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- 足底腱膜炎
足底腱膜炎の症状と治し方・治療法について!スポーツ傷害で多く発症 足底腱膜炎(そくていけんまくえん)とは、あまり聞き慣れないかもしれませんが、「足底腱膜」と呼ばれる足の裏側に存在している「腱膜の組織」が何かの原因によって炎症を起こしている状態を指します。 足底腱膜とは、いわゆる「土踏まず」と呼ばれる足底部、アーチ状になっている構造を保ち、身体を支えるクッション、バネのような役目をする腱膜(筋肉ではなく筋肉を支えるシート状の存在)です。 外力など足部への負担や、衝撃などを吸収する役割を果たすほか、衝撃を受け止める以外の働きもあります。それは、足裏にかかった物理的な衝撃を吸収しながらも、その力を逆方向に蹴り出すエネルギーに変換する機能です。 このように足底腱膜は、衝撃を吸収したり、その逆に力を発する機能を有していて、いわばバネのような存在です。歩く、走るということに無くてはならず、特にスポーツなどでは大きな働きをしてくれる組織です。 逆に言うとスポーツが原因となって起こることが多い症状でもあります。 足底腱膜炎を発症すると足で衝撃が吸収されにくくなり、結果として蹴りだすことも不自由になります。これは、足裏が痛くなるため、足を蹴り出して歩く、走るなどの動作時において足底部の力学的バランスが悪化するために起こります。 そこで、今回は「足底腱膜炎とはどのような病気なのか」、その原因、症状、治療方法などに関する情報を中心に詳しく解説していきます。 1.足底腱膜炎の原因で多いのはスポーツ 足底腱膜炎は、スポーツや競技で走ったり、歩いたりを長距離、継続して行った場合や、ジャンプしたり、急なストップ&ゴーを繰り返したり、あるいは自分の足に適さない靴を履いて長時間行動する、硬い道路でトレーニングを続けるなどの行動によって足底腱膜に過剰な負荷が生じることで発症すると考えられています。 本疾患は、足の筋力不足や柔軟性の低下などが原因となり、運動競技を通じて、その部分がオーバーユースになること。つまり使い過ぎることで引き起こされることが多いため、スポーツをする際などにはストレッチ運動をすると同時に練習環境やメニュー内容を調整することが大切になることを知識として知っておくべきです。 それ以外にも、扁平足や外反母趾など、もともと足領域に変形などの異常所見がある場合にも足底にある腱膜部に負荷がかかって足底腱膜炎を発症する可能性がありますので十分な注意が必要です。 足底腱膜炎に注意が必要なスポーツや状況 マラソンをはじめとした陸上競技全般 バレーボール、バスケットボール(ジャンプなどが多い) サッカーや、ラクビー(走る距離が長く、急停止や方向転換が多い) 硬いグラウンドやコンクリート上で走る、弾むなどの運動量が多い練習等 しっかりしたクッションを伴わないシューズで運動の繰り返し 2.足底腱膜炎の症状 足底腱膜炎とは足底の腱付着部に起こる炎症を指しており、踵の痛みを呈する疾患のひとつであり、成人では足に治療を要する病気のなかで約10%程度を占めると言われていて、しばしば難治性であると伝えられています。 本疾患では、陸上競技ランナーなどに多く認められるスポーツ障害の一種とも考えられており、安静などによって一時的に症状が改善しても、再度弊害を繰り返すことがあります。一時的に良くなっても繰り返して発症することがあるので注意が必要です。 この病気は、走れば、走るほど足底部の痛みが顕著になると考えられていて、主に足部において踵を中心とした足裏に疼痛症状を来すことが知られています。階段を昇降する際や、つま先立ちの姿勢をとる時に痛みの症状が悪化すると言われています。 一般的に、運動時間が長くなればなるほど足裏部の痛みが強度になっていくことが知られており、最悪の場合には日常生活で歩けないぐらいの強い痛みに進展することもあります。 3.足底腱膜炎の治療・治し方 足底腱膜炎に対する治療は、「保存療法」および「手術療法」を検討することになります。まずは、セルフケアとしてできることは、足底腱膜部の痛みを感じた部分に、1日2回ほど10分程度かけて患部を冷却するように心がけましょう。 保存療法 足底腱膜炎の治療は、リハビリを中心とした理学療法での治療が基本となります。まずは症状が軽くなるまでは安静にしてください。スポーツはもちろんのこと、長距離の歩行や、長い時間、立っていることも避けねばなりません。 その他、必要があればテーピングなどを行うことで患部の負担を軽減を目指します。 薬物療法 患部に炎症がある場合は、消炎鎮痛剤の塗布や、湿布で炎症を抑えて症状の改善を待ちます。また、痛みが強い場合は、和らげるために鎮痛剤の服用も有効ですが長期間での使用は胃に負担がかかるため、ご注意ください。 その他、治療上の注意点として、患部へのステロイド注射を行うことがありますが、副作用の心配もあり、長期頻回に行うことは回避すべきです。 リハビリテーション 症状が重篤でない状況では、ほとんどの場合は数か月程度で症状が軽快していくと言われています。リハビリで重要となるのは筋膜の柔軟性を向上させることです。そのためには足底腱膜だけでなく、それに続くアキレス腱やハムストリング、下腿三頭筋を含めた柔軟性の確保を目指しストレッチを中心にアプローチします。 このようなリハビリを用いた治療法は、ステロイド注射のように明らかな即効性は見られませんが長期的なスパンで見ていただくと非常に有効です。尚、こういったリハビリは、低周波による電気療法や超音波を用いた療法、レーザー照射などといった物理療法を組み合わせるのが一般的です。 装具療法(インソール) 上記以外、靴選びも重要になります。靴を履く際は自分の足の形に適したクッション性の優れた靴を選択すると共に着地する際の衝撃を少しでも緩和できるよう、衝撃を吸収できるインソールを挿入するなどで足底腱膜部にかかるストレスを和らげる対策を取りましょう。 インソールとは、靴底に敷くことで足底のアーチ形状を解剖学的に補正することで足のアライメントを調整し改善するものです。そのため、個人に合わせてオーダーメードで作成します。 以上のような薬剤やリハビリ、インソールを中心とした保存的治療で症状が改善しないケースにあっては、根治的な手術療法が考慮されることになります。 まとめ・足底腱膜炎の症状と治し方・治療法について!スポーツ傷害で多く発症 今回は、足底腱膜炎とはどのような病気なのか、その原因と症状、治療方法について詳しく解説してまいりました。 誰しも足底部にはかかとの骨から足指にかけて強靱な繊維組織である足底腱膜が広がっており、足底部の土踏まずであるアーチ部を支えることで歩行時や走る際における足裏の衝撃力を吸収する役割を有しています。 さらに、足底腱膜部は衝撃を吸収した外力などを蹴り出しするエネルギーとして変換して活用する機能も果たしているため、足底腱膜炎に罹患すると足底部が地面に着地する際の衝撃吸収力だけでなく蹴り出す力が低下して走りにくさや歩きにくさに繋がります。 本疾患は一時的に症状が改善しても将来的に再発することが広く知られており、症状を放置して病状が悪化すると侵襲的な手術を必要とするのみならず、日常的に運動やスポーツができず普段の生活が制限されますので早期的に整形外科をはじめとした病院で専門医の診断を受け治療を実施しましょう。 今回の記事の情報が少しでも参考になれば幸いです。 ▼ 再生医療に関する詳細は以下をご覧下さい 自分自身の自ら再生しようとする力、自然治癒力を活かした最先端の医療です
2022.04.14 -
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 脊椎
- 腰部脊柱管狭窄症
- 脊椎、その他疾患
「坐骨神経痛で死ぬほど痛い」と感じる場合の治療法や対処法について知りたいという方は多いのではないでしょうか。 坐骨神経痛は、薬物療法やリハビリなどの手術を行わない保存療法で症状が緩和する可能性があります。 「死ぬほど痛い」と感じるほど重症の坐骨神経痛は、適切な治療を受けないと歩行困難になる可能性もあるため、まずは電話でご相談ください。 また、今までは手術によって痛みやしびれを取る治療が一般的とされてきましたが、近年では神経損傷を改善する可能性がある治療法として再生医療が注目されています。 「坐骨神経痛が死ぬほど痛いからなんとかしたい」という方は、どんな些細なことでもお気軽にご質問くださいね! ▼まずは電話で無料相談 >>今すぐ電話してみる 坐骨神経痛の辛い痛みを和らげる7つの治療法 坐骨神経痛の辛い痛みを和らげるための治療法は主に以下の7つです。 痛みを緩和する薬物療法 神経ブロック療法 筋肉をほぐす理学療法とリハビリ 認知行動療法 装具療法 重度の場合に行われる手術療法 再生医療 自分にあった症状に合わせて、治療法も検討していきましょう。 痛みを緩和する薬物療法 坐骨神経痛の痛みに対して、まず試される治療法が薬物療法です。痛み止めや炎症を抑える薬を服用することで、辛い症状を和らげる効果が期待できます。 最初は市販の痛み止めから始め、症状が重い場合は医師が処方する鎮痛剤や抗炎症薬を使用するケースもあります。 薬には副作用のリスクもあるため、自己判断での服用は避けて必ず医師に相談しましょう。 ▼神経損傷の治療に再生医療が注目 >>【無料】公式LINE限定の再生医療ガイドブックを見てみる 神経ブロック療法 痛みの原因となっている神経に直接アプローチするのが神経ブロック療法です。 局所麻酔薬を注射して、痛みを伝える神経の働きを一時的に抑制します。 神経ブロック療法は、比較的即効性があり重度の痛みにも効果を期待できるのが特徴です。 また、効果の持続時間には個人差があり、数時間から数カ月以上継続する方もいます。(文献1) 筋肉をほぐす理学療法とリハビリ 理学療法により、坐骨神経周辺の筋肉をほぐし血行を改善するのも、坐骨神経痛に効果が期待できます。 理学療法を受ける場合は、専門家の指導のもとストレッチや運動療法を行います。温熱療法やマッサージなども組み合わせることで、こわばった筋肉がリラックスし痛みの軽減につながるでしょう。 また、リハビリでは痛みの少ない範囲で軽い運動から始め、徐々に負荷を上げていく段階的なプログラムを実施します。 自宅でも医師や理学療法士の指導のもと、簡単なストレッチや運動を続けることで、より早い回復が期待できます。 認知行動療法 認知行動療法とは、物事の考え方・捉え方や行動に働きかけてストレスを軽減する治療法です。 専門家との定期的な面談を通じて、痛みと上手に付き合うコツを学びます。また、リラックス法や呼吸法なども取り入れるとより効果的です。 継続的な取り組みが必要ですが、痛みへの不安が軽減されることで生活の質の向上も期待できます。 装具療法 坐骨神経痛が辛いときは、腰椎を安定させて痛みを和らげるために、コルセットなどの装具を使用することがあります。 ただし、長期の装着は体力低下を引き起こす可能性があるため、医師に相談しながら、使用期間は1カ月程度を目安に調整しましょう。 装具の使用で痛みが改善したら、徐々に体を動かし筋力の回復を目指すのがおすすめです。 重度の場合に行われる手術療法 保存的治療で改善が見られない重症例では、神経を圧迫している椎間板や骨を取り除き、症状の改善を目指す手術療法が検討されます。 近年は、内視鏡手術など身体への負担が少ない手術方法も発達してきており、比較的早い段階で退院や日常生活への復帰ができる傾向があります。 ただし、手術にはリスクも伴うため慎重な判断が必要ですので、医師と十分に相談し手術の必要性を見極めましょう。 再生医療 再生医療とは、患者さま自身の細胞を利用して損傷した組織の再生・修復を促進する治療法のことです。 患者さま自身の細胞を使うため、拒絶反応やアレルギー反応などの副作用リスクが少ない点も魅力の一つといえるでしょう。 手術せずに損傷した坐骨神経の症状改善に期待できる新たな選択肢として再生医療が注目されています。 「坐骨神経が死ぬほど痛くて日常生活もままならない」という方は、ぜひ再生医療による治療をご検討ください。 当院の公式LINEでは、坐骨神経痛の痛み症状が改善できる可能性がある再生医療の治療法についてご覧いただけます。 ▼LINEでしか見られない限定情報を配信中 >>【公式LINE限定】再生医療に関する情報を見てみる そもそも坐骨神経痛とは?辛い3つの症状 坐骨神経痛とは、体の中で最も太い神経である坐骨神経に沿って痛みが走る症状です。 主な症状としては以下3つが挙げられます。 腰から足先にかけての鋭い激痛やしびれ お尻から脚にかけての持続的な痛み 座位や歩行で悪化する下半身の違和感や麻痺感 人によって症状は異なりますが「死ぬほど痛い」と表現されるケースもあり、日常生活に支障をきたすほどの痛みもあります。 本章では、坐骨神経痛の主な症状を解説します。 腰から足先にかけての鋭い激痛やしびれ 坐骨神経に沿って走る電気が走るような鋭い痛みは、最も特徴的な症状の1つです。 突然襲ってくる激痛は、まるで雷に打たれたかのような衝撃を伴います。多くの方が「今まで経験したことのない痛さ」と表現するほどです。 さらに、痛みの強さは時間帯や動作によって変化し、夜間に悪化する場合もあります。 もしも我慢できないほどの痛みに襲われたら、すぐに医療機関での受診をおすすめします。 お尻から脚にかけての持続的な痛み 坐骨神経痛特有の「ズキズキ」「ジンジン」した痛みは長時間続くのが特徴です。 お尻から太ももの裏側、ふくらはぎにかけて痛みが持続し、座る姿勢がとくにつらくなります。 また、痛みで姿勢が崩れてさらに症状が悪化する可能性もあるため、早期の段階で適切な治療を受けて慢性化を防ぎましょう。 座位や歩行で悪化する下半身の違和感や麻痺感 座っているときや歩行時に増す「違和感や麻痺感」も見逃せない重要な症状です。 たとえば長時間の座位で痺れが強くなったり、歩行時にふらつきを感じたりする場合もあります。 また、日常生活での何気ない動作が困難になり、仕事や家事に支障も出てきます。そのため、症状の進行を防ぐためにも、早めの対策と生活習慣の見直しが重要です。 坐骨神経痛の主な原因3選! 坐骨神経痛の代表的な原因は以下の3つが挙げられます。 椎間板ヘルニア 脊柱管狭窄症 加齢や筋力低下 主な原因を理解してから適切な治療法を選択できます。 ここでは症状との関連性や予防法を含めて詳しく解説します。 椎間板ヘルニア 椎間板ヘルニアとは「加齢」や「日常的に腰部に負担をかける」ことにより、クッション役である椎間板が飛び出し神経を圧迫する症状です。 デスクワークが多い30〜50代の方が発症しやすく、座っているだけでも激痛に襲われるケースもあります。 早期発見・早期治療が重要であり、適切な治療を受ければ多くの方が症状改善を実感できます。 また、腰椎椎間板ヘルニアの詳しい症状や重症度が気になる方は以下の記事もチェックしてみてください。 脊柱管狭窄症 脊柱管狭窄症は、年齢とともに脊柱管が狭くなり、神経が圧迫される症状です。 とくに50代以降の方に多く見られ、立ち仕事や長時間の歩行で症状が悪化します。 また、前かがみで痛みが和らぎ、背筋を伸ばすと痛みが強くなるのが特徴です。 しかし、多くの場合が適切な治療と生活習慣の改善で症状をコントロールできます。 脊柱管狭窄症で注意すべきポイントや、症状と治療法については以下の記事も参考にしてみてください。 加齢や筋力低下 加齢による筋力低下も坐骨神経痛の原因の1つです。 腰回りの筋肉が衰えると、背骨を支える力が弱まり神経への負担が増加するため、日常生活での些細な動作で激痛が走ることもあります。 しかし、正しい運動習慣と筋力トレーニングの継続で症状の改善や予防が期待できます。 また、加齢や筋力低下で気になる症状があれば「メール」や「オンラインカウンセリング」でのご相談も受け付けておりますので、お気軽にお問合せください。 坐骨神経痛の予防法とセルフケア 坐骨神経痛の痛みは日々のケアで和らげることができます。 ここでは、痛みに悩まされている方にも効果的な3つの予防方法をご紹介します。 日常的にできる簡単なストレッチ 正しい姿勢を保つための意識づけ 適度な運動で筋力を強化する 継続的に行うと辛い症状の改善や予防に期待できるでしょう。 日常的にできる簡単なストレッチ 朝晩5分から始められるストレッチで、硬くなった筋肉をほぐしていきます。 とくに効果的なのが、仰向けで行う膝抱えストレッチです。 背中を床につけ、片膝を胸に向かってゆっくり引き寄せます 反対側の足はまっすぐ伸ばしたまま30秒キープ 左右2セットずつ行うのがおすすめです。 無理のない範囲で継続していると、徐々に筋肉の柔軟性が高まり痛みの予防につながります。 正しい姿勢を保つための意識づけ 猫背やストレートネックは坐骨神経痛の原因になりやすいため要注意です。 デスクワークが多い方は背筋を伸ばし、足裏を床につけた姿勢を心がけましょう。 長時間同じ姿勢も避けたいポイントですので、1時間に1回は立ち上がって軽く体を動かすことをおすすめします。 正しい姿勢を保っていれば、神経への負担が軽減され痛みの予防に効果的です。 適度な運動で筋力を強化する 急激な運動は逆効果ですが、適度な運動は予防にも効果的です。 ウォーキングや水中歩行から始めるのがおすすめで、とくに体幹を鍛えると腰への負担が軽減されます。 まずは1日10分からでもOKですので、徐々に時間を延ばして体を強化していきましょう。 まとめ|死ぬほど痛い坐骨神経痛は適切な治療法で改善しよう 坐骨神経痛の痛みは確かに辛いものですが、適切な治療とケアで改善に期待できます。まずは専門医に相談し、あなたに合った効果的な治療を検討してみてください。 治療には薬物療法や神経ブロック、リハビリなど症状に合わせて選択できます。 本記事を参考に簡単なセルフケアも取り入れつつ、日常的に予防も意識してみてください。 近年の治療では、手術をしない新たな選択肢として「再生医療」が注目されています。 痛みでできなかったことが再びできるようになる可能性がある再生医療について「どのような治療を行うか」ぜひお問い合わせください。 ▼まずは電話で無料相談 >>今すぐ電話してみる 坐骨神経痛が死ぬほど痛いときによくある質問 Q:坐骨神経痛と間違える病気はありますか? 坐骨神経痛に似た症状に「梨状筋症候群」や「変形性股関節症」があげられます。 いずれも神経損傷や関節軟骨がすり減ってしまい従来の治療では元に戻らないと言われています。 しかし、近年では損傷した神経や関節軟骨に対して再生医療による治療も選択肢の一つです。 今まで元に戻らないとされていた神経や組織の改善が期待できる治療法なので、この機会にぜひ知っておきましょう。 ▼神経損傷の治療に再生医療が注目 >>【無料】公式LINE限定の再生医療ガイドブックを見てみる Q:坐骨神経痛でやってはいけないことは何ですか? 坐骨神経痛の症状を悪化させないために、主に以下の動作が挙げられます。 長時間の同じ姿勢 無理な運動 重いものを持ち上げる とくに急激な動きや、ねじる動作は症状を悪化させる原因となります。 また、坐骨神経痛でやってはいけないことについては、以下の記事でさらに詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。 参考文献一覧 文献1 日本ペインクリニック学会_第Ⅰ章 ペインクリニックにおける神経ブロック
2022.04.13 -
- ひざ関節
- 膝の内側の痛み
- 変形性膝関節症
- 膝の慢性障害
