後の生活に不安は絶えないですよね。 くも膜下出血の退院後は、リハビリを定期的に行うことが大切です。普段の食事や入浴などはリハビリの一環となるため、自発的に行いましょう。 本記事では、くも膜下出血で退院後に気を付ける点や後遺症について詳しく解説します。くも膜下出血の再発を防いで日常生活を取り戻すヒントとなれれば幸いです。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による脳卒中の治療を行っております。気になる方はメール相談もしくはオンラインカウンセリングにてお気軽にご相談ください。 くも膜下出血の退院後の生活で気をつけるべきこと7選【再発予防】 くも膜下出血再発予防のため、退院後に気をつけるべきことは以下の7つです。 体調の変化があったら医師の指示に従う 処方薬は主治医・薬剤師の指示通りに服用する 定期的に血圧を測る ストレスを溜めず規則正しい生活を送る 過度な飲酒を控える・禁煙をする 塩分の取りすぎに注意してバランスの良い食事を心がける 身の回りのことはできる限り自分で行う 退院後は上記を意識しながら日常生活を送りましょう。 体調の変化があったら主治医の指示に従う 身体のしびれやろれつが回らないなど、いつもと違う体調の変化があれば、くも膜下出血の可能性があります。早めに主治医へ相談しましょう。 くも膜下出血は発症から処置までのスピードが遅れると、その後の死亡率に影響します。自己判断で受診せず様子をみることは当面控えるようにしてください。 また、主治医以外の意見を聞きたい場合は、セカンドオピニオンもひとつの手です。ただし、体調変化があれば、すぐに受診しましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による脳卒中の治療を行っております。気になる方はメール相談もしくはオンラインカウンセリングにてお気軽にご相談ください。 くも膜下出血の再発については、以下の記事でも詳しく解説しています。 処方薬は主治医・薬剤師の指示通りに服用する 降圧薬や糖尿病薬など、処方された薬がある場合は指示通りに服用しましょう。 くも膜下出血の一因として、高血圧症や糖尿病といったほかの病気が考えられます。(文献1) 処方薬を正しく服用しないと血圧や血糖値はもちろんのこと、くも膜下出血の再発のリスクにつながります。 ただし、副作用がみられる場合は自己判断で辞めず、医師や薬剤師に相談してください。 定期的に血圧を測る 高血圧症によるくも膜下出血の再発を防ぐためには、日頃から定期的に血圧を測定し、記録しておきましょう。 血圧に急激な変化があったときに、主治医が適切な治療の判断をしやすくなります。 また、病院と自宅で血圧の数値が異なるケースもあります。(文献2)そのため、自宅でも血圧測定が大切です。 家庭用の測定器は、薬局や家電製品などで手軽に購入ができます。また、毎日の血圧は血圧手帳に記載し、定期受診の際に主治医へ見せるようにしましょう。 ストレスを溜めず規則正しい生活を送る ストレスや不規則な生活は血圧に影響する可能性があります。ストレスによりくも膜下出血の一因である高血圧のリスクが2倍に上がるという報告もあるのです。(文献2) そのため、自分なりのストレス発散方法を持っておくことが大切です。また、起床時間や就寝時間は毎日同じ時間に設定し、規則正しい生活を送りましょう。 再発リスクを減らす予防法は、以下の記事でも詳しく解説しています。 過度な飲酒を控える・禁煙をする 飲酒や喫煙も血圧を上昇させるため、くも膜下出血のリスクがあります。飲酒・喫煙も可能な限り退院後は控えましょう。 また、飲酒量が多いほど、くも膜下出血のリスクが上がるという報告もあります。(文献2) 普段から飲酒の習慣がある方は休肝日を設け、適度な飲酒量に調整するよう心がけてみてください。 喫煙は血圧上昇につながるため禁煙しましょう。自分だけで禁煙が難しい場合は、禁煙外来へ受診する方法もあります。 塩分の取りすぎに注意してバランスの良い食事を心がける 塩分の過剰摂取に注意した栄養バランスの良い食事も、くも膜下出血の再発予防につながります。 塩分の取りすぎは血圧を上げすぎてしまいます。以下のような点を意識して、減塩に取り組んでみてください。 食事量を腹八分目にとどめる 調味料を減塩タイプに切り替える また、便秘気味の人は排便の際に、血圧が上がってしまうリスクがあります。こまめな水分補給や食物繊維が豊富な食べ物の摂取にて便秘解消を心がけてみてください。 