-
- 手根管症候群
- 手部
手根管症候群の手術を受けた後、いつから手が自由に使えるようになるのか不安に思ったり疑問を感じていらっしゃるのではないでしょうか。 手術後はギプスでの固定や傷口のケアなど、普段とは異なる生活への戸惑いもあるかもしれませんが、回復期間を安静にして過ごすことで早期復帰が可能です。 この記事では、手根管症候群の手術後について、回復までの期間の目安や日常生活での注意点、そして少しでも早く元の生活に戻るためのポイントを分かりやすく解説します。 また、当院(リペアセルクリニック)は手術以外の選択肢として注目を集める「再生医療」を専門とするクリニックです。 現在LINE限定で再生医療に関する無料のガイドブックを配信していますので、根本的な治療が期待できる医療技術に興味がある方は是非ご入手ください。 \公式LINEでは再生医療の情報や改善症例を公開中!/ 手根管症候群の手術後で日常生活に戻れるタイミング 手根管症候群の代表的な手術は、「手根管開放術」と「母指対立再建術」の2種類があります。回復期間がそれぞれ異なるため、日常生活に戻れるタイミングを把握しておきましょう。 手根管開放術の場合 根管開放術は、手のひらを切開し神経圧迫のもとになっている靭帯を切って、圧迫を解放する手術です。 切開する範囲が比較的小さく、局部麻酔で実施できるため、日帰り手術が可能です。 術後は傷の保護と安静のため、約1週間ほど手術部位をギブスで固定します。ギブスが外れ、傷口の治癒や痛みの軽減が確認できれば日常生活に戻れます。 母指対立再建術の場合 母指対立再建術は、手首や指にある腱や筋肉を採取して、親指の付け根に移植する手術です。 手根管症候群の影響で親指を動かす筋肉が痩せてしまい、物を掴むのが難しい状態になったときに検討される手術です。 母指対立再建術の場合は、全身麻酔を必要とし、1〜2週間ほど入院します。手術後は、1カ月ほど手術部位を固定します。そのため、手を自由に動かして日常動作ができるようになるには最低でも1カ月程度かかると覚えておくと良いでしょう。 腱や筋肉の損傷に効果的な治療法の1つに「再生医療」があります。 人間の自然治癒力を活用した治療なので、身体への負担を最小限にできます。詳しい治療方法や期待できる効果が気になる方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 ▼ご家族と確認できる再生医療のガイドブックも配信中 >>公式LINEを確認する 手根管症候群の手術後に生活で気をつけるべき3つのこと 手根管症候群の手術後に生活で気をつけるべきことを解説します。 抜糸するまでは安静にして過ごす 傷口に水がかからないようにする 症状が落ち着くまでは手を使う仕事や家事は控える これらの点に注意して生活を送り、着実に回復させていきましょう。 1.抜糸するまでは安静にして過ごす 手根管症候群の手術は、切開した部分を医療用の糸で最後に縫います。傷口を縫合して、切開した部分が元通りに閉じるのをサポートしているのです。そのため、抜糸までの期間は安静に過ごすことが求められます。 抜糸前は、傷口が完全にふさがっておらず、糸で傷口を保護している状態です。 この状態で、無理に手を動かしたり、重い物をもったりすると傷口が広がって再び縫合処置が必要になる場合もあります。 スムーズな回復のためにも、抜糸して完全に傷口がふさがるまでは安静に過ごしましょう。 2.傷口に水がかからないようにする 手術後の傷口は、皮膚が再生してふさがる過程にあります。この過程は水分の影響を受けやすいため、水がかかると傷口の修復が遅れる可能性があります。 傷口がふさがるまでは、食器洗いや洗濯といった水を使う家事は極力控えましょう。 3.症状が落ち着くまでは手を使う仕事や家事は控える 手術後、無理に手を動かすと、回復が遅れたり、傷口が開いたりする可能性があります。そのため、症状が落ち着くまでは、以下のような手を使う仕事や家事は控えるようにしましょう。 包丁を握る 重い物をもつ タオルを絞る パソコンを打つ 手根管開放術の場合は、手首の固定は約1週間、母指対立再建術の場合は、約1カ月なので、手首が固定されている最中はとくに安静が必要です。 ただし、固定期間や傷口の回復ペースには個人差があります。医師と相談しながら、日常生活を開始する適切な時期を決めていくのが望ましいでしょう。 以下の記事では、手根管症候群が疑われるときにやってはいけない動作や注意点を解説しています。詳細が気になる方は、参考にしてみてください。 まとめ|手根管症候群の手術後は安静に過ごして早く日常生活に戻ろう 手根管症候群の手術は、手首や親指の付け根などを切開するため、傷が残ります。そのため術後は傷の治癒のため、安静に過ごす必要があります。 回復期間は、傷口が開いたり、手首に負担をかけたりするような動作や家事は控えましょう。適切な安静期間の確保が、術後の回復を早め、日常生活の早期復帰を可能にします。 手術後の回復について、または「なかなか症状が改善しない」「手術以外の方法も検討したい」といったお悩みはありませんか? リペアセルクリニックでは、身体への負担を抑えながら治療を可能とした、ご自身の細胞を用いる再生医療(幹細胞治療)をご提供しています。 再生医療専門の『リペアセルクリニック』では、詳しい治療方法や効果が気になる方や、再生医療に関するご質問やご相談をLINEでもお受けしております。 ▼無料のオンライン診断も実施中 >>公式LINEはこちら 手根管症候群の手術後で生活に関するよくある質問 最後に手根管症候群の手術後の生活に関するよくある質問と回答をまとめます。 手根管症候群の手術後に仕事復帰できるのはいつですか? 仕事復帰の時期は、手術の種類と個人の回復状態によって異なります。手根管開放術の場合は1週間程度の固定期間のあと、母指対立再建術の場合は1カ月程度の固定期間を経てからの復帰となります。 ただし、仕事復帰の時期は、手術の種類と個人の回復状態によって異なります。また、仕事の内容によっても復帰時期は変わってくるので、担当医と相談しながら適切な時期を決めていくのが良いでしょう。 腱や筋肉の損傷に効果的な治療法の1つに「再生医療」があります。身体にメスを入れない治療法で、今注目を浴びています。 どんな怪我や病気が再生医療の対象なのかを知りたい方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 手根管症候群の手術後にリハビリはおこないますか? 手根管症候群の手術後にはリハビリをおこなうのが推奨されます。作業療法士の指導のもと適切なリハビリをおこなえば、症状の回復を効果的に促進できます。 手根管症候群の術後におこなわれる代表的なリハビリは、以下のとおりです。 リハビリの種類 目的 可動域訓練 手首と指の動きの改善 ストレッチ 手首や手指の柔軟性や血液循環の向上 マッサージ 手の筋や腱を伸ばして関節拘縮の予防 リハビリに積極的に取り組めば、機能回復が進んでより早く日常生活に戻れるでしょう。 以下の記事では、手根管症候群の方が自分でできるストレッチやマッサージを紹介しています。セルフケアの方法が知りたい方は、あわせてご覧ください。 手根管症候群の手術後は痛みがいつまで続きますか? 手根管症候群の手術後の痛みが消えるまでには、3〜6カ月ほどかかります。手術の種類や個人差によっても痛みの感じ方は異なるので、目安として覚えておきましょう。 痛みは、時間とともに軽減していきます。痛みが長くなる場合や強い痛みが続く場合は、早めに医師に相談することをおすすめします。 手根管症候群の手術後の安静期間はどれくらいですか? 安静期間は手術の種類によって異なります。 手根管開放術の場合は約1週間、母指対立再建術の場合は約1カ月の固定期間が必要です。 この期間は傷の治癒のため、極力安静を保ちましょう。無理に手首や手を動かすと回復が遅れる可能性があります。 また、手術後の状態が良くない方や安静期間を過ぎた後も回復しない場合、当クリニックが提供する再生医療もご検討ください。 再生医療とは人間が持つ本来の力を引き出す治療方法で、手術後の後遺症にも改善が認められたケースは多く存在します。 現在の状態についてご不安な方は専門のスタッフが丁寧にお答えしますので、まずはお気軽にお電話ください。 また、LINEでも無料相談を受け付けているだけでなく改善症例も合わせてご案内しておりますので、実際どのような治療が行われているのか気になる方はLINEをご確認ください。 >>公式LINEはこちら
2022.12.28 -
- 脳梗塞
- 脳卒中
- 頭部
突然のしびれやろれつが回らない症状は、脳卒中のサインかもしれません。 脳卒中は日本人の死因の上位にあり、命を救うためには早期発見と適切な対応が不可欠です。 しかし、「脳卒中」と「脳梗塞」の違いを正しく理解している人は意外と少なく、症状が現れたときに適切な判断ができない場合もあります。 この記事では、脳卒中と脳梗塞の違いをわかりやすく解説し、発症前に現れる前兆や後遺症について詳しく説明します。知識を持っておくと、大切な家族や自分自身の命を守れるかもしれません。 脳卒中と脳梗塞の違い 脳卒中は脳の血管トラブル全般を指す総称で、その中の1つが血管が詰まる脳梗塞です。 脳卒中は、脳血管障害とも呼ばれる脳の疾患です。脳卒中には、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の3つが含まれます。 脳梗塞は脳の血管が詰まって血液が流れなくなり、その先の脳の細胞が死んでしまう疾患です。発症部位によっては、身体を動かすのが不自由になる、言葉が出づらくなる、など後遺症が残る場合も少なくありません。 脳卒中は「脳の血管障害によって発症する病気全般」 脳卒中とは、脳の血管が詰まる、あるいは血管が裂けると発症する脳の病気全般を指す言葉です。 脳卒中には、大きく分けて「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」の 3 種類があります。具体的な症状は以下の通りです。 半身がしびれたり、麻痺が続く ふらふらしたり、歩く・立つができなくなる ろれつが回らず、言葉が出ない 視野の半分が暗くなる、二重に見える 激しい頭痛が突然起きる 突然発症する場合が多いため、前兆が見られる際にはすぐに病院を受診するのが大切です。 脳梗塞は「脳の血管が詰まる・狭くなることで起きる病気」 脳梗塞は、脳の血管が詰まって血流が悪化し、脳の神経細胞が死んでしまう疾患です。手足のしびれやろれつが回らない、視野が欠けるなどの症状が出現します。 年齢とともに血管の動脈硬化によってできる血栓や、心臓にできる血栓が脳の血管を詰まらせる原因です。血管が詰まると脳に血液が行き渡らなくなって、酸素や栄養が届かなくなり、脳が壊死してしまいます。 脳梗塞や脳出血といった脳卒中は、寝たきりや認知症、高次機能障害といった後遺症を引き起こすため、早期発見が大切です。 脳梗塞と脳出血・くも膜下出血との違い 脳血管疾患のうち脳梗塞、脳出血、くも膜下出血はそれぞれ違います。具体的には、以下の表の通りです。 病気の種類 病気が起きる原因 脳梗塞 脳の血管が詰まって血液が行き渡らなくなる 脳出血 脳の血管が切れて出血して、脳の細胞が壊死する くも膜下出血 脳の血管にできた「動脈瘤」(こぶ)が破けて、脳の表面を覆うように出血が広がる 上記のように、原因により異なる疾患名が付けられています。 脳卒中(脳梗塞)の前兆に心当たりがあればすぐに病院へ行きましょう 「身体の半分がしびれたり、麻痺が続いている」「ろれつが回らなくなった」など脳卒中の症状に気づいたら、すぐに病院で診てもらいましょう。 脳卒中の初期症状を確認する方法として「FAST(ファスト」と呼ばれる方法があります。 違和感があるときは下記のF・A・Sに該当するか確認して、該当する場合は時刻を確認の上で救急車を呼びましょう。 F(Face: 顔) 顔の片方だけが麻痺してうまく動かせない A(Arm: 腕) 両腕を水平に上げることができない S(Speech: 言葉) ろれつが回らずうまく話せない T(Time: 時間) 発症時刻を確認する 脳卒中は発症後、少しでも早く治療を受けることが重要です。 麻痺などの症状が現れて脳卒中が疑われる場合は、ためらわずにすぐ救急車を呼んでください。 脳卒中(脳梗塞)の診断方法 脳卒中の診断には、CTやMRIが用いられます。CTは脳出血やくも膜下出血など出血の診断に適しており、短時間でできるため最初に用いられる検査方法です。 一方、MRIは脳梗塞の診断に適しています。脳梗塞の発症早期に病変の抽出が可能です。そのため、急性期の診断で重要な指標になります。放射線を使用しないため、身体への負担を抑えつつ利用できます。 脳卒中(脳梗塞)のリスクと予防方法 脳卒中は死に至る場合もある重い病気で、後遺症が残る可能性もあるため、日常的に予防するのが大切です。 脳卒中の5大リスクとして知られているものは、次の通りです。 高血圧 糖尿病 脂質異常症 不整脈 喫煙 これらは、生活習慣病といわれており、以下のような食事や運動、睡眠などの生活習慣の改善で予防できます。 食生活に気を配ることで予防が可能 塩分制限をする バランスの良い食事を心がける 適度に運動する 十分に睡眠をとる お酒や喫煙を控える 脳卒中は、起こってしまってからでは取り返しがつきません。 予防のためにも、まずは生活習慣の見直しからスタートするのが大切です。 また、病院で血圧や血液検査などの異常を指摘された方も、薬による治療を続けると脳梗塞をはじめ脳卒中のリスクをコントロールできます。あわせて、定期的な健康診断や通院で、病気を管理するのも忘れずに行いましょう。 脳卒中(脳梗塞)後に後遺症は残る?対処方法も解説 脳卒中は治療後に後遺症が残る可能性があります。たとえば、歩きづらさ、話しにくさ、しびれや痛みなどです。 これらの後遺症に対しては、リハビリや再生医療を実施して、症状の軽減を図ります。以下で詳しく解説します。 リハビリ 脳卒中後遺症に対するリハビリでは、理学療法、作業療法、言語聴覚療法の3つの方法でアプローチします。概要は以下の通りです。 リハビリ方法 概要 理学療法 手足の運動、姿勢保持、動作に関するリハビリテーション 作業療法 四肢や手指の細かい動作など日常生活に即したリハビリテーション 言語聴覚療法 嚥下や言葉の話しにくさに対するリハビリテーション 脳卒中に対するリハビリは、発症後少しでも早く開始することで高い改善効果が期待できます。そのため、容体が良ければ発症当日からリハビリを開始する場合もあります。 各リハビリテーションは、後遺症の種類や重症度に応じて使い分けられます。 再生医療 脳卒中後遺症に対しては、再生医療も用いられます。再生医療は、患者様自身の幹細胞を採取・培養して投与する治療法です。 当院「リペアセルクリニック」では、約1ヶ月の間隔をあけて、合計3回の幹細胞による投与治療を行ないます。 厚生労働省へ届出し受理された2億個の幹細胞の投与(点滴)が特長です。 個人差はありますが、再生医療と並行して1年間ほどリハビリを実施することを推奨しています。 統計でみる脳卒中(脳梗塞)による日本人の死因順位・死亡率 日本人の死因で脳卒中(脳梗塞)は上位に位置しています。 以下では、詳細な統計・データを用いて脳卒中(脳梗塞)における日本人の死因順位・死亡率に言及します。 2023年の死因のうち脳卒中(脳梗塞)は4番目に多い 2023年における日本人の死因のうち、脳卒中(脳梗塞)は男女ともに4番目に多い疾患です(文献1)。かつて昭和の時代には脳卒中が死因のトップでしたが、医療の進歩や生活習慣の改善により、その死亡率は徐々に低下しています。(文献2)とくに高血圧の管理や禁煙、食生活の改善が影響を与えています。 しかし、依然として脳卒中は高齢者を中心に発症リスクが高く、生活の質を大きく損なう病気です。発症後の後遺症が残るケースも多いため、予防が重要になります。今後も脳卒中のリスクを下げるために、適度な運動やバランスの取れた食事、健康診断の受診が大切です。 脳卒中(脳梗塞)のリスクは加齢とともに上昇|男女差は少ない 脳卒中(脳梗塞)のリスクは、加齢とともに上昇します。厚生労働省の統計によると、脳血管疾患による死亡率は年齢が高くなるにつれて増加します(文献1)。これは加齢に伴い、血管が硬くなり動脈硬化が進行すると、脳の血流が悪化しやすくなるためです。また、高血圧や糖尿病などの生活習慣病も年齢とともに増え、脳卒中のリスクを高めます。 一方で、脳卒中の発症率に男女差はほとんどありません。そのため、性別に関わらず脳卒中予防のための生活習慣改善や定期的な健康診断が重要です。 脳卒中と脳梗塞の違いを理解して日頃から予防に努めましょう 脳卒中とは、脳の血管が詰まる、もしくは破れて脳の機能が損なわれる疾患の総称です。脳卒中には主に「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」の3種類があります。中でも脳梗塞は、脳の血管が詰まり、血流が途絶えて脳細胞が壊死する状態を指します。 高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病が原因となる場合が多く、予防には食生活の改善や運動習慣が重要です。また、禁煙や過度な飲酒を控えるのも発症リスクを下げるポイントです。脳卒中は突然発症し、後遺症が残る可能性があるため、日頃から血圧管理を行い、適切な生活習慣を維持しましょう。 脳卒中の後遺症でお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。 参考文献 (文献1) 厚生労働省「結果の概要」令和5年 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai23/dl/kekka.pdf (最終アクセス:2025年2月21日) (文献2) 厚生労働省「三死因(悪性新生物<腫瘍>、心疾患、脳血管疾患)による死亡の状況」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/other/20sibou/dl/02.pdf(最終アクセス:2025年2月21日)
2022.12.26 -
- 脳卒中
- 脳出血
- 頭部
「脳出血ってどれくらい入院するの?」「入院の費用はどれくらいかかるの?」 そんな疑問をお持ちではないでしょうか? 脳出血の入院期間は重症度や年齢によって大きく変わりますが、平均日数や費用の目安を知ることは大切です。 この記事では、脳出血の入院期間や費用、治療法について医師がわかりやすく解説します。ぜひ参考にして、今後の治療に役立てていただければ幸いです。 また、当院「リペアセルクリニック」では脳卒中の再生医療も行っております。 症状に不安がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 脳出血の入院期間は?年齢を考慮した平均値を公開 脳出血の入院期間は重症度や年齢によって大きく異なりますが、厚生労働省のデータによると平均で77. 4日間です。 ただし退院後もリハビリで通院しなければならない可能性があります。 本章を参考に、脳梗塞の入院期間やリハビリ期間がどのくらいになるのか知っておきましょう。 脳出血の平均入院期間は77.4日 脳出血の入院期間は、厚生労働省のデータによれば平均77.4日とされています。 年齢別平均在院日数を以下の表にまとめました。(文献1)(文献2) 年齢層 平均入院期間(脳血管疾患) 0~14歳 31.3日 15~34歳 61.7日 35~64歳 51.8日 65歳以上 83.6日 70歳以上 86.9日 75歳以上 93.2日 高齢になるほど入院期間が長くなり、75歳以上では約93.2日に及ぶケースもあります。 上記のデータは全国の退院患者を対象としたもので、多くの方の治療過程を反映しています。 ただし、個人の状況によって日数は変動するため、軽症であれば数週間での退院も可能といえるでしょう。 重症度によって入院期間は変わる 脳出血の入院期間は、重症度によって大きく変わります。 軽症であれば1~2週間で退院可能な場合もありますが、重症では2~3か月以上の入院が必要です。 たとえば、広範囲の出血や血腫除去が必要な場合、術後の経過観察や集中治療が必要となります。 また、治療方法によっても大きく異なるため、医師との相談が重要と言えるでしょう。 リハビリ期間も考慮する必要あり 退院後のリハビリも、脳出血の治療には欠かせない大切な期間です。 リハビリには数週間から半年以上かかる場合もあり、日常生活を改善するために計画的な取り組みが必要です。 リハビリでは理学療法や作業療法を通じて、普段の生活に戻ることを目指します。 脳出血の治療期間は、入院だけでなくリハビリ期間も想定しておきましょう。 脳出血の入院費用は「日数や入院先の施設による」 脳出血で入院した場合、入院期間だけでなく費用も気になるポイントです。 入院費用は、入院日数や入院する医療機関によって異なりますが、全国平均では70万円前後です。 しかし、高額療養費制度によって費用が軽減される可能性もあります。 ここでは、脳出血の入院費用について詳しく紹介いたしますので、ぜひ参考にしてください。 入院費用の目安は平均70万円前後 脳出血による入院費用の平均は、3割負担の場合でおよそ70万円です。 ただし入院期間が長引いたり、手術や特別な治療が必要になったりした場合は、費用はさらに高額になるでしょう。 たとえば、血腫除去術にかかる一般的な手術費用は、診療報酬点数で47,020点と設定されています。1点=10円で計算すると、3割負担では約14万円となります。 また、入院する病院によっても費用は異なるため、事前に確認しておきましょう。 高額療養費制度で軽減される可能性も 高額療養費制度とは、一定額を超える医療費を補助する制度を指します。所得に応じて自己負担額が異なり、低所得者層の場合はさらに負担が軽減される仕組みです。 この制度を活用することで、入院費用の負担を大幅に軽減できる可能性があります。申請方法や条件については事前に確認しておくと安心です。(文献3) 脳出血の検査方法 脳出血の診断には、「CTスキャン・MRI・血液検査」の3つが主に使われます。それぞれの目的や特徴を以下に簡潔にまとめました。 検査方法 目的 特徴 CTスキャン 出血部位や範囲の確認 短時間で結果が得られる迅速な検査 MRI 微細な損傷や慢性的な異常の確認 詳細な画像が取得可能だが時間がかかる 血液検査 全身状態の確認(凝固異常や感染症など) 手術や治療の準備に重要な情報を提供 CTスキャンは、出血部位や範囲を短時間で把握でき、急性期の診断で多く利用される検査です。 MRIはCTではわかりにくい微細な損傷や慢性疾患の特定に有効ですが、検査時間が長いため急ぎの診断には向きません。 一方、血液検査は凝固異常や感染症の確認を通じて、手術や治療の準備に役立ちます。 これらの検査を組み合わせることで、正確で迅速な診断が可能になります。 また、脳出血の前兆や初期症状をセルフチェックする方法を以下の記事でまとめています。気になる方はぜひ参考にしてみてください。 脳出血における治療法 症状や重症度によって異なりますが、脳出血の治療法は主に以下3つが挙げられます。 内科的治療法 外科的治療法 リハビリ それぞれの特徴や目的を詳しく解説しますので、事前に確認しておきましょう。 内科的治療法 内科的治療は、薬を使用して脳出血の悪化を防ぐ方法です。軽症の場合や手術が不要なケースに適用されます。 内科的治療に使用される主な薬剤と特徴は次のとおりです。 薬剤の種類 特徴 降圧剤 血圧を下げて出血の再発を防ぐ 血液凝固調整薬 血液の凝固を調整し新たな出血を防止 血管保護薬 血管の修復や保護を促進 これらの薬を適切に使用することで、脳出血の進行を抑えるだけでなく身体への負担を軽減できます。医師の指導に従いながら治療を進めていきましょう。 外科的治療法 外科的治療では、出血した血腫を取り除き脳への圧力を軽減します。 主な手術方法には「開頭血腫除去術」や「内視鏡的血腫除去術」があり、広範囲の出血や命に関わる重症例で行われることが多いです。 また、手術後のリスク管理や経過観察が重要で、術後の回復には専門医の指導が欠かせません。 リハビリ リハビリは、日常生活に戻るために重要なステップですが、個人差が大きいため「個別の計画が必要」です。 理学療法では筋力や運動能力の回復を目指し、作業療法では日常動作の練習を行います。 リハビリ期間は症状の状態により異なり、数週間から半年以上かかる場合があります。計画的にリハビリを進めることで、社会復帰や通常の日常生活に戻れる期待も高まるでしょう。 脳出血のリハビリ方法について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。 まとめ|脳出血の入院期間や治療費は事前に把握しておこう 重症度や年齢によって異なりますが、脳出血の入院期間は平均77.4日です。 ただし、退院後も社会復帰を目的としたリハビリ期間が発生するケースがほとんどです。 入院費用は70万円前後が目安ですが、高額療養費制度を活用することで負担を軽減できる可能性があるため、事前に確認しておきましょう。 脳出血は治療期間が長引きやすい疾患ですが、医師の指示に従い、焦らず適切な治療やリハビリを行いながら、日常生活を取り戻すことが大切です。 また、当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による脳出血の後遺症治療も行っております。気になる方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 脳出血の入院期間に関するよくある質問 軽度の脳出血の入院期間はどれくらいですか? 軽度の脳出血では、入院期間は1〜2週間程度が一般的です。軽症の場合は、薬による内科的治療が中心となり、手術を行わないケースも多くあります。 ただし、患者の年齢や持病の有無により異なるため、医師の診断に基づいた治療計画が重要です。 手術なしで入院しない脳出血の治療法もありますか? 軽度の脳出血では、入院せずに治療を行うケースもあります。 たとえば、降圧剤を使った血圧の管理や、血液凝固を調整する薬を服用する方法です。しかし、症状が悪化するリスクがあるため、定期的な通院や検査を受ける必要があります。 医師の指導を受けながら適切に治療を進めることが大切です。 また、当院「リペアセルクリニック」では脳卒中の後遺症に効果が期待できる再生医療も行っております。気になる方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 参考文献一覧 文献1 厚生労働省_- 12 - 3 退院患者の平均在院日数等 文献2 厚生労働省_令和2年(2020)患者調査の概況 文献3 厚生労働省_高額療養費制度を利用される皆さまへ