鵞足炎と変形性膝関節症は、膝の似たような部位に痛みを引き起こしますが、発症の原因や症状の進行度が異なります。 鵞足炎は主に筋肉の炎症によるもので、変形性膝関節症は軟骨がすり減ることで発症する疾患です。 適切な治療を進めていくためには、それぞれの違いを理解しておくことが大切です。 本記事では、鵞足炎と変形性膝関節症の違いをわかりやすく解説します。セルフチェック方法や具体的な治療法も紹介しているので、参考にしてみてください。 鵞足炎と変形性膝関節症の違い まずは、「鵞足炎」と「変形性膝関節症」がどのような疾患なのかを確認しましょう。それぞれの特徴を理解した上で、両者の違いを詳しく見ていきます。 鵞足炎とは|膝付近の鵞足部で起こる炎症 膝の内側にある鵞足部で発生する炎症が、鵞足炎です。 過度のスポーツ活動や運動をすると、膝の負担が増え、炎症が生じやすくなります。 この炎症は主に、鵞足部にある「滑液包」もしくは筋肉で起きており、膝を酷使することで発症しやすくなります。 主な症状は以下のとおりです。 膝関節の少し下に圧痛がある 関節部分の腫れを伴うことがある 骨の変形は基本的には認められない のちほど解説する治療法を進めれば、症状の軽減や再発予防が可能です。 関連記事: 鵞足炎(がそくえん)とは?膝の痛みの原因や治療法、治るまでの期間を解説 変形性膝関節症とは|膝軟骨のすり減りによって発症する疾患 膝の軟骨がすり減ることで発症する疾患が、変形性膝関節症です。 加齢や肥満が影響しやすく、関節に強い痛みを引き起こす病気です。 症状が進むと膝の動きに支障をきたし、日常生活にも影響を与えます。 主な症状は以下のとおりです。 階段の昇り降りで膝に痛みがある 膝関節が強ばり違和感が増す 関節が変形し硬くなって曲げ伸ばしに支障をきたす 発症の原因は加齢や肥満以外に、靱帯損傷や半月板損傷、骨折などの外傷による影響も考えられます。 進行すると平地での歩行にも痛みを伴うほか、化膿性関節炎の後遺症として発症する場合もあるため、早期治療が大切です。 なお、変形性膝関節症の治療法には「再生医療」の選択肢が挙げられます。損傷を起こしている膝関節に幹細胞を注入するだけで、傷ついた組織の再生に導きます。 再生医療について詳しく知りたいという方は、無料のメール相談、オンラインカウンセリング も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。 【関連記事】 変形性膝関節症の初期症状とは?原因や治療方法もわかりやすく解説 変形性膝関節症の原因、スポーツから発症するリスクについて 鵞足炎と変形性膝関節症の違いを表で比較 鵞足炎と変形性膝関節症は、どちらも似たような部位に痛みを生じるため、混同されやすい疾患ですが、発症の原因や症状、治療方法には違いがあります。 以下の表に鵞足炎と変形性膝関節症の違いをまとめました。 鵞足炎 変形性膝関節症 原因 筋肉の炎症 ・軟骨のすり減り ・加齢 ・肥満 など 発症部位 膝関節の内側付近(鵞足部) 膝関節 主な症状 ・膝関節の少し下に圧痛・関節部分の腫れ ・骨の変形は基本的に認められない ・膝関節の違和感や強ばり ・階段の昇り降りでの痛み ・関節の変形による可動域の狭まり 主な治療 ・運動制限(膝のオーバーユースを避ける) ・足のねじれ調整 ・体重管理 ・筋力トレーニング ・鎮痛剤、湿布 ・関節内の水を抜く 予防法 過度な運動を避け、膝の負担を軽減する ・体重を増やしすぎない ・膝周囲の筋力を維持する 膝の痛みを感じた際は、それぞれの特徴を理解し、適切な対処を心がけましょう。 鵞足炎と変形性膝関節症のセルフチェック表 ここでは「鵞足炎」と「変形性膝関節症」それぞれのセルフチェック表を紹介します。 当てはまる項目が多い場合は、各疾患を発症している可能性を視野に入れましょう。 【鵞足炎のセルフチェック表】 階段の上り下りで膝の内側に痛みを感じる 正座やあぐらをかいたときに痛みが強くなる 安静時よりも運動後に痛みが増すことが多い 膝を90度以上曲げたり、完全に伸ばしたりした際に痛みが出る 膝関節そのものに腫れはないが膝の内側が腫れぼったく感じる 膝の内側を押すと痛みを感じる(とくに膝の内側5~7cmほど下の部分) 膝を曲げる動作(踵をお尻に近づける)を行った際に膝の内側が痛む 【変形性膝関節症のセルフチェック表】 膝が不安定に感じることがある 膝の周囲が腫れているように感じる 膝の形が変わってきたように見える 階段の昇り降りで膝に強い痛みを感じる 正座やしゃがむ動作が難しくなっている 朝起きたときに膝がこわばることがある 歩き始めや椅子から立ち上がる際に膝が痛む 膝を動かしたときに痛みや軋むような感覚がある 長時間座った後に立ち上がると膝に痛みを感じる 体重が増加して膝への負担が大きくなっていると感じる 膝の痛みは放置すると悪化する可能性があります。 セルフチェックの結果を参考にし、症状が続く場合は医療機関の受診を検討しましょう。 鵞足炎と変形性膝関節症の治療法 ここでは、鵞足炎と変形性膝関節症の治療法について解説します。 鵞足炎の治療法 変形性膝関節症の治療法 膝の痛みに対する治療の選択肢「再生医療」について 近年注目されている新しい治療法「再生医療」も紹介しているので、治療法を選ぶ際の参考にしてみてください。 鵞足炎の治療法 鵞足炎の治療には、症状の程度に応じた適切なアプローチが必要です。 初期の治療として、安静が大切です。膝に過度な負担をかけないよう、激しい運動や長時間の正座、しゃがみ込みなどの姿勢は避けましょう。痛みがあるときはアイシング(冷却)すると、炎症の軽減が期待できます。 痛みが強い場合には、抗炎症薬の服用や湿布の使用による薬物療法を取り入れます。 理学療法によるリハビリも治療の一環です。ストレッチや筋力トレーニングをすれば、膝の機能回復や再発予防につながります。 変形性膝関節症の治療法 変形性膝関節症の治療は、症状の進行度に応じて段階的に進められます。 痛みが軽く、日常生活への影響が少ない場合は、内服薬や湿布薬、消炎鎮痛剤などの服用・服薬による薬物療法が用いられます。炎症を軽減するほかの治療法には、ヒアルロン酸の注入があります。関節の滑りを良くするため、炎症が起こりにくいです。 痛みが続き、膝の動きに違和感が出始めた場合は、リハビリや装具(サポーター・インソール)を活用して膝の負担を減らします。 痛みが強く、日常生活に支障をきたす場合は、手術が検討されます。 以下は、変形性膝関節症における代表的な手術です。 骨切り手術:骨を切って膝の形を整える方法 人工関節置換術:人工の関節を置き換える方法 早期発見により、手術を回避できる可能性もあります。症状が悪化する前に治療を進めていくことが大切です。 【関連記事】 変形性膝関節症の治療は早期発見が鍵!初期症状を見逃さないために 変形性膝関節症|高齢者も知っておくべき手術の種類とそのリスク 膝の痛みに対する治療選択肢「再生医療」について 膝の治療には「再生医療」の選択肢もあります。 変形性膝関節症や半月板の損傷などに対し、手術を伴わない治療法の1つです。 再生医療における「幹細胞治療」は、自身の幹細胞を使い、損傷した組織や細胞を再生に導く方法です。 「PRP療法」も再生医療の1つで、自身の血液から血小板を取り出し、損傷部位に注入する方法です。 血小板に含まれる成長因子が炎症を抑える働きをします。 どちらも注射を打つだけなので体への負担が少なく、手術せずに治療できる可能性があります。 当院「リペアセルクリニック」では「幹細胞治療」「PRP療法」の両方の治療が選択可能です。 再生医療について詳しく知りたいという方は、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にお問い合わせください。 まとめ|鵞足炎と変形性膝関節症の違いを知って今後の治療方針を考えよう 鵞足炎と変形性膝関節症は、どちらも膝に痛みを引き起こす疾患ですが、その原因や治療法には違いがあります。 本記事の違いを示す表やセルフチェックを参考に、疑われる疾患があれば医療機関を受診してください。 症状が軽度の場合は、安静や炎症を抑える薬の服用などの保存療法で様子を見ます。 症状が悪化し、痛みに耐えられなかったり、動きに制限が出て日常生活に支障をきたしたりすれば、手術も検討されます。 変形性膝関節症や関節リウマチなどの治療法には「再生医療」の選択肢が挙げられます。 当院「リペアセルクリニック」では、脂肪由来の幹細胞を用いた治療を行っております。患者様自身から採取した幹細胞を用いるため、副作用のリスクが少ないのが特徴です。 人工関節や手術を避けたいとお考えの方は、ぜひ再生医療もご検討ください。
2022.04.13 -
- 股関節
- 変形性股関節症
股関節の病気の種類と治療法・人工股関節を手術した場合のリハビリと注意事項 股関節の痛みをもたらす原因となる病気は、初期の段階では「保存療法」を行い、症状が進行した結果、末期に近づくにつれて「手術」となるケースが多く見られます。 医師より、「人工股関節を入れたほうがいい」などと言われると、「手術という不安感」と、「人工関節という戸惑い」、そして「痛み」などについて動揺や心もとない、不安なお気持ちになられるのではないでしょうか? そこで人工関節の検討が必要となる股関節の病気を明らかにし、その治療法を解説致します。また、人工関節の手術で気になる痛みを「手術そのものの痛み」、「手術後の痛み」について解説し、ご心配にお応えいたします。 股関節の病気と治療法 まずは、股関節に対する人工関節の手術(人工関節置換術)についての基本的なことについて解説します。 股関節を手術する原因となる病気の種類 股関節を人工股関節に置き換える手術を行うには、何らかの原因が存在しています。例として股関節の手術が必要になる可能性がある病気としては、以下のような病気が挙げられます。 ▼手術の可能性がある 変形性股関節症 大腿骨頭壊死症 関節リウマチ 股関節脱臼や股関節骨折の後遺症 変形性股関節症 股関節の軟骨成分が変性し、すり減ってしまうことで股関節に炎症を起こし、股関節の痛みや変形などの症状を引き起こす病気です。 大腿骨頭壊死症 大腿骨頭部の血流が滞って骨頭の細胞が壊死を起こし、細胞が死んだ部分の骨が変形を起こすことで痛みや歩行障害などを引き起こす病気です。 関節リウマチ 免疫異常によって自己抗体(体内の正常な細胞を損傷させる物質)が生み出され、全身のさまざまな関節がその影響を受けることで痛みなどの症状を引き起こす病気です。 股関節脱臼や股関節骨折の後遺症 事故などの外傷による衝撃で股関節がダメージを受け、脱臼や骨折を起こした後の後遺障害として関節疾患を引き起こすことをいいます。 上記、いずれにしても「股関節の痛み」や「歩行機能障害」など、日常生活にさまざまな影響を及ぼす可能性が高い症状を引き起こすため、適切な治療を継続する必要があるのです。 股関節の病気の治療法(保存療法) 股関節に関する上記の病気の治療方針としては、主に「初期段階には保存療法を適用し、保存療法が奏功しなくなったら手術を検討する」という方針がとられていました。 保存療法とは、発生している症状を緩和し、運動療法などによって患部の機能障害の進行を防止する治療法のことです。 保存療法は体への負担が小さい治療法として多くの症例で用いられる治療法ですが、上記の「機能障害の進行を防止する」という効果は完全なものではなく、加齢などの条件も重なって次第に症状は進行してしまいます。 結果、進行期から重度の疾患にまで症状が進行してしまい、次第に保存療法では十分に痛みなどの症状を緩和できなくなってしまうのです。 そうなると、以下のような股関節の手術を選択する可能性があります。 股関節の病気の治療法(手術の選択) 手術 人工股関節置換術 骨切り手術 関節鏡手術 人工股関節置換術の「手術中の痛み」と「手術後の痛み」について 手術というだけでも「痛み」については誰もが気になるところです。しかも、人工関節置換術となると、その言葉だけで更に心配になられる方が多いのではないでしょうか。 まず安心していただきたいのは、変形性股関節症などの治療において用いられる人工股関節置換術は、当然ながら「麻酔」を利用しますので、手術中に痛みを感じることはありません。 しかも、人工股関節置換術を実施する際には「全身麻酔」を用いることが多いため、痛みはもちろん、患者さんが手術中の様子や音などで不安を感じることもないのです。 人工股関節の手術に関する痛みについて、問題になるのは、麻酔が切れた後の「手術後の痛み」です。麻酔が切れると当然ですが痛みが起こります。 手術後の痛みに関しては痛み止めを使用します。薬剤によって痛みをコントロールすることになるのでご安心ください。手術後の痛みのピークは、手術直後から手術当日の夜の間が最も強く、その後は時間の経過に伴って軽減していき、手術後数日でおおまかな痛みは落ちつくでしょう。 また、「硬膜外麻酔」という麻酔術を手術前にすることで、手術後の痛みを軽減する治療が可能なケースもあります。 人工股関節置換術後リハビリと注意事項 股関節の痛みは、痛み自体や歩行機能への影響などがあるため、可能な限り最小限に抑えたいところです。股関節の人工股関節置換術の後、いわゆる「リハビリ期」において注意するべきポイントを押さえておきましょう。 リハビリは指示に従う 人工股関節の手術をしたら、入院とリハビリが必要になりますが、リハビリを行うにあたっては必ず「指示に従う」ことを遵守してください。 股関節の手術に限らず、手術後はデリケートな状態にありますので、早く退院したい、早く治したいとの想いで医師が禁止していることをしてはいけません。医師の指示通りにしないと、最悪の場合は手術をやり直さなければならなくなるケースもあります。 仮に人工股関節の手術後の痛みが抑えられて「きちんと治った!」と思っていても、実は勘違いという可能性もあるので、リハビリは医師の指示に従って安全におこないましょう。 股関節の脱臼リスクが高い動作は避ける 人工股関節置換術の後、気を付けるべきなのは「脱臼を避ける」ことです。リハビリ中、大きく仰け反るような動作、正座からひねって立ち上がるといった動作で脱臼しやすく、脱臼リスクの高い動作は意識して避けなければなりません。 スポーツなど、激しい動きがあるものは医師の許可を得る 人工股関節置換術の後、「スポーツ」や激しい動きと伴うものは、必ず医師の許可を得てからおこなってください。 特に重いものを持ったり、ジャンプの多い競技、急なストップや方向転換などなどの激しい動きあったり、相手にぶつかるような競技を避ければ、特に制限を設けることなく好きなスポーツに復帰することができるでしょう。 やりたいスポーツに関して担当医に相談し、どういった動作は避けなければならないか、そもそもリハビリ中に復帰可能なスポーツであるかの判断をもらうようにしてください。ただし、OKが出ても無理は禁物です。最初は試運転、徐々に取り組みましょう。 股関節への負荷を抑えるための体重コントロール 人工股関節置換術の後、人工股関節を少しでも長持ちさせるためには「体重コントロール」が欠かせません。股関節には上半身の重さがかかるため、体重が重いと人工股関節への影響が大きくなり、人工股関節の損傷リスクを高めることになります。特に運動を行う場合は、注意が必要です。 ただ適度な運動習慣を身につけることは大切です。この機会に適度な体重を維持できるように運動や食習慣といった生活全体の習慣を見直し、必要に応じて医師の指示した運動・生活メニューを実施するようにしましょう。 手術そのものを避けられる!再生医療という選択肢も生まれています 股関節の重い症状に対して人工股関節の手術などをおこなう場合、手術後の痛みのリスクを無視することはできません。保存療法は効かない、けれども手術は痛みや体への負担が気になるという患者さんは最新の医療分野「再生医療」も検討してみてください。 股関節の再生医療は自身の細胞によって股関節の軟骨の損傷を修復し、変形性股関節症などの症状の進行を遅らせて痛みを改善する効果が期待できます。 例えば「幹細胞」を利用した再生医療をする場合は、患者さん自身から幹細胞を採取(切開して脂肪を採取する等)し、これを培養してから患部に注射するという治療をおこないます。 この治療法であれば、人工股関節の手術ほど体への負担はありませんし、手術後の痛みの心配もほとんどないでしょう。 従来の保存療法では奏功しなくなった患者さんでも効果がみられる可能性があり、アレルギー・感染症・拒否反応といった副作用のリスクも少ないので、メリットの多い治療法と言えます。 下記の動画では、再生医療がどのようにして変形性膝関節症や変形性股関節症の患者様の痛みを軽減し、生活の質を向上させることができるかを示しています。是非参考にしてみてください。 https://youtu.be/03G87sTv2D4?si=soT1LvOnshMVSFB_ まとめ・股関節の病気の種類と治療法 人工股関節の手術(人工股関節置換術)は、手術後の痛みをコントロールすることは可能です。 手術後のリハビリは医師の指示のもとで安全におこない、脱臼や人工股関節の損傷などのリスクを少しでも減らすようにして痛みの改善ができれば、生活の質がグンと良くなるでしょう。 しかし、外科的な手術はどうしても避けたい、人工股関節のような手術を受けると、手術後の痛みがどうしても心配で仕方がないなどという人は、再生医療を選択するのもおススメです。 以上、人工股関節の原因となる股関節の病気と手術の痛みについて、手術中及び、手術後について記させて頂きました。 尚、再生医療は、股関節の痛みについて、多くのメリットがある治療法です。お気軽にお問い合わせください。親身になって詳しくご説明させて頂きます。 ▼ 最先端医療「再生医療」で股関節を治療する方法 股関節症の新しいい治療法、再生医療は、人工関節を避けて治療できる新しい医療分野です ▼以下も変形性股関節症の記事をご紹介しています 股関節の人工関節置について、高齢者が手術前に知っておくべきリスクとは?
2022.04.08 -
- ひざ関節
- 膝の内側の痛み
- PRP治療
- 変形性膝関節症
再生医療のひとつであるPRP療法は、患者さん自身の血液を使って自己治癒力を引き出す治療法です。手術や入院の必要がなく、副作用のリスクも極めて低く、体への負担が少ない点が大きなメリットです。 変形性膝関節症にも使われるPRP療法ですが、本当に効果があるのか疑問に思われる方もいるでしょう。この記事では、変形性膝関節症に対するPRP療法が実際どのように行われるかを、患者さんの声を交えながら解説します。効果だけでなく、PRP療法の限界についてもお伝えします。 PRP療法が気になる方は、ぜひ参考にしてください。 変形性膝関節症に有効な「PRP療法」とは? PRP療法(多血小板血漿療法)とは、患者さんから採取した血液から血小板を多く含む「多血小板血漿(Platelet-Rich Plasma:PRP)」を精製し、傷んでいる場所に注射する再生医療です。 血小板は出血を止めるはたらきを持つほか、さまざまな種類の成長因子を含むため、自己治癒力を高めるはたらきもあります。変形性膝関節症でも、膝の組織の修復を助ける作用や、炎症を抑える作用で痛みを軽減させやすいです。 膝にPRP療法を行う場合は、膝のお皿の外から関節の中をめがけて注射します。膝の関節の中にはちょうど袋があり、その中にPRPを注射する形です。 変形性膝関節症の治療にPRP療法を選ぶメリット PRP療法で変形性膝関節症の治療を行うメリットは、以下のとおりです。 最短30分で治療が完了 手術が不要 入院も不要 PRP療法などの再生医療はシンプルな手順で実施され、即日で完了する場合もあります。 治療の際は、まず腕から少し採血をして、血液を特殊な機械に30分ほどかけて分離します。PRPが精製できるので、膝の関節に注射すれば治療は完了です。 手術をしないため、手術に伴う合併症の心配もありません。入院も不要のため、日常生活への影響も最小限です。さまざまな理由で人工関節をしたくない方にも良い選択肢となります。 以下の記事では、PRP療法のメリットとデメリットを詳しく解説していますので、併せてご覧ください。 変形性膝関節症でPRP療法がおすすめな人の特徴 変形性膝関節症でPRP療法がおすすめなのは、現在の治療に不満がある方や、手術をしたくない・できない方、治療を急ぐ方などです。 そのほか、以下に該当する方もおすすめできます。 保険診療のヒアルロン酸注射が効かなくなった方 薬を飲んでも痛みが取れない方 慢性化した痛みを治したい方 スポーツや仕事に早く復帰したい方 薬剤アレルギーが怖い方 薬剤アレルギーがあり治療ができない方 手術を避けたい方 長期入院ができない方 持続効果の高い治療がしたい方 PRP療法は自然治癒力を促進させるため、従来の方法では治療が難しかったケースでも効果が期待できます。 また、薬剤ではなく患者さん自身の血液を使うため、アレルギー反応や拒絶反応など副作用のリスクが低い治療法です。 変形性膝関節症でPRP治療を受けられた方の体験談 ここからは、実際にPRP療法を受けられた方の実例を紹介します。最初の2例はPRP療法と幹細胞治療の併用例、最後の1例はPRP療法単独の症例です。 当院で両変形性膝関節症を治療された70代女性の声 3年前からの両膝関節痛の患者さんです。近くの整形外科では、関節軟骨がほぼ消失している末期の変形性関節症と診断され、何度も水を抜いてもらっていました。とくに左膝の痛みは10段階中10と強く、歩くのが困難でトイレにすら行けないこともあったそうです。 幹細胞治療とPRP療法を行い、1年後には左膝の痛みが10から1に、右膝の痛みが6から0に軽減しました。「整形外科で膝の水を何回抜いてもらっても、溜まっていたのに今では水も溜まらなくなり痛みもなくなり、すごくうれしいです。」と喜んでいらっしゃいました。 治療方法 ・幹細胞治療:右膝に4000万個細胞、左膝に6000万個細胞、計4回 ・PRP療法 治療前後の痛みの変化(10段階) ・左膝:10→1 ・右膝:6→0 治療費用 ・幹細胞治療 関節1部位 幹細胞数(2500万個~1億個) 投与回数(1回)132万円(税込)/2500万個 ・PRP治療 16.5万円(税込) この症例については以下の記事で詳しくご覧ください。 当院で変形性膝関節症を治療された60代男性(漁師)の声 10年前からの左膝関節痛と、1年前からの右膝関節痛の患者様です。職業は漁師で「仕事で膝へ負担がかかり両膝の痛みが出た」と語っておられました。 近くの整形外科では、両膝の進行期の変形性関節症と診断されて治療を受けていました。しかし、左膝の痛みが10段階中9まで悪化し、漁師の仕事に支障をきたしていたそうです。人工関節にしてしまうと仕事復帰が難しくなるため、再生医療を考えて来院されました。 初回投与から3カ月後には、左膝の痛みが9から3に、右膝の痛みも3から0まで軽減しました。 治療方法 ・幹細胞治療:左膝に7000万個細胞、右膝には3000万個細胞、計3回 ・PRP療法 治療前後の痛みの変化(10段階) ・左膝:9→3 ・右膝:3→0 治療費用 ・幹細胞治療 関節1部位 幹細胞数 (2500万個~1億個) 投与回数(1回)132万円(税込)/2500万個 ・PRP治療 16.5万円(税込) この症例については以下の記事で詳しくご覧ください。 当院でPRP治療を受けられた50代女性の声 テレビや人づての話で再生治療に興味をもち来院された50代女性の患者様は、膝の痛みにPRP療法を単独で実施しました。 この方は、もともと膝がとても痛くて歩行困難が見られ、ヒアルロン酸の注射をしても1日しかもたないとのことで、PRPの治療を選択されました。かなり膝の変形も強く、人工関節を入れてもおかしくない方だったのですが、手術はどうしても避けたいとのことで注射を選択されています。 最初は不安もあったようですが「いつものような膝の注射をしただけだったので、つらい気持ちは全然感じることなく、スムーズに治療を受けられました」とおっしゃっていました。 治療を通してはじめ10あった痛みが、4回注射した後には2か3になりました。もともと杖で歩かれていたのですが「4回目のときには杖なしで自分の足で立つことができるようになっていて自分でもすごくびっくりしました。『すごく効いた』という実感があってとてもうれしかったです」と喜びの言葉を残されています。 治療方法 PRP療法 治療前後の痛みの変化(10段階) 10→2~3→5で安定 治療費用 PRP治療 16.5万円(税込) 「PRP治療後は立ったまま料理や家の片付けができるようになりました。友だちとUSJに遊びにいったり、ひとりで旅行したり色々なところに自分の足でいきたいと思います」と次の楽しみを見つけられていた点も印象的でした。 PRP療法の効果には個人差がありますが、この方は持続期間も長く認めており効果があった事例といえます。 PRP療法はプロアスリートも実際に靭帯損傷で用いた治療法 PRP療法は手術が不要で、長期の入院も必要ありません。プロアスリートから見ると、治療によるパフォーマンスの低下を避け、早期に復帰できる可能性があります。 このためPRP療法は、多くのプロアスリートに選ばれています。 PRP療法の効果には個人差があるため、早期に復帰できるかは明言できません。しかし、プロアスリートたちは高い効果を期待して、PRP療法を選択しています。 変形膝関節症でPRP治療を選ぶ際の注意点 変形膝関節症でPRP治療を選ぶ際には注意点があります。 まずPRP療法は痛みを止める効果には優れていますが、軟骨を再生する力は持ちません。変形膝関節症の場合、膝関節の軟骨がすり減ることで痛みが出るため、PRP療法では根本的な解決策にならない点に注意が必要です。 またPRP療法単独では、いずれかの段階で痛みが戻る可能性があります。痛みを止め、すり減った軟骨の再生を目指すなら、「幹細胞治療」が必要です。 幹細胞治療はPRP療法のように即日実施できるものではありませんが、PRP療法と同じく手術や入院は不要です。実際の治療では、患者さんから米粒2~3粒ほどの脂肪を採取し、専門施設で幹細胞を抽出して培養します。この幹細胞を患部に戻すことで、軟骨の再生が期待できます。 変形性膝関節症にはPRP療法のほかに運動療法も効果が見込める 変形性膝関節症には、PRP療法のほかに以下の運動・訓練も効果が見込めます。 有酸素運動 筋力強化訓練 可動域訓練 変形性膝関節症の診療ガイドラインには「定期的な有酸素運動・筋力強化訓練および関節可動域訓練を実施し、かつこれらの継続を奨励する」とあります。これらは「非薬物療法の中では最も重要度の高い項目」とされ、根拠のある治療法なのです。 変形性膝関節症の方におすすめの有酸素運動は、ウォーキングやプールでの水中運動です。また、筋力強化訓練で大腿四頭筋などの筋肉を強化すれば、膝の安定性が増します。 可動域(かどういき)訓練とは、関節を動かせる範囲「可動域」を広げる訓練です。可動域が狭くなると関節の柔軟性が低下し、痛みを感じやすくなるため、訓練によって可動域を広げていく必要があります。(文献) 以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。 まとめ|変形性膝関節症でPRP療法を検討中なら気軽にお問い合わせください 今回はPRP療法の流れと、治療を受けた方の実際の声をご紹介しました。 PRP療法は、手術や入院を伴わずに膝の痛みの軽減を目指せる治療法です。 ただし、PRP療法には膝の軟骨を再生する効果はありません。症状によっては、治療効果は限定的となります。軟骨の再生を図り、根本的な治療を目指すなら、幹細胞治療も選択肢の一つです。 PRP療法や幹細胞治療に興味がある方は、リペアセルクリニックへお気軽にお問い合わせください。お悩みをうかがい、詳しく説明させていただきます。 \まずは当院にお問い合わせください/ 参考文献 (文献) 日本内科学会雑誌 106 巻 1 号「変形性膝関節症の管理に関するOARSI勧告ーOARSIによるエビデンスに基づくエキスパートコンセンサスガイドライン(日本整形外科学会変形性膝関節症診療ガイドライン策定委員会による適合化終了版)」https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/106/1/106_75/_pdf/-char/ja