生活習慣の見直しのみで便秘が改善しない場合は我慢せず、便秘薬の服用もひとつの手です。 身の回りのことはできる限り自分で行う くも膜下出血で退院後は、日常生活に必要な運動機能を低下させないようにする必要があります。食事や入浴など日常生活の行動がリハビリになるため、無理のない範囲で積極的に自分で行いましょう。 また、軽めの運動も効果的です。歩行困難をきたしていない場合は、定期的な散歩やストレッチを日々の日課に取り入れてみてください。 デイサービスなどの施設で定期的にリハビリへ通うのも、くも膜下出血の再発予防に効果的でしょう。 くも膜下出血で退院後の生活はリハビリが重要 日常生活の行動のみならず、病院での定期的なリハビリも大切です。病院でリハビリをするよう指示のある方は、定期的な受診を欠かさないようにしましょう。 また、リハビリの内容は発症後の経過期間によって変わります。 目的 リハビリ方法 急性期リハビリ (治療後~14 日程度) 寝たきり状態の予防 座ったままできる運動 (膝伸ばし運動や肩の上げ下げ運動など) 回復期リハビリ 日常生活の基本的な動作を行える 歩行訓練や手芸、嚥下(えんげ)訓練など 維持期リハビリ(デイサービス) 回復期で得た機能を維持する 軽い運動(散歩やストレッチなど) 退院後に行うのは「回復期リハビリ」または「維持期リハビリ」です。主治医の指示に従い、自分の症状に合ったリハビリを行いましょう。 くも膜下出血のリハビリについては以下の記事でも詳しく解説していますので、参考にしてください。 くも膜下出血の退院後にみられる6つの後遺症 くも膜下出血の退院後も、以下6つの後遺症がみられる可能性があります。 手足が動かしにくい 触覚が鈍くなる 食べ物が飲み込みにくくなる 視野が狭くなる うまく話せない 最近の出来事を思い出せない 出血部位や出血量、合併症の有無などによって重症度は変わります。軽度の場合は発症前と同じ生活が可能となる一方で、重度では日常生活に大きな支障をきたすリスクがあります。 くも膜下出血の詳細は以下の記事でも解説していますので、参考にしてください。 くも膜下出血の退院後も定期的な治療で再発を予防しよう くも膜下出血の退院後には、定期的なリハビリや血圧管理、生活習慣を整えることが大切です。退院後も定期受診は欠かさず、体調変化があればすぐに受診するようにしましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、元々人体にある幹細胞を利用した再生医療による治療を行っております。気になる方はメール相談もしくはオンラインカウンセリングにてお気軽にご相談ください。 再生医療による脳卒中の治療について気になる方は、下記のぺージをご覧ください。 くも膜下出血の退院後によくあるQ&A くも膜下出血で退院後の仕事復帰はできる? 社会復帰できる確率は半分以下と言われています。 社会復帰ができても、くも膜下出血の発症から数カ月かかる可能性もあるでしょう。その後の経過は重症度によって異なるため、早期発見が大切です。 軽症のうちに治療を行うと、仕事復帰できる可能性は高まります。 くも膜下出血の生存率は? 5年生存は、およそ55%程度と報告があります。(文献3)ただし、意識不明な状態で緊急搬送された人よりも、軽度の段階で自ら受診した人の方が生存率が高い傾向があるため、早期発見が大切です。 くも膜下出血後の食事で避けた方が良い食べ物は? くも膜下出血後に避けた方が良い食べ物は、以下の成分が多く含まれた食べ物です。 多量摂取を避けた方が良い成分 食品例 リスク 塩分 たらこ ウインナー 血圧上昇 飽和脂肪酸・トランス脂肪酸 バター インスタント食品 動脈硬化 糖質(炭水化物) スナック菓子 菓子パン 動脈硬化 常に摂取しており完全に控えるのが難しい場合は、食べる頻度を減らすことからはじめましょう。 参考文献一覧 文献1 四條克倫. 脳卒中ガイドライン2021(改訂2023). 日本医誌. 2023, 82(6), p325-332 文献2 高血圧治療ガイドライン2019作成委員会, 高血圧治療ガイドライン2019, ライフサイエンス出版株式会社, 2019,p281 文献3 今井明 鈴木ひろみ 渡辺晃紀 梅山典子 塚田三夫 中村勤 松崎圭一 加藤開一郎 冨保 和宏. 脳卒中患者の生命予後と死因の 5 年間にわたる観察研究:栃木県の調査結果とアメリカの報告との比較. 脳卒中. 2010,32,p572–578.
2022.11.30