2022.12.23 -
- 脊椎
- 脊椎、その他疾患
側弯症の人がやってはいけないことはある? 側弯症を悪化させないために心がけるべきことは? 側弯症と診断されたけれど、筋トレやスポーツはやっていいの? この記事を読んでいるあなたは、側弯症の人がやってはいけない動作や運動があるか気になっているのではないでしょうか。 「無意識に側弯症が悪化する動作をやっているのではないか?」と不安になることもあるかもしれません。 結論からいえば、側弯症の人がやってはいけない動作や運動は、明確になっていないのが現状です。ただし、長時間の崩れた姿勢や過度な運動は歪み・痛みの原因になるため、普段から正しい姿勢を保つよう心がけましょう。 本記事では側弯症の人がやってはいけない・注意すべき動作や運動について解説します。 記事を最後まで読めば、側弯症を悪化させないために普段から意識すべきことがわかるでしょう。 側弯症の人がやってはいけない・注意すべきことは? 結論からいうと、側弯症の人がやってはいけない動作は、科学的に証明されていません。ただし、通常よりも背骨の歪みや痛みが出やすいため、日常から正しい姿勢を保ち、無理な運動は避ける必要があります。 まずは側弯症がやってはいけない・注意すべきことを、以下のポイントごとに解説します。 日常動作 筋トレ・ストレッチ スポーツ 本章を参考にして、側弯症の人が避けるべき動作や運動をひと通り理解しておきましょう。また、側弯症の症状については以下の記事も参考にしていただければ幸いです。 側弯症の人がやってはいけない・注意すべき日常動作 多くの日常生活習慣・動作は、側弯症と直接的な関係がないという研究があります(文献)。そのため、側弯症の人がやってはいけないことは明確にわかっていないのが事実です。 ただ、側弯症の人は姿勢が傾きやすく、腰痛や姿勢の歪みが生じやすい傾向があります。見た目上の歪みや腰痛予防のためにも、長時間崩れた姿勢を取らないようにしましょう。 また、腰痛があるときは重いものを持ったり、無理に運動することを控えてください。 側弯症の人がやってはいけない筋トレ・ストレッチ 側弯症の人が姿勢矯正のために筋トレをおこなう場合は、湾曲している凸側を鍛えましょう。誤って凹側の筋力を強化してしまうと、かえって背骨のゆがみを強めてしまいます。 また、ストレッチをする場合は、痛みが出るまで伸ばしたり、反動や勢いをつけたりしないよう注意が必要です。無理なストレッチは、変形した背骨に負荷をかける原因になります。 筋トレやストレッチは、側弯の状態に合わせて適切な方法でおこないましょう。整形外科などで姿勢を評価してもらい、専門家の助言を受けることをおすすめします。 側弯症の人におすすめのエクササイズ・ストレッチは以下の記事でご紹介していますので興味がある方はぜひご覧ください。 側弯症の人がやってはいけない・注意すべきスポーツ 現時点で特定のスポーツが原因で側弯症の発症が増える可能性について、科学的な根拠は明らかになっていません。 よって側弯症でも特定のスポーツを避ける必要はないでしょう。 ある研究では、クラシックバレエの経験がある女子に側弯が発生しやすいといわれています(文献)。しかしバレエが側弯に影響しているのか、側弯になりやすい体型の子がバレエをやっていることが多いのかはわかっていないのが現状です。 よって、側弯症の悪化や予防といった観点でいえば、特定のスポーツを制限する必要はありません。 ただし、腰痛などの症状が出ている場合は、腰に大きな負担がかかるような種目や動きは控えましょう。 側弯症における3つの治療法 側弯症と診断された場合、主に以下3つの治療を行います。 経過観察 装具による矯正 手術 側弯症と診断され、治療を検討している方の参考になれば嬉しく思います。 経過観察 側弯症が軽度(背骨の曲がり角度が30度未満)の場合は、経過観察として定期的に整形外科での診察・レントゲン検査を受けるのが一般的です。 とくに子どもの側弯症の場合、成長期が終わるとともに側弯の進行も止まるケースも多くあります。経過観察で悪化が見られなければ、矯正など特段の治療を行わないこともあるでしょう。 装具による矯正 背骨の曲がり角度が30度以上50度未満の場合は、中等度の側弯症と診断されます。 中等度の側弯症の場合は、症状の進行を抑えるため「アンダーアーム装具」と呼ばれる装具を使って矯正を行います。 装具による矯正治療は、側弯症を根本的に改善する効果はなく、あくまでも進行を止める手段として行われます。 手術 背骨の曲がり角度が50度以上と重度の側弯症である場合、外科手術を検討するケースもあります。 側弯症の手術は、以下2つの方法が一般的です。 後方矯正固定術 前方矯正固定術 「後方矯正固定術」は背中側から皮膚を切開し、脊椎にロッド等を取り付けて固定するものです。一方「前方矯正固定術」では、身体の側面から皮膚を切開して胸椎や腰椎を固定します。 入院期間の目安は約2週間~3週間で、その後リハビリ期間を経て退院する流れが一般的です。 側弯症の外科手術については以下の記事もご覧ください。 まとめ|日常から正しい姿勢・適度な運動を継続して側弯症とうまく付き合おう 本記事では、側弯症の人がやってはいけない、あるいは注意すべき動作や運動について解説しました。 日常生活や運動において、側弯症の人がやってはいけないことは明確ではありません。しかし、無理な姿勢や運動は症状を悪化させる可能性があるため、整形外科など医療機関に相談し、専門家の助言を受けましょう。 この記事を読んだあなたが、側弯症の人が注意すべき姿勢や運動を理解し、普段から意識して生活できるようになれば嬉しく思います。 側弯症でやってはいけないことについてよくある質問 側弯症に良い運動はありますか? 姿勢改善の効果があるヨガやストレッチがおすすめです。スポーツなら姿勢や体重が偏りにくい水泳、ウォーキングなどが良いでしょう。 ただし、いずれも無理のない範囲で行い、痛みがあるときは安静にする必要があります。 側弯症は年をとるとどうなりますか? 側弯症が悪化するタイミングは思春期に多く、成長してから悪化するケースは比較的少ない傾向があります。 しかし、中高年になってから進行する場合もゼロではないため、定期的に整形外科での受診、レントゲン検査を受けましょう。 中高年で側弯症が悪化した場合、脊柱管狭窄症や腰部椎間板ヘルニアなどの合併症リスクもあります。早期発見・早期治療のためにも、経過観察を続ける必要があります。 参考文献 Kota Watanabe,Takehiro Michikawa,et al. Physical activities and lifestyle factors related to adolescent idiopathic scoliosis.2017;99:284-294.
2022.12.21 -
- 脳卒中
- 脳出血
- 頭部
これまでに感じたことのない激しい頭痛や吐き気、嘔吐がある場合は、脳出血を起こしている可能性があります。ただし脳出血には、前兆が基本的にはありません。 一度障害を受けた神経細胞は元に戻ることはないため、脳出血を起こすと、麻痺や感覚障害などの後遺症が残ってしまう可能性があります。 本記事では、脳出血の初期症状をチェックシート(チェックリスト)を公開しています。いつもと違う激しい頭痛や吐き気、嘔吐などに悩まされている方は、本記事のチェックリストを活用し、一つでもあてはまる場合はすぐにでも専門の医療機関を受診しましょう。 脳出血の前兆を今すぐチェック【チェックシート付き】 脳出血は突然発症します。以下は「脳出血の前兆を症状で判別いただくためのチェックリスト」です。ひとつであっても当てはまるものがあれば要注意です。 脳出血の前兆に一つでも当てはまれば早期の受診を! とくに、今まで感じたことのないような激しい頭痛が生じたときは、脳出血が発症した可能性がかなり高いです。頭痛は、血管が破れた際に起こります。 さらに、激しい頭痛だけでなく「激しい吐き気」や「嘔吐」が伴う場合は、脳出血の可能性が高まります。 意識障害や昏睡状態になっている場合は、すでに重篤な状態であり命に危険が及んでるかもしれません。 すみやかに治療を受けることで、その他の症状を発症せずに済む可能性があります。救急車を呼ぶなどして、いち早く専門の医療機関を受診しましょう。 脳出血に前兆はない? 脳出血は突然血管が破れて発症するため、前兆は基本的にありません。 ただし、脳出血は朝10時ごろに起こりやすくなっています。これは、血圧が一番高くなる活動的な時間帯であるためです。 そもそも脳出血とは? 脳出血は脳卒中の1つで、脳を走る血管が破れることにより脳の中で出血が起こる病気です。 高齢であったり、高血圧や動脈硬化が強かったりすると血管が弱くなるため、脳出血を引き起こしやすくなる傾向です。 また出血が広がると、血液で脳が圧迫されたり血液が神経細胞に行き渡らず細胞が死んでしまったりします。 一度障害を受けた神経細胞は元に戻ることはないため、麻痺や感覚障害などの後遺症を残します。脳出血の約70%が後遺症を残すと言われており、生活に支障をきたさない程度の後遺症から、 四肢麻痺などの日常生活が以前のように送れなくなるほどの後遺症までさまざまです。 リハビリである程度までの回復が期待できますが、完全に元に戻すことは難しく、何よりかなりの時間を要します。 脳出血で強い後遺症を残さないためにも、発症早期に気づき、周囲の神経細胞に障害が起こる前に治療を受けることが重要です。 脳出血の好発部位と症状の特徴 脳出血は、出血する部位によって頻度や症状が異なります。 脳出血が起こりやすいとされる好発部位は大きく分けて5つあります。それぞれの特徴は、以下のとおりです。 ①被殻(ひかく)出血 脳出血のなかで一番頻度が高いのが被殻出血です。まず頭痛や嘔吐から始まり、片側の手足の麻痺や感覚の異常、うまく言葉が話せない構音障害などの症状があります。 また、どちらか一方に目が寄る共同偏視が生じることもあります。 ②視床出血 視床出血は、被殻出血の次に多く見られる脳出血です。視床は感覚を伝達する神経が多く走っている部位のため、視床出血では感覚障害や視床痛という半身のみの痛みが生じます。 また、視床出血は脳脊髄液が循環している脳室と近い位置にあるため、出血が脳室まで及ぶと水頭症になり意識障害を起こします。 視床出血が起きると、左右の目が内下方を向くようになることが特徴です。水頭症については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。 ③小脳出血 小脳は平衡感覚をつかさどる部位です。そのため、この小脳に出血が起こると頭痛と嘔吐、めまい、歩行障害が起こります。 小脳出血が広がり脳幹まで圧迫されると呼吸が止まり致命的になる可能性があります。小脳出血のみですと、麻痺は起こりません。 ④橋出血 橋は脳幹の一部で呼吸や全身の運動などをつかさどっている部位です。橋に出血が起こると意識障害や全身の麻痺が起こります。さらに出血が広がると、呼吸ができなくなり重篤な状態になることがあります。 橋出血が起こると左右両方の目の瞳孔が小さくなることが特徴です。 ⑤皮質下出血 皮質下出血とは、脳の比較的表層の部分に出血が起こるものです。 部位によって症状はさまざまで、片側の手足の麻痺や構音障害、視界の左右どちらかが見えなくなる半盲などの症状が生じます。 まとめ|脳出血の初期症状を確認したら早期治療で後遺症を残さないようにしよう 脳出血はある日突然発症し、多くの場合で後遺症が残ってしまう病気です。しかし早期に治療を行うことができれば後遺症を残さないか、残っても軽度で済む可能性が高まります。 さらに、脳出血は画像検査ですぐに診断可能です。 そのため、少しでも疑う場合はすみやかに医療機関を受診することが重要です。脳出血は主に脳神経外科が治療を行うため、脳神経外科の体制が整っている病院を選びましょう。 なお、後遺症については、リハビリ以外にも最先端医療の「再生医療」という新たな手法もあります。万が一後遺症が残った場合は、その存在を知っておくと良いでしょう。 本記事が参考になれば幸いです。
2022.12.19 -
- 脊椎
- 脊柱管狭窄症
- 腰部脊柱管狭窄症
「脊柱管狭窄症とヘルニアは何が違うの?」「自分でも見分けられる方法はある?」と考えている方も多いのではないでしょうか。 腰痛や足のしびれを出す疾患を調べると脊柱管狭窄症とヘルニアの2つがヒットしやすく、疾患名を目にしたことがある人も多いかもしれません。 結論からいえば、脊柱管狭窄症とヘルニアの違いは、発症しやすい年齢や症状が出る動作が挙げられます。対処法もそれぞれ異なるため、正しく見分ける必要があるでしょう。 この記事では脊柱管狭窄症とヘルニアの違いを詳しく解説しつつ、それぞれの治療法を解説します。腰の痛みに悩まされている人は、ぜひ最後までチェックしてみてください。 脊柱管狭窄症とヘルニアの違い 脊柱管狭窄症とヘルニアは腰痛や足のしびれを引き起こす疾患で、どちらも腰の神経が圧迫されることで生じます。これらの疾患には以下のようなポイントで違いがあります。 発症しやすい年齢の違い 病態による痛みの出方の違い 歩くほど痛みが増すかどうかの違い 腰の痛みや足のしびれに悩んでいる方は、自分の症状と照らし合わせてみましょう。 ちなみに、脊柱管狭窄症とヘルニアの詳しい病態は以下の記事で解説しています。以下の記事も目をとおしておくと本記事の内容も理解しやすいので、こちらもぜひチェックしてみてください。 発症しやすい年齢 脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアは、発症しやすい年齢に違いがあります。脊柱管狭窄症は高齢者に多く、椎間板ヘルニアは若い世代に多いのが特徴です。 発症しやすい年齢に差がある理由は、それぞれの疾患の発症原因が異なるためです。 脊柱管狭窄症は、腰椎(腰の骨)を後ろから支える黄色靭帯が加齢により厚くなり、脊柱管(神経が通る部分)を狭めることで神経を圧迫して起こります。 一方、椎間板ヘルニアは、椎間板(腰椎にあるクッション)の中心部にある髄核が後方へ押し出され、神経を圧迫する疾患です。 髄核は、重いものを持つなどして腰に強い負荷がかかった際に押し出されやすいため、若年層が発症しやすいとされています。 痛みが出やすい姿勢 脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアでは、痛みが出やすい姿勢にも違いがあります。 脊柱管狭窄症は後ろに反ると痛みが出やすく、椎間板ヘルニアは前に屈むと痛みが出るのが特徴です。 痛みが出やすい姿勢が異なる理由は、神経が圧迫される仕組みの違いがあるからです。 脊柱管狭窄症では、腰椎の後ろを上下に走る神経が、後ろに反る姿勢によって脊柱管が狭くなり圧迫されやすくなります。そのため、後ろに反った姿勢で痛みやしびれが生じやすくなります。 一方、椎間板ヘルニアでは、髄核が後方へ突出して神経を圧迫するため、前かがみの姿勢で圧迫が強まり、痛みやしびれを引き起こします。 歩行時における腰から足の痛みや排尿・排便障害の有無 脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアは、歩行時の痛みや排尿・排便障害があるかどうかも違いがあります。これらの症状は、脊柱管狭窄症でよくみられるものです。 とくに歩行中に腰から足にかけて痛みが生じる「間欠性跛行」は、脊柱管狭窄症の代表的な症状です。 また、排尿や排便に支障が出る場合もあり、これは腰部の神経の一部である馬尾神経(ばびしんけい)が圧迫されることによって起こります。 脊柱管狭窄症では加齢が原因で馬尾神経が圧迫されることが多い一方、椎間板ヘルニアで馬尾神経が圧迫されるケースは少ないとされています。 当院リペアセルクリニックでは、脊柱管狭窄症やヘルニアの治療として、神経や筋肉に対する効果的な再生医療を提供しています。 気になる方はお気軽に当院のメール相談もしくはオンラインカウンセリングをご利用ください。 【症状チェック】脊柱管狭窄症とヘルニアの見分け方 脊柱管狭窄症とヘルニアの見分け方として、以下の項目で症状をチェックしてみてください。 腰痛の出方 歩いて痛みがあるかどうか 排尿・排便障害の有無 これらの症状は、脊柱管狭窄症とヘルニアを見分けるときの重要な手がかりとなります。 ただし、両疾患は似た症状を持つことが多く、自己判断が難しい場合もあります。その際は無理をせず、整形外科を受診して医師の診断を受けましょう。 腰痛の出方 まず、体を後ろに反る動きや、前屈みの動きを試してみてください。 後ろに反ると痛む場合:脊柱管狭窄症が疑われます。 前屈みで痛む場合:ヘルニアの可能性があります。 後ろに反って痛みが出るのは、脊柱管が狭くなり神経が強く圧迫されるためです。そのため脊柱管狭窄症の可能性があるといえるでしょう。 一方、前屈みでは脊柱管は広がりますが、椎間板内の髄核が後方に押し出されます。よってヘルニアの場合は前屈みで痛みが出るケースが多くあります。 歩いて痛みが強くなるかどうか 歩行中に腰や足の痛みが強くなる場合、脊柱管狭窄症が疑われます。 とくに歩行後に痛みが強くなり、休むと症状が和らぐ「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」は、脊柱管狭窄症の代表的な症状です。この特徴を確認するために、歩行後に少し休んで痛みが和らぐか試してみましょう。 もし間欠性跛行について詳しく知りたい場合は、以下の記事も参考にしてください。 排尿・排便障害の有無 排尿・排便障害があるかどうかも重要なチェックポイントです。 排尿・排便障害とは、自分で排尿や排便をコントロールできず、尿や便が出たことに気付けない状態を指します。 これは、馬尾神経が圧迫または損傷された場合に見られる症状で、脊柱管狭窄症に多い特徴です。一方、椎間板ヘルニアではこの症状が現れることは少ないとされています。 自分で判断できない場合には整形外科の受診がおすすめ これらのチェックポイントを試しても判断が難しい場合は、無理をせず整形外科を受診しましょう。MRI検査を行えば、脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアを明確に区別できます。 診察時には、どのような姿勢で痛みやしびれが出るのかを医師に伝えると、診断がスムーズになります。とくに痛みが出やすい姿勢は診断において重要な情報ですので、忘れずに伝えてください。 脊柱管狭窄症・ヘルニアにおける2つの治療法 脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアには、主に次の2つの治療法があります。 リハビリや注射などの「保存療法」 外科的に神経の圧迫を取り除く「手術療法」 疾患の特性や症状に応じて、適切な治療を選ぶことが重要です。この解説を参考にして、自分に合った治療法を検討してください。 注射やリハビリなどの「保存療法」 脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアのいずれにも、保存療法が有効です。 とくに神経の活動を抑える「神経ブロック注射」は、痛みやしびれを和らげることが期待できます。 また、腰椎を安定させる体幹トレーニングを中心としたリハビリも効果的です。体幹が安定することで神経の圧迫が軽減され、症状の改善が期待できます。 ただし、脊柱管狭窄症とヘルニアではリハビリの内容が異なるため、医師や理学療法士の指導を受けることが必要です。 治療の詳細やリハビリの方法については、以下の記事も参考にしてください。 重症の場合は「手術療法」 痛みやしびれが強く、筋力低下などが見られる場合には、手術療法を検討することもあります。 外科的手術で神経の圧迫を取り除くことで、症状の軽減が期待されます。 ただし、手術によって改善するのは神経の圧迫そのものであり、一度損傷した神経を再生させることはできません。そのため、手術は神経が損傷する前に検討する必要があるでしょう。 手術以外の治療法として、再生医療という選択肢もあります。当院「リペアセルクリニック」でも、神経や筋肉の損傷に対する再生医療を提供しています。気になる方は、メール相談もしくはオンラインカウンセリングからお気軽にご相談ください。 まとめ|脊柱管狭窄症とヘルニアの違いは「発症しやすい年齢や痛み」!痛みが続くなら受診しよう 脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアは似た症状を引き起こしますが、発症しやすい年齢や痛みの出方に違いがあります。それぞれの疾患の特徴を知ることで、大まかな見分けは可能ですが、正確な診断には整形外科での検査が不可欠です。 神経の圧迫が長期間続くと、神経が損傷して元に戻らなくなる可能性があります。早期の受診し、適切な治療を受けることが大切です。 なお、当院「リペアセルクリニック」では、損傷した神経の根本的な治療を目的とした再生医療を実施しています。脊柱管狭窄症やヘルニアの治療法の選択肢として検討したい方は、メール相談もしくはオンラインカウンセリングからお気軽にご相談ください。 この記事が少しでもお役に立てれば光栄です。 脊柱管狭窄症とヘルニアの違いについてよくある質問 脊柱管狭窄症とヘルニアの違いはなんですか? 発症しやすい年齢や痛みの出方が異なります。 脊柱管狭窄症は高齢者に多く、後ろに反ると痛みやしびれが生じやすいのが特徴です。一方、椎間板ヘルニアは若年層に多く、前屈みで痛みやしびれが出ることが多いです。 脊柱管狭窄症とヘルニアを見分ける方法はありますか? 痛みの出方や特徴的な症状で見分けられます。 後ろに反ると痛ければ脊柱管狭窄症、前屈みで痛ければヘルニアの可能性が高いです。また、間欠性跛行や排尿・排便障害は脊柱管狭窄症の特徴的な症状です。ただし、正確に見分けるためには整形外科での診察をおすすめします。 脊柱管狭窄症 ヘルニアはどっちが痛いですか? 痛みの強さは疾患の重症度によります。どちらも神経の圧迫で発症する疾患のため、痛みの程度は個人差があります。正確な判断には整形外科での画像検査が必要です。