2022.04.07 -
- 股関節
- 変形性股関節症
変形性股関節症と診断されたら、今以上に悪化させないように気をつけたいと考える方は多いのではないでしょうか。 変形性股関節症とは、股関節の軟骨がすり減ったり、骨の変形によって骨同士が擦れ合ったりして炎症が起こり、痛みを伴う疾患です。 変形性股関節症の悪化を防ぐには、ストレッチをして股関節の柔軟性を高めることが効果的です。股関節周りやお尻に効くストレッチを中心におこない、可動域を広げましょう。 今回は、変形性股関節症を悪化させないためのストレッチ方法や、気をつけるべきことを解説してまいります。手術を伴わない再生医療による治療法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。 変形性股関節症を悪化させないためのストレッチ方法 変形性股関節症を悪化させないためには、ストレッチをはじめとする運動療法が効果的です。ここでは、変形性股関節症の方におすすめのストレッチ方法を紹介します。 股関節の前側に効くストレッチ 股関節の内側に効くストレッチ 寝ながらできる股関節のストレッチ 股関節に負担をかけないように気をつけながら、ストレッチをして股関節の柔軟性や可動域の維持に努めましょう。なお、痛みがあるときは無理をしないことが大切です。やりすぎは逆効果になる場合があるため、ストレッチをして痛みが強くなったら医療機関を受診するようにしてください。 股関節の前側に効くストレッチ 変形性股関節症の悪化を防ぐためには、股関節の前側に効くストレッチがおすすめです。 左右いずれかのお尻を椅子に置き、横向きに座る 椅子に腰掛けていないほうの足を軽く後ろに伸ばし、つま先を立てる 椅子に腰掛けていないほうの足をさらに後方に伸ばしていく このとき、前側の股関節から太ももまでの筋肉を伸ばすイメージでおこなうことがポイントです。1セットあたり40秒程度を2〜3回繰り返し、左右の足を替えておこないます。 椅子に半分腰掛けた姿勢でストレッチするため、椅子の大きさや形によってはバランスを崩しやすいため注意が必要です。 股関節の内側に効くストレッチ 股関節の内側に効くストレッチも、変形性股関節症の悪化を防ぐために効果的です。 椅子に座って左右いずれかの足をもう片方の膝の上に乗せる 乗せた足の膝を下方向から外側に押し下げる 上半身をゆっくりと前に倒す このとき、股関節の内側からお尻の筋肉を伸ばすよう意識してください。1セットあたり40秒程度で2〜3回繰り返し、左右の足を替えて同じようにストレッチします。椅子に深く腰掛け、安定した状態でおこなうことがポイントです。 寝ながらできる股関節のストレッチ 股関節に効くストレッチには、寝ながらできるものもあります。 仰向けで寝る 左右いずれかの膝を両手で抱えて身体に引き寄せる この姿勢を約15秒間キープし、2〜3回繰り返して左右の足を替えます。膝を抱えて身体に引き寄せるとき、反対側の足は伸ばしたままの状態にします。痛みを感じない程度に無理なくストレッチしてください。 ストレッチ以外の運動療法 変形性股関節症の悪化を防ぐためには、ストレッチ以外の運動療法も効果的です。軽いウォーキングも、股関節の柔軟性を高め、可動域を広げるために有効です。 ウォーキングをする際は、ゆっくりとしたペースで歩行しましょう。歩く速度が早いと股関節に負担がかかり、かえって症状を悪化させるリスクがある点に注意してください。 また、筋力トレーニングをして筋力強化を図ることも大切です。股関節周りの筋力強化によって、股関節の動きを安定させたり衝撃から関節を守ったりできます。ただし、ストレッチと同様に過度な負荷がかかる筋力トレーニングは逆効果です。ウォーキングや筋力トレーニングも、痛みのない範囲内で無理なく続けましょう。 変形性股関節症に効果的な筋力トレーニングについて詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。 変形性股関節症の悪化を防ぐためにやってはいけないこと【ストレッチ以外】 変形性股関節症は、股関節に負担がかかると症状が進行してしまいます。そのため、変形性股関節症の症状の進行を抑え、悪化を防ぐために、やってはいけないことがあります。 以下で、それぞれ詳しく見ていきましょう。 股関節に負担をかける 変形性股関節症の初期の段階では、痛みを感じない場合も少なくありません。しかし、変形性股関節症の悪化を防ぐために、やってはいけない姿勢(禁忌肢位)があります。 変形性股関節症の禁忌肢位は、主に以下の通りです。 横座りや割り座 しゃがむ姿勢や長時間ひざまずく姿勢 足組み テニスやゴルフなどの股関節を捻る動作を伴うスポーツ ほかにも、長時間同じ姿勢を維持しない、横向きか仰向けで寝るといったことを心がけると股関節への負担を減らせます。変形性股関節症の進行を防ぐためにも、日常生活からできることを意識しましょう。 長時間連続して歩く 変形性股関節症の場合、長時間連続して歩くことは避けましょう。長時間の連続した運動は、たとえ軽度であっても筋肉が疲労してしまい、関節に負担をかけてしまうためです。 また、股関節の骨と骨の間にある軟骨は、衝撃を吸収し、骨同士が直接触れ合わないようクッションの役割を果たしています。しかし、軟骨は関節を使うことで徐々にすり減ってしまうため注意が必要です。 変形性股関節症と診断されたら、歩くときにもできるだけ股関節に負担がかからないように意識する必要があります。少しくらい大丈夫だろうといった考えは捨てて、無理をしないようにしてください。 痛みを感じるような運動やトレーニングを控える 変形性股関節症と診断されたら、無理は禁物です。筋力をつけようとして痛みを感じるほど運動してしまうと、かえって症状が進行してしまうケースも少なくありません。 変形性股関節症では、適度な運動が推奨されます。しかし、激しいダンスやエアロビクス、ボーリングやウェイトマシーンを使っての筋力トレーニングは関節へ過度な負担がかかるため避けるべきです。 変形性股関節症のリハビリテーションでは、関節への負担が少ないウォーキングや水中歩行などをゆっくりおこない、関節に無理をかけないように気をつける必要があります。 肥満を放置する 変形性股関節症の場合にやってはいけないこととして、肥満の放置が挙げられます。普通に歩くだけでも、関節には体重の約3~5倍の負担がかかります。そのため、体重は直接股関節へ負荷をかけることになるため注意が必要です。 とくに中高年になると身体の基礎代謝が落ち、体重管理が難しくなります。運動も大切ですが、肥満を改善するためには食生活の見直しが必要です。 変形性股関節症において気をつけたいことは、食べ過ぎないことと栄養バランスの良い食事を心がけることです。夕食は寝る2~3時間以上前には済ませ、暴飲暴食は避けましょう。 また、早食いにならないようにゆっくりとよく噛むことで、食欲が抑えられ、食べすぎを防げます。変形性股関節症と体重管理は切り離せないだけに、十分気をつけましょう。 変形性股関節症の治療法を検討する際のポイント ここでは、変形性股関節症の治療法を検討する際に気をつけることについて解説します。 納得できる医療機関を見つける 変形性股関節症の治療においては、納得できる医療機関を見つけることが大切です。変形性股関節症では、以下をはじめとするさまざまな治療がおこなわれます。 薬物療法 運動療法 手術療法 まずは薬物療法や運動療法で症状の改善を目指し、思うような効果が現れない場合には、手術療法を検討します。 変形性股関節症の手術療法では、入院が必要です。しかし、なかにはどうしても仕事が忙しくて時間が取れないといった理由で手術を希望しない人もいます。 また、手術療法にも骨切り術や人工関節置換術があり、その後の通院頻度や入院期間も異なります。 変形性股関節症の治療においては、病院までの距離や医師との相性なども含め、本人や家族が納得できる医療機関を見つけることが必要です。 意思や希望を主治医に伝える 変形性股関節症の方は、今後どのように治療を進めていきたいか、自分の意思をしっかりと主治医に伝えるようにしましょう。また、家族の意思や希望もあわせて伝えておくと安心です。 自分の意思や希望が治療に反映されていないと、モチベーションが下がってしまい、治療自体に影響が出るケースも珍しくありません。 すぐに手術を受けたいのか、しばらくは飲み薬のほかに湿布薬や座薬を使って様子をみたいのかなど、医師に希望を伝えた上で、相談しながら治療を進めましょう。 変形性股関節症に対するステロイド薬の使用について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。 変形性股関節症には再生医療という選択肢もある 変形性股関節症の治療における選択肢として、再生医療があります。かつて変形性股関節症の治療では、薬で痛みが抑えられなくなった場合には手術をするしかないといわれていました。 しかし、現在では身体への負担が少なくて済む再生医療による治療も選択可能です。 再生医療と手術はどのように違うのか 再生医療は、自分の血液や幹細胞を使用するため、体への負担が少なく、短期間での治療が目指せる治療法です。 一方、人工関節置換術のような比較的大がかりな手術では、深部静脈血栓症・肺塞栓症・人工関節の再脱臼といった合併症のリスクを伴います。 再生医療の効果はいつまで続くのか 再生医療の治療効果は人工関節の耐久年数と同じ程度の持続が期待されています。 人工関節には耐久年数があり、一般的には平均15〜20年程度といわれています。人工関節の場合、経年劣化による不具合によって疼痛が発生するリスクがあります。 また、日常生活に支障が出る場合には、再手術が必要になるケースも少なくありません。 薬物療法や運動療法では効果が感じられず、手術を受けようか悩んでいる方、あるいはどうしても手術を受けたくない方にとって、再生医療はもう一つの選択肢になります。 以下の動画では、再生医療が変形性股関節症の痛みをどのように軽減したかを説明しています。ぜひ参考にしてみてください。 https://www.youtube.com/watch?v=ZYdyeWBuMQA まとめ|ストレッチをして変形性股関節症の悪化を防ごう 変形性股関節症の治療においては、股関節に負担をかけないように気をつけることが大切です。 おすすめは、股関節の前側・内側、お尻周りに効くストレッチです。なお、ストレッチは痛みを感じない程度でおこなうことがポイントです。痛みが現れたり、股関節に違和感を感じたりする場合は、ストレッチを中止して医療機関を受診してください。 ストレッチ以外にも、日常生活でできるだけ股関節に負担をかけないよう気をつけ、変形性股関節症の悪化を防ぎましょう。 なお、リペアセルクリニックでは、無料のメール相談を実施しています。変形性股関節症の症状が改善せずにお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。
2022.04.07 -
- 変形性膝関節症
- ひざ関節
変形性股関節症の保存療法で治療効果を上げるため注意したいこと 変形性股関節症の初期の治療では、保存療法という治療法を選択することが多いです。 保存療法には、運動療法や薬物療法、温熱療法などが挙げられます。また、日常生活における動作を見直すなど、股関節への負担を軽減するための生活習慣の改善もおこないます。 変形性股関節症の人がおこなう保存療法の1つにも、運動療法があり、軽いストレッチや筋力トレーニングが推奨されます。 筋力をつけることで股関節をサポートし、股関節を正しい位置に矯正することで、股関節への負担の軽減、痛みの緩和が期待できます。 今回は、変形性股関節症の人が保存療法をするときの注意点について解説します。 変形性股関節症の保存療法で「運動療法」に取り組むための注意点 運動療法では、まずストレッチやマッサージをおこない、筋肉をほぐします。股関節周囲の筋肉の柔軟性は、痛みの改善だけでなく、関節の動く範囲の改善にもつながります。 しかし、運動療法をするときに、早く筋肉をつけようとして無理に運動しないように注意しなければなりません。 また、ジョギングやサッカーのような激しい運動も股関節に負担をかけ、変形性股関節症を進行させてしまうため、ゆっくりと歩くウォーキングや、負担の少ない水泳などをおこなうようにしましょう。 変形性股関節症の保存療法でウォーキングをするときの注意点 ウォーキングをするときに早く歩きすぎたり、長距離歩いてしまうと、股関節への負担が増大します。ですから、ゆっくりと歩く15分程度のウォーキングにとどめましょう。 変形性股関節症の保存療法で筋トレをするときの注意点 股関節をラクに動かすことができるようになったら、徐々に運動強度をあげて、筋力トレーニングもおこないます。筋力トレーニングをするときも、やりすぎると股関節に負担がかかってしまうため、毎日少しずつ継続しておこなうようにしましょう。 変形性股関節症の保存療法で日常生活における注意点 変形性股関節症の人は、生活習慣を見直して、股関節に負担をかけない生活をするようにしましょう。重いものを持つときにしゃがみこむような動作は、股関節に大きな負担をかけてしまいます。 できるだけ重いものを持ったり、しゃがみこむような動作は避け、布団で寝ている人はベッドに変える、和式トイレも洋式トイレにするなど、生活様式も洋式に見直すと良いでしょう。 場合によっては、杖を使うことも股関節への負担軽減に役立ちます。 体重管理は非常に大切! 変形性股関節症で肥満気味の人は、ダイエットが必要になる場合があります。股関節には、自分自身の体重による負担がかかります。体重が重ければそれだけ負担が増します。できるだけ標準的な体重を保つよう体重管理を行うことが必要です。 とはいっても、過激なダイエットをして健康を害してしまったのでは元も子もないので主治医と相談しながら体重管理に努めましょう。運動療法だけでなく食生活も見直して体重を管理をし、体重による股関節への負担を軽減できるように努めましょう。 変形性股関節症の保存療法で薬物療法をする場合の注意点 変形性股関節症の保存療法では、痛みの改善のために薬物療法もおこないます。痛み止めを服用して炎症を抑え、痛みの改善を図るため、内服薬のほかにも、湿布薬や座薬が処方されることもあります。 飲み間違いや飲み忘れに注意して、痛みと上手に付き合うようにしましょう。 変形性股関節症の保存療法を「効果的に実践する」ための注意点 変形性股関節症の人が保存療法を効果的に実践するためには、どのような注意点に気をつければ良いのでしょうか。 自分にあった医療機関を見つける 変形性股関節症の人が効果的に保存療法をするためには、病院までの距離や、医師との相性も大切です。通院が負担になってしまうと、その後の治療に対するモチベーションにも関わります。 運動療法や生活習慣、薬の内容や手術の希望など、自分の希望を医師に伝えて、よく話し合うようにしましょう。 自己判断で治療を中断しない 保存療法をおこなって、痛みの改善や動きやすさを感じるようになっても、自己判断で治療を中断しないようにしましょう。筋力がついたり、体重コントロールに成功して股関節の痛みが軽減したとしても、一度損傷した股関節が元通りになったわけではありません。 自己判断で治療を中断すると、再度症状が進行してしまう可能性もあるので、医師の指示通りにきちんと受診して、治療を継続するようにしましょう。 痛み止めの増減は医師とよく相談する 痛み止めを処方されるときに、痛みがあるときだけ飲むように言われることもあります。しかし、痛みを感じるからといって飲みすぎると、副作用が出てしまう危険性もあります。 もし、処方された痛み止めが効かないなど、不安がある場合は痛み止め薬の変更などを医師に相談するようにしましょう。 家族が変形性股関節症と診断され保存療法を選択した場合の注意点 家族が変形性股関節症と診断され、保存療法をおこなうことになった場合の注意点を紹介します。 股関節に負担がかからない生活について! 立ち上がり時には身体を支えるなど、股関節に負担が掛けない工夫する。 重い荷物を持つと、股関節に負担がかかり症状が進行しかねません。 しゃがみ込みや、立ち上がりのような動作は股関節への負担が大きくなります。 自宅から病院間など外出する場合、家族が運転し、歩行距離を減らして股関節の負担を軽減する。 変形性股関節症の治療には再生医療という最先端の方法もある! https://youtu.be/z0E4lmqViXI?si=L3JMhHYo4T7UvSgB ▶こちらの動画では、再生医療の治療の流れを解説しています。 変形性股関節症の治療法として、再生医療という最先端の方法があります。最近ではスポーツ選手が再生医療で治療をするなど、注目を浴びている治療法です。 変形性股関節症の再生医療とは? 変形性股関節症の再生医療では、自身の幹細胞や血小板を利用することで、すり減った軟骨や骨の変形の修復や再生を促し、痛みの改善を目指します。幹細胞には、さまざまな組織や細胞に変化する能力が備わっています。 この幹細胞を変形性股関節症の人(本人)から取り出し、量を増やしてから体に戻すことで、幹細胞が組織の修復を促し、股関節の炎症や痛みを抑える効果が期待できます。 また、血小板にも、組織の修復や再生を促す能力があります。血液を採取し、血小板成分を濃縮させて損傷した股関節部位に注入することで、組織の修復を促し、症状の進行を抑え、痛みの改善を目指します。 再生医療は、自身の幹細胞や血液成分を用いるため、拒絶反応やアレルギーの危険性も低い安全な治療法です。 まとめ・変形性股関節症の保存療法で治療効果を上げたい方へ 変形性股関節症の人が保存療法をおこなうときの注意点を紹介しました。保存療法には、運動療法や生活習慣の改善、薬物治療などがありますが、注意点としては、とにかく股関節に負担をかけないこと、医師とよく話し合って最適な治療を受けること、家族がサポートすることなどが挙げられます。 また、変形性股関節症の治療方法の一つとして、再生医療があります。自身の幹細胞や血液成分を利用して損傷した股関節の修復や再生を促すことで、痛みの改善が期待できる最先端の治療方法です。 今までの治療では効果が感じられない、なるべく薬物治療や手術をしたくないという人は、再生医療も変形性股関節症の治療の選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。 以上、変形性股関節症の保存療法を行う際の注意点をまとめてみました。保存療法は正しく継続することが秘訣です。 ▼ 再生医療で変形性股関節症を治療する 変形性股関節症は、再生医療により手術せずに症状を改善する先進医療です ▼以下もご参考下さい 変形性股関節症の人工関節手術と年齢の問題
2022.04.07 -
- 肝疾患
- 内科疾患
肝臓の重要な働きと注意すべき気について解説 肝臓とは、人間が生きて行く上で重要な働きを有する大切な臓器であることはご存知かと思います。では、肝臓がなぜ重要でどのような働きを行っているかご存知でしょうか? 肝臓は、人体の腹部内において右上の肋骨に位置する臓器であり、成人では約1kg以上もの重量がある臓器で体重の50分の1にあたるほどの存在感があります。 肝臓という臓器の役割は、栄養素などを含めて様々な物質を化学的に変化させる機能を有していて人間の身体の中で最大の代謝機能を司る重要な臓器です。 この臓器は、日々何千という生体酵素を介して500種類以上の複雑な代謝過程を起こしており、肝臓が元気であることは、その他のすべての器官や臓器にとっても非常に重要なことと言えるのです。 そこで今回は、「肝臓の役割」と「肝臓に関する主な病気」に関して詳しく解説していきます。 肝臓の働きと役割 肝臓は多くの働きをする臓器ですが、その中でも大きく4つの事項に分けることができます。ただ、肝臓の働きは多岐にわたります。 本稿では働きを便宜上4つに分けて示しましたが代謝と備蓄を別にとらえたり、免疫を含めなかったり、色々な面から解説されています。そのため、肝臓の働きを4つと限定するものではないのでご注意ください。 肝臓の4つの役割 胆汁を作る(脂肪成分を消化するための液体) 代謝、栄養素(エネルギー)を貯える 有害な同素等の中和、解毒 免疫機能 1)胆汁を作る 胆汁は、食べ物の中に含まれる脂肪成分などを消化するために必要な液体の分泌物であり、おおむね黄緑色の色調を呈しています。 胆汁は、肝臓における細胞から絶えず分泌されており、肝細胞レベルでは脾臓から運搬されてきたビリルビンという黄色の色素性成分を水に溶けやすいように変化させています。 2)栄養素を貯えて変化させる 普段私たちが摂取している多くの食べ物はそのままの状態では身体に吸収されませんので、有効な栄養素として効率よく吸収できるように肝臓で代謝することが必要になります。 肝臓は糖や脂質における代謝という観点においても中心的な役割を果たしている臓器のひとつです。例えば、炭水化物から摂取されるブドウ糖成分をグリコーゲンという物質に変化させた状態で体内に貯えることができます。 その上で、必要な時に合わせてエネルギーとして使用できるよう肝臓外の体内へ送り出す機能も有しています。 更に骨髄という場所で赤血球などの血液成分を作成するために必要な物質である葉酸やビタミンB12を貯蔵し、必要時に分配する役割も担っています。 ほかにも、たんぱく質から摂取されるアミノ酸成分からアルブミンとフィブリノゲンという物質を作って血中に循環させる機能を持っています。 3)解毒作用を有している 肝臓は生体にとって極めて重要な機能を司っており、体内に侵入した毒物を分解して毒性のない物質に変換することが出来ます。例えば、飲酒時のアルコールを中和したり、喫煙では、ニコチンを人体にとって無害なものへと中和して解毒する作用を有しています。 また、体内に乳酸が余分に溜まると倦怠感を自覚すると言われていますが、肝臓内においてはその乳酸成分をグリコーゲンに変化させることが出来ます。 4)免疫細胞が活躍 肝臓内においてクッパー細胞と呼ばれる重要なセル成分が生体に入ってきた異物を貪食する、あるいはナチュラルキラー(NK)細胞がウイルスに感染した細胞や老廃物を処理するなど免疫機構にとって重要な細胞に対して肝臓は指令する重大な働きを担っているのです。 肝臓の注意が必要な病気とは ここでは、肝臓に関連する非常に怖い病気について、いくつか紹介していきます。 急性肝炎 まずは、「急性肝炎」に関してご説明いたします。この病気は、肝炎ウイルスやアルコール、薬剤などの影響によって肝臓内に存在する細胞が破壊されて強い炎症所見を呈するものです。 例えば、「アルコール性肝炎」は、飲酒の習慣化し、その量が多い場合に起こりやすい疾患です。肝臓に脂肪が蓄積されることで炎症が起こります。また、飲酒の習慣が内にも関わらずアルコール性肝炎似ている症状で肝臓に脂肪が蓄積し炎症が起こす「非アルコール性肝炎」というものもあります。 肝炎ウイルス(A・B・C・E型/Dもあるが日本ではあまり見られない)に感染する「ウイルス性肝炎」の場合、数週間から数カ月経過して身体の倦怠感、食欲不振、白目や皮膚が黄染される黄疸などの症状が出現すると言われています。 これらの疾患では、原因となっている「飲酒をやめる」、原因となる「ウイルスを排除」する、原因となっている「薬剤を中止」するなどの対応ができれば、数カ月単位で症状が改善していく傾向があります。 慢性肝炎 次に、「慢性肝炎」に関して説明します。この病気は、急性肝炎とは異なりおよそ半年以上に渡って肝臓自体の炎症が継続している状態を指しています。 主な発症要因としては、急性肝炎が完全に治りきらない状態が続くために引き起こされますが、本疾患における自覚症状が非常に軽微であるために健康診断の血液検査でたまたま発見されることのほうが多いと言われています。 仮にそのまま放置すると肝硬変や肝臓癌などに移行することもあると問題視されているため、健康診断の数値などに対して十分に注意を払う必要があります。異常な数値がみられる場葵は早期に病院等、医療機関の早期受診をお勧めします。 肝硬変 そして、次に「肝硬変」という病気を紹介したいと思います。 この病気は皆さんもよく耳にする機会が多いかもしれませんが、慢性肝炎などによって肝臓内の細胞が破壊されて修復再生を繰り返すうちに、肝臓組織が繊維化されて固くなってしまう特徴を有していることから名づけられた疾患です。 肝臓における重要な機能や役割が低下して、元の正常な状態に改善できなくなってしまい、肝細胞癌など悪性腫瘍病変に進展してしまうことも十分に考えられます。 初期にはほとんど有意な症状を認めないことが多いですが、進行するにしたがって倦怠感や吐き気、あるいは体重減少など多彩な症状が出現することが知られています。 さらに病状が悪化すると、四肢の浮腫像や腹部膨満感、そして全身が黄色く染まる黄疸と呼ばれる症状などが自覚されることになります。 肝臓病の例 急性肝炎 慢性肝炎 アルコール性肝炎 非アルコール性肝炎 ウイルス性肝炎 肝硬変 肝臓がん まとめ・肝臓の病気は怖いのでくれぐれもご注意ください 今回は、肝臓の役割と肝臓に関する主な病気に焦点を当ててご紹介してまいりました。肝臓という臓器は身体にとって非常に重要な役割を数多く有している大切な臓器です。組織を修復する能力や代償する機能にも優れています。 今回、代表的な肝臓の病気をご紹介しましたが、皆様ご存じの通り、肝臓は「沈黙の臓器」と言われています。通常、わたしたちは体のどこかに異常があると、何かしらかの痛みを自覚するなど、様々な自然反応が出現します。 これに対して、肝臓は非常に我慢強く、多少の異常が起こっても症状が乏しい特徴があります。そのため、病変の存在に気付きにくく、知らぬ間に病状が進行していることが往々にしてあります。 ある意味、非常に怖い臓器なのです。注意して見守ってやらねばなりません。 したがって、定期的な健康診断などを受診して自分の肝臓が正常に機能しているかどうかを評価することは大変重要なことですし、実際に肝臓病になって出現する症状は個々で異なる場合も考えられますので、不安であれば主治医や肝臓専門医に相談しましょう。 また自身で予防できることとして、「暴飲暴食などの習慣化を避ける」だけでも一部の肝臓病は避けることができます。もの言わぬ臓器だけに自分自身を労わる気持ちをもって生活を見直し、管理するようにしましょう。 肝臓の病気は怖いのでくれぐれもご注意ください。今回の記事の情報が少しでも参考になれば幸いです。 ▼肝臓に関わる病気|最新、幹細胞治療は、以下をご覧下さい 再生医療は、肝臓病の新たな治療法として注目を浴びています
2022.04.04 -
- 頚椎椎間板ヘルニア
- 脊椎
「頚椎椎間板ヘルニアでやってはいけないことはある?」 「頚椎椎間板ヘルニアの予防で注意したいポイントは?」 頚椎椎間板ヘルニアを始め、頚椎疾患は、日常診療のなかでも多い病気のひとつです。頚椎疾患自体は、30~50代前後の中年層に患者数が多い傾向にあります。 ときには訳もなく発症するケースがあるものの、多くは日常生活で悪い姿勢のまま作業をしたり、首に負担のかかりやすい運動(スポーツ)をしたりすると起きやすくなります。 また、頭の重さは5~6Kgほどです。要はボーリングの球が首に乗っている様子をイメージしてみてください。いかに首への負担がかかっているのか、ご理解いただけるでしょう。 そのため、日常生活において大きな衝撃がないときでも、ほんの数センチ頭が傾くだけで、首に負担がかかってしまうのです。 今回は頚椎椎間板ヘルニアを患った方が、日常生活においてやってはいけないことを解説します。最後までお読みいただければ、注意点や予防法を理解できるはずです。 先に主要ページに飛びたい方は、頚椎椎間板ヘルニアでやってはいけないこと5つの項目を参考にしてみてください。 頚椎椎間板(けいついついかんばん)ヘルニアについて 頚椎椎間板ヘルニアは、椎間板の一部が本来の正常な位置から逸脱し、後方・背中側に向けて突出してしまう病気をいいます。 ちなみに「椎間板(ついかんばん)」とは、脊椎(せきつい)領域において、骨と骨の間にあるクッションの役割を担っている軟骨のことです。 首の骨は「頚椎(けいつい)」と呼ばれ、7つの骨で構成されています。 特に、頭側に位置する上位頚椎椎間板ヘルニアは、加齢にともなう下位頚椎の変形などにより、上位頚椎に負荷がかかって引き起こされるのが一般的です。 若年者から中年層にかけて幅広く発症し、多くは悪い姿勢でのデスクワークが原因で起こる傾向にあります。 あるいは頚部に重い負担や、大きな衝撃がかかる以下のようなスポーツで発症する可能性もあるでしょう。 ・ラグビー、アメフト ・柔道 ・レスリング、ほか格闘技など ・スキー、スノーボードなど(ウインタースポーツ) また、頚椎椎間板ヘルニアになったときにあらわれる症状は、以下のとおりです。 ・首や肩、腕にかけて広範囲に痛みやしびれが出てくる ・食事中に箸が持ちづらくなる ・服を着るときにボタンがかけづらくなる ・歩くときに足がもつれる 医療機関などで頚椎椎間板ヘルニアの患者さんを診療するときは、手足の感覚や筋力が通常より低下していないかを確かめます。 あるいは四肢の腱(けん)反射異常などを観察したうえで、MRI検査(核磁気共鳴装置)で画像を確認し、脊髄の圧迫状態を確認します。 頚椎椎間板ヘルニアでやってはいけないこと5つ【予防法も解説】 前項で触れた通り、頚椎椎間板ヘルニアという病気は、スポーツなどが契機となって発症しやすい傾向にあります。 頚部のしびれや痛みなどの症状がみられる場合には、運動を一旦中止し、医療機関の受診を検討しなければなりません。 以下では、日常生活で注意するためにも、頚椎椎間板ヘルニアでやってはいけないこと5つをご紹介いたします。動画の解説もあわせてご確認をいただけるとうれしいです。 https://www.youtube.com/watch?v=xbxEK7kz0y0 ・スポーツでの違和感は放置しない ・姿勢が良くないまま過ごさない ・体重管理をせず体に負担をかけない ・自転車・バイクなどに乗って負担をかけない ・喫煙を習慣化しない スポーツでの違和感は放置しない アメリカンフットボールやラグビー、格闘技系など、激しいコンタクトを要求されるスポーツ選手は特に注意が必要です。 また、体操選手などは、体に対して急激で強い外力が頻繁に加わる動作をおこない、長時間同じような動作を反復するので頚椎椎間板ヘルニアを発症するリスクがあります。 とくに年齢を重ねると椎間板が劣化しやすいため、激しい動きがある種目は行わないようにするか、可能な限りリスクに注意して行うなどの対策を取ってみてください。 ほかにも、症状が軽度な場合に「この程度なら大丈夫」と自己判断して放置し、治療をしないままスポーツや生活を続けるのは避けましょう。 頚椎椎間板ヘルニアは自然に良くならないので、違和感を放置すると症状を悪化させる原因に繋がりかねません。 首に痛みや違和感があるときは、早めに医療機関で診察を受けて、医師から適切な判断を仰いでみてください。 姿勢が良くないまま過ごさない 頚椎椎間板ヘルニアを引き起こしやすい例としては、日常的な姿勢の悪さがあげられます。 たとえば、腰の部分が反ってしまう「そり腰」を始め、腹部に体幹を支える力が入っていない状態の「猫背」が代表例です。 頚椎椎間板ヘルニアの発症防止や、発症後に症状を悪化させないためにも、日常生活で背筋を伸ばすなど「正しい姿勢を意識する」ことが大切です。 以下では、姿勢が崩れていないかの確認方法を解説いたします。 【姿勢の確認方法】 まずは、大きな鏡の前で自身の姿勢を確認しましょう。 もしくは自然に壁の後ろに立ち、かかとを壁に付ける形で確認します。 その際、お尻・肩・頭は、壁に軽くついているかを始め、背中は手のひら1枚分ほどの隙間があるかも確かめましょう。 準備が整ったら、姿勢が悪いときに当てはまる以下のポイントをチェックします。 ・お尻、肩、頭が壁につかない部分がある ・頭の後頭部がつかない(頚椎に負担がかかっている) 姿勢の悪さに気づいたときは、背筋を伸ばすなど、日頃から正しい姿勢を意識するように注意しましょう。 正しい姿勢を知って維持したい方は、正しい歩き方を含めて解説している以下の記事も参考になります。 体重管理をせず体に負担をかけない 平均的な体重の成人は、上半身の重さが全体重の6割ほどといわれています。 体重が重い肥満傾向の場合は、そのぶん頚椎椎間板にかかる負荷が大きくなります。 身長に対して過剰な体重にならないためにも、適度な運動や食生活の見直しをおこない、体重を管理することが大切です。 自転車・バイクなどに乗って負担をかけない すでに頚椎症の疑いや症状がある場合は、自転車やバイク、自動車などに乗るのは控えるほうが良いでしょう。 特に自転車やバイクの転倒時には、急激に首に力が入ってしまいます。リスクを避けるためになるべく運転を控えましょう。 それでも自転車に乗る場合は、停止時はすぐに地面に足が着くようサドルを調整し、無理のない走行を心がけます。 また、自動車でほかの人に運転してもらう場合は、乗る前に事情を説明しておき、安全運転をお願いしましょう。 乗り物に乗るときは、以下の点にご注意ください。 【自転車・バイク・自動車などに乗るときの注意点】 ・発進や停止するときは、首に大きな負担がかかる点を意識する ・急発進や急ブレーキも、首に大きな負担がかかるので避ける 乗り物以外では、重い荷物を持ち上げるなど、首に負担がかかる動作は控えてみてください。 どうしても持ち上げる必要があるときは、腰を曲げてかがむのではなく、膝を折ってかがめば首にかかる負担を減らして持ち上げやすくなります。 正しい姿勢を意識しながら、何らかの動作が必要なときは、首に負担がかからないようご注意ください。 喫煙を習慣化しない 何より注意すべきは喫煙です。喫煙は、全身の毛細血管の血流を悪化させて、椎間板の劣化が起こりやすくなると考えられています。 頚椎椎間板ヘルニアを患っているにも関わらず、喫煙習慣があるのなら、なるべくタバコを吸わないようにしましょう。 もしくは大幅に減らすなど、できる限り禁煙するといった努力を心がけてみてください。 ご存知のように、タバコは万病のもとといわれるため、この機会に禁煙されてはいかがでしょうか。 最近は電子タバコなどもあり、切り替えながら少しずつでも減らしていければベストですね。 頚椎椎間板ヘルニアでやってはいけないこと【まとめ】 ・激しいスポーツを避ける(それ以外のスポーツも要注意) ・重い荷物を持つなどの重労働は避ける ・腰を曲げてお辞儀するようにかがまない(首に負担がかかる) ・猫背、そり腰を避ける(正しい姿勢を知る) ・太らないこと、体重の増加に注意する ・自転車やバイク、自動車の急発進や急停止などに注意する ・スマホを悪い姿勢で見ない(首への負担を意識する) ・禁煙が望ましい 【頚椎椎間板ヘルニアの予防法】 ・正しい姿勢を知って維持する ・腹部で体幹を支えるように意識して姿勢を正す 頚椎椎間板ヘルニアを予防するには、ストレッチ方法を知っておくのもおすすめです。詳細については、以下の記事で詳しく解説しています。 まとめ|頚椎椎間板ヘルニアは姿勢を意識して負担を減らそう 椎間板が劣化する原因は、加齢などを含めてさまざまです。 頚椎椎間板ヘルニアになる要因やリスクを避けるために、以下のポイントを押さえておきましょう。 ・肥満 ・喫煙習慣 ・悪い姿勢 ・激しいスポーツ活動 など 普段の生活における環境要因(乗り物の運転など)を始め、頚椎椎間板ヘルニアの予防は正しい姿勢を知ることが第一です。 ほかにも、正しい姿勢で散歩したり、泳ぐのが好きな方はスイミングを取り入れたりするなど、持続的に無理のない範囲で運動する習慣を持つことも大切です。 現在、頚椎椎間板ヘルニアの治療中で、本記事をお読みいただいている方は、無理をなされないよう気をつけてお過ごしください。 頚椎椎間板ヘルニアでやってはいけないことを知る上で、少しでも参考になれば幸いです。 頚椎椎間板ヘルニアでやってはいけないことに関するQ&A 頚椎椎間板ヘルニアでやってはいけないことに関して、よくある質問と答えをご紹介いたします。 Q.頚椎椎間板ヘルニアの治療法は? A.頚椎椎間板ヘルニアでは「保存的治療」もしくは「外科的治療」を行います。 保存的治療において、主な治療方法は以下の3つです。 ・薬物治療:鎮痛薬の内服、神経ブロックなど(安静保持を含む) ・牽引治療:頚椎カラー装具で首を固定、首の牽引治療など ・理学療法:マッケンジー法、首のエクササイズなど ただ、保存的治療では顕著な症状改善を見込めず、手や足の筋力低下が続いて悪化するケースもあるかもしれません。 もしくは、スムーズに歩けないなどの歩行障害、尿失禁を始めとする排尿障害を合併する場合には、外科的治療(手術)を検討するケースもあります。 頚椎椎間板ヘルニアの治療法における詳細は、以下の記事で解説しているので参考にしてみてください。 Q.頚椎椎間板ヘルニアの初期症状は? A.初期症状は、主に以下の3つがあげられます。 ・首の痛み(最初期の症状) ・片方の腕や手の痛み、痺れ ・両手の痺れ、感覚障害 進行すると症状が悪化する可能性があります。少しでも違和感があるときは、早い段階で医療機関を受診してみてください。 頚椎椎間板ヘルニアにおける初期症状の詳細は、以下の記事も参考になります。 Q.頚椎椎間板ヘルニアの入院期間・休業期間はどのくらい? A.手術を受けた場合、入院期間の目安は、リハビリなどを含めて10~14日ほどです。休業期間の目安は、2~3週間ほどになります。 頚椎椎間板ヘルニアの入院期間や休業期間の詳細を知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。 Q.頚椎椎間板ヘルニアのリハビリ方法は? A.患者さまの状態や生活習慣に応じて、運動療法や物理療法などを行います。 また、専門家からセルフケアの方法や動作に関するアドバイスも受けられます。 リハビリの目的などを含めて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
2022.04.04 -
- 健康・美容
要介護や寝たきりを避ける!元気で自立した生活を送るため大切なこと 寝たきり状態(要介護状態)になることは、本人だけでなく介護する家族にとっても身体的・精神的負担が大きな問題です。そのため、大半の人が「年をとっても元気に!自立した生活を送りたい」とお考えではないでしょうか。 では、要介護、寝たきりにならずに毎日を自由に楽しく過ごすためにはどうすれば良いのでしょうか? 高齢者の寝たきりの原因には、脳血管疾患や骨折、認知機能の低下などが挙げられます。これらの発生を防ぐためには、普段からバランスの良い食生活や身体を動かす習慣をつけておくことが大切です。 「要介護なんて自分には関係ない」「自分には、先の話」と思っている人も、今のうちから寝たきりを予防するための生活習慣について知っておくことは大切なことです。 介護が必要となったり、寝たきりとになる原因 寝たきりになってしまうことには、どんな原因があるのでしょうか?高齢者が寝たきりになり要介護となる原因には、病気や骨折などの身体的な疾患や認知機能の低下などの精神的な疾患が挙げられます。 それぞれの具体的な症状には、次のようものがあります。 脳血管疾患 脳血管疾患(脳卒中)は長期間の入院や治療を余儀なくされることが多いだけでなく、身体に麻痺が残って思うように動けなくなる恐れがある病気です。そのため、ベッドで過ごす時間がどうしても長くなってしまいます。発症すると会話ができなくなったり、口から食事が摂れなくなる可能性もあります。 骨折 骨折、特に大腿骨の骨折も寝たきりの要因として代表的なものであり、高齢者の骨折のきっかけとなりやすいのが骨粗鬆症です。骨折が治るまで時間がかかるため、長い期間自由に身体を動かすことができなくなり、筋力衰えてしまうというといった問題があります。 認知機能の低下 脳血管疾患やアルツハイマー病によって認知機能の低下(認知症)が引き起こされる場合があります。認知機能が低下すると物忘れが増える、会話が成り立たなくなるなどの症状が現れ最終的には自分で生活できない寝たきり状態になることもあります。 寝たきりにならない!要介護にならないための予防法 日常生活の中で寝たきりを予防するためのポイントにはどんなものがあるのでしょうか。先に述べた寝たきりの原因と照らし合わせながらチェックしてみましょう。 血糖値、血圧、コレステロール値の上がり過ぎを防ぐ 脳血管障害は、糖尿病や高血圧、動脈硬化によって引き起こされます。そのため、日頃から血糖値や血圧、コレステロール値を正常値に保つことが大切です。暴飲暴食は避けタバコを吸っている人は禁煙を検討しましょう。 身体を動かすことを意識する 骨折が怖いから「なるべく歩かないようにしている」という人がいますが、それは逆効果です。骨を支える筋肉が衰えると、身体を動かすことが困難になり、転んで骨折を起こしやすくなります。 筋肉の衰えを防ぐためには、体調に無理のない範囲でストレッチなどの体操やウォーキングで身体を動かすことを意識することが大切です。 バランスの良い食事ををしっかり摂る 高齢者は食事の内容が単調になり、食べる量も少なくなることから低栄養になりやすいといわれます。身体に必要な栄養素が不足していると筋肉や骨の力が弱くなって病気や骨折のリスクが高くなります。 腹八分目にする、よく嚙んで食べる、誰かと一緒に楽しく食べる、こまめに水分を摂ることも重ねて意識してみましょう。 メリハリのある生活で認知機能の低下を防ぐ 認知機能の低下は早期に気付いて適切な対処をすれば症状の悪化を抑えることが十分可能です。変化がなく、感情の動きが少ない生活は認知機能の低下を起こしやすいといわれています。 やりたいと思っていたことにチャレンジしたり、日記を付けて生活を振り返るなどしてみましょう。また、悩みを抱えこまずストレスを発散することも大切です。 廃用症候群に要注意! 人の身体は使っていない分だけその機能が衰えていきます。普段から身体を動かさずに安静にしていると、筋力が低下し関節も固くなってしまうのです。身体を動かさない状態が行き過ぎた結果、身体が部分的に動かなくなる症状を「廃用症候群」といいます。 寝たきりは、この廃用症候群が直接的な原因ともいえるのです。 特に高齢者は、家族からも「無理をしてはいけない」と安静にしているように言われたり手厚い介護サービスを受けることもありますが、それが行き過ぎるとかえって廃用症候群のリスクが高くなるため注意しましょう。 和式のトイレでしゃがめない、片足で靴下が履けないという人は筋力やバランス機能が低下しているため、廃用症候群のリスクが高くなっているかもしれません。 まとめ・要介護や寝たきりを避ける!元気で自立した生活を送るため大切なこと どんなに長生きしても、寝たきりになってしまっては生きている時間を自由に楽しく過ごすことはできません。自分の足で歩く、自分のことは自分でできる状態を維持することが寝たきりを防止し健康寿命を延ばすことに繋がります。 寝たきり状態は脳血管疾患や骨折などをきっかけとして身体を動かさない生活を続けた結果起こります。身体が良く動く若いうちから食生活や運動習慣について意識することで、加齢による筋肉の衰えを最小限に抑えて寝たきり防止に繋げていきましょう。 以上、要介護状態、寝たきりにならないため、大切にしたいことに関して記しました。参考にしていただければ幸いです。