2022.12.16 -
- 脳梗塞
- 脳卒中
- 頭部
脳梗塞1回目よりも再発した2回目の方が症状が大きいため「再発防止」がとても重要です。 本記事では、食べてはいけないものに合わせて予防や再発防止のために積極的に食べたいものも解説します。 また、脳梗塞は再発率が高く、発症から10年以内に49.7%※の方が再発しているため、食生活以外の対策も同時に行うのがポイントです。 ※出典:PubMed 近年の治療では、脳梗塞の再発防止に損傷した脳細胞の改善が期待できる再生医療が注目されています。 ご家族が脳梗塞になってしまって再発しないか不安な方に希望を感じていただけるように「脳梗塞の症状や後遺症の改善が見込めた症例」を公式LINEで公開中です。 少しでも再発率を下げるために、公式LINE限定で配信している情報をご参考ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ ▼脳梗塞の再発防止に注目されている再生医療 >>【公式LINE限定】脳梗塞の症状改善が見込めた症例を見てみる 脳梗塞の予防・再発防止のために食べてはいけないもの一覧 脳梗塞の予防・再発防止をする上で食べてはいけない・食べすぎてはいけない食べ物の代表例は以下です。 動物性脂肪・トランス脂肪酸が含まれる食品 加工食品 塩蔵品 アルコール 高GI炭水化物 上記は脳梗塞の原因であり、発症や再発を避ける上で食べるのは好ましくありません。 それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。 ①動物性脂肪・トランス脂肪酸が含まれる食品 まず、動物性脂肪やトランス脂肪酸を摂取するのは避けましょう。 <動物性脂肪・トランス脂肪酸が含まれる食品一例> 肉料理全般 卵 チーズ バター 牛乳 チョコレート アイスクリームetc. 基本的に、肉類や乳が関係したものは、避けるようにしましょう。 動物性脂肪には、動脈を閉塞させるコレステロールを増やすはたらきがあります。 トランス脂肪酸は、血行を悪くする原因。 また後述する塩蔵品やアルコールとともに摂取する機会が多く、注意が必要です。 動物性脂肪とトランス脂肪酸の摂取を避けるためには、脂っこいものを避ける意識がポイントです。 ▼脳梗塞の再発防止に注目されている再生医療 >>【公式LINE限定】再生医療ガイドブックを今すぐ受け取る ②加工食品 脳梗塞の発症と再発を避けるためには、加工食品の摂取も避けたいところです。 <加工食品の一例> インスタントラーメン スナック菓子 冷凍食品 菓子パン デザート 加工食品は添加物や保存料、炭水化物などを多く含んでいます。 また保存性を保つため、前述のトランス脂肪酸も、多くの場合で含まれているでしょう。 脳梗塞の原因となるものが多いため、加工食品の食べ過ぎには注意が必要です。 ③塩蔵品 また、塩蔵品(塩漬け)の類も避けましょう。 <塩蔵品の一例> 漬物全般 塩辛 ハム ベーコン 味噌漬け 明太子etc. 塩蔵品は、動脈硬化や血栓形成の原因である塩分やナトリウムを大量に含みます。 また高血圧にも関係しており、脳梗塞の発症や再発のリスクが高い食品と言えるでしょう。 また、塩蔵品でなくとも塩分が多い食品にも同様のことが言えます。 塩蔵品も含め、食べすぎは避けるのをおすすめします。 ④アルコール 種類にかかわらず、アルコールは可能な限り避けましょう。 アルコールは、高血圧や血液の凝固など、脳梗塞の発症につながる現象を引き起こします。 さらに高血圧や血栓形成にも関係します。 さらにアルコールが提供される場所では、脳梗塞を発症・再発させうる食品も口にしやすいでしょう。 そしてアルコールには食欲を増進させる効果もあり、さらに脳梗塞発症・再発のリスクを高める懸念があります。 ⑤高GI炭水化物 また高GI炭水化物が豊富な食品も避けるようにしましょう。 GIとは「グリセミック指数」の略称です。 指標としては食品を食べたあとの血糖値の上昇の程度を示します。 <高GI炭水化物の一例> 白米 食パン パスタ じゃがいも うどん シリアルetc. 一般的に白い、やや黄色い食品は、高GIの傾向があると覚えておきましょう。 高GI炭水化物は血糖値を急激に高め、脳梗塞の原因となる血栓生成や高血圧を引き起こします。 また血管内に炎症をもたらす点も、脳梗塞のリスクになります。 予防・再発防止の観点から見れば危険な食品であり、意識的に避ける必要があるでしょう。 脳梗塞の遺伝的要因と食事の関係性 脳梗塞は日本でも死因上位の病気であり、脳梗塞のリスクとして食生活と遺伝が関係します。 下記では、脳梗塞と、食事や遺伝の関係性を解説します。 合わせて後天的要因にも触れているので参考にしてください。 脳梗塞は遺伝する!?「食事」が関係する理由 脳梗塞の発症には多因子の関与が知られており、この多因子は大きく後天的要因と遺伝的要因に分けられます。 それぞれ解説していきます。 脳梗塞の遺伝的要因 遺伝的要因としては年齢 、性別 、人種 、家族歴 、高血圧 、糖尿病 、高脂血症 、肥満 、過凝固状態(血液が固まりやすくなること)などの要素が挙げられます。 以下の3つに関してより詳しく解説していきましょう。 脳梗塞の遺伝的要因 年齢 性別 家族歴 脳梗塞はどの年齢でも発生する可能性がありますが、リスクは 1 歳未満の乳児と成人で高くなります。 成人では、リスクは年齢とともに増加します。 また、若い年齢では、男性は女性よりも脳梗塞を起こす可能性が高くなります。 しかし、女性は長生きする傾向があるため、脳梗塞になる生涯リスクは高くなります。 また、経口避妊薬やホルモン補充療法を使用している女性や、妊娠中および出産後の数週間もリスクが高くなります。 脳梗塞の家族歴に関しては、親または他の家族が脳梗塞を発症したことがある場合、とくに若い年齢で脳梗塞を発症するリスクが高くなります。 後天的要因とは?体質の遺伝は食事と関係する そして後天的要因として、食事などの生活習慣なども関与し、危険因子と呼ばれます。 この後天的要因によって、脳梗塞が遺伝すると考えることもできます。 脳梗塞は稀ではありますが、遺伝に関係しているものはあります。 ほとんどの場合は生活習慣、とくに自宅で食べる際の食事の味付けに由来します。 たとえば塩辛い味が美味しいと感じる場合は、小さい頃から味付けが濃い食事を続けたことが影響していると言えます。 つまり、脳梗塞の家族歴があると、食生活も家族と同じようなものになる傾向があるため、高血圧症になりやすい体質が遺伝する可能性が高く、同様に発症リスクが高くなる考え方です。 脳梗塞の予防・再発防止のために摂りたい食事 脳梗塞の予防・再発防止のためには、食べてはいけないものを避けるのは大切です。 同じように、脳梗塞のリスクを下げる食品を食べるのも重要。 たとえば以下の食品は積極的に食習慣に取り入れましょう。 全粒穀物 青魚 果物 乳製品 タンパク質を含む食品 それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。 全粒穀物 まず、全粒穀物が予防や再発防止に役立ちます。 <全粒穀物の一例> 玄米 オートミール ライ小麦etc. 全粒穀物には、食物繊維が多く含まれています。 食物繊維は、脳梗塞の原因になる血糖値やコレステロールの上昇を防ぎます。 またビタミンEやフィトケミカルが含まれている点も重要。 血管の硬化を防ぎ、血栓形成などのリスクを下げます。 ただし白米や精白パンなどの「精製穀物」には上記の効果が期待できず、むしろ脳梗塞の原因になる点に注意してください。 なお、全粒穀物は、白米や精白パンなどの代わりに主食の役割を果たします。 少しずつ精製穀物から切り替えていくと良いでしょう。 ▼脳梗塞の再発防止に注目されている再生医療 >>【公式LINE限定】再生医療ガイドブックを今すぐ受け取る 青魚 また青魚も、脳梗塞の予防や再発防止に有効な食品です。 <青魚の一例> サバ アジ サンマ イワシetc. 青魚にはDHAやEPAなどの成分が含まれています。 DHAやEPAは血行を促進し、血栓の生成を予防します。 またコレステロール値を下げる効果も。 さらに高血圧を改善するはたらきもあり、脳梗塞の予防や再発防止には欠かせない食品です。 また青魚は安価であり、普段の献立にも取り入れやすいです。 果物 果物も積極的に食べておきたい食品です。 <脳梗塞の予防や再発防止に役立つ果物の一例> オレンジ リンゴ パイナップル 桃 ブドウ キウイetc. 果物には、血管や血行の状態を高める抗酸化物質、ビタミンなどが含まれています。 また血圧を下げるカリウムなども豊富。 さらに食物繊維も含まれているため、コレステロール値の低下も期待できます。 また、ほとんどの果物が安価かつ入手しやすいため、普段の食事に取り入れやすいでしょう。 乳製品 乳製品に関しては、効果的なものをきちんと選べば、予防や再発防止に役立ちます。 <乳製品の一例> 牛乳 チーズ ヨーグルトetc. 乳製品に含まれるカルシウムは、脳梗塞の発症リスクを大きく下げるはたらきを示します。 国立がん研究センターによれば、乳製品由来のカルシウム摂取量が多いと、脳梗塞を含む脳卒中のリスクは、摂取量の低い群の0.64倍まで低下するとのこと。 ただしバターやマーガリン、練乳などの乳製品はむしろ脳梗塞のリスクを向上させるので注意してください。 参考記事:国立がん研究センター タンパク質 タンパク質を含む食品は、なるべく積極的に摂取しましょう。 タンパク質は、血圧を下げる、血行を促進する、血管をやわらかくするなど、脳梗塞のリスクを下げる上で欠かせないほとんどの効果を持っています。 とくにナッツや魚から得られる植物性タンパク質の摂取が好ましいでしょう。 一方で動物性タンパク質を含む肉類は、脳梗塞のリスクとなる動物性脂肪も多く含んでいます。 したがって口にする場合は注意が必要です。 ただし肉類でも、赤身のものを選択すれば、脳梗塞のリスクは低くなるでしょう。 脳梗塞の食事療法とは? 脳梗塞の時に摂るべき食事、控えるべき食事、さらに具体的にどのような工夫をすれば良いか解説していきます。 ①毎食さまざまな色の野菜を取り入れる 果物や野菜に含まれる栄養素をバランスよく得るため には、毎食、さまざまな色の食品を選ぶことが重要です。 濃い赤、オレンジ、鮮やかな黄色、濃い緑、青、紫など、さまざまな色の果物、野菜、豆類を選択することで、さまざまな栄養素を確実に取り入れられます。 ②飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、コレステロールの摂取を制限する 脂肪やコレステロールは体の健康のために必要ですが、血中のコレステロールが多すぎると、脳梗塞や心臓病のリスクが高まる可能性があります。 飽和脂肪酸などは、肉、チーズ、卵黄、バター、アイスクリームなどの動物性食品、および一部の植物油 (パーム、ココナッツ) などに含まれています。 これらの食品から摂取する飽和脂肪、トランス脂肪酸、コレステロールの量を制限するのが、脳梗塞予防の鍵となります。 ③食物繊維の多い食品を選ぶ 食物繊維はコレステロールと心血管疾患の全体的なリスクに関連します。 食物繊維の摂取量は、コレステロール値や脳梗塞のリスクに影響するだけでなく、血糖値をコントロールし、胃や腸などの病気を予防し、体重管理に役立つなどの利点があります。 ④食事中のナトリウムを減らす ほとんどの人が、必要以上にナトリウムを摂取します。 ナトリウムを摂りすぎると、体液が貯留し、血圧が上昇する可能性があります。 塩分を減らす方法としては、食卓塩の代わりにハーブやスパイスを使用しましょう。 塩味が控えめでも、風味が豊かになることで満足感を得られるのでおすすめです。 また、ナトリウムは食品の保存にも使用されるため、食品を加工すればするほど、ナトリウム含有量が高くなります。 したがって、加工食品や缶詰食品を使用しないことも大切です。 ⑤健康的な体重を維持する 脳梗塞のリスクを減らすためのもう 1 つの重要な戦略は、健康的な体重を維持することです。 食事量に注意して、食物繊維が多く脂肪の少ない食品を食べる、活動を増やすことで、健康的な体重を達成できます。 減量は無理なく続けることが大切です。 きちんと計画を立てて、最初から現実的に達成可能な短期、または長期の目標を設定して行うことが成功のポイントです。 ⑥糖分の摂取を減らす 糖分の過剰摂取は、高血圧、肥満、2 型糖尿病、脂質異常症と関連しており、これらはすべて脳梗塞の危険因子となっています。 砂糖の例としては、白砂糖、黒糖、蜂蜜、糖蜜、ゼリー、ジャム、加糖飲料などがあります。 使用頻度を減らすか、使用する量を減らすことが推奨されています。 ⑦カリウムを十分に摂る カリウムは果物、野菜、乳製品に豊富に含まれていますが、ほとんどの成人はカリウムを十分に摂取していません。 カリウムを摂るためには、バナナ、アプリコット、オレンジ、メロン、リンゴなどの果物がおすすめです。 野菜には、じゃがいも、さつまいも、ほうれん草、ズッキーニ、トマトなどがあります。 適切な心機能を維持するためには、十分な食事性カリウムの摂取が必要不可欠です。 脳梗塞のリスクについて食事療法で気をつけるべきことは? では、食事療法の工夫の次に、注意点についても見ていきましょう。 ただ単に食事内容に気をつけるだけではなく、以下のような注意点もあります。 ①肥満予防:食べる量に気をつける 満腹になるまで食べないことです。 肥満を防ぐためにも常に8割くらいに抑えて、食事量を調整しましょう。 ②脱水症状予防:水分を一緒に摂る 水分不足にならないように、食事と共に必ずこまめに水分摂取してください。 ただし、水分を摂るといっても、以下のような水分は推奨されません。 水分不足は、血流が滞り血栓ができやすくなる原因と言われています。 水または麦茶など、カフェインの入っていない飲み物は利尿作用がなく、水分の排出が少なく済むのでおすすめです。 水分でも以下は推奨しない アルコール コーヒー、緑茶 甘いジュース ③誤嚥予防:嚥下障害に気をつける 脳梗塞の後遺症として、飲み込みづらさなどがあり、飲み込みづらい場合は、ベット上で頭を上げるなど工夫して食事療法を行います。 誤嚥性肺炎などを引き起こす可能性もあるため、水分や固形物を飲ませる場合は、嚥下機能の評価を行ってからにしましょう。 まとめ・脳梗塞の遺伝的要因と後天的要因のリスク回避に食事療法を! 摂るべき食品、控えるべき食品を考えた食生活によって血圧や体重をコントロールをすることで、脳梗塞を再発するリスクを減らせる可能性があります。 しかし、脳梗塞1回目よりも再発した2回目の方が症状が大きいため、食事療法だけでなく他の再発予防策も重要です。 脳梗塞の再発防止には、損傷した脳細胞の改善が期待できる再生医療による治療が注目されています。 今まで後遺症などによってできなかったことが再びできる可能性がある再生医療について「どのような治療を行うか」ぜひ一度ご覧ください。 ▼脳梗塞の再発防止に注目されている再生医療 >>公式LINE限定の再生医療ガイドブックを今すぐ受け取る ▼患者さまのご家族は以下の記事も合わせてご覧ください
2022.12.14 -
- 脊椎
- 脊柱管狭窄症
- 腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症のご家族がいる方は「手術費用や入院期間を知っておきたい」という方も多いのではないでしょうか。 本記事では、腰部脊柱管狭窄症の手術費用や入院期間を詳しく解説します。 主な手術方法や費用の目安は、以下の通りです。 手術方法 費用の目安 概要 除圧術 約25〜45万円 椎間板・黄色靱帯を切り取る、骨を削ることによって神経の圧迫を取り除く手術 除圧固定術 約60〜85万円 除圧術によって神経の圧迫を取り除いた後、骨と骨の間を金属のスクリューやロッドで固定する手術 \リペアセルクリニック坂本理事長のコメント/ 手術では、椎間板や黄色靱帯を切り取る、骨を削ることによって、脊髄神経の通り道を広げます。 しかし、神経にアプローチする治療はいまだに幹細胞のみとなります。 当院の公式LINEでは、腰部脊柱管狭窄症を手術しないで治療できる再生医療の幹細胞治療について情報を公開しています。 今までは手術によって痛みやしびれを取る治療が一般的とされてきましたが、近年では手術せずに損傷した神経の改善が期待できます。 ご家族が手術に前向きではない場合や長期間のリハビリで苦労させたくない方は、再生医療がどのような治療かご参考ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ ▼再生医療なら手術しないで治療できる 腰部脊柱管狭窄症の原因と症状 腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)はさまざまな原因で、背中にある神経の通り道が狭くなり、神経を圧迫するときに症状が出ます。 まずは腰部脊柱管狭窄症の理解を深めるためにも、原因や症状を紹介します。 腰部脊柱管狭窄症の原因 腰部脊柱管狭窄症の症状 腰部脊柱管狭窄症の原因 腰部脊柱管狭窄症は多くの場合、加齢によって脊柱が変形して、神経を圧迫するのが原因で起こるものです。 脊柱は小さな積み木のような骨が積み重なってできており、後方の脊柱管と呼ばれる空間に脳から伸びた神経(脊髄:せきずい)が通っています。 また、脊髄から枝わかれした神経は脊柱の左右の隙間を通って、手足につながり感覚や運動を司っています。 脊柱の変形のため、これらの通り道が狭くなってしまうと、神経にダメージを与えてしまい、腰部脊柱管狭窄症の症状につながるのです。 加齢による変形の他には、骨の代謝障害や生まれつきの変形によるものなどがあります。 腰部脊柱管狭窄症の症状 腰部脊柱管狭窄症は、お尻から脚全体にかけての痺れや痛み、脱力といった神経の症状が特徴です。 また、ある程度の距離を歩くと痛みや痺れなどが悪化して歩けなくなります。 しかし、数分間休憩して前屈みの姿勢を取ると、再び歩けるようになる間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状がみられます。 症状が悪化すると、排泄の障害や性機能が不全になるなどの膀胱直腸障害(ぼうこうちょくちょうしょうがい)が出る場合もあるでしょう。 上記の症状に思い当たる節があるときは、早めに医療機関で相談するのをおすすめいたします。 当院(リペアセルクリニック)では、足腰の痛みや違和感がある方、気になる症状がある方を対象に無料相談を実施しています。 ぜひ、お気軽にご相談ください。 腰部脊柱管狭窄症の手術費用・入院期間 腰部脊柱管狭窄症は、状態に合わせて手術の方法が異なるため、手術費用や入院期間は手術内容に応じて変わります。 以下では、手術ごとの費用や入院期間の目安を紹介します。 手術費用の目安 入院期間の目安 手術費用の目安【除圧術で25〜40万円ほど】 費用は除圧術の場合、25〜40万円程度かかります。 一方、除圧固定術は、60〜85万円程度で、除圧術に比べて費用がかかる傾向にあります。 術式や入院期間、リハビリの量などによって費用に差が出ますので、手術を検討する病院でしっかり確認しましょう。 入院期間の目安【平均1〜2週間ほど】 内視鏡を使用した手術の場合、入院期間は1〜2週間程度です。 病院や状態によっては、1週間以内で退院が可能な場合もあります。 入院期間は除圧術のほうが固定術に比べて短くなります。また、手術カ所が多いほど入院期間が長くなる場合が多いです。 また、腰部脊柱管狭窄症にヘルニアなどが合併している場合も、入院期間が長くなります。 腰部脊柱管狭窄症の治療方法 腰部脊柱管狭窄症の治療方法は、まずは手術をしない保存療法を行うのが一般的です。 以下で、保存療法と手術療法の詳細を見ていきましょう。 腰部脊柱管狭窄症の保存療法 腰部脊柱管狭窄症の手術療法 腰部脊柱管狭窄症の保存療法 腰部脊柱管狭窄症の保存療法は、次のようなものがあります。 薬物療法 神経ブロック注射 運動療法 生活指導 薬物療法では、痛み止めや神経の働きを改善する薬を服用します。 神経ブロック注射は、傷害された神経に麻酔薬を注射して、一時的に神経の働きを麻痺させる形で、痛みの軽減や神経症状の改善を図るのが目的です。 また、腰部の負担を軽くするために、運動や生活を工夫しながら、症状の改善や悪化の予防を図ります。 上記を試しても回復しなかったり、症状が悪化したりする場合は手術の適応となります。 腰部脊柱管狭窄症の手術療法 腰部脊柱管狭窄症の手術は大きく分けて「除圧術」と「除圧固定術」の2種類があります。 除圧術 神経を圧迫している背骨の一部を取り除いて、圧迫されている部分の除圧をする手術 除圧固定術 除圧術をしたあとに、その部分を別のカ所の骨を移植して固定する手術 背骨の狭窄だけでなく、ずれがあったり変形が強かったりする場合は、除圧術をすると背骨の関節が不安定になります。 そのため、除圧に加えて固定する必要があり、除圧固定術が適応されるのです。 最近では小型のカメラを使用して、わずかな傷で手術を行う内視鏡での手術が多くなっています。 手術は全身麻酔で行われ、手術カ所や状態によりますが、1〜3時間以内で終了する場合が多いです。 傷口が小さくて回復も早いため、従来の切開して行う手術に比べて入院期間が短くなっています。 腰部脊柱管狭窄症の手術からリハビリまでの流れ 腰部脊柱管狭窄症で内視鏡手術をした場合、早期からベッドを離れて体を動かせます。 以下では、手術からリハビリまでの流れを解説します。 手術の翌日からリハビリ開始 手術当日は安静にしますが、翌日からリハビリが始まります。 ベッドから起きたり、座ったりといった動きを確認したあと、経過が良好であれば、コルセットを装着して歩くのも可能です。 コルセットは術後の背骨が安定するまで約3カ月間装着する必要があり、手術の翌日から正しい装着方法を習得するのが重要です。 2日目以降は状態に応じて積極的なリハビリを実施 2日目以降は歩行練習を含めて、活動的な生活を送るためのリハビリがしっかり行われます。 歩行が安定してくると、階段の昇降や屋外での歩行も開始して、退院が可能な状態まで回復を目指します。 ただ、中腰の作業や重い荷物を持つなどの動作は、腰に負担がかかるため、しばらく行ってはいけません。 退院までに、日常生活における注意点もしっかりと理解を深めておくのが重要です。 退院後も必要に応じて外来でのリハビリを受ける場合があります。 まとめ|腰部脊柱管狭窄症の手術費用を把握して手術とリハビリに備えよう 腰部脊柱管狭窄症は症状が悪化して、手術を勧められても、手術の費用や入院期間、リハビリまでの流れを知らないと不安になるのも仕方ありません。 本記事で紹介した内容を参考に、少しでも不安を減らしていただけると幸いです。 腰部脊柱管狭窄症により神経症状が悪化すると、日常生活を送るのに支障をきたします。手術が必要になる前に、早めに整形外科を受診して症状の悪化を防ぎましょう。 当院(リペアセルクリニック)では、患者さまの幹細胞を使った再生医療による治療を行っています。 腰部脊柱管狭窄症の再生医療における事例は、以下の動画も合わせて参考にしてください。 https://www.youtube.com/watch?v=3yN5q8_ATpc&t=2s 腰部脊柱管狭窄症の手術費用に関わるQ&A 腰部脊柱管狭窄症の手術費用について、よくある質問と答えをまとめています。 Q.腰部脊柱管狭窄症の手術費用は保険適用になりますか? A.はい、基本的には保険適用になります。 ただし、手術方法によっては保険適用外の場合もあるので注意が必要です。 事前に医療機関で、手術費用が保険適用なのか詳細を確認しておきましょう。 また、当院(リペアセルクリニック)の再生医療による治療は自由診療となります。 手術や入院不要で根本的な治療を目指せるため、腰部脊柱管狭窄症の治療法としてぜひご検討してみましょう。 Q.腰部脊柱管狭窄症の手術費用は高額療養費制度の対象ですか? A.はい、基本的には高額療養費制度の対象です。 高額療養費制度では、医療機関などを利用した際に、1カ月の合計支払い金額において、上限を超えた部分のお金が戻ってきます。 上限金額は、年収や所得に応じて変わるのが特徴です。 ただし、治療方法によっては、高額療養費制度の対象外になる場合もあります。 腰部脊柱管狭窄症の手術をする前に、医療機関で高額療養費制度が使えるのかを必ずご確認ください。
2022.12.12 -
- 脳梗塞
- 脳卒中
- 頭部
脳梗塞の後遺症を改善するリハビリの方法と期間の目安とは 脳梗塞の後遺症で次のような悩みを抱えている方はいませんか? 「脳梗塞の後遺症を改善する方法について知りたい。」 「脳梗塞のリハビリについて具体的な方法を知りたい。」 脳梗塞を発症後、適切な治療を受けても後遺症が残ることがほとんどです。脳梗塞の後遺症を改善し、元の日常生活に戻るためにも、長期間のリハビリが欠かせません。 そこで今回は、脳梗塞の後遺症や改善する方法、脳梗塞のリハビリについて具体的に説明いたしますので、ぜひ参考にしてください。 脳梗塞の後遺症を改善するために! 脳梗塞には、さまざまな後遺症や合併症があり、治療後、回復の仕方もさまざまです。 脳梗塞の改善に向けたリハビリは、自立生活に必要な身体の状態や動作などなを取り戻し、生活の質を向上させるのに役立ちます。脳梗塞の影響を受けた脳の部分に応じて、さまざまなリハビリを行わねばなりません。 脳梗塞の後遺症の改善には、多くの専門家が関わります 以下のように脳梗塞の後遺症を改善させるためにはリハビリを含めて医療機関のさまざまな職種の専門家が関与します。 医師や看護師 かかりつけの医師は、神経科医や理学療法とリハビリテーションの専門家と同様に、あなたのケアを指導し、合併症の予防に役立ちます。 理学療法士 ウォーキングやバランスの維持などの動きを再学習するのに役立ちます。 作業療法士 着替え、入浴、家事のスキルなどのより自立した活動的な生活を送るのをリハビリを通して助けます。 改善に向けてさらに感情的、社会的なリハビリに焦点を当てた専門職もあります。 ソーシャルワーカー ソーシャルワーカーは、医療、福祉、介護などにおいて、相談員として支援を行い、日常生活を送る上で、困り事や問題を抱えている方に対して援助や支援の調整を行います。 心理学者 これらの専門家は、あなたの思考スキルを評価し、あなたの精神的および感情的な精神衛生上の懸念に対処するのに役立ちます。 脳梗塞の改善結果に影響を与える要因は? 脳梗塞の改善には個人差があります。 どれほどの能力を多く改善させられるか、また期間的にどれくらい早く改善できるかを予測するのは困難です。一般的に、脳梗塞の改善に向けたリハビリの成功には次のような要素に依存します。 身体的要因 脳梗塞の重症度など 感情的要因 モチベーションや気分など 社会的要因 友人や家族のサポートなど 治療上の要因 リハビリの早期開始や有無やリハビリチームのスキルなど 改善率は一般に、脳梗塞後の数週間から数ヶ月で最も大きくなります。脳梗塞後の改善に向けたリハビリは、長期間にわたって必要であり、途中で挫折してしまうことにないよう、改善に向けたリハビリで最大の効果を得るためには長時間かかることを理解しておくべきです。 脳梗塞後のリハビリ、具体的な方法と期間の目安 脳梗塞を改善させるために行うリハビリは計画的に行わねばなりません。その方法は、脳梗塞の影響を受けた体の部位や能力の種類によって異なり、主に以下の3つの時期に分けられます。 ①急性期のリハビリ ②回復期のリハビリ ③維持期のリハビリ ①急性期のリハビリ : 脳梗塞発症後〜 48 時間以内 急性期のリハビリとしては、運動機能の改善などが含まれます。 運動機能の回復訓練 全身の筋力と協調運動を改善するのに役立ちます。これらには、バランス、歩行、さらには飲み込むために使用される筋肉が含まれます。 歩行器、杖、車椅子、足首装具などの移動補助具の使い方を学んだり、ベッドから立つ、座るなどの離床訓練も必要です。 関節の可動域訓練 特定の運動や治療は、筋肉の緊張(痙縮)を緩和し、可動域を取り戻すのに役立ちます。看護師や理学療法士が行う他動的運動と自分で動かす自動運動に分けられます。 ②回復期のリハビリ : 3〜6 ヶ月 回復期では、日常生活に戻ることを目的とし、主に以下のようなリハビリを行います。 機能的電気刺激 弱った筋肉に電気を流して収縮させることで、筋肉に運動の仕方を再学習させることができます。 ロボット訓練 ロボット装置は、障害のある手足が反復運動を行うのを支援し、手足の強さと機能を回復するのを助けます。 言語機能訓練 失語症などの後遺症が残ったら、読み書きや言葉の言語機能の訓練を行います。 作業療法 作業療法と言語療法は、記憶、処理、問題解決、社会的スキル、判断力、安全意識などの認知能力の喪失を手助けすることができます。 心理的評価と治療 脳梗塞後の後遺症として心理的なケアも大切です。カウンセリングを受けたり、支援グループに参加したりすることもできます。 ③維持期のリハビリ : 回復期以降維持期では退院後に主に日常生活を取り戻すためにストレッチなどの軽めの運動から始めます。 退院前に、患者さんとその家族は、病院のソーシャルワーカーやケアチームと協力して、最適なリハビリ環境を決定する必要があります。 ここで考慮すべき要因には、適用される保険、患者さんとその家族にとって何が最も便利かなどがあります。 病院の外来 病院または診療所の外来に通います。 専門的な介護施設 介護施設で受けられるケアの種類はさまざまです。 自宅でのリハビリ 自宅でリハビリを行うことで、柔軟性が高くなります。ただし、専門のリハビリ機器を利用できない可能性があります。また、在宅プログラムの保険適用範囲は大きく異なります。 最良の選択肢について、医師や家族としっかりと話し合うことが大切です。 脳梗塞の後遺症を改善するため、リハビリで気をつけるべきポイントとは? 脳梗塞の後遺症を改善するためにリハビリが有効ですが、気をつけるべきポイントについてみておきましょう。 残された能力も同時に鍛えながらリハビリを行うこと 失われた機能を取り戻すことに執着しがちですが、健常な機能を維持することも大切です。 例えば、片麻痺で健常な方を鍛えることで、後遺症を残した部位のサポートを行うことが可能です。バランスよくリハビリを行うことを心がけましょう。 リハビリは無理をせずじっくり行うこと リハビリはすぐに効果が出るわけではないため、焦らないことが大切です。 また、痛みが出たら、リハビリは中止しましょう。無理にリハビリを行うと逆効果になってしまいます。 脳梗塞の後遺症を改善するリハビリ、よくあるQ&A 最後に、よくある質問について Q & A でまとめましたので、参考にしてください。 Q ,脳梗塞のリハビリはいつから始めるべき? A ,一般的には、脳梗塞のリハビリを開始するのが早ければ早いほど、失われた能力やスキルを取り戻せる可能性が高くなります。 脳梗塞のリハビリは、脳梗塞発症後 24 時間から 48 時間以内の入院中に開始するのが一般的です。 Q ,脳梗塞のリハビリはどのくらい続けますか? A ,脳梗塞リハビリが必要な期間は、脳梗塞の重症度と関連する合併症によって異なります。ほとんどの場合、長期間にわたるリハビリが必要であり、数か月または数年続く可能性があります。 まとめ・脳梗塞の後遺症を改善するリハビリの方法と期間の目安が知りたい いかがでしたでしょうか。 脳梗塞の後遺症は、適切な治療とリハビリを行って改善を目指すことができます。その為には、退院後の日常生活でも継続的なケアが必要になってまいります。 今回の記事では、実際のリハビリの方法や気をつけるべき点について解説してきました。脳梗塞から早く仕事復帰するためには、入院期間中早い段階からのリハビリを適切に行うことが不可欠です。 今回の記事で、改めてリハビリについて理解を深めて頂き、活用してみてください。 ▼以下も参考にされませんか 20代、30代の若年性脳梗塞について|要注意「まだ若いから」と油断は禁物!
2022.12.09 -
- 脊椎
- 脊椎、その他疾患
側湾症の手術は、神経が通る脊髄の近くを手術操作するため、運動・感覚麻痺の後遺症を引き起こすリスクがあります。また、術後に合併症や感染症などを引き起こす可能性もゼロではありません。 側湾症の手術をするなら、これらの懸念点をしっかり理解しましょう。覚悟を決めて臨めば、後悔は少なくなるかもしれません。 本記事では、側湾症の手術後に起こりうる後悔を解説します。側湾症の手術におけるリスクを正しく理解しておきたい方は、ぜひ最後までご覧ください。 側湾症の手術後に起こりうる3つの後悔 さっそく、側湾症の手術後に起こりうる後悔について解説します。 後遺症が出る可能性がある 合併症や感染症を引き起こすリスクがある すぐには元の生活に戻れない 順番に見ていきましょう。 後遺症が出る可能性がある 脊椎という背骨の中には、脳と身体をつなぎ運動や感覚を伝える脊髄という神経の束が通っています。万が一、手術中に脊髄を損傷してしまうと、運動麻痺や知覚麻痺といった後遺症が出るリスクがあります。 手術前に動かせていた体の一部が動かせなくなったり、感覚が鈍くなったりすれば、手術したことを後悔する可能性があるでしょう。 脊髄損傷の後遺症における有効な治療法に「再生医療」があります。再生医療とは人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術です。 近年、研究が進み幹細胞を使った再生医療により脊髄損傷の後遺症が回復した症例が数多く報告されています。具体的な治療方法が知りたい方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお問い合わせください。 合併症や感染症を引き起こすリスクがある 背骨の周囲には、さまざまな臓器が隣接しています。そのため、呼吸器や循環器、泌尿器などの合併症を引き起こす可能性もあるのです。 また、手術後の創部管理が行き届いていないと、免疫が低下して感染症を起こすことも考えられます。 合併症や感染症は、発熱や痛みが伴うケースが多くなります。そんな身体的な苦しさや不安から、手術したことを後悔する場合もあるでしょう。 すぐには元の生活に戻れない 手術後にもっとも重要な課題は、処置した箇所の骨癒合(骨がくっつくこと)を待つことです。骨癒合のために安静にすることが第一優先となり、すぐに元の生活には戻れません。 たとえば、背骨を過度に反らしたり、ねじったりする動作は制限されます。負荷がかかり、治癒を遅らせるリスクがあるためです。また、無理に身体を動かすと、脊椎を固定している金属挿入部が緩んでしまうことがあります。症状によっては、再手術が必要となる場合もあります。 このように、完治までは日常の動作や運動も思うようにはできません。不自由さを感じて、後悔する可能性もあるでしょう。 以下の記事では、手術後すぐにできないことを解説しています。手術後の過ごし方のイメージを深めたい方は、参考にしてみてください。 側湾症の手術を受けて良かったと感じる瞬間 側弯症の手術を受けると側弯の度合いが軽減され、さまざまな改善効果が感じられるようになります。以下は、側湾症の手術を受けて良かったと感じる瞬間の例です。 背骨の歪みが矯正され、身体が動かしやすくなる 見た目が変わり心理的ストレスが減る 自信を持ってスポーツや習い事に挑戦できる 姿勢が改善され疲れにくくなる これらの効果は、生活の質を大きく向上させるでしょう。 以下の記事では、側湾症の方におすすめのストレッチを紹介しています。術後のセルフケアをする際の参考にしてみてください。 側湾症の手術後に後悔しないために理解を深めることが大切 側湾症の手術で後悔しないためには、病気と治療への理解を深めることも大切なポイントです。ここでは、以下3つのトピックスで側湾症について詳しく解説していきます。 側湾症とは 側弯症の種類 側弯症の治療方法 疑問を取り除いて、安心につなげていきましょう。 側弯症とは 側弯症とは、背骨(脊柱)が曲がっている(捻れている)状態のことを言います。 側弯症の説明で必ずと言っていいほど出てくる指標がコブ角です。これは、背骨の横方向への曲がり方を表す角度になります。 角度を測る際に用いられるのが、レントゲン画像です。背骨(椎体)の上下で最も曲がりの強い椎体から線を引き、その2つの線が重なってできた角度がコブ角になります。 出典:脊椎手術.com (https://www.sekitsui.com/specialist/sp014-html/) コブ角が大きければ大きいほど側弯が強い、という判断になります。コブ角の程度により治療方法の選択が変わりますので頭に入れておきましょう。治療方法についてはこのあと詳しく解説するので、このまま読み進めてみてください。 以下の記事では、側湾症の人がやってはいけない動作や行動を解説しています。詳細が気になる方は、ぜひあわせてご覧ください。 側弯症の種類 側弯症には、原因や症状が異なる複数の種類があります。ここでは代表的な3つの種類について解説します。 機能性側弯症 特発性側弯症 原因疾患がある側弯症 順番に見ていきましょう。 機能性側弯症 機能性側弯症とは、日常の姿勢や、仕事動作の反復、腰痛を含む逃避的な姿勢など、左右非対称に偏った姿勢を高頻度にとる人に多くみられる側弯症です。 機能性側弯症の場合、コブ角も小さいことが多く、根本となる姿勢の問題を改善することで解消できます。 特発性側弯症 特発性側弯症は原因不明の側弯症です。発症する時期により、以下のように分類されます。 乳児期側弯症・・・3歳以下で発症(男児に多い) 学童期側弯症・・・4〜9歳で発症 思春期側弯症・・・10歳以上で発症(女性に多い) 日本では思春期側弯症が多く、学校検診で発見されるケースも珍しくありません。コブ角が少ない初期の段階では見逃されやすいのですが、背骨に左右差が確認された場合は専門の整形外科への受診をすすめられるケースもあります。 進行のスピードには個人差があるため、1回のみでなく、定期的な受診により変形の程度を確認しましょう。治療の内容については後で述べますが、早ければ早いほど治療効果も高まります。 原因疾患がある側弯症 もともと原因となる疾患が引き金となって側弯症が発症するケースもあります。原因疾患の例は、以下のとおりです。 先天性側弯症・・・背骨の一部である椎骨の先天的な変形によって起こる側弯症 症候性側弯症・・・筋ジストロフィーや脳性麻痺、レックリングハウゼン病、マルファン症候群、やけど、脊椎の腫瘍などに続発して起こる側弯症 しかし、原因疾患が必ずしも側弯症につながるわけではありません。側弯の程度も個人差があるため、専門の医療機関でしっかりみてもらうことが必須となります。 側弯症の治療方法 側湾症の治療法は主に2つあります。 装具療法 手術療法 以下のようにコブ角により推奨される治療方法が変わってきます。 コブ角 推奨される治療方法 〜25° 見た目にもわかりにくい状態。多くは経過観察 25°〜40° 見た目にも変形がわかるようになる。進行の防止および変形の矯正のために装具療法が用いられるケースが多い。 40°〜 高度の側弯が見られる状態。場合によっては神経症状や呼吸機能の低下がみられる。手術療法により側弯を矯正する方法が推奨される。 装具療法と手術療法の内容を詳しく見ていきましょう。 装具療法 アンダーアーム装具(出典:日本側弯症学会) 装具療法では、進行しやすい成長期の段階で装着するケースが多いです。 側弯が進行しないようにするのが一番の目的であり、装具をしたからといって側弯した背骨が戻るわけではありません。骨の成長が終了するまで装具を装着し、できるだけ側弯の進行を抑える目的で処方されます。 基本的には装着時間が長ければ長いほど効果が高いと言われており、“お風呂以外の時間は装着”や、“家にいる時間は装着”、“24時間できるだけ装着”などと医療機関により多少ばらつきがあります。 海外の権威ある研究においても「装具の装着時間が長くなるにつれて、高リスク湾曲の進行が大幅に減少する効果が増大した」とという報告もあがっているので、装着時間を守っていくのがおすすめです。(文献1) 手術療法 高度の側弯症に対しての唯一有効な治療法が手術療法です。 コブ角が50°を超えてしまうと、骨が成熟した後でも変形が進行する可能性があります。変形が進行すれば、合併症の危険性が高まるため、変形を矯正するための手術を前向きに検討する必要があります。 現在は、手術技術や機器の向上により治療成績が格段に上がっているため、手術を推奨するケースが多いです。以下は、手術前と手術後のレントゲン写真です。 側弯症の術前(左)と術後(右)(出典:日本側弯症学会) 上の写真を見れば、手術前と後での違いが一目瞭然ですよね。 脊髄損傷に対する有効な治療法に「再生医療」があります。再生医療とは人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術です。具体的な治療方法が気になる方は再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお問い合わせください。 まとめ|側湾症の手術後に起こりうる後悔を知った上で手術の決断をしよう 側湾症の手術後は後遺症や合併症などを引き起こすリスクがあります。事前に起こりうるリスクを知っておけば覚悟を決めやすいので、後悔も少なくなるかもしれません。 手術後は傷口の回復と、骨の癒合が優先となるため、すぐには元の生活に戻るのは難しい傾向にあります。手術後の生活への見通しをもって準備するためにも、担当医に手術後のスケジュールを確認しておくと良いでしょう。 脊髄損傷の後遺症における有効な治療法に「再生医療」があります。再生医療とは人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術です。 近年、研究が進み幹細胞を使った再生医療により脊髄損傷の後遺症が回復した症例が数多く報告されています。具体的な治療方法が知りたい方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお問い合わせください。 参考文献 文献1:出典: 国立医学図書館 Weinstein SL, Dolan LA, Wright JG, Dobbs MB. Effects of bracing in adolescents with idiopathic scoliosis. N Engl J Med. 2013 Oct 17;369(16):1512-21. doi: 10.1056/NEJMoa1307337. Epub 2013 Sep 19. PMID: 24047455; PMCID: PMC3913566. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24047455/
2022.12.07 -
- 脳卒中
- 脳出血
- 頭部
「脳出血後のケアは何をすれば良いの?」「脳出血後の看護や介護はどうすればいい?」と疑問に感じていませんか。 退院後の生活やリハビリに向けたサポートは、何を優先すべきか悩む場面も多いでしょう。 脳出血の患者本人は、長期間の治療やリハビリによって精神的・社会的負担が大きくなりがちです。そのためご家族による適切なサポートが重要といえます。 この記事では、脳出血後の患者を支えるための基本的な看護・介護方法と、退院後に家族が実践できる具体的な対策を解説します。 脳出血の看護ケアで不安を感じている方は、ぜひ最後までご覧ください。 また、当院「リペアセルクリニック」では脳出血の後遺症に効果が期待できる再生医療も行っております。 気になる症状がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 脳出血後における7つの看護ケア 脳出血後のケアは、患者の回復に直結するため、日常の観察や丁寧なサポートが欠かせません。 本章では、具体的な看護ケア方法を7つの観察項目と合わせて紹介します。 1.意識レベルの確認 2. 呼吸管理 3. 血圧と心拍数のチェック 4. 電解質バランスの変化(輸液管理) 5. 口腔ケア・体勢の管理 6. 嘔吐時の対処・吐物管理 7. 発作や薬の管理 入院中は、どの観察ポイントを重視するかを確認しておきましょう。 1. 意識レベルの確認 意識レベルの確認は、観察項目の中でも状態を把握する上で非常に重要です。 具体的には、呼びかけへの反応、目の開き具合、手足の動きなどを観察します。 Glasgow Coma Scale (GCS) やJCSといった評価方法もあり、異常があれば速やかに医師への報告が必要です。 意識レベルの低下は、病状の悪化を示すサインの可能性があるため、看護する上でも注意が必要です。 また、こちらの記事では脳出血を発症後の意識レベルによる予後や余命を詳しく解説しています。 後遺症について気になる方は、ぜひご覧ください。 2. 呼吸管理 脳出血後、脳の損傷により呼吸をコントロールする機能が低下する場合があります。 そのため、適切な呼吸管理は命を守るために不可欠です。 呼吸の回数や深さ、呼吸音などを注意深く観察し、呼吸状態の変化や異変があれば酸素投与や人工呼吸器の使用が行われます。 3. 血圧と心拍数のチェック 血圧と心拍数の変動は、脳出血後の状態に大きな影響を与えるため、こまめなチェックが重要です。 血圧の急激な上昇や低下は、再出血や他の合併症を引き起こす可能性があるためです。 具体的には、定期的な測定を行い、変動があれば医師に報告します。 また、薬による血圧コントロールも行われます。 4. 電解質バランスの変化(輸液管理) 体内の電解質バランスは、生命維持に欠かせない重要な役割を担っています。 脳出血後は、電解質バランスが崩れやすいため、輸液管理による適切な調整が必要です。 たとえば、点滴で水分や電解質を補給し、血液検査でその値をモニタリングします。 これにより、体内の状態を安定させていきます。 5. 口腔ケア・体勢の管理 口腔ケアと体勢管理は、感染症や床ずれの予防に欠かせません。 免疫力が低下すると、口腔内の細菌が感染を引き起こす可能性があります。 また、同じ体勢が続くと床ずれのリスクが高まるため注意が必要です。 歯磨きやうがい、体位変換を定期的に行い、必要に応じて専用のケア用品の活用によって、患者の健康と快適さを管理できます。 6. 嘔吐時の対処・吐物管理 脳出血後には嘔吐が起こるケースがあり、適切な対処と吐物の管理も重要です。 とくに、嘔吐物が気道に詰まる(誤嚥)リスクを防ぐのは重要だといえるでしょう。 嘔吐時には顔を横に向け、吸引器で吐物を除去するなどの対応を行います。 また、吐物の量や性状を観察し、記録するのも大切です。 これらの対応により、誤嚥性肺炎などの合併症を予防できます。 7. 