2022.04.01 -
- 股関節
- ひざ関節
- 肩関節
- 肘関節
- 手部
「痛み止めにステロイド注射を使う効果は?」 「痛み止めのステロイド注射はどんな副作用があるの?」 ステロイドは、変形性膝関節症や変形性股関節症を始め、各種関節症の保存療法(薬物療法)で、痛み止めとして使われているメジャーな薬です。 ステロイドは痛み止めの薬として効果を発揮します。ただ、ステロイドの副作用が気になり、怖いと感じる方もおられるはずです。 今回は関節症の痛み止めに使われる機会が多いステロイド注射の効果、副作用などをご説明いたします。 最後まで読んでいただければ、ステロイド注射を使うメリットとデメリットを理解できるので、治療を受けるべきか迷われている方は参考にしてみてください。 関節症に痛み止めのステロイド注射を使う効果は2つ 関節症に痛み止めのステロイド薬(ステロイド注射)を使う効果を2つ解説します。 ・鎮痛効果 ・抗炎症作用 鎮痛効果 ステロイド薬を使うメリットには、鎮痛効果による痛みの緩和があげられます。 各種関節症の発症初期には、保存療法(薬物療法)がおこなわれるケースが一般的です。 ステロイド注射は痛みを緩和させる目的で、以下のようなときに使います。 ・生活を送るときの不自由さを減らすため ・運動療法による治療効果を高めるため とくに運動療法を行うときに痛みがあると、痛む部位を守ろうとするあまり、ほかの筋肉や組織に力が入りがちです。結果としてほかの部位まで痛める可能性もあります。 保存療法を有効に進めるためにも、ステロイド注射で痛みを減らす必要があるのです。 抗炎症作用 ステロイド薬には、炎症(痛みの原因)を和らげる抗炎症作用があります。 痛みの原因物質の産生を抑えられると、鎮痛(痛みを抑える)効果が期待できるのです。 各種関節症の保存療法では、初期の段階ではステロイド注射で痛みを緩和しながら炎症を防ぎ、リハビリなどの運動療法における効果を上げる目的で使います。 痛み止めのステロイド注射に関する副作用 ステロイドに悪いイメージがあるのは、副作用があると聞いたからではないでしょうか。 実際に、ステロイド注射の副作用のひとつに「骨が脆くなる」点があげられます。そのため、事前の骨の検査や年齢によっては、ステロイド治療を行えない場合があるのです。 以下で、副作用における一例をまとめています。 【ステロイドの副作用】 ・ステロイド注射を長期間、あるいは短期間に多く投与された場合 →股関節の「大腿骨頭」、肩関節の「上腕骨頭」、 「膝関節」の骨への血流が阻害され、骨の組織が壊死する危険性がある ・短期的に大量に使ったり、長期的に使ったりした場合 →骨の代謝やホルモンの産生に影響を与える ・長期的に使うと骨を脆くする危険性がある →「大腿骨骨頭壊死」「上腕骨頭壊死」「膝関節骨壊死」 といった困難な症状を招く可能性もある 【骨粗鬆症のリスク】 ・ステロイド注射は短期間に多くの投与、あるいは長期間使うと、 骨やホルモンの代謝に影響を与えかねない 【感染症になりやすい】 ・ステロイド注射は免疫を抑制するため、 長期間、関節内に投与を行うと「化膿性関節炎」になる危険性がある ・関節炎になった場合、抗生物質の内服による治療や、 重症化した場合は、関節内の洗浄が必要になる しかし、ステロイド注射は、変形性膝関節症や変形性股関節症、肩の関節症などの痛みに対して鎮痛、消炎(炎症をとりさること)の改善効果が得られます。 デメリットを過大評価すると使うのをためらってしまいがちです。 先にステロイド注射を使うデメリットを知っておくと、ステロイド治療に対する判断の一助となり、医師の診断や意見を理解する上でも役立ちます。 医療機関などで医師の管理のもと、適切にステロイド治療を行えると、必要以上に怖がる必要はなくなるはずです。 【長期使用はNG】痛み止めのステロイド注射は根本治療にならない ステロイド注射は、関節症の痛みで困っている場合に高い鎮痛効果が期待できます。 ただ、副作用があるステロイド注射を長期間、継続して使うのはおすすめできません。短期間でも大量に使うのは避けましょう。 また、ステロイド治療は、骨の変形や軟骨のすり減りなど、関節の状態を修復する効果はありません。病気の進行を止めるなど、根本的な治療を目的としていないのです。 たとえば、変形性関節症は進行する病気です。変形性関節症の人がステロイド治療を行っても、最終的には手術が必要となる可能性があります。 関節症におけるステロイドでの治療方法について 関節症でのステロイド治療は、内服薬と注射があります。 症状や状態にもよりますが、内服薬で痛みに対する効果が感じにくくなった場合に、関節内にステロイド薬を直接注射する流れが一般的です。 ステロイド薬を関節に注射すると、抗炎症作用により痛みを改善します。ただ、何度も申しますが、長期的な使用や短期の大量投与は、副作用のリスクがあるので避けましょう。 また、関節症の症状が進行するとステロイドの効果が減少して、外科的治療として手術の選択を迫られるかもしれません。 しかし、近年はステロイド注射以外にも、手術や入院を避けられる再生医療の治療方法もあります。 再生医療の幹細胞治療では、膝や股関節、肩などの治療において、自身の幹細胞を培養して関節注射を行う流れです。 まとめ|関節症のステロイド注射は痛み止めに効果がある ステロイド薬は、内服や痛む関節に直接注射する方法で使います。鎮痛効果と抗炎症作用により、痛みを緩和させる効果があります。 ただし、ステロイド注射はメリットがある反面、副作用もあるので注意が必要です。短期的な大量投与や、長期的なステロイド治療は避けるべきです。 ステロイド注射は問題のある部位を修復できないので、根本的な解決はできません。 ただ、医療機関などで医師の管理下で治療するなら、必要以上に怖がる必要はないでしょう。ステロイドの特性を知った上で、治療に使っていただければと思います。 また、関節症に関わる治療のひとつとして、再生医療もあります。ステロイド治療以外で、根本的な治療を探している方は、再生医療の治療方法も視野に入れてご検討ください。 痛み止めのステロイド注射に関するQ&A 痛み止めのステロイド注射に関して、質問と答えをまとめています。 Q.関節症における痛み止めのステロイド注射は保険適用ですか? A.はい、一般的には保険適用になります。 ただし、症状や治療方法によっても変わる可能性があるので、詳細は医療機関でご確認ください。
2022.04.01 -
- 股関節
- 変形性股関節症
「病院で人工股関節への置換術をすすめられた」「変形性股関節症の手術が決まっている」といった方の多くは、手術後の生活が気になるのではないでしょうか。 股関節の変形などの治療として手術で人工股関節を入れても、すべてが元通りになるわけではありません。手術後は、股関節に負担がかからないよう動作や姿勢に気をつけて生活する必要があります。 今回は、人工股関節手術後の生活で気をつけるべきことを解説します。早期回復のためのポイントや仕事復帰までの目安もまとめているので、人工股関節手術を控えている・検討している方は、ぜひ参考にしてください。 人工股関節手術後の生活で注意したいこと 人工股関節手術後は、過度な運動や負担がかかる姿勢を避けて生活する必要があります。具体的には、以下の3つに注意して過ごしましょう。 過度の運動を避ける 転倒しないように気をつける 股関節に負担がかかる姿勢を避ける それぞれ詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。 過度の運動を避ける 人工股関節手術後は、過度の運動を避ける必要があります。手術をしたからといって、ハードな運動ができるわけではありません。過度な運動は股関節の脱臼やゆるみを起こしてしまう可能性があるため、注意が必要です。 ただし、適度な運動は、股関節周りの筋肉を鍛えることにつながるため、無理のない範囲で体を動かすことをおすすめします。実際に、人工股関節手術後の生活で、ハイキングやウォーキングなど、さまざまな運動を楽しんでいる人もいます。 手術後の生活で無理なくできる運動は、水泳やウォーキングなどです。ただし、水泳の場合、股関節に負担がかかる平泳ぎよりもバタ足などがおすすめです。また、ウォーキングは15分程度の軽い運動にとどめるなどの配慮が必要です。 転倒しないように気をつける 人工股関節手術後は、人工股関節の破損を避けるためにも転倒に気をつけましょう。 手術後の生活では、人工股関節とうまく付き合っていく意識が必要です。転倒は、人工股関節の破損だけではなく骨折の原因にもなります。骨折によって歩行が難しくなると、手術をした意味がなくなってしまいます。 手術後は、外出の際に階段を避けてエスカレーターやエレベーターを利用したり、足場の悪いところは極力歩かないようにしたりするといった心がけが必要です。 股関節に負担がかかる姿勢を避ける 人工股関節手術後の生活では、股関節を曲げて膝を内側にねじるような姿勢は負担が大きいので避けましょう。 とくに股関節の屈曲などの複合動作が続くと、股関節に大きな負担がかかって脱臼や骨折の原因になります。以下のポイントを参考に、できるだけ股関節の動きや状態を意識して生活してください。 歩行時の注意点 人工股関節手術後の歩行に関して、とくに制限はありませんが、以下の点に注意しましょう。 筋力の低下を防ぐため歩く時間を作る 歩行時は革靴ではなく滑り止めがついた運動靴を履く 翌日まで疲労が残る場合は、運動量が多すぎる可能性が高いため、ペースを調節してください。 座るときの注意点 人工股関節手術後の脱臼を防ぐためにも、座る際は以下の点に注意が必要です。 あぐらや横座りなどを避ける ズボンや靴下などを履くときは床ではなく椅子に腰掛ける ただし、座るときにどの程度の注意が必要かは、手術方法によって異なります。近年は筋肉や腱を切らずに済む方法が増え、人工股関節手術後の脱臼のリスクそのものが低下しています。手術後に避けるべき動作や姿勢については、医療機関や主治医に確認すると安心です。 入浴時の注意点 人工股関節手術後の入浴時は、とくに身体を洗う姿勢に注意してください。ほかにも、以下の点に気をつけると股関節への負担を減らせます。 シャワーチェアを使用して椅子に腰掛けた姿勢で身体を洗う かがみこまなくて済むようにタオルではなく柄が長いブラシを使用する 浴槽で両足を伸ばせない場合は浴槽用の小さな椅子を使用する 椅子を使うスペースがない場合は、浴槽の縁にも腰掛けることも可能です。しかし、足先を洗う際などは無理にかがみこむと脱臼する可能性が高いため注意しましょう。 なお、浴槽への出入りしやすくするためには、浴室の壁に手すりを取り付けると便利です。 人工股関節手術後の生活における早期回復のためのポイント ここでは、人工股関節手術後の生活において、早期回復のために工夫すべきポイントを紹介します。 1.生活スタイルを変える 人工股関節手術後の生活では、股関節に負担のかかる姿勢を避ける必要があります。たとえば、正座や足を前に投げ出して座る姿勢は手術後でも問題ありませんが、体育座りや横座りなどは脱臼のリスクが高まります。和式トイレなどでしゃがみ込む、座布団に座る、重いものを持ち上げるなどの動作は、意識して避けましょう。 人工股関節手術後は、できる範囲で椅子や洋式トイレを利用するようにして、生活スタイルを切り替えていくことをおすすめします。また、布団を敷いて寝ている方は、ベッドにしたほうが股関節に負担をかけずに済みます。 2.体重管理をする 人工股関節手術後の回復を早めるためには、体重管理もポイントです。 体重が重いだけでも、股関節には大きな負担がかかるため、適度な運動をして体重管理しましょう。標準体重よりも重い場合や、普段から身体が重いと感じている場合は、思い切ってダイエットを始めることもおすすめです。 ただし、単に体重を減らすだけではなく、筋力の維持にも努める必要があります。手術後は徐々に股関節を慣らすようにして、1日15分程度のウォーキングなど軽い運動をしましょう。 3.重いものを持たない 人工股関節手術後の生活では、日常的に重たいものを持たないように気をつけてください。重いものを持ち上げたり、持って移動したりすると、股関節に大きな負担がかかります。もちろん、しゃがんだ姿勢から荷物を持ち上げることも避けましょう。 軽い荷物であれば大丈夫ですが、足腰を使わなければ持ち上がらないほどの重い荷物であれば、家族や友人に手伝ってもらって運んでください。 とくに家族には、人工股関節手術ことを伝え、手術後の生活についてよく理解してもらっておくと安心です。 4.適切なリハビリテーションを続ける 人工股関節手術後の回復を早めるためには、適切なリハビリテーションを続ける必要があります。 人工股関節手術後は、筋力が低下している状態です。とくに手術前から痛みで動きが制限されていた場合は、筋力の低下が顕著になる傾向があります。 人工股関節手術後に目指す生活レベルにもよるものの、筋力を回復させるためには、手術後も長期間にわたってリハビリテーションを続けることが大切です。 医療機関や主治医に相談しながら、納得のいく治療計画を立てましょう。 【職種別】人工股関節手術後の仕事復帰までの目安 人工股関節手術後の仕事復帰までの期間は、職種によって異なります。たとえば、業務上でしゃがんだりかがんだりする動作を伴う場合は、復帰までに時間がかかります。一方で、事務職であれば、数週間から1カ月程度で復帰が可能です。 人工股関節手術後の仕事復帰までの目安は、以下の通りです。 事務職 2~4週 立ち仕事(半日) 4~6週 立ち仕事(1日) 6~8週 ドライバー・配送業 2~3カ月 激しい肉体労働が中心の仕事 3カ月以降 ただし、手術後の回復には個人差があるため、まずは主治医に相談してから仕事に復帰する計画を立てましょう。 変形性股関節症に対する再生医療の可能性 人工股関節手術は、入院およびリハビリテーションが必要になるため、長期間にわたって仕事を休む必要があります。働いていない場合でも、手術後どのくらいで日常生活に戻れるのか、不安を覚える方も少なくありません。 変形性股関節症の場合、手術療法のほかに再生医療による治療も可能です。再生医療とは、患者の脂肪から採取した幹細胞を股関節に投与し、傷ついた軟骨の再生を促す治療法です。再生医療であれば、治療のための手術や入院が必要ありません。 また、自身の細胞を使用して自然治癒力を高める方法のため、身体への負担が少ないメリットもあります。 リペアセルクリニックでは、膝の痛みや変形性膝関節症の再生医療・幹細胞治を行っています。メール相談やオンラインカウンセリングも受け付けているので、再生医療について詳しく知りたい方は、ぜひ気軽にご相談ください。 \まずは当院にお問い合わせください/ まとめ・人工股関節手術後は負担をかけないよう配慮して生活しよう 今回は、人工股関節手術後の生活で気をつけるべきことや工夫すると良いことなどを解説しました。基本的に人工股関節手術後の生活では、人工股関節に配慮さえすれば大きな支障はきたさないでしょう。 しかし、人工股関節とうまく付き合っていく必要があるため、どうしても注意や工夫をしなければならない場面も出てきます。 なお、手術後の生活における注意事項や運動、リハビリテーションなどに関しては、必ず主治医の指導を受けるようにしてください。 ▼ 立ち上がり動作における股関節への負担を減らすポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。
2022.03.31 -
- ひざ関節
ウォーキングが習慣になっていると、膝が多少痛くても運動したくなる方も多いのではないでしょうか? なかには、「少し歩いた方が痛みが和らぐ」と考える方もいるかもしれません。 しかし膝が痛い時は、無理せず安静にするのが大切です。 この記事では、膝が痛い時の対処法や、痛みの抑え方などを解説します。ぜひ参考にご覧ください。 膝が痛いときはウォーキングせずに休む 膝が痛いときは、重症になることを予防するためにもウォーキングせずに休みましょう。 膝に痛みを感じる原因に、急激な方向転換や、度重なる負担からきた筋肉や靭帯の損傷、骨への衝撃が関節内部まで及ぶことによって、膝の故障に加えて半月板損傷や滑液包炎を発症していることが考えられます。 また、体の防御反応である「炎症」が起きている可能性もあります。 炎症がある場合は、ウォーキングなど軽い運動であっても炎症が回復するまで控えるのが賢明でしょう。 では、炎症はどのように判断すれば良いのでしょうか? これを判断する基準は、5つあります。それは腫脹、疼痛、発赤、機能障害、熱感というものです。 膝の炎症を判断する基準 腫脹 疼痛 発赤 機能障害 熱感 炎症が起きると、傷めた箇所の毛細血管が広がり、局所的に血の流れが増大することで発赤や、熱感がみられるようになります。 また血液が血管外へ漏れ出すことで組織が腫脹、つまり「腫れ」ます。 組織が腫れると傷めた箇所が圧迫され、痛みを感じます。 すると痛みにより思うように体を動かせない機能的な障害が起こります。そして炎症反応の過程で血管が拡張します。 もちろん、これら判断基準はあくまで、このような状況になった場合の医療機関を受診するキッカケにしていただくものです。 炎症を感じたら素人判断せずに医師の診断を受けていただけるようお願いいたします。 膝痛の慢性化に注意 膝を傷めた場合、まずは冷やすことで血管を収縮させ、腫れや炎症の広がりを抑えることが推奨されています。 尚、炎症が起きているのにも関わらず、運動を続けたり、治りきる前の早すぎる復帰には十分、気をつけたいところです。 注意しなければ炎症が長引くだけでなく、傷めた箇所の修復が追いつかず「いつまでたっても痛みが取れない」という痛みの慢性化につながってしまいます。 ウォーキングで起きる膝痛の治し方 ウォーキングで起きた膝の痛みに対しては、以下の対処で回復が期待できます。適切なケアで症状の改善を目指しましょう。 発症直後はただちに冷却する ストレッチに取り組む 痛みが強い場合は病院で診察を受ける ウォーキングの再開時はテーピングをおこなう とくに発症直後にしっかりと冷やすのは重要です。 それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。 発症直後はただちに冷却する ウォーキングのなかで膝に顕著な痛みを感じたら、患部を冷やしましょう。 受傷後、2〜3日ほど、できるだけ冷やすようにすれば、炎症反応を抑えられます。 1回あたり15~20分で、1日に2〜3回ほど冷却するのがおすすめです。 冷却には、水に濡らしたタオルや氷枕などを活用しましょう。 アイスノンなども便利です。 急性期(2〜3日)が過ぎ、腫れや強い痛みが落ち着いてきたら、今度はホットパックや長めの入浴で体を温めましょう。 血流をうながし、回復を促進します。 なお、「冷やす」「温める」の順番を間違えると逆効果なので注意しましょう。 ストレッチに取り組む 痛みがある程度落ち着いてからは、下半身のストレッチに取り組むのがおすすめです。 大腿四頭筋などが刺激されると、血流がよくなり、回復が早まります。ウォーキング代わりの運動にもなるでしょう。 例えば以下のようなストレッチは効果的です。 1.壁に片手をつく 2.片足の膝を上げて、つま先を手で掴む 3.そのまま体の内側に、足を引き寄せる 4.姿勢を30秒ほどキープする 5.1から4を3セット繰り返す ストレッチで、膝に負担を抱えず、大腿四頭筋などの筋肉を刺激し、回復を促進できます。 痛みが強い場合は病院で診察を受ける 痛みが落ち着かない場合は、重大な怪我を負っているかもしれません。 その場合は病院の受診をおすすめします。 軽度の炎症なら、数日冷却したり、体を温めたりする過程で痛みが引きます。 それでも痛みが続く場合は、より深刻な問題が隠れている可能性があります。 半月板損傷、靭帯の断裂、軟骨の損傷など、様々な原因が考えられるため、適切な診断と治療が必要です。 なお、膝の痛みが強い場合は、変形性膝関節症も疑われます。 あわせて以下の記事もご覧ください。 ウォーキングの再開時はテーピングをおこなう 痛みが引き、ウォーキングを再開する際、患部にテーピングを巻きましょう。 痛みが引いても、患部には炎症が残っており、再度刺激すると再発する可能性があります。 テーピングで関節の不必要な動きを制限し、膝への負荷を軽減することで再発を防ぎます。 適切なテーピングは関節を安定させ、痛みの原因となる過度な動きを抑制します。 なお、テーピングは自身でなく、専門家に巻いてもらうのを推奨します。 たとえば整形外科や接骨院では、技術者による正確なテーピングを実施できます。 \まずは当院にお問い合わせください/ ウォーキングのための膝痛予防トレーニング 痛みが慢性化してしまった人や、「変形性膝関節症」のように、膝に痛みが出やすい方は無理して運動を続けると、かえって膝の状態が悪化します。 運動を行う際には、痛みを我慢しながら行うのではなく、痛みなくできる運動を取り入れることがおすすめです。 いずれの運動も始めるときや、終わりには、ストレッチなどで身体をほぐすことが非常に効果的です。 また、運動が不安な場合は、膝へサポーターを着けて支えてやれば不安なく動けるかもしれません。 膝の負担が少ないトレーニング「等尺性運動」 膝に痛みを感じるタイミングのほとんどが、立ち上がる時、動き出しなどの膝に体重をかけた時です。 そんな方におすすめの運動が、座りながらできる大腿四頭筋を使う運動です。 椅子に座ったまま片方の膝を伸ばしたままキープします。 この方法は膝へ体重による負荷をかけずに大腿四頭筋のトレーニングが行えます。 このように関節を曲げ伸ばしせず、筋肉を収縮させる運動方法を「等尺性運動」といい、負担なく行えるのが特徴です。 軽度な運動で痛みを感じる方にはおすすめとなる運動方法です。 プールの浮力を活かしたウォーキングも有効 プールに入ることで体へ浮力が生まれます。 浮力は体重による負荷を50%減らすことができます。 プールでのウォーキングは膝に痛みを抱えている方におすすめの運動方法です。 特に地上でのウォーキングでは痛みを感じるけれど、椅子を使って行う等尺性運動では物足りない。 そんな方におすすめの運動方法です。 リハビリを兼ねた低負荷のウォーキング リハビリを目的とした低負荷のウォーキングも有効です。 時間や歩数に目標を定めず、膝が痛まない距離と強度でウォーキングに取り組みましょう。 また、斜面や未舗装の実を含むルートは避けるのが賢明です。 変形性膝関節症がある場合は、個人の状態に合わせて歩行量を調整することが重要です。 痛みが出ない範囲で徐々に歩行量を増やし、症状に応じて医師や理学療法士の指導を仰ぐようにしましょう。 まとめ:膝が痛い時は本格的なウォーキングを避けて安静に ここまで膝の痛みを改善する目的でリハビリをしている中、そのための運動療法であっても膝が痛くなってきたという場合の対処法と、そもそも膝に負担をかけない運動について解説しました。 膝に痛みを感じる場合は、炎症が治るまで運動は休みましょう。 炎症が起きているかどうかは5つの徴候をもとに判断し、急性期には2〜3日冷やし、その後は温めることで回復を促進します。 もし2〜3日経過しても強い痛みを感じる場合などは、医療機関、病院等の整形外科を受診し、検査を受けるなど、その指示に従われることをおすすめします。 また、その際、運動方法などの助言を得たり、サポーターなどの装具のアドバイスを受けても良いでしょう。 痛みが慢性化していたり、変形性膝関節症の方は、運動の度に痛みを感じたり、痛みが出やすい状態になります。 痛みがあるときは無理は禁物です。 それでもで早期回復に向けて運動療法に取り組む場合は、今回紹介した椅子で行う等尺性運動、プールで行う運動、ウォーキングに、ストレッチを取り入れ、膝の痛みと相談しながら適切な強度で運動を選択し、膝への負担を減らして行うようにしてください。