発作や薬の管理 脳出血後は発作が発生する可能性もあるため、薬の時間や量を守るように管理するのも重要です。 また、発作の兆候が見られた場合はすぐに医師へ報告します。 指示に従い、薬の正しい管理が症状の安定を促します。 また、脳出血の原因については以下の記事でも解説しているので、参考にしてください。 【退院後】脳出血の看護で家族ができることは? 脳出血による退院後の生活は、ご家族によるサポートが重要です。ご家族のサポートが患者の回復を支え、日常生活の質も維持できるようになります。 脳出血の看護において家族が行えることは、以下の6つが挙げられます。 日常生活の介助や見守り 要介護認定を早めに申請する 地域の介護サービスを活用する 住宅改修で自宅の環境整備を行う 施設介護サービスも検討する 介護疲れをしないように休息を取る 本章では、家族が取り組むべき具体的なケアやサポート方法を紹介するので参考にしてください。 日常生活の介助や見守り 退院後、患者の日常生活には継続的な介助と見守りが必要です。 食事や入浴、排泄などのサポートを行い、無理なく生活できる環境を整えます。 また、転倒などのリスクを防ぐため、常に患者の動きに注意を払いましょう。 適切な介助は、患者の安心感と回復の大きな助けとなります。 また、脳出血の後遺症やリハビリについては以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。 要介護認定を早めに申請する 要介護認定を受けることで、家族の金銭的な負担が軽減できます。 しかし、認定が遅れると必要なサービスが受けられなくなる可能性があります。 そのため、入院中の段階から市区町村の窓口に相談し手続きを進めておきましょう。 地域の介護サービスを活用する 地域にはさまざまな介護サービスがあるので、積極的に活用するのがおすすめです。 訪問看護やデイサービスの利用によって、専門的なケアを受けながら患者本人の日常を支えられます。 退院後には地元の介護支援センターなどに相談し、利用可能なサービスを確認しましょう。 住宅改修で自宅の環境整備を行う 退院後の生活を安心して送るためには、住宅改修が必要になる場合があります。 手すりの設置や段差解消など、患者が安全に動ける環境作りを検討すると良いでしょう。 公的補助金を利用できる場合もあるため、必要に応じて専門家に相談するのがおすすめです。 施設介護サービスも検討する 在宅介護が難しい場合、施設介護サービスの検討も選択肢の1つです。 ショートステイや特別養護老人ホームなど、患者の状態や家族の状況に応じた施設を選びましょう。 専門スタッフのケアが受けられるため、安心感があります。 介護疲れをしないように休息を取る 家族の介護負担が大きくなると、心身に疲れがたまりやすくなります。 そのため、適度に休息を取り、家族内での役割分担を決めたり、地域の支援を活用したりするのがおすすめです。 家族の健康が患者本人の回復にもつながりますので、無理をせずサポート体制を整えてください。 脳出血の看護・介護時における4つの注意点 脳出血後の看護・介護は、患者の回復を支える上で非常に重要です。 ここでは、介護時に注意すべき4つのポイントを解説します。 転倒を予防するための工夫 食事はゆっくりと食べやすい形状で提供 排泄をサポートする際はプライバシーを配慮 精神的なケアを継続的に行う 介護する家族の負担軽減にもつながりますので、チェックしておきましょう。 転倒を予防するための工夫 脳出血後には、筋力低下やバランス感覚の喪失で転倒リスクが高まります。 そのため、家具の配置を工夫し、滑り止めマットや手すりを設置するのも良いでしょう。 また、歩行補助具の使用も効果的です。 転倒防止は患者の安全を守るだけでなく、さらなる合併症の予防にもつながります。 食事はゆっくりと食べやすい形状で提供 食事は、ゆっくりと食べやすい形状で提供するのが重要です。 これは、嚥下機能(飲み込む力)が低下している場合、誤嚥のリスクが高まるためです。 具体的には、とろみをつける、刻み食やペースト食などに調理し、一口ずつゆっくりと食べさせてあげましょう。 さらに、食事中の姿勢や飲み込みの様子を注意深く観察し、誤嚥を防ぐ工夫も必要です。 排泄をサポートする際はプライバシーを配慮 排泄はデリケートな問題ですので、サポートする際はプライバシーへの配慮が重要です。 たとえば、専用のカーテンや扉を使用し、必要以上に介助者が近づきすぎないよう心がけましょう。 また、定期的な排泄スケジュールを組んでおくと、患者の負担を軽減しつつ快適なケアを提供できます。 精神的なケアを継続的に行う 脳出血後、患者は不安や孤独感を抱きやすくなります。 そのため、定期的な会話や声かけを行い、安心感を与えてあげると良いでしょう。 また、リハビリや介護の進捗を共有し、前向きな気持ちを引き出すことも重要です。 精神的なケアは患者の回復を支える大きな力になります。 まとめ|脳出血の看護に家族ができることは理解しておこう! この記事では、入院中の看護ケアや退院後に家族が行えるサポート、注意点について詳しく解説しました。 脳出血後の看護ケアは、患者の回復に大きな影響を与えます。 また、入院中の医療従事者によるケアに加え、退院後の家族のサポートも欠かせません。 本記事で紹介した情報を活用し、医療や介護サービスと連携しながら療養生活を支えましょう。 また、当院「リペアセルクリニック」では脳出血や脳梗塞の後遺症治療も行っております。「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてご相談ください。 脳出血の看護に関するよくある質問 脳出血の看護で留意すべき点は何ですか? 脳出血の看護では、日々の体調管理とリスク回避が欠かせません。 意識レベルの確認や呼吸・血圧のチェックを行い、異常があれば速やかに医師へ相談します。 また、転倒や誤嚥などのリスクを防ぐため、環境整備や適切な食事提供も重要です。 患者の安全を第一に考える看護が求められます。 脳出血の急変時の対応はどうすれば良いですか? 急変時には、まず落ち着いて状況を確認し、必要に応じて医師や救急車を呼びます。 意識が低下した場合は、気道確保を優先し患者を安静に保つのが大切です。 症状や変化を正確に医療スタッフに伝えることで、迅速な対応が可能になります。 当院「リペアセルクリニック」では脳出血の治療も行っております。気になる症状がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。
2022.12.05 -
- スポーツ外傷
- その他、整形外科疾患
「事故のあと鎖骨が外見からわかるほど盛り上がっている気がする」 「転んだあと鎖骨が痛む」 上記のような症状がある方は鎖骨骨折が起きている恐れがあります。 外見でわかるほど見た目が変化した骨折を放置すると、症状が悪化するばかりか、骨折が本来とは違った形、ずれた状態で”くっついて”しまう可能性もあります。 今回は鎖骨骨折について、骨折時の見た目の特徴や症状、治療法、後遺症について詳しく解説します。 鎖骨骨折の発生が考えられる原因 鎖骨骨折が発生する主な原因は、肩に強い衝撃が加わったシーンが考えられます。 高齢者だけでなく、若年層も鎖骨骨折になる可能性は十分にあり得ます。 スポーツをしている最中に相手と直接ぶつかった 歩行や自転車走行中などに転倒した 交通事故で肩に強い衝撃を与えた など 上記のように、何かしら強い衝撃が加われば鎖骨骨折が起きる可能性もあり、外見でも判断できるほど見た目でわかる症状になるでしょう。 交通事故のような強い衝撃が加わった方は「ダッシュボード損傷」が起きている可能性もあります。 以下の記事でダッシュボード損傷の症状や治療法などを詳しくまとめているので、あわせてご覧ください。 鎖骨骨折は外見でわかる? 鎖骨骨折は見た目でわかるとは限らないため、レントゲン撮影が必須です。 鎖骨部分の皮膚が盛り上がるほどの症状であれば、外見からも判断がつきやすいでしょう。 鎖骨骨折か捻挫か、もしくはそれ以外の症状なのかを瞬時に判断し、早期治療につなげるためレントゲン撮影を検討してください。 鎖骨骨折はすべての骨折のうち約10%を占める比較的頻度の多い骨折です。 交通事故やスポーツなどで腕を後ろにそらしたり、肩を下にしたりして転ぶと、地面についた衝撃が鎖骨に伝わって骨折してしまいます。 肩の動きが制限されて私生活に影響が出る恐れもあるので、外見でわかるほど見た目の違いが出る前にレントゲン撮影しておくのをおすすめします。 鎖骨骨折の見た目でわかる症状や特徴の違い 鎖骨骨折は、直接強い衝撃が加わって骨折する場合もあります。 体の表面にあり確認しやすい骨なので、外見にもわかりやすい症状がみられる骨折です。 どのような症状があるのか、具体的に紹介します。 皮膚が盛り上がる 鎖骨はS字にカーブした長細い骨で、筋肉など厚みのある組織に覆われていないため、骨折時の見た目でわかる可能性があります。 鎖骨は、中央1/3の部分で骨折するケースが大半です。 鎖骨の外側か内側かで、以下のような影響の違いがあります。 鎖骨の外側 腕自体の重さや何か荷物を抱えた際の影響で下にズレる 鎖骨の内側 首の筋肉によって上にズレやすい 骨折により骨がずれてしまうと、鎖骨の内側部分が飛び出し、皮膚が盛り上がったような見た目になるのが特徴です。 鎖骨が浮き上がらないように支えている烏口鎖骨靭帯(うこうさこつじんたい)が損傷した場合も鎖骨をおさえる機能が低下して、鎖骨が浮き上がりやすくなります。 骨がずれて重なってしまうと、折れた方の肩幅が狭くなったように見える場合もあります。 腫れやアザができる 鎖骨の骨折に限らず、骨折による炎症症状で患部が腫れたり熱をもったりした結果、見た目でわかる症状にもなります。 骨折による出血が起きている可能性もあるため、アザがみられるケースもあります。 鎖骨骨折は多くの場合で、強い衝撃による内出血から腫れとアザが起きるので、見た目でわかる骨折の症状がみられるでしょう。 鎖骨や肩の痛み 鎖骨の骨折をすると肩を動かす場合に鎖骨に負担がかかり、痛みが生じるケースがあります。 鎖骨は胸の中央にある骨(胸骨)や肩甲骨と合わせて関節を作っています。 肩甲骨は腕を上げたりおろしたりなど運動に関わり、肩甲骨と鎖骨でできる関節(肩鎖関節:けんさかんせつ)も、腕の運動に重要な役割があります。 「捻挫だろうからそのうち治るだろう」と考えず、早めに受診するのがおすすめです。 肩の動きが制限される 鎖骨は肩の動きと関係するため、鎖骨を骨折すると腕を上げにくかったり広げにくかったりなどの制限がみられます。 肩の動きが制限されると、日常生活はもちろん、仕事やスポーツなどにも影響してしまいます。 肩の動きが制限されたり痛みを感じたりした際、肩凝りを勘違いして鎖骨骨折を悪化させる動きが伴う恐れもあるので要注意です。 以下の記事では、スポーツをしている方がよく発症する「肩関節唇損傷」について解説しています。 競技復活までのリハビリテーションもまとめたので、あわせてご覧ください。 血流障害や手の痺れがある 鎖骨骨折が起きると血の流れが悪くなる血行障害や神経損傷による手の痺れや痛みなどがみられます。 鎖骨は首の近くにある血管や神経を守る役割も担っているからです。 事故などで鎖骨に強い衝撃が加わった際、周辺にある血管や神経も一緒に損傷される場合があります。 鎖骨部分の痛み以外に、普段感じない痺れなどの症状がみられた際は、すぐに受診するのをおすすめします。 鎖骨骨折の治療法 治療は手術をしない保存療法が基本ですが、骨が大きくずれてしまっている場合は手術を選択する場合もあります。 それぞれの治療方法について解説します。 そもそもどれくらいで良くなるの? 鎖骨骨折の症状や程度にもよりますが、約8〜12週(2〜3カ月)で良くなるケースが大半です。 スポーツをしている方はとくに、肩関節の可動域にも影響します。 適切なリハビリテーションを実施し、早期回復のためにも患部の症状を早めに見極めるのがおすすめです。 レントゲン撮影がおすすめの診断方法になるので、鎖骨骨折の疑いがある方は早めに受診しましょう。 手術しない保存療法 鎖骨骨折の治療法として第一に選択されるのが、三角巾や鎖骨バンド(クラビクルバンド)と呼ばれる装具をつけて、骨折部が動かないように固定する治療です。 胸を張り、両肩を強く後ろに引いた状態で固定する治療法で、鎖骨の変形を矯正して、骨を正しい位置でくっつけます。 ただし、以下の点には注意しながら私生活を過ごしてください。 入浴時以外はバンドをつける 入浴時は骨折している方の手で体を支えない 90°以上の高さに腕を上げない 固定の期間は4〜6週間が目安ですが、年齢が若いほど骨がくっつくのが早いため、固定期間が短くなりやすくなっています。 固定により腕を上げる制限がみられた場合は、リハビリで改善を図る場合があります。 詳しくは以下の記事で鎖骨骨折時の過ごし方を紹介しているので、あわせてご覧ください。 骨のずれがひどい場合は手術療法 骨のずれが大きかったり砕けていたりするような骨折の場合は、手術が選択されます。 仕事の都合でできるだけ早く社会復帰を希望して、手術を選びたい方もいるでしょう。 手術療法だと、手術した後すぐにリハビリで腕を動かせるので、動作が改善しやすいメリットがあります。 手術は針金のようなワイヤーを鎖骨に通したり、プレートで支えたりして体の内側から鎖骨を固定します。 入院期間は手術の方法により異なり、必要に応じてリハビリを行います。 鎖骨骨折した際、手術後の過ごし方は以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。 鎖骨骨折の後遺症 骨折した部分のずれがひどいと、元の位置に戻そうとしても十分な位置に戻らない可能性があります。 ずれたまま変形して骨がくっつく「変形治癒」と呼ばれる後遺症の恐れがあるため、注意が必要です。 鎖骨の外側は平らな形をしており、折れた場合にくっつきにくい特徴があります。 くっつかずにそのままにしておくと、別々の骨に分離した状態になり、まるで関節ができたようになる「偽関節」が起きてしまうでしょう。 後遺症があると、痛みが出たり、肩の動きが制限されたりします。 後遺症ができるだけ残らないように、状態に応じた適切な治療の選択が重要です。 まとめ・鎖骨骨折の痛みは強くなりやすいため適切な治療を! 鎖骨骨折は、外見の特徴もあり痛みも強くなりやすいため、症状がわかりやすい骨折です。 外傷によって起こり、症状や治療法、後遺症について理解して治療を進めましょう。後遺症を最小限に抑えるためには専門医の指導に従って適切な治療を行うのが必要なので、できるだけ早めに整形外科を受診しましょう。 治療をせず放置すると、変形治癒や偽関節などの後遺症が生じる危険性があります。 早めの受診で、適切な診断や正しい治療を受けて、後遺症を防ぐようにしましょう。
2022.12.02 -
- 脳卒中
- 頭部
- くも膜下出血
くも膜下出血発症後は後遺症があることも少なくありません、以前のような日常生活を送れるのか、退院後の生活に不安は絶えないですよね。 くも膜下出血の退院後は、リハビリを定期的に行うことが大切です。普段の食事や入浴などはリハビリの一環となるため、自発的に行いましょう。 本記事では、くも膜下出血で退院後に気を付ける点や後遺症について詳しく解説します。くも膜下出血の再発を防いで日常生活を取り戻すヒントとなれれば幸いです。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による脳卒中の治療を行っております。気になる方はメール相談もしくはオンラインカウンセリングにてお気軽にご相談ください。 くも膜下出血の退院後の生活で気をつけるべきこと7選【再発予防】 くも膜下出血再発予防のため、退院後に気をつけるべきことは以下の7つです。 体調の変化があったら医師の指示に従う 処方薬は主治医・薬剤師の指示通りに服用する 定期的に血圧を測る ストレスを溜めず規則正しい生活を送る 過度な飲酒を控える・禁煙をする 塩分の取りすぎに注意してバランスの良い食事を心がける 身の回りのことはできる限り自分で行う 退院後は上記を意識しながら日常生活を送りましょう。 体調の変化があったら主治医の指示に従う 身体のしびれやろれつが回らないなど、いつもと違う体調の変化があれば、くも膜下出血の可能性があります。早めに主治医へ相談しましょう。 くも膜下出血は発症から処置までのスピードが遅れると、その後の死亡率に影響します。自己判断で受診せず様子をみることは当面控えるようにしてください。 また、主治医以外の意見を聞きたい場合は、セカンドオピニオンもひとつの手です。ただし、体調変化があれば、すぐに受診しましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による脳卒中の治療を行っております。気になる方はメール相談もしくはオンラインカウンセリングにてお気軽にご相談ください。 くも膜下出血の再発については、以下の記事でも詳しく解説しています。 処方薬は主治医・薬剤師の指示通りに服用する 降圧薬や糖尿病薬など、処方された薬がある場合は指示通りに服用しましょう。 くも膜下出血の一因として、高血圧症や糖尿病といったほかの病気が考えられます。(文献1) 処方薬を正しく服用しないと血圧や血糖値はもちろんのこと、くも膜下出血の再発のリスクにつながります。 ただし、副作用がみられる場合は自己判断で辞めず、医師や薬剤師に相談してください。 定期的に血圧を測る 高血圧症によるくも膜下出血の再発を防ぐためには、日頃から定期的に血圧を測定し、記録しておきましょう。 血圧に急激な変化があったときに、主治医が適切な治療の判断をしやすくなります。 また、病院と自宅で血圧の数値が異なるケースもあります。(文献2)そのため、自宅でも血圧測定が大切です。 家庭用の測定器は、薬局や家電製品などで手軽に購入ができます。また、毎日の血圧は血圧手帳に記載し、定期受診の際に主治医へ見せるようにしましょう。 ストレスを溜めず規則正しい生活を送る ストレスや不規則な生活は血圧に影響する可能性があります。ストレスによりくも膜下出血の一因である高血圧のリスクが2倍に上がるという報告もあるのです。(文献2) そのため、自分なりのストレス発散方法を持っておくことが大切です。また、起床時間や就寝時間は毎日同じ時間に設定し、規則正しい生活を送りましょう。 再発リスクを減らす予防法は、以下の記事でも詳しく解説しています。 過度な飲酒を控える・禁煙をする 飲酒や喫煙も血圧を上昇させるため、くも膜下出血のリスクがあります。飲酒・喫煙も可能な限り退院後は控えましょう。 また、飲酒量が多いほど、くも膜下出血のリスクが上がるという報告もあります。(文献2) 普段から飲酒の習慣がある方は休肝日を設け、適度な飲酒量に調整するよう心がけてみてください。 喫煙は血圧上昇につながるため禁煙しましょう。自分だけで禁煙が難しい場合は、禁煙外来へ受診する方法もあります。 塩分の取りすぎに注意してバランスの良い食事を心がける 塩分の過剰摂取に注意した栄養バランスの良い食事も、くも膜下出血の再発予防につながります。 塩分の取りすぎは血圧を上げすぎてしまいます。以下のような点を意識して、減塩に取り組んでみてください。 食事量を腹八分目にとどめる 調味料を減塩タイプに切り替える また、便秘気味の人は排便の際に、血圧が上がってしまうリスクがあります。こまめな水分補給や食物繊維が豊富な食べ物の摂取にて便秘解消を心がけてみてください。 生活習慣の見直しのみで便秘が改善しない場合は我慢せず、便秘薬の服用もひとつの手です。 身の回りのことはできる限り自分で行う くも膜下出血で退院後は、日常生活に必要な運動機能を低下させないようにする必要があります。食事や入浴など日常生活の行動がリハビリになるため、無理のない範囲で積極的に自分で行いましょう。 また、軽めの運動も効果的です。歩行困難をきたしていない場合は、定期的な散歩やストレッチを日々の日課に取り入れてみてください。 デイサービスなどの施設で定期的にリハビリへ通うのも、くも膜下出血の再発予防に効果的でしょう。 くも膜下出血で退院後の生活はリハビリが重要 日常生活の行動のみならず、病院での定期的なリハビリも大切です。病院でリハビリをするよう指示のある方は、定期的な受診を欠かさないようにしましょう。 また、リハビリの内容は発症後の経過期間によって変わります。 目的 リハビリ方法 急性期リハビリ (治療後~14 日程度) 寝たきり状態の予防 座ったままできる運動 (膝伸ばし運動や肩の上げ下げ運動など) 回復期リハビリ 日常生活の基本的な動作を行える 歩行訓練や手芸、嚥下(えんげ)訓練など 維持期リハビリ(デイサービス) 回復期で得た機能を維持する 軽い運動(散歩やストレッチなど) 退院後に行うのは「回復期リハビリ」または「維持期リハビリ」です。主治医の指示に従い、自分の症状に合ったリハビリを行いましょう。 くも膜下出血のリハビリについては以下の記事でも詳しく解説していますので、参考にしてください。 くも膜下出血の退院後にみられる6つの後遺症 くも膜下出血の退院後も、以下6つの後遺症がみられる可能性があります。 手足が動かしにくい 触覚が鈍くなる 食べ物が飲み込みにくくなる 視野が狭くなる うまく話せない 最近の出来事を思い出せない 出血部位や出血量、合併症の有無などによって重症度は変わります。軽度の場合は発症前と同じ生活が可能となる一方で、重度では日常生活に大きな支障をきたすリスクがあります。 くも膜下出血の詳細は以下の記事でも解説していますので、参考にしてください。 くも膜下出血の退院後も定期的な治療で再発を予防しよう くも膜下出血の退院後には、定期的なリハビリや血圧管理、生活習慣を整えることが大切です。退院後も定期受診は欠かさず、体調変化があればすぐに受診するようにしましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、元々人体にある幹細胞を利用した再生医療による治療を行っております。気になる方はメール相談もしくはオンラインカウンセリングにてお気軽にご相談ください。 再生医療による脳卒中の治療について気になる方は、下記のぺージをご覧ください。 くも膜下出血の退院後によくあるQ&A くも膜下出血で退院後の仕事復帰はできる? 社会復帰できる確率は半分以下と言われています。 社会復帰ができても、くも膜下出血の発症から数カ月かかる可能性もあるでしょう。その後の経過は重症度によって異なるため、早期発見が大切です。 軽症のうちに治療を行うと、仕事復帰できる可能性は高まります。 くも膜下出血の生存率は? 5年生存は、およそ55%程度と報告があります。(文献3)ただし、意識不明な状態で緊急搬送された人よりも、軽度の段階で自ら受診した人の方が生存率が高い傾向があるため、早期発見が大切です。 くも膜下出血後の食事で避けた方が良い食べ物は? くも膜下出血後に避けた方が良い食べ物は、以下の成分が多く含まれた食べ物です。 多量摂取を避けた方が良い成分 食品例 リスク 塩分 たらこ ウインナー 血圧上昇 飽和脂肪酸・トランス脂肪酸 バター インスタント食品 動脈硬化 糖質(炭水化物) スナック菓子 菓子パン 動脈硬化 常に摂取しており完全に控えるのが難しい場合は、食べる頻度を減らすことからはじめましょう。 参考文献一覧 文献1 四條克倫. 脳卒中ガイドライン2021(改訂2023). 日本医誌. 2023, 82(6), p325-332 文献2 高血圧治療ガイドライン2019作成委員会, 高血圧治療ガイドライン2019, ライフサイエンス出版株式会社, 2019,p281 文献3 今井明 鈴木ひろみ 渡辺晃紀 梅山典子 塚田三夫 中村勤 松崎圭一 加藤開一郎 冨保 和宏. 脳卒中患者の生命予後と死因の 5 年間にわたる観察研究:栃木県の調査結果とアメリカの報告との比較. 脳卒中. 2010,32,p572–578.