2022.03.30 -
- ひざ関節
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- 手部
レントゲン検査やCT検査で股関節の痛みや違和感の原因が特定できない場合、MRI検査が必要となるケースがあります。 MRI検査では、レントゲンやCTでは映し出せない神経や筋肉の異常を詳しく調べられるからです。 本記事では、股関節に異常がないかを調べるMRI検査について詳しく解説します。 MRI検査で発見できる病名・疾患や、MRIの撮り方も紹介しているので、股関節の痛みや違和感に悩み詳しい検査を検討されている方は参考にしてみてください。 MRIを含む股関節を調べる画像検査3種【費用相場】 股関節の異常を調べるときに実施される画像検査は、主に以下の3種類です。 レントゲン検査 CT検査(Computed Tomography) MRI検査(Magnetic Resonance Imaging) 検査の内容や費用をそれぞれ見ていきましょう。 1)レントゲン検査 レントゲン検査は、多くの方にとってなじみのある放射線の一種であるエックス線を用いた検査方法です。短時間で簡単におこなえますし、苦痛もほとんどないため、まずはレントゲンを撮る病院が多いかと思います。 レントゲン検査は、骨の状態、部分を詳しく見るのに適しています。 たとえば骨折や、骨の変形などがその代表です。しかし、筋肉・軟骨・神経などの骨より柔らかい組織は撮影できません。 最近はデジタル化の影響で線量が格段に少なくなっているため通常の検査であれば問題はありません。ただ、放射線を用いる検査ですので、何度も繰り返して検索をおこなうなどの場合は被曝の可能性については気になるところです。 【検査費用の目安】 検査費用:600〜2,000円 ※撮影枚数2枚で3割負担の料金を想定 2)CT検査(Computed Tomography) CT検査は、レントゲンと同じエックス線を用います。 このエックス線をあらゆる方向から照射することで、体の輪切りした画像撮影が可能になります。レントゲンと違って体の内部まで輪切りにした状態で確認ができます。 輪切り画像を重ね合わせて他の断面の画像を構築したり、三次元(3D)の立体画像で確認したりできる検査です。 レントゲン検査よりもさらに詳しく骨の状態を評価できますが、レントゲンと同じく筋肉・軟骨・神経などの骨より柔らかい組織については判断しにくい特徴があります。 【検査費用の目安】 検査費用:5,000〜15,000円 ※3割負担の料金を想定 3)MRI検査(Magnetic Resonance Imaging) MRI検査とは、大きな磁石(磁場)を利用して体の内部を画像化する検査です。 レントゲン検査や、CT検査ではわからない筋肉や神経などの柔らかい組織を写し出す作業を得意としています。また、何より放射線を使用しないため被曝もなく、患者さんの人体に無害な検査という点で優れています。ただ、装置自体が大きく、とても高価なため、大学病院をはじめとした一部の施設にしか配置されていません。 また、誰でもできる訳ではありません。仕組みとして非常に強力な磁石を用いた装置なので、体内に金属があると検査できない場合があります。 MRI検査の注意点はこちら▼ 【検査費用の目安】 検査費用:5,000〜17,000円 ※3割負担の料金を想定 股関節のMRI検査でわかる主な3つの病名 ここでは、MRI検査で発見できる主な股関節の疾患を3つ紹介します。 ・変形性股関節症 ・関節リウマチ ・大腿骨頭壊死 順番に見ていきましょう。 変形性股関節症 変形性股関節症とは、股関節にある軟骨がすり減って、骨が変形する疾患です。変形性股関節症を発症し、症状が進行すると股関節に痛みが生じます。 また、股関節の可動域が制限されるようになり、立ち上がる動作や靴下をはく動作などに支障をきたすようになります。 変形性股関節症の詳細はこちら▼ なお、変形性股関節症の治療には、人間の自然治癒力を活用した「再生医療」が有効です。 幹細胞を股関節に注射すれば、すり減った軟骨が再生されます。徐々に痛みが軽減し、手術を回避できる可能性が高まります。 期待できる治療効果が知りたい方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にご相談ください。 \まずは当院にお問い合わせください/ 関節リウマチ 関節リウマチとは、免疫システムの異常により、炎症を起こし痛みや腫れが生じる疾患です。股関節で発症した場合、リウマチ性股関節症と呼ばれます。 症状が進行または慢性化すると、関節が変形したり、こわばり・痛みによって日常生活に支障をきたしたりします。 また、炎症による発熱や、免疫システムのエラーによる臓器障害なども発生する可能性があるので、視野を広げた治療アプローチが必要です。 関節リウマチの詳細はこちら▼ 大腿骨頭壊死 大腿骨頭壊死は、股関節を形成する骨の一部である大腿骨頭への血流が低下して骨組織が壊死する疾患です。原因が不明な場合は「特発性大腿骨頭壊死」と呼ばれ、難病に指定されています。 症状が軽度で壊死の範囲が狭い場合は、経過観察も可能です。 しかし、壊死範囲が広く、症状が著しく進行している場合は、骨切り術や人工股関節置換術の手術が視野に入ってきます。 大腿骨頭壊死の詳細はこちら▼ 股関節を調べるときのMRIの撮り方 股関節を調べるときのMRIの撮り方を以下の表にまとめました。検査の流れを把握しておきたい方は参考にしてみてください。 流れ 検査内容 1.磁性体の装飾品を外す 磁場を発生させるMRIの故障の原因となるため、アクセサリーや時計などの金属類は事前に外しておく 2.検査着に着替える 必須ではないが安全性を考慮して推奨されている(参考1) 3.ヘッドホンや耳栓を装着する 検査中に騒音が発生するため、専用のアイテムで耳をふさぐ 4.ベッドに横たわる 指示に従って体勢を整える。撮影部位を固定する必要があるため患部によって多少体勢が変わる 5.検査開始 トンネル型の機械に入って検査を受ける。検査時間は撮影部位や撮影方法にもよるが、20〜45分 検査結果は、早くて当日中に出ます。詳細な分析を要する場合は、7〜10日ほどかかります。 MRI検査の全体像を解説した記事はこちら▼ まとめ|股関節に異常を感じたらMRI検査を検討しよう MRI検査は、レントゲン検査やCT検査ではわからない筋肉や神経などの組織の異常を詳細に映し出せます。 原因がはっきりわからない痛みや違和感が股関節に現れたら、MRI検査を受けて病名や疾患名を調べると良いでしょう。 早期に原因がわかれば、適切な治療を開始して早い回復を目指せます。 変形性股関節症を含む膝の痛みに対する根本的治療には「再生医療」を推奨します。再生医療は、人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術で、すり減った膝軟骨の再生を図ります。 「再生医療に興味があるけど具体的なイメージがつかめなくて不安…」という方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 股関節のMRI検査に関するよくある質問 最後に股関節のMRI検査に関するよくある質問と回答をまとめます。 MRIの画像に映る白い影は何ですか? MRI画像に映る白い影の原因は、以下のように複数考えられます。 ・小出血 ・骨髄の浮腫 ・組織や骨の損傷 ・レントゲンには映らないような微小な骨折 医師の話を聞いて、白い影の正確な原因を確認しましょう。 股関節のMRI検査で異常なしでも痛みが生じるのはなぜですか? 小さな組織の損傷は、MRIに映らない場合もあります。そのため、実際には損傷が起きていても、検査結果では「異常なし」と診断されるケースもゼロではありません。 また、股関節の靭帯が緩んで、痛みを伴う場合もあります。靭帯の緩みはMRIでは確認が難しく、検査では異常が見つからないケースもあります。 【参考文献】 参考1:http://fms.kopas.co.jp/fmdb/JJMRM/27/4/230.pdf
2022.03.30 -
- ひざ関節
- 膝の内側の痛み
- 変形性膝関節症
医療用の膝サポーターには、保険適用のものと、自費となるものがあります。 保険適用される膝サポーターは、国が定める条件を満たしたものに限り、それ以外は自己負担の対象です。 本記事では、医療用膝サポーターにおける保険適用の条件や払い戻しの申請方法について解説しています。膝の痛みや違和感に悩み、膝サポーターの購入を検討中の方は、参考にしてみてください。 医療用の膝サポーターが保険適用になる条件【該当しない場合は自費】 医療用の膝サポーターが保険適用になるには、国が定める一定の条件を満たす必要があります。 保険適用の条件は以下の3つです。 ・完成品であること ・疾病または負傷の治療遂行上必要なものであること ・オーダーメイドで製作した場合のものと同等もしくはそれに準ずる機能が得られるものと認められるもの 参考:厚生労働省|リスト化に当たってのリスト化の対象及び基本的な考え方について これらに該当しない場合は、自費で購入することになります。 以下は、膝サポーターを使用する可能性が高い疾患です。※疾患名をクリックすれば詳細記事をチェックできます ・変形性膝関節症 ・前十字靱帯損傷 ・後十字靭帯断裂 ・半月板損傷 このような膝の疾患がある場合、医療用サポーターの使用を医師に相談してみましょう。 整形外科や病院で処方される医療用膝サポーターは保険適用の可能性が高い 整形外科や病院で処方される膝サポーターは、医療用として国から認められているものが多いです。そのため、保険適用で購入できる可能性が高いといえます。 一方で、市販のサポーターは、医療機器としての認可を受けていないものも多く存在します。 保険適用のサポーターを利用したい方は、まずは医師に相談して、手配できるかどうか確認してみると良いでしょう。 医療用膝サポーターの価格表 医療用膝サポーターの価格については、国が公表している以下の資料に詳しく記載されています。 参考:厚生労働省|療養費の支給対象となる既製品の治療用装具 資料では、以下のような情報を確認できます。 ・製品名 ・メーカー名 ・対象疾患・症状の適応例 ・装具の機能・目的 ・装具の基準価格 価格が気になる方は、資料を一度確認してみてください。製品の比較検討もできるため、購入時の参考になるでしょう。 医療用膝サポーターが保険適用になった場合の申請方法 医療用膝サポーターが保険適用になった場合、先に立て替えて支払い、その後に払い戻しを受ける仕組みです。 払い戻しを受けるには、健康保険課や特別出張所の窓口で申請をおこないます。 以下は、申請時に必要な書類の一例です。 ・保険証 ・内訳がわかる領収書 ・医師の診断書(意見書) ・振込口座の確認できるもの ・療養費支給申請書兼請求書(都道府県の役所で手配可能) 提出先の都道府県によって、提出書類や申請の流れが異なる場合があります。手続きがスムーズに進むよう、事前に申請方法を確認しておきましょう。 なお、払い戻しにはおよそ3カ月かかります。 まとめ|医療用膝サポーターが保険適用になる条件を知って医療費の負担を抑えよう 医療用の膝サポーターは治療を目的としたものなので、市販のものより性能が良い商品が多い傾向にあります。 国が公表している資料に、保険適用のサポーターが一覧で紹介されているので、購入する際は参考にしてみてください。 なお、しばらくサポーターを使用しても効果が実感できない場合は、病院の受診を検討してみてください。症状が進行している可能性もあるためです。 自分に合った病院を探している方は再生医療を専門とする『リペアセルクリニック』への受診をご検討ください。再生医療とは人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術です。すり減った軟骨を再生し、膝の痛みを軽減させる効果があります。 本来なら手術しなければいけない状態でも、再生医療で治療できる可能性があります。 \まずは当院にお問い合わせください/
2022.03.30 -
- 健康・美容
「骨粗しょう症が心配」「関節痛が気になる」と悩んでいませんか。骨が弱くなる大きな原因はカルシウムの不足ですが、他の栄養素によるサポートも丈夫な骨を作るためには欠かせません。また、生活習慣の見直しも大切です。 本記事では、社会人や高齢者が骨を強くするための食事・生活習慣を医師が紹介します。骨のために避けたい食事・生活習慣もお伝えするので、普段の生活を見直し丈夫な骨を作っていきましょう。 骨を強くする食べ物はどんなもの?4つの栄養素がカギ 日本人の多くはカルシウム不足だといわれます。また、丈夫な骨を作るためにはカルシウム以外の栄養素もバランスよく摂ることが大切です。 以下では骨を強くするためにとくに大切な4つの栄養素について説明します。 栄養素 効果 カルシウム 骨の材料となる ビタミンD カルシウムの吸収を助ける ビタミンK 骨が作られるのを助ける マグネシウム 骨が作られるのを助ける カルシウム|骨を丈夫にする カルシウムは骨に最も多く含まれるミネラルです。 カルシウムが不足して骨が弱くなれば、骨折のリスクが増加します。また、立つ・歩くなど生活動作を行う身体能力が徐々に低下し、日常生活に支障が出たり要介護状態となったりするのです。 この身体能力の低下を「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」といい、近年問題視されています。 骨のカルシウムを維持して元気に暮らし続けるために、以下のようなカルシウムを豊富に含む食品を積極的に摂りましょう。 牛乳、乳製品(ヨーグルト) 大豆、大豆加工品(豆腐、おから、納豆) 魚介類(干しエビ、小魚) 野菜(モロヘイヤ、小松菜) 海藻類(昆布、ひじき) とくに乳製品および大豆食品中のカルシウムが吸収されやすいとの報告があります。野菜や海藻はこれらの食品と一緒に摂ると、吸収されやすくなるためおすすめです。 参考:もっと知ろう!「ロコモティブシンドローム」|日本整形外科学会 骨を強くするメリット 骨を強くするということは、骨密度が高い丈夫な骨をつくるということを意味します。骨を強くすると、加齢に伴う骨粗鬆症や骨折などのリスクを少なくし、要介護や寝たきり状態の予防に繋がるのです。 また、骨を強くする方法は、関節軟骨のすり減りを抑える方法とも深い関わりがあるため、関節痛や腰痛の予防にも高い効果を発揮します。 骨折や関節痛に悩まされる事の無い生活を送るためにも、骨を強くするための生活習慣について知っておきましょう。 ビタミンD|カルシウムの吸収を助ける ビタミンDは、腸からのカルシウムの吸収を助ける栄養素です。尿中に出ていくカルシウムを減らすはたらきもあり、カルシウムを効率よく利用するために欠かせません。 ビタミンDは魚類やきのこに多く含まれます。具体的には以下の食品です。 サケ サンマ ウナギ シラス干し イワシ丸干し きくらげ しいたけ しいたけに含まれるビタミンDは、紫外線に当たると増える性質があります。生でも干ししいたけでも、食べる前に天日に当てるとより多くのビタミンDを摂取できます。 参考:骨を強くする栄養素|骨粗鬆症財団 ビタミンK|骨の形成を促進する ビタミンKは、体内に吸収されたカルシウムが骨に取り込まれるのを助ける栄養素です。以下のように、色の濃い葉野菜や納豆に多く含まれます。 モロヘイヤ 小松菜 ほうれん草 ブロッコリー 納豆 ビタミンKは油とともに食べると吸収されやすくなります。野菜は炒め物にしたり肉類と一緒に食べたりするほか、油の入ったドレッシングをかけるのもおすすめです。 納豆はとくにビタミンKが豊富ですが、血栓症予防のための抗凝固薬の効果を妨げる場合があります。このような薬を服用中の方は、主治医の指示に従ってください。 参考:骨を強くする栄養素|骨粗鬆症財団 マグネシウム|骨の形成を促進する マグネシウムは、カルシウムが骨に取り込まれるのを助けるほか、骨の材料としても大切な栄養素です。体内にあるマグネシウムのうち、50〜60%は骨に存在します。 マグネシウムを多く含む食品には次のものがあります。 大豆製品 ごま ナッツ類 海藻 魚介類 大豆製品や魚介類にはカルシウムも豊富です。ぜひ積極的にとりましょう。 参考:1-7 ミネラル(1)多量ミネラル①ナトリウム(Na)|厚生労働省 骨を強くする栄養素の吸収を促す食品を摂ることも大切 食事で摂るカルシウムは、そのままでは腸から吸収されにくい性質があります。効率よく吸収されて骨に取り込まれるためには、サポートする栄養素と組み合わせることが重要です。 また、骨にはコラーゲンなどのたんぱく質も含まれます。コラーゲンはカルシウムが固まるための「骨組み」となり、骨のしなやかさを保つ役目があるため、カルシウムと同様に骨の健康を保つ上で大切です。 カルシウムのはたらきをサポートする栄養素と、それらが多く含まれる食品を以下にまとめました。 栄養素 効果 主な食品 たんぱく質 コラーゲン(骨の骨組み)の材料となる 豆腐、肉、魚 ビタミンC コラーゲンが作られるのを助ける 野菜、果物 ビタミンD カルシウムの吸収を助ける きのこ類 ビタミンK 骨が作られるのを助ける 納豆 マグネシウム 骨が作られるのを助ける 大豆、アーモンド これらの食品を、カルシウムを多く含む食品と合わせて摂ると食事全体のバランスも良くなるためおすすめです。 骨を強くすると骨折・関節痛・腰痛などを予防できる 骨を強くするには、骨密度が高い丈夫な骨を作ることが必要です。骨を強くすると、加齢に伴う骨粗しょう症や骨折などのリスクを減らし、要介護や寝たきり状態の予防につながります。 また骨を強くする方法は、関節軟骨のすり減りを抑え、関節痛や腰痛の予防にも高い効果を発揮します。 骨折や関節痛に悩まされることの無い生活を送るためにも、骨を強くするための生活習慣を知っておきましょう。 骨にいい食べ物以外で骨を強くするための方法 骨に良い食べ物に、以下の対策を組み合わせることで、より効果的に骨の強化が可能です。 積極的に日に当たる 適度に運動する習慣をつける ここでは社会人・高齢者の方にも取り入れやすい方法を紹介します。 積極的に日に当たる カルシウムの吸収を助けるビタミンDは、紫外線に当たることで皮膚でも作られます。屋内で過ごす時間が長い方や、綿密な紫外線対策を行っている方は、毎日意識して日光浴を取り入れましょう。日焼けが気になる場合は、手のひらを日光浴させるだけでも効果があります。 日光浴の時間の目安は、冬場なら日なたで30分〜1時間程度、夏場なら木陰で15分〜30分程度です。直射日光を浴びなくても窓際で過ごしたり、洗濯物干しのついでに陽に当たったりすれば十分です。紫外線を浴びすぎると皮膚がダメージを受けるため、日光浴は適度な時間に留めましょう。 適度に運動する習慣をつける 骨に適度な刺激が加わると、骨を作る細胞が活発化します。日常生活の中で運動量を増やすことで、骨が強くなるのです。 以下では社会人や高齢者が取り組みやすい運動を紹介します。 社会人で運動不足になりがちな方向け 社会人の方は、通勤や移動時間を活用して、意識して運動量を増やしましょう。歩幅を広くしたり、早歩きしたりするだけでも負荷は上がります。 できれば普段の道のりより少し遠回りするなど工夫して10分長く歩いてみましょう。階段も積極的に利用してください。上りよりも下りの方が、骨に負荷がかかりやすいためおすすめです。 その他ストレッチやラジオ体操も、運動不足に効果的です。余力があれば、自宅で軽い筋力トレーニングも行ってみましょう。 高齢で身体に無理なく運動したい方向け 高齢の方は、けがや体の負担に気をつけながら、少しずつ活動量を増やしてみましょう。洗濯や掃除、買い物に出かけるなどの家事も立派な運動です。日常の活動量を増やすことから始めるとハードルが下がります。 室内で壁に手をついての片足立ちや、椅子の背などにつかまってかかとを上げて落とす運動を行うと、手軽に骨を鍛えられます。体の負担になりにくいウォーキングや水泳もおすすめです。 以下の記事も参考に、健康的な生活を目指しましょう。 骨の強化を妨げる食事・生活習慣に注意 骨を弱くするリスクのある食事・生活習慣について、以下にまとめました。思い当たるものがないかチェックしてみましょう。 1日の中で、牛乳やヨーグルトを全く飲食しない 1日3食(朝食、昼食、夕食)をきちんと食べることが少ない スナック菓子が好きでよく食べる 自分は肥満だと思う 運動する習慣がない O脚である 上記で当てはまる項目が多いほど、知らないうちに骨が弱くなっている可能性があります。 O脚の方は、筋力の低下や変形性膝関節症が原因かもしれません。これらは運動不足をはじめ、骨を弱くする生活習慣とも関わります。加齢によって骨は弱くなりやすく、とくに閉経後の女性は骨粗しょう症のリスクが高いといわれるため注意が必要です。 骨のために改善したい食事・生活習慣について、以下で詳しく説明します。 外食・コンビニ食のしすぎ 塩分の多い食べ物の摂りすぎ 過度なダイエット・偏食 過度な飲酒(アルコール摂取) 喫煙(タバコ)の習慣 外食・コンビニ食のしすぎ 加工食品などに使われる食品添加物には、ミネラルの一種であるリンが多く含まれます。リンはさまざまな食品に含まれており、骨の材料としても重要ですが、とりすぎるとカルシウムの吸収を妨げます。 外食やコンビニ弁当などを頻繁に利用する方は、とくにリンの摂りすぎに注意しましょう。魚のフライよりも焼き魚を選ぶなど、シンプルな調理方法のメニューを選ぶと添加物を避けやすいです。 参考:1-7 ミネラル(1)多量ミネラル①ナトリウム(Na)|厚生労働省 塩分の多い食べ物の摂りすぎ 塩分のとりすぎも、カルシウムの吸収を妨げます。濃い味付けが好きだったり、スナック菓子を頻繁に食べたりすると塩分過多になりやすいです。 また、カルシウムを摂るためにチーズや小魚を食べ過ぎると、塩分も摂り過ぎる可能性があります。 減塩の食品を選んだり、塩分が添加されていない牛乳やヨーグルトに置き換えたりして塩分の摂取量に気をつけましょう。 過度なダイエット・偏食 極端なダイエットや食事制限をしていると、若い人でも骨密度が低下しやすいです。 栄養不足になれば、骨の材料となる栄養素や、骨が作られるのを助ける栄養素も不足しがちになります。また、やせると体重による骨への負荷が減るため、骨を作る細胞への刺激も減ります。 骨密度が低下すると、将来骨粗しょう症になるリスクが高まります。無理な食事制限は行わず、1日3食バランスよく食べてしっかり運動しましょう。 過度な飲酒(アルコール摂取) お酒を飲み過ぎるとカルシウムの吸収が悪くなります。また、アルコールの利尿作用によって尿量が増え、尿中にカルシウムが排出されやすいです。 ただ、適量のアルコールであれば骨を強くし、骨粗しょう症の予防につながるともいわれています。 飲酒は適量に抑えるか、休肝日を作るように心がけましょう。お酒の飲み方は以下の記事も参考にしてください。 喫煙(タバコ)の習慣 喫煙は骨粗しょう症の危険因子のひとつです。タバコに含まれるニコチンはカルシウムの吸収を妨げます。女性の場合は、骨を丈夫に保つ女性ホルモン(エストロゲン)が減るのも懸念点です。喫煙習慣のある方は、禁煙するか本数を減らすだけでも骨を強くする効果が期待できます。 タバコは軟骨への悪影響も指摘されており、関節症が悪化しやすいです。以下の記事も併せてご覧ください。 まとめ|骨を強くする食べ物を積極的に摂り健康的に過ごしましょう 骨の強さを表す骨密度は加齢に伴い減少していきます。とくに女性は閉経を期に骨密度が大きく低下し、骨粗しょう症のリスクが増大するといわれています。また、中高年に限らず若い方も、極端なダイエットや食事制限は骨密度の低下を引き起こすためおすすめできません。 骨を健康な状態に保つには、食事によるカルシウムの十分な摂取と適度な運動の2点が重要です。カルシウムの吸収を妨げる食事や生活習慣はなるべく避けましょう。 以上を気をつけていても膝や股関節の痛みでお悩みの場合は、当院へご相談ください。初回カウンセリングでは専門医が丁寧にご説明いたします。電話・メールでの無料相談も行っていますので、お気軽にご連絡ください。 \まずは当院にお問い合わせください/
2022.03.29 -
- 脊髄損傷
- 脊椎
脊髄損傷を負ったあと「リハビリでどこまで回復できるのか?」「効果的なトレーニング方法は?」とお悩みの方もいるのではないでしょうか? リハビリは早期に始めるほど効果が高く、適切なトレーニングを継続すれば日常生活の質向上が期待できます。 本記事では、脊髄損傷におけるリハビリやトレーニングについて詳しく解説します。リハビリの回復見込みや注意点も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。 脊髄損傷のリハビリ内容【主な部位へのアプローチポイント】 さっそく、脊髄損傷のリハビリ内容を解説します。脊髄損傷におけるリハビリでは以下の訓練や療法がよくおこなわれます。 可動域訓練 筋力トレーニング 歩行訓練 電気刺激 順番に見ていきましょう。 可動域訓練|全身へのアプローチが可能 脊髄損傷後のリハビリでは、早期から関節の可動域訓練を行います。 脊髄を損傷すると「正常な筋肉」「麻痺がある筋肉」「筋力低下した筋肉」が混在します。その結果、筋肉のバランスが崩れることで拘縮(こうしゅく:関節が固くなり動きが制限される状態)が発生しやすくなるため、早期の訓練開始が重要です。 下部頸髄損傷による拘縮では、肘・膝・足の関節が屈曲位で固定されるだけでなく、全身の柔軟性が低下します。 拘縮が進行すると、座位の維持や寝返り、起き上がり、移乗(車椅子への移動など)にも支障が出るため、可動域訓練は全身の機能維持において欠かせない訓練といえます。 筋力トレーニング|上肢・下肢の筋力強化に有効 脊髄損傷のリハビリを目的とした筋力トレーニングは、麻痺を負った筋肉とのバランスを整えるほか、残存した機能を活用して日常生活を送るために欠かせない取り組みです。 たとえば、呼吸筋を鍛える「バルサルバ法」(バルサルバ手技とは異なる)は、呼吸機能の回復に有効であり、生活の質(QOL)の向上につながります。このトレーニングは、息を止めて腹部に力を入れることで呼吸筋を鍛える方法で、推奨時間は30秒未満です。 適切な筋力トレーニングを継続すれば、上肢・下肢の筋力を維持・向上させ、日常動作の改善を図れます。 歩行訓練|下肢の機能回復に有効 歩行訓練を早期から実施すると、歩行機能の向上だけでなく、身体機能も高まります。 脊髄損傷のリハビリでは「吊り上げ式免荷歩行」がよく採用されます。 これはジャケットを装着して体を上方へ牽引し、体重負荷を軽減しながら安全に歩行訓練をする方法です。 吊り上げ式免荷歩行を実施するメリットは以下の4つです。 早い段階から歩行練習ができる 身体の一部を支え負担を軽減できる 転倒のリスクを減らし安全に訓練できる 歩く動作に近い運動ができ意欲が向上する この方法により、安全性を保ちながら下肢の機能回復を促進します。 電気刺激|指先への細やかなアプローチも可能 機能的電気刺激(FES:functional electric stimulation)では、電気刺激により、麻痺を起こした筋肉を動かすことで身体機能の回復を図るリハビリ手法です。 具体的には、体の表面に装着もしくは体内に埋め込んだ電極から電気信号を送り筋肉を収縮させる方法です。 電気刺激により、歩行や起立動作などの日常生活動作の改善に加え、高位脊髄損傷者では人工呼吸器が不用になった報告があります。動作の向上は脊髄損傷を負った方にとって、リハビリ意欲の向上につながるでしょう。 電気刺激は、手指や手首の動作改善にも有効であり、握力の向上や指先の細かな動作の回復を促します。これにより、食事や着替え、筆記といった日常生活動作の自立支援にも貢献します。 再生医療|脊髄損傷の後遺症に対する新たな治療法 従来の治療法は主にリハビリで、症状が悪化すれば手術を受けるのが一般的でした。 しかし近年、幹細胞を用いた「再生医療」が新たな選択肢として注目されています。 幹細胞には損傷した組織を修復する働きがあり、筋力の回復や歩行の安定、感覚の改善などが期待されています。 点滴や患部に直接注射することで幹細胞が体内に投与され、血液を介して脊髄へ届けられる仕組みです。 再生医療は、手術のように傷跡が残る心配がなく、体への負担が少ない点も大きなメリットです。 「再生医療に興味があるけど具体的なイメージがつかめなくて不安…」という方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 \まずは当院にお問い合わせください/ 脊髄損傷におけるリハビリの回復見込みは? 脊髄損傷後のリハビリによる回復の見込みは、損傷の程度や種類によって異なります。 脊髄損傷は、大きく分けて以下の2つに分類されます。 分類 症状 完全麻痺 脊髄の神経伝達が完全に断たれた状態で、運動機能や感覚が完全に失われた状態 不全麻痺 脊髄の神経伝達が部分的に残っており、運動機能や感覚の一部が残っている状態 一般的に、完全麻痺の場合、失われた機能の完全な回復は難しいとされています。一方で、不全麻痺の場合は、早期にリハビリを開始して適切な治療を継続すれば、機能回復が期待できます。 リハビリだけでなく、脊髄損傷の後遺症には、再生医療という選択肢もあります。 幹細胞を採取・培養する再生医療は、自己再生能力を持つ幹細胞を利用して、損傷した組織の修復を目指す治療法です。 詳しい治療法については、下記のページをご覧ください。 脊髄損傷のリハビリに関する2つの注意点 脊髄損傷におけるリハビリ時の注意点を2つ解説します。 受傷後すぐは廃用症候群の発症に注意する 脊髄ショックのリスクも念頭に置いておく これらの点を理解した上で、安全なリハビリに取り組みましょう。 受傷後すぐは廃用症候群の発症に注意する 受傷直後は、安静にする必要があるため、ベッド上で過ごす時間が長くなります。 そこで注意したいのが、廃用症候群の発症です。 廃用症候群とは、安静状態が長時間続くことで起こる心身機能のトラブルや疾患の総称です。 たとえば、以下のような症状が現れます。 床ずれ 関節拘縮 尿路結石 起立性低血圧 睡眠覚醒リズム障害 褥瘡(じょくそう:長時間同じ姿勢により身体が圧迫されて皮膚や組織が損傷する状態)を防ぐためには、こまめに体位を変え、圧を分散させるマットやクッションを活用することが必要です。 脊髄ショックのリスクも念頭に置いておく 脊髄損傷のリハビリを進める際には、脊髄ショックのリスクを考慮する必要があります。 脊髄ショックとは、脊髄に損傷を受けた際に、損傷部位だけでなく脊髄全体に影響が及ぶ現象です。 脊髄と脳の連絡が絶たれることで発生し、運動や感覚が麻痺するだけでなく、脊髄反射が完全に消失する特徴があります。 脊髄ショックは通常、1日から2日で急性期を抜けますが、重症の場合は数日から長くて数週間続きます。 その間、体を動かすことができず、安静にして過ごさなくてはなりません。また、回復後も症状が重い場合は、予後が厳しくなる可能性が高くなります。 リハビリを開始する際には、脊髄ショックの発生を念頭に置き、医師の指示に従いながら慎重に治療を進める姿勢が大切です。 まとめ|脊髄損傷におけるリハビリのトレーニングで機能回復を目指そう 脊髄損傷は、体の中枢にある神経が損傷することです。脊髄を損傷すると、損傷した部位や程度により違いがあるものの麻痺が発生します。 損傷する脊髄レベルが高いほど重症度も高くなり、頸髄が横断される形で損傷する完全麻痺では、体を動かせなくなったり、感覚が感じ取れなくなったりします。 脊髄損傷後の主な治療法はリハビリです。リハビリでは、回復・残存した神経機能を日常生活に結び付けるため、体位変換・可動域訓練・筋力トレーニング・歩行訓練・電気刺激などに取り組みます。 また、リハビリで思ったような効果がみられない場合は、「再生医療」も選択肢としてご検討ください。 再生医療は、これまで困難とされていた脊髄の損傷修復や再生を目指す治療法です。 無料のメール相談・オンラインカウンセリングも受け付けていますので「再生医療で脊髄損傷をどうやって治療するの?」と気になる方は当院「リペアセルクリニック」にお気軽にお問い合わせください。 \まずは当院にお問い合わせください/
2022.03.28 -
- ひざ関節
- 膝の内側の痛み
- 変形性膝関節症
変形性膝関節症の人が増えている!その原因から予防のヒントを探りました 近年、膝痛(変形膝関節症)の患者さんが急増しています。 2005年に東京大学医学部の研究グループが行った疫学調査によると、日本における「中高年の膝痛の患者数は約2400万人」と推測されるそうです。 その後も患者数は増加し続けており、現在では、膝痛の患者さんと、その予備軍を含めると実に約3000万人にのぼると推測されています。そして、膝痛を訴える患者さんののうち約9割以上が「変形性膝関節症」が原因と考えられています。 そこで今回は、この「変形性膝関節症」に悩まれている人が増えてる理由を解説。その理由を通じて予防のヒントをつかんで頂ければと思います!また、リハビリとして運動療法を行う際に注意したいことを併せて記しました。 変形性膝関節症|膝の痛みの原因 変形性膝関節症は長年、膝が受け続けた負担によって膝の軟骨がすり減り、炎症が起きた結果、しだいに関節が変形してしまう病気です。 私たちの膝は、この世に生を受けて、はじめて歩行を始めてから現在まで、日常生活はもちろん、労働や運動を通じて様々な負担をかけ暮らしてきました。 普段、何もなければ膝を意識することはありませんが、膝は立っているだけでも体重を受け止め、歩くと体重の5倍以上もの負荷が実際に掛かることが分かっています。 この負荷を受け続けると膝関節の軟骨は、徐々にすり減り、最終的に炎症を起こす可能性があるのです。 膝関節は、大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)の末端が接合する部分で、その間には、「クッションのような役割をしている関節軟骨」や、「半月板という軟骨組織」から出来ています。 この関節軟骨や半月板が、年齢を重ねることで徐々にすり減り、その過程で削れた摩耗粉が関節包の内側に滞留し、膝を覆っている「滑膜」を刺激するようになります。 すると、この摩耗粉を体は異物とみなして免疫反応を起こしてしまうのです。その結果、滑膜の細胞から「炎症性サイトカイン」という、生理活性物質(体の働きを調整する役割のある物質)の一種が分泌されます。 この炎症性サイトカインは本来、細菌やウイルスが体に侵入した際、それら異物を撃退して体を守るため、重要な働きをする物質です。 それが意に反して摩耗粉を異物と認識して分泌されることで炎症が起こり、痛みが現れるということです。 これが膝が痛む原因です。 変形性膝関節症|膝痛で悩む患者さんが急増している原因 原因|その① 膝にお悩みの患者さんが増えた第一の理由は、本格的な「高齢社会」が到来したことです。2019年におけるわが国の総人口は前年よりも26万人少なくなっているにもかかわらず、65歳以上の高齢者は32万人も増加し、3588万人と過去最高となっています。 日本人の平均寿命も、男性81.25歳、女性87.32歳(2019年)と年々長生きになっており、高齢者の人口は、これからもますます増加していくものと思われます。 変形性膝関節症は高齢者ほど発症しやすく、日本では、60歳以上の人の約6割が変形性膝関節症というデータもあり、高齢者が増加する傾向はまだ当分続くと考えられるため、変形性膝関節症で悩まれている患者さんは、今後も増えるものと考えられます。 原因|その② 膝にお悩みの患者さんが増えた第二の理由は「運動不足」です。現代社会では自動車や電車など便利な交通機関が発達し、さらにはエレベーターやエスカレーターといった移動を楽にする設備が普及しています。 その結果、歩いたり、階段を上り下りする機会が減り、現代人はあまり体を動かさなくなってしまいました。また、高齢になると移動が億劫になり、家に引きこもりがちとなり、運動不足になってしまいます。 膝関節を支える骨や軟骨、筋肉や靭帯(骨と骨をつなぐ丈夫な線維組織)は、日頃から体を動かし適度な刺激を与えていないと、少しずつ衰えていきます。 現代人としては、意識して運動をすることが大切です。けして、激しい運動である必要は無く、適度な刺激を筋肉や軟骨などに与えることで膝関節の健康を維持することが可能になり、膝の健康はもちろん、心身の健康のためにも重要です。 また、膝にためは運動以外にも日ごろからストレッチやウォーキングなどの習慣化も大切です。 原因|その③ 膝にお悩みの患者さんが増えた第三の理由は「肥満」です。運動不足は肥満を招きがちです。体重が増えると、立ったり歩いたりするだけで膝関節に大きな負荷がかかってしまうことはご想像頂けるろ思います。 肥満は、体重の増加により、膝痛の原因となる軟骨や半月板を、通常より圧迫するリスクが増し、傷めやすくなってしまいます。そのため、膝痛を予防するためには、普段から適度な運動をして、適正体重を維持することが重要です。 膝の痛み|誤解(安静にしずぎに注意) 以前、膝痛の患者さんに対して「安静にすること」が勧められていました。 鎮痛薬で痛みを和らげた上で膝に負担をかけないように安静にして、自然の回復力にまかせ、治癒するのを待っていたのですがこれでは次のような問題が生じます。 膝の痛み|安静にし過ぎて起こる膝の衰えという問題 膝が痛いからと、安静にばかりしていると、体重が増えがちとなります。 膝周辺の筋肉や靭帯などが、どんどん衰えていきます(廃用性症候群という) 膝を支えている筋肉や靭帯が衰えると、膝を支えることができなくなります。 その結果、軟骨への負荷が余分にかかり、軟骨の摩耗が進む悪循環に陥ってしまいます。 ------------------------------------ 安静に加えて鎮痛薬を使うと 膝の痛みは治まります。ただし、痛みが出ないため、膝を以前と同じように使います 膝を支える筋肉や靭帯が衰えているため、しばらくするとまた発症してしまいます。 従来の安静にするという治療法では、こうした「炎症サイクルの悪循環」に陥りやすいのです。特に肥満の場合は、膝に対する負担が大きいため更に注意が必要です。 膝の痛み|運動療法(リハビリの活用) リハビリでの「運動療法を活用」すれば、2〜3週間ほどで痛みが軽減した上、楽に歩けるようになることがあります。膝の周囲の筋肉が膝を支えることができるようになるためです。 それによって日常生活の活動性が増すと、膝周囲の筋肉や靭帯が自然に鍛えられ、結果として関節軟骨の摩耗が抑えられるようになります。その結果、膝関節の炎症が起こりにくくなり、痛みもどんどん軽減します。 痛みが軽減すれば、さらに患者さんの悩みは薄れていき、行動は活発となり、膝関節の安定性は一段と高まることで膝痛は遠ざかります。 この好循環に導くことができれば「膝痛から卒業できる可能性」が上がります。 膝の痛みを予防するヒント! これまでの記事で変形性膝関節症が増えてる理由についてご理解は進みましたでしょうか?簡単に要約すると高齢化社会の到来ということで、発症率が高い高齢者の人口が多いため、カウント数が伸びたということ。 加えて運動不足と、肥満という理由があげられています。ここから分かるのは、「適度な運動をすることで体重の増加を止め、その結果若々しくいれば変形性股関節症を発症するリスクを低くできる」ということで、これは予防のヒントになります。 簡単に要約しましたが、膝の痛みの予防は、難しく考えないことが大切です。加齢は誰にも訪れることで仕方がありません。年齢があがると、どうしても体は衰えるもので自然の摂理です。思い悩みすぎずに気持ちを明るく、前向きにすごされることが大切です。 気持ちが前向きになれば、体に負担のない範囲という条件のもと、簡単でも軽めの運動を継続的に心がける動機になりえます。家に籠ることなく、外に出かけて色々な人と会ったり、景色を見たり、そんな何気ない行動だけでも運動になります。 もちろん、もっと積極的にウォーキングを行うことも効果的です。日課にして継続的に行いうことを強くお勧めします。尚、体重の増加が気になる方は体重計を用意しカレンダーに記録したり、食べたモノを書き出したりして体重を意識することから始めてみてはいかがでしょうか! ただ。前向きになりすぎて体を痛めてしまわないように見定めてください。できれば医療機関などで医師から助言を受けて取り組まれることをおススメします。 変形膝関節症・予防のヒント 前向きな気持ち 体重コントール(肥満を防いで適正体重を維持する) 軽めの運動を継続して行うようにする(外に出かけよう) 無理はしすぎないように 運動内容、量は医療機関にて助言を得ましょう 運動療法(リハビリ) 変形性膝関節症の運動療法について 「変形性膝関節症患者には、定期的な有酸素運動、筋力強化訓練および関節可動域拡大訓練を実施し、かつこれらの継続と奨励する」としており、「筋力強化訓練」「有酸素運動」「可動域拡大」の3つを効果的なリハビリとして推奨しています。 (参照:日本整形外科学会による変形性膝関節症診療ガイドラインより) リハビリとしての筋力強化訓練では、太ももの前面の筋肉「大腿四頭筋」の家庭での強化、有酸素運動については、激しい運動ではなく穏やかな無理のない運動が推奨されています。 可動域拡大については、膝関節を動かさないでいると可動域が狭くなり柔軟性が失われてしまうためリハビリの目的としながらも無理をしない範囲で訓練するようにします。 膝は、無理のない程度に動かすことで、炎症を起こしている滑膜や軟骨の細胞に一定のソフトでも力が作用し、以下の様な3つの効果を得ることができます。 適切なリハビリの効果 炎症の原因:炎症性サイトカイン(細胞から分泌される生理活性物質)の産生を抑える作用 炎症を鎮める効果:抗炎症性サイトカインが分泌される作用 膝関節の軟骨成分:膝関節の組織修復に必要なコラーゲン、プロテオグリカンが増加する作用 変形性膝関節症の予防|運動療法(リハビリ)の注意点 膝関節を適度に動かすことが膝痛を改善に導くとはいえ、膝にあまり強い力をかけてしまうと、むしろ症状が悪化し、痛みも強まることになってしまいます。 リハビリの一環としての運動は必要ですが膝を動かす場合には激しい運動は禁物です。適度な運動であれば①〜③の効果が得られ、関節内の炎症を抑えられます。さらには組織の新陳代謝が促され、効果的に膝痛の改善が期待できることになります。 運動が良いとなると早く治したい、また予防する意識が強すぎて限度を超えた運動に取り組む方がおられますが、過度な運動は逆効果です。できれば整形外科などのリハビリに通ったり、運動方法のアドバイスを受けて適切な方法と必要な運動量を確保しましょう。 適切な運動を無理なく、継続しましょう! まとめ・変形性膝関節症の人が増えている原因から予防のヒントを探る 変形性膝関節症の増えている理由は、高齢化社会、運動不足、肥満などさまざまな要因が絡み合っています。しかし、それらの理由を探り、ヒントにすれば適切な対策が分かり、予防や改善が可能なのです。 何より膝に負担を掛けない適正な体重を維持する意識を持ちましょう。 そのためには前向き意識で適度な運動を続け、関節や筋肉を健康に保つことができれば膝痛を予防することが可能です。ただ、既に症状を発症してしまったのなら適切なリハビリや、運動療法を行いましょう。 リハビリは無理に無い範囲で適切に行うことで症状の改善を期待することができますが、治りたい意識が強すぎて過度な運動は避けるようにするべきです。 そのためにも、膝の痛みに悩んでおられるなら、医師や専門家の助言を受けて適切な運動や、治療方法を試みましょう。 自分の体に合った方法で、健康な膝を維持しましょう。 以上、変形性膝関節症が急増した原因から予防や治療のヒントを探してみました。 ▼ 再生医療で変形性膝関節症を治療する なってしまった変形性膝関節症は、再生医療により症状を改善することができます ▼以下のご参照ください 変形性膝関節症に東洋医学の鍼灸(はり、おきゅう)治療は効くのか
2022.03.25 -
- 肝疾患
- 内科疾患