2022.11.30 -
- 脳梗塞
- 脳卒中
- 頭部
脳梗塞は中高年から発症する確率が高くなります。しかし、10代や20代といった若い世代が発症する「若年性脳梗塞」も報告されています。 つまり、脳梗塞の要因は加齢だけではありません。脳梗塞は生活習慣の乱れも影響しているため、生活習慣の見直しが脳梗塞の予防に有効といえます。 本記事では脳梗塞になりやすい年齢を詳しく解説します。年齢以外の脳梗塞を発症する原因も紹介しているので、脳梗塞の原因を理解し予防に努めたい方はぜひ最後までご覧ください。 脳梗塞における年齢別の発症率【男女の割合】 脳梗塞の発症リスクが高まるのは、中年以降から高齢期にかけてです。 以下のグラフは、日本脳卒中データバンクの報告書に掲載されている、男女別の脳梗塞発症時年齢を示したものです。 出典:日本脳卒中データバンク|「脳卒中レジストリを用いた我が国の脳卒中診療実態の把握」報告書 2023 年(発症時年齢・脳梗塞) 男性の発症時年齢は75歳前後に集中しているのがわかります。一方で女性の発症時年齢の中央値は82歳でした。この調査結果からは女性の方が男性よりも発症時年齢が高いことが示されています。 脳梗塞を発症すると運動麻痺や感覚障害といった後遺症が出る可能性があります。早期発見・早期治療により後遺症を最小限に抑えられる場合もあるので、脳梗塞の初期症状が見られたら早めに病院を受診しましょう。 脳梗塞の初期症状は以下の記事で確認できます。チェックリストになっているので、ご自身の健康管理にお役立てください。 脳梗塞の有効な治療法の1つに「再生医療」があります。 これまで一度死んだ脳細胞は戻らないとされてきました。しかし、再生医療は脳細胞を復活させ、脳梗塞を含む脳卒中の後遺症を改善できることがわかってきたのです。 詳しい治療法や効果が知りたい方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 脳梗塞の発症原因は年齢? 脳梗塞の発症原因は加齢だけではありません。血管に負担がかかる高血圧も脳梗塞を発症する原因の1つです。高血圧は以下のような生活習慣が原因で引き起こされます。 【脳梗塞リスクを高める生活習慣】 喫煙 大量飲酒 過剰な塩分摂取 慢性的な運動不足 日々の過剰なストレス 高血圧は動脈硬化(動脈が硬くなり柔軟性を失った状態)を引き起こします。動脈硬化もまた脳梗塞を発症させる要因であるため、生活習慣の改善が脳梗塞の予防において不可欠だといえるでしょう。 以下の記事では脳梗塞の原因や種類を解説しています。主な合併症も紹介しているので、脳梗塞への理解を深めたい方はぜひ参考にしてみてください。 女性が脳梗塞になりやすい2つの要因【高い年齢層はとくに注意】 一般的に、脳梗塞は男性に発症数が多い一方で、女性の方が少ないといわれています。ただし、女性の脳梗塞患者は男性に比べて高齢で発症するケースが多いのが特徴です。 ここでは、女性が脳梗塞になりやすい2つの要因を解説します。 女性ホルモン「エストロゲン」 不整脈 順番に見ていきましょう。 女性ホルモン「エストロゲン」 エストロゲンは、女性ホルモンの1つで、血管や骨の健康を保つ働きがあります。しかし、更年期(50歳前後)になるとエストロゲンの分泌が急激に減少し、血管を守る効果が弱まります。 その結果、血管がダメージを受けやすくなり、脳梗塞の発症リスクが大きく高まるのです。 不整脈 中年期から高齢の女性は、男性よりも不整脈を起こしやすいとされています。不整脈の一種である心房細動は、脳梗塞のリスクを5倍程度高める要因として知られています。 心房細動は、心臓から血栓(血のかたまり)が飛んで血管を詰まらせる「心原性脳塞栓症」の大きな原因です。このタイプの脳梗塞を発症する患者の約70%が、心房細動を伴っています。 心房細動の発生率は男性が女性の約3倍高いと報告されていますが、脳梗塞に発展しやすい点では、女性のほうが男性よりもリスクが高い傾向が見られます。 若年性脳梗塞は10代や20代など若い年齢で発症するケースもある くりかえしですが、脳梗塞は中高年から高齢期にかけて発症リスクが増加します。しかし「若年性脳梗塞」といって、10代や20代での若い年齢で脳梗塞を発症する場合もあります。 記事冒頭で掲載した脳梗塞の男女別における発症時年齢を示したグラフをもう1度見てみましょう。実際に10代から脳梗塞を発症しているケースがあることがわかります。 出典:日本脳卒中データバンク|「脳卒中レジストリを用いた我が国の脳卒中診療実態の把握」報告書 2023 年(発症時年齢・脳梗塞) 発症原因は中高年や高齢者と同様に、塩分の高い食事や過度な飲酒、喫煙などの生活習慣の乱れが大きな要因となります。そのため若年性脳梗塞の予防には生活習慣の改善が効果的です。 以下の記事では、若年性脳梗塞について詳しく解説しています。理解を深めたい方はぜひあわせてご覧ください。 まとめ|脳梗塞になりやすい年齢を知って予防に役立てよう 脳梗塞は高齢者に多く見られますが、不規則な生活習慣の影響で若い人にも発症する可能性があります。そのため、日頃から健康的な生活を心がけ、脳梗塞の予防に努めましょう。 女性の場合は、エストロゲン(女性ホルモン)の働きが加齢で弱まる閉経後に、脳梗塞のリスクが高まります。女性特有のホルモンバランスの変化により、更年期以降はとくに注意が必要であると覚えておきましょう。 脳梗塞の治療には「再生医療」が有効です。 再生医療は人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術で、身体機能(後遺症)の回復や脳卒中における再発予防の効果が期待できます。 具体的な治療方法が気になる方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。
2022.11.28 -
- ひざ関節
- 膝部、その他疾患
膝の痛みにお困りの方は、痛みの原因を知って「早く治したい」という方がほとんどでしょう。 リンパの詰まりによる膝の痛みは「筋肉の働きの低下」や「食生活」が影響しているため、運動習慣や食生活の改善が重要です。 しかし、セルフケアで症状が改善しない場合は、医療機関に相談して適切な治療を受ける必要があります。 「セルフケアで治らない」「膝の痛みが長引いて不安」という方に向けて、「再生医療によって膝の痛み症状の改善が見られた症例」を公式LINEで大公開! LINE登録をしていただいた方限定で「再生医療の基礎がわかるガイドブック」が無料でお受け取りいただけます。 ▼公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中! 膝の裏側(内側)を押すと痛む症状はリンパの詰まりが原因の一つ 膝の裏側に痛みや腫れがある場合や膝から下がむくむ症状は、「リンパの詰まり」が原因の一つであることが考えられます。 特に、長時間の立ち仕事や座りっぱなし、飛行機やバスで足を下げたままの姿勢では、リンパの流れが悪くなることが多いです。 リンパが詰まることにより、リンパ液の流れが滞り、体内の老廃物がたまりやすくなります。 その結果、膝の裏を押すと痛みがあるほか、腫れやだるさ、重さ、冷えなどの症状が生じることがあるのです。 これらの症状はリンパの流れを改善することで軽減されるため、日常的にリンパマッサージやストレッチを取り入れることが効果的です。 適切なケアや治療を実施すれば、症状が緩和される可能性が高まります。 膝裏でリンパが詰まる原因 膝の裏には「膝窩リンパ節(しっかリンパせつ)」というリンパ節が存在します。 リンパ管は体内で老廃物や細菌を運ぶ役割を担い、リンパ節はそのリンパ管を通る異物を取り除く場所です。 しかし、リンパの流れが悪くなると、リンパ液がリンパ節でスムーズに循環できず、詰まりが起こることがあります。 特に、筋肉の働きが低下したり、偏った食生活をしていると、膝の裏でリンパが詰まりやすくなるのです。 これらの原因がリンパの流れを悪くし、むくみや不快感を引き起こします。 ここでは、それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。 筋肉の働きが低下している リンパの流れは筋肉の動きによって支えられていますが、筋肉が十分に働かないと、リンパの流れが滞りやすくなります。 特に運動不足やデスクワークなどで長時間座ったままでいると、膝の裏側の筋肉が使われず、リンパ液が溜まりやすくなるのです。 また、加齢やケガにより筋肉の柔軟性や強度が低下すると、リンパ液の循環が阻害されることもあります。 筋肉の働きが弱まると、リンパ管が圧迫されて流れが悪くなることが原因です。 そのため、筋肉を適度に動かし、柔軟性を維持することが大切です。 例えば、軽いストレッチやウォーキングなどの運動を日常生活に取り入れることで、筋肉を活性化させ、リンパの流れをスムーズにすることができます。 偏った食生活になっている 偏った食生活は、体内の水分バランスや代謝機能に悪影響を与え、リンパの流れを悪くすることがあります。 特に塩分が多い食事や脂っこい食べ物を頻繁に摂ると、体内に余計な水分が溜まり、リンパ液の流れが滞りやすくなるので注意が必要です。 また、ビタミンやミネラル、マグネシウムが不足していると、リンパの循環がスムーズに進まなくなります。だからこそ、バランスの良い食事を心がけることが大切です。 野菜や果物を多く摂り、適切な水分補給を行い、加工食品や高塩分の食事を控えることで、リンパ液の流れを正常に保つことができます。 膝の裏側(内側)にリンパが詰まっている時の対処法 膝裏のリンパが詰まっている場合は、先ほど説明したリンパの流れが悪くなる原因を考慮した対応が必要です。 その際の具体的な解消方法を3つ紹介しましょう。 適度な運動をする 筋肉を動かして血液やリンパの流れを促すことを「筋ポンプ作用」と言います。 この筋ポンプ作用を働かせるには、適度な運動が必要です。 運動不足は筋肉量や代謝の低下を引き起こしますが、適度な運動を行うことで、筋肉量や代謝が向上し、血液やリンパ液の循環も良くなります。 特におすすめなのは、膝や足首の屈伸運動です。 たとえば、つま先を上げ下げする足首の運動は「第二の心臓」と呼ばれるふくらはぎの筋肉を刺激し、血液やリンパの流れを促進する効果があります。 運動は「テレビを見ながら」や「トイレで座りながら」など、日常の合間にこまめに行うのが良いでしょう。 ただし、筋肉痛になるほどの激しい運動は疲労を蓄積させるため、無理をしないように注意が必要です。 マッサージを行う リンパの流れを良くするためのマッサージを行いましょう。 膝裏やふくらはぎを軽くさする、推すなどの程度から始めて、徐々にほぐすようにしていきましょう。 足裏からふくらはぎに向かって優しくマッサージすることで、血管やリンパ管の収縮力を高め、血液やリンパ液の排出を助けます。 押すなどして圧迫した場合に、痛みや違和感を感じる場合はリンパの流れが悪いだけではなく、他の病気が潜んでいる可能性があるので無理に行わないで中止しましょう。 専門家によるマッサージではなく、自分で行う場合は、あくまで気持ちいい程度の加減で行うことが大切です。 ▼先端医療である再生医療も選択肢の一つ >>【無料プレゼント】再生医療ガイドブックを今すぐ受け取る 生活習慣を見直す リンパの流れを妨げる肥満を防ぎ、改善するためには、バランスの取れた食事や運動を続けるなど、規則正しい生活習慣が大切です。 また、長時間椅子に座って膝を圧迫したり、足を下げたままにすると、膝の後ろにあるリンパ節に負担をかける原因になります。 時々立ち上がって歩いたり、しゃがんでみたり、足を伸ばしたりすることで体を動かしましょう。運動やマッサージも効果的です。 自宅にいるときは、足を心臓より高い位置にして休むのも良い方法です。 こうすることで、重力に逆らわずに血液やリンパ液を戻しやすくなります。 さらに、食事や水分摂取にも注意が必要です。塩分やカフェインを摂り過ぎると水分代謝が悪くなるため、控えるようにしましょう。 また、水分不足もむくみの原因になるので、適度に水分補給を心がけてください。 膝の内側を押すと痛む場合に自宅でできるリンパをほぐすマッサージのやり方 膝の内側の痛みには、以下のでリンパをほぐすマッサージを実践してみましょう。 マッサージをしても膝の内側や膝裏が痛みが長引いている方は、治療しないと治らない疾患の可能性が考えられます。 長引く膝裏の痛みにお困りの方は、症状が悪化する前に医療機関の受診、早期に治療を開始しましょう。 また、近年の治療では手術せずに治療する方法として「再生医療」が注目されています。 膝の痛みが悪化して日常生活に影響が出る前に、先端医療の再生医療ではどのような治療を行うのか知っておきましょう! \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ リンパ以外の原因もある?膝裏を押すと痛い場合に注意すべき症状 膝の裏が腫れている場合に、リンパ節のむくみだけではなく、他の病気が潜んでいる可能性もあります。 以下のポイントを参考にして、気になる場合は自己判断で治療したり、放置したりせずに整形外科や循環器内科などを受診しましょう。 全身にむくみがある|内科系の疾患によるむくみの可能性 全身にむくみがある場合は、心臓や腎臓など内科系の疾患によるむくみの可能性があります。 膝裏のむくみに気づいた場合には、他の部位にもむくみがないかどうかをチェックしましょう。 膝周辺に痛みや熱がある|関節の炎症や怪我の可能性 膝裏のむくみだけでなく、痛みや熱がある場合は、膝関節の炎症や怪我などの可能性があります。 また、リンパ節に細菌が入って感染症を起こしてしまうこともあります。 このような症状の場合は、早めの医療機関で適切な治療を受けることが大切ですので注意しましょう。 だんだん浮腫がひどくなる|病気が潜んでいる可能性 時間とともにむくみが悪化する場合、何かしらの病気が原因になっている可能性があります。 その中でも特に考えられるのが「ベイカー嚢腫(のうしゅ)」です。 この病気は、膝の裏側にある袋状の部分が大きくなってしまうもので、特に50歳以上の女性に多く見られます。 また、膝の変形が進むと、膝関節に炎症が起こり、水が溜まってしまうこともあります。 このような症状が現れた場合は、放置せずに早めに医師の診断を受けることが大切です。 適切な治療を受けることで、症状の悪化を防げます。 まとめ・膝の裏側の腫れや痛み、膝下のむくみはリンパの詰まりが原因か?! 膝の裏側(内側)の痛みや腫れ、膝下のむくみはリンパの詰まりが原因の一つです。 しかし、リンパの問題だけでなく、他の健康問題が影響している場合もあります。 リンパの詰まりが疑われる場合は、まずは早めに対処法を試してみましょう。 もし症状が改善しなかったり、悪化したりするようであれば、医師の診断を受けることが大切です。 膝の痛みやむくみは日常生活に大きな支障をきたすことがあるため、軽視せず、早めの対策を心がける必要があります。 適切な運動やマッサージを行ったり、生活習慣を見直したりすることで、リンパの流れを改善し、健康な体を保てるでしょう。 ▼LINE限定のガイドブックを無料でプレゼント >>【公式LINE限定】再生医療に関する情報を見てみる ▼以下もご参考ください 膝が痛い|朝寝起きや、歩きはじめの膝に痛みや違和感を感じたときの治療法
2022.11.25 -
- 脳卒中
- 頭部
- くも膜下出血
くも膜下出血とは、脳と周囲の膜との間の空間(くも膜下腔)で出血が伴う病気です。 くも膜下出血は女性の方がなりやすい傾向にあり、発症率は男性のおよそ2倍との報告もあります。発症原因には、女性ホルモンの減少や、育児・家事と仕事の両立といったストレスが大きく関係しているとされています。 本記事では、くも膜下出血の性別による発症率の違いを詳しく解説します。女性特有の発症原因や予防法も紹介しているので、くも膜下出血と女性の関係性を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。 女性のくも膜下出血の発症率は男性の2倍【20代・30代の若さで発症するケースも】 くも膜下出血の男女別における発症率は、男性よりも女性のほうが高い傾向にあります。比率としてはおよそ2倍であると示す報告書もあります。(文献1) 女性のくも膜下出血の発症年齢も見ていきましょう。 以下のグラフは、日本脳卒中データバンクの報告書に掲載されている、男女別のくも膜下出血の発症時年齢を示したものです。 出典:日本脳卒中データバンク|「脳卒中レジストリを用いた我が国の脳卒中診療実態の把握」報告書2023年(発症時年齢・脳梗塞) 女性がくも膜下出血を発症する年齢は、50〜70代に多く、ピークは70歳後半です。一方で男性のピークは50歳代で、女性のほうが発症年齢が高い傾向にあります。 また、男女問わずですが、くも膜下出血は20代・30代の若さで発症するケースもあります。(文献2) くも膜下出血の有効な治療法の1つに「再生医療」があります。 これまで一度死んだ脳細胞は戻らないとされてきました。しかし、再生医療は脳細胞を復活させ、くも膜下出血を含む脳卒中の後遺症を改善できることがわかってきたのです。 詳しい治療法や効果が知りたい方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 くも膜下出血における女性特有の2つの原因 ここでは、くも膜下出血を発症する女性特有の原因を解説します。 主な原因は以下の2つです。 女性ホルモンが減少するから ストレスがかかりやすい生活環境にいるから 順番に見ていきましょう。 なお、くも膜出血は脳疾患の中でも症状が重いと言われており、早期の治療が大切です。以下の記事では、くも膜下出血の10年後の生存率や治療法について解説しているので、詳細が気になる方はぜひあわせてご覧ください。 女性ホルモンが減少するから くも膜下出血のにおける女性特有の要因は、女性ホルモン(エストロゲン)の減少です。 とくにエストロゲンという女性ホルモンは、血管を健康に保つ働きがあります。しかし、女性は年齢とともに閉経を迎え、50歳以上になるとエストロゲンの分泌量が大幅に減少します。エストロゲンが減ると、血管を保護する力が弱まり、血管が傷つきやすくなるのです。 結果として、動脈瘤と呼ばれるこぶのようなものが血管にできやすくなり、それが破裂することでくも膜下出血が起こるリスクが高まります。(文献3) ストレスがかかりやすい生活環境にいるから ストレスには、血圧を上昇させたり、血管を傷つけたりする作用があります。くも膜下出血の原因の1つは高血圧であるため、慢性的なストレスは発症率を高める可能性があります。(文献4) 現代社会において女性は、仕事と家庭の両立で多重役割によるストレスを抱えやすい立場にいるといえるでしょう。このような状況が、女性のくも膜下出血発症率の上昇につながっているとも考えられます。 なお、くも膜下出血の前兆には首の痛みがあります。以下の記事では、具体的な症状を解説しているので、早期発見の知識を深めたい方はぜひあわせてご覧ください。 男女共通のくも膜下出血の原因 くも膜下出血の原因は複数ありますが、とくに気をつけたいのが高血圧です。血圧が高い状態が続くと、血管に負担がかかり破裂しやすくなるためです。 そのほかにも、くも膜下出血の可能性を高めるリスク要因には以下のようなものがあります。 喫煙 動脈瘤の家族歴 多発性嚢胞腎の病歴 過度のアルコール飲酒歴 以前に破裂した脳動脈瘤の病歴 ワーファリンなどの血液希釈剤の使用 脳または体の他の場所にある未破裂の動脈瘤 線維筋性異形成(FMD)などの結合組織状態 くも膜下出血を予防するには、日頃から血圧管理を心がけ、定期的に健康診断を受ける意識が大切です。 【女性必見】くも膜下出血に対する5つの予防法 原因を把握したあとは、くも膜下出血の予防法について解説します。 女性に焦点を当てた内容となっていますが、男性にも該当する予防法が含まれます。 女性ホルモンのバランスを整える ストレスケアをおこなう 定期的に運動する コーヒーを含むカフェインを飲みすぎないようにする 禁煙する 順番に見ていきましょう。 女性ホルモンのバランスを整える 女性ホルモン(エストロゲン)は血管の健康維持に不可欠です。ホルモンバランスが崩れると、血管が弱くなり、くも膜下出血のリスクが高まります。 以下は、女性ホルモンのバランスを整えるために有効な方法です。 適度な運動 十分な睡眠時間の確保 栄養バランスの良い食事 食事の際は、大豆製品やイソフラボンを含む食品を積極的に食べるのが良いとされています。これらには女性ホルモンに似た成分が含まれており、ホルモンバランスの改善に役立ちます。 ストレスケアをおこなう ストレスは、血管を傷つけ、くも膜下出血のリスクを高める要因の1つです。そのため、ストレスケアがくも膜下出血の予防につながります。 以下は、ストレスケアに有効な取り組みです。 十分な睡眠 適度な運動 趣味の時間に没頭 ヨガ・ストレッチ 自分に合ったストレスケア方法を見つけ、日常的に実践していきましょう。 定期的に運動する 運動を習慣化すれば血圧の安定化が期待でき、くも膜下出血の予防にもつながります。 以下は、無理なくはじめられる運動メニューです。 ストレッチや体操 軽い筋力トレーニング 家庭菜園やガーデニングなどの日常活動 早歩きやサイクリングなどの有酸素運動 運動には血圧の安定化とストレス解消の二重効果があります。無理のない範囲で継続的に体を動かして、健康的な血圧水準を維持しましょう。 コーヒーを含むカフェインを飲みすぎないようにする カフェインの過剰摂取は血圧上昇を引き起こします。以下は、カフェインを含む飲み物なので、飲みすぎないようにしましょう。 紅茶 コーラ コーヒー エナジードリンク 適度な量であれば、大きな問題はありません。コーヒーの場合は1日4杯以上飲むと、血圧が上昇する可能性があるといわれているので、3杯を目安に抑えるのが良いでしょう。 禁煙する たばこの煙には、血管を傷つけたり、狭くしたりする有害な物質が含まれています。そのため、喫煙の習慣があると、くも膜下出血のリスクを高めてしまいます。 禁煙を考えている方は、以下のような手段でタバコを吸う機会を減らしてみてください。 禁煙外来の利用 ニコチンガムの活用 ニコチンパッチの使用 禁煙イベントの参加 タバコを吸うとくも膜下出血の発症リスクが高まるだけでなく、肺がんや心疾患といった別の病気を引き起こす原因になります。健康的な生活を送るためにも、タバコを断つ努力をするのが良いでしょう。 まとめ|くも膜下出血における女性特有の原因を知って予防に努めよう くも膜下出血は、女性の方が男性よりもなりやすい病気です。女性ホルモンの低下や育児・家事といった女性ならではのストレスなど、性別特有の要因でくも膜下出血を発症するケースもあります。 そのほかにも、くも膜下出血の原因には、カフェインの過剰摂取や運動不足、喫煙などの生活習慣が大きく関係しています。 くも膜下出血の発症リスクを軽減させるためにも、男女問わず、生活習慣の改善と定期的な健康診断を心がけましょう。とくに女性はホルモンバランスが崩れやすい更年期以降、より意識的な健康管理が必要です。 なお、くも膜下出血の治療には「再生医療」が有効です。 再生医療は人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術で、身体機能(後遺症)の回復や脳卒中における再発予防の効果が期待できます。 具体的な治療方法が気になる方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にお問い合わせください。 【参考文献】 文献1:https://www.jsnt.gr.jp/guideline/img/nou2009_04.pdf 文献2:https://www.jstage.jst.go.jp/article/scs/38/3/38_3_186/_pdf 文献3:出典|国立医学図書館https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16381192/ Jamous MA, Nagahiro S, Kitazato KT, Tamura T, Kuwayama K, Satoh K. Role of estrogen deficiency in the formation and progression of cerebral aneurysms. Part II: experimental study of the effects of hormone replacement therapy in rats. J Neurosurg. 2005 Dec;103(6):1052-7. doi: 10.3171/jns.2005.103.6.1052. PMID: 16381192. 文献4:https://www.jstage.jst.go.jp/article/joh1995/37/3/37_3_169/_pdf
2022.11.23 -
- 脳卒中
- 頭部
- くも膜下出血
くも膜下出血は突然の激しい頭痛で気づくことが多い病気ですが、首の痛みを伴う頭痛としても知られています。 「最近首の後ろが痛いけど原因がわからない」「痛みが引かなくて不安だ」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。 そこで本記事は、くも膜下出血の前兆として引き起こす首の痛みについて紹介します。 急に起こる重度の頭痛や、吐き気、嘔吐とまではいかずとも、近しい症状を感じることはありませんでしょうか。 くも膜下出血は、命に関わることもある重大な病気です。 今のうちに日頃からの予防を心がけることが、未来の健康を守ることに繋がります。 また、現在当院では「くも膜下出血」や「脳卒中」に対して、従来の治療法よりも改善が期待できる「再生医療」の情報をLINEで配信しています。 くも膜下出血の前兆だった場合、再生医療は従来の治療法とは異なり脳卒中の予防にも役立ちますので、治療方法の選択肢として知っておくと将来の備えにもなるでしょう。 ▼LINE限定の「無料診断」も受けられる! くも膜下出血の前兆として首の痛みを伴う頭痛は要注意! ずくも膜下出血の前兆として、突然首の痛みや頭痛を感じる場合があります。 「警告頭痛」と呼ばれるくも膜下出血が起きる前兆のひとつで、動脈瘤から出血が始まっていることによる刺激が原因となっている可能性があります。 ただし、首の痛みが必ずしもくも膜下出血につながるわけではなく、髄膜炎と呼ばれる病気を発症した際も似たような症状が現れます。 くも膜下出血の主な前兆 髄膜炎の主な前兆 首裏付近の痛み及び頭痛 血圧の乱れ 視覚の異常 めまい・吐き気 首裏付近の痛み及び頭痛 発熱・発疹 肩こり 活気の低下 上記の特徴をもとに区別する必要がありますが、いずれにせよ頭痛を伴う首の痛みは要注意であることは確かです。 少しでも不安な方は、早めに医療機関に相談しましょう。 髄膜炎との区別にはMRI検査が重要 前兆(症状)だけでは自己判断が難しいため、精密な検査を実施し病院で詳しく調べてもらう必要があります。 精密検査の代表格であるMRI検査では、脳内の出血を検出できます。 また、血管に造影剤を注入して動脈と静脈の流れを詳細に表示 (造影MRI検査)し、血流に注力した検査も可能です。 CT検査では見抜きにくい「くも膜下出血の徴候」をいち早く見つけることができます。 くも膜下出血とは? そもそもくも膜下出血とは、くも膜下腔(くも膜と脳を取り囲む軟膜間の領域) への出血です。 主な前兆としては、急速に発症する重度の頭痛・嘔吐・意識レベルの低下・発熱時の発作が挙げられます。 くも膜下出血の主な前兆 くも膜下出血の典型的な症状は、頭を蹴られたような激しい頭痛で、数秒から数分かけて発症します。 主な前兆は、以下の通りです。 後頭部付近に発症する特徴をもち、吐き気や嘔吐を伴う場合もあります。 首の凝りや首の痛みを伴う頭痛も代表的な前兆症状であることから、早めの行動が重要です。 首の痛みを伴う頭痛があるときの行動と対処法 首の痛みとくも膜下出血の関係性について解説したところで、この項目では発症後の行動と対策について紹介します。 くも膜下出血の悪化や早期発見につながるため、発症後は以下の事項を厳守しましょう。 誘発の恐れのある行動は避ける 首の痛みを伴う頭痛がある場合はくも膜下出血を常に疑い、出血を誘発するような行動は避けましょう。 以下の行動は、くも膜下出血を誘発する恐れがあります。 速やかに病院を受診する くも膜下出血の症状は状況によって緊急度は異なる場合もあります。 雷鳴のような頭痛があるなど、以下のような症状が発症した場合は大変危険です。すぐに最寄りの病院に行きましょう。 その他、くも膜下出血の発症から 6 時間後に現れる頸部硬直や、瞳孔の散大などの症状発症は緊急を要します。 身近にいる方は速やかに119番通報を心がけましょう。 くも膜下出血の前兆に関するQ&A 最後に、首の痛みを伴う場合のくも膜下出血の前兆に関するよくある質問についてQ&Aでまとめました。 首の痛みにお悩みの方や不安を抱く方は、ぜひ参考にしてみてください。 くも膜下出血で首が痛くなるのはなぜ? 頭の中に出血が発生することで、頭の中の圧力が上がり、これによって脳が圧迫されて痛みが出ます。 首の痛みがある場合はどのように他の病気と区別する? 他の原因に心当たりがなく、首の凝りと激しい頭痛を経験した場合、くも膜下出血の兆候である可能性があります。 また、病院受診時のCT検査やMRI検査により他の病気と区別します。 CT検査は、脳をめぐる周りの血管の検出と、付随する脳の異常を特定します。さらに、出血の原因を明らかにするために造影剤を用いることにより、詳しく検査が可能です。 さらにMRI検査は頭の内部の詳細な画像として出力し、出血やその他の血管の異常問題を特定します。 くも膜下出血の前兆を感じたときは何科を受診すべき? くも膜下出血を疑う際は、脳神経外科や脳神経内科を受診しましょう。 緊急度の高い病気であるため前兆の段階であっても、予約なしでもすぐに受診ができる救急外来に対応した病院を探すべきです。 また、受診先がすぐに見つからない場合は救急車を呼ぶのも手段のひとつです。 くも膜下出血の前兆として首の痛みがあるケースもあるため医療機関の受診を検討しよう くも膜下出血は非常に危険であり、突然発生した首の痛みを伴う頭痛は前兆とされているため注意が必要です。 緊急を要する病気であるため、発症後の迅速な診察と治療が必要となります。前兆を含む典型的な症状、くわえて対処法を知っておくことが重要です。 また、くも膜下出血や脳卒中が疑われる場合は早期対応が必要ですが、後遺症に対して改善が見込める「再生医療」について知っておくと、もしもの際に「日常生活でいち早く戻る」ことが可能です。 改善が認められた脳卒中の症例や再生医療に関する情報を無料で提供しておりますので、クリニックへの相談前や受診中でもすぐに確認できる医療情報を、ぜひLINEにてお受け取りください。 ▼最先端医療に関する限定情報を配信中 >>公式LINEはこちら
2022.11.21 -
- 脳卒中
- 頭部
- くも膜下出血
くも膜下出血は予後が悪い病気というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。 一度発症すると、その後の生活や生存率についての不安が絶えず、「10年持つのだろうか」と考えることもあるかもしれません。 結論からいえば、くも膜下出血における10年後の生存率について明確なデータはありませんが、5年生存率は55%前後といわれています。 生存率は年齢や出血量などの要因で変わりますが、早期かつ適切な治療で改善が期待できるでしょう。 本記事では、くも膜下出血の生存率についてや予後を左右する要因などについて詳しく解説しています。 くも膜下出血の治療を検討する際の参考になれれば幸いです。 くも膜下出血の10年後の生存率は「重症度・治療の早さ」によって変わる くも膜下出血の主な原因は、脳動脈瘤(脳血管が膨らんだ状態)です。(文献1) その生存率は重症度と診断および治療の早さによって変わる傾向があり、統計では、以下のデータが報告されています。(文献2)(文献3) 初回のくも膜下出血出血で約35%が死亡 その後数週間以内に15%が再破裂で死亡 6カ月以降は年間約3%の割合で再破裂のリスクあり くも膜下出血の10年生存率は不明ですが、5年生存率は55%前後といわれており、生存率は年々改善傾向です。(文献4) くも膜下出血の予後を左右する4つの要因【10年後以降にもかかわる】 くも膜下出血の予後は、以下4つの要因により左右されます。 発症時の年齢 出血の場所と量 発症から治療までの時間 合併症の有無 本章を参考に、くも膜下出血の予後の改善に役立ててください。 発症時の年齢 くも膜下出血になる年齢が高いほど、予後が悪化しやすくなります。年齢を重ねるにつれ、高血圧や糖尿病などの病気によって動脈硬化が進行するためです。その結果、出血時に止血しても回復しにくくなり、再出血の可能性が高まります。 ※とくに40代の女性が発症しやすいという統計がでています。 また、首の後ろの痛みを伴う激しい頭痛は、くも膜下出血の前兆の可能性があるため注意が必要です。気になる方は下記の記事も参考にしてください。 当院「リペアセルクリニック」では高齢の患者様にも可能なくも膜下出血の治療方法を提案しています。 もしすでに違和感があるなら、悩まず当院の「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。 出血の場所と量 出血量が多いほど脳が圧迫されるため、重症になり予後が悪くなります。 くも膜下出血が起こりやすい脳の部位は、脳血管が枝わかれする場所です。(文献5)脳血管が枝わかれする場所は、血管の壁が弱いため脳動脈瘤になりやすい傾向があります。 出血量が多く意識障害がある場合は、予後も不良になる可能性が高くなります。そのため、発症から早めの治療が重要です。 発症から治療までの時間 くも膜下出血の治療は、いかに早期発見をしてすぐに処置できるかが大切です。出血してから72時間以内に外科的治療を行うと、それ以降に治療を行ったときよりもその後の入院期間の短縮や予後が良好になるというデータがあります。(文献6) くも膜下出血でよくある初期症状は以下の3つです。(文献7) 顔が下がって動かない 腕の力が入らない ろれつが回らない これらの症状がみられたら、すぐに救急車を呼びましょう。 合併症の有無 以下のような合併症の有無も、くも膜下出血の予後に深くかかわります。(文献3) 再出血:脳出血が再発し、死亡率が高まる 脳血管れん縮:脳血管の収縮により血流が悪くなり、脳梗塞のリスクが高まる 水頭症:脳脊髄液の流れが悪くなり、歩行困難や認知症のリスクが高まる くも膜下出血の発症後は、上記のような合併症を防ぐ治療が大切です。 くも膜下出血の予後を改善するには「再出血の予防」と「適切な治療・リハビリ」が重要 くも膜下出血は、再出血を起こすと高確率で予後が悪化するため、血圧の管理や定期的な検査など、予防に努めることが重要です。 また、くも膜下出血発症後は、外科的治療とリハビリを組み合わせることで予後の改善が期待できます。主治医と相談の上、適切な治療・リハビリを続けましょう。 くも膜下出血の再発についての記事はこちら くも膜下出血のリハビリについての記事はこちら まとめ|適切な治療によりくも膜下出血の予後の改善を目指そう くも膜下出血は、依然として予後の悪い病気であり、早期の診断と治療次第では、重度の後遺症を残してしまいます。 早期の適切な治療を受けて、リハビリを行えば予後の改善が期待できます。今回の記事を参考にして、改めて予後や改善策に関して学んでおきましょう。 当院「リペアクリニック」では、人体にもともとある「幹細胞」を利用した再生医療により、くも膜下出血後の治療が可能です。「メール」や「オンラインでの無料カウンセリング」も実施しているので、気になる方はぜひ当院までご連絡ください。 くも膜下出血の予後や生存率についてよくある質問 くも膜下出血で意識不明で運ばれた場合の生存率はどのくらいですか? 意識不明で搬送された場合の生存率は低い傾向です。 生存しても日常生活に支障をきたすような重い後遺症が出る可能性もあるでしょう。そのため、早期の段階で前兆に気がつき適切な治療を受けることが重要です。 くも膜下出血で最も多い後遺症は? くも膜下出血では、以下のような後遺症がよくみられます。 手足が動かしにくい しびれや脱力感 上手く話せず、会話が困難 記憶障害 くも膜下出血の後遺症の詳細は、以下の記事を参考にしてください。 参考文献 文献1 上畑鉄之丞.脳動脈瘤の成因 とくも膜下出血発症の諸要因.日本循環器管理研究協議会雑誌.1998;33(1):25-29. 文献2 Nieuwkamp DJ, et al. (2009). Changes in case fatality of aneurysmal subarachnoid haemorrhage over time, according to age, sex, and region: a meta-analysis. Lancet Neurol, 8(7), pp.635-642. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19501022/ 文献3 Andrei V. Alexandrov, MD, The University of Tennessee Health Science Center;Balaji Krishnaiah, MD, The University of Tennessee Health Science Center.くも膜下出血 (SAH).MSDマニュアルプロフェッショナル版.2023年 7月改訂, 2024年10月21日. 文献4 今井明,鈴木ひろみ,渡辺晃紀,梅山典子,塚田三夫,中村勤,松崎圭一,加藤開一郎,冨保和宏.脳卒中患者の生命予後と死因の5年間にわたる観察研究: 栃木県の調査結果とアメリカの報告との比較. 第35回日本脳卒中学会 シンポジウム2. 2010年, 32巻,6号, P572-578. 文献5 上畑鉄之丞.脳動脈瘤の成因とくも膜下出血発症の諸要因.日循協誌. 1998年.第33巻.第1号.P25-29. 文献6 脳卒中合同ガイドライン委員会. 第4章くも膜下出血. 脳卒中治療ガイドライン2009.2009.P182-213.pdf 文献7 日本脳卒中協会.読んで学ぶ脳卒中. 脳卒中の予防と患者・家族の支援を目指して 公益社団法人日本脳卒中協会. 2018年3月19日更新.2024年10月21日.
2022.11.18 -
- 脳梗塞
- 脳卒中
- 頭部
脳梗塞患者の家族は、どうやって看護したら良いのだろう。 脳梗塞の看護のポイントについて知りたい。 この記事を読んでいるあなたは、家族や親戚が脳梗塞になり、どのように看護すれば良いか不安を抱いているのではないでしょうか。 「どのような経過になるのかを知りたい」と思っているかもしれません。 脳梗塞は早期に治療を受けても後遺症が出る場合があり、入院中から退院後まで継続的な看護が必要です。 本記事では、脳梗塞患者を看護する際のポイントについて、詳しく説明します。記事を最後まで読めば、脳梗塞の経過と必要な看護がわかり、今後の生活に向けた準備を始められるでしょう。 脳梗塞患者の家族が看護で注意すべきポイント【看護計画】 脳梗塞の看護は、急性期、回復期、慢性期の各段階で注意すべきポイントが異なります。 多くの脳梗塞患者は入院が必要で、とくに発症直後は集中治療室(ICU)での治療やケアが必要になるケースは珍しくありません。 脳梗塞の症状は急速に変化する可能性があり、迅速な処置が必要なためです。 さらに、脳梗塞の治療は長期化するケースも多く、看護師は身体的、心理社会的の両面について患者ケアを行います。 脳梗塞の種類や合併症については、以下の記事も参考にしてください。 発症直後 脳梗塞の発症直後は全身状態が悪く、脳梗塞の拡大や再出血などの急変リスクも高い時期です。 まずは医師・看護師などがチームとなって脳に詰まった血栓を溶かす治療(t-PA療法)や血栓を取り除くカテーテル治療(血栓回収療法)などを行います。 t-PA療法は、脳浮腫や血管の圧力増加による意識障害などの合併症が起こりやすいため、意識レベル、呼吸、循環動態のチェックが欠かせません。 さらに誤嚥予防の処置や体位の調整、けいれんが起きていないかの観察など、看護計画に基づいた慎重な看護を行います。 脳梗塞の治療については、以下の記事も参考にしてください。 急性期 発症直後を含めた「急性期」の看護でチェックする主なポイントは、以下のとおりです。 意識レベル(応答性、話す能力、見当識の変化など) 呼吸と循環の管理 血圧管理 体温管理 排尿管理 皮膚の状態 出血管理 意識レベルの確認には、「目を開けるか」「意識ははっきりしているか」「痛みに反応するか」「身体を動かせるか」などをチェックする以下の指標がよく使われます。 JCS(ジャパン・コーマ・スケール):日本で使用されている意識障害の評価方法 GCS(グラスゴー・コーマ・スケール):世界で広く使用されている意識障害の評価方法 寝たきりの時期が長くなると、筋肉の退化や誤嚥性肺炎、床ずれなどのリスクが上昇します。 そのため、十分なリスク管理のもとに、寝返り、座位、セルフケア訓練など、自分で身体を動かすためのリハビリをできるだけ早くから開始します。(文献1) また、脳梗塞は麻痺や失語などの後遺症が出やすいため、症状や今後の生活に関するメンタルケアも重要です。 脳卒中の治療やリハビリについての見通しは、以下の記事も参考にしてください。 回復期 「回復期」とは、全身状態や血圧などが安定する時期です。 引き続き全身管理を行いながら、日常生活動作を取り戻すためのリハビリや看護を行います。 回復期の看護のポイントは、以下のとおりです。 感覚と知覚(痛みと温度の認識が低下しているため) 栄養機能 : 嚥下、栄養と水分補給の状態 皮膚の状態、褥瘡対策 排尿機能 運動機能(上肢および下肢の動き) 精神状態 (記憶、注意力、知覚、感情、発話/言語など) 脳梗塞で失われた脳細胞は、基本的には元に戻らないといわれています。しかし、治療やリハビリをすると脳のほかの部分が失った機能の代わりを果たすようになるため、身体が動くようになるのです。(文献2) 本章の内容をもとに、回復期の看護を理解しておきましょう。 脳梗塞後のリハビリについては、以下の記事で説明しています。 1.栄養機能管理 栄養機能管理の看護では、以下のポイントをよく観察します。 咳の状態 口の片側に食物が溜まっていないか 液体を飲み込むときの逆流がないか また、言語聴覚士による飲み込み機能の評価を受けた上で、少量の小さな食物や水分を摂取するよう促します。 口からの摂取が不十分な場合は、チューブを介した経腸栄養の準備をします。 2.排尿管理 筋肉の制御が失われている間は自分の意思で排尿を管理できないため、医師・看護師が尿道にカテーテルを挿入し、人工的に排尿させます。 また、十分な水分(1日2〜3L)を与えて、規則正しい時間(朝食後)にトイレをするよう促します。 3.皮膚の状態と褥瘡管理 皮膚の状態が悪くなっていないかは、頻繁に評価します。 清潔で乾燥した状態に保った皮膚をやさしくマッサージし、皮膚の健康を維持します。 また、自分で身体を動かせないと、褥瘡(じょくそう:体重で圧迫されている部分の血流が悪くなり、皮膚がただれたり傷ができたりすること)のリスクが高い状態です。 ひどくなると傷から細菌が入って化膿して腫れる可能性があるため、1日数回(2時間ごと)身体の位置を変更して褥瘡を予防します。 4.運動機能の改善 意識が回復したら、積極的なリハビリテーションプログラム(以下リハビリ)を開始します。脳梗塞後のリハビリは、長時間のものを1回行うのではなく、短時間のものを複数回行います。 リハビリの目的は、以下のとおりです。 関節の可動性を維持する 運動機能を回復する 麻痺した四肢の拘縮を予防する 神経筋系のさらなる悪化を予防する リハビリ中の患者サポートも、重要な看護です。 看護では、肺塞栓や過剰な心臓負荷の徴候 (息切れ、胸の痛み、チアノーゼ、脈拍数の増加など)が起きていないかも観察します。 慢性期 「慢性期」は、退院に向けての準備が本格化します。そのため、患者の全身管理や健康維持に加えて以下の点を重視した看護を行います。 退院後の日常生活の支援(家族への説明) 心理的なケア 退院後、ご家族の協力のもとに患者が自宅で達成可能な目標を計画します。 医師や看護師は、不安を和らげるためにていねいな説明や感情的なサポートを行います。不安や気になる点があれば、遠慮なく聞いてみてください。 脳梗塞の看護でご家族が果たすこと 退院後は、ご家族による食事や運動などの生活支援・リハビリのサポート・服薬管理などの看護が必要です。 脳梗塞は、脳のダメージを受けた部位によって起こる症状や後遺症が異なり、約半数の人に後遺症が出るといわれています。再発もしやすく、10年再発率は49.7%というデータもあります。(文献3) ダメージを受けた部分と、起こる後遺症の例は以下のとおりです。 前頭葉:人格や性格が変化する 頭頂葉:体が動かなくなる(麻痺) 後頭葉:視野の半分が欠ける(半盲ともいう) 側頭葉:学習、記憶障害が起こる また、脳梗塞をはじめとする脳卒中のあとは、認知症になる人も珍しくありません。医療機関や介護サービスの手を借りながら、再発や後遺症を予防・軽減していきましょう。 脳梗塞の再発をコントロールする方法は、以下の記事で説明しています。 まとめ|脳梗塞の後は適切な看護が大切 本記事では、脳梗塞後に必要な看護について詳しく解説しました。 脳梗塞では、経過ごとに必要な看護が異なります。ご家族が中心となって看護するのは退院後で、日常生活の支援やリハビリなどが主な役割です。 心理的な問題は時間の経過によって解決するケースが多いのですが、不安な点は医師や看護師に質問し、解決しておきましょう。 脳梗塞の看護のよくある質問 脳梗塞のあとなぜ血圧が上がるのですか。 脳梗塞では、血流の低下によって脳がむくみます。 生じたむくみによって脳の血管が圧迫されると、結果的に血圧が高くなるのです。 脳梗塞のときはベッド上での安静が必要ですか。 脳梗塞の発症直後は、ベッド上での安静が基本です。 頭を上げたり、立ち上がったりすると血圧が下がり全身状態が悪くなるため、基本的には安静にします。 しかし近年は、状態が落ち着き次第、早めからリハビリを開始するのが一般的です。 脳梗塞はどのくらいで退院できますか。 症状や年齢によって異なりますが、平均的には2~3カ月ほどで退院するケースが多くみられます。 どのような症状が出たら脳梗塞の再発を疑えば良いですか。 以下の症状が出た際は脳梗塞の再発を疑い、救急車を呼びましょう。 手足の麻痺やしびれ ろれつが回らない 言葉が出てこない 視野が欠ける めまいがひどい 意識を失う 脳梗塞は再発しやすいため、患者の様子をよく観察し、気になる症状が出たらすぐに受診しましょう。 脳梗塞の前兆については、以下の記事を参考にしてください。 参考文献一覧 文献1 脳卒中治療ガイドライン2021における リハビリテーション領域の動向 理学療法科学 37(1):129–141, 2022 文献2 脳の可塑性(基礎の立場から) ―サルを使った大脳運動野の破壊後の回復に関する研究,認知神経科学Vol.7No.3 2005 文献3 Ten year recurrence after first ever stroke in a Japanese community: the Hisayama study J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2005 Mar;76(3):368-72. doi: 10.1136/jnnp.2004.038166.