肝臓の数値に異常がある場合!肝機能障害の原因と対策を解説 健康診断などにおいて肝臓の数値が悪い、あるいは肝臓の機能が低下(肝機能障害)していると指摘された人はいませんでしょうか。 日本人間ドック学会によると、ドック受診者の中でおよそ3割の方が肝機能の障害や肝臓数値の異常を指摘されていると報告されています。 肝機能障害とは、何らかの原因によって肝臓にある細胞が障害を受けて炎症が起こることで細胞が破壊されてしまう病態のことを意味します。 肝機能障害を引き起こす原因は、B型やC型の肝炎ウイルス感染、アルコールの多飲、過剰な脂質の摂取や肥満、そして自己免疫の異常など非常に多岐にわたります。 肝機能障害によって肝臓の機能が著しく低下する状態が続くと「肝硬変」や「肝臓癌」を発症するリスクも高くなります。顕著な肝障害を呈する場合には「食道静脈瘤」や「肝性脳症」など命に関わる重篤な合併症を併存しやすくなります。 今回は、肝臓の機能障害(肝機能障害)を引き起こす原因を中心に詳しく解説していきます。 肝臓の数値異常・肝機能障害の数値 普段、職場で受診する定期健康診断などで肝機能障害を指摘され、不安に思われている方も少なからずいらっしゃるかもしれません。 肝臓の機能障害が起こされると健診の血液検査項目で肝臓数値異常として表示されることになります。これは、肝臓の細胞内に含まれるAST(GOT)や、ALT(GPT)といった指数で表示されます。 これらは肝臓の細胞に含まれる酵素のことで、肝臓がダメージを受けると、この酵素が血液中に漏れ出てくるため、その量をもって肝臓のダメージを数値化して計ることができます。 ダメージが大きいほどASTや、ALTの数値は増え、数値が著しく大きな場合は「脂肪肝」「慢性肝炎」「急性肝炎」「アルコール性肝炎」などに罹患している可能性があります。 AST(GOT)とは AST(GOT)は「アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ」という酵素です。主に肝臓に存在しますが、心臓、腎臓、筋肉などにも含まれていて、ASTは細胞がダメージを受けると血液中にこの酵素が放出されることから、この数値が上昇すると、肝臓や他の臓器に問題がある可能性があると判断されています。 AST(GOT)が高くなる原因 肝炎や肝硬変などの肝臓疾 心筋梗塞 筋肉の損傷や破壊 ALT(GPT)とは ALT(GPT)は「アラニンアミノトランスフェラーゼ」という酵素です。主に肝臓に存在して肝細胞が破壊されると血液中に放出されます。ALTの値は、肝臓の健康状態を知る重要な指標となります。 ALT(GPT)が高くなる原因 肝炎や肝硬変 脂肪肝 アルコール性肝障害 AST(GOT)、ALT(GPT)はどれも肝臓の健康状態を示す重要な指標です。 これらの数値が高くなった場合は、肝臓に負担がかかっている可能性があります。生活習慣の見直しや適度な運動、定期的な健康診断を通じて、肝臓の健康を維持することが必要です。 肝機能障害の原因 一般的にこういった肝臓の機能障害は、何が原因となって引き起こされるのでしょうか。 慢性的に認められる肝機能障害の原因として有名なのは、「B型・C型肝炎ウイルスによる慢性肝炎」「アルコール性肝炎」「脂肪性肝炎」「自己免疫性肝炎」などが挙げられます。 これらの代表的な肝機能障害の原因によって、長期間にわたり肝臓に炎症が継続することで、肝臓の細胞は徐々に破壊され、その部位に硬い組織が蓄積して形成されていきます。 また近年、現代の飽食や運動不足といった背景から引き起こされる肥満や、糖尿病などの生活習慣病から発症する非飲酒者における脂肪肝といった非アルコール性脂肪性肝機能障害といった例も増加しているといいます。 欧米ではアルコール(飲酒)が原因の肝臓の機能障害が多いと言われています。 一般的に、エタノールを1日に男性は30g以上(ビールで換算すれば750ml、日本酒で計算すれば1合半相当に該当)、また女性は20g以上、アルコールを接収すると肝臓の機能障害を引き起こすと考えられています。 アルコール関連の肝機能障害は、慢性的な過剰飲酒によって生じることが知られており、脂肪肝炎をはじめとして急性肝不全、肝硬変、肝がんなど多彩な病型を呈することが報告されています。 その一方で、わが国では肝炎ウイルスの感染によるものが多く、特に肝機能障害の原因となる肝炎ウイルスの中でも「C型肝炎(以下、HCV)」と「B型肝炎(以下、HBV)」が多く見られます。それに次いで飲酒が主たる原因となります。 通常では、肝炎を引き起こすウイルスの中にはA型、B型、C型、E型の4種類が存在しますが、HBVの場合には輸血歴や出産歴、注射針の使い回しや性行為によって感染し、HCVでは、輸血や血液製剤、あるいは体に入れ墨を施す行為などによって感染することが知られています。 ウイルス感染による肝炎 感染原因の一例 C型肝炎(HBA) 輸血歴、出産歴、注射針の使い回し、性行為 B型肝炎(HCV) 輸血、血液製剤、入れ墨 また、薬剤によって肝機能の障害が起こる可能性があることも忘れてはいけません。 通常、基礎疾患の治療目的であったとしても、その薬物の副作用によって肝臓に障害が起こることがあります。具体的に肝障害の原因となる薬剤の代表例としては抗生物質や解熱鎮痛剤、精神神経薬、抗がん剤、漢方薬など多岐に渡ります。 その他、原発性胆汁性胆管炎などで胆汁がスムーズに排出されなくなる、あるいは中年以降の女性に発症しやすい自己免疫性肝炎などにおける免疫異常、または慢性心不全などの病気を契機に肝機能障害に陥ることもあります。 肝炎を引き起こす感染以外の原因の一例 アルコール、飲酒 抗生物質、解熱鎮痛剤、精神神経薬、抗がん剤、漢方薬等 自己免疫性肝炎などにおける免疫異常、慢性心不全 肝臓の機能障害は将来的に肝硬変や肝臓癌に移行するリスクが高い状態と考えられているため、常日頃から肝障害の原因となるものを認識しておく必要があります。 改善策 肝機能を改善するためには、以下のような生活習慣の見直しが必要です。 1. 飲酒量を減らす アルコールの過剰摂取は、肝臓に大きな負担をかけます。週に2日は休肝日を設けましょう、飲酒量を抑えることが重要です。 2. 健康的な食生活 バランスの取れた食事を心がけ、あしょう。特に野菜や果物を多く摂取することで肝機能の改善に役立ちます。脂肪分の多い食品や加工食品の摂取を控えましょう。 3. 適度な運動 適度な運動は体重管理にも役立ち、脂肪肝の予防になります。無理のない範囲で、毎日の散歩や軽い運動を取り入れると良いでしょう。 4. 定期的な健康診断 定期的に健康診断を受けましょう。肝機能の状態を把握し、早期に問題を発見することができます。 5. 体重管理 肥満は肝臓に負担をかけるため、適正体重を維持することが大切です。肥満ぎみならダイエットを心がけましょう。 まとめ・肝臓の数値に異常がある場合、肝機能障害の原因と対策 今回は特に肝機能障害の原因に焦点を当ててご説明してきました。 肝臓はその一部が線維化して働けなくなってしまっても、残っている細胞が代わりに機能を受け持つことで、しばらくは自覚症状がほとんど出ません。それゆえに、肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれます。 一般的に自覚症状が出にくく、症状の出現に気づいた時には肝臓の機能障害がかなり進行していたという場合も決して珍しくありません。したがって、健康診断などで肝臓の数値に異常があった場合には自覚症状がないからという理由だけで放置すると深刻な病気に進行する懸念があることを認識すべきです。 肝臓の機能障害は、肝臓の様々な病気やお酒などによって肝臓の細胞が破壊され続けることでも起こります。心配であれば、病院や、最寄りの内科クリニックや、消化器内科などをの専門医療機関を受診して相談してみることも考慮してみましょう。 以上、肝臓の数値にドキッ!機能障害を引き起こす原因について記載させていただきました。今回の記事の情報が少しでも参考になれば幸いです。 ▼肝臓に関わる病気|最新、幹細胞治療は、以下をご覧下さい 再生医療は、肝臓病(肝炎、肝硬変)の新たな治療法として注目を浴びています ▼肝臓の働きについて以下もご参考になれます 肝臓の重要な働きと注意したい症状と病気について
2022.03.25 -
- 脊髄損傷
- 脊椎
障がい者スポーツ|脊髄損傷の方が行えるスポーツとクラス分けを解説 毎年4000〜5000人が受傷するという脊髄損傷。 事故や転落・転倒などで脊髄を損傷すると「動かせない、感じない」といった麻痺が出現します。脊髄損傷後は、日常生活への復帰を目指して、残存する機能を使いリハビリに取り組みます。 リハビリでは日常生活動作を練習をしたり、運動に取り組んだりします。その中でスポーツにやりがいを見出し、競技として取り組むことになった場合のことについてお話します。 障がい者スポーツとして取り組む場合は、各人、残存する機能には個人差があるため、運動に取り組む際には公平性を保つため「クラス分け」が行われます。 そこで今回の記事では、脊髄損傷者がスポーツを行う際のクラス分けについて解説します。 脊髄損傷者とスポーツ 脊髄を損傷すると、損傷部より下に麻痺が発生します。麻痺は「筋肉を全く動かせない」「感覚が全くわからない」といった完全麻痺や、一部の運動・感覚機能を残した不全麻痺に分けられます。 脊椎損傷、麻痺の程度について 完全麻痺 筋肉を全く動かせない 感覚が全く分からない 不全麻痺 一部、運動、感覚機能がある 脊髄損傷後に取り組むのがリハビリです。リハビリでは残存した機能を使い、寝返りや歩行練習などを行うことで社会復帰を目指します。退院後は、リハビリや生きがいを目的に単なる運動ではなく、スポーツに取り組まれる方もいらっしゃいます。 運動は脊髄損傷者にとって、日常生活動作の向上だけでなく、充実した生活にもつながる大切なものです。また、運動と言っても個人での歩行練習から、スポーツ競技までさまざまです。 中でも他者と競い合うスポーツにおいては、公平に競技に取り組むことを目的に「クラス分け」が行われます。 代表的なスポーツ(各クラスを分けて競技する)の一例 陸上 ツインバスケットボール 水泳 車椅子マラソン ボート ウィルチェアーラグビー ボッチャ アーチェリー 車椅子サッカー その他 運動レベルのクラス分け 脊髄損傷者など障がい者が運動に取り組むにあたり実施されるのが「クラス分け(Classification)」と言われるものです。 脊髄損傷でも完全麻痺か不全麻痺によって残存する機能が違うように、同じ病気・怪我・事故にあっても、障がいの程度は人によって様々です。クラス分けは、障害があっても、できる限り公平に運動やスポーツに取り組めることを目的にしてグループ分けが実施されます。 クラス分けの種類 クラス分けの規則は、競技や大会によって違います。「国際クラス分け基準/IPC Classification Code」から分けられる「パラリンピック」や、独自の規則を設けている国内の競技大会・リハビリ施設での運動大会などさまざまです。 また、競技種目によってクラス分けの規則が変わることがありますが目的は同じで公平さの確保です。 誰でも競技に参加できるのか パラリンピックのような国際的な大会に参加するには、最小の障がい基準(Minimam Disability Criteria/MDC)をクリアしていることが条件になります。この基準を満たさない場合は、国際大会に参加することはできません。 日本国内の競技大会や地域のスポーツ大会であれば、身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳をお持ちであれば、出場することができます。 どんな人が参加しているのか 脊髄を損傷した場合、筋力低下により意図的に筋肉を動かせなかったり、関節可動域に制限がかかったりするなどの障がいがある方です。他の疾患では、脳疾患からアテトーゼがある方、手足の一部か全てが欠損している方など、さまざまな障がいのある方が参加されます。 クラス分けの流れ スポーツ大会に参加し、記録を認めてもらえるのは、事前にクラス分けを受けた「クラスを持った方」です。このクラスを持っていなければ大会に出場しても記録が公認されることがありません。従って、出場前にクラス分けを受ける必要があります。 クラス分けは身体機能・技術から評価され、グループ分けされます。さらに、クラスが適切なのかどうかを出場した競技から観察されます。 身体機能評価では、筋力・可動域検査・バランス力などの検査が実施されます。技術評価では、出場予定の種目に取り組み、どの程度のパフォーマンスやスキルが発揮できるのか見られます。 クラス分けの 3 つのプロセス 1)身体機能評価/Physical Assessment 問診や筋力、関節可動域、バランスなどの各種検査を実施。参加資格の有無を判定する 2)技術評価/Technical Assessment 大会前に競技試技を行い選手のパフォーマンスや競技スキルを評価。適切なグループ(参加クラス)を割り当てる 3)競技観察/Observation Assessment クラス分けを実施した大会の一番最初の出場種目(First Appearance)を観察し、上記1)2)で判断した参加クラスが適切であるかを確認する クラス分けを実施する人 パラリンピックや国内での競技大会のように記録が認められる場合、「クラシファイヤー/Classifier」と呼ばれる専門の資格を持った人によりクラス分けされます。クラシファイヤーとは、クラス分けを行うために必要な知識や技術を学び、資格を取得した者をいいます。 このクラシファイヤーは、国際大会でクラス分けを行える World Para Athleticsによって公認された「国際クラシファイヤー」と、国内の大会でクラス分けを行える日本パラ陸上競技連盟公認の「国内クラシファイヤー」の2種類があります。 国際クラスファイヤーと国内クラスファイヤーの2種類あります。また、陸上競技ではクラシファイヤーの有資格者2~3 名で組織された パネルと呼ぶ単位で一人の選手に対するクラス分けを行っています。 クラス分けを理解しよう クラス分けの記号について、4桁のアルファベットと数字から構成されます。 例)T33Nの場合 クラス分け記号の見方 1)競技種目:T > 走競技や跳躍競技 2)障がいの種類:30番台 > 脳性の麻痺がある立位競技者と車椅子や投てき台を使用する競技者 3)障害の程度:3 4)クラスステータス:N > (New)これまでクラス分けをされたことがなく、新たにクラス分けをされる者 1)競技種目 左から競技種目・障がいの種類・障がいの程度・クラス・ステータスの順に配置されます。 T(Track):走競技や跳躍競技 F(Field):投てき競技 2)障がいの種類 10番台:視覚障がいのある競技者 20番台:知的障がいのある競技者 30番台:脳性の麻痺がある立位競技者と車椅子や投てき台を使用する競技者 40番台:低身長・脚長差・切断(義足不使用)・関節可動域制限・筋力低下のある競技者 50番台:脚長差・切断・関節可動域制限・筋力低下があり車椅子や投てき台を使用する競技者 60番台:足の切断から義足を装着する競技者 3)障がいの程度 0〜9の数字が割り当てられ、数字が小さいほど障がいの程度は重たくなる 4)クラス・ステータス N(New)これまでクラス分けをされたことがなく、新たにクラス分けをされる者 R(Review)クラス分けをされたが、再びクラス分けを必要とする者 C(Confirmed)クラスが確定された者 まとめ・障がい者スポーツ|脊髄損傷の方が行えるスポーツとクラス分け 脊髄損傷から麻痺が残っても、生活に支障がでる程度は人によって違います。たとえ、重度の障がいが残ったとしても、残存する機能を把握、活かすことでスポーツ活動をされている方はいらっしゃいます。 スポーツに取り組む際には、同じ程度の障がいがあるグループに分けるクラス分けが行われます。クラス分けは、国際的な大会・国内や地域の大会によって規則が変わりますが、どれも参加者が公平に競技に取り組めることを目的に実施されています。 このように障害者スポーツは、障害の程度や状況に応じて競技の規則や、実施方法を変更したり、用具等を使うことで障害を補えるよう工夫されたスポーツであることからアダプテッド・スポーツとも言われます。 初めは、医学上のリハビリテーションを目的として発展してまいりました。 今ではパラリンピックを頂点として大きな隆盛を遂げるなど、障害のある人であってもクラスを分けることで、障がい者同士が競い合い、生きる目標や生きがいを創造することに活かせれば良いと考えます。 このように、たとえ脊髄損傷であってもクラス分けが存在することでスポーツへ参加する道があります。この仕組みを利用すれば単にリハビリに留まらない活き活きとした目標ある人生を過ごすことが可能ではないでしょうか。 以上、脊髄損傷、障がい者スポーツのクラス分けについて記させて頂きました。これからも障がい者スポーツを応援してまいりたいと考えています。 ▼ 脊髄損傷の再生医療|最新の幹細胞治療は、以下をご覧下さい 再生医療は、脊髄損傷の新たな治療法として注目を浴びています
2022.03.25 -
- 健康・美容
介護のリスク!筋肉の衰えが心配な高齢者へ、必要な生活習慣をご説明 加齢は筋肉が衰える大きな原因の一つです。加齢により筋肉が衰えることをサルコペニア、運動機能の低下で介護が必要な状態をフレイル、骨折や関節痛に繋がり日常生活に支障が出る状態をロコモ(ロコモティブシンドローム)といいます。 これらの症状は運動習慣をつけることで筋肉量を増加させ、筋力を上げることで予防することができます。下半身のトレーニングを中心に、身体を動かす時間を作ることが大切です。 また、高齢者は食事の内容が単調になり、必要な栄養素が不足しやすいといわれています。できるだけ多くの種類の食品を摂ることと、よく噛んで食べることを意識してみましょう。 筋肉の低下を「サルコベニア」と呼び、「ロコモ」や「フレイル」の原因に 加齢や栄養状態の低下によって筋肉量が減少し、筋力が低下している状態を「サルコペニア」と呼びます。サルコペニアは、フレイルやロコモ(ロコモティブシンドローム)の原因となり、日常生活に支障をきたす恐れがあるため注意が必要です。 フレイルとは、加齢に伴う運動機能や認知機能の低下によって健康障害や介護が必要な状態になることをいいます。筋肉の衰えだけでなく、食事量の低下による低栄養状態もフレイルに繋がる要素です。 ロコモ(ロコモティブシンドローム)とは、筋肉やバランス機能の衰えによって転倒・骨折しやすくなり自立した生活が送れなくなってしまう危険のある状態です。歩くスピードが遅くなった人や、片脚立ちで靴下を履けない人は知らず知らずのうちにロコモになっている可能性があり、介護リスクが高まる恐れがあります。 筋肉の衰えが嚥下(えんげ)機能の低下に繋がることも 食べ物や飲み物を飲み込むことを嚥下と呼びますが、嚥下の機能にも筋肉が関係します。 嚥下機能が低下すると誤嚥(ごえん)による肺炎(誤嚥性肺炎)のリスクが高くなるため注意が必要です。また、嚥下に使う筋肉が衰えることで食事量が低下、栄養状態の悪化を招きます。 ※誤嚥とは、飲食物や唾液を飲み込んだときに通るべき食堂を通らずに、気道(気管)に入ってしまう状態をいいます。 嚥下機能の低下によって食べられるものが限られると、栄養状態が悪化し筋肉が衰え、更なる嚥下機能の低下を招くという悪循環が生まれるため注意が必要です。 筋肉の衰えを防ぐための食事とは 高齢者が筋肉の衰えを防ぐために特に重要な栄養素は「たんぱく質」です。 たんぱく質は、人間の3大エネルギー源のひとつで、筋肉や内臓など身体を構成する組織の主成分となります。たんぱく質が豊富に含まれている食品には、魚・肉・卵・大豆製品・乳製品などがあります。 ただ、高齢者は食事の内容が単調になり、必要な栄養素が不足しやすいといわれています。おにぎりや麺類など単品メニューだけ食べるのではなく、なるべく多くの種類の食品を取り入れて少量ずつでもバランスよく食べることが大切です。 また、高齢になると料理を作ること自体が難しい場合もあるでしょう。そんな時は、冷蔵庫の中に乳製品や豆腐など簡単に食べたり飲んだりできるものを入れておくと手軽にたんぱく質を摂ることができて安心です。 下半身のトレーニングがおすすめ サルコペニアやフレイル、ロコモを予防するためには、身体を動かすことがとても重要になります。特に、高齢者は普段から足腰や下半身を動かす機会を作ることが自立した生活を送るために大切な要素になっています。 身体を動かす運動によって筋肉量の増加やの筋力をアップさせることができ、内臓の働きも活性化されて食欲にもつながります。また、外に出てウォーキングなどの運動をすることは気分転換にもなって精神状態を安定させることにも効果的です。 外に出て運動するのが難しいという人は、椅子を使う、あまり無理のない形でのスクワットに挑戦するなどでも自宅でもトレーニングができます。 具体的には、椅子に座った状態からゆっくり立ち上がり、またゆっくり座るという動きが椅子を使ったスクワットです。往復10回ほど繰り返すだけで十分なトレーニングになるといわれています。バランス機能に不安がある人は、転倒しないようにテーブルに手をついてやるようにしましょう。 また、壁やテーブルに手をついた状態で片足立ちをするトレーニングもおすすめです。筋力トレーニングをしながらバランス機能も鍛えられます。膝や腰に痛みがあって立ったり座ったりする動きがつらい人は、椅子に座って足を真っ直ぐ伸ばすだけでも大丈夫です。 運動するときの注意点 身体を動かすことが大事とはいっても、誤ったやり方で運動すると逆に筋肉や関節を痛めたり思わぬ事故に繋がったりする危険があります。また、激しい運動を一度に行おうとせず、運動の強度や時間は少しずつ増やすことが大切です。 暑いときや寒いとき、具合の悪いときは無理せずに体調管理を優先させましょう。特に関節や足腰に痛みのある方、高血圧などの持病がある方は、無理して行うのではなく、運動を始める前にかかりつけの医師に相談してからはじめてください。 まとめ・介護のリスク!筋肉の衰えが心配な高齢者へ、必要な生活習慣をご説明 高齢者は、筋肉や運動機能が衰えることで、介護の必要な状態になるリスクが高くなりがちです。さらに、筋肉が衰えることで活動量が減り、ますます身体が動かせなくなるという悪循環に陥る可能性が高くなります。 高齢者が介護のリスクを避けて元気な身体でいきいきと生活するには、食事と運動がとても重要なポイントです。少量でもバランスの良い食事で必要な栄養を摂り、日常生活の中で身体を動かす、運動する習慣を作ることを意識して筋肉を健康な状態にキープしていきましょう。 以上、筋肉の衰えが心配な高齢者が気を付けるべき生活習慣について記させて頂きました。参考にしていただければ幸いです。
2022.03.25