2022.11.16 -
- ひざ関節
- 脊柱管狭窄症
- 膝部、その他疾患
「膝から下が痛くて重い」「膝下がジンジン・ズキズキする」 上記のような膝下の痛みやだるさの原因を知って「早く治したい」という方も多いのではないでしょうか。 本記事では「膝から下が痛い・重い・だるい」ときに考えられる4つの疾患と原因を医師が解説します。 多くの症例実績がある「リペアセルクリニック」だからこそお伝えできる、膝から下が痛いときに取るべき行動もお伝えします。 また、当院の公式LINEでは、手術以外の選択肢として注目を集める「再生医療」に関する症例を公開中です。 再生医療に関する無料のガイドブックも配信していますので、膝の痛みの根本的な治療が期待できる医療技術に興味がある方は是非ご参考ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ ▼LINEでしか見られない情報をこちらから! 膝から下が痛いときに考えられる4つの疾患と原因 膝から下が痛いときに考えられる疾患と原因は、以下の4つが挙げられます。 閉塞性動脈硬化症 深部静脈血栓症 脊柱管狭窄症 下肢静脈瘤 普段聞きなれない言葉が並んでおり、不安になる方もいるかもしれません。これらの各疾患について、症状や原因を記しながら、できるだけ簡単に説明してまいります。 なお、膝の内側・外側のように痛む場所から考えられる疾患もあるので、ある程度「痛みの場所が特定」できている方は、以下の記事もご覧ください。 ①閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう) 閉塞性動脈硬化症とは、以下のように足の血管の動脈硬化が進んでしまい、血液が流れづらくなったり、つまったりする病気です。 足の血流が悪くなるので、歩くときに足の痛みや痺れ、冷たさを感じることがあります。進行すると、安静にしていても同様の症状が出てきますので、注意が必要です。 「動脈硬化」は全身に起こりやすいものなので、足だけでなく手にも同様の症状が出てくる可能性もあります。安静時の足の痛みや足の潰瘍、壊死はだいぶ進行している状態です。下表に閉塞性動脈硬化症の症状や原因をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。 閉塞性動脈硬化症の症状 足の痺れや冷感(しびれ・冷える) 歩行の時の足の痛み 間欠性跛行(しばらく歩行していると、足の痛みが強くなり歩行困難となる症状) 安静時の足の痛み 足の潰瘍・壊死 閉塞性動脈硬化症の原因 肥満 高血圧 喫煙 糖尿病 このように、動脈硬化の主な原因として生活習慣の乱れによるものが大きいことがわかります。 治療には早めの対処が必要となりますので「足の痺れ」「痛み」「冷たい感覚」などの症状を感じたら医療機関を受診し、早めにご相談されることをお勧めします。 ▼膝の疾患に関する症例を限定公開! >>【公式LINE限定】再生医療に関する情報を見てみる ②深部静脈血栓症(しんぶじょうみゃくけっせんしょう) 深部静脈血栓症とは、以下のように足の奥深くに通る静脈血管のなかに、血の塊(血栓)ができてしまう病気です。 この血栓が心臓や肺に流され詰まってしまうと、心筋梗塞や肺塞栓症などの命に関わる重大な疾患を引き起こす危険性があります。 特に足の整形外科の手術後や長時間のフライトなどで多くみられ、別名「エコノミークラス症候群」と呼ばれることもあります。下表に深部静脈血栓症の症状や原因をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。 深部静脈血栓症の症状 片足が大きく腫れ上がる 赤黒く変色する ジンジンとした痛みが伴う 肺塞栓症へ移行した場合、呼吸が荒くなり、胸が痛くなる 深部静脈血栓症の原因 手術や怪我による静脈血管の損傷 長期の臥床(寝たきり)など、足を動かしていない期間が長い 喫煙 脱水 その他血流の低下が起こりうる場合 手術やケガによって「血液が固まりやすい・静脈内血液の流れが悪い・静脈が傷ついている」という3つの状態が満たされる場合に深部静脈血栓症が起こりやすくなります。 このように、不動に伴う血液循環が滞りやすい期間が長くなってしまった場合によく起こります。 放置しておくと、重篤な肺塞栓症へと進行してしまう可能性もあるため、おかしいと思ったらただちに専門の医療機関へ行きましょう。 ③脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう) 脊柱管狭窄症とは、脊髄や抹消神経が通るトンネル(脊柱管)が何らかの影響を受けて狭くなってしまい、発症する疾患です。 中高年で腰痛を伴う代表的なもので、長時間歩くことができなくなる間欠性跛行(かんけつせいはこう)がみられます。 脊柱管狭窄症で悩む中高年の患者さんは数多くいます。それゆえ、見過ごされやすいのも事実です。脊柱管狭窄症を見過ごさないためにも、下表を参考に当てはまる症状がないかチェックしてみてください。 脊柱管狭窄症の症状 お尻から足にかけて痛みや痺れがある 長く歩いたり、立ったままになるのが辛い 足に力が入りにくい 体を反らす動きがしづらい 体を前屈みにすることで症状が楽になる 尿漏れなどの排尿・排便障害がある 脊柱管狭窄症の原因 加齢による背骨の変形や、ヘルニア 先天的なもの 猫背などの偏った姿勢 反り腰 仕事などで腰に負担のかかる動作の繰り返し ひどいものでは「足に力が入らない」「オムツが必要となる排尿障害」が起こるなど、日常生活に大きく影響してくる場合もあります。 気になる症状が出たら、できるだけ早く専門医に受診しましょう。 ④下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう) 下肢静脈瘤とは、足の血管(静脈)に異常が起こる病気です。血管がコブ(瘤)のように膨れ上がり、以下のように体表からはボコボコしたように見えます。 静脈の中には、血液の逆流を防ぐための弁がついており、ふくらはぎの筋肉などの力で下から上に血液を戻してくれます。 しかし、その弁が壊れて正常に働かない場合は、血液が滞ってしまい、下の方に溜まってしまうのです。その血液が溜まった状態を下肢静脈瘤と言います。 下肢静脈瘤の症状や原因は、さまざまあります。見た目的にも分かりやすいため、自分で気づきやすい病気です。下表に下肢静脈瘤の症状や原因をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。 下肢静脈瘤の症状 ふくらはぎのだるさ、重さ 湿疹や皮膚の変症、皮膚炎 足がむくむ 足がつる(こむら返り) 血管が目立つ(ボコボコなる) 下肢静脈瘤の原因 加齢による筋肉や血管機能の低下 立ち仕事 妊娠や出産 遺伝的な要素 激しいスポーツ このように下肢静脈瘤は加齢による血管のしなやかさがなくなったり、立ちっぱなしの仕事を続けたりなど、誰にでも起こりうる病気です。上記の症状に当てはまる場合は、医療機関に相談しましょう。 膝から下が痛いときは何科を受診すべきか【疾患別に解説】 「膝から下が痛い」と感じた時に、考えられる疾患について4例説明しましたが、似ている症状も数多くあります。 そのため、疾患の見分け方は専門医でなければ難しいことが多々あります。 早めの対処が必要な疾患もありますので気になる症状がみられましたら、下記を参考に専門医へご相談ください。 症状 受診科目 下肢静脈瘤 血管外科※ 心臓血管外科 皮膚科 形成外科 循環器内科 閉塞性動脈硬化症 血管外科※ 循環器内科 深部静脈血栓症 血管外科※ 循環器内科 整形外科 脊柱管狭窄症 整形外科 自分の症状がどれに該当するのかわからない方は、当院(リペアセルクリニック)へお電話ください! 当院ではどんな些細なことでも無料でご相談いただけます。 >>今すぐ電話してみる また、当院の公式LINEでは、再生医療に関するガイドブックや無料診断が受けられます。 「電話をかけるのはちょっと...」という方は、まず無料診断からご利用ください! ▼膝の疾患に関する症例を限定公開! >>【公式LINE限定】再生医療に関する情報を見てみる まとめ|膝から下が痛いと重大な疾患も考えられるので早めに受診を! 今回は、膝の病気で「膝から下が痛い・重い・だるい」という症状で、考えられる疾患についてお話しました。 本記事で挙げた疾患の中には命に関わる重大な疾患も含まれている為、気になる症状がありましたらできるだけ早めに専門医へ相談してください。 難しい言葉が並び、読むのも嫌になるかもしれませんが、これらの疾患は誰にでも起こりうるものです。例えば「深部静脈血栓症」から「肺塞栓症」へ移行してしまうと、一刻も争う状態になります。 「あの時、もっと早く相談しておけば良かった……」そんな声が1人でも少なくなるよう、本記事を読んでいただけると幸いです。 当院「リペアセルクリニック」では、膝の痛みなどに関する再生医療や幹細胞治療をおこなっています。万が一、重い症状だとしても再生医療を実施すれば、身体に負担のかかる手術をしなくてもよくなる可能性があります。 膝の痛みで少しでも気になる症状がありましたら、当院へご相談ください。 ▼膝の疾患に関する症例を限定公開! >>【公式LINE限定】再生医療に関する情報を見てみる 膝から下が痛いのよくある質問 Q.膝がズキズキ痛む原因はなんですか? A.膝がズキズキ痛む原因として、以下が考えられます。 肉離れ、打撲などのスポーツ外傷や膝の使いすぎによって膝がズキズキ痛む場合があります。 しかし、痛みが続いている場合は「半月板や軟骨の損傷」や「筋肉や腱の断裂」が原因となっているケースもあり早期に治療が必要なことも。 少しでも膝の痛みにお困りの方は、放置せずに当院(リペアセルクリニック)にお気軽にご相談ください。 また、当院の公式LINEでは、半月板や軟骨の損傷など膝の痛みを手術しないで治療できる再生医療について情報を配信しています。 「手術しないで膝を治療したい」「膝の痛みを早く治したい」という方は、ぜひご参考ください。 ▼膝の疾患を手術しないで治すなら再生医療 >>【公式LINE限定】再生医療に関する情報はこちら Q.膝が痛くて夜寝れない原因と対処法はありますか? A.膝が痛くて寝れない場合の原因は様々ありますが、「変形性膝関節症」の可能性が考えられます。主な原因としては、加齢や膝への負担により軟骨が摩耗するためです。 進行すると痛みで膝を伸ばせず寝ていても痛みを感じるケースも珍しくありません。少しでも痛みを軽減する対処法としては、以下が挙げられます。 腓腹筋のストレッチ ハムストリングのストレッチ 寝るときの姿勢は仰向け これらの具体的な方法については、以下の記事をご覧ください。 なお、膝が痛くて夜に寝れない場合、他の疾患の可能性も考えられるので、早めに医療機関に相談しましょう。
2022.11.14 -
- ひざ関節
- 膝に赤みや腫れ
- 変形性膝関節症
特に筋肉痛になるような運動をした覚えはないのに、膝の上や太ももの裏に筋肉痛のような痛みを感じ、原因がわからずお悩みではありませんか? 心当たりのない痛みは心配ですよね。 結論として、膝の上や太ももの裏に筋肉痛のような痛みを感じる原因は「太もも自体に問題がある」か「筋肉以外のさまざまな組織の炎症や変形している」か、どちらかの可能性が考えられます。 \リペアセルクリニック坂本理事長のコメント/ 膝の上が痛い期間が長くなると、膝の曲げ伸ばしができない期間も長くなり、関節の拘縮と言って固まってきます。 早目にリハビリしないと固まってしまって、膝がまっすぐ伸びなかったり、正座ができなくなったりします。 筋肉の痛みや炎症には再生医療(PRP)も選択肢の一つとなります この記事では、「膝の上 筋肉痛のような痛み」の原因として考えられることを分かりやすく解説します。 さらに、症状を和らげるための具体的な対処法や、予防のためのストレッチ・トレーニング方法もご紹介します。 痛みの原因を知り、適切な対策を始めましょう。 膝の上や太ももの裏に筋肉痛のような痛みを感じる原因とは? 膝の上や太ももの裏に筋肉痛に似た痛みを感じるなら、その原因は、以下の組織のどちらかにある可能性が高いです。 太もも自体に問題がある 筋肉以外のさまざまな組織の炎症や変形 以下で詳しく解説するので、参考にしてください。 「太もも」に問題がある場合 まず太ももに問題がある場合に関して解説します。 「太もも」には、以下のように3つの筋肉が存在します。 大腿四頭筋(だいたいしとうきん) ハムストリングス 内転筋 これらの筋肉をスポーツや日常生活で動かしすぎた場合、一般的な筋肉痛が生じます。 もしくは肉離れになると筋肉痛に近い痛みが生じます。 また、筋力の低下により疲労が蓄積したり、力が入りすぎたりして痛みを感じることもあるでしょう。 筋肉以外のさまざまな組織の炎症や変形 膝の上が痛む場合、筋肉以外のさまざまな組織の炎症や変形が原因かもしれず、次のような病気が潜んでいる可能性があります。 膝蓋上のう炎 膝蓋前滑液包炎 膝蓋大腿関節症 変形性膝関節症 膝の上が痛む原因は筋肉の問題に限りません。 関係する関節や組織に問題が発生している可能性もあるでしょう。 まず、膝上周辺には膝のお皿である膝蓋骨(しつがいこつ)があります。 そして太ももの骨である大腿骨(だいたいこつ)と、すねの骨である脛骨(けいこつ)が、股関節を作っています。 さらにその周りには、膝の曲げ伸ばしをスムーズにする、膝蓋前滑液包や膝蓋上のうなどの組織があります。 これらが原因で、痛みが生じているかもしれません。 一方で筋肉と関連の組織どちらに問題があるか、ご自身で判断するのは非常に難しいです。 痛みがある場合は、無理せず早めに病院を受診し、各種検査を受けるのが重要です。 オンラインで相談する 「膝の上や太ももの裏」が痛む場合の対策は? 膝の上や太ももの裏の痛みは、原因に応じて対策をすることが大切です。 筋肉の痛みだと自己判断して、むやみにほぐすようなことをしては逆効果になって痛みを悪化させる可能性もあります。 以下に原因別に考えられる対策を紹介します。 1)筋肉が原因の場合の対策 筋肉痛や筋肉の損傷が起こっている場合は、無理にほぐしたりストレッチをしたりするとかえって痛みを悪化させる可能性があります。 そのため痛みがある場合は病院で医師の診察を受けましょう。 痛みがおさまったり、病院での治療が終了した後、損傷や動かさなかったことの影響で筋肉が硬くなります。 そのまま放置すると怪我の再発の原因となるので、筋肉をしっかりほぐすことが必要になります。 また、筋力低下が痛みの原因となる場合もあるので、膝周辺の筋力を日頃から鍛えておくことが大切。 ストレッチやトレーニングの具体的な方法は後ほど解説します。 2)筋肉が原因ではない場合の対策 組織の炎症による痛みが起こっている場合は、無理な運動は避けて炎症がおさまるまで安静にする必要があります。 また、内服薬や注射により炎症の軽減をはかる痛み方法も有効でしょう。 滑液包には炎症により組織から漏れでた水がたまりやすく、注射を使用して水を抜くことで痛みや動きの改善をはかります。 関節の変形がある場合は、膝の負担を軽減するために日常生活で次のような工夫が必要です。 膝の負担を軽減する方法(一例) 正座をしない 階段を避ける 体重を増やさない、減量する 痛みが軽減したら、ストレッチや筋力トレーニングを行い、再発を防ぐとともに膝への負担を軽減しましょう。 膝の上や太ももの裏のストレッチとトレーニング方法 次に、太ももの前面、後面にある大腿四頭筋とハムストリングスのストレッチを紹介します。 また、膝の変形予防に重要な大腿四頭筋のトレーニング方法も解説します。 適切なストレッチとトレーニングを継続すれば、突然の痛みに見舞われるケースは減るでしょう。 ただし運動は数日で効果が現れるものではありません。 痛みがない状態で無理なく継続することで、徐々に筋肉の柔軟性や筋力が向上します。 少しずつでも構わないので無理なく続けるようにしましょう。 オンラインで相談する 大腿四頭筋のストレッチ 大腿四頭筋のストレッチ方法の流れをご説明します。 1 バランスを崩さないように壁など支えにして立ちます。 2 片方の足の膝を曲げて足首を持って後ろに引きます。 3 太ももの前が伸びるのを感じながら15秒〜30秒キープします。 大腿四頭筋、つまり膝の上が伸びているのを、しっかりと感じるのがポイントです。 転倒しないように注意しましょう。 コツを掴めば、寝転びながらでも、大腿四頭筋を上手に伸ばせるようになります。 大腿四頭筋のトレーニング 大腿四頭筋の痛みを予防するには、ある程度トレーニングで鍛えるのが有効です。 トレーニングといってもさほど激しい運動ではありません。以下のような簡単な運動を、習慣づけてみましょう。 1 仰向けになって両膝を曲げます。 2 片足の膝をまっすぐ伸ばした状態で床から10cmほど離すように足を上げます。 3 そのまま10秒キープした後ゆっくり下ろします。 4 これを10回繰り返します。 余裕があれば、少しずつ回数を増やしてみましょう。 ただし無理をすると、トレーニング自体が負傷の原因になるので、ほどほどに行いましょう。 ハムストリングのストレッチ ハムストリングスのストレッチのやり方は以下の通りです。 1 両膝を伸ばして座ります。 2 つま先を触るように体を倒します。 3 太ももの裏が伸びるのを感じながら15秒〜30秒キープします。 いわゆる「長座体前屈」にあたるストレッチです。 慣れないうちは、イラストのように、手が足に届かないかもしれません。 届かなくても、太ももの裏が伸びる感覚があるので、きちんと効果が出ていますので安心してください。 まとめ|膝の上や太ももの裏が痛む場合の対策と考えられる病気 膝上の痛みがある場合、筋肉とは別の原因が潜んでいることもあります。 そのため、自己判断でほぐすことは症状悪化のリスクがあります。 早めに適切な医療機関を受診し、診断を受ければ、症状に合った治療を受けることができますので、我慢せずに受診しましょう。 また、日頃から膝周辺の筋肉をほぐしたり、鍛えたりすることは怪我の予防につながります。 痛みがない場合は、紹介した方法を参考にして、運動を習慣にしましょう。 また、症状の改善や予防のためのストレッチや運動は継続して取り組むことが大切です。 短期間だけでは効果を実感できません。 焦ることなく、できることから毎日取り組みましょう。 以上、ご参考になれば幸いです。 オンラインで相談する
2022.11.12